JP2018159351A - Movable device - Google Patents
Movable device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018159351A JP2018159351A JP2017057943A JP2017057943A JP2018159351A JP 2018159351 A JP2018159351 A JP 2018159351A JP 2017057943 A JP2017057943 A JP 2017057943A JP 2017057943 A JP2017057943 A JP 2017057943A JP 2018159351 A JP2018159351 A JP 2018159351A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- actuator
- actuator element
- wire
- material wire
- driven body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Micromachines (AREA)
Abstract
Description
この明細書における開示は、アクチュエータ素子の変形を利用する可動装置に関する。 The disclosure herein relates to a movable device that utilizes deformation of an actuator element.
特許文献1は、アクチュエータ素子の変形を利用する可動装置を開示する。この技術では、被駆動体を機械的に移動させるために、部材の変形を直接または間接に利用している。アクチュエータ素子のひとつの例は、細長い合成繊維である。
従来技術には、アクチュエータ素子のエネルギを増減させるための部品、または機器について十分に開示されていない。アクチュエータ素子のエネルギを増減させるためのエネルギ伝達部品は、アクチュエータ素子それ自身の変形を阻害しないことが望ましい。 The prior art does not fully disclose parts or devices for increasing or decreasing the energy of the actuator element. It is desirable that the energy transmission component for increasing or decreasing the energy of the actuator element does not hinder the deformation of the actuator element itself.
別の観点では、アクチュエータ素子それ自身が変形しても、その変形前と変形後との両方に適合したエネルギ伝達が実現されることが望ましい。 In another aspect, it is desirable that even if the actuator element itself is deformed, energy transfer adapted to both before and after the deformation is realized.
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、可動装置にはさらなる改良が求められている。 In view of the above or other aspects not mentioned, there is a need for further improvements in mobile devices.
開示されるひとつの目的は、エネルギ伝達部品を備える可動装置を提供することである。 One disclosed object is to provide a mobile device with energy transfer components.
開示される他のひとつの目的は、エネルギ伝達部品とアクチュエータ素子との接触状態を変化させることができる可動装置を提供することである。 Another object disclosed is to provide a movable device capable of changing a contact state between an energy transmission component and an actuator element.
開示される他のひとつの目的は、アクチュエータ素子のねじり変形の阻害が抑制された可動装置を提供することである。 Another object of the present disclosure is to provide a movable device in which inhibition of torsional deformation of an actuator element is suppressed.
開示される他のひとつの目的は、エネルギ伝達部品によるアクチュエータ素子の締め付け力が抑制された可動装置を提供することである。 Another object to be disclosed is to provide a movable device in which the clamping force of an actuator element by an energy transmission component is suppressed.
ここに開示された可動装置は、エネルギの増減によって変形を生じるアクチュエータ素子(41、241、341、441、541、741、42)と、アクチュエータ素子と連結された被駆動体(31)とを備え、アクチュエータ素子は、変形を生じる素材線(41a)と、素材線のエネルギを増減させるエネルギ伝達部品であって、素材線と接触して配置されたエネルギ伝達部品(41d)とを備える。 The movable device disclosed herein includes an actuator element (41, 241, 341, 441, 541, 741, and 42) that is deformed by an increase or decrease in energy, and a driven body (31) connected to the actuator element. The actuator element includes a material wire (41a) that causes deformation, and an energy transmission component (41d) that is disposed in contact with the material wire and is an energy transmission component that increases or decreases the energy of the material wire.
開示される可動装置によると、エネルギ伝達部品と素材線との間で、エネルギが伝達される。エネルギ伝達部品は、素材線に接触して配置されている。このため、素材線のエネルギを直接的に増減させることができる。 According to the disclosed movable device, energy is transmitted between the energy transmission component and the material wire. The energy transmission component is disposed in contact with the material wire. For this reason, the energy of the material wire can be directly increased or decreased.
ここに開示された可動装置は、エネルギの増減によってアクチュエータ軸(AX41、AX42)周りの変形を生じるアクチュエータ素子(41、241、341、441、541、741、42)と、アクチュエータ素子と連結された被駆動体(31)とを備え、アクチュエータ素子は、アクチュエータ軸周りの変形を生じる素材線(41a)と、素材線のエネルギを増減させるエネルギ伝達部品であって、素材線の周りにおいて螺旋状に配置されたエネルギ伝達部品(41d)とを備える。 The movable device disclosed here is connected to an actuator element (41, 241, 341, 441, 541, 741, 42) that causes deformation around an actuator axis (AX41, AX42) by increasing or decreasing energy, and the actuator element. A driven body (31), and the actuator element is a material wire (41a) that causes deformation around the actuator axis, and an energy transmission component that increases or decreases the energy of the material wire, and spirally around the material wire And an arranged energy transmission component (41d).
開示される可動装置によると、エネルギ伝達部品と素材線との間で、エネルギが伝達される。エネルギ伝達部品は、素材線の周りに螺旋状に配置されている。このため、素材線の外表面の広い範囲から、素材線のエネルギを直接的または間接的に増減させることができる。 According to the disclosed movable device, energy is transmitted between the energy transmission component and the material wire. The energy transfer component is arranged in a spiral around the material line. For this reason, the energy of the material wire can be increased or decreased directly or indirectly from a wide range of the outer surface of the material wire.
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。 The disclosed embodiments of the present specification employ different technical means to achieve each purpose. The reference numerals in parentheses described in the claims and this section exemplify the correspondence with the embodiments described later, and are not intended to limit the technical scope. The objects, features, and advantages disclosed in this specification will become more apparent with reference to the following detailed description and accompanying drawings.
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。 A plurality of embodiments will be described with reference to the drawings. In embodiments, functionally and / or structurally corresponding parts and / or associated parts may be assigned the same reference signs or reference signs that differ by more than a hundred. For the corresponding parts and / or associated parts, the description of other embodiments can be referred to.
