JP2018150675A - 転圧車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】起振装置のオイルに関するメンテナンスを実施する際に、作業者が運転席に着座したまま転圧輪の回転角度を認識でき、容易且つ迅速に転圧輪の回転角度を調整できる転圧車両を提供する。【解決手段】車体4からアーム4aを介して転圧輪2を支持し、その内部に画成した貯留室29内に起振軸30等を設けてオイルを貯留する。転圧輪2の左側壁16の偏心位置にドレン・油量点検孔36及び給油孔37を貫設し、作業者が目視可能な転圧輪2の左端に給油・油量点検マーカー44及びドレンマーカー45を設ける。転圧輪2の回転によりドレン・油量点検孔36が正規の油面レベルの位置に、給油孔37が最上位置になると給油・油量点検マーカー44が接地し(給油・油量点検位置)、ドレン・油量点検孔36が最下位置になるとドレンマーカー45が接地するように(ドレン位置)、各マーカー44,45を位置設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、転圧車両に係り、詳しくは転圧輪を加振する起振装置のオイルの補充や交換等を実施するためのメンテナンス構造に関する。
この種の転圧車両、例えば振動ローラやマカダムローラは、車体側からアームを介して支持された転圧輪に起振装置を内蔵し、この起振装置により転圧輪を加振して路面の締固め作業を実施している。起振装置による加振原理は偏心軸を高速で回転駆動して得られるものであり、そのベアリングやギヤ列等が貯留室内に貯留されたオイルにより潤滑及び冷却されるようになっている。
例えば特許文献1に記載されているように、オイルに関するメンテナンス、例えばオイルの補充や交換或いはそれらの作業に付随する油量点検等のために、転圧輪の一側壁の偏心位置には貯留室内を外部と連通させるメンテナンス孔が貫設されており、脱着可能なプラグにより閉塞されている。転圧輪の回転に伴ってメンテナンス孔の位置(高さ)は変化し、正規の油面レベルに相当する位置ではアームに貫設された連通孔と一致するようになっている。
例えばオイル交換の際には、まず車両を前後進させてメンテナンス孔を連通孔と一致させ、連通孔を介してメンテナンス孔からプラグを取り外す。次いで、車両を前進させてメンテナンス孔を最も低い最下位置にすると貯留室内のオイルが排出され、その後に車両を後退させて再びメンテナンス孔を連通孔と一致させる。そして、連通孔及びメンテナンス孔を介して貯留室内の油面レベルを確認しつつ、メンテナンス孔からオイルを給油する。給油を終えた後にメンテナンス孔にプラグを装着すると、オイル交換作業が完了する。
特開平6−299511号公報
上記のようにオイル交換等の際には、オイルの排出や給油に応じてメンテナンス孔を位置調整する必要があり、そのためには転圧車両を前後進させて転圧輪の回転角度を調整する必要がある。
しかしながら、メンテナンス孔は転圧輪の端部から大きく奥まった側壁に設けられているため、それらのプラグ位置を運転席に着座した運転者が直接的に目視することは現実的に不可能である。このため、作業者は幾度も乗降を繰り返して転圧輪の回転角度を調整する必要があり、煩雑な上に時間を要することから肝心の締固め作業を滞らせる要因になっていた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、起振装置のオイルに関するメンテナンスを実施する際に、作業者が運転席に着座したまま転圧輪の回転角度を認識でき、これにより容易且つ迅速に転圧輪の回転角度を調整することができる転圧車両を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の転圧車両は、車体から回転可能に支持されて路面の締固めを行う転圧輪と、前記転圧輪に内蔵されて、貯留室に貯留されたオイルにより潤滑されて前記転圧輪を加振する起振装置と、前記転圧輪の左右何れかの側壁上の回転軸線から偏心した位置に設けられ、前記転圧輪が所定の回転角度にあるときに、前記貯留室内のオイルに関するメンテナンスを実施可能なメンテナンス孔と、運転席に着座した作業者が視認可能な前記転圧輪の端部に設けられ、前記転圧輪の地面に対する接地点との位置関係に基づき前記転圧輪の回転角度を認識可能なマーカーとを備えたことを特徴とする。
