以下の実施形態は、一般に、点灯装置、および照明器具に関する。より詳細には、以下の実施形態は、固体発光素子に直流電力を供給する点灯装置、および照明器具に関する。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の点灯装置1の回路構成を示す。
点灯装置1は、整流回路11と、電源回路12と、電流可変回路13と、出力検出回路14と、入力検出回路15と、制御回路16とを備える。点灯装置1は、光源2に直流電力を供給する。
整流回路11は、フルブリッジ接続された4個のダイオードで構成されており、商用電源300から入力された商用電力を全波整流して、直流の脈流電圧を出力する。整流回路11が出力する脈流電圧は、電源回路12に入力される。なお、図1では、商用電源300の公称電圧を、交流電圧Vacとしている。
電源回路12は、一対の入力端121,122を備えて、整流回路11から出力された脈流電圧が一対の入力端121,122に入力される。以降、一対の入力端121,122に入力される脈流電圧を入力電圧Viと呼ぶ。入力端121は入力電圧Viの高電位側となり、入力端122は入力電圧Viの低電位側となる。そして、電源回路12は、入力を電力変換して、一対の出力端123,124から直流電力を出力する。すなわち、電源回路12は、一対の入力端121,122に直流の入力電圧Viが入力され、一対の出力端123,124から直流の出力電圧Voを出力する。出力端123は出力電圧Voの高電位側となり、出力端124は出力電圧Voの低電位側となる。電源回路12は、出力電圧Voが所望の値(目標値)に一致するように、制御回路16によって制御される。
電源回路12は、降圧機能、昇降圧機能のいずれかを有するワンコンバータのスイッチング電源回路である。ワンコンバータとは、入力の力率を改善する力率改善回路と、直流電圧を出力するコンバータとが一体に構成されており、部品点数の低減、及び高効率化を図っている。電源回路12が昇降圧機能を有する場合、具体的な回路構成として、SEPIC回路、CUK回路、ZETA回路のいずれかが用いられることが好ましい。電源回路12が降圧機能を有する場合、フライバック方式等を用いた降圧チョッパ回路が用いられることが好ましい。
図1では、電源回路12がSEPIC回路で構成されており、以下にSEPIC回路の動作について説明する。
電源回路12は、入力端121と入力端122との間に、入力端121からインダクタL11、コンデンサC11、ダイオードD11、コンデンサC12を順に接続した直列回路が電気的に接続されている。インダクタL11とコンデンサC11との接続点と入力端122との間には、FETQ11が電気的に接続されている。コンデンサC11とダイオードD11との接続点と入力端122との間には、インダクタL12が電気的に接続されている。出力端123は、ダイオードD11とコンデンサC12との接続点に電気的に接続されている。出力端124は、入力端122に電気的に接続されている。なお、ダイオードD11のアノードはコンデンサC11に接続され、ダイオードD11のカソードは出力端123に接続されている。
具体的に、FETQ11がオンすると、入力端121 → インダクタL11 → FETQ11 → 入力端122の経路で電流が流れて、インダクタL11にエネルギー(磁気エネルギー)が蓄積される。また、FETQ11がオンすると、コンデンサC11 → FETQ11 → インダクタL12 → コンデンサC11の経路で電流が流れて、インダクタL12にエネルギー(磁気エネルギー)が蓄積される。
次に、FETQ11がオフすると、入力端121 → インダクタL11 → コンデンサC11 → ダイオードD11 → コンデンサC12 → 入力端122の経路で電流が流れて、コンデンサC11を充電する。また、FETQ11がオフすると、インダクタL12 → ダイオードD11 → コンデンサC12 → インダクタL12の経路で電流が流れて、コンデンサC12を充電する。
そして、FETQ11がオンオフすることによって、入力電圧Viを入力とする昇降圧動作が行われ、コンデンサC12の両端間に出力電圧Voが発生する。電源回路12は、出力電圧Voを出力端123,124から出力する。
電源回路12の出力端123−124間には、光源2と電流可変回路13とが直列接続されている。
光源2は、固体発光素子としてLED21を用いており、直列接続された複数のLED21を備える。隣り合う一対のLED21では、一方のLED21のカソードが、他方のLED21のアノードに電気的に接続している。光源2は、高電位側をアノード側とし、低電位側をカソード側とする。この場合、光源2のアノード側は、電源回路12の出力端123に電気的に接続している。光源2のカソード側は、電流可変回路13に電気的に接続している。
電流可変回路13は、電流調整部131と、電流制御部132とを備える。
