JP2018158331A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

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貴永 安保
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正和 皆川
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Abstract

【課題】効率的な水処理が可能な水処理方法を提供する。【解決手段】被酸化性汚染物質を含む排水の水処理方法であって、下記工程(i)〜(iii)を含む水処理方法。(i)下記条件(A)を満たす排水に、下記条件(B)を満たすように第一鉄イオンおよび過酸化水素を添加して、排水中の被酸化性汚染物質を酸化する酸化処理と、酸化処理によって生じた第二鉄イオンを鉄還元触媒の存在下で第一鉄イオンに還元する還元処理と、を行い、反応液を得る反応工程。(ii)反応液のpHを6以上10以下に調整して、反応液中の第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を得る不溶化工程。(iii)懸濁液から処理水を分離して、第二鉄化合物を含む汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮工程。(A)排水のpHが1以上4以下(B)過酸化水素濃度に対する鉄還元触媒濃度の比R1が1.9以上100以下。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理方法および水処理装置に関する。
フェントン反応は、第一鉄イオンに対し過酸化水素を反応させ、ヒドロキシラジカルを発生させる反応である。ヒドロキシラジカルは強力な酸化力を持ち、その強力な酸化力を利用して、殺菌、有害物質や難分解性の汚染物質の分解など、様々な分野に応用が期待されている。
フェントン反応で使用した第一鉄イオンは反応の進行に伴い酸化され、第二鉄イオンとなる。例えば、フェントン反応を利用して被酸化性の汚濁物質を含む排水を処理した場合、第二鉄化合物を含む汚泥が廃棄物となり、その処理コストが高いことが問題となっている。
フェントン反応で生成した第二鉄イオンの一部は、過酸化水素の存在下で、一部が第一鉄イオンに還元されることが知られている。しかしながら、この還元反応はフェントン反応と比較して非常に遅いことが知られている。これに対し、上記還元反応を促進させる鉄還元触媒を添加し、フェントン反応と上記還元反応を同時に行う手法が知られている。このような例として、鉄還元触媒として活性炭を添加する例が挙げられる(特許文献1および特許文献2)。
特開昭56−48290号公報 特許第5215578号公報
特許文献1および特許文献2に記載の方法では、処理効率が低下することがあった。
そこで、本発明の一態様は、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、効率的な水処理が可能な水処理装置、およびそれを用いた水処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、過酸化水素が鉄還元触媒が失活する要因の一つであることを見出した。そして、下式で算出される比Rが1.9以上100以下の条件下でフェントン反応を行うことで、鉄還元触媒の失活を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
=A/B
は、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、工程(i)で設定時間に処理された排水の量(単位:L)で、設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
すなわち、本発明は下記態様を有する。
[1]被酸化性汚染物質を含む排水の水処理方法であって、下記工程(i)〜(iii)を含む水処理方法。
(i)下記条件(A)を満たす前記排水に、下記条件(B)を満たすように第一鉄イオンおよび過酸化水素を添加して、前記排水中の前記被酸化性汚染物質を酸化する酸化処理と、前記酸化処理によって生じた第二鉄イオンを鉄還元触媒の存在下で第一鉄イオンに還元する還元処理と、を行い、反応液を得る反応工程。
(ii)前記反応液のpHを6以上10以下に調整して、前記反応液中の第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を得る不溶化工程。
(iii)前記懸濁液から処理水を分離して、第二鉄化合物を含む汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮工程。
(A)前記排水のpHが1以上4以下
(B)下式で算出される比Rが1.9以上100以下
=A/B
(Aは、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、工程(i)で設定時間に処理された前記排水の量(単位:L)で、前記設定時間に前記排水に添加された前記過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される前記過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
[2]前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方を前記工程(i)に返送する懸濁液返送工程を含む[1]に記載の水処理方法。
[3]前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離工程を含む[1]または[2]に記載の水処理方法。
[4]前記鉄還元触媒は、活性炭およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一つである[1]〜[3]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[5]前記工程(i)において、酸を用いて前記排水のpHを1以上4以下に調整する[1]〜[4]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[6]前記工程(i)において、第一鉄塩または第一鉄酸化物を添加する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[7]前記工程(iii)において、濾過膜を用いて前記濃縮懸濁液を得る[1]〜[6]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[8]ナノ濾過膜または逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性汚染物質と透過水とに分離する分離工程を有する[1]〜[7]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[9]下記(1)〜(3)を備える水処理装置。
(1)下式で算出される比Rが1.9以上100以下の条件下で、排水に含まれる被酸化性汚染物質をフェントン反応により酸化するとともに、前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元し、反応液を得る反応槽。
=A/B
(Aは、前記反応槽内の反応液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、前記反応槽に設定時間で流入させた前記排水の量(単位:L)で、前記設定時間に前記排水に添加される過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される前記過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
(2)前記反応液に含まれる第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を得る不溶化槽。
(3)前記懸濁液から処理水を分離して、第二鉄化合物を含む汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮装置。
[10]前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方を前記反応槽に返送する懸濁液返送手段を備える[9]に記載の水処理装置。
[11]前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離装置を備える[9]または[10]に記載の水処理装置。
[12]前記懸濁液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度と、前記濃縮懸濁液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度との少なくとも一方を測定する触媒濃度測定部と、
前記比Rが1.9以上100以下になるように制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記触媒濃度測定部の測定結果に基づいて、返送する前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方の流量および前記鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、前記過酸化水素の添加量を決定する[10]または[11]に記載の水処理装置。
[13]前記反応槽に、前記鉄還元触媒を添加する触媒添加手段を備える[9]〜[12]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[14]前記反応槽に酸またはアルカリを供給して前記排水のpHを調整する第一pH調整装置と、
