JP2018159294A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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健一 吉村
雄大 三浦
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雄大 三浦
敬弘 安田
Takahiro Yasuda
敬弘 安田
亮平 木村
Ryohei Kimura
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Abstract

【課題】燃料噴射弁において、簡素な構成で耐久性の向上を図ると共に弁閉させる際の作動応答性を高める。【解決手段】燃料噴射弁10を構成する可動コア42は、固定コア40に臨む基端面42aにおいて、最も径方向内側に形成され該可動コア42の軸線と直交した第2平坦部64と、該第2平坦部64の径方向外側に形成され固定コア40側に向かって傾斜した第2テーパ部66と、前記第2テーパ部66の径方向外側に形成され該固定コア40側に向かって断面円弧状に膨出した曲面部68とを有している。そして、コイル46の励磁作用下に可動コア42が固定コア40側へと移動し、その基端面42aが前記固定コア40の先端面40aと当接する際、曲面部68が接触することで線接触となり、固定コア40から可動コア42が離れる弁閉動作時における貼り付きが防止される。【選択図】図3

Description

本発明は、コイルへの通電作用下に移動する弁体を有し、該弁体を開弁させることで内燃機関へと燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
従来から、ソレノイド部の励磁作用下に弁開状態とし、供給された燃料を内燃機関へと噴射する燃料噴射弁が知られている。このような燃料噴射弁は、例えば、特許文献1に開示されるように、マグネットコイルに囲まれた円筒状のコアを有し、その先端に臨むように可動子が移動自在に設けられている。この可動子の当接するコアの端面が軸線に対して傾斜した傾斜面で形成され、一方、可動子の端面がコア側に向かって凸状となる球状の湾曲面で形成されている。そして、可動子がコア側へと移動して両者が当接して係止される際、可動子の接触点が線状で端面中央となる。
また、特許文献2に開示された燃料噴射弁では、コアに臨む可動子の端面には、外周側から所定幅の衝突区分が形成され、この衝突区分は可動子の軸線に対して直交するように形成され、前記可動子がコア側に移動した際に、該コアの端面と当接自在に形成される。さらに、この燃料噴射弁には、衝突区分の内周側となる部位に軸方向に対して傾斜しながら窪んだ楔状部分を備えている。
一方、特許文献3に開示された燃料噴射弁では、アーマチュアに連結されたニードル弁の上部に臨む可動側ストッパと、該可動側ストッパに臨むように設けられた円筒状の固定側ストッパとを備え、前記固定側ストッパにおける可動側ストッパに対向する面には下方へと広がる円錐面を有し、前記可動側ストッパが当接自在に形成される。
特表2002−521614号公報 特表平8−506877号公報 特公平8−26828号公報
しかしながら、特許文献1に開示された燃料噴射弁では、可動子とコアとが線接触であり、しかも、その接触点が端面中央となるため、前記可動子が前記コアに当接した際の挙動が不安定となる。すなわち、可動子の保持状態において揺動してしまうことで摩耗量の増加を招くと共に偏摩耗が生じることで耐久性の低下を招くこととなる。
また、特許文献2に係る燃料噴射弁では、コアと可動子とが衝突区分を介して当接する際、該衝突区分が軸線と直交した平面状であるため、両者が面接触した状態となり、その接触範囲が線接触の場合と比べて大きいことで前記可動子と前記コアとの貼り付きが生じ、可動子がコアから離れる弁閉時の応答性が低下してしまう。さらに、可動子の端面全体にわたって楔状部分が形成されているため、角状となった楔状部分の径方向外側端がコアへと接触することで、コア及び可動子の摩耗が促進され耐久性が低下してしまう可能性がある。
