JP2018159837A - 光源装置および投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる色の光が蛍光体から集光レンズを経由して合成ミラーに至るまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減した光源を提供する。【解決手段】回転体10の回転軸RAに対して傾いた斜面の上に蛍光体12,13を設け、集光レンズ19の光軸と回転体の回転軸を、10度以上で80度以下の角度で交差させる。蛍光体を励起するために、第一励起光源14と第二励起光源15を回転体の回転軸を挟んで反対側に配置し、合成ダイクロイックミラー20のミラー面を回転軸の延長方向に沿った向きに配置する。異なる色の発光色について、蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを大幅に低減したため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力できる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザと蛍光体を備えた光源装置と、これを用いた投射型表示装置に関する。
近年、高い発光効率で短波長の光を出力する半導体レーザが開発されている。かかる半導体レーザの出力光で蛍光体を励起し、波長変換された光を投射型表示装置の光源として用いることが行われている。
蛍光体を一定の場所に固定して励起光を照射してもよいが、蛍光体の同一点を励起光が常に照射し続けると局所的に温度が上昇し、発光効率が低下する場合や、更には材料劣化が生じる可能性がある。このため、回転する円板の主面上に蛍光体を設けておき、蛍光体の同一点を励起光が定常的には照射しないように構成する光源が多く用いられる。
例えば、特許文献1には、半導体レーザの出力光を集光レンズを使って回転する蛍光板に照射し、蛍光板が発する蛍光をダイクロイックミラーで選択して液晶光変調素子に導く投射型表示装置が記載されている。
また、情報化社会が進展する今日にあっては、投射型表示装置には、カラー表示が要求される場合が多く、例えば特許文献2や特許文献3には、互いに異なる発光色の蛍光体を一つの回転体上に同心円状に設け、複数色を同時に発光可能な光源と、これを用いた投射型表示装置が開示されている。
特開2016−146293号公報 特開2013−47777号公報 特開2012−142222号公報
特許文献2や特許文献3に開示された投射型表示装置にあっては、回転体上に設けられた互いに異なる発光色の蛍光体に励起光を照射し、それぞれの蛍光体が発する異なる波長の蛍光を集光してから合成し、光変調素子に照射する。
すなわち、例えば図12に示す従来の装置では、赤色蛍光体112と緑色蛍光体113が、モータ111で回転する回転板110の主面上に、回転板の回転軸を中心とし、半径が異なる2つのリングパターンとして形成されている。そして、赤色蛍光体112に対しては励起光源ユニット114が、緑色蛍光体113に対しては励起光源ユニット115が設けられている。各励起光源ユニットは、励起波長の光を発するレーザ光源と、励起光を整形するための光学レンズ群を有している。励起光源ユニット114と赤色蛍光体112の間には、ダイクロイックミラー116と、集光レンズ118が配置されている。また、励起光源ユニット115と緑色蛍光体113の間には、ダイクロイックミラー117と集光レンズ119が配置されている。
集光レンズ118と集光レンズ119は、励起光を集光して蛍光体に照射するとともに、蛍光を集光してダイクロイックミラーに伝達するレンズである。
ダイクロイックミラー117は、励起光源ユニット115からの励起光を緑色蛍光体113の方向に透過するが、緑色蛍光体113からの蛍光は反射するミラーである。また、ダイクロイックミラー116は、励起光源ユニット114からの励起光を赤色蛍光体112の方向に透過するが、赤色蛍光体112からの蛍光は反射し、なおかつダイクロイックミラー117を経由して届く緑色蛍光体113からの蛍光は透過するミラーである。言い換えれば、ダイクロイックミラー116は、赤色の蛍光と緑色の蛍光を合成する合成ミラーの機能も有しているといえる。
かかる光源においては、赤色蛍光体112から集光レンズ118を経由してダイクロイックミラー116(合成ミラー)に至る光路の長さと、緑色蛍光体113から集光レンズ119を経由してダイクロイックミラー116(合成ミラー)に至る光路の長さを比較すると、蛍光体リングパターンの直径にほぼ等しいだけの大きな差異がある。このため、合成光に含まれる赤色光成分と緑色光成分との間で、角度特性や強度分布に著しい差異が生じることがある。
このように、色成分ごとに角度特性や強度分布に差異が生じている合成光を投射型表示装置の照明光として用いると、色成分ごとに照明光学系の反射・合成特性や投射レンズのテレセントリック性能の影響の受け方が異なるため、表示画像に色むらが生じやすくなる。そこで、色むらを抑制しようとすれば、投射レンズで利用できる光を制限する必要が生じ、光利用効率が低下してしまう問題が生じた。
一方、光源側で赤色光成分と緑色光成分の角度特性や強度分布を調整しようとすれば、例えばダイクロイックミラー117とダイクロイックミラー(合成ミラー)116の間に、光路長の違いによる影響を補正するための補正光学系を設ける必要があるが、現実的には配置するのが困難であったり、補正レンズが高価になってしまう等の問題があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、異なる色の光が蛍光体から集光レンズを経由して合成ミラーに至るまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減した光源を提供することを目的とする。すなわち、色毎の光路長の差を大幅に低減し、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を提供することを目的とする。あわせて、かかる光源装置を備えた高画質の投射型表示装置を、低コストで提供することを目的とする。
本発明は、回転軸を中心に回転可能で、蛍光体で側部の少なくとも一部が被覆された回転体と、前記蛍光体を励起するための第一の励起光源と、前記蛍光体を励起するための第二の励起光源と、前記第一の励起光源からの励起光を透過し、前記蛍光体からの蛍光の少なくとも一部を反射する第一のダイクロイックミラーと、前記第二の励起光源からの励起光を透過し、前記蛍光体からの蛍光の少なくとも一部を反射する第二のダイクロイックミラーと、前記第一のダイクロイックミラーと前記蛍光体の間に配置された第一の集光レンズと、前記第二のダイクロイックミラーと前記蛍光体の間に配置された第二の集光レンズと、前記第一のダイクロイックミラーにより反射された前記蛍光体からの蛍光を反射し、前記第二のダイクロイックミラーにより反射された前記蛍光体からの蛍光を透過する合成ミラーと、を有し、前記第一の励起光源と前記第二の励起光源は、前記回転体の回転軸を挟んで反対側に配置され、前記合成ミラーのミラー面は、前記回転体の回転軸の延長上に回転軸に沿った向きで配置されることを特徴とする光源装置である。
また、本発明は、上記光源装置と、光変調素子と、投射レンズとを備えることを特徴とする投射型表示装置である。
本発明によれば、異なる色の光に関し、蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減した光源を提供することができる。すなわち、色毎の光路長の差を大幅に低減し、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を提供することができる。あわせて、かかる光源装置を備えた高画質の投射型表示装置を、低コストで提供することができる。