前記不溶化槽にアルカリを供給して前記反応液のpHを調整する第二pH調整装置と、を備える[9]〜[13]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[15]前記酸は、硫酸または塩酸である[14]に記載の水処理装置。
[16]前記濃縮装置は、濾過膜を有し、
前記濾過膜を用いて、前記懸濁液を得る[9]〜[15]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[17]前記濃縮装置は、前記不溶化槽内に設けられている[9]〜[16]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[18]ナノ濾過膜または逆浸透膜を有し、前記ナノ濾過膜または前記逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性汚染物質と透過水とに分離する分離装置を備える[9]〜[17]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[1]下記工程(i)〜(v)を有する水処理方法。
(i)被酸化性の汚染物質を含む排水のpHを1.0以上4.0以下に調整するとともに、下式で算出される比Rが2.0以上100以下の条件下で、フェントン反応を行って、前記被酸化性の汚染物質を酸化する酸化工程。
=A/B
(ただし、
は、前記酸化工程で得られた反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、前記酸化工程に持ち込まれる前記排水全量に対する過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
(ii)前記反応液のpHを6.0以上10.0以下に調整し、第一鉄イオン、および前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させる不溶化工程。
(iii)前記第一鉄化合物および前記第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、前記第二鉄化合物を含む汚泥と処理水とに分離して、前記汚泥が濃縮された前記懸濁液を得る濃縮工程。
(iv)前記懸濁液の少なくとも一部を前記酸化工程に返送する懸濁液返送工程。
(v)前記第二鉄イオンを、鉄還元触媒により前記第一鉄イオンに還元する還元工程。[2]前記鉄還元触媒は、活性炭およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一つである[1]に記載の水処理方法。
[3]前記酸化工程において、酸を用いて前記排水のpHを1.0以上4.0以下に調整する[1]または[2]に記載の水処理方法。
[4]前記酸化工程において、第一鉄塩または第一鉄酸化物を添加する[1]〜[3]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[5]前記濃縮工程において、濾過膜を用いて前記懸濁液を得る[1]〜[4]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[6]ナノ濾過膜または逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性の汚染物質と透過水とに分離する分離工程を有する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[7]下記(1)〜(4)を備える、水処理装置。
(1)下式で算出される比Rが2.0以上100以下の条件下で、排水に含まれる被酸化性の汚染物質をフェントン反応により酸化するとともに、前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元する反応槽。
=A/B
(ただし、
は、前記反応槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、前記反応槽に流入される前記排水全量に対する過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
(2)前記反応槽から供給される前記反応液に含まれる前記第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させる不溶化槽。
(3)前記第一鉄化合物および前記第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、前記第二鉄化合物を含む汚泥と処理水とに分離して、前記汚泥が濃縮された前記懸濁液を得る濃縮装置。
(4)前記懸濁液の少なくとも一部を前記反応槽に返送する懸濁液返送手段。
[8]前記懸濁液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度を測定する触媒濃度測定部と、前記比Rが2.0以上100以下になるように制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記触媒濃度測定部の測定結果に基づいて、返送する前記懸濁液の流量および前記鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、前記過酸化水素の添加量を決定する[7]に記載の水処理装置。
[9]前記反応槽に、前記鉄還元触媒を添加する触媒添加手段を備える[7]または[8]に記載の水処理装置。
[10]前記反応槽に酸またはアルカリを供給して前記排水のpHを調整する第一pH調整装置と、
前記不溶化槽にアルカリを供給して前記反応液のpHを調整する第二pH調整装置と、を備える[7]〜[9]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[11]前記酸は、硫酸または塩酸である[10]に記載の水処理装置。
[12]前記濃縮装置は、濾過膜を有し、前記濾過膜を用いて、前記懸濁液を得る[7]〜[11]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[13]前記濃縮装置は、前記不溶化槽内に設けられている[7]〜[12]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[14]ナノ濾過膜または逆浸透膜を有し、前記ナノ濾過膜または前記逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性の汚染物質と透過水とに分離する分離装置を備える[7]〜[13]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[1]下記工程(i)〜(vi)を有する水処理方法。
(i)排水に含まれる被酸化性の汚染物質を、酸性条件下でフェントン反応により酸化する酸化工程。
(ii)前記酸化工程で得られた反応液のpHを6.0以上10.0以下に調整し、第一鉄イオン、および前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを含む鉄を不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させる不溶化工程。
(iii)前記第一鉄化合物および前記第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、前記第二鉄化合物を含む汚泥と処理水とに分離して、前記汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮工程。
(iv)前記濃縮懸濁液の少なくとも一部を前記酸化工程に返送する懸濁液返送工程。 (v)前記第二鉄イオンを、鉄還元触媒により前記第一鉄イオンに還元する還元工程。 (vi)前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離工程。
[2]前記鉄還元触媒は、活性炭およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一つである[1]に記載の水処理方法。
[3]前記酸化工程において、酸を用いて酸性条件下とする[1]または[2]に記載の水処理方法。
[4]前記酸化工程において、第一鉄塩および第一鉄酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一つを添加する[1]〜[3]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[5]前記濃縮工程において、濾過膜を用いて前記濃縮懸濁液を得る[1]〜[4]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[6]ナノ濾過膜または逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性の汚染物質と透過水とに分離する分離工程を有する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の水処理方法。
[7]下記(1)〜(4)を備える、水処理装置。
(1)排水に含まれる被酸化性の汚染物質をフェントン反応により酸化するとともに、前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを前記鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元する反応槽。
(2)前記反応槽から供給される反応液に含まれる前記第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させる不溶化槽。
