JP2018155456A - ハイブリッドヒートポンプシステム - Google Patents
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Abstract
Description
前記冷媒循環路を循環する冷媒を膨張させる膨張弁と、
冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器を前記冷媒循環路としての室内側冷媒循環路部位に設ける室内機ユニットと、
エンジンを駆動源として冷媒を圧縮するエンジン駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるGHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのGHP冷媒循環路部位に設けるGHP室外機ユニットと、
電動機を駆動源として冷媒を圧縮する電気駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるEHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのEHP冷媒循環路部位に設けるEHP室外機ユニットとを備え、
前記GHP冷媒循環路部位に、前記エンジン駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記GHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ暖房運転を行う暖房循環状態と、前記エンジン駆動式圧縮機と前記GHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ冷房運転を行う冷房循環状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるGHP冷媒循環状態切換手段を備えると共に、
前記EHP冷媒循環路部位に、前記電気駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記EHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる暖房循環状態と、前記電気駆動式圧縮機と前記EHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる冷房循環状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるEHP冷媒循環状態切換手段を備えるハイブリッドヒートポンプシステムに関する。
GHPは、運転の際にエンジンの排熱が発生するため、例えば、室外熱交換器に着霜するほど外気温度が低い場合等には、当該排熱を用いる等して除霜運転ができるため、低温での立ち上がり性や暖房能力が高い。また、駆動源としてエンジンを用いるためEHPに比して節電性が高いというメリットがある。一方で、低負荷における運転効率が低く、低負荷での省エネ性は高いとは言えない。
EHPは、低負荷での運転効率がGHPに比べ高く、低負荷での省エネ性に優れている。一方で、運転の際に排熱がほとんど発生しないため、低温での立ち上り性は高いとは言えない。また、電動機を駆動源とし、運転に際して電動機等のモータを駆動して電力を消費することから、GHPに比べ節電性が高いとも言えない。
冷媒が循環する冷媒循環路と、
前記冷媒循環路を循環する冷媒を膨張させる膨張弁と、
冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器を前記冷媒循環路としての室内側冷媒循環路部位に設ける室内機ユニットと、
エンジンを駆動源として冷媒を圧縮するエンジン駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるGHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのGHP冷媒循環路部位に設けるGHP室外機ユニットと、
電動機を駆動源として冷媒を圧縮する電気駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるEHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのEHP冷媒循環路部位に設けるEHP室外機ユニットとを備え、
前記GHP冷媒循環路部位に、前記エンジン駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記GHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ暖房運転を行う暖房循環切換状態と、前記エンジン駆動式圧縮機と前記GHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ冷房運転を行う冷房循環切換状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるGHP冷媒循環状態切換手段を備え、
