JP2018150415A - フランオリゴマーポリエステルおよびその前駆体 - Google Patents

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敦紀 森
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健太郎 岡野
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直樹 宮川
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Abstract

【課題】本発明は、非食品バイオマスから容易に合成可能な2−フルフラールを原料として製造でき、且つ実用的な融点などを示すポリエステル樹脂と、その前駆体を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係るフランオリゴマーポリエステルは、下記式(I)で表される構造単位を有することを特徴とする。[式中、Arは5員環ヘテロアリーレン基などであり、XはC2-6アルキレン基を示し、mは0以上、3以下の整数を示し、フラン環およびArは1以上の置換基を有していてもよい。]【選択図】なし

Description

本発明は、非食品バイオマスから容易に合成可能な2−フルフラールを原料として製造でき、且つ実用的な融点などを示すポリエステル樹脂と、その前駆体に関するものである。
現在、飲料容器などの素材としてPET(ポリエチレンテレフタレート)が汎用されている。PETはテレフタル酸とエチレングリコールとの脱水縮合により製造され、テレフタル酸はナフサなどから精製されるパラキシレンの酸化により製造されている。しかし、石油資源には限りがある。そこで、バイオマス、特に非食品バイオマスから誘導される化合物が注目されている。
非食品バイオマスとしてはセルロースが挙げられ、セルロースからはグルコースやキシロースなどの六炭糖や五炭糖が得られる。さらに、非食品バイオマス由来の糖類を酸化することにより得られる2−フルフラールなどは、石油由来のBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)に取って代わり得るものとして期待されている。
例えば、本発明者らの研究グループは、発光物質として利用可能なフリルチアゾール化合物を開発している(特許文献1)。また、システインなどのアミノ酸とフルフラールを縮合させ、さらにカップリング反応でπ−共役系を延長することにより、光電子工学材料として利用する技術を開発している(非特許文献1,2)。
また、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラールから誘導されたフラン−2,5−ジカルボン酸(FDCA)と1,ω−ジオールとを重縮合させたポリマーが開発されている(非特許文献3,4)。しかし、かかるポリマーの融点はPETに比べてかなり低く、化学的安定性と機械的安定性が十分でないという欠点を有する。
特開2016−44166号公報
S.Tanakaら,Synlett,2015,26,pp.1496−1500 A.Moriら,Hetelocycles,in press.DOI:10.3987/COM−15−S(T)9 T.Shonoら,J.Soc.Chem.Ind.Japan,1960,63,pp.176−178 M.Gomesら,J.Polym.Sci.Part A Polym.Chem.,2011,49,pp.3759−3768
上述したように、現在汎用されている樹脂材料であるPETは石油成分を原料としており、石油には枯渇の問題がある。そこで、バイオマス由来の化合物を原料とする樹脂材料であるFDCAポリエステルが開発されたが、その融点は低く、化学的安定性と機械的安定性に問題があった。
そこで本発明は、非食品バイオマスから容易に合成可能な2−フルフラールを原料として製造でき、且つ実用的な融点などを示すポリエステル樹脂と、その前駆体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、非バイオマス由来のフラン化合物をカップリング反応によりオリゴマーとした上で1,ω−ジオールと重縮合させることにより、PETに匹敵する物性を示すポリエステル樹脂が得られることを見出して、本発明を完成した。
以下、本発明を示す。
[1] 下記式(I)で表される構造単位を有することを特徴とするフランオリゴマーポリエステル。
Figure 2018150415
[式中、
