JP2018144628A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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正貴 奥田
Masataka Okuda
正貴 奥田
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Abstract

【課題】外部入力によって電動アシストモータが高速で回転する場合においても、その電動アシストモータに大きなブレーキトルクを発生させることが可能な電動パワーステアリング装置を提供する
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、車両の操舵輪Wfl,Wfrを操舵するステアリング機構10と、ステアリング機構に力を付与する電動アシストモータ21と、モータ制御部20、30を備える。モータ制御部は、操舵輪からステアリング機構に入力される外部入力によってラックバー14が所定速度よりも高い速度にて移動する逆入力状態が発生していると判定した場合、電動アシストモータのd軸電圧が、電動アシストモータの回転速度が高いほど高くなる目標d軸電圧に一致するように、電動アシストモータの各相のコイルに流れる電流を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動アシストモータによりステアリング機構にトルク(アシストトルク)を付与する電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、電動アシストモータの出力トルクをステアリング機構のステアリングシャフト及びラックバーに伝達することによって、運転者の操舵を補助(アシスト)する電動パワーステアリング装置が知られている。
ところで、例えば、車両の走行中に操舵輪が縁石に衝突して操舵輪からステアリング機構に大きな力が入力した場合、ラックバーが軸方向に高い速度で移動し、ラックバーの端部に設けられたラックエンド部材がハウジングのストッパ部と高い速度のまま当接し、その結果、衝撃が発生する場合がある。
そこで、操舵輪からステアリング機構に大きな力が入力した場合、3相ブラシレスモータである電動アシストモータの各相のコイルを短絡させる(相短絡させる)ことによりブレーキトルクを発生させ、以て、ラックバーの移動速度を低下させる装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。なお、本明細書において、操舵輪からステアリング機構に入力される力は、単に「外部入力」と称呼される場合がある。
特開2015−016788号公報(段落0030)
しかしながら、従来装置は、ラックバーの移動速度が高いために電動アシストモータの回転速度が高い場合(例えば、8000rpm以上)、図6に示したように、電動アシストモータのブレーキトルクを十分に大きくすることができず、結果として、ラックバーの移動速度を十分に低下させることができない場合がある。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、外部入力によって電動アシストモータが高速で回転する場合においても、その電動アシストモータに大きなブレーキトルクを発生させることが可能な電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明の電動パワーステアリング装置(以下、「本発明装置」とも称呼する)は、
操舵ハンドル(11)に連結されるステアリングシャフト(12)とラックバー(14)とを有し、前記操舵ハンドルの回転運動を前記ステアリングシャフトを介して前記ラックバーの直線運動に変換させることにより前記ラックバーに連結された車両の操舵輪(Wfl,Wfr)を操舵するステアリング機構(10)と、
前記ステアリングシャフト及び前記ラックバーの何れか一方に力を加えることにより操舵アシストトルクを発生させる3相ブラシレスモータである電動アシストモータ(21)と、
前記電動アシストモータに接続された3相ブリッジ回路を含むとともに、前記車両の運転状態に基づいて決定される指令トルクを前記電動アシストモータが発生するように、d軸及びq軸を用いるモータベクトル制御に則って前記電動アシストモータの各相のコイルに流れる電流を制御するモータ制御部(20、30、ステップ540)と、
を備える電動パワーステアリング装置である。
更に、前記モータ制御部は、
前記操舵輪から前記ステアリング機構に入力される外部入力によって前記ラックバーが所定速度よりも高い速度にて移動する逆入力状態が発生しているか否かを判定し(ステップ520)、
前記逆入力状態が発生していると判定した場合、前記指令トルクに基づく前記電流の制御に代え、前記電動アシストモータのd軸電圧が、前記電動アシストモータの回転速度が高いほど高くなる目標d軸電圧に一致するように前記アシストモータの各相のコイルに流れる電流を制御する(ステップ550)、
ように構成されている。
