ここからは、図1〜図18を用いて本発明に係る実施形態について説明する。実施形態においては、外国人旅行者等の非居住者に対して通常生活の用に供する商品を販売する輸出物品販売場(免税店)で用いられるPOS(Point Of Sales)システムについて説明する。実施形態は、免税の対象となる消耗品および一般品の免税対象商品を例にして説明する。また、実施形態では、免税処理装置を、免税店の店舗に設置されたPOS端末へ適用した例である。また、実施形態では、免税処理が実行される国(第1国)を日本とする。また、特定国は、予め定められた特定の国である。特定言語は、世界中で広く使用されている言語である。特定言語は、特定国で使用される言語であることが望ましいが、特定国で使用されていない言語であってもよい。実施形態では、特定言語を例えば英語として説明する。また、実施形態では、商品を物品の一例として説明する。
図1は、実施形態にかかるPOSシステム1の概略構成図である。POSシステム1は、図1に示すように、複数台(図では2台)のPOS端末2と、これらのPOS端末2をLAN(Local Area Network)等の通信回線3で接続して集中管理するサーバ4とを備える。
サーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。また、サーバ4は、POS端末2から商品の売上登録情報や決済情報を収集して管理する。図2は、サーバ4のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ4は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43等で構成されるコンピュータを備える。
CPU41は制御主体となる。ROM42は各種プログラムを記憶する。RAM43はプログラムや各種データを展開する。HDD(Hard Disk Drive)48は、各種の制御プログラムを格納する。CPU41、ROM42、RAM43、HDD48は、互いにバス49を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部400を構成する。すなわち、制御部400は、CPU41がROM42やHDD48に記憶されRAM43に展開された制御プログラムに従って動作することによって、サーバ4に係る制御処理を実行する。
制御部400は、バス49を介して通信I/F(インタフェース)50に接続されている。サーバ4は、通信I/F50および通信回線3(図1参照)を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信する。また、制御部400にはバス49および、コントローラ44を介して、キーボード45、表示部46、プリンタ47が接続されている。また、制御部400には、バス49を介してHDD48が接続されている。HDD48は、制御部400を動作させる各種の制御プログラム481を格納している。また、HDD48は、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2、免税設定値ファイルF3、帳票書式ファイルF4および画像ファイルF5を備えている。また、HDD48は、POS端末2で売上登録処理された商品情報(物品情報)や取引に関する情報を収集して蓄積する。
なお、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルである。また、制御プログラム481は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。そのような記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等である。
さらに、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
次に、商品マスタファイルF1と、商品マスタファイルF1に設定される商品分類(分類)について説明する。図3は、商品マスタファイルF1のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、商品マスタファイルF1には、売上登録対象の各商品の商品コード(物品識別情報)に対応付けて、商品名や商品の価格(単価)、分類コード(分類1コード、分類2コード)、免税区分コード等の商品情報が記憶される。
商品は複数の分類コードによって分類分けされており、それら複数の分類は階層的に構築されている。
即ち、図3に示すように、商品は、大まかな分類である分類1(上位の分類)によって複数に分類分けされている。また、各分類1はより細かな分類である分類2(下位の分類)によってさらに詳細に分類されている。即ち、上位の分類1は、分類1より下位の分類2によって複数に分類分けされており、下位の分類2を少なくとも1つ含んでいる。
次に、免税区分ファイルF2について説明する。図4は、免税区分ファイルF2のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、免税区分ファイルF2には、免税区分コードに対応付けて、免税区分名称が記憶される。免税区分名称は、「消耗品」、「一般物品」、「免税対象外」である。「消耗品」は、外国人旅行者等の非居住者に対して販売する6か月以内に消費できる物品にかかる税金を免除する物品であって、食料品、飲料類、薬品類、化粧品類等の物品である。「一般物品」も免税対象品であって、消耗品以外の通常生活の用に供する物品である。「免税対象外」は免税対象とはならない免税非対象品である。「消耗品」の免税区分コードは“01”である。「一般物品」の免税区分コードは“02”である。「免税対象外」の免税区分コードは“03”である。
