JP2018154696A - 水性ラテックス液体組成物、及び液体を吐出する装置 - Google Patents

水性ラテックス液体組成物、及び液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出安定性が良好であり、得られる画像の定着性に優れる水性ラテックス液体組成物の提供。【解決手段】水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒を含む水性液体組成物と、樹脂と、顔料と、を含有する水性ラテックス液体組成物であって、前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における、前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、0.7倍以上である水性ラテックス液体組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、水性ラテックス液体組成物、及び液体を吐出する装置に関する。
インクジェット記録方法は、数十μmといった微細なノズルからインクを吐出するため、インクの目詰まり等の問題から、インクの着色剤としては、溶解性の高い染料が用いられてきた。
染料を用いたインクは発色性に優れており、写真プリントにおいて銀塩写真に匹敵する画質を得ることができるが、その反面、耐水性、耐光性、耐ガス性など画像保存性に劣る欠点を有している。この欠点を補うため、インクの着色剤として顔料の利用が進められ、工業用の大判プリンタや高速プリンタから、パーソナル市場やオフィス市場のプリンタにも搭載されている。
また、印刷媒体もインクジェット専用紙からコピー用紙、オフセットコート紙、更にはプラスチックのフィルムに印字されるようになってきた。プラスチックのフィルムへの印字には、従来の紙への印刷で用いたインクでは、印字物の耐水性、耐曲げ性、耐擦過性といった定着性が悪いという問題があった。
これらの問題を解決するために、インクに樹脂成分を含有する、又は樹脂の含有比率を高めることが行われている。前記インクが水性の場合には、樹脂成分は大きさが100nm以下の粒子として含有されており、水性ラテックスインクとも呼ばれることがある。
インクの記録媒体への定着性を向上させるために、非吸収性の記録媒体への印字用として、最低造膜温度が20℃以下の樹脂を含むインク組成物を用いたインクジェット記録方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、吐出安定性が良好であり、得られる画像の定着性に優れる水性ラテックス液体組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の水性ラテックス液体組成物は、水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒を含む水性液体組成物と、樹脂と、顔料と、を含有する水性ラテックス液体組成物であって、前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における、前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、0.7倍以上である。
本発明によると、吐出安定性が良好であり、得られる画像の定着性に優れる水性ラテックス液体組成物を提供することができる。
図1は、本発明の液体を吐出する装置の一例を示す要部平面説明図である。 図2は、本発明の液体を吐出する装置の他の一例を示す要部側面説明図である。 図3は、本発明の液体を吐出する装置における液体吐出ユニットの一例を示す要部平面説明図である。 図4は、本発明の液体を吐出する装置における液体吐出ユニットの他の一例を示す正面説明図である。 図5は、水の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。 図6は、実施例1における水性ラテックス液体組成物1の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。 図7は、比較例1における水性ラテックス液体組成物2の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。 図8は、比較例2における水性ラテックス液体組成物3の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。 図9は、比較例3における水性ラテックス液体組成物4の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。 図10は、実施例2における水性ラテックス液体組成物5の加熱経過時間に対する蒸発速度変化を示す図である。
(水性ラテックス液体組成物)
本発明の水性ラテックス液体組成物(以下、「ラテックスインク」又は「インク」とも称することがある)は、水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒を含む水性液体組成物と、樹脂と、顔料と、を含有する水性ラテックス液体組成物であって、前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における、前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、0.7倍以上であり、更に必要に応じてその他の成分を含む。
本発明の水性ラテックス液体組成物は、従来のインクジェット記録方法にて用いられるインク組成物では、ノズル孔近傍で造膜、増粘してしまい、より顕著な目詰まりによりインク吐出が悪化するという問題があるという知見に基づくものである。また、従来のインクジェット記録方法にて用いられるインク組成物では、インク吐出を維持させるためのクリーニング負荷が大きくなり、クリーニングに要するインク消費量も増えて、ランニングコストに大きく影響するという問題があるという知見に基づくものである。
なお、前記水性ラテックス液体組成物におけるラテックスとは、微細な樹脂粒子が水性溶媒に代表される媒体に安定分散した分散液を意味する。
[蒸発速度]
