JP2018146533A - センサ校正装置およびセンサ校正方法 - Google Patents

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昌秀 吉川
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Yuichi Nosaka
祐一 野坂
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Abstract

【課題】プラント内に配置された設備に設置されているセンサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができるセンサ校正装置およびセンサ校正方法を提供する。【解決手段】予め定めた基準の物理量を、校正する対象のセンサ装置と共に測定することによってセンサ装置を校正するセンサ校正装置であって、接続されている校正の基準とするリファレンスセンサが検出した物理量を読み取るセンサ読み取り部と、物理量を基準測定値に変換すると共に、通信手段によってセンサ装置が物理量を測定した測定値を校正対象測定値として取得し、基準測定値と校正対象測定値とに基づいた校正指示を、通信手段によってセンサ装置に出力するセンサ管理部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、センサ校正装置およびセンサ校正方法に関する。
様々な設備を持つプラントでは、プラント内に配置されたそれぞれの設備に、予め定めた物理量を検出する様々なセンサが設置されている。そして、プラントでは、それぞれの設備に設置されているセンサから出力された物理量を表す測定値に基づいて、設備が稼働している状態や、設備において生産した製品の品質の管理が行われる。
プラントでは、配置されている設備の健全な運用(健全性)を保つために、それぞれの設備に対して、日常的な点検作業、故障や不具合などのトラブルに対応する作業が行われている。プラントにおける点検作業では、設備の稼働状態を点検するのみではなく、センサの校正などの作業も行われる。センサの校正では、設備に設置されているセンサと基準とするセンサとで同じ物理量を検出し、設備に設置されているセンサが検出した物理量を測定値に変換する際に用いる変換式の係数(変換係数)を補正することによって、設備に設置されているセンサが検出した物理量を表す測定値を、基準とするセンサが検出した物理量を表す測定値と同じ値に合わせ込む作業が行われる。
例えば、センサが水素イオン濃度(pH)を検出するガラス管式のpHセンサであり、センサ装置が、設備に設置されている校正の対象(校正対象)であるpHセンサと、このpHセンサが検出して出力したアナログの物理量(例えば、電圧値)を測定値(pH値)に変換する変換処理を行う変換器とが接続された構成である場合を考える。この場合、センサ装置の校正では、まず、基準とするpHセンサが接続された測定器とセンサ装置との両方で、水素イオン濃度の値(pH値)が予めわかっている基準の緩衝液を測定する。より具体的には、測定器に接続された基準のpHセンサと、センサ装置を構成する校正対象のpHセンサとの両方を基準の緩衝液に浸漬して、緩衝液の同じpH値を検出する。そして、測定器が表す緩衝液のpH値とセンサ装置が表す緩衝液のpH値とが異なる場合には、センサ装置が表す緩衝液のpH値が、測定器が表す緩衝液のpH値と同じ値になるように、変換器が変換処理に用いる変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数(例えば、切片や傾きの変換係数)を補正(変更)する。
プラントにおいては、配置された設備に対して様々な作業を行う作業員が、上述したようなセンサ装置を校正する作業を行う。このため、作業員は、測定器を携帯して校正対象のセンサが接続されたセンサ装置が設置されている設備のところに出向き、携帯してきた測定器に接続された基準のpHセンサと校正対象のpHセンサとの両方を緩衝液に浸漬して緩衝液のpH値を測定する作業と、測定器によって測定した緩衝液のpH値に基づいて変換器の変換係数を補正(変更)する作業とを行う。
ところで、プラントにおいては、様々な設備が配置されているため、複数のセンサが設置されている。そして、近年では、複数のセンサを接続することができ、接続された複数のセンサがそれぞれ検出して出力した物理量に対応するそれぞれの測定値に変換する変換処理を行う変換器も実用化(製品化)されてきている。この場合、センサ装置の構成として、複数のセンサを1つの変換器に集約させた構成にすることができる。このため、センサと変換器とが1対1で接続された従来の構成のセンサ装置では、センサと変換器とが近い位置に設置されることが考えられるが、複数のセンサを1つの変換器に接続(集約)させることができる近年の構成のセンサ装置では、変換器から離れた位置にセンサが設置されることが考えられる。この場合、センサ装置を構成するいずれかのセンサと変換器とは、例えば、数m〜数十m離れた位置に設置されることも考えられる。
例えば、非特許文献1には、pHセンサと変換器とによって構成されるセンサ装置において、ケーブル長が20mであるpHセンサがあることが記載されている。このため、非特許文献1に記載されたpHセンサを用いることによって、pHセンサと変換器とのそれぞれを、20m離れた位置に設置することができるセンサ装置を構成することができる。このようなセンサ装置が設備に設置されている場合、プラントにおいてセンサ装置の校正の作業(校正作業)を行う作業員は、校正対象のpHセンサが設置されている位置と、変換器が設置されている位置との間を複数回移動して、センサ装置を校正する作業を行うことになる。
図6は、従来の測定器を用いたセンサ装置の校正の手順の一例を示した図である。図6には、プラントにおいて設備に設置されたセンサ装置を構成するセンサと変換器とのそれぞれが離れた位置に設置されている場合において、作業員が行うセンサ装置の校正の作業を模式的に示している。プラントにおいて作業員は、以下のような手順でセンサ装置の校正の作業を行う。
(手順P1):プラントにおいてセンサ装置の校正作業を行う作業員FOは、まず、基準とするpHセンサRS(以下、「リファレンスセンサRS」という)が接続された測定器RMを携帯して、センサ装置を構成する校正対象のpHセンサCS(以下、「校正対象センサCS」という)が設置されている位置に出向き、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を緩衝液に浸漬する。
(手順P2):作業員FOは、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方が緩衝液に浸漬された状態で、測定器RMによる測定を行う。そして、作業員FOは、測定器RMが表す緩衝液のpH値が安定する、つまり、リファレンスセンサRSによる緩衝液のpHの検出が安定するのを待ってから、測定器RMが表す緩衝液のpH値を取得する。例えば、作業員FOは、測定器RMに安定して表示されている緩衝液のpH値を、作業書などの紙媒体に書き留める。
(手順P3):作業員FOは、pH値を書き留めた紙媒体を持って、センサ装置を構成する変換器CVが設置されている位置に出向く。このとき、例えば、センサ装置を構成する校正対象センサCSと変換器CVとのそれぞれが20m離れた位置に設置されている場合、作業員FOは20m移動する。
(手順P4):作業員FOは、持ってきた紙媒体に書き留められているpH値に基づいて、変換器CVの変換係数を補正(変更)する作業を行う。例えば、作業員FOは、変換器CVを校正する際に、持ってきた紙媒体に書き留められているpH値を手動で入力することによって、変換器CVの変換係数を補正(変更)する。
(手順P5):作業員FOは、変換器CVに表示されているpH値を確認する。例えば、作業員FOは、変換器CVに通常の測定を行わせ、このとき変換器CVに表示されているpH値が、持ってきた紙媒体に書き留められているpH値と同じ値であるかを確認する。
(手順P6):作業員FOは、持ってきた紙媒体に書き留められているpH値と変換器CVに表示されているpH値とが同じ値であった場合、つまり、変換器CVの変換係数を補正(変更)が正常に行われた場合、校正対象センサCSが設置されている位置に戻る。このとき、例えば、センサ装置を構成する校正対象センサCSと変換器CVとのそれぞれが20m離れた位置に設置されている場合、作業員FOは再び20m移動する。
(手順P7):作業員FOは、測定器RMに表示されているpH値が、変換器CVに表示されているpH値と一致している、つまり、測定器RMが表す緩衝液のpH値が変化していないかを確認する。作業員FOは、測定器RMに表示されているpH値と、変換器CVに表示されているpH値とが一致している場合に、正しく校正が行われたと判断する。そして、作業員FOは、緩衝液に浸漬している校正対象センサCSを元の位置に戻す、つまり、校正対象センサCSが設置されていた設備に再度設置し、センサ装置の校正の作業を終了する。
このように、センサ装置を構成するセンサと変換器とのそれぞれが離れた位置に設置されているプラントにおいては、作業員が移動しながらセンサ装置を校正する作業を行う。なお、上述したセンサ装置を校正する作業手順は、1種類の緩衝液に基づいて校正を行う、いわゆる、1点校正の場合の手順である。1点校正では、変換器が変換処理に用いる変換式における切片の変換係数を補正(変更)することができる。
しかし、プラントにおけるセンサ装置の校正では、例えば、pH値=4、pH値=7、およびpH値=9など、pH値が予めわかっている複数種類の基準の緩衝液の中から2種類や3種類の緩衝液を用いた校正、いわゆる、2点校正や3点校正が行われる。2点校正では、変換器が変換処理に用いる変換式における切片に加えて、傾きの変換係数を補正(変更)することができる。また、3点校正では、3つの点で表される2つの折れ線の近似式によって、センサ装置が測定することができるpH値の範囲を、より広範囲にすることができる。ただし、この場合、センサ装置の校正の作業を行う作業員は、校正に用いる緩衝液の種類の数だけ、上述した手順P1〜手順P7の作業を繰り返すことになる。つまり、センサ装置の校正の作業を行う作業員は、校正に用いる緩衝液の種類の数に応じて、センサ装置を構成する校正対象のセンサと変換器との間を、さらに移動(往復)することになる。
"pH検出器およびORP検出器 一般仕様書",横河電機,GS 12B07B02 13th Edition 2016.05.23−00,1999.11 初版,2016.05 13版,インターネット,<https://www.yokogawa.co.jp/pdf/provide/J/GW/GS/0000007298/0/GS12B07B02−00.pdf>
上述したように、プラントにおいてセンサ装置を構成するセンサと変換器とのそれぞれが離れて設置されている場合には、作業員がそれぞれの位置を移動(往復)してセンサ装置の校正を行わなければならない。つまり、センサ装置を構成するセンサと変換器とのそれぞれが離れた位置に設置されているプラントにおけるセンサ装置の校正は、作業員の移動を伴う作業となる。このため、センサ装置を校正する作業は、作業員にとって煩雑な作業となる。特に、作業員が長い距離を移動してセンサ装置の校正作業を行わなければならない場合には、より煩雑な作業となる。しかも、センサ装置を校正する作業では、上述したように、変換器の変換係数を手動で補正(変更)するため、誤った操作をしてしまうことも考えられる。仮に、作業員が誤った値に変換器の変換係数を補正(変更)してしまった場合には、誤った補正(変更)の是正や校正結果の確認にために、センサと変換器とそれぞれの位置の間をさらに移動(往復)しなければならなくなる。
