JP2018153561A - 超音波画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】胎児の顔を表したボリュームレンダリング画像において、目が窪まないようにし、また口や鼻の形状がはっきりするようにする。
【解決手段】ボリュームデータ30に対するパーツ解析により、複数の部位(目、口、鼻等)に対応した複数の領域34,36、及び、それら以外の領域37が定められる。レイ38に沿ってボクセル単位でボクセル演算(光量演算)が繰り返される。各ボクセル演算に際しては、ボクセルが属する領域に対応したボクセル演算条件が適用される。レイ38の全体に対して、当該レイ38が通過する領域に対応したボクセル演算条件が適用されてもよい。仮形成された投影画像に対してパーツ解析が行われてもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は超音波画像処理装置に関し、特に、ボリュームレンダリングに関する。
超音波画像処理装置は、超音波の送受波によって得られたデータを処理する機能を有する装置であり、それは超音波診断装置、情報処理装置等によって構成される。以下においては超音波診断装置について説明する。
超音波診断装置は、生体に対して超音波を送受波し、これにより得られた受信信号を処理することにより超音波画像を形成する医療用の装置である。近時、産科等において、三次元画像を生成する超音波診断装置が活用されている。ここで、三次元画像は、生体組織を三次元的又は立体的に表現した画像であって、物理的には二次元の画像である。三次元画像によれば、例えば、母体中の胎児を、奥行感をもって表現することが可能である。胎児の顔を現した三次元画像の印刷物が妊婦に渡されることも多い。三次元画像を構築する際にはボリュームレンダリングが利用される。
ボリュームレンダリングについて説明する。母体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対して複数のレイ(視線)が設定される。個々のレイごとに、所定の終了条件が満たされるまで、当該レイに沿って、ボクセル単位で、オパシティ(不透明度)を利用したボクセル演算が繰り返し実行される。これにより得られる複数の画素値のマッピングにより三次元画像が構築される。
特許文献1に開示された超音波診断装置においては、断層画像(Bモード画像)上において、ユーザーにより複数の領域がマニュアルで指定されている。それらの複数の領域に基づいて、ボリュームデータに対して複数の部分空間が設定されている。ボクセル演算に際しては、演算対象となったエコーデータが属する部分空間が特定され、その部分空間に対応するオパシティテーブルが選択されている。
特許文献2には、ボリュームデータに基づいてレンダリング画像(三次元画像)を生成する超音波診断装置が開示されている。その装置では、レンダリング画像の生成に先立って、ボリュームデータ中の複数の部分に対し、画像処理方法がユーザーにより個別的に指定されている。その後、そのように指定された複数の画像処理方法に従って、ボリュームデータに対して前処理が施されている。その前処理には、平滑化、ゲイン調整等が含まれる。前処理後のボリュームデータに対してボリュームレンダリングが適用され、その結果として上記レンダリング画像が生成されている。
特開2003−310607号公報 特開2011−254908号公報
ボリュームレンダリングにおいて、複数のレイに対して一律のボクセル演算条件を定めると、幾つかの問題が生じる。例えば、胎児の顔面を表した三次元画像において、口又は鼻の形がぼやけて、はっきりしない顔立ちになってしまう、目の部分が窪みのように表現されてしまう、頬や額のような平坦な部分において、凹凸が強調表現されてしまう、等の問題が生じる。そのような三次元画像は、しばしば、妊婦に対して無用なショックを与えてしまうものである。
なお、特許文献1に開示された技術では、断層画像上においてユーザーが複数の領域を指定しなければならないので、面倒である。また、その技術ではオパシティの操作しか行えない。特許文献2に開示された技術では、ボリュームレンダリング実行中において、ボクセル演算条件を動的に変化させることはできない。
本発明の目的は、画像化対象中の各部位が適切に表現された三次元画像を形成できるようにすることにある。あるいは、本発明の目的は、画像化対象中の各部位に対して適切な処理条件がユーザー負担なく設定されるようにすることにある。あるいは、本発明の目的は、ボリュームレンダリング条件をレイ単位又はボクセル単位で動的に可変できる技術を実現することにある。
(1)実施形態に係る超音波画像処理装置は、生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータ又はそれが反映された仮の画像に対するパーツ解析により、前記ボリュームデータ又は前記仮の画像に対して複数の領域を定義する解析手段と、前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する手段であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させるレンダリング手段と、を含む。
