JP2018157662A - センサの異常診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、システムのユーザの利便性が低下しないようにセンサの異常を適正に診断できるセンサの異常診断装置を提供する。【解決手段】診断装置は、電源から入力される電圧を昇圧して出力する昇圧コンバータを備えるシステムに適用される。昇圧コンバータは、リアクトルと、平滑コンデンサとを備えている。システムは、リアクトルに流れる電流値を検出する電流センサと、平滑コンデンサの電圧値を検出する電圧センサとを備えている。診断装置は、システムの起動時において、電源から平滑コンデンサに充電する処理を行う。診断装置は、平滑コンデンサの充電期間における電流センサの検出値の変化に基づいて、平滑コンデンサの電圧推定値Vestを算出する。診断装置は、電圧推定値Vestと、電圧センサの検出値Vsysとの比較に基づいて、電流センサ又は電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する。【選択図】 図5

Description

本発明は、センサの異常診断装置に関する。
従来、特許文献1に見られるように、車両の走行動力源となる回転電機と、回転電機に流れる同一箇所の相電流を検出する2つの電流センサとを備える車載システムが知られている。このシステムは、2つの電流センサそれぞれの検出値を比較することにより、2つの電流センサのいずれかに異常が生じていることを診断する制御装置を備えている。
特開2007−185043号公報
上記制御装置は、回転電機が駆動されて車両が走行している場合に電流センサの異常の有無を診断する。ここで、車両の走行中に電流センサに異常が生じていると診断された場合、例えば、回転電機の駆動制御が停止させられて車両を適正に走行させることができなくなる。この場合、車両のユーザの利便性が低下し得る。
なお、電流センサに異常が生じていると診断された場合にユーザの利便性が低下し得るシステムとしては、車両に搭載されるものに限らない。また、異常診断対象となるセンサは、電流センサに限らない。
本発明は、システムのユーザの利便性が低下しないようにセンサの異常を適正に診断できるセンサの異常診断装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、電源から入力される電圧を昇圧して出力する昇圧コンバータを備えるシステムに適用され、前記昇圧コンバータは、前記電源に接続可能なリアクトルと、前記昇圧コンバータの出力側に接続された平滑コンデンサと、を備え、前記システムは、前記リアクトルに流れる電流値を検出する電流センサと、前記平滑コンデンサの電圧値を検出する電圧センサと、を備え、前記平滑コンデンサの電圧値の推定値である電圧推定値、前記電流センサにより検出された電流値である電流検出値及び前記電圧センサにより検出された電圧値である電圧検出値、又は前記リアクトルに流れる電流値の推定値である電流推定値、前記電圧検出値及び前記電流検出値がそれぞれ、センサ推定値、推定用検出値及び診断用検出値として定義されている。
本発明は、前記システムの起動時において、前記電源から前記リアクトルを介して前記平滑コンデンサに充電する処理を行うプリチャージ部と、前記プリチャージ部による前記平滑コンデンサの充電期間における前記推定用検出値の変化に基づいて、前記センサ推定値を算出する推定値算出部と、算出された前記センサ推定値と、前記診断用検出値との比較に基づいて、前記電流センサ又は前記電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する診断部と、を備える。
本発明が適用されるシステムは、昇圧コンバータを備えている。昇圧コンバータは、リアクトル及び平滑コンデンサを備えている。ここで、システムのユーザの利便性が低下することを抑制する上では、ユーザによりシステムが使用され始める前にセンサの異常診断が行われるのが望ましい。
そこで本発明は、システムの起動時にプリチャージ部により行われる平滑コンデンサの充電処理が、センサの異常診断に用いられる。詳しくは、センサ推定値、推定用検出値及び診断用検出値が上記のように定義されている。推定値算出部は、平滑コンデンサの充電期間における推定用検出値の変化に基づいて、センサ推定値を算出する。電流センサ又は電圧センサのいずれかに異常が生じている場合と、電流センサ及び電圧センサのいずれにも異常が生じていない場合とで、センサ推定値と診断用検出値との乖離度合いが異なる。このため、システムの起動時において、診断部は、算出されたセンサ推定値と、診断用検出値との比較に基づいて、電流センサ又は電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断することができる。以上説明した本発明によれば、システムのユーザの利便性が低下しないようにセンサの異常を適正に診断することができる。
第1実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 昇圧コンバータの出力電圧制御処理を示すブロック図。 時比率を説明するための図。 プリチャージ時の母線電圧検出値等の推移を示すタイムチャート。 センサ異常診断処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態に係るセンサ異常診断処理の手順を示すフローチャート。 上,下限電圧推定値の推移を示すタイムチャート。 第4実施形態に係るプリチャージ時の母線電圧検出値等の推移を示すタイムチャート。 第5実施形態に係るセンサ異常診断処理の手順を示すフローチャート。 プリチャージ時のリアクトル電流推定値等の推移を示すタイムチャート。 第6実施形態に係るセンサ異常診断処理の手順を示すフローチャート。 第7実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第8実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る異常診断装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、異常診断装置は、車載主機としての回転電機を備える電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される。
