JP2018149055A - 超音波画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】胎児の頭部(特に顔面)を表した三次元画像を形成する場合に、子宮壁、羊水中の浮遊物等がノイズとして画像化されないようにする。【解決手段】ボリュームデータ40から面データ42が順次切り出される。各面データ42Aに対してテンプレート46を用いたマッチング処理が適用される。これにより注目部位(例えば目及びその周囲)についての三次元座標情報56が得られる。それに基づいて、ボリュームデータ40の中から、注目部位を含む頭部に対応する頭部データ70が識別され、そのレンダリング処理により三次元画像74が形成される。【選択図】図2

Description

本発明は超音波画像処理装置に関し、特に、ボリュームデータに基づく三次元画像処理に関する。
超音波画像処理装置は、超音波の送受波によって得られたデータを処理する機能を有する装置であり、それは超音波診断装置、情報処理装置等によって構成される。以下においては超音波診断装置について説明する。
超音波診断装置は、生体に対して超音波を送受波し、これにより得られた受信信号を処理することにより超音波画像を形成する医療用の装置である。近時、産科等において、三次元画像を形成する超音波診断装置が活用されている。ここで、三次元画像は、生体組織を三次元的又は立体的に表現した画像であって物理的には二次元の画像である。三次元画像を用いれば、例えば、母体中の胎児を、奥行感をもって表現することが可能である。胎児の顔を現した三次元画像の印刷物が妊婦に渡されることも多い。三次元画像を構築する際にはボリュームレンダリング法等の各種の方法が利用される。
ボリュームレンダリング法について説明する。母体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対して複数のレイ(視線)が設定される。個々のレイにおいて、所定の終了条件が満たされるまで、当該レイに沿って、ボクセル単位で光量演算が繰り返し実行される。これにより得られる複数の画素値のマッピングにより三次元画像が構築される。
ボリュームデータに対応する三次元空間において、胎児頭部の手前側に子宮壁(胎盤を含む)、羊水中の浮遊物等が存在すると、それらが三次元画像上においてノイズとなって現れる。すなわち、胎児の顔の観察に支障が生じる。そこで、画像化の対象となる部分とそうでない部分とを識別することが必要となる。そのため、従来においては、3D−ROI(三次元関心領域)が利用される(特許文献1を参照)。3D−ROIの設定をユーザーに求める場合、煩雑な操作が必要となる。また、3D−ROIの設定を自動化する場合、高度なアルゴリズムが必要であり、あるいは、場合によっては識別精度が問題となる。
特開2011− 83439号公報 特開2010−148828号公報
胎児の頭部(特に顔面)の画像化に際し、子宮壁、羊水中の浮遊物等ができるだけ画像化されないようにすることが望まれる。そこで、画像化対象を限定するための従来の3D−ROIに代わる又はそれと併用できる新しい技術の提供が望まれている。
なお、特許文献2の第0041段落には、胎児の顔における輪郭、目、鼻、口等のパーツをパターンマッチングにより抽出することが記載されている。抽出されたパーツに基づいてレンダリング方向が自動的に決定されている。しかし、特許文献2には、抽出されたパーツの座標情報を拠り所として、そのパーツが属する組織を他の組織から識別することまでは記載されていない。なお、上記で指摘した問題は産科以外の科目においても指摘され得るものである。
本発明の目的は、画像化の対象となる対象組織を他の組織から識別して画像化することにある。あるいは、本発明の目的は、胎児を観察する上で妨げとなるノイズを抑制できる画像処理を実現することにある。
実施形態に係る超音波画像処理装置は、生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対し、対象組織に属する注目部位に対応するテンプレートを利用したマッチング処理を適用するマッチング処理手段と、前記マッチング処理の結果に基づいて、前記ボリュームデータの中から、前記注目部位を含んでいる前記対象組織に対応する対象組織データを識別する識別手段と、前記対象組織データに基づいて三次元画像を形成する画像形成手段と、を含む。
上記構成によれば、ボリュームデータに対してテンプレートを利用したマッチング処理が適用され、そのマッチング処理結果に基づいて対象組織データが識別される。実施形態において、マッチング処理では、注目部位に対応する二次元又は三次元のテンプレートが利用される。テンプレートは、注目部位(例えば目及びその周囲)のデータパターンを模したデータパターンを有する。最良のマッチング結果が得られた時点でのテンプレートの三次元座標情報が特定される。三次元座標情報は、三次元空間内における注目部位の三次元座標を特定する情報とも言い得る。ボリュームデータから、注目部位データを拠り所として、注目部位を含む対象組織に対応する対象組織データが抽出される。
このように、上記識別方法は、対象組織データと非対象組織データとの間に境界面を設定し、それによってそれらのデータを弁別するのではなく、対象組織に注目部位が属していることに着目し、まず注目部位データを特定し、その注目部位データを拠り所として、対象組織データを特定するものである。