上記構成によれば、ボリュームデータ又は仮の画像に対するパーツ解析により複数の領域が定義される。例えば、特別なボクセル演算条件を適用したい部位が包含されるように三次元又は二次元の領域が定義される。個々の領域は、同じボクセル演算条件が適用される複数のレイ又は複数のボクセルをグルーピングするものとして機能する。ボリュームレンダリングに際しては、対象レイ又は対象ボクセルが属する領域に応じて、ボクセル演算条件が切り替えられる。よって、複数のレイあるいは複数のボクセルに対して一律のボクセル演算条件を適用した場合に生じてしまう問題を解消又は軽減できる。例えば、胎児の顔の三次元画像を形成する場合において、目が窪んで表現されてしまうことを防止でき、また、鼻や口の形状をはっきりとさせることが可能となる。より詳しくは、以下に説明する第1方式及び第2方式が上記構成により実現され得る。
第1方式は、三次元データとしてのボリュームデータをパーツ解析対象とするものである。そのパーツ解析によって複数の領域が定められる。対象レイごとに、対象レイに沿って、ボクセル演算が繰り返される。その過程において、各ボクセル演算の実行に際しては、対象レイ又は対象レイ上の対象ボクセル(演算点)の属する領域に対応するボクセル演算条件が適用される。第1方式には第1態様及び第2態様が含まれる。第1態様においては、対象レイごとにそれが属する(通過する)領域が判定される。その場合、各領域として、二次元又は三次元の領域が定義される。第2態様においては、対象ボクセルごとにそれが属する領域が判定される。その場合、各領域として三次元領域が定義される。
第2方式は、ボリュームデータが反映(投影)された二次元データとしての仮の画像をパーツ解析対象とするものである。そのパーツ解析によって、仮の画像内において複数の領域が定められる。対象レイごとに、対象レイに沿ってボクセル演算が繰り返される。その過程において、各ボクセル演算に際しては、対象レイが属する領域に対応するボクセル演算条件が適用される。
上記第1方式及び第2方式のいずれにおいても、対象組織中の部位に応じてボクセル演算条件を変更できるので、全レイに対して一律のボクセル演算条件を適用した場合よりも三次元画像の画質をきめ細やかに制御できる。例えば、部位に応じて、組織表面を強調したり、組織内部までを画像化したり、凹凸を強調したり、凹凸を目立たなくしたり、することが可能となる。しかも、複数の領域が自動的に設定されるならば、ユーザーがマニュアルで個々の領域を指定する場合に生じる煩雑さが解消される。
上記のボクセル演算は、ボリュームレンダリング法においてボクセル単位で実行される出力光量の演算であり、その演算式には、通常、オパシティ(不透明度)が含まれる。その演算式として各種の式が知られている。ボクセル演算の一部としてレイ方向の平滑化演算が実行されてもよい。
実施形態において、前記複数の処理領域には特別領域と一般領域とが含まれ、前記レンダリング手段は、前記ボクセル演算に際して、前記特別領域に対応する特別ボクセル演算条件及び前記一般領域に対応する一般ボクセル演算条件の中から選択されたボクセル演算条件を適用する。この構成によれば、対象レイ又は対象ボクセルが特別領域に属する場合、ボクセル演算に際して特別ボクセル演算条件が適用され、一方、対象レイ又は対象ボクセルが一般領域に属する場合、ボクセル演算に際して一般ボクセル演算条件が適用される。例えば、胎児の顔を画像化する場合、顔に含まれる目、鼻、口等の部分に対して、それぞれを囲むように特別領域が定められ、1又は複数の特別領域以外の領域が一般領域とされる。対象組織を通過しないレイに対しては上記とは別のボクセル演算条件が適用されてもよい。
実施形態において、前記解析手段は、前記ボリュームデータ内又は前記仮の画像内において前記胎児の顔に含まれる複数の部位に対応する複数の特別領域を定義し、前記レンダリング手段は、前記ボクセル演算に際して、前記複数の特別領域に対応する複数の特別ボクセル演算条件及び前記一般ボクセル演算条件の中から選択されたボクセル演算条件を適用する。
実施形態において、前記複数の特別ボクセル演算条件には、前記三次元画像上において凹凸を強調するための第1の特別ボクセル演算条件と、前記三次元画像上において組織表面の画像化を優先するための第2の特別ボクセル演算条件と、が含まれる。
実施形態において、前記胎児の顔に含まれる鼻又は口に対応する特別領域に対して前記第1の特別ボクセル演算条件が対応付けられ、前記胎児の顔に含まれる目に対応する特別領域に対して前記第2の特別ボクセル演算条件が対応付けられる。
実施形態において、前記第1の特別ボクセル演算条件においては、前記一般ボクセル演算条件に比べて、平滑化度合いが弱くされており、前記第2の特別ボクセル演算条件においては、前記一般ボクセル演算条件に比べて、オパシティが大きくされている。例えば、レイ上における平滑化に際して参照するボクセル数を変更することにより、平滑化度合いが変更される。例えば、オパシティカーブの変更により、オパシティの大きさが変更される。
(2)実施形態に係る超音波画像処理装置は、生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対するパーツ解析により、前記ボリュームデータに対して複数の領域を定義する解析手段と、前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する手段であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させるレンダリング手段と、を含み、前記パーツ解析は胎児の顔に含まれる部位を特定するものであり、前記ボクセル演算条件の変化には、平滑化度合いの変化及びオパシティの変化の内の少なくとも一方が含まれる。
実施形態に係る超音波画像処理装置は、前記解析手段の解析結果に基づいて視点を設定する手段を含み、前記レンダリング手段は前記視点に基づいて前記複数のレイを設定する。この構成によれば、適切な視点を自動的に定めることが可能であり、ユーザーの負担を軽減できる。例えば、特定された2つの目、鼻及び口の位置に基づいて、顔が向いている方位を特定し、それを基準として視点が自動的に決定されてもよい。