図1に示すように、車載制御システムは、直流電源としてのバッテリ10、昇圧コンバータ20、インバータ30、モータジェネレータ40及び制御装置50を備えている。バッテリ10は、充電可能な蓄電装置である。本実施形態において、モータジェネレータ40は、車載主機であり、そのロータが図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。モータジェネレータ40としては、例えばロータに永久磁石を備える同期機を用いることができる。なお、バッテリ10及び昇圧コンバータ20は、電源システムを構成している。
昇圧コンバータ20は、リアクトル21、平滑コンデンサ22、上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを備えている。昇圧コンバータ20は、バッテリ10の出力電圧を所定の電圧を上限として昇圧する機能を有している。本実施形態において、各変圧スイッチScp,Scnは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、具体的にはIGBTである。なお、各変圧スイッチScp,Scnには、フリーホイールダイオードDcp,Dcnが逆並列に接続されている。
上アーム変圧スイッチScpの高電位側端子であるコレクタには、正極母線Lpが接続されている。上アーム変圧スイッチScpの低電位側端子であるエミッタには、下アーム変圧スイッチScnのコレクタが接続されている。下アーム変圧スイッチScnのエミッタには、負極母線Lnが接続されている。各母線Lp,Lnは、例えばバスバーにて構成されている。
上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnの直列接続体には、平滑コンデンサ22が並列接続されている。上アーム変圧スイッチScpと下アーム変圧スイッチScnとの接続点には、リアクトル21の第1端が接続されている。リアクトル21の第2端には、バッテリ10の正極端子が接続されている。バッテリ10の負極端子には、下アーム変圧スイッチScnのエミッタが接続されている。
正極母線Lp及び負極母線Lnには、インバータ30の入力側が接続されている。インバータ30は、上アームスイッチSup,Svp,Swpと下アームスイッチSun,Svn,Swnとの直列接続体を3相分備えている。本実施形態において、各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、より具体的にはIGBTである。各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnには、各フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
各上アームスイッチSup,Svp,Swpの高電位側端子であるコレクタには、正極母線Lpが接続されている。各下アームスイッチSun,Svn,Swnの低電位側端子であるエミッタには、負極母線Lnが接続されている。
U相上,下アームスイッチSup,Sunの接続点には、モータジェネレータ40のU相巻線40Uの第1端が接続されている。V相上,下アームスイッチSvp,Svnの接続点には、モータジェネレータ40のV相巻線40Vの第1端が接続されている。W相上,下アームスイッチSwp,Swnの接続点には、モータジェネレータ40のW相巻線40Wの第1端が接続されている。各相巻線40U,40V,40Wの第2端は、中性点にて接続されている。U,V,W相巻線40U,40V,40Wは、電気角で互いに120°ずれている。
制御システムは、スイッチ部としてのリレー41を備えている。本実施形態において、リレー41は、バッテリ10の正極端子とリアクトル21の第2端とを接続する電気経路のうち、昇圧コンバータ20の外部に設けられている。リレー41が開状態とされることにより、バッテリ10と昇圧コンバータ20との間は電気的な遮断状態とされる。一方、リレー41が閉状態とされることにより、バッテリ10と昇圧コンバータ20との間は電気的な導通状態とされる。なお、リレー41は、制御装置50により開閉操作されてもよいし、制御装置50とは異なる制御装置である別制御装置により開閉操作されてもよい。リレー41が別制御装置により開閉操作される構成が採用される場合、制御装置50は、例えば、リレー41の開閉操作指令を別制御装置に指示する処理を行えばよい。
制御システムは、リアクトル電流センサ60、入力電圧センサ61、出力電圧センサ62、相電流センサ63及び回転位置センサ64を備えている。リアクトル電流センサ60は、リアクトル21に流れる電流値をリアクトル電流検出値ILrとして検出する。入力電圧センサ61は、昇圧コンバータ20の入力電圧を入力電圧検出値Vinとして検出する。出力電圧センサ62は、平滑コンデンサ22の端子間電圧を母線電圧検出値Vsysとして検出する。相電流センサ63は、U,V,W相のうち少なくとも2相分の相電流を検出する。回転位置センサ64は、例えばレゾルバであり、モータジェネレータ40のロータの回転位置を検出する。