実施形態において、対象組織は注目部位を包含する組織である。対象組織データは注目部位データの少なくとも一部を含む。例えば、対象組織データは高輝度データであり、注目部位データは高輝度データ及び低輝度データの両方を含む。その場合、前者の高輝度データを起点として、データ繋がり関係から、対象組織データが抽出されてもよい。後者の低輝度データは画像化対象から除外されてもよい。低輝度データが目に相当するデータであっても、目の手前側にある瞼が高輝度データとして画像化されれば(そのように画像処理条件を設定すれば)、目が凹みとして表現されてしまう問題を回避できる。
実施形態において、前記対象組織は胎児の頭部であり、前記注目部位は前記頭部に含まれる部位である。実施形態において、前記注目部位は、目を含む部位、目及び腔を含む部位、額を含む部位、並びに、鼻及び口を含む部位、の内の少なくとも1つである。
実施形態において、前記マッチング処理手段は、前記テンプレートのサイズを可変しながら前記マッチング処理を実行する。胎児の週数によって胎児の大きさは変化するので、精度の良いマッチング処理を行うためには、テンプレートのサイズを可変するのが望ましい。サイズの異なる複数のテンプレートを用意しておき、それらを選択的に利用してもよい。胎児の週数に応じてテンプレートの内容又は種別を異ならせてもよい。マッチング処理において、更に、テンプレートの回転角度を可変させてもよい。ボリュームデータの間引き率を可変することにより、テンプレートの相対的なサイズを変更してもよい。
実施形態において、前記マッチング処理手段は、前記テンプレートの輝度を可変しながら前記マッチング処理を実行する。ゲインその他の諸条件によってボリュームデータの輝度分布は変化する。よって、テンプレートの輝度を可変しながらマッチング処理を実行するのが望ましい。ボリュームデータの輝度分布に基づいてテンプレートの輝度を適応的に設定してもよい。二値化テンプレートを用いることも考えられる。
実施形態において、前記テンプレートは二次元テンプレートであり、前記マッチング処理手段は、前記ボリュームデータから面データを順次選択し、選択された面データに対して前記二次元テンプレートを用いた前記マッチング処理を適用する。三次元テンプレートを利用する場合、多くの自由度が生じるので、処理を簡便に行うためには、二次元テンプレートを用いるのが望ましい。その場合、ボリュームデータから順次切り出される面データがテンプレートの比較対象とされる。三次元空間内における胎児の姿勢は様々である。それを考慮して二次元テンプレートを構成するのが望ましい。例えば、眼球は、ほぼ球体であり、いずれの方向から観察してもそれは円形として現れるので、つまり基本的に角度依存性又は方向性がないので、眼球及びその周囲を模擬したテンプレートを利用すれば、マッチング処理でのテンプレート回転を省略できる。
実施形態において、前記マッチング処理の結果として三次元座標情報が取得され、前記識別手段は前記三次元座標情報に基づいて前記対象組織データを識別する。三次元座標情報は、注目部位の三次元座標、又は、最良マッチング結果が得られた時点でのテンプレートの三次元座標を示すものである。実施形態において、前記二次元テンプレートは、眼球を模擬した第1輝度を有する円形領域と、その周囲の領域であって前記第1輝度よりも高い第2輝度を有する周囲領域と、を含む。
実施形態に係る画像処理方法は、生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対し、胎児の頭部に属する注目部位に対応するテンプレートを利用したマッチング処理を適用する工程と、前記マッチング処理の結果に基づいて、前記ボリュームデータの中から、前記注目部位を含んでいる前記頭部に対応する頭部データを識別する工程と、を含むものである。
上記構成によれば、テンプレートを利用したマッチング処理の結果に基づいてボリュームデータに含まれる頭部データが識別される。その頭部データがレンダリング処理される。レンダリング方法として、ボリュームレンダリング法、サーフェイスレンダリング法、等が知られている。頭部データに対する自動的な計測等が実行されてもよい。上記画像処理方法は、対象組織と非対象組織との間に境界面を設定し、その境界面によってそれらを識別するものではなく、対象組織における一部分(注目部位)を特定し、その一部分を含んでいる(その一部分に繋がっている)組織として対象組織を識別するものである。データの連続性を利用してオブジェクトを抽出する手法として、ラベリング法、リージョン・グローイング法等が知られている。
上記画像処理方法はプログラムによって実現され得る。そのプログラムは、可搬型の記憶媒体又はネットワークを介して、超音波画像処理装置にインストールされる。超音波画像処理装置は、超音波診断装置、情報処理装置等により構成されるものである。
本発明によれば、画像化の対象となる対象組織を他の組織から識別して画像化することができる。あるいは、本発明によれば、胎児を観察する上で妨げとなるノイズを抑制できる。あるいは、本発明によれば、対象組織と他の組織との間にそれらを分離する面等を設定しない場合であっても対象組織だけを画像化できる。