第1実施形態
図1において、可動装置1は、固定の基台2と、基台2に対して機械的に動くことができる可動部3とを有する。可動部3は、高さ方向HDに沿って延びる回動軸AXRの周りを回転移動することができる。可動部3は、回動軸AXRの周りの所定の角度範囲RGを往復移動する。可動部3は、被駆動体31を有する。可動部3の動きは、揺動とも呼ばれる。なお、可動部3の移動方向は、回動に限られない。可動部3の移動方向は、例えば、高さ方向HDに沿う平行移動、幅方向WDに沿う平行移動、奥行き方向DDの周りにおける回転移動など多様な動きに適合可能である。
First Embodiment In FIG. 1, a
可動装置1は、被駆動体31に搭載された素子32を有する。素子32は、電気的な能動的作用、または電気的な受動的作用を提供する。素子32は、例えば、電気的な光源、電気的な送風機、電気的な熱源、電気的な電波源、電気的な磁力源である。素子32は、例えば、電気的なセンサ素子である。可動装置1は、電気的な接続のために、基台2と素子32とを電気的に接続する接続部材を備える場合がある。素子32は、主要な機能のための軸VR32を有する。軸VR32は、例えば、素子32が光源である場合には、光軸に相当する。軸VR32は、例えば、素子32がセンサである場合には、検出軸に相当する。軸VR32は、被駆動体31の回動によって振られる。軸VR32は、回動角VRSの範囲で振られる。
The
可動装置1は、センサ装置でもある。素子32は、センサ素子である。素子32は、検出方向と検出範囲を示す軸VR32を有する。素子32は、軸VR32の方向における物理量を検出する。素子32は、例えば、画像センサ、赤外線センサ、超音波センサ、レーダアンテナ、電磁波センサ、放射線センサなど多様な素子によって提供される。この実施形態では、素子32は、室内に設置される赤外線センサである。素子32の検出信号は、有線または無線によって赤外線情報を利用する機器に供給される。赤外線情報は、例えば、空調装置に供給され、利用される。可動装置1は、住居、事務所、車両、船舶、航空機などの室内に設置され、室内の人に関連する情報を収集するために利用される。基台2は、これらの室内に定置されている。
The
可動装置1は、軸VR32を振るように移動させる。可動装置1は、軸VR32を移動させるセンサ装置を提供する。軸VR32の移動は、指向方向可変型、追尾型、あるいは走査型といった多様なセンサ装置の提供を可能とする。この実施形態では、被駆動体31は、周期的に揺動するから、走査型のセンサ装置が提供されている。軸VR32は、回動軸AXRを中心に回動する。軸VR32は、幅方向WDと奥行き方向DDとに広がる平面に沿って、所定の回動角VRSの範囲内を移動可能である。この実施形態では、回動角VRSが走査範囲である。
The
可動装置1は、アクチュエータ機構4を備える。アクチュエータ機構4は、可動部3を回動させるための回転力を提供する。アクチュエータ機構4は、動力源でもある。アクチュエータ機構4は、往復するように回転力を提供する。
The
アクチュエータ機構4は、2つのアクチュエータ素子41、42を有する。2つのアクチュエータ素子41、42は、回動軸AXRの延長線上に配置されている。2つのアクチュエータ素子41、42は、被駆動体31の両側に配置されている。被駆動体31と、2つのアクチュエータ素子41、42とは、直列的に配置されている。図中では、アクチュエータ素子41、42は、やや太く強調されて図示されている。
The
第1のアクチュエータ素子41は、被駆動体31と、固定部21とに連結されている。第1のアクチュエータ素子41は、アクチュエータ軸AX41に沿って延びている。アクチュエータ軸AX41は、第1のアクチュエータ素子41の中心軸でもある。アクチュエータ軸AX41は、回動軸AXRの延長上に位置している。アクチュエータ軸AX41と回動軸AXRとは同軸である。
The
第2のアクチュエータ素子42は、被駆動体31と、固定部22とに連結されている。第2のアクチュエータ素子42は、アクチュエータ軸AX42に沿って延びている。アクチュエータ軸AX42は、第2のアクチュエータ素子42の中心軸でもある。アクチュエータ軸AX42は、回動軸AXRの延長上に位置している。アクチュエータ軸AX42と回動軸AXRとは同軸である。
The
被駆動体31は、基台2の中央部に配置されている。固定部21は、基台2の一端部に設けられている。固定部21は、基台2に固定されている。固定部22は、基台2の他端部に設けられている。固定部22は、基台2に固定されている。基台2は、アクチュエータ機構4が発生する力に対抗して、可動装置1の形状を維持できる材料で作られている。例えば、基台2は、金属製または樹脂製である。基台2の一部または全体は、プリント配線板によって提供されていてもよい。
The driven
第1のアクチュエータ素子41と、第2のアクチュエータ素子42とは、被駆動体31に対して対称的に配置されている。第1のアクチュエータ素子41と、第2のアクチュエータ素子42とは、対称的な構造を有する。以下の説明では、第1のアクチュエータ素子41について説明する。この説明は、第2のアクチュエータ素子42の説明として参照することができる。
The
第1のアクチュエータ素子41は、固定部21に連結されうる固定端41bを有する。固定端41bは、少なくとも第1のアクチュエータ素子41が回動力を出力するときに固定部21に連結されている。第1のアクチュエータ素子41は、被駆動体31に連結されうる出力端41cを有する。出力端41cは、少なくとも第1のアクチュエータ素子41が回動力を出力するときに被駆動体31に連結されている。被駆動体31は、アクチュエータ軸AX41上においてアクチュエータ素子41と連結されている。なお、固定端41bおよび出力端41cの名称は、便宜的なものである。以下の説明では、固定端41bおよび出力端41cは、単に端部と呼ばれることがある。
The
第1のアクチュエータ素子41は、棒状である。第1のアクチュエータ素子41は、細長い棒状または繊維状と呼べる形状である。第1のアクチュエータ素子41は、円柱状または円筒状に形成することができる。
The
可動装置1は、可動部3の動きを案内するための案内機構5を有する。案内機構5は、基台2に設けられた支持部23と、被駆動体31との間に設けられている。支持部23は、基台2に固定されている。案内機構5は、高さ方向HDの周りにおける被駆動体31の回転運動を許容する。案内機構5は、奥行き方向DDの周りにおける回転運動、および幅方向WDの周りにおける回転運動を抑制する。案内機構5は、被駆動体31の移動のうち、奥行き方向DDへの上下運動、および幅方向WDへの左右運動を抑制する。案内機構5は、高さ方向HDへの前後運動を抑制してもよい。案内機構5は、高さ方向HDへの前後運動を許容する場合がある。
The
高さ方向HDをロール軸、幅方向WDをピッチング軸、および奥行き方向DDをヨー軸と定義することができる。この場合、案内機構5は、被駆動体31のロール運動を許容する。案内機構5は、利用可能な範囲を超えるような過剰なロール運動を抑制してもよい。例えば、被駆動体31と支持部23との直接的な衝突、または弾性部材を介した間接的な衝突は、ロール運動範囲を制限する。案内機構5は、被駆動体31のヨーイング運動、およびピッチング運動を抑制する。また、案内機構5は、被駆動体31の上下運動、および左右運動を抑制する。案内機構5は、被駆動体31の前後運動を抑制してもよい。案内機構5は、被駆動体31の前後運動を許容する場合がある。
The height direction HD can be defined as the roll axis, the width direction WD as the pitching axis, and the depth direction DD as the yaw axis. In this case, the
可動装置1は、制御システム7を備える。制御システム7は、制御装置(CNT)70と、エネルギ増減装置(EX1、EX2)71、72を有する。エネルギ増減装置71、72は、2つのアクチュエータ素子41、42から機械的な運動を取り出すために、2つのアクチュエータ素子41、42のエネルギを増減させる装置である。2つのアクチュエータ素子41、42を回転させるように、エネルギ増減装置71、72は2つのアクチュエータ素子41、42のエネルギを増減させる。
The
制御装置は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置とを有する。制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置を機能させる。 The control device has at least one arithmetic processing unit (CPU) and at least one memory device as a storage medium for storing programs and data. The control device is provided by a microcomputer including a computer-readable storage medium. The storage medium is a non-transitional tangible storage medium that stores a computer-readable program in a non-temporary manner. The storage medium can be provided by a semiconductor memory or a magnetic disk. The controller can be provided by a computer or a set of computer resources linked by a data communication device. The program is executed by the control device to cause the control device to function as the device described in this specification and to cause the control device to perform the method described in this specification.
制御システムは、制御装置に入力される情報を示す信号を供給する複数の信号源を入力装置として有する。制御システムは、制御装置が情報をメモリ装置に格納することにより、情報を取得する。制御システムは、制御装置によって挙動が制御される複数の制御対象物を出力装置として有する。制御システムは、メモリ装置に格納された情報を信号に変換して制御対象物に供給することにより制御対象物の挙動を制御する。例えば、制御装置は、外部から作動信号と、停止信号とを取得し、エネルギ増減装置71、72を間欠的に活性化することにより、可動装置1に揺動的に運動させる。
The control system includes a plurality of signal sources that supply signals indicating information input to the control device as input devices. The control system acquires information by the control device storing the information in the memory device. The control system has a plurality of control objects whose behavior is controlled by the control device as output devices. The control system controls the behavior of the control object by converting information stored in the memory device into a signal and supplying the signal to the control object. For example, the control device acquires an operation signal and a stop signal from the outside, and intermittently activates the energy increasing / decreasing
制御システムに含まれる制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するためのブロックと呼ぶことができる。別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成として解釈されるモジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、その機能を実現する手段ともよぶことができる。 The control device, the signal source, and the control object included in the control system provide various elements. At least some of these elements can be referred to as blocks for performing functions. In another aspect, at least some of these elements can be referred to as modules or sections that are interpreted as configurations. Furthermore, the elements included in the control system can also be referred to as means for realizing the functions only when intentional.
制御システムが提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。 The means and / or functions provided by the control system can be provided by software recorded in a substantial memory device and a computer that executes the software, software only, hardware only, or a combination thereof. For example, if the controller is provided by an electronic circuit that is hardware, it can be provided by a digital circuit including a number of logic circuits, or an analog circuit.