前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度としては、前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境において、水の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における蒸発速度に対して、0.7倍以上であり、0.77倍以上が好ましい。前記蒸発速度が、0.7倍以上であると、水性ラテックス液体組成物の吐出安定性を向上することができる。
前記蒸発速度は、例えば、加熱式水分計(装置名:MX−50、株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定することができる。具体的には、加熱用の容器に、内径27mmのガラス製フラットシャーレを用いて、これに試料を2g入れて120℃にて加熱し、加熱式水分計で計測される重量変化、液密度(全て1g/cmとする)、液表面積(フラットシャーレの表面積)から求めることができる。
<樹脂>
前記樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂としては、ラテックス、樹脂エマルジョンとして添加することが好ましい。これらは、記録媒体表面で樹脂粒子が皮膜を形成し、印刷物の耐光性、耐水性、及び耐擦性を向上させる効果を有する。
前記樹脂の体積平均粒径としては、樹脂エマルジョンを形成すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150nm以下が好ましく、5nm以上100nm以下がより好ましい。前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
前記樹脂としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、以上、日本ペイント株式会社製);ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、DIC株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、DIC株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、ビニブラン701(塩化ビニル系樹脂エマルジョン、日信化学工業株式会社製)、ビニブラン715S(塩化ビニル系樹脂エマルジョン、日信化学工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂の含有量としては、水性ラテックス液体組成物全量に対して、0.1質量%以上40質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましい。
前記水性ラテックス液体組成物としては、樹脂がカルボキシル基を有し、後述の反応液に含まれる多価金属カチオンと高い反応性を有することが好ましい。
本発明の水性ラテックス液体組成物は、ラテックス、樹脂エマルジョン以外に水溶性化合物ポリマーを含有することができる。
前記水溶性化合物ポリマーとしては、主に、レオロジーコントロール剤として用いることができる。
前記水溶性化合物ポリマーとしては、例えば、天然系水溶性化合物ポリマー、半合成系水溶性化合物ポリマー、純合成系水溶性化合物ポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記天然系水溶性化合物ポリマーとしては、例えば、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物系ポリマー;アルギン酸塩、カラギーナン、寒天等の海藻系ポリマー、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系ポリマー;キサンテンガム、デキストラン等の微生物系ポリマー又はセラックなどが挙げられる。
前記半合成系水溶性化合物ポリマーとしては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系ポリマー;デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系ポリマー;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系ポリマーなどが挙げられる。
前記純合成系水溶性化合物ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系ポリマー、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、水溶性スチレン−アクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレン−アクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレン−マレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、βナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩などが挙げられる。
<水性液体組成物>
前記水性液体組成物としては、水性溶媒を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記水性液体組成物は、水を主な液媒体として使用し、インクジェット用インクとして所望の物性を有し、インクの乾燥によるノズルの目詰まりを防止することができる。
<<水性溶媒>>
前記水性溶媒としては、水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒である。前記水性溶媒の蒸気圧が、水の蒸気圧よりも低いと、吐出安定性を向上できる。なお、前記蒸気圧は、25℃での値である。25℃における水の蒸気圧は、3.2×10Paである。
前記水性溶媒の蒸気圧としては、水の蒸気圧よりも低い蒸気圧であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃において、0.01Pa以上100Pa以下が好ましく、0.01Pa以上10Pa以下がより好ましい。前記蒸気圧は、例えば、加熱式水分計(装置名:MX−50、株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定することができる。
前記水性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール(25℃での蒸気圧:6Pa)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、プロピレングリコールが好ましい。