さらに、特許文献3に係る燃料噴射弁では、可動側ストッパの当接する固定側ストッパの当接面を円錐状とする必要があり、その加工工程が増加してしまい煩雑である。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、簡素な構成で耐久性の向上を図ると共に弁閉させる際の作動応答性を高めることが可能な燃料噴射弁を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、ハウジングの内部に設けられる固定コアと、ハウジングの内部において固定コアに臨み移動自在に設けられる可動コアと、可動コアの端部に設けられ弁座に対して着座・離れることで弁孔を開閉する弁体と、コイルの励磁作用下に弁体を移動させるソレノイド部とを有した燃料噴射弁において、
固定コアと可動コアは、互いに向かい合う環状の固定コア端面と可動コア端面を有し、
固定コア端面及び可動コア端面のいずれか一方の端面には、平坦部と曲面部とを有し、曲面部の頂点が一方の端面の径方向中央よりも径方向外側に位置し、且つ、平坦部に対して他方の端面側に向かって軸方向へ突出していることを特徴とする。
本発明によれば、燃料噴射弁を構成する固定コア及び可動コアには、互いに向かい合う環状の固定コア端面と可動コア端面をそれぞれ有し、固定コア端面及び可動コア端面のいずれか一方の端面に平坦部と曲面部とを備え、この曲面部の頂点が一方の端面の径方向中央よりも径方向外側に位置し、且つ、平坦部に対して他方の端面側に向かって軸方向へ突出している。
従って、固定コア端面及び可動コア端面のいずれか一方の端面において径方向外側に曲面部を設けるという簡素な構成で、コイルの励磁作用下に可動コアが固定コア側へと移動して固定コア端面へと当接する際、曲面部の頂点で他方の端面へと接触させることで線接触とし、可動コアが固定コア端面から離れる弁閉時における貼り付きを防止して作動応答性を高めることができると共に、従来技術の燃料噴射弁のように角状の部位が対向する端面へと接触することがないため摩耗が抑制され耐久性の向上を図ることができる。
また、曲面部の頂点を径方向中央よりも径方向外側に設けているため、可動コア端面と固定コア端面とが径方向外側で当接することになるため、可動コアと固定コアとが揺動することなく当接した状態で安定的に保持することが可能となり、摩耗量の増加や偏摩耗が抑制される。
さらに、一方の端面に、曲面部の径方向内側の少なくとも一部に、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて他方の端面に近づくように傾斜した第1のテーパ面を形成することにより、この第1のテーパ面を設けずに端面を固定コア又は可動コアの軸線と直交する平面とした場合と比較し、コイルを励磁させた可動コアを固定コア端面に当接させた際の可動コアの保持力を減少させることができる。そのため、第1のテーパ面を設けることで弁開時における可動コアの保持力を調整し、可動コアが固定コアから離れる弁閉時の作動応答性を高めることができる。さらにまた、特許文献3に開示された燃料噴射弁と比較し、第1のテーパ面の角度は容易に調整可能であるため、可動コアの保持力を容易に調整して作動応答性を高めることが可能となる。
またさらに、一方の端面には、第1のテーパ面よりも径方向内側の少なくとも一部に、ハウジングの軸線と直交するフラット面を形成することにより、第1のテーパ面によって可動コアの液密による貼り付きを防止しつつ、フラット面によって固定コア端面と可動コア端面との間の磁束の受け渡しを効率的に行うことで、ソレノイド部の励磁時における可動コアの保持力と吸引力が過度に低下することを防止することが可能となる。
また、他方の端面に、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて一方の端面に近づくように傾斜した第2のテーパ面を形成することにより、この第2のテーパ面を設けずに端面を固定コア又は可動コアの軸線と直交する平面とした場合と比較し、固定コアと可動コアとをより径方向外側で接触させることができるため、可動コアが固定コア端面に当接した状態でより安定的に保持することが可能となる。さらに、第2のテーパ面の角度を調整することで可動コアの保持力を調整し弁閉させる際の作動応答性を高めることが可能となる。
