JP2018148332A - 通信装置及び通信端末装置 - Google Patents

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【課題】自装置の位置誤差が、自装置と周辺装置とで均一となるように、自装置から送信するメッセージの送信間隔を求める。【解決手段】通信装置100は、周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信する受信部101と、自装置の移動速度を自装置速度情報として取得する自装置情報取得部103と、目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、他装置速度情報及び自装置速度情報を加算した合計速度、目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、自装置基準距離情報に基づいて自装置から送信するメッセージの送信間隔を求める制御部104、105、106と、送信間隔に基づいて、自装置速度情報を含むメッセージを送信する送信部101と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置や通信端末装置に関し、主として車車間又は歩車間の通信に用いるものである。
移動や物流を円滑かつ安全に実現するため、道路交通の安全を図ることは極めて重要である。近年、交通事故等を防止するため、安全運転支援システムの高度化に対する技術開発やルール作りが活発になっている。
通信を用いた安全運転支援システムは一般に、自動車、歩行者、及び道路設備との間で位置情報を含む様々な情報を相互に通信しあうことにより、事故を未然に防いでいる。安全運転支援システムの通信では、各通信装置が同期をとることなく、送信タイミングを自律分散的に制御できるCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式が多く採用されている。
しかしながら、CSMA/CA方式では、通信を試みる装置が多数存在する場合、複数の装置が同時に情報を送信することによって情報同士の衝突が生じ、通信の成功率が低下するという問題がある。特に、安全運転支援システムにおいて通信の成功率が低下すると、車両間、歩車間等で密に情報をやり取りすることができず、事故を防止するという目的を達成することは困難となる。そこで、通信装置では従来、通信チャネルの混雑を検知した場合には輻輳制御を行い、情報の送信頻度を低下させるなどして通信チャネルの混雑を緩和させることにより、情報の衝突を防いでいる。
例えば、特許文献1には、安全運転支援システムに使用される通信装置において、自車両及び自車両と通信する他車両のチャネル負荷率及びメッセージの送信間隔などに関する情報を取得し、自車両のチャネル負荷率と他車両のチャネル負荷率との比較に基づいて自車両からメッセージを送信する送信間隔を制御することによって輻輳を制御する技術が開示されている。
特開2014−241653号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、自車両及び他車両の車両速度を考慮せずにメッセージの送信間隔を制御しているため、車両の走行速度が速くなればなるほど、車両が当該車両の位置情報を含むメッセージを送信してから、次のメッセージを送信するまでに移動する距離は大きくなる。すなわち、車両の走行速度が速くなるほど、自車両が他車両に送信した位置情報と、メッセージを送信してから一定時間後の自車両の実際の位置との間の誤差(以下、位置誤差)は大きくなる。そして、この位置誤差は車両の走行速度によって異なるため、車両間でばらつきが生じる。そのため、車両同士で互いの位置を正確に把握することが困難となる。
そこで、本発明の目的は、自装置及び周辺装置の移動速度、及び目標とするチャネル負荷に基づいて、自装置から送信するメッセージの送信間隔を求めることにより、自装置及び周辺装置の位置誤差を均一にすると共に、自装置が通信チャネルに与える負荷を制御して輻輳制御を行うことができる通信装置及び通信端末装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明の通信装置(100、200、300)は、
周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信する受信部(101)と、
自装置の移動速度を自装置速度情報として取得する自装置情報取得部(103)と、
目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、前記他装置速度情報及び前記自装置速度情報を加算した合計速度、前記目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、前記自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、前記自装置基準距離情報に基づいて前記自装置から送信する前記メッセージの送信間隔を求める制御部(104、105、106)と、
前記送信間隔に基づいて、前記自装置速度情報を含む前記メッセージを送信する送信部(101)と、を有する。
本発明の通信装置によれば、自装置及び周辺装置の位置誤差を均一、すなわち、自装置及び周辺装置それぞれの位置誤差の相違をなくすか、一定程度に小さくしながら輻輳制御を行うことができる。
本発明の実施形態1〜3の通信装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態1において基準距離を求める手順を説明するフローチャート 本発明の実施形態1の通信装置の動作を説明する図 本発明の実施形態1における制御部の処理内容を説明する図 本発明の実施形態4の通信装置の構成を説明するブロック図 本発明の実施形態5の通信装置の構成を説明するブロック図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明とは、特許請求の範囲に記載された発明を意味するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。また、少なくとも鉤括弧内の語は、特許請求の範囲に記載された語を意味し、同じく以下の実施形態に限定されるものではない。また、特許請求の範囲の従属項に記載の構成及び方法、及び従属項に記載の構成及び方法に対応する実施形態の構成及び方法は、本発明においては任意の構成及び方法である。