また、その他の保湿成分としては、例えば、ソルビトール等の糖アルコール、ヒアルロン酸等の多糖類、ポリエチレングリコール等のポリマー、また、尿素、乳酸、クエン酸塩、アミノ酸系といった天然保湿成分なども用いることができる。これらの化合物は、水とともに単独もしくは複数を混合して用いられる。
前記水性溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水性ラテックス液体組成物全量に対して、1質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましい。
前記水性液体組成物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水性ラテックス液体組成物全量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上10質量%以下がより好ましい。
<顔料>
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色顔料;酸化鉄等の黒色顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記顔料としては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
より具体的には、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(ベンガラ)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
前記顔料としては、水性液体組成物中に安定に分散させるために、酸化反応によりカルボキシル基が導入されたカーボンブラック、カルボキシル基やスルホン酸基を含むジアゾニウム塩から生成されるラジカルとカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドンなどの顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、カルボキシル基やスルホン酸基を含むラジカル開始剤とカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドンなどの顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、顔料の官能基とカルボン酸の無水物を反応させてなる自己分散性顔料などを好適に用いることができる。
また、前記自己分散性の顔料とは異なり、顔料に吸着させて水性液体組成物中に分散させる場合、分散剤を用いることができる。
前記分散剤としては、例えば、高分子タイプ、界面活性剤のような低分子タイプなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記高分子タイプとしては、例えば、ポリアクリル酸およびその塩、ポリメタクリル酸およびその塩、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体およびその塩、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体およびその塩、スチレン−アクリル酸共重合体およびその塩、スチレン−メタクリル酸共重合体およびその塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体およびその塩、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体およびその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体およびその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体およびその塩、スチレン−マレイン酸共重合体およびその塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体およびその塩、酢酸ビニル−エチレン共重合体およびその塩、酢酸ビニル−クロトン酸共重合およびその塩、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体およびその塩、βナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物などが挙げられる。
前記低分子タイプとしては、例えば、オレイン酸およびその塩、ラウリン酸およびその塩、ベヘン酸およびその塩、ステアリン酸およびその塩、またそのような脂肪酸およびその塩、ドデシルスルホン酸およびその塩、デシルスルホン酸およびその塩、またそのようなアルキルスルホン酸およびその塩、ラウリル硫酸塩、オレイル硫酸塩などのアルキル硫酸エステル類、ドデシルベンゼンスルホン酸およびその塩、ラウリルベンゼンスルホン酸およびその塩、またそのようなアルキルベンゼンスルホン酸とその塩、ジオクチルスルホ琥珀酸およびその塩、ジヘキシルスルホ琥珀酸およびその塩、またそのようなジアルキルスルホ琥珀酸およびその塩、ナフチルスルホン酸およびその塩、ナフチルカルボン酸およびその塩、またそのような芳香族アニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、フッ素化アルキルカルボン酸およびその塩、フッ素化アルキルスルホン酸およびその塩等のフッ素系アニオン性界面活性剤などが挙げられる。
前記顔料としては、着色エマルジョン(着色樹脂粒子)を好適に用いることができる。
前記着色エマルジョンとしては、例えば、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などを顔料などにより着色したものなどが挙げられる。粒子の殻に当たる部分をポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などの親水性を有する樹脂で形成したり、反応性の界面活性剤などイオン性を有する界面活性剤で懸濁することにより、例えば、アニオン性の着色微粒子が水を主体とする液媒体に懸濁された着色エマルジョンを得ることができる。これらの樹脂で被覆された顔料は、自己分散性顔料や分散剤分散顔料と比べて記録媒体への定着性を向上することができる。