本発明の転圧車両によれば、起振装置のオイルに関するメンテナンスを実施する際に、作業者が運転席に着座したまま転圧輪の回転角度を認識でき、これにより容易且つ迅速に転圧輪の回転角度を調整することができる。
実施形態の振動ローラを示す正面図である。 同じく振動ローラを左斜め後方より見た斜視図である。 前部転圧輪の内部構造を示す図1のIII-III線断面図である。 前部転圧輪を給油・油量点検位置としたときのドレン・油量点検孔及び給油孔の位相を示す模式図である。 前部転圧輪をドレン位置としたときのドレン・油量点検孔及び給油孔の位相を示す模式図である。 マーカーの詳細を示す図2の部分拡大図である。 マーカーを切欠きとした別例を示す図6に対応する部分拡大図である。 マーカーを溶接ビードとした別例を示す図6に対応する部分拡大図である。
以下、本発明を振動ローラに具体化した一実施形態を説明する。
図1は実施形態の振動ローラを示す正面図、図2は振動ローラを左斜め後方より見た斜視図であり、以下の説明では、振動ローラに搭乗した作業者を主体として前後、左右、上下方向を規定する。
本実施形態の振動ローラ1は、前部転圧輪2及び後部転圧輪3をほぼ車幅と等しい長さの金属ドラムで構成したタンデム型である。振動ローラ1の車体は前部車体4と後部車体5とから構成され、前部車体4の左右両側に設けられたアーム4aを介して前部転圧輪2が回転可能に支持され、後部車体5の左右両側に設けられたアーム5aを介して後部転圧輪3が回転可能に支持されている。これらの前部車体4と後部車体5とは、センタピンを中心として水平方向に屈曲可能なアーティキュレート機構6を介して連結され、相互に屈曲することで車両を旋回させるようになっている。
後部車体5上の前側位置にはステアリング7を備えた操作台8が設置され、操作台8の後側にはベンチ式の運転席9が設置されている。運転席9に着座した作業者はステアリング7及び操作台両脇の前後進レバー10を操作し、その操作に応じて、前部車体4に搭載された図示しないエンジンで駆動されるHST(ハイドロスタティックトランスミッション)を動力源として振動ローラ1が走行するようになっている。
前部転圧輪2には前部散水ノズル11が配設され、後部転圧輪3には後部散水ノズル12が配設され、これらの散水ノズル11,12は後部車体5上に設置された散水タンク13と接続されている。締固め作業の際には、転圧輪2,3への舗装材の付着防止のために、散水タンク13に貯留された水が散水ノズル11,12から転圧輪2,3の外周面に散水される。
前部及び後部転圧輪2,3には起振装置15が内蔵されており、締固め作業の際には起振装置15により転圧輪2,3が加振されて路面の締固めが効率的に行われるようになっている。起振装置15の構成は前部転圧輪2も後部転圧輪3も同様であるため、以下、代表として前部転圧輪2の起振装置15について述べる。
図3は前部転圧輪2の内部構造を示す図1のIII-III線断面図である。
前部転圧輪2は回転中心である軸線Lに沿って左右方向に延びる円筒状をなし、その内部は軸線L方向に所定間隔をおいて配設された一対の側壁16,17により区画されている。左右両側壁16,17にはそれぞれ軸線Lを中心として軸受けプレート18,19が図示しないボルトにより固定されており、以下に述べるように、これらの軸受けプレート18,19を利用して、軸線Lを中心とした前部転圧輪2の支持及び起振軸30の支持がなされる。
右側壁17の右側面には複数の防振ゴム20を介して防振プレート21が連結され、防振プレート21の右側面には軸線Lと一致するように走行用油圧モータ22の出力軸として機能するフランジ部22aが固定されている。走行用油圧モータ22には上記した右側のアーム4aの下端が連結され、走行用油圧モータ22はHST(ハイドロスタティックトランスミッション)から作動油を供給されてフランジ部22aを正転または逆転させる。