(3)前記第一鉄化合物および前記第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、前記第二鉄化合物を含む汚泥と処理水とに分離して、前記汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮装置。 (4)前記濃縮懸濁液の少なくとも一部を前記反応槽に返送する懸濁液返送手段。
(5)前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離装置。
[8]前記反応槽に第一鉄塩、第一鉄酸化物、第二鉄塩および第二鉄酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一つを添加する添加手段を備える[7]に記載の水処理装置。
[9]前記反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を測定する触媒濃度測定部を備え、前記触媒濃度測定部の測定結果に基づいて、前記鉄還元触媒を添加するとともに、前記群から選ばれる少なくとも一つを添加する[8]に記載の水処理装置。
[10]前記反応槽に、前記鉄還元触媒を添加する触媒添加手段を備える[7]〜[9]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[11]前記反応槽に酸またはアルカリを供給して前記排水のpHを調整する第一pH調整装置と、前記不溶化槽にアルカリを供給して前記反応液のpHを調整する第二pH調整装置と、を備える[7]〜[10]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[12]前記酸は、硫酸または塩酸である[11]に記載の水処理装置。
[13]前記濃縮装置は、濾過膜を有し、前記濾過膜を用いて、前記濃縮懸濁液を得る[7]〜[12]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[14]前記濃縮装置は、前記不溶化槽内に設けられている[7]〜[13]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[15]前記磁気分離装置は、前記反応槽、前記不溶化槽および前記懸濁液返送手段からなる群から選ばれる少なくとも一つに設けられている[7]〜[14]のいずれか1項に記載の水処理装置。
[16]ナノ濾過膜または逆浸透膜を有し、前記ナノ濾過膜または前記逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性の汚染物質と透過水とに分離する分離装置を備える[7]〜[15]のいずれか1項に記載の水処理装置。
本発明の一態様によれば、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、効率的な水処理が可能な水処理装置、およびそれを用いた水処理方法が提供される。
水処理装置1の概略構成を示す図。 水処理装置2の概略構成を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
<第1実施形態>
[水処理装置]
本実施形態の水処理方法に用いる水処理装置1の構成について説明する。図1は、本実施形態の水処理装置1の概略構成を示す図である。図1に示すように、水処理装置1は、反応槽11と、不溶化槽21と、調整槽41と、貯留槽61と、を備える。
水処理装置1は、反応槽11にpH調整装置14と、鉄試薬添加手段15と、過酸化水素添加手段16と、触媒添加手段17と、過酸化水素濃度測定部19Aと、を備える。
水処理装置1は、不溶化槽21に触媒濃度測定部19Bと、pH調整装置24と、を備える。また、不溶化槽21内には、濃縮装置22が設けられている。
本明細書において、pH調整装置14は、特許請求の範囲における第一pH調整装置に相当する。また、pH調整装置24は、特許請求の範囲における第二pH調整装置に相当する。
水処理装置1は、制御部19Cを備える。
また、水処理装置1は、不溶化槽21と反応槽11との間に懸濁液返送手段32を備える。
水処理装置1は、調整槽41と貯留槽61との間に分離装置42を備える。
(排水)
水処理装置1による水処理では、被酸化性汚染物質を含む排水を、フェントン反応を利用して酸化処理する。被酸化性汚染物質としては、生物処理による分解が困難な有機物、または、亜リン酸や次亜リン酸などの無機物が挙げられる。
上記有機物としては、例えば1,4−ジオキサンなどの有機溶剤、フミン物質などが挙げられる。フミン物質とは、土壌を水酸化ナトリウムなどのアルカリで抽出した分画、あるいは土壌を天然水で抽出した抽出液をXAD樹脂(スチレンまたはアクリルとジビニルベンゼンの共重合体)に吸着させ、さらにその吸着したものから希アルカリ水溶液で溶出される分画のことをいう。
亜リン酸や次亜リン酸は、めっき工場の工場排水などに含まれている。
(反応槽)
反応槽11では、排水に含まれる被酸化性汚染物質をフェントン反応により酸化するとともに、フェントン反応により生成した第二鉄イオンを鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元する。反応槽11は、少なくとも第一鉄イオン(Fe2+)を発生させる鉄試薬、過酸化水素および鉄還元触媒を充填するものである。
反応槽11には、第一の流路12および第二の流路13が接続されている。第一の流路12は、被酸化性汚染物質を含む排水を反応槽11に流入(供給)させるものである。なお、本実施形態の水処理装置1では、排水を反応槽11に連続的に流入させてもよいし、間欠的に流入させてもよい。また、第一の流路12には、排水の流量や流速を計測することが可能な計測器が設けられていてもよい。第二の流路13は、反応槽11から排出された反応液を不溶化槽21に流入(供給)させるものである。
図1に示す水処理装置1において、反応槽11から不溶化槽21に反応液を供給する方法は特に限定されず、ポンプを用いて反応液を供給してもよいし、オーバーフローを利用して反応液を供給してもよい。
なお、図1に示す水処理装置1において、反応槽11が1つ設けられている例を示したが、複数の反応槽11が直列に配置されていてもよい。その場合、フェントン反応にかかる時間を長くすることができるので、過酸化水素をフェントン反応で十分消費させることができる。
また、反応槽11が複数配置されている場合、第一反応槽から第二反応槽に送液する方法は特に限定されず、ポンプを用いて送液してもよいし、オーバーフローを利用して送液してもよい。
なお、本明細書において、第一反応槽および第二反応槽は、特許請求の範囲における反応槽を構成している。
(鉄試薬添加手段)
鉄試薬添加手段15は、反応槽11内に鉄試薬を添加するものである。
鉄試薬としては、水に溶解して第一鉄イオンを発生させるものであれば特に限定されないが、第一鉄塩または第一鉄酸化物が好ましい。なかでも、排水基準で管理する必要がなく、溶解性に優れることから、硫酸鉄または塩化鉄が好ましい。また汎用性が高く、腐食性が少ないことから、硫酸鉄がより好ましい。
また、本実施形態では、鉄還元触媒により第二鉄イオンが還元されて第一鉄イオンが再生するため、鉄試薬として第二鉄化合物を用いることもできる。
鉄試薬としては、固体状態のものを反応槽11内に添加してもよいし、鉄試薬の水溶液のように液体状態にしたものを反応槽11内に添加してもよい。
(過酸化水素添加手段)
過酸化水素添加手段16は、反応槽11内に過酸化水素を添加するものである。
反応槽11内では、過酸化水素に第一鉄イオンが反応して、ヒドロキシラジカルが発生する。排水中に含まれる被酸化性汚染物質が有機物である場合、発生したヒドロキシラジカルにより有機物が酸化分解される。また、亜リン酸や次亜リン酸等の無機物の場合、ヒドロキシラジカルによりそれぞれ酸化され、亜リン酸はオルトリン酸に、次亜リン酸は亜リン酸やオルトリン酸となる。
一方、反応槽11内では、第一鉄イオンが過酸化水素の作用により酸化されて第二鉄イオンとなる。
本実施形態においては、過酸化水素はフェントン反応のほかに、フェントン反応により生成した第二鉄イオンの還元反応にも使われる。そのため、過酸化水素添加手段16から添加する過酸化水素の量をフォントン反応で使用する理論値よりも多くすることが好ましい。
反応槽11が複数配置されている場合、過酸化水素添加手段16から過酸化水素を添加する反応槽11は、最下流の反応槽11以外の槽とすることが好ましい。過酸化水素を添加する反応槽11が上流であるほど、フェントン反応にかかる時間をより長くすることができるので、過酸化水素をフェントン反応で十分消費させることができる。したがって、反応槽11の下流の不溶化槽21および調整槽41に未反応の過酸化水素の漏出を抑制することができる。また、未反応の過酸化水素による処理水中の化学的酸素要求量の上昇を抑制することができる。
(第一pH調整装置)
pH調整装置14は、槽内のpHに応じて、反応槽11内に酸またはアルカリを添加し、反応槽11内のpHを調整するものである。
反応槽11内は、鉄試薬を水に溶解させて第一鉄イオンを発生させ、かつ、ヒドロキシラジカルを発生させることが可能なpHの範囲に調整される。本実施形態において、反応槽11内のpHは、1.0以上4.0以下の範囲に調整される。反応槽11内のpHが1.0以上4.0以下であると、水に対する鉄試薬の溶解性を良好に保ちつつ、第二鉄イオンと鉄還元触媒との接触効率を高めることができる。反応槽11内のpHは、2.0以上3.0以下が好ましく、2.5以上3.0以下がより好ましい。
また、反応槽11には、槽内のpHを測定する測定機器(図示略)を設置することが好ましい。
