JP2018151340A - 赤外線センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 下方の基板やステム部材からの赤外線や熱の影響を抑制し、検出精度の低下を抑制することができる赤外線センサを提供すること。
【解決手段】 下部配線基板11と、下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材12と、センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体13とを備え、赤外線センサ本体が、絶縁性基板2と、絶縁性基板に設けられた感熱素子3A,3Bと、絶縁性基板に形成された上部パターン配線とを備え、センサ実装部材が、実装部材本体と、接続部材とを備え、下部配線基板が、四角形状に形成され、センサ実装部材が、互いに平行な2辺12aを有する四角形状又は略四角形状に形成されていると共に、下部配線基板と中心軸Cが一致した状態で前記平行な2辺が下部配線基板の対角線L1の一つに平行に配されて設置され、下部配線基板の角部が、平面視でセンサ実装部材の前記平行な2辺から突出している。
【選択図】図1
【解決手段】 下部配線基板11と、下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材12と、センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体13とを備え、赤外線センサ本体が、絶縁性基板2と、絶縁性基板に設けられた感熱素子3A,3Bと、絶縁性基板に形成された上部パターン配線とを備え、センサ実装部材が、実装部材本体と、接続部材とを備え、下部配線基板が、四角形状に形成され、センサ実装部材が、互いに平行な2辺12aを有する四角形状又は略四角形状に形成されていると共に、下部配線基板と中心軸Cが一致した状態で前記平行な2辺が下部配線基板の対角線L1の一つに平行に配されて設置され、下部配線基板の角部が、平面視でセンサ実装部材の前記平行な2辺から突出している。
【選択図】図1
Description
本発明は、測定対象物からの赤外線を検知して該測定対象物の温度等を測定する赤外線センサに関する。
従来、測定対象物から輻射により放射される赤外線を非接触で検知して測定対象物の温度を測定する温度センサとして、赤外線センサが使用されている。
例えば、特許文献1には、赤外線入射窓を有する金属キャップ内に、測定用赤外線センサ素子と、補償用赤外線センサ素子とを収納した赤外線センサが記載されている。
この赤外線センサでは、測定用赤外線センサ素子を実装した基板が、補償用赤外線センサ素子を実装した基板の上方を覆うように設置されている。
例えば、特許文献1には、赤外線入射窓を有する金属キャップ内に、測定用赤外線センサ素子と、補償用赤外線センサ素子とを収納した赤外線センサが記載されている。
この赤外線センサでは、測定用赤外線センサ素子を実装した基板が、補償用赤外線センサ素子を実装した基板の上方を覆うように設置されている。
また、特許文献2には、赤外線が入射する入射窓を有する容器と、容器内で入射窓に対向配置された第1の赤外線検出素子と、第1の赤外線検出素子が実装された基板と、基板の下に配されて入射窓からの赤外線が遮蔽された第2の赤外線検出素子とを備えた赤外線検出器が記載されている。
この赤外線検出器でも、特許文献1の赤外線センサと同様に、第1の赤外線検出素子が実装された基板が、第2の赤外線検出素子が実装された基板の上方を覆って設置されている。
この赤外線検出器でも、特許文献1の赤外線センサと同様に、第1の赤外線検出素子が実装された基板が、第2の赤外線検出素子が実装された基板の上方を覆って設置されている。
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記従来技術では、赤外線検出用及び補償用の感熱素子が別々のプリント基板等の実装基板上に実装されていると共に、これらの実装基板は、ステム部材の上方に間隔を開けて支柱で支持されている。このため、赤外線検出用の感熱素子が実装された検出側の実装基板は、下方の補償側の実装基板から放射される赤外線を受けてしまい、検出精度が低下してしまう問題があった。特に、検出側の実装基板が、補償側の実装基板の上面全体を覆うように上方に配置されているため、補償用の実装基板の上面全体からの赤外線を受けてしまい、赤外線の検出精度が低下してしまっていた。さらに、補償側の実装基板は、ステム部材上に配されているため、外部温度変化の影響を受けたステム部材からの赤外線を受け、さらにその熱による赤外線が上方の検出側の実装基板に影響を与えてしまう不都合があった。