2つのアクチュエータ素子41、42は、ひとつの方向へ向けて能動的な変形を生じる。2つのアクチュエータ素子41、42の変形方向は、逆方向、すなわち対称的な方向である。2つのアクチュエータ素子41、42の利用により、両方向、すなわち往復的な方向に向けて能動的な変形が得られる。
The two
アクチュエータ素子41、42は、熱エネルギの増減によってアクチュエータ軸AX41、AX42周りの変形を生じる。第1のアクチュエータ素子41は、第1のアクチュエータ素子41の温度が上昇すると、ねじれるように変形する。固定端41bが固定部21によって固定されているから、被駆動体31は、第1の方向である矢印M41の方向へ回動する。第2のアクチュエータ素子42は、第2のアクチュエータ素子42の温度が上昇すると、ねじれるように変形する。固定端42bが固定部22によって固定されているから、被駆動体31は、第2の方向である矢印M42の方向へ回動する。矢印M41の方向と矢印M42の方向とは、被駆動体31に対して対称的である。この結果、被駆動体31は、矢印M31で図示される角度範囲にわたって回動する。矢印M31は、軸VR32の回動角VRSに対応している。
The
この実施形態に利用可能なアクチュエータ素子41、42と、エネルギ増減装置71、72とは、特開2016−42783号公報に記載のものを含む。特開2016−42783号公報の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。アクチュエータ素子41、42は、人工筋肉と呼ばれる多様な材料によって提供することができる。例えば、合成樹脂、金属、形状記憶合金、および有機物といった材料を利用可能である。
アクチュエータ素子41、42のひとつの例は、合成繊維である。合成繊維は、回動軸AXRの延長線上に沿って延びている。合成繊維は、細長い。合成繊維は、ポリマ繊維と呼ばれる。ポリマ繊維の典型的なひとつの例は、モノフィラメント樹脂である。モノフィラメント樹脂は、ポリアミド系樹脂、およびポリエチレン系樹脂を含む。例えば、ナイロン、またはポリチレンと呼ばれるポリマ繊維は、温度変化に対するねじり変形量を有する場合があり、アクチュエータ素子41、42として利用可能である。
One example of the
ポリマ繊維を形成する高分子は、アクチュエータ軸AX41、AX42に沿って延びるように配向されている。高分子は、アクチュエータ軸AX41、AX42の周りに「撚り」を有する場合がある。「撚り」の語は、単繊維の中における撚りを指す場合と、複数繊維の間における撚りを指す場合とがある。ポリマ繊維の温度変化に対するねじり変形量は、単繊維の中における「撚り」の方向に沿って強く表れる場合がある。この実施形態では、アクチュエータ素子41、42は、単繊維である。別の形態では、ポリマ繊維の温度変化に対するねじり変形量は、複数繊維の間における「撚り」の方向に沿って表れる場合がある。アクチュエータ素子41、42は、互いに撚られた複数のポリマ繊維の束でもよい。
The polymers forming the polymer fibers are oriented so as to extend along the actuator axes AX41 and AX42. The polymer may have a “twist” around the actuator axes AX41, AX42. The term “twist” may refer to a twist in a single fiber and may refer to a twist between multiple fibers. The twist deformation amount with respect to the temperature change of the polymer fiber may appear strongly along the direction of “twist” in the single fiber. In this embodiment, the
アクチュエータ素子41、42のひとつの例は、形状記憶合金である。アクチュエータ軸AX41、AX42に沿って延びる形状記憶合金を利用可能である。形状記憶合金は、単一の棒状、およびコイル状に巻かれた形状など多様な形状によって利用可能である。形状記憶合金の形状は、温度変化に対するねじり変形量を得られるように選択される。
One example of the
エネルギ増減装置71、72は、アクチュエータ素子41、42のエネルギ状態を高エネルギ状態と低エネルギ状態との間で双方向に変化させる。エネルギ増減装置71、72は、電気的に、光学的に、磁気的に、電磁波的に、あるいは放射線的にエネルギを付与し、除去することができる。電気的なエネルギの付与と除去とは、電気的な熱の増減、電流の増減、電界の増減、あるいは電荷の増減などを含む。例えば、アクチュエータ素子41、42のエネルギ状態が温度で示される場合、光の付与によって温度を増加させ、光の遮断によって温度を低下させることができる。
The energy increasing / decreasing
エネルギの付与と、除去とは、直接的に、または間接的に行うことができる。例えば、アクチュエータ素子41、42に直接的に接触するエネルギ伝達部品によってエネルギを付与してもよいし、またはアクチュエータ素子41、42から離れて設置されたエネルギ伝達部品によって間接的にエネルギを付与してもよい。エネルギ伝達部品は、例えば、電気的な発熱部材によって提供できる。
Energy can be applied and removed directly or indirectly. For example, energy may be applied by an energy transmission component that directly contacts the
例えば、アクチュエータ素子41、42を能動的に回転させるために、エネルギ増減装置71、72は、アクチュエータ素子41、42の熱エネルギを増加させる。熱エネルギの増加は、例えば、アクチュエータ素子41、42が備える発熱部材への電流供給を行うことによって実現される。例えば、アクチュエータ素子41、42を能動的な回転から復帰させるために、エネルギ増減装置71、72は、アクチュエータ素子41、42の熱エネルギを減少させる。熱エネルギの減少は、例えば、アクチュエータ素子41、42が備える発熱部材への電流供給を遮断し、放熱させることによって実現される。
For example, the energy increasing / decreasing
図2において、固定部21と、固定部22とは、被駆動体31に対して対称的に配置されている。固定部21と、固定部22とは、対称的な構造を有する。被駆動体31は、案内機構5に対して対称的な構造を有する。以下の説明では、第1のアクチュエータ素子41に関連する部分について説明する。この説明は、第2のアクチュエータ素子42に関連する部分の説明として参照することができる。第1のアクチュエータ素子41に関連する部分として、固定部21と、被駆動体31に設けられた第3連結機構31cとがある。
In FIG. 2, the fixed
固定部21は、エンドスリーブ21aと、アンカブロック21cとを有する。エンドスリーブ21aは、アクチュエータ素子41の端部に連結されている。エンドスリーブ21aは、アンカブロック21cに固定されている。アンカブロック21cは、基台2に固定されている。
The fixing
エンドスリーブ21aは、アクチュエータ素子41と同軸の円筒状部材である。エンドスリーブ21aは、多角形の角筒状でもよい。エンドスリーブ21aは、アクチュエータ素子41の固定端41bを受け入れる内穴を有する。エンドスリーブ21aは、固定端41bとエンドスリーブ21aとを連結する第1連結機構21bを有する。第1連結機構21bは、固定端41bと、エンドスリーブ21aとを、少なくともアクチュエータ素子41が回動力を出力するときにアクチュエータ軸AX41の周方向に関して連結する。
The
第1連結機構21bは、内穴とセットスクリュとによって提供されている。セットスクリュは、エンドスリーブ21aの内穴に向けて径方向に設けられている。セットスクリュは、固定端41bを径方向に締め付けることにより、固定端41bと、エンドスリーブ21aとを、軸方向および周方向に関して連結している。
The first connecting
第1連結機構21bは、多様な機構によって提供することができる。例えば、第1連結機構21bは、放射状に配置された複数のセットスクリュ、固定端41bを径方向に締め付けるチャック機構、固定端41bを径方向に締め付けるかしめスリーブなどによって提供することができる。第1連結機構21bは、アクチュエータ軸AX41に沿って、エンドスリーブ21aに対する固定端41bの軸方向移動を許容してもよい。例えば、固定端41bが制限された範囲内において、軸方向に移動できるように、固定端41bと、エンドスリーブ21aとを連結してもよい。例えば、スプリングまたはゴムのような弾性部材を用いることができる。第1連結機構21bは、開閉可能な機構によって提供されてもよい。例えば、第1連結機構21bは、固定端41bを周方向に固定している状態と、固定端41bを周方向に回動可能としている状態とを切替可能な電磁的機構により提供することができる。
The
アンカブロック21cは、エンドスリーブ21aを受け入れる内穴を有する。アンカブロック21cは、エンドスリーブ21aとアンカブロック21cとを連結する第2連結機構21dを有する。第2連結機構21dは、エンドスリーブ21aとアンカブロック21cとを、少なくともアクチュエータ素子41が回動力を出力するときにアクチュエータ軸AX41の周方向に関して連結する。
The anchor block 21c has an inner hole for receiving the
第2連結機構21dは、内穴とセットスクリュとによって提供されている。セットスクリュは、アンカブロック21cの内穴に向けて径方向に設けられている。セットスクリュは、エンドスリーブ21aを径方向に締め付けることにより、エンドスリーブ21aとアンカブロック21cとを、軸方向および周方向に関して連結している。
The second connecting mechanism 21d is provided by an inner hole and a set screw. The set screw is provided in the radial direction toward the inner hole of the anchor block 21c. The set screw couples the
第2連結機構21dは、多様な機構によって提供することができる。例えば、第2連結機構21dは、放射状に配置された複数のセットスクリュ、エンドスリーブ21aを径方向に締め付けるチャック機構、エンドスリーブ21aを径方向に締め付けるかしめスリーブなどによって提供することができる。第2連結機構21dは、アクチュエータ軸AX41に沿って、エンドスリーブ21aの軸方向移動を許容してもよい。例えば、エンドスリーブ21aが制限された範囲内において、軸方向に移動できるように、アンカブロック21cと、エンドスリーブ21aとを連結してもよい。例えば、スプリングまたはゴムのような弾性部材を用いることができる。第2連結機構21dは、開閉可能な機構によって提供されてもよい。例えば、第2連結機構21dは、アクチュエータ素子41の端部を周方向に固定している状態と、アクチュエータ素子41の端部を周方向に回動可能としている状態とを切替可能な電磁的機構により提供することができる。
