JP2018153715A - 分離膜モジュール - Google Patents

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【課題】一部の管状分離膜に損傷が生じた場合における被処理流体の2次側へのリーク量を少量とすることができる分離膜モジュールを提供する。【解決手段】分離膜モジュールは、筒状のハウジング2と、ハウジング2の長手方向に配置された複数の管状分離膜3と、管状分離膜3の一端に接続されたエンド管4と、エンド管4を支持する支持板5とを有する。支持板5に設けられた差込穴5aにエンド管4の基端側が差し込まれている。エンド管4の管孔4a先端側が小径管孔4a’となっている。【選択図】図1

Description

本発明は溶液や混合気体等の流体から一部の成分を分離するために用いられる分離膜モジュールに関する。
溶液又は混合気体中の成分を分離するための機器として分離膜モジュールが知られている。この分離膜モジュールに用いる管状分離膜は、管状の多孔質セラミック支持体と、該支持体の外周面に設けられたゼオライト等からなる多孔質の分離膜とを有する。溶液や混合気体等の流体から特定の成分を分離するためには、溶液の流体を分離膜エレメントの一方(外面)に接触させて、もう一方(内面)を減圧することにより、特定の成分を気化させ分離する方法や、溶液を気化させて気体状態で分離膜に接触させて、非接触面側を減圧して特定成分を分離する方法、加圧状態の混合気体を分離膜に接触させて特定の成分を分離する方法などが知られている(特許文献1,2)。
特許文献3に、筒状のハウジングと、該ハウジング内に配置された複数の管状分離膜とを有し、被処理流体が該ハウジング内に供給され、管状分離膜を透過した流体が取り出される分離膜モジュールであって、前記管状分離膜の一端部に管孔を有したエンド管の先端が差し込まれて接続され、該エンド管は、前記ハウジングを横断するように設置された支持板に支持されており、該支持板に孔が設けられ、前記エンド管の基端が該孔の一端側に差し込まれている分離膜モジュールが記載されている。
特開2013−39546号公報 特開2011−152507号公報 特開2016−155096号公報
多数の管状分離膜がハウジング内に設置された分離膜モジュールにおいて、一部、例えば1本の管状分離膜に損傷が生じ、被処理流体が2次側(透過側)にリークが生じることがある。
本発明は、一部の管状分離膜に損傷が生じた場合における被処理流体の2次側へのリーク量を少量とすることができる分離膜モジュールを提供することを目的とする。
本発明の要旨は次の通りである。
[1] 筒状のハウジングと、該ハウジング内に配置された複数の管状分離膜とを有し、被処理流体が該ハウジング内に供給され、管状分離膜を透過した流体が取り出される分離膜モジュールであって、前記管状分離膜の一端部に管孔を有したエンド管の先端が差し込まれて接続され、該エンド管は、前記ハウジングを横断するように設置された支持板に支持されており、該支持板に孔が設けられ、前記エンド管の基端が該孔の一端側に差し込まれている分離膜モジュールにおいて、前記エンド管の管孔は、該エンド管の先端側において小径の小径管孔となっていることを特徴とする分離膜モジュール。
[2] [1]において、前記小径管孔の内径dと、該小径管孔以外の部分における管孔の内径が1〜10mmであることを特徴とする分離膜モジュール。
[3] [1]又は[2]において、前記支持板の前記孔の最小径が1〜10mmであることを特徴とする分離膜モジュール。
本発明の分離膜モジュールにあっては、エンド管の管孔に小径管孔を設けて流路を絞った構成としているので、一部の管状分離膜に損傷が生じた場合、損傷した管状分離膜から2次側にリークする被処理流体の量を少ないものとすることができる。
また、本発明の分離膜モジュールによると、エンド管の管孔の先端側を小径管孔としたことにより、該エンド管の先端側の直径が小さい場合であっても、管の肉厚を確保して強度を得ることができる。
実施の形態に係る分離膜モジュールのハウジング軸心線方向に沿う断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1の下部の拡大断面図である。 支持板の差込穴付近の別構造を示す断面図である。 膜分離システムのフロー図である。
図1〜4を参照して、本発明の一実施の形態に係る分離膜モジュールについて説明する。