上記従来技術では、赤外線検出用及び補償用の感熱素子が別々のプリント基板等の実装基板上に実装されていると共に、これらの実装基板は、ステム部材の上方に間隔を開けて支柱で支持されている。このため、赤外線検出用の感熱素子が実装された検出側の実装基板は、下方の補償側の実装基板から放射される赤外線を受けてしまい、検出精度が低下してしまう問題があった。特に、検出側の実装基板が、補償側の実装基板の上面全体を覆うように上方に配置されているため、補償用の実装基板の上面全体からの赤外線を受けてしまい、赤外線の検出精度が低下してしまっていた。さらに、補償側の実装基板は、ステム部材上に配されているため、外部温度変化の影響を受けたステム部材からの赤外線を受け、さらにその熱による赤外線が上方の検出側の実装基板に影響を与えてしまう不都合があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、下方の基板やステム部材からの赤外線や熱の影響を抑制し、検出精度の低下を抑制することができる赤外線センサを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る赤外線センサは、少なくとも一対の下部パターン配線が形成された下部配線基板と、前記下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材と、前記センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体とを備え、前記赤外線センサ本体が、絶縁性基板と、前記絶縁性基板に設けられた少なくとも一つの感熱素子と、前記絶縁性基板に形成され前記感熱素子と接続された少なくとも一対の上部パターン配線とを備え、前記センサ実装部材が、絶縁性の実装部材本体と、前記実装部材本体に設けられ前記上部パターン配線に接続されていると共に前記下部パターン配線に接続されている少なくとも一対の接続部材とを備え、前記下部配線基板が、四角形状に形成され、前記センサ実装部材が、少なくとも互いに平行な2辺を有する四角形状又は略四角形状に形成されていると共に、前記下部配線基板と中心軸が一致した状態で前記平行な2辺が前記下部配線基板の対角線の一つに平行に配されて設置され、前記下部配線基板の少なくとも対角にある一対の角部が、平面視で前記センサ実装部材の前記平行な2辺から突出していることを特徴とする。
この赤外線センサでは、下部配線基板と、下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材と、センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体とを備えているので、下部配線基板と赤外線センサ本体との間に、センサ実装部材が介在しており、下部配線基板からの赤外線及び熱を遮蔽・断熱し、赤外線センサ本体を熱的に独立させて検出精度の低下を抑制することができる。さらに、下部配線基板の少なくとも対角にある一対の角部が、平面視でセンサ実装部材の前記平行な2辺から突出しているので、センサ実装部材と下部配線基板とが上下で(平面視で)重なっていない部分があることで、下部配線基板とセンサ実装部材との熱結合を弱め、下部配線基板からの影響をより受け難くし、検出精度の低下を抑制することができる。
第2の発明に係る赤外線センサは、第1の発明において、前記下部配線基板及び前記センサ実装部材が、共に略正方形状であることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、下部配線基板及びセンサ実装部材が、共に略正方形状であるので、下部配線基板とセンサ実装部材との対角線が互いに45度ずれて上下に重なり、下部配線基板がセンサ実装部材の4辺から角部が突出することで、さらに下部配線基板とセンサ実装部材との熱結合を弱めることができる。また、互いに重ならない部分が四方に対称的に配されることで、熱伝導が均等になり、検出誤差を低減させることができる。なお、下部配線基板及びセンサ実装部材が、全体として基本的な形状又は概略的な形状が正方形状であれば、外周部に切り欠きがあってもよく、略正方形状であるとする。
すなわち、この赤外線センサでは、下部配線基板及びセンサ実装部材が、共に略正方形状であるので、下部配線基板とセンサ実装部材との対角線が互いに45度ずれて上下に重なり、下部配線基板がセンサ実装部材の4辺から角部が突出することで、さらに下部配線基板とセンサ実装部材との熱結合を弱めることができる。また、互いに重ならない部分が四方に対称的に配されることで、熱伝導が均等になり、検出誤差を低減させることができる。なお、下部配線基板及びセンサ実装部材が、全体として基本的な形状又は概略的な形状が正方形状であれば、外周部に切り欠きがあってもよく、略正方形状であるとする。