後に詳述するように、発明者は、d軸電圧を電動アシストモータの回転速度N(又は、これと等価な電動アシストモータの角速度ω)が大きいほど大きくなるように調整することにより、電動アシストモータの回転速度が高い場合であっても、電動アシストモータに大きなブレーキトルクを発生させることができるとの知見を得た(図4の曲線C1を参照。)。従って、本発明装置によれば、外部入力によってラックバーの移動速度が高くなっている場合においても当該ラックバーの移動速度を効果的に低下させることができる。その結果、例えば、ラックバーのラックエンド部材がハウジングのストッパ部と当接する際の衝撃を小さくすることができる。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記名称及び/又は符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置(本装置)の概略構成図である。 図2は、図1に示したモータ及びモータ駆動回路等を示した回路図である。 図3は、図2に示したインバータ駆動ICの機能ブロック図である。 図4は、本装置及び従来装置のそれぞれにおける、電動アシストモータの回転速度とブレーキトルクとの関係を示したグラフである。 図5は、図1に示したステアリングECUのCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図6は、従来装置における電動アシストモータの回転速度とブレーキトルクとの関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置(以下、単に「本装置」と称呼される場合がある。)について図面を参照しながら説明する。
(構成)
本装置は車両に適用される。本装置は、所謂ラックアシストタイプの電動パワーステアリング装置である。本装置は、図1に示したように、操舵輪である左前輪Wfl及び右前輪Wfrを転舵(操舵)するためのステアリング機構(操舵装置)10を含む。
ステアリング機構10は、操舵ハンドル11、操舵ハンドル11に連結されたステアリングシャフト12、及び、ラックバー14を有する。
ステアリング機構10は、操舵ハンドル11の回転操作に連動したステアリングシャフト12の軸線周りの回転をラックアンドピニオン機構13によりラックバー14の左右方向のストローク運動(直線運動)に変換する。ラックバー14のストローク運動により、操舵輪Wである左前輪Wfl及び右前輪Wfrが転舵される。
ステアリングシャフト12は、操舵ハンドル11を上端に連結したメインシャフト12a、ラックアンドピニオン機構13と連結されるピニオンシャフト12c、及び、メインシャフト12aとピニオンシャフト12cとをユニバーサルジョイント12d,12eを介して連結するインターミディエイトシャフト12bを含む。
ラックバー14は、ラックバー14の中央近傍に形成されたギヤ部14aを備える。ラックバー14の中央部はラックハウジング15内に収納される。ラックバー14の左右両端は、ラックハウジング15から露出し、左右のタイロッド16のそれぞれの一端と連結される。左右のタイロッド16のそれぞれの他端は、左前輪Wfl及び右前輪Wfrにそれぞれ設けられたナックル17に接続される。ラックバー14とタイロッド16との連結部には、ラックエンド部材18が設けられている。一方、ラックハウジング15の両端には、ストッパ部15aが形成されている。ラックバー14が軸方向に所定量以上ストロークすると、ラックエンド部材18とストッパ部15aとが当接する。これにより、ラックバー14のストローク範囲が制限される。
電動アシストモータ21は、3相同期式永久磁石モータ(3相ブラシレスモータ)である。電動アシストモータ21は、何れも図示しない、ロータ(回転子)と、車体に支持されたハウジング内に固定され且つロータに対向したステータと、を備える。ロータと一体的に回転する図示しない回転軸は、減速ギヤ19を介してラックバー14に動力伝達可能となっている。
ステアリングECU20は、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置である。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現する。
ステアリングECU20は、以下に列挙するセンサと接続されていて、それらのセンサの検出信号又は出力信号を受信する。
回転角センサ22:回転角センサ22は、電動アシストモータ21の内部に組み込まれ、電動アシストモータ21のロータの回転角θmを表す信号を出力する。回転角センサ22は、例えば、レゾルバ又はホールセンサにより構成される。なお、回転角θmを表す信号から電動アシストモータ21の角速度ω及び回転速度Nが取得される。加えて、回転角θmを表す信号から電動アシストモータ21の電気角θdが取得される。
操舵トルクセンサ23:操舵トルクセンサ23は、ステアリングシャフト12(メインシャフト12a)に設けられている。操舵トルクセンサ23は、ステアリングシャフト12(メインシャフト12a)に介装されている図示しないトーションバーに働いた捩り力を、操舵トルクTrとして検出する。
操舵角センサ24:操舵角センサ24は、操舵ハンドル11の操舵角θsを検出し、操舵角θsを表す信号を出力する。