酸の種類としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、シュウ酸、クエン酸、ギ酸、酢酸などの有機酸が挙げられる。なかでも、硫酸または塩酸が好ましく、フェントン反応で生成するヒドロキシラジカルを捕捉しにくいことから硫酸がより好ましい。 これらの酸は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アルカリの種類としては、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。なかでも、汎用性が高く、フェントン反応で生成する物質と反応しないことから水酸化ナトリウムが好ましい。
これらのアルカリは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(触媒添加手段)
触媒添加手段17は、反応槽11内に鉄還元触媒を添加するものである。
鉄還元触媒としては、フェントン反応を実質的に阻害しないとともに、過酸化水素により第二鉄イオンが還元されて第一鉄イオンが再生する反応を促進するものであればよい。鉄還元触媒としては、活性炭およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましく、触媒効率や廃触媒の処理の観点から、活性炭がより好ましい。
従来、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理では、フェントン反応の進行に伴って鉄還元触媒が失活し、フェントン反応の効率が低下することがあった。本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、過酸化水素が鉄還元触媒を失活させる要因の一つであることを見出した。そして、下式で算出される比Rが1.9以上100以下の条件下でフェントン反応を行うことで、鉄還元触媒の失活を抑制できることを見出した。
=A/B
は、反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、反応槽11に設定時間で流入させた前記排水の量(単位:L)で、設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。なお、上記2つの設定時間は同じ長さである。
すなわち、反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を、上式で算出される比Rが1.9以上100以下となるように調整することにより、鉄還元触媒の失活を抑制できることを見出した。
一つの側面として、上記Aは、反応槽11に貯留された反応液全量に対する添加された鉄還元触媒の質量濃度である。フェントン反応中に上記Aは変化しないと見積もられる。
反応槽11に連続的に排水が流入される場合、過酸化水素を反応槽11に流入させなければ、過酸化水素の質量濃度が減少する。過酸化水素の質量濃度が減少すると、目的のフェントン反応または第二鉄イオンの還元反応が進行しにくくなるおそれがある。そのため、本実施形態の水処理装置1では、過酸化水素の質量濃度が低くなり過ぎないように、設定時間毎の過酸化水素の質量濃度を確認する。
本実施形態の水処理装置1において、設定時間は、反応槽11の容量と排水の流速とによって定められる。本実施形態の水処理装置1において、設定時間は例えば10分間である。
なお、反応槽11に間欠的に排水が流入される場合、上記Bは反応槽11に流入させた排水全量に対する添加された過酸化水素の質量濃度としてもよい。
上式で算出される比Rが1.9以上であると、鉄還元触媒の失活を十分抑制できる。そのため、この比Rが1.9以上であると、第二鉄イオンの還元反応を促進する効果が十分得られる。この比Rが高いほど、鉄還元触媒の失活をより抑制できるが、100を超えると、相対的に過酸化水素の質量濃度が小さくなるため、目的のフェントン反応または第二鉄イオンの還元反応が進行しにくくなるおそれがある。これに対し、比Rが100以下であると、鉄還元触媒の使用量が抑えられ、鉄還元触媒にかかるコストが抑えられる。
本実施形態の水処理方法における処理効率をより高く、かつ使用する鉄還元触媒のコストを低くする観点から、上記比Rは、1.9以上80以下が好ましく、2.5以上40以下がより好ましく、2.7以上30以下がさらに好ましく、3.0以上15以下が特に好ましい。
反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度は、好ましくは50000mg/L以下である。鉄還元触媒の質量濃度が50000mg/L以下であることにより、鉄還元触媒による過酸化水素の分解反応が抑制される。また、後述する濃縮装置を用いて鉄イオンを不溶化させた鉄化合物を含む汚泥を濃縮するのが容易になる。さらに、得られた濃縮懸濁液を懸濁液返送手段32により反応槽11に返送する際に、反応槽11内のpH調整に用いる酸の使用量が抑えられる。
鉄還元触媒の形状としては、触媒効率の観点から粉体状であることが好ましい。また、鉄還元触媒の粒径としては、触媒を回収しやすいことから0.05μm〜100μmが好ましい。
(過酸化水素濃度測定部)
過酸化水素濃度測定部19Aは、反応液全量に対する過酸化水素の質量濃度を測定するものである。
反応液全量に対する過酸化水素の質量濃度の測定方法としては、反応槽11内の反応液をサンプリングし、サンプリングした反応液中の過酸化水素を、ヨウ化カリウムを用いて発色させ、吸光光度計(例えば、株式会社共立理化学研究所製、製品名「デジタルパックテスト」)により測定する方法が挙げられる。また、別の方法としては、サンプリングした反応液の相対屈折率を屈折率計により測定し、相対屈折率から過酸化水素の質量濃度を算出する方法が挙げられる。また、サンプリングした反応液の密度を密度計により測定し、密度から過酸化水素の質量濃度を算出する方法も挙げられる。さらに、酸素電極法により過酸化水素の質量濃度を測定する方法も挙げられる。
なお、本実施形態において、過酸化水素濃度測定部19Aは設けられていなくてもよい。
(不溶化槽)
不溶化槽21は、第一鉄イオン、およびフェントン反応により生成した第二鉄イオンを反応液から除去するために不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させるものである。
本実施形態において「懸濁液」とは、不溶化槽21における不溶化処理により生成する液体を指す。本実施形態における「懸濁液」は、(a)処理対象物である排水から、被酸化性汚染物質を除去または低減させた処理水、(b)第一鉄化合物、(c)第二鉄化合物、(d)汚泥が含まれる。本実施形態では、不溶化槽21内に濃縮装置22を備えることから、「懸濁液」は「濃縮懸濁液」となっている。したがって、本実施形態の不溶化槽21には「濃縮懸濁液」が存在する。
本実施形態において「濃縮懸濁液」とは、不溶化槽21の濃縮装置22における濃縮処理により生成する液体を指す。本実施形態における「濃縮懸濁液」は、上述の「懸濁液」から(a)処理水を除くことにより、(b)第一鉄化合物、(c)第二鉄化合物、(d)汚泥が濃縮されたものである。
本実施形態において、第一鉄イオンおよび第二鉄イオンは、酸化鉄、水酸化鉄または塩化鉄などの鉄化合物となって不溶化する。
(第二pH調整装置)
pH調整装置24は、槽内のpHに応じて、不溶化槽21内にアルカリを添加し、不溶化槽21内のpHを調整するものである。不溶化槽21内は、第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させることが可能なpHの範囲に調整される。不溶化槽21内のpHは、6.0以上10.0以下の範囲に調整される。不溶化槽21内のpHは、7.0以上9.0以下となることが好ましく、7.5以上8.5以下がより好ましく、7.8以上8.3以下がさらに好ましい。
また、不溶化槽21には、槽内のpHを測定する測定機器(図示略)を設置することが好ましい。
添加するアルカリの種類としては、pH調整装置14で添加することができるアルカリと同様のものが挙げられる。
排水中に含まれる被酸化性汚染物質が亜リン酸や次亜リン酸等の無機物である場合、アルカリとして水酸化カルシウムを添加すると、反応液中の亜リン酸と水酸化カルシウムが反応して沈殿物を形成する。そのため、後述する濃縮装置22において、亜リン酸を含む沈殿物と、処理水とに沈殿分離することができる。また、反応液中のオルトリン酸は、第二鉄イオンと反応して沈殿物を形成する。そのため、後述する濃縮装置22において、オルトリン酸を含む沈殿物と、処理水とに沈殿分離することができる。
《濃縮装置》
濃縮装置22は、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、鉄化合物および鉄還元触媒を含む汚泥と処理水とに固液分離して、汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得るものである。濃縮装置22は、第一膜モジュール23を用いた全量濾過方式を採用している。第一膜モジュール23を用いることにより、懸濁液に汚泥が高濃度で含まれる場合においても、高い分離能で分離することができる。
第一膜モジュール23には、精密濾過膜または限外濾過膜などの濾過膜を備える。精密濾過膜としては、モノリス型膜が挙げられる。限外濾過膜としては、中空糸膜、平膜、チューブラ膜が挙げられる。なかでも、容積充填率が高いことから、中空糸膜が好ましく用いられる。
第一膜モジュール23に中空糸膜を用いる場合、その材質としては、セルロース、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデンジフロライド(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)などが挙げられる。なかでも、中空糸膜の材質としては、耐薬品性やpH変化に強い点から、ポリフッ化ビニリデンジフロライド(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)が好ましい。
