JP2018145920A - 車両のオイル循環システム - Google Patents
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Abstract
【課題】システムの複雑化を抑制しつつ、化学蓄熱装置の再生時の熱量を確保し、再生時間を短縮することができる車両のオイル循環システムを提供する。【解決手段】化学蓄熱装置11の再生時には、制御部30は、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御する。すなわち、化学蓄熱装置11の再生時には、オイルクーラ10に流れる冷却水が減少することにより、オイル循環系統2を循環するオイルの温度が高くなる。これにより、オイルと熱交換可能に配置されている反応器12では、反応媒体の脱離を行っている反応材18が、オイルから熱を吸熱することができる。更に、制御部30がオイルクーラへ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御すればよいだけであるため、システムが複雑になることを抑制できる。【選択図】図1
Description
本発明は、車両のオイル循環システムに関する。
従来の車両のオイル循環システムとしては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載のオイル循環システムは、オイル循環系統のオイルパンに化学蓄熱装置を備えている。エンジンの起動時においては、化学蓄熱装置でオイルを加熱している。また、エンジンが高温になるときは、オイルを冷却している。
ここで、化学蓄熱装置がオイルの加熱を行った後は、反応器から反応媒体を吸着器へ戻す再生が行われる。再生時には、反応器の反応材が熱を吸収することによって、反応媒体の脱離を行う。しかしながら、上記従来技術においては、再生時に反応材が反応媒体を脱離するための熱量が不十分となる場合があった。一方、当該熱量を確保するための機構を設ける場合、システムが複雑になるという問題がある。
本発明の目的は、システムの複雑化を抑制しつつ、化学蓄熱装置の再生時の熱量を確保し、再生時間を短縮することができる車両のオイル循環システムを提供することである。
本発明の一態様に係る車両のオイル循環システムは、車両のオイル循環システムであって、オイルを循環させるオイル循環系統と、冷却水を循環させる冷却水循環系統と、オイル循環系統に設けられ、オイルを加熱する化学蓄熱装置と、オイル循環システムを制御する制御部と、を備え、オイル循環系統は、オイルを圧送するオイルポンプと、冷却水循環系統の冷却水とオイルとの間で熱交換可能なオイルクーラと、を備え、冷却水循環系統は、冷却水を圧送する冷却水ポンプと、外気と冷却水との間で熱交換可能なラジエータと、を備え、化学蓄熱装置は、オイルに対して熱交換可能に配置され、反応媒体と化学反応して熱を発生させる反応材を有する反応器と、反応媒体を吸着する吸着材を有する吸着器と、反応器と吸着器とを接続する反応媒体流通系と、反応媒体流通系に設けられた開閉弁と、を備え、制御部は、開閉弁を開弁として反応器でオイルを加熱した後、オイルが第1の温度以上となると、開閉弁を閉弁とすると共に、第1の循環量に係る冷却水がオイルクーラに流れるように冷却水循環系統を制御し、化学蓄熱装置の再生時に、オイルクーラへ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統を制御する。
このような車両のオイル循環システムにおいて、制御部は、開閉弁を開弁として反応器でオイルを加熱した後、オイルが第1の温度以上となると、開閉弁を閉弁とすると共に、第1の循環量に係る冷却水がオイルクーラに流れるように冷却水循環系統を制御する。これにより、オイルが反応器で十分に加熱され、第1の温度以上になった後は、第1の循環量に係る冷却水をオイルクーラに流すことにより、オイルを冷却することができる。その一方で、化学蓄熱装置の再生時には、制御部は、オイルクーラへ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統を制御する。すなわち、化学蓄熱装置の再生時には、オイルクーラに流れる冷却水が減少することにより、オイル循環系統を循環するオイルの温度が高くなる。これにより、オイルと熱交換可能に配置されている反応器では、反応媒体の脱離を行っている反応材が、オイルから熱を吸熱することができる。このように、オイルの温度を高くすることにより、化学蓄熱装置の再生時の熱量を確保できる。更に、制御部がオイルクーラへ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統を制御すればよいだけであるため、システムが複雑になることを抑制できる。以上により、システムの複雑化を抑制しつつ、化学蓄熱装置の再生時の熱量を確保し、再生時間を短縮することができる。
