JP2018150643A - かつら - Google Patents

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麻理子 福田
Mariko Fukuda
麻理子 福田
恵子 永吉
Keiko Nagayoshi
恵子 永吉
長谷川 久美
Hisami Hasegawa
久美 長谷川
真実 梅原
Mami Umehara
真実 梅原
由希子 大泊
Yukiko Odomari
由希子 大泊
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Abstract

【課題】ストッパの着脱、移動を極めて容易に行え、疲労破損しにくく、長期にわたって使用できるストッパポケットを備えたかつらを提供する。【解決手段】ベース部を弧状に反転動作させて、挟持部により自毛を挟持するストッパ30を保持するためのストッパポケット20を備えたかつらであって、ストッパポケット20は、かつらベース10の裏面外側に設けられたワイドバンド21と、かつらベース10の裏面内側に設けられたナローバンド22と、を含み、ワイドバンド21は、ナローバンド22よりも広い短手方向の幅を有し、外周縁が閉鎖されるとともに内周縁が開口され、少なくともストッパ30の後部を収容することが可能な深さのポケットを形成し、ナローバンド22は、ワイドバンド21の内周縁に沿って設けられ、少なくともストッパ30の左右方向の幅を超える間隔をあけて複数個所で固定され、非固定の部分がストッパ30の挟持部によって挟持される。【選択図】図1

Description

本発明は、ベース部を弧状に反転動作させて、挟持部により自毛を挟持するストッパを保持するためのストッパポケットを備えたかつらに関する。
一般的なかつらは、長期装着型と短期装着型とに大きく分類される。このうち短期装着型のかつらには、かつらベースに設けた反転式のストッパ(ヘアピン)で装着者の自毛に固定するストッパ方式を採用したものがある。ストッパ方式のかつらは、装着者自身で簡単に着脱することができるというメリットがある。
従来のストッパ方式のかつらとして、例えば、特許文献1(特開平11−61538号公報)の図1には、かつら本体1の内面の外周縁に、帯状部材1aを横長袋状に取り付けるとともに、保持具(ストッパ)2を挟着させる必要数の切り込み1bを横長に設けた構成のかつらが開示されている。
保持具2は、櫛歯状の細長突片(挟持部)2cを有し、細長突片2c以外の部分が、切り込み1bを介して帯状部材1aの中に収容される。切り込み1bの長さの範囲内で、保持具2の取り付け位置を変更することが可能である。
特開平11−61538号公報
<保持具取付の手間>
しかし、上述した特許文献1のかつらは、保持具2を帯状部材1aの中に収容するときに、切り込み1bを構成する帯状部材1aの対向する二つの縁部を捲らなければならず、保持具2の取り付けに手間が掛かるという問題があった。
すなわち、帯状部材1aは、合成ゴム、合成皮革又は布地等の薄い素材で構成されており、この薄い素材に切り込み1bが設けられている。切り込み1bを構成する帯状部材1aの二つの縁部は、隙間なく対向しており、一方の縁部を指の腹で捕えて捲ることが難しい。このため、切り込み1bをスムーズに開口させることができず、必要数の保持具2の取り付けに手間が掛かる。
また、特許文献1の図3に示されているように、切り込み1bを境にして、帯状部材1aの外側部分に保持具2の後部(上方脚片2a)を収容し、帯状部材1aの内側部分に保持具2の前部(下方脚片2b)を収容する構成になっていた。このため、一つの保持具2を取り付けるのに、帯状部材1aの一方の縁部を捲って保持具2の前部を収容する工程と、帯状部材1aの他方の縁部を捲って保持具2の後部を収容する工程とを経て、最後に、二つの縁部の捲れ具合を整える工程とが必要であった。
<帯状部材の疲労破損>
上述したように、帯状部材1aは、合成ゴム、合成皮革又は布地等の薄い素材で構成されている。そして、切り込み1bを開口させるときに、帯状部材1aの対向する二つの縁部を指で捲ることが難しい。この結果、切り込み1bを構成する二つの縁部のところで、帯状部材1aの薄い素材が疲労破損しやすいという問題があった。