この分離膜モジュール1は、筒軸心方向を上下方向とした円筒状ハウジング2と、ハウジング2の軸心線と平行方向に配置された複数の管状分離膜3と、ハウジング2内の下部に設けられた支持板5と、ハウジング2の下端に取り付けられたボトムカバー6A及び上端に取り付けられたトップカバー6Bと、支持板5と平行にハウジング2内の下部及び上部にそれぞれ配置された第1のバッフル(整流板)7及び第2のバッフル(整流板)8等を有する。第1のバッフル7は支持板5の上側に配置されている。
この実施の形態では、ハウジング2の下端及び上端側とボトムカバー6A及びトップカバー6Bの外周縁にそれぞれ外向きのフランジ2a,2b,6b,6cが設けられ、ボルト(図示略)によってこれらが固定されている。支持板5の周縁部は、ハウジング2の内周面に周設された支持座2tに支持されている。支持板5の下面外周部と支持座2tの上面との間にシール部材が介在されている。
この実施の形態では、管状分離膜3の下端にエンド管4が連結され、管状分離膜3の上端にエンドプラグ20が連結されている。なお、図1〜4では、管状分離膜は7本のみ示されているが、実際は多数本設けられている。また、2本以上の管状分離膜3がジョイント管(図示略)によって連結された管状分離膜連結体とされていてもよい。
ハウジング2の下部の外周面に被処理流体の流入口9が設けられ、上部の外周面に非透過流体の流出口10が設けられている。流入口9は、支持板5と第1のバッフル7との間の室11に臨むように設けられている。流出口10は、第2のバッフル8の上側の室12に臨むように設けられている。バッフル7,8間は膜分離を行うための主室13となっている。
底部の支持板5から複数のロッド14が立設され、該ロッド14にバッフル7,8が支持されている。ロッド14の下端には雄ねじが刻設されており、支持板5の雌ねじ穴に螺着されている。バッフル7,8はロッド14に外嵌された鞘管14A,14B(図4)によって所定高さに支持されている。鞘管14Aは、支持板5とバッフル7との間に配置されている。鞘管14Bは、バッフル7,8間に配置されている。バッフル8は、鞘管14Bの上端面に載設され、ロッド14の上端に螺着されたナットによって固定されている。バッフルの数はこの実施の形態に限定されるものではなく、3枚以上のバッフルを使用してもよい。
バッフル7,8の外周面とハウジング2の内周面との間には、Oリング、Vパッキン、Cリングなどのシール部材を介在させてもよい。
各バッフル7,8には、管状分離膜3を挿通させるための円形の挿通孔7a,8aが設けられており、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体が各挿通孔7a,8aに挿通されている。挿通孔7a,8aの口径は、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の直径(外径)よりも大きく、挿通孔7a,8aの内周面と、エンド管4及びエンドプラグ20の外周面との間に全周にわたって間隙があいている。
支持板5の上面側には、管状分離膜3の下端に連結されたエンド管4の下端(基端)が差し込まれた差込穴5aが設けられている。差込穴5aは、円柱形であり、支持板5の上面から厚み方向の途中まで延在している。差込穴5aの穴底は、連通孔5cを介して支持板5の下側の流出室16に臨んでいる。
各エンド管4の管孔4aは、該連通孔5cを介して、ボトムカバー6Aと支持板5との間の流出室16に連通している。ボトムカバー6Aには、分離された透過流体の取出口6aが設けられている。
図4の通り、エンド管4の上端部は小径部4gとなっており、管状分離膜3の下部に差し込まれている。この小径部4gの外周面に周設された溝にOリング(図示略)が装着されている。また、管状分離膜3の下端面とエンド管4の段差面との間にもOリング(図示略)が介在されている。エンド管4と管状分離膜3の接続部は、上記のようなOリングを使用せず、熱収縮チューブを用いることでシールしてもよいし、Oリングを使用した上にさらに熱収縮チューブを用いてもよい。