第3の発明に係る赤外線センサは、第1又は第2の発明において、前記接続部材が、前記実装部材本体から上方に突出して設けられ、前記赤外線センサ本体が、前記実装部材本体との間に隙間を空けた状態で前記接続部材の上端部に固定されていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、赤外線センサ本体が、実装部材本体との間に隙間を空けた状態で接続部材の上端部に固定されているので、赤外線センサ本体が実装部材本体から浮いた状態となり、実装部材本体からの熱が赤外線センサ本体に伝わり難くなり、より検出精度の低下を抑制することができる。
すなわち、この赤外線センサでは、赤外線センサ本体が、実装部材本体との間に隙間を空けた状態で接続部材の上端部に固定されているので、赤外線センサ本体が実装部材本体から浮いた状態となり、実装部材本体からの熱が赤外線センサ本体に伝わり難くなり、より検出精度の低下を抑制することができる。
第4の発明に係る赤外線センサは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記下部配線基板と前記センサ実装部材と前記赤外線センサ本体とが上部に設置された金属製のステム部材と、前記ステム部材内に封着ガラスで絶縁封着され貫通状態で気密に保持され前記一対の下部パターン配線に電気的に接続された少なくとも一対のリード線と、赤外線入射窓を有していると共に前記下部配線基板と前記センサ実装部材と前記赤外線センサ本体とを収納して前記ステム部材上に固定され前記ステム部材上を気密に封止する金属製のキャップとを備えていることを特徴とする。
すなわち、この赤外線センサでは、上記ステム部材と上記リード線と上記キャップとを備えているので、下部配線基板とセンサ実装部材と赤外線センサ本体とをキャップ内に気密封止した状態で、ハーメチックシールされたリード線によって他の基板に容易に実装可能である。
すなわち、この赤外線センサでは、上記ステム部材と上記リード線と上記キャップとを備えているので、下部配線基板とセンサ実装部材と赤外線センサ本体とをキャップ内に気密封止した状態で、ハーメチックシールされたリード線によって他の基板に容易に実装可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る赤外線センサによれば、下部配線基板と、下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材と、センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体とを備えているので、センサ実装部材により下部配線基板からの赤外線及び熱を遮蔽・断熱することができる。さらに、下部配線基板の少なくとも対角にある一対の角部が、平面視でセンサ実装部材の前記平行な2辺から突出しているので、下部配線基板とセンサ実装部材との熱結合を弱め、下部配線基板からの影響をより受け難くし、検出精度の低下を抑制することができる。
すなわち、本発明に係る赤外線センサによれば、下部配線基板と、下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材と、センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体とを備えているので、センサ実装部材により下部配線基板からの赤外線及び熱を遮蔽・断熱することができる。さらに、下部配線基板の少なくとも対角にある一対の角部が、平面視でセンサ実装部材の前記平行な2辺から突出しているので、下部配線基板とセンサ実装部材との熱結合を弱め、下部配線基板からの影響をより受け難くし、検出精度の低下を抑制することができる。
以下、本発明に係る赤外線センサの第1実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態の赤外線センサ1は、図1から図3に示すように、二対の下部パターン配線11a,11bが形成された下部配線基板11と、下部配線基板11上に設置されたセンサ実装部材12と、センサ実装部材12上に設置された赤外線センサ本体13とを備えている。
また、本実施形態の赤外線センサ1は、下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とが上部に設置された金属製のステム部材14と、ステム部材14内に封着ガラス15aで絶縁封着され貫通状態で気密に保持され二対の下部パターン配線11a,11bに電気的に接続された二対のリード線15と、赤外線入射窓16aを有していると共に下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とを収納してステム部材14上に固定されステム部材14上を気密に封止する金属製のキャップ16とを備えている。