車速センサ25:車速センサ25は、車両の走行速度(車速)を検出し、車速SPDを表す信号を出力する。
電流センサ34:電流センサ34は、後述するように、電動アシストモータ21の各相のコイルに流れる電流を検出し、その電流Iu,Iv,Iwを表す信号を出力する。
より具体的に述べると、電流センサ34は、実際には、電流センサ34a,34b,34cを含む。
電流センサ34aは、接続線L1に介装され、接続線L1に流れる電流(即ち、電動アシストモータ21のコイル21vに流れるV相の電流)Ivを検出する。
電流センサ34bは、接続線L2に介装され、接続線L2に流れる電流(即ち、電動アシストモータ21のコイル21wに流れるW相の電流)Iwを検出する。
電流センサ34cは、接続線L3に介装され、接続線L3に流れる電流(即ち、電動アシストモータ21のコイル21uに流れるU相の電流)Iuを検出する。
ステアリングECU20は、モータ駆動回路30に接続されていて、モータ駆動回路30に指令値(例えば、図3に示した、指令トルク、d軸電流指令値及び目標d軸電圧等)を送出する。
モータ駆動回路30は、d−q軸を用いる周知のモータベクトル制御を実行するための周知の構成を備える(例えば、特許第4379702号明細書を参照。)。従って、モータ駆動回路30は、後述するように、各種ICと各種スイッチング素子とを有し、電動アシストモータ21に接続されている。モータ駆動回路30は、ステアリングECU20からの指令値に基いて、車載電源33から供給される電力によって電動アシストモータ21を駆動する。
モータ駆動回路30は、図2に示したように、3相ブリッジ回路(3相インバータ回路)31と、インバータ駆動回路32と、を含む。
3相ブリッジ回路31は、6つのアームスイッチング素子31a,31b,31c,31d,31e,31fを備える。以下、アームスイッチング素子31a,31b,31c,31d,31e,31fの個々を特定する必要がない場合、これらの素子はアーム素子AMと称呼される場合がある。
アーム素子AMは、MOS−FETから構成されている。アーム素子AMのゲートはインバータ駆動回路32と接続されている。従って、アーム素子AMの状態は、インバータ駆動回路32からの指令信号(PWM信号)に応じて、導通状態(オン)及び遮断状態(オフ)の何れかに設定される。
3相ブリッジ回路31は、上アームスイッチング素子31a,31c,31e(以下、これらの個々を特定する必要がない場合「上アーム素子」とも称呼する。)と、上アームスイッチング素子31a,31c,31eのそれぞれに接続された下アームスイッチング素子31b,31d,31f(以下、これらの個々を特定する必要がない場合「下アーム素子」とも称呼する。)と、を含む。
上アーム素子の一端は、車載電源33の陽極が接続された電源ラインLDに接続されている。下アーム素子の一端は、接地されている。各上アーム素子の他端と各下アーム素子の他端とは接続点(P1,P2,P3)にて接続されている。
上アーム素子31aと下アーム素子31bとの接続点P1は、接続線L1により電動アシストモータ21のV相のコイル21vの一端と接続されている。
上アーム素子31cと下アーム素子31dとの接続点P2は、接続線L2により電動アシストモータ21のW相のコイル21wの一端と接続されている。
上アーム素子31eと下アーム素子31fとの接続点P3は、接続線L3により電動アシストモータ21のU相のコイル21uの一端と接続されている。
コイル(21u,21v,21w)の各他端は互いに接続されている。
インバータ駆動回路32は、ステアリングECU20からの指令値に応じて、上記指令信号(PWM信号)を3相ブリッジ回路31に出力する。インバータ駆動回路32は、図3に示したように、指令値演算部32a、d軸PI制御部32b、q軸PI制御部32c、2相3相変換部32d、PWM変換部32e、電気角演算部32f、3相2相変換部32g及び角度演算部32hを備える。これらの機能もまた周知であるので、以下に簡単に記述する。
指令値演算部32aは、ステアリングECU20から送信される指令トルクをq軸電流指令値に変換する。
d軸PI制御部32bは、ステアリングECU20から送信されるd軸電流指令値と実際のd軸電流Idとの差分ΔIdに基いて比例積分制御則に則りフィードバック量を2相3相変換部32dに出力する。
q軸PI制御部32bは、指令値演算部32aから送信されるq軸電流指令値と実際のq軸電流Iqとの差分ΔIqに基いて比例積分制御則に則りフィードバック量を2相3相変換部32dに出力する。
2相3相変換部32dは、d軸PI制御部32b及びq軸PI制御部32bから送信されるフィードバック量を、3相の指令電圧(Vu、Vv及びVw)に変換して出力する。
PWM変換部32eは、指令電圧(Vu、Vv及びVw)をPWM信号に変換し、PWM信号を3相ブリッヂ回路31に送信する。
電気角演算部32fは、回転角センサ22が検出する回転角θmに基いて電気角θdを演算する。
3相2相変換部32gは、電流センサ34a,34b及び34cがそれぞれ検出する電流Iv,Iw及びIuを、実際のq軸電流Iq及び実際のd軸電流Idに変換する。
角度演算部32hは、回転角センサ22が検出する回転角θmに基いてモータの角度を演算する。
(作動)
