JP2018141258A - 抄造機 - Google Patents

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Abstract

【課題】時間とともに変化する要因に対して抄造体の幅方向の厚みを好適に調整することができる抄造機を提供する。【解決手段】原料のスラリーを貯留する少なくとも1の槽と、槽から前記スラリー中の固形分を抄き上げる抄き上げ装置と、抄き上げ装置で抄き上げられ形成された抄造体の略幅方向の厚みに応じて複数枚のシートが重ね合わされたシート片で抄き上げ装置表面の少なくとも一部を覆い、抄き上げ装置に抄き上げられる固形分の量を幅方向において調整するシート状調整装置とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、抄造体の厚みのばらつきを低減することができる抄造機に関する。
スラリー状の原料から製造される繊維板などの板材は、抄造法による抄造工程を経て製造される。そのうち、円網式抄造機を用いた抄造は、スラリー状の原料を一または複数の円網で抄く工程と、抄いて形成された固形分(抄造体)を積層させながら巻き取る工程とを有する。
例えば、特許文献1には、板厚のばらつきを低減させる円網式抄造機が開示されている。この円網式抄造機は、ワイヤーシリンダーの幅方向に複数に分割されたシート片でワイヤーシリンダー表面の周方向の少なくとも一部を覆う。これにより、抄造機は、ワイヤーシリンダーに抄き上げられる抄造体の量を減少させる。シート片は、例えば鋼材、樹脂材、布材などのシート状部材である。
特開2016−030861号公報
特許文献1に記載の抄造機は、幅方向における厚みのばらつきを、シート片で覆うことにより解消することができるものであった。しかし、シート片の材料の選択によっては、摩耗による交換作業が頻繁に生じたり、比重に起因してワイヤーシリンダー表面を好適に覆ったりすることが困難な場合が起こりうる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、時間とともに変化する要因に対して抄造体の幅方向の厚みを好適に調整することができる抄造機を提供することを目的とする。
本発明に係る抄造機は、上述した課題を解決するために、原料のスラリーを貯留する少なくとも1の槽と、前記槽から前記スラリー中の固形分を抄き上げる抄き上げ装置と、前記抄き上げ装置で抄き上げられ形成された抄造体の略幅方向の厚みに応じて複数枚のシートが重ね合わされたシート片で前記抄き上げ装置表面の少なくとも一部を覆い、前記抄き上げ装置に抄き上げられる前記固形分の量を前記幅方向において調整するシート状調整装置と、を備えた。
本発明に係る抄造機においては、時間とともに変化する要因に対して抄造体の幅方向の厚みを好適に調整することができる。
本発明に係る抄造機の実施形態を示す全体的な構成図。 実施形態におけるシート状調整装置を側面から見た説明図。 実施形態におけるシート状調整装置を正面から見た説明図。 1枚のシート片の厚さ方向の断面図。 1枚のシートに設けられた貫通孔を説明する平面図。 2枚のシートが重ね合わされた場合の一組のシート片の厚さ方向の断面図。 1枚のシートの貫通孔の他の例を説明する平面図。
本発明に係る抄造機の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る抄造機の実施形態を示す全体的な構成図である。
抄造機1は、例えば住宅用建材であるサイディングボード、シリカボード、セメントボードなどの板材を製造する際の抄造工程で用いられるものである。抄造機1は、円網式抄造機であり、コンベア装置2と、槽3、3、3(以下単に槽3という。)と、巻取ローラー4とを有する。
コンベア装置2は、例えばフェルトで構成された抄造ベルト10を有し、抄造体を移送する。