次に、免税設定値ファイルF3について説明する。図5は、免税設定値ファイルF3のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、免税設定値ファイルF3には、免税区分コードに対応付けて、設定値が設定される。設定値は、各区分において免税として販売登録を行う目安となる。図5に示す例では、免税区分コード“01”の消耗品についての設定値は、5千円以上、50万円までの金額である。すなわち、消耗品の税抜の合計額が5千円以上50万円以下の場合に免税の対象となる。また、免税区分コード“02”の一般物品(消耗品以外の通常生活の用に供する物品)についての設定値は、5千円以上の額である。すなわち、一般物品の税抜の合計額が5千円以上の場合に免税の対象となる。
図2の説明に戻る。帳票書式ファイルF4は、プリンタ23に出力する帳票の書式を記憶する。本実施形態における帳票は、例えば輸出免税物品購入誓約書、輸出免税物品購入記録票、消耗品内容物明細伝票等である。帳票書式ファイルF4については、図7〜図9で後述する。
画像ファイルF5は、帳票書式ファイルF4に記憶されている書式に基づいて、後述するプリンタ23(図6参照)で印字して出力する帳票の所定箇所に差し込む画像情報を記憶する。差し込む画像情報は、輸出免税物品購入者誓約書に表記する誓約文、輸出免税物品購入記録票に表記する注意文、消耗品内容物明細伝票に表記する注意喚起文等、各帳票における定型文言(定型句、決まり文句、常用文、boilerplate)それぞれを複数種類の各外国語それぞれで表記したものを、テキストデータではなく、画像データとして記憶する。画像ファイルF5は、これらの各画像データを、複数種類の外国語に対応付けて記憶する。実施形態では、複数種類の外国語は、A国の言語とB国の言語とC国の言語と特定言語である。また、画像ファイルF5は、記憶している文章の言語と、当該言語を使用する国とを対応付けて記憶している。例えば、A国とA国で使用される言語とが対応付けられている。
誓約文の一例は、「当該消耗品を、購入した日から30日以内に輸出されるものとして購入し、日本で処分しないことを誓約します」「当該一般物品を、日本から最終的には輸出されるものとして購入し、日本で処分しないことを誓約します」である。注意文の一例は、「1)本邦から出国する際又は居住者となる際に、その出港地を所管する税関長又はその住所若しくは居所の所在地を所管する税務署長に購入記録票を提出しなければなりません」「2)本邦から出国するまでは購入記録票を旅券等から切り離してはいけません」「3)免税で購入した物品を本邦から出国する際に所持していなかった場合には、その購入した物品について免除された消費税額(地方消費税を含む)に相当する額を徴収されます」「4)3の場合において、災害その他やむを得ない事情により免税で購入した物品を亡失したため輸出しないことにつき税関長の承認をうけたとき、又は既に輸出したことを証する書類を出港地を所管する税関長に提出したときは、消費税等(地方消費税を含む)に相当する額を徴収されない」である。注意喚起文の一例は、「日本を出国するまでは開封しないでください。なお、消費した場合には、税が徴収されます」等である。
次に、POS端末2について説明する。POS端末2は、非居住者を含む顧客との取引において、顧客が購入する商品の売上登録処理および決済処理を実行する。POS端末2は、取引において販売される商品に付されたバーコード等のシンボルの画像を撮像して対応する商品を特定する商品コード(物品特定情報)を取得する。売上登録処理とは、POS端末2が、取得した商品コードに基づいて読み出した、当該商品の商品情報(商品名、価格等)を表示するとともに、当該商品情報をRAM等に記憶する処理をいう。なお、POS端末2は、商品に付されたシンボルの画像を光学的に読み取って、対応する商品コードを取得するようにしてもよい。
また、決済処理とは、売上登録処理によってRAM等に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る合計金額の表示、顧客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理をいう。POS端末2は、売上登録処理した商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する。
POS端末2は、決済処理した商品の商品情報や決済情報を、通信回線3を介してサーバ4に送信する。また、POS端末2は、所定期間(例えば一日)の売上を精算した精算情報を、通信回線3を介してサーバ4に送信する。
図6は、POS端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。図6に示すように、POS端末2は、CPU31、ROM32、RAM33等で構成されるコンピュータを備える。
CPU31は制御主体となる。ROM32は各種プログラムを記憶する。RAM33はプログラムや各種データを展開する。メモリ部26は、各種の制御プログラムおよびデータを格納する。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部26は、互いにバス34を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33が、制御部300を構成する。すなわち、制御部300は、CPU31がROM32やメモリ部26に記憶されRAM33に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するPOS端末2に係る制御処理を実行する。