また、本実施形態の赤外線センサ1は、下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とが上部に設置された金属製のステム部材14と、ステム部材14内に封着ガラス15aで絶縁封着され貫通状態で気密に保持され二対の下部パターン配線11a,11bに電気的に接続された二対のリード線15と、赤外線入射窓16aを有していると共に下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とを収納してステム部材14上に固定されステム部材14上を気密に封止する金属製のキャップ16とを備えている。
上記赤外線センサ本体13は、図6に示すように、絶縁性基板2と、絶縁性基板2に設けられた一対の感熱素子3A,3Bと、絶縁性基板2に形成され感熱素子3A,3Bと接続された二対の上部パターン配線21A,21Bとを備えている。
上記センサ実装部材12は、絶縁性の実装部材本体6と、実装部材本体6に設けられ上部パターン配線21A,21Bに接続されていると共に下部パターン配線11a,11bに接続されている二対の接続部材7とを備えている。
上記センサ実装部材12は、絶縁性の実装部材本体6と、実装部材本体6に設けられ上部パターン配線21A,21Bに接続されていると共に下部パターン配線11a,11bに接続されている二対の接続部材7とを備えている。
上記下部配線基板11は、四角形状に形成されている。なお、本実施形態では、正方形状に形成されたプリント基板の下部配線基板11を採用している。
上記センサ実装部材12は、少なくとも互いに平行な2辺12aを有する四角形状又は略四角形状に形成されている。なお、本実施形態では、平面視が略正方形状のセンサ実装部材12を採用している。また、図3に示すように、基本となる形状が四角形又は略四角形状であれば、切り欠き部があってもかまわない。なお、本発明における略四角形状とは、少なくとも互いに平行な2辺を有しており他の2辺が円弧状になっている形状、もしくは四角形の角部を円弧または直線で切り落とした形状も含み、全体として概略的に四角形状のものである。
上記センサ実装部材12は、少なくとも互いに平行な2辺12aを有する四角形状又は略四角形状に形成されている。なお、本実施形態では、平面視が略正方形状のセンサ実装部材12を採用している。また、図3に示すように、基本となる形状が四角形又は略四角形状であれば、切り欠き部があってもかまわない。なお、本発明における略四角形状とは、少なくとも互いに平行な2辺を有しており他の2辺が円弧状になっている形状、もしくは四角形の角部を円弧または直線で切り落とした形状も含み、全体として概略的に四角形状のものである。
センサ実装部材12は、下部配線基板11と中心軸Cが一致した状態で前記平行な2辺12aが下部配線基板11の対角線L1の一つに平行に配されて設置され、下部配線基板11の少なくとも対角にある一対の角部11cが、平面視でセンサ実装部材12の前記平行な2辺12aから突出している。
特に、本実施形態では、下部配線基板11及びセンサ実装部材12が、共に略正方形状であるので、4つの角部11cが平面視でセンサ実装部材12の各辺から突出している。
特に、本実施形態では、下部配線基板11及びセンサ実装部材12が、共に略正方形状であるので、4つの角部11cが平面視でセンサ実装部材12の各辺から突出している。
上記接続部材7は、実装部材本体6から上方に突出して設けられ、赤外線センサ本体13は、実装部材本体6との間に隙間を空けた状態で接続部材7の上端部に固定されている。
上記絶縁性基板2には、二対の端子電極4が形成されている。
実装部材本体6は、樹脂等の絶縁性材料で形成されている。
接続部材7は、実装部材本体6に取り付けられ上端部が端子電極4にはんだ付け等で接続されると共に下端部が下部パターン配線11a,11bにはんだ付け等で接続されている。
上記絶縁性基板2には、二対の端子電極4が形成されている。
実装部材本体6は、樹脂等の絶縁性材料で形成されている。
接続部材7は、実装部材本体6に取り付けられ上端部が端子電極4にはんだ付け等で接続されると共に下端部が下部パターン配線11a,11bにはんだ付け等で接続されている。
上記接続部材7は、図3に示すように、実装部材本体6より熱伝導性の高い金属等の導電性材料で形成されていると共に、側方に突出した端子ピン部7aを有している。
上記実装部材本体6は、側部に形成され端子ピン部7aが差し込み固定される接続部材用穴部6aと、上部に形成され感熱素子3A,3Bの直下に配されると共に接続部材用穴部6aに連通している素子収納用穴部8とを有している。
すなわち、長く突出した端子ピン部7aは、長孔形状の接続部材用穴部6aに差し込まれて嵌め込まれることで固定される。
上記実装部材本体6は、側部に形成され端子ピン部7aが差し込み固定される接続部材用穴部6aと、上部に形成され感熱素子3A,3Bの直下に配されると共に接続部材用穴部6aに連通している素子収納用穴部8とを有している。
