JP2018155340A - トルクカム装置及び無段変速機 - Google Patents
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Description
このトルクカム機構は、2つのカム部材の回転位相差に応じて推力を発生させるもので、各カム部材には、回転軸と直交する環状面に対して軸方向へ傾斜したカム斜面がそれぞれ形成され、2つのカム部材が互いにカム斜面どうしを摺動させて相対回転することにより、カム部材が離接してその全長(軸方向長)が変化する。これにより、回転軸方向への力(推力)が発生し、トルクを伝達する。
また、第2トルクカム機構が逆方向にトルクを伝達している時には、第1トルクカム機構の第1出力側カム部材が遊星歯車機構のサンギヤに連結されて入力回転要素の回転に対して増速されるので、第1出力側カム部材を第1入力側カム部材に近接または当接させることができ、第1入力側カム部材と第1出力側カム部材との間のバックラッシの発生が抑制される。
このようにして、入力側カム部材と出力側カム部材との間のバックラッシの発生が抑制されるため、トルクの伝達方向を切り替える際に、トルク伝達のタイムラグの発生やトルクショックの発生が抑制される。
また、両プーリ6,14間には、ベルト26が巻き掛けられている。
さらに、スプリング22及びトルクカム装置90はセカンダリプーリ14の推力を調整してベルト26の挟圧力を調整する推力調整機構として機能する。
以下、トルクカム装置90について説明する。
フォーク部材82は、回転軸18と同軸の円筒からなる胴部82aと、胴部82aの軸方向中間部から外方に向かって突設され、外周面にスプライン歯82bが形成された円環状の脚部82cと、胴部82aの軸方向両端部から内方に向かって突設され、内周面にスプライン歯82d,82fが形成された2つの腕部82e,82gと、胴部82aの軸方向中間部から内方に向かって突設された円環状の係合部82hとを備えている。そして、フォーク部材82は、連結ドラム18Bの内周面に形成されたスプライン歯18Cに脚部82cのスプライン歯82bを噛合させることにより、連結ドラム18B(即ち、回転軸18)に対して相対回転不能且つ軸方向に相対移動可能に支持されている。
図5から明確なように、孔120Dの円弧長は連結部材91Cの円弧長より長く設定されているので、連結部材91Cは孔120Dの円弧長の範囲内において移動可能である。
なお、孔120Dの円弧長と連結部材91Cの円弧長との関係は、連結部材91Cが孔120Dの何れか一方の内壁に当接または近接したときに、第1入力側カム部材91Aと第1出力側カム部材91Bとが当接状態(即ち、両カム部材91A,91B間のバックラッシがなくなる状態)となる長さ比とすることが好ましい。
フォーク部材82は図示しないアクチュエータにより軸方向に摺動駆動され、前記順方向へのトルク伝達が行われる状態、即ち、車両のドライブ走行状態では、図4に示す位置に駆動されて、腕部82gのスプライン歯82fを第1クラッチ部材91Dのスプライン歯91Eに噛合させて第1出力側カム部材91Bを連結ドラム18B(回転軸18)に相対回転不能に連結すると共にリング部材84のスプライン歯84fを第3クラッチ部材120Bのスプライン歯120Cに噛合させ、スプライン歯84dを第2クラッチ部材92Dのスプライン歯92Eに噛合させて第2出力側カム部材92Bをサンギヤ100Sに連結する。
一方、本実施態様の構成によれば、第2出力側カム部材92Bがサンギヤ100Sに連結されるので、第2出力側カム部材92Bの回転が遊星歯車機構100のギヤ比に応じた分だけ第2入力側カム部材92Aの回転に対して増速され、両カム部材92A,92Bを近接させてバックラッシの発生を抑制または解消することができる。
無段変速機5では、車両のドライブ走行時に、ベルト26からセカンダリプーリ14に伝達される入力トルクが強まると、セカンダリプーリ14のベルト挟圧力が不足し、セカンダリプーリ14の固定シーブ18がベルト26に対して滑りを生じる。ただし、回転軸18と相対動可能な可動プーリ20はベルト26に追従するので、固定シーブ16は可動シーブ20に対して回転位相遅れを生じる。
このため、例えば、車両の走行状態がドライブ走行からコースト走行に切り替わった場合では、切替機構80が第2出力側カム部材92Bを回転軸18に駆動連結して第2トルクカム機構をトルク伝達状態とするときに、第2入力側カム部材92Aと第2出力側カム部材92B間のバックラッシが抑制または解消されているので、切り替えに伴うトルクショックを抑制または防止できる。また、走行状態がコースト走行からドライブ走行に切り替わる場合でも、同様にトルクショックの抑制または防止が可能である。
例えば上記実施形態では、セカンダリプーリ側に本トルクカム装置を装備しているが、プライマリプーリの側に本トルクカム装置を装備してもよい。
また、本発明のトルクカム装置及びこれを備えた無段変速機は、車両用の変速機として用いるのに適しているが、その他の種々の動力伝達系にも適用できる。
5 無段変速機
6 プライマリプーリ
14 セカンダリプーリ
16 固定プーリ(出力回転要素)
20 可動プーリ(入力回転要素)