前記顔料の粒径としては、最大個数換算で最大頻度が20nm以上150nm以下のものが好ましい。前記粒径が150nm以下であると、インクの吐出安定性や保存安定性を向上でき、また、画像濃度等の画像品質を高くすることができる。前記粒径が、20nm以上であると、インクの保存安定性、プリンタの吐出特性は安定し高い画像品質も得られ、かつ、分散操作や、分級操作が簡便となり、経済的にインクを製造することができる。
前記顔料の含有量としては、水性ラテックス液体組成物全量に対して、0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、顔料分散はカルボキシル基を有し、後述の反応液に含まれる多価金属カチオンと高い反応性を有するものであることが好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、pH調整剤、濡れ性を改善する界面活性剤、pH緩衝剤、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤、防錆剤、キレート剤などが挙げられる。
<<pH調整剤>>
本発明の水性ラテックス液体組成物には、pHを酸性やアルカリ性に調整させるためのpH調整剤を含むことが好ましい。インクジェットヘッドの材質によりpHを調整することで接液性を改善することができる。
前記pH調整剤としては、例えば、酸性pH調整剤、アルカリ性pH調整剤などが挙げられる。
前記酸性pH調整剤としては、例えば、ホウ酸、炭酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、塩化アンモニウムなどが挙げられる。
前記アルカリ性pH調整剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第四級アンモニウム水酸化物、第四級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類などが挙げられる。
前記水性ラテックス液体組成物の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、粘度、表面張力、導電率などを選択することができる。
前記粘度としては、25℃において、1mPa・s以上20mPa・s以下が好ましく、3mPa・s以上12mPa・s以下が好ましい。前記粘度としては、例えば、回転式粘度計(東機産業社製、RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定することができる。
前記表面張力としては、10mN/m以上60mN/m以下が好ましく、20mN/m以上40mN/m以下がより好ましい。前記表面張力は、例えば、表面張力計(PocketDyne、KRUSS社製)により測定することができる。
前記動的表面張力としては、15mN/m以上50mN/m以下が好ましく、20mN/m以上40mN/m以下がより好ましい。なお、前記動的表面張力は、例えば、ハンディ動的表面張力計(装置名:BP50、KRUSS社製)を用いて、バブルプレッシャー法にて測定することができる。
前記導電率としては、0.001S/m以上1S/m以下が好ましく、0.01S/m以上0.2S/m以下がより好ましい。前記導電率は、例えば、電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)を用いて、25℃の条件により測定できる。
(液体を吐出する装置、及び液体を吐出する方法)
本発明の液体を吐出する装置は、記録媒体と、前記記録媒体上に、信号に応じて本発明の水性ラテックス液体組成物を付与する付与手段と、を有し、塗布手段、及び乾燥手段を有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記液体を吐出する方法は、記録媒体上に、信号に応じて本発明の水性ラテックス液体組成物を付与する付与工程を含み、塗布工程、及び乾燥工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<付与手段、及び付与工程>
前記付与手段は、前記記録媒体上に、信号に応じて前記水性ラテックス液体組成物を付与する手段である。
前記付与工程は、前記記録媒体上に、信号に応じて前記水性ラテックス液体組成物を付与する工程である。
前記付与工程は、前記付与手段により好適に実施することができる。
前記水性ラテックス液体組成物は、本発明の水性ラテックス液体組成物と同様のものを用いることができる。
前記付与手段としては、特に制限はなく、例えば、インクジェットヘッドなどが挙げられる。
前記インクジェットヘッドとしては、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などいずれの場合も含まれる。
前記水性ラテックス液体組成物は、刺激を印加することにより付与することが好ましい。
前記刺激は、例えば、前記刺激発生手段により発生させることができ、前記刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱(温度)、圧力、振動、光などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好ましい。
前記水性ラテックス液体組成物の付与の態様としては、特に制限はなく、前記刺激の種類等に応じて異なり、例えば、前記刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内の前記水性ラテックス液体組成物に対し、記録信号に対応した熱エネルギーを、例えば、サーマルヘッド等を用いて付与し、前記熱エネルギーにより前記インクに気泡を発生させ、前記気泡の圧力により、前記記録ヘッドのノズル孔から前記水性ラテックス液体組成物を液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合、例えば、記録ヘッド内の水性ラテックス液体組成物流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から前記水性ラテックス液体組成物を液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。
前記付与させる前記水性ラテックス液体組成物の液滴は、その大きさとしては、例えば、3pL以上40pL以下が好ましく、その吐出噴射の速さとしては、5m/s以上20m/s以下が好ましく、その駆動周波数としては1kHz以上が好ましく、その解像度としては300dpi以上が好ましい。
