JP2018140376A - 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法 - Google Patents

逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018140376A
JP2018140376A JP2017037663A JP2017037663A JP2018140376A JP 2018140376 A JP2018140376 A JP 2018140376A JP 2017037663 A JP2017037663 A JP 2017037663A JP 2017037663 A JP2017037663 A JP 2017037663A JP 2018140376 A JP2018140376 A JP 2018140376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reverse osmosis
water
pipe
treated
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017037663A
Other languages
English (en)
Inventor
康司 福▲崎▼
Koji Fukuzaki
康司 福▲崎▼
真人 大西
Masato Onishi
真人 大西
吉川 慎一
Shinichi Yoshikawa
慎一 吉川
秀治 山田
Hideji Yamada
秀治 山田
光太郎 北村
Kotaro Kitamura
光太郎 北村
泰堂 近藤
Taido Kondo
泰堂 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2017037663A priority Critical patent/JP2018140376A/ja
Priority to PCT/JP2018/007048 priority patent/WO2018159561A1/ja
Publication of JP2018140376A publication Critical patent/JP2018140376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/02Reverse osmosis; Hyperfiltration ; Nanofiltration
    • B01D61/04Feed pretreatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/02Reverse osmosis; Hyperfiltration ; Nanofiltration
    • B01D61/06Energy recovery
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/58Multistep processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D65/00Accessories or auxiliary operations, in general, for separation processes or apparatus using semi-permeable membranes
    • B01D65/02Membrane cleaning or sterilisation ; Membrane regeneration
    • B01D65/06Membrane cleaning or sterilisation ; Membrane regeneration with special washing compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/50Treatment of water, waste water, or sewage by addition or application of a germicide or by oligodynamic treatment
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Abstract

【課題】装置に付随する配管の洗浄時においても逆浸透処理を継続することが可能な逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法を提供する。
【解決手段】逆浸透処理装置1は、逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる膜ユニット100を備え、被処理水を供給するための供給路、及び、濃縮水を排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管(110,210)によって構成され、それぞれは、入口を閉止可能な入口バルブ(V11,V21)と、出口を閉止可能な出口バルブ(V12,V22)とを有すると共に、中間部に、薬洗水を供給可能な薬洗用配管(120,220)が接続しているものである。逆浸透処理方法は、一部の配管を使用して被処理水を逆浸透処理し、残部の配管を洗浄し、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えながら逆浸透処理を続けるものである。
【選択図】図1A

Description

本発明は、海水等の鹹水を逆浸透により脱塩する逆浸透処理装置及びそれを用いた逆浸透処理方法に関する。
鹹水を逆浸透により脱塩する逆浸透処理装置が、海水の淡水化、排水の再利用、純水の製造等の種々の分野で用いられている。逆浸透処理装置としては、円筒型の逆浸透膜モジュールを備える形態が代表的である。この種の逆浸透膜モジュールは、円筒形状の圧力容器の内部に、逆浸透膜を支持した複数の逆浸透膜エレメントを備えている。
円筒型の逆浸透膜モジュールが備える逆浸透膜エレメントは、集水配管の周囲に逆浸透膜がスパイラル状に巻回された構造である。複数の逆浸透膜エレメントは、通常、圧力容器内に収容されて、直列に配置された状態で用いられる。このような逆浸透膜モジュールは、1個又は配管を介して複数並列に接続されることによりバンクを構成する。更に、逆浸透膜モジュールのバンクは、1個又は配管を介して複数直列に接続されることで膜ユニットを形成する。通常、逆浸透処理設備には、複数の膜ユニットが備えられている。
逆浸透膜モジュールは、圧力容器に流入する被処理水をクロスフロー濾過方式により逆浸透処理し、イオン類が低減された透過水と、イオン類が濃縮された濃縮水とに分離する。圧力容器の一端側から被処理水が流入すると、逆浸透により逆浸透膜の一次側に濃縮した濃縮水は、圧力容器の他端側から排出される。一方、逆浸透膜の二次側に透過した透過水は、集水配管の内部に集水されて逆浸透膜モジュールの外に取り出される。
