JP2018141382A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の劣化検出処理の実行時においてもディザ制御による昇温性能を確保することができる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】CPU32は、三元触媒22の温度が所定温度以上となることを条件に、目標空燃比を所定期間リッチとしその後所定期間リーンとする。そしてCPU32は、リーンとしたときの空燃比センサ40によって検出される空燃比Afがリーンとなるタイミングに対する空燃比センサ42によって検出される空燃比Afdがリーンとなるタイミングの遅延時間に基づき、三元触媒22の劣化検出を実行する。また、CPU32は、劣化検出処理時において、第1の気筒#1の空燃比を理論空燃比および目標空燃比よりもリッチとし、第2〜第4の気筒#2〜#4の空燃比を理論空燃比よりもリーンとしつつ、それらの平均値を目標空燃比とする。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の気筒から排出された排気を浄化対象とする触媒を備えた内燃機関を制御対象とする内燃機関の制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、4つの気筒の排気が流入する三元触媒を備えた内燃機関の制御装置が記載されている。この制御装置は、触媒の暖機制御として、内燃機関の1つの気筒の空燃比を理論空燃比よりもリッチとするリッチ燃焼気筒とし、残りの3つの気筒の空燃比を理論空燃比よりもリーンとするリーン燃焼気筒とする、パータベーション制御(ディザ制御)を実行する。これは、リッチ燃焼気筒から排出された排気中の未燃燃料成分や不完全燃焼成分をリーン燃焼気筒から排出された排気中の酸素によって酸化させ、その酸化熱によって三元触媒の温度を上昇させる(昇温処理を行う)ことを狙ったものである。
一方、下記特許文献2には、冷却水の温度が設定温度を超えていることなどの条件を満たす場合に、各気筒の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比とした後にリーンな空燃比とし、そのときの三元触媒の下流の空燃比センサの検出値に基づき、三元触媒の異常の有無を判定する装置が記載されている。
特開2012−57492号公報 特開平5−133264号公報
ところで、三元触媒の異常の有無を判定する条件である上述した冷却水の温度の条件は、三元触媒が排気を浄化することができる温度となっている旨の条件であると考えられる。ここで、三元触媒の温度をディザ制御によって浄化率が高まる温度まで昇温した後、異常の有無の判定条件が成立したとしてディザ制御を停止して異常の有無を判定する処理を開始する場合、ディザ制御の停止に伴って三元触媒の温度が低下し、異常の有無の判定条件が不成立となるおそれがある。
上記課題を解決すべく、内燃機関の制御装置は、複数の気筒から排出された排気を浄化対象とする触媒を備えた内燃機関を制御対象とし、前記触媒の昇温要求が生じた場合、前記複数の気筒のうちの一部の気筒であるリーン燃焼気筒における空燃比を理論空燃比よりもリーンに制御し、前記複数の気筒のうちの前記一部の気筒とは別の気筒であるリッチ燃焼気筒における空燃比を理論空燃比よりもリッチに制御するために前記各気筒の燃料噴射弁を操作するディザ制御処理と、目標空燃比を理論空燃比よりもリッチとした後にリーンとした際の前記触媒の下流に流出する排気中の酸素濃度に基づき前記触媒の劣化検出をする劣化検出処理と、を実行し、前記ディザ制御処理は、前記劣化検出処理の実行時には、前記リーン燃焼気筒および前記リッチ燃焼気筒の空燃比の平均値を前記目標空燃比に制御する。