The second coupling mechanism 21d can be provided by various mechanisms. For example, the second connecting mechanism 21d can be provided by a plurality of set screws arranged radially, a chuck mechanism that tightens the
被駆動体31は、アクチュエータ素子41の出力端41cを受け入れる内穴を有する。被駆動体31は、被駆動体31と出力端41cとを連結する第3連結機構31aを有する。第3連結機構31aは、出力端41cと被駆動体31とを、少なくともアクチュエータ素子41が回動力を出力するときにアクチュエータ軸AX41の周方向に関して連結する。
The driven
第3連結機構31aは、内穴とセットスクリュとによって提供されている。セットスクリュは、被駆動体31の内穴に向けて径方向に設けられている。セットスクリュは、出力端41cを径方向に締め付けることにより、被駆動体31と出力端41cとを、軸方向および周方向に関して連結している。
The
第3連結機構31aは、多様な機構によって提供することができる。例えば、第3連結機構31aは、放射状に配置された複数のセットスクリュ、出力端41cを径方向に締め付けるチャック機構、出力端41cを径方向に締め付けるかしめスリーブなどによって提供することができる。第3連結機構31aは、アクチュエータ軸AX41に沿って、被駆動体31に対する出力端41cの軸方向移動を許容してもよい。例えば、出力端41cが制限された範囲内において、軸方向に移動できるように、出力端41cと、被駆動体31とを連結してもよい。例えば、スプリングまたはゴムのような弾性部材を用いることができる。第3連結機構31aは、開閉可能な機構によって提供されてもよい。例えば、第3連結機構31aは、出力端41cを周方向に固定している状態と、出力端41cを周方向に回動可能としている状態とを切替可能な電磁的機構により提供することができる。
The
被駆動体31は、案内機構5によって回動可能に支持されている。案内機構5は、シャフト51とガイドボア52とを有する。シャフト51は、回動軸AXRの同軸の円筒状部材によって提供されている。シャフト51は、被駆動体31に固定されている。シャフト51の両端が、被駆動体31に固定されている。被駆動体31は、シャフト51を有する。ガイドボア52は、支持部23に設けられている。支持部23は、ガイドボア52を有する。支持部23は、被駆動体31を支持するための部材である。支持部23は、基台2に固定されている。支持部23は、ブロックである。ガイドボア52は、支持部23を貫通する貫通穴によって提供されている。ガイドボア52は、シャフト51を受け入れている。ガイドボア52は、シャフト51の回転を許容する。この結果、支持部23は、被駆動体31を回転可能に支持している。
The driven
シャフト51の外面と、ガイドボア52の内面とは、部分的に接触している。シャフト51の外面と、ガイドボア52の内面とは、被駆動体31が回動すると、互いに摺動する。被駆動体31は、シャフト51の周りにおいて案内されている。シャフト51およびガイドボア52を提供する部材は、低摩擦材料製である。シャフト51、またはガイドボア52を提供する部材を、低摩擦材料製としてもよい。シャフト51とガイドボア52との間の摩擦が抑制される。
The outer surface of the
支持部23は、その両端面において、被駆動体31と対向している。支持部23は、その両端面において、部分的に被駆動体31と接触している。支持部23と被駆動体31とは、被駆動体31が回動すると、互いに摺動する。
The
アクチュエータ素子41の熱は、アクチュエータ素子41の全体から、外部環境へ放熱される。アクチュエータ素子41の熱は、固定端41bから、固定部21を経由して放熱される。このとき、第1連結機構21b、および第2連結機構21dは、放熱経路の熱的な抵抗を下げるために貢献する。さらに、アクチュエータ素子41の熱は、出力端41cから、被駆動体31を経由して放熱される。アクチュエータ素子41の熱は、出力端41cから、被駆動体31、支持部23、および基台2を経由して放熱される場合がある。このとき、第3連結機構31aは、放熱経路の熱的な抵抗を下げるために貢献する。
The heat of the
さらに、被駆動体31と支持部23との間の接触、および/またはシャフト51とガイドボア52との間の接触も、放熱経路の熱的な抵抗を下げるために貢献する。アクチュエータ素子41の熱は、出力端41cから、被駆動体31、被駆動体31と支持部23との間の接触、および支持部23を経由して放熱される。また、アクチュエータ素子41の熱は、出力端41cから、被駆動体31を通り、シャフト51、シャフト51とガイドボア52との間の接触、および支持部23を経由して放熱される。このように、アクチュエータ素子41は、被駆動体31および案内機構5を経由して放熱する。
Furthermore, the contact between the driven
図3において、アクチュエータ素子41は、素材線41a、固定端41b、出力端41c、および発熱線41dを有する。素材線41aは、上述のポリマ繊維である。発熱線41dは、エネルギ増減装置71の一部でもある。発熱線41dは、素材線41aのエネルギを増減させるためのエネルギ伝達部品でもある。発熱線41dは、素材線41aの表面上において、直接的に、または間接的に配置されている。発熱線41dは、螺旋状、またはコイル状である。発熱線41dは、通電によって発熱する金属線である。発熱線41dは、白金線、銅線などによって提供できる。発熱線41dは、ニクロム線によって提供されている。発熱線41dは、丸線、角線、または金属箔によって提供することができる。発熱線41dは、素材線41aの表面に貼り付けられている。
In FIG. 3, the
発熱線41dは、通電されると、発熱する。発熱線41dにより供給される熱は、素材線41aに伝わり、素材線41aの温度を上昇させる。一方で、発熱線41dは、通電が遮断されると、発熱を停止する。素材線41aの熱は、外部環境へ放熱される。このとき、出力端41cにおける第3連結機構31aと、案内機構5とが放熱に貢献する。このため、アクチュエータ素子41において大きい温度差を実現することができる。
The
図4において、被駆動体31を揺動運動させるための制御処理180が図示されている。制御処理180は、制御装置70における制御処理の一部である。
In FIG. 4, a
ステップ181では、可動装置1の揺動が求められている(ON)か、否(OFF)かを判定する。例えば、走査型の赤外線センサを作動させることが求められている場合、揺動ONとなる。走査型の赤外線センサを作動させることが求められていない場合、揺動OFFとなる。揺動OFFの場合、制御を終了する。揺動ONの場合、ステップ182とステップ183とによるループ処理へ進む。ステップ182は、第1のアクチュエータ素子41を加熱するための処理である。ステップ183は、第2のアクチュエータ素子42を加熱するための処理である。ステップ182とステップ183とを交互に繰り返すことにより、被駆動体31は揺動的に動作する。ステップ184では、可動装置1の揺動が求められている(ON)か、否(OFF)かを判定する。
In
ステップ182は、被駆動体31を正転方向へ回転させる処理である。正転方向は、第1のアクチュエータ素子41から見て、被駆動体31を時計回り方向に回転させる方向である。ステップ182は、ステップ185と、ステップ186とを有する。
Step 182 is a process of rotating the driven
ステップ185では、まず、第1のアクチュエータ素子41を活性化させる。ステップ185では、第1のアクチュエータ素子41の発熱線41dに通電する。具体的には、制御装置70は、エネルギ増減装置71から発熱線41dに通電する。ステップ185の処理は、第1のアクチュエータ素子41が正転方向へ所定角度のねじりを出力するように実行される。例えば、回転角センサによって被駆動体31の回転角度を検出し、所定角度の回動が得られるまで、ステップ185が継続される。これに代えて、タイマ処理によって、ステップ185の処理を一定時間継続してもよい。
In
ステップ186では、第1のアクチュエータ素子41を不活性化させる。ステップ186では、第1のアクチュエータ素子41の発熱線41dへの通電を遮断する。具体的には、制御装置70は、エネルギ増減装置71から発熱線41dへの通電を遮断する。
In
ステップ183は、被駆動体31を逆転方向へ回転させる処理である。ステップ183は、ステップ187と、ステップ188とを有する。
Step 183 is a process of rotating the driven
ステップ187では、まず、第2のアクチュエータ素子42を活性化させる。ステップ187では、第2のアクチュエータ素子42の発熱線に通電する。具体的には、制御装置70は、エネルギ増減装置72から発熱線に通電する。
In
ステップ188では、第2のアクチュエータ素子42を不活性化させる。ステップ188では、第2のアクチュエータ素子42の発熱線への通電を遮断する。具体的には、制御装置70は、エネルギ増減装置72から発熱線への通電を遮断する。
In
この実施形態では、活性化は、発熱線41dへの通電に対応する。不活性化は、発熱線41dへの通電の遮断に対応する。活性化と不活性化との語の対は、加熱と放熱との語の対に、付勢と消勢との語の対に、アクティブとスタンバイとの語の対に対応付けることができる。
In this embodiment, the activation corresponds to energization of the
制御装置70は、アクチュエータ素子41のエネルギが増加する期間と、アクチュエータ素子41のエネルギが減少する期間とを交互に繰り返すようにエネルギ増減装置71を制御する。この結果、2つのアクチュエータ素子41、42が交互に能動的に駆動される。第1のアクチュエータ素子41が能動的に正転方向のねじり変形を出力しているときに、第2のアクチュエータ素子42は受動的に正転方向へ駆動される。逆に、第2のアクチュエータ素子42が能動的に逆転方向のねじり変形を出力しているときに、第1のアクチュエータ素子41は受動的に逆転方向へ駆動される。2つのアクチュエータ素子41、42が使用され、それらが交互に駆動されるから、両方向に関して安定的な回動出力が得られる。
The