なお、上述したようなセンサ装置を校正する作業手順を、2人の作業員が行うことも考えられる。より具体的には、センサ装置を構成するセンサが設置されている位置と、変換器が設置されている位置とに1人ずつ作業員が出向き、2人の作業員が連絡を取りながら、上述したようなセンサ装置を校正する作業手順を行うことも考えられる。しかし、この場合では、作業員の移動に関しての煩雑性は解消することができるものの、例えば、pH値の連絡ミスなどによって、誤った値に変換器の変換係数を補正(変更)してしまう可能性は依然として残っている。なお、この場合は、プラントにおける作業工数が増加しているものと考えられる。
本発明は、上記の課題に基づいてなされたものであり、プラント内に配置された設備に設置されているセンサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができるセンサ校正装置およびセンサ校正方法を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明のセンサ校正装置は、予め定めた基準の物理量を、校正する対象のセンサ装置と共に測定することによって前記センサ装置を校正するセンサ校正装置であって、接続されている校正の基準とするリファレンスセンサが検出した前記物理量を読み取るセンサ読み取り部と、前記物理量を基準測定値に変換すると共に、通信手段によって前記センサ装置が前記物理量を測定した測定値を校正対象測定値として取得し、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた校正指示を、前記通信手段によって前記センサ装置に出力するセンサ管理部と、を備える、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正装置は、前記基準測定値と前記校正対象測定値との情報を提示し、前記センサ装置の校正の実行を指示する校正実行指示の入力を受け付けるインターフェース部、をさらに備え、前記センサ管理部は、入力された前記校正実行指示に応じて、前記校正指示を前記センサ装置に出力する、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正装置における前記センサ管理部は、前記センサ装置を構成する校正対象センサが検出した前記物理量を測定値に変換する際に用いる変換式の変換係数を、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた補正量の分だけ補正するように指示する前記校正指示と、前記補正量を表す変換係数補正量とを、前記センサ装置に出力する、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正装置において前記センサ装置は、前記校正対象センサと、前記変換式に基づいて前記物理量を測定値に変換する変換処理を行う変換器とが離れた位置に設置されており、前記センサ管理部は、前記通信手段によって接続されている前記変換器との間で、前記校正対象測定値、前記校正指示を送受信する、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正装置において前記通信手段は、前記センサ装置が設置されたプラント内に構築された専用の通信ネットワークである、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正装置において前記通信手段は、前記センサ装置と直接的に接続される無線通信または有線通信である、ことを特徴とする。
また、本発明のセンサ校正方法は、予め定めた基準の物理量を、校正する対象のセンサ装置と共に測定することによって前記センサ装置を校正するセンサ校正装置を用いたセンサ校正方法であって、センサ読み取り部が、接続されている校正の基準とするリファレンスセンサが検出した前記物理量を読み取るセンサ読み取りステップと、センサ管理部が、前記物理量を基準測定値に変換すると共に、通信手段によって前記センサ装置が前記物理量を測定した測定値を校正対象測定値として取得し、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた校正指示を、前記通信手段によって前記センサ装置に出力するセンサ管理ステップと、を含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、プラント内に配置された設備に設置されているセンサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができるセンサ校正装置およびセンサ校正方法を提供することができるという効果が得られる。
本発明の実施形態におけるセンサ校正装置の概略構成、およびセンサ校正装置によって校正を行う際に構築されるセンサ校正システムの概略構成を示したブロック図である。 本発明の実施形態におけるセンサ校正装置においてセンサ装置を校正する処理の処理手順の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施形態におけるセンサ校正装置によってセンサ装置を校正している様子の一例を模式的に示した図である。 本発明の実施形態におけるセンサ校正装置によってセンサ装置を校正している様子の一例を模式的に示した図である。 本発明の実施形態におけるセンサ校正装置によってセンサ装置を校正している別の様子の一例を模式的に示した図である。 従来の測定器を用いたセンサ装置の校正の手順の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態におけるセンサ校正装置の概略構成、およびセンサ校正装置によって校正を行う際に構築されるセンサ校正システムの概略構成を示したブロック図である。図1には、校正の基準とするセンサRS(以下、「リファレンスセンサRS」という)が接続されたセンサ校正装置10の構成を示している。リファレンスセンサRSは、液体状の製品あるいは半製品の性質を検出するセンサである。また、図1には、センサ校正装置10によって校正を行う対象(校正対象)のセンサ装置として、校正対象のセンサCS(以下、「校正対象センサCS」という)と変換器20とが接続されたセンサ装置の構成を示している。校正対象センサCSは、例えば、設備において生産した工業用水や薬品など、液体状の製品あるいは半製品の性質を検出する、リファレンスセンサRSと同様のセンサである。なお、図1には、センサ校正装置10が、通信手段としてフィールドネットワーク30を利用して、校正対象のセンサ装置の校正を行う状態を示している。より具体的には、図1には、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10と校正対象のセンサ装置を構成する変換器20とが接続されることによって、センサ校正装置10がセンサ装置の校正を行うためのセンサ校正システム1が構築されている状態を示している。
なお、フィールドネットワーク30は、プラント内に配置された設備と、プラントにおいてそれぞれの設備の稼働状態などを制御する上位の制御システム(例えば、分散制御システム(Distributed Control System:DCS)など)とを接続するために、プラント内に構築された有線または無線の専用の通信ネットワークである。フィールドネットワーク30に適用される通信規格としては、例えば、ISA100.11aなどの工業用の無線規格、センサネットワークシステムなどの無線規格、Wireless/Wired HART(登録商標)などの無線と有線とが混在した通信規格、MODBUS(登録商標)などのマスター/スレーブ方式の通信規格、FOUNDATION(登録商標)フィールドバス、PROFIBUS(PROCESS FIELD BUS)(登録商標)などのフィールドバス規格など、プラントにおいて適用される種々の通信規格や方式が考えられる。
なお、プラントとしては、石油の精製や化学製品の生産を行う工業プラントの他、ガス田や油田などの井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力などの発電を管理制御するプラント、太陽光や風力などの環境発電を管理制御するプラント、上下水やダムなどを管理制御するプラントなどが含まれる。
まず、センサ校正装置10の構成について説明する。センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して校正対象のセンサ装置と接続され、リファレンスセンサRSが検出して出力した物理量を表す測定値に基づいて、接続されているセンサ装置の校正を行う。言い換えれば、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して校正対象のセンサ装置とリモート接続され、リファレンスセンサRSが検出して出力した物理量を表す測定値に基づいて、遠隔操作でセンサ装置の校正を行う。リファレンスセンサRSは、上述したように、センサ校正装置10がセンサ装置の校正を行う際に基準とするセンサであり、予め定めたアナログの物理量を検出し、検出した物理量(アナログ量)を表す信号をセンサ校正装置10に出力する。
図1に示した一例では、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとのそれぞれが、ガラス管式の水素イオン濃度(pH)センサである場合を示している。この場合、リファレンスセンサRSおよび校正対象センサCSは、検出した水素イオン濃度(pH)を表す電圧値を出力する。センサ校正装置10は、リファレンスセンサRSによって検出した水素イオン濃度の値(pH値)が予めわかっている基準の緩衝液のpH値に基づいて、同じ基準の緩衝液を校正対象センサCSによって検出しているセンサ装置が測定値として出力するpH値が、同じ値になるように合わせ込むことによって校正する。
なお、図1においては、リファレンスセンサRSが、ガラス管式のpHセンサである場合を示したが、リファレンスセンサRSは、図1に示したようなpHセンサに限定されるものではなく、校正対象センサCSと同じ液体状の物質の物理量を検出するセンサであれば、いかなるセンサであってもよい。つまり、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとは、同じ物理量を検出するセンサであれば、いかなるセンサであってもよい。例えば、リファレンスセンサRSおよび校正対象センサCSとしては、図1に示したようなpHセンサの他にも、酸化還元電位(ORP)センサ、導電率センサ、溶存酸素(DO)センサ、残留塩素センサ、濁度センサ、温度センサなど、液体状の物質に対応した様々なセンサが考えられる。なお、リファレンスセンサRSおよび校正対象センサCSとしては、上述したような液体状の物質に対応したセンサに限定されるものでもない。
センサ校正装置10は、センサ読み取り部110と、センサ管理部120と、通信管理部130と、インターフェース(I/F)部140とを含んで構成される。
センサ読み取り部110は、接続されているリファレンスセンサRSが出力している基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を読み取る。センサ読み取り部110は、リファレンスセンサRSから読み取った電圧値をセンサ管理部120に出力する。
