JP2018147739A - 亜鉛負極二次電池用セパレータ - Google Patents

亜鉛負極二次電池用セパレータ Download PDF

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有広 櫛部
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亮二 大坪
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悠 宇田川
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Abstract

【課題】二次電池の長寿命化と、電池製造時の工程容易性とを確保することのできる、亜鉛負極二次電池用セパレータを提供すること。【解決手段】亜鉛負極二次電池用セパレータであって、中央部と、中央部の外周を囲む周縁部とを有し、周縁部の少なくとも一部が、中央部よりも大きい接触角(θ/2法に準拠)を有する、セパレータ。【選択図】図1

Description

本発明は、亜鉛負極二次電池用セパレータに関する。
ニッケル亜鉛二次電池では電極周縁部の反応性が高くなる傾向がある。そのため、電池反応によって負極の周縁部の亜鉛が溶出し易く、これに起因する周縁部におけるシェイプチェンジ又はデンドライト発生が、電池の長寿命化における問題となっている。電極周縁部の反応性を下げる方法として、セパレータの周縁部を中央部よりも多層化する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平8−45539号公報
しかしながら、特許文献1のように、電極との当接部分に応じてセパレータの積層の程度を変えるという作業は、二次電池の製造工程を複雑にする虞がある。
そこで本発明は、二次電池の長寿命化と、電池製造時の工程容易性とを確保することのできる、亜鉛負極二次電池用セパレータを提供することを目的とする。
本発明は、亜鉛負極二次電池用セパレータ(負極が亜鉛極である二次電池用セパレータ)であって、中央部と、中央部の外周を囲む周縁部とを有し、周縁部の少なくとも一部が、中央部よりも大きい接触角(θ/2法に準拠)を有する、セパレータを提供する。本発明のセパレータでは、セパレータ周縁部と電解液との反応性を敢えて低下させるべく、当該周縁部の接触角をセパレータ中央部よりも大きくしている。亜鉛電極に当接するセパレータ周縁部における反応性が低下することにより、シェイプチェンジ及びデンドライトの抑制が図られるため、結果として二次電池の長寿命化を達成することができる。また、セパレータにおける中央部と周縁部とで接触角を変化させること自体は、電池として組み上げることに先立ち、簡便な手法にて実施することが可能である。したがって、電池製造時の工程容易性をも確保することができる。
本発明において、周縁部のうち、下端部及び下端部から一方向に連続する部分のみが、中央部よりも大きい接触角を有していてもよい。セパレータ周縁部におけるこれらの領域において特に反応性が高い傾向があるため、このような態様により電池特性の低下を抑制しつつ、長寿命化を図ることができる。
本発明において、周縁部のうち、下端部のみが中央部よりも大きい接触角を有していてもよい。このような態様により電池特性の低下を抑制しつつ、長寿命化を図ることができる。
本発明において、中央部の接触角が65°以下であることが好ましい。これにより、セパレータ中央部の、電解液に対する濡れ性を十分に確保することができる。
本発明において、周縁部のうち、中央部よりも大きい接触角を有する部分の接触角を40°以上としてもよい。周縁部の接触角がこの程度であっても、周縁部の接触角が中央部の接触角よりも大きいという関係が満たされていれば(この場合、中央部の接触角は40°未満となる)、電池特性の低下を抑制しつつ、長寿命化を図ることが可能である。
本発明によれば、二次電池の長寿命化と、電池製造時の工程容易性とを確保することのできる、亜鉛負極二次電池用セパレータを提供することができる。
一実施形態のセパレータ主面を示す平面図である。 他の実施形態のセパレータ主面を示す平面図である。
本実施形態のセパレータは、亜鉛負極二次電池に組み込まれる亜鉛負極二次電池用セパレータである。まず、当該二次電池がニッケル亜鉛二次電池である場合を例にとり説明する。
[ニッケル亜鉛二次電池]
ニッケル亜鉛二次電池は、正極又は負極の一方の極としてニッケル(Ni)極と、正極又は負極の他方の極として亜鉛(Zn)極と、両極の間にセパレータと、さらにこれらが浸漬するアルカリ水溶液からなる電解液と、から少なくとも構成される。セパレータは正極と負極とを電気的に絶縁すると共に、微多孔を通じてOHイオンを導通する役割を担う。ニッケル亜鉛二次電池の電池反応の一例を以下に示す(放電反応:右向き、充電反応:左向き)。
(正極)2NiOOH+2HO+2e → 2Ni(OH)+2OH