電流調整部131は、FET131a(トランジスタ)と、検出抵抗131bとを備えており、FET131aと検出抵抗131bとの直列回路で構成されている。FET131aは、Nチャネルのエンハンスメント型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)であり、FET131aのドレインは、光源2のカソード側に電気的に接続している。FET131aのソースは、検出抵抗131bの一端に電気的に接続している。検出抵抗131bの他端は、電源回路12の出力端124に電気的に接続している。すなわち、電源回路12の出力端123−124間には、光源2と電流調整部131との直列回路が電気的に接続している。言い換えると、電源回路12の出力端123−124間には、光源2とFET131aと検出抵抗131bとの直列回路が電気的に接続している。
電流制御部132は、オペアンプ132aと、抵抗132b,132cとを備える。抵抗132bの一端は、FET131aのソースに電気的に接続し、抵抗132bの他端は、オペアンプ132aの−側入力端子に電気的に接続している。すなわち、FET131aのソースと検出抵抗131bとの接続点は、抵抗132bを介してオペアンプ132aの−側入力端子に電気的に接続している。また、オペアンプ132aの+側入力端子には、制御回路16から基準電圧Vrが入力される。また、オペアンプ132aの出力端子と−側入力端子との間には、抵抗132cが電気的に接続されている。さらに、オペアンプ132aの出力端子は、FET131aのゲートに電気的に接続している。そして、電流制御部132は、FET131aのゲート電圧を制御することで、FET131aと検出抵抗131bとの直列回路に流れる電流を調節できる。
出力検出回路14は、抵抗141,142を備えており、抵抗141,142の直列回路で構成されている。抵抗141の一端が、電源回路12の出力端123に電気的に接続し、抵抗141の他端が、抵抗142の一端に電気的に接続している。さらに、抵抗142の他端が、電源回路12の出力端124に電気的に接続している。すなわち、抵抗141,142の直列回路は、電源回路12の出力端123と出力端124との間に電気的に接続している。
そして、抵抗141と抵抗142との接続点が制御回路16の入力端子に電気的に接続されている。出力検出回路14は、抵抗141と抵抗142との接続点の電圧(抵抗142の両端電圧)を出力検出信号Soとし、出力検出信号Soを制御回路16へ出力する。出力検出信号Soは、出力電圧Voの検出値を表す電圧信号である。抵抗141の抵抗値をR141とし、抵抗142の抵抗値をR142とすると、出力検出信号Soの電圧は、Vo・R142/(R141+R142)となる。すなわち、出力検出回路14は、出力電圧Voの大きさを検出し、出力電圧Voの検出結果を表す出力検出信号Soを制御回路16へ出力する。
入力検出回路15は、抵抗151,152、コンデンサ153を備えている。抵抗151と抵抗152とは直列接続されており、抵抗151の一端が、電源回路12の入力端121に電気的に接続し、抵抗151の他端が、抵抗152の一端に電気的に接続している。さらに、抵抗152の他端が、電源回路12の入力端122に電気的に接続している。すなわち、抵抗151,152の直列回路は、電源回路12の入力端121と入力端122との間に電気的に接続している。コンデンサ153は、抵抗152に電気的に並列接続している。
そして、抵抗151と抵抗152との接続点が制御回路16の入力端子に電気的に接続されている。つまり、入力検出回路15は、コンデンサ153の両端電圧を入力検出信号Siとし、入力検出信号Siを制御回路16へ出力する。入力検出信号Siは、入力電圧Viの検出値を表す電圧信号である。この入力検出信号Siの電圧は、入力電圧Viの平均値またはピーク値に比例(ほぼ比例)している。すなわち、入力検出回路15は、入力電圧Viの大きさを検出し、入力電圧Viの検出結果を表す入力検出信号Siを制御回路16へ出力する。
制御回路16は、演算部161と、平滑回路162とを備えている。演算部161は、コンピュータを有する。コンピュータは、プログラムを実行するプロセッサを備えたデバイスと、他の装置との間で信号を授受するためのインターフェイス用のデバイスと、プログラムやデータなどを記憶する記憶用のデバイスとを主な構成要素として備える。プロセッサを備えたデバイスは、記憶用のデバイスと別体であるCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)のほか、記憶用のデバイスを一体に備えるマイコン(Microcomputer)のいずれであってもよい。記憶用のデバイスには、半導体メモリのようにアクセス時間が短い記憶装置が主に用いられる。
プログラムの提供形態としては、コンピュータに読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク等の記録媒体に予め格納されている形態、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給される形態等がある。
そして、演算部161では、記憶部16cに格納されているプログラムをコンピュータが実行することで、スイッチング制御部16a、基準設定部16bとして機能し、電源回路12、及び電流可変回路13の各動作を制御する。なお、演算部161は、ディスクリート部品を組み合わせて、スイッチング制御部16a、基準設定部16b、記憶部16cを構成してもよい。
スイッチング制御部16aは、FETQ11にスイッチング動作を行わせる駆動信号S1を、電源回路12へ出力する。駆動信号S1は、電源回路12内のFETQ11をオンオフさせる信号である。電源回路12は、駆動信号S1によってFETQ11のスイッチング動作が制御され、出力電圧Voを調整することができる。