逆浸透膜モジュールが備える逆浸透膜は、被処理水に含まれている有機物や、スケールとして析出する無機物等によって目詰まりを生じることがある。逆浸透膜の細孔が閉塞すると、造水量や除去率が低下したり、重度の場合、破過に至ったりするので、定期的な洗浄や交換が必要である。特に、海水や下水処理水をはじめ、微生物が繁殖し易い被処理水を逆浸透処理するにあたっては、バイオファウリングが大きな問題となり、安定的な逆浸透処理の継続を困難にする。そのため、微生物が繁殖し易い被処理水を逆浸透処理する場合、微生物汚染に対する防止策が必須となっている。
バイオファウリングを防止する対策としては、殺菌作用を有する薬品を使用した前処理が一般に行われている。次亜塩素酸ナトリウム等の薬品は、逆浸透膜の上流で被処理水に添加され、このような前処理により、被処理水が通流する配管や逆浸透膜モジュールにおける微生物の繁殖が防止されている。しかし、一般的な逆浸透膜は、ポリアミド製等であり、遊離塩素を含む薬品と反応して劣化する。そのため、通常は、次亜塩素酸ナトリウム等の薬品を被処理水に添加した後、その下流で重亜硫酸ナトリウム等の還元剤を添加し、薬品が逆浸透膜に到達する前に中和している。
逆浸透処理装置としては、海水を逆浸透処理する海水処理系と、下水処理水等の排水を逆浸透処理する排水処理系とを統合した統合型の形態がある。統合型の逆浸透処理では、排水を逆浸透処理して分離した濃縮水で海水を希釈し、希釈されて浸透圧が低くなった海水を逆浸透処理する。例えば、特許文献1には、統合型の逆浸透処理において、バイオフィルム形成によるトラブルを抑制し、注入する殺菌剤及び中和剤を効率的に有効利用する技術が記載されている。特許文献1では、被処理水に薬剤や中和剤を注入する注入位置、注入するタイミング等を調節して、洗浄効果や殺菌効果の向上、薬剤使用量の低下等を図っている。
特開2015−123430号公報
逆浸透膜のファウリングは、微生物膜が膜面で成長して生じるのみならず、微生物膜が逆浸透膜の上流の配管に付着して成長し、配管から逆浸透膜モジュールに流入して生じることもある。通常、逆浸透膜は、劣化が進んだ時点で速やかに交換されるが、逆浸透処理装置に付随する配管は、交換されることなく使用が続けられることが多い。そのため、配管が逆浸透膜の汚染源となることが少なからずあり、配管からの流入によるファウリングを予防するために、配管の定期的な洗浄を強いられている現状がある。
一般に、逆浸透処理装置に付随する配管を洗浄するときには、装置の運転を停止し、薬品で劣化する虞がある逆浸透膜を分離してから、次亜塩素酸系等の薬品を添加した薬洗水を通水する。しかし、このような方法では、配管を洗浄する間に逆浸透処理による造水を行うことができず、稼働率が低下し、生産水量が少なくなるという問題がある。特許文献1に記載されるように、薬剤や中和剤を注入する注入位置、タイミング等を調節したとしても、被処理水を供給しながら薬洗する方法では、配管の汚染を十分に低減することが困難である。
そこで、本発明は、装置に付随する配管の洗浄時においても逆浸透処理を継続することが可能な逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る逆浸透処理装置は、被処理水を逆浸透処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる膜ユニットを備え、前記被処理水を前記逆浸透膜モジュールに供給するための供給路、及び、逆浸透処理によって分離された濃縮水を前記逆浸透膜モジュールから排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管によって構成され、前記配管のそれぞれは、前記配管の入口を閉止可能な入口バルブと、前記配管の出口を閉止可能な出口バルブと、を有すると共に、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管を洗浄する薬洗水を供給可能な薬洗用配管が接続していることを特徴とする。
また、本発明に係る逆浸透処理方法は、被処理水を逆浸透処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる膜ユニットを備え、前記被処理水を前記逆浸透膜モジュールに供給するための供給路、及び、逆浸透処理によって分離された濃縮水を前記逆浸透膜モジュールから排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管によって構成され、前記配管のそれぞれは、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管を洗浄する薬洗水を供給可能な薬洗用配管が接続している逆浸透処理装置において、前記配管のうち、一部の前記配管を使用して前記被処理水を逆浸透処理し、前記被処理水を逆浸透処理する間に、残部の前記配管に前記薬洗水を通流させて管内を洗浄し、逆浸透処理に使用する前記配管と洗浄する前記配管とを入れ替えながら逆浸透処理を続けることを特徴とする。
本発明によれば、装置に付随する配管の洗浄時においても逆浸透処理を継続することが可能な逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る逆浸透処理装置の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る逆浸透処理装置の構成例を示す図である。 逆浸透膜モジュールの構造の一例を示す断面図である。 逆浸透膜エレメントの構造の一例を示す斜視図である。 薬洗装置の構成の一例を示す図である。 薬洗装置の構成の一例を示す図である。 多重化された配管の切り替え操作を示す図である。 多重化された配管の切り替え操作を示す図である。 多重化された配管を適用する位置を示す図である。 多重化された配管を適用する位置を示す図である。 多重化された配管を適用する位置を示す図である。 多重化された配管の接続例を示す図である。 多重化された配管の接続例を示す図である。 多重化された配管の接続例を示す図である。 多重化された配管の接続例を示す図である。 変形例に係る逆浸透処理装置の構成例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法について説明する。なお、以下の各図において共通する構成については同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1A及び図1Bは、本発明の一実施形態に係る逆浸透処理装置の構成例を示す図である。
図1A及び図1Bに示すように、本実施形態に係る逆浸透処理装置1は、被処理水を逆浸透処理する膜ユニット100を備えている。膜ユニット100は、逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる。詳細には、膜ユニット100は、逆浸透膜モジュールのバンクが配管を介して1個又は複数直列に接続されて構成されている。バンクは、逆浸透膜モジュールが配管を介して1個又は複数並列に接続されて構成された系列である。
逆浸透処理装置1は、被処理水を逆浸透により脱塩して、イオンや塩類の濃度が低減された脱塩水を造水する。被処理水としては、例えば、海水、随伴水、汽水、化石水、地下水、地表水等の鹹水が装置に供給される。逆浸透処理装置1は、具体的には、被処理水を逆浸透処理したり、前処理したりするのに必要な各種のポンプ、各種の前処理装置等と接続されて用いられる。逆浸透処理装置1は、例えば、海水淡水化、排水再利用、純水製造等の用途に使用することが可能である。