制御部は、冷却水ポンプの回転数を制御することによって、オイルクーラへ流れる冷却水の循環量を制御してよい。この場合、冷却水ポンプの回転数を制御するだけのシンプルな動作にて、オイルクーラへ流れる冷却水の循環量を制御できる。
制御部は、オイルクーラをバイパスするバイパス流路へ冷却水を流すことによって、オイルクーラへ流れる冷却水の循環量を制御してよい。この場合には、冷却水ポンプの回転数を変化させることなく、又は回転数の変化を抑制した状態にて、オイルクーラへ流れる冷却水の循環量を制御できる。
本発明によれば、システムの複雑化を抑制しつつ、化学蓄熱装置の再生時の熱量を確保し、再生時間を短縮することができる車両のオイル循環システムが提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両のオイル循環システムを示す概略構成図である。図1において、オイル循環システム1は、内燃機関であるエンジン3を搭載した車両Sに具備されている。車両Sのオイル循環システム1は、オイル循環系統2と、冷却水循環系統4と、化学蓄熱装置11と、制御部30と、を備えている。
オイル循環系統2は、エンジン3内の各部を潤滑するためのオイルを循環させる。オイル循環系統2は、オイルパン8と、オイルポンプ9と、オイルクーラ10とを備えている。オイルパン8は、オイルを溜めておく。エンジン3内の各部を流れたオイルは、配管15を介してオイルパン8に戻る。オイルポンプ9は、オイルパン8に溜められたオイルを吸い上げてエンジン3に向けて圧送する。オイルクーラ10は、冷却水循環系統4の冷却水とオイルとの間で熱交換可能な機器である。オイルクーラ10は、オイルの温度が高くなり過ぎたときに、冷却水によりオイルを所定温度に冷却する。オイルクーラ10を通過したオイルは、配管16,17を介してエンジン3に供給される。なお、オイルを冷却する理由は、オイルの過昇温による劣化を防ぐためである。
冷却水循環系統4は、冷却水ポンプ40と、ラジエータ41と、を備えている。冷却水ポンプ40は、冷却水を圧送する。冷却水ポンプ40から圧送された冷却水は、配管42を介してオイルクーラ10へ流れる。また、オイルクーラ10を通過した冷却水は、配管43を介してラジエータ41へ戻る。ラジエータ41は、外気と冷却水との間で熱交換可能な機器である。ラジエータ41で冷却された冷却水は、再び冷却水ポンプ40でオイルクーラ10へ流れる。
また、配管42の中途位置からエンジン3へ向かって分岐する配管44が設けられる。また、エンジン3から配管43を介してラジエータ41へ接続される配管46が設けられる。これらの配管44,46は、オイルクーラ10をバイパスするバイパス流路として機能する。冷却水ポンプ40とオイルクーラ10との間には弁47が設けられる。また、冷却水ポンプ40とエンジン3との間には弁48が設けられる。これらの弁47,48の調整によって、オイルクーラ10への冷却水の循環量を調整することができる。
化学蓄熱装置11は、電力等の外部エネルギーを必要とせずに、オイルを加熱(暖機)する。具体的には、化学蓄熱装置11は、吸熱反応によって反応器12の反応材18(後述)から反応媒体を脱離させ、その脱離した反応媒体を吸着器13(後述)に蓄えると共に、反応媒体を反応器12に供給して反応材18と反応媒体とを化学反応させ、その時の反応熱によりオイルを加熱する。即ち、化学蓄熱装置11は、可逆的な化学反応を利用して、オイルからの熱を蓄えると共にオイルに熱を供給する装置である。本実施形態では、反応媒体はアンモニア(NH3)である。
化学蓄熱装置11は、反応器12と、吸着器13と、NH3流通系14(反応媒体流通系)と、開閉弁21と、を備えている。反応器12は、例えばエンジン3の外壁面に取り付けられ固定されている。反応器12は、オイルが流れるオイル配管16を介してオイルクーラ10と接続されていると共に、オイルが流れるオイル配管17を介してエンジン3と接続されている。反応器12は、オイルに対して熱交換可能に配置されている。
反応器12は、NH3が供給されるとNH3との化学反応により発熱すると共に、オイルの熱が与えられるとNH3を脱離する反応材18を含んでいる。反応材18としては、組成式MXaで表されるハロゲン化物が用いられる。Mは、Mg、CaまたはSr等のアルカリ土類金属、若しくはCr、Mn、Fe、Co、Ni、CuまたはZn等の遷移金属である。Xは、Cl、BrまたはI等である。aは、Mの価数により特定される数であり、2〜3である。