前記EHP冷媒循環路部位に、前記電気駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記EHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる暖房循環切換状態と、前記電気駆動式圧縮機と前記EHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる冷房循環切換状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるEHP冷媒循環状態切換手段を備えるハイブリッドヒートポンプシステムであって、その特徴構成は、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記電気駆動式圧縮機の出口の冷媒の少なくとも一部を、前記暖房循環切換状態の冷媒の通流方向での前記EHP室外熱交換器の出口へ導く第1冷媒通流路と、
前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口の冷媒を、前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口へ導く第2冷媒通流路と、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記電気駆動式圧縮機の出口の冷媒の少なくとも一部を、前記第1冷媒通流路と前記EHP室外熱交換器と前記第2冷媒通流路とに記載の順に導く流路形成機構と、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記流路形成機構を働かせる形態で、前記EHP室外熱交換器の霜取りを行う除霜運転を実行する運転制御部を備える点にある。
上述の如く構成する場合、GHP冷媒循環状態切換手段及びEHP冷媒循環状態切換手段が暖房循環切換状態にあるときに、電気駆動式圧縮機の出口の冷媒がEHP室外熱交換器の出口側へ導かれることになるから、暖房循環切換状態にあるときの冷媒通流方向でのEHP室外熱交換器の出口から入口へ向けて冷媒が通流することになり、当該冷媒は、EHP室外熱交換器を介してGHP冷媒循環路部位へ向けて導かれ、GHP冷媒循環路部位からEHP冷媒循環路部位へ、冷媒が還流できなくなる。
そこで、上記特徴構成にあっては、第2冷媒通流路を備えると共に、運転制御部が、流路形成機構を働かせて、除霜運転を実行する場合に当該第2冷媒通流路に冷媒を通流させて、GHP冷媒循環路部位におけるエンジン駆動式圧縮機の入口の冷媒を、EHP冷媒循環路部位における電気駆動式圧縮機の入口へ導くのである。
以上の構成を採用することにより、低外気温条件下での暖房運転において、室外熱交換器への着霜を好適に防止しながらも、室内へ比較的低温の空調用空気が流入して快適性が損なわれることを好適に防止できるハイブリッドヒートポンプシステムを実現できる。
また、エンジン駆動式圧縮機の出口、電気駆動式圧縮機の出口という文言についても、エンジン駆動式圧縮機又は電気駆動式圧縮機から吐出された冷媒が、ヒートポンプの主要構成の何れも通過しない流路部位を意味するものとする。
また、エンジン駆動式圧縮機の入口、電気駆動式圧縮機の入口という文言は、冷媒循環路での冷媒通流方向での直近のヒートポンプの主要構成を通過してから圧縮機までの間において、他のヒートポンプの主要構成の何れも通過しない流路部位を意味するものとする。
前記運転制御部は、前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段を前記暖房循環切換状態として前記暖房運転を実行させると同時に、前記除霜運転を実行させる霜取暖房同時運転を実行する点にある。
結果、従来技術の如く、暖房運転を実行すべきときに、室内に比較的低温の空調用空気が導かれ、使用者の快適性が悪化することを好適に防止できる。
前記第1冷媒通流路は、当該第1冷媒通流路を通流する冷媒の流量を制御する流量制御弁を備え、
前記運転制御部は、前記霜取暖房同時運転時に、少なくとも前記流量制御弁の開度を制御する形態で、前記除霜運転と前記暖房運転との負荷比率を調整する負荷比率調整制御を実行する点にある。
前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第1オイルセパレーターと、
前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第2オイルセパレーターと、