すなわち、長く突出した端子ピン部7aは、長孔形状の接続部材用穴部6aに差し込まれて嵌め込まれることで固定される。
なお、上記端子ピン部7aの先端部は、素子収納用穴部8内に突出している。
また、上記素子収納用穴部8は、第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bを収納可能に実装部材本体6の上下に貫通している。なお、下部配線基板11から放射される赤外線を遮蔽するため、素子収納用穴部8を有底の穴としても構わない。
また、図4、図5に示すように、実装部材本体6は、素子収納用穴部8を除いた他の部分より薄く形成された薄肉部6bを有している。この薄肉部6bは、実装部材本体6の中央部に平面視矩形状に設けられた穴部である。
また、上記素子収納用穴部8は、第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bを収納可能に実装部材本体6の上下に貫通している。なお、下部配線基板11から放射される赤外線を遮蔽するため、素子収納用穴部8を有底の穴としても構わない。
また、図4、図5に示すように、実装部材本体6は、素子収納用穴部8を除いた他の部分より薄く形成された薄肉部6bを有している。この薄肉部6bは、実装部材本体6の中央部に平面視矩形状に設けられた穴部である。
本実施形態では、実装部材本体6が平面視略正方形状に形成された薄板状のブロック形状であり、4つの接続部材7が4つの角部の近傍に設置され、対向する両側にそれぞれ2つずつ接続部材7が配されている。すなわち、実装部材本体6の両側にそれぞれ赤外線センサ本体13を支持する部分が2つずつ互いに間隔を空けて設けられ、4箇所で赤外線センサ本体13が支持、固定される。
なお、赤外線センサ本体13は、実装部材本体6との間に平行な隙間を設けて支持されている。すなわち、上述したように、接続部材7は、その上部が実装部材本体6の上面から一定量だけ突出しており、上端部にはんだ付け等で接続された赤外線センサ本体13を実装部材本体6から浮かせた状態で支持している。
接続部材7は、端子ピン部7aの下に該端子ピン部7aの突出方向と逆に延在した端子スリット部7cを有し、実装部材本体6は、端子スリット部7cに差し込まれる端子用差し込み部6cを有している。
なお、上記端子スリット部7cの基端から端子ピン部7aの先端までを端子ピン部7aの長さと規定すると、端子ピン部7aは、実装部材本体6の厚さ以上の長さに設定されている。
なお、上記端子スリット部7cの基端から端子ピン部7aの先端までを端子ピン部7aの長さと規定すると、端子ピン部7aは、実装部材本体6の厚さ以上の長さに設定されている。
上記端子スリット部7cは、端子用差し込み部6cが差し込み可能に横方向に切り込まれて形成されている。
接続部材7の下端部は、実装部材本体6に取り付けられた状態で実装部材本体6の両側よりも内側に配されており、全体として傾きが生じ難く設定されている。
接続部材7の上端部及び下端部は、はんだ付け用に平坦部とされている。
なお、上記接続部材7は、金属板から型抜き加工、エッチング加工又はレーザ加工によって形成された板状である。
接続部材7の下端部は、実装部材本体6に取り付けられた状態で実装部材本体6の両側よりも内側に配されており、全体として傾きが生じ難く設定されている。
接続部材7の上端部及び下端部は、はんだ付け用に平坦部とされている。
なお、上記接続部材7は、金属板から型抜き加工、エッチング加工又はレーザ加工によって形成された板状である。
上記赤外線センサ本体13は、図6に示すように、絶縁性基板2の一方の面(下面)に互いに離間させて設けられた一対の感熱素子3A,3B(第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3B)と、絶縁性基板2の一方の面に形成された上部パターン配線21A,21B(第1の感熱素子3Aに接続された導電性金属膜である一対の第1のパターン配線21A及び第2の感熱素子3Bに接続された導電性金属膜である一対の第2のパターン配線21B)と、第2の感熱素子3Bに対向して絶縁性基板2の他方の面に設けられた赤外線反射膜22とを備えている。
なお、図3において赤外線反射膜22には、ハッチングを施している。
なお、図3において赤外線反射膜22には、ハッチングを施している。
また、第1のパターン配線21A及び第2のパターン配線21Bには、その一端部にそれぞれ絶縁性基板2に形成された一対の接着電極23が接続されていると共に、他端部にそれぞれ絶縁性基板2に形成された端子電極4が接続されている。
なお、上記接着電極23には、それぞれ対応する第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bの端子部が半田等の導電性接着剤で接着される。