ここで、膜ユニット100を構成する逆浸透膜モジュールの構造について説明する。
図2は、逆浸透膜モジュールの構造の一例を示す断面図である。
図2に示すように、逆浸透膜モジュールMは、圧力容器5と、逆浸透膜エレメント6と、を備えて構成される。圧力容器5は、略円筒形状を呈する容器であり、一方の端部に導入ポート5a、他方の端部に導出ポート5bを有している。圧力容器5の内部には、1個以上の逆浸透膜エレメント6が収容されている。逆浸透膜エレメント6は、逆浸透膜7を備えており、圧力容器5の内部で互いに直列に配置されている。なお、図2においては、計5個の逆浸透膜エレメント6が配置されているが、逆浸透膜エレメント6の個数は、逆浸透膜モジュールの仕様や逆浸透処理の濃縮率等に応じて適宜の数とされる。
図3は、逆浸透膜エレメントの構造の一例を示す斜視図である。
図3に示すように、逆浸透膜エレメント6は、逆浸透膜7が重ねられた膜積層体6aが集水配管8の周囲に配置されて構成される。膜積層体6aは、袋体状の複数の逆浸透膜7とメッシュ状のスペーサ9とが、集水配管8の周面に放射状に接合され、集水配管8の周囲にスパイラル状に巻回されることにより形成される。逆浸透膜7は、袋体の内部が集水配管8の透孔8aに連通するように集水配管8に接合される。逆浸透膜7は、袋体の内側と逆浸透膜7同士の間とに、スペーサ9が介装されることによって外形が保たれている。
図2に示すように、逆浸透膜エレメント6は、集水配管8が圧力容器5の長手方向に沿う向きで、互いに直列な配置となるように圧力容器5に収容される。逆浸透膜エレメント6の集水配管8同士は、互いに連結されて末端が開いた一つの管路を形成し、集水配管8の末端は、導出ポート5bが設けられた圧力容器5の端部から外側に引き出されている。
図3に示す逆浸透膜モジュールMにおいては、浸透圧以上に加圧された被処理水が導入ポート5aを通じて圧力容器5に導入される。そして、圧力容器5の内部を長手方向に沿って被処理水が流れる間に、逆浸透膜7によってクロスフロー濾過方式で逆浸透処理が行われる。その後、逆浸透処理により逆浸透膜7の一次側に濃縮した濃縮水は、導出ポート5bを通じて圧力容器5から排出される。一方、逆浸透膜7の二次側に透過した透過水は、集水配管8の内部に集水されて末端から排出される。
図1A及び図1Bに示す膜ユニット100は、このような逆浸透膜モジュールが1個又は複数並列に配置されて構成されるバンクが、1個又は複数直列に配置されて構成される。バンクは、通常、同一の仕様の逆浸透膜モジュールで構成され、配管を介して互いに並列に接続される。膜ユニット100は、複数の逆浸透膜モジュールを備えるとき、同じ仕様の逆浸透膜モジュール同士が、配管で互いに並列に接続されてなるバンクを、1個又は複数直列に配置されることにより逆浸透処理を行う系列を構成する。
図1A及び図1Bに示すように、膜ユニット100は、被処理水を膜ユニット100の逆浸透膜モジュールに供給するための供給路と、逆浸透処理によって分離された透過水を膜ユニット100の逆浸透膜モジュールから回収するための回収路と、逆浸透処理によって分離された濃縮水を膜ユニット100の逆浸透膜モジュールから排出するための排出路と、が接続した状態で用いられる。
被処理水の供給路は、系外にある被処理水の供給元から、膜ユニット100が備える逆浸透膜モジュールの一次側の入口(導入ポート5a)に向けて、被処理水が通流可能な流路を形成している。また、透過水の回収路は、膜ユニット100が備える逆浸透膜モジュールの二次側の出口(集水配管8の末端)から、系外に向けて、透過水が通流可能な流路を形成している。また、濃縮水の排出路は、膜ユニット100が備える逆浸透膜モジュールの一次側の出口(導出ポート5b)から、膜ユニット100の外部に向けて、濃縮水が通流可能な流路を形成している。
本実施形態に係る逆浸透処理装置1は、図1A及び図1Bに示すように、被処理水を膜ユニット100の逆浸透膜モジュールに供給するための供給路、及び、逆浸透処理によって分離された濃縮水を膜ユニット100の逆浸透膜モジュールから排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部が、複数並列に配置された配管(110,210)によって構成されることを特徴とする。
すなわち、逆浸透処理装置1では、圧力容器(5)の内部であって逆浸透膜(7)の一次側に連通する供給路及び排出路のうち、少なくとも一方の少なくとも一部の区間が、並列状に多重化された配管(110,210)で構成される。図1Aは、多重化された配管(110,210)を被処理水の供給路に配置した例を示している。また、図1Bは、多重化された配管(110,210)を濃縮水の排出路に配置した例を示している。
逆浸透処理装置1では、逆浸透膜(7)の一次側に連通する配管が多重化され、冗長化された流路の系列が備えられることにより、多重化された配管(110,210)のうち、一部の配管を洗浄し、残りの配管で逆浸透処理を続けることができる。なお、図1A及び図1Bにおいて、多重化された配管は、第1配管110と第2配管210の2本で構成された例が示されているが、多重化する数は、2本以上の適宜の数とすることが可能である。
図1A及び図1Bに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、配管自体の入口を閉止可能な入口バルブ(V11,V21)と、配管自体の出口を閉止可能な出口バルブ(V12,V22)とを有している。第1配管110は、第1入口バルブV11と第1出口バルブV12を有している。また、第2配管210は、第2入口バルブV21と第2出口バルブV22を有している。多重化された個々の配管は、配管自体の入口と出口とがバルブで閉止されることにより、被処理水の通流が遮断されるようになっている。バルブで閉止されることにより、配管自体の内部が、逆浸透処理のために供給される被処理水から隔離された状態となる。
また、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、配管の入口と出口との間の中間部に、配管自体を洗浄する薬洗水が通流可能な薬洗用配管(120,220,140,240)が接続している。図1A及び図1Bにおいて、薬洗用配管(120,220,140,240)としては、第1配管用の第1薬洗用配管120と、第1配管用の第2薬洗用配管140と、第2配管用の第1薬洗用配管220と、第2配管用の第2薬洗用配管240との計4本が備えられている。第1配管用の第1薬洗用配管120と第2配管用の第1薬洗用配管220とには、それぞれ、第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)が設けられている。また、第1配管用の第2薬洗用配管140と第2配管用の第2薬洗用配管240とには、それぞれ、第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)が設けられている。
