JP2018155140A - エンジンのオイル供給装置 - Google Patents

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卓弥 坂口
伸吾 岡沢
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伸吾 岡沢
道隆 山本
Michitaka Yamamoto
道隆 山本
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Abstract

【課題】エンジンの運転が開始されてから、オイルポンプにおける入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量の制御が可能となるまでに要する時間が長くなることを抑制できる車載エンジンのオイル供給装置を提供すること。【解決手段】オイル供給装置210は、制御油室42を有するオイルポンプ10と、オイル制御バルブ100と、オイル制御バルブ100の作動を制御するバルブ制御部301とを備える。バルブ制御部301は、オイル制御バルブ100に対する指示電流値が「0」と等しいときにエンジンの運転停止が要求されたことを条件に、指示電流値を「0」よりも大きくしてオイル制御バルブ100から制御油室42にオイルを供給するオイル供給処理を実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンのオイル供給装置に関する。
特許文献1に記載のオイル供給装置は、制御油室を有するオイルポンプと、制御油室の内圧を調整すべく作動するオイル制御バルブとを備えている。オイルポンプは、エンジンのクランク軸の回転に同期して回転する入力軸を有している。そして、制御油室の内圧が変更されると、オイルポンプにおける入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量が変わるようになっている。
オイル制御バルブは、一般的に、スリーブと、同スリーブの内側に配置されているスプールと、同スプールを変位させる電磁式のアクチュエータとを備えている。こうしたオイル制御バルブでは、アクチュエータに対する指示電流値が変わると、スリーブの内側でのスプールの位置が変わり、オイルポンプの制御油室に対するオイルの給排が変わるようになっている。
すなわち、オイル制御バルブには、オイルポンプから吐出されたオイルが供給される供給ポートと、制御油路を介して制御油室と連通している制御ポートと、オイルをオイルパン内に排出する排出ポートとが設けられている。そして、制御油室にオイルを供給するときには、アクチュエータの駆動によるスプールの位置調整によって、供給ポートと制御ポートとが連通される一方で制御ポートと排出ポートとの連通が遮断される。また、制御油室からオイルを排出させるときには、アクチュエータの駆動によるスプールの位置調整によって、排出ポートと制御ポートとが連通される一方で制御ポートと供給ポートとの連通が遮断される。
特開2016−102423号公報
ところで、制御油室内のオイルは、オイルポンプの構成部品の間から制御油室外に漏れてしまう。そのため、オイル制御バルブから制御油室にオイルが供給されなくなると、制御油室内のオイルの量が減少する。
また、アクチュエータに対する指示電流値が「0」と等しい場合、オイル制御バルブでは、排出ポートと制御ポートとの連通が維持される一方で制御ポートと供給ポートとの連通が遮断されるような位置にスプールが配置されている。そのため、指示電流値が「0」と等しい場合、制御ポートに接続されている制御油路内のオイルが、制御ポート及び排出ポートを介してオイルパン内に流出してしまう。
したがって、エンジンの運転が停止されているためにアクチュエータに対する指示電流値が「0」と等しい状態が長期に亘って継続されると、制御油室内及び制御油路内にオイルがほとんど残っていない状態になる。このような状態でエンジンの運転が開始されてクランク軸の回転によってオイルポンプからオイルが吐出されるようになっても、制御油室内及び制御油路内の双方がオイルで満たされる状態になるまでに時間がかかってしまう。すなわち、エンジンの運転が開始されてから、オイルポンプにおける入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量の制御が可能となるまでに要する時間が長くなってしまう。