<かつらが自毛に馴染まない>
上述したように、帯状部材1aは、保持具2の前部及び後部(上方脚片2a及び下方脚片2b)を、両方とも帯状部材1aの中に収容する構成になっていた。このため、帯状部材1aの短手方向の幅が広くなりすぎる。幅の広い帯状部材1aが、かつらの毛髪と、装着者の自毛との境界に位置することで、毛髪と自毛とが良好に馴染まない(混ざり合わない)という問題があった。
<良好な装着感が得られない>
帯状部材1aは、切り込み1bを境にして、内側部分の短手方向の幅が広すぎる。つまり、帯状部材1aの内側部分は、保持具2の前部(下方脚片2b)を全て覆い、さらに、細長突片2cの先端を超える幅を有している。このため、保持具2は、帯状部材1aの内側部分とともに装着者の自毛を挟持する。帯状部材1aの内側部分の厚さ分だけ、保持具2の挟持力が強くなり、これが自毛と頭皮とに負担を与え、良好な装着感が得られない。
<かつら裏面の意匠に寄与しない>
かつらの表面は、かつらベースに植毛された毛髪によってヘアスタイルが形成されるので、ヘアスタイルに無関係な装飾などにより意匠を凝らすことができない。一方、かつらの裏面は、装着者だけが見ることのできる面であり、かつらの購入や使用に際し、装着者の目を引く面であると言える。例えば、かつらの裏面の意匠を凝らすことにより、高級感や女性らしさなどをイメージさせる外観を創ることが可能である。しかし、特許文献1のかつらは、幅の広い帯状部材1aを、かつら本体1の裏面外周に沿って設けただけの構成であり、帯状部材1aは、かつらの裏面の意匠に何ら寄与するものではない。
<発明の目的>
本発明のかつらは、上記問題点に鑑みてなされてものであり、下記a)〜e)の目的を達成することが可能な構成のストッパポケットを提供する。
a)ストッパの着脱、移動を極めて容易に行える。
b)疲労破損しにくく、長期にわたって使用できる。
c)短手方向の幅が狭く、かつらの毛髪と自毛との馴染みに影響を与えない。
d)ストッパの挟持力に与える影響を少なくし、良好な装着感が得られる。
e)かつら裏面の意匠を向上させることができる。
(1)上記目的を達成するため、本発明のかつらは、ベース部を弧状に反転動作させて、挟持部により自毛を挟持するストッパを保持するためのストッパポケットを備えたかつらであって、前記ストッパポケットは、かつらベースの裏面外側に設けられたワイドバンドと、前記かつらベースの裏面内側に設けられたナローバンドと、を含み、前記ワイドバンドは、前記ナローバンドよりも広い短手方向の幅を有し、外周縁が閉鎖されるとともに内周縁が開口され、少なくとも前記ストッパの後部を収容することが可能な深さのポケットを形成し、前記ナローバンドは、前記ワイドバンドの内周縁に沿って設けられ、少なくとも前記ストッパの左右方向の幅を超える間隔をあけて複数個所で固定され、非固定の部分が前記ストッパの前記挟持部によって挟持される構成としてある。
(2)好ましくは、上記(1)のかつらにおいて、前記ワイドバンドが、前記かつらベースを構成するネット状素材の外周部分を裏面側に折り返して設けられた構成にする。
(3)好ましくは、上記(1)のかつらにおいて、前記ワイドバンドが、前記かつらベースとは別のネット状素材によって構成され、前記かつらベースの裏面外側に設けられた構成にする。
(4)好ましくは、上記(3)のかつらにおいて、前記ネット状素材を構成する糸が、透かし模様を形成する構成にする。
(5)好ましくは、上記(1)〜(4)のいずれかのかつらにおいて、前記ナローバンドが、前記ワイドバンドよりも狭い短手方向の幅を有する帯又は紐によって構成され、前記ワイドバンドの内周縁に沿って設けられた構成にする。
(6)好ましくは、上記(5)のかつらにおいて、前記ナローバンドを構成する帯又は紐がリボンであり、前記リボンを構成する糸が、透かし模様を形成する構成にする。
(7)好ましくは、上記(1)〜(6)のいずれかのかつらにおいて、前記ナローバンドの短手方向の幅を2〜10mmの範囲内とした構成にする。
(8)好ましくは、上記(1)〜(7)のいずれかのかつらにおいて、前記ナローバンドの厚さを0.2〜3mmの範囲内とした構成にする。