図1A及び図1Bにおいて、第1配管用の第1薬洗用配管120と、第2配管用の第1薬洗用配管220とは、一端が、多重化された配管(110,210)のそれぞれの出口側(被処理水の流れの下流側)であって、出口バルブ(V12,V22)よりも上流に接続している。一方、他端は、共通の薬洗装置Uに繋がっている。また、第1配管用の第2薬洗用配管140と、第2配管用の第2薬洗用配管240とは、一端が、多重化された配管(110,210)のそれぞれの入口側(被処理水の流れの上流側)であって、入口バルブ(V11,V21)よりも下流に接続している。一方、他端は、共通の薬洗装置Uに繋がっている。
図4A及び図4Bは、薬洗装置の構成の一例を示す図である。
図4A及び図4Bに示すように、薬洗装置Uは、薬洗水を一時的に貯留するための薬洗水タンク310と、薬洗水を多重化された配管(110,210)に通水するための薬洗用ポンプ320と、薬洗水を濾過して洗浄後の汚濁物を除去するためのフィルタ330と、を備えて構成することができる。
薬洗装置Uは、薬洗水タンク310、薬洗用ポンプ320、フィルタ330等を、薬洗水が通流可能な配管を介して直列に備え、一端が、第1配管用の第1薬洗用配管120と第2配管用の第1薬洗用配管220にそれぞれ接続し、他端が、第1配管用の第2薬洗用配管140と第2配管用の第2薬洗用配管240にそれぞれ接続される。つまり、薬洗装置Uと多重化された配管(110,210)との間には、薬洗水が循環可能な循環路が形成されており、第1配管用の第1薬洗用配管120及び第2配管用の第1薬洗用配管220薬洗用配管と、第1配管用の第2薬洗用配管140及び第2配管用の第2薬洗用配管240とのうち、いずれか一方が、多重化された配管(110,210)に薬洗水を供給可能な管路を形成するようになっている。薬洗装置Uは、循環路に薬洗水を通水することにより、多重化された配管(110,210)の管内を薬洗水で定置洗浄することが可能である。
薬洗水としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化性の薬剤、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)等の殺菌剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート剤、酸、アルカリ、界面活性剤等を含む薬液を用いることができる。これらの1種以上を水に溶解した薬液を薬洗水として通水することができる。薬洗装置Uによる定置洗浄は、例えば、清澄な清水を一方向に通水して排水するフラッシング、薬洗水によるフラッシング、循環路上での薬洗水の循環、管内に薬洗水を満たして静置する浸漬、管内に清澄な清水を満たして静置する浸漬等の各種の処理を組み合わせて実施する。
薬洗装置Uは、第1配管用の第1薬洗用配管120と第2配管用の第1薬洗用配管220を介して、多重化された配管の入口側(被処理水の流れの上流側)から薬洗水を流してもよいし、第1配管用の第2薬洗用配管140と第2配管用の第2薬洗用配管240を介して、多重化された配管の出口側(被処理水の流れの下流側)から薬洗水を流してもよい。多重化された配管の出口側から薬洗水を流す場合、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、薬洗水で逆洗されることになる。被処理水の流れの方向に強固に付着した微生物膜等は、反対の流れの薬洗水で容易に剥離されるため、効果的に洗浄を行うことが可能である。なお、多重化された配管(110,210)に通水された薬洗水や清水等は、循環路から不図示の排水路を通じて排水される。
薬洗装置Uは、図4Aに示すように、薬洗水の流れの方向に沿って、薬洗水タンク310、薬洗用ポンプ320、フィルタ330の順に構成することが可能である。図4Aの順序であると、薬洗水タンク310に投入された薬剤が生成した反応物や、薬洗水タンク310に混入した異物等が、第1薬洗用配管(120,220)に流される前にフィルタ330で排除される。そのため、これらの反応物や異物等が多重化された配管(110,210)に流入し、配管の内部で微生物を繁殖させたり、膜ユニット100に流入したりするのを防止することができる。
また、薬洗装置Uは、図4Bに示すように、薬洗水の流れの方向に沿って、フィルタ330、薬洗水タンク310、薬洗用ポンプ320の順に構成することが可能である。図4Bの順序であると、多重化された配管(110,210)から返送された薬洗水に残留している汚濁物が、薬洗水タンク310に流入する前にフィルタ330で排除される。そのため、汚濁物が薬洗水タンク310に投入された薬剤と反応して、薬剤の効果が弱められるのを防止することができる。
図5A及び図5Bは、多重化された配管の切り替え操作を示す図である。
図5Aは、多重化された配管(110,210)のうち、第1配管110に被処理水を流して逆浸透処理を行う一方、第2配管210に薬洗水を流して洗浄を行うときのバルブの開閉の状態を示す。図5Bは、多重化された配管(110,210)のうち、第1配管110に薬洗水を流して洗浄を行う一方、第2配管210に被処理水を流して逆浸透処理を行うときのバルブの開閉の状態を示す。
図5A及び図5Bに示すように、逆浸透処理装置1を使用して行う逆浸透処理方法においては、多重化された配管(110,210)のうち、一部の配管を使用して被処理水を逆浸透処理し、被処理水を逆浸透処理する間に、残部の配管に薬洗水を通流させて管内を洗浄する。そして、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えながら逆浸透処理を続ける。このような逆浸透処理方法によると、逆浸透処理を中断することなく、逆浸透膜の一次側に連通する配管を洗浄することが可能である。使用する配管を入れ替えながら定期的に洗浄することで、配管が汚染源となる逆浸透膜のファウリングを持続的に予防することができる。
例えば、第1配管110を逆浸透処理に使用するときには、図5Aに示すように、第1入口バルブV11と第1出口バルブV12とを開放する。また、薬洗装置Uに繋がる配管の第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)を閉鎖する。一方、第2配管210の側の第2入口バルブV21と第2出口バルブV22については閉鎖する。また、第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)については開放する。
図5Aに示す状態において、第1配管110は、被処理水が逆浸透膜モジュールに向けて通流可能となる。そのため、第1配管110を使用して被処理水の逆浸透処理を続けることができる。一方、第2配管210は、管内が逆浸透処理のために供給される被処理水から隔離され、代わりに薬洗水が通流可能となる。よって、逆浸透処理を中断することなく、第2配管210の管内を洗浄することができる。
これに対し、第2配管210を逆浸透処理に使用するときには、図5Bに示すように、第2入口バルブV21と第2出口バルブV22とを開放する。また、薬洗装置Uに繋がる配管の第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)を閉鎖する。一方、第1配管110の側の第1入口バルブV11と第1出口バルブV12については閉鎖する。また、第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)については開放する。