第一の実施形態の光源装置の構成を示す図。 第二の実施形態の光源装置の構成を示す図。 第三の実施形態の投射型表示装置の構成を示す図。 第四の実施形態の光源装置の構成を示す図。 (a)第四の実施形態の回転体の平面図。(b)第四の実施形態の光源各部の駆動タイミングを示すタイムチャート。 第五の実施形態の投射型表示装置の構成を示す図。 第六の実施形態の光源装置の構成を示す図。 第七の実施形態の光源装置の構成を示す図。 第八の実施形態の光源装置の構成を示す図。 第九の実施形態の光源装置の構成を示す図。 (a)第十の実施形態の回転体の平面図。(b)第十の実施形態の光源各部の駆動タイミングを示すタイムチャート。 従来の光源装置の構成を示す図。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[第一の実施形態]
図1を参照し、本発明の第一の実施形態である光源装置について説明する。
図中、1は光源装置、10は回転体、11はモータ、12は赤色蛍光体、13は緑色蛍光体、14および15は励起光源ユニット、16は第一のダイクロイックミラー、17は第二のダイクロイックミラー、18および19は集光レンズ、20は合成ミラーである。
本装置では、モータ11により回転可能な回転体10の側部の斜面上に、発光波長特性が異なる赤色蛍光体12と緑色蛍光体13が、回転体10の回転軸RAを中心とし、半径が異なる2つのリングパターンとして形成されている。言い換えれば、回転軸を中心とする第一の円の周上に赤色蛍光体が設けられ、第一の円とは半径が異なる第二の円の周上に緑色蛍光体が設けられている。回転体10の基材は、蛍光体の過熱を防ぐため、熱伝導率が高い金属が好適に用いられ、冷却用の凹部が設けられている。
そして、赤色蛍光体12に対しては励起光源ユニット14が、緑色蛍光体13に対しては励起光源ユニット15が設けられている。各励起光源ユニットは、蛍光体を励起可能な波長の光を発するレーザ光源と、励起光を整形するための光学レンズ群を有している。例えば、アレイ状に配置された複数の青色レーザ光源と、青色レーザ光源の各々に対応して配置された複数のコリメートレンズが一体化されたモジュールを用いるのが好適である。
各モジュールには、青色レーザ光源が2×4にマトリクス配列された発光素子アレイが含まれている。ただし、1つのモジュールに含まれるマトリクス配列の規模は、この例に限られるものではない。より大規模なマトリクス配列でもよいし、縦横が同数のマトリクス配列であってもよい。光源ユニットに用いる青色レーザ光源は、例えば波長445nmの光を発する半導体レーザである。各レーザ光源から出力される光は、レンズの作用により、ほぼ平行な光線として励起光源ユニットから出射する。励起光源ユニット14と励起光源ユニット15は、同一構成のものを用いることもできる。
励起光源ユニット14と赤色蛍光体12の間には、ダイクロイックミラー16と集光レンズ18が配置されている。また、励起光源ユニット15と緑色蛍光体13の間には、ダイクロイックミラー17と集光レンズ19が配置されている。
尚、本実施形態に限らず、以下の全ての実施形態の説明において、励起光源ユニットと蛍光体の間に配置されたダイクロイックラーは、蛍光体を励起するのに適した波長の励起光に対しては高い透過率を有するとともに、蛍光体が発する蛍光のうち当該光源装置から出力させたい波長域の光に対して高い反射率を有するものである。言い換えれば、励起光源ユニットと蛍光体の間に配置されたダイクロイックラーは、蛍光体が発する蛍光の少なくとも一部を反射するが、全てを反射するとは限らない。
また、異なる励起光源ユニットに対応するダイクロイックラー同士の波長特性は異なっているものとする。一例を挙げれば、一方の励起光源ユニットに対応するダイクロイックラーが緑色光は透過するが赤色光を反射する特性を有するのに対し、他方の励起光源ユニットに対応するダイクロイックラーは緑色光を反射する特性を有するものである。もちろん、ダイクロイックラー同士の波長特性の異なり方は、この例に限らず適宜変更され得る。
ダイクロイックミラー16は、励起光源ユニット14からの励起光を赤色蛍光体12の方向に透過するが、赤色蛍光体12からの蛍光(赤色光)は反射する。また、ダイクロイックミラー17は、励起光源ユニット15からの励起光を緑色蛍光体13の方向に透過するが、緑色蛍光体13からの蛍光(緑色光)は反射する。ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー17のミラー面は、回転体の回転軸RAと平行に配置されている。
集光レンズ18は、励起光源ユニット14からの励起光を集光して赤色蛍光体12に照射するとともに、赤色蛍光体12が発する蛍光を集光してダイクロイックミラー16に伝達するレンズである。同様に、集光レンズ19は、励起光源ユニット15からの励起光を集光して緑色蛍光体13に照射するとともに、緑色蛍光体13が発する蛍光を集光してダイクロイックミラー17に伝達するレンズである。集光レンズ18と集光レンズ19は、図1の例では2枚のレンズで構成しているが、枚数はこれに限らない。集光レンズ18と集光レンズ19は、同一構成のものを用いることができる。
合成ミラー20は、赤色光は反射するが緑色光は透過するダイクロイックミラーである。合成ミラー20のミラー面は、回転体10の回転軸RAの延長上に、回転軸RAの方向に沿った向きで配置されている。後述する合成光の光軸に対して、合成ミラー20のミラー面がなす角をθ3とすると、θ3は45度に設定される。
本実施形態では、回転体10の側部の斜面上に設けられた蛍光体に集光レンズで励起光を集光して照射する。図中のEA1は集光レンズ18の光軸(延長線を含む)、EA2は集光レンズ19の光軸(延長線を含む)、RAは回転体10の回転軸である。本実施形態では、光軸EA1と光軸EA2とは直交している。
ここで、本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1と、回転体10の回転軸RAがなす角θ1を、10度以上で80度以下としている。また、集光レンズ19の光軸EA2と、回転体10の回転軸RAがなす角θ2を、10度以上で80度以下としている。そして、θ1とθ2は、製造上の誤差を除き、同一になるよう配置されており、本実施形態では、ともに45度に設定されている。このように、集光レンズの光軸と回転軸を平行ではなく、角度を持たせて配置したことにより、モータの軸方向のスラストガタが発生したとしても、集光レンズと蛍光体とが接触する危険性を小さくすることができる。さらに、かかる配置は、回転体の斜面に蛍光体を設けたこととあいまって、集光レンズ18あるいは集光レンズ19の保持具と回転体10とが機械的に干渉する危険性を小さくすることを可能としている。
次に、光源装置の各部の動作を説明する。
励起光源ユニット14から出射した青色レーザ光は、ダイクロイックミラー16を透過し、集光レンズ18により回転体10の斜面上に設けられたリング状の赤色蛍光体12に集光される。赤色蛍光体12が発する赤色光は、集光レンズ18により集光された後、ダイクロイックミラー16により合成ミラー20の方向に向けて反射される。
また、励起光源ユニット15から出射した青色レーザ光は、ダイクロイックミラー17を透過し、集光レンズ19により回転体10の斜面上に設けられたリング状の緑色蛍光体13に集光される。緑色蛍光体13が発する緑色光は、集光レンズ19により集光された後、ダイクロイックミラー17により合成ミラー20の方向に向けて反射される。
ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー17は、それぞれが反射する赤色光と緑色光の光路が、互いに直交するような向きに配置される。また、合成ミラー20は、ダイクロイックミラー16が反射する赤色光と、ダイクロイックミラー17が反射する緑色光が、ミラー面の同じ位置に重畳するように配置される。合成ミラー20は、回転体10の回転軸RAを延長した位置上に、ミラー面の向きが回転軸RAと一致するように配置される。
合成ミラー20において、赤色光は反射されるが、緑色光は透過するため、2色の光は重畳され、合成される。尚、本実施形態の光源装置では、励起光源ユニット14および励起光源ユニット15から、回転体上の2色の蛍光体に同時に、かつ連続的に励起光を照射することが可能なため、時間的に途切れることなく合成光を出力することが可能である。
図12で説明した従来の光源装置では、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長は、蛍光体のリングパターンの直径とほぼ等しい大きな距離差があった。
これに対して、本実施形態の光源装置では、赤色蛍光体12から合成ミラー20までの光路と、緑色蛍光体13から合成ミラー20までの光路の距離差は、図1に示す蛍光体のリングパターン同士の距離P程度に過ぎない。
蛍光体の過熱を防止するため、リングパターンの直径はある程度大きくせざるを得ないが、2色のリングパターン同士の距離Pは近接させることが可能である。というのも、赤色蛍光体に対応する集光レンズやダイクロイックミラーと、緑色蛍光体に対応する集光レンズやダイクロイックミラーとは、回転軸RAを挟んで反対側に配置されるため、互いに機械的に干渉しあう心配がなく、Pを小さくしても支障がないからである。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減している。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
尚、上記の実施形態では、赤色蛍光体と緑色蛍光体を用いたが、光源装置に求められるスペックに応じて、上記以外の色の組み合わせを用いてもよい。蛍光体の色の組み合わせに応じて、適宜ダイクロイックミラーや合成ミラーの波長選択性を変更すれば、さまざまなスペックの光源装置を実現することが可能である。
また、各励起光源ユニットからの励起光の出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第二の実施形態]
図2を参照し、本発明の第二の実施形態である光源装置について説明する。第一の実施形態は、赤色成分と青色成分の強度分布や角度特性が揃った良質な合成光を出力可能な光源装置であったが、第二の実施形態は、合成光に青色成分光を重畳する光学系を有する。
図2において、21は光源装置、10は回転体、11はモータ、12は赤色蛍光体、13は緑色蛍光体、14および15は励起光源ユニット、16は第一のダイクロイックミラー、18および19は集光レンズ、22は青色光源ユニット、23は第二のダイクロイックミラー、24は合成ミラーである。
本実施形態において、赤色と緑色の発光にかかわる部分、すなわち回転体10、モータ11、赤色蛍光体12、緑色蛍光体13、励起光源ユニット14、励起光源ユニット15、第一のダイクロイックミラー16、集光レンズ18、集光レンズ19は、第一の実施形態と同様の構成である。
一方、本実施形は、青色光源ユニット22を備えている。青色光源ユニット22は、蛍光体の励起用光源ではなく、赤色光および緑色光に青色光を重畳させるための光源である。
ダイクロイックミラー23は、励起光源ユニット15および青色光源ユニット22の出力光は透過するが、緑色蛍光体13が発する緑色光は反射する。ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー23のミラー面は、回転体の回転軸と平行に配置されている。
また、合成ミラー24は、赤色蛍光体12が発する赤色光は反射するが、青色光源ユニット22の出力光と緑色蛍光体13が発する緑色光は透過する。
青色光源ユニット22と、励起光源ユニット14および励起光源ユニット15とは、同一の発光波長の青色レーザ光源を用いてもよいが、蛍光体の励起波長と、合成光の青色成分の波長を異ならせたいときには、異なる波長のレーザ光源を用いてもよい。尚、集光レンズ19を介してダイクロイックミラー23に入射する赤色光と、青色光源ユニット22からダイクロイックミラー23に入射する青色光のビーム形態をマッチさせるように、青色光源ユニット22には整形レンズや、場合によっては拡散板などを設けるのが望ましい。
このような構成の第二の実施形態の光源装置は、第一の実施形態と同様に、回転体上に設けられた赤色と緑色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の差が小さいため、合成光の角度特性や強度分布が優れている上、さらに青色のレーザ光を重畳して合成することができる。励起光源ユニット14、励起光源ユニット15、青色光源ユニット22を点灯し続ければ、光源装置からは、赤色光、緑色光、青色光を重畳した出力光を連続して取り出すことが可能である。
また、各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第三の実施形態]
第三の実施形態として、図3に、本発明の第二の実施形態である光源装置21を備えた投射型表示装置の全体構成を示す。
同図に示すように、第三の実施形態である投射型表示装置は、光源装置21、リレーレンズ310、第一レンズアレイ320、第二レンズアレイ330、偏光変換素子340、重畳レンズ350、ダイクロイックミラー360、361、反射ミラー362、363、364、クロスダイクロイックプリズム370、R用レンズ381、R用透過型液晶パネル382、G用レンズ383、G用透過型液晶パネル384、B用レンズ385、B用透過型液晶パネル386、投射レンズ390、を備えている。さらに、投影スクリーン391を備える場合もある。
光源装置21は、第二の実施形態で説明した光源装置であり、赤色光、緑色光、青色光を重畳した出力光を連続して出力することが可能である。
光源装置21から出射された光は、リレーレンズ310を介して第一レンズアレイ320に導かれる。第一レンズアレイ320は、光を複数の部分光束に分割するため、マトリクス状に配置された複数の小レンズを備える。第二レンズアレイ330および重畳レンズ350は、第一レンズアレイ320の小レンズの像を、R用透過型液晶パネル382、G用透過型液晶パネル384、B用透過型液晶パネル386の画面領域近傍に結像させる。第一レンズアレイ320、第二レンズアレイ330および重畳レンズ350は、光源装置21の光強度を、透過型液晶パネルの面内方向で均一化する。
偏光変換素子340は、第一レンズアレイ320により分割された部分光束を、直線偏光に変換する。ダイクロイックミラー360は、赤色光を反射させ、緑色光および青色光を透過させるダイクロイックミラーである。ダイクロイックミラー361は、緑色光を反射させ、青色光を透過させるダイクロイックミラーである。反射ミラー362と363は、青色光を反射させる反射ミラーである。反射ミラー364は、赤色光を反射させる反射ミラーである。
直線偏光された赤色光は、R用レンズ381を介してR用透過型液晶パネル382に入射し、画像信号に応じて変調され、映像光として出射する。尚、R用レンズ381とR用透過型液晶パネル382の間、およびR用透過型液晶パネル382とクロスダイクロイックプリズム370の間には、それぞれ入射側偏光版(不図示)と出射側偏光版(不図示)が配置されている。赤色と同様に、緑色光はG用透過型液晶パネル384により、青色光はB用透過型液晶パネル386により変調され、映像光として出射する。