槽3は、コンベア装置2の下側に配置され、原料のスラリー13を貯留する。槽3は、抄造される板材の用途などに応じて、単層でも3層以外の複数槽であってもよい。各槽3には、スラリー13が原則として常時供給される。スラリー13の供給は、ワイヤーシリンダー14の回転方向の順流側であっても、逆流側であってもよい。原料は、例えばセメントなどの鉱物材料とパルプなどの繊維材料との混合物である。
各槽3内には、抄き上げ装置としてのワイヤーシリンダー14、14、14(以下単にワイヤーシリンダー14という。)が配置される。ワイヤーシリンダー14は、原料を抄くためにメッシュ状に形成された円筒状であり、槽3内でスラリー13に浸漬され、回転に伴いスラリー13中の固形分を抄き上げる。ワイヤーシリンダー14は、軸方向が抄造ベルト10の送り方向に略直交する方向となるよう、配置される。ワイヤーシリンダー14は、図示しない駆動源により調整可能な回転速度で回転する。なお、ワイヤーシリンダー14は、図2に示すように、ワイヤーシリンダー14表面を通過した排水13bを槽3の側面より排出させる排水手段(図示せず)を有する。また、槽3内には、スラリー13の沈殿を防止するアジテーター15(攪拌機)が設けられる。
巻取ローラー4は、コンベア装置2の送り方向下流側に、回転可能に設けられる。巻取ローラー4は、コンベア装置2上で輸送された抄造体30aを巻き取るために設けられる。巻取ローラー4近傍には、所定の層数の巻き取りが完了した抄造体30bを切断するカッターなどの切断装置(図示せず)が配置される。巻取ローラー4の下流側には、さらに移送ベルト18を有するコンベア装置19が設けられる。巻取ローラー4から切断された抄造体30bは移送ベルト18上で次工程へ移送される。
抄造機1は、厚み測定装置20を有する。厚み測定装置20は、ワイヤーシリンダー14で抄き上げられ形成された抄造体30bの略幅方向(コンベア装置2、19の送り方向に略直交する方向)の厚み(幅方向複数箇所の厚み)を測定する。厚み測定装置20には、非接触の光学式、静電容量式など種々の形式を利用することができる。厚み測定装置20により測定された厚み情報は、コントローラー21へ送信される。コントローラー21は、厚み情報に基づいてシート状調整装置22(図2)を制御する。
図2は、実施形態におけるシート状調整装置22を側面から見た説明図である。
図3は、実施形態におけるシート状調整装置22を正面から見た説明図である。図3においては、5枚あるシート片23のうち、2枚のみが使用され、その他の3枚は仮想線にて示される。
シート状調整装置22は、厚み測定装置20で測定された抄造体30bの略幅方向の厚みに応じて、ワイヤーシリンダー14に抄き上げられる固形分の量を略幅方向において調整する。シート状調整装置22は、ワイヤーシリンダー14の幅方向に複数に分割された(幅方向に複数枚設けられた)シート片23でワイヤーシリンダー14表面の周方向の少なくとも一部を覆う。これにより、シート状調整装置22は、ワイヤーシリンダー14に抄き上げられる抄造体30cの量を減少させる。図2および図3においては、シート片23は、槽3内のスラリー水面13aからワイヤーシリンダー14の下端より上方まで覆う。シート状調整装置22は、コントローラー21により制御されることにより、巻上部24によりシート片23ごとに昇降が可能である。
図4は、1枚のシート片23の厚さ方向の断面図である。
シート片23は、重ね合わされた2枚の比重が異なるシートを有する。ワイヤーシリンダー14側に配置され、抄造時においてはワイヤーシリンダー14に接触する第1のシート23aは、例えば合成樹脂などの比重が小さい材料で構成される。ワイヤーシリンダー14とは反対側から第1のシート23aに重ね合わされた第2のシート23bは、ワイヤーシリンダー14に沿って曲がる例えば金属製の極薄板などである。第2のシート23bは、第1のシート23aよりも比重が大きく、摩耗に強い材料で構成される。第2のシート23bは、第1のシート23aを覆いながらワイヤーシリンダー14に第1のシート23aを押さえつけるおもりとして機能する。