Arは、二価C6-10芳香族炭化水素基、5員環ヘテロアリーレン基および6員環ヘテロアリーレン基から選択される1以上の基であり、
XはC2-6アルキレン基を示し、
mは0以上、3以下の整数を示し、
フラン環およびArは、独立して、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい。]
[2] 数平均分子量が3000以上である上記[1]に記載のフランオリゴマーポリエステル。
[3] 重量平均分子量/数平均分子量比が2.5以下である上記[1]または[2]に記載のフランオリゴマーポリエステル。
[4] 吸収ピーク波長が280nm以上、400nm以下である上記[1]〜[3]のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
[5] mが0である上記[1]〜[4]のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
[6] Xは直鎖C2-4アルキレン基である上記[1]〜[5]のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
[7] 下記式(II)で表されることを特徴とするフランオリゴマーポリエステル前駆体。
Figure 2018150415
[式中、
Arは、二価C6-10芳香族炭化水素基、5員環ヘテロアリーレン基および6員環ヘテロアリーレン基から選択される1以上の基であり、
XはC2-6アルキレン基を示し、
mは0以上、3以下の整数を示し、
フラン環およびArは、独立して、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい。]
本発明において「二価C6-10芳香族炭化水素基」は、炭素数が6以上、10以下の二価芳香族炭化水素基をいう。例えば、フェニル、ナフチル、インデニル等を挙げることができ、好ましくはフェニルである。
「5員環ヘテロアリーレン基」は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子などから選択される1以上のヘテロ原子を含む二価5員芳香族基であり、例えば、フリレン、チエニレン、ピロリレン、イミダゾリレン、ピラゾリレン、ホスホリレン、オキサゾリレン、イソキサゾリレン、チアゾリレン、イソチアゾリレン、フラザニレンなどを挙げることができる。
「6員環ヘテロアリーレン基」、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子などから選択される1以上のヘテロ原子を含む二価6員芳香族基であり、例えば、ピラニレン、チオピラニレン、ピリジレン、ピリダジニレン、ピリミジニレン、ピラジニレン、ホスホニリレンなどを挙げることができる。
「C1-6アルキル基」は、炭素数1以上、6以下の直鎖状または分枝鎖状の一価飽和脂肪族炭化水素基をいう。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等である。好ましくはC1-4アルキル基であり、より好ましくはC1-2アルキル基であり、最も好ましくはメチルである。
「C2-6アルケニル基」は、炭素数が2以上、6以下であり、且つ少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖状または分枝鎖状の一価不飽和脂肪族炭化水素基をいう。例えば、エテニル(ビニル)、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等である。好ましくはC2-4アルケニル基であり、より好ましくはエテニル(ビニル)または2−プロペニル(アリル)である。
「C2-6アルキニル基」は、炭素数が2以上、6以下であり、且つ少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖状または分枝鎖状の一価不飽和脂肪族炭化水素基をいう。例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等である。好ましくはC2-4アルキニル基であり、より好ましくはC2-3アルキニル基である。
「C1-6アルコキシ基」は、炭素数1以上、6以下の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素オキシ基をいう。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ等であり、好ましくはC1-4アルコキシ基であり、より好ましくはC1-2アルコキシ基であり、よりさらに好ましくはメトキシである。