前記第1オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第1オイル貯留部位と、前記第2オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第2オイル貯留部位とを連通接続するオイル共有路と、
前記オイル共有路と前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口とを接続する第1オイル通流路と、当該第1オイル通流路を開閉する第1オイル開閉弁と、
前記オイル共有路と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する第2オイル通流路と、当該第2オイル通流路を開閉する第2オイル開閉弁とを備え、
前記第2冷媒通流路は、前記オイル共有路の少なくとも一部と、前記第1オイル通流路と、前記第2オイル通流路とから構成され、
前記運転制御部は、前記除霜運転の実行時に、前記第1オイル開閉弁及び前記第2オイル開閉弁を開放状態に制御する点にある。
前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する冷媒専用の流路である第3冷媒通流路を前記第2冷媒通流路として備え、
当該第3冷媒通流路を開閉する第4開閉弁を備え、
前記運転制御部は、前記除霜運転を実行時に、前記第4開閉弁を開放状態に制御する点にある。
上記特徴構成によれば、オイルの流路とは別に、GHP冷媒循環路部位の冷媒をEHP冷媒循環路部位へ導く冷媒専用の流路である第3冷媒通流路を備えることで、除霜運転とオイルバランス制御が競合することを適切に避けることができる。
前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第1オイルセパレーターと、
前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第2オイルセパレーターと、
前記第1オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第1オイル貯留部位と、前記第2オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第2オイル貯留部位とを連通接続するオイル共有路と、
前記オイル共有路と前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口とを接続する第1オイル通流路と、当該第1オイル通流路を開閉する第1オイル開閉弁と、
前記オイル共有路と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する第2オイル通流路と、当該第2オイル通流路を開閉する第2オイル開閉弁とを備え、
前記運転制御部は、前記第1オイル開閉弁と前記第2オイル開閉弁の開閉タイミングを制御して、前記エンジン駆動式圧縮機と前記電気駆動式圧縮機とのオイルバランスを制御するオイルバランス制御運転を実行可能であり、
前記運転制御部は、前記オイルバランス制御と前記除霜運転とを同時に実行することが好ましい。
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、少なくとも前記室内機ユニットを通過した後で前記GHP冷媒循環路部位の前記エンジン駆動式圧縮機を通過する前の冷媒と前記エンジンのエンジン冷却水とを熱交換する形態で加熱するサブエバポレーターを備え、
前記運転制御部は、少なくとも前記除霜運転を実行時の前記サブエバポレーターに冷媒を通流する点にある。
また、例えば、暖房循環切換状態にあるときに、冷媒を、サブエバポレーターとGHP室外熱交換器へ並列して通流させる場合、例えば、GHP室外熱交換器に対応する膨張弁の開度を閉める方向に調整し、サブエバポレーターで回収する熱量を増やし、GHP室外機熱交換器で冷媒が回収する熱量が低下することにより、着霜を良好に抑制できる。
以下、図面に基づき当該ハイブリッドヒートポンプシステム100の実施形態について説明する。
ハイブリッドヒートポンプシステム100は、図1、2に示すように、室内熱交換器Exi1、Exi2が設けられる室内(図示せず)を空調するものであり、その運転を制御する運転制御部としての制御装置Sが設けられている。
ハイブリッドヒートポンプシステム100は、図1に示すように、冷媒が循環する冷媒循環路C1と、室内機ユニットIRU1、IRU2と、GHP室外機ユニットGUと、EHP室外機ユニットEUとを備える。
室内機ユニットIRU1、IRU2は、冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器Exi1、Exi2を冷媒循環路C1としての室内側冷媒循環路部位C1cに設けて構成されている。