さらに演算部161は、外部のコントローラから指示信号S2(調光信号)を入力端子に入力される。指示信号S2は、光源2の調光レベルを指示する信号である。調光レベルが高いほど、光源2は明るくなる。一方、調光レベルが低いほど、光源2は暗くなる。本実施形態の指示信号S2は、調光レベルが高いほど電圧値が小さくなり、調光レベルが低いほど電圧値が大きくなる直流の電圧信号である。なお、光源2を流れる電流を負荷電流I1とした場合、指示信号S2の電圧値は、調光レベルに対応する負荷電流I1の大きさに基づいて設定されている。また、指示信号S2は、調光レベルが高いほど電圧値が大きくなり、調光レベルが低いほど電圧値が小さくなる電圧信号であってもよい。また、指示信号S2は、たとえばデューティで調光レベルを示すPWM(Pulse Width Modulation)信号であってもよい。
そして、基準設定部16bは、指示信号S2によって指示される調光レベルに基づいてPWM信号S3を生成し、PWM信号S3を出力端子から平滑回路162へ出力する。PWM信号S3のオンデューティは、調光レベルが高いほど大きくなり、調光レベルが低いほど小さくなる。
平滑回路162は、PWM信号S3を入力される。平滑回路162は、例えば平滑用の抵抗及びコンデンサを備えたRC平滑回路である。そして、平滑回路162は、PWM信号S3を平滑して基準電圧Vrを生成し、基準電圧Vrを出力する。基準電圧Vrは、オペアンプ132aの+側入力端子に入力される。基準電圧Vrの値は、調光レベルが高いほど大きくなり、調光レベルが低いほど小さくなる。
本実施形態の指示信号S2とPWM信号S3との関係を、図2Aに示す。図2Aは、横軸に指示信号S2の電圧値を示し、縦軸にPWM信号S3のオンデューティを示す。指示信号S2の電圧値がVa1未満である場合、調光レベルは100(%)[全点灯指示]であり、PWM信号S3のオンデューティは最大デューティD1になる。指示信号S2の電圧値がVa2以上である場合、調光レベルは0(%)[消灯指示]であり、PWM信号S3のオンデューティは0になる。指示信号S2の電圧値がVa1以上、Va2未満である場合、調光レベルは0(%)より高く、かつ100(%)未満[調光点灯指示]である。指示信号S2が調光点灯を指示する場合、PWM信号S3のオンデューティは、0−D1の範囲内において、調光レベルに比例した値に設定される。すなわち、指示信号S2が調光点灯を指示する場合、PWM信号S3のオンデューティは、調光レベルが高いほど大きくなり、調光レベルが低いほど小さくなる。なお、上述の電圧値Va1、Va2の大小関係は、Va1<Va2となる。
次に、本実施形態の指示信号S2と基準電圧Vrとの関係を、図2Bに示す。図2Bは、横軸に指示信号S2の電圧値を示し、縦軸に基準電圧Vrの電圧値を示す。指示信号S2の電圧値がVa1未満である場合[全点灯指示]、基準電圧Vrの電圧値は最大値Vr1になる。指示信号S2の電圧値がVa2以上である場合[消灯指示]、基準電圧Vrの電圧値は0になる。指示信号S2の電圧値がVa1以上、Va2未満である場合[調光点灯指示]、基準電圧Vrの電圧値は、0−Vr1の範囲内で、調光レベルに比例した値に設定される。すなわち、指示信号S2が調光点灯を指示する場合、基準電圧Vrの電圧値は、調光レベルが高いほど大きくなり、調光レベルが低いほど小さくなる。
次に、電流可変回路13による電流制御について説明する。
オペアンプ132aの+側入力端子には基準電圧Vrが入力されている。そして、オペアンプ132aは、イマジナリショート(Imaginary Short)の作用によって、オペアンプ132aの−側入力端子の電位も基準電圧Vrに等しくなるように出力電圧を調整する。つまり、検出抵抗131bの抵抗値をR131とすると、Vr=I1×R131となるように、オペアンプ132aは出力電圧を調整する。なお、負荷電流I1と検出抵抗131bの抵抗値R131との積[I1×R131]は、検出抵抗131bの両端電圧であり、以降、検出電圧Vsと呼ぶ(Vs=I1×R131)。
そして、オペアンプ132aの出力電圧はFET131aのゲートに印加されるため、基準電圧VrによってFET131aのゲート電圧(ゲート−ソース間電圧)が決まる。FET131aのゲート電圧は、FET131aのゲート−ソース間電圧(Vgs)とドレイン電流(Id)との対応を示すVgs−Id特性に従って決定される。電流制御部132は、FET131aのゲート電圧を調整することで、負荷電流I1(FET131aのドレイン電流)を制御することができる。したがって、制御回路16が指示信号S2に応じた基準電圧Vrを設定することで、検出電圧Vsが基準電圧Vrに一致するように負荷電流I1が制御されて、光源2の調光レベルが制御される。
すなわち、点灯装置1の調光レベルの範囲の仕様を満たすように、基準電圧Vrの調整範囲、および検出抵抗131bの抵抗値R131が予め決定されている。そして、制御回路16が、指示信号S2に基づいて基準電圧Vrを設定することで、電流可変回路13は、負荷電流I1の大きさを所望の範囲内で調節することができる。つまり、電流可変回路13は、指示信号S2に基づいて生成される基準電圧Vrによって、調光レベルに応じた負荷電流I1を流して、光源2を調光することができる。