(実施形態1)
1.通信装置の構成
まず、図1を参照して、実施形態1の通信装置100の構成を説明する。通信装置100は、送受信部101、周辺装置情報格納部102、自装置情報取得部103、メモリ104、輻輳制御部105、及びデータ生成部106を有する。
通信装置100の送受信部101は、アンテナAを介して、歩行者の携帯機器又は車両に搭載された他の通信装置である「周辺装置」から送信されたメッセージを受信する。周辺装置から送信されたメッセージには、安全運転支援システムにおいて一般に送受信される、周辺装置の移動速度を周辺装置の速度情報(「他装置速度情報」に対応)として、周辺装置の位置・進行方向を位置方向情報として含んでいる。当然のことながら、このメッセージは上述した情報以外の情報を含んでもよい。
なお、「周辺装置」とは、「自装置」である本発明の通信装置の通信距離範囲内に存在し、本発明の通信装置と通信可能な通信装置をいう。また、「自装置」とは、本発明の通信装置をいう。
そして、送受信部101は、周辺装置の移動速度及び位置・進行方向を周辺装置情報格納部102に出力する。
周辺装置情報格納部102は、送受信部101から入力された周辺装置の移動速度及び位置・進行方向を記憶する。なお、周辺装置の移動速度及び位置・進行方向には周辺装置の識別コードが紐付けされており、周辺装置情報格納部102は識別コードごとに周辺装置の移動速度及び位置・進行方向を記憶することができる。したがって、周辺装置情報格納部102に既に記憶されている識別コードと同じ識別コードが紐付けされた速度情報及び位置・進行方向が新たに入力された場合には、周辺装置情報格納部102は周辺装置の移動速度及び位置・進行方向を新たな情報に更新してもよい。あるいは、同じ識別コードを有する周辺装置の移動速度及び位置・進行方向を一定数又は一定期間、蓄積してもよい。そして、周辺装置情報格納部102は、記憶した情報を輻輳制御部105に出力する。
自装置情報取得部103は、通信装置100の外部に設けられたGPS、速度センサ、ジャイロ等から、自装置の移動速度を自装置の速度情報(「自装置速度情報」に対応)として、自装置の位置・進行方向を位置方向情報として取得し、輻輳制御部105及びデータ生成部106に出力する。
メモリ104は、通信装置100において目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標チャネル負荷情報(「目標通信負荷情報」に対応)を記憶しており、この目標チャネル負荷情報を輻輳制御部105に出力する。なお、本実施形態1では、メモリ104、輻輳制御部105、及びデータ生成部106は、まとめて本発明の「制御部」に相当する。
ここで、本発明の「目標通信負荷情報」とは、条件を与えた場合に一意に定まる通信負荷に関する情報をいい、例えば、目標とするチャネル負荷、通信装置密度(通信装置が車載器の場合は車両密度)の情報をいう。また、チャネル負荷とは、自装置が単位時間内に一定レベル以上の電力を受信して通信チャネルを使用している割合をいい、通信装置密度とは、自装置が単位時間内に受信する情報を送信した、周辺装置の台数をいう。
メモリ104は、1つの目標チャネル負荷情報のみを記憶するだけでなく、複数の目標チャネル負荷情報を記憶してもよい。メモリ104が複数の目標チャネル負荷情報を記憶している場合、輻輳制御部105は、通信装置が置かれた状況に応じて要求される通信品質を満足するように、複数の目標チャネル負荷情報の中から適切なものを選択する。例えば、通信装置が車載器であって、高速道路などの合流地点付近において通信を用いた協調合流支援が実施される場合、協調合流支援では通常よりも高い通信品質が要求される。そこで、このような状況では、通常時よりも通信チャネルの混雑を緩和することで、合流車両と受入車両の間の通信品質を向上させるため、合流地点付近を走行する車両の輻輳制御部105は通常時よりも低い目標チャネル負荷を選択する。
輻輳制御部105は、周辺装置情報格納部102から入力される周辺装置の移動速度、自装置情報取得部103から入力される自装置の移動速度、及びメモリ104から入力される目標チャネル負荷情報に基づいて、自装置から自装置の移動速度及び位置・進行方向を含むメッセージを送信するメッセージの送信間隔を求める。送信間隔を求める処理については、後述する。
ここで、本発明の周辺装置の移動速度、自装置の移動速度、及び目標チャネル負荷情報「に基づいて」送信間隔を求める、とは、これらの情報を用いて直接的に送信間隔を求める場合に限らず、これらの情報を用いた演算によって求めた数値から送信間隔を求める場合をも含む。例えば、本実施形態1では、周辺装置及び自装置の移動速度を加算した合計速度、目標チャネル負荷情報、及び「メッセージの送信時間」に基づいて、自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である基準距離(「自装置基準距離情報」に対応)を求め、この基準距離に基づいて送信間隔を求めている。しかしながら、上記の情報に基づいて、基準距離を求めることなく送信間隔を直接求めてもよい。
また、本発明の基準距離又は送信間隔を「求める」とは、結果を得ることができればよく、計算による場合の他、予め準備したテーブルから選択する場合等をも含む。「メッセージの送信時間」とは、通信装置が単位メッセージあたりの送信開始から送信終了までに要する時間をいい、例えば、ARIB STD−T109およびITS FORUM RC−010を使用して128byteのアプリケーションデータを送信する場合には296μsである。
データ生成部106は、輻輳制御部105で求めた送信間隔に基づいて設定されたタイミングで、自装置情報取得部103から取得した自装置の移動速度及び位置・進行方向を送受信部101に入力する。
送受信部101は、データ生成部106から自装置の移動速度及び位置・進行方向が入力されると、それらの情報を含むメッセージを、アンテナAを介して周辺装置に対して送信する。
