JP2018142803A - 電話機および電話機の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】実際の現在日時の情報が電話機にない場合であっても、現在日時に応じた発話をする。【解決手段】電話機(1)に現在日時の情報がないときに、所定のイベントが発生した場合、仮想日時決定部(21)は、電話機(1)の起動時間に応じて、仮想の現在日時を決定し、デモ発話部(22)は、仮想の現在日時に応じた発話をする。【選択図】図1

Description

本発明は、電話機および電話機の制御方法に関する。
従来、電話機の機能を店頭でユーザに模擬的に体験させるためのデモモードを備えた電話機が存在する。電話機は、例えば電話機に電話回線の種別が登録されていない場合、当該電話機は店頭にあると判断する。この場合、電話機は、通常モードからデモモードに切り替わって、通常モードとは異なる動作をする。例えば、電話機は、デモモードにおいて、所定のユーザ操作によって、着信を受けずに、着信時と同じように動作する。
特開2015−144413号公報(2015年8月6日公開)
電話機の中には、現在日時に応じたメッセージを発話する機能を備えたものが存在する。しかしながら、店頭に展示された電話機は、通常、実際の現在日時の情報を記憶していないため、現在日時に応じたメッセージを発話することができない。
一解決策として、電話機の製造時に、電話機に初期設定日時を記憶させておくことが考えられる。この構成では、店頭に展示された電話機は、現在日時の代わりに、初期設定日時に基づいて、メッセージを発話することができる。しかしながら、店頭では、電話機は、通常、朝に電源オンされ、夜には電源オフされるので、毎日、電話機は初期化される。そのため、電話機は、毎日、初期設定日時に応じたメッセージばかりを発話する。また、上記の構成では、電話機が、実際の現在日時にふさわしくない発話をする場合がある。例えば、初期設定日時が1月1日である場合、電話機は、実際の現在日時が1月1日であってもそうでなくても、「あけましておめでとうございます。今年も明るい一年でありますように。」等と発話する。そのため、ユーザが違和感を感じる。
本発明の一態様は、実際の現在日時の情報がない場合であっても、現在日時に応じた発話をすることができる電話機を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電話機は、所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機であって、特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定する仮想日時決定部と、上記仮想日時決定部が決定した仮想の現在日時に応じた発話をする発話部と、を備えている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電話機の制御方法は、所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機の制御方法であって、特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定し、決定した仮想の現在日時に応じた発話をする。
本発明の一態様によれば、実際の現在日時の情報がない場合であっても、現在日時に応じた発話をすることができる。
実施形態1〜3に係る電話機の構成を示すブロック図である。 実施形態1〜3に係る電話機の構成を示す外観図である。 実施形態1〜3に係る電話機が記憶するHigh、Middle、およびLowの各メッセージグループおよびその種別を示す。 (a)(b)は、実施形態1〜3に係る電話機の動作を示すフローチャートであり、(a)は、電話機が通常モードである場合の動作の流れを示し、(b)は、電話機がデモモードである場合の動作の流れを示す。 (a)は、実施形態1〜3に係る電話機が通常モードである場合に、電話機が、High、Middle、およびLowの各メッセージグループのメッセージをどのような順番で発話するかを示し、(b)は、電話機がデモモードである場合に、電話機が常にMiddleグループのメッセージを発話することを示す。 実施形態1〜3に係る電話機が記憶するメッセージのうち、Highグループに含まれるエラーメッセージの例を示す。 (a)(b)は、実施形態1〜3に係る電話機が記憶するメッセージのうち、Middleグループに含まれるメッセージの例を示し、(a)は、日付に応じた“今日は何の日?”メッセージの例を示し、(b)は季節に応じた季節メッセージの例を示す。 実施形態1〜3に係る電話機が記憶するメッセージのうち、Lowグループに含まれる時間帯メッセージおよび雑談メッセージの例を示すテーブルである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図8を用いて詳細に説明する。