各センサの検出値は、制御装置50に入力される。制御装置50は、マイコンを主体として構成され、モータジェネレータ40の制御量をその指令値に制御すべく、昇圧コンバータ20及びインバータ30を操作する。本実施形態において、制御量はトルクであり、指令値は指令トルクである。
制御装置50は、出力電圧センサ62により検出された母線電圧検出値Vsysを目標電圧値Vtgtにフィードバック制御すべく、昇圧コンバータ20を構成する各変圧スイッチScp,Scnをオンオフ操作する。本実施形態において、上アーム変圧スイッチScpと下アーム変圧スイッチScnとは、デッドタイムを挟みつつ交互にオン操作される。
制御装置50は、相電流センサ63及び回転位置センサ64の検出値等に基づいて、インバータ30の各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフ操作する。上アームスイッチSup、Svp,Swpと、対応する下アームスイッチSun,Svn,Swnとは、デッドタイムを挟みつつ交互にオン操作される。
続いて図2を用いて、制御装置50の行う処理のうち昇圧コンバータ20に関する処理について説明する。なお本実施形態では、リアクトル21の両端のうち、バッテリ10の正極端子側から各変圧スイッチScp,Scnの接続点側へと向かう方向に流れる電流値が正と定義されている。また本実施形態において、図2に示す処理は、後述するプリチャージ処理の完了後に行われる。
電圧偏差算出部51は、目標電圧値Vtgtから母線電圧検出値Vsysを減算した値として、電圧偏差ΔVを算出する。
電圧FB制御部52は、電圧偏差ΔVに基づいて、母線電圧検出値Vsysを目標電圧値Vtgtにフィードバック制御するための操作量として、リアクトル21に流れる電流値の目標値である目標電流値ILtgtを算出する。本実施形態において、電圧FB制御部52で用いられるフィードバック制御は、比例積分制御である。
電流偏差算出部53は、目標電流値ILtgtからリアクトル電流検出値ILrを減算した値として、電流偏差ΔIを算出する。
電流FB制御部54は、電流偏差ΔIに基づいて、リアクトル電流検出値ILrを目標電流値ILtgtにフィードバック制御するための操作量として、時比率Dutyを算出する。本実施形態において、電流FB制御部54で用いられるフィードバック制御は、比例積分制御である。時比率Dutyは、図3に示すように、下アーム変圧スイッチScnの1スイッチング周期Tswに対するオン操作時間Tonの比率である。なお図3では、デッドタイムを0としている。
制御装置50は、算出した時比率Dutyに基づいて、上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを交互にオン操作する。具体的には例えば、制御装置50は、時比率Duty及びキャリア信号の大小比較に基づくPWM処理により、上,下アーム変圧スイッチScp,Scnの操作信号を生成し、生成した操作信号に基づいて上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを交互にオン操作する。
制御装置50は、制御システムの起動時において、リレー41を開状態から閉状態に切り替えるプリチャージ処理を行う。リレー41が閉状態に切り替えられることにより、バッテリ10から、リアクトル21及びフリーホイールダイオードDcpを介して平滑コンデンサ22に充電電流が供給される。これにより、平滑コンデンサ22に電荷が蓄積される。ちなみに、制御システムの起動時とは、例えば、車両を走行可能な状態にするための操作部材がユーザによって操作された時である。具体的には例えば、操作部材は、イグニッションスイッチ又はスタートスイッチである。ユーザは、イグニッションスイッチ又はスタートスイッチをオン操作することにより、車両が走行可能な状態とされる。
図4に、プリチャージ処理時におけるリレー41の操作状態、リアクトル21に実際に流れる電流値及び母線電圧検出値Vsysの推移を示す。本実施形態において、制御装置50は、リレー41が閉状態に切り替えられるタイミングから閾値時間Tth経過するタイミングまでの期間に渡ってプリチャージ処理を行う。図4に、プリチャージ処理の開始タイミングを時刻t1にて示し、プリチャージ処理の完了タイミングを時刻t2にて示し、プリチャージ処理の完了タイミングにおける母線電圧検出値Vsysを完了時検出値Vsys0にて示す。
制御装置50は、プリチャージ処理が行われる期間において、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じているか否かを診断する異常診断処理を行う。
図5に、本実施形態に係る異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により実行される。
まずステップS10では、プリチャージ処理の開始に先立ち、リアクトル電流検出値ILrに含まれるオフセット誤差Ioffの学習処理を行う。オフセット誤差Ioffは、リアクトル電流検出値ILrが、リアクトル21に実際に流れる電流値から規定値だけ常時ずれる誤差である。詳しくは、ステップS10では、リレー41が開状態とされている場合のリアクトル電流検出値ILrをオフセット誤差Ioffとして学習する。なお本実施形態において、ステップS10の処理が学習部に相当する。
続くステップS11では、学習したオフセット誤差Ioffの絶対値が所定値Iα未満であるか否かを判定する。この処理は、平滑コンデンサ22の端子間電圧の推定値である母線電圧推定値Vestの推定精度を維持できる状況であるか否かを判定するための処理である。ステップS11においてオフセット誤差Ioffの絶対値が所定値Iα未満であると判定した場合には、ステップS12に進む。一方、ステップS11においてオフセット誤差Ioffの絶対値が所定値Iα以上であると判定した場合には、ステップS19に進み、異常診断処理を禁止する。