上記課題を解決するためのエンジンのオイル供給装置は、制御油室を有するオイルポンプと、指示電流値に応じて制御油室に対するオイルの給排状態を変更するオイル制御バルブと、オイル制御バルブの作動を制御するバルブ制御部と、を備えている。オイルポンプは、エンジンのクランク軸の回転に同期して回転する入力軸を有し、且つ、制御油室の内圧が変更されると、入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量が変わるように構成されている。また、オイル制御バルブは、指示電流値が「0」と等しいときに、同オイル制御バルブから制御油室へのオイルの供給が停止され、指示電流値が「0」より大きいときに、同オイル制御バルブから制御油室にオイルが供給されるように構成されている。そして、バルブ制御部は、指示電流値が「0」と等しいときにエンジンの運転停止が要求されたことを条件に、指示電流値を「0」よりも大きくしてオイル制御バルブから制御油室にオイルを供給するオイル供給処理を実施する。
エンジンの運転中であっても上記指示電流値が「0」と等しい場合、オイル制御バルブから制御油室にオイルが供給されなくなるため、オイルポンプの構成部品の隙間からのオイルの漏出によって、制御油室内にオイルがほとんど残っていない状態になりうる。また、エンジンの運転停止が要求されてからクランク軸の回転が停止するまでの期間内では、オイルポンプから未だオイルが吐出される。そこで、上記構成によれば、指示電流値が「0」と等しい状況下でエンジンの運転停止が要求された場合、オイル供給処理の実施によって指示電流値を「0」よりも大きくすることで、オイル制御バルブから制御油室にオイルを供給することができる。そのため、運転停止が要求されてもオイル供給処理を実施しない場合と比較し、クランク軸の回転が停止した時点における制御油室内のオイルの残量を多くすることが可能となる。すなわち、制御油室にオイルがほとんど残っていない状態でエンジンの運転が開始される事象が生じにくくなる。したがって、その後にエンジンの運転の開始が要求された場合、当該運転の開始からオイルポンプにおける入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量の制御が可能となるまでに要する時間が長くなることを抑制できるようになる。
実施形態におけるエンジンのオイル供給装置を備える内燃機関を示す模式図。 同オイル供給装置を示す構成図。 同オイル供給装置を示す構成図。 同オイル供給装置における制御油路の概略構成を示す模式図。 同オイル供給装置のバルブ制御部が実行する処理ルーチンを説明するフローチャート。 (a)及び(b)は、エンジンの運転が停止される際にオイル供給処理を実施する場合のタイミングチャート。
以下、エンジンのオイル供給装置の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1には、本実施形態のオイル供給装置210を備えるエンジン200が図示されている。図1における二点鎖線は、エンジン200が搭載されている車両が走行する路面90であり、エンジン200は、車両後方に傾斜する態様で車両に搭載されている。エンジン200は、オイルを貯留しているオイルパン201と、オイル供給装置210の作動によってオイルパン201内のオイルが供給されるメインオイルギャラリ202とを備えている。メインオイルギャラリ202は、後述するオイル供給装置210のオイルポンプ10及びオイル制御バルブ100よりも車両上方に配置されている。そして、エンジン200のうち、オイルの供給を必要とする複数のデバイスには、メインオイルギャラリ202を通じてオイルが供給される。なお、デバイスから排出されたオイルは、オイルパン201に戻るようになっている。
図1に示すように、オイル供給装置210は、エンジン200のクランク軸の延伸方向であるクランク延伸方向Xにおいて、図1に一点鎖線で示すエンジン200の中心Lよりも一方側(図中左側)に配置されているオイルポンプ10と、エンジン200の中心Lよりも他方側(図中右側)に配置されているオイル制御バルブ100とを備えている。
次に、図1〜図3を参照し、オイルポンプ10について説明する。
オイルポンプ10は、エンジン200のクランク軸の回転に基づいて作動する可変容量型のポンプである。図2及び図3に示すように、オイルポンプ10は、クランク軸と同期して回転する入力軸11と、内部に収容空間40が区画されているケーシング部材CSとを備えている。この収容空間40には、入力軸11と一体回転するインナロータ50と、インナロータ50よりも外周側に配置されているアウタロータ60と、アウタロータ60を取り囲むリング状の調整リング70とが設けられている。