なお、上記接着電極23には、それぞれ対応する第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bの端子部が半田等の導電性接着剤で接着される。
上記絶縁性基板2は、ポリイミド樹脂シート等の絶縁性フィルムで形成され、赤外線反射膜22、第1のパターン配線21A及び第2のパターン配線21Bが銅箔で形成されている。すなわち、これらは、絶縁性基板2とされるポリイミド基板の両面に、赤外線反射膜22、第1のパターン配線21A及び第2のパターン配線21Bとされる銅箔の電極がパターン形成された両面フレキシブル基板によって作製されたものである。
上記赤外線反射膜22は、第2の感熱素子3Bの直上に略四角形状で配されている。
この赤外線反射膜22は、絶縁性基板2よりも高い赤外線反射率を有する材料で形成され、銅箔上に金メッキ膜が施されて形成されている。なお、金メッキ膜の他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。この赤外線反射膜22は、第2の感熱素子3Bよりも大きなサイズでこれを覆うように形成されている。
この赤外線反射膜22は、絶縁性基板2よりも高い赤外線反射率を有する材料で形成され、銅箔上に金メッキ膜が施されて形成されている。なお、金メッキ膜の他に、例えば鏡面のアルミニウム蒸着膜やアルミニウム箔等で形成しても構わない。この赤外線反射膜22は、第2の感熱素子3Bよりも大きなサイズでこれを覆うように形成されている。
上記第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bは、両端部に端子部が形成されたチップサーミスタである。このサーミスタとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、第1の感熱素子3A及び第2の感熱素子3Bとして、例えばNTC型サーミスタを採用している。このサーミスタは、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
このように本実施形態の赤外線センサ1は、下部配線基板11と、下部配線基板11上に設置されたセンサ実装部材12と、センサ実装部材12上に設置された赤外線センサ本体13とを備えているので、下部配線基板11と赤外線センサ本体13との間に、センサ実装部材12が介在しており、下部配線基板11からの赤外線及び熱を遮蔽・断熱し、赤外線センサ本体13を熱的に独立させて検出精度の低下を抑制することができる。
さらに、下部配線基板11の少なくとも対角にある一対の角部11cが、平面視でセンサ実装部材12の前記平行な2辺12aから突出しているので、センサ実装部材12と下部配線基板11とが上下で(平面視で)重なっていない部分があることで、下部配線基板11とセンサ実装部材12との熱結合を弱め、下部配線基板11からの影響をより受け難くし、検出精度の低下を抑制することができる。
また、下部配線基板11及びセンサ実装部材12が、共に略正方形状であるので、下部配線基板11とセンサ実装部材12との対角線L1が互いに45度ずれて上下に重なり、下部配線基板11がセンサ実装部材12の4辺から角部11cが突出することで、さらに下部配線基板11とセンサ実装部材12との熱結合を弱めることができる。また、互いに重ならない部分が四方に対称的に配されることで、熱伝導が均等になり、検出誤差を低減させることができる。
また、赤外線センサ本体13が、実装部材本体6との間に隙間を空けた状態で接続部材7の上端部に固定されているので、赤外線センサ本体13が実装部材本体6から浮いた状態となり、実装部材本体6からの熱が赤外線センサ本体13に伝わり難くなり、より検出精度の低下を抑制することができる。
さらに、本実施形態の赤外線センサ1では、ステム部材14とリード線15とキャップ16とを備えているので、下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とをキャップ16内に気密封止した状態で、ハーメチックシールされたリード線15によって他の基板に容易に実装可能である。
さらに、本実施形態の赤外線センサ1では、ステム部材14とリード線15とキャップ16とを備えているので、下部配線基板11とセンサ実装部材12と赤外線センサ本体13とをキャップ16内に気密封止した状態で、ハーメチックシールされたリード線15によって他の基板に容易に実装可能である。
次に、本発明に係る赤外線センサの第2実施形態について、図7を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、互いに平面視が略正方形状の下部配線基板11とセンサ実装部材12とを採用しているが、第2実施形態の赤外線センサでは、図7に示すように、センサ実装部材32の4辺のうち、互いに平行な2辺32a以外の2辺32bが円弧状とされている点である。