さらにまた、端面に非磁性めっきを施すことにより、可動コアが固定コア端面に当接した状態から弁座側へと移動させる弁閉時においてより迅速に離れさせることが可能となるため、弁閉動作時の作動応答性をより一層高めることができると共に、可動コアと固定コアとの接触時に端面を保護することで耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、固定コア及び可動コアに互いに向かい合う固定コア端面と可動コア端面を設け、そのいずれか一方の端面に平坦部と曲面部とを備え、この曲面部の頂点を一方の端面における径方向中央よりも径方向外側とし、平坦部に対して他方の端面側に向かって突出させることで、コイルの励磁作用下に可動コアが固定コア側へと移動して固定コア端面へと当接する際、曲面部の頂点で他方の端面へと接触させることで線接触とし可動コアが固定コア端面から離れる弁閉動作時の貼り付きを防止して作動応答性を高めることができ、しかも、従来技術の燃料噴射弁のように角状の部位が対向する端面へと接触することがないため耐久性の向上を図ることができる。また、曲面部の頂点を径方向外側に設けているため、可動コア端面と固定コア端面とが径方向外側で当接することになるため、可動コアと固定コアとが当接した状態で安定的に保持できる。
本発明の実施の形態に係る燃料噴射弁の全体断面図である。 図1の燃料噴射弁における固定コアの先端面近傍を示す拡大断面図である。 図2の固定コアの先端面及び可動コアの基端面近傍を示すさらなる拡大断面図である。 変形例に係る燃料噴射弁における固定コアの先端及び可動コアの基端面近傍を示す拡大断面図である。
本発明に係る燃料噴射弁について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る燃料噴射弁を示す。
この燃料噴射弁10は、図1に示されるように、軸方向(矢印A、B方向)に沿って円筒状に形成されたハウジング12と、該ハウジング12の外周側を覆う樹脂モールド部14と、前記ハウジング12の先端側に設けられるバルブハウジング16と、該バルブハウジング16の先端に設けられる弁座部材18と、該弁座部材18の弁座20に着座する弁体22とを含む。なお、以下、燃料噴射弁10における樹脂モールド部14側を基端側(矢印A方向)とし、弁座部材18側を先端側(矢印B方向)として説明する。
ハウジング12は、例えば、磁性材料から円筒状に形成され、その基端側(矢印A方向)には燃料の供給される供給ポート24が開口し、該供給ポート24には燃料中に含まれる不純物等を除去するためのフィルタ部材26が装着される。また、ハウジング12の基端外周側にはシールリング28が装着されている。
一方、本体部32の内部には軸方向(矢印A、B方向)に沿って燃料供給通路30が形成され、供給ポート24と連通している。
樹脂モールド部14は、例えば、樹脂製材料から形成され、ハウジング12の軸方向に沿った中央近傍から基端までを覆う本体部32と、該本体部32の側方から突出し接続端子34の収納されるカプラ部36とからなり、前記本体部32の先端にはバルブハウジング16が連結される。
カプラ部36は、本体部32の軸方向(矢印A、B方向)に対して所定角度だけ傾斜するように斜め上方に向かって突出し、その開口した端部には接続端子34の一端部が露出するように設けられる。接続端子34は、その他端部側がカプラ部36の内部へと延在して後述するコイル46と電気的に接続されている。
バルブハウジング16は、図1及び図2に示されるように、例えば、磁性材料から円筒状に形成され、その基端が樹脂モールド部14に覆われている。このバルブハウジング16の内部には、コイル組立体38が設けられると共に、このコイル組立体38のさらに内側にはハウジング12を挟んで固定コア40及び可動コア42が設けられる。コイル組立体38は、通電作用下に励磁するソレノイド部として機能し、ハウジング12の外周面に当接するボビン44と、該ボビン44の外周側に巻回されるコイル46とからなり、その外周側がバルブハウジング16によって囲繞される。
固定コア40は、その中央に軸方向に沿って貫通した第1コア孔48を有した円筒状に形成され、ハウジング12の燃料供給通路30に収納されコイル組立体38の内周側となる位置に固定されると共に、その内部にはリテーナ50及びスプリング52が挿通されている。リテーナ50は円筒状で固定コア40の基端側(矢印A方向)に固定され、一方、スプリング52は、固定コア40の先端側(矢印B方向)に設けられリテーナ50の先端に当接している。
また、固定コア40の先端面(固定コア端面、端面)40aには、例えば、工業用(硬質)クロムメッキからなる非磁性めっきが施され、図2及び図3に示されるように、第1コア孔48側となる内周側(矢印C1方向)に形成され該可動コア42の軸線と直交した第1平坦部54と、該第1平坦部54の径方向外側(矢印C2方向)に形成され該径方向外側に向かって可動コア42側(矢印B方向)へと徐々に傾斜した第1テーパ部(テーパ面)56とを有し、前記第1平坦部54及び第1テーパ部56は、固定コア40の周方向に沿ってそれぞれ環状に形成される。