ケーシング部材CSには、その内部にオイルを吸入する吸入ポート12と、内部のオイルをケーシング部材CS外に吐出する吐出ポート13とが設けられている。なお、図1に示すように、吸入ポート12はオイルパン201に通じる吸入油路114に連通しており、吐出ポート13はメインオイルギャラリ202に通じる吐出油路13aに連通している。
図2及び図3に示すように、インナロータ50の外周には複数の外歯51が設けられており、アウタロータ60の内周には、インナロータ50の外歯51と噛み合う複数の内歯61が設けられている。内歯61の数は外歯51の数よりも1つ多くなっている。そして、アウタロータ60は、調整リング70によって回転可能に保持されている。
アウタロータ60の回転中心は、インナロータ50の回転中心に対して偏心している。インナロータ50の外歯51とアウタロータ60の内歯61とは、それらの一部分(図2では右側部分)が互いに噛み合った状態となっている。インナロータ50の外周とアウタロータ60の内周との間には、オイルにより満たされる作動室41が形成されている。
作動室41において、インナロータ50の外歯51とアウタロータ60の内歯61とが互いに噛み合う位置から図2に矢印で示す入力軸11の回転方向における所定位置までの部分では、各ロータ50,60の回転に伴ってインナロータ50の外歯51とアウタロータ60の内歯61との間の隙間が徐々に大きくなる。そして、このようにインナロータ50の外歯51とアウタロータ60の内歯61との間の隙間が徐々に大きくなる部分が、吸入ポート12と連通する。一方、作動室41において、ロータ50,60の回転に伴ってインナロータ50の外歯51とアウタロータ60の内歯61との間の隙間が徐々に小さくなる部分が、吐出ポート13と連通する。
オイルポンプ10が作動する際には、入力軸11が回転することにより、各ロータ50,60が互いに噛み合いながら回転する。そして、オイルパン201(図1参照)に貯留されているオイルが吸入油路114(図1参照)を介して吸入ポート12から作動室41に吸入され、吐出ポート13から吐出油路13aに吐出される。
調整リング70は、アウタロータ60を保持するリング状の本体部71と、本体部71の外周からロータ50,60の径方向に突出する突出部72とを有している。調整リング70の本体部71には、規定方向に延びる長孔711,712が設けられている。これら長孔711,712には、ケーシング部材CSに固定されているガイドピン81,82が挿通されている。これにより、調整リング70は、長孔711,712の延びる方向に変位可能となっている。
調整リング70の突出部72の先端には第1のシール部材83が設けられているとともに、本体部71には第2のシール部材84が設けられている。各シール部材83,84はケーシング部材CSの側壁に当接し、側壁と調整リング70の外周との間の空間がシールされることにより、収容空間40には、調整リング70及び各シール部材83,84によって制御油室42が区画形成されている。
制御油室42には、制御油路111と連通する開口部14が設けられており、この制御油路111及び開口部14を通じてオイル制御バルブ100から制御油室42にオイルが供給可能となっている。また、収容空間40には、制御油室42の容積を小さくする方向への付勢力を突出部72に付与するスプリング15が設けられている。このスプリング15は、突出部72を挟んだ制御油室42の反対側に配設されている。図2には、制御油室42の内圧が低いため、スプリング15からの付勢力によって、制御油室42の容積が最小となる位置で調整リング70が保持されている状態が示されている。なお、本実施形態では、このように制御油室42の容積が最小となるときの調整リング70の位置、すなわち図2での調整リング70の位置を、「初期位置」というものとする。
そして、調整リング70が初期位置に配置されている状況下で、制御油室42にオイルが供給され、制御油室42の内圧が高くなると、スプリング15からの付勢力に抗し、制御油室42の容積を大きくする方向に初期位置から調整リング70が変位する。すなわち、図2に示す状態から図3に示す状態に向かう方向(図2における反時計回り方向)に調整リング70が回動しながら変位する。一方、オイル制御バルブ100の作動によって制御油室42からオイルが排出されるようになると、制御油室42の内圧が低くなり、スプリング15からの付勢力によって、制御油室42の容積を小さくする方向に調整リング70が変位する。すなわち、図3に示す状態から図2に示す状態に向かう方向(図3における時計回り方向)に調整リング70が回動しながら変位する。つまり、調整リング70の位置は、制御油室42の内圧とスプリング15からの付勢力とによって決まる。そして、調整リング70の位置の変化によって、吸入ポート12及び吐出ポート13の各々の開口に対するインナロータ50及びアウタロータ60の歯51,61の噛み合う部分の相対的な位置が変化する。このため、制御油室42の内圧の調整による調整リング70の位置の変更を通じ、入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が変更される。