また、左側の軸受けプレート18には左側方に突出する軸部18aが一体形成され、軸部18aにはベアリング23を介して軸受けリング24が回転可能に支持されている。軸受けリング24からは下方に向けて防振プレート25が延設され、防振プレート25の左側面に固定された防振ゴム26には上記した左側のアーム4aの下端が連結されている。
結果として前部転圧輪2の右側壁17は、アーム4a、走行用油圧モータ22、防振プレート21及び防振ゴム20を介して前部車体4側から支持され、左側壁16は、アーム4a、防振ゴム26、防振プレート25、軸受けリング24、ベアリング23及び軸受けプレート18を介して前部車体4側から支持されている。そして、走行用油圧モータ22のフランジ部22aから入力される駆動力の方向に応じて、前部転圧輪2は軸線Lを中心として正転及び逆転して車両1を前進または後退させる。
前部転圧輪2の左右両側壁16,17の間に形成された空間内は、軸線Lを中心とする円筒壁28により内外に区画されている。その内周側の空間は起振装置15のオイルAを貯留するための貯留室29として機能し、前部転圧輪2の回転時には貯留室29も一体で回転するようになっている。貯留室29内には水平方向に起振軸30が配設され、その左右両端は左右の軸受けプレート18,19に保持されたベアリング31により回転可能に軸支されている。起振軸30の重心は、左右両側に固定された偏心ウェイト32によって軸線Lから偏心した位置に設定されている。
起振軸30の左端は軸受けプレート18を貫通して左方に突出し、軸受けリング24の左側面にベースプレート33を介して固定された起振用油圧モータ34の出力軸34aと連結されている。以上の貯留室29、起振軸30及び起振用油圧モータ34等により起振装置15が構成されており、締固め作業の際には、ギヤポンプから作動油の供給を受けた起振用油圧モータ34により起振軸30が一方向に回転駆動されて前部転圧輪2を加振する。
貯留室29内には、起振軸30を支持するベアリング31等の潤滑及び冷却を目的としてオイルAが貯留されている。オイルAの劣化や過不足はベアリング31の耐久低下等の要因になるため、貯留室29にはオイルAの補充や交換或いはそれらの作業に付随する油量点検等を目的としたメンテナンス孔が設けられている。
本実施形態ではメンテナンス孔として、図3に示すように前部転圧輪2の左側壁16(側壁)の軸線Lから偏心した位置に、オイルAの排出及び油量点検のためのドレン・油量点検孔36と給油のための給油孔37とが貫設されている(同図では単一の孔として表現しているが、実際は個別に設けられている)。これらの孔36,37を介して貯留室29内は外部と連通しており、通常時の各孔36,37は脱着可能なプラグ38,39が装着されて閉塞されている。
図4は前部転圧輪2を給油・油量点検位置(所定の回転角度)としたときのドレン・油量点検孔36及び給油孔37の位相を示す模式図であり、このときのドレン・油量点検孔36は貯留室29内の正規の油面レベルに相当する位置(高さ)にあり、給油孔37は最も高い最上位置にある。また、図5は前部転圧輪2をドレン位置(所定の回転角度)としたときのドレン・油量点検孔36及び給油孔37の位相を示す模式図であり、このときのドレン・油量点検孔36は最も低い最下位置にあり、給油孔37は最上位置より若干低い位置にある。
なお、給油孔37は必ずしも最上位置に設定する必要はなく、正規の油面レベルよりも高い位置であれば問題なく本来の役割を果たす。
前部転圧輪2を給油・油量点検位置としたときにドレン・油量点検孔36と対応するように、左側のアーム4aにはプラグ38よりも若干大径の連通孔40が貫設されている。また、左側のアーム4aには、前部車体4側のギヤポンプと起振用油圧モータ34とを接続する油圧ホース41(図3に示す)を挿通させる既存のホース挿通領域42が形成されており、前部転圧輪2の給油・油量点検位置では給油孔37がホース挿通領域42内に位置する。
よって給油・油量点検位置において、連通孔40から工具を挿入してドレン・油量点検孔36を閉塞しているプラグ38を脱着可能であると共に、連通孔40を介して油面レベルの点検も可能である。また、油圧ホース41をかき分けてホース挿通領域42から工具を挿入し、給油孔37を閉塞しているプラグ38を脱着可能であると共に、ホース挿通領域42を介して給油孔37へのオイルAの給油も可能である。