(3)実施形態に係る画像処理方法は、生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータ又はそれが反映された仮の画像に対するパーツ解析により、前記ボリュームデータ又は前記仮の画像に対して複数の領域を定義する工程と、前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する工程であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させる工程と、を含む。この画像処理方法はプログラムの機能によって実現され得る。そのプログラムは、ネットワークを介して、又は、可搬型記憶媒体を介して、超音波画像処理装置にインストールされる。超音波画像処理装置は、超音波診断装置、情報処理装置等を含む概念である。
本発明によれば、画像化対象中の各部位を適切に表現した三次元画像を形成できる。あるいは、本発明によれば、画像化対象中の各部位に対して適切な処理条件がユーザー負担なく設定される。あるいは、本発明の目的は、ボリュームレンダリング条件をレイ単位で又はボクセル単位で動的に可変できる技術を実現できる。
本発明に係る超音波画像処理装置の実施形態を示すブロック図である。 レンダリング処理を示す概念図である。 ボクセル演算を説明するための図である。 通過部位(領域)ごとにレンダリング条件を管理するためのテーブルを示す図である。 レイごとに通過部位(領域)を管理するためのテーブルを示す図である。 レンダリング結果としての三次元画像を示す図である。 パターンマッチングを利用して部位を特定する方法の第1例を示す図である。 パターンマッチングを利用して部位を特定する方法の第2例を示す図である。 第1方式においてレイ単位でボクセル演算条件を変更する処理を示す流れ図である。 第1方式においてボクセル単位でボクセル演算条件を変更する処理を示す流れ図である。 第2方式における領域設定方法を示す模式図である。 第2方式においてレイ単位でボクセル演算条件を変更する処理を示す流れ図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、超音波画像処理装置としての超音波診断装置がブロック図として示されている。超音波診断装置は、病院等の医療機関に設置され、生体に対する超音波の送受波により得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成及び表示する装置である。本実施形態においては、産科における妊婦が被検者であり、胎児の頭部(特に顔)の三次元画像が形成される。
図1において、超音波診断装置は、3Dプローブ10を有する。3Dプローブ10は、プローブヘッド、ケーブル及びコネクタによって構成される。コネクタが超音波診断装置本体に対して着脱可能に装着される。プローブヘッドが妊婦の腹部表面上に当接される。プローブヘッドは、図示の例では、二次元配列された複数の振動素子からなる2Dアレイ振動子を有している。2Dアレイ振動子によって超音波ビームが形成され、それが二次元的に電子走査される。これにより、子宮内の胎児を包含する三次元データ取込空間(三次元空間)が形成される。その三次元空間からボリュームデータが取得される。
2Dアレイ振動子に代えて、1Dアレイ振動子及びそれを機械走査する機構を設けてもよい。そのような構成を採用する場合、1Dアレイ振動子によりビーム走査面が形成され、1Dアレイ振動子の機械走査により、上記の三次元空間が形成される。
送受信部12は、送信ビームフォーマー及び受信ビームフォーマーとして機能する電子回路である。送信時において、送受信部12から2Dアレイ振動子へ複数の送信信号が供給される。これにより送信ビームが形成される。受信時において、生体内からの反射波が2Dアレイ振動子で受波される。これにより2Dアレイ振動子から送受信部12へ複数の受信信号が並列的に出力される。送受信部12は、複数のアンプ、複数のA/D変換器、複数の遅延回路、加算回路等を有する。送受信部12において、複数の受信信号が整相加算(遅延加算)されて、受信ビームに相当するビームデータが形成される。
一般に、ボリュームデータは、複数の受信フレームデータにより構成され、各受信フレームデータは複数のビームデータにより構成される。各ビームデータは深さ方向に並ぶ複数のエコーデータにより構成される。
ビームデータ処理部14は、各ビームデータに対して各種の処理を適用する手段である。その処理には、検波、対数変換、相関処理等が含まれる。ビームデータ処理部14から出力されたビームデータを構成する個々のエコーデータが3Dメモリ16に格納される。3Dメモリ16は、生体内の三次元空間に対応したデータ記憶空間を有している。個々のエコーデータは、それが取得された三次元座標に対応するメモリ座標にマッピングされる。図示の構成例では、3Dメモリ16への各エコーデータの書き込み時に、座標変換が実行されている。その座標変換を二段階で行うことも可能である。例えば、二次元座標変換を実行した上で三次元座標変換を実行してもよい。図示の構成例では、制御部24が座標変換機能を発揮している。もちろん、座標変換用のプロセッサを設けてもよい。いずれにしても、3Dメモリ16には、生体内の三次元空間から順次取得されるボリュームデータが順次格納される。それらのボリュームデータが順次処理される。
断層画像を表示する場合、3Dメモリ16内のボリュームデータから切り出された面データ(スライスデータ)が表示処理部22へ送られる。面データはスライスデータであり、二次元配列された複数のエコーデータ(ボクセル値、画素値)からなるものである。複数の断層画像が同時に表示されてもよい。三次元画像を形成するために、3Dメモリ16に格納されたボリュームデータが画像処理部18へ送られている。