具体的には、オイルポンプ10では、図2に示すように調整リング70の位置が「初期位置」にあるときに、入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が最大になる。図2に示すように入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が最大となる位置にある状態から制御油室42の内圧が高くなると、内圧の上昇に伴い、調整リング70が、スプリング15からの付勢力に抗して図2における反時計回り方向に回動しながら変位する。その結果、ロータ50,60の回転に伴って外歯51と内歯61との間の隙間が徐々に大きくなる部分のうち、吸入ポート12と重なる範囲が小さくなるとともに、外歯51と内歯61との間の隙間が徐々に小さくなる部分の一部が吸入ポート12と重なるようになる。その結果、入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が少なくなる。反対に、制御油室42の内圧が低くなると、内圧の低下に伴い、調整リング70が、スプリング15からの付勢力によって図3における時計回り方向に回動しながら変位し、入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が多くなる。
次に、図1〜図3を参照し、オイル制御バルブ100について説明する。
図2及び図3に示すように、オイル制御バルブ100は、スリーブ100Bと、スリーブ100Bの内側に配置されているスプール100Cと、スリーブ100Bの内側に配置されているバルブスプリング100Dと、電磁駆動式のアクチュエータ100Aとを備えている。バルブスプリング100Dは、スリーブ100Bの軸方向一方側(図2及び図3では右側)への付勢力をスプール100Cに付与している。アクチュエータ100Aは、バルブスプリング100Dからの付勢力に抗してスプール100Cを上記軸方向他方側(図2及び図3では左側)に変位させるための駆動力をスプール100Cに付与すべく駆動するようになっている。このようにスプール100Cに伝達される駆動力は、アクチュエータ100Aに入力する指示電流値Iocvが大きいほど大きくなる。そのため、アクチュエータ100Aに入力する指示電流値Iocvが大きいほど、スプール100Cは上記軸方向他方側(図2及び図3では左側)に位置するようになっている。
スリーブ100Bには、制御油路111が接続される制御ポート101と、オイルポンプ10の吐出油路13aから分岐する供給油路112が接続される供給ポート102と、オイルをオイルパン201内に排出するための排出油路113が接続される排出ポート103とが設けられている。また、スプール100Cの外周面には、供給ポート102と連通している環状溝105が全周にわたって形成されている。そして、アクチュエータ100Aに指示電流値Iocvが入力されていない場合、図2に示すように、スプール100Cの先端(図2では左端)が制御ポート101よりも上記軸方向一方側(図2では右側)に位置しており、制御ポート101が排出ポート103と連通している。これにより、オイルポンプ10の制御油室42から制御ポート101に還流してきたオイルが排出ポート103を介してオイルパン201に排出されるため、制御油室42の内圧が低くなる。その結果、調整リング70が図2に示す初期位置に位置するようになり、オイルポンプ10における入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量は、その時点で実現できる最も多い吐出量となる。
一方、アクチュエータ100Aに入力される指示電流値Iocvが大きくなると、スプール100Cは、図2に示す位置から上記軸方向他方側(図2及び図3では左側)に変位するようになる。そして、スプール100Cのうち、環状溝105よりも先端側(図2及び図3では左側)の部位によって制御ポート101が閉塞されると、制御ポート101と排出ポート103との連通が解除される。これにより、オイルポンプ10の制御油室42のオイルが、排出ポート103を介してオイルパン201に戻されなくなる。