<塗布手段、及び塗布工程>
前記塗布手段は、前記水性ラテックス液体組成物と接触したときに、前記水性ラテックス液体組成物中の前記樹脂及び前記顔料を凝集させることが可能な反応液を前記記録媒体に塗布する手段である。
前記塗布工程は、前記水性ラテックス液体組成物と接触したときに、前記水性ラテックス液体組成物中の樹脂及び顔料を凝集させることが可能な反応液を前記記録媒体に塗布する工程である。
前記塗布工程は、前記塗布手段により好適に実施することができる。
−反応液−
前記反応液としては、水性ラテックス液体組成物中の前記顔料や前記樹脂と反応してこれらを凝集させることができる反応剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記反応剤としては、例えば、Ca2+、Mg2+、Ba2+等の二価金属イオン、Al3+、Fe3+等の三価金属イオンなどの多価金属カチオン、ポリアミン誘導体、乳酸等の酸性化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記反応剤としては、水を主成分とする水性液体組成物中に溶解していることが好ましい。
前記反応液としては、前記水性ラテックス液体組成物に含まれているものと同様のラテックス等の樹脂や水性溶媒、界面活性剤などを含むことが好ましい。
前記反応剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、反応液全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
前記記録媒体への前記反応液の塗布量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液膜厚みとして0.5μm以上10μm以下が好ましく、1μm以上4μm以下がより好ましい。
前記反応液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フレキソ方式、グラビア方式、ダイコーター方式、スプレー方式、インクジェット方式などが挙げられる。
前記液体を吐出する方法としては、記録液としての水性ラテックス液体組成物と、反応液とをタンクに収納し、水性ラテックス液体組成物はチューブを介してインクジェットヘッドにポンプで供給される。水性ラテックス液体組成物、インクジェットヘッド、供給チューブ、及び供給ポンプは、少なくともブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色分が具備されている。前記反応液は、供給チューブ、及び供給ポンプにより塗布ユニットに供給される。塗布ユニットによって所定量の反応液を記録媒体へ均一に塗布する。
前記インクジェットヘッドは、キャリッジに沿ってモーターで駆動するいわゆるマルチパスタイプのシリアル方式であってもよく、インクジェットヘッドが固定されたいわゆるシングルパスタイプのラインヘッド方式であってもどちらでもよい。
[記録媒体]
前記記録媒体としては、水性ラテックス液体組成物に対して非吸収性を有することが好ましい。
また、前記記録媒体としては、表面材質がプラスチック又は金属であることが好ましい。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェットコート紙やコピー用紙などの紙媒体のほか、非吸収性媒体として、PETフィルム、PPフィルム、ナイロンフィルム、アルミ蒸着PETフィルム等プラスチックフィルムや金属コートしたプラスチックフィルムなどが挙げられる。
<乾燥手段、及び乾燥工程>
前記乾燥手段は、前記水性ラテックス液体組成物中の前記水性液体組成物を乾燥除去する手段である。
前記乾燥工程は、前記水性ラテックス液体組成物中の前記水性液体組成物を乾燥除去する工程である。
前記乾燥工程は、前記乾燥手段により好適に実施することができる。
前記乾燥としては、前記水性ラテックス液体組成物中の水性液体組成物を乾燥除去できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗布ユニットによる反応液の塗布後、インクジェットヘッドによる水性ラテックス液体組成物を塗布し、その後、記録媒体を加熱することが好ましい。
前記加熱としては、例えば、ヒーターなどを用いることができる。
前記ヒーターとしては、赤外線照射や温風吹きつけ等の非接触で加熱するものであってもよいし、ホットプレートのような接触して過熱するものであってもよい。
前記乾燥の温度としては、前記記録媒体が熱変形しない温度範囲が好ましく、前記記録媒体がPETフィルムの場合は、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は同装置の要部平面説明図、図2は同装置の要部側面説明図である。
この装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド404及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド404は、複数のノズル11からなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド404の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド404に供給するための供給機構494により、ヘッドタンク441には、液体カートリッジ450に貯留されている液体が供給される。
供給機構494は、液体カートリッジ450を装着する充填部であるカートリッジホルダ451、チューブ456、送液ポンプを含む送液ユニット452等で構成される。液体カートリッジ450はカートリッジホルダ451に着脱可能に装着される。ヘッドタンク441には、チューブ456を介して送液ユニット452によって、液体カートリッジ450から液体が送液される。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド404のノズル面(ノズル11が形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成する。