以上に述べたこの実施形態によると、静かな可動装置1を提供することができる。特に、可動装置1が室内に設置される装置に利用される場合に有利である。例えば、静かな、走査型の赤外線センサが得られる。可動装置1は、案内機構5を備えるから、被駆動体31の振動が抑制される。特に、回動軸AXRに交差する方向、すなわち回動軸AXRに対する上下方向、および左右方向の振動が抑制される。案内機構5は、アクチュエータ軸AX41と同軸の回動軸AXRを規定するから、アクチュエータ素子41のねじり変形を直接的に取り出すことができる。さらに、案内機構5は、アクチュエータ素子41の放熱に貢献する。
According to this embodiment described above, the quiet
図5において、撚りの方向、または発熱線41dの巻き方向のひとつが図示されている。図示される撚り、または巻きは、S撚り、またはS巻きと呼ばれる。図示される撚り、または巻きは、左手巻き、左ねじとも呼ぶことができる。
In FIG. 5, one of the twisting direction or the winding direction of the
図6において、撚りの方向、または発熱線41dの巻き方向のひとつが図示されている。図示される撚り、または巻きは、Z撚り、またはZ巻きと呼ばれる。図示される撚り、または巻きは、右手巻き、右ねじとも呼ぶことができる。
In FIG. 6, one of the twisting direction or the winding direction of the
図7において、アクチュエータ素子41の出力端41cが拡大されている。アクチュエータ素子41は、素材線41aを有する。素材線41aは、熱膨張率が負の材料製である。素材線41aは、低温状態から高温状態になると、熱膨張率が負であるため、僅かに収縮しながらねじり変形を生じる。素材線41aにおける高分子配向41eの方向は、S撚りの方向である。矢印M41の方向へのねじり変形は、高分子鎖が、S撚り方向へ収縮することにより、生成される。
In FIG. 7, the
素材線41aには、発熱線41dが巻きつけられている。発熱線41dは、少なくともその両端において素材線41aに固定されている。発熱線41dは、素材線41aの全周および全長にわたって素材線41aに接触させられている。発熱線41dは、全面で、または複数箇所で素材線41aの表面に接着されている。例えば、アクチュエータ素子41は、アクチュエータ軸AX41に沿って、素材線41aの表面に塗布された接着剤41fを備えることができる。発熱線41dは、接着剤41fと交差する部分において、すなわち複数箇所で接着されている。
A
発熱線41dが通電されて発熱することにより、素材線41aは高温状態になる。発熱線41dへの通電が遮断され、放熱によって、常温(または室温)に向けて温度が低下すると、素材線41aは低温状態になる。発熱線41dに通電され、発熱線41dが発熱すると、素材線41aはねじれ変形する。素材線41aは、アクチュエータ軸AX41周りに素材線41a自身をねじるトルクを生成する。素材線41aは、アクチュエータ軸AX41の周りにおいて、矢印M41の方向へねじれ変形する。
When the
素材線41aが矢印M41の方向へねじれ変形するとき、発熱線41dは、その巻きを緩めるように変形する。このため、発熱線41dは、素材線41aの変形に追従する。発熱線41dによる、素材線41aの変形の阻害は、抑制される。素材線41aは、自らの温度特性に応じて、変形することができる。
When the
図8は、素材線41aと、発熱線41dとの特性を記載した表である。素材線41aの能動的なねじり変形と、発熱線41dの巻きとは、発熱線41dが素材線41aを過度に締め付けない関係である。この実施形態では、ねじれ変形と、巻きとは、同じ方向である。
FIG. 8 is a table describing the characteristics of the
まず、素材線41aは、エネルギ状態に応じて活性化状態と、不活性化状態とに切り換えられる。活性化状態と、不活性化状態とは、高温状態と、低温状態とに対応している。素材線41aは、高温状態において能動的に変形する。素材線41aの能動的な変形方向は、矢印M41の方向である。素材線41aは、低温状態において受動的に変形する。この受動的な変形は、戻り運動に相当する。
First, the
発熱線41dの巻きは、S巻である。素材線41aが活性化されるとき、すなわち素材線41aが低温から高温になるとき、発熱線41dの巻きは、緩み方向へ変化する。素材線41aが活性化された後、すなわち素材線41aが高温になった後は、発熱線41dの巻きは、緩み状態に維持される。一方で、素材線41aが不活性化されるとき、すなわち素材線41aが高温から低温になるとき、発熱線41dの巻きは、締り方向へ変化する。素材線41aが不活性化された後、すなわち素材線41aが低温になった後は、発熱線41dの巻きは、締り状態に維持される。
The winding of the
アクチュエータ素子41の製造方法において、発熱線41dは、常温状態、すなわち室温状態において、素材線41aに巻きつけられる。言い換えると、素材線41aが不活性状態にあるときに、発熱線41dは、素材線41aに巻き付けられている。この実施形態では、約20°Cの環境において、発熱線41dが素材線41aに巻かれる。
In the manufacturing method of the
不活性状態の素材線41aに巻き付けられた発熱線41dは、素材線41aの不活性状態が維持される期間は、製造後の初期状態に維持される。よって、製造後の巻きの変化はない。素材線41aが活性化されると、素材線41aのねじれ変形は、不活性状態で巻き付けられた発熱線41dの巻きを緩める。複数箇所の接着または全面での接着は、発熱線41dが素材線41aの上で移動してしまうことを阻止するために有効である。
The
以上に述べたこの実施形態によると、素材線41aに発熱線41dを巻き付けることで、素材線41aのエネルギ状態を確実に増減させることができる。発熱線41dは、素材線41aの表面の広い範囲から、素材線41aにエネルギを付与、または除去することができる。別の観点では、発熱線41dと素材線41aとの接触状態を変化させることができる。
According to this embodiment described above, the energy state of the
素材線41aの能動的なねじり変形の方向(M41)と、発熱線41dの巻き方向とは、同じ方向である。素材線41aが能動的なねじり変形を生成しても、その方向は、発熱線41dの巻きを緩める方向である。よって、発熱線41dに起因する素材線41aのねじり変形の阻害が抑制される。エネルギ伝達部品は、素材線41aの変形に起因する素材線41aとエネルギ伝達部品との間の干渉を抑制するように配置されているといえる。
The direction of active torsional deformation (M41) of the
別の観点では、素材線41aを構成する高分子配向41eと、発熱線41dの巻き方向とが同じである。この構成は、素材線41aの熱膨張率が負である場合に、能動的なねじり変形によって発熱線41dの巻きを緩めることを可能とする。別の観点では、発熱線41dによる素材線41aの締め付け力が抑制される。
From another viewpoint, the
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、アクチュエータ素子41は、矢印M41のねじり変形を生じる。これに代えて、この実施形態では、アクチュエータ素子241は、逆方向のねじり変形M241を提供する。
Second Embodiment This embodiment is a modified example based on the preceding embodiment. In the above embodiment, the
図9に図示されるように、アクチュエータ素子241は、素材線41aを有する。素材線41aの能動的なねじり変形の方向は、矢印M241の方向である。素材線41aの材料は、熱膨張率が負である。素材線41aを形成する高分子は、矢印M241のねじり変形を生成するために、Z撚り方向に配向されている。発熱線41dの巻き方向は、Z巻きである。
As shown in FIG. 9, the
図10は、図8に対応する表である。この実施形態でも、素材線41aの能動的なねじり変形の方向(M241)と、発熱線41dの巻き方向とは、同じ方向である。高分子配向41e(Z撚り)と発熱線41dの巻き方向(Z巻き)とは同じである。素材線41aの能動的なねじり変形は、発熱線41dの巻きを緩める方向への変形である。
FIG. 10 is a table corresponding to FIG. Also in this embodiment, the direction of active torsional deformation (M241) of the
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、素材線41aの材料は、熱膨張率が負である。この場合、素材線41aは、加熱されると、熱収縮してねじり変形を生じる。これに代えて、この実施形態では、素材線41aの材料は、熱膨張率が正である。この場合、素材線41aは、加熱されると、熱膨張してねじり変形を生じる。
Third Embodiment This embodiment is a modification in which the preceding embodiment is a basic form. In the above embodiment, the material of the
図11に図示されるように、アクチュエータ素子341は、素材線41aを有する。素材線41aの能動的なねじり変形の方向は、矢印M41の方向である。素材線41aの材料は、熱膨張率が正である。素材線41aを形成する高分子は、矢印M41のねじり変形を生成するために、Z撚り方向に配向されている。発熱線41dの巻き方向は、S巻きである。この実施形態では、高分子配向41e(Z撚り)と発熱線41dの巻き方向(S巻き)とは逆方向である。
As illustrated in FIG. 11, the
図12は、図8に対応する表である。この実施形態でも、素材線41aの能動的なねじり変形の方向(M41)と、発熱線41dの巻き方向とは、同じ方向である。素材線41aの能動的なねじり変形は、発熱線41dの巻きを緩める方向への変形である。
FIG. 12 is a table corresponding to FIG. Also in this embodiment, the direction of active torsional deformation (M41) of the
この開示から、熱膨張率が正である材料は、矢印M241のねじり変形を生成する場合にも利用可能であることが理解される。例えば、高分子配向41eをS撚りとすることができる。ねじり変形の方向が矢印M241である場合、発熱線41dはZ巻きによって巻き付けられている。
From this disclosure, it is understood that materials with a positive coefficient of thermal expansion can also be used to produce the torsional deformation of arrow M241. For example, the
