JP2018153750A - フィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】濾過効率が向上したフィルターを提供する。【解決手段】その内部を通過する気体を濾過するフィルター1であって、平板状に形成されたフィルター本体2を備え、フィルター本体2の側面6の通気性は、フィルター本体2の下面5の通気性より高く設定され、フィルター本体2の上面4の通気性は、フィルター本体2の下面5の通気性より高く設定されている。このように構成することで、フィルター本体の側面から上面へ気体が通過し易くなるため、上下方向に通過する場合に比して通過に要する距離が延び、濾過効率が向上する。【選択図】 図2

Description

この発明はフィルターに関し、特に所定の厚みを有するフィルターに関するものである。
従来、様々なタイプのレンジフードが開発されており、これに取り付けて油汚れを防止する為のフィルターも多数提案されてきた。
近年、整流板を備えるタイプのレンジフード(整流板付きレンジフード)が開発されている。このタイプのレンジフードは、フード部と整流板の間の隙間から吸気を行う構造となっており、この隙間を通過する気体の風速が速くなるため、従来のレンジフードと比較して吸引力が向上している。
又、このような整流板付きレンジフードに対して、特許文献1に開示されているように、フード部の下端部の周囲に取り付けるフィルターも提案されている。
このようなフィルターは、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂繊維からなる不織布であることが一般的であり、その厚さは0.5mmから最も厚くとも10mm程度である。その非常に薄い厚さのため、使用に際しては、上下方向(厚さ方向)を通過する気体を濾過して固体状の粉塵や、液体・気体状の油汚れ等を捕集する。
特開2017−015297号公報
しかしながら、これまで提案されているようなフィルターは、外観上ではフード部の下端部の周囲を覆う程の大きさであっても、濾過機能を奏しているのは非常に薄い厚さ部分にしか過ぎない。厚さを厚くすると空気が通過し難くなってしまうため、素材や不織布の密度を設計変更するとしても限界があり、空気の通過性を確保した上での濾過効率の点で未だ改善の余地があった。
又、これまで提案されているような整流板付きレンジフード用のフィルターは、フィルターを取り付けた状態では、整流板の外面を含めたフード部の下端部全面がフィルターに覆われることとなる。そのため、使用を続けるにしたがって、油汚れ等を捕集した状態のフィルターが視認されることとなり、美観や衛生の点で改善の余地があった。
更に、整流板付きレンジフードでは、前述の通りフード部と整流板の間の隙間から吸気を行う構造であるため、油を含んだ空気はフィルターの該隙間に対応する部分から主に吸気されて通過することになるので、フィルターの該隙間に対応する部分においてはフィルターに付着する油汚れ等がフィルターの他の部分に比して多くなる。よって、該隙間に対応する部分以外の他の部分はフィルターとしてまだ使用できるにもかかわらず、新しいフィルターに交換しなければならない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、濾過効率が向上したフィルターを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、その内部を通過する気体を濾過するフィルターであって、平板状に形成されたフィルター本体を備え、フィルター本体の側面の通気性は、フィルター本体の下面の通気性より高く設定され、フィルター本体の上面の通気性は、フィルター本体の下面の通気性より高く設定されているものである。
このように構成すると、フィルター本体の側面から上面へ気体が通過し易くなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、フィルター本体は、その上面の少なくとも一部及び下面全部が目止め処理されており、目止め処理された部分の厚さは、下面側の方が上面側よりも大きいものである。
このように構成すると、保形性が向上する。又、油分等を含む気体を濾過する場合、フィルターの使用に伴って濾過された油分等は下方に移動し、目止め処理された部分に留まる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、フィルター本体は、その上面全部のうち一部を除いた部分に目止め処理されているものである。