次いで、以上のように構成された本実施形態の振動ローラ1において、貯留室29のオイル補充及びオイル交換の際の手順をそれぞれ説明する。
まず、オイル補充時の手順について述べる。
オイル補充は、油量点検により貯留室29内のオイルAが不足していると判断した場合に実施される。このため作業者は、車両1を前後進させて前部転圧輪2を図4に示す給油・油量点検位置とする。ドレン・油量点検孔36がアーム4aの連通孔40と対応し、給油孔37がホース挿通領域42内に位置し、上記した手順でそれぞれのプラグ38,39を取り外すことができる。
次いで、開放されたドレン・油量点検孔36を介して貯留室29内の油面レベルを目視等で確認する。オイルAが不足している場合には油面レベルを確認しつつ、正規の油面レベルに達するまで最上位置の給油孔37からオイルAを補充する。補充を終えた後にドレン・油量点検孔36及び給油孔37にそれぞれプラグ38,39を装着すると、オイル補充作業が完了する。
なお、必ずしも給油孔37のプラグ39を取り外す必要はなく、油面レベルの確認と共に給油もドレン・油量点検孔36から実施するようにしてもよい。
次いで、オイル交換時の手順について述べる。
オイル交換の要否判定は、車両1に搭載された図示しないアワーメータの表示に基づき実施される。具体的には、車両1の稼働中にはイグニションスイッチがONされており、そのON時間が逐次積算されて現在までの車両1の総稼働時間としてアワーメータに表示されている。このため、表示されている総稼働時間に基づき前回のオイル交換からの稼働時間(今回値−前回値)を算出し、その稼働時間が所定のオイル交換インターバル(例えば1000時間毎)に達した時点でオイル交換要と判定する。
オイル交換に際しては、まず上記オイル補充の場合と同様に、車両1を前後進させて前部転圧輪2を図4に示す給油・油量点検位置とし、ドレン・油量点検孔36及び給油孔37のプラグ38,39を取り外す。
次いで、車両1を前進させると前部転圧輪2は図4中の矢印A方向に回転する。前部転圧輪2が図5に示すドレン位置に達した時点で車両1を停止させると、ドレン・油量点検孔36が最下位置まで移動して貯留室29内のオイルAが排出される。作業者はドレン・油量点検孔36から排出されるオイルAをオイルパン等で受ける。
オイルAを排出し終えると、車両1を後退させて前部転圧輪2を図5中の矢印B方向に回転させ、再び前部転圧輪2を図4に示す給油・油量点検位置に戻す。この状態でドレン・油量点検孔36を介して油面レベルを確認しつつ、正規の油面レベルに達するまで最上位置の給油孔37からオイルAを給油する。給油を終えた後にドレン・油量点検孔36及び給油孔37にそれぞれプラグ38,39を装着すると、オイル交換作業が完了する。
なお、オイル交換についても上記手順に限ることはない。例えば、給油・油量点検位置からドレン位置への前部転圧輪2の回転中は、ドレン・油量点検孔36から排出されるオイルAをオイルパンで受けることが困難なため、その間に地面に垂れ流されたオイルAを掃除する必要が生じる。そこで、給油・油量点検位置ではドレン・油量点検孔36のプラグ38を緩めるだけに止め、ドレン位置への回転後に隙間から手を差し入れ、ドレン・油量点検孔36からプラグ38を取り外してオイルAを排出するようにしてもよい。
以上の手順で貯留室29のオイル補充及びオイル交換等が実施されるのであるが、前部転圧輪2を給油・油量点検位置やドレン位置とするには車両1を前後進させる必要があり、一方で図3から明らかなように、ドレン・油量点検孔36や給油孔37は前部転圧輪2の左端から大きく奥まった左側壁16に設けられているため、それらのプラグ位置を運転席9に着座した運転者が直接的に目視することは現実的に不可能である。このため[発明が解決しようとする課題]で述べたように、作業者は幾度も乗降を繰り返して前部転圧輪2の回転角度を調整する必要があるという問題があった。