GHP室外機ユニットGUは、エンジンEを駆動源として冷媒を圧縮するエンジン駆動式圧縮機Cp1と、冷媒を膨張させる第1膨張弁Ve1(膨張弁の一例)と、冷媒と外気とを熱交換させるGHP室外熱交換器Exo1とを、冷媒循環路C1としてのGHP冷媒循環路部位C1aに設けて構成されている。
EHP室外機ユニットEUは、電動機Mを駆動源として冷媒を圧縮する電気駆動式圧縮機Cp2と、循環する冷媒を膨張させる第3膨張弁Ve3(膨張弁の一例)と、冷媒と外気とを熱交換させるEHP室外熱交換器Exo2とを、冷媒循環路C1としてのEHP冷媒循環路部位C1bに設けて構成されている。
更に、図1〜4において、開放状態にある弁は白抜きとして図示し、閉止状態にある弁は塗り潰して図示している。
エンジン駆動式圧縮機Cp1の出口、電気駆動式圧縮機Cp2の出口という文言についても、エンジン駆動式圧縮機Cp1又は電気駆動式圧縮機Cp2から吐出された冷媒が、ヒートポンプの主要構成の何れも通過しない流路部位を意味するものとする。
エンジン駆動式圧縮機Cp1の入口、電気駆動式圧縮機Cp2の入口という文言は、冷媒循環路C1での冷媒通流方向で直近のヒートポンプの主要構成を通過してから圧縮機までの間において、他のヒートポンプの主要構成の何れも通過しない流路部位を意味するものとする。
室内熱交換器Exi1、Exi2の出口という文言は、冷媒循環路C1において、室内熱交換器Exi1、Exi2を通過した冷媒が、ヒートポンプの主要構成の何れも通過しない流路部位を意味するものとする。
室内熱交換器Exi1、Exi2の入口という文言は、冷媒循環路C1での冷媒の通流方向で直近のヒートポンプの主要構成を通過してから室内熱交換器Exi1、Exi2までの間において、ヒートポンプの主要構成の何れかも通過しない流路部位を意味するものとする。
即ち、第1オイルセパレーターOs1にて分離されたオイルを貯留する第1オイル貯留部位(図示せず)と、第2オイルセパレーターOs2にて分離されたオイルを貯留する第2オイル貯留部位(図示せず)とを連通接続するオイル共有路L3と、オイル共有路L3の第1オイルセパレーターOs1の近傍流路部位とGHP冷媒循環路部位C1aにおけるエンジン駆動式圧縮機Cp1の入口とを接続する第1オイル通流路L6と、当該第1オイル通流路L6を開閉する第1オイル開閉弁Vo1と、オイル共有路L3の第2オイルセパレーターOs2の近傍流路部位とEHP冷媒循環路部位C1bにおける電気駆動式圧縮機Cp2の入口とを接続する第2オイル通流路L7と、当該第2オイル通流路L7を開閉する第2オイル開閉弁Vo2とを備えている。
同様に、オイル共有路L3には、第2オイルセパレーターOs2と、オイル共有路L3と第2オイル通流路L7との接続部位との間において、オイル共有路L3と第2オイル通流路L7との接続部位から第2オイルセパレーターOs2の側へのオイルの流れを禁止する第2逆止弁Vr2が設けられている。
同様に、オイル共有路L3の第2オイルセパレーターOs2と第2逆止弁Vr2との間と、EHP冷媒循環路部位C1bにおける電気駆動式圧縮機Cp2の入口とを接続する第4オイル通流路L9が設けられており、更に、当該第4オイル通流路L9には、第2オイルセパレーターOs2から流出したオイルの圧力を降圧するキャピラリーチューブL9aとが設けられている。当該第4オイル通流路L9を介して、第2オイルセパレーターOs2で分離されたオイルが、電気駆動式圧縮機Cp2へ補充される。
また、電気駆動式圧縮機Cp2の入口に関し、第2四方弁Vfw2が暖房冷媒循環状態に切り換えられているときに、第2気液分離装置VL2、第2オイル通流路L7とEHP冷媒循環路部位C1bとの接続部位、第4オイル通流路L9とEHP冷媒循環路部位C1bとの接続部位が、冷媒の流れ方向で記載の順に設けられている。
説明を追加すると、例えば、GHP室外機ユニットGU側にてオイルが余剰でEHP室外機ユニットEU側にてオイルが不足している場合、制御装置Sは、第1オイル開閉弁Vo1を閉止状態とすると共に、第2オイル開閉弁Vo2を開放状態とする。これにより、エンジン駆動式圧縮機Cp1の出口の高圧が第1オイルセパレーターOs1に付加されることにより、第1オイルセパレーターOs1にて分離されたオイルが、オイル共有路L3、第2オイル通流路L7を介して、EHP冷媒循環路部位C1bの電気駆動式圧縮機Cp2の入口へ導かれることとなる。
一方、EHP室外機ユニットEU側にてオイルが余剰でGHP室外機ユニットGU側にてオイルが不足している場合、制御装置Sは、第2オイル開閉弁Vo2を閉止状態とすると共に、第1オイル開閉弁Vo1を開放状態とする。これにより、電気駆動式圧縮機Cp2の出口の高圧が付加されることにより、第2オイルセパレーターOs2にて分離されたオイルが、オイル共有路L3、第1オイル通流路L6を介して、GHP冷媒循環路部位C1aのエンジン駆動式圧縮機Cp1の入口へ導かれることとなる。
室内機ユニットIRU1は、室内側冷媒循環路部位C1cを通流する冷媒と空調用空気とを熱交換する室内熱交換器Exi1と、室内側冷媒循環路部位C1cにおいて室内熱交換器Exi1の入口又は出口での冷媒の通流量を制御する第1流量制御弁Vs1とを備えている。