本発明に係る超音波画像処理装置としての超音波診断装置の実施形態を示すブロック図である。 画像処理方法の第1例を示す概念図である。 画像処理方法の第1例を示す流れ図である。 パターンマッチング処理を示す流れ図である。 画像処理方法を適用しないで形成された三次元画像とそれを適用して形成された三次元画像とを示す図である。 テンプレートの第2例及びそれを用いたマッチング処理を示す図である。 テンプレートの第3例を示す図である。 テンプレートの第4例及びそれを用いたマッチング処理を示す図である。 テンプレートの第5例を示す図である。 テンプレートの第5例を用いたマッチング処理を示す図である。 テンプレートの第6例を示す図である。 テンプレートの第6例を用いたマッチング処理を示す図である。 画像処理方法の第2例を示す流れ図である。 テンプレートの輝度の可変を説明するための図である。 画像処理方法の第3例を示す流れ図である。 画像処理方法の第4例を示す流れ図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、超音波画像処理装置としての超音波診断装置がブロック図として示されている。超音波診断装置は病院等の医療機関に設置され、生体に対する超音波の送受波により得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成及び表示する装置である。本実施形態においては、産科における妊婦が被検者であり、胎児の頭部(特に顔面)についての三次元画像が形成される。
図1において、超音波診断装置は、3Dプローブ10を有する。3Dプローブ10は、プローブヘッド、ケーブル及びコネクタによって構成される。コネクタが超音波診断装置本体に対して着脱可能に装着される。プローブヘッドが妊婦の腹部表面上に当接される。プローブヘッドは、図示の例では、二次元配列された複数の振動素子からなる2Dアレイ振動子を有している。2Dアレイ振動子によって超音波ビームが形成され、それが二次元的に電子走査される。これにより、子宮内の胎児を包含する三次元データ取込空間(三次元空間)が形成される。その三次元空間からボリュームデータが取得される。
2Dアレイ振動子に代えて、1Dアレイ振動子及びそれを機械走査する機構を設けてもよい。そのような構成を採用する場合、1Dアレイ振動子によりビーム走査面が形成され、その機械走査により、上記の三次元空間が形成される。
送受信部12は、送信ビームフォーマー及び受信ビームフォーマーとして機能する電子回路である。送信時において、送受信部12から2Dアレイ振動子へ複数の送信信号が供給される。これにより送信ビームが形成される。受信時において、生体内からの反射波が2Dアレイ振動子で受波される。これにより2Dアレイ振動子から送受信部12へ複数の受信信号が並列的に出力される。送受信部12は、複数のアンプ、複数のA/D変換器、複数の遅延回路、加算回路等を有する。送受信部12において、複数の受信信号が整相加算(遅延加算)されて、受信ビームに相当するビームデータが形成される。
一般に、ボリュームデータは、複数の受信フレームデータにより構成され、各受信フレームデータは複数のビームデータにより構成される。各ビームデータは深さ方向に並ぶ複数のエコーデータにより構成される。
ビームデータ処理部14は、各ビームデータに対して各種の処理を適用する手段である。その処理には、検波、対数変換、相関処理等が含まれる。ビームデータ処理部14から出力されたビームデータを構成する個々のエコーデータが3Dメモリ16に格納される。3Dメモリ16は、生体内の三次元空間に対応したデータ記憶空間を有している。個々のエコーデータは、それが取得された三次元座標に対応するメモリ座標にマッピングされる。すなわち、図示の構成例では、3Dメモリ16への各エコーデータの書き込み時に、座標変換が実行されている。その座標変換を二段階で行うことも可能である。例えば、二次元座標変換を実行した上で、三次元座標変換を実行してもよい。図示の構成例では、制御部24が座標変換機能を発揮している。もちろん、座標変換用のプロセッサを設けてもよい。いずれにしても、3Dメモリ16には、生体内の三次元空間から順次取得されるボリュームデータが順次格納される。
断層画像を表示する場合、3Dメモリ16内のボリュームデータから切り出された面データ(スライスデータ)が表示処理部20へ送られる。複数の断層画像が同時に表示されてもよい。三次元画像を形成するために、3Dメモリ16に格納されたボリュームデータが画像処理部18へ送られている。
画像処理部18は、ボリュームデータに基づいて三次元画像を形成する電子回路である。その電子回路は画像処理用のプロセッサを含む。図示の構成例において、画像処理部18は複数の機能を有しており、それらが複数のブロックによって表現されている。複数のブロックは、具体的には、マッチング処理部30、識別部32、及び、レンダリング部34を表している。個々のブロックが専用のプロセッサで実現されてもよいし、複数のブロックが単一のプロセッサで実現されてもよい。更に、複数のブロックがメインCPUの機能として実現されてもよい。
マッチング処理部30は、マッチング手段又はマッチング処理手段として機能する。マッチング処理部30は、ボリュームデータから順次切り出される面データに対してテンプレート(パターン)マッチング処理を適用するものである。その際に利用されるテンプレートは、注目部位(例えば、胎児の目及びその周囲)のデータパターン(データ構造)を模擬したデータパターンを有するものである。TPメモリ28上にテンプレート(二次元テンプレート)が事前に格納されているが、必要な都度、テンプレートを生成してもよい。切り出された面データは断層画像に相当し、面データ上の各位置において、面データとテンプレートとの間での類似度合いが評価される。評価値としては、例えば、公知のSSD(Sum of Squared Difference)又はSAD(Sum of Absolute Difference)が利用される。ボリュームデータ(複数の面データ)の中で、SSD又はSADが最小値となった時点でのテンプレート位置が最良マッチング位置となる。その際のテンプレート(又は注目部位)の三次元座標を示す情報が識別部32へ渡される。