このような不具合を鑑みて本発明者は、運転席9に着座した作業者が目視可能な前部転圧輪2の部位に、ドレン・油量点検孔36や給油孔37の位相と関連付けてマーカーを設け、マーカーの位相に基づき間接的に前部転圧輪2の回転角度、ひいてはドレン・油量点検孔36や給油孔37の位置を認識する対策を見出した。
そして、前部転圧輪2の回転と共に変化するマーカーの位相を特定するには比較対象が必要なことから、地面を比較対象として定め、前部転圧輪2の地面に対する接地点P(図4,5に示す)とマーカーとの位置関係に基づき、作業者が前部転圧輪2の回転角度を認識できるようにした。
具体的には本実施形態では、前部転圧輪2の回転に伴って外周上をマーカーが最下位置まで移動して接地点Pと完全に一致したときに(以下、この状態を「マーカーが接地した」と表現する)、前部転圧輪2が給油・油量点検位置やドレン位置となるように、マーカーが位置設定されている。
但し、前部転圧輪2の接地点Pとマーカーとの位置関係を比較するには両者が完全に一致している必要は必ずしもなく、ある程度接近していれば位置関係の比較は可能である。よって、後述するようにマーカーが前部転圧輪2の接地点Pに近接した状態で前部転圧輪2が給油・油量点検位置やドレン位置となるようにマーカーを位置設定してもよく、このようなマーカーの位置設定も本発明に含まれるものとする。
以下、この知見に基づき前部転圧輪に設けられたマーカーの詳細について説明する。
マーカーは前部転圧輪2の左端(端部)に設けられており、図4に示すように前部転圧輪2が給油・油量点検位置のときに接地する給油・油量点検マーカー44と、図5に示すように前部転圧輪2がドレン位置のときに接地するドレンマーカー45との2つからなる。
図6はマーカー44,45の詳細を示す図2の部分拡大図であり、この例では、円筒状をなす前部転圧輪2の左側の端面2a及び端面2aに対し直角をなして連続する内周面2bに、マーカーとして帯状の塗装が施されている。マーカー44,45は前部転圧輪2の端面2aを厚み方向に延設されると共に、内周面2bを右方(奧側)に向けて所定長さで延設されている。
図2は給油・油量点検マーカー44が接地した状態を示しており、前部転圧輪2の左端は、締固め作業において左側の転圧ぎわを確認する際に作業者が目視する箇所でもある。この左端にマーカー44,45が設けられているため、作業者はベンチ式の運転席9上に着座したまま、左側に寄って多少側方に身を乗り出すだけでマーカー44,45を目視できる。
このため特許文献1の技術のように、メンテナンス孔の確認のために幾度も乗降を繰り返して車両操作する必要は一切なく、運転席9に着座したまま前後進レバー10の操作により車両1を前後進させて、給油・油量点検マーカー44を接地させれば給油・油量点検位置に、ドレンマーカー45を接地させればドレン位置に、それぞれ容易且つ迅速に前部転圧輪2の回転角度を調整できる。このため貯留室29のオイル補充やオイル交換に要する手間を大幅に省くことができると共に、その所要時間を短縮して本来の締固め作業の効率化を達成することができる。
なお、上記したように前部転圧輪2の給油・油量点検位置及びドレン位置でマーカー44,45を接地点Pに完全に一致させる必要はない。例えば図4に仮想線で示すように、前部転圧輪2の給油・油量点検位置において、給油・油量点検マーカー44を接地点Pよりも若干前側または後側に位置させてもよいし、図5に仮想線で示すように、前部転圧輪2のドレン位置において、ドレンマーカー45を接地点Pよりも若干前側または後側に位置させてもよい。これらの場合でも、前部転圧輪2の接地点Pとマーカー44,45との位置関係に基づき、作業者は前部転圧輪2の回転角度、ひいてはドレン・油量点検孔36や給油孔37の位置を問題なく認識できる。
なお、以上は前部転圧輪2に関する説明であるが、後部転圧輪3についても同一構成の起振装置15が内蔵されており、そのオイルAに関するメンテナンスのために、後部転圧輪3の左端にも同様のマーカー44,45が設けられている。この場合の作業者は、後方を振り返って後部転圧輪3のマーカー44,45を目視する点が相違するが、前部転圧輪2の場合と同じく運転席9に着座したままで実施可能なため、オイル補充やオイル交換に関しては全く同様の作用効果が得られる。