以上、本発明の実施形態1における通信装置の構成を説明した。次に、本実施形態1において基準距離を求める手順を以下に説明する。
2.基準距離を求める手順
図2は、実施形態1の制御部において基準距離を求める処理を示すフローチャートである。まず、輻輳制御部105は、周辺装置情報格納部102から、周辺装置から過去1秒以内に受信した周辺装置の移動速度v(i=2,・・・,N)を取得する(S11)。輻輳制御部105はさらに、自装置情報取得部103から、自装置の移動速度vを取得する(S12)。ここで、Nは、自装置の通信範囲内に存在する、自装置を含む通信装置の台数を示す。
輻輳制御部105は、S11及びS12で取得した周辺装置及び自装置の移動速度を合計した速度、及びメモリ104に記憶されている目標チャネル負荷情報及びメッセージの送信時間に基づいて基準距離を求める(S13)。基準距離を求める方法を、以下に具体的に述べる。
まず、基準距離をx[m]とした場合、移動速度v[m/s]で移動する通信装置のメッセージの送信間隔ITT[s]は、式(1)に基づいて求めることができる。
ところで、各通信装置の単位時間当たりのメッセージの送信頻度r[Hz]は、各通信装置のメッセージ送信間隔の逆数(1/ITT)から求めることができる。したがって、自装置の通信範囲内に自装置を含めてN台の通信装置が存在する場合、1台当たりの平均のメッセージ送信頻度は、式(1)を用いて以下のように表される。
ここで、Σvは、合計N台の自装置及び周辺装置の移動速度を加算した合計速度を表している。
次に、段落0017で述べた通り、チャネル負荷は、自装置が単位時間当たりに一定レベル以上の電力を使用して通信チャネルを使用している割合を示している。したがって、1秒当たりのチャネル負荷CBP[%](CBP:Channel Busy Percentage)の値は、1秒当たりのメッセージ送信頻度rの平均値、メッセージの送信時間d[ms]、及び通信装置の台数Nに基づいて、次式(3)から求めることができる。
そして、式(2)を式(3)に代入すると、チャネル負荷CBPは、基準距離xを用いて以下の式(4)のように表される。
式(4)に含まれるパラメータのうち、周辺装置の移動速度v2,…,N、及びメッセージの送信時間dは、自装置で制御することはできない。また、自装置の移動速度vは通常、自装置の置かれた状況に応じて適宜変更する必要がある。そのため、チャネル負荷CBPは基準距離xの値に依存するといえる。したがって、基準距離xの値を調整することにより、チャネル負荷CBPの値を制御して、目標チャネル負荷の値に近付けることが可能となる。逆を言えば、目標チャネル負荷が既に決まっている場合、その目標チャネル負荷に応じて基準距離xが定まる。
ここで、目標チャネル負荷をCBPtargetとすると、基準距離xは式(4)を変形させた式(5)に基づいて求めることができる。
式(5)によると、輻輳制御部105は、自装置及び周辺装置の移動速度vを加算した合計速度、目標チャネル負荷CBPtarget、及びメッセージの送信時間dに基づいて基準距離xを求めることができる。
なお、輻輳制御部105は、一定時間毎に基準距離xを求めることが望ましい。図2の例では、輻輳制御部105は1秒毎に基準距離xを求めており、それに合わせて、周辺装置情報格納部102から過去1秒以内に受信した周辺装置の移動速度を取得(S11)している。しかしながら、輻輳制御部105は、1秒以上又は1秒以下の時間毎に基準距離xを求めてもよい。あるいは、輻輳制御部105は、自装置がメッセージを送信する毎に基準距離xを求めてもよい。
図3に、実施形態1の通信装置100が車載器の場合の通信装置100の動作を具体的に示す。図3には、時速40km/h(11.1m/s)(v)で移動する車両Aと、時速60km/h(16.7m/s)(v)で移動する車両Bと、時速80km/h(22.2m/s)(v)で移動する車両Cが図示されているが、図3に示す車両の通信範囲には、v、v、vで移動する車両がそれぞれ100台ずつ存在しているものとする。また、この例では、目標チャネル負荷CBPtargetは40%であり、メッセージの送信時間dは0.296msであるとする。
式(5)に各数値を代入すると、車両Aの基準距離xは3.7mとなる。同様に、車両B、Cの基準距離xも3.7mとなる。すなわち、車両A、B、Cの通信チャネルにおいて目標チャネル負荷(40%)を満たすには、基準距離を3.7mとすることを要する。そして、車両A、B、Cが基準距離3.7mを移動するのに要する時間は、式(1)に基づいて、それぞれ333ミリ秒、222ミリ秒、167ミリ秒となる。したがって、車両Aは333ミリ秒毎に、車両Bは222ミリ秒毎に、車両Cは167ミリ秒毎に周辺車両に対してメッセージを送信する。
ここで、車両Aは、基準距離(3.7m)を移動する毎に、車両Aの位置を含むメッセージを周辺車両に対して送信する。したがって、車両Aが周辺車両にメッセージを送信した時点での車両Aの位置(a)と、そのメッセージを送信してから一定時間後の車両Aの実際の位置(a´)との間の位置誤差の距離は基準距離を超えることはない。そのため、図3の例では、車両A、車両B、及び車両Cの位置誤差の最大距離は3.7mで均一となる。
3.メッセージ送信時の処理
次に、図4を参照して、自装置が周辺装置に対してメッセージを送信する際の制御部における処理を説明する。
輻輳制御部105は、メッセージ送信タイマが満了したかどうかを判断する(S21)。メッセージ送信タイマが満了していると判断した場合、輻輳制御部105及びデータ生成部106は、自装置情報取得部103から自装置の移動速度を取得する(S22)。
データ生成部106は、自装置情報取得部103から取得した自装置の移動速度を、位置・進行方向とともに送受信部101に入力する。そして、送受信部101は、これらの情報を含むメッセージを周辺装置に対して送信する(S23)。
メッセージの送信(S23)が終了すると、輻輳制御部105は、次にメッセージを送信する時刻をメッセージ送信タイマに設定する(S24)。具体的には、輻輳制御部105は、式(5)に基づいて求めた基準距離x、及び自装置の移動速度vを式(1)に代入することにより、自装置から送信するメッセージの送信間隔ITTを求める。そして、現在時刻とメッセージ送信間隔ITTに基づいて次にメッセージを送信する時刻を算出して、メッセージ送信タイマを設定する。