センサ管理部120は、センサ校正装置10の全体を制御する制御部である。センサ管理部120は、センサ読み取り部110から出力された電圧値を、予め定めた変換式(電圧−pH値変換式)に基づいて変換し、基準の緩衝液のpH値を算出する。センサ管理部120は、算出したpH値を、基準測定値(以下、「基準pH値」という)としてインターフェース部140に出力して表示させる。なお、本発明においては、センサ管理部120がセンサ読み取り部110から出力された電圧値を基準pH値に変換する変換式に関しては、特に規定しない。
また、センサ管理部120は、センサ校正装置10がセンサ装置の校正を行う校正処理において、通信管理部130およびフィールドネットワーク30を介して、変換器20が校正対象センサCSから出力された電圧値に基づいて算出した基準の緩衝液のpH値を、校正対象測定値(以下、「校正対象pH値」という)として取得し、取得した校正対象pH値をインターフェース部140に出力して表示させる。そして、センサ管理部120は、プラントにおいてセンサ装置の校正の作業(校正作業)を行う作業員の指示に応じて、センサ装置を校正する。
より具体的には、センサ管理部120は、センサ装置の校正を行う校正処理において、校正対象pH値の出力(送信)する指示(以下、「測定値出力指示」という)を、通信管理部130およびフィールドネットワーク30を介して変換器20に出力(送信)する。そして、センサ管理部120は、出力(送信)した測定値出力指示に応じて、フィールドネットワーク30および通信管理部130を介して変換器20から出力(送信)されてきた校正対象pH値を取得し、取得した校正対象pH値をインターフェース部140に出力して表示させる。その後、センサ管理部120は、作業員の指示に応じて、変換器20が校正対象センサCSから出力された電圧値をpH値に変換する変換処理で用いる変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数(例えば、切片や傾きの変換係数)を補正(変更)するように指示する校正指示(以下、「変換係数補正指示」という)を、通信管理部130およびフィールドネットワーク30を介して変換器20に出力(送信)する。ここで、変換係数補正指示は、例えば、基準pH値と校正対象pH値との差を補正量とした場合、この補正量の分だけ電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)するように指示する校正指示である。このため、センサ管理部120は、変換係数補正指示と共に、補正量を表す情報を、変換係数補正量として変換器20に出力(送信)する。
これにより、変換器20は、センサ管理部120から出力(送信)された変換係数補正指示と変換係数補正量とに基づいて、電圧−pH値変換式の変換係数を、変換係数補正量が表す補正量と同じ分だけ補正(変更)する。その結果、変換器20が変換処理によって校正対象センサCSが検出して出力した電圧値を再度変換した校正対象pH値は、センサ校正装置10においてインターフェース部140に表示された基準pH値と同じ値に校正される。なお、電圧−pH値変換式の変換係数の補正量は、上述した基準pH値と校正対象pH値との差に限定されるものではなく、校正対象センサCSが検出して出力した電圧値を変換器20が再度変換した場合に、基準pH値と同じ値の校正対象pH値に変換する、つまり、校正対象pH値が基準pH値と同じ値に合わせ込まれるようにするための変換係数の補正量であれば、いかなる処理や演算によって求められる補正量であってもよい。
なお、センサ管理部120は、変換器20から校正対象pH値を取得する際に、校正対象センサCSを識別するための情報(例えば、校正対象センサCSの識別情報(ID)など)を取得してもよい。この場合、センサ管理部120は、変換器20から取得した校正対象pH値および校正対象センサCSの識別情報と、例えば、変換係数補正指示を変換器20に出力(送信)した日時などのセンサ装置の校正を行った日時に関する情報、および変換係数補正量とを紐付けて記憶し、管理してもよい。言い換えれば、センサ管理部120は、センサ装置を校正した履歴を記憶して、管理してもよい。
通信管理部130は、フィールドネットワーク30を介して変換器20との間で様々情報をやり取り(送受信)する。より具体的には、通信管理部130は、センサ校正装置10がセンサ装置に対して校正処理を行う際に、センサ管理部120から出力された測定値出力指示を、フィールドネットワーク30を介して変換器20に出力(送信)する。そして、通信管理部130は、出力(送信)した測定値出力指示に応じてフィールドネットワーク30を介して変換器20から出力(送信)されてきた校正対象pH値を取得(受信)し、取得(受信)した校正対象pH値をセンサ管理部120に出力する。また、通信管理部130は、センサ管理部120から出力された変換係数補正指示と変換係数補正量とを、フィールドネットワーク30を介して変換器20に出力(送信)する。
インターフェース部140は、センサ管理部120が算出した基準pH値や変換器20から取得した校正対象pH値の情報を作業員に提示するための表示画面を生成し、生成した表示画面を表示する。インターフェース部140は、基準情報表示部141と、校正対象情報表示部142と、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示デバイスとを含んで構成されている。
基準情報表示部141は、基準pH値の情報を作業員に提示するための表示画面(以下、「基準センサ情報画面」という)を生成する。基準情報表示部141は、生成した基準センサ情報画面を表示デバイスに表示させる。校正対象情報表示部142は、校正対象pH値の情報を作業員に提示するための表示画面(以下、「校正対象センサ情報画面」という)を生成する。校正対象情報表示部142は、生成した校正対象センサ情報画面を表示デバイスに表示させる。
また、インターフェース部140は、作業員によるセンサ校正装置10に対する操作を受け付ける、例えば、ボタンやスイッチ類などを含んで構成されている。作業員によるセンサ校正装置10に対する操作には、少なくとも、センサ装置の校正の実行を指示するための操作(以下「校正実行指示」という)を含んでいる。インターフェース部140は、作業員による操作に応じて校正実行指示を受け付けると、校正実行指示を受け付けたこと表す情報をセンサ管理部120に出力する。
なお、インターフェース部140は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示デバイスと、表示デバイス内に備えられた、例えば、押圧センサなどによって作業員によるタップやフリックなどの各種のタッチ操作を検出する検出デバイスとが組み合わされたタッチパネルとして構成されていてもよい。この場合、インターフェース部140は、作業員が校正実行指示を入力する操作を行うためのボタン(以下、「校正実行ボタン」という)の表示画面を生成してもよい。そして、インターフェース部140は、生成した校正実行ボタンの表示画面を、基準情報表示部141が生成した基準センサ情報画面と、校正対象情報表示部142が生成した校正対象センサ情報画面と共に表示デバイスに表示してもよい。この場合、インターフェース部140は、作業員によるタップの操作によって校正実行ボタンが押されたことを検出デバイスが検出したときに、作業員による校正実行指示を受け付けたことを表す情報をセンサ管理部120に出力してもよい。
このような構成によって、センサ校正装置10は、設備に設置された校正対象のセンサ装置との間でフィールドネットワーク30を介して通信を行い、pH値が予めわかっている基準の緩衝液をセンサ校正装置10によって測定したpH値と、同じ緩衝液を校正対象のセンサ装置によって測定したpH値とを作業員に提示する。また、センサ校正装置10は、作業員からの指示に応じて校正対象のセンサ装置との間で通信を行い、校正対象のセンサ装置が測定値として出力するpH値が、センサ校正装置10が測定したpH値と同じ値になるように、センサ装置が変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)して、センサ装置を校正する。
なお、センサ校正装置10は、リファレンスセンサRSが検出して出力した物理量を表す測定値に基づいて、フィールドネットワーク30を介して接続された校正対象のセンサ装置を校正する機能のみを実現する構成に限定されるもではない。例えば、センサ校正装置10は、プラント内に配置されているそれぞれの設備に対して日常的な点検作業や保守作業、設備の故障や不具合などのトラブルに対応する作業を行う作業員によって利用される、携帯型の端末装置(メンテナンス端末装置)における1つの機能として、校正対象のセンサ装置を校正する機能が実現される構成であってもよい。
続いて、センサ校正装置10による校正対象のセンサ装置の構成について説明する。上述したように、センサ装置は、校正対象センサCSと変換器20とが接続されて、つまり、校正対象センサCSと変換器20との組み合わせで構成されている。センサ装置は、少なくとも校正対象センサCSが、プラントに配置された設備において予め定めた物理量(図1においてはpH値)を検出する位置に設置され、変換器20がフィールドネットワーク30と接続されている。なお、プラントでは、センサ装置を構成する変換器20が、必ずしも校正対象センサCSに近い位置に設置されているわけではない。図1に示した一例では、校正対象センサCSと変換器20とが数m〜数十m離れた位置(例えば、20m離れた位置)に設置されている場合を示している。
通常の動作において、センサ装置は、校正対象センサCSが設置された位置で検出して出力した液体状の製品あるいは半製品の水素イオン濃度(pH)を表す電圧値を変換器20に出力し、変換器20において測定値(pH値)に変換する。センサ装置は、変換器20において変換した測定値(pH値)を、フィールドネットワーク30を介して分散制御システムなどの上位の制御システムに出力(送信)する。
一方、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作において、センサ装置を構成する変換器20は、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10と接続される。そして、センサ装置は、センサ校正装置10が測定している基準の緩衝液と同じ緩衝液を校正対象センサCSが検出して出力した水素イオン濃度(pH)を表す電圧値を、変換器20においてpH値に変換する。そして、センサ装置は、センサ校正装置10から出力(送信)されてきた測定値出力指示に応じて、変換器20が、変換したpH値を校正対象pH値として、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。その後、センサ装置は、センサ校正装置10から出力(送信)されてきた変換係数補正指示と変換係数補正量とに基づいて、変換器20が、校正対象センサCSから出力された水素イオン濃度(pH)を表す電圧値をpH値に変換する変換処理において用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)する。これにより、センサ装置は、校正対象センサCSによってセンサ校正装置10と同じ緩衝液を測定した場合に、センサ校正装置10が出力するpH値(基準pH値)と同じpH値(校正対象pH値)を出力するように校正される。そして、センサ装置は、変換器20が、同じ水素イオン濃度(pH)を表す電圧値を、変換係数を補正(変更)した電圧−pH値変換式で変換し、変換したpH値を、校正後の校正対象pH値として、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。