高圧のガスを分離膜で分離している場合、膜の外側は約1MPa以上の高圧で、内側は常圧から1MPa程度で用いられることが多い。透過ガスの流量を大きくするため、膜の内外の圧力差を大きくすることが一般的である。管状分離膜の支持体にセラミックスを使用している場合、何らかの要因で分離膜が折損してしまうことがある。支持体が折損すると、高圧のガスが支持体3の外側から支持体3の内側に流入し、さらに、エンド管4aの穴を通って流出室16側に流れ込み、流出室16およびそれ以降に連なっている配管部分の圧力が急激に上昇し、機器の破損につながる恐れがある。圧力の急激な上昇を防ぐため、装置や配管に安全弁を設置することも可能であるが、複数の安全弁が必要になり、経済的に高価になる。流出室入口までにガスが流れる流路の一部を狭くすることにより、その部分がガス流れの抵抗となり、例えば支持体折損のように急激にガスが流れるような場合にはその流れる量を抑制することが可能となる。一方、ガス流れを狭くしすぎた場合には、通常の状態で膜を透過したガスが流出室に流れる際にも大きな抵抗となってしまい、支持体3の内圧が高くなり、結果として膜内外の圧力差が小さくなり膜を透過するガスの量が少なくなってしまう。通常状態で膜を透過したガスが流れる際には、大きな抵抗とならず、かつ、異常時に大量のガスが流れる際には大きな抵抗となる狭窄部を設けることが望ましい。図4に示すように、エンド管の上部に適切な大きさの狭窄部を配することで、容易かつ、経済的に実施することが可能となる。また、狭窄部は、例えばオリフィスのように短いものでよく、長くすることは圧力損失が増大するので好ましくない。エンド管に配する狭窄部の穴径は1〜10mm、より好ましくは2〜9mm程度が望ましい。また、小径管孔4a’の軸方向長さは、1〜100mm特に2〜50mm程度が好ましい。この実施の形態では、エンド管の管孔4aは、小径部4gにおいて小径管孔4a’となっている。小径管孔4a’の内径dは、該小径管孔4a’よりも下側の管孔4aの内径Dよりも小さいものとなっている。
また、4a部に狭窄部を設けずに、図5に示すように連通孔5c部に狭窄部を配してもよい。ボトムカバー6Aが開閉部を構成し、差込穴5a、及び連通孔5cによって支持板5の「孔」が構成されている。この実施の形態では、連通孔5cの内径はエンド管4の管孔4a(小径管孔4a’以外の部分)の内径D以下であり、連通孔5cの内径が該「孔」の最小径となっている。連通孔5cの内径は、上述したエンド管の場合と同様に、1〜10mm、より好ましくは2〜9mm程度が望ましい。また、連通孔5cの軸方向長さは、1〜100mm特に2〜50mm程度が好ましい。エンド管、及び、連通孔に設ける狭窄部は、どちらか一つでも構わないし、両方を設置しても構わない。
管状分離膜3の上端にエンドプラグ20が連結されている。エンドプラグ20は円柱状またはこれの一部を削った形状であり、管状分離膜3の上端を封止している。エンドプラグ20の下端には、管状分離膜3内に差し込まれた小径部が設けられている。エンドプラグ20と管状分離膜3との間はOリング(図示略)によってシールされている。また、エンドプラグ20と管状分離膜3は、Oリングを使用せず、熱収縮チューブを用いることでシールしてもよいし、Oリングを使用した上にさらに熱収縮チューブを用いてもよい。
なお、エンドプラグ20の重量軽減を図るために、エンドプラグ20の上端面から凹所20vが凹設されている。凹所20vの底部とエンドプラグ20の側周面とを連通するドレン抜き孔を設けてもよい。
この実施の形態では、管状分離膜3の上端側にエンドプラグ20を配置しているので、管状分離膜3、エンドプラグ20、及びエンド管4に対し、それらの端面同士が押し付けられる方向に荷重がかかっている。
ただし、本発明では、エンド管4及び支持板5を管状分離膜3の上端側に配置し、エンドプラグ20を管状分離膜3の下端側に配置してもよい。この場合、エンドプラグ20を上方に付勢するためのスプリング等の付勢部材を設けることにより、管状分離膜3、エンドプラグ20、及びエンド管4に対し、それらの端面同士が押し付けられる方向に荷重を加えることが好ましい。
この実施の形態では、管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体の該エンド管4の下端部を、支持板5に設けた差込穴5aに差し込んで管状分離膜3、エンド管4及びエンドプラグ20の連結体を支持板5に立設する。差込穴5aにエンド管4の下端部を差し込むだけでエンド管4と支持板5とを気密ないし液密状に容易に連結することができる。また、差込穴5aが円柱形であるので、支持板5に差込穴5aを穿設する作業は容易であり、支持板5の製作も容易である。従って、分離膜モジュールの製作工期の短縮及び製作コストの低減を図ることができる。
図5(a)に示すように、差込穴5aの内周面に溝5hが周設され、該溝5hにフッ素ゴム、フッ素樹脂などよりなるOリング5Rが装着されてもよい。また、図5(b)のように、エンド管4の下端面と差込穴5aの底面との間に環形のガスケット5Gが介在されてもよい。これらのOリング5R又はガスケット5Gを設けることにより、エンド管4の外面と差込穴5aとの間のシールが行われる。なお、Oリング5Rとガスケット5Gとの双方が設けられてもよい。