(負極)Zn+2OH→Zn(OH) 2−+2e
(全体)2NiOOH+Zn+2HO → 2Ni(OH)+Zn(OH)
(ニッケル極)
ニッケル極は、集電体と、集電体上に、水酸化ニッケル粒子を主成分とする活物質、添加剤、結着剤等を含む活物質層とを備える。水酸化ニッケル粒子の原料となる水酸化ニッケルには、コバルト、亜鉛、カドミウム、マグネシウム、ジルコニウム等が固溶されていてもよい。また、水酸化ニッケル粒子の表面は、コバルト化合物等で被覆されていてもよい。
添加剤としては、金属コバルト、酸化コバルト、水酸化コバルト等のコバルト化合物、金属ニッケル、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム化合物、希土類金属、希土類金属化合物、などが挙げられる。添加剤の添加量は、例えば活物質100質量部に対して、0.05〜30質量部とすることができる。
結着剤としては、親水性又は疎水性のポリマー等が挙げられる。より具体的には、結着剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリル酸ナトリウム(SPA)等が挙げられる。また、結着剤として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系ポリマーを用いることもできる。結着剤の添加量は、例えば活物質100質量部に対して、0.01〜1.0質量部とすることができる。
集電体としては、例えば、銅箔、電解銅箔、銅メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡銅、パンチング銅、真鍮等の銅合金、真鍮箔、真鍮メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡真鍮、パンチング真鍮、ニッケル箔、ニッケルメッシュ、耐食性ニッケル、ニッケルメッシュ(エキスパンドメタル)、パンチングニッケル、発泡ニッケル、金属亜鉛、耐食性金属亜鉛、亜鉛箔、亜鉛メッシュ(エキスパンドメタル)、鋼板、パンチング鋼板、銀箔などが挙げられる。これらの集電体材料には、Ni、Zn、Sn、Pb、Hg、Bi、In、Tl等の元素がさらに添加されていてもよく、また集電体材料表面にはNi、Zn、Sn、Pb、Hg、Bi、In、Tl等によるメッキが施されていてもよい。
(亜鉛極)
亜鉛極は、集電体と、集電体上に、亜鉛及び酸化亜鉛粒子を主成分とする活物質、添加剤、結着剤等を含む活物質層とを備える。
添加剤としては、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化タリウム等の亜鉛の還元電位より貴である金属酸化物、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の湿潤性の高い金属酸化物、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物、フッ化カリウム、フッ化カルシウム等のフッ素化合物などが挙げられる。添加剤の添加量は、例えば活物質100質量部に対して、1〜20質量部とすることができる。
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。結着剤の添加量は、例えば活物質100質量部に対して、0.5〜10質量部とすることができる。なお、亜鉛極においては、これらの結着剤に代えて、ポリエチレン、ポリプロピレン、酸化アルミニウム等から成るファイバー(繊維)を用いることもできる。
電解液としては、例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等のアルカリ水溶液が挙げられる。
(セパレータ)
セパレータ(ニッケル亜鉛二次電池用セパレータ)として用いられるセパレータ材料としては、平板状、シート状等の形状を有する、ポリオレフィン系微多孔膜、ナイロン系微多孔膜、耐酸化性のイオン交換樹脂膜、セロハン系再生樹脂膜、無機−有機セパレータ等が挙げられる。
セパレータの厚さは、電池のオーミック抵抗低減、高エネルギー密度化等の観点から、5〜300μmとすることができる。ここでいう厚さは、膜厚計を用いて測定された異なる10点の厚さの平均値とする。
図1は、一実施形態のセパレータ主面を示す平面図である。本実施形態のセパレータ1は、その主面において、中央部10と、中央部10の外周を囲む周縁部20とを有し、周縁部20の少なくとも一部が、中央部10よりも大きい接触角(θ/2法に準拠)を有する。すなわち、本実施形態のセパレータ1は、濡れ性の高い中央部10と、濡れ性の低い周縁部20とを有する。周縁部20は、中央部10を縁取るように存在しており、図1に示すように、周縁部20の全領域が、中央部10よりも大きい接触角を有していてもよい。なお、図中、斜線の部分が、中央部10よりも大きい接触角を有する領域である。