画像処理部18は、ボリュームデータに基づいて三次元画像を形成する電子回路である。その電子回路は画像処理用のプロセッサを含む。図示の構成例において、画像処理部18は複数の機能を有しており、それらが複数のブロックによって表現されている。複数のブロックは、具体的には、解析部19及びレンダリング部20である。個々のブロックが専用のプロセッサで実現されてもよいし、複数のブロックが単一のプロセッサで実現されてもよい。更に、複数のブロックがメインCPUの機能として実現されてもよい。
解析部19は、解析手段(又は認識手段)として機能する。解析手段は、マッチング手段としてのパーツ解析手段、定義手段、等を含む概念である。具体的には、解析部19は、ボリュームデータに対するパーツ解析により、データ空間内において、胎児の顔に含まれる複数の部位(例えば、右目、左目、鼻、口)を特定する(その具体的な方法については後に図7及び図8等を用いて説明する)。
続いて、解析部19は、データ空間内において複数の領域(図示の例では複数の三次元領域)を定義する。複数の領域には、特定された複数の部位に対応する複数の特別領域、及び、複数の特別領域以外の一般領域、が含まれる。胎児以外の領域として更に別の領域が定められてもよい。領域定義に関しては後に図2を用いて詳述する。個々の特別領域にはそれに対応する部位の性質に応じた特別ボクセル演算条件が個別的に定められ、一般領域には一般ボクセル演算条件(一般条件)が定められる。それらの詳細についても後述する。
メモリ21上には、領域ごとにボクセル演算条件を管理するためのテーブル(後に図4に例示する)が格納される。なお、レイ単位でボクセル演算条件を切り換える場合、レイごとにそれが属する領域を管理するためのテーブル(後に図5に例示する)がメモリ21に格納されてもよい。ボクセルごとにそれが属する領域を管理するためのテーブルがメモリ21に格納されてもよい。
レンダリング部20はレンダリング手段(又は画像形成手段)として機能する。レンダリング手段の概念には、レイ設定手段、ボクセル演算手段、画素値マッピング手段、等が含まれる。具体的には、レンダリング部20は、ボリュームデータに対して視点から出る複数のレイを設定する。通常、複数のレイは互いに平行な関係を有する。個々のレイを単位として、レンダリング処理(画素値演算)が実行される。演算対象となったレイを対象レイと表現する。各対象レイでは、終了条件が満たされるまで、対象レイ上の開始ボクセルから、奥行き方向に向かって、ボクセル単位で、ボクセル演算(平滑化演算、光量演算を含む)が繰り返し実行される(後に図3に例示する)。
平滑化演算においては、i番目のボクセルを中心として、レイ方向に広がる参照窓が設定され、参照窓内の複数のエコー値(ボクセル値)が平均化される。i番目のボクセルについてのボクセル演算において、その平均値が当該i番目のボクセルのエコー値として利用される。例えば、参照窓が3ボクセルに相当するサイズを有する場合、以下の計算が実行される。
光量演算においては、例えば、以下の式(2)が用いられる。以下の(3)式は、i番目のボクセルについての入力光量CINiを定義する式である。(2)式及び(3)式はいずれも例示である。光量演算式として多様な式が知られている。
上記の(2)式において、COUTiはi番目のボクセルについての光量演算結果つまり出力光量を表している。CINiは、上記のように、i番目のボクセルについての入力光量を表しており、実際には、それはi−1番目のボクセルの出力光量である。Oiはi番目のボクセルについて定められたオパシティ(不透明度)である。eiはi番目のボクセルについてのエコー値(ボクセル値)であり、実際には上記平滑化演算後の平均値である。eiからOiを定めるものがオパシティ関数(又はオパシティカーブである(特許文献1を参照))。
2つの終了条件が定められており、いずれかの終了条件が満たされた時点での出力光量が画素値とされる。第1に、最終ボクセルについてボクセル演算が完了した場合に当該レイについてのボクセル演算は終了となる(第1終了条件)。第2に、オパシティ累積値が1.0又はそれに近い所定値に到達した場合に当該レイについてのボクセル演算は終了となる(第2終了条件)。
本実施形態では、対象レイが属する領域に応じて、上記参照窓のサイズ及び上記オパシティ関数を変化させることが可能である。すなわち、対象レイが通過する組織に応じて、平滑化度合い及びオパシティの大きさを変化させることが可能である。レイ単位ではなくボクセル単位でボクセル演算条件を変更してもよい。なお、図示の構成例では、座標変換後のボリュームデータが処理対象となっているが、座標変換前のボリュームデータが処理対象とされてもよい。
レンダリング部20によるボリュームレンダリングの結果として、胎児の顔を立体的に表現した三次元画像が形成される。本実施形態によれば、胎児の顔における位置に応じてボクセル演算条件をきめ細かく変更することができるので、目が窪みとして表現されてしまう問題、鼻や口の形状がぼやけてしまう問題、頬や額における凹凸が過度に表現されてしまう問等を回避して、胎児の顔を自然に表現した高品質の三次元画像が得られる。
三次元画像データは表示処理部22を介して表示器23へ送られる。表示器23の画面上には、上記の三次元画像、断層画像等が表示される。表示処理部22は、画像合成機能、カラー処理機能等を有する。表示器23は、LCD又は有機ELデバイス等によって構成される。