(電話機1の構成)
図1および図2を用いて、本実施形態に係る電話機1の構成を説明する。図1は、電話機1の構成を示すブロック図である。図2は、電話機1の外観図である。図1および図2に示すように、電話機1は、機能実行部10、デモ機能実行部20、回線接続部30、機能切替部40(状態判定部)、操作部50、起動時間カウンタ60、メッセージ出力部70、およびメッセージDB80を備えている。
電話機1は、所定のユーザ操作(本実施形態では、「聞いて」ボタンの押下)によって、電話機1に設定された現在日時に応じた発話をする機能を備えている。日時には、日付、季節、および時間帯が含まれる。また、電話機1は、現在日時の情報を設定されていない場合に、上記機能を模擬的にユーザに体験させるデモ機能を備えている(デモモード)。電話機1のデモモードは、例えば、電話機1が店頭に展示されている場合に使用される。
機能実行部10は、電話機1が通常モードである場合に、ユーザ操作によって、電話機1に設定された日時に応じた発話をする。デモ機能実行部20は、電話機1がデモモードである場合、仮想の日付を決定して、決定した仮想の日付に応じた発話をする。機能実行部10の動作の流れ、および、デモ機能実行部20の動作の流れについては後で説明する。なお、機能実行部10は、電話機1がデモモードである場合、所定のユーザ操作が行われること以外のイベントをトリガーとして、機能を実行してもよい。例えば、電話機1がユーザ操作を所定時間受けなかった場合、機能実行部10は、仮想の日付に応じた発話をしてもよい。これにより、電話機1の便利な機能を、ユーザに積極的に訴求することができる。
回線接続部30は、電話機1の電話回線(図1および図2の“LINE”)を公衆電話回線網に接続する。回線接続部30は、電話機1を電話回線と接続するためのモジュラージャックを備えている。ここで、電話機1がユーザ宅で使用されている場合、通常、モジュラージャックは電話回線と接続されている。一方、電話機1が店頭にある場合、モジュラージャックは電話回線と接続されない。したがって、モジュラージャックが電話回線と接続されていない場合、電話機1は店頭にある可能性が高い。
機能切替部40は、電話機1に現在日時の情報が設定されているか否かに応じて、電話機1を通常モードとデモモードとの間で切り替える。本実施形態では、機能切替部40は、回線接続部30を参照して、電話機1の電話回線の種別の情報が設定されているか否かを判定する。電話機1の電話回線の種別が設定されていない場合、機能切替部40は、電話機1に現在日時の情報が設定されていないと判定する。
あるいは、機能切替部40は、現在日時の情報が保存される電話機1の記憶領域(図示せず)を参照することによって、電話機1に現在日時の情報が設定されているか否かを直接的に判定してもよい。機能切替部40は、電話機1のモジュラージャックが電話回線と接続されていない場合、または、電話機1の回線接続部30に電話回線からの電圧が入力されていない場合、電話機1に現在日時の情報が設定されていないと判定してもよい。
機能切替部40は、電話機1に現在日時の情報が設定されていると判定した場合、電話機1を通常モードにする。この場合、「聞いて」ボタンを押下するユーザ操作によって、機能実行部10が起動する。一方、機能切替部40は、電話機1に現在日時の情報が設定されていないと判定した場合、電話機1をデモモードにする。この場合、「聞いて」ボタンを押下するユーザ操作によって、デモ機能実行部20が起動する。
操作部50は、電話機1に対するユーザ操作を受ける。操作部50は、例えば、発信ボタン、終話ボタン、ナンバーキー、および各種の機能キーを含む。操作部50の上記機能キーには、前述した「聞いて」ボタンが含まれる。