「C2-6アルキレン基」は、炭素数2以上、6以下の直鎖状または分枝鎖状の二価飽和脂肪族炭化水素基をいう。例えば、エチレン、n−プロピレン、メチルエチレン、n−ブチレン、メチルプロピレン、ジメチルエチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン等である。好ましくは(CH2nで表される直鎖状である。また、好ましくはC2-4アルキレン基であり、より好ましくはC2-3アルキレン基である。炭素数が小さいほど、式(I)で表される構造単位を有するフランオリゴマーポリエステル(以下、「フランオリゴマーポリエステル(I)」と略記する)の融点が高くなる。
フランオリゴマーポリエステル(I)において、mが小さいほど合成や成形などがし易くなるため、mとしては2以下の整数が好ましく、0または1がより好ましく、0がよりさらに好ましい。但し、mが大きいほど融点は高くなる。なお、mが2または3である場合、Arは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよいが、同一であることが好ましく、また、非食品由来バイオマスの利用の観点から全てフランであることがより好ましい。
各フラン環またはArが2以上の置換基を有する場合、並びに、2以上のフラン環およびArが置換基を有する場合、各置換基は互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。また、各フラン環またはArにおける置換基の数は、置換可能であれば特に制限されないが、3以下が好ましく、1または2がより好ましく、1がよりさらに好ましい。
本発明に係るポリエステル樹脂は、非食品バイオマスであるセルロースから容易に合成されるフルフラールを原料として製造できるカーボン・ニュートラルな樹脂材料である。それにも拘わらず、石油由来の原料から製造されるものであり、現在汎用されているPETと同等の物性を有する。その他、紫外線吸収能も示す。よって本発明に係るポリエステル樹脂は、PETに取って代わり得るものとして、産業上極めて利用価値が高いものである。
図1は、本発明に係るフラン二量体ポリエステルと、アルキレングリコール部分の炭素数が同一である公知のFDCA(フラン−2,5−ジカルボン酸)ポリエステルとの融点を比較するためのグラフである。 図2は、本発明に係るフラン二量体ポリエステルの熱−重量曲線を示すグラフである。 図3は、本発明に係るフラン二量体ポリエステルの光吸収スペクトルを示すグラフである。
1.重合方法
本発明に係るフランオリゴマーポリエステル(I)は、例えば、以下の重合方法Aまたは重合方法Bにより製造することができる。
Figure 2018150415
[式中、Ar、Xおよびmは前記と同義を示し、RはC1-6アルキル基を示す]
上記重合方法では、重合触媒の存在下、加熱することによりフランオリゴマーポリエステル(I)を製造する。化合物(II)および化合物(III)の合成方法は後述する。
上記重合方法では、溶媒を用いてもよい。溶媒は化合物(II)や化合物(III)を適度に溶解することができ、重合反応を阻害しないものであれば適宜選択すればよいが、例えば、ベンゼンやトルエンなど芳香族炭化水素溶媒;n−ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒;ジクロロメタンやクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素溶媒などを用いることができる。
重合触媒としては、ポリエステルの製造用触媒として用い得るものであれば特に制限されないが、例えば、チタニウム テトラメトキシド、チタニウム テトラ(n−プロポキシド)、チタニウム テトラ(n−ブトキシド)、チタニウム テトライソプロポキシド、チタニウム テトライソブトキシド、チタニウム テトラ(t−ブトキシド)、チタン酸シクロヘキシルエステル、チタン酸フェニルエステル、チタン酸ベンジルエステルおよびチタン酸トリルエステルなどのチタン酸エステルを用いることができる。かかるチタン酸エステルの中でも、チタニウム テトラ(n−プロポキシド)、チタニウム テトラ(n−ブトキシド)およびチタニウム テトライソプロポキシドが好ましく、チタニウム テトラ(n−ブトキシド)がより好ましい。その他、酸化鉛や酸化銅(II)などの金属酸化物や、Sn(OC8174などのスズ酸エステルも用いることができる。