センサ装置において変換器20は、センサ読み取り部210と、センサ管理部220と、通信管理部230と、インターフェース(I/F)部240とを含んで構成される。
センサ読み取り部210は、通常の動作において、接続されている校正対象センサCSが出力している液体状の製品あるいは半製品のpH値を表す電圧値を読み取る。また、センサ読み取り部210は、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作において、センサ校正装置10と同じ基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を読み取る。センサ読み取り部210は、校正対象センサCSから読み取った電圧値をセンサ管理部220に出力する。
センサ管理部220は、センサ校正装置10の全体を制御する制御部である。センサ管理部220は、センサ読み取り部210から出力された電圧値を、予め定めた電圧−pH値変換式に基づいて変換してpH値を算出する。なお、センサ管理部220は、通常の動作において、センサ読み取り部210から出力された液体状の製品あるいは半製品のpH値を表す電圧値を変換してpH値を算出する。そして、センサ管理部220は、算出したpH値を、通信管理部230およびフィールドネットワーク30を介して、上位の制御システムに出力(送信)する。また、センサ管理部220は、算出したpH値をインターフェース部240に出力して表示させる。
一方、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作において、センサ管理部220は、センサ読み取り部210から出力された基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を変換してpH値(校正対象pH値)を算出し、算出した校正対象pH値をインターフェース部240に出力して表示させる。また、センサ管理部220は、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作においてセンサ校正装置10から出力(送信)されてきた測定値出力指示に応じて、算出した校正対象pH値を、通信管理部230およびフィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。さらに、センサ管理部220は、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作においてセンサ校正装置10から出力(送信)されてきた変換係数補正指示と変換係数補正量とに基づいて、センサ読み取り部210から出力されたpH値を表す電圧値を変換する電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)する。これにより、センサ管理部220において変換処理に用いる電圧−pH値変換式が、センサ読み取り部210から出力された基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を再度変換した場合にセンサ校正装置10が測定した基準pH値と同じ値に変換する変換式に校正される。その結果、センサ管理部220は、以降の通常の動作においても、センサ読み取り部210から出力されたpH値を表す電圧値を変換する際に、校正された電圧−pH値変換式を用いてpH値に変換する変換処理を行う。なお、本発明においては、センサ管理部220がセンサ読み取り部210から出力された電圧値をpH値(基準pH値も含む)に変換する変換式に関しては、特に規定しない。なお、センサ管理部220は、確認のため、校正された電圧−pH値変換式を用いて基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を再度変換した校正対象pH値を、通信管理部230およびフィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。
通信管理部230は、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10(より具体的には、センサ校正装置10に備えた通信管理部130)との間で様々情報をやり取り(送受信)する。より具体的には、通信管理部230は、通常の動作において、センサ管理部220から出力されたpH値を、フィールドネットワーク30を介して上位の制御システムに出力(送信)する。また、通信管理部230は、通常の動作において、フィールドネットワーク30を介して上位の制御システムから出力(送信)されてきた測定条件などのセンサ装置の制御情報を、センサ管理部220に出力する。なお、センサ装置は、上位の制御システムからも、センサ管理部220が変換処理に用いる電圧−pH値変換式の変換係数(例えば、切片や傾きの変換係数)を補正(変更)することができる構成であってもよい。
また、通信管理部230は、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作において、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10から出力(送信)されてきた測定値出力指示を取得(受信)し、取得(受信)した測定値出力指示をセンサ管理部220に出力する。そして、通信管理部230は、出力した測定値出力指示に応じてセンサ管理部220から出力された校正対象pH値を、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。また、通信管理部230は、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10から出力(送信)されてきた変換係数補正指示および変換係数補正量を取得(受信)し、取得(受信)した変換係数補正指示および変換係数補正量をセンサ管理部220に出力する。そして、通信管理部230は、出力した変換係数補正指示および変換係数補正量に基づいて校正された電圧−pH値変換式を用いて再度変換した校正後の校正対象pH値がセンサ管理部220から出力されると、センサ管理部220から出力された校正後の校正対象pH値を、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。
インターフェース部240は、センサ管理部220が算出した通常の動作におけるpH値や、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作における校正対象pH値の情報を作業員に提示するための表示画面を生成し、生成した表示画面を表示する。インターフェース部240は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示デバイスを含んで構成されている。また、インターフェース部240は、作業員による変換器20に対する操作を受け付ける、例えば、ボタンやスイッチ類などを含んで構成されている。インターフェース部240は、作業員による操作を受け付けると、受け付けた操作を表す情報をセンサ管理部220に出力する。なお、センサ装置は、作業員によるインターフェース部240の操作によっても、センサ管理部220が変換処理に用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)することができる構成であってもよい。
なお、インターフェース部240は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示デバイスと、表示デバイス内に備えられた、例えば、押圧センサなどによって作業員によるタップやフリックなどの各種のタッチ操作を検出する検出デバイスとが組み合わされたタッチパネルとして構成されていてもよい。
なお、上述したように、センサ装置を構成する変換器20は、必ずしも校正対象センサCSに近い位置、つまり、センサ装置を校正する作業において作業員がリファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を基準の緩衝液に浸漬させている位置の近くに設置されているわけではない。そして、センサ校正装置10には、変換器20からフィールドネットワーク30を介して出力(送信)された校正対象pH値がインターフェース部140の表示デバイスに表示されている。このため、校正対象センサCSと変換器20とが離れた位置に設置されている場合には、センサ装置を校正する作業において作業員が変換器20に備えたインターフェース部240の表示デバイスに表示されている校正対象pH値を確認するために移動する必要はない。従って、インターフェース部240は、センサ校正装置10によって校正(校正処理)が行われる際の動作における校正対象pH値の情報を表す表示画面を表示デバイスに表示しなくてもよい。ただし、プラントにおける日常的な点検作業など、つまり、通常の動作においては、作業員がインターフェース部240の表示デバイスに表示されているpH値を確認することが考えられる。このため、インターフェース部240は、現在の動作の状態に基づいて、表示画面の表示デバイスへの表示と非表示とを切り替える構成にしてもよい。
このような構成によって、センサ装置(より具体的には、変換器20)は、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10から出力(送信)されてきた測定値出力指示、および変換係数補正指示と変換係数補正量とに従って、校正対象センサCSから出力された水素イオン濃度(pH)を表す電圧値をpH値に変換する変換処理において用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)する。これにより、センサ装置は、測定値として出力するpH値が、センサ校正装置10が測定したpH値と同じ値になるように校正される。
このように、センサ校正システム1では、センサ校正装置10によって校正対象のセンサ装置を校正する校正処理において、フィールドネットワーク30を介して接続されているセンサ装置が測定した測定値を、センサ校正装置10に表示させることができる。また、センサ校正システム1では、センサ校正装置10を操作することによって、センサ装置の校正を実行することができる。このため、プラントにおいてセンサ装置を校正する作業を行う作業員は、センサ装置を構成する校正対象センサCSが設置されている位置でリファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を基準の緩衝液に浸漬させ、この状態でセンサ校正装置10を操作することによって、フィールドネットワーク30を介して、校正対象のセンサ装置に対する校正の作業を行うことができる。つまり、センサ校正システム1では、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20が、校正対象センサCSが設置されている位置から離れた位置に設置されている場合でも、従来のように、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20が設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ装置の校正を行うことができる。
