JP2018146493A - 計測機器および計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光を検出するセンサーを備えた計測機器の小型化を図ることができる技術を提供する。【解決手段】計測機器は、光を検出する第1センサーと、光以外の物理量を検出する第2センサーと、光が透過する第1の窓部を備え、且つ、第1センサーを用いた計測を行う第1モード、または、第2センサーを用いた計測を行う第2モードを選択する操作子と、を有し、第1センサーは、操作子によって第1モードが選択された場合に、第1の窓部を透過した光が到達する位置に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、計測機器および計測システムに関する。
光を検出するセンサーを備えた計測機器が知られている。例えば、特許文献1は、受光口と紫外線照度値を表示するデバイスとを有線で接続した照度計を開示する。
特開2012−108069号公報
ところで、特許文献1記載の計測機器は、受光口と紫外線照度値を表示するデバイスとが有線で接続された構成であるので、受光口と、計測機器の操作部とは、別々の領域に配置される。このため、従来の技術では、計測機器を小型化することが難しいといった問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光を検出するセンサーを備えた計測機器の小型化を図ることができる技術を提供することを、解決課題の一つとする。
以上の課題を解決するため、本発明に係る計測機器の一態様は、光を検出する第1センサーと、光以外の物理量を検出する第2センサーと、光が透過する第1の窓部を備え、且つ、前記第1センサーを用いた計測を行う第1モード、または、前記第2センサーを用いた計測を行う第2モードを選択する操作子と、を有し、前記第1センサーは、前記操作子によって前記第1モードが選択された場合に、前記第1の窓部を透過した光が到達する位置に配置されている。
前記態様によれば、操作子が第1の窓部を備えることで、操作子が配置されている領域内に第1の窓部が配置される。これにより、操作子が配置されている領域外に第1の窓部が配置される場合と比べて、計測機器を小型化することが容易になる。また、第1モードが選択された場合に第1の窓部を透過した光が到達する位置に、第1センサーが配置されていることで、第1モードにおいては、第1センサーに光を入射させることができ、第1センサーを用いた計測を行うことができる。
上述した計測機器の一態様において、前記第1センサーは、前記操作子によって前記第2モードが選択された場合に、前記操作子の前記第1の窓部以外の部分により遮光される位置に配置されている。この態様によれば、第2モードが選択された場合に操作子の第1の窓部以外の部分により遮光される位置に、第1センサーが配置されていることで、第1センサーを用いた計測を行わない場合において、第1センサーへの不要な光入射が抑制される。不要な光入射を抑制するために、操作子の第1の窓部以外の部分を用いることができるので、遮光のための他の部材(別体の部材)を用意しなくてよい。さらに、第1センサーを用いた計測を行わない場合に、遮光のための他の部材を、使用者が取り付ける手間を、省くことができる。
上述した計測機器の一態様において、前記操作子は、回転可能に設けられており、前記操作子を回転させることで、前記第1モードまたは前記第2モードを選択可能である。この態様によれば、操作子として、回転可能に設けられた回転方式のものを用いることで、例えばスライド方式のものを用いる場合と比べて、計測機器の小型化がより容易になる。
上述した計測機器の一態様において、前記操作子は、光が透過する第2の窓部を備え、前記第1の窓部の光透過特性と前記第2の窓部の光透過特性とが互いに異なる。この態様によれば、光透過特性が互いに異なる第1の窓部と第2の窓部とを備えることで、第1のセンサーを用いて、多様な計測を行うことができる。
上述した計測機器の一態様において、前記第2の窓部に、前記第1の窓部を透過した光と比べて、前記第2の窓部を透過した光を減衰させるフィルターが設けられている。この態様によれば、第1センサーを用いて、光の強さが互いに異なる環境での計測を行うことが容易になる。つまり、計測機器が第1の窓部および第2の窓部を備えることで、第1の窓部および第2の窓部のうち一方のみを備える場合と比べて、第1センサーを用いた計測のダイナミックレンジを広げることができる。
上述した計測機器の一態様において、前記第1センサーは、可視光および紫外光を検出可能であり、前記第1の窓部に、前記第2の窓部を透過した紫外光と比べて、前記第1の窓部を透過した紫外光を減衰させるフィルターが設けられており、前記第2の窓部に、前記第1の窓部を透過した可視光と比べて、前記第2の窓部を透過した可視光を減衰させるフィルターが設けられている。この態様によれば、第1センサーを用いて、波長域が互いに異なる光を計測することが容易になる。