スイッチング制御部16aは、光源2が点灯状態(全点灯または調光点灯)であれば、FET131aのドレイン電圧Vdが目標電圧(例えば3V)に一致するように、電源回路12の出力電圧Voを制御する。
具体的に、スイッチング制御部16aは、指示信号S2の電圧値に基づいて、指示信号S2の指示内容が、点灯指示、消灯指示のいずれであるかを判定する。なお、上述の全点灯指示、及び調光点灯指示のそれぞれが、点灯指示に相当する。すなわち、スイッチング制御部16aは、指示信号S2の電圧値がVa2未満である場合に、指示信号S2の指示内容が点灯指示であると判定する。また、スイッチング制御部16aは、指示信号S2の電圧値がVa2以上である場合に、指示信号S2の指示内容が消灯指示であると判定する。
さらに、FET131aのドレインは制御回路16の入力端子に電気的に接続されており、スイッチング制御部16aは、FET131aのドレイン電圧Vdを監視できる。そして、スイッチング制御部16aは、指示信号S2の指示内容が点灯指示であれば、FET131aのドレイン電圧Vdが目標電圧(例えば3V)に一致するように、駆動信号S1を電源回路12へ出力する。
次に、光源2の消灯時における点灯装置1の動作について説明する。
基準設定部16bは、光源2を消灯制御する場合、PWM信号S3のオンデューティを0に設定する。この結果、基準電圧Vrは0(V)になり、FET131aはオフする。つまり、光源2を消灯させる場合、電源回路12の昇降圧動作は継続しており、電源回路12から出力電圧Voが出力されている状態で、FET131aがオフ状態になる。電源回路12から出力電圧Voが出力されている状態で、FET131aをオフ制御することは、「調光切り」と呼ばれる。
そして、調光切りによって光源2が消灯している間も、電源回路12から出力電圧Voが出力されている。これは、次に光源2を消灯状態から点灯状態へ移行させる場合に、光源2をスムーズに点灯させるためである。すなわち、消灯時においても、制御回路16は、FETQ11をオンオフさせる駆動信号S1を出力し、電源回路12は昇降圧動作による出力電圧Voを出力している。
制御回路16は、出力検出回路14から出力検出信号Soを受け取ることで、出力電圧Voを監視できる。そして、スイッチング制御部16aは、図3Aに示すように、出力検出信号Soの電圧を上限閾値Vt1及び下限閾値Vt2と比較する。スイッチング制御部16aは、出力検出信号Soの電圧が上限閾値Vt1以上にまで上昇した場合、駆動信号S1の出力を停止して、出力電圧Voを低下させる。また、スイッチング制御部16aは、出力検出信号Soの電圧が下限閾値Vt2以下にまで低下した場合、駆動信号S1を電源回路12へ出力して、出力電圧Voを上昇させる。スイッチング制御部16aは、消灯制御時に上述の動作を繰り返すことで、図3Bに示すように、出力電圧Voは、上限値Vo1と下限値Vo2との間で、上昇と低下とを交互に繰り返す。
駆動信号S1は、FETQ11をオンオフして、FETQ11をスイッチングさせる信号である。消灯制御時の駆動信号S1は、図4Aに示すように、FETQ11をスイッチング周期Ta毎(一定時間毎)にターンオンさせ、ターンオンした後に所定のオン時間Tonに亘ってオンさせる。そして、この駆動信号S1は、オン時間Tonが経過してFETQ11をターンオフさせた後、次のターンオンタイミングまでをオフ時間Toffとして、オフ時間Toffに亘ってFETQ11をオフさせる。電源回路12は、図4Bに示すように、オン時間TonにおいてインダクタL11,L12のそれぞれにエネルギーを蓄積し、オフ時間ToffにおいてインダクタL11,L12のそれぞれからエネルギーを放出することで、出力電圧Voを上昇させる。
一方、駆動信号S1の出力が停止されると、FETQ11がオフ状態に維持される。電源回路12では、FETQ11がオフ状態に維持されるので、出力電圧Voが低下する。
以降、スイッチング制御部16aが駆動信号S1を出力している期間を、スイッチング期間と呼び、図3A、図3Bではスイッチング期間T1としている。また、スイッチング制御部16aが駆動信号S1の出力を停止している期間を、停止期間と呼び、図3A、図3Bでは停止期間T2としている。
さらに、光源2を消灯状態から点灯状態にスムーズに移行させるためには、消灯時における出力電圧Voを、光源2の点灯開始電圧Vf以上に維持する必要がある。光源2の点灯開始電圧Vfとは、光源2が点灯を開始する光源2の両端電圧(アノード側とカソード側との間の電圧)である。すなわち、光源2の点灯開始電圧Vfは、光源2を点灯させることができる光源2の両端電圧の最小値である。この場合、図3Bに示すように、出力電圧Voの下限値Vo2が点灯開始電圧Vf以上となるように、下限閾値Vt2が設定されている。
一方、消灯時における出力電圧Voが点灯開始電圧Vf未満である場合、光源2を消灯状態から点灯状態に移行させようとすると、出力電圧Voを点灯開始電圧Vf以上にまで上昇させるための時間が必要になる。したがって、消灯時における出力電圧Voが点灯開始電圧Vf未満である場合、光源2を消灯状態から点灯状態にスムーズに移行させることが困難になる。