クロスダイクロイックプリズム370は、4つの直角プリズムを張り合わせて構成され、張り合わせ部のX字形界面には、誘電体多層膜が形成されている。R用透過型液晶パネル382およびB用透過型液晶パネル386から出力された映像光は、投射レンズ390に向けて誘電体多層膜で反射され、G用透過型液晶パネル384から出力された映像光は、投射レンズ390に向けて誘電体多層膜を透過する。各色の映像光は重畳され、投射レンズ390により投影スクリーン391に投射される。
第三の実施形態である投射型表示装置は、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な光源装置21を用いて各色用の透過型液晶パネル(光変調素子)を照明するため、色むらの少ない高い画質の映像表示を行うことが可能である。
また、各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、投射型表示装置の表示映像の色バランスを容易に変更あるいは調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第四の実施形態]
図4を参照し、本発明の第四の実施形態である光源装置について説明する。
図中、401は光源装置、40は回転体、41はモータ、42は赤色蛍光体と緑色蛍光体が塗り分けられた蛍光体部、44および45は励起光源ユニット、46は第一のダイクロイックミラー、47は第二のダイクロイックミラー、48および49は集光レンズ、50は合成ミラー、51は青色光源ユニットである。また、RAは回転体40の回転軸であり、EA3は集光レンズ48の光軸、EA4は集光レンズ49の光軸である。
本装置では、モータ41により回転可能な回転体40の側部の斜面上に、蛍光体部42が設けられている。蛍光体部の過熱を防ぐため、回転体40の基材としては熱伝導率が高い金属が好適に用いられ、上面の中央には冷却用の凹部が設けられている。
蛍光体部42は、赤色蛍光体42Rと緑色蛍光体42Gとが塗り分けられた円環形状の領域である。図5(a)は、回転体40を回転軸上方から見た平面図であり、回転体40の回転軸RAを中心とする円環形状の領域が蛍光体部42であり、蛍光体部42は赤色蛍光体42Rと緑色蛍光体42Gとで半分ずつ塗り分けられている。言い換えれば、同一円周上の異なる領域に赤色蛍光体42Rと緑色蛍光体42Gが設けられている。
集光レンズ48の光軸EA3と、集光レンズ49の光軸EA4は、回転体40の回転軸RAを挟んで反対側に配置されている。言い換えれば、図5(a)のように回転体40を上から見たとき、光軸EA3と光軸EA4は、円環形状の蛍光体部42の直径上に、回転軸RAを挟んで互いに反対側に配置されている。したがって、回転体40が回転するにつれ、集光レンズ48と集光レンズ49のそれぞれの直下には、赤色蛍光体42Rと緑色蛍光体42Gが交互に位置することになるが、集光レンズ48と集光レンズ49の直下に同時に同色の蛍光体が位置することはない。
図4に戻り、回転体40の回転軸RAを挟んで、赤色蛍光体42Rを励起するための励起光源ユニット44と、緑色蛍光体42Gを励起するための励起光源ユニット45が設けられている。各励起光源ユニットは、蛍光体を励起可能な波長の光を発するレーザ光源と、励起光を整形するための光学レンズ群を有している。
例えば、アレイ状に配置された複数の青色レーザ光源と、青色レーザ光源の各々に対応して配置された複数のコリメートレンズを有し、青色レーザ光源とコリメートレンズが一体化されたモジュールを用いるのが好適である。各モジュールには、青色レーザ光源が2×4にマトリクス配列された発光素子アレイが含まれている。ただし、1つのモジュールに含まれるマトリクス配列の規模は、この例に限られるものではない。より大規模なマトリクス配列でもよいし、縦横が同数のマトリクス配列であってもよい。光源ユニットに用いる青色レーザ光源は、例えば波長445nmの光を発する半導体レーザである。各レーザ光源から出力される光は、レンズの作用により、ほぼ平行な光線として励起光源ユニットから出射する。励起光源ユニット44と励起光源ユニット45は、同一構成のものを用いることもできる。
励起光源ユニット44と蛍光体部42の間には、ダイクロイックミラー46と集光レンズ48が配置されている。また、励起光源ユニット45と蛍光体部42の間には、ダイクロイックミラー47と集光レンズ49が配置されている。ダイクロイックミラー46とダイクロイックミラー47のミラー面は、回転体の回転軸RAと平行に配置されている。
集光レンズ48は、励起光源ユニット44からの励起光を集光して蛍光体部42に照射するとともに、蛍光を集光してダイクロイックミラー46に伝達するレンズである。同様に、集光レンズ49は、励起光源ユニット45からの励起光を集光して蛍光体部42に照射するとともに、蛍光を集光してダイクロイックミラー47に伝達するレンズである。集光レンズ48と集光レンズ49は、図4の例では2枚のレンズで構成しているが、枚数はこれに限らない。集光レンズ48と集光レンズ49は、同一構成のものを用いることができる。
ダイクロイックミラー46は、励起光源ユニット44からの励起光を蛍光体部42の方向に透過するが、赤色蛍光体42Rが発する赤色光を合成ミラー50の方向に反射する。また、ダイクロイックミラー47は、励起光源ユニット45からの励起光を蛍光体部42の方向に透過するが、緑色蛍光体42Gが発する緑色光を合成ミラー50の方向に反射する。また、ダイクロイックミラー47は、青色光源ユニット51の光を合成ミラー50の方向に透過する。
合成ミラー50は、赤色光は反射するが緑色光と青色光は透過するダイクロイックミラーである。合成ミラー50のミラー面は、回転体40の回転軸RAの延長線上に、延長方向に沿った向きで配置されている。後述する合成光の光軸に対して、合成ミラー50のミラー面がなす角をθ6とすると、θ6は45度に設定される。
本実施形態では、回転体40の側部の斜面上に設けられた蛍光体に集光レンズで励起光を集光して照射する。ここで、本実施形態では、集光レンズ48の光軸EA3と、回転体40の回転軸RAがなす角θ4を、10度以上で80度以下としている。また、集光レンズ49の光軸EA4と、回転体40の回転軸RAがなす角θ5を、10度以上で80度以下としている。そして、θ4とθ5は、製造上の誤差を除き、同一になるよう配置されており、本実施形態では、ともに45度に設定されている。このように、集光レンズの光軸と回転軸を平行ではなく、角度を持たせて配置したことにより、モータの軸方向のスラストガタが発生したとしても、集光レンズと蛍光体とが接触する危険性を小さくすることができる。さらに、かかる配置は、回転体の斜面に蛍光体を設けたこととあいまって、集光レンズ48あるいは集光レンズ49の保持具と回転体40とが機械的に干渉する危険性を小さくすることを可能としている。
次に、本実施形態の光源装置の各部の動作を説明する。
本実施形態の光源装置は、後述する第五の実施形態の投射型表示装置に用いるべく、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色の出力光を時系列的に切り替えながら出力することができるように構成される。
光源装置401では、例えばロータリーエンコーダのように回転位置を検出可能なデバイスを回転体40に付設しておき、塗分けられた赤色蛍光体42Rおよび緑色蛍光体42Gと、励起光源ユニット44および励起光源ユニット45の相対的な位置関係を把握できるようにしておく。そして、励起光源ユニット44、励起光源ユニット45、青色光源ユニット51の点灯タイミングを、蛍光体が塗分けられた回転体40の回転と同期させて制御する。かかる構成を採用したことで、光源装置401は異なる色の光を、時系列的に切り替えて出力することが可能である。