このように、この装置では、本発明に係る液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について図3を参照して説明する。図16は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニットは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図4を参照して説明する。図4は同ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニットは、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド404と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド404と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本発明において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙にかかわる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」としては、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)などが挙げられる。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液、又は、アミノ酸、たんぱく質、カルシウムを含む溶液及び分散液なども含まれる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
「液体吐出ユニット」とは、前記液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体を意味する。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていてもよい。
例えば、前記液体吐出ユニットとして、図2で示した液体吐出ユニット440のように、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、図3で示したように、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、図4で示したように、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下のようにして、「蒸発速度」、「動的表面張力」、及び「粘度」を測定した。
(蒸発速度)
前記蒸発速度は、加熱式水分計(装置名:MX−50、株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定した。具体的には、加熱用の容器には内径27mmのガラス製フラットシャーレを用いて、これに試料を2g入れて120℃で加熱した。ここで、蒸発速度(μm/s)は、加熱式水分計で計測される重量変化、液密度(全て1g/cmとした)、液表面積(フラットシャーレの表面積)から求めた値である。加熱式水分計の計測は10秒毎に計測した。
(動的表面張力)
前記動的表面張力は、ハンディ動的表面張力計(装置名:BP50、KRUSS社製)を用いて、バブルプレッシャー法にて測定した。
(粘度)
前記粘度は、回転式粘度計(東機産業社製、RE−80L)を使用した。測定条件としては、25℃、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数:50rpm、3分間で測定した。
(実施例1)
水性ラテックス液体組成物1を以下の含有量になるように調製した。
・ブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分濃度:20質量%、キャボット社製):13.7質量%
・樹脂エマルジョン(ビニブラン701、塩化ビニル系樹脂エマルジョン、固形分濃度29.4質量%、日信化学工業株式会社製):37.1質量%
・プロピレングリコール:(関東化学株式会社製、20℃での蒸気圧:10.6Pa)30質量%
・フッ素系界面活性剤(Capstone FS−30、有効成分25質量%、DuPont社製):4質量%
・蒸留水:残量
常温(25℃)で30分間撹拌した後、超音波装置(装置名:超音波洗浄機Model VS70RS1、アズワン社製)を用いて、10分間超音波処理を行ない、平均孔径が0.8μmの親水フィルター(商品名:DISMIC−25CS、ADVANTEC社製)でろ過して、水性ラテックス液体組成物1を得た。
動的表面張力は、ライフタイム1,000ms、100ms、10msにおいて、それぞれ21.8mN/m、25.3mN/m、34.2mN/mであった。また、25℃での粘度は、6.5mPa・sであった。
試料の蒸発速度を測定し、試料2g中、5質量%以上25質量%以下、つまり1.9gから1.5gになるまでの時間からこの間の平均蒸発速度を求めた。
蒸留水(水)の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図5に示す。加熱式水分計の計測は10秒毎に計測したため、10秒毎の蒸発速度変化を図5に示した。水の平均蒸発速度は、3.0μm/sであった。
一方、水性ラテックス液体組成物1の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図6に示す。水性ラテックス液体組成物1の平均蒸発速度は、2.9μm/sであった。よって、水性ラテックス液体組成物1の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、2.9/3.0倍(0.97倍)であった。
(比較例1)
実施例1において、組成を下記組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、水性ラテックス液体組成物2を得た。
水性ラテックス液体組成物2を以下の含有量になるように調製した。
・ブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分濃度:20質量%、キャボット製):13.7質量%
・樹脂エマルジョン(ビニブラン715S、塩化ビニル系樹脂エマルジョン、固形分濃度:23.8質量%、日信化学工業株式会社製):45.8質量%
・プロピレングリコール:(関東化学株式会社製、20℃での蒸気圧:10.6Pa)30質量%
・フッ素系界面活性剤(Capstone FS−30、有効成分25質量%、DuPont社製):4質量%
・蒸留水:残量