室内機ユニットIRU2は、室内側冷媒循環路部位C1cを通流する冷媒と空調用空気とを熱交換する室内熱交換器Exi2と、室内側冷媒循環路部位C1cにおいて室内熱交換器Exi2の入口又は出口での冷媒の通流量を制御する第2流量制御弁Vs2とを備えている。
尚、第1流量制御弁Vs1及び第2流量制御弁Vs2は、冷房運転時には、膨張弁として機能する。
上記第1冷媒通流路L2は、当該第1冷媒通流路L2を通流する冷媒の流量を制御する第3流量制御弁Vs3(流量制御弁の一例)を備える。
更に、EHP冷媒循環路部位C1bのうち、第2四方弁Vfw2が暖房冷媒循環状態にあるときで、冷媒通流方向において、EHP室外熱交換器Exo2の出口から電気駆動式圧縮機Cp2の入口までの流路部位で、第1冷媒通流路L2との接続部位Sp3より下流側には、当該流路部位を開閉する第4開閉弁Vs4が備えられている。
このような状態にあっては、冷媒は、GHP冷媒循環路部位C1aの側へ導かれるしかなく、電気駆動式圧縮機Cp2の入口へ戻ることができない。
そこで、制御装置Sは、図2に示すように、第1オイル通流路L6に設けられる第1オイル開閉弁Vo1を開放状態とすると共に、第2オイル通流路L7に設けられる第2オイル開閉弁Vo2を開放状態とする。これにより、GHP冷媒循環路部位C1aの冷媒が、第1オイル通流路L6、オイル共有路L3、第2オイル通流路L7を記載の順に通流し、冷媒を電気駆動式圧縮機Cp2の入口へ戻ることになる。
制御装置Sが、以上の如く、第1流量制御弁Vs1、第2流量制御弁Vs2、第3流量制御弁Vs3、第4開閉弁Vs4、第1オイル開閉弁Vo1、第2オイル開閉弁Vo2の開閉状態を制御することで、EHP室外熱交換器Exo2の除霜運転が実行される。尚、上述した制御にあっては、除霜運転と同時に暖房運転が実行される、霜取暖房同時運転が実行されることになる。
そして、第1オイル通流路L6、オイル共有路L3、第2オイル通流路L7が、第2冷媒通流路として機能する。当該第1実施形態にあっては、第1オイル通流路L6、オイル共有路L3、第2オイル通流路L7に冷媒が通流するため、通常のオイルバランス管に比べて、その管径が大径に構成されており、具体的には、空調能力が85kW級のハイブリッドヒートポンプシステムで、GHPとEHPの空調能力比が2:1の場合、オイル共有路L3及び第1オイル通流路L6及び第2オイル通流路L7は、15.9mm以上22.2mm以下に設定することが好ましく、接続通流路L12は、28.6mm以上31.8mm以下に設定することが好ましい。
制御装置Sは、例えば、冷却水循環路C3のエンジンEの出口の冷媒温度(温度センサS1にて計測される温度)が、下限閾値(例えば、60℃以上70℃以下程度で決定される温度)以上である場合に、上記サブエバポレーターExsによる熱回収を実行する。
一方、制御装置Sは、上記除霜運転を実行しているときで、熱不足が発生する場合、例えば、エンジンEの点火時期を遅角化する形態で、排熱出力が増加するように制御する。
上記第1実施形態にあっては、第1オイル通流路L6、オイル共有路L3、第2オイル通流路L7が、第2冷媒通流路として機能する構成例を示した。当該第2実施形態にあっては、当該第2冷媒通流路に関する構成が、上記第1実施形態とは異なる。
以下、当該相違点について重点的に説明し、上記第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すこととし、その説明を割愛する。
当該第3冷媒通流路L10には、当該第3冷媒通流路L10を開閉する第5開閉弁Vs5を備えると共に、当該第3冷媒通流路L10を手動で開閉する手動弁Vh5、Vh6を備えている。当該手動弁Vh5、Vh6については、手動弁Vh1〜Vh4と同様に、ハイブリッドヒートポンプシステムが運転中は、常に、開放状態とされる。
即ち、第1流量制御弁Vs1、第2流量制御弁Vs2、第3流量制御弁Vs3、第4開閉弁Vs4、及び第5開閉弁Vs5が、流路形成機構として機能する。
(1)上記実施形態において、サブエバポレーターExsは、暖房運転時において、GHP冷媒循環路部位で、第1膨張弁Ve1及びGHP室外熱交換器Exo1をバイパスするバイパス路L1に設けられている構成例を示した。
しかしながら、サブエバポレーターExsに係る構成は、当該構成に限定されず、例えば、暖房運転時において、GHP冷媒循環路部位C1aで、GHP室外熱交換器Exo1とエンジン駆動式圧縮機Cp1との間の流路部位に設ける構成等を採用しても構わない。
除霜運転を単独で実行する場合、室内側冷媒循環路部位C1cにおいて、室内熱交換器Exi1、Exi2の双方をバイパスする室内側バイパス路(図示せず)と、当該室内側バイパス路を開閉するバイパス路開閉弁(図示せず)とを備える構成を採用すると共に、