ちなみに本実施形態では、ステップS11において否定判定した場合、モータジェネレータ40の停止状態を維持させるように昇圧コンバータ20及びインバータ30を操作する。これにより、モータジェネレータ40を車両の走行動力源として用いることができなくなる。
ステップS12では、プリチャージ処理の開始に先立ち、母線電圧検出値Vsysが所定電圧値Vα未満であるか否かを判定する。この処理は、母線電圧推定値Vestの推定精度を維持できる状況であるか否かを判定するための処理である。ステップS12において母線電圧検出値Vsysが所定電圧値Vα未満であると判定した場合には、平滑コンデンサ22から電荷が完全に放電されていると判定し、ステップS13に進む。一方、ステップS12において母線電圧検出値Vsysが所定電圧値Vα以上であると判定した場合には、平滑コンデンサ22に電荷が蓄積されていると判定し、ステップS19に進んで異常診断処理を禁止する。なお所定電圧値Vαは、例えば、母線電圧検出値Vsysに含まれる検出誤差に基づいて、平滑コンデンサ22から電荷が完全に放電されていることを判定できる値に設定されればよい。
ステップS13では、リレー41を開状態から閉状態に切り替えてプリチャージ処理を開始する。なお本実施形態において、ステップS13の処理がプリチャージ部に相当する。
続くステップS14,S15では、学習したオフセット誤差Ioffで補正したリアクトル電流検出値「ILr−Ioff」と、下式(eq1)とに基づいて、母線電圧推定値Vestを算出する。
Figure 2018157662
上式(eq1)において、Cは平滑コンデンサ22の静電容量を示し、Tαは積分時間を示す。本実施形態において、積分時間Tαは上記閾値時間Tthに設定されている。ステップS14,S15の処理によれば、プリチャージ処理の開始タイミングから、この開始タイミングから閾値時間Tth経過するタイミングまでにおける「ILr−Ioff」の積算値に基づいて、プリチャージ処理の完了タイミングにおける母線電圧推定値Vestが算出される。なお本実施形態において、ステップS14,S15の処理が推定値算出部に相当する。また本実施形態において、母線電圧推定値Vestがセンサ推定値に相当し、リアクトル電流検出値ILrが推定用検出値に相当する。
続くステップS16では、プリチャージ処理の完了タイミングにおける母線電圧推定値Vestと、プリチャージ処理の完了タイミングにおける母線電圧検出値Vsysとの差の絶対値が所定電位差ΔVthよりも大きいか否かを判定する。この処理は、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じているか否かを判定するための処理である。つまり、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じている場合と、いずれにも異常が生じていない場合とで、母線電圧推定値Vestと母線電圧検出値Vsysとの乖離度合いが異なる。なお所定電位差ΔVthは、例えば、リアクトル電流検出値ILrに含まれる検出誤差、母線電圧検出値Vsysに含まれる検出誤差、及び平滑コンデンサ22の静電容量Cのばらつきに基づいて設定されている。なお本実施形態において、母線電圧検出値Vsysが診断用検出値に相当する。
ステップS16において否定判定した場合には、ステップS17に進み、リアクトル電流センサ60及び出力電圧センサ62のいずれにも異常が生じていないと診断する。一方、ステップS16において肯定判定した場合には、母線電圧推定値Vestと母線電圧検出値Vsysとの乖離度合いが大きいと判定し、ステップS18に進む。ステップS18では、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じていると診断する。なお本実施形態では、異常が生じていると診断した場合、モータジェネレータ40の駆動を停止させるべく昇圧コンバータ20及びインバータ30の動作を停止させる処理を行う。これにより、モータジェネレータ40から車両の駆動輪へとトルクが出力されなくなる。また本実施形態において、ステップS16,S18の処理が診断部に相当する。
ちなみに、ステップS15の処理が、母線電圧検出値Vsysが入力電圧検出値Vinに到達したか否かを判定する処理に置き換えられてもよい。この場合、母線電圧検出値Vsysが入力電圧検出値Vinに一致した場合にプリチャージ処理が完了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
制御システムの起動時に実施されるプリチャージ処理時において、異常診断処理が行われる。これにより、異常診断処理によりリアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じていると診断された場合であっても、車両のユーザはその診断結果を車両走行前に把握できる。このためユーザは、車両を走行させる前に、車両の修理を依頼する等、異常に対する対応措置をとることができる。これにより、ユーザの利便性が低下することを抑制できる。
リアクトル電流検出値ILrの積算値に基づいて、母線電圧推定値Vestが算出される。この構成では、センサ検出値の微分値が用いられないため、ノイズに対する耐性が大きい。このため、平滑コンデンサ22の端子間電圧の推定精度を高めることができ、ひいては異常診断精度を高めることができる。
