JP2018146786A - キャリア、現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、磁性を有する芯材粒子と、その表面を被覆する被覆層と、を有するキャリアであって、前記被覆層は、樹脂及び導電性微粒子を含み、該導電性微粒子は、銅又は銅化合物を含み、前記被覆層の平均膜厚をh、前記導電性微粒子の体積平均粒径をdとしたときに、0.5≦d/h≦2.0を満たすとともに、前記被覆層に対する前記導電性微粒子の充填率が50%以上であることを特徴とする。
本発明では、導電性の高い微粒子が効果的に被覆層に配列され、トナースペントした際にも前記導電性微粒子が導通回路として機能し、初期の抵抗水準を維持し続けることができ、長期にわたってキャリア付着を抑制することができる。
まず1つ目に、被覆層中の導電性微粒子が銅又は銅化合物を含むということである。導電性微粒子には前述の通り導通経路として機能し続けることが求められ、そのためには高い導電性、高い耐衝撃性、樹脂との親和性を有することが好ましい。本発明者らが鋭意検討した結果、銅又は銅化合物を含む導電性微粒子が非常に優れた効果を示すことを見出した。
また、本発明によれば、プロダクションプリンティングの分野において求められる画質に対して十分な抵抗の維持が長期印刷にわたって可能であり、かつ現像領域に安定した現像剤量を供給することができる。さらに、低温定着トナーを使用した高速機においても高画像面積率の印字密度での連続通紙を行うことができる。加えて、信頼性の高い画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
被覆層の平均膜厚h、導電性微粒子の体積平均粒径d、充填率の測定は、公知の方法で行うことができるが、本発明においては以下の方法で測定する。すなわち、FIB(集束イオンビーム)でキャリアを切断し、その断面をSEM(走査型電子顕微鏡)等で観察することによって行うことができる。
次に、例えば以下の条件でFIB処理を行う。
Carl Zeiss(SII)社製NVision40
加速電圧:2.0kV
アパーチャ:30μm
High Current:ON
検出器:SE2,InLens
導電処理:なし
W.D:5.0mm
試料傾斜:54°
Thermo Fisher Scientific社製電子冷却型SDD検出器UltraDry(Φ30mm2)
解析ソフト:Thermo Fisher Scientific社製NORAN System6(NSS)
加速電圧:3.0kV
アパーチャ:120μm
High Current:ON
導電処理:0s
ドリフト補正:あり
W.D:10.0mm
測定法:Area Scan
積算時間:10sec
積算回数:100回
試料傾斜:54°
倍率:10000倍
また、黒色の膜厚の部分についてはキャリア1粒子につき中心から無作為に十字に4方向の補助線を引き、補助線上の黒色部分(樹脂部分)の厚みを求め、膜厚の平均値を求める。なお、補助線上に粒子がある場合、樹脂部分の厚みのみを求め、平均値を求める。キャリア100粒子について同様の膜厚測定を行い、平均値を求める。
本発明のキャリアの被覆層は、樹脂及び導電性微粒子を含み、必要に応じてその他の成分を含む。
本発明のキャリアの被覆層に含まれる導電性微粒子は、銅又は銅化合物を含む。
前記銅としては、例えば銅粉末等が挙げられる。
前記銅化合物としては、銅を含む化合物であればよく、最表層が銅であるものが好ましい。銅化合物としては、例えば酸化銅、硫化銅、硫酸銅、塩化銅、炭酸銅、鍍銅二流化モリブデン、鍍銅黒鉛、鍍銅鉄粉等が挙げられ、中でも酸化銅が好ましい。
なお、被覆層には銅又は銅化合物を含む導電性微粒子の他にも、その他の導電性微粒子や非導電性微粒子もあわせて用いることができる(後述)。
被覆層に含まれる樹脂としては、下記一般式(A)で表されるA成分、及び、下記一般式(B)で表されるB成分を有する共重合体の加熱処理物を含むことが好ましい。この場合、長期印刷に対しても導電性微粒子を被覆層中に保持させる効果がより向上する。
A成分は、側鎖にメチル基が多数存在する原子団・トリス(トリメチルシロキシ)シランを有しており、樹脂全体に対してA成分の比率が高くなると表面エネルギーが小さくなり、トナーの樹脂成分、ワックス成分などの付着が少なくなる。
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiPr3)3
10mol%未満の場合、強靭さが十分得られない場合がある。一方、90mol%よりも多い場合、被膜は固くて脆くなり、膜削れが発生することがある。また、環境特性が悪化する場合がある。これは、加水分解した架橋成分がシラノール基として多数残り、環境特性(湿度依存性)を悪化させていることも考えられる。
中でもシリコーン樹脂とアクリル樹脂を併用することが好ましい。アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントしやすいトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントが生じにくく、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進みにくい効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。
被覆層中のその他の成分としては、例えば銅又は銅化合物を含む導電性微粒子以外のその他の導電性微粒子や非導電性微粒子、縮重合触媒、シランカップリング剤等が挙げられる。
非導電性微粒子としては、例えば酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの基体が使用できる。
本発明において、芯材粒子としては、磁性を有するものであれば、特に限定されないが、例えば鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライトが好ましい。