上記構成では、劣化検出処理の実行時に、リーン燃焼気筒およびリッチ燃焼気筒の空燃比の平均値を劣化検出時の目標空燃比に制御する。すなわち、リーン燃焼気筒の空燃比は、理論空燃比よりもリーンであって且つ劣化検出時の目標空燃比よりもリーンとされ、リッチ燃焼気筒の空燃比は、理論空燃比よりもリッチであって且つ劣化検出時の目標空燃比よりもリッチとされる。ここで、リーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンであり、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチであるため、リーン燃焼気筒から排出される排気中の酸素と、リッチ燃焼気筒から排出される排気中の未燃燃料成分や不完全燃焼成分とが反応し、これにより、触媒が昇温される。また、リーン燃焼気筒およびリッチ燃焼気筒のそれぞれが排出する排気の空燃比は、劣化検出時の目標空燃比とされる。したがって、触媒に流入する排気成分濃度を、劣化検出から要求される濃度とすることができ、ひいては昇温処理を実行しつつ劣化検出処理を実行することができる。このため、触媒の劣化検出処理の実行時においてもディザ制御による昇温性能を確保することができる。
一実施形態にかかる制御装置および内燃機関を示す図。 同実施形態にかかる触媒劣化検出処理およびその実行判定処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるディザ制御処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる触媒劣化検出処理を示すタイムチャート。
以下、内燃機関の制御装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、内燃機関10は、第1の気筒#1〜第4の気筒#4の4つの気筒を備えている。内燃機関10の吸気通路12内の空気は、第1の気筒#1〜第4の気筒#4のそれぞれの燃焼室14に吸入される。燃焼室14には、燃料噴射弁16が突出しており、燃料噴射弁16から噴射された燃料と、吸気通路12から燃焼室14に吸入された空気との混合気は、点火装置18の火花放電によって、燃焼に供される。燃焼に供された混合気は、排気として、排気通路20に排出される。排気通路20には、排気を浄化するための三元触媒22が設けられている。
制御装置30は、内燃機関10を制御対象とし、その制御量(トルク、排気成分)を制御するために、燃料噴射弁16や点火装置18等の各種アクチュエータを操作する。制御装置30は、制御量の制御のために、三元触媒22の上流に設けられた空燃比センサ40によって検出される空燃比Afや、三元触媒22の下流に設けられた空燃比センサ42によって検出される空燃比Afdを参照する。また、制御装置30は、クランク角センサ44の出力するクランク信号Scrや、エアフローメータ46によって検出される吸入空気量Ga、水温センサ48によって検出される水温THWを参照する。制御装置30は、CPU32、ROM34、および電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ36を備え、ROM34に記憶されたプログラムをCPU32が実行することにより、上記制御量を制御する。
図2に、三元触媒22の劣化検出に関する処理の手順を示す。図2に示す処理は、ROM34に記憶されたプログラムをCPU32が所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下において、先頭に「S」が付与された数字によって、ステップ番号を表現する。
図2に示す一連の処理において、CPU32は、まずクランク信号Scrから算出される回転速度NEと、回転速度NEおよび吸入空気量Gaから算出される充填効率ηcとを取得する(S10)。そしてCPU32は、回転速度NEおよび充填効率ηcに基づき、三元触媒22の温度(触媒温度Tcat)を算出する(S12)。ここで、CPU32は、入力変数としての回転速度NEおよび充填効率ηcと、出力変数としての触媒温度Tcatとの関係を定めた2次元マップを用いて、触媒温度Tcatをマップ演算する。2次元マップは、回転速度NEが同一なら、充填効率ηcが高い場合に低い場合よりも触媒温度Tcatを高い値とする。