吸着器13は、NH3を貯蔵する貯蔵器である。吸着器13は、NH3の物理吸着及び脱離が可能な吸着材19を含んでいる。吸着材19としては、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン、ナノカーボンまたはゼオライト等が用いられる。なお、NH3は吸着材19に化学吸着されてもよい。
NH3流通系14は、反応器12と吸着器13との間でNH3を流通させる。NH3流通系14は、反応器12と吸着器13とを接続し、NH3が双方向に流れるNH3配管20を備える。開閉弁21は、当該NH3配管20に配設され、NH3の流路を開閉する電磁式の弁によって構成される。
化学蓄熱装置11において、エンジン3の起動直後におけるオイルの温度が低いときは、開閉弁21が開弁される。これにより、吸着器13と反応器12との圧力差によって、吸着器13の吸着材19からNH3が脱離し、そのNH3がNH3配管20を通って反応器12に供給される。そして、反応器12の反応材18(例えばMgBr2)とNH3とが化学反応(化学吸着)して熱が発生する。つまり、下記の反応式(A)における左辺から右辺への反応(発熱反応)が起こる。そして、反応器12内において、反応材18から発生した熱がオイルに伝えられ、オイルが加熱(暖機)される。暖められたオイルは、オイル配管17を通ってエンジン3内の各部に送られる。
MgBr2+xNH3 ⇔ Mg(NH3)xBr2+熱 …(A)
MgBr2+xNH3 ⇔ Mg(NH3)xBr2+熱 …(A)
その後、エンジン3が起動してオイルの温度が上昇すると、オイルの熱が反応材18に与えられることで、反応材18からNH3が脱離する。つまり、上記の反応式(A)における右辺から左辺への反応(再生反応)が起こる。このとき、開閉弁21が開弁されると、反応器12と吸着器13との圧力差によって、NH3がNH3配管20を通って吸着器13に戻り、吸着器13の吸着材19に物理吸着される。これにより、NH3が吸着器13に回収されることとなる。
また、化学蓄熱装置11は、温度センサ31と、温度センサ32と、圧力センサ33と、を備えている。温度センサ31は、オイルの温度を検出する。温度センサ31は、例えばオイル配管17内を流れるオイルの温度、つまり反応器12よりも下流側を流れるオイルの温度を検出する。温度センサ32は、吸着器13の温度を検出する。圧力センサ33は、吸着器13内の圧力を検出する。
制御部30は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。制御部30は、エンジン3が起動されたときに、NH3と反応器12の反応材18との化学反応によって熱を発生させてオイルを加熱するように、NH3流通系14を制御する。
制御部30は、開閉弁21を開弁として反応器12でオイルを加熱した後、オイルが第1の温度以上となると、開閉弁を閉弁とすると共に、第1の循環量に係る冷却水がオイルクーラ10に流れるように冷却水循環系統4を制御する。制御部30は、温度センサ31の検出結果に基づいて、オイルが第1の温度以上になったことを判定する。制御部30は、化学蓄熱装置11の再生時に、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御する。
制御部30は冷却水ポンプ40の回転数を制御することによって、オイルクーラ10へ流れる冷却水の量を制御する。例えば、制御部30は、冷却水ポンプ40の回転数を低下させることで、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を低下させる。また、制御部30は、オイルクーラ10をバイパスする配管44,46へ冷却水を流すことによって、オイルクーラ10へ流れる冷却水の量を制御する。例えば、制御部30は、弁47の開度を絞り、弁48の開度を増やすことで、オイルクーラ10をバイパスする冷却水の量を増やし、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を低下させる。なお、制御部30は、冷却水ポンプ40の回転数を制御する方法と、オイルクーラ10をバイパスする方法のいずれか一方のみを採用してもよく、両方の方法を採用してもよい。
次に、図2を参照して、本実施形態の車両のオイル循環システム1の制御部30の制御処理の内容について説明する。