起動時間カウンタ60は、電話機1の起動時間、すなわち電話機1の電源が最後にONされた時点(特定の時点)からの経過時間をカウントする。起動時間カウンタ60は、例えば、電話機1の実時間時計(RTC;Real Time Clock)である。メッセージ出力部70は、機能実行部10またはデモ機能実行部20により制御されることによって、メッセージを出力する。メッセージ出力部70は、具体的には、電話機1のイヤピースおよびスピーカである。メッセージDB80は、機能実行部10またはデモ機能実行部20により参照されるメッセージのデータベースである。メッセージDB80に記憶されている各メッセージは、それぞれ、High、Middle、およびLowのいずれかのメッセージグループに分類されている。
(メッセージグループ)
図3は、High、Middle、およびLowの各メッセージグループに含まれるメッセージの種別を示す。
Highグループには、『エラーメッセージ』(図6参照)が含まれる。各エラーメッセージには、電話機1のエラー状態が対応付けられている。エラーメッセージの内容は、対応付けられたエラー状態に関する説明または警告等である。
Middleグループには、『“今日は何の日?”メッセージ』(図7の(a)参照)、および、季節に対応する『季節メッセージ』(図7の(b)参照)が含まれる。各“今日は何の日?”メッセージには、1月1日から12月31日までの間のいずれかの日付が対応付けられている。各季節メッセージには、季節が対応付けられている。一例では、季節は、春夏秋冬であってもよいが、それに限定されない。本実施形態において、季節は、一年間を分割した、連続する複数の日を含む期間である。
Lowグループには、『時間帯メッセージ』(図8参照)、および、『雑談メッセージ』(図8参照)が含まれる。各時間帯メッセージには、時間帯が対応付けられている。時間帯とは、ある時刻(例えば11時00分)から、その時刻よりも後の他の時刻(例えば14時00分)までの間の期間のことである。雑談メッセージとは、日時には無関係のメッセージのことである。雑談メッセージの内容は、特に限定されない。例えば、雑談メッセージは、ユーザに話しかける内容であってもよい。
(電話機1の動作)
図4の(a)(b)を用いて、操作部50の「聞いて」ボタンが押下された場合における電話機1の動作を説明する。以下で説明するように、電話機1は、通常モードである場合と、デモモードである場合との間で、異なる動作をする。
<1.通常モードの動作>
図4の(a)は、電話機1が通常モードである場合の電話機1の動作の流れを示すフローチャートである。通常モードでは、機能実行部10が、電話機1の機能を実行する。図1に示すように、機能実行部10は、エラー情報取得部11、日時情報取得部12、および発話部13を含む。
図4の(a)に示すように、まず、機能実行部10は、操作部50の「聞いて」ボタンが押下されたことを検知する(S1)。
機能実行部10の発話部13は、電話機1が最後に起動した時点(特定の時点)から現在までの間における発話部13の発話回数に応じて、メッセージDB80に記憶されているどのメッセージグループのメッセージを選択するかを決定する(S2)。
図5の(a)は、電話機1が通常モードである場合に、電話機1が、High、Middle、およびLowの各メッセージグループのメッセージを、発話回数に応じて、どのような順番で発話するかを示す。
図5の(a)に示すように、発話部13の発話回数がゼロ回である場合、発話部13は、Highグループのメッセージを選択する。この場合、エラー情報取得部11は、電話機1のエラー状態を示す情報を取得する(S31)。エラー情報取得部11は、取得した情報を発話部13に出力する。発話部13は、電話機1のエラー状態を示す情報に基づいて、Highグループのメッセージの中から、電話機1のエラー状態に対応するエラーメッセージを選択する(S32)。なお、エラーメッセージに優先度が設定されている場合、発話部13は、優先度の高いエラーメッセージから順番に選択する。そして、発話部13は、メッセージ出力部70を用いて、エラーメッセージを出力する(S4)。すなわち、発話部13は、エラーメッセージを発話する。
発話部13の発話回数が1回である場合、発話部13は、Middleグループのメッセージを選択する。この場合、機能実行部10の日時情報取得部12は、電話機1に設定された現在日時の情報から、日付の情報を抽出する(S33)。電話機1が子機(図示せず)を備えている場合、日時情報取得部12は、子機から現在日時の情報を取得してもよい。発話部13は、メッセージDB80に記憶されたMiddleグループのメッセージの中から、日付に応じた“今日は何の日?”メッセージまたは季節メッセージを選択する(S34)。そして、発話部13は、選択したメッセージを発話する(S4)。