図5Bに示す状態においては、反対に、第2配管210を使用して被処理水の逆浸透処理を続けつつ、第1配管110の管内を洗浄することができる。なお、図5A及び図5Bにおいては、多重化された配管(110,210)を被処理水の供給路に配置した例を示しているが、濃縮水の排出路に配置した場合も同様の操作となる。
バルブの切り替え操作は、逆浸透処理装置1の運転中に行うことが可能である。例えば、多重化された配管(110,210)の一方に被処理水を一定の時間通水したとき、供給される被処理水の水質指標、例えば、SDI(Silt Density Index)、アデノシン三リン酸(ATP)の値等から配管の汚染が懸念されるとき、又は、膜ユニット100の運転時間が所定の時間に達したときに、バルブを切り替え、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えることができる。
多重化された配管(110,210)のそれぞれは、任意の管径、管長、厚さ、形状、耐圧、材質等とすることができるが、互いに同じ仕様の配管で構成することが好ましい。同じ仕様の配管が多重化されることにより、相互に同一の条件で逆浸透処理や洗浄を行うことが可能となる。そのため、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えながら逆浸透処理を続けるとき、余計な調整を行わなくて済む。
次に、逆浸透膜の一次側に連通する供給路及び排出路のうち、並列状に多重化された配管を適用することができる位置の具体例について説明する。
図6は、多重化された配管を適用する位置を示す図である。
図6に示すように、多重化された配管(110,210)は、供給ポンプ(第1ポンプ)11と、前処理装置12と、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と、膜ユニット100と、を備える逆浸透処理装置2に適用することができる。
供給ポンプ(第1ポンプ)11は、逆浸透処理に供する被処理水を系外から膜ユニット100に向けて供給するために備えられる。例えば、被処理水が海水であるとき、取水された海水が、適宜の前処理をされた後に供給ポンプ11によって供給される。海水に含まれている濁質、海洋生物等は、通常、凝集剤を使用した凝集沈殿処理、浮上分離処理、砂濾過、フィルタ濾過等による濾過処理、殺菌処理等によって予め排除される。
前処理装置12は、被処理水中の濁質を排除する装置である。前処理装置12は、被処理水を供給するための供給路において、供給ポンプ11の下流に配置されている。前処理装置12は、例えば、バグフィルタ等の濾過器であり、比較的微小な濁質を濾過によって排除する。
高圧ポンプ(第2ポンプ)13は、被処理水を浸透圧以上に昇圧して膜ユニット100が備える逆浸透膜モジュールに通し、逆浸透膜モジュールが備える逆浸透膜に逆浸透させる。高圧ポンプ13は、被処理水を供給するための供給路において、前処理装置12の下流に配置されている。
図6に示すような逆浸透処理装置2には、海水や下水処理水等のように、微生物が繁殖し易い被処理水が供され得る。微生物が繁殖し易い被処理水を逆浸透処理するときには、一般に、供給ポンプ11よりも上流の区間で、殺菌作用を有する次亜塩素酸ナトリウム等の薬品が添加されて逆浸透膜のファウリングの予防が図られることが多い。次亜塩素酸ナトリウム等の遊離塩素を含む薬品は、ポリアミド製等の逆浸透膜を劣化させるため、被処理水に供給された次亜塩素酸ナトリウム等の薬品は、重亜硫酸ナトリウム等の還元剤を添加することによって中和されることが多い。図6においては、このような還元剤を添加する位置を、還元剤タンク15と薬注ポンプ16で構成される薬注装置の位置で示している。
図6に示すような逆浸透処理装置2において、多重化された配管(110,210)は、供給ポンプ(第1ポンプ)11よりも上流の区間L1、供給ポンプ(第1ポンプ)11と前処理装置12との間の区間L2,L3、前処理装置12と高圧ポンプ(第2ポンプ)13との間の区間L4、及び、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と膜ユニット100との間の区間L5のうち、1以上の区間に適用し、冗長化された流路の系列を、少なくともその区間の一部で成すように配置することができる。
多重化された配管(110,210)を、被処理水の供給路に相当する、膜ユニット100よりも上流の区間L1,L2,L3,L4,L5に適用すると、その区間の配管を頻繁に洗浄することが可能になる。そのため、その区間の配管に堆積した微生物膜等の汚濁物で、下流の膜ユニット100等が汚染されるのを防止することができる。
特に、供給ポンプ11と還元剤の薬注点との間の区間L2と、還元剤の薬注点と前処理装置12との間の区間L3のうち、薬注点よりも下流の区間L3は、還元剤が添加された後の被処理水が流れるので、微生物で汚染し易い区間である。そのため、多重化された配管(110,210)を、薬注点よりも下流の区間L3に適用すると、殺菌作用が弱められて汚染し易くなった配管を、冗長化された流路を利用して頻繁に洗浄することが可能になり、逆浸透膜のファウリングを効果的に予防することができる。
また、薬注点よりも下流、且つ、前処理装置12よりも下流の区間L4,L5は、還元剤が添加された後の被処理水が、濾過器の前処理装置12を通過した後の区間であるので、濾過器を通過するときの攪拌で中和が進んでおり、殺菌作用が略消失した状態となる傾向が強い。そのため、多重化された配管(110,210)を、薬注点よりも下流、且つ、前処理装置12よりも下流の区間L4,L5に適用すると、殺菌作用が略消失して汚染し易くなった配管を、冗長化された流路を利用して頻繁に洗浄することが可能になり、逆浸透膜のファウリングを更に効果的に予防することができる。
また、図6に示すような逆浸透処理装置2において、多重化された配管(110,210)は、濃縮水の排出路に相当する、膜ユニット100よりも下流の区間L6に適用し、冗長化された流路の系列を、少なくともその区間の一部で成すように配置することができる。
多重化された配管(110,210)を、膜ユニット100よりも下流の区間L6に適用すると、その区間の配管を頻繁に洗浄することが可能になる。そのため、濃縮水を再利用したり、濃縮水を水質の異なる水と混合してさらに逆浸透処理をしたり、濃縮水を後処理したりする場合に、その区間の配管が汚染源となる虞があったとしても、逆浸透処理を中断することなく、その区間の配管を洗浄することが可能である。
図7は、多重化された配管を適用する位置を示す図である。
図7に示すように、多重化された配管(110,210)は、供給ポンプ(第1ポンプ)11と、前処理装置12と、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と、第1バンク10と、第2バンク20と、動力回収装置18と、ブースターポンプ(第3ポンプ)19と、を備える逆浸透処理装置3に適用することができる。すなわち、逆浸透膜モジュールが1個又は複数並列に配置されてなる第1バンク10と第2バンク20とを有し、被処理水を逆浸透処理して分離した濃縮水を、更に逆浸透処理する多段式の逆浸透処理装置に適用することが可能である。