図2に示すように、エンジン3の冷間始動時には、制御部30は、化学蓄熱装置11でオイルを加熱し、且つ、オイルクーラ10への冷却水の循環を停止する(ステップS10)。S10では、制御部30は、開閉弁21を開弁することで、吸着器13から反応器12へNH3を移動させる。これにより、反応器12の反応材18との化学反応によって熱を発生させ、反応器12がオイルを加熱する。また、S10では、制御部30は、オイルクーラ10への冷却水を停止することで、オイルクーラ10でのオイルの冷却を停止する。これにより、冷却水でオイルを冷やす事無く、化学蓄熱装置11でオイルを加熱することができる。これにより、オイルの温度を上昇させ、エンジン3の潤滑を良くしてフリクションロスを低減できる。
オイルが十分に温まり、温度センサ31によってオイルが第1の温度に到達したことを検知したら、制御部30は、化学蓄熱装置11での加熱を停止し、且つ、オイルクーラ10への冷却水の循環を開始する(ステップS20)。S20では、制御部30は、開閉弁21を閉弁することで、吸着器13から反応器12へのNH3の移動を停止する。また、S20では、制御部30は、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量となるように、冷却水循環系統4を制御する。これにより、オイルの温度上昇が抑えられる。例えば、オイルは90℃付近で推移する。第1の循環量は、システムの各主構成や大きさに合わせて適宜変更してよいが、オイルを所定の温度で維持できる循環量に設定されることが好ましい。
次に、化学蓄熱装置11の再生を開始する時は、オイルクーラ10への冷却水の循環量を低下させる(ステップS30)。S30では、制御部30は、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御する。なお、オイルクーラ10への冷却水を第1の循環量より少ない循環量とすることには、オイルクーラ10へ循環水が流れないようにすることも含まれる。これにより、オイルの温度が上がる。例えば、オイルの温度が上がり100℃程度となり、当該オイルが反応器12へ入る。このとき、反応材18からNH3が脱離するが、当該脱離は吸熱反応のため、オイルから熱を奪いながら、NH3の脱離、再生が行われる。これにより、オイルは冷却されて、80℃程度でエンジン3へ流れて行く。また、S30では、制御部30は、開閉弁21を開弁することで、反応器12から吸着器13へNH3を移動させる。所定の量のNH3が脱離、再生すると吸熱反応が終了し、反応器12からエンジン3へ流れていくオイルの温度が上昇してくる。以上により、図2に示す処理が完了する。なお、化学蓄熱装置11の再生が完了したら、制御部30は、開閉弁21を閉弁することで、反応器12から吸着器13へのNH3の移動を停止する。また、制御部30は、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量となるように、冷却水循環系統4を制御する。なお、開閉弁21の制御動作と冷却水循環系統4の制御動作は、温度センサ31によってオイル温度が第2の温度に到達したことを検知することにより実行されてよい。
次に、本実施形態に係るオイル循環システム1の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る車両のオイル循環システム1において、制御部30は、開閉弁21を開弁として反応器12でオイルを加熱した後、オイルが第1の温度以上となると、開閉弁21を閉弁とすると共に、第1の循環量に係る冷却水がオイルクーラ10に流れるように冷却水循環系統4を制御する。これにより、オイルが反応器12で十分に加熱され、第1の温度以上になった後は、第1の循環量に係る冷却水をオイルクーラ10に流すことにより、オイルを冷却することができる。その一方で、化学蓄熱装置11の再生時には、制御部30は、オイルクーラ10へ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御する。すなわち、化学蓄熱装置11の再生時には、オイルクーラ10に流れる冷却水が減少することにより、オイル循環系統2を循環するオイルの温度が高くなる。これにより、オイルと熱交換可能に配置されている反応器12では、反応媒体の脱離を行っている反応材18が、オイルから熱を吸熱することができる。このように、オイルの温度を高くすることにより、化学蓄熱装置11の再生時の熱量を確保できる。更に、制御部30がオイルクーラへ流れる冷却水が第1の循環量より少ない循環量となるように冷却水循環系統4を制御すればよいだけであるため、システムが複雑になることを抑制できる。すなわち、反応材18へ熱を供給するための特別な機構を設けなくとも、既設の冷却水循環系統4を制御することで再生時の反応材18に熱を供給することができる。以上により、システムの複雑化を抑制しつつ、化学蓄熱装置11の再生時の熱量を確保し、再生時間を短縮することができる。