制御装置Sは、上記第1実施形態に係る霜取暖房同時運転において、室内機ユニットIRU1、IRU2に設けられる第1流量制御弁Vs1及び第2流量制御弁Vs2の双方を閉止状態に制御すると共に、バイパス路開閉弁を開放状態とする形態で、冷媒を通流させる。
C1 :冷媒循環路
C1a :GHP冷媒循環路部位
C1b :EHP冷媒循環路部位
C1c :室内側冷媒循環路部位
C3 :冷却水循環路
Cp1 :エンジン駆動式圧縮機
Cp2 :電気駆動式圧縮機
EU :EHP室外機ユニット
Exi1 :室内熱交換器
Exi2 :室内熱交換器
Exo1 :GHP室外熱交換器
Exo2 :EHP室外熱交換器
Exs :サブエバポレーター
GU :GHP室外機ユニット
IRU1 :室内機ユニット
IRU2 :室内機ユニット
L1 :バイパス路
L10 :第3冷媒通流路
L2 :第1冷媒通流路
L3 :オイル共有路
L6 :第1オイル通流路
L7 :第2オイル通流路
L8 :第3オイル通流路
L9 :第4オイル通流路
M :電動機
Os1 :第1オイルセパレーター
Os2 :第2オイルセパレーター
S :制御装置
Ve1 :第1膨張弁
Ve2 :第2膨張弁
Ve3 :第3膨張弁
Vfw1 :第1四方弁
Vfw2 :第2四方弁
Vo1 :第1オイル開閉弁
Vo2 :第2オイル開閉弁
Vs1 :第1流量制御弁
Vs2 :第2流量制御弁
Vs3 :第3流量制御弁
Vs4 :第4開閉弁
Vs5 :第5開閉弁
Claims (7)
- 冷媒が循環する冷媒循環路と、
前記冷媒循環路を循環する冷媒を膨張させる膨張弁と、
冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器を前記冷媒循環路としての室内側冷媒循環路部位に設ける室内機ユニットと、
エンジンを駆動源として冷媒を圧縮するエンジン駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるGHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのGHP冷媒循環路部位に設けるGHP室外機ユニットと、
電動機を駆動源として冷媒を圧縮する電気駆動式圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換させるEHP室外熱交換器とを、前記冷媒循環路としてのEHP冷媒循環路部位に設けるEHP室外機ユニットとを備え、
前記GHP冷媒循環路部位に、前記エンジン駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記GHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ暖房運転を行う暖房循環切換状態と、前記エンジン駆動式圧縮機と前記GHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させ冷房運転を行う冷房循環切換状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるGHP冷媒循環状態切換手段を備え、
前記EHP冷媒循環路部位に、前記電気駆動式圧縮機と前記室内熱交換器と前記膨張弁と前記EHP室外熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる暖房循環切換状態と、前記電気駆動式圧縮機と前記EHP室外熱交換器と前記膨張弁と前記室内熱交換器とに記載の順に冷媒を循環させる冷房循環切換状態とで、冷媒の循環状態を切り替えるEHP冷媒循環状態切換手段を備えるハイブリッドヒートポンプシステムであって、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記電気駆動式圧縮機の出口の冷媒の少なくとも一部を、前記暖房循環切換状態の冷媒の通流方向での前記EHP室外熱交換器の出口へ導く第1冷媒通流路と、
前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口の冷媒を、前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口へ導く第2冷媒通流路と、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記電気駆動式圧縮機の出口の冷媒の少なくとも一部を、前記第1冷媒通流路と前記EHP室外熱交換器と前記第2冷媒通流路とに記載の順に導く流路形成機構と、