制御部24は、図1に示されている各構成を制御する制御手段として機能し、CPU及び動作プログラムにより構成される。制御部24には操作パネル26が接続されている。操作パネル26は、トラックボール、スイッチ、キーボード等の多様な入力デバイスを有する。操作パネル26を利用して、必要に応じて、領域(つまり部位)ごとのボクセル演算条件がマニュアルで指定される。その指定が自動化されてもよい。
図2には、上記超音波診断装置において実行される画像処理(第1方式)が概念図として示されている。生体内の三次元空間からボリュームデータ30が取得される。ボリュームデータ30を構成する個々のエコーデータがボクセルとして観念される。実際には、各レイ上におけるボクセル(演算点)で補間値が求められ、その補間値がボクセル値として利用される。ボリュームデータ30に対しては、視点から伸びる複数のレイ38が設定される。各レイ38は演算経路に相当する。各レイ38上には均等間隔をもって複数のボクセル40が存在している。個々のボクセル40は上記のようにボクセル値(エコー値)を有する。
本実施形態においては、複数のレイ38の設定に先立って、又は、それと同時進行で、ボリュームデータ30に対してパーツ解析が実行される。すなわち、データ空間内において、胎児の顔に含まれる右目、左目、鼻及び口が特定される(より正確には各部位に相当するデータ部分が特定される)。その際にはテンプレートを利用したパターンマッチング技術が利用される。その場合、二次元又は三次元のテンプレートを利用可能である。個々の部位(又は部位種別)ごとの専用テンプレートを利用してもよいし、複数の部位を一括して特定するテンプレートを利用してもよい。テンプレートをスキャンさせながら、各スキャン位置において、ボリュームデータとテンプレートとの間でパターンマッチングが実行され、類似度を示す評価値が演算される。評価値としては、例えば、公知のSSD(Sum of Squared Difference)又はSAD(Sum of Absolute Difference)が利用される。最良の評価値を得られた時点でのテンプレート位置として、注目している部位の三次元座標が特定される。この処理が部位(又は部位種別)ごとに繰り返される。パターンマッチング以外の技術を利用して個々の部位を特定してもよい。
ボリュームデータ内において、各注目部位をカバー又は包含するように、三次元部分空間としての領域(特別領域)34,36が定義される。また、複数の領域(特別領域)以外の領域(一般領域)37が定義される。複数のレイに直交する仮想面上において、複数の二次元領域が定義されてもよい。例えば、複数の画素値がマッピングされるプレーン42上において、複数の領域46,48,49が定義されてもよい。いずれにしても、個々の領域は、同じボクセル演算条件が適用される複数のレイをグルーピングするものとして機能する。すなわち、個々のレイが所属する領域を判定することにより、当該レイに適用する特定のボクセル演算条件が定められる。プレーン42は投影面であり、そこにはボリュームデータが反映された三次元画像44が構築される。それはプレーン42上にマッピングされた複数の画素値からなる。
以上のように、本実施形態においては、レイ38ごとに、それが属する(つまり通過する)領域が判定され、判定された領域に対応するボクセル演算条件が当該レイ38に対して適用される(第1方式、第1態様)。ボクセル演算条件には平滑化条件及びオパシティ条件が含まれる。レイ単位ではなく、ボクセル単位でそれが属する領域を判定し、ボクセル単位でボクセル演算条件を変更するようにしてもよい(第1方式、第2態様)。
図3にはボクセル演算が概念的に示されている。i番目のボクセルが現時点で演算対象となっている対象ボクセルである。対象ボクセルは対象レイ202上に存在している。対象ボクセルを中心として、対象レイ202方向に広がる参照窓200が設定される。参照窓200のサイズつまりボクセル参照数は、対象レイ202が属する領域に基づいて定められる。例えば、平滑化度合いを小さくしたい場合には参照窓200のサイズが小さくされ、逆に、平滑化度合いを大きくしたい場合には参照窓200のサイズが大きくされる。参照窓200内の複数のエコー値に基づいて平均値が演算され、その平均値が光量演算式(符号206で示すボックス内の式を参照)中に含まれるエコー値eiとして利用される。光量演算式中のオパシティOiは、エコー値eiに基づいて決定され、具体的には、オパシティ関数に基づいて決定される。領域ごとにオパシティ関数が指定されている。例えば、目を囲む領域が設定されている場合、その領域については、同じエコー値であっても、一般的な領域に比べて、大きなオパシティが与えられるように、オパシティ関数が指定されている。これにより、目の表面(瞼)で終了条件が満たされ易くなる。その結果、目が窪みのように表現されてしまう問題を回避できる。
図4には、部位(領域)ごとのレンダリング条件を定めるテーブル50が例示されている。部位ごとに、レンダリング条件として、オパシティ条件、及び、スムージング(平滑化)条件が定められている。オパシティ条件として、上記のようにオパシティ関数が指定されてもよい。オパシティに乗算する補正係数(重み)を指定してもよい。スムージング条件は上記参照窓のサイズを規定するものであるが、他の条件が規定されてもよい。図4に示すレンダリング条件によれば、口に対しては、弱いスムージングが指定されているので、口の形状がぼやけずに、その形状をはっきりとさせることができる。鼻ついても同様である。目については大きなオパシティが設定されるように条件付けされているので、上記のように瞼において終了条件が満たされやすくなり、目の内部の低エコー部分が支配的に画像化されてしまう問題を回避できる。他の部分(一般的な部分)については一般的なレンダリング条件が適用されている。