上述した計測機器の一態様において、前記第1モードが選択された場合における前記第1センサーの出力値である第1出力値を取得し、前記第1センサーが遮光された場合における前記第1センサーの出力値である第2出力値を取得し、前記第1出力値から前記第2出力値を引くことで、補正された出力値を算出する、制御部を備える。この態様によれば、第1センサーの出力値として、第1センサーが遮光された場合における第2出力値の影響が抑制された、補正された出力値を得ることができる。第1センサーは、遮光された場合でも、ある程度の大きさの第2出力値を出力するが、第2出力値は、第1センサーで検出された光に対応するものではないので、第2出力値の影響は、抑制されることが好ましい。
上述した計測機器の一態様において、前記制御部は、前記操作子によって前記第2モードが選択された場合に前記第2出力値を取得する。この態様によれば、第2モードが選択される操作を利用して、第2出力値を取得することができる。第2モードが選択された場合に操作子の第1の窓部以外の部分により第1センサーを遮光することができるので、第1センサーが遮光された場合における第2出力値を取得することができる。第2モードが選択された後に第1モードが選択される場合に、第2出力値を準備しておくことができる。
上述した計測機器の一態様において、計測結果を外部機器へ通信する通信部を備える。この態様によれば、計測機器を外部機器と連携させて用いることができ、利便性が向上する。
以上の課題を解決するため、本発明に係る計測システムの一態様は、光を検出する第1センサーと、光以外の物理量を検出する第2センサーと、光が透過する第1の窓部を備え、且つ、前記第1センサーを用いた計測を行う第1モード、または、前記第2センサーを用いた計測を行う第2モードを選択する操作子と、計測結果を外部機器へ通信する通信部と、を有し、前記第1センサーは、前記操作子によって前記第1モードが選択された場合に、前記第1の窓部を透過した光が到達する位置に配置されている、計測機器と、当該計測機器の計測結果を表示する表示部を備える外部機器と、を有する。
前記態様によれば、計測機器の計測結果を、外部機器で表示することが可能となるので、利便性が向上する。また、計測機器の計測結果の表示手段として、外部機器を用いることで、計測機器の小型化を図ることができる。
本発明を適用した実施形態に係る計測機器の外観を示す斜視図である。 実施形態に係る計測機器の概略的な断面図である。 実施形態に係る計測機器の機能ブロック図である。 実施形態に係る計測機器における、光センサーのキャリブレーションの動作を示すフローチャートである。 実施形態の変形例1に係る計測機器の外観を示す斜視図である。 実施形態の変形例2に係る計測機器の外観を示す斜視図である。
以下、この発明の好適な実施の形態を、添付図面等を参照しながら詳細に説明する。ただし、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<実施形態>
図1は、本発明を適用した実施形態に係る計測機器1の外観を示す斜視図である。計測機器1は、使用者に選択された計測項目に対する計測を行う計測モードと、計測機器1の電源を切るオフモードとを備える。計測モードとしては、後述の光センサー33を用いた計測を行う計測モード(第1モード)と、後述の、光以外の物理量を検出するセンサー31等を用いた計測を行う計測モード(第2モード)とがある。図1に示す例において、計測項目は、カロリー、歩数、温度または照度である。つまり、計測機器1は、計測モードとして、カロリー計測モードと、歩数計測モードと、温度計測モードと、照度計測モードとを備える。これらの計測項目および計測モードは例示であり、計測項目および計測モードは、これらに限定されず、適宜変更してよい。計測モードまたはオフモードを、以下、モードと称することがある。
計測機器1は、操作部10を備え、操作部10は、使用者がモードを選択する操作子11を備える。操作子11は、計測機器1の筐体70に取り付けられている。操作子11としては、例えば、回転可能に設けられた回転方式のもの(ダイヤル)が用いられる。使用者は、操作子11を回転させることで、モードを選択することができる。
操作子11に、モード表示マーク121〜125が設けられている。モード表示マーク121〜125は、モードごとに設けられ、モードの種別を表すとともに、モードを選択する際に操作子11が設定されるべき位置を示す。
モード表示マーク121〜125は、操作子11の外周に沿って並んで配置されており、操作子11を回転させることで、操作子11の回転方向に移動する。筐体70に、モード決定位置マーク71が設けられている。使用者が、操作子11を回転させて、モード表示マーク121〜125のうち所望の計測項目に対応するマークを、モード決定位置マーク71の位置に合わせることで、モードが選択される。使用感を向上させる観点から、操作子11は、モード表示マーク121〜125の各々がモード決定位置マーク71の位置に合うごとに、つまり、各モードが選択されるたびに、クリック感(停止感)を生じさせることが好ましい。