プリチャージ処理の開始前の母線電圧検出値Vsysが所定電圧値Vα未満であると判定された場合に異常診断処理が行われる。このため、ステップS16の所定電位差ΔVthの設定に、プリチャージ処理の開始タイミングの母線電圧検出値Vsysに含まれ得る検出誤差が及ぼす影響を抑制できる。
オフセット誤差Ioffの絶対値が所定値Iα以上であると判定された場合、異常診断処理が禁止される。オフセット誤差Ioffが大きい状態は、リアクトル電流センサ60に異常が生じている状態であるため、モータジェネレータ40の停止状態が維持される。このような状態において、制御装置50は異常診断処理を行う必要がない。このため本実施形態によれば、制御装置50に無駄な処理を行わせることを防止できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図5のステップS14において、積分時間Tαが閾値時間Tthよりも短い時間に設定されている。このため、ステップS14,S15の処理により、プリチャージ処理が完了する前における母線電圧推定値Vestが算出される。
続くステップS16では、プリチャージ処理の完了前における母線電圧推定値Vestと、プリチャージ処理の完了前における母線電圧検出値Vsysとの差の絶対値が所定電位差ΔVthよりも大きいか否かを判定する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態よりも異常診断処理を早期に開始させることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、異常診断方法を変更する。
図6に、本実施形態に係る異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により実行される。なお図6において、先の図5に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
ステップS13の処理の完了後、ステップS20,S15では、リアクトル電流検出値ILrの取り得る上限値である上限電流検出値ILrUと、下式(eq2)とに基づいて、母線電圧推定値Vestの取り得る上限値である上限電圧推定値VestUを算出する。ここで、上限電流検出値ILrUは、学習したオフセット誤差Ioffで補正したリアクトル電流検出値に、リアクトル電流検出値ILrに含まれ得る検出誤差の最大値ΔIL(>0)を加えた値「ILr−Ioff+ΔIL」として算出されればよい。下式(eq2)において、Cminは、平滑コンデンサ22の取り得る静電容量の下限値を示す。量産された平滑コンデンサ22の静電容量は、静電容量の下限値Cminから、平滑コンデンサ22の取り得る静電容量の上限値Cmaxまでの間でばらつく。
Figure 2018157662
また、ステップS20,S15では、リアクトル電流検出値ILrの取り得る下限値である下限電流検出値ILrLと、下式(eq3)とに基づいて、母線電圧推定値Vestの取り得る下限値である下限電圧推定値VestL(<VestU)を算出する。ここで、下限電流検出値ILrLは、学習したオフセット誤差Ioffで補正したリアクトル電流検出値から、リアクトル電流検出値ILrに含まれ得る検出誤差の最大値ΔILを減算した値「ILr−Ioff−ΔIL」として算出されればよい。
Figure 2018157662
ステップS20,S15の処理によれば、図7に示すように上限電圧推定値VestU及び下限電圧推定値VestLが算出される。これにより、完了時検出値Vsys0の推定範囲に幅を持たせることができる。なお本実施形態において、上限電圧推定値VestU及び下限電圧推定値VestLがセンサ推定値に相当し、リアクトル電流検出値ILrが推定用検出値に相当する。
続くステップS21では、第1条件及び第2条件の論理和が真であるか否かを判定する。第1条件は、プリチャージ処理の完了タイミングにおける上限電圧推定値VestUがプリチャージ処理の完了タイミングにおける上限電圧検出値VsysUよりも大きいとの条件である。第2条件は、プリチャージ処理の完了タイミングにおける下限電圧推定値VestLがプリチャージ処理の完了タイミングにおける下限電圧検出値VsysLよりも小さいとの条件である。ここで、上限電圧検出値VsysUは、プリチャージ処理の完了タイミングに母線電圧検出値Vsysの取り得る上限値である。上限電圧検出値VsysUは、例えば、プリチャージ処理の完了タイミングの母線電圧検出値Vsysに、母線電圧検出値Vsysに含まれ得る検出誤差の最大値ΔA(>0)を加算した値「Vsys+ΔA」として算出されればよい。また、下限電圧検出値VsysL(<VsysU)は、プリチャージ処理の完了タイミングに母線電圧検出値Vsysの取り得る下限値である。下限電圧検出値VsysLは、例えば、プリチャージ処理の完了タイミングの母線電圧検出値Vsysから、母線電圧検出値Vsysに含まれ得る検出誤差の最大値ΔAを減算した値「Vsys−ΔA」として算出されればよい。なお本実施形態において、母線電圧検出値Vsysが診断用検出値に相当する。
ステップS21において第1条件及び第2条件のいずれもが成立しないと判定した場合には、ステップS17に進む。一方、ステップS21において第1条件又は第2条件のいずれかが成立すると判定した場合には、ステップS18に進む。
以上説明した本実施形態によれば、各センサ60,62の検出値に含まれる検出誤差のばらつき及び平滑コンデンサ22の静電容量のばらつきを加味した異常診断処理を行うことができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、プリチャージ処理の開始前において何らかの要因によって平滑コンデンサ22の電荷が完全放電されていない場合であっても、制御装置50は異常診断処理を行う。つまり、図8に示すように、プリチャージ処理の開始時において、母線電圧検出値Vsysが0よりも大きい値である開始時検出値Voffとされていることがある。なお図8は、先の図4に対応している。