第一に、本発明のかつらによれば、ストッパの着脱、移動を極めて容易に行うことができる。すなわち、本発明のかつらが備えるストッパポケットでは、ワイドバンドが、内周縁が開口されたポケットを形成する。ストッパは、ワイドバンドの内周縁と、かつらベースの裏面との間に挿し込むだけで、ポケットの中に収容される。また、ストッパにナローバンドの非固定の部分を挟持させることで、ストッパがポケットの中に保持され、任意の位置に位置決めされる。このような構成によって、ストッパポケットへのストッパの着脱は、極めて容易なものとなる。また、ストッパの挟持を解除するだけで、ポケットの中に収容されたストッパを、そのままナローバンドに沿って自由に移動させることが可能である。
第二に、本発明のかつらが備えるストッパポケットは、疲労破損しにくく、長期にわたって使用できる。すなわち、ワイドバンドの内周縁が開口されているので、内周縁を無理に捲らなくとも、ポケットの中にストッパを容易に挿し込むことができる。また、ナローバンドの非固定の部分は、かつらベース及びワイドバンドの両方に対して自由状態となっており、何ら捲ることなく、ストッパに挟持させることが可能である。このように、ストッパの着脱、移動に際し、ワイドバンド及びナローバンドの素材に加えられる物理的な負担が少ない。この結果、ストッパポケットが疲労破損しにくくなり、長期にわたって使用することが可能となる。
第三に、本発明のかつらが備えるストッパポケットは、短手方向の幅が狭く、かつらの毛髪と自毛との馴染みに影響を与えない。すなわち、ワイドバンドの短手方向の幅は、少なくとも前記ストッパの後部を収容することが可能な大きさであればよい。また、ナローバンドの短手方向の幅は、ワイドバンドの短手方向の幅よりも狭く、ストッパの挟持部によって挟持することが可能な大きさであればよい。このようなワイドバンドとナローバンドとで構成されるストッパポケットは、その短手方向の幅が必然的に狭くなり、かつらの毛髪と自毛との馴染みに影響を与えない。
第四に、本発明のかつらが備えるストッパポケットは、ストッパの挟持力に与える影響が少なく、良好な装着感が得られる。すなわち、ストッパポケットは、ナローバンドの短手方向の幅を極めて狭くすることができ、これにより、ストッパの挟持部に挟持されるナローバンドの面積が極めて小さくなる。ナローバンドの面積が小さくなるほど、ストッパの挟持力に影響を与えるも少なくなり、良好な装着感が得られる。
第五に、本発明のかつらが備えるストッパポケットは、かつら裏面の意匠を向上させることができる。すなわち、ワイドバンド及びナローバンドは、透かし模様やリボンなどの装飾された帯や紐で構成することができる。装飾されたワイドバンド及びナローバンドは、かつらの裏面外周を美しく飾り、かつらの付加価値を高める。
本発明の実施形態に係るかつらを構成するかつらベースの裏面図である。 図2(a)はストッパの全体を示す平面図、図2(b)はストッパポケットの一部を示す平面図、図2(c)、(d)はストッパポケットにストッパを保持させる手順を示す平面図である。 図2(d)のA−A線断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るかつらについて、図面を参照しつつ説明する。以下に説明する本実施形態のかつらは、ベース部を弧状に反転動作させて、挟持部により自毛を挟持するストッパを保持するためのストッパポケットの構成に特徴がある。
<かつらの全体構成>
図1に示すように、本実施形態のかつら1は、主として、ネット状素材からなるかつらベース10に、人工毛又は人毛である毛髪を結着し、表面側に引き出した構成となっている。説明の便宜上、かつらベース10に結着された毛髪の図示は省略する。かつらベース10の前部には、装着者の額の生え際に対応する人工皮膚11が配設してある。
かつらベース10の裏面外周のうち、前部を除く両側部から後部に亘る範囲Sには、一連のストッパポケット20が設けられている。ストッパポケット20は、かつらベース10の裏面外側に位置するワイドバンド21と、かつらベース10の裏面内側に位置するナローバンド22とで構成されている。ストッパポケット20の異なる位置に、複数のストッパ30が保持されている。