このように構成された分離膜モジュール1において、被処理流体は流入口9からハウジング2の室11内に導入され、バッフル7の挿通孔7aの内周面とエンド管4の外周面との間の間隙を通って主室13に流入し、主室13を通った後、バッフル8の挿通孔8aとエンドプラグ20との間隙を通って室12に流出する。主室13を流れる間に被処理流体の一部の成分が管状分離膜3を透過して管状分離膜3内から流出室16及び取出口6aを介して取り出される。透過しなかった流体は、流出口10から分離膜モジュール1外に流出する。取出口6aは、ボトムカバー6Aではなく、流出室16と接するハウジング側に設置されていてもよい。
主室13内の流れと管状分離膜3内の流れは並流であっても、向流であっても差し支えなく、被処理流体の流入口9と流出口10とは入れ替えても差し支えない。
分離膜モジュール1は、図1のようにトップカバー6B側を上にして使用してもよく、またボトムカバー6A側を上にして使用しても差し支えない。また、ボトムカバー6Aとトップカバー6Bを結ぶ方向が略水平方向となるように、分離膜モジュール1を横置きに設置して使用しても差し支えない。
この実施の形態では、管状分離膜3を平行に多数本配列設置しており、膜面積が大きいので、効率良く膜分離が行われる。
この実施の形態では、管状分離膜3の上下両端に連結されたエンド管4とエンドプラグ20がそれぞれバッフル7,8の挿通孔7a,8aに差し込まれている。そのため、管状分離膜3が振動ないし揺動してエンド管4及びエンドプラグ20が挿通孔7a,8aの内周面に当接してもゼオライト膜が損傷することがなく、長期にわたって安定して運転を行うことができる。
この分離膜モジュール1において、1本又は少数本の管状分離膜3に損傷が生じた場合、被処理流体が当該管状分離膜3内に流入して透過流体に混入することになる。この実施の形態では、エンド管4に小径管孔4a’を設けて流路径を絞っているので、被処理流体の透過流体への混入量が少ないものとなる。なお、エンド管4の上部の小径部4gは、直径が小さい。小径管孔4a’の内径を小さくすることにより、小径部4gにおけるエンド管4の肉厚を大きくし、小径部4gの強度を増大させることができる。
本発明の分離膜モジュールは、流体量、あるいは目的の分離度、濃縮度によって連結して使用することができる。流体量が多い場合または目的の分離度・濃縮度が高く1つのモジュールでは処理が十分できない場合には出口から出た流体をさらにもう一つのモジュールの入口に入るように配管を接続して使用することが好ましい。また分離度、濃縮度に応じてさらに連結して目的の分離度・濃縮度とすることができる。
本発明の分離膜モジュールを並列に設置して流体を分岐してガスを供給してもよい。この時さらに並列したそれぞれのモジュールに直列でモジュールを設置することもできる。並列としたモジュールを直列とする場合、供給ガス量が直列方向に低下し線速が低下するので、適宜線速を保つように並列の設置数を減少させることが好ましい。
モジュールを直列に配置する場合の透過した成分はモジュール毎に排出しても良く、モジュール間を連結して集合させて排出しても良い。
図6は、複数の分離膜モジュール1を並列に設置した膜分離システムのフロー図である。被処理流体は、配管40から分岐配管41,42,43を介して各分離膜モジュール1の流入口9に供給され、非透過流体は流出口10から配管51,52,53及び集合配管50を介して流出する。各分離膜モジュール1内で管状分離膜3を透過した透過流体は、取出口6aから配管61,62,63及び集合配管60を介して取り出される。
被処理流体の供給用の分岐配管41,42,43にはそれぞれバルブV,V,Vと圧力センサP,P,Pが設けられている。配管51,52,53には、バルブV11,V12,V13と圧力センサP11,P12,P13が設けられている。透過流体用配管61,62,63にはバルブV21,V22,V23と圧力センサP21,P22,P23が設けられている。
定常運転中には、バルブV〜V、V11〜V13、V21〜V23はすべて開となっている。なお、運転開始時には、バルブV〜Vの開度を徐々に増大させ、分離膜モジュール1への被処理流体の供給圧力を徐々に高くするのが好ましい。
いずれかの分離膜モジュール1において、一部の管状分離膜3に損傷が生じた場合、例えば図6の最も左側の分離膜モジュール1において一部の管状分離膜3に損傷が生じた場合、当該分離膜モジュール1の透過流体流出配管の圧力センサP23の圧力が上昇するので、管状分離膜3の損傷が検知される。そして、バルブV、V13、V23を閉とした後、この分離膜モジュール1のボトムカバー6Aをハウジング2から取り外し、損傷が生じている管状分離膜3に対応する大孔5cを閉塞部材で閉塞する。この場合、バルブV、V13、V23を閉とした後、必要に応じて分離膜モジュール1内のガスを不活性ガスや空気に置換してもよい。