第1のシート23aは、好ましくは比重が0.9程度の合成樹脂である。第2のシート23bは、好ましくは厚さ0.03〜0.07mmの真鍮板やステンレス、銅などであり、比重は6程度である。その他、第1および第2のシート23a、23bは、例えば鋼材、石粉材、樹脂材、布材などから選択することができ、原料を通過させないものであっても、ある程度の原料を通過させるメッシュ状であってもよい。
第1のシート23aと第2のシート23bとは、同一形状であっても、異なる形状であってもよい。後述するように、第1のシート23aが摩耗した場合に第2のシート23bを第1のシート23aの代替として作用させるため、第1のシート23aと第2のシート23bとは同一形状が好ましい。異なる形状である場合、第2のシート23bは第1のシート23aよりも小さく、少なくとも第2のシート23bが第1のシート23aのおもりとして機能するような寸法であればよい。
次に、本実施形態における抄造機1の作用について説明する。
槽3にスラリー13が貯留された状態で、抄造ベルト10を走行させるとともに、その速度に合わせてワイヤーシリンダー14を回転させる。各槽3のスラリー13中の原料は、ワイヤーシリンダー14内の排水13bとの水頭差(浸透圧)により、ワイヤーシリンダー14表面に抄造体30cとして付着する(抄かれる)。ワイヤーシリンダー14の回転により、抄造体30cは順次ワイヤーシリンダー14表面から抄造ベルト10の表面に転写される。また、付着しなかった(抄造されなかった)一部の原料と大部分の水分である排水13bは、ワイヤーシリンダー14表面のメッシュ状表面を通過し、ワイヤーシリンダー14内部に入る。この排水13bは、排水手段(図示せず)により槽3側面より外部に排水される。
抄造ベルト10には、各槽3を通過した時点で抄造体30cが1層ずつ積層され、全ての槽3を通過した段階では最終的に3層の抄造体30aが形成される。
抄造体30aは、抄造ベルト10によって連続的に下流側へと送られ、巻取ローラー4まで送られたところで、この巻取ローラー4に巻き取られる。巻取ローラー4に巻き取られた抄造体30aは、所定の厚み分巻き取られたところで切断装置によって巻取ローラー4上で切断され、巻取ローラー4から剥離される。切断された抄造体30bは、移送ベルト18により移送される。
このように形成された抄造体30bは、移送ベルト18上において厚み測定装置20により測定され、抄造体30bの略幅方向の厚み情報が得られる。コントローラー21は、厚み情報を取得し、シート状調整装置22を制御する。すなわち、分割された複数のシート片23ごとにワイヤーシリンダー14表面を覆うことにより、スラリー13と接するワイヤーシリンダー14の表面積を小さくしたり(変化させたり)、ワイヤーシリンダー14に付着した抄造体30cを削り取ったりすることにより固形分の量を調整する。また、シート片23がメッシュ状の場合には、シート片23を通過した原料は抄き上げられるが、このような場合であってもシート片23により抄き上げに対する抵抗を増加させることにより、固形分の量を調整する。コントローラー21は、固形分の量を、ワイヤーシリンダー14表面を覆うシート片23の種類(位置)および枚数や、巻上部24の下降量(ワイヤーシリンダー14を覆う面積)により調整する(少なくする)。なお、シート片23を予め所定量(例えば200mm)下降させてワイヤーシリンダー14を覆っておき、厚みを増加させたい箇所に対応するシート片23を上昇させてもよい。
例えば、コントローラー21は、抄造体30bの幅方向中央の厚みが両端と比べて5%大きいと判断した場合、予めデータベースに記録された調整量に基づいて、ワイヤーシリンダー14を覆うシート片23を決定し下降量を所定量決定する。例えば中央のシート片23に向かって、シート片23の下降量が徐々に大きくなるように調整されるのが好ましい。抄造体30bの中央部分と両端との厚みの差は、連続的に変化する。このため、常にコントローラー21の制御によりシート片23の下降量も変化するのが好ましい。また、厚みの調整量によっては、3つすべての槽3でシート状調整装置22を用いてもよいし、1つの槽3のみ用いてもよい。