図5には、レイごとに当該レイが通過する部位(領域)を事前に特定しておくためのテーブル51が例示されている。複数の部位(領域)を通過するレイについてはもっとも手前側(視点側)の部位(領域)が選択されてもよい。ボクセルごとにそれが属する領域を管理するためのテーブルが利用されてもよい。
図6には、上記画像処理の結果が示されている。具体的には、胎児の顔を現した三次元画像52が示されている。目を含む領域54,56については、上記のようなオパシティ条件の操作によって、その表層が支配的に画像化されている。口及び鼻を含む領域58,60については、上記のようなスムージング条件の動作によって、それらの形態がはっきりとなるように画像化されている。よって、自然な胎児像を形成できる。
次に図7及び図8に基づいて部位特定方法について説明する。三次元テンプレートを利用する方法と二次元テンプレートを利用する方法とがあり、その内で図7及び図8は後者の方法を示すものである。
母体内の三次元空間から、ボリュームデータ64が取得される。ボリュームデータ64には、胎児に相当するデータ(胎児データ)、羊水に相当するデータ(羊水データ)、子宮壁(胎盤を含む)に相当するデータ(子宮壁データ)、等が含まれる。ボリュームデータ64から順次切り出された面データ(スライスデータ)66Aが順次、処理対象となる。処理対象となった面データ66Aは、図示の例において、概ね高い輝度をもった子宮壁領域(子宮壁データ)68、概ね低い輝度をもった羊水領域(羊水データ)70、及び、概ね高い輝度をもった頭部(顔面)領域(頭部データ)72を含んでいる。頭部領域72の中には、周囲よりも輝度が落ち込んだ円形の眼球部分74が含まれる。階調数は例えば256であり、輝度は0から255の間で変化する。
テンプレート76は、図示例において、二次元テンプレートであり、それは矩形の形態を有している。具体的には、テンプレート76は円形領域76Aと周囲領域76Bとからなる。円形領域76Aは眼球を模擬した領域であり、周囲領域76Bは眼球周囲組織を模擬した領域である。円形領域76Aが有する輝度は低く、例えば0である。周囲領域76Bが有する輝度は高く、例えば100である。本願明細書上に記載する各数値はいずれも例示である。
パターンマッチング処理は、個々の面データ66Aにおける各位置において実行される。具体的には、面データ66Aに対してテンプレート76をラスター走査させながら、各走査位置において面データ66Aとテンプレート76との間での類似度合い(評価値)が計算される。面データ66Aごとに最も良い評価値が特定され、その評価値及びそれが求められた時点でのテンプレート76の三次元座標情報が一時的に記憶される。すべての面データ66Aに対して上記処理が適用された後、記憶されていた複数の評価値の中から、右目に対応する最良評価値及び左目に対応する最良評価値が判定される。個々の最良評価値に対応する三次元座標情報が各目の代表位置となる。図7には最良評価値を得られた時点でのテンプレートが破線で表現されている。例えば、その代表座標を中心とした一定半径を有する球(目や瞼をカバーする部分空間)が定義され、それが領域となる。
パターンマッチング処理においては、注目する部位(又は部位種別)ごとに専用のテンプレートが利用される。後述するように、複数の部位を同時に特定するテンプレートを利用することも可能である。必要に応じて、テンプレート76のサイズ、輝度、回転角度、等を変化させながら、パターンマッチングが遂行される。二値化テンプレートを利用することも可能である。パターンマッチングに先立って面データに対して間引き処理を施すようにしてもよい。図7に示したテンプレート76は基本的に角度依存性を有していないので、その回転は不要である。テンプレートの内容や形態を基準として、領域が定義されてもよい。上記パターンマッチングでは二次元画像に対して二次元テンプレートが適用されるので、処理時間を短縮化できる。もちろん、ボリュームデータに対して三次元テンプレートを適用するようにしてもよい。
図8には他のテンプレート及びそれを利用したパターンマッチング処理が示されている。胎児頭部像80は、胎児頭部の水平断面(頭部中心軸に平行な断面であって正面を向く断面)に相当するものである。胎児頭部像80には、3つの低輝度部分が含まれ、具体的には、右目部分82,左目部分84,鼻腔部分86が含まれる。それらの低輝度部分はそれぞれ、ほぼ円形の領域である。右目部分82及び左目部分84のサイズよりも、鼻腔部分86のサイズの方が小さい。鼻腔部分86は、右目部分82及び左目部分84を結ぶラインよりも、口の側に偏倚している。
それらを含む部位を探索するためのツールがテンプレート88である。テンプレート88は、3つの円形領域90,92,94とそれらの周りの領域とからなる。テンプレート88の位置、サイズ、傾斜角度をそれぞれ独立して可変しながら、各位置において、テンプレートマッチングが実行される。最良評価値を得た時点でのテンプレート96の三次元座標、傾斜角度、及び、サイズ(倍率)が特定される。それらに基づいて、三次元の領域98,100、102が設定される。領域98,100は、それぞれ右目及び左目をカバーする領域であり、領域102は、鼻及び口をカバーする領域である。この処理の結果、胎児の顔の向きを自動的に判定することが可能である。
図9乃至図12を用いて上記超音波診断装置の動作例を説明する。図9及び図10には、第1方式に従う処理(動作例1(態様1)及び動作例2(態様2))が示されている。図11及び図12には、第2方式に従う処理(領域定義及び第3動作例)が示されている。第1方式は、ボリュームデータに対してパーツ解析を行うものであり、第2方式はレンダリング後の二次元の画像又は他の投影画像に対してパーツ解析を行うものである。