マッチング処理に際しては、テンプレートのサイズを可変するのが望ましい。胎児の週数に応じて胎児の大きさが異なるからである。ボリュームデータの間引き率を変えることにより、結果として、テンプレートのサイズが相対的に可変されてもよい。マッチング処理においては、必要に応じて、テンプレートの向き又は姿勢が可変される。胎児の向きは区々だからである。もっとも、方向性又は角度依存性のないテンプレートを使うことにより、テンプレートの向き又は姿勢の可変を省略することが可能である。
また、マッチング処理に際しては、テンプレートの輝度が可変される。ボリュームデータの輝度分布は、ゲインその他の条件によって変化するためである。ボリュームデータの輝度分布に基づいてテンプレートの輝度を適応的に設定してもよい。テンプレートとして、高輝度領域と低輝度領域の2つの領域からなるものを利用する場合、それら2つの領域の輝度がいずれも可変される。但し、一方だけを可変してもよい。いずれにしても、注目部位に対してテンプレートが、よりマッチングするように、換言すれば、注目部位の特定精度が高まるように、一連のマッチング処理の過程において、諸条件を変化させるのが望ましい。
識別部32は、識別手段として機能するものである。識別部32は、ボリュームデータ中において、注目部位を含む対象組織(本実施形態において胎児の頭部(特に顔))に対応する対象組織データを抽出、弁別又は識別するモジュールである。換言すれば、対象組織データ以外のデータ(子宮壁データ、浮遊物データ等)を除外又は除去するモジュールである。本実施形態では、ボリュームデータがフィルタ処理及び閾値処理された上で、閾値処理後のボリュームデータに含まれる複数の高輝度集団を特定する三次元ラベリング処理が実行される。その後、上記のように特定された三次元座標情報に基づいて、複数の高輝度集団の中から、特定の高輝度集団が識別される。その特定の高輝度集団が、対象組織データ(胎児の頭部に相当するデータ)である。例えば、最良評価値を得た時点でのテンプレート(具体的にはテンプレート中の高輝度領域)が属する又は重なる部分として、特定の高輝度集団が選択される。三次元座標情報又は最良評価値を得た時点でのテンプレートの高輝度領域を出発点として、連続性又は繋がり条件の下で、高輝度データの探索を実行することにより、対象組織に相当する特定の高輝度集団を特定してもよい。その場合、リージョン・グローイング処理あるいはペイント処理を利用してもよい。
識別された高輝度集団はフラグ1をもったボクセル集団であり、その周囲はフラグ0をもったボクセル集団である。それらのボクセル集団が三次元マスクデータとしてレンダリング部34へ与えられる。フラグ1をもったボクセルはレンダリング演算の対象とされ、フラグ0をもったボクセルはレンダリング演算から除外される。
レンダリング部34は、レンダリング手段又は画像形成手段として機能する。レンダリング部34は、ボリュームデータに対して、視点から出る複数のレイ(視線)を設定し、個々のレイごとに、深さ方向に沿ってボクセル単位で光量演算を繰り返し実行する。個々のレイごとに、終了条件が満たされた時点での光量が画素値とされる。本実施形態では、レンダリング演算の対象は、上記特定の高輝度集団つまり対象組織データである。対象組織データはボクセル集合として観念され、それを構成する個々のボクセルはフラグ1を有するボクセルである。上記のように、フラグ0を有するボクセルはレンダリング演算の対象から除外される。そのような条件設定により、対象組織データだけが画像化された三次画像を構築することが可能となる。すなわり、胎児の視点側(手前側)に存在する子宮壁、羊水中の浮遊物等の画像化を防止又は制限して、胎児頭部の全体が明瞭に現れた三次元画像を形成することが可能となる。そのような三次元画像の印刷物が被検者である妊婦にわたされる。画像処理部18で実施される処理については、図2以降の各図を用いて詳述する。画像処理部18は、リアルタイムで胎児の頭部を表した三次元画像を形成し、そのデータを表示処理部20へ出力する。
なお、図示の構成例では、座標変換後のボリュームデータに対してマッチング処理や識別処理が適用されているが、座標変換前のボリュームデータに対してマッチング処理や識別処理が適用されてもよい。
表示処理部20は、画像合成機能、カラー処理機能等を有する。表示器22は、LCD又は有機ELデバイス等によって構成され、その表示画面上には超音波画像が表示される。超音波画像は、上記のように、断層画像、三次元画像等である。
制御部24は、図1に示されている各構成を制御する制御手段として機能し、CPU及び動作プログラムにより構成される。制御部24には操作パネル26が接続されている。操作パネル26は、トラックボール、スイッチ、キーボード等の多様な入力デバイスを有する。操作パネル26を利用して、画像処理条件がマニュアルで変更される。
図2には、本実施形態における画像処理方法が概念的に示されている。母体内の三次元空間から、ボリュームデータ40が取得される。例えば、ボリュームデータ40には、胎児に相当するデータ(胎児データ)、羊水に相当するデータ(羊水データ)、子宮壁(胎盤を含む)に相当するデータ(子宮壁データ)、羊水中の浮遊物に相当するデータ(浮遊物データ)等が含まれる。その内で、画像化対象は胎児データであり、特にその中の頭部データ(顔面データ)である。画像化をしたくないデータ(ノイズ)は、胎児の手前側に存在する子宮壁、浮遊物等に相当するデータである。対象データだけが画像化され、ノイズ(非対象データ)が画像化されないようにするため、以下に説明するマッチング処理(図2において左側を参照)と識別処理(図2において右側を参照)とが実行される。