このように構成すると、フィルター本体の上面のうち目止め処理されていない部分は、他の部分に比して通気性が高くなることから、フィルター本体の側面から入った空気は上面の目止め処理されていない部分へ抜ける。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、フィルター本体は、上面の内方位置から下面へ向けた方向に窪む凹部又は貫通孔が形成されているものである。
このように構成すると、フィルター本体の側面から凹部又は貫通孔の形成された箇所の表面へ気体が通過する。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、フィルター本体は、上下方向に延びる1以上の仮想平面によって分割されているものである。
このように構成すると、フィルター本体は、複数のフィルター部材に分割される。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、フィルター本体は、上面の内方位置から下面へ向けた方向に窪む凹部又は貫通孔が形成され、仮想平面は、凹部又は貫通孔を通るものである。
このように構成すると、フィルター本体は、少なくとも1個の頂点を取り除くように切り欠かれた複数のフィルター部材に分割される。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、フィルター本体の素材は、ガラス繊維、ロックウール又は難燃性合成樹脂からなるものである。
このように構成すると、難燃性に優れ、水分や油分に反応する虞が低く、フィルター全体としての通気性を確保したフィルターとなる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、フィルター本体の側面から上面へ気体が通過し易くなるため、上下方向に通過する場合に比して通過に要する距離が延び、濾過効率が向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、保形性が向上するため、使用勝手が向上する。又、油分等を含む気体を濾過する場合、フィルターの使用に伴って濾過された油分等は下方に移動し、目止め処理された部分に留まるため、濾過された油分等を捕集する機能が向上する。更に、目止め処理されているので、フィルター下部の目止め処理された部分に留まった油分等がフィルター下面に浸透し難くなるため、フィルター下面が接する箇所の油分等の汚れも抑制できる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルター本体の上面のうち目止め処理されていない部分は、他の部分に比して通気性が高くなることから、フィルター本体の側面から入った空気は上面の目止め処理されていない部分へ抜けるため、濾過効率が更に向上する。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、フィルター本体の側面から凹部又は貫通孔の形成された箇所の表面へ気体が通過するため、フィルター本体の上面における通気性の部分高低差を容易に生じさせることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、フィルター本体は、複数のフィルター部材に分割されるため、フィルター部材を面で合わせることでフィルター本体が構成されることから、取扱いが容易となる。又、油汚れ等が付着したフィルター部材のみを交換することができ経済的となる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、フィルター本体は、少なくとも1個の頂点を取り除くように切り欠かれた複数のフィルター部材に分割されるため、フィルター部材を面で合わせることで凹部又は貫通孔が形成されたフィルター本体が構成されることから、取扱いが更に容易となる。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、難燃性に優れ、水分や油分に反応する虞が低く、フィルター全体としての通気性を確保したフィルターとなるため、レンジフードの整流板と吸込口との間の位置に取り付けるフィルターとして優れたものとなる。