発話部13の発話回数が2回または3回である場合、発話部13は、Lowグループのメッセージを選択する。この場合、機能実行部10の日時情報取得部12は、電話機1に設定された現在日時の情報から、時刻の情報を抽出する(S35)。発話部13は、メッセージDB80に記憶されたLowグループのメッセージの中から、時刻に応じた時間帯メッセージを選択する(S34)。あるいは、発話部13は、時刻に応じた時間帯メッセージを既に発話している場合、メッセージDB80に記憶されたLowグループのメッセージの中から、雑談メッセージを選択する。そして、発話部13は、選択したメッセージを発話する(S4)。以上で、機能実行部10の動作は終了する。
<2.デモモードの動作>
図4の(b)は、電話機1がデモモードである場合の電話機1の動作の流れを示すフローチャートである。デモモードでは、デモ機能実行部20が、電話機1のデモ機能を実行する。図1に示すように、デモ機能実行部20は、仮想日時決定部21およびデモ発話部22(発話部)を含む。
図4の(b)に示すように、まず、デモ機能実行部20は、操作部50の「聞いて」ボタンが押下されたことを検知する(S1)。
仮想日時決定部21は、起動時間カウンタ60から、電話機1の起動時間の情報を取得する(S37)。そして、仮想日時決定部21は、取得した起動時間に基づいて、仮想の日付を決定する。具体的には、起動時間がX時間Y分である場合、仮想日時決定部21は、Xを12で割った余りに1を足した値を、仮想の日付の「月」として決定する。また、Yを30で割った余りに1を足した値を仮想の日付の「日」として決定する。例えば、起動時間が9時間51分である場合、仮想日時決定部21は、仮想の日付を10月22日に決定する。
デモ発話部22は、メッセージDB80に記憶されたMiddleグループのメッセージの中から、仮想日時決定部21が決定した仮想の日付に応じた“今日は何の日?”メッセージまたは季節メッセージを選択する(S38)。そして、デモ発話部22は、選択したエラーメッセージを発話する(S4)。
なお、デモ発話部22は、仮想の日付に応じた“今日は何の日?”メッセージおよび季節メッセージを、既に発話していた場合、メッセージDB80に記憶されたLowグループのメッセージの中から、時間帯メッセージまたは雑談メッセージを選択してもよい。この場合、仮想日時決定部21は、電話機1の起動時間に基づいて、仮想の時刻を決定する。デモ発話部22は、仮想日時決定部21が決定した仮想の時刻に応じた時間帯メッセージを選択する。なお、電話機1の起動時間から仮想の時刻を決定する方法については、実施形態2で説明する。以上で、デモ機能実行部20の動作は終了する。
図4の(a)を参照して説明したように、通常モードにおいて、電話機1は、日時に応じたメッセージ(MiddleグループおよびLowグループ)よりも、エラーメッセージ(Highグループ)を優先する。一方、図4の(b)を参照して説明したように、デモモードにおいて、電話機1は、エラーメッセージを発話せず、仮想の日付に応じたメッセージ(本実施形態では、Middleグループの“今日は何の日?”メッセージおよび季節メッセージ)のみを発話する。
これにより、電話機1に現在日時の情報が設定されていない場合、例えば、電話機1が店頭に展示されている場合であっても、日時に応じたメッセージを発話する電話機1の機能を、ユーザに模擬的に体験させることができる。また、デモモードにおいて、電話機1は、電話機1の起動時間に基づいて、仮想の日付を決定する。そのため、電話機1の起動時間が増大するとともに、仮想の日付も変化する。したがって、電話機1は、ユーザにとってランダムに思えるような順番で、メッセージを発話をすることができる。
(変形例)
一変形例では、仮想日時決定部21は、以下の方法で、仮想の日付を決定してもよい。まず、仮想日時決定部21は、電話機1に初期設定されている年(例えば2017)を、仮想の日付の「年」として決定する。
起動時間がX時間Y分Z秒である場合、仮想日時決定部21は、Zを12で割った余りに1を足した値を、仮想の日付の「月」として決定する。仮想日時決定部21は、電話機1に記憶されている各月の日数の情報あるいはカレンダー情報を参照して、先に決定した仮想の「年」および「月」に基づいて、仮想の日付の「月」の日数を算出する。また、仮想日時決定部21は、算出した日数でY+Zを割った余りに1を足した値を、仮想の日付の「日」として決定する。