マッチング処理では、ボリュームデータ40から順次切り出された面データ42Aが順次、処理対象となる。図2ではその切り出しが符号44で示されている。面データ42Aは、概ね高い輝度をもった子宮壁領域(子宮壁データ)48、概ね低い輝度をもった羊水領域(羊水データ)50、及び、概ね高い輝度をもった頭部(顔面)領域(頭部データ)52を含んでいる。頭部領域52の中には、周囲よりも輝度が落ち込んだ円形の眼球部分54が含まれる。階調数は例えば256であり、輝度は0から255の間で変化する。
テンプレート46は、図示の第1例において、二次元テンプレートであり、それは矩形の形態を有している。具体的には、テンプレート46は円形領域46Aと周囲領域46Bとからなる。円形領域46Aは眼球を模擬した領域であり、周囲領域26Bは眼球周囲組織を模擬した領域である。円形領域46Aが有する輝度は低く、例えば0である。周囲領域46Bが有する輝度は高く、例えば100である。本願明細書上に記載する各数値はいずれも例示である。
マッチング処理は面データ単位で実行される。具体的には、面データ42Aに対してテンプレート46をラスター走査させながら、各走査位置において面データ42Aとテンプレート46との間での類似度合い(評価値)が計算される。面データごとに最も良い評価値が特定され、その評価値及びそれが求められた時点でのテンプレート46の三次元座標情報が記憶される。すべての面データ42に対して上記処理が適用された後、記憶されていた複数の評価値の中から、最良評価値が判定される。最良評価値に対応する三次元座標情報56が識別処理で利用される。その三次元座標情報は、最良評価値が得られた時点でのテンプレート(符号47参照)の三次元座標を表すものであり、換言すれば、三次元空間内における注目部位(目及び周囲組織)の三次元座標を表すものである。三次元座標情報は、最良評価値を得た時点でのテンプレート(符号47参照)の代表座標を示す情報又はそのテンプレート(符号47参照)の外形上の複数の座標を示す情報として構成されうる。実際には、テンプレートのサイズ及び輝度を変えながら、マッチング処理が遂行される。
識別処理では、ボリュームデータ40に対する閾値処理(あるいは二値化処理)が行われた上で(符号58参照)、その処理結果に対する3Dラベリング処理により、複数の高輝度集団62A,62B,62Cが抽出される。個々の高輝度集団62A,62B,62Cは、所定輝度以上の輝度を有し相互連結関係にある複数のボクセルからなるものである。閾値処理に先立ってフィルタ処理等が施されてもよい。符号60はラベリング処理後のボリュームデータを示している。続いて、三次元座標情報56に基づいて、複数の高輝度集団62A,62B,62Cの中から、特定の高輝度集団62Bが選別される。その特定の高輝度集団62Bは、最良評価値を得た時点でのテンプレート66の一部又は全部を含むものである。具体的には、テンプレート66中の周囲領域を含むものとして高輝度集団62Bが特定される。逆に言えば、それ以外の複数の高輝度集団62A,62Cは画像化対象から除外される。このような処理により、胎児頭部データと、ノイズ(子宮壁データ及び浮遊物データを含む)とを弁別し、前者だけを取り出すことが可能となる。
実際には、抽出された高輝度集団62Bだけを有するボリュームデータ64が三次元のマスクデータとして利用される。マスクデータにおいては、画像化対象となるボクセルに対してフラグ1が与えられており、それ以外のボクセルに対してフラグ0が与えられている。
レンダリング処理では、ボリュームデータ40に対して、視点から出る複数のレイ72が設定され、各レイ上において視点から奥行き方向へボクセル72a単位で不透明度を利用した光量演算が実行される。その際、マスクデータに従ってフラグ1が付与されたボクセルだけが参照される。結果として、胎児頭部データ70だけが画像化されることになる。すなわち、子宮壁データ及び浮遊物データはレンダリング演算の対象から除外される。複数のレイについて演算された複数の最終光量が複数の画素値としてスクリーン上にマッピングされる。これにより三次元画像74が構成される。
3D−ROIを利用した従来の識別方法は、対象組織と非対象組織との間に境界面を設定するものであったが、上記の識別方法は、そのような境界面によらずに、胎児中の特徴部分を先に特定し、そこからの繋がり関係を利用して画像化対象となる胎児頭部を抽出するものである。もっとも、本願の識別方法と従来の識別方法とを併用してもよい。更に第3の方法を組み合わせてもよい。
上記のテンプレートマッチングにおいては、注目部位を大凡特定できている限りにおいて、位置特定精度が高くなくても、対象組織の識別上、問題は生じない。逆に言えば、ボリュームデータの間引き等により分解能を引き下げても実用上の問題は生じない。寧ろデータ数を削減することにより演算の高速化を期待できる。その意味において従来の一般的なテンプレートマッチング法とは大きく異なる。
上記のテンプレート46は方向性又は角度依存性のないものであり、テンプレート46の向きの可変を省略できる。また、胎児の向きが様々であっても共通のテンプレート46を利用できるという利点を得られる。右目部位が特定されても左目部位が特定されても基本的に識別結果に差は生じない。いずれの場合でも三次元座標情報から胎児頭部データを識別することが可能である。