計測機器1は、どのモードが選択されているかを表示する表示部20を備え、表示部20は、筐体70に設けられている。表示部20としては、例えば発光ダイオード(LED)が用いられ、また例えば液晶表示素子が用いられる。図1に示す例は、表示部20が、4つの表示用LED21を備える。4つの表示用LED21は、カロリー計測モード、歩数計測モード、温度計測モードおよび照度計測モードのそれぞれに対応し、モードが選択された場合に点灯する。
図2は、計測機器1の概略的な断面図であり、照度計測モードが選択された場合を示す。図2には、計測機器1で計測される光4、および、光4を放出する光源5も示す。
操作部10は、操作子11と、回転軸部材14と、ロータリースイッチ15とを備える。回転軸部材14は、計測機器1の筐体70を貫通して配置されている。回転軸部材14の一端に、操作子11が取り付けられており、操作子11は、回転軸部材14の回転軸の周りに回転することができる。回転軸部材14の他端に、ロータリースイッチ15が取り付けられており、ロータリースイッチ15は、筐体70の内部に配置された基板80に取り付けられている。操作子11を回転させて、ロータリースイッチ15を切り替えることで、モードが切り替えられる。
計測機器1は、センサー部30を備え、センサー部30は、物理量を検出するセンサーを、複数備える。複数のセンサーは、光を検出する光センサー(第1センサー)と、光以外の物理量を検出する少なくとも1つの他のセンサー(第2センサー)とを含む。図2に例示する計測機器1は、複数のセンサーとして、加速度を検出する加速度センサー31と、温度を検出する温度センサー32と、光を検出する光センサー33とを備える。加速度センサー31、温度センサー32および光センサー33は、基板80に取り付けられている。
カロリー計測モードおよび歩数計測モードでは、それぞれ、加速度センサー31を用いた計測が行われる。つまり、少なくとも、加速度センサー31で検出された加速度のデータに基づいて、計測が行われる。計測には、必要に応じて他のデータを用いてもよい。歩数は、例えば、加速度の変動回数を計数することで計測される。カロリーは、例えば、1歩当たりの消費カロリーに、加速度のデータを用いて算出される歩数を乗じることで、計測される。
温度計測モードでは、温度センサー32を用いた計測が行われる。つまり、少なくとも、温度センサー32で検出された温度のデータに基づいて、計測が行われる。計測には、必要に応じて他のデータを用いてもよい。温度は、例えば、温度センサー32により検出された温度のデータをそのまま用いることで、計測される。
照度計測モードでは、光センサー33を用いた計測が行われる。つまり、少なくとも、光センサー33で検出された光に係る物理量のデータに基づいて、計測が行われる。計測には、必要に応じて他のデータを用いてもよい。光センサー33としては、計測項目に応じて、適当な特性を備えるものを適宜選択して用いることができ、本例では、(可視光の)照度を検出できる光センサーが用いられる。照度は、例えば、光センサー33により検出された照度のデータをそのまま用いることで、計測される。
本例において、計測項目は、カロリー、歩数、温度または照度であり、計測モードは、カロリー計測モード、歩数計測モード、温度計測モードまたは照度計測モードである。これらの計測項目および計測モードに対応するよう、本例の計測機器1は、センサー部30に、加速度センサー31、温度センサー32および光センサー33を備える。上述のように、計測項目および計測モードは、本例のものに限定されず、適宜変更してよい。したがって、計測項目および計測モードに対応できるよう、適切な物理量が検出されるように、センサー部30の備えるセンサーも、本例のものに限定されず、適宜変更してよい。センサー部30の備えるセンサーは、例えば、気圧センサー、方位センサー、放射能センサー、ジャイロセンサーまたはGPS(Global Positioning System)センサー等であってよい。
基板80には、ロータリースイッチ15、加速度センサー31、温度センサー32および光センサー33とともに、表示用LED21、CPU(Central Processing Unit)41が取り付けられている。基板80には、これらの電子部品に限定されず、その他の電子部品が取り付けられていてもよい。電池90により、基板80に取り付けられた光センサー33等の電子部品に、電力が供給される。
照度計測モードにおいて、操作子11の上面に、光源5から放出された光4を入射させる。つまり、操作子11の上面が、照度計測モードにおいて計測機器1に光4を入射させる面111として用いられる。面111の法線方向と平行な方向から計測機器1を見ることを、平面視と称する。本例において、回転軸部材14の回転軸方向と平行な方向から計測機器1を見ることを、平面視と称することもできる。平面視において、操作子11に対して筐体70側(筐体70の内部側)を、下方側と呼ぶこととし、下方側の反対側を、上方側と呼ぶこととする。
光センサー33は、操作子11の下方側に配置されている。照度計測モードにおいては、操作子11の下方側に配置された光センサー33に、光4を入射させる必要がある。このため、操作子11は、光センサー33で検出する対象となる光4が透過する(通過する、入射する)窓部13(第1の窓部)を備える。窓部13は、空洞であってよい。さらに、筐体70は、光センサー33の上方側に、光4が透過する開口部(貫通部)72を備える。