RAM33は、商品情報部332、消耗品部333、一般物品部334、パスポート情報部335を備える。商品情報部332は、売上登録処理された商品の商品情報(商品名、価格等)を記憶する。消耗品部333は、売上登録処理された商品のうち、消耗品の商品情報および税抜合計金額を記憶する。一般物品部334は、売上登録処理された商品のうち、一般物品の商品情報および税抜合計金額を記憶する。パスポート情報部335は、後述するパスポートリーダ27で読み取られたパスポート情報を記憶する。パスポート情報部335が記憶するパスポート情報は、パスポートの種類、パスポートの発行国、氏名、旅券番号、国籍(国特定情報)、生年月日、性別、有効期限等の情報である。パスポートには、これらの情報を、特定国の言語、数字、記号等で表記されている。
また、POS端末2は、バス34およびコントローラ35を介して、キーボード21、表示面上にタッチパネルが設けられた液晶ディスプレイ装置である表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ(R/W)24、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードを光学的に読み取るスキャナ25、パスポートリーダ27等を接続する。
キーボード21は、各種のキーをブロック毎に配列している。各種のキーは、例えば、商品コードや金額等を入力するための置数キー、販売合計金額の算出を宣言するための小計キー、販売した商品について決済処理を実行して取引を終了するための宣言をする現計キーK4(決済キー)、各種商品を指定するためのPLUキー、置数キーによる置数入力を確定する確定キー、クリアキー等である。また、キーボード21は、免税宣言キーK1と、現計キーK4を備える。免税宣言キーK1は、取引について免税処理を行うために宣言する操作子である。現計キーK4は、取引を終了することを宣言する操作子である。
パスポートリーダ27は、パスポート(旅券)に表記されたパスポート情報を読み取るリーダ装置である。実施形態では、パスポートリーダ27は、パスポートに記載された情報を光学的に読み取る光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)機能を有する。プリンタ23は、後述する帳票を印字して発行する。なお、実施形態では、プリンタ23をPOS端末2の筐体内部に設けたが、プリンタ23は、POS端末2の筐体外部に設けてもよい。この場合、プリンタ23は、ケーブルを介してPOS端末2と直接接続されるか、通信回線3を介してPOS端末2と接続される。
また、制御部300は、バス34を介してストレージデバイスであるメモリ部26を接続する。メモリ部26は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。
メモリ部26には、オペレーティングシステム、各種コンピュータプログラム等の制御プログラム261、および、各種データファイルが記憶されている。データファイルとしては、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2、免税設定値ファイルF3および帳票書式ファイル等がある。商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2、免税設定値ファイルF3および帳票書式ファイルは、サーバ4にも記憶されており、所定のタイミング(例えば電源投入時)でサーバ4から配信される。すなわち、サーバ4に記憶されている商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2、免税設定値ファイルF3、帳票書式ファイルF4および画像ファイルF5と、POS端末2に記憶されている商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2、免税設定値ファイルF3、帳票書式ファイルF4および画像ファイルF5は、同一の内容である。
また、制御部300は、バス34を介して、サーバ4とデータ通信をするための通信I/F28を備えている。通信I/F28は通信回線3と接続される。
なお、実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261をインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
また、第1実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
次に、帳票書式ファイルF4について説明する。帳票書式ファイルF4は、各帳票ごとに、その帳票を構成する各項目の項目名や帳票内での順番や位置、各項目の内容(中身)となる情報(商品情報、パスポート情報、画像情報等)の種別等を、各帳票の書式として記憶している。この帳票書式ファイルF4に記憶されている各帳票の書式に基づいて、プリンタ23で印字される各帳票の情報が作成される。各帳票の情報は、例えば帳票書式ファイルF4に基づいて、帳票内の所定位置に所定の情報が差し込まれて作成される。