第1バンク10は、被処理水を逆浸透により一次処理するために備えられる。第1バンク10において被処理水が逆浸透処理されると、被処理水は、第1透過水と第1濃縮水とに分離される。
第2バンク20は、第1バンク10によって分離された第1濃縮水を逆浸透により二次処理するために備えられる。第2バンク20において第1濃縮水が逆浸透処理されると、第1濃縮水は、第2透過水と第2濃縮水とに分離される。
動力回収装置18は、第2バンク20によって分離された第2濃縮水の残圧を利用して第1バンク10に供給される被処理水を昇圧する装置である。動力回収装置18は、例えば、PX(Pressure Exchanger)型、DWEER(Dual Work Energy Exchanger)型等の圧力交換器や、ターボチャージャー式のエネルギ交換器や、ぺルトン水車等のように圧力、流速等のエネルギを交換可能な装置で構成される。
ブースターポンプ(第3ポンプ)19は、動力回収装置18によって昇圧された被処理水を加圧するために備えられる。ブースターポンプ19は、動力回収装置18による昇圧で不足する浸透圧を補い、被処理水を浸透圧以上に昇圧して逆浸透膜モジュールが備える逆浸透膜に逆浸透させる。
図7に示すような逆浸透処理装置3には、前記の逆浸透処理装置2と同様に、微生物が繁殖し易い被処理水が供され得る。そのため、被処理水に次亜塩素酸ナトリウム等の薬品が添加され、その後、中和のための還元剤が添加される場合がある。図7においては、このような還元剤を添加する位置を薬注装置(15,16)の位置で示している。
図7に示す逆浸透処理装置3において、被処理水を供給するための供給路は、高圧ポンプ(第2ポンプ)13を経て第1バンク10の逆浸透膜モジュールに至る流路と、高圧ポンプ(第2ポンプ)13よりも上流の分流点で分流して動力回収装置18に至り、動力回収装置18からブースターポンプ(第3ポンプ)19を経た後、高圧ポンプ(第2ポンプ)13よりも下流の合流点で合流して第1バンク10の逆浸透膜モジュールに至る流路と、を含んでいる。
図7に示すような逆浸透処理装置3において、多重化された配管(110,210)は、分流点よりも上流の区間L41、分流点と高圧ポンプ(第2ポンプ)13との間の区間L42、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と合流点との間の区間L51、合流点と第1バンク10の逆浸透膜モジュールとの間の区間L52、分流点と動力回収装置18との間の区間L7、動力回収装置18とブースターポンプ(第3ポンプ)19との間の区間L8、及び、ブースターポンプ(第3ポンプ)19と合流点との間の区間L9のうち、1以上の区間に適用し、冗長化された流路の系列を、少なくともその区間の一部で成すように配置することができる。
多重化された配管(110,210)を、被処理水の供給路に相当する、バンク10よりも上流の区間L41,L42,L51,L52,L7,L8,L9に適用すると、その区間の配管を頻繁に洗浄することが可能になる。そのため、その区間の配管に堆積した微生物膜等の汚濁物で、下流のバンク10,20等が汚染されるのを防止することができる。
また、図7に示すような逆浸透処理装置3において、多重化された配管(110,210)は、濃縮水の排出路に相当する、第1バンク10の逆浸透膜モジュールと第2バンク20の逆浸透膜モジュールとの間の区間L6や、第2バンク20の逆浸透膜モジュールと動力回収装置18との間の区間L10や、動力回収装置18よりも下流の区間L11に適用し、冗長化された流路の系列を、少なくともその区間の一部で成すように配置することができる。
多重化された配管(110,210)を、バンク10よりも下流の区間L6,L10,L11に適用すると、その区間の配管を頻繁に洗浄することが可能になる。そのため、濃縮水を再利用したり、濃縮水を後処理したりする場合に、その区間の配管が汚染源となる虞があったとしても、逆浸透処理を中断することなく、その区間の配管を洗浄することが可能である。
図7に示すような逆浸透処理装置3においては、第1バンク10と第2バンク20のそれぞれの造水量を合算した量の脱塩水を造水することが可能である。多重化された配管(110,210)を適用すると、冗長化された流路を利用して頻繁に洗浄することが可能になり、第1バンク10と第2バンク20の両方の運転をより継続することができるため、造水量を確保する上で有利である。
なお、図7に示す逆浸透処理装置3においては、第1被処理水を逆浸透処理する第1処理系として、第1バンク10と第2バンク20が備えられている。しかしながら、第1処理系を構成するバンクの数は、1以上の任意の段数であってよく、移送路L10は、第1処理系の最終段と動力回収装置18との間を接続していればよい。逆浸透処理装置3のその他の設備機器の構成は、前記の逆浸透処理装置2と同様である。図7に示すような逆浸透処理装置3において、動力回収装置18及びブースターポンプ19は、設置が省略されてもよい。
図8は、多重化された配管を適用する位置を示す図である。
図8に示すように、多重化された配管(110,210)は、統合型の逆浸透処理装置4に適用することができる。統合型の逆浸透処理装置4は、高塩濃度の被処理水(第2被処理水)を、低塩濃度の被処理水(第1被処理水)の逆浸透処理で分離した濃縮水で希釈する。例えば、海水淡水化処理に下水処理水を利用する統合型の形態であり、低塩濃度の第1被処理水が下水処理水、高塩濃度の第2被処理水が海水の形態に適用することができる。
図8に示す統合型の逆浸透処理装置4は、第1被処理水用の供給ポンプ(第1ポンプ)11と、前処理装置12と、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と、第1バンク101と第2バンク102で構成される第1膜ユニットと、を備えている。また、混合槽(混合部)50と、第2被処理水用の供給ポンプ(第1ポンプ)21と、前処理装置22と、高圧ポンプ(第2ポンプ)23と、第3バンク103と第4バンク104とで構成される第2膜ユニットと、動力回収装置18と、ブースターポンプ(第3ポンプ)19と、を備えている。
第1バンク101は、低塩濃度の第1被処理水を逆浸透処理する第1膜ユニットを構成している。第1バンク101において第1被処理水が逆浸透処理されると、第1被処理水は、第1透過水と第1濃縮水とに分離される。
第2バンク102は、第1被処理水を逆浸透処理する第1膜ユニットを構成しており、第1バンク101によって分離された第1濃縮水を逆浸透により二次処理するために備えられている。第2バンク102において第1濃縮水が逆浸透処理されると、第1濃縮水は、第2透過水と第2濃縮水とに分離される。
混合槽(混合部)50は、第1膜ユニットによって分離された第2濃縮水と混合するための処理槽である。混合槽50において、高塩濃度の第2被処理水が低塩濃度の第2濃縮水で希釈されることにより、第2被処理水の浸透圧が下げられる。そのため、動力コストが軽減された逆浸透処理が実現される。