図5(b)を参照して、励起光源ユニット44、励起光源ユニット45、青色光源ユニット51の点灯タイミングについて説明する。図5(b)の4つのタイムチャートにおいて、横軸は時間を表しており、回転体40の1回転に相当する長さを示している。言い換えれば、図中で横軸を4分割する目盛りの一目盛りは、回転体40が90度回転する位相に相当する。
4つのタイムチャートは、上から順に、出力光の色の切り替えタイミング、青色光源ユニット51の点灯タイミング、励起光源ユニット45の点灯タイミング、励起光源ユニット44の点灯タイミングを、同一の時間軸上で表したものである。尚、図5(b)で示したのはタイミング制御の一例であり、点灯の順番、時間的な長さ、位相関係等は、この例に限られるものではない。
まず、光源装置401が青色光を出力するには、青色光源ユニット51を点灯し、励起光源ユニット44および励起光源ユニット45を消灯する。青色光源ユニット51が発する青色光は、ダイクロイックミラー47および合成ミラー50を透過して、光源装置401から出力される。
次に、光源装置401が緑色光を出力するには、集光レンズ49の直下に緑色蛍光体42Gが存在するタイミングで、励起光源ユニット45を点灯し、励起光源ユニット44および青色光源ユニット51を消灯する。励起光源ユニット45から出射した励起光Exは、ダイクロイックミラー47を透過し、集光レンズ49により回転体40の斜面上に設けられた緑色蛍光体42Gに集光される。緑色蛍光体42Gが発する緑色光は、集光レンズ49により集光された後、ダイクロイックミラー47により合成ミラー50の方向に向けて反射され、合成ミラー50を透過して、光源装置401から出力される。
次に、光源装置401が黄色光を出力するには、集光レンズ49の直下に緑色蛍光体42Gが存在し、集光レンズ48の直下に赤色蛍光体42Rが存在するタイミングで、励起光源ユニット45および励起光源ユニット44を点灯し、青色光源ユニット51を消灯する。
励起光源ユニット45から出射した励起光Exは、ダイクロイックミラー47を透過し、集光レンズ49により回転体40の斜面上に設けられた緑色蛍光体42Gに集光される。緑色蛍光体42Gが発する緑色光は、集光レンズ49により集光された後、ダイクロイックミラー47により合成ミラー50の方向に向けて反射され、合成ミラー50を透過して、光源装置401から出力される。これと同時に、励起光源ユニット44から出射した励起光Exは、ダイクロイックミラー46を透過し、集光レンズ48により回転体40の斜面上に設けられた赤色蛍光体42Rに集光される。赤色蛍光体42Rが発する赤色光は、集光レンズ48により集光された後、ダイクロイックミラー46により合成ミラー50の方向に向けて反射され、合成ミラー50で更に反射されて、光源装置401から出力される。すなわち、緑色光と赤色光が重畳された黄色の合成光が光源装置401から出力される。
次に、光源装置401が赤色光を出力するには、集光レンズ48の直下に赤色蛍光体42Rが存在するタイミングで、励起光源ユニット44を点灯し、励起光源ユニット45および青色光源ユニット51を消灯する。励起光源ユニット44から出射した励起光Exは、ダイクロイックミラー46を透過し、集光レンズ48により回転体40の斜面上に設けられた赤色蛍光体42Rに集光される。赤色蛍光体42Rが発する赤色光は、集光レンズ48により集光された後、ダイクロイックミラー46により合成ミラー50の方向に向けて反射され、合成ミラー50で更に反射されて、光源装置401から出力される。
赤色蛍光体42Rと緑色蛍光体42Gが塗り分けられた回転体を回転させながら、これと同期して励起光源ユニット44、励起光源ユニット45、青色光源ユニット51の点灯タイミングを制御することにより、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色の出力光を時系列的に切り替えながら連続的に出力することができる。
図12で説明した従来の光源装置では、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長には、蛍光体のリングパターンの直径程度に大きな距離差があった。
これに対して、本実施形態の光源装置では、赤色蛍光体42Rから合成ミラー50までの光路の長さと、緑色蛍光体42Gから合成ミラー50までの光路の距離差を、原理的には完全に等しくすることができる。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長を、製造上の誤差を除けば等しくすることができる。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
尚、上記の実施形態では、赤色蛍光体と緑色蛍光体を用いたが、光源装置に求められるスペックに応じて、上記以外の色の組み合わせを用いてもよい。蛍光体の色の組み合わせに応じて、適宜ダイクロイックミラーや合成ミラーの波長選択性を変更すれば、さまざまなスペックの光源装置を実現することが可能である。
また、必ずしも緑色光と赤色光を合成して黄色光を出力しなければならないわけではなく、R、G、Bの3色のみを出力するように励起光の照射タイミングを制御してもよい。
また、各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第五の実施形態]
第五の実施形態として、図6に、本発明の第四の実施形態である光源装置401を備えた投射型表示装置の全体構成を示す。
図6に示すように、第五の実施形態である投射型表示装置は、光源装置401、リレーレンズ610、リレーレンズ620、ライトトンネル640、照明レンズ650、光変調デバイス660、プリズム671、プリズム672、投射レンズ680、を備えている。さらに、投影スクリーン690を備える場合もある。
リレーレンズ610およびリレーレンズ620は、光源装置401が発する光を導いてライトトンネル640の入射口に集光するためのレンズである。リレーレンズは、必ずしも2枚のレンズで構成しなければならないわけではない。
照明レンズ650は、ライトトンネル640で伝播された光を、光変調デバイス660を照明するのに適した光束に整形するレンズである。単数もしくは複数のレンズで構成される。
プリズム671とプリズム672は、合わせてTIRプリズム(内部全反射プリズム)を構成している。TIRプリズムは、照明光を内部全反射させて、光変調デバイス660に所定の角度で入射させ、光変調デバイス660で変調された反射光を投射レンズ680に向けて透過させる。
光変調デバイス660は、映像信号に基づき入射光を変調する素子で、マイクロミラーデバイスをアレイ状に設けたDMDを用いている。ただし、反射型液晶デバイスのような、他の反射型光変調デバイスを用いることも可能である。
投射レンズ680は、光変調デバイス660により変調された光を、映像として投射するためのレンズである。単数もしくは複数のレンズで構成される。
投影スクリーン690は、リヤプロジェクション型の表示装置を構成する場合に用いられる。また、フロントプロジェクション型の場合にも設置されることが多いが、ユーザが任意の壁面などに投射する場合には、必ずしも備える必要はない。
尚、光源装置401から出射される照明光の色純度を更に高めたい場合などには、リレーレンズとライトトンネルの間にカラー選択ホイールを配置し、光源装置の色切り替えタイミングと同期させてカラー選択ホイールを回転させてもよい。
次に投射型表示装置の全体動作について説明する。
光源装置401から出射した照明光は、リレーレンズ610、リレーレンズ620、ライトトンネル640と照明レンズ650を経由して、TIRプリズムのプリズムに入射する。プリズム671の全反射面で反射された光は、光変調デバイス660に所定角度で入射する。