図3には、図2に示した画像処理方法(第1例)が流れ図として示されている。S10では、母体内三次元空間からボリュームデータが取得される。Aで示されるように、ボリュームデータから面データが順次切り出される。その際、必要に応じて、データの間引きが実施される。S12では、選択されたテンプレートを利用してパターンマッチング処理が実行される。これは注目部位の探索処理に相当する。S14はテンプレートの選択工程である。テンプレートはマニュアルで又は自動的に選択される。胎児の週数に応じてテンプレートが自動的に選択されてもよい。S12の実行結果として、最良評価値が得られた時点でのテンプレートの三次元座標を示す三次元座標情報が特定される。それがBで示すように後述するS20の処理において利用される。
一方、S16ではボリュームデータに対して前処理が適用される。前処理には、フィルタ処理、閾値処理等が含まれる。S12において、テンプレートの最適サイズが特定された場合、その最適サイズに基づいて(図2中のDを参照)、S16においてフィルタ係数や窓サイズを可変するようにしてもよい。閾値処理では、所定の閾値以上の高輝度データが抽出される。それは二値化処理といってもよい。
S18では、三次元ラベリング処理が実行される。これにより、複数の高輝度集団が弁別される。個々の高輝度集団はラベル番号によって管理される。S20では、複数の高輝度集団の中から、三次元座標情報に基づいて画像化対象となる特定の高輝度集団が識別される。それが胎児頭部データに相当する。S20の処理結果として、三次元マスクデータが構成され、それがボリュームレンダリングS22において利用される(図2中のCを参照)。
ボリュームレンダリングS22では、ボリュームデータに対して複数のレイが設定される。レイ単位で、レイに沿って光量演算が繰り返し実行され、終了条件を満たした時点での光量が当該レイに対応する画素の画素値とされる。但し、光量演算は、フラグ1を有するボクセルについてだけ実行され、フラグ0を有するボクセルは演算対象から除外される。S22において、別途設定された3D−ROIが考慮されてもよい。すなわち、その範囲内においてレンダリング処理が実行されてもよい。S24では以上のように構成された三次元画像が表示される。1つのボリュームデータが取得される都度、1つの三次元画像が構築される。記憶されている過去のボリュームデータが処理対象となってもよい。抽出された胎児データに対して計測等の他の処理が適用されてもよい。
図4には図3に示したマッチング処理S12の具体例が流れ図として示されている。S30では、テンプレートサイズを規定する変数Sに初期値S1が代入される。S32では、変数Sに従って、テンプレートサイズが設定される。S34では、Z方向(面データ並び方向)の位置を規定する変数Zに初期値Z1が代入され、S36で当該位置における面データの切り出しが行われる。S38及びS40では、Y方向の位置及びX方向の位置を規定する変数Y,Xにそれぞれ初期値Y1,X1が代入される。S42では、切り出されたZの位置にある面データにおける座標(X,Y)の位置に、サイズSをもったテンプレートが設定される。S44ではパターンマッチングが実行され、つまり評価値が演算される。その評価値が三次元座標情報と共に記録される。
S46において、XがXmaxに到達していないと判断された場合、S48においてXが1つインクリメントされた上で、S42以降の工程が繰り返し実行される。S46において、XがXmaxに到達していると判断された場合、S50が実行される。S50において、YがYmaxに到達していないと判断された場合、S52においてYが1つインクリメントされた上で、S40以降の工程が繰り返し実行される。S50において、YがYmaxに到達していると判断された場合、S54が実行される。S54において、ZがZmaxに到達していないと判断された場合、S56においてZが1つインクリメントされた上で、S36以降の工程が繰り返し実行される。S54において、ZがZmaxに到達していると判断された場合、S58が実行される。S58において、SがSmaxに到達していないと判断された場合、S60においてSが1つインクリメントされた上で、S32以降の工程が繰り返し実行される。S58において、SがSmaxに到達していると判断された場合、S62が実行される。S62では、最良評価値となった時点でのテンプレートの三次元座標情報が特定される。図示の例ではS62が最終工程である。
図4に示した流れ図には示されていないが、更に、テンプレートの輝度を可変してもよい。あるいは、テンプレートの向き又は姿勢を可変してもよい。テンプレートの運動にn個の自由度がある場合、n個のパラメータを個別的に可変させてもよい。
図5の左側には上記画像処理方法を適用しないで形成された三次元画像76が模式的に示されている。図5の右側には上記画像処理方法を適用して形成された三次元画像76Aが模式的に示されている。三次元画像76には、胎児頭部像78の他、子宮壁像80、浮遊物像82a,82b,82cが現れている。それらのノイズによって胎児頭部像78の一部分が隠されている。これに対して三次元画像76Aにおいては、胎児頭部像78が明確に現れており、各種ノイズが消失している。これにより画像診断精度を高められ、また、妊婦に対して高品質の三次元画像を提供することが可能となる。