開口部72には、必要に応じて、光4を透過させる部材73を設けてよい。部材73は、例えば、開口部72にゴミが入らないようにして光センサー33を保護する部材であってよく、また例えば、光4を拡散させる部材であってよく、また例えば、光4を集光する部材であってよい。
窓部13は、操作子11の、照度計測を示すモード表示マーク(後述の照度計測モード表示マーク)125が配置されている位置に、設けられている。光センサー33は、照度計測モードが選択された場合に照度計測モード表示マーク125が配置される位置の下方側に、設けられている。したがって、照度計測モードが選択された場合に、窓部13の下方側に、光センサー33が配置される。
つまり、照度計測モードが選択された場合に窓部13を透過した光4が到達する位置に、光センサー33が配置されている。あるいは、照度計測モードが選択された場合に、光センサー33の光4が入射する面に対して垂直方向から見た平面視において窓部13と光センサー33とが重なりを持つ位置に、窓部13および光センサー33が配置されているということもできる。
本実施形態によれば、操作子11が窓部13を備えることで、操作子11が配置されている領域内に窓部13が配置される。これにより、操作子11が配置されている領域外に窓部13が配置される場合と比べて、計測機器1を小型化することが容易になる。
照度計測モードが選択された場合に窓部13を透過した光4が到達する位置に、光センサー33が配置されていることで、照度計測モードにおいては、光センサー33に光4を入射させることができ、照度を計測することができる。
操作子11に窓部13を設ける構成により、操作子11に窓部13を設けない場合と比べて、計測機器1の外装デザインを多様化することができる。
窓部13には、必要に応じて、光4を透過させる部材を設けてもよい。この部材は、例えば、窓部13へのゴミの侵入を防止して光センサー33を保護する部材であってよく、また例えば、光4を拡散させる部材であってよく、また例えば、光4を集光する部材であってよい。
操作子11の窓部13以外の部分(平面視で窓部13の外側の部分)は、光4を遮光する部材となる。したがって、照度計測モード以外の他のモード(オフモード、カロリー計測モード、歩数計測モードまたは温度計測モード)が選択された場合は、操作子11の窓部13以外の部分により遮光されることで、光4が光センサー33に到達しない。
つまり、照度計測モード以外の他のモードが選択された場合に操作子11の窓部13以外の部分により遮光される位置に、光センサー33が配置されている。あるいは、照度計測モード以外の他のモードが選択された場合に窓部13を透過した光4が到達しない位置に、光センサー33が配置されているということもできる。またあるいは、照度計測モード以外の他のモードが選択された場合に、窓部13と光センサー33とが平面視で重なりを持たない位置に、窓部13および光センサー33が配置されているということもできる。
照度計測モード以外の他のモードが選択された場合に操作子11の窓部13以外の部分により遮光される位置に、光センサー33が配置されていることで、照度の計測を行わない場合において、光センサー33または他の電子部品への不要な光入射が抑制される。不要な光入射を抑制するために、操作子11の窓部13以外の部分を用いることができるので、遮光のための他の部材(別体の部材)を用意しなくてよい。さらに、照度の計測を行わない場合に、遮光のための他の部材を、使用者が取り付ける手間を、省くことができる。
なお、図2に示す例では、基板80の上方側(操作子11側)の面に、光センサー33が取り付けられ、基板80の下方側(操作子11と反対側)の面に、加速度センサー31および温度センサー32が取り付けられている。このように、光4を入射させる光センサー33は基板80の上方側(操作子11側)の面に取り付け、その他のセンサーである加速度センサー31等は基板80の下方側(操作子11と反対側)の面に取り付けることで、基板80の両面を有効に利用して、複数のセンサーを取り付けることができ、計測機器1の小型化が図られる。
なお、計測機器1は、電池90により駆動される携帯型の機器である。このため、使用者の手等により、計測機器1の姿勢を、つまり、操作子11の光4を入射させる面111が向く方向を、調整することが容易である。
図3は、計測機器1の機能ブロック図である。図3には、計測機器1と連携して用いられる外部機器2も示す。
計測機器1は、操作部10と、表示部20と、センサー部30と、制御部40と、記憶部50と、通信部60とを備える。CPU41は、記憶部50に記憶されている制御プログラムを実行することによって、計測機器1を制御する制御部40として機能する。記憶部50は、例えば半導体メモリーから構成され、制御部40が実行する制御プログラム、および、計測を行うために用いられる各種のデータを記憶する。