この発明の第1の実施の形態によるフィルターの外観形状を示す概略斜視図である。 図1に示したII−IIラインの概略断面図である。 この発明の第2の実施の形態によるフィルターの断面構造を示す概略断面図であり、図2に対応するものである。 この発明の第3の実施の形態によるフィルターの外観形状を示す概略斜視図であり、図1に対応するものである。 図4に示したV−Vラインの概略断面図であり、図2に対応するものである。 この発明の第4の実施の形態によるフィルターの断面構造を示す概略断面図であり、図2に対応するものである。 図6に示したフィルターが分割されている態様を示す概略平面図である。 図6及び図7に示したフィルターを構成するフィルター部材の外観形状を示す概略斜視図である。 この発明の各実施の形態によるフィルターの、整流板付きレンジフードへの取付方法を示す図である。 図9に示したX−Xラインの概略端面図であり、整流板付きレンジフードへのフィルターの取付けが完了しフィルター構造体となった状態を示すものである。
図1はこの発明の第1の実施の形態によるフィルターの外観形状を示す概略斜視図であり、図2は図1に示したII−IIラインの概略断面図である。
これらの図を参照して、フィルター1は、ガラス繊維からなり、変形して設置され使用可能な平板状に形成されたフィルター本体2から構成されている。
尚、本明細書において、フィルター1は、荷重によって断裂等の構造的な破壊が生じず変形可能であり、変形とは可撓性や弾性変形には限定されず、フィルターとしての機能を大きく損なうことなく後述する整流板と吸気口との間の位置に取付け可能な状態に形状が変化することを意味する。又、これによって、本発明に係るフィルターは変形した状態で後述する使用が可能である。
フィルター本体2は、その上面4及び下面5が後述するような方法により目止め処理されており、その目止め処理された部分の厚さは、下面5側の方が上面4側よりも大きく設定されている。
フィルター本体2の目止め処理された部分は、目止め処理されていない部分よりも通気性が低くなる。即ち、フィルター本体2の側面6の通気性は、フィルター本体2の下面5の通気性より高く設定されていると共に、フィルター本体2の上面4の通気性は、フィルター本体2の下面5の通気性より高く設定されている。これによって、図2の気体の流れを示す矢印のように、フィルター本体2の側面6から上面4へ気体が通過し易くなる。そのため、厚さを同じくした従来のフィルターのように気体が上下方向に通過する場合に比して通過に要する距離が延び易くなり、濾過効率が向上する。
ここで、上面の通気性とは、上面側目止め部分の厚さを前提とした目止め部分の通気性をいう。同様に、下面の通気性とは、下面側目止め部分の厚さを前提とした目止め部分の通気性をいう。更に、側面の通気性とは、上面側目止め部分又は下面側目止め部分の厚さの薄い方の厚さを前提としたフィルター素材の通気性をいう。尚、通気性は、例えばJIS L 1096 法(フラジール形法)に準じ、試験片に対して一定の圧力を加えた際に1秒間に1cmの面積に通過する空気量(cm/cm・S)によって評価することができる。
又、フィルター本体2は、上述のように上面4及び下面5が目止め処理されていることによって、保形性が向上するため、使用勝手が向上する。又、気体に含まれる油分等を濾過する場合、従来の上下方向に通気するフィルターとは異なり、本発明のフィルターの使用に伴って濾過された油分等は下方に移動し、目止め処理された部分に留まるため、濾過された油分等を捕集する機能が向上する。更に、目止め処理されているので、フィルター下部の目止め処理された部分に留まった油分等がフィルター下面に浸透し難くなるため、フィルター下面が接する箇所の油分等の汚れも抑制できる。