指示電流値Iocvがさらに大きくなると、制御ポート101と環状溝105内とが連通するようになる。環状溝105は供給ポート102と連通しているため、図3に示すように制御ポート101は供給ポート102と環状溝105を介して連通することとなる。その結果、供給ポート102を介してスリーブ100B内に流入してきたオイルが制御ポート101を介して制御油室42に供給される。この状態で指示電流値Iocvが大きくなるにつれて、制御ポート101と環状溝105とが連通する部分の流路断面積が徐々に大きくなる。したがって、指示電流値Iocvが大きいほど、制御ポート101を介して制御油室42に供給できるオイルの量が多くなる。
なお、スプール100Cが図2に示す位置に配置されている場合、排出ポート103と制御ポート101とが連通される一方、制御ポート101と供給ポート102との連通が遮断される。そのため、オイル制御バルブ100から制御油路111を介してオイルポンプ10の制御油室42にオイルが供給されない。したがって、図2でのスプール100Cの位置が、制御油室42にオイルを供給しない「第1の位置」に相当する。一方、スプール100Cが図3に示す位置に配置されている場合、排出ポート103と制御ポート101との連通が遮断される一方、制御ポート101と供給ポート102とが連通される。そのため、オイル制御バルブ100から制御油路111を介して制御油室42にオイルが供給される。したがって、図3でのスプール100Cの位置が、制御油室42にオイルを供給する「第2の位置」に相当する。
また、オイルポンプ10の制御油室42内のオイルは、オイルポンプ10の構成部品の間の隙間から制御油室42外に漏れ出てしまう。そのため、制御油室42の内圧を低くしないようにするためには、オイル制御バルブ100から制御油室42にオイルを供給し続ける必要がある。そして、制御ポート101を介して制御油室42に供給されるオイルの量が多いほど、制御油室42の内圧が高い状態で、制御油室42へのオイルの供給量と制御油室42からのオイルの漏出量とが平衡状態になる。したがって、本実施形態では、指示電流値Iocvが大きくなるにつれ、制御油室42の容積が大きくなる方向に調整リング70が変位し、オイルポンプ10における入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が徐々に少なくなる。
次に、図1及び図4を参照し、制御油路111について説明する。
図1及び図4に示すように、制御油路111は、オイル制御バルブ100の制御ポート101と、オイルポンプ10の制御油室42とを繋ぐ油路である。この制御油路111は、制御ポート101に接続されているオイル降下路120と、クランク延伸方向Xにおけるオイル降下路120よりも制御油室42側に位置するオイル上昇路130とを有している。オイル降下路120は、制御油室42側の端122(図4における左端)がオイル制御バルブ100側の端121(図4における右端)よりも車両下方に位置するように路面90に対して傾斜している。なお、オイル降下路120のオイル制御バルブ100側の端121は、クランク延伸方向Xにおけるエンジン200の中心Lよりも一方側(図中右側)に位置している。
オイル上昇路130のオイル制御バルブ100側の端131(図4における右端)は、オイル降下路120の制御油室42側の端122に接続されている。また、オイル上昇路130の制御油室42側の端132(図4における左端)は、クランク延伸方向Xにおけるエンジン200の中心Lよりも他方側(図中左側)に位置している。そして、オイル上昇路130は、制御油室42側の端132がオイル制御バルブ100側の端131よりも車両上方に位置するように路面90に対して傾斜している。しかも、オイル上昇路130の制御油室42側の端132は、オイル降下路120のオイル制御バルブ100側の端121よりも車両上方に位置している。なお、本実施形態では、制御油路111のうち、オイル降下路120のオイル制御バルブ100側の端121からオイル上昇路130の制御油室42側の端132までの区間のことを、「貯留区間RS」という。
次に、図2を参照し、オイル供給装置210の制御装置300について説明する。
図2に示すように、制御装置300には、油圧センサ311と、温度センサ312と、クランク角センサ313とが電気的に接続されている。油圧センサ311はメインオイルギャラリ202内におけるオイルの圧力である油圧PSを検出し、温度センサ312はオイルポンプ10に供給されるオイルの温度である油温TMPを検出する。また、クランク角センサ313は、クランク軸の回転速度であるエンジン回転速度NEを検出する。そして、制御装置300は、これら各センサ311〜313によって検出された情報を基に、オイル制御バルブ100のアクチュエータ100Aに対する指示電流値Iocvを制御することにより、オイルポンプ10の作動を制御するようになっている。