しかも、センサ校正システム1では、センサ校正装置10が、変換係数補正指示と共に変換係数補正量を、フィールドネットワーク30を介して校正対象のセンサ装置を構成する変換器20に出力(送信)し、変換器20が、フィールドネットワーク30を介して出力(送信)されてきた変換係数補正指示と変換係数補正量とに基づいて、変換式の変換係数を補正(変更)する。このため、センサ校正システム1では、従来のように、作業員が手動で変換器20に変換係数を入力して補正(変更)する作業を行う必要がなく、誤った補正(変更)をしてしまう要因をなくすことができる。
このように、校正対象のセンサ装置を校正する際に、センサ装置とフィールドネットワーク30を介して接続することができるセンサ校正装置10を用いることによって、プラント内に配置された設備に設置されているセンサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができる。言い換えれば、センサ校正システム1では、センサ校正装置10を用いてセンサ装置の校正を行うことによって、作業員にとって煩雑な作業を解消することができる。
次に、センサ校正装置10を用いて校正対象のセンサ装置を校正する校正処理の処理手順について説明する。図2は、本発明の実施形態におけるセンサ校正装置10においてセンサ装置、つまり、校正対象センサCSと変換器20とによって構成されるセンサ装置を校正する処理(校正処理)の処理手順の一例を示したフローチャートである。図2に示したセンサ校正装置10によるセンサ装置の校正処理は、校正対象センサCSが設置されている位置に作業員が出向き、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を基準の緩衝液に浸漬させた後に、作業員の指示によって開始される。
センサ校正装置10が校正処理を開始すると、まず、センサ校正装置10に備えたセンサ読み取り部110は、接続されているリファレンスセンサRSが出力している基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を読み取り、読み取った電圧値をセンサ管理部120に出力する(ステップS100)。これにより、センサ管理部120は、センサ読み取り部110から出力された電圧値を、予め定めた変換式(電圧−pH値変換式)に基づいて変換して基準pH値を算出し、算出した基準pH値をセンサ校正装置10に備えたインターフェース部140(より具体的には、基準情報表示部141)に出力する。
続いて、基準情報表示部141は、センサ管理部120から出力された基準pH値を表す基準センサ情報画面を生成し、生成した基準センサ情報画面を表示デバイスに表示させる(ステップS110)。これにより、基準pH値の情報が、作業員に提示される。
また、センサ管理部120は、校正対象のセンサ装置が校正対象センサCSによって測定した校正対象pH値の出力(送信)を指示する測定値出力指示を通信管理部130に出力し、フィールドネットワーク30および変換器20に備えた通信管理部230を介して、変換器20に備えたセンサ管理部220に出力(送信)させる(ステップS200)。
続いて、センサ管理部120は、出力(送信)した測定値出力指示に応じてセンサ管理部220から出力(送信)されてきた校正対象pH値を取得したか否かを判定する(ステップS210)。ステップS210の判定の結果、校正対象pH値を取得していない、つまり、センサ管理部220から校正対象pH値が出力(送信)されてきていない場合(ステップS210の“NO”)、センサ管理部120は、ステップS210に戻って、センサ管理部220から校正対象pH値が出力(送信)されて取得するのを待つ。
一方、ステップS210の判定の結果、校正対象pH値を取得した、つまり、センサ管理部220から校正対象pH値が出力(送信)されてきた場合(ステップS210の“YES”)、センサ管理部120は、取得した校正対象pH値をインターフェース部140(より具体的には、校正対象情報表示部142)に出力する。
続いて、校正対象情報表示部142は、センサ管理部120から出力された校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を生成し、生成した校正対象センサ情報画面を表示デバイスに表示させる(ステップS220)。これにより、校正対象pH値の情報が、作業員に提示される。
なお、インターフェース部140は、校正実行ボタンの表示画面を生成し、生成した校正実行ボタンの表示画面を、基準センサ情報画面および校正対象センサ情報画面と共に表示デバイスに表示することによって、作業員による校正実行指示の操作を促してもよい。さらに、インターフェース部140は、センサ装置の校正を行わないことを入力する操作を行うためのボタン(以下、「校正キャンセルボタン」という)の表示画面を生成して表示デバイスに表示してもよい。これにより、作業員は、例えば、現在リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を浸漬させている基準の緩衝液では、センサ装置の校正を行う必要がない場合に、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正処理を行わないことを指示する操作を行うことができる。また、さらに、インターフェース部140は、センサ装置の校正を終了することを入力する操作を行うためのボタン(以下、「校正終了ボタン」という)の表示画面を生成して表示デバイスに表示してもよい。これにより、作業員は、例えば、基準の緩衝液によるセンサ装置の校正が全て終了した場合に、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正処理を終了することを指示する操作を行うことができる。
続いて、センサ管理部120は、作業員による校正実行指示を受け付けたか否か、つまり、センサ装置の校正を実行するか否かを判定する(ステップS300)。なお、センサ管理部120におけるステップS300の判定は、例えば、インターフェース部140が表示デバイスに表示している校正実行ボタンまたは校正キャンセルボタンのいずれのボタンが作業員によって選択されたときにインターフェース部140から出力される、受け付けたボタンの情報に基づいて判定することができる。
なお、作業員は、リファレンスセンサRSによる基準の緩衝液の測定と、校正対象センサCSによる同じ基準の緩衝液の測定とが安定、つまり、基準pH値と校正対象pH値とのそれぞれのpH値が安定するまで待ってから、校正実行指示の操作を行う。このため、センサ校正装置10は、センサ装置の校正処理において、ステップS100およびステップS110による基準pH値の情報の作業員への提示と、ステップS200〜ステップS220による校正対象pH値の情報の作業員への提示とを、同時期に平行して順次繰り返す。これにより、作業員は、センサ校正装置10によって提示された基準pH値と校正対象pH値とのそれぞれのpH値を監視することによって、リファレンスセンサRSによる基準の緩衝液の測定と、校正対象センサCSによる同じ基準の緩衝液の測定とが安定したことを確認することができる。
ステップS300の判定の結果、センサ装置の校正を実行しない場合(ステップS300の“NO”)、センサ管理部120の校正処理は、ステップS400に進む。一方、ステップS300の判定の結果、センサ装置の校正を実行する場合(ステップS300の“YES”)、センサ管理部120は、変換器20における変換処理において用いる変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数の補正(変更)を指示する変換係数補正指示と変換係数補正量とを通信管理部130に出力し、フィールドネットワーク30および通信管理部230を介してセンサ管理部220に出力(送信)させる(ステップS310)。
これにより、センサ装置を構成する変換器20は、センサ管理部120から出力(送信)された変換係数補正指示と変換係数補正量とに基づいて、校正対象センサCSから出力された電圧値をpH値に変換する電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)する。そして、変換器20は、校正対象センサCSから現在出力されている電圧値を、校正された電圧−pH値変換式を用いて再度変換し、変換した校正後の校正対象pH値を、センサ管理部120に出力(送信)する。
続いて、センサ管理部120は、センサ管理部220から出力(送信)されてきた校正後の校正対象pH値を取得したか否かを判定する(ステップS320)。ステップS320の判定の結果、校正後の校正対象pH値を取得していない、つまり、センサ管理部220から校正後の校正対象pH値が出力(送信)されてきていない場合(ステップS320の“NO”)、センサ管理部120は、センサ装置内で校正の処理(変換係数を補正(変更)する処理)が完了していないと判断し、ステップS320に戻って、センサ管理部220から校正後の校正対象pH値が出力(送信)されて取得するのを待つ。
一方、ステップS320の判定の結果、校正後の校正対象pH値を取得した、つまり、センサ管理部220から校正後の校正対象pH値が出力(送信)されてきた場合(ステップS320の“YES”)、センサ管理部120は、センサ装置内で校正の処理(変換係数を補正(変更)する処理)が完了したと判断し、取得した校正後の校正対象pH値をインターフェース部140(校正対象情報表示部142)に出力する。
続いて、校正対象情報表示部142は、センサ管理部120から出力された校正後の校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を生成し、生成した校正対象センサ情報画面を表示デバイスに表示させる、つまり、表示デバイスに現在表示させている校正対象センサ情報画面を更新する(ステップS330)。これにより、校正後の校正対象pH値の情報が作業員に提示され、作業員は、現在リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を浸漬させている基準の緩衝液によるセンサ装置の校正(変換係数を補正(変更)する処理)が正常に行われた否かを判断することができる。
続いて、センサ管理部120は、作業員によるセンサ装置の校正を終了する指示を受け付けたか否か、つまり、センサ装置の校正を終了するか否かを判定する(ステップS400)。なお、センサ管理部120におけるステップS400の判定は、例えば、インターフェース部140が表示デバイスに表示している校正終了ボタンが作業員によって選択されたときにインターフェース部140から出力される、校正終了ボタンを受け付けたことを表す情報に基づいて判定することができる。ステップS400の判定の結果、センサ装置の校正を終了する場合(ステップS400の“YES”)、センサ管理部120は、校正処理を終了する。
一方、ステップS400の判定の結果、センサ装置の校正を終了しない場合(ステップS400の“NO”)、センサ管理部120の校正処理は、ステップS100に戻る。そして、センサ校正装置10は、ステップS100〜ステップS400までの処理を再び行う。これにより、作業員は、例えば、現在リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を浸漬させている基準の緩衝液を、異なるpH値の基準の緩衝液に取り替えて、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正を、再び行うことができる。つまり、作業員は、センサ校正装置10を用いて、校正対象のセンサ装置に対して、例えば、pH値=4、pH値=7、およびpH値=9など、pH値が予めわかっている複数種類の基準の緩衝液の中から2種類や3種類の緩衝液を用いた、いわゆる、2点校正や3点校正を行い、センサ装置をより高精度に校正することができる。