帳票書式ファイルF4は、帳票書式ファイルF41、帳票書式ファイルF42、帳票書式ファイルF43等からなる。まずは、輸出免税物品購入者誓約書の帳票情報を作成する際の書式を記憶する帳票書式ファイルF41について説明する。輸出免税物品購入者誓約書は、免税店で保管する書類である。図7は、帳票書式ファイルF41を模式的に示す図である。
図7に示すように、帳票書式ファイルF41は、ヘッダー部F411、署名欄部F412、情報差し込み部F413、誓約事項(日本語)部F414、画像差し込み部F415、情報差し込み部F416を備える。ヘッダー部F411は、輸出免税物品購入者誓約書に表記されるヘッダーを記憶する。署名欄部F412は、非居住者である顧客が署名する署名欄のフォーマットデータを記憶する。情報差し込み部F413は、帳票出力年月日、販売者氏名、購入者氏名、購入者生年月日等の情報、パスポート部335が記憶しているパスポート情報、購入年月日、商品情報や決済情報免税額等の購入明細情報、等を差し込む。
誓約事項(日本語)部F414は、輸出免税物品購入者誓約書に表記する誓約文(日本語)を記憶する。画像差し込み部F415は、画像ファイルF5に記憶された、外国語の誓約文が差し込まれる。この場合、後述する選択された言語(実施形態の場合、A国の言語、B国の言語、C国の言語、特定言語のいずれか)の誓約文が差し込まれる。また、情報差し込み部F416には、取引を特定する取引特定情報が指し込まれる。
次に、輸出免税物品購入記録票の帳票情報を作成する際の書式を記憶する帳票書式ファイルF42について説明する。輸出免税物品購入記録票は、免税の手続をした非居住者のパスポートに貼付される。図8は、帳票書式ファイルF42を模式的に示す図である。
図8に示すように、帳票書式ファイルF42は、ヘッダー部F421、情報差し込み部F423、注意事項(日本語)部F424、画像差し込み部F425、情報差し込み部F426を備える。ヘッダー部F421は、輸出免税物品購入記録票に表記されるヘッダーのデータを記憶する。情報差し込み部F423は、帳票出力年月日、所轄税務署名、購入者氏名、購入者生年月日等の情報、パスポート部335が記憶しているパスポート情報、購入年月日、商品情報や決済情報免税額等の購入明細情報、等を差し込む。
注意事項(日本語)部F424は、輸出免税物品購入記録票に表記する注意文(日本語)を記憶する。画像差し込み部F425は、画像ファイルF5に記憶された、外国語の注意文が差し込まれる。この場合、後述する選択された言語(実施形態の場合、A国の言語、B国の言語、C国の言語、特定言語のいずれか)での注意文が差し込まれる。また、情報差し込み部F426には、取引を特定する取引特定情報が指し込まれる。
次に、消耗品内容物明細伝票の帳票情報を作成する際の書式を記憶する帳票書式ファイルF43について説明する。消耗品内容物明細伝票は、免税で購入した商品を入れた容器や袋に貼付される。図9は、帳票書式ファイルF43を模式的に示す図である。
図9に示すように、帳票書式ファイルF43は、ヘッダー部F431、情報差し込み部F433、注意喚起事項(日本語)部F434、画像差し込み部F435、情報差し込み部F436を備える。ヘッダー部F431は、消耗品内容物明細伝票に表記されるヘッダーのデータを記憶する。情報差し込み部F433は、帳票出力年月日、内容物明細等を差し込む。内容物明細は、消耗品部333に記憶されている消耗品の名称と個数を含む。
注意喚起事項(日本語)部F434は、消耗品内容物明細伝票に表記する注意喚起文(日本語)を記憶する。画像差し込み部F435は、画像ファイルF5に記憶された、外国語の注意喚起文が差し込まれる。この場合、後述する選択された言語(実施形態の場合、A国の言語、B国の言語、C国の言語、特定言語のいずれか)での注意喚起文が差し込まれる。また、情報差し込み部F436には、取引を特定する取引特定情報が指し込まれる。
なお、図示はしないが、帳票書式ファイルF4は、帳票としてのレシートの帳票書式ファイルを記憶する。レシートの帳票書式ファイルは、ヘッダー部、情報差し込み部等を備える。
次に、実施形態にかかるPOS端末2の制御部300が、制御プログラム261に従うことにより実行する制御処理について説明する。
図10は、POS端末2の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部300が、ROM32やメモリ部26に記憶された制御プログラム261を含む各種プログラムに従うことで、免税処理手段301、帳票出力手段302、言語判断手段303、特定国判断手段304、売上登録処理手段305、免税物品判断手段306として機能する。
免税処理手段301は、免税対象となる商品について税金分を免除する免税処理を実行する機能を有する。
帳票出力手段302は、免税処理されたすべてまたは一部の商品の商品情報を含むとともに、入力された国特定情報に対応付けられた言語で表記される帳票情報を出力する機能を有する。
言語判断手段303は、入力された国籍情報に基づいて、当該国籍情報が示す国の言語で表記した帳票を出力可能か否かを判断する機能を有する。
特定国判断手段304は、入力された国籍情報が特定国の国籍情報であるか否かを判断する機能を有する。
売上登録処理手段305は、入力された商品を特定する商品コードに基づいて当該商品の売上登録処理を実行する機能を有する。
免税物品判断手段306は、売上登録処理手段305によって売上登録処理された商品について免税対象となる商品を判断する機能を有する。