第3バンク103は、高塩濃度の第2被処理水を逆浸透処理する第2膜ユニットを構成している。第3バンク103は、例えば、第2濃縮水の供給が可能な場合、混合槽50において第2濃縮水と混合された第2被処理水を逆浸透処理する。第3バンク103において第2被処理水が逆浸透処理されると、第2被処理水は、第3透過水と第3濃縮水とに分離される。
第4バンク104は、第2被処理水を逆浸透処理する第2膜ユニットを構成しており、第3バンク103によって分離された第3濃縮水を逆浸透により二次処理するために備えられている。第4バンク104において第3濃縮水が逆浸透処理されると、第3濃縮水は、第4透過水と第4濃縮水とに分離される。
図8に示すような逆浸透処理装置4には、前記の逆浸透処理装置2,3と同様に、微生物が繁殖し易い第1被処理水や第2被処理水が供され得る。そのため、第1被処理水や第2被処理水に次亜塩素酸ナトリウム等の薬品が添加され、その後、中和のための還元剤が添加される場合がある。図8においては、このような還元剤を添加する位置を薬注装置(15,16,25,26)の位置で示している。
図8に示すように、逆浸透処理装置4が備える第1膜ユニットのバンク102は、第2バンク102によって分離された第2濃縮水を混合槽(混合部)50に移送するための移送路L12が接続した状態で用いられる。
図8に示すような逆浸透処理装置4において、多重化された配管(110,210)は、第2バンク102と混合槽50との間を接続する移送路L12、及び、第1膜ユニットによって分離された濃縮水(第2濃縮水)と混合された第2被処理水を第1膜ユニットの逆浸透膜モジュールに供給するための供給路に適用し、冗長化された流路の系列を、少なくともその区間の一部で成すように配置することができる。
多重化された配管(110,210)を、第2バンク102についての濃縮水の排出路に相当し、第3バンク103についての被処理水の供給路に相当する移送路L12や、第1膜ユニットのバンク103よりも上流の区間L1,L2,L3,L41,L42,L51,L52に適用すると、その区間の配管を頻繁に洗浄することが可能になる。そのため、第1被処理水を逆浸透処理する第1処理系と、第2被処理水を逆浸透処理する第2処理系とを併用する場合に、第1処理系から第2処理系への汚濁物の流入の虞があったとしても、統合型の逆浸透処理を中断することなく、その区間の配管を洗浄することが可能である。
なお、図8に示す逆浸透処理装置4においては、第1被処理水を逆浸透処理する第1処理系として、第1バンク101と第2バンク102、第2被処理水を逆浸透処理する第2処理系として、第3バンク103と第4バンク104がそれぞれ備えられている。しかしながら、第1処理系や第2処理系の膜ユニットを構成するバンクの数は、それぞれ、1以上の任意の段数であってよく、移送路L12は、第1処理系の最終段と混合槽50との間を接続していればよい。
次に、並列状に多重化された配管の具体的な接続例について説明する。
図9A及び図9Bは、多重化された配管の接続例を示す図である。
図9A及び図9Bに示すように、多重化された配管(110,210)は、配管の入口と出口との間の中間部に、被処理水が分流可能な分岐(図9A参照)を有していてもよいし、合流可能な分岐(図9B参照)を有していてもよい。すなわち、多重化された配管(110,210)は、被処理水の供給路や濃縮水の排出路において、分流点や合流点を跨ぐ1以上の区間に適用し、冗長化された流路の系列を、分岐した状態で成すように配置することもできる。なお、以下の図においては、還元剤の薬注点を白抜き矢印で示す。
図9Aは、多重化された配管(110,210)が、図7に示した、分流点よりも上流の区間L41、分流点と高圧ポンプ(第2ポンプ)13との間の区間L42、及び、分流点と動力回収装置18との間の区間L7に適用された状態を例示している。多重化された配管(110,210)のそれぞれは、被処理水の分流点に分岐を有しており、被処理水の流れの上流側に一つの入口を有し、下流側に二つの出口を有している。
図9Aに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、分流点よりも上流の端部に入口バルブ(V11,V21)を有している。また、分流点と高圧ポンプ13との間の区間の下流の端部と、分流点と動力回収装置18との間の区間の下流の端部とに、それぞれ、出口バルブ(V12,V22)を有している。
また、図9Aに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、分流点よりも下流の中間部に、配管自体を洗浄する薬洗水が通流可能な第1薬洗用配管(120,220)が接続している。第1薬洗用配管(120,220)は、第1薬洗用配管自体を閉止可能な第1薬洗用配管バルブV13が設けられた第1配管用の第1薬洗用配管120と、第1薬洗用配管自体を閉止可能な第2薬洗用配管バルブV23が設けられた第2配管用の第1薬洗用配管220が、分岐した流路の系列毎に設けられている。
また、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、分流点よりも上流の中間部に、配管自体を洗浄した薬洗水が通流可能な第2薬洗用配管(140,240)が接続している。多重化された配管(110,210)は、第2薬洗用配管(140,240)と、分岐した流路の系列毎に設けられた第1薬洗用配管(120,220)とを介して、流路の系列毎に薬洗水が循環する循環路を形成している。
図9Bは、多重化された配管(110,210)が、図7に示した、高圧ポンプ(第2ポンプ)13と合流点との間の区間L51、合流点と第1バンク10との間の区間L52、及び、ブースターポンプ(第3ポンプ)19と合流点との間の区間L9に適用された状態を例示している。多重化された配管(110,210)のそれぞれは、被処理水の合流点に分岐を有しており、被処理水の流れの上流側に二つの入口を有し、下流側に一つの出口を有している。
図9Bに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、高圧ポンプ13と合流点との間の区間の上流の端部と、ブースターポンプ19と合流点との間の区間の上流の端部とに、それぞれ、入口バルブ(V11,V21)を有している。また、合流点と第1バンク10との間の区間の下流の端部に出口バルブ(V12,V22)を有している。
また、図9Bに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、合流点よりも下流の中間部に、配管自体を洗浄する薬洗水が通流可能な第1薬洗用配管(120,220)が接続している。第1薬洗用配管(120,220)は、第1薬洗用配管自体を閉止可能な第1薬洗用配管バルブV13が設けられた第1配管用の第1薬洗用配管120と、第1薬洗用配管自体を閉止可能な第2薬洗用配管バルブV23が設けられた第2配管用の第1薬洗用配管が、分岐した流路の系列毎に設けられている。