図9に示す第1動作例において、S10では、被検者への超音波の送受波により、胎児データを含むボリュームデータが取得される。S12では、取得されたボリュームデータに対するパーツ解析が実行される。本実施形態では、データ空間内において、右目、左目、鼻及び口がパターンマッチング法により特定され、それらの特定結果に基づいて、右目領域、左目領域、鼻領域及び口領域がそれぞれ三次元の特別領域として定義される。データ空間内におけるそれら以外の領域は三次元の一般領域として定義される。
S18では、引数Nが初期化され、Nに1が代入される。S20においては、N番目のレイ(対象レイ)がいずれの領域を通過しているのかが判定される。すなわち、所属領域が判定される。対象レイが口領域又は鼻領域を通過している場合、S22において、口及び鼻用のレンダリング条件(ボクセル演算条件)が選択される。対象レイが目領域を通過している場合、S24において、目用のレンダリング条件(ボクセル演算条件)が選択される。対象レイが他の領域(一般領域)を通過している場合、S26において、通常のレンダリング条件が選択される。
S28では、対象レイ上において奥行方向へボクセル単位でボクセル演算が繰り返し実行される。その際には上記のように選択されたレンダリング条件が適用される。終了条件が満たされた時点での出力光量が画素値として投影面上にマッピングされる。なお、視点についてはユーザーにより設定されるが、後述するように、その設定が自動化されてもよい。S32では全レイについて処理が実行されたか否かが判断され、未了であれば、S34においてNが1つインクリメントされた上で、S20以降の工程が繰り返し実行される。S36はレンダリング処理に相当する部分を示している。
上記S12でのパーツ解析結果に基づいて、胎児の顔の向きが特定されてもよい(S14参照)。例えば、2つの目と口とを結ぶ三角形を特定し、その三角形の前面を鼻の位置から特定し、これにより三角形の前面の法線として、顔の向きが特定されてもよい。顔の向きに基づいて視点が自動的に設定されてもよい(S15参照)。
図10には、第2動作例が示されている。なお、図9に示した工程と同様の工程には同じステップ番号を付し、その説明を省略する。S18の前には図9に示したS10及びS12が実行される。
S40では、ボクセル番号に相当する引数Dが初期化され、具体的には、それに1が代入される。S41では、N番目のレイ(対象レイ)上におけるD番目のボクセル(対象ボクセル)が属する領域(所属領域)が判断される。その判断結果に基づいてS22,S24又はS26が実行され、つまり所属領域に適合したレンダリング条件が選択される。その上で、S42において、実際に、選択されたレンダリング条件に従ってボクセル演算が実行される。S44では、終了条件が満たされたか否かが判断される。満たされていない場合、S46において、引数Dが1つインクリメントされる。第2動作例によれば、対象レイ上において、特定組織の手前側でのボクセル演算では、一般ボクセル演算条件が適用されるので、特別ボクセル演算条件が羊水中の浮遊物や子宮壁等に対して適用されてしまう第1動作例の問題を回避できる。
図11には仮の画像としての仮の投影画像104が示されている。それは具体的にはボリュームデータの仮ボリュームレンダリングによって生成された二次元画像としての仮のレンダリング画像である。仮ボリュームレンダリングと本ボリュームレンダリングとの間では同じ視点が設定される。投影画像104においては胎児の顔が現れている。投影画像104に対して画像認識処理(パーツ解析)を適用することにより、右目、左目、鼻及び口が特定される。それらの特定の結果に基づいて、右目領域110、左目領域112、鼻領域106及び口領域108が自動的に設定される。例えば、各領域110,112,106,108は注目組織をカバーする所定形状を有する二次元領域である。それら以外の領域として一般領域が定められる。個々のレイ114はいずれかの領域に属する(通過する)ことになる。上記画像認識処理の方法として、Haar-Like特徴量を用いた方法等があげられる。
図12には、第3動作例が示されている。図9に示した工程と同様の工程には同じステップ番号を付し、その説明を省略する。S10ではボリュームデータが取得され、S52では、そのボリュームデータに基づいて、上記の仮の投影画像が形成される。図示の例では、ボリュームレンダリング法に基づいて仮の投影画像が形成されているが、他の投影法(積算法等)を利用して仮の投影画像を生成してもよい。この場合、その投影方向は後のボリュームレンダリングにおける投影方向に合わせられる。
S54では、仮の投影画像に対してパーツ解析が実行される。これに関しては図11を用いて説明した。S54において、更に、レイごとに通過対象となる領域を判定し、その判定結果をS20において参照するようにしてもよい。S56はレンダリング処理S36の前提となる前処理S56に相当する。
ボリュームデータを繰り返し取得する過程と同時進行で上記画像処理が繰り返し実行される。あるいは、保存されたボリュームデータに対して上記画像処理が適用される。第1方式及び第2方式において、領域として二次元領域を定める場合、領域の外縁が三次元画像上に現れないようにするため、外縁付近でボクセル演算条件をなだらかに変化させる等のぼかし処理を適用するのが望ましい。第2方式によると、胎児の手前側に子宮壁等が現れている場合、パーツ解析を適切に行えない可能性がある。そのような問題を回避したい場合には第1方式を採用すればよい。特にボクセル単位でボクセル演算条件を切り替えれば胎児像の画質をかなり向上できる。