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、素材線41aが不活性状態であるときに発熱線41dが巻かれる。これに代えて、この実施形態では、素材線41aが活性状態であるときに発熱線41dが巻かれる。
Fourth Embodiment This embodiment is a modified example based on the preceding embodiment. In the above embodiment, the
図13に図示されるように、アクチュエータ素子441は、素材線41aを有する。素材線41aの能動的なねじり変形の方向は、矢印M41の方向である。素材線41aの材料は、熱膨張率が負である。素材線41aを形成する高分子は、矢印M41のねじり変形を生成するために、S撚り方向に配向されている。発熱線41dの巻き方向は、Z巻きである。この実施形態では、高分子配向41e(S撚り)と発熱線41dの巻き方向(Z巻き)とは逆方向である。
As illustrated in FIG. 13, the
図14は、図8に対応する表である。アクチュエータ素子441の製造方法は、素材線41aを高温に加熱した状態で、発熱線41dを巻き付ける。すなわち、発熱線41dは、活性状態において、素材線41aに巻き付けられている。よって、素材線41aは、発熱線41dが巻かれるときに、ねじり変形している。ねじり変形の方向(M41)と、発熱線41dの巻き方向(Z巻き)とは逆向きである。アクチュエータ素子441は、製造後に常温に冷却される。このとき、素材線41aは、発熱線41dの巻きを緩める方向に変形する。このため、不活性状態において、発熱線41dは緩み状態に維持される。アクチュエータ素子441は、発熱線41dの巻きが、アクチュエータ軸周りの変形を生じない不活性状態において緩み状態にある。
FIG. 14 is a table corresponding to FIG. In the manufacturing method of the
素材線41aが不活性状態から活性状態になると、能動的なねじり変形によって、発熱線41dは、その巻きを締める方向へ変形する。このとき、発熱線41dの巻きは、製造工程における巻き状態、すなわち初期状態にまで戻る。アクチュエータ素子441は、発熱線41dの巻きが、アクチュエータ軸周りの変形を生じさせる活性状態において緩み状態より締められる。このため、発熱線41dは、素材線41aを過度に締め付けることがない。これにより、耐久性のある発熱線41dを提供できる。
When the
この実施形態によると、発熱線41dに起因する素材線41aのねじり変形の阻害が抑制される。別の観点では、発熱線41dによる素材線41aの締め付け力が抑制される。別の観点では、発熱線41dと素材線41aとの接触状態を変化させることができる。例えば、発熱線41dが発熱して素材線41aがねじり変形すると、発熱線41dの巻きが締まる。このため、発熱線41dは、素材線41aに接触する。発熱線41dの熱を素材線41aに伝えやすくなる。この結果、素材線41aはさらにねじり変形する。その一方で、発熱線41dの発熱が停止されると、素材線41aは受動的にねじり変形する。この結果、発熱線41dの巻きが緩むから、発熱線41dおよび素材線41aからの放熱が促進される。
According to this embodiment, inhibition of torsional deformation of the
第5実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、製造後に発熱線41dの巻きが緩む。これに代えて、この実施形態では、製造後に発熱線41dの巻きが締まる。
Fifth Embodiment This embodiment is a modified example based on the preceding embodiment. In the above embodiment, the winding of the
図15に図示されるように、アクチュエータ素子541は、素材線41aを有する。素材線41aの能動的なねじり変形の方向は、矢印M41の方向である。素材線41aの材料は、熱膨張率が負である。素材線41aを形成する高分子は、矢印M41のねじり変形を生成するために、S撚り方向に配向されている。発熱線41dの巻き方向は、S巻きである。この実施形態では、高分子配向41e(S撚り)と発熱線41dの巻き方向(S巻き)とは同じである。
As shown in FIG. 15, the
図16は、図8に対応する表である。アクチュエータ素子541の製造方法は、素材線41aを高温に加熱した状態で、発熱線41dを巻き付ける。すなわち、発熱線41dは、活性状態において、素材線41aに巻き付けられている。よって、素材線41aは、発熱線41dが巻かれるときに、ねじり変形している。ねじり変形の方向(M41)と、発熱線41dの巻き方向(S巻き)とは同じである。アクチュエータ素子541は、製造後に常温に冷却される。このとき、素材線41aは、発熱線41dの巻きを締める方向に変形する。このため、不活性状態において、発熱線41dは締り状態に維持される。アクチュエータ素子541は、発熱線41dの巻きが、アクチュエータ軸周りの変形を生じない不活性状態において締り状態にある。
FIG. 16 is a table corresponding to FIG. In the manufacturing method of the
素材線41aが不活性状態から活性状態になると、能動的なねじり変形によって、発熱線41dは、その巻きを緩める方向へ変形する。このとき、発熱線41dの巻きは、製造工程における巻き状態、すなわち初期状態にまで戻る。アクチュエータ素子541は、発熱線41dの巻きが、アクチュエータ軸周りの変形を生じさせる活性状態において締り状態より緩められる。
When the
この場合、発熱線41dは、不活性状態において、素材線41aに強く接触しており、発熱線41dへの通電開始時に熱を素材線41aに伝えやすい。この結果、発熱線41dへの通電開始時に、素材線41aは、高い応答性をもってねじり変形する。その一方で、素材線41aが活性化状態となっても、素材線41aと発熱線41dとの状態が製造段階において与えられた初期状態に維持される。
In this case, the
第6実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、2つのアクチュエータ素子41、42が利用されている。これに代えて、ひとつのアクチュエータ素子41だけを備えてもよい。この場合、第2のアクチュエータ素子42に代えて、受動的な回動機構を用いることができる。受動的な回動機構は、ゴム、樹脂製バネ、金属製バネ、空気バネなど多様な機構により提供することができる。受動的な回動機構は、戻し機構と呼ばれる。
Sixth Embodiment This embodiment is a modification in which the preceding embodiment is a basic form. In the above embodiment, two
図17において、可動装置1は、第2のアクチュエータ素子42に代えて、戻し機構622を有する。戻し機構622は、受動的な弾性部材661と、固定部662と、固定部663とを有する。固定部662は、基台2に固定されたブロックである。固定部663は、被駆動体31に固定されている。
In FIG. 17, the
弾性部材661は、金属製のコイルバネである。弾性部材661は、自由状態よりも引っ張られることにより、被駆動体31に反時計周り方向の力を作用させる。弾性部材661は、被駆動体31の回動範囲M631の一端を基準位置とする。弾性部材661は、アクチュエータ素子41のねじり運動によって引っ張られるように配置されている。弾性部材661は、矢印M41の方向への回動力に抗して、戻し力を作用させる。この結果、アクチュエータ素子41が間欠的に駆動されることにより、言い換えると、周期的に活性化状態と不活性化状態とを繰り返すことにより、被駆動体31は、回動範囲M631において、回動運動する。
The
この実施形態によると、ひとつのアクチュエータ素子41によって往復的な被駆動体31の動きを得ることができる。しかも、案内機構5を備えるから、被駆動体31が安定する。この実施形態の構成は、先行する他の実施形態においても利用可能である。
According to this embodiment, the reciprocating motion of the driven
第7実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、素材線41aにおける高分子配向41eと、発熱線41dの巻き方向とは、同じである。これに加えて、高分子配向41eと、発熱線41dとを平行に配置してもよい。
Seventh Embodiment This embodiment is a modified example based on the preceding embodiment. In the above embodiment, the
図18において、アクチュエータ素子741は、素材線41aを有する。素材線41aにおける高分子は、S撚りに沿って配向されている。発熱線41dは、この高分子配向41eと平行に配置されている。
In FIG. 18, the
他の実施形態
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
Other Embodiments The disclosure herein is not limited to the illustrated embodiments. The disclosure encompasses the illustrated embodiments and variations by those skilled in the art based thereon. For example, the disclosure is not limited to the combinations of parts and / or elements shown in the embodiments. The disclosure can be implemented in various combinations. The disclosure may have additional parts that can be added to the embodiments. The disclosure includes those in which parts and / or elements of the embodiments are omitted. The disclosure encompasses the replacement or combination of parts and / or elements between one embodiment and another. The technical scope disclosed is not limited to the description of the embodiments. The several technical scopes disclosed are indicated by the description of the claims, and should be understood to include all modifications within the meaning and scope equivalent to the description of the claims.