スイッチング制御部16aは、上述のように、消灯制御時の出力電圧Voを点灯開始電圧Vf以上に維持している。
ここで、本実施形態の点灯装置1では、公称電圧が異なる複数の電線路に対応できるように、点灯装置1の定格入力電圧が、複数の公称電圧を含む広い範囲に設定されている。具体的に、点灯装置1は、公称電圧100(V)及び公称電圧200(V)の両方の電線路に対応している。すなわち、商用電源300から入力される交流電圧Vacが100(V),200(V)のいずれであっても、点灯装置1は動作可能である。
以下、本実施形態の点灯装置1との比較のために、駆動信号S1のオン時間Tonを一定の固定値にして、消灯制御時に出力電圧Voを点灯開始電圧Vf以上に維持する動作について説明する。この比較例では、交流電圧Vac=100(V)、及び交流電圧Vac=200(V)のそれぞれの条件下で、駆動信号S1のオン時間Tonを一定の固定値にしている。
まず、消灯制御時において光源2の消費電力はほぼ0なので、オン時間Tonを一定にした駆動信号S1によって出力電圧Voが上昇し、この結果、出力検出信号Soの電圧も上昇する。
そして、駆動信号S1のオン時間Tonを一定の固定値にして、消灯制御時に出力電圧Voを上昇させると、交流電圧Vacが異なった場合に、出力電圧Voの上昇傾きΔVo/T1も異なる。電源回路12がSEPIC回路である場合、FETQ11の1サイクルのスイッチングでインダクタL11に蓄積される平均エネルギーPavは、式(1)で表される。なお、Laは、インダクタL11のインダクタンスである。Taは、FETQ11のスイッチング周期である。
Pav=(Vi2・Ton2)/(2・La・Ta) ……… 式(1)
図5Aは、オン時間Tonを一定の固定値にした消灯制御時における出力検出信号Soの波形を示す。図5Aは、交流電圧Vac=100(V)である場合の出力検出信号Soの波形をX11で示し、交流電圧Vac=200(V)である場合の出力検出信号Soの波形をX21で示している。図5Bは、オン時間Tonを一定の固定値にした消灯制御時における出力電圧Voの波形を示す。図5Bは、交流電圧Vac=100(V)である場合の出力電圧Voの波形をX12で示し、交流電圧Vac=200(V)である場合の出力電圧Voの波形をX22で示している。
上述の式(1)より、インダクタL11に蓄積される平均エネルギーPavは、入力電圧Viの2乗に比例することがわかる。入力電圧Viは交流電圧Vacに比例することから、交流電圧Vac=200(V)時における出力電圧Voの上昇傾きΔVo(200)/T1(200)は、交流電圧Vac=100(V)時における出力電圧Voの上昇傾きΔVo(100)/T1(100)の約4倍になる(図5B)。
スイッチング制御部16aは、出力検出信号Soの電圧データを検出周期Ts毎に取得(サンプリング)し、出力検出信号Soの電圧データを検出周期Ts毎に更新する。そして、スイッチング制御部16aは、更新した出力検出信号Soの電圧データに基づいて、出力検出信号Soの電圧を上限閾値Vt1及び下限閾値Vt2と比較する。すなわち、スイッチング制御部16aは、検出周期Ts毎に、駆動信号S1の出力または出力停止を判断する。したがって、出力検出信号Soの電圧が上限閾値Vt1に達したタイミングと、電圧データの取得タイミングtpとがずれる場合がある。この結果、スイッチング制御部16aは、出力検出信号Soの電圧値が上限閾値Vt1を上回ってから、駆動信号S1の出力を停止する可能性がある。なお、本実施形態の検出周期Tsは、数ms程度に設定されている。しかし、検出周期Tsの具体的な値は特定の値に限定されない。
具体的に、交流電圧Vac=100(V)である場合、出力電圧Voの上昇傾きΔVo(100)/T1(100)は比較的緩やかになる。したがって、交流電圧Vac=100(V)である場合、波形X11,X12に示すように、出力検出信号Soの電圧が上限閾値Vt1に達したタイミングts(100)と電圧データの取得タイミングtpとがずれても、出力電圧Voの最大値Vm(100)は、比較的低い値に収まる。
一方、交流電圧Vac=200(V)時における出力電圧Voの上昇傾きΔVo(200)/T1(200)は、交流電圧Vac=100(V)時における出力電圧Voの上昇傾きΔVo(100)/T1(100)の約4倍になる。したがって、交流電圧Vac=200(V)である場合、波形X21,X22に示すように、出力検出信号Soの電圧が上限閾値Vt1に達したタイミングts(200)と電圧データの取得タイミングtpとがずれると、出力電圧Voの最大値Vm(200)は、高い値にまで上昇してしまう。
この結果、比較例の点灯装置は、出力電圧Voの最大値Vm(200)に対応するために、部品の高耐圧化、高耐圧化に伴う部品サイズの大型化及び高コスト化という問題が生じる。
また、図6は、オン時間Tonを一定の固定値にした消灯制御時における出力電圧Voの波形を示す。図6は、交流電圧Vac=100(V)である場合の出力電圧Voの波形をX12で示し、交流電圧Vac=200(V)である場合の出力電圧Voの波形をX22で示している。
図6に示すように、交流電圧Vac=100(V)時において、スイッチング期間T1(100)と停止期間T2(100)とが交互に繰り返され、周期T3(100)=T1(100)+T2(100)となる。また、交流電圧Vac=200(V)時において、スイッチング期間T1(200)と停止期間T2(200)とが交互に繰り返され、周期T3(200)=T1(200)+T2(200)となる。