この固定コア40の先端側(矢印B方向)には、図1及び図2に示されるように、ハウジング12の燃料供給通路30に沿って移動自在に可動コア42が設けられる。この可動コア42は、円筒状に形成され軸方向(矢印A、B方向)に貫通した第2コア孔58が中央に形成され、その基端側からスプリング52の先端が内部へと係合されている。これにより、可動コア42には常に固定コア40から離れる方向(矢印B方向)に向かってスプリング52の弾発力が付勢され押圧されている。
また、図1に示されるように、可動コア42の先端には球状の弁体22が連結されると共に、前記先端近傍には軸方向と直交方向に開口した複数の連通孔60が形成され、第2コア孔58とハウジング12の内部とを連通させている。なお、弁体22の外周面には燃料を流通可能とする複数の切欠部62が形成される。
図2及び図3に示されるように、固定コア40に臨む可動コア42の基端面(可動コア端面、端面)42aは、例えば、工業用(硬質)クロムメッキからなる非磁性めっきが施され、図3に示されるように、第2コア孔58側となる内周側(矢印C1方向)に形成され該可動コア42の軸線と直交した第2平坦部(フラット面)64と、該第2平坦部64の径方向外側(矢印C2方向)に形成され該径方向外側に向かって固定コア40側(矢印A方向)へと徐々に傾斜した第2テーパ部(テーパ面)66と、該第2テーパ部66のさらに径方向外側(矢印C2方向)に形成され該固定コア40側(矢印A方向)に向かって断面円弧状に膨出した曲面部68とを有する。
なお、第2平坦部64、第2テーパ部66及び曲面部68は、可動コア42の周方向に沿ってそれぞれ環状に形成される。すなわち、第2平坦部64が、第1平坦部54に臨むように形成されている。
この曲面部68の頂点は、可動コア42の基端面42aにおいて、該可動コア42の外周面と第2コア孔58の内周面との間の径寸法中央(径方向中央)Lよりも径方向外側(矢印C2方向)となる位置に形成され、しかも、第2平坦部64に対して固定コア40側(矢印A方向)に所定高さだけ突出するように形成される。
そして、ハウジング12の燃料供給通路30を通じて流通する燃料が、図1に示されるリテーナ50、固定コア40の第1コア孔48を通過した後、可動コア42の第2コア孔58へと流れて連通孔60を通じて外側となるハウジング12の内部へと導出される。
弁座部材18は、図1に示されるように、ハウジング12の先端の内部に設けられ、弁体22の着座する弁座20を有している。そして、弁座部材18の先端に噴孔を有した噴射プレート70が設けられ、弁座20に着座した弁体22が基端側(矢印A方向)へと離れることで切欠部62との間を通じて燃料が噴射プレート70側へと流れる。
本発明の実施の形態に係る燃料噴射弁10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
先ず、図示しないコントローラからの制御信号がカプラ部36の接続端子34へと入力されることで、コイル46が通電して励磁することで磁束が生じる。この磁束は、固定コア40、バルブハウジング16及び可動コア42を回るように流れ、発生する磁力によって可動コア42が弁体22と共に固定コア40側(矢印A方向)へと吸引され、該可動コア42の基端が前記固定コア40の先端に当接するまで移動することで弁体22によって閉塞されていた弁座20が開放される。
そして、このように弁座20が開放されることで、ハウジング12の供給ポート24から燃料供給通路30及び可動コア42の連通孔60を通じてハウジング12の先端の内部まで到達していた燃料が、弁体22の切欠部62と弁座部材18との間から弁座20を通過した後、噴射プレート70の噴孔を通じて先端側(矢印B方向)へと噴射される。
この際、可動コア42の基端面42aが固定コア40の先端面40aへと当接する際、径方向外側(矢印C2方向)に形成された曲面部68が前記固定コア40の第1テーパ部56に対して線接触し、且つ、該先端面40aにおいて径寸法中央よりも径方向外側(矢印C2方向)で当接するため、前記可動コア42は固定コア40の先端面40aに対して当接した状態で安定的に保持される。
換言すれば、可動コア42が、固定コア40に対して傾くことなく同軸上に保持された状態となる。