また、制御装置300は、オイル制御バルブ100の作動を制御するための機能部として、バルブ制御部301及び期間決定部302を有している。
バルブ制御部301は、オイル制御バルブ100の作動、すなわちアクチュエータ100Aに対する指示電流値Iocvを制御する。すなわち、バルブ制御部301は、油圧センサ311によって検出されている油圧PSと目標油圧とを基に指示電流値Iocvを算出している。例えば、バルブ制御部301は、油圧PSが目標油圧よりも低いときには、指示電流値Iocvを小さくする。これにより、オイル制御バルブ100からオイルポンプ10の制御油室42に供給されるオイルの量が減少し、制御油室42の内圧が低くなる。その結果、オイルポンプ10における入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量が増え、油圧PSが高くなる。
また、バルブ制御部301は、オイル制御バルブ100のアクチュエータ100Aに対する指示電流値Iocvを「0」と等しくした状態でオイルポンプ10からオイルを吐出させるフル吐出制御を実施することもある。例えば、バルブ制御部301は、オイルポンプ10やオイル制御バルブ100に異常が発生している可能性があると判定したときに、フル吐出制御を実施することがある。
期間決定部302は、バルブ制御部301が実行するオイル供給処理の実施期間である規定期間TMThを、温度センサ312によって検出されている油温TMPに応じた長さとする。具体的には、期間決定部302は、油温TMPが低いほど規定期間TMThを長くする。なお、オイル供給処理については後述する。
次に、図5を参照し、バルブ制御部301が実行する処理ルーチンの1つを説明する。この処理ルーチンは、エンジン200の運転停止が要求されたときにおけるオイル制御バルブ100の作動を制御するために実行されるものである。
図5に示すように、バルブ制御部301は、エンジンの運転停止が要求されているか否かを判定する(ステップS11)。ここでいう運転停止の要求とは、ハイブリッド車両などにおけるエンジン200の自動停止の要求、及び、イグニッションスイッチのオフ操作による運転停止の要求の双方を含んでいる。運転停止が要求されていない場合(ステップS11:NO)、バルブ制御部301は、ステップS11の判定処理を繰り返す。一方、運転停止が要求されている場合(ステップS11:YES)、バルブ制御部301は、上記フル吐出制御の実施中であるか否かを判定する(ステップS12)。フル吐出制御を実施している場合、バルブ制御部301は、指示電流値Iocvが「0」と等しいため、オイルポンプ10の制御油室42にオイルがほとんど残っていない可能性があると判定することができる。一方、フル吐出制御が実施されていない場合、バルブ制御部301は、オイル制御バルブ100から制御油室42にオイルが供給されているため、制御油室42及び制御油路111の双方がオイルで満たされていると判定することができる。
そのため、フル吐出制御を実施していない場合(ステップS12:NO)、バルブ制御部301は、指示電流値Iocvを「0」と等しくしてオイル制御バルブ100の作動を停止させる(ステップS13)。その後、バルブ制御部301は、本処理ルーチンを終了する。
一方、フル吐出制御を実施している場合(ステップS12:YES)、バルブ制御部301は、指示電流値Iocvを大きくしてオイル制御バルブ100のスプール100Cを上記第2の位置まで変位させるオイル供給処理の実施を開始する(ステップS14)。すなわち、オイル供給処理は、指示電流値Iocvを「0」よりも大きくしてオイル制御バルブ100から制御油路111を介して制御油室42にオイルを供給する処理である。続いて、バルブ制御部301は、期間決定部302によって決定された規定期間TMThが経過したか否かを判定する(ステップS15)。規定期間TMThが未だ経過していない場合(ステップS15:NO)、バルブ制御部301は、ステップS15の判定処理を繰り返す。一方、規定期間TMThが既に経過している場合(ステップS15:YES)、バルブ制御部301は、オイル供給処理の実施を終了する(ステップS16)。すると、指示電流値Iocvが「0」と等しくなる。その後、バルブ制御部301は、本処理ルーチンを終了する。