なお、実施形態1の変形例として、式(1)に基づいて求めた送信間隔を離散化し、自装置の送信間隔としてもよい。例えば、送信間隔を100msから1000msまでの間を100ms毎に10段階に分け、式(1)に基づいて求めた送信間隔に応じた離散値を実際のメッセージの送信間隔としてもよい。
以上の通り、実施形態1の通信装置100によると、自装置及び周辺装置の移動速度、目標チャネル負荷、及びメッセージの送信時間に基づいて基準距離を求めることができる。さらに、自装置の通信範囲内に存在する周辺装置も同様に基準距離を求めることから、通信範囲内に存在する通信装置の基準距離は類似したものとなり、ひいては、各通信装置の位置誤差の最大値を一定程度に収めることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、式(1)に基づき、基準距離xを自装置の移動速度vで除することによってメッセージの送信間隔ITTを求めている。そのため、自装置の移動速度が極めて遅い場合、あるいは、自装置が停止している場合(すなわち、v=0)、式(1)によって求められるメッセージの送信間隔が極端に長くなってしまう。
そこで、本実施形態2では、通信装置の移動速度が所定の速度よりも小さい場合には、実際の通信装置の移動速度とは異なる速度に基づいて送信間隔を求める構成を説明する。なお、実施形態1との共通点の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明する。
実施形態2の輻輳制御部105は、自装置情報取得部103から自装置の移動速度vを取得すると、自装置の移動速度vと「閾値速度」vminとを比較する。自装置の移動速度v1が閾値速度vmin「より」も小さい(v<vmin)と判断した場合、輻輳制御部105は、実際の自装置の移動速度vに代えて、メモリ104に記憶されている補正速度v´を式(5)に代入して基準距離xを求めると共に、補正速度v´を式(1)に代入して送信間隔ITTを求める。この補正速度v´は、自装置の移動速度v1を超える速度を有している。
ここで、「閾値速度」とは、特定の速度である場合の他、条件に応じて所定の演算により求まる速度も含む。また、閾値速度「より」も小さい、とは、比較対象となる閾値速度と同じ値を含む場合及び含まない場合の両方が含まれる。
輻輳制御部105はさらに、データ生成部106に対して、補正速度v´を自装置の移動速度vに加えて送信することを指示する制御信号を出力する。制御信号を受け取ったデータ生成部106は、補正速度v´及び自装置の位置・進行方向を送受信部101に入力する。すなわち、自装置の送受信部101が周辺装置に対して送信するメッセージには、実際の自装置の移動速度に加えて補正速度v´が含まれる。なお、本実施形態では、安全運転支援システムにおいて一般に送受信される自装置の移動速度に加えて補正速度を送信しているが、自装置の移動速度に代えて補正速度を送信してもよい。
上記実施形態2によれば、自装置が低速移動又は停止している場合でも、自装置がメッセージを送信する送信間隔が極端に長くなるのを防ぐことができる。さらには、周辺装置の移動速度が極めて遅い場合、あるいは、周辺装置が停止している場合でも、周辺装置から受信した補正速度を式(5)に代入して求められる基準距離xに基づいて送信間隔を決定することで、自装置は誤って送信間隔を異常に短く設定することがなくなり、通信チャネルに与える負荷の増加やパケットの衝突を防ぐことが可能となる。
実施形態2の変形例として、輻輳制御部105は、自装置の移動速度vに加えて、周辺装置の移動速度v(i=2,・・・,N)を閾値速度vminと比較してもよい。そして、周辺装置の移動速度vが閾値速度vmin「より」も小さい(v<vmin)と判断した場合、輻輳制御部105は、実際の周辺装置の移動速度vに代えて、メモリ104に記憶されている補正速度v´を式(5)に代入して基準距離xを求め、この基準距離に基づいて送信間隔ITTを求める。この補正速度v´は、周辺装置の移動速度vを超える速度を有している。
なお、自装置の移動速度vに代えて式(1)、(5)に代入する補正速度v´(「第1の補正速度情報」に対応)と、周辺装置の移動速度vに代えて式(5)に代入する補正速度v´(「第2の補正速度情報)に対応)は同じ値であってもよく、あるいは異なる値であってもよい。
実施形態2の変形例の場合、送受信部101が送信するメッセージには、自装置情報取得部103から取得した実際の自装置の移動速度と、自装置の位置・進行方向とが含まれる。
上記実施形態2の変形例によれば、式(5)に補正速度を代入して求められる基準距離に基づいて送信間隔を決定することで、実施形態2と同様、自装置あるいは周辺装置の移動速度が極めて遅いまたは停止している場合でも適切な送信間隔でメッセージを送信することができる。さらに、補正速度情報を送信する必要がないので、通信装置が送受信する情報量を削減することができる。
(実施形態3)
次に、実施形態3の構成について説明する。本実施形態3では、通信装置が、移動速度及び位置・進行方向に加えて、基準距離を送受信することにより、特定の周辺装置の移動速度を受信できない場合でも、適切な基準距離に基づいて送信間隔を求める構成を説明する。以下、実施形態1の相違点を中心に説明する。
実施形態3の通信装置100において、送受信部101は、周辺装置の移動速度、位置・進行方向の他に、周辺装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である周辺装置の基準距離を周辺装置の基準距離情報(「他装置基準距離情報」に対応)として含むメッセージを受信する。
送受信部101は、周辺装置から受信した周辺装置の移動速度、位置・進行方向、及び基準距離を周辺装置情報格納部102に出力する。実施形態1と同様、周辺装置情報格納部102は送受信部101から入力された情報を記憶し、これらの情報を輻輳制御部105に出力する。