また、メッセージDB80に記憶されたメッセージが、日付だけでなく曜日とも対応付けられている場合、仮想日時決定部21は、以下の方法で、仮想の「曜日」を決定してもよい。すなわち、仮想日時決定部21は、まず、前述した方法で、仮想の「年」「月」「日」を決定する。その後、仮想日時決定部21は、電話機1に記憶されているカレンダー情報を参照して、先に決定した仮想の「曜日」を決定する。
(メッセージの例)
図6〜図8を参照して、前述したHigh、Middle、およびLowグループのメッセージの例を、それぞれ説明する。図6〜図8は、それぞれ、メッセージDB80に記憶されているテーブルを示す。
<1.Highグループ>
図6は、Highグループに含まれるエラーメッセージの例を示すテーブルである。図6に示すように、各エラーメッセージは、電話機1のエラー状態、例えば、日時未設定または回線未接続と対応付けられている。「エラー状態」は、電話機1がどのような状態である場合に、対応する「エラーメッセージ」を発話するかを示す。また、各エラーメッセージには、それぞれ優先度が対応付けられている。「優先度」は、電話機1が複数のエラー状態である場合に、どのような順番で、対応する「エラーメッセージ」が発話されるかを示す。また、図6に示すテーブルにおいて、「エラー状態」の列の隣に、「詳細」の列がある。「詳細」には、電話機1の「エラー状態」に関する説明が記載されている。
<2.Middleグループ>
図7の(a)は、Middleグループに含まれる“今日は何の日?”メッセージの例を示すテーブルである。図7の(a)に示すように、各“今日は何の日?”メッセージは、それぞれ日付と対応付けられている。また、“今日は何の日?”メッセージは、第1文および第2文で構成されている。第1文の基本構造は、対応する日付によらず共通している。一方、第2文は、対応する日付に応じて異なっている。図7の(a)において、第1文は、「おはようございます。今日は○月○日○曜日。」である。第1文の「○月○日○曜日」の部分は、対応する日付に応じて決まる。例えば、1月1日が金曜日である場合、1月1日に対応する第1文は「おはようございます。今日は1月1日金曜日。」になる。また、図7の(a)において、1月1日に対応する第2文は、「あけましておめでとうございます。今年も明るい一年でありますように。」である。したがって、1月1日に対応する“今日は何の日?”メッセージは、「おはようございます。今日は1月1日金曜日。あけましておめでとうございます。今年も明るい一年でありますように。」になる。
図7の(b)は、Middleグループに含まれる季節メッセージの例を示すテーブルである。各季節メッセージは、それぞれ季節と対応付けられている。図7の(b)では、
1月上旬、1月中旬、および1月上旬が、それぞれ季節に該当する。例えば、1月上旬の季節は、1月1日から1月10日までを含み、1月中旬の季節は、1月11日から1月20日までを含み、1月下旬の季節は、1月21日から1月31日までを含んでいてよい。
<3.Lowグループ>
図8は、Lowグループに含まれる時間帯メッセージおよび雑談メッセージの例を示すテーブルである。図8に示すテーブルにおいて、上から1番目から5番目までの行が、時間帯メッセージである。上から6番目以降の行が、雑談メッセージである。図8に示すように、各時間帯メッセージは、それぞれ時間帯と対応付けられている。時間帯メッセージは、対応する時間帯に関連する内容になっている。例えば、図8では、11時00分から13時59分までの時間帯には、「そろそろお昼ごはんの時間ですね。」という時間帯メッセージが対応している。一方、雑談メッセージは、日時とは無関係のメッセージである。雑談メッセージの内容は、特に限定されない。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
前記実施形態1では、デモモードにおいて、電話機1が、仮想の日付に基づいて、Middleグループに含まれるメッセージを発話する構成を説明した(図5の(b)参照)。本実施形態では、デモモードにおいて、電話機1は、仮想の時刻に基づいて、Lowグループのメッセージを発話する。