そして、波形X22の上昇時の傾きは、波形X12の上昇時の傾きの約4倍になるので、スイッチング期間T1(100)は、スイッチング期間T1(200)の約4倍になる。また、コンデンサC12の放電時定数は、交流電圧Vacの大きさに関わらず一定であるので、停止期間T2(100)と停止期間T2(200)とは等しくなる。したがって、周期T3(100)>周期T3(200)となる。この場合、周期T3(100)の逆数である周波数f3(100)を、人の可聴周波数未満である数(Hz)−10(Hz)に設定すると、周期T3(200)の逆数である周波数f3(200)は、20(Hz)以上になる。すなわち、交流電圧Vac=200(V)である場合、周波数f3(200)は可聴周波数以上になる。したがって、比較例の点灯装置では、交流電圧Vac=200(V)で使用されると、人に聴こえる動作音を発してしまうという問題が生じる。
そこで、本実施形態の点灯装置1では、消灯制御時における駆動信号S1のオン時間Tonを可変値とすることで、上述の問題を解決している。
スイッチング制御部16aは、オン時間Tonを可変とし、入力検出信号Siの電圧値に基づいてオン時間Tonを設定する。
具体的に、記憶部16cは、入力検出信号Siの電圧値とオン時間Tonとの対応関係を示す対応データを記憶している。
図7Aは、対応データの第1例を示す。図7Aの対応データは、入力検出信号Siの電圧値が大きいほど、オン時間Tonが連続的に短くなる。例えば、交流電圧Vacが100(V)であれば、入力検出信号Siの電圧値がSi(100)となり、オン時間TonはTon(100)となる。交流電圧Vacが200(V)であれば、入力検出信号Siの電圧値がSi(200)となり、オン時間TonはTon(200)となる。オン時間Ton(200)は、オン時間Ton(100)よりも短くなる。また、入力検出信号Siの電圧値がSi(100)より大きく、Si(200)より小さい場合、オン時間Tonは、Ton(100)<Ton<Ton(200)の範囲内で設定される。なお、図7Aでは、入力検出信号Siの電圧値とオン時間Tonとが線形的に対応付けられているが、非線形的に対応付けられてもよい。
図7Bは、対応データの第2例を示す。図7Bの対応データは、入力検出信号Siの電圧値を2つの電圧範囲に分割している。
第1の電圧範囲は、入力検出信号Siの電圧値:Si(80)−Si(150)であり、交流電圧Vac:80−150(V)における入力検出信号Siの電圧値である。すなわち、交流電圧Vacが80−150(V)であれば、入力検出信号Siの電圧値がSi(80)−Si(150)となる。そして、第1の電圧範囲Si(80)−Si(150)は、公称電圧100(V)の電線路に対応している。そこで、第1の電圧範囲Si(80)−Si(150)では、オン時間Tonが、交流電圧Vac=100(V)に対応するTon(100)となる。
第2の電圧範囲は、入力検出信号Siの電圧値:Si(150)−Si(250)であり、交流電圧Vac:150−250(V)における入力検出信号Siの電圧値である。すなわち、交流電圧Vacが150−250(V)であれば、入力検出信号Siの電圧値がSi(150)−Si(250)となる。第2の電圧範囲Si(150)−Si(250)は、公称電圧200(V)の電線路に対応している。そこで、第2の電圧範囲Si(150)−Si(250)では、オン時間Tonが、交流電圧Vac=200(V)に対応するTon(200)となる。オン時間Ton(200)は、オン時間Ton(100)よりも短くなる。
すなわち、図7Bの対応データでは、入力検出信号Siの電圧値が大きいほど、オン時間Tonが段階的に短くなる。なお、図7Bの対応データでは、入力検出信号Siの電圧値を2つの電圧範囲に分割しているが、3つ以上の電圧範囲に分割してもよい。
電源回路12がSEPIC回路である場合、出力電圧Voの上昇傾きΔVo/T1は、オン時間Tonの二乗にも比例するので、Ton(100)=2・Ton(200)の関係になる。
図8Aは、オン時間Tonを可変とした消灯制御時における出力検出信号Soの波形X1を示す。図8Bは、オン時間Tonを可変とした消灯制御時における出力電圧Voの波形X2を示す。
上述のように、スイッチング制御部16aは、オン時間Tonを可変とし、入力検出信号Siの電圧値に基づいてオン時間Tonを設定している。この結果、オン時間TonにインダクタL11に蓄積される平均エネルギーPavは、交流電圧Vac=100V、交流電圧Vac=200Vの両方において互いに等しくなる。したがって、出力電圧Voの上昇傾きは、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で図8B中のΔVo/T1となる。つまり、交流電圧Vac=100(V)時における出力電圧Voの上昇傾きと、交流電圧Vac=200(V)時における出力電圧Voの上昇傾きとは、互いに等しくなる。