<かつらベース>
図1において、かつらベース10は、装着者の頭部に合わせた椀状のネット状素材で構成してある。ネット状素材は、成型性及び耐熱性等に優れたナイロン、ポリエステル、アクリルなどの合成樹脂で構成されたものが好ましい。但し、綿、麻、絹等の天然繊維で構成されたネット状素材を用いてもよい。
かつらベース10を構成するネット状素材の色は、これに結着する毛髪の色と近似した黒色、茶色又は白色などにするとよい。これにより、かつらベース10に結着した毛髪の結び目が目立たなくなる効果がある。また、かつらベース10を構成するネット状部材のうち、少なくとも人工皮膚11に対応する箇所の色を肌色にしてもよい。
<毛髪>
かつらベース10に結着する毛髪は、人工毛又は人毛のいずれを用いてもよい。人工毛の素材としては、例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリル又は塩化ビニル系の合成繊維が用いられる。毛髪の太さは、例えば、細い毛髪として約0.03又は0.04mm程度、太い毛髪として約0.05〜0.10mm程度のものが用いられる。また、毛髪の強度の指標としては、例えば、かつらベース10に結着する前の直線状態のときの引っ張り強度で約0.80N以上、かつらベース10に結着した状態の引っ張り強度で約0.60N以上のものが好ましい。
<人工皮膚>
図1において、人工皮膚11は、例えば、ポリウレタンやシリコーン等の合成樹脂からなる肌色のフィルム又はシート、若しくはナイロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維、綿、麻、絹等の天然繊維からなる目の細かい肌色の織布(メッシュ又はネットを含む)により構成してある。
人工皮膚11は、その周縁部をかつらベース10に縫着されており、毛髪の生え際の部分で地肌のように見える役割を果たす。人工皮膚11に、合成樹脂製のフィルム又はシートを用いた場合は、人間の頭皮の質感をリアルに再現することができ、見た目がより自然となる。一方、合成繊維又は天然繊維の織布を用いた場合は、かつら1の通気性が良好となり、耐久性が向上する利点がある。
<ストッパ>
図2(a)に示すストッパ30は、本実施形態のストッパポケット20によって保持することが可能な種々のストッパのうちの一例である。説明の便宜上、図2(a)中にストッパ30の前、後、左、右の各方向を片矢印で示す。
ストッパ30は、弧状に反転動作可能なベース部31を備える。ベース部31の前部には、滑り止めのためのラバー32が設けられている。一方、ベース部31の後部には、櫛歯状の挟持部33が一体的に設けられている。この挟持部33は、ベース部31の反転動作によって、ラバー32に圧接した状態、又はラバー32から離反した状態になる。挟持部33は、ラバー32に圧接した状態となったときに装着者の自毛を挟持する。
なお、図1に示すストッパ30の数、位置は例示であり、実際は、装着者の頭部にかつら1を保持するのに十分な数のストッパ30を、ストッパポケット20の適切な位置に保持させればよい。
<ストッパポケット>
既に述べたとおり、本実施形態のストッパポケット20は、ワイドバンド21とナローバンド22とで構成されている。図1に示すように、ワイドバンド21とナローバンド22とは、かつらベース10の裏面外周の範囲Sに互いに平行に設けられている。図2(b)は、図1に示すワイドバンド21及びナローバンド22を部分的に拡大した平面図である。説明の便宜上、図2(b)中にかつらベース10の外、内の各方向を片矢印で示す。
<<ワイドバンド>>
図2(b)に示すように、ワイドバンド21は、ナローバンド22よりも広い短手方向の幅W1を有する。ワイドバンド21の短手方向の幅W1は、特に限定されるものではないが、図2(a)に示すストッパ30のベース部31の後部の幅W3と同等であることが好ましい(W1≒W3)。これにより、ワイドバンド21の短手方向の幅W1は、ストッパ30を保持するのに必要十分な寸法となる。ワイドバンド21の短手方向の幅W1が狭くなる程、かつら1の毛髪と自毛との馴染み(混ざり合い)が良好になる。