このような処理(校正処理)によって、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して接続されている校正対象のセンサ装置が変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)して、センサ装置を校正する。これにより、作業員は、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20が、校正対象センサCSが設置されている位置から離れた位置に設置されている場合でも、従来のように、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20が設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ装置の校正を行うことができる。しかも、センサ校正装置10による校正対象のセンサ装置の校正では、作業員が手動で変換器20に変換係数を入力して補正(変更)する作業を行う必要がなく、センサ装置が変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を誤った値に補正(変更)をしてしまうことなく、センサ装置の校正を行うことができる。このように、センサ校正装置10を用いて校正対象のセンサ装置を校正することによって、作業員にとって煩雑な作業を解消し、より効率的に正確に、センサ装置の校正を行うことができる。
次に、センサ校正装置10を用いた校正対象のセンサ装置の校正、つまり、センサ校正装置10における校正処理の一例について説明する。図3および図4は、本発明の実施形態におけるセンサ校正装置10によってセンサ装置、つまり、校正対象センサCSと変換器20とによって構成されるセンサ装置を校正している様子の一例を模式的に示した図である。図3には、校正対象のセンサ装置を構成する校正対象センサCSが設置されている位置でリファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を同じ基準の緩衝液に浸漬させ、センサ校正装置10が測定したpH値と、センサ装置が測定したpH値とを作業員に提示している様子を模式的に示している。つまり、図3には、センサ校正装置10によってセンサ装置の校正を行う前(変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数の補正(変更)を行う前)の状態を模式的に示している。また、図4には、センサ校正装置10によって校正対象のセンサ装置を校正し、センサ装置が測定したpH値が、センサ校正装置10が測定したpH値と同じ値になったことを作業員に提示している様子を模式的に示している。つまり、図4には、センサ校正装置10によってセンサ装置の校正を行った後(変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数の補正(変更)を行った後)の状態を模式的に示している。
まず、図3を用いて、センサ校正装置10によってセンサ装置の校正を実行する前までの校正処理について説明する。リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方が基準の緩衝液に浸漬された状態でセンサ校正装置10が校正処理を開始すると、センサ校正装置10は、基準pH値を表す基準センサ情報画面を表示させる(ステップS100およびステップS110参照)。より具体的には、センサ読み取り部110が、リファレンスセンサRSが出力している基準の緩衝液のpH値を表す電圧値を読み取り、センサ管理部120が、予め定めた変換式(電圧−pH値変換式)に基づいて基準pH値を算出し、基準情報表示部141が、基準pH値を表す基準センサ情報画面を表示させる。図3に示したセンサ校正装置10には、基準pH値が、基準pH値=6.97であることを表した基準センサ情報画面RIを表示させている状態を示している。
また、センサ校正装置10は、変換器20から出力(送信)されてきた校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を表示させる(ステップS200〜ステップS220参照)。より具体的には、センサ管理部120が、測定値出力指示を通信管理部130およびフィールドネットワーク30を介して出力(送信)してセンサ管理部220から出力(送信)されてきた校正対象pH値を取得し、校正対象情報表示部142が、校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を表示させる。図3に示した変換器20には、校正対象センサCSによって測定した校正対象pH値が、校正対象pH値=7.12であることを表示させている状態を示している。また、図3に示したセンサ校正装置10には、センサ管理部220から出力(送信)されてきた校正対象pH値が、校正対象pH値=7.12であることを表した校正対象センサ情報画面CIを表示させている状態を示している。
作業員は、基準センサ情報画面RIと校正対象センサ情報画面CIとに基づいてセンサ装置の校正を実行するか否かを判断し、判断した結果に応じてセンサ校正装置10を操作する。図3に示したセンサ校正装置10には、作業員による操作を受け付ける「校正実行ボタンBX」および「校正キャンセルボタンBC」を示している。作業員は、例えば、基準センサ情報画面RIに表示されている基準pH値と校正対象センサ情報画面CIに表示されている校正対象pH値との差が許容範囲内であるため、センサ装置の校正を実行しないと判断した場合、センサ校正装置10に表示されている「校正キャンセルボタンBC」を選択する操作(例えば、タップ)をして、センサ校正装置10にセンサ装置の校正を行わないことを指示する。これにより、センサ校正装置10は、作業員の指示に応じて、校正処理においてセンサ装置の校正を中止する(ステップS300の“NO”参照)。また、作業員は、例えば、基準センサ情報画面RIに表示されている基準pH値と校正対象センサ情報画面CIに表示されている校正対象pH値との差が許容範囲から外れているため、センサ装置の校正を実行すると判断した場合、センサ校正装置10に表示されている「校正実行ボタンBX」を選択する操作(例えば、タップ)をして、センサ校正装置10にセンサ装置の校正の実行を指示する。これにより、センサ校正装置10は、作業員の指示に応じて、校正処理においてセンサ装置の校正を実行する(ステップS300の“YES”参照)。
続いて、図4を用いて、センサ校正装置10によってセンサ装置の校正を実行する校正処理について説明する。作業員の「校正実行ボタンBX」を選択する操作によってセンサ装置の校正の実行が指示されると、センサ校正装置10は、センサ装置の校正を実行し、校正された変換器20から出力(送信)されてきた校正後の校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を表示させる(ステップS310〜ステップS330参照)。より具体的には、センサ管理部120が、変換係数補正指示と変換係数補正量とを通信管理部130およびフィールドネットワーク30を介して出力(送信)する。これにより、センサ装置を構成する変換器20に備えたセンサ管理部220は、電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)し、校正対象センサCSから出力されている電圧値を校正された電圧−pH値変換式を用いて再度変換した校正後の校正対象pH値を、フィールドネットワーク30を介してセンサ校正装置10に出力(送信)する。図4に示した変換器20には、電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)したことによって、校正対象センサCSから出力された基準の緩衝液のpH値を表す電圧値が、校正後の校正対象pH値=6.97に変換されたことを示している。その後、センサ管理部120は、センサ管理部220から出力(送信)されてきた校正後の校正対象pH値を取得し、校正対象情報表示部142が、校正後の校正対象pH値を表す校正対象センサ情報画面を表示させる。図4に示したセンサ校正装置10には、センサ管理部220から出力(送信)されてきた校正対象pH値が、校正対象pH値=6.97(すなわち、校正後の校正対象pH値)であることを表した校正対象センサ情報画面CIを表示させている状態を示している。
作業員は、基準センサ情報画面RIと校正対象センサ情報画面CIとに基づいてセンサ装置の校正が正しく行われたか否かを判断し、判断した結果に応じてセンサ校正装置10を操作する。図4に示したセンサ校正装置10には、作業員による操作を受け付ける「再校正実行ボタンBA」および「校正終了ボタンBE」を示している。作業員は、例えば、基準センサ情報画面RIに表示されている基準pH値と校正対象センサ情報画面CIに表示されている校正後の校正対象pH値との差が許容範囲内であるため、センサ装置の校正が正しく行われたと判断した場合、センサ校正装置10に表示されている「校正終了ボタンBE」を選択する操作(例えば、タップ)をして、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正を終了することを指示する。これにより、センサ校正装置10は、作業員の指示に応じて、校正処理におけるセンサ装置の校正を終了する(ステップS400の“YES”参照)。また、作業員は、例えば、基準センサ情報画面RIに表示されている基準pH値と校正対象センサ情報画面CIに表示されている校正後の校正対象pH値との差が許容範囲内であるためセンサ装置の校正が正しく行われたと判断したが、異なるpH値の基準の緩衝液に取り替えてセンサ装置の校正を再び実行する場合、センサ校正装置10に表示されている「再校正実行ボタンBA」を選択する操作(例えば、タップ)をして、センサ校正装置10にセンサ装置の校正の再実行を指示する。これにより、センサ校正装置10は、作業員の指示に応じて、校正処理におけるセンサ装置の校正を再度実行する(ステップS400の“NO”参照)。
このように、センサ校正装置10は、校正対象のセンサ装置を構成する校正対象センサCSが設置されている位置で、フィールドネットワーク30を介して接続されているセンサ装置を構成する変換器20との間で通信を行い、センサ校正装置10によって測定した基準pH値と、校正対象のセンサ装置によって測定した校正対象pH値とを作業員に提示する。そして、センサ校正装置10は、作業員からの指示に応じて、フィールドネットワーク30を介して接続されている変換器20との間で通信を行い、変換器20が変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を、校正対象pH値が基準pH値と同じ値になるように補正(変更)することによって、センサ装置を校正する。これにより、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正では、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20が、校正対象センサCSが設置されている位置から離れた位置に設置されている場合でも、従来のように、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20が設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ装置の校正を行うことができる。つまり、センサ校正装置10を用いることによって、一人の作業員がセンサ装置の校正作業を行う場合でも、この作業員は、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20が設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ校正装置10を操作するのみで校正対象のセンサ装置の校正作業を行う(完結する)ことができる。