本実施形態では、図5のステップS14,S15において、下式(eq4)に基づいて母線電圧推定値Vestを算出する。
Figure 2018157662
ちなみに本実施形態では、図5に示す処理からステップS12の処理が除去される。このため、ステップS11において肯定判定した場合、ステップS13に進む。
以上説明した本実施形態によれば、異常診断処理を実行する機会を増やすことができる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、母線電圧推定値Vestに代えて、リアクトル21に流れる電流値の推定値であるリアクトル電流推定値ILestが異常診断処理で用いられる。
図9に、本実施形態に係る異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により実行される。なお図9において、先の図5に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
ステップS13の処理の完了後、プリチャージ処理が行われる期間において、リアクトル電流推定値ILestとリアクトル電流検出値ILrとの比較に基づく異常診断を行う。詳しくは、ステップS30では、母線電圧検出値Vsysの時間微分値と、学習したオフセット誤差Ioffと、下式(eq5)とに基づいて、現在のリアクトル電流推定値ILestを算出する。
Figure 2018157662
図10に、プリチャージ処理時におけるリレー41の操作状態、リアクトル21に実際に流れる電流値、母線電圧検出値Vsys及びリアクトル電流推定値ILestの推移を示す。なお図10には、プリチャージ処理の開始タイミングを時刻t1にて示し、プリチャージ処理の完了タイミングを時刻t2にて示す。なお本実施形態において、リアクトル電流推定値ILestがセンサ推定値に相当し、母線電圧検出値Vsysが推定用検出値に相当する。
先の図9の説明に戻り、続くステップS31では、ステップS30で算出したリアクトル電流推定値ILestと、現在のリアクトル電流検出値ILrとの差の絶対値が所定電流差ΔIthよりも大きいか否かを判定する。この処理は、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じているか否かを判定するための処理である。つまり、リアクトル電流センサ60又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じている場合と、いずれにも異常が生じていない場合とで、リアクトル電流推定値ILestとリアクトル電流検出値ILrとの乖離度合いが異なる。なお所定電流差ΔIthは、例えば、リアクトル電流検出値ILrに含まれる検出誤差、母線電圧検出値Vsysに含まれる検出誤差、及び平滑コンデンサ22の静電容量Cのばらつきに基づいて設定されている。なお本実施形態において、リアクトル電流検出値ILrが診断用検出値に相当する。
ステップS31において否定判定した場合には、ステップS32に進み、プリチャージ処理の開始タイミングから閾値時間Tth経過したか否かを判定する。この処理は、プリチャージ処理の完了タイミングであるか否かを判定するための処理である。ステップS32において否定判定した場合には、ステップS30に移行する。一方、ステップS32において肯定判定した場合には、プリチャージ処理が完了したと判定し、ステップS17に進む。ステップS31において肯定判定した場合には、ステップS18に進む。
ちなみに、プリチャージ処理が行われる期間において、制御装置50は、ステップS31で肯定判定した回数が2以上の所定回数になったと判定した場合に異常が生じていると診断してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
なお本実施形態において、上記第4実施形態のように、プリチャージ処理の開始前において平滑コンデンサ22の電荷が完全放電されていない場合に異常診断処理が行われてもよい。この場合、図9に示す処理からステップS12の処理が除去されればよい。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について、上記第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、プリチャージ処理の途中において異常診断を行う。
図11に、本実施形態に係る異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により実行される。なお図11において、先の図9に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
ステップS13の処理の完了後、ステップS33では、プリチャージ処理の開始タイミングから規定時間Tβ(<Tth)経過するまで待機する。
ステップS33において肯定判定した場合には、ステップS30に進む。そしてステップS31では、ステップS30で算出したリアクトル電流推定値ILestと、プリチャージ処理の開始タイミングから規定時間Tβ経過したタイミングにおけるリアクトル電流検出値ILrとの差の絶対値が所定電流差ΔIthよりも大きいか否かを判定する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第2実施形態のように、プリチャージ処理が完了する前に異常診断処理を行うことができる。