次に、本装置の作動について説明する。先ず、本装置が、電動アシストモータ21が発生するブレーキトルクをどのようにして大きくするか及びその理由について述べる。なお、以下において使用する変数及び定数は表1に示したとおりである。
Figure 2018144628
先ず、モータ入力(消費)電力Poは、q軸電圧Vq、q軸電流Iq、d軸電圧Vd及びd軸電流Idを用いた下記の(1)式により表される。
Figure 2018144628
一方、d軸電圧Vd及びq軸電圧Vqは、下記の(2)式及び(3)式の一般式によりそれぞれ表される。
Figure 2018144628
Figure 2018144628
(2)式及び(3)式を(1)式に代入すると、下記の(4)式が得られる。
Figure 2018144628
ここで、A、B及びCを下記の(5)式のように定義すると、解の公式から下記の(6)式が得られる。
Figure 2018144628
Figure 2018144628
この(6)式から、q軸電流Iqが最大となり得るのは、下記の(7)式の値が最大となる場合である。なお、q軸電流Iqが最大となるとは、モータ角速度ωが正の場合(ω>0、右方向への操舵に対するアシストトルク発生時)にはq軸電流Iqが最小となり且つモータ角速度ωが負の場合(ω<0、左方向への操舵に対するアシストトルク発生時)にはq軸電流Iqが最大となることである。
Figure 2018144628
ここで、(7)式及び(5)式から、下記の(8)式が得られる。
Figure 2018144628
よって、d軸電圧Vdを任意の値として扱うと、(7)式の値が最大となりえるのは、d軸電圧Vdが下記の(9)式を満たす場合である。
Figure 2018144628
(9)式の右辺にはモータ角速度ω(即ち、モータ回転速度N)が含まれている。よって、d軸電圧Vdをモータ回転速度Nに応じて制御することによって、q軸電流Iqを最大にすることがでる。その結果、q軸電流Iqが大きくなるほど大きくなる電動アシストモータ21が発生するブレーキトルクを大きくすることができる。
そこで、本装置は、大きな外部入力があったか否か(逆入力状態が発生したか否か)を後述するように判定し、外部入力があったと判定した場合、d軸電圧Vdを(9)式に従って(即ち、モータ回転速度Nに応じて)制御する。この制御は、ブレーキトルク制御と称呼される。この結果、図4の曲線C1により示したように、モータ回転速度Nが高い場合においても、曲線C2により示した「相短絡を行う場合」に比べて、電動アシストモータ21が発生するブレーキトルクを大きくすることができる。
<具体的作動>
次に、ステアリングECU20のCPU(以下、単に「CPU」と称呼する。)の具体的作動について説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に図5のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
CPUは、所定のタイミングになると、ステップ500から処理を開始してステップ510に進み、ブレーキトルク制御フラグXbの値が「0」であるか否かを判定する。フラグXbの値は、図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときCPUが実行する図示しないイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。フラグXbは、その値が「1」であるとき上述のブレーキトルク制御が実行されていることを示し、その値が「0」であるとき上述のブレーキトルク制御が実行されていないことを示す。
いま、フラグXbの値が「0」であると仮定すると、CPUはステップ510にて「Yes」と判定してステップ520に進み、逆入力状態判定条件が成立しているか否かを判定する。逆入力状態は、操舵輪Wからラックバー14へ大きな入力(外部入力)があった状態である。逆入力状態判定条件は、具体的には以下の条件が成立したときに成立する。
・電動アシストモータ21の角速度ωの大きさ|ω|が所定の閾値ωth以上である(|ω|≧ωth)。
CPUは、逆入力状態判定条件が成立していない場合(即ち、逆入力状態が発生していないと判定した場合)、ステップ520にて「No」と判定してステップ530に進み、フラグXbの値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ540に進み、通常のアシストトルク制御を実行する。即ち、CPUは、操舵角θs及び車速SPDを含む車両の運転状態(運転状態を表すパラメータ)に基いてアシストトルクを決定し、そのアシストトルクを発生させるための指令トルク及びd軸指令電流値をモータ駆動回路30に送信する。その後、CPUはステップ595に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
この状態において、逆入力状態が発生したと仮定する。この場合、フラグXbの値は「0」であり且つ逆入力状態判定条件が成立するので、CPUはステップ510にて「Yes」と判定し且つステップ520にても「Yes」と判定する。そして、CPUはステップ550に進み、上述したブレーキトルク制御を実行する。なお、この場合、アシストトルクを発生させるための指令トルク及びd軸指令電流値は無視され、ブレーキトルク制御が優先して実行される。