シート状調整装置22が作用することにより、ワイヤーシリンダー14に抄き上げられるスラリー13中の固形分の量が調整され、抄造体30a、30b、30cに生じる幅方向の厚みのばらつきが解消され、平滑な完成品としての板材が得られる。
ここで、ワイヤーシリンダー14は、通常30〜100m/分程度の周速で回転している。また、第1のシート23aは、0.01〜0.1Kg/cm程度の圧力でワイヤーシリンダー14に接触している。このため、抄造を繰り返すことにより、合成樹脂などで構成された第1のシート23aは徐々に摩耗する。その結果、既定量のシート片23を下降した場合であっても、想定された厚みの調整量どおりに調整が行われず、所望の厚みを有する抄造体30bが得られない恐れがある。
これに対し、本実施形態における抄造機1は、シート片23が2枚の重ね合わされたシートで構成されている。これにより、第1のシート23aが摩耗した場合であっても、第1のシート23aに重ね合わされた第2のシート23bが第1のシート23aと同じ作用を発揮し、結果としてシート片23を長寿命化することができる。
また、第1のシート23aのみではワイヤーシリンダー14の表面に接触せずに、スラリー13の液面に浮いてしまう恐れがある。ここで、第2のシート23bは、第1のシート23aに比べて比重が大きい。このため、第2のシート23bは第1のシート23aをワイヤーシリンダー14に接触させるためのおもりとしても機能することができる。よって、別途シート片23のためのおもりを設ける必要がない。
この結果、抄造機1は、時間とともに変化する抄造体30bの幅方向厚みのばらつきをリアルタイムに得て、ワイヤーシリンダー14における抄き上げ量を調整することができる。シート状調整装置22は、各ワイヤーシリンダー14に設けることができるため、積層された抄造体30bの最小単位である各ワイヤーシリンダー14で抄き上げられる抄造体30cの厚みを調整対象とすることができる。
なお、第1のシート23aは、ワイヤーシリンダー14内の排水13bとの水頭差(浸透圧)により、ワイヤーシリンダー14表面に密着する。また、第2のシート23bは上述したとおり、第1のシート23aを押さえつけるおもりとして機能することにより、第1のシート23aおよび第2のシート23bは一組のシート片23としてワイヤーシリンダー14表面に密着する。しかし、アジテーター15によるスラリー13の撹拌により、おもりとしての第2のシート23bが浮き上がる恐れがある。これに対応するため、重ね合わされた複数枚のシートのうち、少なくともワイヤーシリンダー14表面に対して最も外側に配置されたシート(以下、ワイヤーシリンダー14表面に対して最も外側に配置されたシートを単に「外側のシート」という。)以外のシート(以下、外側のシート以外のシートを単に「内側のシート」という。)は、厚さ方向の貫通孔を有するのが好ましい。これにより、外側のシートに負圧が働き、外側のシートと内側のシートとがワイヤーシリンダー14の表面に密着するためである。
図5は、1枚のシート53aに設けられた貫通孔55を説明する平面図である。図6は、2枚のシート53a、53bが重ね合わされた場合の一組のシート片53の厚さ方向の断面図である。このような貫通孔55を有することにより、外側のシート53bにも負圧(浸透圧)が働き、外側のシート53bが浮き上がることがない。この結果、一組のシート片53は確実にワイヤーシリンダー14に密着し、好適に抄き上げ量を調整することができる。
なお、貫通孔55の形状や貫通孔55の個数は、外側のシート53bに負圧を働かせることができれば、図5に示す例に限らない。例えば、貫通孔55は、図7に示すような長穴形状であってもよい。また、シート片53が3枚以上重ね合わされる場合、複数枚の内側のシートに設けられる貫通孔55は形状、寸法、個数、位置などがシート間で共通している必要はない。すなわち、ワイヤーシリンダー14表面の浸透圧が外側のシートに作用し、外側のシートがワイヤーシリンダー14表面に密着すればよく、複数枚の内側のシートの貫通孔55のうち少なくとも一部の貫通孔55が重なり合い、複数枚の内側のシートの貫通孔55がワイヤーシリンダー14表面から外側のシートまで貫通していればよい。