なお本実施形態において、上記第4実施形態のように、プリチャージ処理の開始前において平滑コンデンサ22の電荷が完全放電されていない場合に異常診断処理が行われてもよい。この場合、図11に示す処理からステップS12の処理が除去されればよい。
(第7実施形態)
以下、第7実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図12に示すように、制御システムは、電気負荷42と、バッテリ電流センサ65とを備えており、リアクトル電流センサ60を備えていない。なお図12において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
電気負荷42の正極端子は、バッテリ10の正極端子とリアクトル21の第2端とを接続する電気経路のうち、リレー41よりもリアクトル21側に接続されている。電気負荷42の負極端子は、バッテリ10の負極端子と下アーム変圧スイッチScnのエミッタとを接続する電気経路に接続されている。すなわち、電気負荷42は、リレー41が閉状態とされている場合においてバッテリ10に並列接続されている。なお電気負荷42には、例えば、DCDCコンバータ及び電動コンプレッサのうち少なくとも一方が含まれる。DCDCコンバータは、バッテリ10の出力電圧を降圧し、降圧した電圧をバッテリ10よりも出力電圧が低い別のバッテリに供給する。電動コンプレッサは、車載空調装置を構成する冷凍サイクルの冷媒を循環させる。
バッテリ電流センサ65は、バッテリ10に流れる電流値をバッテリ電流検出値IBとして検出する。プリチャージ処理時において、リレー41が閉状態とされてかつ電気負荷42に流れる電流値が0の場合、バッテリ電流センサ65は、リアクトル21に流れる電流値を検出できる。
本実施形態において、リアクトル電流検出値ILrに代えて、バッテリ電流検出値IBが先の図2及び図5に示した処理で用いられる。このため、制御装置50は、バッテリ電流センサ65又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じているか否かを診断することができる。
(第8実施形態)
以下、第8実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図13に示すように、昇圧コンバータ20の構成を変更する。なお、図13において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
昇圧コンバータ20は、第1リアクトル21a、第2リアクトル21b、平滑コンデンサ22、第1上アーム変圧スイッチScap、第1下アーム変圧スイッチScan、第2上アーム変圧スイッチScbp及び第2下アーム変圧スイッチScbnを備えている。
本実施形態において、各変圧スイッチScap,Scan,Scbp,ScbnはIGBTである。なお、各変圧スイッチScap,Scan,Scbp,Scbnには、フリーホイールダイオードDcap,Dcan,Dcbp,Dcbnが逆並列に接続されている。
第1,第2上アーム変圧スイッチScap,Scbnのコレクタには、正極母線Lpが接続されている。第1上アーム変圧スイッチScapのエミッタには、第1下アーム変圧スイッチScanのコレクタが接続され、第2上アーム変圧スイッチScbpのエミッタには、第2下アーム変圧スイッチScbnのコレクタが接続されている。第1,第2下アーム変圧スイッチScan,Scbnのエミッタには、負極母線Lnが接続されている。
第1上アーム変圧スイッチScapと第1下アーム変圧スイッチScanとの接続点には、第1リアクトル21aの第1端が接続され、第2上アーム変圧スイッチScbpと第2下アーム変圧スイッチScbnとの接続点には、第2リアクトル21bの第1端が接続されている。第1リアクトル21a及び第2リアクトル21bの第2端には、バッテリ10の正極端子が接続されている。バッテリ10の負極端子には、第1,第2下アーム変圧スイッチScan,Scbnのエミッタが接続されている。
制御システムは、第1リアクトル電流センサ66a及び第2リアクトル電流センサ66bを備えている。第1リアクトル電流センサ66aは、第1リアクトル21aに流れる電流値を第1リアクトル電流検出値ILr1として検出する。第2リアクトル電流センサ66bは、第2リアクトル21bに流れる電流値を第2リアクトル電流検出値ILr2として検出する。第1リアクトル電流センサ66a及び第2リアクトル電流センサ66bの検出値は、制御装置50に入力される。
本実施形態において、リアクトル電流検出値ILrに代えて、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2の加算値が、先の図2及び図5に示した処理で用いられる。このため、制御装置50は、第1リアクトル電流センサ66a、第2リアクトル電流センサ66b又は出力電圧センサ62のいずれかに異常が生じているか否かを診断することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・図5、図6、図9及び図11に示したステップS10の処理は必須ではない。
・上式(eq1)〜(eq5)において、Ioff=0とされていてもよい。
・バッテリ10と昇圧コンバータ20との間を電気的に導通状態又は遮断状態に切り替えるスイッチ部としては、リレーに限らない。
・バッテリ10から昇圧コンバータ20を介して電力が供給される負荷装置としては、インバータ及びモータジェネレータに限らない。
・昇圧コンバータの入力側に接続される電源としては、バッテリに限らず、例えばコンデンサ等、他の蓄電装置であってもよい。