図6にはテンプレートの第2例及びそれを利用したマッチング処理が示されている。胎児頭部像84は、胎児頭部の垂直断面(頭部中心軸に直交する断面)に相当するものである。胎児頭部像84には、3つの低輝度部分が含まれ、具体的には、右目部分86a,篩骨洞(しこつどう)部分88,左目部分86bが含まれる。篩骨洞は、右目と左目の間にある腔(右側の篩骨と左側の篩骨とに挟まれている腔)であって、複数ある副鼻腔の1つである。それらの3つは、面データ上において、それぞれ黒い(低輝度の)円形エリアとして現れる。
それらを含む注目部位を探索するためのツールがテンプレート90である。テンプレート90は、水平方向に並んだ3つの円形領域92a,94,92bと、それらの回りの領域96と、からなる。円形領域92a,92bのサイズは相対的に大きく、それらの輝度は低い。円形領域94のサイズは相対的に小さく、その輝度も低い。領域96の輝度は高い。これは、上記右目部分86a,篩骨洞部分88及び左目部分86bを含む注目部位を模擬したためである。
テンプレート90の位置、サイズ、傾斜角度をそれぞれ独立して可変しながらテンプレートマッチングが繰り返し実行される。その上で、最良評価値を得た時点でのテンプレート90Aの三次元座標、傾斜角度、及び、サイズ(倍率)が特定される。図6には、テンプレート90Aにおける短手方向のサイズがx1で示されており、長手方向のサイズがy1で示されている。テンプレート90Aの傾斜角度がθで示されている。
図7にはテンプレートの第3例が示されている。テンプレート98は、2つの円形領域100,102及びそれらの周囲の部分104を有する。円形領域100は、上記円形領域92aに相当し、円形領域102は上記円形領域94に相当する。すなわち、テンプレート98は、上記テンプレート90の一部分を切り取ったものに相当する。このようなテンプレート98を利用して注目部位を特定することも可能である。
図8にはテンプレートの第4例及びそれを利用したマッチング処理が示されている。胎児頭部像106は、胎児頭部の水平断面(頭部中心軸に平行な断面であって正面を向く断面)に相当するものである。胎児頭部像106には、3つの低輝度部分が含まれ、具体的には、右目部分108a,鼻腔部分110,左目部分108bが含まれる。鼻腔は、鼻の中の腔である。それらの低輝度部分はそれぞれ、ほぼ円形の領域である。右目部分108a及び左目部分108bのサイズよりも、鼻腔部分110のサイズの方が小さい。鼻腔部分110は、右目部分108a及び左目部分108bを結ぶラインよりも、口の側に偏倚している。
それらを含む注目部位を探索するためのツールがテンプレート112である。テンプレート112は、3つの円形領域114a,116,114bとそれらの周りの領域118とからなる。円形領域114a,114bのサイズは相対的に大きく、それらの輝度は低い。円形領域116のサイズは相対的に小さく、その輝度も低い。領域118の輝度は高い。これは、上記右目部分108a,鼻腔部分110及び左目部分108bを含む注目部位を模擬したためである。
テンプレート112の位置、サイズ、傾斜角度をそれぞれ独立して可変しながらテンプレートマッチングが繰り返し実行される。最良評価値を得た時点でのテンプレート112Aの三次元座標、傾斜角度、及び、サイズ(倍率)が特定される。
図9にはテンプレートの第5例が示されている。テンプレート120は、胎児頭部における額部分に認められるデータパターンを模擬したものである。具体的には、テンプレート120は、積層された(あるいは密集した)複数のエリアA,B,C,Dからなる。個々のエリアA,B,C,Dは図示の例では湾曲している。例えば、エリアAの輝度及びエリアDの輝度として0が与えられ、エリアBの輝度として100が与えられ、エリアCの輝度として150が与えられる。
図10には、上記テンプレートを用いたマッチング処理が示されている。胎児頭部像122には額部分が含まれ、額部分は特徴的な階段状の模様として現れている。それに対して上記テンプレート120Aがフィッティングされている。これにより、額部分を含む頭部データを抽出することが可能となる。
図11にはテンプレートの第6例が示されている。テンプレート124は、胎児頭部における鼻から口を含む注目部位に対応するデータパターンを有する。具体的には、テンプレート124は、高輝度領域126と低輝度領域128とからなる。それらの境界線が注目部位の輪郭に相当している。
図12には、上記テンプレートを用いたマッチング処理が示されている。胎児頭部像130には鼻及び口を含む注目部分が含まれ、それに対して上記テンプレート132がフィッティングされている。これにより、当該注目部分を含む頭部データを抽出することが可能となる。
次に、図13乃至図16を用いて、画像処理方法の第2例乃至第4例を説明する。図13には、画像処理方法の第2例が流れ図として示されている。なお、図3に示した工程と同様の工程には同一符号を付し、その説明を省略する。このことは、後述する図15,図16についても同様である。
図13において、S66では、切り出された面データに対してマッチング処理が適用される。但し、その際において、S64で示すように、テンプレートの輝度が段階的に可変される。ボリュームデータの輝度分布が状況に応じて変化するためである。
図14にはテンプレートの輝度の変化が示されている。テンプレート134,136,138は同じテンプレート形態を有し互いに輝度が異なる。テンプレート134において内部領域の輝度はAminであり、周囲領域の輝度はBminである(但しAmin<Bmin)。テンプレート138において内部領域の輝度はAmaxであり、周囲領域の輝度はBmaxである(但しAmax<Bmax)。内部領域の輝度はAminからAmaxへ段階的に可変され、周囲領域の輝度もBminからBmaxへ段階的に可変される。途中の状態がテンプレート136として示されている。2つの輝度変化率は同じでも構わないし、異なっていてもよい。内部領域の輝度をAminに固定してもよい。このようにテンプレートを構成する複数の領域についての複数の輝度の組み合わせを変化させることにより、より良好なマッチング結果を得ることが可能となり、別言すれば、誤認の可能性を低減できる。