本発明のキャリアは、体積平均粒径が28μm以上40μm以下であることが好ましい。キャリア粒子の体積平均粒径が28μm未満であると、キャリア付着が発生することがあり、40μmを超えると、画像細部の再現性が低下し、精細な画像を形成できなくなることがある。
本発明の現像剤は、本発明のキャリア及びトナーを有する。
トナーは、例えば結着樹脂と着色剤を含有し、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。また、定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナー粒子は、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期にわたり、良好な品質を維持することができる。さらに、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本発明の現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有する。更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を有する。
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像担持体と、静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像する現像手段と、静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング手段とを有する。
次に、感光体101の周面に形成されたトナー像は、感光体101の回転と同期されて、給紙部から感光体101と転写装置の間に給紙された転写紙に、順次転写される。さらに、トナー像が転写された転写紙は、感光体101の周面から分離されて定着装置106に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置の外部へプリントアウトされる。
一方、トナー像が転写された後の感光体101の表面は、クリーニング装置107により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電装置により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有する。更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いで、これにCH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200mmol:サイラプレーン TM−0701T/チッソ社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150mmol)、メタクリル酸メチル65.0g(650mmol)、及び、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3mmol)の混合物を1時間かけて滴下した。これにより共重合体R1を得た。
滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3mmol)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3mmol)、90〜100℃で3時間混合して[R1樹脂溶液](共重合体R1の加熱処理物)を得た。
酸化銅粒子(DOWAエレクトロニクス社製)数グレードを用い、気流分級させることで所望の粒径への調整を行い、[粒子1]〜[粒子8]を得た。
また、[粒子9]としてアルミナ(住友化学社製AA−1.5)を用い、[粒子10]として硫酸バリウム(竹原化学工業社製W−1)を用い、[粒子11]としてカーボンブラック(ライオンスペシャリティケミカルズ社製ECP600JD)を用いた。
また、[粒子12]として銅粒子(FUKUDA社製)、[粒子13]として硫酸銅(FPCコネクト社製)を用い、気流分級させることで所望の粒径に調整した。
MnCO3、Mg(OH)2、Fe2O3、及びSrCO3粉を秤量し混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により800℃、2時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。この粉体を1質量%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1120℃、4時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μm、BET比表面積が0.18m2/gの球形フェライト粒子を得た。
<ポリエステル樹脂Aの合成>
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物65部、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物86部、テレフタル酸274部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で15時間反応させた。次に、5〜10mmHgの減圧下、6時間反応させて、[ポリエステル樹脂A]を合成した。得られた[ポリエステル樹脂A]は、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が58℃、酸価が25mgKOH/g、水酸基価が35mgKOH/gであった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル300部、スチレン185部、アクリルモノマー115部及びアゾビスイソブチルニトリル5部を投入して、窒素雰囲気下、65℃(常圧)で8時間反応させた。次に、メタノール200部を加え、1時間攪拌した後、上澄みを除去し、減圧乾燥させて、[スチレン−アクリル樹脂A]を合成した。得られた[スチレン−アクリル樹脂A]は、Mwが20,000、Tgが58℃であった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、[プレポリマー](活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた[プレポリマー]の遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30質量部及びメチルエチルケトン70質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、[ケチミン化合物](活性水素基含有化合物)を合成した。得られた[ケチミン化合物](活性水素機含有化合物)のアミン価は423であった。