また、外側のシートには、貫通孔のような穴が設けられていないことが好ましいが、設けられていてもよい。この場合、外側のシートに設けられた穴の少なくとも一部は、内側のシートの貫通孔55と重なり合わず、または穴の面積が小さく、外側のシートに確実に負圧が作用し外側のシートをワイヤーシリンダー14に密着させることが必要である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、厚み測定装置20は、巻取ローラー4上、または巻取ローラー4上流(すなわち抄造ベルト10上)に設けられ、各抄造体の厚みを測定してもよい。すなわち、厚み測定装置20の設置位置は、上述した例に限られない。また、厚み測定装置20は、抄造機の一部である必要はない。例えば、抄造機から独立した厚み測定装置を用いて厚み情報を得、この厚み情報がコントローラー21に提供されればよい。また、使用者(人間)の視認により厚みを判断し、厚み情報をコントローラー21に入力してもよい。
シート状調整装置22は、幅方向に分割された複数のシート片23を有する例を説明したが、1枚のシート片のみを備えてもよい。この場合、シート状調整装置はシート片を幅方向に移動可能とし、厚み情報に応じてシート片を使用する位置を変更するようにしてもよい。
シート状調整装置22は、ワイヤーシリンダーに対して複数(ワイヤーシリンダー回転軸を介して対向する位置に)設けてもよい。
シート片23は、3枚以上が重ね合わされたものであってもよい。この場合、ワイヤーシリンダー14側に配置されるシート片よりも、このシート片よりもワイヤーシリンダー14に対して外側に配置されるシート片の方が、比重が大きくなるように材料が選択されるのが、おもりの観点から好ましい。また、シート片23を構成する複数枚のシートは、同一材料であってもよい。例えば、各シートがワイヤーシリンダー14の表面に沿って曲がりやすいよう、同一材料のシートを複数枚重ね合わせて構成してもよい。例えば、シート片23が厚さ0.5mmの樹脂製シートを有する場合、厚さ0.2mmのシートと厚さ0.3mmのシートとを重ね合わせて0.5mmのシートを構成してもよい。
1 抄造機
2、19 コンベア装置
3 槽
4 巻取ローラー
10 抄造ベルト
13 スラリー
13b 排水
14 ワイヤーシリンダー
15 アジテーター
18 移送ベルト
20 厚み測定装置
21 コントローラー
22 シート状調整装置
23、53 シート片
23a 第1のシート
23b 第2のシート
30a、30b、30c 抄造体
53a、53b シート
55 貫通孔

Claims (4)

  1. 原料のスラリーを貯留する少なくとも1の槽と、
    前記槽から前記スラリー中の固形分を抄き上げる抄き上げ装置と、
    前記抄き上げ装置で抄き上げられ形成された抄造体の略幅方向の厚みに応じて複数枚のシートが重ね合わされたシート片で前記抄き上げ装置表面の少なくとも一部を覆い、前記抄き上げ装置に抄き上げられる前記固形分の量を前記幅方向において調整するシート状調整装置と、を備えた抄造機。
  2. 前記シート片は、前記抄き上げ装置側に配置された比重が小さい材料で構成された第1のシートと、前記第1のシートに重ね合わされ前記第1のシートよりも比重が大きい材料で構成された第2のシートとを少なくとも有する請求項1記載の抄造機。
  3. 前記シート片は、前記抄き上げ装置の幅方向に複数に分割されている請求項1または2記載の抄造機。
  4. 前記複数枚のシートのうち、少なくとも前記抄き上げ装置表面に対して最も外側に配置されたシート以外のシートは、厚さ方向の貫通孔を有する請求項1記載の抄造機。
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