図15には画像処理方法の第3例が流れ図として示されている。この第3例では、面データがS68で二値化されており、S72では、その二値化面データと二値化テンプレートとの間でマッチング処理が実行されている。このような処理によればボリュームデータの輝度分布の変化に影響を受けにくい。但し、面データ及びテンプレートとも階調を生かすことができないので、認識率を高めるという観点からは、上記の第1例及び第2例を採用するのが望ましい。
図16には画像処理方法の第4例が流れ図として示されている。S76では、ボリュームデータとS74で選択された3Dテンプレートとの間で三次元マッチング処理が実行されている。それにより特定された三次元座標情報がS78での処理にわたされている。S78ではリージョン・グローイング法によって画像化対象が抽出されている。この第4例でも、注目部位を特定し、それを拠り所として対象データを特定する点において、上記第1例乃至第3例と同じ特徴事項を有している。S76でのマッチング処理に際しては、3Dテンプレートのサイズ、回転角度等の多くのパラメータを独立して可変する必要がある。このため、演算時間を考えるならば、上記第1例、第2例又は第3例を採用するのが望ましい。
本実施形態によれば、画像化の対象となる対象組織を他の組織から識別して画像化することが可能となる。特に、胎児を観察する上で妨げとなるノイズを抑制できる画像処理を実現できる。また、対象組織と他の組織との間にそれらを分離する面等を設定しない場合であっても対象組織だけを簡便に画像化できる。
18 画像処理部、30 マッチング処理部、32 識別部、34 レンダリング部(画像形成部)、40 ボリュームデータ、42 面データ(スライスデータ)、46 テンプレート、54 眼球(眼球像)、70 胎児頭部データ、74 三次元画像。

Claims (9)

  1. 生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対し、対象組織に属する注目部位に対応するテンプレートを利用したマッチング処理を適用するマッチング処理手段と、
    前記マッチング処理の結果に基づいて、前記ボリュームデータの中から、前記注目部位を含んでいる前記対象組織に対応する対象組織データを識別する識別手段と、
    前記対象組織データに基づいて三次元画像を形成する画像形成手段と、
    を含むことを特徴とする超音波画像処理装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記対象組織は胎児の頭部であり、
    前記注目部位は前記頭部に含まれる部位である、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記注目部位は、目を含む部位、目及び腔を含む部位、額を含む部位、並びに、鼻及び口を含む部位、の内の少なくとも1つである、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    前記マッチング処理手段は、前記テンプレートのサイズを可変しながら前記マッチング処理を実行する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記マッチング処理手段は、前記テンプレートの輝度を可変しながら前記マッチング処理を実行する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記テンプレートは二次元テンプレートであり、
    前記マッチング処理手段は、前記ボリュームデータから面データを順次選択し、選択された面データに対して前記二次元テンプレートを用いた前記マッチング処理を適用する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記マッチング処理の結果として三次元座標情報が取得され、
    前記識別手段は、前記三次元座標情報に基づいて前記対象組織データを識別する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  8. 請求項7記載の装置において、
    前記二次元テンプレートは、眼球を模擬した第1輝度を有する円形領域と、その周囲の領域であって前記第1輝度よりも高い第2輝度を有する周囲領域と、を含む、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  9. 超音波画像処理装置において画像処理方法を実行するためのプログラムであって、
    前記画像処理方法は、
    生体内の三次元空間から取得されたボリュームデータに対し、胎児の頭部に属する注目部位に対応するテンプレートを利用したマッチング処理を適用する工程と、
    前記マッチング処理の結果に基づいて、前記ボリュームデータの中から、前記注目部位を含んでいる前記頭部に対応する頭部データを識別する工程と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
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