そして、輻輳制御部105は、実施形態1と同様、周辺装置の移動速度v、自装置の移動速度v、目標チャネル負荷CBPtarget、及びメッセージの送信時間dに基づいて、式(5)から自装置の基準距離xを求める。この自装置の基準距離xは、データ生成部106に入力される。
次いで、輻輳制御部105は、自装置の基準距離xと、周辺装置情報取得部102から入力された、周辺装置の基準距離x(i=2,・・・,N)とを比較し、距離が最大となるものを最大基準距離xmaxとして特定する。そして、輻輳制御部105は、式(1)のxに、自装置の基準距離xに代えて最大基準距離xmaxを代入し、自装置から送信するメッセージの送信間隔ITTを求める。
データ生成部106は、自装置の移動速度、位置・進行方向、及び自装置の基準距離を送受信部101に入力する。そして、送受信部101は、これらの情報を含むメッセージを周辺装置に対して送信する。
上記実施形態3によれば、遮蔽物などの影響によって、自装置が周辺装置の移動速度を受信できず、式(5)に基づいて適切な基準距離が求められない場合でも、自装置の通信範囲内に存在する周辺装置の基準距離を取得することができるため、自装置と周辺装置の位置誤差を均一にすることが可能となる。
(実施形態4)
次に、実施形態4の構成について説明する。実施形態4では、自装置及び周辺装置の移動速度、目標チャネル負荷に加えて、通信装置の危険度に基づいて送信間隔を求める。本実施形態においても、実施形態1の相違点を中心に説明する。
図5は本実施形態4の通信装置200の構成を示している。実施形態1の通信装置の構成に加えて、通信装置200はさらに危険度演算部107を有する。
通信装置200の送受信部101は、周辺装置の移動速度、位置・進行方向に加えて、周辺装置の「危険度」を周辺装置の危険度情報(「他装置危険度情報」に対応)として含むメッセージを受信する。
ここで、「危険度」とは、自装置たる本発明の通信装置と、他装置たる通信装置との衝突事故などが発生する可能性を表したものであり、例えば、自装置が車群の先頭又は最後尾にいる場合、あるいは、自装置に対して相対速度が速い他装置が接近している場合などに「危険度」は高くなる。例えば、平常時に危険度は1を示し、通信装置の事故発生率が平常時よりも高い場合に、危険度は1よりも大きな値を示す。
送受信部101は、周辺装置から受信した周辺装置の移動速度、位置・進行方向に加えて、危険度を周辺装置情報格納部102に出力する。実施形態1と同様、周辺装置情報格納部102は送受信部101から入力された情報を記憶し、これらの情報を輻輳制御部105に出力する。
さらに、通信装置100の危険度演算部107は、周辺装置情報格納部102から入力される周辺装置の移動速度、位置・進行方向、及び/又は自装置情報取得部103から入力される自装置の移動速度、位置・進行方向に基づいて、自装置の危険度kを自装置の危険度情報(「自装置危険度情報」に対応)として求める。例えば、この危険度演算部107は、自装置の移動速度及び周辺装置の移動速度に基づいて自装置と周辺装置の相対速度を算出し、算出した相対速度に基づいて自装置の危険度情報を求める。しかしながら、危険度演算部107は、自装置情報取得部103から入力された情報のみに基づいて自装置の危険度を求めてもよい。
そして、危険度演算部107は、自装置の危険度を輻輳制御部105及びデータ生成部106に出力する。
データ生成部106は、自装置の移動速度、位置・進行方向、及び自装置の危険度を送受信部101に入力する。そして、送受信部101は、これらの情報を含むメッセージを周辺装置に対して送信する。
輻輳制御部105は、自装置及び周辺装置の移動速度v、目標チャネル負荷CBPtarget、メッセージの送信時間dに加えて、危険度演算部107から入力された自装置の危険度k、及び周辺装置情報格納部102から入力された周辺装置の危険度k(i=2,・・・,N)に基づいて、以下の式(6)から基準距離xを求める。
輻輳制御部105はさらに、自装置の危険度k、自装置の移動速度v、及び式(6)で求めた基準距離xに基づいて、以下の式(7)から送信間隔ITTを求める。
そして、輻輳制御部105は、式(7)で求めたメッセージの送信間隔ITT、及び現在時刻から、次にメッセージを送信する時刻を算出してメッセージ送信タイマを設定する。
実施形態4では、周辺装置から受信した周辺装置の危険度の中に危険度が高いものが含まれる場合、式(6)に基づいて求められる基準距離xの値は平常時よりも大きくなり、式(7)に基づいて求められるメッセージの送信間隔ITTの値もまた大きくなる。すなわち、自装置の通信範囲内に、高い危険度を有する周辺装置が存在する場合には、自装置から送信するメッセージの送信間隔を長くして、自装置が通信チャネルに与える負荷を低下させることができる。その結果、危険度が高い周辺装置が密にメッセージを送信する場合であっても、通信範囲内のチャネル負荷は目標チャネル負荷付近に保たれるため、パケット衝突が増加することなく、危険度が高い周辺装置のメッセージを密に受信できる可能性が高くなる。
また、自装置の危険度kが高い場合、式(7)に基づいて求められるメッセージの送信間隔ITTの値は小さくなる。すなわち、自装置の危険度が高い場合、自装置は周辺装置に対して密にメッセージを送信することができ、周辺装置と衝突する可能性を低減することができる。
実施形態4の変形例として、輻輳制御部105は、危険度演算部107にて取得した危険度kに基づいて自装置の速度情報vを調整すると共に、データ生成部106に対して、実際の自装置の移動速度に代えて調整した移動速度を送受信部101に出力することを指示する制御信号を出力してもよい。この変形例では、送受信部101は、周辺装置の危険度に基づいて調整された周辺装置の移動速度と、周辺装置の位置・進行方向を含むメッセージを受信し、自装置の危険度に基づいて調整した自装置の移動速度と、自装置の位置・進行方向を含むメッセージを送信する。したがって、自装置は、移動速度と危険度の両方を送受信する必要がないため、送受信する情報量を削減することが可能となる。
(実施形態5)
次に、実施形態5の構成について説明する。本実施形態5では、通信装置が、移動速度、位置・進行方向に加えて、通信チャネルの品質を示すメッセージの受信失敗率情報を送受信することにより、通信装置の通信品質を考慮して基準距離及び送信間隔を求める構成を説明する。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図6は本実施形態5の通信装置300の構成を示している。実施形態1の通信装置の構成に加えて、通信装置300はさらに通信品質測定部108を有する。