光変調デバイス660は、アレイ状に設けられたマイクロミラーデバイスを有し、照明光の色の切り替えに同期させて、映像の各色成分信号に応じてマイクロミラーデバイスを駆動して、映像光をプリズム671に向けて所定角度で反射する。映像光は、プリズム671およびプリズム672を透過して、投射レンズ680に導かれ、投影スクリーン690に投射される。
第五の実施形態である投射型表示装置は、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な光源装置401を用いて光変調素子を照明するため、色むらの少ない高い画質の映像表示を行うことが可能である。
また、各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、投射型表示装置の表示映像の色バランスを容易に変更あるいは調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第六の実施形態]
第六の実施形態として、第二の実施形態の変形例を図7に示す。
第二の実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1と、集光レンズ19の光軸EA2とを直交させていた。また、集光レンズ18の光軸EA1と回転体10の回転軸RAがなす角θ1、集光レンズ19の光軸EA2、回転体10の回転軸RAがなす角θ2、合成光の光軸に対して合成ミラー24のミラー面がなす角をθ3は、いずれも45度に設定していた。
一方、かかる光源装置を投射型表示装置に実装する場合に、割り当てられた実装空間内に納めるため、光源装置の形態を調整する必要が生じる場合もありえる。
かかる要請に対応するため、第六の実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1と、集光レンズ19の光軸EA2とが交差する角度を80度としている。また、θ1、θ2、θ3を、いずれも40度に設定している。ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー23のミラー面は、回転体の回転軸RAと平行に配置されている。
集光レンズ18の光軸EA1、ダイクロイックミラー16から合成ミラーに至る赤色光の光路、集光レンズ19の光軸EA2、ダイクロイックミラー23から合成ミラーに至る緑色光の光路、の4つの直線に着目すると、第二の実施形態ではこれらは正方形を構成していたが、第六の実施形態では、これらは平行四辺形を構成している。
かかる第六の実施形態においては、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の距離差は、蛍光体のリングパターン同士の距離Pよりも若干長くはなるものの、図12で説明した従来の光源装置と比較すれば、極めて小さくすることができる。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができ、投射型表示装置に実装する際の設計自由度も拡大する。
尚、本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1と、集光レンズ19の光軸EA2とが交差する角度を80度としたが、この角度に限定する必要はなく、先に説明した4つの直線が平行四辺形を構成するような配置でありさえすればよい。
また、各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第七の実施形態]
第七の実施形態として、第一の実施形態の変形例を図8に示す。
第一の実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1と、集光レンズ19の光軸EA2とを直交させていた。また、集光レンズ18の光軸EA1と回転体10の回転軸RAがなす角θ1、集光レンズ19の光軸EA2と回転体10の回転軸RAがなす角θ2、合成光の光軸に対して合成ミラー24のミラー面がなす角をθ3は、いずれも45度に設定していた。そして、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長には、従来の装置と比較すれば極めて小さいながらも、蛍光体のリングパターン同士の距離P程度の差が生じていた。
第七の実施形態は、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の差を、第一の実施形態よりも、さらに小さくするものである。
第七の実施形態では、緑色蛍光体82と赤色蛍光体83のうち、合成ミラー20に近い側である赤色蛍光体83からの蛍光の光路に関し、ダイクロイックミラー16から合成ミラー20に至る光路長が大きくなるように、励起光源ユニット14の配置や、集光レンズ18の光軸EA1の方向を変更している。ただし、本実施形態においても、ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー17のミラー面は、回転体の回転軸RAと平行に配置されている。
本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1の方向を第一の実施形態と比較して図中で反時計回りにθ7だけ傾けている。赤色蛍光体83からダイクロイックミラー16までの距離をLとし、赤色蛍光体83と緑色蛍光体82の距離をPとしたとき、θ7は下記のように表される。
θ7=ARCSIN(L/P)
集光レンズ18の光軸EA1をθ7だけ傾けた結果、ダイクロイックミラー16から合成ミラー20に至る赤色光の光路長は、ダイクロイックミラー17から合成ミラー20に至る緑色光の光路長とほぼ等しくなる。また、赤色蛍光体83からダイクロイックミラー16までの距離と、緑色蛍光体82からダイクロイックミラー17までの距離は、等しくLである。
したがって、本実施形態においては、赤色蛍光体83から合成ミラー20までの赤色光の光路長と、緑色蛍光体82から合成ミラー20までの緑色光の光路長を、ほぼ等しくすることができた。
尚、第一の実施形態においては、集光レンズ18の光軸EA1と回転体10の回転軸RAがなす角θ1と、集光レンズ19の光軸EA2と回転体10の回転軸RAがなす角θ2が等しかったため、回転体の縁部斜面に2色の蛍光体を設けるにあたり、2色とも同一傾斜角の斜面上に設けていた。本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1の方向を第一の実施形態と比較してθ7だけ傾けたが、赤色蛍光体83からの蛍光の取出し効率を低下させないために、赤色蛍光体83の下地面が光軸EA1と直交するようにしている。すなわち、赤色蛍光体83の下地面の角度を、緑色蛍光体82の下地面の角度に対してθ7だけ傾けている。
本実施形態の具体例を挙げれば、L=22mm、P=5mm、θ1=58.137度、θ2=45度、θ3=45度、θ7=13.137度、である。
図12で説明した従来の光源装置では、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長には、蛍光体のリングパターンの直径程度に大きな距離差があった。
これに対して、本実施形態の光源装置では、赤色蛍光体83から合成ミラー20までの光路と、緑色蛍光体82から合成ミラー20までの光路の距離差を、ほぼ無くすことができた。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減している。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
また、各励起光源ユニットからの励起光の出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第八の実施形態]