上記実施形態によれば、画像化対象中の各部位を適切に表現した三次元画像を形成できる。また、画像化対象中の各部位に対して適切な処理条件が自動的に設定される。上記実施形態においては超音波診断装置において画像処理が実行されていたが、その画像処理が情報処理装置において実行されてもよい。上記実施形態に関して、ボクセル演算条件と共に又はそれに代えてボクセル演算条件以外のレンダリング条件を適応的に変更する変形例が挙げられる。
18 画像処理部、19 解析部(認識部)、20 レンダリング部、30 ボリュームデータ、34,36,37 領域、38 レイ、40 ボクセル、44 三次元画像。

Claims (9)

  1. 生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータ又はそれが反映された仮の画像に対するパーツ解析により、前記ボリュームデータ又は前記仮の画像に対して複数の領域を定義する解析手段と、
    前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する手段であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させるレンダリング手段と、
    を含むことを特徴とする超音波画像処理装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記複数の処理領域には特別領域と一般領域とが含まれ、
    前記レンダリング手段は、前記ボクセル演算に際して、前記特別領域に対応する特別ボクセル演算条件及び前記一般領域に対応する一般ボクセル演算条件の中から選択されたボクセル演算条件を適用する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記解析手段は、前記ボリュームデータ内又は前記仮の画像内において前記胎児の顔に含まれる複数の部位に対応する複数の特別領域を定義し、
    前記レンダリング手段は、前記ボクセル演算に際して、前記複数の特別領域に対応する複数の特別ボクセル演算条件及び前記一般ボクセル演算条件の中から選択されたボクセル演算条件を適用する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記複数の特別ボクセル演算条件には、前記三次元画像上において凹凸を強調するための第1の特別ボクセル演算条件と、前記三次元画像上において組織表面の画像化を優先するための第2の特別ボクセル演算条件と、が含まれる、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記胎児の顔に含まれる鼻又は口に対応する特別領域に対して前記第1の特別ボクセル演算条件が適用され、
    前記胎児の顔に含まれる目に対応する特別領域に対して前記第2の特別ボクセル演算条件が適用される、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記第1の特別ボクセル演算条件においては、前記一般ボクセル演算条件に比べて、平滑化度合いが弱くされており、
    前記第2の特別ボクセル演算条件においては、前記一般ボクセル演算条件に比べて、オパシティが大きくされている、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  7. 生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対するパーツ解析により、前記ボリュームデータに対して複数の領域を定義する解析手段と、
    前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する手段であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させるレンダリング手段と、
    を含み、
    前記パーツ解析は胎児の顔に含まれる部位を特定するものであり、
    前記ボクセル演算条件の変化には、平滑化度合いの変化及びオパシティの変化の内の少なくとも1つが含まれる、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  8. 請求項7記載の装置において、
    前記解析手段の解析結果に基づいて視点を設定する手段を含み、
    前記レンダリング手段は前記視点に基づいて前記複数のレイを設定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  9. 超音波画像処理装置において画像処理方法を実行するためのプログラムであって、
    前記画像処理方法が、
    生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータ又はそれが反映された仮の画像に対するパーツ解析により、前記ボリュームデータ又は前記仮の画像に対して複数の領域を定義する工程と、
    前記ボリュームデータに対して複数のレイを設定し、演算対象となった対象レイごとに当該対象レイに沿ってボクセル演算を繰り返し実行することにより画素値を求め、これにより三次元画像を生成する工程であって、前記対象レイ又は前記対象レイ上の対象ボクセルが属する領域に応じてボクセル演算条件を変化させる工程と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
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