本実施形態では、デモ機能実行部20の仮想日時決定部21は、前記実施形態1と同様に、起動時間カウンタ60から、電話機1の起動時間を取得する(図4の(a)のS1からS37)。そして、仮想日時決定部21は、取得した起動時間に基づいて、仮想の時刻を決定する。具体的には、起動時間がX時間Y分である場合、仮想日時決定部21は、Xを24で割った余りに1を足した値を、仮想の時刻の「時」として決定する。また、仮想日時決定部21は、Yを仮想の時刻の「分」として決定する。例えば、起動時間が10時間51分である場合、仮想日時決定部21は、仮想の時刻を11時51分に決定する。また、起動時間が52時間25分である場合、仮想の時刻を5時25分に決定する。
あるいは、仮想日時決定部21は、Xに所定値(例えば10(時間))を足した値を24で割った余りに1を足した値を、仮想の時刻の「時」として決定してもよい。この構成では、Xが24(時間)未満である場合であっても、Xに所定値を足した値は24(時間)以上となる。あるいは、Xに所定値を足した値が24(時間)以上となるように、所定値を決定できる。したがって、この構成では、仮想の時刻の「時」は、1(時)から23(時)までの値を取ることができる。
デモ機能実行部20のデモ発話部22は、Lowグループのメッセージの中から、仮想日時決定部21が決定した仮想の時刻に応じた時間帯メッセージを選択する。例えば、仮想の時刻が12時00分である場合、デモ発話部22は、図8に示すテーブルを参照して、11時00分から13時59分までの時間帯と対応付けられている「そろそろお昼ごはんの時間ですね。」という時間帯メッセージを選択する。そして、デモ発話部22は、選択した時間帯メッセージを発話する。なお、デモ発話部22は、仮想の時刻に対応する時間帯メッセージを既に発話していた場合、メッセージDB80に記憶された雑談メッセージ(図8参照)のいずれかを発話する。デモ発話部22は、Lowグループのメッセージ(すなわち、時間帯メッセージおよび雑談メッセージ)を既に発話していた場合、前記実施形態1で説明した方法で、仮想の日付に対応するMiddleグループのメッセージ(すなわち、“今日は何の日?”メッセージまたは季節メッセージ)を選択してもよい。
なお、メッセージDB80に記憶されたメッセージが、時分秒と対応付けられている場合、仮想日時決定部21は、以下の方法で、仮想の「時」「分」「秒」を決定してもよい。すなわち、起動時間がX時間Y分Z秒である場合、仮想日時決定部21は、前述した方法で、XおよびYに基づいて、仮想の時刻の「時」「分」を決定する。また、仮想日時決定部21は、Zを仮想の時刻の「秒」として決定する。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
ユーザは、店頭に展示された電話機に対して、「聞いて」ボタンを押下するユーザ操作を繰り返し行う場合がある。この場合、日時に応じた発話をする機能をユーザに経験させるために、電話機は、ユーザ操作ごとに異なる発話をすることが望ましい。
本実施形態では、MiddleおよびLowの各メッセージグループごとに、それぞれ、複数のテーブルがメッセージDB80に記憶されている。例えば、Middleグループのテーブルとして、図7の(a)(b)に示すテーブルに加えて、他のテーブルも、メッセージDB80に記憶されている。他のテーブルは、図7の(a)(b)に示すテーブルと比較して、日付と対応付けられているメッセージの内容が異なっている。
本実施形態では、デモ機能実行部20は、前記実施形態1および2と同様に、電話機1の起動時間に基づいて、仮想の日付または時刻を決定する。また、デモ機能実行部20は、電話機1が最後に起動した時点(特定の時点)からのユーザ操作の回数に応じて、参照する1または複数のテーブルを選択する。したがって、「聞いて」ボタンを押下するユーザ操作が、連続して複数回行われた場合、本実施形態に係る電話機1は、ユーザ操作ごとに異なる発話をする。これにより、ユーザは、現在日時に応じた発話をする電話機1の機能を、より手軽に、店頭で体験することができる。