この際、CPU32は、2次元マップにてマップ演算された触媒温度Tcatの変化を徐変させるために、2次元マップにてマップ演算された値にフィルタ処理を施したものを最終的な触媒温度Tcatとしてもよい。なお、マップとは、入力変数の離散的な値と、入力変数の値のそれぞれに対応する出力変数の値と、の組データである。またマップ演算とは、たとえば、入力変数の値が2次元マップの入力変数の値のいずれかに一致する場合、対応する出力変数の値を演算結果とし、一致しない場合、組データに含まれる複数の出力変数の値の補間によって得られる値を演算結果とすればよい。
次に、CPU32は、後述する昇温処理の実行時であるか否かを判定する(S14)。そしてCPU32は、昇温処理の実行時であると判定する場合(S14:YES)、S12の処理によって算出した触媒温度Tcatに、昇温処理による温度上昇量ΔTcatを加算することによって、触媒温度Tcatを補正する(S16)。CPU32は、温度上昇量ΔTcatを、後述の昇温処理におけるリーン燃焼気筒のリーン化度合いおよびリッチ燃焼気筒のリッチ化度合いに基づき算出する。
CPU32は、S16の処理が完了する場合やS14において否定判定する場合には、触媒劣化検出の実行条件が成立するか否かを判定する(S18)。触媒劣化検出処理は、三元触媒22の劣化の有無を検出する処理であり、その実行条件は、触媒温度Tcatが所定温度Tth以上であることと、現トリップにおいて未だ劣化検出処理が実行されていないこととの論理積が真であることなどを条件に成立するものである。
CPU32は、実行条件が成立すると判定する場合(S18:YES)、三元触媒22の劣化検出処理を実行する(S20)。具体的にはCPU32は、内燃機関10の目標空燃比Af*をまず、所定期間に渡って理論空燃比よりもリッチとし、その後、所定期間に渡って理論空燃比よりもリーンとする。すなわち、目標空燃比Af*とする上での開ループ制御の操作量であるベース噴射量Qbを、まず理論空燃比に開ループ制御する場合の操作量である基準噴射量Qbsよりも所定期間に渡って多くした後、所定期間に渡って少なくする。そして、CPU32は、目標空燃比Af*を理論空燃比よりもリーンに切り替えた後、三元触媒22よりも上流側の空燃比センサ40が検出する空燃比Afがリーンとなった後、三元触媒22よりも下流側の空燃比センサ42が検出する空燃比Afdが理論空燃比を維持する時間の長さが短い場合に異常であると判定する。これは、空燃比Afdが理論空燃比を維持する時間の長さが短い場合には、三元触媒22の酸素吸蔵能力が低下し、三元触媒22が劣化していると考えられることに鑑みたものである。なお、CPU32は、三元触媒22に異常があると判定する場合、図1に示す警告灯50を操作してその旨をユーザに通知し、また、不揮発性メモリ36に異常の内容を記憶する。
CPU32は、S20の処理が完了する場合や、S18において否定判定する場合には、図2に示す一連の処理を一旦終了する。
図3に、昇温処理に関する処理の手順を示す。図3に示す処理は、ROM34に記憶されたプログラムをCPU32が所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図3に示す一連の処理において、CPU32は、まず昇温処理の実行条件が成立しているか否かを判定する(S30)。昇温処理の実行条件は、三元触媒22の先端部分の温度が、浄化率が所定比率以上となる温度(たとえば250°C)以上である旨の条件や、三元触媒22の温度が過度に高くない温度である旨の条件などを含む。ここで、三元触媒22の先端部分の温度が浄化率が所定比率以上となる温度以上である旨の条件は、昇温性能を担保するための条件である。なお、所定比率以上となる温度以上であるか否かは、たとえば内燃機関10の始動時からの吸入空気量Gaの積算値が所定値以上であるか否かによって判定すればよく、三元触媒22の温度が過度に高くない温度であるか否かは、上記触媒温度Tcatに基づき判定すればよい。