次に、図6を参照し、フル吐出制御が実施されている最中にエンジン200の運転停止が要求された際の作用を効果とともに説明する。
図6(a),(b)に示すように、フル吐出制御が実施されている第1のタイミングt11でエンジン200の運転停止が要求されると、オイル供給処理の実施が開始される。すると、オイル制御バルブ100のアクチュエータ100Aに対する指示電流値Iocvが「0」から大きくなる。これにより、オイル制御バルブ100では、スプール100Cが図2に示す第1の位置から図3に示す第2の位置に移動し、制御ポート101及び制御油路111を介したオイルポンプ10の制御油室42へのオイルの供給が開始される。
図6に示す例では、第2のタイミングt12から第3のタイミングt13までの間で、エンジン200の運転が停止される。また、本例では、オイル供給処理は、第3のタイミングt13よりもあとの第4のタイミングt14まで実施される。
第1のタイミングt11から第3のタイミングt13までの期間では、エンジン200のクランク軸が未だ回転しているため、オイルポンプ10からオイルが未だ吐出されている。そのため、当該期間では、オイルポンプ10の吐出ポート13から吐出されたオイルの一部をオイル制御バルブ100及び制御油路111を介して制御油室42に供給することができる。そのため、エンジン200の運転停止が要求された時点では制御油室42内にオイルがほとんど残っていなかったとしても、運転停止の要求を契機にオイル供給処理を実施することで、オイルポンプ10から吐出されたオイルを制御油室42に供給することができる。つまり、エンジン200の停止時点での制御油室42のオイルの残量を、オイル供給処理を実施しない場合よりも多くすることができる。したがって、その後にエンジン200の運転を開始させる際に制御油室42に残っているオイルの量を、運転停止が要求されてもオイル供給処理を実施しない場合よりも多くすることができる。その結果、エンジン200の運転の開始からオイルポンプ10における入力軸11の一回転あたりのオイルの吐出量の制御が可能となるまでに要する時間を短縮することができる。
なお、本実施形態では、図6に示すようにクランク軸の回転が止まったあとでもオイル供給処理の実施が継続されている。すなわち、第3のタイミングt13から第4のタイミングt14までの期間では、オイルポンプ10からオイルが吐出されていない状態でも、オイル制御バルブ100ではスプール100Cが第2の位置に配置されていることとなる。
ここで、図1に示すようにメインオイルギャラリ202はオイル制御バルブ100及びオイルポンプ10よりも車両上方に配置されている。そのため、オイルポンプ10からのオイルの吐出が停止されると、メインオイルギャラリ202内のオイルが吐出油路13aをオイルポンプ10側に逆流するようになる。その結果、このように吐出油路13aを逆流するオイルの一部が、供給油路112を流れてオイル制御バルブ100の供給ポート102に流入する。すなわち、吐出油路13aを逆流して供給ポート102に流入したオイルが制御ポート101及び制御油路111を介して制御油室42に供給される。したがって、クランク軸の回転の停止を契機にオイル供給処理の実施が終了される場合と比較し、エンジン200の運転停止が要求された以降における制御油室42へのオイルの供給量を増大させることができる。よって、その後にエンジン200の運転を開始させる際に制御油室42に残っているオイルの量をさらに多くすることができる。
また、油温TMPが低くてオイルの粘度が高いほど、オイル供給処理の実施によって制御油室42に供給できるオイルの量が少なくなりやすい。そのため、本実施形態では、オイル供給処理の実施期間を、油温TMPが低いほど長くしている。したがって、油温TMPが低くても、オイル供給処理の実施の終了時における制御油室42内のオイルの量が少なくなりにくい。
さらに、フル吐出制御が実施されていない状況下でエンジン200の運転停止が要求された場合、オイル制御バルブ100から制御油室42にオイルが供給されていて制御油室42がオイルで満たされているため、オイル供給処理が実施されない。したがって、オイル供給処理の実施頻度の増大を抑制できる分、オイル制御バルブ100の消費電力の増大を抑制することができる。