重合方法Bにおいては、1,ω−ジオールは化合物(III)に対して過剰量用いることが好ましい。具体的には、化合物(III)に対する1,ω−ジオールの使用量としては1.5倍モル以上、10倍モル以下が好ましく、2倍モル以上、5倍モル以下がより好ましい。
反応条件は適宜決定すればよいが、例えば、反応温度としては100℃以上、300℃以下が好ましく、150℃以上、250℃以下がより好ましく、230℃以下がよりさらに好ましい。反応温度は、段階的に上げていってもよい。また、反応時間としては、合計で2時間以上、50時間以下が好ましく、40時間以下がより好ましく、30時間以下がよりさらに好ましい。なお、比較的低温度で長時間加熱する方が、より高分子量のフランオリゴマーポリエステル(I)が得られる傾向がある。また、生成物の加水分解を防ぐために、窒素やアルゴンなどの不活性気体の雰囲気下で重合反応を行うことが好ましい。
反応後は一般的な後処理を行うことができる。例えば、フランオリゴマーポリエステル(I)は一般的な溶媒に不溶であるので、反応液を室温まで放冷することにより析出したフランオリゴマーポリエステル(I)を濾別した後、適切な溶媒で洗浄すればよい。或いは、フランオリゴマーポリエステル(I)はトリフルオロ酢酸に可溶であるため、濾別したフランオリゴマーポリエステル(I)をトリフルオロ酢酸またはトリフルオロ酢酸を含む混合溶媒に溶解した後、C1-4アルコールなどの貧溶媒を加えてフランオリゴマーポリエステル(I)を析出させてもよい。
2.中間体化合物の合成方法
mが1以上、3以下の整数である化合物(III)は、以下の反応スキームにより合成することができる。
Figure 2018150415
[式中、ArおよびRは前記と同義を示し;MはSnまたはB(OH)2を示し;Yは、クロロ、ブロモまたはヨードなどのフルオロ基を示し;lは1以上3以下の整数を示す]
上記反応は、Suzuki−Miyauraカップリング反応など、当業者公知のカップリング反応に準じて行うことができる。なお、化合物(IV)は、非食品由来のバイオマスであるセルロースから得られる五炭糖および六炭糖を酸処理して得られるフルフラールを、酸化、エステル化およびハロゲン化することにより合成することができる。また、化合物(V)は、芳香族化合物同士のカップリング反応、ハロゲン化および置換反応により合成することができる。
m=0の化合物(III)は、以下の反応スキームにより合成することができる。
Figure 2018150415
[式中、Ar、RおよびYは前記と同義を示す]
即ち、m=0の化合物(III)は、化合物(IV)のカップリング反応により合成することができるし、また、α位炭素は活性化されているため、フルフラールを酸化およびエステル化することにより得られる化合物(VI)を直接カップリングすることによっても合成することができる。
化合物(II)は、化合物(III)から以下のエステル交換反応により製造することができる。
Figure 2018150415
[式中、Ar、R、Xおよびmは前記と同義を示す]
上記エステル交換反応は、1,ω−ジオール(HO−X−OH)を溶媒として、塩基を用いて行うことができる。1,ω−ジオールの使用量は適宜調整すればよいが、例えば、化合物(III)1g当たり0.5mL以上、10mL以下程度とすることができる。
エステル交換反応のための塩基は、適宜選択すればよいが、例えば、カリウム t−ブトキシドやn−ブチルリチウムなどの他、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩も用いることができる。また、塩基の使用量も適宜決定すればよいが、例えば、化合物(III)に対して0.05倍モル以上、0.5倍モル以下程度とすることができる。
反応条件は適宜決定すればよいが、例えば、反応温度は50℃以上、150℃以下とすることができ、反応時間は30分間以上、10時間以下とすることができる。
反応後は一般的な後処理を行うことができる。例えば、反応液を室温まで放冷した後、貧溶媒である水を加え、析出した化合物(II)を濾別し、水やC1-4アルコールなどで洗浄すればよい。
3.フランオリゴマーポリエステル(I)