CPU32は、実行条件が成立すると判定する場合(S30:YES)、三元触媒22の劣化検出処理を実行しているときであるか否かを判定する(S32)。そしてCPU32は、劣化検出処理を実行しているときではないと判定する場合(S32:NO)、目標空燃比Af*を理論空燃比としつつ、回転速度NEおよび充填効率ηcに基づき噴射量補正要求値αを算出する(S34)。噴射量補正要求値αは、空燃比を目標空燃比Af*に開ループ制御するための操作量であるベース噴射量Qbに対する補正量である。噴射量補正要求値αは、回転速度NEが同一であるなら、充填効率ηcが高い場合に低い場合よりも大きい値に設定される。なお、S34の処理は、たとえば入力変数としての回転速度NEおよび充填効率ηcと、出力変数としての噴射量補正要求値αとの関係を定めた2次元マップを用いて実行すればよい。
CPU32は、S34の処理が完了する場合、ベース噴射量Qbを、噴射量補正要求値αを用いて補正し、補正した噴射量に基づき、操作信号MS1を生成して燃料噴射弁16に出力する(S36)。ここで、本実施形態では、昇温処理として、第1の気筒#1を、目標空燃比が理論空燃比よりもリッチなリッチ燃焼気筒とし、第2〜第4の気筒#2〜#4を、目標空燃比が理論空燃比よりもリーンなリーン燃焼気筒とする処理を実行する。詳しくは、CPU32は、第1の気筒#1の噴射量指令値Q*を、「Qb・(1+α)」とし、第2〜第4の気筒#2〜#4の噴射量指令値Q*を、「Qb・(1−α/3)」とする。
これに対し、CPU32は、劣化検出処理を実行していると判定する場合(S32:YES)、劣化検出によって目標空燃比Af*がリッチとされている期間であるか否かを判定する(S38)。そしてCPU32は、リッチとされている期間であると判定する場合(S38:YES)、噴射量補正要求値αの上限値αRを、入力変数としての回転速度NEおよび充填効率ηcと出力変数としての上限値αRとの関係を定めた2次元マップに基づき算出する(S40)。ここで、上限値αRは、リッチ燃焼気筒におけるリッチ化度合いの上限値に応じて設定されるものであり、詳しくはドライバビリティの許容範囲の上限値等に基づき設定される。
そしてCPU32は、目標空燃比Af*とするためのベース噴射量Qbを補正することによって、第1の気筒#1の噴射量指令値Q*を「Qb・(1+α)」とし、第2〜第4の気筒#2〜#4の噴射量指令値Q*を「Qb・(1−α/3)」とし、噴射量が噴射量指令値Q*となるように燃料噴射弁16を操作する(S42)。ここで、噴射量補正要求値αは、次の式(c1)にて算出される。
α={αR−(Qb−Qbs)/Qbs}・Qbs/Qb …(c1)
一方、CPU32は、劣化検出によって目標空燃比Af*がリーンとされている期間であると判定する場合(S38:NO)、噴射量補正要求値αの上限値αLを、入力変数としての回転速度NEおよび充填効率ηcと出力変数としての上限値αLとの関係を定めた2次元マップに基づき算出する(S44)。ここで、上限値αLは、リーン燃焼気筒におけるリーン化度合いの上限値に応じて設定されるものであり、詳しくは、リーン燃焼気筒の燃焼限界に応じて設定される。上記2次元マップは、充填効率ηcが高い場合に低い場合よりも、上限値αLを大きい値とする。
そしてCPU32は、目標空燃比Af*とするためのベース噴射量Qbを補正することによって、第1の気筒#1の噴射量指令値Q*を、「Qb・(1+α)」とし、第2〜第4の気筒#2〜#4の噴射量指令値Q*を、「Qb・(1−α/3)」とし、噴射量が噴射量指令値Q*となるように燃料噴射弁16を操作する(S46)。ここで、噴射量補正要求値αは、次の式(c2)にて算出される。
−α/3={−αL−(Qb−Qbs)/Qbs}・Qbs/Qb …(c2)
なお、CPU32は、S36,S42,S46の処理が完了する場合や、S30の処理において否定判定する場合には、図3に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