使用者が操作部10の操作子11を操作することで、ロータリースイッチ15が切り替わり、モードが選択される。選択されたモードを示すデータが、制御部40に入力される。制御部40は、選択されたモードを示すデータを表示部20に出力し、表示部20は、どのモードが選択されているかを表示する。
センサー部30が備える各センサー(加速度センサー31、温度センサー32または光センサー33)から、検出された物理量を示すデータが、制御部40に出力される。制御部40は、選択されたモードを示すデータに基づき、選択されたモードにおいて、どのセンサーから出力されたデータを用いて計測を行うか(計測値を求めるか)判定する。制御部40は、選択されたモードにおいて用いるべきと判定されたセンサーから入力された、物理量を示すデータに基づいて、計測値を求める。なお、計測値は、数値に限定されず、数値以外の表現で示されるもの(例えば、状況を表す言葉等)であってもよい。
計測のために、センサー部30が備えるセンサーから出力されたデータ以外の他のデータ(例えば、カロリー計測モードにおける、1歩当たりの消費カロリーを示すデータ)を用いてもよい。このような他のデータは、記憶部50に記憶されており、記憶部50から制御部40に出力されて、制御部40により用いられる。
このようにして、選択されたモードにおける計測が行われる。計測値を示すデータは、制御部40から通信部60に出力される。通信部60は、無線であっても有線であってもよい。通信部60は、計測値を示すデータを、外部機器2に送信する(計測結果を外部機器2へ通信する)。計測機器1と外部機器2とを含んで、計測システム3が構成される。
外部機器2は、例えば、腕時計型電子機器等のウェアラブル機器である。外部機器2は、ウェアラブル機器に限定されず、例えば、スマートホン、パーソナル・コンピューター等の電子機器であってもよい。外部機器2は、計測機器1の計測結果を表示する表示部110を備え、計測機器1の通信部60から受信した、計測値を示すデータに基づいて、計測結果を表示部110に表示する。
計測機器1が通信部60を備えることで、計測機器1を外部機器2と連携させて用いることができ、例えば、計測結果を外部機器2で表示することが可能となるので、利便性が向上する。また、計測機器1の計測結果の表示手段として、外部機器2を用いることで、計測機器1の小型化を図ることができる。
次に、光センサー33のキャリブレーションについて説明する。光センサー33のキャリブレーションは、制御部40により実行される。
図4は、光センサー33のキャリブレーションの動作を示すフローチャートである。光センサー33のキャリブレーションは、以下のステップS1〜S3を含む。
ステップS1では、照度計測モードが選択された場合(つまり、光センサー33に光4が到達する場合)における光センサー33の出力値A(第1出力値)を取得する。
ステップS2では、光センサー33が遮光された場合(つまり、光センサー33に光4が到達されない場合)における光センサー33の出力値B(第2出力値)を取得する。
ステップS3では、出力値Aから出力値Bを引くことで、補正された出力値Cを算出する。
このキャリブレーションにより、光センサー33が遮光された場合における出力値Bの影響が抑制された、補正された出力値Cを得ることができる。光センサー33は、遮光された場合でも、ある程度の大きさの出力値B(例えば暗電流に起因する出力値B)を出力するが、この出力値Bは、光センサー33で検出された光4に対応するものではないので、出力値Bの影響は、抑制されることが好ましい。なお、ステップS2(出力値Bの取得)は、ステップS1(出力値Aの取得)の前に行われてよい。
出力値Bを取得するステップS2は、以下に説明するように、照度計測モードが選択されるまでの操作子11の操作中に行うことができる。
まず、図1に示す例における、モード表示マーク121〜125の配置態様について、さらに説明する。オフモード、カロリー計測モード、歩数計測モード、温度計測モード、および、照度計測モードのモード表示マークを、それぞれ、オフモード表示マーク121、カロリー計測モード表示マーク122、歩数計測モード表示マーク123、温度計測モード表示マーク124、および、照度計測モード表示マーク125と称する。
オフモード表示マーク121がモード決定位置マーク71に合う操作子11の位置、つまり、オフモードが選択される位置を、オフ位置と称する。カロリー計測モード表示マーク122がモード決定位置マーク71に合う操作子11の位置、つまり、カロリー計測モードが選択される位置を、カロリー計測位置と称する。歩数計測モード表示マーク123がモード決定位置マーク71に合う操作子11の位置、つまり、歩数計測モードが選択される位置を、歩数計測位置と称する。温度計測モード表示マーク124がモード決定位置マーク71に合う操作子11の位置、つまり、温度計測モードが選択される位置を、温度計測位置と称する。照度計測モード表示マーク125がモード決定位置マーク71に合う操作子11の位置、つまり、照度計測モードが選択される位置を、照度計測位置と称する。