このようなフィルターのフィルター本体は、例えば特開2008−196101号公報に開示されているような、石英ガラスを繊維に形成し、網に付着させ、これにバインダー(シランカップリング剤、アルコキシシラン、エポキシ、ウレタン、SBR(スチレン−ブタジエン重合体)、EVA(エチレン酢酸ビニル)、酢酸ビニル、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン重合体)、BR(ポリブタジエン)、MBR(メチルメタクリレート−ブタジエン重合体)、VP(2−ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン重合体)、CR(クロロプレンラテックス等)を塗布することで繊維を結合する方法、特開2004−270073号公報に開示されているような、ガラス繊維を水に分散させてなる混合物を抄造してシートを形成し、該シートにバインダーを付着させた後に乾燥する方法等、公知の方法で構成することができる。又、このようにして構成されたフィルター本体に対して、その上面又は下面を樹脂コーティング(例えば、アクリル系樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)によるものが挙げられる)等の公知の方法により目止め処理を行うことで、上面や下面が目止め処理されたフィルター本体が構成される。
次に、図3はこの発明の第2の実施の形態によるフィルターの断面構造を示す概略断面図であり、図2に対応するものである。
このフィルター11の構造は基本的に第1の実施の形態によるフィルター1の構造と同様であるので、差異点を中心に説明する。
図を参照して、フィルター本体12は、その上面14の中央位置の露出部15を除いて、第1の実施の形態によるフィルター1と同様に上面14が目止め処理されている。即ち、フィルター本体12の上面14全部のうち一部を除いた部分が目止めされている。これによって、フィルター本体12の上面14のうち目止め処理されていない部分である露出部15は、他の部分である上面側目止め部分17に比して通気性が高くなることから、図の矢印で示すように、フィルター本体12の側面16から入った空気は上面14の目止め処理されていない部分である露出部15から上方へ抜ける。そのため、フィルター11を気体が通過するのに要する距離が第1の実施の形態のフィルター1に比して延び易くなり、濾過効率が更に向上する。
このようなフィルター11は、第1の実施の形態によるフィルター1の製造工程において、目止め処理の際に露出部15に相当する位置をマスキングした状態で目止め処理を行うか、あるいは目止め処理が完了した後に露出部15に相当する位置の上面側目止め部分17を物理的又は化学的に除去することで構成される。
次に、図4はこの発明の第3の実施の形態によるフィルターの外観形状を示す概略斜視図であり、図1に対応するものである。又、図5は図4に示したV−Vラインの概略断面図であり、図2に対応するものである。
このフィルター21の構造は基本的に第1の実施の形態によるフィルター1の構造と同様であるので、差異点を中心に説明する。
これらの図を参照して、フィルター本体22は、その上面24の中央位置に、上面24から下面25へ向けた方向に貫通する貫通孔29が形成されている。フィルター本体22の貫通孔29の形成により除去された部分は円柱状となっている。
これによって、貫通孔29の形成された箇所の表面(周縁30)が目止め処理されておらず通気性が高い箇所となるため、図の矢印で示すように、フィルター本体22の側面26から貫通孔29の周縁30へ気体が通過し上方又は下方に抜ける。貫通孔29を形成する手段としては、例えば第1の実施の形態によるフィルター1のように上面及び下面を目止め処理した後、フィルター本体2に対して上下方向に刃をプレスし貫通させて円柱状に除去すれば容易にフィルター本体22を構成できるため、フィルター本体22の上面における通気性の相対的に高い部分と低い部分とを容易に生じさせることができる。
次に、図6はこの発明の第4の実施の形態によるフィルターの断面構造を示す概略断面図であり、図2に対応するものである。又、図7は図6に示したフィルターが分割されている態様を示す概略平面図であり、図8は図6及び図7に示したフィルターを構成するフィルター部材の外観形状を示す概略斜視図である。
このフィルター31の構造は基本的に第1の実施の形態によるフィルター1の構造と同様であるので、差異点を中心に説明する。
これらの図を参照して、フィルター本体32は、その上面34の中央位置に、上面34から下面35へ向けた方向に窪む凹部39が形成されている。フィルター本体32の凹部39の形成により除去された部分は四角錐形状となっている。
これによって、凹部39の形成された箇所の表面(周縁40)が目止め処理されておらず通気性が高い箇所となるため、図の矢印で示すように、フィルター本体32の側面36から凹部39の周縁40へ気体が通過し上方に抜ける。更に、周縁40の各面は下面35から上面34の方向に拡がるテーパー状であるため、例えば図3で示した第2の実施の形態の目止め処理されていない部分である露出部15に比して、目止め処理されていない部分の表面積が大きくなり、通気量が大きくなる。