前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、前記流路形成機構を働かせる形態で、前記EHP室外熱交換器の霜取りを行う除霜運転を実行する運転制御部を備えるハイブリッドヒートポンプシステム。 - 前記運転制御部は、前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段を前記暖房循環切換状態として前記暖房運転を実行させると同時に、前記除霜運転を実行させる霜取暖房同時運転を実行する請求項1に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。
- 前記第1冷媒通流路は、当該第1冷媒通流路を通流する冷媒の流量を制御する流量制御弁を備え、
前記運転制御部は、前記霜取暖房同時運転時に、少なくとも前記流量制御弁の開度を制御する形態で、前記除霜運転と前記暖房運転との負荷比率を調整する負荷比率調整制御を実行する請求項2に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。 - 前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第1オイルセパレーターと、
前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第2オイルセパレーターと、
前記第1オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第1オイル貯留部位と、前記第2オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第2オイル貯留部位とを連通接続するオイル共有路と、
前記オイル共有路と前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口とを接続する第1オイル通流路と、当該第1オイル通流路を開閉する第1オイル開閉弁と、
前記オイル共有路と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する第2オイル通流路と、当該第2オイル通流路を開閉する第2オイル開閉弁とを備え、
前記第2冷媒通流路は、前記オイル共有路の少なくとも一部と、前記第1オイル通流路と、前記第2オイル通流路とから構成され、
前記運転制御部は、前記除霜運転の実行時に、前記第1オイル開閉弁及び前記第2オイル開閉弁を開放状態に制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。 - 前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する冷媒専用の流路である第3冷媒通流路を前記第2冷媒通流路として備え、
当該第3冷媒通流路を開閉する第4開閉弁を備え、
前記運転制御部は、前記除霜運転を実行時に、前記第4開閉弁を開放状態に制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。 - 前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第1オイルセパレーターと、
前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の出口にて冷媒とオイルとを分離する第2オイルセパレーターと、
前記第1オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第1オイル貯留部位と、前記第2オイルセパレーターにて分離されたオイルを貯留する第2オイル貯留部位とを連通接続するオイル共有路と、
前記オイル共有路と前記GHP冷媒循環路部位における前記エンジン駆動式圧縮機の入口とを接続する第1オイル通流路と、当該第1オイル通流路を開閉する第1オイル開閉弁と、
前記オイル共有路と前記EHP冷媒循環路部位における前記電気駆動式圧縮機の入口とを接続する第2オイル通流路と、当該第2オイル通流路を開閉する第2オイル開閉弁とを備え、
前記運転制御部は、前記第1オイル開閉弁と前記第2オイル開閉弁の開閉タイミングを制御して、前記エンジン駆動式圧縮機と前記電気駆動式圧縮機とのオイルバランスを制御するオイルバランス制御運転を実行可能であり、
前記運転制御部は、前記オイルバランス制御と前記除霜運転とを同時に実行する請求項5に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。 - 前記GHP冷媒循環状態切換手段及び前記EHP冷媒循環状態切換手段が前記暖房循環切換状態にあるときに、少なくとも前記室内機ユニットを通過した後で前記GHP冷媒循環路部位の前記エンジン駆動式圧縮機を通過する前の冷媒と前記エンジンのエンジン冷却水とを熱交換する形態で加熱するサブエバポレーターを備え、
前記運転制御部は、少なくとも前記除霜運転を実行時の前記サブエバポレーターに冷媒を通流する請求項1〜6の何れか一項に記載のハイブリッドヒートポンプシステム。
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