なお、どの管状分離膜が損傷したかについては、バルブV,V又はV(最も左側の分離膜モジュール1の場合バルブV)を小開度にて開け、被処理流体をハウジング2内に供給する、もしくは別のガス(加圧ガス)と共に、石鹸液を支持板5の底面に塗り、石鹸液膜の破裂状況から判定することができる。石鹸液膜を用いる代りに、線香などの発煙物質からの発煙を利用して損傷した管状分離膜の特定を行ってもよい。また、大孔5cからのガスの流出音に基づいて損傷した管状分離膜の概略的な特定を行ってもよい。
損傷した管状分離膜3に連なる連通孔5cを、プラグ部材(図示略)を充填することにより閉塞した後、ボトムカバー6Aを再装着し、定常運転に復帰する。
このように、一部の管状分離膜3に損傷が生じても、その管状分離膜3が連なる大孔5cを閉塞部材で閉塞することにより、短時間で定常運転に復帰することができる。また、図6のように、複数の分離膜モジュール1を並列設置している場合には、損傷が生じた分離膜モジュール1のみを運転停止とし、他の分離膜モジュール1については定常通りの運転を継続することができる。
上記説明では、圧力センサP21,P22又はP23の検出圧力に基づいて管状分離膜の損傷を検知しているが、膜透過差圧P−P21,−P22又はP−P23によって管状分離膜の損傷を検知してもよい。また、圧力センサの代りに、又は圧力センサと共に、配管61〜63にメタン、水素、二酸化炭素などの特定成分を検知するガスセンサを設けておき、特定成分濃度の変動に基づいて管状分離膜の損傷を検知するようにしてもよい。
以下、本発明の分離膜モジュールを構成する各部材の好適な材料等について説明する。
エンド管4及びエンドプラグ20の材料としては金属、セラミックス、樹脂など、流体を透過させないものが例示されるが、これに限定されない。バッフル7,8及びジョイント管の材質は、通常、ステンレスなどの金属材料であるが、分離条件における耐熱性と供給、透過成分に対する耐性があれば特に限定されず、用途によっては、樹脂材料など他の材質に変更可能である。
管状分離膜3は、好ましくは、管状の多孔質支持体と、該多孔質支持体の外周面に形成された無機分離膜としてのゼオライト膜とを有する。この管状の多孔質支持体の材質としては、シリカ、α−アルミナ、γ−アルミナ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化珪素、炭化珪素などを含むセラミックス焼結体や金属焼結体の無機多孔質支持体が挙げられる。その中でもアルミナ、シリカ、ムライトのうち少なくとも1種を含む無機多孔質支持体が好ましい。多孔質支持体表面が有する平均細孔径は特に制限されるものではないが、細孔径が制御されているものが好ましく、通常0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上であり、通常20μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下の範囲が好ましい。
多孔質支持体の表面においてゼオライトを結晶化させゼオライト膜を形成させる。
ゼオライト膜を構成する主たるゼオライトは、通常、酸素6−10員環構造を有するゼオライトを含み、好ましくは酸素6−8員環構造を有するゼオライトを含む。
ここでいう酸素n員環を有するゼオライトのnの値は、ゼオライト骨格を形成する酸素とT元素で構成される細孔の中で最も酸素の数が大きいものを示す。例えば、MOR型ゼオライトのように酸素12員環と8員環の細孔が存在する場合は、酸素12員環のゼオライトとみなす。
酸素6−10員環構造を有するゼオライトの一例を挙げれば、AEI、AEL、AFG、ANA、BRE、CAS、CDO、CHA、DAC、DDR、DOH、EAB、EPI、ESV、EUO、FAR、FRA、FER、GIS、GIU、GOO、HEU、IMF、ITE、ITH、KFI、LEV、LIO、LOS、LTN、MAR、MEP、MER、MEL、MFI、MFS、MON、MSO、MTF、MTN、MTT、MWW、NAT、NES、NON、PAU、PHI、RHO、RRO、RTE、RTH、RUT、SGT、SOD、STF、STI、STT、TER、TOL、TON、TSC、TUN、UFI、VNI、VSV、WEI、YUG等がある。