ワイドバンド21は、例えば、かつらベース10とは別のネット状素材によって構成される。本実施形態では、ワイドバンド21として、レース編みのように、糸が透かし模様21cを形成するネット状素材を用いている。透かし模様21cが形成されたワイドバンド21は、ストッパ30を保持する機能に加えて、かつらベース10の裏面外周を美しく飾る装飾としての機能を発揮する。具体的には、透かし模様21cが形成されたワイドバンド21は、かつらベース10の裏面の外観に高級感や女性らしさのイメージを与える。
なお、本実施形態の装飾的な外観を有するワイドバンド21は、天然繊維又は合成繊維の糸で編まれたネット状素材で構成してもよいし、糸で編まれたように樹脂成形されたネット状素材で構成しもよい。
図1及び図2(b)に示すように、ワイドバンド21の外周縁21aは、範囲Sに亘る縫い目23により、かつらベース10の裏面外周に沿って縫着されている。一方、ワイドバンド21の内周縁21bは、かつらベース10の裏面に対して自由状態となっており、範囲Sに亘って開口している。これにより、ワイドバンド21は、ストッパ30の後部(図2(a)の幅W3)を収容することが可能な深さのポケットを形成する。
なお、かつら1の構成を簡略化するために、かつらベース10を構成するネット状素材の外周部分を裏面側に折り返すことにより、上述したものと同等のワイドバンド21を構成してもよい。このような構成とした場合は、ストッパポケット20の部品点数を、ナローバンド22の1つだけにすることができる。
<<ナローバンド>>
図2(b)に示すように、ナローバンド22は、ワイドバンド21よりも狭い短手方向の幅W2を有する。ナローバンド22の短手方向の幅W2は、ワイドバンド21よりも狭いこと以外に、特に限定されるものではないが、図2(a)に示すストッパ30のベース部31の挟持部33の付け根からラバー32までの幅W4の範囲内であることが好ましい(W2≦W4)。すなわち、ナローバンド22の短手方向の幅W2の上限は、挟持部33とラバー32との接触を妨げない寸法であることが好ましい。一方、ナローバンド22の短手方向の幅W2の下限は、少なくとも挟持部33によって挟持可能な寸法であることが好ましい。ストッパ30の一般的な大きさの範囲を基準とすると、ナローバンド22の短手方向の幅W2は、2〜10mmの範囲内が好ましく、5mm程度が特に好ましい。ナローバンド22の短手方向の幅W2が狭くなる程、かつら1の毛髪と自毛との馴染みが良好になる。
また、ナローバンド22の厚さの上限は、離反した挟持部33とラバー32との間をスムーズに通過させることが可能な寸法であることが好ましい。一方、ナローバンド22の厚さの下限は、少なくとも挟持部33によって挟持可能な寸法であることが好ましい。つまり、ナローバンド22の厚さが薄すぎて、これを挟持したストッパ30が自由に移動してしまうことは好ましくない。ストッパ30の一般的な大きさの範囲を基準とすると、ナローバンド22の厚さは、0.2〜3mmの範囲内が好ましく、0.6mm程度が特に好ましい。
本実施形態では、ナローバンド22として、レースリボンを用いている。レースリボンを構成する糸は、透かし模様22aを形成する。また、レースリボンの長手方向の縁に沿って、略半円形の小さな糸飾り22bが並んで設けてある。このようなレースリボンからなるナローバンド22は、ストッパ30を保持する機能に加えて、かつらベース10の裏面外周を美しく飾る装飾としての機能を発揮する。具体的には、レースリボンからなるナローバンド22は、かつらベース10の裏面の外観に高級感や女性らしさのイメージを与える。
なお、本実施形態の装飾的な外観を有するナローバンド22は、天然繊維又は合成繊維の糸で編まれたネット状素材で構成してもよいし、糸で編まれたように樹脂成形されたネット状素材で構成してもよい。
図1及び図2(b)に示すように、ナローバンド22は、ワイドバンド21の内周縁21bに沿って配置され、例えば、図1中の×印を付けた箇所で、ワイドバンド21に縫着されている。したがって、本実施形態のナローバンド22は、ワイドバンド21の内周縁21bとともに、かつらベース10の裏面に対して自由状態となっている。さらに、ワイドバンド21に縫着されていない、ナローバンド22の非固定の部分は、ワイドバンド21の内周縁21bに対しても自由状態となっており、当該部分がストッパ30の挟持部33によって挟持される。