続いて、POS端末2の制御部300が実行する制御処理について説明する。図11は、POS端末2の制御処理の流れを示すフローチャートである。図11において、制御部300は、スキャナ25から入力されたシンボルに基づいて、商品を特定する商品コードを取得したか否かを判断する(S11)。商品コードを取得したと判断した場合は(S11のYes)、制御部300(売上登録処理手段305)は、入力された商品コードに応じて商品マスタファイルF1を検索して得られる商品名や単価等の商品情報に基づき、商品の登録金額を算出する売上登録処理を実行する。そして制御部300は、売上登録処理した商品の商品情報を商品情報部332に記憶する(S12)。そして制御部300は、S11に戻る。
また、商品コードを取得していないと判断した場合は(S11のNo)、制御部300は、キーボード21に設けられた現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S13)。現計キーK4が操作されたと判断した場合は(S13のYes)、制御部300は、当該取引について、商品の登録金額や商品情報に基づいて合計金額を算出する決済処理を実行する(S14)。S14で実行する決済処理は、顧客が購入した商品の本体価格の合計金額に消費税等の税額を加算した税込合計金額を算出(課税処理)し、当該税込合計金額に基づく決済処理である。
そして制御部300は、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字してレシートを発行する(S15)。なお、発行されたレシートには、売上登録処理した商品の商品情報、決済情報および当該取引を特定する取引番号が印字されている。そして制御部300は、取引処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信する(S16)。サーバ4は、受信した情報をHDD48に記憶する。そして制御部300は、S11に戻る。
また、現計キーK4は操作されていないと判断した場合は(S13のNo)、制御部300は、免税宣言キーK1が操作されたか否かを判断する(S21)。免税宣言キーK1が操作されたと判断した場合は(S21のYes)、免税処理の宣言があったとして、制御部300は、図12〜図14に示す免税処理を実行する(S22)。そして制御部300は、S11に戻る。また、免税宣言キーK1は操作されていないと判断した場合は(S21のNo)、制御部300は、S11に戻る。
次に、免税宣言キーK1が操作された時のS22で実行される免税処理について説明する。図12は、免税処理の流れを示すフローチャートである。図12に示すように、制御部300は、パスポートリーダ27を動作させる。そして制御部300は、パスポートリーダ27がパスポートから所定の情報を読み取ったか否かを判断する(S51)。制御部300は、パスポートから所定の情報を読み取るまでの間、表示部22にパスポートを読取中であることを示す表示を行う。
制御部300は、パスポートの読み取りを促すガイド画面(図示せず)を表示部22に表示させる。POS端末2のオペレータは、非居住者から提示されたパスポートにおいて、免税制度にかかる事項が記載されたページを開き、当該ページをパスポートリーダ27に翳す。この動作に応じ、制御部300は、パスポートから所定のパスポート情報を読み取る。
パスポート情報を読み取るまで待機し(ステップS51のNo)、読み取ったと判断した場合は(S51のYes)、制御部300は、ステップS51で読み取られたパスポート情報を確認させるために、表示部22に確認画面(図示せず)を表示する(S52)。
ここで、確認画面には、削除ボタン、再読取ボタン、キャンセルボタン(いずれも図示せず)が設けられている。制御部300は、この削除ボタン、再読取ボタン、キャンセルボタンの操作の有無を判断する(S53)(S55)(S56)。削除ボタンが操作されたと判断すると(S53のYes)、制御部300は、対応する項目について読み取られた情報を削除し(S54)、S53に戻る。また、再読取ボタンが操作されたと判断すると(S53のNo、S55のYes)、制御部300は、S11に戻り、パスポートの再読取を実行する。また、キャンセルボタンが操作されたと判断すると(S55のNo、S56のYes)、制御部300は、読み取られた情報を全て削除して(S57)、S51に戻る。
また、確認画面には、確定ボタン(図示せず)が設けられている。確定ボタンが操作されたと判断すると(S56のNo、S58のYes)、制御部300は、S12で商品情報を記憶した商品の情報を表示した商品登録画面(図示せず)を表示する(S59)。続いて制御部300は、免税制御処理を実行する(S60)。なお、確定ボタンが操作されていないと判断した場合は(S58のNo)、S53に戻る。
ここで、S60の免税制御処理について図13を参照して詳細に説明する。
まず、制御部300(免税商品判断手段306)は、S12において商品情報部332に記憶した商品について、商品マスタファイルF1の免税区分コードを参照することによって、免税対象となる免税対象商品の有無を判断する(S71)。免税対象商品が存在すると判断した場合には(S71のYes)、制御部300は、当該免税対象商品を消耗品であるか一般物品であるかを判断する(S72)。消耗品であると判断した場合には(S72のYes)、制御部300は、消耗品と判断した免税対象商品について税額を含まない免税対象金額を算出する(S73)。そして制御部300は、算出した免税対象金額を消耗品部333に記憶する(S74)。次に制御部300は、S72で消耗品であると判断した免税対象商品を表示する(S75)。