又、フィルター本体32は、上下方向(厚さ方向)に延びる2個の仮想平面(平面視における境界線42a、42bを含む平面)によって分割されており、即ち平面視においては直線状の境界線42a、42bにおいて4個のフィルター部材44a、44b、45a、45bに分割されている。尚、フィルター部材44a、44bは同一形状であり、又、フィルター部材45a、45bは同一形状である。又、フィルター部材44aとフィルター部材45aとは境界線42aを軸として線対称な形状である。換言すれば、フィルター部材44aとフィルター部材45aとはその凹部39の一部が形成されている面を軸として鏡像関係にある。そして、仮想平面は、凹部39を通るように形成されている。
図8を参照して、フィルター部材45aは、変形可能な平板状であり、その上面47における1個の頂点を取り除くように切り欠かれた斜面48が形成されている。斜面48は、上述したフィルター本体32の凹部39の四角錐形状の一面となるものである。
このように、フィルター本体32は、複数のフィルター部材44a、44b、45a、45bに分割され、これらの各々の切り欠かれた部分が中央となるように面で合わせることでフィルター本体32が構成される。そのため、製造工程においては平板状のフィルター部材を構成した後に頂点を取り除くように切り欠くことだけで製造することも可能となり、製造が容易となる。又、フィルターに比してフィルター部材はコンパクトになることから、一定の大きさを有するフィルターを一方向から押し込んで設置することが困難な設置箇所等においても複数の方向から押し込んで設置することが可能となるため、取扱いが容易となる。更に、フィルター部材を個別に交換したり販売したりすることも可能となり便宜である。即ち、使用に伴って油汚れ等が付着したフィルター部材のみを交換することも可能となり経済的となる。この時、フィルター本体の形状及び凹部又は貫通孔の形状が、平面視における中心点を中心にして点対称に設定すると共に、分割の境界線はいずれも当該中心点を通りフィルター本体の平面視面積を等分するように設定すると、フィルター部材はいずれも同一形状となるため好ましい。
以上説明したように、従来のフィルターが上下方向(厚さ方向)にいわば一次元的に気体を通過させるためフィルター全体としての通気性を確保した上での濾過効率に限界があったのに対し、本発明のフィルターは、側面から上面へいわば二次元的に気体を通過し易くするという新規な着想に基づいてフィルター全体としての通気性を確保した上での濾過効率を劇的に向上させたものである。
上述したこの発明の各実施の形態によるフィルターは、整流板を備えるレンジフード(以下、単に「レンジフード」と称する)に対して好適に用いられる。
図9はこの発明の各実施の形態によるフィルターの、整流板付きレンジフードへの取付方法を示す図であり、図10は図9に示したX−Xラインの概略端面図であり、整流板付きレンジフードへのフィルターの取付けが完了しフィルター構造体となった状態を示すものである。
これらの図を参照して、フィルター61は、油汚れの防止のため、レンジフード50に取り付けられる。ここで、レンジフード50は、フード部51に設けられた吸込口55と、吸込口55の周囲を囲う内壁58と、吸込口55を下方において覆うようにフード部51の矩形リング状の下端部52の内方に設置される整流板53とを備えるタイプのものである。又、吸込口55には、内部フィルター56が設けられ、更に吸込口55の上方において、シロッコファン57が設けられている。
フィルター61は、ガラス繊維からなる不織布等により構成され、変形可能な平板状に形成されている。フィルター61の厚さは、設置するレンジフード50の整流板53の内方面59と内壁58の外方面60とに当接状態となるように設定されている。即ち、整流板53の内方面59と内壁58の外方面60との間隔(図10のDで示す長さ)と同一であるか、あるいはフィルター61を設置し使用可能な程度に当該間隔よりも長く設定されている。又、フィルター61の平面視の外縁(縦横方向の外縁)は、設置状態において、整流板53の外縁と略同一に設定されている。