周縁部20の幅は、特に限定されるものではないが、例えばセパレータ1が、平面視において略正方形である場合、セパレータの一辺の長さを基準(100%)として、0.1〜25%程度とすることができる。あるいは、周縁部20の幅は、例えば平面視において100mm×100mm程度サイズの一般的なセパレータを想定した場合に、1〜25mm程度とすることができる。周縁部20の幅は、その全領域において同一でもよく、部分的に異なっていてもよい(幅広い部分と狭い部分があってもよい)。なお、中央部10は、周縁部20の残領域である。
図2は、他の実施形態のセパレータ主面を示す平面図である。図2に示すように、本実施形態のセパレータにおいて、周縁部20のうち、下端部20a及び下端部から一方向に連続する部分20bのみが、中央部10よりも大きい接触角を有していてもよい。下端部20aとは、セパレータ1の下端から周縁部20の幅だけ内側の領域、あるいはセパレータ1下端から中央部10下端までの幅を有する領域、と言うことができる。下端部から一方向に連続する部分20bとは、下端部20aの上端から一定長さだけ、セパレータ1上端側に連続する領域と言うことができる。セパレータ1の下端〜上端の長さを基準(100%)としたとき、下端部から一方向に連続する部分20bの上端の位置は、セパレータ1の下端から100%以下とすることができ、70%以下であってもよく、50%以下であってもよい。なお、下端部から一方向に連続する部分20bの上端の位置は、少なくとも中央部10の下端よりも、セパレータ1の上端側にある。このように、下端部20a及び下端部から一方向に連続する部分20bにより、周縁部20におけるコの字型の領域が定義される。
一方、本実施形態のセパレータにおいて、周縁部のうち、下端部20aのみが中央部10よりも大きい接触角を有していてもよい。本態様はすなわち、図2において下端部から一方向に連続する部分20bが無い状態を示すものである。
接触角は、θ/2法に準拠して測定することができる。具体的には、セパレータに一定量の超純水を着滴してから60秒後の、液滴頂点と液滴端とを結ぶ直線の、固液界面(水平線)に対する測定角を2倍することで、接触角を求めることができる。
中央部10と周縁部20の接触角の好適な範囲は、両者の大小関係が適切に保たれていればよく、中央部10の接触角の好適な範囲、あるいは周縁部20の接触角の好適な範囲を規定することにより、規定することができる。
中央部10の接触角は、十分な濡れ性を確保し易いと言う観点から65°以下とすることができ、50°以下とすることもできる。中央部10の接触角の下限は、濡れ性が過度に高まるとデンドライトによる短絡が生じ易くなると言う観点から、25°以上とすることができ、30°以上とすることもできる。なおこの場合、周縁部20の接触角の好適な範囲は65°超とすることができ、50°超とすることもできる。
周縁部20の接触角は、周縁部の接触角が中央部の接触角よりも大きいという関係が満たされていれば、40°以上としてもよく、50°以上としてもよい。周縁部20の接触角の上限は、濡れ性が過度に低くなることによる電池特性の低下を抑制する観点から、120°以下とすることができ、100°以下とすることもできる。なおこの場合、中央部10の接触角の好適な範囲は40°未満とすることができ、50°未満とすることもできる。
[ニッケル亜鉛二次電池の製造方法]
ニッケル極及び亜鉛極の製造方法は特に限定されず、例えば次のような方法が挙げられる。すなわち、活物質層を得るための各原料と水とを混練して活物質ペーストを調製し、これを集電体上に塗布する。この際、集電体として多孔質材料を用いた場合は、孔内にも活物質ペーストが充填される。その後、これを乾燥し、さらにローラプレスによる加圧成形を行うことにより、集電体上に活物質層を備える電極が得られる。なお、活物質ペーストのみを予め圧延してシート状に形成し、これを集電体に圧着して加圧成形した後、乾燥を行うことで、電極を得ることもできる。
セパレータは、例えば周縁部全体の接触角を中央部よりも大きくしたい場合であれば、次のようにして作製することができる。まず、所定のセパレータ材料を準備し、周縁部をポリプロピレン、ポリエチレン等のマスク材料を用いてマスクをする。マスクの方法としては、例えば、マスク材料をセパレータ材料の表裏両面に当接した状態で加圧する方法等が挙げられる。
次に、周縁部にマスクをしたセパレータ材料を、界面活性剤溶液(例えば、2% TritonX−100水溶液)中に含浸させる。含浸温度及び含浸時間は、所望の接触角が得られるよう適宜調整することができるが、それぞれ15〜60℃及び5〜1440分間とすることができる。
含浸した後、界面活性剤溶液からセパレータ材料を取り出し、表面に付着した水滴をシリコンゴム性のヘラで掻き取り、乾燥させる。乾燥温度及び乾燥時間は、それぞれ20〜80℃及び5〜1440分間とすることができる。