第一膜モジュール23にモノリス型膜を用いる場合、セラミック製の膜を用いることが好ましい。
精密濾過膜または限外濾過膜に形成される微細孔の平均孔径は、0.01μm〜1.0μmが好ましく、0.05μm〜0.45μmがより好ましい。前記微細孔の平均孔径が下限値以上であれば、固液分離に要する圧力を十分小さく抑えられる。一方、前記微細孔の平均孔径が上限値以下であれば、鉄化合物および鉄還元触媒を含む汚泥が処理水中に漏出するのを抑えることができる。
本実施形態において、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を基準としたときの濃縮懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度の倍率(以下、これを「濃縮倍率」と称することがある。)が4〜20倍程度となるように濃縮することが好ましい。濃縮倍率が4倍以上であれば、後述する懸濁液返送手段32により反応槽11に濃縮懸濁液を返送する際に、反応槽11内のpH調整に用いる酸の使用量が抑えられる。また、濃縮倍率が20倍以下であれば、濃縮装置22を用いた汚泥の濃縮および懸濁液返送手段32を用いた濃縮懸濁液の返送が容易になる。
第一膜モジュール23には、第三の流路31が接続されている。第三の流路31は、第一膜モジュール23の精密濾過膜または限外濾過膜を透過した処理水を濃縮装置22から排出し、調整槽41に流入させるものである。第三の流路31には、ポンプ31aが設置されている。これにより、上記処理水を不溶化槽21から排出できるようになっている。
また、第三の流路31には、処理水中の全鉄濃度を測定する測定装置が設けられていることが好ましい。当該測定装置により、処理水中の全鉄濃度が0.04ppmを超えていると判断される場合には、不溶化槽21内のpH、もしくは第一膜モジュール23での固液分離またはその両方が適切になるように適宜対応する。
また、濃縮装置22には、第一膜モジュール23の下方に配置された膜面洗浄用の曝気手段を備えてもよい。前記曝気手段としては、公知のものを採用できる。
さらに、濃縮装置22は、第一膜モジュール23のほかに別の分離手段を併用してもよい。別の分離手段としては、例えば、砂濾過、加圧浮上分離、遠心分離、ベルトプレス、沈殿池による沈殿などが挙げられる。
(懸濁液返送手段)
懸濁液返送手段32は、不溶化槽21から反応槽11に汚泥が濃縮された濃縮懸濁液の少なくとも一部を返送するものである。懸濁液返送手段32は、第五の流路33を備える。第五の流路33は、濃縮懸濁液の少なくとも一部を不溶化槽21から排出し、反応槽11に流入(供給)させるものである。
第五の流路33には、ポンプ33aが設置されている。これにより、不溶化槽21内の濃縮懸濁液の少なくとも一部を不溶化槽21から反応槽11に返送することができる。
反応槽11が複数配置されている場合、不溶化槽21から濃縮懸濁液の少なくとも一部を返送する反応槽11は、最下流の反応槽11以外の槽とすることが好ましい。濃縮懸濁液の少なくとも一部を返送する反応槽11が上流であるほど、濃縮懸濁液中の第二鉄化合物が溶解して第二鉄イオンとなり、さらに第一鉄イオンに還元されてからフェントン反応に使用されるまでの時間をより長くすることができる。したがって、返送した濃縮懸濁液中の第二鉄化合物をフェントン反応に効果的に再利用することができる。
本実施形態では、フェントン反応を利用した水処理では廃棄されていた第二鉄化合物を再利用することができる。そのため、第二鉄化合物の処理にかかる費用を削減できるほか、鉄試薬添加手段15から添加する鉄試薬の量を少なくすることができる。
(触媒濃度測定部)
触媒濃度測定部19Bは、濃縮懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を測定するものである。本実施形態においては、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度、および触媒濃度測定部19Bの測定結果に基づいて濃縮倍率を求めることができる。
濃縮懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度の測定方法としては、不溶化槽21内の濃縮懸濁液をサンプリングし、濃縮懸濁液のサンプリング量と、濃縮懸濁液を乾燥させて得られた残渣の質量とから算出する方法が挙げられる。また、別の方法としては、サンプリングした濃縮懸濁液に光を照射したときの散乱光量を測定して鉄還元触媒の質量濃度を測定する方法が挙げられる。触媒濃度測定部19Bは、このような測定方法を実施可能な装置である。
本実施形態では、触媒濃度測定部19Bを不溶化槽21内に設ける例を示したが、懸濁液返送手段32の途中に設けてもよい。
(制御部)
制御部19Cは、下式で算出される比Rが1.9以上100以下になるように過酸化水素添加手段16および触媒添加手段17を制御するものである。
=A/B
は、反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、反応槽11に設定時間で流入させた前記排水の量で、設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
制御部19Cは、少なくとも過酸化水素添加手段16および触媒添加手段17と接続している。制御部19Cは、触媒濃度測定部19Bの測定結果に基づいて、返送する濃縮懸濁液の流量および鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、添加される過酸化水素の濃度および過酸化水素の流量(過酸化水素の添加量)を決定する。そして、決定した添加量の鉄還元触媒を触媒添加手段17により反応槽11内に添加する。また、決定した添加量の過酸化水素を過酸化水素添加手段16により反応槽11内に添加する。
反応槽11が複数配置されている場合には、制御部19Cは、最上流の反応槽11において、上式で算出される比Rが1.9以上100以下になるように過酸化水素添加手段16および触媒添加手段17を制御する。
(調整槽)
調整槽41は、不溶化槽21から第三の流路31を介して供給される処理水を貯留するものである。
調整槽41には、第七の流路55が接続されている。第七の流路55は、調整槽41に貯留した処理水を排出し、分離装置42に流入させるものである。第七の流路55には、ポンプ55aおよび調整バルブ55bが設置されている。これにより、上記処理水を調整槽41から排出できるようになっている。なお、調整バルブ55bはなくてもよい。
分離装置42は、濃縮工程で分離した処理水を、処理水に含まれる被酸化性汚染物質と、透過水とに膜分離するものである。分離装置42は、第二膜モジュール43を用いたクロスフロー濾過方式を採用している。クロスフロー濾過方式を採用することにより、膜表面への被酸化性汚染物質の堆積を抑制することができ、濾過流束を維持することができる。
第二膜モジュール43には、ナノ濾過膜または逆浸透膜を備える。第二膜モジュール43にナノ濾過膜を用いる場合、その材質としては、ポリエチレン系、芳香族ポリアミド系や架橋ポリアミド系を含むポリアミド系、脂肪族アミン縮合系ポリマー、複素環ポリマー系、ポリビニルアルコール系、酢酸セルロース系ポリマーなどが挙げられる。
第二膜モジュール43に逆浸透膜を用いる場合、その材質としては、ポリアミド、ポリスルホン、セルロースアセテートなどが挙げられ、芳香族ポリアミドまたは架橋芳香族ポリアミドを含むポリアミドが好ましい。
第二膜モジュール43には、第四の流路51が接続されている。第四の流路51は、第二膜モジュール43のナノ濾過膜または逆浸透膜を透過した透過水を分離装置42から排出し、貯留槽61に流入させるものである。上述したポンプ55aにて第二膜モジュール43の濾過面側(上流側)に圧力をかけることにより、上記透過水を調整槽41から排出し、分離装置42にて膜分離できるようになっている。流量の調整は、ポンプ55aの出力調整により行うことができる。
(貯留槽)
貯留槽61は、分離装置42から第四の流路51を介して供給される透過水を貯留するものである。貯留槽61に貯留された透過水は、工業用水などで希釈され、河川などに放流される。
以上のような構成の水処理装置1によれば、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、還元反応に用いられる鉄還元触媒の失活を抑制し、フェントン反応の効率に優れている。すなわち、水処理装置1によれば、効率的な水処理が可能である。
[水処理方法]
本実施形態の水処理方法では、酸化工程(酸化処理)と、不溶化工程と、濃縮工程と、分離工程と、懸濁液返送工程と、還元工程(還元処理)と、を有する。
本明細書において、酸化工程および還元工程は、特許請求の範囲における「反応工程」に相当する。
図1に示す水処理装置1を用いる水処理方法について説明する。本実施形態の水処理方法では、最初に、反応槽11において、被酸化性汚染物質を含む排水のpHを1.0以上4.0以下に調整する。同時に、下式で算出される比Rが1.9以上100以下の条件下で、フェントン反応を行って、被酸化性汚染物質を酸化する(酸化工程)。
=A/B
は、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、酸化工程で設定時間に処理された前記排水の量(単位:L)で、設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
次いで、不溶化槽21において、酸化工程で得られた反応液のpHを6.0以上10.0以下に調整し、第一鉄イオン、およびフェントン反応により生成した第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させる(不溶化工程)。