動的表面張力は、ライフタイム1,000ms、100ms、10msでの動的表面張力はそれぞれ、22.0mN/m、25.2mN/m、35.1mN/mであった。また、25℃での粘度は、6.6mPa・sであった。
水性ラテックス液体組成物2の蒸発速度を、実施例1と同様にして測定した。水性ラテックス液体組成物2の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図7に示す。水性ラテックス液体組成物2の平均蒸発速度は1.7μm/sであった。よって、水性ラテックス液体組成物2の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、1.7/3.0倍(0.57倍)となった。
(比較例2)
実施例1において、水性ラテックス液体組成物1を市販インクA(商品名:GC31K、株式会社リコー製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、水性ラテックス液体組成物3を得た。前記水性ラテックス液体組成物3は、単独に分散した樹脂エマルジョンを含有していない。
動的表面張力は、ライフタイム1,000ms、100ms、10msでの動的表面張力はそれぞれ、42.0mN/m、33.2mN/m、27.4mN/mであった。また、25℃での粘度は、8.0mPa・sであった。
水性ラテックス液体組成物3の蒸発速度を、実施例1と同様にして測定した。水性ラテックス液体組成物3の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図8に示す。水性ラテックス液体組成物3の平均蒸発速度は2.8μm/sであった。よって、水性ラテックス液体組成物3の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、2.8/3.0倍(0.93倍)となった。
(比較例3)
実施例1において、水性ラテックス液体組成物1を市販インクB(商品名:GC41K、株式会社リコー製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、水性ラテックス液体組成物3を得た。前記水性ラテックス液体組成物4は、単独に分散した樹脂エマルジョンを含有していない。
動的表面張力は、ライフタイム1,000ms、100ms、10msでの動的表面張力はそれぞれ、34.2mN/m、31.4mN/m、30.5mN/mであった。また、25℃での粘度は、8.0mPa・sであった。
水性ラテックス液体組成物4の蒸発速度を、実施例1と同様にして測定した。水性ラテックス液体組成物4の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図9に示す。水性ラテックス液体組成物4の平均蒸発速度は2.7μm/sであった。よって、水性ラテックス液体組成物4の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、2.7/3.0倍(0.90倍)となった。
(実施例2)
実施例1において、樹脂エマルジョンをビニブラン755(日信化学工業株式会社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、水性ラテックス液体組成物5を得た。
動的表面張力は、ライフタイム1,000ms、100ms、10msでの動的表面張力はそれぞれ、21.9mN/m、26.0mN/m、35.0mN/mであった。また、25℃での粘度は、6.8mPa・sであった。
水性ラテックス液体組成物5の蒸発速度を、実施例1と同様にして測定した。水性ラテックス液体組成物5の加熱経過時間に対する蒸発速度の変化を図10に示す。水性ラテックス液体組成物5の平均蒸発速度は2.3μm/sであった。よって、水性ラテックス液体組成物5の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、2.3/3.0倍(0.77倍)となった。
得られた水性ラテックス液体組成物を用いて、以下のようにして、「吐出安定性」、及び「定着性」を評価した。
(吐出安定性)
インクジェットヘッドは、ピエゾヘッド(MH2420、株式会社リコー製)を用いた。このピエゾヘッドに、水性ラテックス液体組成物(ラテックスインク)を内層FEPの不活性チューブ(TygonSE−200)を介して供給した。負圧調整は水頭差20mmで行なった。ピエゾヘッドの駆動波形は2μs−2.5μs−2μsの台形波で、駆動電圧は17Vで吐出を行った。また、記録媒体を備えたステージを40mm/sで動作させて300dpiの間隔でドットを形成するように、ピエゾヘッドの駆動周波数は472Hzで行なった。評価方法は、384ノズル全チャンネル正常吐出状態から、そのまま放置して、各チャンネル10ドット分吐出波形を印加した。放置時間によってノズル近傍のインク乾燥でノズル目詰まりが起きはじめると吐出曲がり、10ドット分の最初の数ドットの不吐出、10ドット完全不吐出となる。384ノズルのうち、1ノズルでも10ドット完全不吐出が出始めるようになるまでの時間を目詰まりの起きやすさの指標として、下記評価基準に基づいて、「吐出安定性」を評価した。評価環境は、23℃、50%RHで行った。
[評価基準]
○:放置時間30分間以上でも、10ドット完全不吐出が1チャンネルも起きない
×:放置時間30分間以下で、10ドット完全不吐出が1チャンネル以上起きる
(定着性)
ワイヤーバーコートにより各水性ラテックス液体組成物の液膜(5μmのウェット膜厚)をPETフィルム(東レ株式会社製、S10ルミラー、100μm膜厚)上に塗布し、70℃の乾燥機にて24時間乾燥させた。これをクロスカットガイド(COTEC社製、CCI−2、2mm間隔25マス)に従い、クロスカット法により下記評価基準に基づいて、「定着性」を評価した。
[評価基準]
○:25マスのうち、1マスも塗膜の剥離が見られない
×:25マスのうち、少なくとも1マスの塗膜の剥離が見られる
実施例1の水性ラテックス液体組成物1は、360分間以上でも10ドット完全不吐出が1チャンネルも起きなかった。
比較例1の水性ラテックス液体組成物2は、10ドット完全不吐出までの時間はおよそ1分間であり、吐出性は悪いという結果となった。
比較例2の水性ラテックス液体組成物3は、10ドット完全不吐出までの時間はおよそ80分間であり、良好な吐出性という結果となった。
比較例3の水性ラテックス液体組成物4は、10ドット完全不吐出までの時間はおよそ70分間であり、良好な吐出性という結果となった。