図1に示す例で、オフモード表示マーク121、カロリー計測モード表示マーク122、歩数計測モード表示マーク123、温度計測モード表示マーク124、および、照度計測モード表示マーク125は、操作子11の回転方向(周方向)に関し、順に設けられている。つまり、操作子11の位置を、オフ位置から照度計測位置まで変化させる途中に、カロリー計測位置、歩数計測位置および温度計測位置が設けられており、カロリー計測位置、歩数計測位置および温度計測位置が経由される。オフモードから出発して、照度計測モードを選択する場合、照度計測モードが選択されるまでの途中で、カロリー計測モード、歩数計測モードおよび温度計測モードが選択される。
上述のように、オフモード、カロリー計測モード、歩数計測モードまたは温度計測モードが選択された場合は、操作子11の窓部13以外の部分により遮光されることで、光センサー33に光4が到達されない。
したがって、照度計測モードが選択されるまでの途中において、カロリー計測モード、歩数計測モードおよび温度計測モードのいずれかのモードが選択された場合に、光センサー33の出力値を取得することで、出力値Bを取得することができる。なお、オフモードが選択された場合に、出力値Bを取得してもよい。
このように、照度計測モードが選択されるまでの操作子11の操作中に、照度計測モード以外の他のモードが選択される操作を利用して、出力値Bを取得することができる。出力値Bを取得する操作を、照度計測モードを選択する操作とは別の操作として設けなくてよいので、利便性が向上する。照度計測モード以外の他のモードが選択された場合に操作子11の窓部13以外の部分により光センサー33を遮光することができるので、光センサー33が遮光された場合における出力値Bを取得することができる。照度計測モード以外の他のモードが選択された後に照度計測モードが選択される場合に、出力値Bを準備しておくことができる。
出力値Bを取得するステップS2は、以下に説明するように、より好ましくは、温度計測モードが選択された場合に行うことができる。
図1に示す例で、温度計測モード表示マーク124は、操作子11の回転方向に関し、他のモード表示マーク121〜123と比べて、照度計測モード表示マーク125の最も近くに設けられている。つまり、温度計測位置から照度計測位置までの間には、他のモードが介在せず、温度計測モードが、照度計測モードが選択されるまでに経由される最後のモードとなる。
このような事情を勘案すると、温度計測モードが選択された場合は、他のモード(オフモード、カロリー計測モードまたは歩数計測モード)が選択された場合と比べて、その後、照度計測モードが選択される蓋然性が高いといえる。このため、出力値Bの取得を、温度計測モードが選択された場合に行うことで、他のモードが選択された場合に行う態様と比べて、出力値Bの取得を、効率的に行うことができる。また、照度計測モードの計測時に近い時点における出力値Bを取得することができるので、補正された出力値Cの精度を、より向上させることができる。
<変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様および実施形態は、任意に選択された一または複数を、適宜に組み合わせることもできる。
<変形例1>
図5は、上述の実施形態の変形例1に係る計測機器1の外観を示す斜視図である。変形例1に係る計測機器1は、光センサー33を用いた計測を行う、2つの照度計測モードを備える。第1の照度計測モードは、暗い環境での照度計測に適し、このモードを、照度(暗)計測モードと呼ぶこととする。第2の照度計測モードは、明るい環境での照度計測に適し、このモードを、照度(明)計測モードと呼ぶこととする。操作子11により、オフモード、カロリー計測モード、歩数計測モード、温度計測モード、照度(暗)計測モード、または、照度(明)計測モードを選択することができる。
変形例1においては、操作子11に、窓部13に加えて、窓部16(第2の窓部)が設けられている。窓部13は、照度(暗)計測モードに用いられ、窓部16は、照度(明)計測モードに用いられる。窓部16は、照度(明)計測モードを示すモード表示マーク126が配置されている位置に設けられている。
照度(暗)計測モードが選択された場合に、窓部13を透過した光4が、光センサー33に到達して検出され、照度(明)計測モードが選択された場合に、窓部16を透過した光4が、光センサー33に到達して検出される。つまり、光センサー33は、照度(暗)計測モードが選択された場合に、窓部13を透過した光4が到達する位置に、そして、照度(明)計測モードが選択された場合に、窓部16を透過した光4が到達する位置に、配置されている。このようにして、照度(暗)計測モードと照度(明)計測モードとで、それぞれ、互いに異なる窓部13と窓部16とを用いて、計測を行うことができる。
明るさの環境は、例えば、蝋燭で照明された室内のような暗い環境から、晴天のスキー場のような明るい環境まで変化し得る。このため、例えば、蝋燭で照明された室内の照度を計測できるような感度の高い光センサー33を用いた場合、晴天のスキー場の照度を計測しようとすると、そのままでは光センサー33が飽和してしまい、正確な計測ができない。