・異常診断装置が適用されるシステムとしては、車両に搭載されるものに限らない。
10…バッテリ、20…昇圧コンバータ、21…リアクトル、22…平滑コンデンサ、50…制御装置、60…リアクトル電流センサ、62…出力電圧センサ。

Claims (9)

  1. 電源(10)から入力される電圧を昇圧して出力する昇圧コンバータ(20)を備えるシステムに適用され、
    前記昇圧コンバータは、
    前記電源に接続可能なリアクトル(21,21a,21b)と、
    前記昇圧コンバータの出力側に接続された平滑コンデンサ(22)と、を備え、
    前記システムは、
    前記リアクトルに流れる電流値を検出する電流センサ(60,65,66a,66b)と、
    前記平滑コンデンサの電圧値を検出する電圧センサ(62)と、を備え、
    前記平滑コンデンサの電圧値の推定値である電圧推定値(Vest,VestU,VestL)、前記電流センサにより検出された電流値である電流検出値(ILr,IB,ILr1,ILr2)及び前記電圧センサにより検出された電圧値である電圧検出値(Vsys)、又は前記リアクトルに流れる電流値の推定値である電流推定値(ILest)、前記電圧検出値及び前記電流検出値がそれぞれ、センサ推定値、推定用検出値及び診断用検出値として定義されており、
    前記システムの起動時において、前記電源から前記リアクトルを介して前記平滑コンデンサに充電する処理を行うプリチャージ部(S13)と、
    前記プリチャージ部による前記平滑コンデンサの充電期間における前記推定用検出値の変化に基づいて、前記センサ推定値を算出する推定値算出部(S14,S15,S20,S31)と、
    算出された前記センサ推定値と、前記診断用検出値との比較に基づいて、前記電流センサ又は前記電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する診断部(S16,S18,S21,S32)と、を備えるセンサの異常診断装置。
  2. 前記推定値算出部(S14,S15,S20)は、前記充電期間における前記推定用検出値としての前記電流検出値(ILr)の積算値に基づいて、前記センサ推定値としての前記電圧推定値(Vest,VestU,VestL)を算出し、
    前記診断部(S16,S18,S21)は、算出された前記電圧推定値と、前記電圧検出値との比較に基づいて、前記電流センサ又は前記電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  3. 前記推定値算出部(S20)は、前記電圧推定値として、上限電圧推定値(VestU)と、前記上限電圧推定値よりも小さい下限電圧推定値(VestL)とを算出し、
    前記電圧検出値の取り得る上限値が上限電圧検出値(VsysU)として定義され、前記電圧検出値の取り得る下限値が下限電圧検出値(VsysL)として定義されており、
    前記診断部(S16,S21)は、前記上限電圧推定値が前記上限電圧検出値よりも大きい場合、又は前記下限電圧推定値が前記下限電圧検出値よりも小さい場合に、前記電流センサ又は前記電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する請求項2に記載のセンサの異常診断装置。
  4. 前記システムは、前記電源と前記昇圧コンバータとの間を電気的に導通状態又は遮断状態に切り替えるスイッチ部(41)を備え、
    前記プリチャージ部は、前記システムの起動時において、前記スイッチ部により前記遮断状態から前記導通状態に切り替えることにより前記平滑コンデンサに充電する処理を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
  5. 前記スイッチ部により前記遮断状態から前記導通状態に切り替えられる前に、前記電流検出値に含まれるオフセット誤差(Ioff)を学習する学習部(S10)を備え、
    前記推定値算出部は、前記電圧推定値の算出に用いられる前記電流検出値を、学習された前記オフセット誤差に基づいて補正する請求項4に記載のセンサの異常診断装置。
  6. 前記診断部は、学習された前記オフセット誤差の絶対値が所定値(Iα)以上の場合、前記異常を診断することを禁止する請求項5に記載のセンサの異常診断装置。
  7. 前記推定値算出部(S31)は、前記充電期間における前記推定用検出値としての前記電圧検出値(Vsys)の微分値に基づいて、前記センサ推定値としての前記電流推定値(ILest)を算出し、
    前記診断部(S16,S32)は、前記充電期間において、算出された前記電流推定値と、前記電流検出値との比較に基づいて、前記電流センサ又は前記電圧センサのいずれかに異常が生じていると診断する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  8. 前記システムは、前記電源と前記昇圧コンバータとの間を電気的に導通状態又は遮断状態に切り替えるスイッチ部(41)を備え、
    前記プリチャージ部は、前記システムの起動時において、前記スイッチ部により前記遮断状態から前記導通状態に切り替えることにより前記平滑コンデンサに充電する処理を行う請求項7に記載のセンサの異常診断装置。
  9. 前記診断部は、前記スイッチ部により前記遮断状態から前記導通状態に切り替えられる前において前記電圧検出値が所定電圧値(Vα)以上である場合、前記異常を診断することを禁止する請求項4〜6,8のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
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