そこで、点灯装置1では、波形X2に示すように、出力検出信号Soの電圧が上限閾値Vt1に達したタイミングtsと電圧データの取得タイミングtpとがずれた場合でも、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができるように、対応データが設定されている。したがって、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で、出力電圧Voの上昇傾きΔVo/T1は比較的緩やかになる。この結果、波形X2に示すように、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で、出力電圧Voの最大値Vmは、比較的低い値に収まる。
つまり、点灯装置1は、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で、タイミングtsと電圧データの取得タイミングtpとがずれた場合でも、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができる。すなわち、点灯装置1は、直流の出力電圧Voの出力を維持した状態で光源2を消灯させた場合に、交流電圧Vac(入力電圧Vi)の高低に関わらず出力電圧Voの最大値Vmを抑制することができる。この結果、点灯装置1は、比較的低耐圧の部品を用いることができ、部品サイズの小型化及び低コスト化を図ることができる。
点灯装置1の上述の効果は、点灯装置1の定格入力電圧が、複数の公称電圧を含む広い範囲に設定されている場合に有効であるが、入力電圧Vi(交流電圧Vac)が変動する場合にも有効である。
また、図9は、オン時間Tonを可変とした消灯制御時における出力電圧Voの波形X3を示す。
図9に示す波形X3は、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件に共通に対応している。すなわち、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で、スイッチング期間T1、停止期間T2、及び周期T3が互いに等しくなる。そして、点灯装置1では、周期T3の逆数である周波数f3が、人の可聴周波数未満である数(Hz)−10(Hz)に設定されている。したがって、交流電圧Vac=100(V)時、及び交流電圧Vac=200(V)時の各条件下で、点灯装置1の動作音を人の可聴周波数帯より低くすることができ、優れた静粛性を得ることができる。
図10Aは、天井パネル5に埋込配設されるダウンライトである照明器具10Aを示す。照明器具10Aは、上述の点灯装置1と、上述の光源2と、筐体3とを備える。筐体3は、アルミニウムなどの金属によって、上面が閉塞され、下面が開口した有底の円筒形状に形成されている。筐体3の上底面には、光源2が取り付けられている。光源2は、複数のLED21、基板22を備えており、基板22上に複数のLED21が実装されている。また、筐体3の下面開口は円板状のカバー41で閉塞されている。カバー41は、ガラスまたはポリカーボネートなどの透光性材料で形成されている。点灯装置1は、矩形箱状に形成された金属製のケース42に収納されて、天井パネル5の上面に配置されている。点灯装置1は、電気ケーブル43およびコネクタ44を介して光源2に電気的に接続されている。
図10Bは、天井パネル5に埋込配設される別のダウンライトである照明器具10Bを示す。照明器具10Bは、上述の点灯装置1と、上述の光源2と、筐体6とを備える。筐体6は、アルミニウムなどの金属によって、上面が閉塞され、下面が開口した有底の円筒形状に形成されている。筐体6の下面開口は、円板状のカバー71で閉塞されている。カバー71は、ガラスまたはポリカーボネートなどの透光性材料で形成されている。筐体6内は、円板状の仕切板72によって上下に分割されている。仕切板72の上面側には、点灯装置1または1Aが配置されている。仕切板72の下面には、光源2が配置されている。点灯装置1は、仕切板72の通線孔73を通る電気ケーブル74によって、光源2と電気的に接続されている。
照明器具10A,10Bのそれぞれは、上述の点灯装置1を備えるので、直流の出力電圧Voの出力を維持した状態で光源2を消灯させた場合に、交流電圧Vac(入力電圧Vi)の高低に関わらず出力電圧Voの最大値Vmを抑制することができる。
なお、光源2は、LED21に限らず、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、または半導体レーザ(Laser Diode、LD)などの他の固体発光素子を有していてもよい。
以上のように、実施形態に係る第1の態様の点灯装置1は、電源回路12と、電流可変回路13と、制御回路16とを備える。電源回路12は、一対の入力端121,122に入力電圧Viを入力され、一対の出力端123,124から直流の出力電圧Voを出力して、1つ以上のLED21(固体発光素子)を有する光源2に直流電力を供給する。電流可変回路13は、光源2に流れる負荷電流I1を調整することができる。制御回路16は、光源2の点灯及び消灯を指示する指示信号S2を入力され、指示信号S2の指示内容に応じて、電源回路12及び電流可変回路13をそれぞれ制御して、出力電圧Vo及び負荷電流I1をそれぞれ調節する。そして、電源回路12は、FETQ11(スイッチング素子)と、インダクタL11,L12とを有して、FETQ11をオン状態にすることで、入力電圧Viによるインダクタ電流をインダクタL11,L12に流して、インダクタL11,L12にエネルギーを蓄積する。