第八の実施形態として、第一の実施形態の変形例を図9に示す。第八の実施形態も、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の差を、第一の実施形態よりも、さらに小さくするものである。また、第八の実施形態は、第七の実施形態の変形例であるとも言える。
第七の実施形態では、合成ミラーに近い側の赤色蛍光体83からの蛍光の光路に関して、ダイクロイックミラー16から合成ミラー20に至る光路長が大きくなるように、励起光源ユニット14の配置や集光レンズ18の光軸EA1の方向を変更したが、合成ミラーから遠い側の緑色蛍光体82からの蛍光の光路については、第一の実施形態から変更していなかった。言い換えれば、赤色蛍光体と緑色蛍光体を隔てる距離Pによる影響を、第七の実施形態では、赤色光の光路長を長くすることで低減していた。
これに対して、第八の実施形態は、第一の実施形態を基準にしたとき、合成ミラーに近い側の蛍光体からの蛍光の光路を長くするとともに、合成ミラーから遠い側の蛍光体からの蛍光の光路を短くすることで、両光路の距離が等しくなる方向に調整するものである。
図9に示すように、本実施形態では、励起光源ユニット14、ダイクロイックミラー16、および集光レンズ18は、合成ミラー20から遠い側の蛍光体を担当し、励起光源ユニット15、ダイクロイックミラー17、および集光レンズ19は、合成ミラー20に近い側の蛍光体を担当している。ダイクロイックミラー16とダイクロイックミラー17のミラー面は、回転体の回転軸と平行に配置されている。
本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1の方向を第一の実施形態と比較して図中で時計回りにθ8だけ傾けている。蛍光体からダイクロイックミラー16までの距離をLとし、蛍光体と蛍光体の距離をPとしたとき、θ8は下記のように表される。
θ8=ARCSIN(2×L/P)
同時に、本実施形態では、集光レンズ19の光軸EA2の方向を第一の実施形態と比較して図中で時計回りにθ8だけ傾けている。
集光レンズ18の光軸EA1および集光レンズ19の光軸EA2をθ8だけ傾けた結果、ダイクロイックミラー16から合成ミラー20に至る赤色光の光路長Tは、ダイクロイックミラー17から合成ミラー20に至る緑色光の光路長Tとほぼ等しくなる。また、各蛍光体から各ダイクロイックミラーまでの距離は、等しくLである。
したがって、本実施形態においては、蛍光体から合成ミラーまでの赤色光の光路長と、蛍光体から合成ミラーまでの緑色光の光路長を、ほぼ等しくすることができた。
尚、第一の実施形態においては、集光レンズ18の光軸EA1と回転体10の回転軸RAがなす角θ1と、集光レンズ19の光軸EA2と回転体10の回転軸RAがなす角θ2が等しかったため、回転体の縁部斜面に2色の蛍光体を設けるにあたり、2色とも同一傾斜角の斜面上に設けていた。本実施形態では、集光レンズ18の光軸EA1および集光レンズ19の光軸EA2の方向を第一の実施形態と比較してθ8だけ傾けたが、蛍光体からの蛍光の取出し効率を低下させないために、各色蛍光体の下地面が各集光レンズの光軸と直交するようにしている。すなわち、蛍光体の下地面は、色毎に異なった傾きの平面を構成している。
本実施形態の具体例を挙げれば、L=22mm、P=5mm、T=48mm、θ1=38.475度、θ2=51.525度、θ3=45度、θ8=6.525度、である。
図12で説明した従来の光源装置では、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長には、蛍光体のリングパターンの直径程度に大きな距離差があった。
これに対して、本実施形態の光源装置では、赤色蛍光体から合成ミラー20までの光路と、緑色蛍光体から合成ミラー20までの光路の距離差を、ほぼ無くすことができた。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減している。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
また、各励起光源ユニットからの励起光の出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第九の実施形態]
第九の実施形態として、第一の実施形態の変形例を図10に示す。第九の実施形態も、各色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の差を、第一の実施形態よりも、さらに小さくするものである。尚、第九の実施形態は、第八の実施形態の変形例であるとも言える。
第九の実施形態は、励起光源ユニット、ダイクロイックミラー、集光レンズ、合成ミラー、回転体の配置関係については、第八の実施形態と同様である。すなわち、L、P、T、θ1、θ2、θ3、θ8については、説明が重複するので省略する。
第九の実施形態は、蛍光体が設けられている回転体の縁面が、断面を取ったときに弧(円の一部)に見えるような曲面であることが、第八の実施形態と異なる。すなわち、ダイクロイックミラー16あるいはダイクロイックミラー17の中央を中心とする半径Lの円上に、蛍光体の下地面が位置するように、回転体100の斜面形状が調整されている。
本実施形態の光源装置においても、赤色蛍光体から合成ミラー20までの光路と、緑色蛍光体から合成ミラー20までの光路の距離差を、ほぼ無くすことができた。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減している。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
また、各励起光源ユニットからの励起光の出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する合成光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
[第十の実施形態]
第十の実施形態として、第四の実施形態の変形例を説明する。本実施形態の光源装置の基本構成は、図4に示した通りである。ただし、第四の実施形態では回転体40に設けられた蛍光体部42は、図5(a)に示したように回転軸RAを中心とする円環形状の領域が42Rと42Gの異なる色の蛍光体で塗り分けられたものを用いたのに対し、本実施形態では図11(a)に示すように、回転体40の回転軸RAを中心とする円環形状の領域が発光色が同一の蛍光体部52で形成されている点が異なる。
第四の実施形態で用いた42Rと42Gは、各々が赤色と緑色の発光特性に優れた蛍光体であることが好ましいが、本実施形態の蛍光体部52では、黄色あるいは白色に発光するような発光スペクトルが広い蛍光体が好適に用いられる。
本実施形態で用いるダイクロイックミラー46は、励起光源ユニット44からの励起光を蛍光体部52の方向に透過するが、蛍光体部52が発する蛍光のうち赤色光成分を合成ミラー50の方向に反射する。また、ダイクロイックミラー47は、励起光源ユニット45からの励起光を蛍光体部52の方向に透過するが、蛍光体部52が発する蛍光のうち緑色光成分を合成ミラー50の方向に反射する。また、ダイクロイックミラー47は、青色光源ユニット51の光を合成ミラー50の方向に透過する。
本実施形態の光源装置も、第四の実施形態と同様に、第五の実施形態の投射型表示装置に用いるべく、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色の出力光を時系列的に切り替えながら出力することができるように構成され得る。その場合には、例えば図5(b)に示したように、青色光源ユニット51、励起光源ユニット45、励起光源ユニット44の点灯タイミングを制御すればよい。もちろん、図5(b)で示したのはタイミング制御の一例であり、点灯の順番、時間的な長さ、位相関係等は、この例に限られるものではない。また、必ずしも緑色光と赤色光を合成して黄色光を出力しなければならないわけではなく、R、G、Bの3色のみを出力するように励起光の照射タイミングを制御してもよい。