本発明に係るフランオリゴマーポリエステル(I)は、アルキレングリコール部分の炭素数にもよるが、PETと同等の融点を有する場合がある。また、融点の他、機械的特性のために、その分子量は大きい方が好ましい。具体的には、数平均分子量として、3000以上が好ましく、5000以上または7000以上がより好ましく、8000以上または9000以上がよりさらに好ましく、10000以上が特に好ましい。分子量の上限は特に制限されないが、過剰に大きいと成形性が低下するおそれがあり得るので、50000以下が好ましい。また、重量平均分子量/数平均分子量比としては、2.5以下が好ましい。当該比が小さいほど、分子量分布は狭く物性は均一であるといえる。当該比としては、2.4以下がより好ましく、2.2以下がよりさらに好ましく、2.0以下が特に好ましい。なお、当該比の下限は1.0である。また、高分子の分子量の測定方法としては様々なものがあるが、重量平均分子量と数平均分子量の両方を測定できることからサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)による測定が便利である。
本発明者らによる実験的知見によれば、本発明に係るフランオリゴマーポリエステル(I)は、無色透明であるにもかかわらず紫外線吸収能を有する。紫外線としては、特に、その一部が大気を透過して地表に到達するUV−AとUV−Bが問題となる。UV−Aの波長は315〜380nmであり、UV−Bの波長は280〜315nmである。本発明に係るフランオリゴマーポリエステル(I)としては、吸収ピーク波長が280nm以上、400nm以下のものであることが好ましい。吸収ピーク波長がこの範囲に含まれれば、紫外線吸収材料としての利用が可能である。
本発明に係るフランオリゴマーポリエステル(I)は、PETと同様の融点を示すと共に、優れた熱安定性を示す。よって、容器、フィルム、繊維などの材料として利用可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1:
(1) 5,5’−(ジエトキシカルボニル)−2,2’−ビフリル(化合物3)の合成
Figure 2018150415
5−ブロモフランカルボン酸エチルエステル(化合物1,426mg,2.0mmol)、亜鉛粉末(196mg,3.0mmol)、NiCl2(PPh32(131mg,0.2mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(644mg,3.0mmol)を無水THFに加え、60℃で12時間加熱した。室温まで放冷した後、濾過し、濾液を水で洗浄した。水相をクロロホルムで2回抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィに付し、目的化合物3を得た(収量:204mg,収率72%)。
1H NMR(CDCl3)δ1.39(t,J=7.3Hz,6H),4.38(q,J=7.3Hz,4H),6.89(d,J=3.6Hz,2H),7.23(d,J=3.6Hz,2H)
(2) フランカルボン酸エチルエステルのホモカップリングによる5,5’−(ジエトキシカルボニル)−2,2’−ビフリル(化合物3)の合成
Figure 2018150415
エチル フラン−2−カルボキシレート(化合物1,68.9mg,0.5mmol)、酢酸カリウム(0.49g,0.49mmol)およびピバル酸ナトリウム(18.4mg,0.15mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(2mL)に、酢酸パラジウム(2.3mg,0.01mmol)を加えた。当該混合物を、酸素雰囲気下、100℃で12時間攪拌した。室温まで放冷した後、反応液をセライトパッドに注ぎ、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルショートパスカラムクロマトグラフィに付し、粗生成物を得た。内部標準として1,2−ジクロロエタンを用いた1H NMRにより分析したところ、粗生成物における目的化合物3の濃度は53%であった。
(3) 5,5’−[ビス(2−ヒドロキシエタン−1−イル)オキシカルボニル]−2,2’−ビフリル(化合物4a)の合成
Figure 2018150415
カリウム t−ブトキシド(72mg,0.64mmol)とビフランジエチルエステル(化合物3,1.11g,4.0mmol)をエチレングリコール(化合物2a,10.9mL)に溶解し、100℃で1時間加熱した。室温まで放冷した後、水(20mL)を加え、生じた沈殿を濾別した。この沈殿を水とエタノールで洗浄し、無色固体である目的化合物4aを得た(収量:821mg,収率:66%)。
1H NMR(CDCl3)δ1.64(brs,2H),3.92−3.97(m,4H),4.45(ddd,J=1.4,3.2,4.6Hz,2H),4.46(ddd,J=1.4,3.2,4.6Hz,2H),6.91(d,J=3.8Hz,2H),7.30(d,J=3.8Hz,2H)