このため、照度(明)計測モードに用いられる窓部16に、照度(暗)計測モードに用いられる窓部13を透過した光4と比べて、窓部16を透過した光4を減衰させるフィルター161が設けられている。
窓部16は、フィルター161が設けられていることで、窓部13と比べて、明るい環境での計測に用いるのに適する。言い換えると、窓部13は、窓部16と比べて、暗い環境での計測に適する。このように、変形例1に係る計測機器1を用いることで、光センサー33を用いて、明るさ(光の強さ)が互いに異なる環境での計測を行うことが容易になる。つまり、計測機器1が窓部13および窓部16を備えることで、窓部13および窓部16のうち一方のみを備える場合と比べて、光センサー33を用いた計測のダイナミックレンジを広げることができる。
<変形例2>
図6は、上述の実施形態の変形例2に係る計測機器1の外観を示す斜視図である。変形例2に係る計測機器1は、光センサー33を用いて光4を計測する計測モードとして、2つの計測モードを備える。光4を計測する第1の計測モードは、(可視光の)照度を計測する照度計測モードである。光4を計測する第2の計測モードは、紫外線(UV)の強度を計測するUV計測モードである。操作子11により、オフモード、カロリー計測モード、歩数計測モード、温度計測モード、照度計測モード、または、UV計測モードを選択することができる。
変形例2においては、操作子11に、窓部13に加えて、窓部17(第2の窓部)が設けられている。窓部13は、照度計測モードに用いられ、窓部17は、UV計測モードに用いられる。窓部17は、UV計測モードを示すモード表示マーク127が配置されている位置に設けられている。
変形例2においては、光センサー33として、可視光および紫外光を検出可能な光センサーが用いられる。照度計測モードが選択された場合に、窓部13を透過した光4が、光センサー33に到達して検出され、UV計測モードが選択された場合に、窓部17を透過した光4が、光センサー33に到達して検出される。つまり、光センサー33は、照度計測モードが選択された場合に、窓部13を透過した光4が到達する位置に、そして、UV計測モードが選択された場合に、窓部17を透過した光4が到達する位置に、配置されている。このようにして、照度計測モードとUV計測モードとで、それぞれ、互いに異なる窓部13と窓部17とを用いて、計測を行うことができる。
照度計測モードに用いられる窓部13に、UV計測モードに用いられる窓部17を透過した紫外光と比べて、窓部13を透過した紫外光を減衰させるフィルター131が設けられている。そして、UV計測モードに用いられる窓部17に、照度計測モードに用いられる窓部13を透過した可視光と比べて、窓部17を透過した可視光を減衰させるフィルター171が設けられている。
照度計測モードに用いられる窓部13は、フィルター131が設けられていることで、窓部17と比べて、不要な紫外光を減衰させた光4を、光センサー33に入射させることができる。これにより、照度の計測の精度の向上を図ることができる。また、UV計測モードに用いられる窓部17は、フィルター171が設けられていることで、窓部13と比べて、不要な可視光を減衰させた光4を、光センサー33に入射させることができる。これにより、UVの計測の精度の向上を図ることができる。このように、変形例2に係る計測機器1を用いることで、光センサー33を用いて、波長域が互いに異なる光を計測することが容易になる。
変形例1および変形例2で説明したように、計測機器1は、光センサー33を用いて光4を計測する計測モードを、複数備えてもよい。光4を計測する計測モードを複数備える場合、光4を計測する個々の計測モードに対応するように、操作子11は、光透過特性が互いに異なる複数の窓部13等を備えることができる。光透過特性が互いに異なる複数の窓部13等を備えることで、光センサー33を用いて、多様な計測を行うことができる。光透過特性を調整するために設けられるフィルター等の部材の特性は、光センサー33の特性および計測モードの要求に応じて、適宜調整してよい。
さらに、例えば以下のような変形も可能である。
上述の実施形態および変形例では、操作子11として回転方式のものを例示したが、操作子11は、回転方式のものに限定されず、例えばスライド方式のものであってもよい。なお、操作子11として、回転方式のものを用いることで、例えばスライド方式のものを用いる場合と比べて、計測機器1の小型化がより容易になる。
操作子11に設けられた窓部13等を透過した光4は、必要に応じ、ミラー等の光学系を介して、光センサー33に到達させるようにしてもよい。
光センサー33として、可視光または紫外光を検出するものを例示したが、光センサー33が検出可能な波長域は特に限定されず、例えば赤外光であってもよい。
計測モードとして、1つの計測モードにおいて1個の(1種類の物理量を検出する)センサーを用いて計測を行うものを例示したが、計測モードは、必要に応じ、1つの計測モードにおいて複数個の(複数種の物理量を検出する)センサー(例えば、加速度センサー31、温度センサー32および光センサー33)を用いて計測を行うものであってもよい。