電源回路12は、FETQ11をオフ状態にすることで、インダクタL11,L12に蓄積されているエネルギーを放出して出力電圧Voを上昇させている。制御回路16は、指示信号S2によって光源2の消灯が指示された場合、一定のスイッチング周期Ta(周期)毎にFETQ11をターンオンさせて、所定のオン時間Tonに亘ってオンさせた後にオフさせる駆動信号S1を電源回路12に出力する。制御回路16は、出力電圧Voが上限値Vo1以上になると駆動信号S1の出力を停止して、FETQ11をオフ状態に維持し、出力電圧Voが下限値Vo2以下になると駆動信号S1の出力を開始して、FETQ11をオンオフする。そして、制御回路16は、入力電圧Viの検出値のデータ(入力検出信号Si)を取得して、入力電圧Viが大きいほど、FETQ11のオン時間Tonを短くする。
したがって、点灯装置1は、入力電圧Vi(交流電圧Vac)の高低に関わらず出力電圧Voの変動を抑制して、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができる。具体的には、点灯装置1の定格入力電圧が、複数の公称電圧を含む広い範囲に設定されている場合、あるいは入力電圧Vi(交流電圧Vac)が変動する場合に、点灯装置1は、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができる。この結果、点灯装置1は、比較的低耐圧の部品を用いることができ、部品サイズの小型化及び低コスト化を図ることができる。
また、実施形態に係る第2の態様の点灯装置1では、第1の態様において、入力電圧Viの検出値とオン時間Tonとの対応関係を示す対応データを記憶している記憶部16cをさらに備えることが好ましい。そして、制御回路16は、対応データに基づいて、入力電圧Viの検出値に対応するオン時間Tonを設定する。
したがって、点灯装置1は、入力電圧Vi及び光源2などの各仕様に応じて対応データを設定することで、入力電圧Vi及び光源2などの各仕様に応じたオン時間Tonを設定することができる。
また、実施形態に係る第3の態様の点灯装置1では、第2の態様において、対応データは、入力電圧Viの検出値を複数の電圧範囲に分割し、複数の電圧範囲のそれぞれとオン時間Tonとの対応関係を示していることが好ましい。
したがって、点灯装置1は、公称電圧が互いに異なる複数の電線路に対応して、オン時間Tonをそれぞれ設定することができる。
また、実施形態に係る第4の態様の点灯装置1では、第1乃至第3の態様のいずれか一つにおいて、制御回路16は、入力電圧Viの検出値のデータを一定の検出周期Ts毎に取得することが好ましい。
したがって、点灯装置1は、出力電圧Voが上限値Vo1に達したタイミングと入力電圧Viの検出値のデータを取得するタイミングとがずれた場合でも、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができる。
また、実施形態に係る第5の態様の点灯装置1では、第1乃至第4の態様のいずれか一つにおいて、下限値Vo2は、光源2が点灯を開始する光源2の両端電圧(点灯開始電圧Vf)以上であることが好ましい。
したがって、点灯装置1は、光源2を消灯状態から点灯状態にスムーズに移行させることができる。
また、実施形態に係る第6の態様の点灯装置1では、第1乃至第5の態様のいずれか一つにおいて、指示信号S2は、光源2の調光レベルを指示することが好ましい。このとき、制御回路16は、指示信号S2によって指示された光源2の調光レベルによって指示内容を判別する。
したがって、点灯装置1は、光源2の調光機能を有する場合でも、光源2の点灯指示と消灯指示とを判別することができる。
また、実施形態に係る第7の態様の点灯装置1では、第1乃至第6の態様のいずれか一つにおいて、電流可変回路13は、光源2に直列接続されたFET131a(トランジスタ)と検出抵抗131bとの直列回路、および電流制御部132を有することが好ましい。電流制御部132は、検出抵抗131bの両端電圧(検出電圧Vs)が基準電圧Vrに一致するようにFET131aを制御してFET131aと検出抵抗131bとの直列回路に流れる電流を調節する。制御回路16は、指示信号S2の指示内容に応じて基準電圧Vrを調節する。
したがって、点灯装置1は、指示信号S2の指示内容に応じて、光源2を定電流制御することができる。
上述の実施形態に係る第8の態様の照明器具10A,10Bは、点灯装置1と、1つ以上のLED21(固体発光素子)を有して点灯装置1から直流電力を供給される光源2と、光源2を設ける筐体3,6とを備える。
照明器具10A,10Bのそれぞれは、上述の点灯装置1を備えるので、入力電圧Vi(交流電圧Vac)の高低に関わらず出力電圧Voの変動を抑制して、出力電圧Voの最大値Vmを抑えることができる。
また、上述の実施形態および変形例は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態および変形例に限定されることはなく、この実施形態および変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。