しかし、比較例2の水性ラテックス液体組成物3及び比較例3の水性ラテックス液体組成物4は、紙のような吸収性記録媒体を想定したインクであり、プラスチックフィルムのような非吸収性記録媒体では十分な定着性が得られなかった。
実施例2の水性ラテックス液体組成物5は、10ドット完全不吐出までの時間はおよそ45分間であり、許容範囲内という結果となった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒を含む水性液体組成物と、樹脂と、顔料と、を含有する水性ラテックス液体組成物であって、
前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における、前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、0.7倍以上であることを特徴とする水性ラテックス液体組成物である。
<2> 前記樹脂が、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、及び塩化ビニル系樹脂エマルジョンから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の水性ラテックス液体組成物である。
<3> 前記樹脂が、塩化ビニル系樹脂エマルジョンである前記<2>に記載の水性ラテックス液体組成物である。
<4> 前記水性溶媒が、エチレングリコール、及びプロピレングリコールの少なくともいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物である。
<5> 前記水性溶媒が、プロピレングリコールである前記<4>に記載の水性ラテックス液体組成物である。
<6> 前記水性溶媒の含有量が、1質量%以上50質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物である。
<7> 前記水性溶媒の含有量が、5質量%以上40質量%以下である前記<6>に記載の水性ラテックス液体組成物である。
<8> 前記顔料が、カーボンブラックである前記<1>から<7>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物である。
<9> 前記顔料の粒径が、最大個数換算で最大頻度が20nm以上150nm以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物である。
<10> 前記顔料の含有量が、0.1質量%以上20質量%以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物である。
<11> 前記顔料の含有量が、1質量%以上10質量%以下である前記<10>に記載の水性ラテックス液体組成物である。
<12> 記録媒体と、
前記記録媒体上に、信号に応じて前記<1>に記載の水性ラテックス液体組成物を付与する付与手段と、を有することを特徴とする液体を吐出する装置である。
<13> 前記記録媒体が、前記水性ラテックス液体組成物に対して非吸収性であり、かつ表面材質がプラスチック又は金属である前記<12>に記載の液体を吐出する装置である。
<14> 前記水性ラテックス液体組成物と接触したときに、前記水性ラテックス液体組成物中の前記樹脂及び前記顔料を凝集させることが可能な反応液を前記記録媒体に塗布する塗布手段をさらに有する前記<12>から<13>のいずれかに記載の液体を吐出する装置である。
<15> 前記反応液の含有量が、0.1質量%以上10質量%以下である前記<14>に記載の液体を吐出する装置である。
<16> 前記反応液の含有量が、1質量%以上5質量%以下である前記<15>に記載の液体を吐出する装置である。
<17> 前記水性ラテックス液体組成物中の前記水性液体組成物を乾燥除去する乾燥手段をさらに有する前記<12>から<16>のいずれかに記載の液体を吐出する装置である。
<18> 前記乾燥手段が、ヒーターである前記<17>に記載の液体を吐出する装置である。
<19> 前記ヒーターが、ホットプレートである前記<18>に記載の液体を吐出する装置である。
<20> 前記付与手段が、インクジェットヘッドである前記<12>から<19>のいずれかに記載の液体を吐出する装置である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の水性ラテックス液体組成物、及び前記<12>から<20>のいずれかに記載の液体を吐出する装置は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特許第3678303号公報

Claims (6)

  1. 水の蒸気圧よりも低い蒸気圧を有する水性溶媒を含む水性液体組成物と、樹脂と、顔料と、を含有する水性ラテックス液体組成物であって、
    前記水性ラテックス液体組成物の5質量%以上25質量%以下が蒸発する平均蒸発速度が3μm/s以下の蒸発環境における、前記水性ラテックス液体組成物の蒸発速度が、水の蒸発速度に対して、0.7倍以上であることを特徴とする水性ラテックス液体組成物。
  2. 記録媒体と、
    前記記録媒体上に、信号に応じて請求項1に記載の水性ラテックス液体組成物を付与する付与手段と、を有することを特徴とする液体を吐出する装置。
  3. 前記記録媒体が、前記水性ラテックス液体組成物に対して非吸収性であり、かつ表面材質がプラスチック又は金属である請求項2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記水性ラテックス液体組成物と接触したときに、前記水性ラテックス液体組成物中の前記樹脂及び前記顔料を凝集させることが可能な反応液を前記記録媒体に塗布する塗布手段をさらに有する請求項2から3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記水性ラテックス液体組成物中の前記水性液体組成物を乾燥除去する乾燥手段をさらに有する請求項2から4のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記付与手段が、インクジェットヘッドである請求項2から5のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
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