光センサー33のキャリブレーションについて、照度計測モードを例に説明したが、光センサー33のキャリブレーションは、照度計測モードに限定されず、光センサー33を用いて光4を計測する計測モードに適用してよい。
また、光センサー33のキャリブレーションについて、照度計測モード(光センサー33を用いた計測を行う計測モード)以外の他のモードが選択された場合に、出力値Bを取得する態様について例示した。このような態様に限定されず、操作子11が、照度計測モード(光センサー33を用いた計測を行う計測モード)以外の他のモードが選択される位置同士の間の位置に配置されて、光センサー33が操作子11の窓部13等以外の部分により遮光された場合に、出力値Bを取得してもよい。
1…計測機器、2…外部機器、3…計測システム、4…光、5…光源、10…操作部、11…操作子、13…窓部、14…回転軸部材、15…ロータリースイッチ、16…窓部、17…窓部、20…表示部、21…表示用LED、30…センサー部、31…加速度センサー、32…温度センサー、33…光センサー、40…制御部、41…CPU、50…記憶部、60…通信部、70…筐体、71…モード決定位置マーク、72…開口部、73…光を透過させる部材、80…基板、90…電池、110…表示部、111…計測機器に光を入射させる面(操作子の上面)、121…オフモード表示マーク、122…カロリー計測モード表示マーク、123…歩数計測モード表示マーク、124…温度計測モード表示マーク、125…照度計測モード表示マーク(照度(暗)計測モード表示マーク)、126…照度(明)計測モード表示マーク、127…UV計測モード表示マーク、131…フィルター、161…フィルター、171…フィルター。

Claims (10)

  1. 光を検出する第1センサーと、
    光以外の物理量を検出する第2センサーと、
    光が透過する第1の窓部を備え、且つ、前記第1センサーを用いた計測を行う第1モード、または、前記第2センサーを用いた計測を行う第2モードを選択する操作子と、を有し、
    前記第1センサーは、前記操作子によって前記第1モードが選択された場合に、前記第1の窓部を透過した光が到達する位置に配置されている、計測機器。
  2. 前記第1センサーは、前記操作子によって前記第2モードが選択された場合に、前記操作子の前記第1の窓部以外の部分により遮光される位置に配置されている、請求項1に記載の計測機器。
  3. 前記操作子は、回転可能に設けられており、
    前記操作子を回転させることで、前記第1モードまたは前記第2モードを選択可能である、請求項1または2に記載の計測機器。
  4. 前記操作子は、光が透過する第2の窓部を備え、
    前記第1の窓部の光透過特性と前記第2の窓部の光透過特性とが互いに異なる、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の計測機器。
  5. 前記第2の窓部に、前記第1の窓部を透過した光と比べて、前記第2の窓部を透過した光を減衰させるフィルターが設けられている、請求項4に記載の計測機器。
  6. 前記第1センサーは、可視光および紫外光を検出可能であり、
    前記第1の窓部に、前記第2の窓部を透過した紫外光と比べて、前記第1の窓部を透過した紫外光を減衰させるフィルターが設けられており、
    前記第2の窓部に、前記第1の窓部を透過した可視光と比べて、前記第2の窓部を透過した可視光を減衰させるフィルターが設けられている、請求項4に記載の計測機器。
  7. 前記第1モードが選択された場合における前記第1センサーの出力値である第1出力値を取得し、
    前記第1センサーが遮光された場合における前記第1センサーの出力値である第2出力値を取得し、
    前記第1出力値から前記第2出力値を引くことで、補正された出力値を算出する、制御部を備える、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の計測機器。
  8. 前記制御部は、前記操作子によって前記第2モードが選択された場合に前記第2出力値を取得する、請求項7に記載の計測機器。
  9. 計測結果を外部機器へ通信する通信部を備えた請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の計測機器。
  10. 光を検出する第1センサーと、
    光以外の物理量を検出する第2センサーと、
    光が透過する第1の窓部を備え、且つ、前記第1センサーを用いた計測を行う第1モード、または、前記第2センサーを用いた計測を行う第2モードを選択する操作子と、
    計測結果を外部機器へ通信する通信部と、を有し、
    前記第1センサーは、前記操作子によって前記第1モードが選択された場合に、前記第1の窓部を透過した光が到達する位置に配置されている、計測機器と、
    当該計測機器の計測結果を表示する表示部を備える外部機器と、
    を有する計測システム。
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