<ストッパの取付手順>
次に、本実施形態のストッパポケット20へのストッパ30の取付手順について、図2(c)、(d)及び図3を参照しつつ説明する。
まず、ストッパ30のベース部31を弧状に反転動作させ、挟持部33を開いた状態にさせてラバー32から離反させる。次いで、図2(c)に示すように、ナローバンド22の非固定の部分を、離反した挟持部33とラバー32との間に挿し込み、挟持部33の付け根に位置させる。この状態で、ストッパ30のベース部31を弧状に反転動作させ、ナローバンド22の非固定の部分を挟持部33に挟持させる。その後、図2(d)に示すように、ストッパ30のベース部31の後部を、ワイドバンド21の内周縁21bと、かつらベース10の裏面との間に挿し込み、ワイドバンド21によって形成されたポケットの中に収容させる。以上の手順により、ストッパポケット20へのストッパ30の取り付けが完了する(図3を参照)。
上述した取付手順は、好ましい実施形態の一つであり、ナローバンド22の所望する位置にストッパ30を挟持させた後、ストッパ30の後部を、ワイドバンド21によって形成されたポケットの中に挿し込むだけで取り付けが完了する。このように、極めて効率よく簡単に、ストッパ30をストッパポケット20に取り付けることができる。
また、ストッパポケット20に取り付けたストッパ30の位置を変更させる場合は、挟持部33を開いた状態にさせることで、ストッパ30をナローバンド22に沿って任意の位置に移動させることができる。
さらに、ストッパポケット20からストッパ30を取り外す場合は、ナローバンド22を挟持させたまま、ストッパ30をかつらベース10の内側の方向に移動させれば、ストッパ30の後部をワイドバンド21の外に出すことが可能である(図2(c)を参照)。その後、挟持部33を開いた状態にさせることで、ストッパ30をナローバンド22から取り外すことができる。
<作用効果>
第一に、本実施形態のストッパポケット20によれば、ストッパ30の着脱、移動を極めて容易に行うことができる。上述したように、ワイドバンド21は、内周縁21bが開口されたポケットを形成する。ストッパ30は、ワイドバンド21の内周縁21bと、かつらベース10の裏面との間に挿し込むだけで、ポケットの中に収容される。また、ストッパ30にナローバンド22の非固定の部分を挟持させることで、ストッパ30がポケットの中に保持され、任意の位置に位置決めされる。このような構成によって、ストッパポケット20へのストッパ30の着脱は、極めて容易なものとなる。また、ストッパの30挟持を解除するだけで、ポケットの中に収容されたストッパ30を、そのままナローバンド22に沿って自由に移動させることが可能である。
第二に、本実施形態のストッパポケット20は、疲労破損しにくく、長期にわたって使用できる。すなわち、ワイドバンド21の内周縁21bが開口されているので、内周縁21bを無理に捲らなくとも、ポケットの中にストッパ30を容易に挿し込むことができる。また、ナローバンド22の非固定の部分は、かつらベース10及びワイドバンド21の両方に対して自由状態となっており、何ら捲ることなく、ストッパ30に挟持させることが可能である。このように、ストッパ30の着脱、移動に際し、ワイドバンド21及びナローバンド22の素材に加えられる物理的な負担が少ない。この結果、ストッパポケット20が疲労破損しにくくなり、長期にわたって使用することが可能となる。
第三に、本発実施形態のストッパポケット20は、短手方向の幅(W1+W2)が狭く、かつら1の毛髪と自毛との馴染みに影響を与えない。すなわち、ワイドバンド21の短手方向の幅W1は、少なくともストッパ30の後部を収容することが可能な大きさであればよい。また、ナローバンド22の短手方向の幅W2は、ワイドバンド21の短手方向の幅W1よりも狭く、ストッパ30の挟持部33によって挟持することが可能な大きさであればよい。このようなワイドバンド21とナローバンド22とで構成されるストッパポケット20は、その短手方向の幅(W1+W2)が必然的に狭くなり、かつら1の毛髪と自毛との馴染みに影響を与えない。