ただし、本実施形態の場合には、円環形状の蛍光体部52は同一種類の蛍光体で形成されているため、蛍光体が塗り分けられた第四の実施形態とは異なり、回転体の回転と各光源ユニットの発光タイミングを同期させる必要がない。このため、第四の実施形態では回転体にロータリーエンコーダを付設していたが、本実施形態ではその必要がなく、装置の構成およびタイミング制御を簡便にすることができる。
また、本実施形態の光源装置は、図3に示した第三の実施形態の投射型表示装置において、光源装置21に代えて用いることができる。その場合には、出力光の色を時系列的に切り替える必要がないため、図11(b)に示すように、青色光源ユニット51、励起光源ユニット45、励起光源ユニット44を常時点灯させ、白色光Wを連続的に出力するように制御すればよい。
各励起光源ユニットからの励起光および青色光源ユニットの出力強度を各々独立に制御することにより、当該光源装置から出力する光の色バランスを容易に変更したり調整することが可能である。かかる変更や調整は、適宜のタイミングで行うことが出来る。
本実施形態の光源装置においても、赤色光についての蛍光体から合成ミラー50までの光路と、緑色光についての蛍光体から合成ミラー50までの光路の距離差を、ほぼ無くすことができた。
したがって、本実施形態の光源装置では、異なる色の光について蛍光体から合成ミラーまでの光路長の違いを、従来よりも大幅に低減している。このため、高価な補正光学系を設けなくとも、各色成分の角度特性や強度分布が揃った良質な照明光を出力可能な光源を実現することができた。
[その他の実施形態]
回転体に設ける蛍光体の色や配置は、上述の実施形態の例に限るものではない。たとえば、赤色発光、緑色発光の蛍光体に代えて、黄色発光や白色発光の蛍光体を設けてもよい。
回転体としては、側部に斜面が形成され、斜面の上に蛍光体が被覆された形態が好適であるが、要は、回転軸に対して斜めの面に蛍光体を被覆し、集光レンズの光軸Ax−Lと回転体の回転軸Ax−Rがなす角を、10度以上で80度以下とすればよい。
また、回転体の基体には、蛍光体の温度上昇を抑制するための種々の放熱構造を設けることができる。実施形態に図示したようにモータと反対側の面の回転軸近傍に凹部を設けてもよいし、逆にモータに近い側の面に凹部を設けることもできる。凹部を設けることにより、基体と空気との接触面積を増大させたり、気流を生じさせたりして、放熱効果を高めることができる。
以上説明した全ての光源装置は、反射型光変調デバイスを有する投射型表示装置でも、透過型光変調デバイスを有する投射型表示装置でも、自由に組み合わせて用いることができる。また、全ての実施形態に示した光源装置の構成部品の形状、大きさ、組み合わせ、配置などは、本発明が適用される投射型表示装置の構成や仕様等の各種条件により、適宜変更され得る。
1・・・光源装置/10・・・回転体/11・・・モータ/12・・・赤色蛍光体/13・・・緑色蛍光体/14・・・励起光源ユニット/15・・・励起光源ユニット/16・・・ダイクロイックミラー/17・・・ダイクロイックミラー/18・・・集光レンズ/19・・・集光レンズ/20・・・合成ミラー/21・・・光源装置/22・・・青色光源ユニット/310・・・リレーレンズ/320・・・第一レンズアレイ/330・・・第二レンズアレイ/340・・・偏光変換素子/350・・・重畳レンズ/360・・・ダイクロイックミラー/361・・・ダイクロイックミラー/362、363、364・・・反射ミラー/370・・・クロスダイクロイックプリズム/381・・・R用レンズ/382・・・R用透過型液晶パネル/383・・・G用レンズ/384・・・G用透過型液晶パネル/385・・・B用レンズ/386・・・B用透過型液晶パネル/390・・・投射レンズ/391・・・投影スクリーン/401・・・光源装置/40・・・回転体/41・・・モータ/42・・・蛍光体部/42R・・・赤色蛍光体/42G・・・緑色蛍光体/44・・・励起光源ユニット/45・・・励起光源ユニット/50・・・合成ミラー/51・・・青色光源ユニット/52・・・蛍光体部/610・・・リレーレンズ/620・・・リレーレンズ/640・・・ライトトンネル/650・・・照明レンズ/660・・・光変調デバイス/671・・・プリズム/672・・・プリズム/680・・・投射レンズ/690投影スクリーン/EA1、EA2、EA3、EA4・・・集光レンズの光軸/RA・・・回転体の回転軸

Claims (8)

  1. 回転軸を中心に回転可能で、蛍光体で側部の少なくとも一部が被覆された回転体と、
    前記蛍光体を励起するための第一の励起光源と、
    前記蛍光体を励起するための第二の励起光源と、
    前記第一の励起光源からの励起光を透過し、前記蛍光体からの蛍光の少なくとも一部を反射する第一のダイクロイックミラーと、
    前記第二の励起光源からの励起光を透過し、前記蛍光体からの蛍光の少なくとも一部を反射する第二のダイクロイックミラーと、
    前記第一のダイクロイックミラーと前記蛍光体の間に配置された第一の集光レンズと、
    前記第二のダイクロイックミラーと前記蛍光体の間に配置された第二の集光レンズと、
    前記第一のダイクロイックミラーにより反射された前記蛍光体からの蛍光を反射し、前記第二のダイクロイックミラーにより反射された前記蛍光体からの蛍光を透過する合成ミラーと、を有し、
    前記第一の励起光源と前記第二の励起光源は、前記回転体の回転軸を挟んで反対側に配置され、
    前記合成ミラーのミラー面は、前記回転体の回転軸の延長上に回転軸に沿った向きで配置される、
    ことを特徴とする光源装置。
  2. 前記第一の集光レンズの光軸と前記回転体の回転軸は、10度以上で80度以下の角度で交差し、
    前記第二の集光レンズの光軸と前記回転体の回転軸は、10度以上で80度以下の角度で交差する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第一のダイクロイックミラーと前記第二のダイクロイックミラーのミラー面は、前記回転体の回転軸と平行である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記蛍光体の発光波長とは異なる発光波長のレーザ光源を更に備え、
    前記レーザ光源の出力光を前記合成ミラーを介して出力する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載の光源装置。
  5. 前記蛍光体は、互いに発光波長特性が異なる第一の蛍光体と第二の蛍光体を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載の光源装置。
  6. 前記第一の蛍光体と前記第二の蛍光体は、前記回転体の回転軸を中心とする同一円周上の異なる領域に設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記回転体の回転軸を中心とする第一の円の周上に前記第一の蛍光体が設けられ、
    前記回転体の回転軸を中心とし、前記第一の円とは半径が異なる第二の円の周上に前記第二の蛍光体が設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  8. 請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載の光源装置と、
    光変調素子と、投射レンズと、を備える、
    ことを特徴とする投射型表示装置。
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