水1,000部、DBP吸油量が42mL/100g、pHが9.5のカーボンブラックPrintex35(デグサ社製)540部、及び[ポリエステル樹脂A]1,200部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。次に、2本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、[マスターバッチ]を作製した。
イオン交換水306部、リン酸三カルシウムの10質量%懸濁液265部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部を混合攪拌し、均一に溶解させて、[水系媒体]を調製した。
界面活性剤の臨界ミセル濃度は以下の方法で測定した。表面張力計Sigma(KSV Instruments社製)を用いて、Sigmaシステム中の解析プログラムを用いて解析を行った。界面活性剤を[水系媒体]に対して0.01質量%ずつ滴下し、攪拌、静置後の界面張力を測定した。得られた表面張力カーブから、界面活性剤の滴下によっても界面張力が低下しなくなる界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度として算出した。水系媒体に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの臨界ミセル濃度を表面張力計Sigmaで測定を行ったところ、水系媒体の重量に対して0.05質量%であった。
ビーカー内に、[ポリエステル樹脂A]70部、[プレポリマー]10質量部及び酢酸エチル100部を入れ、攪拌して溶解させた。離型剤としてパラフィンワックス5部(日本精鑞社製HNP−9、融点75℃)、MEK−ST(日産化学工業社製)2部、及び[マスターバッチ]10部を加えて、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスクの周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした後、[ケチミン]2.7質量部を加えて溶解させ、トナー材料の[溶解乃至分散液]を調製した。
[水系媒体]150質量部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の[溶解乃至分散液]100質量部を添加し、10分間混合して[乳化乃至分散液](乳化スラリー)を調製した。
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、[乳化乃至分散液](乳化スラリー)100質量部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤し、分散スラリーを得た。
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、イオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した際のトナー分散液の電気伝導度を測定し、事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が狙いの界面活性剤濃度0.05質量%になるように、イオン交換水を追加し、トナー分散液を得た。
前記所定の界面活性剤濃度に調整されたトナー分散液を、TK式ホモミキサーで5000rpmで混合しながら、ウォーターバスで加熱温度T1=55℃で10時間加熱を行った。その後トナー分散液を25℃まで冷却し、濾過を行った。更に得られた濾過ケーキに、イオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体粒子1]を得た。
さらに、[トナー母体粒子1]を100質量部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ3.0質量部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0質量部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を1.5質量部とをヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1]を得た。
シリコーン樹脂溶液(固形分20質量%)646質量部、アミノシラン(固形分100質量%)12部、導電性微粒子として[粒子1]460質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)31質量部を、トルエン750質量部で希釈して樹脂溶液を得た。
芯材粒子として上記芯材製造例で得られたフェライト粒子を用いて、流動床型コーティング装置に微粒化ノズルを使用して、流動槽内の温度を各65℃に制御して塗布・乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、250℃/1時間焼成し、[キャリア1]を得た。得られた[キャリア1]930質量部、及び[トナー1]70質量部を混合して、タービュラーミキサーを用いて81rpmで4分間攪拌し、評価用の現像剤を作製した。また、補給用現像剤は、トナー濃度が95質量%(キャリア1質量部に対してトナー19質量部)となるように、前記キャリア及び前記トナーを用いて作製した。
製造方法は実施例1と同様にし、用いた材料と部数を表2のように変更してキャリアを作製した。また、実施例1と同様に現像剤を作製した。