先行する複数の実施形態では、シャフト51と、ガイドボア52とによって案内機構5を提供した。シャフト51と、ガイドボア52とは、いわゆる軸受機構を提供している。案内機構5を提供する軸受機構は、実施形態のような摺動軸受の他に、ボールベアリング、流体軸受、および磁力軸受など多くの機構によって提供可能である。この実施形態では、アクチュエータ素子41、42によって出力可能な回転トルクの上限に配慮して、比較的簡単で軽量な摺動軸受を採用している。
In the plurality of preceding embodiments, the
先行する複数の実施形態では、別体のシャフト51を、被駆動体31に固定した。これに代えて、被駆動体31または支持部23にシャフトを一体的に形成してもよい。例えば、シャフト51に代わる円柱部分を、被駆動体31または支持部23に機械加工によって形成することができる。また、シャフト51に代わる円柱部分を、被駆動体31または支持部23にインサート成形してもよい。
In the plurality of preceding embodiments, the
先行する複数の実施形態では、可動装置1は、案内機構5を備える。これに代えて、案内機構5を設けることなく、アクチュエータ素子41、42と接続部材とによって被駆動体31を支持してもよい。巻き形状の接続部材は、被駆動体31の安定的な回動を可能とする。先行する複数の実施形態では、案内機構5は、シャフト51とガイドボア52とを備える。これに代えて、振り子のように被駆動体を吊るす案内機構、または倒立振り子のように支点で被駆動体を支える案内機構を採用してもよい。
In a plurality of preceding embodiments, the
先行する実施形態に加えて、固定部は、機械的に回転方向を制限する機構を備えることができる。例えば、固定部には、ラチェット機構を設けることができる。ラチェット機構は、例えば、固定端41bが矢印M42の方向へ回転する場合には、固定端41bを固定する。逆に、固定端41bに矢印M41の方向へ回転する場合には、固定端41bを開放する。ラチェット機構は、能動的な変形を許容するように固定状態となり、受動的な変形を無効化するように開放状態となる。
In addition to the preceding embodiment, the fixing portion may include a mechanism that mechanically limits the rotation direction. For example, a ratchet mechanism can be provided in the fixing portion. For example, when the
先行する実施形態に加えて、固定端41bまたは出力端41cにおける固定力を可変としてもよい。この場合、電気的に固定力を可変に制御可能な固定部を設けてもよい。固定部21、22による固定力は、開放状態と固定状態とに、または強弱に変更されてもよい。例えば、連結機構21dは、エンドスリーブ21aの外周面に強く締め付けられた状態と、エンドスリーブ21aの外周面に弱く押し当てられた状態とに切り換えられてもよい。この場合、エンドスリーブ21aは、セットスクリュと摩擦しながら回転する。
In addition to the preceding embodiment, the fixing force at the
先行する実施形態では、素材線41aに発熱線41dを直接的に巻き付けている。これに代えて、素材線41aと発熱線41dとの間に部材を配置してもよい。例えば、電気絶縁性であって、優れた熱伝導性をもつ支持部材を配置することができる。支持部材は、素材線41aに巻き付けられる絶縁紙、または素材線41aを内部に収容するガラス筒によって提供することができる。このように、ひとつの態様では、発熱線41dは素材線41aに直接的に接触しているが、他の態様では、発熱線41dは素材線41aに直接的に接触することなく、巻き付けられた形状を有する。支持部材の内面に発熱部材を配置してもよい。
In the preceding embodiment, the
先行する実施形態では、アクチュエータ素子41は、ボビン741sを備える。これに代えて、ボビン741sなしで、エネルギ伝達部品を往復状として支持することができる。例えば、発熱線741d自身を固定部21に固定してもよい。また、ボビン741sの内面に発熱線741dを配置してもよい。
In the preceding embodiment, the
先行する実施形態では、素材線41aの能動的なねじり変形の方向(M41/M241)、高分子配向41e、熱膨張率、発熱線41dの巻き方向、および製造方法といった要素に関するいくつかの組合せを例示した。ただし、組合せは例示に限られない。例えば、素材線41aの能動的なねじり変形の方向を、逆方向(M241)として、活性化状態で発熱線41dを素材線41aに巻き付ける製造方法を採用してもよい。
In the preceding embodiment, several combinations of elements such as the direction of active torsional deformation of the
先行する実施形態では、発熱線41dによる加熱と、放熱とによって、素材線41aのエネルギの増減を実現している。これに代えて、冷却装置による冷却と、放冷とによって、素材線41aのエネルギの増減を実現することができる。例えば、ペルチェ効果素子を素材線41aに沿って配置することができる。ペルチェ効果素子は、エネルギ伝達部品を提供する。この場合、素材線41aは、冷却されると、熱膨張または熱収縮してねじり変形を生じる。
In the preceding embodiment, the energy of the
先行する実施形態では、発熱線41dとしてニクロム線を用いている。これに代えて、エネルギ伝達部品は、多様な電気的な発熱部材によって提供できる。例えば、発熱部材は、導電性高分子または導電性金属皮膜と呼ばれる導電性薄膜によって提供されてもよい。この場合、膜は、素材線41aの表面に形成される。例えば、導電性高分子または導電性金属皮膜は、素材線41aの表面にメッキ、合成、スパッタなど多様な手法によって形成される。その形状は素材線41aの周囲に巻き付いている螺旋状である。また、素材線41aとは別に形成された、リボン状の導電性高分子または導電性金属皮膜を巻くことによって、螺旋状の発熱部材を形成し、素材線41aの外側に配置してもよい。
In the preceding embodiment, a nichrome wire is used as the
1 可動装置、 2 基台、
21 固定部、 22 固定部、 23 支持部、
3 可動部、 31 被駆動体、
4 アクチュエータ機構、
41 アクチュエータ素子、 42 アクチュエータ素子、
41a 素材線、 41b 固定端、 41c 出力端、
41d 発熱線、 41e 高分子配向、 41f 接着剤、
5 案内機構、 51 シャフト、 52 ガイドボア、
7 制御システム、 70 制御装置、
71、72 エネルギ増減装置、
241 アクチュエータ素子、 341 アクチュエータ素子、
441 アクチュエータ素子、 541 アクチュエータ素子、
622 戻し機構、 741 アクチュエータ素子、
AX41 アクチュエータ軸、 AXR 回動軸。
1 mobile device, 2 base,
21 fixing part, 22 fixing part, 23 supporting part,
3 moving parts, 31 driven body,
4 Actuator mechanism,
41 Actuator element, 42 Actuator element,
41a material wire, 41b fixed end, 41c output end,
41d heating wire, 41e polymer orientation, 41f adhesive,
5 guide mechanism, 51 shaft, 52 guide bore,
7 control system, 70 control device,
71, 72 Energy increase / decrease device,
241 Actuator element, 341 Actuator element,
441 Actuator element, 541 Actuator element,
622 return mechanism, 741 actuator element,
AX41 Actuator shaft, AXR rotation shaft.
Claims (10)
前記アクチュエータ素子と連結された被駆動体(31)とを備え、
前記アクチュエータ素子は、
前記変形を生じる素材線(41a)と、
前記素材線のエネルギを増減させるエネルギ伝達部品であって、前記素材線と接触して配置されたエネルギ伝達部品(41d)とを備える可動装置。 An actuator element (41, 241, 341, 441, 541, 741, 42) that deforms by increasing or decreasing energy; and
A driven body (31) connected to the actuator element;
The actuator element is:
A material wire (41a) that causes the deformation;
A movable device comprising: an energy transmission component that increases or decreases the energy of the material wire, and an energy transmission component (41d) disposed in contact with the material wire.
前記アクチュエータ素子と連結された被駆動体(31)とを備え、
前記アクチュエータ素子は、
前記アクチュエータ軸周りの変形を生じる素材線(41a)と、
前記素材線のエネルギを増減させるエネルギ伝達部品であって、前記素材線の周りにおいて螺旋状に配置されたエネルギ伝達部品(41d)とを備える可動装置。 Actuator elements (41, 241, 341, 441, 541, 741, 42) that cause deformation around the actuator axis (AX41, AX42) by increasing or decreasing energy;