次に、CPUはステップ560に進み、フラグXbの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ595に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
フラグXbの値が「1」に設定されると、CPUはステップ510にて「No」と判定してステップ570に進み、電動アシストモータ21の角速度ωの大きさ|ω|が「閾値ωthから正の値αを減じた値」よりも小さいか否かを判定する。即ち、CPUは、ブレーキトルク制御によって、ラックバー14の移動速度が十分に低下したか否かを判定する。
角速度ωの大きさ|ω|が「閾値ωthから正の値αを減じた値」以上である場合、CPUはステップ570にて「No」と判定してステップ550に進む。この結果、ブレーキトルク制御が継続して実行される。
これに対し、角速度ωの大きさ|ω|が「閾値ωthから正の値αを減じた値」よりも小さい場合、CPUはステップ570にて「Yes」と判定してステップ530に進み、フラグXbの値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ540に進み、上述したアシストトルク制御を実行する。その後、CPUはステップ595に進んで、本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本装置は、逆入力状態が発生した場合、電動アシストモータ21の回転速度N(角速度ω)に応じて目標d軸電圧を決定し、実際のd軸電圧Vdが目標d軸電圧に一致するように、電動アシストモータ21に流れる電流を制御する。その結果、逆入力状態発生時において電動アシストモータ21が発生するブレーキトルクを電動アシストモータ21の回転速度が高い場合においても大きくすることができる。よって、仮に、外部入力によってラックバー14のラックエンド部材18がハウジング15のストッパ部15aと当接しても、その際の衝撃を小さくすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本装置は、ラックバー14に電動アシストモータ21を組みつけたラックアシストタイプであるが、ステアリングシャフト12に電動アシストモータ21を組みつけたコラムアシストタイプであっても良い。
更に、インバータ駆動回路32は、その機能の一部又は全部がステアリングECU20に統合されていても良い。加えて、CPUは、ステップ520において、車両に備えられたレーダセンサ及びカメラ装置、並びに、車両の横方向加速度センサ等からの情報に基いて逆入力状態が発生しているか否かを判定するように構成されてもよい。加えて、CPUは、ステップ520において、電動アシストモータ21の角速度ωの大きさ|ω|が所定の閾値ωth以上であるときに、逆入力状態が発生していると判定してもよい。
10…ステアリング機構、11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、13…ラックアンドピニオン機構、14…ラックバー、15…ラックハウジング、15aストッパ部、18…ラックエンド部材、21…電動アシストモータ、22…回転角センサ、23…操舵トルクセンサ、24…操舵角センサ、25…車速センサ、30…モータ駆動回路、31…3相ブリッジ回路、32…インバータ駆動回路。

Claims (1)

  1. 操舵ハンドルに連結されるステアリングシャフトとラックバーとを有し、前記操舵ハンドルの回転運動を前記ステアリングシャフトを介して前記ラックバーの直線運動に変換させることにより前記ラックバーに連結された車両の操舵輪を操舵するステアリング機構と、
    前記ステアリングシャフト及び前記ラックバーの何れか一方に力を加えることにより操舵アシストトルクを発生させる3相ブラシレスモータである電動アシストモータと、
    前記電動アシストモータに接続された3相ブリッジ回路を含むとともに、前記車両の運転状態に基づいて決定される指令トルクを前記電動アシストモータが発生するように、d軸及びq軸を用いるモータベクトル制御に則って前記電動アシストモータの各相のコイルに流れる電流を制御するモータ制御部と、
    を備える電動パワーステアリング装置において
    前記モータ制御部は、
    前記操舵輪から前記ステアリング機構に入力される外部入力によって前記ラックバーが所定速度よりも高い速度にて移動する逆入力状態が発生しているか否かを判定し、
    前記逆入力状態が発生していると判定した場合、前記指令トルクに基づく前記電流の制御に代え、前記電動アシストモータのd軸電圧が、前記電動アシストモータの回転速度が高いほど高くなる目標d軸電圧に一致するように、前記電動アシストモータの各相のコイルに流れる電流を制御する、
    ように構成された、
    電動パワーステアリング装置。

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