なお、プラントにおいては、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20が、校正対象センサCSが設置されている位置と同じ位置に設置されている場合も考えられる。この場合であっても、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して、変換器20が変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を、校正対象pH値が基準pH値と同じ値になるように補正(変更)することによって、センサ装置を校正する。これにより、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正では、作業員が手動で変換器20に変換係数を入力して補正(変更)する作業を行う必要がなく、作業員が誤った変換係数に補正(変更)してしまうことを回避して、センサ装置の校正を行うことができる。
このように、センサ校正装置10を用いた校正対象のセンサ装置の校正では、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20が設置されている位置に関わらず、作業員にとって煩雑な作業を解消し、センサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができる。
なお、上述したように、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して校正対象のセンサ装置に接続された状態でセンサ装置の校正を行う、つまり、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して接続されたセンサ装置に対して直接的に校正を行う場合について説明した。しかし、上述したように、フィールドネットワーク30には、プラントにおいてそれぞれの設備の稼働状態などを制御する上位の制御システムも接続されている。そして、この上位の制御システムも、変換器20が変換処理に用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)する機能を備えていることも考えられる。この場合、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30を介して接続されたセンサ装置を校正する際に、センサ装置に対して直接的に測定値出力指示や、変換係数補正指示および変換係数補正量を変換器20に直接的に出力(送信)するのではなく、上位の制御システムにそれぞれの指示を出力(送信)して、上位の制御システムを介して校正対象pH値を取得し、上位の制御システムによって電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)させるようにしてもよい。この場合、上述した、センサ校正装置10に備えたセンサ管理部120による校正対象pH値および校正対象センサCSの識別情報と、センサ装置の校正を行った日時に関する情報および変換係数補正量とを紐付けて記憶することによって行う、センサ装置を校正した履歴の管理を、上位の制御システムでも行うことができるようになる。
ここで、センサ管理部120または上位の制御システムにおいて、校正対象pH値および校正対象センサCSの識別情報と、センサ装置の校正を行った日時に関する情報および変換係数補正量とを紐付けて記憶している場合、記憶している情報は、例えば、センサ装置を校正した結果のレポートや、センサ装置に対する校正証明書などを発行する際の情報としてそのまま(変更や転記を行う必要がなく)活用することができると考えられる。また、センサ管理部120または上位の制御システムにおいて、センサ装置を校正した履歴を管理している場合、管理している情報は、例えば、変換係数補正量の時系列的な変化を監視することによって、センサ装置を構成する校正対象センサCSの劣化(寿命)の時期の診断(予測)や、故障の可能性の診断(予測)など、プラント内に配置されている設備の健全な運用(健全性)を保つための情報として活用することができると考えられる。
また、上述したように、センサ校正装置10は、通信手段としてプラント内に構築された専用の通信ネットワークであるフィールドネットワーク30を利用し、フィールドネットワーク30を介して接続された校正対象のセンサ装置を校正する場合について説明した。しかし、センサ校正装置10が利用する通信手段は、校正対象のセンサ装置に接続することができれば、通信手段の形態に関して限定されるものではない。つまり、センサ校正装置10は、フィールドネットワーク30以外の通信規格が適用された通信手段を利用して、校正対象のセンサ装置と直接的に接続される構成であってもよい。例えば、センサ校正装置10は、校正対象のセンサ装置と直接的に接続される無線通信を通信手段として利用して、センサ装置を校正する構成であってもよい。この場合の一例について以下に説明する。
図5は、本発明の実施形態におけるセンサ校正装置10によってセンサ装置、つまり、校正対象センサCSと変換器20とによって構成されるセンサ装置を校正している別の様子の一例を模式的に示した図である。図5に示した一例では、センサ校正装置10が無線通信40によって変換器20と接続されている様子を示している。つまり、図5に示した一例は、センサ校正装置10が、通信手段として無線通信40を利用して、校正対象のセンサ装置の校正を行う状態を示している。なお、以下の説明においては、フィールドネットワーク30を介して接続されるセンサ校正装置10および変換器20と区別するため、無線通信40によって接続されるセンサ校正装置10を「センサ校正装置10A」といい、無線通信40によって接続される変換器20を「変換器20A」という。
図5には、図3に示した一例と同様に、校正対象のセンサ装置を構成する校正対象センサCSが設置されている位置でリファレンスセンサRSと校正対象センサCSとの両方を同じ基準の緩衝液に浸漬させ、センサ校正装置10Aが測定したpH値と、センサ装置が測定したpH値とを作業員に提示している様子を模式的に示している。つまり、図5には、図3に示した一例と同様に、センサ校正装置10Aによってセンサ装置の校正を行う前(変換式(電圧−pH値変換式)の変換係数の補正(変更)を行う前)の状態を模式的に示している。
なお、無線通信40に適用される通信規格としては、例えば、無線LAN通信(いわゆる、WiFi(登録商標))などの無線通信規格、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))などの短距離無線通信規格、IrDA(登録商標)(Infrared Data Association)などの赤外線通信規格など、種々の通信規格が考えられる。
センサ校正装置10Aは、センサ校正装置10と同様に、リファレンスセンサRSが検出して出力した物理量を表す測定値に基づいて、接続されているセンサ装置の校正を行う。ただし、センサ校正装置10Aは、センサ校正装置10と異なり、無線通信40を介して校正対象のセンサ装置と接続されている。なお、センサ校正装置10Aの構成は、図1に示したセンサ校正装置10に備えた構成要素の内、通信管理部130が、無線通信によって変換器20Aとの間で様々情報をやり取り(送受信)するのみであり、その機能は、通信管理部130と同様である。そして、センサ校正装置10Aを構成するその他の構成要素は、図1に示したセンサ校正装置10に備えた対応する構成要素と同様である。また、変換器20Aの構成も、図1に示した変換器20に備えた構成要素の内、通信管理部230が、無線通信によって変換器20Aとの間で様々情報をやり取り(送受信)するのみであり、その機能は、通信管理部230と同様である。そして、変換器20Aを構成するその他の構成要素は、図1に示した変換器20に備えた対応する構成要素と同様である。従って、センサ校正装置10Aおよび変換器20Aを構成する構成要素や、その構成要素の動作および機能に関する詳細な説明は省略する。
センサ校正装置10Aも、センサ校正装置10と同様に、校正対象のセンサ装置を構成する校正対象センサCSが設置されている位置で、無線通信40を介して接続されているセンサ装置を構成する変換器20Aとの間で通信を行い、センサ校正装置10Aによって測定した基準pH値と、校正対象のセンサ装置によって測定した校正対象pH値とを作業員に提示する。そして、センサ校正装置10Aも、センサ校正装置10と同様に、作業員からの指示に応じて、無線通信40を介して接続されている変換器20Aとの間で通信を行い、変換器20Aが変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を、校正対象pH値が基準pH値と同じ値になるように補正(変更)することによって、センサ装置を校正する。これにより、センサ校正装置10Aによるセンサ装置の校正でも、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正と同様に、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20Aが、校正対象センサCSが設置されている位置から離れた位置に設置されている場合でも、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20Aが設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ装置の校正を行うことができる。つまり、センサ校正装置10Aを用いることによって、一人の作業員がセンサ装置の校正作業を行う場合でも、この作業員は、センサ校正装置10を用いた場合と同様に、校正対象センサCSが設置されている位置と変換器20Aが設置されている位置とそれぞれの位置の間を作業員が移動(往復)することなく、センサ校正装置10Aを操作するのみで校正対象のセンサ装置の校正作業を行う(完結する)ことができる。
なお、上述したように、プラントにおいては、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20Aが、校正対象センサCSが設置されている位置と同じ位置に設置されている場合も考えられる。この場合であっても、センサ校正装置10Aは、センサ校正装置10と同様に、無線通信40を介して、変換器20Aが変換処理で用いる電圧−pH値変換式の変換係数を補正(変更)することによって、センサ装置を校正する。これにより、センサ校正装置10Aによるセンサ装置の校正でも、センサ校正装置10によるセンサ装置の校正と同様に、作業員が手動で変換器20に変換係数を入力して補正(変更)する作業を行う必要がなく、作業員が誤った変換係数に補正(変更)してしまうことを回避して、センサ装置の校正を行うことができる。
このように、センサ校正装置10Aを用いた校正対象のセンサ装置の校正でも、センサ校正装置10を用いた校正対象のセンサ装置の校正と同様に、校正対象のセンサ装置を構成する変換器20Aが設置されている位置に関わらず、作業員にとって煩雑な作業を解消し、センサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができる。