一方、コイル46への通電を停止することで可動コア42に対する固定コア40側(矢印A方向)への吸引力が滅勢され、スプリング52の弾発力によって前記可動コア42が固定コア40から離れる方向(矢印B方向)に押圧され弁体22が弁座20へと着座することで燃料の流通が遮断され噴射が停止する。
また、可動コア42の基端面42aは、固定コア40の先端面40aに対して曲面部68の頂点によって環状に線接触して当接していたため、面接触していた場合と比較して接触範囲が小さいことで貼り付きが防止される。そのため、可動コア42を固定コア40の先端面40aに対して容易且つ迅速に離すことができ、弁閉時における作動応答性を高めることができる。
以上のように、本実施の形態では、燃料噴射弁10を構成する可動コア42において、固定コア40に臨む基端面42aに、内周側に形成され該可動コア42の軸線と直交した第2平坦部64と、該第2平坦部64の径方向外側(矢印C2方向)に形成され該固定コア40側(矢印A方向)に向かって断面円弧状に膨出した曲面部68とを備え、前記曲面部68の頂点を、可動コア42の外周面と第2コア孔58の内周面との間の径寸法中央Lよりも径方向外側となる位置に設けている。
従って、コイル46の励磁作用下に可動コア42が固定コア40側(矢印A方向)へと移動して当接する弁閉時において、曲面部68の頂点で固定コア40の先端面40aに対して当接することで線接触とすることができるため、可動コア42を再び離れさせる弁閉動作時の貼り付きが防止され、しかも、従来技術の燃料噴射弁のように角状の部位で可動コア42が固定コア40へと接触することがないため、前記可動コア42における基端面42aの径方向外側(矢印C2方向)に曲面部68を設けるという簡素な構成で、固定コア40及び可動コア42の摩耗が抑制され耐久性の向上を図ることが可能となる。
また、可動コア42の基端面42aにおいて、曲面部68の頂点を径寸法中央Lよりも径方向外側(矢印C2方向)に設けているため、固定コア40の先端面40aに対して径方向外側で当接することで前記可動コア42が前記固定コア40に対して当接した状態で安定的に保持されるため、固定コア40に対して可動コア42が傾いて当接した場合に懸念される摩耗量の増加や偏摩耗の発生が抑制される。
さらに、可動コア42の基端面42aにおいて、第2平坦部64の径方向外側(矢印C2方向)に形成され該径方向外側に向かって固定コア40側(矢印A方向)へと傾斜した第2テーパ部66を備えることで、前記基端面42aが可動コア42の軸線と直交する平面とした場合と比較し、コイル46を励磁させた弁開状態時における可動コア42の保持力を減少させることができる。すなわち、第2テーパ部66を設けることで弁開時における可動コア42の保持力を適宜調整し、弁閉させる際の作動応答性を高めることが可能となる。
さらにまた、ドーム状の可動側ストッパを有した特許文献3の燃料噴射弁と比較し、第2テーパ部66の角度を容易に調整できるため、可動コア42の保持力を容易に調整可能である。
またさらに、第2テーパ部66は、固定コア40の先端面40aに対して可動コア42の基端面42aの貼り付きが生じることがない所定角度に設定される。なぜなら、第2テーパ部66の角度があまりにも緩く、可動コア42の軸線と直交する平坦に近い場合であると、前記可動コア42の基端面42aと固定コア40の先端面40aとの間で燃料による液密貼り付きが発生するおそれがあるためである。その一方で、テーパ面を設けることで磁気効率の低下を招き、可動コア42の保持力低下を招くことが懸念される。
そこで、本実施の形態では、テーパ面である第2テーパ部66と比較して磁気効率が高い平坦状の第2平坦部64を有しているため、前記第2テーパ部66によって減少した可動コア42の保持力を効果的に補うことができ、該可動コア42の保持力を最適に調整することが可能となる。
またさらに、固定コア40の先端面40aに、径方向内側から径方向外側(矢印C2方向)に向かって徐々に可動コア42側(矢印B方向)へと近づくように傾斜した第1テーパ部56を設けることにより、前記先端面40aが固定コア40の軸線と直交する平面とした場合と比較し、より径方向外側(矢印C2方向)で可動コア42と接触させることができるため、前記可動コア42が固定コア40の先端面40aに当接した状態でより安定的に保持することが可能となる。
また、第1テーパ部56の角度を調整することで可動コア42の保持力を調整し、弁閉させる際の作動応答性を高めることができる。