13C NMR(CDCl3)δ61.4,67.0,109.8,120.2,144.5,148.5,158.7
IR(ATR) 3353(br),3135,2954,1720,1568,1447,1300,1134,1071,755 cm-1
HRMS(DART+) Calcd for C14158 [M+H]+:311.0767; found:m/z 311.0755
(4) ポリ[(エチレン−1,2−ジイル)−(2,2’−ビフラン−5,5’−ジカルボキシレート)](化合物5a)の合成
Figure 2018150415
化合物4a(314mg,1.01mmol)と、チタニウム(IV) テトラ(n−ブトキシド) 5.0×10-3Mトルエン溶液(1.5μL)との混合物を、窒素雰囲気下、180℃で1時間、200℃で2時間加熱した。さらに、反応液を減圧下、220℃で24時間加熱した。室温まで放冷した後、生じた固体をクロロホルム/トリフルオロ酢酸=10/1の溶液(4mL)に溶解し、エタノール(30mL)中で沈殿を再び生じさせた。生じた固体を濾別し、エタノールで繰り返し洗浄することにより粗固体を得、減圧下でさらに乾燥した(収量:223mg,収率:89%)。
1H NMR(TFA−d)δ4.68−4.72(m,0.11H),4.88(brs,4H),7.02(d,J=3.6Hz,2H),7.49(d,J=3.6Hz,2H)
13C NMR(TFA−d)δ65.6,110.1,123.7,144.9,151.4,163.5
IR(ATR)3132,2949,1721,1568,1446,1284,1217,1132,1021,802,756cm-1
実施例2
(1) 5,5’−[ビス(3−ヒドロキシプロパン−1−イル)オキシカルボニル]−2,2’−ビフリル(化合物4b)の合成
カリウム t−ブトキシド(72mg,0.64mmol)とビフランジエチルエステル(化合物3,1.14g,4.0mmol)を3−プロパンジオール(化合物2b,11.6mL)に溶解した以外は上記実施例1(3)と同様にして、目的化合物4bを得た(収量:981mg,収率:73%)。
1H NMR(CDCl3)δ1.60(brs,2H),2.00(t,J=6.0Hz,2H),2.03(J=6.0Hz,2H),3.79(t,J=6.0Hz,4H),4.50(t,J=6.0Hz,4H),6.89(d,J=3.6Hz,2H),7.26(d,J=3.6Hz,2H)
13C NMR(CDCl3)δ31.9,59.3,62.4,109.7,120.0,144.4,148.4,158.8
IR(ATR) 3313(br),3141,2969,2933,1713,1557,1442,1286,1139,1044,1031,1021,762cm-1
HRMS(DART+) Calcd for C16198 [M+H]+:339.1080; found:m/z 339.1095
(2) ポリ[(トリメチレン−1,3−ジイル)−(2,2’−ビフラン−5,5’−ジカルボキシレート)](化合物5b)の合成
化合物4b(350mg,1.03mmol)と、チタニウム(IV) テトラ(n−ブトキシド) 5.0×10-3Mトルエン溶液(1.5μL)との混合物を、窒素雰囲気下、220℃で1時間、235℃で2時間加熱した。さらに、反応液を減圧下、250℃で7時間加熱した。室温まで放冷した後、生じた固体をクロロホルム/トリフルオロ酢酸=10/1の溶液(4mL)に溶解し、エタノール(30mL)中で沈殿を再び生じさせた。生じた固体を濾別し、エタノールで繰り返し洗浄することにより粗固体を得、減圧下でさらに乾燥した(収量:260mg,収率:96%)。
1H NMR(TFA−d)δ2.38−2.49(m,2H),4.08−4.13(m,0.03H),4.64−4.79(m,2H),6.97(d,J=3.6Hz,2H),7.44(d,J=3.6Hz,2H)
13C NMR(TFA−d)δ65.2,109.9,111.8,123.3,145.1,151.2,161.9
IR(ATR) 3147,3122,2989,2965,1714,1559,1445,1289,1215,1141,1029,762cm-1
実施例3: ポリ[(テトラメチレン−1,4−ジイル)−(2,2’−ビフラン−5,5’−ジカルボキシレート)](化合物5c)の合成
Figure 2018150415