あるいは、デモ機能実行部20は、月ごとのテーブルを準備しておき、電話機1が最後に起動した時点からのユーザ操作の回数に応じて、参照するテーブルを交換してもよい。例えば、ユーザ操作の回数が1〜10回のいずれかである場合、デモ機能実行部20は、1月のメッセージの中から、仮想の日付または時刻に応じたメッセージを選択する。この場合、仮想の日付は、1月の1日から31日までの間のいずれかの日付になる。また、デモ機能実行部20は、ユーザ操作の回数が11〜20回のいずれかである場合、デモ機能実行部20は、2月のメッセージの中から、仮想の日付または時刻に応じたメッセージを選択する。この場合、仮想の日付は、2月の1日から28日までの間のいずれかの日付になる。あるいは、デモ機能実行部20は、前のユーザ操作から次のユーザ操作までの経過時間に基づいて、仮想の日付を決定してもよい。例えば、経過時間が1〜10秒の間である場合、デモ機能実行部20は、1月のメッセージの中から、仮想の日付に応じたメッセージを選択する。また、デモ機能実行部20は、経過時間が11〜20秒の間である場合、デモ機能実行部20は、2月のメッセージの中から、仮想の日付に応じたメッセージを選択する。また、これらの構成を組み合わせてもよい。これらの構成でも、電話機1は、ユーザ操作ごとに異なる発話をすることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
電話機1の制御ブロック(特に機能実行部10およびデモ機能実行部20)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、電話機1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電話機(1)は、所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機であって、特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定する仮想日時決定部(21)と、上記仮想日時決定部が決定した仮想の現在日時に応じた発話をする発話部(デモ発話部22)と、を備えている。
上記の構成によれば、現在日時の情報が電話機にない場合であっても、仮想の現在日時に応じた発話をすることができる。また、仮想の現在日時は、特定の時点からの経過時間に応じて決定される。したがって、所定のイベントが繰り返し発生した場合、ユーザにとってランダムに思えるような順番で、所定のイベントが発生するごとに異なる発話をすることができる。
本発明の態様2に係る電話機は、上記態様1において、現在日時に応じた発話には、複数のグループがあり、上記発話部は、上記特定の時点からの上記所定のイベントの発生回数に応じて、上記複数のグループのいずれか1つを選択し、選択したグループに含まれる発話をしてもよい。
上記の構成によれば、特定の時点からの経過時間だけでなく、当該時点からの所定のイベントの発生回数によっても、発話が変化する。したがって、所定のイベントが繰り返し発生した場合、ユーザにとってよりランダムに思える順番で発話をすることができる。
本発明の態様3に係る電話機は、上記態様1または2において、上記仮想日時決定部は、上記仮想の現在日時として、仮想の日付、季節、または時間帯のいずれかを決定してもよい。上記の構成によれば、仮想の日付、季節、または時間帯に応じた発話をすることができる。
本発明の態様4に係る電話機は、上記態様1から3のいずれかにおいて、(i)当該電話機に電話回線の種別が設定されていない場合、(ii)当該電話機に電話回線が接続されていない場合、および(iii)当該電話機に電話回線から電圧が入力されていない場合のうちいずれかの場合、当該電話機は、仮想の現在日時に応じた発話をしてもよい。
電話機がユーザ宅で使用されていない場合、例えば、電話機が店頭に展示されている場合に、上記(i)から(iii)のいずれかが満たされる可能性が高い。通常、店頭にある電話機には現在日時の情報がないが、上記の構成によれば、電話機は仮想の現在日時に応じた発話をすることができる。したがって、店頭において、現在日時に応じた発話をする電話機の機能をユーザに体験させることができる。
本発明の態様5に係る電話機は、上記態様4において、上記(i)から(iii)のいずれにも該当しない場合、上記発話部は、当該電話機のエラー状態を警告するエラーメッセージを発話する一方、上記(i)から(iii)までのうちの少なくともいずれか1つに該当する場合、上記発話部は、上記エラーメッセージを発話しなくてもよい。