第四に、本実施形態のストッパポケット20は、ストッパ30の挟持力に与える影響が少なく、良好な装着感が得られる。すなわち、ストッパポケット20は、ナローバンド22の短手方向の幅W2を極めて狭くすることができ、これにより、ストッパ30の挟持部33に挟持されるナローバンド22の面積が極めて小さくなる。ナローバンド22の面積が小さくなるほど、ストッパ30の挟持力に影響を与えるも少なくなり、良好な装着感が得られる。
第五に、本実施形態のストッパポケット20は、かつら1の裏面の意匠を向上させることができる。上述したように、ワイドバンド21及びナローバンド22は、透かし模様やレースリボンなどの装飾された帯や紐で構成することができる。装飾されたワイドバンド21及びナローバンド22は、かつらベース10の裏面外周を美しく飾り、かつら1の付加価値を高める。
<その他の変更>
本発明のかつらに備えられるストッパポケットは、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、女性用のかつらの場合は、ワイドバンド及びナローバンドが装飾的であることが好ましいが、男性用のかつらの場合は、ワイドバンド及びナローバンドが装飾的でなくてもよい。また、ナローバンドは、ワイドバンドではなく、かつらベースの複数個所に縫着してもよい。さらに、本発明のストッパポケットは、全体かつらに限らず、部分かつらに適用することも可能である。
1 かつら
10 かつらベース
11 人工皮膚
20 ストッパポケット
21 ワイドバンド(ネット状素材)
21a 外周縁
21b 内周縁
21c 透かし模様
22 ナローバンド(レースリボン)
22a 透かし模様
22b 糸飾り
23 縫い目
30 ストッパ
31 ベース部
32 ラバー
33 挟持部
S 移動可能範囲
W1 ワイドバンドの短手方向の幅
W2 ナローバンドの短手方向の幅
W3 ベース部の後部の幅
W4 挟持部の付け根からラバーまでの幅

Claims (8)

  1. ベース部を弧状に反転動作させて、挟持部により自毛を挟持するストッパを保持するためのストッパポケットを備えたかつらであって、
    前記ストッパポケットは、かつらベースの裏面外側に設けられたワイドバンドと、前記かつらベースの裏面内側に設けられたナローバンドと、を含み、
    前記ワイドバンドは、前記ナローバンドよりも広い短手方向の幅を有し、外周縁が閉鎖されるとともに内周縁が開口され、少なくとも前記ストッパの後部を収容することが可能な深さのポケットを形成し、
    前記ナローバンドは、前記ワイドバンドの内周縁に沿って設けられ、少なくとも前記ストッパの左右方向の幅を超える間隔をあけて複数個所で固定され、非固定の部分が前記ストッパの前記挟持部によって挟持される、ことを特徴とするかつら。
  2. 前記ワイドバンドが、前記かつらベースを構成するネット状素材の外周部分を裏面側に折り返して設けられた請求項1に記載のかつら。
  3. 前記ワイドバンドが、前記かつらベースとは別のネット状素材によって構成され、前記かつらベースの裏面外側に設けられた請求項1に記載のかつら。
  4. 前記ネット状素材を構成する糸が、透かし模様を形成する請求項3に記載のかつら。
  5. 前記ナローバンドが、前記ワイドバンドよりも狭い短手方向の幅を有する帯又は紐によって構成され、前記ワイドバンドの内周縁に沿って設けられた請求項1〜4のいずれか1項に記載のかつら。
  6. 前記ナローバンドを構成する帯又は紐がリボンであり、前記リボンを構成する糸が、透かし模様を形成する請求項5に記載のかつら。
  7. 前記ナローバンドの短手方向の幅を2〜10mmの範囲内とした請求項1〜6のいずれか1項に記載のかつら。
  8. 前記ナローバンドの厚さを0.2〜3mmの範囲内とした請求項1〜7のいずれか1項に記載のかつら。
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