図4に、昇温処理および触媒劣化検出処理を例示する。詳しくは、図4には、内燃機関10の目標空燃比Af*の推移と、第1の気筒#1の目標空燃比の推移と、第2〜第4の気筒#2〜#4の目標空燃比の推移と、触媒温度Tcatの推移とを示す。
図4に示す時刻t1に昇温処理の実行条件が成立すると、第1の気筒#1においては、目標空燃比がリッチとされ、第2〜第4の気筒#2〜#4においては、目標空燃比がリーンとされる。これにより、三元触媒22において、リーン燃焼気筒である第2〜第4の気筒#2〜#4から排出された排気中の酸素によりリッチ燃焼気筒である第1の気筒#1から排出された排気中の未燃燃料成分や不完全燃焼成分が酸化され、酸化熱によって、三元触媒22が昇温される。しかも、この際、第1の気筒#1〜第4の気筒#4の噴射量指令値Q*の合計は、ベース噴射量Qbの4倍となるため、空燃比の平均値は、理論空燃比となっている。なお、ここでの空燃比の平均値は、排気空燃比の平均値である。
ちなみに、対象排気の排気空燃比は、仮想混合気を用いて定義される。すなわち、仮想混合気を、新気および燃料のみからなって且つ燃焼させた場合に生成される排気の未燃燃料濃度(たとえばHC)、不完全燃焼成分濃度(たとえばCO)および酸素濃度が対象排気の未燃燃料濃度、不完全燃焼成分濃度および酸素濃度と同一となる混合気と定義し、排気空燃比を、仮想混合気の空燃比と定義している。ただし、ここで仮想混合気の燃焼には、未燃燃料濃度および不完全燃焼成分濃度と酸素濃度との少なくとも一方がゼロまたはゼロと見なせる値となる燃焼に限らず、未燃燃料濃度および不完全燃焼成分濃度と酸素濃度との双方がゼロよりも大きい状態となる燃焼も含まれることとする。
リーン燃焼気筒およびリッチ燃焼気筒を設けるディザ制御処理により、触媒温度Tcatが上昇して所定温度Tthとなることにより、触媒劣化検出処理の実行条件が成立する時刻t2において、CPU32は、触媒劣化検出処理を実行する。これにより、内燃機関10の目標空燃比Af*は、時刻t2〜t3の期間においては、リッチとされ、その後、時刻t3〜t4の期間においては、リーンとされる。
触媒劣化検出処理によって目標空燃比Af*がリッチとされる時刻t2〜t3の期間においては、リッチ燃焼気筒である第1の気筒#1の目標空燃比は、目標空燃比Af*よりもリッチとされ、リーン燃焼気筒である第2〜第4の気筒#2〜#4の目標空燃比は、目標空燃比Af*よりもリーンとされ、特に理論空燃比よりもリーンとされる。このため、三元触媒22において、リーン燃焼気筒である第2〜第4の気筒#2〜#4から排出された排気中の酸素によりリッチ燃焼気筒である第1の気筒#1から排出された排気中の未燃燃料成分や不完全燃焼成分が酸化され、酸化熱によって、三元触媒22が昇温される。しかも、この際、第1の気筒#1〜第4の気筒#4の噴射量指令値Q*の合計は、ベース噴射量Qbの4倍となるため、空燃比の平均値は、触媒劣化検出時の目標空燃比Af*とされる。
また、触媒劣化検出処理によって目標空燃比Af*がリーンとされる時刻t3〜t4の期間においては、リーン燃焼気筒である第2〜第4の気筒#2〜#4の目標空燃比は、目標空燃比Af*よりもリーンとされ、リッチ燃焼気筒である第1の気筒#1の目標空燃比は、目標空燃比Af*よりもリッチとされ、特に理論空燃比よりもリッチとされる。このため、三元触媒22において、リーン燃焼気筒である第2〜第4の気筒#2〜#4から排出された排気中の酸素によりリッチ燃焼気筒である第1の気筒#1から排出された排気中の未燃燃料成分や不完全燃焼成分が酸化され、酸化熱によって、三元触媒22が昇温される。しかも、この際、第1の気筒#1〜第4の気筒#4の噴射量指令値Q*の合計は、ベース噴射量Qbの4倍となるため、空燃比の平均値は、触媒劣化検出時の目標空燃比Af*とされる。
このように、本実施形態によれば、触媒劣化検出処理時においても、リーン燃焼気筒およびリッチ燃焼気筒を設けるディザ制御処理を実行することによって、昇温性能を維持することができる。これに対し、触媒劣化検出処理を実行するときにディザ制御処理を停止する場合には、図4に2点鎖線にて示すように、触媒温度Tcatが所定温度Tthよりも低下し、触媒劣化検出処理の実行条件が不成立となるおそれがある。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する効果が得られる。