A driven body (31) connected to the actuator element;
The actuator element is:
A material wire (41a) that causes deformation around the actuator axis;
An energy transmission component that increases or decreases the energy of the material wire, the movable device comprising an energy transmission component (41d) arranged in a spiral around the material wire.
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017057943A JP2018159351A (en) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | Movable device |
PCT/JP2018/008674 WO2018173744A1 (en) | 2017-03-23 | 2018-03-07 | Movable device |
CN201880019584.3A CN110462210A (en) | 2017-03-23 | 2018-03-07 | Movable device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017057943A JP2018159351A (en) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | Movable device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018159351A true JP2018159351A (en) | 2018-10-11 |
JP2018159351A5 JP2018159351A5 (en) | 2019-05-30 |
Family
ID=63586426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017057943A Pending JP2018159351A (en) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | Movable device |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018159351A (en) |
CN (1) | CN110462210A (en) |
WO (1) | WO2018173744A1 (en) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6841115B2 (en) | 2017-03-23 | 2021-03-10 | 株式会社デンソー | Movable device |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH077975A (en) * | 1992-06-12 | 1995-01-10 | Sarcos Group | Mobile operator and mobile detector |
JPH09312984A (en) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Casio Comput Co Ltd | Functional polymer element and method for manufacturing it |
US6065934A (en) * | 1997-02-28 | 2000-05-23 | The Boeing Company | Shape memory rotary actuator |
JP2011117452A (en) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Ge Aviation Systems Ltd | Actuating apparatus |
WO2017022146A1 (en) * | 2015-08-04 | 2017-02-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Actuator |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8707694B2 (en) * | 2011-12-23 | 2014-04-29 | GM Global Technology Operations LLC | Shape memory alloy actuator |
JP6665723B2 (en) * | 2016-07-27 | 2020-03-13 | 株式会社デンソー | Actuator, sensor device, and control device |
JP2018019500A (en) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 株式会社デンソー | Actuator and sensor device |
-
2017
- 2017-03-23 JP JP2017057943A patent/JP2018159351A/en active Pending
-
2018
- 2018-03-07 WO PCT/JP2018/008674 patent/WO2018173744A1/en active Application Filing
- 2018-03-07 CN CN201880019584.3A patent/CN110462210A/en active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH077975A (en) * | 1992-06-12 | 1995-01-10 | Sarcos Group | Mobile operator and mobile detector |
JPH09312984A (en) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Casio Comput Co Ltd | Functional polymer element and method for manufacturing it |
US6065934A (en) * | 1997-02-28 | 2000-05-23 | The Boeing Company | Shape memory rotary actuator |
JP2011117452A (en) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Ge Aviation Systems Ltd | Actuating apparatus |
WO2017022146A1 (en) * | 2015-08-04 | 2017-02-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Actuator |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2018173744A1 (en) | 2018-09-27 |
CN110462210A (en) | 2019-11-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6714858B2 (en) | Actuator device | |
US11002256B2 (en) | Movable device | |
WO2018173746A1 (en) | Movable device | |
WO2018173745A1 (en) | Movable device | |
JP6610596B2 (en) | Actuator device | |
WO2018055972A1 (en) | Actuator device | |
WO2018173744A1 (en) | Movable device | |
JP2011117452A (en) | Actuating apparatus | |
WO2018173743A1 (en) | Movable device, production method therefor, and control method therefor | |
WO2017085880A1 (en) | Variable hardness actuator | |
US11259690B2 (en) | Variable stiffness apparatus | |
WO2019159754A1 (en) | Actuator device | |
JP7091888B2 (en) | Actuator device | |
JP2011148037A (en) | Actuator using shape memory polymer, and method of controlling the same | |
WO2019082420A1 (en) | Movable device | |
JP6975340B2 (en) | Untwisted artificial muscle | |
JP7045355B2 (en) | Lead screw device | |
JP2020191721A (en) | Actuator device | |
JP2020072573A (en) | Actuator device | |
WO2022152375A1 (en) | Shape memory alloy actuator architecture for driving adjustable aperture | |
JP2016031480A (en) | Actuator | |
JPH10113887A (en) | Micromanipulator and driving thereof | |
JP2010187461A (en) | Drive system, image pickup device equipped with the same and electronic apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190418 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200331 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20201006 |