電話機は、ユーザ宅で使用されている場合、エラー状態に関する警告の発話をするように構成されている。しかしながら、上記(i)から(iii)のいずれかが満たされる場合、電話機はユーザ宅で使用されておらず、例えば店頭に展示されている可能性が高い。店頭では、電話機のエラー状態に関する警告は不要であるし、また、電話機は、エラー状態に関する警告を優先的に発話するため、現在日時に応じた発話をする機能をユーザに体験させる機会が減少する。上記の構成によれば、上記(i)から(iii)のいずれかが満たされる場合、仮想の現在日時に応じた発話をするが、エラーメッセージを発話しないので、現在日時に応じた発話をする機能を、ユーザにより多く経験させることができ、また、機能の効果をユーザにより強く訴求することができる。
本発明の態様6に係る電話機は、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記所定のイベントは所定のユーザ操作であり、上記発話部は、上記所定のユーザ操作ごとに異なる発話をしてもよい。上記の構成によれば、日時に応じた発話をする機能を、ユーザに効果的に経験させることができる。
本発明の態様7に係る電話機(1)の制御方法は、所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機の制御方法であって、特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定し、決定した仮想の現在日時に応じた発話をする。上記の構成によれば、上記態様1に係る電話機と同様の効果を奏することができる。
本発明の各態様に係る電話機は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記電話機が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記電話機をコンピュータにて実現させる電話機の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 電話機
21 仮想日時決定部
22 デモ発話部(発話部)

Claims (7)

  1. 所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機であって、
    特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定する仮想日時決定部と、
    上記仮想日時決定部が決定した仮想の現在日時に応じた発話をする発話部と、を備えた
    ことを特徴とする電話機。
  2. 現在日時に応じた発話には、複数のグループがあり、
    上記発話部は、上記特定の時点からの上記所定のイベントの発生回数に応じて、上記複数のグループのいずれか1つを選択し、選択したグループに含まれる発話をすることを特徴とする請求項1に記載の電話機。
  3. 上記仮想日時決定部は、上記仮想の現在日時として、仮想の日付、季節、または時間帯のいずれかを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の電話機。
  4. (i)当該電話機に電話回線の種別が設定されていない場合、(ii)当該電話機に電話回線が接続されていない場合、および(iii)当該電話機に電話回線から電圧が入力されていない場合のうちいずれかの場合、当該電話機は、仮想の現在日時に応じた発話をすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電話機。
  5. 上記(i)から(iii)のいずれにも該当しない場合、上記発話部は、当該電話機のエラー状態を警告するエラーメッセージを発話する一方、上記(i)から(iii)までのうちの少なくともいずれか1つに該当する場合、上記発話部は、上記エラーメッセージを発話しない
    ことを特徴とする請求項4に記載の電話機。
  6. 上記所定のイベントは所定のユーザ操作であり、上記発話部は、上記所定のユーザ操作ごとに異なる発話をすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電話機。
  7. 所定のイベントの発生をトリガーとして、現在日時に応じた発話をする電話機の制御方法であって、
    特定の時点から上記所定のイベントが発生するまでの経過時間に応じて、仮想の現在日時を決定し、
    決定した仮想の現在日時に応じた発話をする
    ことを特徴とする電話機の制御方法。
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