(1)触媒劣化検出処理によって目標空燃比Af*が理論空燃比よりもリッチとされているときにリッチ燃焼気筒の空燃比をその上限値とし、目標空燃比Af*が理論空燃比よりもリーンとされているときにリーン燃焼気筒の空燃比をその上限値とした。これにより、三元触媒22において、未燃燃料成分や不完全燃焼成分と酸素との反応量を極力多くすることができることから、昇温性能を極力高くすることができる。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。ディザ制御処理は、S36,S42,S46の処理に対応し、劣化検出処理は、S20の処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、触媒劣化検出処理によって目標空燃比Af*が理論空燃比よりもリッチとされているときにリッチ燃焼気筒の空燃比をその上限値とし、目標空燃比Af*が理論空燃比よりもリーンとされているときにリーン燃焼気筒の空燃比をその上限値としたがこれに限らない。たとえば充填効率ηcが大きく上限値としなくても昇温性能を確保できる場合には、リーン燃焼気筒のリーン化度合いやリッチ燃焼気筒のリッチ化度合いを上限値よりも小さくしてもよい。すなわち、この場合、たとえば回転速度NEや充填効率ηc、目標空燃比Af*に応じて噴射量補正要求値αを算出した後、これを上限値αRや上限値αLでガード処理すればよい。
・上記実施形態では、触媒劣化検出処理が実行されていない時の目標空燃比Af*を理論空燃比としたが、これに限らない。
・上記実施形態では、リッチ燃焼気筒の数を1個とし、リーン燃焼気筒の数を3個としたが、これに限らない。
・上記実施形態では、ベース噴射量Qbを噴射量補正要求値αに応じて補正したものによって操作信号MS1を生成する処理に関し、空燃比フィードバック制御については特に触れなかったが、空燃比フィードバック制御を実行してもよい。これは、たとえば噴射量補正要求値αによる補正対象を、ベース噴射量が空燃比フィードバック制御の操作量によって補正された値とすることで実現することができる。
・内燃機関としては、4気筒の内燃機関に限らない。たとえば直列6気筒の内燃機関であってもよい。燃料噴射弁としては、燃焼室14に燃料を噴射するものに限らず、たとえば吸気通路12に燃料を噴射するものであってもよい。
・制御装置としては、CPU32とROM34とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。
10…内燃機関、12…吸気通路、14…燃焼室、16…燃料噴射弁、18…点火装置、20…排気通路、22…三元触媒、30…制御装置、32…CPU、34…ROM、36…不揮発性メモリ、40,42…空燃比センサ、44…クランク角センサ、46…エアフローメータ、48…水温センサ、50…警告灯。

Claims (1)

  1. 複数の気筒から排出された排気を浄化対象とする触媒を備えた内燃機関を制御対象とし、
    前記触媒の昇温要求が生じた場合、前記複数の気筒のうちの一部の気筒であるリーン燃焼気筒における空燃比を理論空燃比よりもリーンに制御し、前記複数の気筒のうちの前記一部の気筒とは別の気筒であるリッチ燃焼気筒における空燃比を理論空燃比よりもリッチに制御するために前記各気筒の燃料噴射弁を操作するディザ制御処理と、
    目標空燃比を理論空燃比よりもリッチとした後にリーンとした際の前記触媒の下流に流出する排気中の酸素濃度に基づき前記触媒の劣化検出をする劣化検出処理と、を実行し、
    前記ディザ制御処理は、前記劣化検出処理の実行時には、前記リーン燃焼気筒および前記リッチ燃焼気筒の空燃比の平均値を前記目標空燃比に制御する内燃機関の制御装置。
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