一方、マーカー44,45の構成は上記に限るものではなく、任意に変更可能である。図6に示す塗装に代えて前部転圧輪2の端面2a及び内周面2bにテープを貼着してもよいし、端面2aのみ或いは内周面2bのみに塗装やテープを施してもよい。またマーカー44,45として図7に示すように、前部転圧輪2の内周面2bに切欠きを形成して端面2aに開口させてもよいし、図8に示すように、内周面2bに溶接ビードを形成してもよい。切欠きの場合には、前部転圧輪2の強度低下を防止するために、その大きさを制限すると共に隅部にRを形成することが望ましい。
さらに、給油・油量点検マーカー44とドレンマーカー45とを共通の外観とした場合、接地しているマーカー44,45が給油・油量点検位置とドレン位置との何れを意味するのかについて多少の考察を要する。そこで、双方のマーカー44,45を異なる外観としてもよい。例えば、給油・油量点検マーカー44を図6に示す塗装とし、ドレンマーカー45を図7に示す切欠きとする。これにより作業者は、現在接地しているマーカー44,45から給油・油量点検位置とドレン位置とを直感的に判別できるため、前部転圧輪2の回転角度の調整を一層容易且つ迅速に実施することができる。なお、図6に示すように、双方のマーカー44,45に説明文を表記してもよい。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では振動ローラ1として具体化したが、転圧輪に起振装置を内蔵した転圧機械であれば、その種別はこれに限るものではなく、例えばマカダムローラ等に適用してもよい。
また上記実施形態では、メンテナンス孔36,37とマーカー44,45とを前部転圧輪2の同一側(左側)に設けたが、互いに反対側に設けてもよく、この場合でも全く同様の作用効果を得ることができる。また、転圧輪が左右の2分割されて個別に起振装置15が内蔵された転圧機械に適用してもよく、その場合には、それぞれの転圧輪の外側(相反対側)の端部にマーカーを設ければよい。
また上記実施形態では、メンテナンス孔としてオイルAの排出及び油量点検のためのドレン・油量点検孔36と給油のための給油孔37とを前部転圧輪2に設けたが、これに限ることはない。例えば給油孔37を省略してもよく、この場合にはドレン・油量点検孔36から給油すれば、実施形態と同様の作用効果が得られる。
また上記実施形態では、単一の起振軸30を備えた起振装置15に適用したが、例えば特許文献1に記載の起振装置のように一対の起振軸を備えた起振装置に適用してもよい。
また上記実施形態では、前部転圧輪2と一体で貯留室29が回転する構造の起振装置15に適用したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば特許文献1の図5に従来技術として記載されているような、貯留室が回転規制された構造の起振装置にも適用可能である。起振装置の詳細は特許文献1に開示されているため、ここでは概略のみを説明する。
転圧輪内を区画する左右両側壁(特許文献1では支持部材2に相当)の間に貯留室(起振機ケ−ス5に相当)が配設され、その内部に起振軸(偏心軸6,7に相当)等が設けられてオイルが貯留されている。貯留室は左右両側壁を貫通する軸部を介して車体側からの左右のアーム(フレーム12に相当)に連結・支持され、これにより貯留室は転圧輪と一体で回転することなく、転圧輪内で回転規制されている。転圧輪内において右側壁と相対向する貯留室の右側面にはオイル孔(ドレインポート5e等に相当)が貫設され、プラグ(プラグ5h等に相当)により閉塞されている。
転圧輪の右側壁にはメンテナンス孔として操作孔(丸穴2bに相当)が形成され、転圧輪が所定の回転角度のときに操作孔がオイル孔と一致するようになっている。従って、このような構造の起振装置においても、オイル補充や交換等を実施する際には、操作孔をオイル孔と一致させるために、作業者が幾度も乗降を繰り返して転圧輪の回転角度を調整する必要が生じる。
そこで、操作孔がオイル孔と一致したときに接地するように、転圧輪の左端や右端にマーカーを設ければよい。マーカーを利用した転圧輪の回転角度の調整手順は、上記実施形態と同様であるため重複する説明はしないが、全く同様の作用効果が得られる。