なお、制御ポート101と制御油室42とを繋ぐ制御油路111には、図4に示す貯留区間RSが設けられている。貯留区間RSはオイル降下路120及びオイル上昇路130の双方を備えた構成となっているため、オイル制御バルブ100でスプール100Cが第1の位置に配置されているときに、この貯留区間RS内のオイルが制御ポート101側にも制御油室42側にも流出しにくい。その結果、エンジン200の運転の停止によって、オイル制御バルブ100のスプール100Cが第1の位置に配置されている状態、すなわちオイル制御バルブ100から制御油室42にオイルが供給されない状態が長期に亘って継続されても、ある程度の量のオイルを制御油路111内に残すことができる。その結果、制御油室42にオイルがほとんど残っていない状態でエンジン200の運転が開始された場合、制御油路111内にオイルが残っている分、制御油室42内がオイルで早期に満たされるようになる。したがって、その後にエンジン200の運転の開始が要求された場合、当該運転の開始からオイルポンプ10における入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量の制御が可能となるまでに要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、オイル上昇路130における制御油室42側の端132がオイル降下路120のオイル制御バルブ100側の端121よりも車両上方に配置されている。そのため、オイル上昇路130における制御油室42側の端132がオイル降下路120のオイル制御バルブ100側の端121よりも車両下方に位置している場合と比較し、貯留区間RS内でより多くのオイルを貯留することができる。そのため、制御油室42にオイルがほとんど残っていない状態でエンジン200の運転が開始された場合、制御油路111内に残っているオイルの量が多い分、制御油室42内をオイルで早期に満たすことができる。
さらに、本実施形態では、貯留区間RSの両端のうちの一端は、クランク延伸方向Xにおいてエンジン200の中心Lよりも一方側に位置しているオイル制御バルブ100に接続されている。一方、貯留区間RSの両端のうちの他端は、クランク延伸方向Xにおける中心Lよりも他方側に位置している。そのため、貯留区間RSの両端がクランク延伸方向Xにおける中心Lよりも一方側に位置している場合と比較し、貯留区間RSの容積を大きくすることができる。これにより、オイル制御バルブ100から制御油路111を介して制御油室42にオイルが供給されなくなっても、より多くのオイルを制御油路111に貯留させることができる。そのため、制御油室42にオイルがほとんど残っていない状態でエンジン200の運転が開始された場合、制御油路111内に残っているオイルの量が多い分、制御油室42内をオイルで早期に満たすことができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・オイル供給処理の実施によって制御油室42及び制御油路111をオイルで満たすことができるのであれば、オイル供給処理の実施期間である規定期間TMThを、油温TMPに拘わらず、予め設定されている所定値で固定してもよい。
・上記実施形態では、クランク軸の回転が停止してもオイル供給処理の実施が継続されるようになっているが、オイル供給処理の実施によって制御油室42及び制御油路111をオイルで満たすことができるのであれば、クランク軸の回転の停止時にオイル供給処理の実施を終了させるようにしてもよい。また、クランク軸の回転の停止前にオイル供給処理の実施を終了させるようにしてもよい。
10…オイルポンプ、11…入力軸、42…制御油室、100…オイル制御バルブ、200…エンジン、210…オイル供給装置、301…バルブ制御部。

Claims (1)

  1. 制御油室を有するオイルポンプと、指示電流値に応じて前記制御油室に対するオイルの給排状態を変更するオイル制御バルブと、前記オイル制御バルブの作動を制御するバルブ制御部と、を備え、
    前記オイルポンプは、エンジンのクランク軸の回転に同期して回転する入力軸を有し、且つ、前記制御油室の内圧が変更されると、前記入力軸の一回転あたりのオイルの吐出量が変わるように構成されており、
    前記オイル制御バルブは、前記指示電流値が「0」と等しいときに、同オイル制御バルブから前記制御油室へのオイルの供給が停止され、前記指示電流値が「0」より大きいときに、同オイル制御バルブから前記制御油室にオイルが供給されるように構成されており、
    前記バルブ制御部は、前記指示電流値が「0」と等しいときに前記エンジンの運転停止が要求されたことを条件に、前記指示電流値を「0」よりも大きくして前記オイル制御バルブから前記制御油室にオイルを供給するオイル供給処理を実施する
    エンジンのオイル供給装置。
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