次に、周縁部のマスクを外し、再度界面活性剤溶液中にセパレータ材料を含浸させる。含浸温度及び含浸時間は、所望の接触角が得られるよう適宜調整することができるが、それぞれ15〜60℃及び5〜1440分間とすることができる。含浸した後、界面活性剤溶液からセパレータ材料を取り出し、上記と同様にして表面に付着した水滴をシリコンゴム性のヘラで掻き取り、乾燥させる。これにより、中央部と、中央部よりも接触角の大きい周縁部とを有するセパレータを得ることができる。
なお、マスクの形状を適宜変更することで、周縁部の所望の部分の接触角を、中央部よりも大きくすることができる。
上記により得られたニッケル極及び亜鉛極を、本実施形態のセパレータを介して交互に積層し、同極性の極板同士をストラップで連結させて極板群を作製する。この極板群を電槽内に配置して未化成のニッケル亜鉛二次電池とし、これに電解液を注入して放置後、所定の条件にて充電(化成処理)を行うことで、ニッケル亜鉛二次電池を得ることができる。
[亜鉛空気電池]
以上、本実施形態のセパレータがニッケル亜鉛二次電池に組み込まれる場合を例にとり説明をしたが、特に正極についてはニッケル極に限定されるものではない。その他の正極としては、空気極が挙げられる。
空気極としては、亜鉛空気電池に使用される公知の空気極が挙げられる。空気極は、一般的に空気極触媒、電子伝導性材料等を含んでなる。なお、電子伝導性材料としても機能する空気極触媒を用いる場合には、空気極は、そのような電子伝導性材料でありかつ空気極触媒を含んでなるものであってもよい。
空気極触媒としては、亜鉛空気電池における正極として機能するものが挙げられ、酸素を正極活物質として利用可能な種々の空気極触媒が使用可能である。空気極触媒としては、黒鉛等の酸化還元触媒機能を有するカーボン系材料、白金、ニッケル等の酸化還元触媒機能を有する金属材料、ペロブスカイト型酸化物、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト、スピネル酸化物等の酸化還元触媒機能を有する無機酸化物材料などが挙げられる。空気極触媒の形状は特に限定されないが、例えば粒子形状とすることができる。空気極における空気極触媒の含有量としては、空気極の合計量に対して、5〜70体積%とすることができ、5〜60体積%としてもよく、5〜50体積%としてもよい。
電子伝導性材料としては、導電性を有し、空気極触媒とセパレータとの間で電子伝導を可能とするものが挙げられる。電子伝導性材料としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等のグラファイト類、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維類、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属粉末類、ポリフェニレン誘導体等の有機電子伝導性材料、これらの任意の混合物などが挙げられる。電子伝導性材料の形状は、粒子形状であってもよいし、その他の形状であってもよいが、空気極において厚さ方向に連続した相をもたらす形態で用いられるのが好ましい。例えば、電子伝導性材料は、多孔質材料であってもよい。また、電子伝導性材料は空気極触媒との混合物ないし複合体の形態であってもよく、前述したように電子伝導性材料としても機能する空気極触媒であってもよい。空気極における電子伝導性材料の含有量としては、空気極の合計量に対して、10〜80体積%とすることができ、15〜80体積%としてもよく、20〜80体積%としてもよい。
次に、下記の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を何ら制限するものではない。
[ニッケル電極の作製]
多孔度95%、厚み1.6mmのスポンジ状ニッケル金属多孔体をロールプレスにより1.2mmまで調厚した。そして、平均粒子径が20μmのコバルト被覆水酸化ニッケル粉末88質量部、添加剤としてコバルト粉末8質量部、酸化コバルト2質量部、酸化亜鉛2質量部、及びカルボキシメチルセルロースの2質量%水溶液30質量部を混合して得られたペースト状活物質を、上記金属多孔体に充填した後、80℃で60分乾燥し、その後さらにロールプレスにて厚み0.4mmまで加圧成形した。これによりニッケル電極を作製した。
[亜鉛電極の作製]
酸化亜鉛粉末82質量部、亜鉛粉末10質量部、及び添加剤として酸化インジウム5質量部を混合した混合粉末に、PTFEを60質量%含有するPTFEディスパージョン(三井デュポンフロロケミカル社製商品名;テフロン31−JR(テフロンは登録商標))5質量部、及び水10質量部を加えて、乳鉢で剪断応力を加えながら15分間混練して混練物を得た。これに水40質量部を加えて、さらに15分間混練して活物質ペーストを得た。このペーストをローラで厚み1.0mmまで圧延してシート化して所定寸法に2枚切り取り、集電体である厚み0.1mmスズメッキ銅製パンチングメタルの両面に配した。その後、さらにロールプレスにて厚み0.4mmまで加圧成形して乾燥した。これにより亜鉛電極を作製した。
[セパレータの作製]
(実施例1)