次に制御部300は、消耗品部333に記憶した免税対象金額が5千円以上であるか否かを判断する(S76)。5千円以上であると判断した場合には(S76のYes)、制御部300は、免税対象金額が5千円以上であってかつ50万円を超えていないかを判断する(S77)。免税対象金額が50万円を超えていると判断した場合には(S77のNo)、制御部300は、購入者の指示に従って50万円以下となるように免税を受ける消耗品の組み合わせを変更する(S78)。そして制御部300は、S76に戻る。免税対象金額が5千円以上であってかつ50万円を超えていないと判断した場合には(S77のYes)、制御部300は、現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S85)。
一方、S72において、一般物品であると判断した場合には(S72のNo)、制御部300は、一般物品と判断した免税対象商品について税額を含まない免税対象金額を算出する(S81)。そして制御部300は、算出した免税対象金額を一般物品部334に記憶する(S82)。次に制御部300は、S72で一般物品であると判断した免税対象商品を表示する(S83)。
次に制御部300は、一般物品部334に記憶した免税対象金額が5千円以上であるか否かを判断する(S84)。5千円以上であると判断した場合には(S84のYes)、制御部300は、現計キーK4が操作されたか否かを判断する(S85)。
現計キーK4が操作されるまで待機し(S85のNo)、操作されたと判断した場合には(S85のYes)、制御部300(免税処理手段301)は、消耗品部333および一般物品部334に記憶された免税対象金額に対して消費税等の税金を課税することなく、免税対象金額(本体価格の合計金額)において決済処理を行う(S86)。すなわち、S86において、免税対象商品について免税処理が実行される。なお、S86の処理において、免税処理において支払いを免除された免税額を算出して、RAM33の所定の場所に記憶する。
次に制御部300は、決済処理した免税対象商品を含む商品を再表示する(S87)。次に制御部300は、言語選択処理を実行する(S88)。
ここで、S88の処理における言語選択処理について説明する。図14は、言語選択処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、制御部300(特定国判断手段304)は、パスポート情報部335に記憶されたパスポート情報に含まれる国籍情報に基づいて、パスポートに表記された国籍が特定国であるか否かを判断する(S101)。パスポートに表記された国籍が特定国であると判断した場合には(S101のYes)、制御部300は、特定言語を選択する(S103)。
また、パスポートに表記された国籍が特定国ではないと判断した場合には(S101のNo)、制御部300は、画像ファイルF5に、パスポート情報に含まれる国籍情報が示す該当国が記憶されているか否かを判断する(S102)。このS102の判断は、国籍情報が示す国の言語で表記した帳票が出力可能か否かを判断するものであり、言語判断手段303に該当する。帳票書式ファイルに該当国の言語ファイルが記憶されていると判断した場合には(S102のYes)、制御部300は、該当国の言語を選択する(S104)。また、帳票書式ファイルに該当国の言語ファイルが記憶されていないと判断した場合には(S102のNo)、制御部300は、S103の処理を実行する。すなわち、制御部300は、該当国の言語ファイルが記憶されていないと判断し、特定言語を選択する。
図13の説明に戻る。続いて、制御部300は、S89の処理を実行する。すなわち制御部300は、免税対象商品に消耗品が存在するか否かを判断する(S89)。消耗品が存在するか否かは、消耗品部333に消耗品の情報が記憶されているか否かで判断する。免税対象商品に消耗品が存在すると判断した場合には(S89のYes)、制御部300は、輸出免税物品購入者誓約書の帳票書式ファイルF1、輸出免税物品購入記録票帳票書式ファイルF2、消耗品内容物明細伝票の帳票書式ファイルF3、レシートの帳票書式ファイルを読み出す(S90)。
一方、免税対象商品に消耗品が存在しないと判断した場合には(S89のNo)、制御部300は、輸出免税物品購入者誓約書の帳票書式ファイルF1、輸出免税物品購入記録票帳票書式ファイルF2、レシートの帳票書式ファイルを読み出す(S91)。
次に制御部300は、読み出した帳票書式ファイルに、種々の情報を差し込む(S92)。帳票書式ファイルF1には、情報差し込み部F413と画像差し込み部F415と情報差し込み部F416に情報を差し込む。この場合、S102においてYesの場合、画像差し込み部F415には、S104において選択された言語の誓約文を、画像ファイルF5から読み出して差し込む。また、S102においてNoの場合、特定言語の誓約文を、画像ファイルF5から読み出して差し込む。
また、帳票書式ファイルF2には、情報差し込み部F423と画像差し込み部F425と情報差し込み部F426に情報を差し込む。この場合、この場合、S102においてYesの場合、画像差し込み部F425には、S104において選択された言語の注意文を差し込む。また、S102においてNoの場合、特定言語の注意文を差し込む。
また、帳票書式ファイルF3には、情報差し込み部F433と画像差し込み部F435と情報差し込み部F436に情報を差し込む。この場合、この場合、S102においてYesの場合、画像差し込み部F435には、S104において選択された言語の注意喚起文を、画像ファイルF5から読み出して差し込む。また、S102においてNoの場合、特定言語の注意喚起文を、画像ファイルF5から読み出して差し込む。