さらに、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を、濃縮装置22により鉄化合物および鉄還元触媒を含む汚泥と処理水とに固液分離して、汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る(濃縮工程)。
次いで、濃縮工程で分離した処理水を調整槽41に貯留する。そして、処理水を調整槽41から分離装置42に流出させ、分離装置42により膜分離する(分離工程)。分離工程において、処理水を、処理水に含まれる被酸化性汚染物質と、透過水とに分離する。さらに、貯留槽61において、分離工程で分離した透過水を貯留する。
懸濁液返送手段32において、濃縮工程で濃縮した濃縮懸濁液を、不溶化槽21から反応槽11に返送する(懸濁液返送工程)。また、制御部19Cにより、触媒濃度測定部19Bの測定結果に基づいて、返送する懸濁液の流量および鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、過酸化水素の添加量およびを決定する。そして、決定した添加量の鉄還元触媒を触媒添加手段17により反応槽11内に添加する。また、決定した添加量の過酸化水素を過酸化水素添加手段16により反応槽11内に添加する。
反応槽11に返送された懸濁液中の第二鉄化合物は、反応槽11内で溶解して第二鉄イオンとなり、過酸化水素および鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元される(還元工程)。
以上のような方法の水処理方法によれば、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、還元反応に用いられる鉄還元触媒の失活を抑制し、フェントン反応の効率に優れている。すなわち、本実施形態の水処理方法によれば、効率的な水処理が可能である。
<第2実施形態>
[水処理装置]
本実施形態の水処理方法に用いる水処理装置2の構成について説明する。図2は、本実施形態の水処理装置2の概略構成を示す図である。図2に示すように、水処理装置2は、第1実施形態の水処理装置1と一部の構成が共通している。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
水処理装置2は、反応槽11にpH調整装置14と、鉄試薬添加手段15と、過酸化水素添加手段16と、触媒添加手段17と、触媒濃度測定部18と、を備える。
水処理装置2は、不溶化槽21と反応槽11との間に懸濁液返送手段32を備える。また、懸濁液返送手段32には、磁気分離装置34を備える。
(触媒濃度測定部)
触媒濃度測定部18は、反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を測定するものである。本実施形態においては、触媒濃度測定部18の測定結果に基づいて、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が所定の濃度となるように、鉄還元触媒を添加する。同時に、鉄還元触媒と鉄試薬との質量濃度比が所定の値となるように、鉄試薬を添加する。鉄還元触媒における所定の濃度とは、目的の処理水質に応じた添加量の過酸化水素を用い、第二鉄イオンの還元反応に必要な鉄還元触媒の濃度のことである。また、鉄還元触媒と前記鉄試薬との質量濃度比における所定の値とは、第二鉄イオンの還元反応が進行可能な鉄還元触媒と前記鉄試薬との質量濃度比のことである。
反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度の測定方法は、反応槽11内の反応液をサンプリングし、反応液のサンプリング量と、反応液を乾燥させて得られた残渣の質量とから算出する方法が挙げられる。また、別の方法としては、サンプリングした反応液の透過光の散乱光を測定する方法が挙げられる。触媒濃度測定部18は、このような測定方法を実施可能な装置である。
反応槽11が複数配置されている場合には、触媒濃度測定部18は、最上流の反応槽11の鉄還元触媒の質量濃度を測定する。
(懸濁液返送手段)
懸濁液返送手段32は、不溶化槽21から磁気分離装置34を介して反応槽11に汚泥が濃縮された濃縮懸濁液の少なくとも一部を返送するものである。
《磁気分離装置》
磁気分離装置34は濃縮懸濁液に含まれる常磁性体を、濃縮懸濁液から磁気により分離するものである。
従来、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理では、フェントン反応の進行に伴って鉄還元触媒が失活し、フェントン反応の効率が低下することがあった。この問題に対し、反応槽内に新たに鉄還元触媒を添加するため、鉄還元触媒を回収する方法が採られている。しかしながら、従来の水処理では、活性のある鉄還元触媒まで回収されてしまい、失活した鉄還元触媒を効率的に回収する方法がなかった。
一方、本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、フェントン反応の進行に伴い、鉄還元触媒の表面上に難溶解性の酸化鉄結晶が形成されることを見出した。本発明者らは、難溶解性の酸化鉄結晶が形成されることにより、鉄還元触媒の表面の反応サイトが失われ、鉄還元触媒が失活すると推測した。
また、酸化鉄結晶は、主成分として四酸化三鉄またはγ−三酸化二鉄、あるいはその両方を含むことを見出した。そして、四酸化三鉄およびγ−三酸化二鉄は常磁性を示すため、磁気を利用することにより、失活した鉄還元触媒を効率的に反応系外に取り出すことができることを見出した。
磁気分離装置34はとしては、公知の磁気分離装置を採用することができる。磁気を発生させる手段としては永久磁石、電磁石または超電導磁石が挙げられるが、特に強い磁場を発生させることができることから、超電導磁石が好ましい。磁気分離装置34で分離した常磁性体は、磁気分離装置34の磁場の強さを弱くすることで磁気分離装置34から外部に取り出すことができる。電磁石または超電導磁石を利用した磁気分離装置の場合、供給電力を小さくすることで磁場の強さを弱くすることができる。磁気分離装置34は、磁気分離装置34で分離した常磁性体を回収可能な公知の回収装置を備えていてもよい。
磁気分離装置34は、第六の流路39を備える。第六の流路39は、常磁性体を分離した後の濃縮懸濁液を反応槽11に流入(供給)させるものである。
磁気分離装置34は、反応槽11と不溶化槽21とを循環するサイクルのいずれかに設けられていればよい。本実施形態では、磁気分離装置34を懸濁液返送手段32に設ける例を示したが、これに限定されない。磁気分離装置34は、反応槽11、不溶化槽21および懸濁液返送手段32からなる群から選ばれる少なくとも一つに設けられていればよい。
腐食の心配が少なく、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度を管理しやすいことから、不溶化槽21または懸濁液返送手段32に設けられることが好ましい。
また、本実施形態のように、反応槽11と不溶化槽21とを循環するサイクルの途中に中間槽(図示なし)を設け、中間槽内に磁気分離装置34を設けてもよい。
以上のような構成の水処理装置2によれば、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、失活した鉄還元触媒を効率的に反応系外に取り出すことができる。すなわち、水処理装置2によれば、効率的な水処理が可能である。
[水処理方法]
本実施形態の水処理方法は、第1実施形態の水処理方法と一部の工程が共通している。本実施形態の水処理方法は、磁気分離工程を含む点において、第1実施形態の水処理方法と異なる。
本実施形態の磁気分離工程では、懸濁液返送工程の際に、懸濁液返送手段32に設けられた磁気分離装置34を用いて、濃縮懸濁液に含まれる常磁性体を、濃縮懸濁液から磁気により分離する。
以上のような方法の水処理方法によれば、第二鉄イオンの還元反応を伴うフェントン反応を利用した水処理において、失活した鉄還元触媒を効率的に反応系外に取り出すことができる。すなわち、本実施形態の水処理方法によれば、効率的な水処理が可能である。
なお、本実施形態の水処理装置および水処理方法は、上述した実施形態に限定されない。例えば、水処理装置1または水処理装置2において、調整槽41および分離装置42を省略して分離工程を行わなくてもよい。その場合、濃縮装置22を通過した処理水を直接貯留槽61に貯留してもよい。
また例えば、上記実施形態において、濃縮装置22を用いた汚泥の濃縮方法は、必ずしも第一膜モジュール23を利用した方法でなくてよい。例えば、上述した砂濾過、加圧浮上分離、遠心分離、ベルトプレス、沈殿池による沈殿などを利用してもよい。
さらに、濃縮装置22を不溶化槽21内に設ける例を示したが、濃縮装置22を不溶化槽21内に設けなくてもよい。その場合、不溶化槽21と調整槽41との間に別の槽を配置し、この槽内に濃縮装置22を設けてもよい。この場合、不溶化槽21には「懸濁液」が存在し、濃縮装置22を設ける槽には「濃縮懸濁液」が存在する。本実施形態の磁気分離装置34は、この懸濁液と濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する。
濃縮装置22を不溶化槽21内に設けない場合、第一膜モジュール23の構成として以下に示す構成であってもよい。例えば、ハウジング内に濾過膜(精密濾過または限外濾過)の一次側と二次側が隔離されるように濾過膜が固定される。そして、ハウジング内における濾過膜の一次側が、鉄化合物および鉄還元触媒を含む汚泥および処理水を含有する懸濁液が貯留された貯留タンクと循環流路により連通し、濾過膜の二次側が吸引ポンプと接続されてもよい。
水処理装置1または水処理装置2は、懸濁液返送手段32を省略して懸濁液返送工程を行わなくてもよい。