さらにまた、固定コア40の先端面40a及び可動コア42の基端面42aの少なくともいずれか一方に非磁性めっきを施すことで、前記可動コア42の保持力を減少させ、それに伴って、その基端面42aが固定コア40に当接した弁開時から弁閉動作させる際により迅速に離すことが可能となるため、弁閉動作時の作動応答性をより一層高めることができると共に、前記可動コア42と前記固定コア40とが接触する際に基端面42a及び先端面40aを保護できるため耐久性を向上させることができる。
一方、可動コア42の基端面42aは、上述したように第2平坦部64、第2テーパ部66及び曲面部68を備える場合に限定されるものではなく、例えば、図4に示される燃料噴射弁80のように、可動コア82において前記第2平坦部64を設けることなく第2コア孔58側から径方向外側(矢印C2方向)に向かって延在する第2テーパ部84と、該第2テーパ部84の径方向外側に設けられる曲面部86とから構成し、一方、固定コア88において第1平坦部54を設けることなく第1テーパ部90のみから構成するようにしてもよい。このような構成とした場合でも、上述した燃料噴射弁10と略同等の効果が得られ、しかも、簡素な形状であるため製造が容易であり、製造コストの削減が可能となる。
また、上述した第2平坦部64、第2テーパ部66及び曲面部68等は、可動コア42の基端面42aに設けられる場合に限定されるものではなく、前記可動コア42の基端面42aと対向する固定コア40の先端面40aに設けるようにしてもよい。すなわち、対向する可動コア42の基端面42aと固定コア40の先端面40aのいずれか一方に設けられていればよい。
なお、本発明に係る燃料噴射弁は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、80…燃料噴射弁 12…ハウジング
16…バルブハウジング 20…弁座
22…弁体 30…燃料供給通路
38…コイル組立体 40、88…固定コア
40a…先端面 42、82…可動コア
42a…基端面 54…第1平坦部
56、90…第1テーパ部 64…第2平坦部
66、84…第2テーパ部 68、86…曲面部

Claims (5)

  1. ハウジングと、該ハウジングの内部に設けられる固定コアと、前記ハウジングの内部において前記固定コアに臨み移動自在に設けられる可動コアと、前記可動コアの端部に設けられ弁座に対して着座・離れることで弁孔を開閉する弁体と、コイルの励磁作用下に前記弁体を移動させるソレノイド部とを有した燃料噴射弁において、
    前記固定コアと前記可動コアは、互いに向かい合う環状の固定コア端面と可動コア端面を有し、
    前記固定コア端面及び前記可動コア端面のいずれか一方の端面には、平坦部と曲面部とを有し、前記曲面部の頂点が前記一方の端面の径方向中央よりも径方向外側に位置し、且つ、前記平坦部に対して他方の端面側に向かって軸方向へ突出していることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1記載の燃料噴射弁において、
    前記一方の端面には、前記曲面部の前記径方向内側の少なくとも一部に、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて前記他方の端面に近づくように傾斜した第1のテーパ面が形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項2記載の燃料噴射弁において、
    前記一方の端面には、前記第1のテーパ面よりも前記径方向内側の少なくとも一部に、前記ハウジングの軸線と直交するフラット面が形成されることを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁において、
    前記他方の端面には、前記径方向内側から前記径方向外側に向かうにつれて前記一方の端面に近づくように傾斜した第2のテーパ面が形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料噴射弁において、
    前記端面には非磁性めっきが施されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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