1 振動ローラ(転圧機械)
2 前部転圧輪(転圧輪)
3 前部車体(車体)
4a アーム
9 運転席
15 起振装置
16 左側壁
29 貯留室
36 ドレン・油量点検孔(メンテナンス孔、オイル孔)
37 給油孔(メンテナンス孔、オイル孔)
38,39 プラグ
40 連通孔
44 給油・油量点検マーカー
45 ドレンマーカー
L 軸線
P 接地点

Claims (8)

  1. 車体から回転可能に支持されて路面の締固めを行う転圧輪と、
    前記転圧輪に内蔵されて、貯留室に貯留されたオイルにより潤滑されて前記転圧輪を加振する起振装置と、
    前記転圧輪の左右何れかの側壁上の回転軸線から偏心した位置に設けられ、前記転圧輪が所定の回転角度にあるときに、前記貯留室内のオイルに関するメンテナンスを実施可能なメンテナンス孔と、
    運転席に着座した作業者が視認可能な前記転圧輪の端部に設けられ、前記転圧輪の地面に対する接地点との位置関係に基づき前記転圧輪の回転角度を認識可能なマーカーと
    を備えたことを特徴とする転圧車両。
  2. 前記転圧輪は、前記車体からアームを介して支持され、
    前記アームは、前記転圧輪が前記所定の回転角度にあるときに前記メンテナンス孔と対応する連通孔が貫設された
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の転圧車両。
  3. 前記貯留室は、前記転圧輪と一体で回転し、
    前記メンテナンス孔は、前記貯留室内を外部と連通させるように前記転圧輪の側壁に貫設されてプラグにより閉塞され、前記転圧輪が前記所定の回転角度にあるときに、前記プラグを取り外して前記貯留室内のオイルに関するメンテナンスを実施可能なオイル孔である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の転圧車両。
  4. 前記貯留室は、前記転圧輪内で回転規制された状態で前記車体側から支持されると共に、前記転圧輪の側壁と相対向する側面にオイル孔が貫設されてプラグにより閉塞され、
    前記メンテナンス孔は、前記転圧輪の側壁に貫設され、前記転圧輪が前記所定の回転角度にあるときに前記オイル孔と対応して、該オイル孔から前記プラグを取り外して前記貯留室内のオイルに関するメンテナンスを実施可能な操作孔である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の転圧車両。
  5. 前記所定の回転角度として、前記メンテナンス孔が前記貯留室内のオイルを排出可能な最も低い位置になるときの回転角度が定められている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の転圧車両。
  6. 前記所定の回転角度として、前記メンテナンス孔が前記貯留室内の油面レベルを確認可能な正規の油面レベルに相当する位置になるときの回転角度が定められている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の転圧車両。
  7. 前記所定の回転角度として、前記メンテナンス孔が前記貯留室内にオイルを給油可能な位置になるときの回転角度が定められている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の転圧車両。
  8. 前記所定の回転角度として、互いに異なる複数の回転角度が定められ、
    前記メンテナンス孔は、前記転圧輪が前記各回転角度にあるときに、それぞれ前記貯留室内のオイルに関するメンテナンスを実施可能なように複数設けられ、
    前記マーカーは、前記転圧輪の接地点との位置関係に基づき前記各回転角度をそれぞれ認識可能となるように複数設けられると共に、互いに異なる外観とされた
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の転圧車両。
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