フィルター61のレンジフード50への取付けに際しては、図9の一点鎖線で描いた矢印で示すように、フィルター61の側面を整流板53と下端部52との隙間の部分に差し入れ、弾性を利用して押し込むことによって、取付けが完了し図10に示す状態となる。
このようにして、フード部51に設けられた吸込口55と、吸込口55の周囲を囲う内壁58と、吸込口55を下方において覆うようにフード部51の下端部52の内方に設置される整流板53とを備えるレンジフード50と、レンジフード50に対して取り付けられるフィルター61とを備えるフィルター構造体70が構成される。
そして、フィルター構造体70においては、図10の矢印で示すように、整流板53とフード部51の下端部52の外縁との隙間の部分から取り込まれた空気は、フィルター61の側面66a、66bからフィルター61に入り込み、整流板53の内方面59及び内壁58の外方面60は通気しないことから、吸込口55へとフィルター61の厚さに対して直交する方向において空気が通過し、空気に含まれる塵埃や油汚れ等が濾過される。そのため、濾過効率が向上する。又、フィルター61は整流板53と吸込口55との間の位置に取り付けられることから、整流板の外面を含めたフード部の下端部全面をフィルターによって覆う場合と比較して、レンジフード50の外観においてフィルター61が視認される虞が減少する。
又、フィルター61の外縁は、上述したように整流板53の外縁と略同一の大きさに設定されていることから、気体がフィルターを通過するのに要する距離が最大限長くなるため、濾過効率がより向上する。又、フィルター61を押し込む距離が短くなり、取付けが容易となる。
尚、上記の各実施の形態では、特定の寸法及び形状のフィルター、レンジフード及びフィルター構造体について説明したがこれに限らない。レンジフードのフード部や整流板のサイズに応じて適宜フィルターの形状を設定することができる。
又、上記の各実施の形態では、フィルター本体の厚さが、設置するレンジフードの整流板の内方面と内壁の外方面とに当接状態となるように設定されていたが、フィルター本体の厚さはこれに限らない。レンジフードの整流板と吸込口との間の位置に取り付けられるフィルターであれば、フード部の下端部と整流板との間の隙間から取り込まれた空気の少なくとも一部が、フィルターの側面から通過し始め吸込口に対応する側である上面から抜けるため、濾過効率が向上する。
更に、上記の各実施の形態では、フィルター本体の特定の一方面を上面とし、他方面を下面としていたが、使用状態においては上面を上方向に、又下面を下方向に向けて使用する態様には限定されず、例えば濾過した気体を通過させたい方向を上面とすれば良い。
更に、上記の各実施の形態では、フィルター本体の上面に目止め処理されていたが、上面に目止め処理されていなくとも良い。又、上面に目止め処理される場合であっても、上面の少なくとも一部であれば良い。更に、フィルターをレンジフードに使用する際には上面及び下面に目止め処理していなくとも良い。但し、両面に目止め処理されていることが、保形性が向上し取付けが容易となること、油分等の捕集機能が向上すること及びフィルター下面が接する箇所の汚れを抑制できることから好ましい。
更に、上記の各実施の形態では、フィルター本体の下面側目止め部分の厚さが上面側目止め部分の厚さより大きいことによって通気性の高低差を生じていたが、目止め剤や目止め方法を変更することによって同じ厚さで通気性の高低差を生じるようにしても良い。
更に、上記の各実施の形態では、フィルター構造体に特定のフィルターが使用されていたが、いずれのフィルターを用いても良い。例えばこの発明の第2から第4の実施の形態のフィルターを用いることで、吸込口の位置に上面側の目止め処理されていない部分を対応させ濾過効率を確保したままフィルター全体としての通気性を向上させることができる。又、この発明の第4の実施の形態のフィルターを用いることで、取付けが容易となる。
更に、上記の各実施の形態では、フィルター構造体のフィルターの外縁は整流板の外縁と略同一の大きさに設定されていたが、少なくとも吸込口の平面視の外縁よりも大きくなるように設定されていれば良い。又、フィルターの外縁は整流板の外縁よりも大きい寸法に設定されていても良い。又、フィルターの側面は傾斜していても良い。