また、レシートの帳票書式ファイルには、諸情報と購入明細情報と取引特定情報を差し込む。
次に制御部300(帳票出力手段302)は、諸情報を差し込んだ帳票情報をプリンタ23に出力する(S93)。S93の処理において、S89の判断でYesの場合は、輸出免税物品購入者誓約書、輸出免税物品購入記録票、消耗品内容物明細伝票、レシートの4種類の帳票情報を出力する。一方、S93の処理において、S89の判断でNoの場合は、輸出免税物品購入者誓約書、輸出免税物品購入記録票、レシートの3種類の帳票情報を出力する。プリンタ23は、受け取った帳票情報に基づいて帳票を印字して発行する。次に制御部300は、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をサーバ4に送信する(S94)。
ここで、S93の処理で発行された帳票について説明する。まずは、発行された輸出免税物品購入者誓約書について説明する。図15は、S93で発行された免税処理に係る輸出免税物品購入者誓約書Aの一例を示す図である。図15に示すように、輸出免税物品購入者誓約書Aは、ヘッダー部F411に記憶されている、輸出免税物品購入者誓約書Aの日本語のヘッダーA1および特定言語のヘッダーA2を表記する。また、署名欄A4は、署名欄部F412に記憶されている署名欄のフォーマットを表記する。
また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、情報差し込み部F413に差し込まれた、帳票出力年月日A3、販売者氏名A5、購入者氏名A6、購入者生年月日A7を表記する。帳票出力年月日A3および販売者氏名A5の情報は、POS端末2から差し込まれた情報を表記する。購入者氏名A6および購入者生年月日A7の情報は、差し込まれたパスポート情報を表記する。
また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、情報差し込み部F413に差し込まれた旅券等の種類の情報A8(旅券番号A81、国籍A82、在留資格A83、上陸年月日A84)を表記する。旅券等の種類の情報A8は、パスポート情報部335に記憶されたパスポート情報である。また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、情報差し込み部F413に差し込まれた購入年月日A9を表記する。購入年月日A9は、POS端末2が保有している情報である。
また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、情報差し込み部F413に差し込まれた購入明細A10を表記する。購入明細A10は、消耗品A101(具体的には、消耗品の商品情報A1011と免税対象金額A1012)と、一般物品A102(具体的には、一般物品の商品情報A1021と免税対象金額A1022)と、免税対象合計A103と、免税額A104とを含む。免税対象合計A103は、消耗品部および一般物品部の税抜合計金額である。免税額は、免税される税額である。
また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、誓約事項(日本語)部F414に記憶された日本語の誓約文A11およびA12を表記する。また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、画像差し込み部F415に差し込まれた外国語の誓約文A13およびA14を表記する。
また、輸出免税物品購入者誓約書Aは、情報差し込み部F416に差し込まれた取引番号A15(取引特定情報)を表記する。
次に、発行される輸出免税物品購入記録票について説明する。図16は、S93で発行された免税処理に係る輸出免税物品購入記録票Bの一例を示す図である。図16に示すように、輸出免税物品購入記録票Bは、ヘッダー部F421の輸出免税物品購入記録票Bの日本語のヘッダーB1および特定言語のヘッダーB2を表記する。
また、輸出免税物品購入記録票Bは、情報差し込み部F423に差し込まれた、帳票出力年月日B3、所轄税務署名B4、購入者氏名B5、購入者生年月日B6を表記する。帳票出力年月日B3および所轄税務署名B4の情報は、POS端末2が保有している情報である。購入者氏名B5および購入者生年月日B6の情報は、パスポート情報である。
また、輸出免税物品購入記録票Bは、情報差し込み部F423に差し込まれた旅券等の種類の情報B7(旅券番号B71、国籍B72、在留資格B73、上陸年月日B74)を表記する。旅券等の種類の情報B7は、パスポート情報部335に記憶されたパスポート情報である。また、輸出免税物品記録票Bは、情報差し込み部F423に差し込まれた購入年月日B8を表記する。購入年月日B8は、POS端末2が保有している情報である。
また、輸出免税物品購入記録票Bは、情報差し込み部F423に差し込まれた購入明細B9を表記する。購入明細B9は、消耗品B91(具体的には、消耗品の商品情報B911と免税対象金額B912)と、一般物品B92(具体的には、一般物品の商品情報B921と免税対象金額B922)と、免税対象合計B93と、免税額B94とを含む。
また、輸出免税物品購入記録票Bは、注意事項(日本語)部F424に記憶された日本語の注意文B10およびB11を表記する。また、輸出免税物品購入記録票Bは、画像差し込み部F425に差し込まれた外国語の誓約文B13およびB14を表記する。