通信装置300の送受信部101は、周辺装置の移動速度、位置・進行方向、及び周辺装置の通信チャネルの品質を示すメッセージの受信失敗率を周辺装置の受信失敗率情報(「他装置通信品質情報」に対応)として含むメッセージを受信する。なお、「通信品質情報」とは、本発明の通信装置の通信チャネルの品質を示す情報であって、例えば、パケット到達率やパケット誤り率から算出した情報などをいう。
送受信部101は、周辺装置から受信した周辺装置の移動速度、位置・進行方向、及び受信失敗率を周辺装置情報格納部102に出力する。実施形態1と同様、周辺装置情報格納部102は送受信部101から入力された情報を記憶し、これらの情報を輻輳制御部105に出力する。
通信品質測定部108は、例えば、1秒ごとに過去5秒間のパケット受信状況に基づいて、自装置が自装置の周囲100m以内に存在する周辺装置から受信したパケット数と、パケット中に記載されたパケット番号から周辺装置が実際に送信したと推定されるパケット数に基づいて、パケット誤り率を周辺装置ごとに計算し、それらを平均したものを自装置の通信チャネルの品質を示す自装置の受信失敗率情報(「自装置通信品質情報」に対応)πとして取得する。そして、通信品質測定部108は、自装置の受信失敗率πを輻輳制御部105及びデータ生成部106に出力する。
データ生成部106は、自装置の移動速度、位置・進行方向と共に、自装置の受信失敗率を送受信部101に入力する。そして、送受信部101は、これらの情報を含むメッセージを周辺装置に対して送信する。
輻輳制御部105は、自装置及び周辺装置の移動速度v、目標チャネル負荷CBPtarget、メッセージの送信時間dに加えて、通信品質測定部108から入力された自装置の受信失敗率π、及び周辺装置情報格納部102から入力された周辺装置の受信失敗率π(i=2,・・・,N)に基づいて、以下の式(8)から基準距離xを求める。
輻輳制御部105はさらに、自装置の受信失敗率π、自装置の移動速度v、及び式(8)で求めた基準距離xに基づいて、以下の式(9)から送信間隔ITTを求める。
そして、輻輳制御部105は、式(9)で求めたメッセージの送信間隔ITT、及び現在時刻から、次にメッセージを送信する時刻を算出してメッセージ送信タイマを設定する。
実施形態5では、周辺装置の通信チャネルの品質が悪い場合、つまり、周辺装置から受信した周辺装置の受信失敗率の中に受信失敗率が高いものが含まれる場合、式(8)に基づいて求められる基準距離xの値は、受信失敗率が低い場合よりも大きくなり、式(9)に基づいて求められるメッセージの送信間隔ITTの値もまた大きくなる。すなわち、自装置の通信範囲内に、通信チャネルの品質が悪い周辺装置が存在する場合には、自装置から送信するメッセージの送信間隔を長くして、自装置の通信範囲内の通信チャネルの負荷を低下させることができる。その結果、通信チャネルの品質が悪い周辺装置が存在通知を行うために、メッセージの送信頻度を高めた場合であっても、通信範囲内のチャネル負荷を目標チャネル負荷付近に保つことができる。
また、自装置の通信チャネルの品質が悪い、つまり、自装置の受信失敗率πが高い場合、式(9)に基づいて求められるメッセージの送信間隔ITTの値は小さくなる。すなわち、自装置の受信失敗率が高い場合、自装置は周辺装置に対して密にメッセージを送信して、周辺装置が自装置のメッセージを受け取ることができる可能性を高めて、周辺装置と衝突する可能性を低減することができる。
実施形態5の変形例1として、輻輳制御部105は、通信品質測定部108にて取得した受信失敗率πに基づいて自装置の移動速度vを調整すると共に、データ生成部106に対して、実際の自装置の移動速度に代えて調整した移動速度を送受信部101に出力することを指示する制御信号を出力してもよい。この変形例1では、送受信部101は、周辺装置の受信失敗率に基づいて調整された周辺装置の移動速度と、周辺装置の位置・進行方向を含むメッセージを受信し、自装置の受信失敗率に基づいて調整した自装置の移動速度と、自装置の位置・進行方向を含むメッセージを送信する。したがって、自装置は、移動速度と受信失敗率の両方を送受信する必要がないため、送受信する情報量を削減することができる。
実施形態5の変形例2として、輻輳制御部105は、通信品質測定部108で取得した自装置の受信失敗率πを、閾値受信失敗率πmin(「閾値通信品質」に対応)と比較してもよい。受信失敗率πが閾値受信失敗率πmin「より」も高い(π>πmin)(すなわち、自装置の「通信品質が閾値通信品質よりも低い」)と判断した場合、輻輳制御部105は、受信失敗率πに代えて、メモリ104に記憶されている補正受信失敗率π´を式(8)に代入して基準距離xを求めると共に、補正受信失敗率π´を式(9)に代入して送信間隔ITTを求める。なお、補正受信失敗率π´は、自装置の受信失敗率πを下回る値(すなわち、自装置の「通信品質を超える」通信品質の値)を有している。また、補正受信失敗率π´は閾値受信失敗率πminと同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。
ここで、受信失敗率が閾値受信失敗率「より」も高い(すなわち、「通信品質が閾値通信品質よりも低い」)、とは、比較対象となる閾値受信失敗率と同じ値を含む場合及び含まない場合の両方が含まれる。
この変形例2では、輻輳制御部105はさらに、データ生成部106に対して、補正受信失敗率π´を自装置の受信失敗率πとして設定することを指示する制御信号を出力する。制御信号を受け取ったデータ生成部106は、補正受信失敗率π´、自装置の移動速度、及び位置・進行方向を送受信部101に入力する。そして、送受信部101は、自装置の移動速度、位置・進行方向に加えて、補正受信失敗率π´を含むメッセージを周辺装置に対して送信する。
なお、変形例2においても、変形例1と同様、輻輳制御部105は、自装置の受信失敗率を閾値受信失敗率と比較し、自装置の受信失敗率が閾値受信失敗率よりも高い場合には、補正受信失敗率に基づいて移動速度を調整してもよい。