なお、図5に示した一例では、センサ校正装置10Aが、無線通信40によって変換器20Aと接続される場合を示した。つまり、図5に示した一例では、センサ校正装置10Aが、校正対象のセンサ装置と直接的に接続される無線通信40を通信手段として利用して、校正対象のセンサ装置の校正を行う場合を示した。しかし、上述したように、センサ校正装置10と校正対象のセンサ装置とを接続することができれば、センサ校正装置10が利用する通信手段の形態は限定されるものではない。このため、センサ校正装置10は、校正対象のセンサ装置と直接的に接続される有線通信を通信手段として利用して、センサ装置を校正する構成であってもよい。ここで、有線通信に適用される通信規格としては、例えば、有線LAN(Local Area Network)などの有線通信規格、USB(Universal Serial Bus(登録商標))などの有線インターフェース規格など、種々の通信規格が考えられる。
なお、センサ校正装置10と変換器20とを有線通信によって接続する場合の構成や動作は、上述した説明から容易に考えることができるため、有線通信によって接続されるセンサ校正装置10および変換器20を構成する構成要素や、その構成要素の動作および機能に関する詳細な説明は省略する。
センサ校正装置10と変換器20とを有線通信によって接続する場合には、変換器20が、校正対象センサCSが設置されている位置から離れた位置に設置されている場合以外において、上述した説明と同様の効果を得ることができる。つまり、センサ校正装置10と変換器20とが有線通信によって接続されている場合には、作業員の移動(往復)は必要になるが、作業員が誤った変換係数に補正(変更)してしまうことを回避して、センサ装置の校正を行うことができる。なお、センサ校正装置10と変換器20との接続方法として、有線通信による接続に加えて、上述したフィールドネットワーク30を介した接続および無線通信40を介した接続のいずれか一方、または両方を行える場合には同様の効果を得ることができる。しかも、この場合においては、校正対象センサCSが設置されている位置と同じ位置に変換器20が設置されているときには、センサ校正装置10と変換器20とを接続する方法を作業員が選択して、センサ装置の校正作業を行うことができる。
上記に述べたとおり、本発明を実施するための形態によれば、センサ校正装置は、通信手段によって接続されている校正対象のセンサ装置が測定した校正対象測定値を取得し、センサ校正装置が測定した基準測定値と共に表示する。また、本発明を実施するための形態によれば、センサ校正装置は、入力されたセンサ装置の校正を実行する指示に応じて、校正対象のセンサ装置がセンサによって検出した物理量を測定値に変換する変換処理で用いる変換式の変換係数を補正(変更)することによって、センサ装置が出力する校正対象測定値が、センサ校正装置が測定した基準測定値と同じ値になるように校正する。このとき、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置が、通信手段によって接続されている校正対象のセンサ装置を校正する。これにより、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置が、校正対象のセンサ装置において、センサが設置されている位置と変換処理を行う変換器が設置されている位置とが離れているか否かに関わらず、校正対象のセンサ装置を校正することができる。言い換えれば、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置が、校正対象のセンサ装置がセンサと変換器とが一体になっている構成であるか、分離されている構成であるかに関わらず、校正対象のセンサ装置を校正することができる。
より具体的には、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置10が、通信手段であるフィールドネットワーク30や無線通信40を介して接続されている校正対象のセンサ装置が測定した校正対象測定値(実施形態においては校正対象pH値)を取得し、センサ校正装置10が測定した基準測定値(実施形態においては基準pH値)と共に表示して、プラントにおいてセンサ装置の校正作業を行う作業員に提示する。そして、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置10が、作業員の指示に応じて、通信手段であるフィールドネットワーク30や無線通信40を介して接続されているセンサ装置がセンサによって検出した物理量(実施形態においてはpH値)を測定値に変換する変換処理で用いる変換式(実施形態においては電圧−pH値変換式)の変換係数を補正(変更)することによって、センサ装置が出力する校正対象pH値が、センサ校正装置10が測定した基準pH値と同じ値になるように校正する。これにより、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置10が、センサ装置を構成するセンサ(実施形態においては校正対象センサCS)が設置されている位置と変換処理を行う変換器(実施形態においては変換器20)が設置されている位置とが離れているか否かに関わらず、センサ装置を校正することができる。
しかも、本発明を実施するための形態によれば、校正において補正(変更)する変換式の変換係数を、通信手段によって校正対象のセンサ装置に出力(送信)する。これにより、本発明を実施するための形態では、従来のような手動による校正とは異なり、誤った変換係数に補正(変更)をしてしまうことなく、校正対象のセンサ装置の校正を行うことができる。
これらのことにより、本発明を実施するための形態では、センサ校正装置を用いることによって、プラント内に配置された設備に設置されている校正対象のセンサ装置の校正を、より効率的に正確に行うことができる。そして、本発明を実施するための形態では、プラントにおいてセンサ装置の校正作業を行う作業員にとって煩雑な作業を解消し、一人の作業員がセンサ装置の校正作業を行う場合でも、この作業員がセンサ校正装置を操作するのみで、センサ装置の校正作業を行う(完結する)ことができる。
なお、本発明を実施するための形態では、リファレンスセンサRSと校正対象センサCSとのそれぞれが、ガラス管式の水素イオン濃度(pH)センサである場合を例として、校正対象センサCSによって測定した校正対象のセンサ装置が出力する測定値(校正対象pH値)を、リファレンスセンサRSによって測定したセンサ校正装置10の測定値(基準pH値)と同じ値に合わせ込む校正を行う場合を説明した。しかし、本発明のセンサ校正装置は、校正の基準とするリファレンスセンサによって測定したセンサ校正装置の測定値に合わせ込むことによって校正を行うセンサ装置であれば、校正対象のセンサ装置がいかなる物理量を測定するセンサ装置であっても、本発明の考え方を適用することができる。
なお、例えば、図1において示したセンサ校正装置10を構成する各構成要素による処理を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態のセンサ校正装置10に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
1・・・センサ校正システム
10,10A・・・センサ校正装置
110・・・センサ読み取り部
120・・・センサ管理部
130・・・通信管理部
140・・・インターフェース部
141・・・基準情報表示部(インターフェース部)
142・・・校正対象情報表示部(インターフェース部)
20,20A・・・変換器(センサ装置)
210・・・センサ読み取り部(センサ装置)
220・・・センサ管理部(センサ装置)
230・・・通信管理部(センサ装置)
240・・・インターフェース部(センサ装置)
30・・・フィールドネットワーク(通信手段)
40・・・無線通信(通信手段)
RS・・・リファレンスセンサ
CS・・・校正対象センサ
RM・・・基準測定器
CV・・・変換器

Claims (7)

  1. 予め定めた基準の物理量を、校正する対象のセンサ装置と共に測定することによって前記センサ装置を校正するセンサ校正装置であって、
    接続されている校正の基準とするリファレンスセンサが検出した前記物理量を読み取るセンサ読み取り部と、
    前記物理量を基準測定値に変換すると共に、通信手段によって前記センサ装置が前記物理量を測定した測定値を校正対象測定値として取得し、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた校正指示を、前記通信手段によって前記センサ装置に出力するセンサ管理部と、
    を備える、
    ことを特徴とするセンサ校正装置。
  2. 前記基準測定値と前記校正対象測定値との情報を提示し、前記センサ装置の校正の実行を指示する校正実行指示の入力を受け付けるインターフェース部、
    をさらに備え、
    前記センサ管理部は、
    入力された前記校正実行指示に応じて、前記校正指示を前記センサ装置に出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ校正装置。
  3. 前記センサ管理部は、
    前記センサ装置を構成する校正対象センサが検出した前記物理量を測定値に変換する際に用いる変換式の変換係数を、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた補正量の分だけ補正するように指示する前記校正指示と、前記補正量を表す変換係数補正量とを、前記センサ装置に出力する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンサ校正装置。
  4. 前記センサ装置は、
    前記校正対象センサと、前記変換式に基づいて前記物理量を測定値に変換する変換処理を行う変換器とが離れた位置に設置されており、
    前記センサ管理部は、
    前記通信手段によって接続されている前記変換器との間で、前記校正対象測定値、前記校正指示を送受信する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のセンサ校正装置。
  5. 前記通信手段は、
    前記センサ装置が設置されたプラント内に構築された専用の通信ネットワークである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のセンサ校正装置。
  6. 前記通信手段は、
    前記センサ装置と直接的に接続される無線通信または有線通信である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のセンサ校正装置。
  7. 予め定めた基準の物理量を、校正する対象のセンサ装置と共に測定することによって前記センサ装置を校正するセンサ校正装置を用いたセンサ校正方法であって、
    センサ読み取り部が、接続されている校正の基準とするリファレンスセンサが検出した前記物理量を読み取るセンサ読み取りステップと、
    センサ管理部が、前記物理量を基準測定値に変換すると共に、通信手段によって前記センサ装置が前記物理量を測定した測定値を校正対象測定値として取得し、前記基準測定値と前記校正対象測定値とに基づいた校正指示を、前記通信手段によって前記センサ装置に出力するセンサ管理ステップと、
    を含む、
    ことを特徴とするセンサ校正方法。
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