5,5’−(ジエトキシカルボニル)−2,2’−ビフリル(化合物3,84mg,0.3mmol)、1,4−ブタンジオール(化合物2c,81mg,0.9mmol)およびチタニウム(IV) テトラ(n−ブトキシド)の5.0×10-3Mトルエン溶液(1.5μL)の混合物を、窒素気流下、160℃で2時間、170℃で2時間、および180℃で2時間加熱した。さらに、反応液を減圧下、235℃で4時間加熱した。室温まで放冷した後、生じた固体をクロロホルム(3mL)に溶解し、エタノール(20mL)中で沈殿を再び生じさせた。生じた固体をエタノールで繰り返し洗浄することにより粗固体を得、減圧下でさらに乾燥した(収量:61mg,収率:74%)。
1H NMR(TFA−d)δ1.96(br,4H),3.86−3.94(m,0.1H),4.47(br,4H),6.90(d,J=3.7Hz,2H),7.33(d,J=3.7Hz,2H)
13C NMR(TFA−d)δ26.5,68.3,111.8,123.1,145.3,151.2,164.0
IR(ATR) 3142,2962,2949,1716,1558,1447,1288,1215,1138,1021,762cm-1
実施例4: ポリ[(ペンタメチレン−1,5−ジイル)−(2,2’−ビフラン−5,5’−ジカルボキシレート)](化合物5d)の合成
5,5’−(ジエトキシカルボニル)−2,2’−ビフリル(化合物3,84mg,0.3mmol)、1,5−ペンタンジオール(化合物2d,94mg,0.9mmol)およびチタニウム(IV) テトラ(n−ブトキシド)の1.8×10-2Mトルエン溶液(26μL)の混合物を、窒素気流下、140℃で2時間、160℃で2時間、および180℃で2時間加熱した。さらに、反応液を減圧下、220℃で1時間、235℃で4時間加熱した。室温まで放冷した後、生じた固体をクロロホルム(3mL)に溶解し、エタノール(20mL)中で沈殿を再び生じさせた。生じた固体を濾別し、エタノールで繰り返し洗浄することにより粗固体を得、減圧下でさらに乾燥した(収量:62mg,収率:71%)。
1H NMR(CDCl3)δ1.49−1.63(m,4H),1.79−1.90(m,2H),4.35(t,J=6.7Hz,4H),6.87(d,J=3.7Hz,2H),7.22(d,J=3.7Hz,2H)
13C NMR(CDCl3)δ22.6,28.4,65.0,109.5,119.7,144.6,148.4,158.6
IR(ATR) 3138,2954,2904,1712,1559,1447,1288,1136,760cm-1
実施例5: ポリ[(ヘキサメチレン−1,6−ジイル)−(2,2’−ビフラン−5,5’−ジカルボキシレート)](化合物5e)の合成
5,5’−(ジエトキシカルボニル)−2,2’−ビフリル(化合物3,84mg,0.3mmol)、1,6−ヘキサンジオール(化合物2e,106mg,0.9mmol)およびチタニウム(IV) テトラ(n−ブトキシド)の1.8×10-2Mトルエン溶液(26μL)の混合物を、窒素気流下、140℃で2時間、160℃で2時間、および180℃で2時間加熱した。さらに、反応液を減圧下、220℃で1時間、235℃で4時間加熱した。室温まで放冷した後、生じた固体をクロロホルム(3mL)に溶解し、エタノール(20mL)中で沈殿を再び生じさせた。生じた固体を濾別し、エタノールで繰り返し洗浄することにより粗固体を得、減圧下でさらに乾燥した(収量:54mg,収率:59%)。
1H NMR(CDCl3)δ1.47−1.53(m,4H),1.74−1.85(m,4H),4.33(t,J=6.7Hz,4H),6.88(d,J=3.7Hz,2H),7.22(d,J=3.7Hz,2H)
13C NMR(CDCl3)δ25.7,28.7,65.2,109.5,119.6,144.6,148.4,158.6
IR(ATR) 3145,2960,2930,2868,1719,1561,1449,1289,1143,797,760cm-1
比較例
上記実施例と同様にして、下記構造を有するフラン−2,5−ジカルボン酸(FDCA)ポリエステルを合成した。
Figure 2018150415
試験例1: 分子量の測定
n=2〜4のフラン二量体ポリエステルをCF3COODに溶解し、n=5のフラン二量体ポリエステルをCDCl3に溶解した上でNMR測定を行い、末端ヒドロキシアルキル基のアルキル基とアルキレン基シグナルとの割合から数平均分子量Mnを求めた。