制御部30は、冷却水ポンプ40の回転数を制御することによって、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を制御する。この場合、冷却水ポンプ40の回転数を制御するだけのシンプルな動作にて、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を制御できる。
制御部30は、オイルクーラ10をバイパスするバイパス流路である配管44,46へ冷却水を流すことによって、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を制御する。この場合には、冷却水ポンプ40の回転数を変化させることなく、又は回転数の変化を抑制した状態にて、オイルクーラ10へ流れる冷却水の循環量を制御できる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば、オイル循環システム1の各構成要素の配置は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨が変更されない範囲で適宜変更してよい。
例えば、上記実施形態では、反応媒体であるNH3とMgBr2等の組成式MXaで表される反応材18とを化学反応させて熱を発生させているが、反応媒体としては、特にNH3には限られず、CO2またはH2O等を使用してもよい。反応媒体としてCO2を使用する場合、CO2と化学反応させる反応材18としては、MgO、CaO、BaO、Ca(OH)2、Mg(OH)2、Fe(OH)2、Fe(OH)3、FeO、Fe2O3またはFe3O4等が用いられる。反応媒体としてH2Oを使用する場合、H2Oと化学反応させる反応材18としては、CaO、MnO、CuOまたはAl2O3等が用いられる。
また、上記実施形態では、オイルクーラ10とエンジン3との間に反応器12が配置されているが、特にその形態には限られず、例えばオイルパン8とオイルポンプ9との間に反応器12を配置してもよいし、或いはオイルポンプ9とオイルクーラ10との間に反応器12を配置してもよい。
また、上記実施形態の化学蓄熱装置11は、車両Sに搭載されているが、車両としてはどのような種類の車両であってもよい。また、オイルの種類は特に限定されず、ATオイル、デフオイル等を採用してもよい。
1…オイル循環システム、2…オイル循環系統、4…冷却水循環系統、9…オイルポンプ、10…オイルクーラ、11…化学蓄熱装置、12…反応器、13…吸着器、14…NH3流通系(反応媒体流通系)、18…反応材、19…吸着材、21…開閉弁、30…制御部、44,46…配管(バイパス流路)、S…車両。
Claims (3)
- 車両のオイル循環システムであって、
オイルを循環させるオイル循環系統と、
冷却水を循環させる冷却水循環系統と、
前記オイル循環系統に設けられ、前記オイルを加熱する化学蓄熱装置と、
前記オイル循環システムを制御する制御部と、を備え、
前記オイル循環系統は、
前記オイルを圧送するオイルポンプと、
前記冷却水循環系統の前記冷却水と前記オイルとの間で熱交換可能なオイルクーラと、を備え、
前記冷却水循環系統は、
前記冷却水を圧送する冷却水ポンプと、
外気と前記冷却水との間で熱交換可能なラジエータと、を備え、
前記化学蓄熱装置は、
前記オイルに対して熱交換可能に配置され、反応媒体と化学反応して熱を発生させる反応材を有する反応器と、
前記反応媒体を吸着する吸着材を有する吸着器と、
前記反応器と前記吸着器とを接続する反応媒体流通系と、
前記反応媒体流通系に設けられた開閉弁と、を備え、
前記制御部は、
前記開閉弁を開弁として前記反応器で前記オイルを加熱した後、前記オイルが第1の温度以上となると、前記開閉弁を閉弁とすると共に、第1の循環量に係る冷却水が前記オイルクーラに流れるように前記冷却水循環系統を制御し、
前記化学蓄熱装置の再生時に、前記オイルクーラへ流れる前記冷却水が前記第1の循環量より少ない循環量となるように前記冷却水循環系統を制御する、車両のオイル循環システム。 - 前記制御部は、前記冷却水ポンプの回転数を制御することによって、前記オイルクーラへ流れる前記冷却水の循環量を制御する、請求項1に記載の車両のオイル循環システム。
- 前記制御部は、前記オイルクーラをバイパスするバイパス流路へ前記冷却水を流すことによって、前記オイルクーラへ流れる前記冷却水の循環量を制御する、請求項1又は2に記載の車両のオイル循環システム。
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