ゼオライト膜は、ゼオライトが単独で膜となったものでも、前記ゼオライトの粉末をポリマーなどのバインダー中に分散させて膜の形状にしたものでも、各種支持体上にゼオライトを膜状に固着させたゼオライト膜複合体でもよい。ゼオライト膜は、一部アモルファス成分などが含有されていてもよい。
ゼオライト膜の厚さとしては、特に制限されるものではないが、通常、0.1μm以上であり、好ましくは0.6μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上である。また通常100μm以下であり、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは20μm以下の範囲である。
ただし、本発明はゼオライト膜以外の分離膜を有した管状分離膜を用いてもよい。
管状分離膜3の外径は、好ましくは3mm以上、より好ましくは6mm以上、さらに好ましくは10mm以上、好ましくは20mm以下、より好ましくは18mm以下、さらに好ましくは16mm以下である。外径が小さすぎると管状分離膜の強度が十分でなく壊れやすくなることがあり、大きすぎるとモジュール当りの膜面積が低下する。
管状分離膜3のうちゼオライト膜で覆われた部分の長さは好ましくは20cm以上、好ましくは200cm以下である。
本発明の分離膜モジュールにおいて、管状分離膜は、単管式でも多管式でもよく、通常1〜3000本、特に50〜1200本配置され、管状分離膜同士の最短距離は、2mm〜10mmとなるように配置されることが好ましい。ハウジングの大きさ、管状分離膜の本数は処理する流体量によって適宜変更されるものである。
本発明の分離膜モジュールにおいて、分離または濃縮の対象となる被処理流体としては、分離膜によって分離または濃縮が可能な複数の成分からなる気体または液体の混合物であれば特に制限はなく、如何なる混合物であってもよいが、気体の混合物に使用することが好ましい。
分離または濃縮にはパーベーパレーション法(浸透気化法)、ベーパーパーミエーション法(蒸気透過法)と呼ばれる分離または濃縮方法を用いることができる。パーベーパレーション法は、液体の混合物をそのまま分離膜に導入する分離または濃縮方法であるため、分離または濃縮を含むプロセスを簡便なものにすることができる。
本発明において、分離または濃縮の対象となる混合物が、複数の成分からなる気体の混合物である場合、気体の混合物としては、例えば、二酸化炭素、酸素、窒素、水素、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ノルマルブタン、イソブタン、1−ブテン、2-ブテン、イソブテン、トルエンなどの芳香族系化合物、六フッ化硫黄、ヘリウム、一酸化炭素、一酸化窒素、水などから選ばれる少なくとも1種の成分を含むものが挙げられる。これらの気体成分からなる混合物のうち、パーミエンスの高い気体成分は、分離膜を透過し分離され、パーミエンスの低い気体成分は供給ガス側に濃縮される。
1 分離膜モジュール
2 ハウジング
3 管状分離膜
4 エンド管
4a 管孔
4a’ 小径管孔
5 支持板
5a 差込穴
5c 連通孔
5h 溝
5R Oリング
5G ガスケット
6A ボトムカバー
6B トップカバー
6a 取出口
7,8 バッフル
7a,8a 挿通孔
9 流入口
10 流出口
11,12 室
13 主室
14 ロッド
16 流出室
20 エンドプラグ

Claims (3)

  1. 筒状のハウジングと、
    該ハウジング内に配置された複数の管状分離膜と
    を有し、
    被処理流体が該ハウジング内に供給され、管状分離膜を透過した流体が取り出される分離膜モジュールであって、
    前記管状分離膜の一端部に管孔を有したエンド管の先端が差し込まれて接続され、
    該エンド管は、前記ハウジングを横断するように設置された支持板に支持されており、
    該支持板に孔が設けられ、前記エンド管の基端が該孔の一端側に差し込まれている分離膜モジュールにおいて、
    前記エンド管の管孔は、該エンド管の先端側において小径の小径管孔となっていることを特徴とする分離膜モジュール。
  2. 請求項1において、前記小径管孔の内径dと、該小径管孔以外の部分における管孔の内径が1〜10mmであることを特徴とする分離膜モジュール。
  3. 請求項1又は2において、前記支持板の前記孔の最小径が1〜10mmであることを特徴とする分離膜モジュール。
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