また、輸出免税物品購入記録票Bは、情報差し込み部F426に差し込まれた取引番号B14(取引特定情報)を表記する。
次に、発行される消耗品内容物明細伝票について説明する。図17は、S93で発行される免税処理に係る消耗品内容物明細伝票Cの一例を示す図である。図17に示すように、消耗品内容物明細伝票Cは、ヘッダー部F431の消耗品内容物明細伝票Cの日本語のヘッダーC1および特定言語のヘッダーC2を表記する。
また、消耗品内容物明細伝票Cは、情報差し込み部F433に差し込まれた、帳票出力年月日C3、内容物明細C4を表記する。帳票出力年月日C3の情報は、POS端末2が保有している情報である。内容物明細C4は、消耗品部333が記憶している情報であり、商品名C41と商品名C41の購入個数C42を表記する。
また、消耗品内容物明細伝票Cは、注意喚起事項(日本語)部F434に記憶された日本語の注意喚起文C5およびC6を表記する。また、消耗品内容物明細伝票Cは、画像差し込み部F435に差し込まれた外国語の誓約文C7およびC8を表記する。
また、消耗品内容物明細伝票Cは、情報差し込み部F436に差し込まれた取引番号C9(取引特定情報)を表記する。
次に、発行されるレシートについて説明する。図18は、S93で発行されるレシートDの一例を示す図である。図16に示すように、レシートDは、日本語のヘッダーD1および特定言語のヘッダーD2を表記する。
また、レシートDは、レシート出力年月日D3、購入年月日D4、購入明細D5を表記する。購入明細D5は、商品情報D51(商品名D511および商品の金額D512)、合計金額D52、税額D53、取引番号D6(取引特定情報)を表記する。税額D53は、0円を表示する。
図13の説明に戻る。S76において、免税対象金額が5千円以上ではないと判断した場合には(S76のNo)、およびS84において、免税対象金額が5千円以上ではないと判断した場合には(S84のNo)、制御部300は、エラー処理を実行する(S95)。そして制御部300は、S11に戻る。また、S71において、免税対象商品は存在しないと判断した場合には(S71のNo)、制御部300は、エラー処理を実行する(S96)。そして制御部300は、S11に戻る。
このような実施形態によれば、POS端末2は、パスポート情報に含まれる国籍情報に基づいて帳票の表記言語を選択するため、非居住者が理解し易い帳票を出力することが可能となる。また、各帳票で、日本語と併記される誓約事項、注意事項、注意喚起事項等の各帳票における定型文言に相当する、他の言語での表記内容を画像情報として記憶するので、他の言語のフォントを備える必要がなく、オプションとして機能追加し易く、対応が容易である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、国籍情報を国特定情報の一例として説明した。しかしながら、例えばパスポートの発行国情報を国特定情報としてもよい。
また、実施形態では、誓約事項、注意事項、注意喚起事項の文言を含む帳票の印字フォーマットを帳票情報の画像情報として予め帳票書式ファイルに記憶させた。しかしながら、誓約事項、注意事項、注意喚起事項の画像情報を有し、この画像情報を差し込んだ帳票情報を生成するようにしてもよい。
また、実施形態では、帳票に表記される誓約事項、注意事項、注意喚起事項を予め画像情報として記憶するようにした。しかしながら、帳票に表記される種々の欄の名前等を該当国言語で表記するようにしてもよい。また、欄の名前および誓約事項、注意事項、注意喚起事項を特定言語で表記するようにしてもよい。
また、実施形態では、帳票に種々の項目を表記するようにした。例えば「輸出免税物品購入誓約書」にはA1〜A15の項目を印字するようにした。また、「輸出免税物品購入記録票」には、B1〜B14の項目を印字するようにした。また、「消耗品内容物明細伝票」には、C1〜C9の項目を印字するようにした。しかしながら、これらの項目すべてを帳票に表記する必要はない。例えば、「輸出免税物品購入誓約書」には、購入者の氏名、国籍、生年月日、在留資格および上陸年月日、購入者の所有する旅券等の種類及び番号、消費税免税店を経営する事業者の氏名または名称、購入年月日、品名、品名ごとの数量および価額、物品の価額の合計額、購入後において輸出することを誓約する旨(消耗品の場合、購入した日から30日以内に輸出することを誓約する旨)および購入者の署名は必須である。しかしながら、これ以外の項目は必ずしも必須ではない。また、「輸出免税物品購入記録票」には、購入者の氏名、国籍、生年月日、在留資格および上陸年月日、購入者の所有する旅券等の種類及び番号、消費税免税店を経営する事業者の氏名または名称、消費税免税店を経営する事業者の納税地および所轄税務署長名、消費税免税店の所在地、購入年月日、品名、品名ごとの数量および価額、物品の価額の合計額は必須である。しかしながら、これ以外の項目は必ずしも必須ではない。また、「消耗品内容物明細伝票」には、注意喚起の表記は必須である。しかしながら、これ以外の項目は必ずしも必須ではない。
また、実施形態では、パスポートを光学的に読み取ってパスポート情報を入力するようにした。しかしながら、パスポート情報の全部または一部を、キーボード21のキーを操作して入力するようにしてもよい。
また、実施形態では、商品を物品の一例として説明した。しかしながら、物品は商品以外のものであってもよい。
また、実施形態では、POS端末2を免税処理装置の一例として説明した。しかしながら、例えばサービスカウンタ等に設置されたパーソナルコンピュータ等を免税処理装置としてもよい。