実施形態5の別の変形例3として、輻輳制御部105は、自装置の受信失敗率πに加えて、周辺装置の受信失敗率π(i=2,・・・,N)を閾値受信失敗率πminと比較してもよい。周辺装置の受信失敗率πが閾値受信失敗率πminよりも高い(π>πmin)と判断した場合、輻輳制御部105は、周辺装置の受信失敗率πに代えて、メモリ104に記憶されている補正受信失敗率π´を式(8)に代入して基準距離を求める。変形例2と同様、補正受信失敗率π´は、自装置の受信失敗率πを下回る値を有している。
なお、実際の自装置の受信失敗率πに代えて式(8)、(9)に代入する補正受信失敗率π´(「第1の補正通信品質情報」に対応)と、周辺装置の受信失敗率πに代えて式(8)に代入する補正受信失敗率π´(「第2の補正通信品質情報)に対応)は同じ値であってもよく、あるいは異なる値であってもよい。
なお、変形例3の場合、送受信部101は、自装置の移動速度、自装置の位置・進行方向に加えて、通信品質測定部108で取得した実際の自装置の受信失敗率πを含むメッセージを周辺装置に対して送信する。
(総括)
以上、本発明の実施形態における通信装置の特徴について説明した。
なお、実施形態2〜5は別々の実施形態として記載されているが、実施形態2〜5の構成を互いに組み合わせてもよい。例えば、本発明の自装置は、移動速度及び位置・進行方向に加えて、危険度、受信失敗率、及び基準距離のうち1つ以上の情報を送受信し、これらの情報に基づいて送信間隔を求めてよい。
さらに、実施形態2〜5はいずれも、自装置の移動速度、周辺装置の移動速度、目標チャネル負荷情報、及びメッセージの送信時間に基づいて基準距離を求め、この基準距離に基づいて送信間隔を求める例を示している。しかしながら、段落0020で述べた通り、実施形態2〜5においても、自装置の移動速度、周辺装置の移動速度、及び目標チャネル負荷情報に基づいて直接的に送信間隔を求めてもよく、必ずしも基準距離を求めることを要しない。
なお、上述した通信装置は、通信装置の送受信部に接続されるアンテナを含んでいないが、通信装置にアンテナを接続して通信端末装置としてもよい。この他、通信端末装置には、アンプや各種フィルタが備えられていてもよい。
車載器としての通信装置100、200、300の例として、半導体、電子回路、モジュール、あるいはECU(エレクトロニックコントロールユニット)が挙げられる。また、通信端末装置の例として、自動車にECUが搭載されアンテナ等と接続された状態の他、カーナビゲーションシステム、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末が挙げられる。
また、各実施形態の構成の説明中、基準距離及び送信間隔を求める手順を中心に制御部の処理を説明したが、それぞれが方法の特徴としても把握できることは言うまでもない。すなわち、本明細書は、本発明を方法の発明としても開示するものである。
加えて、本発明は、上述の専用のハードで実現できるだけでなく、メモリやハードディスク等の記録媒体に記録したプログラム、及びこれを実行する専用又は汎用CPU及びメモリ等を有するマイクロコンピュータとの組み合わせとしても実現できる。プログラムは、記録媒体を介さずにサーバから通信回線を経由して専用のハードやマイクロコンピュータに提供することもできる。これにより、プログラムのアップグレードを通じて常に最新の機能を提供することができる。
本発明にかかる通信装置及び通信端末装置は、主として自動車間の通信(車車間通信)に用いられるものであるが、自動車と歩行者間の通信(歩車間通信)に用いてもよい。さらに、本発明はこれらの用途に限られるものではない。
100 通信装置、101 送受信部、102 周辺装置情報格納部、103 自装置情報取得部、104 メモリ、105 輻輳制御部、106 データ生成部、107 危険度演算部、108 通信品質測定部

Claims (13)

  1. 周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信する受信部(101)と、
    自装置の移動速度を自装置速度情報として取得する自装置情報取得部(103)と、
    目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、前記他装置速度情報及び前記自装置速度情報を加算した合計速度、前記目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、前記自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、前記自装置基準距離情報に基づいて前記自装置から送信する前記メッセージの送信間隔を求める制御部(104、105、106)と、
    前記送信間隔に基づいて、前記自装置速度情報を含む前記メッセージを送信する送信部(101)と、
    を有する通信装置(100、200、300)。
  2. 前記制御部はさらに、前記自装置速度情報と閾値速度とを比較し、前記自装置速度情報が示す移動速度が前記閾値速度よりも小さい場合は、前記自装置速度情報が示す前記移動速度を超える補正速度情報を前記自装置速度情報として前記送信間隔を求め、
    前記送信部は、前記補正速度情報を前記自装置速度情報として送信する、
    請求項1記載の通信装置。
  3. 前記制御部はさらに、前記自装置速度情報及び前記他装置速度情報と閾値速度とをそれぞれ比較し、
    前記自装置速度情報が示す移動速度が前記閾値速度よりも小さい場合は、前記自装置速度情報が示す前記移動速度を超える第1の補正速度情報を前記自装置速度情報として、及び/又は、
    前記他装置速度情報が示す移動速度が前記閾値速度よりも小さい場合は、前記他装置速度情報が示す前記移動速度を超える第2の補正速度情報を前記他装置速度情報として、前記送信間隔を求める、
    請求項1記載の通信装置。
  4. 前記受信部はさらに、前記周辺装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である他装置基準距離情報を受信し、