セパレータ材料として(ポリオレフィン系微多孔膜、厚み40μm、サイズ50mm×50mm)を準備した。セパレータ材料の両面に対し、周縁部の幅が5mmとなるようにして、周縁部にポリプロピレン製の板を用いてマスクをした。そして、マスクをしたセパレータ材料を界面活性剤溶液(2% TritonX−100水溶液、25℃)中に、1440分間含浸させた後取り出し、表面に付着した水滴をシリコンゴム性のヘラで掻き取った。その後、35℃で10分間セパレータ材料を乾燥させた。次に、周縁部のマスクを取り外し、再度、同様の界面活性剤溶液中に、セパレータ材料を1440分間含浸させた。その後上記と同様にして取り出し及び乾燥をすることで、周縁部全体が中央部よりも大きい接触角を有する実施例1のセパレータを作製した。
中央部と周縁部との接触角はθ/2法に準拠して測定した。すなわち、セパレータに一定量の超純水を着滴してから60秒後の、液滴頂点と液滴端とを結ぶ直線の、固液界面(水平線)に対する測定角を2倍することで、接触角を求めた。本測定には、協和界面科学株式会社製接触角計Drop Master 500を用い、測定温度は25℃とした。
(実施例2及び3)
含浸温度及び含浸時間を調整したこと以外は、実施例1と同様にして表1に示す実施例2及び3のセパレータを作製した。
(比較例1〜5)
マスク位置の変更(マスクを設けない、あるいは周縁部ではなく中央部にマスクを設ける)、並びに含浸温度及び含浸時間の調整を行ったこと以外は、実施例1と同様にして表1に示す比較例1〜5のセパレータを作製した。
Figure 2018147739
[ニッケル亜鉛二次電池の作製]
上記により得られたニッケル極12枚及び亜鉛極13枚を、上記各例のセパレータを介して交互に積層し、同極性の極板同士をストラップで連結させて極板群を作製した。この極板群を電槽内に配置して未化成のニッケル亜鉛二次電池とし、これに電解液として水酸化リチウム1質量%を添加した水酸化カリウム30質量%水溶液を注入した後、14時間放置した。その後、0.8A、15時間の条件で充電(化成処理)を行い、公称容量が8.5Ahのニッケル亜鉛二次電池を作製した。
[ニッケル亜鉛二次電池の評価]
各例のセパレータを有する上記二次電池を用い、サイクルテストを行った。サイクルテストでは、2Aで4.6時間充電した後、直ちに2Aで電池電圧が1.0Vに達するまで放電するという条件で充放電を繰返し行った。そして、電池放電容量が公称容量の60%以下になった時点をサイクル寿命(回)としてカウントした。結果を表2に示す。なお、表中、サイクル寿命(相対比)とは、比較例2の二次電池におけるサイクル寿命を100%としたときの比率である。
Figure 2018147739
表2に示されるように、比較例に対し実施例の二次電池は高いサイクル特性を示すことがわかった。セパレータ周縁部の濡れ性を中央部よりも小さくすることで、セパレータ周縁部における反応性が低下し、シェイプチェンジ、デンドライト等といったサイクル特性低下の要因を抑制できたものと考えられる。また、セパレータ表面の濡れ性の調整をする作業自体は簡易に行うことができ、二次電池の製造工程が煩雑になることはなかった。
なお、セパレータ周縁部のうち、下端部及び下端部から一方向に連続する部分のみが、中央部よりも大きい接触角を有する場合、あるいは、セパレータ周縁部のうち、下端部のみが中央部よりも大きい接触角を有する場合についても、亜鉛電極に当接するセパレータ周縁部における反応性が部分的に低下することになるため、シェイプチェンジ及びデンドライトの抑制が図られることが推察される。
1…セパレータ、10…中央部、20…周縁部、20a…下端部、20b…下端部から一方向に連続する部分。

Claims (6)

  1. 亜鉛負極二次電池用セパレータであって、
    中央部と、前記中央部の外周を囲む周縁部とを有し、前記周縁部の少なくとも一部が、前記中央部よりも大きい接触角(θ/2法に準拠)を有する、セパレータ。
  2. 前記周縁部のうち、下端部及び前記下端部から一方向に連続する部分のみが、前記中央部よりも大きい接触角を有する、請求項1に記載のセパレータ。
  3. 前記周縁部のうち、下端部のみが前記中央部よりも大きい接触角を有する、請求項1に記載のセパレータ。
  4. 前記中央部の接触角が65°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセパレータ。
  5. 前記周縁部のうち、前記中央部よりも大きい接触角を有する部分の接触角が40°以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセパレータ。
  6. ニッケル亜鉛二次電池用セパレータである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセパレータ。
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