第1実施形態の反応槽11には、第2実施形態の触媒濃度測定部18が設けられていてもよい。この場合、制御部19Cは、触媒濃度測定部18および触媒濃度測定部19Bの測定結果に基づいて、返送する濃縮懸濁液の流量および鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、添加される過酸化水素の濃度および過酸化水素の流量(過酸化水素の添加量)を決定することもできる。これにより、制御部19Cは、下式で算出される比Rが1.9以上100以下になるように、過酸化水素添加手段16および触媒添加手段17を制御しやすい。
=A/B
は、反応槽11内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、反応槽11に設定時間で流入させた前記排水の量(単位:L)で、設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
このように比Rが上記範囲内で管理された水処理装置では、鉄還元触媒の失活を抑制できる。したがって、このような水処理装置は、効率的な水処理が可能である。
第1実施形態の懸濁液返送手段32には、第2実施形態の磁気分離装置34を備えていてもよい。これにより、フェントン反応の効率が低下する原因の一つとして考えられる失活した鉄還元触媒を反応槽11から効率的に分離して低減させることができる。したがって、このような水処理装置は、効率的な水処理が可能である。
第2実施形態の水処理装置2は、第1実施形態の制御部19Cを備えていてもよい。この場合、制御部19Cは、触媒濃度測定部18の測定結果に基づいて、鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、添加される過酸化水素の濃度および過酸化水素の流量(過酸化水素の添加量)を決定することもできる。そして、決定した添加量の鉄還元触媒を触媒添加手段17により反応槽11内に添加する。また、決定した添加量の過酸化水素を過酸化水素添加手段16により反応槽11内に添加する。
第2実施形態の反応槽11には、第1実施形態の過酸化水素濃度測定部19Aが設けられていてもよい。また、第2実施形態の不溶化槽21には、第1実施形態の触媒濃度測定部19Bが設けられていてもよい。これにより、より適切な比率で過酸化水素と鉄還元触媒とを反応させることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。なお、図1に示す水処理装置1と共通する構成については、同様の名称を用いて説明する。
[全有機炭素除去率の算出]
全有機炭素除去率(以下、「全有機炭素」を「TOC」と称することがある。)は、鉄還元触媒の活性を示す指標の一つであり、TOC除去率が高いほど鉄還元触媒の活性は高いといえる。実施例および比較例のTOC除去率は、原水(モデル排水)中のTOC濃度、および処理水中のTOC濃度から式(S1)に基づいて算出した。
Figure 2018158331
なお、処理水中のTOC濃度の測定は、JIS K0102「22.有機体炭素(TOC)」に従い、燃焼式全有機炭素分析装置(株式会社三菱化学アナリテック製、型番「TOC−300V」)により測定した。
<鉄還元触媒の寿命の評価>
実施例および比較例の水処理装置を用いて原水の水処理を1日ごとに繰返し行い、1日ごとに処理水をサンプリングした。そして、得られた処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間(以下、これを「失活時間」ということがある。)を求めた。この時間が長いほど鉄還元触媒の失活が抑制され、鉄還元触媒の寿命が長いといえる。
各試薬として以下の材料を用いた。
鉄試薬:硫酸鉄(II)七水和物(FeSO・7HO)
鉄還元触媒:活性炭(DiaFellow CT、三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社製)
[実施例1]
第一反応槽と、第一反応槽に直列接続された第二反応槽と、濃縮装置が備えられた不溶化槽とから構成された水処理装置を作製した。本実施例において、第一反応槽および第二反応槽は、特許請求の範囲における反応槽を構成している。また、純水に、ジメチルスルホキシド(DMSO)を200mg/L(全有機炭素量として65mg/L)添加し、溶解させたものをモデル排水とした。なお、DMSOは、活性炭によってほとんど吸着除去されないことを予め確認した。このモデル排水を、作製した水処理装置により水処理した。
なお、以下の実施例において、モデル排水、モデル排水のpH調整に用いられる酸またはアルカリ、鉄試薬、過酸化水素および鉄還元触媒を混合した混合液の量と、混合液を反応させた後の反応液の量は等しい。したがって、各質量濃度の算出には、混合液の量を反応液の量として用いることとした。
第一膜モジュールに備えられた膜として限外濾過膜(三菱レイヨンアクア・ソリューションズ株式会社製、公称孔径0.05μm)を使用した。
まず、原水を第一反応槽に流入(供給)させ、オーバーフローさせることにより、第二反応槽および不溶化槽に順次供給した。懸濁液返送手段により不溶化槽から返送される濃縮懸濁液の流量を考慮しない滞留時間は、第一反応槽では4時間、第二反応槽では1時間、不溶化槽では1時間に設定した。さらに、第一反応槽内のpHを硫酸により調整し、2.9とした。一方、不溶化槽内のpHを水酸化ナトリウムにより調整し、8.0とした。
原水全量に対する過酸化水素の質量濃度が600mg/Lとなるように、第一反応槽に過酸化水素を添加した。
また、第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度が1200mg/L(第一鉄イオン換算で240mg/L)となるように、第一反応槽および第二反応槽に鉄試薬を添加した。
また、第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が2000mg/Lとなるように、第一反応槽と第二反応槽とのいずれか一方または両方に鉄還元触媒を添加した。
実施例1において、下式で算出される比Rは、3.3(A=2000mg/L、B=600mg/L)であった。
=A/B
は、反応槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
は、反応槽に設定時間(10分間)で流入させた前記排水の量(単位:L)で、当該設定時間に排水に添加された過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄試薬の質量濃度が12000mg/L(第一鉄イオン換算で2400mg/L)となるように、不溶化槽に鉄試薬を添加した。また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が20000mg/Lとなるように、不溶化槽に鉄還元触媒を添加した。そして、第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が2000mg/Lに維持されるように、不溶化槽から第一反応槽に第二鉄化合物および鉄還元触媒を含む汚泥を返送した。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は15日間であった。
[実施例2]
第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度が600mg/L(第一鉄イオン換算で120mg/L)となるように、第一反応槽および第二反応槽に鉄試薬を添加した。
実施例2において、上式で算出される比Rは、3.3(A=2000mg/L、B=600mg/L)であった。
また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄試薬の質量濃度が6000mg/L(第一鉄イオン換算で1200mg/L)となるように、不溶化槽に鉄試薬を添加した。以上の操作以外は、実施例1と同様に行った。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は8日間であった。
[実施例3]
第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度が4500mg/L(第一鉄イオン換算で900mg/L)となるように、第一反応槽および第二反応槽に鉄試薬を添加した。また、第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が1500mg/Lとなるように、第一反応槽と第二反応槽とのいずれか一方または両方に鉄還元触媒を添加した。
実施例3において、上式で算出される比Rは、2.5(A=1500mg/L、B=600mg/L)であった。
また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄試薬の質量濃度が45000mg/L(第一鉄イオン換算で9000mg/L)となるように、不溶化槽に鉄試薬を添加した。また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が15000mg/Lとなるように不溶化槽に鉄還元触媒を添加した。以上の操作以外は実施例1と同様に行った。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は13日間であった。
[実施例4]
第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度が720mg/L(第一鉄イオン換算で144mg/L)となるように、第一反応槽および第二反応槽に鉄試薬を添加した。
実施例4において、上式で算出される比Rは、2.0(A=1200mg/L、B=600mg/L)であった。
また、不溶化槽内の濃縮懸濁液全量に対する鉄試薬の質量濃度が7200mg/L(第一鉄イオン換算で1440mg/L)となるように、不溶化槽に鉄試薬を添加した。ま以上の操作以外は実施例1と同様に行った。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は8日間であった。