すなわち、第2実施形態では、センサ実装部材32の2辺32bがキャップ16の内周面に沿った円弧状になっており、センサ実装部材32が平面視で略長方形状とされている。
したがって、第2実施形態では、一対の角部11cのみがセンサ実装部材12の2辺32aから突出しており、下部配線基板11とセンサ実装部材32との熱結合を弱めながら、赤外線の受光面積を大きくすることができる。
すなわち、第2実施形態では、センサ実装部材32の2辺32bがキャップ16の内周面に沿った円弧状になっており、センサ実装部材32が平面視で略長方形状とされている。
したがって、第2実施形態では、一対の角部11cのみがセンサ実装部材12の2辺32aから突出しており、下部配線基板11とセンサ実装部材32との熱結合を弱めながら、赤外線の受光面積を大きくすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、チップサーミスタの感熱素子を採用しているが、薄膜サーミスタで形成された感熱素子を採用しても構わない。
なお、感熱素子としては、上述したように薄膜サーミスタやチップサーミスタが用いられるが、サーミスタ以外に焦電素子等も採用可能である。
なお、感熱素子としては、上述したように薄膜サーミスタやチップサーミスタが用いられるが、サーミスタ以外に焦電素子等も採用可能である。
また、上記第1実施形態では、互いに平面視が略正方形状の下部配線基板とセンサ実装部材とを採用しているが、長方形状のセンサ実装部材を採用しても構わない。この場合、図8に示すように、正方形状の下部配線基板11の対角線L1に対して、長方形状のセンサ実装部材32の互いに平行な2辺32aが平行になるように配置すると、4つの角部11cのうち互いに対向する対同士が同じ突出量でセンサ実装部材32の各辺から突出する。なお、センサ実装部材32の長辺を下部配線基板11の対角線長さよりも短く設定することで、4つの角部11cを全て突出させることができる。
1…赤外線センサ、2…絶縁性基板、3A,3B…感熱素子、6…実装部材本体、7…接続部材、11…下部配線基板、11a,11b…下部パターン配線、11A,11B…上部パターン配線、11c…下部配線基板の角部、12…センサ実装部材、12a…センサ実装部材の平行な2辺、13…赤外線センサ本体、14…ステム部材、15…リード線、15a…封着ガラス、16…キャップ、16a…赤外線入射窓、L1…下部配線基板の対角線
Claims (4)
- 少なくとも一対の下部パターン配線が形成された下部配線基板と、
前記下部配線基板上に設置されたセンサ実装部材と、
前記センサ実装部材上に設置された赤外線センサ本体とを備え、
前記赤外線センサ本体が、絶縁性基板と、前記絶縁性基板に設けられた少なくとも一つの感熱素子と、前記絶縁性基板に形成され前記感熱素子と接続された少なくとも一対の上部パターン配線とを備え、
前記センサ実装部材が、絶縁性の実装部材本体と、前記実装部材本体に設けられ前記上部パターン配線に接続されていると共に前記下部パターン配線に接続されている少なくとも一対の接続部材とを備え、
前記下部配線基板が、四角形状に形成され、
前記センサ実装部材が、少なくとも互いに平行な2辺を有する四角形状又は略四角形状に形成されていると共に、前記下部配線基板と中心軸が一致した状態で前記平行な2辺が前記下部配線基板の対角線の一つに平行に配されて設置され、
前記下部配線基板の少なくとも対角にある一対の角部が、平面視で前記センサ実装部材の前記平行な2辺から突出していることを特徴とする赤外線センサ。 - 請求項1に記載の赤外線センサにおいて、
前記下部配線基板及び前記センサ実装部材が、共に略正方形状であることを特徴とする赤外線センサ。 - 請求項1又は2に記載の赤外線センサにおいて、
前記接続部材が、前記実装部材本体から上方に突出して設けられ、
前記赤外線センサ本体が、前記実装部材本体との間に隙間を空けた状態で前記接続部材の上端部に固定されていることを特徴とする赤外線センサ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の赤外線センサにおいて、
前記下部配線基板と前記センサ実装部材と前記赤外線センサ本体とが上部に設置された金属製のステム部材と、
前記ステム部材内に封着ガラスで絶縁封着され貫通状態で気密に保持され前記一対の下部パターン配線に電気的に接続された少なくとも一対のリード線と、
赤外線入射窓を有していると共に前記下部配線基板と前記センサ実装部材と前記赤外線センサ本体とを収納して前記ステム部材上に固定され前記ステム部材上を気密に封止する金属製のキャップとを備えていることを特徴とする赤外線センサ。
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