更に、上記の各実施の形態では、フィルターはガラス繊維からなるものであったが、他の素材からなるものであっても良い。但しガラス繊維、ロックウール又は難燃性合成樹脂からなるものであることが好ましい。難燃性合成樹脂は、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂繊維に化学的又は物理的な処理(例えば、有機系又は無機系の難燃剤を合成樹脂繊維表面に付着させたり、これらの難燃剤を合成樹脂繊維中に予め含有させたり、合成樹脂の化学構造にハロゲンなどの難燃性の高い成分を組み入れたりする処理等)により難燃性を付与したものからなる不織布や、メラミン樹脂等の難燃性の高い樹脂を発泡させたような通気性のあるスポンジ状物等が例示できる。フィルター構造体においてフィルターの設置箇所は使用状態において高温に達する場合もあるため、このように構成することで、難燃性に優れ、水分や油分に反応する虞が低く、フィルター全体としての通気性を確保したフィルターとなる。そのため、レンジフードの整流板と吸込口との間の位置に取り付けるフィルターとして優れたものとなる。
更に、上記の第2の実施の形態のフィルターにあっては、露出部は上面の中央位置に形成されていたが、中央でなくとも良く、気体を通過させたい内方位置(外縁より中央方向における、外縁を除いた位置)に適宜形成すれば良い。又、その個数は限定されない。
更に、上記の第3の実施の形態では、貫通孔が円柱状に除去されており周縁が断面視垂直であったが、円錐台形状に除去することによって周縁を上方に向かって拡がるテーパー状に形成しても良い。このように構成することで、周縁の表面積が大きくなり、フィルター全体としての通気性が向上する。
更に、上記の第4の実施の形態に係るフィルター部材にあっては、取り除く頂点が1つであったが、複数であっても良い。
更に、上記の第4の実施の形態では、フィルターに凹部が形成されていたが、凹部に代えて貫通孔が形成され仮想平面が貫通孔を通るように構成しても良い。
更に、上記の第4の実施の形態では、フィルター本体は2個の仮想平面によって分割されていたが、1以上の仮想平面によって分割されるものであれば良い。
更に、上記の第4の実施の形態では、仮想平面は凹部を通るように構成されていたが、仮想平面は凹部を通らないように構成しても良く、その場合もフィルター本体が複数のフィルター部材に分割されることによる効果を奏することができる。
1、11、21、31、61…フィルター
2、12、22、32…フィルター本体
4、14、24、34…上面
5、25、35…下面
6、26、36、66…側面
7、17…上面側目止め部分
8…下面側目止め部分
15…露出部
39…凹部
50…レンジフード
51…フード部
52…下端部
53…整流板
55…吸込口
58…内壁
59…内方面
60…外方面
70…フィルター構造体

Claims (7)

  1. その内部を通過する気体を濾過するフィルターであって、
    平板状に形成されたフィルター本体を備え、
    前記フィルター本体の側面の通気性は、前記フィルター本体の下面の通気性より高く設定され、
    前記フィルター本体の上面の通気性は、前記フィルター本体の下面の通気性より高く設定されている、フィルター。
  2. 前記フィルター本体は、その前記上面の少なくとも一部及び前記下面全部が目止め処理されており、
    前記目止め処理された部分の厚さは、前記下面側の方が前記上面側よりも大きい、請求項1記載のフィルター。
  3. 前記フィルター本体は、その前記上面全部のうち一部を除いた部分に目止め処理されている、請求項2記載のフィルター。
  4. 前記フィルター本体は、前記上面の内方位置から前記下面へ向けた方向に窪む凹部又は貫通孔が形成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載のフィルター。
  5. 前記フィルター本体は、上下方向に延びる1以上の仮想平面によって分割されている、請求項1から請求項4のいずれかに記載のフィルター。
  6. 前記フィルター本体は、前記上面の内方位置から前記下面へ向けた方向に窪む凹部又は貫通孔が形成され、
    前記仮想平面は、前記凹部又は前記貫通孔を通る、請求項5記載のフィルター。
  7. 前記フィルター本体の素材は、ガラス繊維、ロックウール又は難燃性合成樹脂からなる、請求項1から請求項6のいずれかに記載のフィルター。
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