なお、実施例14では、導電性微粒子として[粒子1]300質量部及び[粒子9]238質量部とした。
得られたキャリア特性について以下のように測定及び評価を行った。結果を表3、表4に示す。
得られたキャリアについて、以下のようにしてd/h、充填率を求めた。FIB(集束イオンビーム)でキャリアを切断し、その断面をSEMで観察する。まず、カーボンテープ上に試料を付着させ、表面保護及び導電処理のため、オスミウムを約20nmコーティングした。次に、以下の条件でFIB処理を行った。
Carl Zeiss(SII)社製NVision40
加速電圧:2.0kV
アパーチャ:30μm
High Current:ON
検出器:SE2,InLens
導電処理:なし
W.D:5.0mm
試料傾斜:54°
Thermo Fisher Scientific社製電子冷却型SDD検出器UltraDry(Φ30mm2)
解析ソフト:Thermo Fisher Scientific社製NORAN System6(NSS)
加速電圧:3.0kV
アパーチャ:120μm
High Current:ON
導電処理:0s
ドリフト補正:あり
W.D:10.0mm
測定法:Area Scan
積算時間:10sec
積算回数:100回
試料傾斜:54°
倍率:10000倍
また、黒色の膜厚の部分については、キャリア1粒子につき中心から無作為に十字に4方向の補助線を引き、補助線上の黒色部分(樹脂部分)の厚みを求め、膜厚の平均値を求めた。なお、補助線上に粒子がある場合、樹脂部分の厚みのみを求め、平均値を求めた。キャリア100粒子について同様の膜厚測定を行った。
また、キャリア100粒子に対して白色と黒色の面積から被覆層に対する導電性微粒子の充填率を求めた。
得られた現像剤を用いて、リコー社製RICOH Pro C7110S(リコー社製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)を用いて画像評価を実施した。具体的には、上記マシンを環境評価室(25℃55%の常温常湿環境)に入れて一日放置し、その後、実施例及び比較例の現像剤と、[トナー1]を用いて評価した。
次に、キャリア付着評価を実施した。リコー社製 RICOH Pro C7110S(リコー社製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)に実施例及び比較例の現像剤と、[トナー1]を用いて、画像面積率2.5%で10万枚及び20万枚のランニングを行い、ランニング後、以下に示すベタキャリア付着及びエッジキャリア付着を評価した。
上記所定枚数ランニング後にベタ画像を所定の現像条件(帯電電位(Vd):−600V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V、現像バイアス:DC−500V)にて作像中に電源をOFFにする等の方法で作像を中断し、転写後の感光体上のキャリア付着の個数を数えて評価を実施した。なお、評価する領域は感光体上の10mm×100mmの領域とした。
評価基準を以下に示す。ランクA〜Dを合格とし、ランクE、Fを不合格とした。
A:キャリア付着の個数が0個
B:キャリア付着の個数が1〜3個
C:キャリア付着の個数が4〜6個
D:キャリア付着の個数が7〜10個
E:キャリア付着の個数が11〜15個
F:キャリア付着の個数が16個以上
ベタキャリア付着評価のベタ画像を感光体上の副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像に変更する以外は同様の条件で実施した。次に、感光体上に現像された2ドットラインを粘着テープ(面積100cm2)で転写し、その個数をカウントしてキャリア付着の評価を行った。
評価基準を以下に示す。ランクA〜Dを合格とし、ランクE、Fを不合格とした。
A:キャリア付着の個数が0個
B:キャリア付着の個数が1〜3個
C:キャリア付着の個数が4〜6個
D:キャリア付着の個数が7〜8個
E:キャリア付着の個数が9〜11個
F:キャリア付着の個数が12個以上
12a 電極
12b 電極
13 キャリア
101 感光体
102 帯電装置
103 露光光
104 現像装置
105 記録媒体
106 定着装置
107 クリーニング装置
Claims (9)
- 磁性を有する芯材粒子と、その表面を被覆する被覆層と、を有するキャリアであって、
前記被覆層は、樹脂及び導電性微粒子を含み、
該導電性微粒子は、銅又は銅化合物を含み、
前記被覆層の平均膜厚をh、前記導電性微粒子の体積平均粒径をdとしたときに、
0.5≦d/h≦2.0
を満たすとともに、前記被覆層に対する前記導電性微粒子の充填率が50%以上であることを特徴とするキャリア。 - 前記導電性微粒子の体積平均粒径が1.0〜2.0μmであることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア及びトナーを有することを特徴とする現像剤。
- 前記トナーはカラートナーであることを特徴とする請求項4に記載の現像剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア及びトナーを有する補給用現像剤であって、
前記キャリア1質量部に対して前記トナーを2〜50質量部含有することを特徴とする補給用現像剤。 - 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項4又は5に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項4又は5に記載の現像剤を用いて現像する現像手段と、
前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項4又は5に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、
を有することを特徴とする画像形成方法。
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