[比較例1]
第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度が600mg/L(第一鉄イオン換算で120mg/L)となるように、第一反応槽および第二反応槽に鉄試薬を添加した。また、第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が1000mg/Lとなるように、第一反応槽と第二反応槽とのいずれか一方または両方に鉄還元触媒を添加した。
比較例1において、上式で算出される比Rは、1.7(A=1000mg/L、B=600mg/L)であった。
また、不溶化槽内の懸濁液全量に対する鉄試薬の質量濃度が6000mg/L(第一鉄イオン換算で1200mg/L)となるように、不溶化槽に鉄試薬を添加した。また、不溶化槽内の懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が10000mg/Lとなるように、不溶化槽に鉄還元触媒を添加した。以上の操作以外は実施例1と同様に行った。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は2日間であった。
[比較例2]
第一反応槽および第二反応槽の槽内の反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が1000mg/Lとなるように、第一反応槽と第二反応槽とのいずれか一方または両方に鉄還元触媒を添加した。
比較例2において、上式で算出される比Rは、1.7(A=1000mg/L、B=600mg/L)であった。
不溶化槽内の懸濁液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度が10000mg/Lとなるように、不溶化槽に鉄還元触媒を添加した。以上の操作以外は実施例1と同様に行った。
以上の構成の水処理装置を用いてモデル排水の水処理を実施した結果、処理水中のTOC除去率が50%を下回るまでの時間は2日間であった。
実施例および比較例の結果を表1に示す。
Figure 2018158331
表1に示すように、上式で算出される比Rを1.9以上100以下とした実施例1〜4では、上記比Rを1.9よりも小さくした比較例1および比較例2と比べて、失活時間が長くなった。つまり、本発明の一態様を適用した実施例1〜4では鉄還元触媒の失活を抑えられており、フェントン反応の効率に優れていた。
また、実施例1および実施例2の結果から、上記比Rを1.9以上100以下としたうえで、反応液全量に対する鉄試薬の質量濃度を増やすことで失活時間が長くなったと考えられる。つまり、実施例1は、実施例2と比べて鉄還元触媒の失活をより抑えられており、フェントン反応の効率により優れていた。
以上のことから、本発明が有用であることが示された。
1…水処理装置、11…反応槽、14,24…pH調整装置、15…鉄試薬添加手段、17…触媒添加手段、19A…過酸化水素濃度測定部、18,19B…触媒濃度測定部、19C…制御部、21…不溶化槽、22…濃縮装置、32…懸濁液返送手段、34…磁気分離装置、42…分離装置

Claims (18)

  1. 被酸化性汚染物質を含む排水の水処理方法であって、下記工程(i)〜(iii)を含む水処理方法。
    (i)下記条件(A)を満たす前記排水に、下記条件(B)を満たすように第一鉄イオンおよび過酸化水素を添加して、前記排水中の前記被酸化性汚染物質を酸化する酸化処理と、前記酸化処理によって生じた第二鉄イオンを鉄還元触媒の存在下で第一鉄イオンに還元する還元処理と、を行い、反応液を得る反応工程。
    (ii)前記反応液のpHを6以上10以下に調整して、前記反応液中の第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を得る不溶化工程。
    (iii)前記懸濁液から処理水を分離して、第二鉄化合物を含む汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮工程。
    (A)前記排水のpHが1以上4以下
    (B)下式で算出される比Rが1.9以上100以下
    =A/B
    (Aは、反応液全量に対する鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
    は、工程(i)で設定時間に処理された前記排水の量(単位:L)で、前記設定時間に前記排水に添加された前記過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される前記過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
  2. 前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方を前記工程(i)に返送する懸濁液返送工程を含む請求項1に記載の水処理方法。
  3. 前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離工程を含む請求項1または2に記載の水処理方法。
  4. 前記鉄還元触媒は、活性炭およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理方法。
  5. 前記工程(i)において、酸を用いて前記排水のpHを1以上4以下に調整する請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理方法。
  6. 前記工程(i)において、第一鉄塩または第一鉄酸化物を添加する請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理方法。
  7. 前記工程(iii)において、濾過膜を用いて前記濃縮懸濁液を得る請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理方法。
  8. ナノ濾過膜または逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性汚染物質と透過水とに分離する分離工程を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の水処理方法。
  9. 下記(1)〜(3)を備える水処理装置。
    (1)下式で算出される比Rが1.9以上100以下の条件下で、排水に含まれる被酸化性汚染物質をフェントン反応により酸化するとともに、前記フェントン反応により生成した第二鉄イオンを鉄還元触媒により第一鉄イオンに還元し、反応液を得る反応槽。
    =A/B
    (Aは、前記反応槽内の反応液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度(単位:mg/L)を表す。
    は、前記反応槽に設定時間で流入させた前記排水の量(単位:L)で、前記設定時間に前記排水に添加される過酸化水素の合計の質量(単位:mg)を除することにより算出される前記過酸化水素の質量濃度(単位:mg/L)を表す。)
    (2)前記反応液に含まれる第一鉄イオンおよび第二鉄イオンを不溶化させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物を生成させ、第一鉄化合物および第二鉄化合物が懸濁した懸濁液を得る不溶化槽。
    (3)前記懸濁液から処理水を分離して、第二鉄化合物を含む汚泥が濃縮された濃縮懸濁液を得る濃縮装置。
  10. 前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方を前記反応槽に返送する懸濁液返送手段を備える請求項9に記載の水処理装置。
  11. 前記懸濁液と前記濃縮懸濁液とのいずれか一方または両方に含まれる常磁性体を、磁気により分離する磁気分離装置を備える請求項9または10に記載の水処理装置。
  12. 前記懸濁液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度と、前記濃縮懸濁液全量に対する前記鉄還元触媒の質量濃度との少なくとも一方を測定する触媒濃度測定部と、
    前記比Rが1.9以上100以下になるように制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記触媒濃度測定部の測定結果に基づいて、返送する前記懸濁液の少なくとも一部と、前記濃縮懸濁液の少なくとも一部とのいずれか一方または両方の流量および前記鉄還元触媒の添加量を決定するとともに、前記過酸化水素の添加量を決定する請求項10または11に記載の水処理装置。
  13. 前記反応槽に、前記鉄還元触媒を添加する触媒添加手段を備える請求項9〜12のいずれか1項に記載の水処理装置。
  14. 前記反応槽に酸またはアルカリを供給して前記排水のpHを調整する第一pH調整装置と、
    前記不溶化槽にアルカリを供給して前記反応液のpHを調整する第二pH調整装置と、を備える請求項9〜13のいずれか1項に記載の水処理装置。
  15. 前記酸は、硫酸または塩酸である請求項14に記載の水処理装置。
  16. 前記濃縮装置は、濾過膜を有し、
    前記濾過膜を用いて、前記懸濁液を得る請求項9〜15のいずれか1項に記載の水処理装置。
  17. 前記濃縮装置は、前記不溶化槽内に設けられている請求項9〜16のいずれか1項に記載の水処理装置。
  18. ナノ濾過膜または逆浸透膜を有し、前記ナノ濾過膜または前記逆浸透膜を用いて、前記処理水を、前記処理水に含まれる前記被酸化性汚染物質と透過水とに分離する分離装置を備える請求項9〜17のいずれか1項に記載の水処理装置。
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