80 切替機構
82 フォーク部材
84 リング部材
90 トルクカム装置
91 第1トルクカム機構
91A 第1入力側カム部材
91a 第1駆動カム斜面
91B 第1出力側カム部材
91b 第1被駆動カム斜面
92 第2トルクカム機構
92A 第2入力側カム部材
92a 第2被駆動カム斜面
92B 第2出力側カム部材
92b 第2駆動カム斜面
100 遊星歯車機構
100C キャリア(ピニオンキャリア)
100R リングギヤ
100S サンギヤ
Claims (3)
- 入力回転要素に連結され、前記入力回転要素から出力回転要素へ順方向にトルクを伝達する際の入力側となり、螺旋状の第1駆動カム斜面を有する第1入力側カム部材と、前記出力回転要素に対して軸方向移動不能且つ相対回転可能に支持され、前記順方向にトルクを伝達する際の出力側となり、前記第1駆動カム斜面と伝達トルクに応じた力で摺接する螺旋状の第1被駆動カム斜面を有する第1出力側カム部材とからなる第1トルクカム機構と、
前記出力回転要素に対して軸方向移動不能且つ相対回転可能に支持され、前記出力回転要素から前記入力回転要素へ逆方向にトルクを伝達する際の出力側となり、螺旋状の第2駆動カム斜面を有する第2出力側カム部材と、前記入力回転要素に連結され、前記逆方向にトルクを伝達する際の入力側となり、前記第2駆動カム斜面と伝達トルクに応じた力で摺接する螺旋状の第2被駆動カム斜面を有する第2入力側カム部材とからなる第2トルクカム機構と、
前記入力回転要素と出力回転要素との間に介装され、前記入力回転要素に相対回転不能且つ軸方向に相対移動可能に連結されたピニオンキャリアと、前記出力回転要素に連結されたリングギヤと、サンギヤとからなる遊星歯車機構と、
前記順方向にトルク伝達するときには前記第1出力側カム部材を前記出力回転要素に相対回転不能に連結すると共に前記第2出力側カム部材と前記サンギヤとを連結し、前記逆方向にトルク伝達するときには前記第2出力側カム部材を前記出力回転要素に相対回転不能に連結すると共に前記第1出力側カム部材と前記サンギヤとを連結する切替機構とを備えている
ことを特徴とするトルクカム装置。 - 前記切替機構が、
前記出力回転要素に相対回転不能且つ軸方向移動可能に連結されると共に軸方向移動によって前記第1出力側カム部材と第2出力側カム部材との何れか一方の出力側カム部材に連結され、他方の出力側カム部材を解放するフォーク部材と、
前記フォーク部材に相対回転可能且つ軸方向相対移動不能に支持されると共に前記他方の出力側カム部材を前記サンギヤに連結する噛合いリング部材とを備えている
ことを特徴とする請求項1記載のトルクカム装置。 - プライマリプーリと、
セカンダリプーリと、
前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリに掛け回されたベルト状部材と、
前記プライマリプーリに推力を付与する第1推力付与機構と、
前記セカンダリプーリに推力を付与する第2推力付与機構とを備え、
前記第1推力付与機構及び前記第2推力付与機構の少なくともいずれか一方に、請求項1又は2記載のトルクカム装置が装備されている
ことを特徴とする無段変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017053114A JP6791591B2 (ja) | 2017-03-17 | 2017-03-17 | トルクカム装置及び無段変速機 |
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JP6791591B2 JP6791591B2 (ja) | 2020-11-25 |
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JP (1) | JP6791591B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114483898A (zh) * | 2020-11-12 | 2022-05-13 | 杭州肇鹏科技有限公司 | 一种无级变速器调速装置 |
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2017
- 2017-03-17 JP JP2017053114A patent/JP6791591B2/ja active Active
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CN114483898A (zh) * | 2020-11-12 | 2022-05-13 | 杭州肇鹏科技有限公司 | 一种无级变速器调速装置 |
CN114483898B (zh) * | 2020-11-12 | 2024-02-09 | 杭州肇鹏科技有限公司 | 一种无级变速器调速装置 |
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JP6791591B2 (ja) | 2020-11-25 |
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