    前記制御部はさらに、前記自装置基準距離情報及び前記他装置基準距離情報を比較し、前記自装置基準距離情報及び前記他装置基準距離情報のうち距離が最大となるものを最大基準距離情報として特定し、前記自装置基準距離情報に代えて前記最大基準距離情報に基づいて前記送信間隔を求め、
    前記送信部はさらに、前記メッセージで前記自装置基準距離情報を送信する、
    請求項1記載の通信装置。
  5. 前記通信装置はさらに、前記自装置の危険度を自装置危険度情報として取得する危険度演算部(107)を有しており、
    前記受信部はさらに、前記周辺装置の前記危険度を他装置危険度情報として受信し、
    前記制御部は、前記他装置速度情報、前記自装置速度情報、及び前記目標通信負荷情報に加えて、前記自装置危険度情報及び前記他装置危険度情報に基づいて前記送信間隔を求め、
    前記送信部はさらに、前記メッセージで前記自装置危険度情報を送信する、
    請求項1記載の通信装置(200)。
  6. 前記通信装置はさらに、前記自装置の危険度を自装置危険度情報として取得する危険度演算部(107)を有しており、
    前記制御部はさらに、前記自装置危険度情報に基づいて前記自装置速度情報を調整し、
    前記送信部は、調整した前記自装置速度情報を送信する、
    請求項1記載の通信装置(200)。
  7. 前記通信装置はさらに、前記自装置の通信チャネルの品質を示す自装置通信品質情報を取得する通信品質測定部(108)を有しており、
    前記受信部はさらに、前記周辺装置の通信チャネルの品質を示す他装置通信品質情報を受信し、
    前記制御部は、前記他装置速度情報、前記自装置速度情報、及び前記目標通信負荷情報に加えて、前記自装置通信品質情報及び前記他装置通信品質情報に基づいて前記送信間隔を求め、
    前記送信部はさらに、前記メッセージで前記自装置通信品質情報を送信する、
    請求項1記載の通信装置(300)。
  8. 前記通信装置はさらに、前記自装置の通信チャネルの品質を示す自装置通信品質情報を取得する通信品質測定部(108)を有しており、
    前記制御部はさらに、前記自装置通信品質情報に基づいて前記自装置速度情報を調整し、
    前記送信部は、調整した前記自装置速度情報を送信する、
    請求項1記載の通信装置(300)。
  9. 前記制御部はさらに、前記自装置通信品質情報と閾値通信品質とを比較し、前記自装置通信品質情報が示す通信品質が前記閾値通信品質よりも低い場合は、前記自装置通信品質情報が示す前記通信品質を超える補正通信品質情報を前記自装置通信品質情報とする、
    請求項7又は8記載の通信装置。
  10. 前記制御部はさらに、前記自装置通信品質情報及び前記他装置通信品質情報と閾値通信品質とをそれぞれ比較し、
    前記自装置通信品質情報が示す通信品質が前記閾値通信品質よりも低い場合は、前記自装置通信品質情報が示す前記通信品質を超える第1の補正通信品質情報を前記自装置通信品質情報として、及び/又は、
    前記他装置通信品質情報が示す通信品質が前記閾値通信品質よりも低い場合は、前記他装置通信品質情報が示す前記通信品質を超える第2の補正通信品質情報を前記他装置通信品質情報として、前記送信間隔を求める、
    請求項7記載の通信装置。
  11. 周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信する受信部(101)と、
    自装置の移動速度を自装置速度情報として取得する自装置情報取得部(103)と、
    目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、前記他装置速度情報及び前記自装置速度情報を加算した合計速度、前記目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、前記自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、前記自装置基準距離情報に基づいて前記自装置から送信する前記メッセージの送信間隔を求める制御部(104、105、106)と、
    前記送信間隔に基づいて、前記自装置速度情報を含む前記メッセージを送信する送信部(101)と、
    前記受信部及び前記送信部に接続されるアンテナ(A)と、
    を有する通信端末装置。
  12. 周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信するステップと、
    自装置の移動速度を自装置速度情報として取得するステップと、
    目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、前記他装置速度情報及び前記自装置速度情報を加算した合計速度、前記目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、前記自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、前記自装置基準距離情報に基づいて前記自装置から送信する前記メッセージの送信間隔を求めるステップと、
    前記送信間隔に基づいて、前記自装置速度情報を含む前記メッセージを送信するステップと、
    を含む通信方法。
  13. 周辺装置から送信された前記周辺装置の移動速度を他装置速度情報として受信するステップと、
    自装置の移動速度を自装置速度情報として取得するステップと、
    目標とする通信チャネルの混雑の指標となる目標通信負荷情報を記憶し、前記他装置速度情報及び前記自装置速度情報を加算した合計速度、前記目標通信負荷情報、及び単位メッセージあたりの送信時間に基づいて、前記自装置が移動するごとにメッセージを送信する距離である自装置基準距離情報を求め、前記自装置基準距離情報に基づいて前記自装置から送信する前記メッセージの送信間隔を求めるステップと、
    前記送信間隔に基づいて、前記自装置速度情報を含む前記メッセージを送信するステップと、
    を含む通信用プログラム。
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