また、有機溶媒系SEC(GPC)用カラム(昭和電工社製「Shodex(登録商標) KF−404HQ,KF−402HQ」)を用いたサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)により、数平均分子量Mnと重量平均分子量MWを求めた。結果を表1に示す。なお、表1中、重合方法Aは、実施例1等のようにいったんビスジオールエステルを合成してから重合する方法であり、重合方法Bは、ジオールの存在下でビスエチルエステルを直接重合する方法である。
Figure 2018150415
表1に示す結果の通り、本発明に係るフラン二量体ポリエステルはおおよそ10000前後以上の十分に大きな分子量を有する。分子量が6400と比較的小さい場合もあったが、重合温度を比較的低くし且つ重合時間を長くすることにより(実施例1)、分子量の向上が認められた。また、分子量分布を示すMw/Mnの値は2前後と小さく、分子量分布が狭いという結果が得られた。
試験例2: 融点の測定および熱重量分析
フラン二量体ポリエステルとFDCAポリエステルの融点を示差走査熱量分析により求め、また、熱重量分析(TGA)を行い、熱−重量曲線を求めた。熱重量分析の際の昇温速度は10℃/minに設定した。結果を表2と図1,2に示す。なお、表2中、カッコ内の融点は、対応する(nが同一である)FDCAポリエステルの融点である。また、Td 5、Td 10およびTd 50は、それぞれ重量が5%、10%および50%減少した際の温度を示す。
Figure 2018150415
表2と図1に示す結果の通り、本発明に係るフラン二量体ポリエステルは、対応する(nが同一である)FDCAポリエステルに比べて融点が数十℃、場合によっては100℃近くも高く、実用的で有用な樹脂材料となり得ることが明らかとなった。なお、実用的なPETの融点は260℃であるとの資料もあり、本発明に係るフラン二量体ポリエステルはこの点でも実用的であるといえる。
また、表2と図2に示す結果の通り、アルキレングリコール部分の炭素数が2〜6であるいずれのフラン二量体ポリエステルも、300℃超までは熱的に安定であることが示された。
試験例3: 紫外−可視吸収スペクトル測定
実施例2のフラン二量体ポリエステルを5mg/Lの濃度でクロロホルムに溶解し、紫外−可視吸収スペクトルを測定した。結果を図3に示す。
図3に示す結果の通り、本発明に係るフラン二量体ポリエステルは、可視光領域といわれている大凡380nm以上での光吸収が認められず、無色透明であるにもかかわらず、その最大吸収波長は324〜325nmであり、優れた紫外線吸収特性を示すことが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 下記式(I)で表される構造単位を有することを特徴とするフランオリゴマーポリエステル。
    Figure 2018150415
    [式中、
    Arは、二価C6-10芳香族炭化水素基、5員環ヘテロアリーレン基および6員環ヘテロアリーレン基から選択される1以上の基であり、
    XはC2-6アルキレン基を示し、
    mは0以上、3以下の整数を示し、
    フラン環およびArは、独立して、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい。]
  2. 数平均分子量が3000以上である請求項1に記載のフランオリゴマーポリエステル。
  3. 重量平均分子量/数平均分子量比が2.5以下である請求項1または2に記載のフランオリゴマーポリエステル。
  4. 吸収ピーク波長が280nm以上、400nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
  5. mが0である請求項1〜4のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
  6. Xは直鎖C2-4アルキレン基である請求項1〜5のいずれかに記載のフランオリゴマーポリエステル。
  7. 下記式(II)で表されることを特徴とするフランオリゴマーポリエステル前駆体。
    Figure 2018150415
    [式中、
    Arは、二価C6-10芳香族炭化水素基、5員環ヘテロアリーレン基および6員環ヘテロアリーレン基から選択される1以上の基であり、
    XはC2-6アルキレン基を示し、
    mは0以上、3以下の整数を示し、
    フラン環およびArは、独立して、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基から選択される1以上の置換基を有していてもよい。]
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