また、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、合流点よりも上流の中間部に、配管自体を洗浄した薬洗水が通流可能な第2薬洗用配管(140,240)が接続している。多重化された配管(110,210)は、第2薬洗用配管(140,240)と、分岐した流路の系列毎に設けられた第1薬洗用配管(120,220)とを介して、流路の系列毎に薬洗水が循環する循環路を形成している。
図9A及び図9Bに示すように、多重化された配管が分岐を有する場合、分岐した流路の系列毎に薬洗装置Uとの間で循環路が形成される。多重化された配管のそれぞれが、分岐した流路の系列毎に、薬洗水の通水で定置洗浄される構造とすることにより、分岐した流路の系列の全てを効果的に洗浄することができる。なお、図9A及び図9Bにおいては、一つの薬洗装置Uが備えられているが、薬洗装置Uは、分岐した流路の系列毎に備えられてもよい。一つの薬洗装置Uを備えて共用することにより、配管構造の単純化や、薬品の節約を図ることが可能である。また、分岐した流路の系列毎に薬洗装置Uを備えることにより、系列毎に適切な洗浄を行うことが可能である。
図10A及び図10Bは、多重化された配管の接続例を示す図である。
図10A及び図10Bに示すように、多重化された配管(110,210)は、逆浸透処理や前処理等のための設備機器を跨いだ区間に適用される場合、冗長化された流路の系列が、共通の設備機器に接続されてもよいし、流路と共に多重化され、流路の系列毎に複数備えられた設備機器に個々に接続されてもよい。すなわち、逆浸透処理装置は、配管のみが多重化されてもよいし、多重化された配管と共にポンプや前処理装置等の設備機器が多重化されてもよい。
図10Aは、多重化された配管(110,210)が、図7に示した、還元剤の薬注点と前処理装置12との間の区間L3、前処理装置12と高圧ポンプ(第2ポンプ)13との間の区間L4、及び、分流点と動力回収装置18との間の区間L7に適用された状態を例示している。但し、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、前処理装置12を跨いだ区間に適用されており、流路の系列が、還元剤の薬注点から共通の前処理装置12に接続した後、再び別れて多重化している。
図10Aに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、前処理装置12よりも上流と下流のそれぞれの区間に、入口バルブ(V11,V21)と出口バルブ(V12,V22)とを独立に有している。また、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、前処理装置12よりも上流と下流のそれぞれの区間で、第1薬洗用配管(120,220)と第2薬洗用配管(140,240)とが独立に接続している。冗長化された流路の系列のそれぞれは、共通の前処理装置12に接続し、被処理水は、共通の前処理装置12で個々に濾過されるようになっている。
図10Bは、多重化された配管(110,210)が、図10Aと同様に、還元剤の薬注点と前処理装置12との間の区間L3、前処理装置12と高圧ポンプ(第2ポンプ)13との間の区間L4、及び、分流点と動力回収装置18との間の区間L7に適用された状態を例示している。但し、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、前処理装置12を跨いだ区間に適用されており、流路の系列が、流路と共に多重化されて複数備えられた前処理装置12,12に個々に接続している。
図10Bに示すように、多重化された配管(110,210)のそれぞれは、前処理装置12よりも上流の区間の端部に入口バルブ(V11,V21)を有し、前処理装置12よりも下流の区間の端部に出口バルブ(V12,V22)を有している。また、多重化された配管(110,210)のそれぞれには、前処理装置12よりも下流の区間の中間部に、第1薬洗用配管(120,220)が接続しており、前処理装置12よりも上流の区間の中間部に、第2薬洗用配管(140,240)が接続している。冗長化された流路の系列のそれぞれは、流路と共に多重化された前処理装置12,12に個々に接続し、被処理水は、異なる前処理装置12でそれぞれ濾過されるようになっている。
図10A及び図10Bに示すように、多重化された配管が逆浸透処理や前処理等のための設備機器を跨いだ区間に適用される場合、冗長化された流路の系列が、共通の設備機器に接続するように配置すると(図10A参照)、設備機器を流路の系列毎に備える必要がないため、設備機器の設置コストが低減される利点がある。一方、流路と共に多重化された複数の設備機器に個々に接続するように配置すると(図10B参照)、逆浸透処理を中断することなく、逆浸透膜の一次側に連通する配管と共に、設備機器も洗浄することが可能になる利点がある。
以上の実施形態に係る逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法によると、逆浸透膜の一次側に繋がっている被処理水の供給路、及び、濃縮水の排出路のうち、少なくとも一方の一部が、複数並列に配置されて多重化された配管で構成されるため、一部の配管を使用して被処理水を逆浸透処理し、被処理水を逆浸透処理する間に、残部の配管に薬洗水を通流させることができる。そのため、装置に付随しており、逆浸透膜の一次側に連通している配管の洗浄時においても逆浸透処理を継続することが可能である。よって、配管が汚染源となる逆浸透膜のファウリングを、装置の稼働率を高く保って、持続的に予防することができる。
次に、多重化された配管を備える逆浸透処理装置の変形例について説明する。
図11は、変形例に係る逆浸透処理装置の構成例を示す図である。
図11に示すように、前記の多重化された配管(110,210)を備える逆浸透処理装置1は、液体検出器Dを更に備え、多重化された配管(110,210)の入口と出口との間の中間部に、配管自体に被処理水を注入可能な注入管(160,260)と、配管自体の管内の液体を抽出して液体検出器Dに送るための抽出管(180,280)と、が更に接続した形態(変形例に係る逆浸透処理装置1A)とされてもよい。
注入管(160,260)は、多重化された配管(110,210)の管内に被処理水を注入可能に設けられる。注入管(160,260)は、薬洗水が通水されて洗浄された後の管内の液体を被処理水で置換するために備えられる。注入管(160,260)は、図11において、注入管自体を閉止可能な第1注入管バルブV16が設けられた第1注入管160と、注入管自体を閉止可能な第2注入管バルブV26が設けられた第2注入管260の2本で構成されている。注入管(160,260)の一端は、図11において、多重化された配管(110,210)のそれぞれの入口側(被処理水の流れの上流側)に接続しているが、配管の入口と出口との間の任意の位置に接続してよい。また、注入管(160,260)の他端は、被処理水の供給路の任意の区間に接続する等してよい。
抽出管(180,280)は、多重化された配管(110,210)の管内の液体を液体検出器Dに抽出可能に設けられる。抽出管(180,280)は、薬洗水が通水されて洗浄された後の管内の液体を検出し、薬洗水の残留の程度を把握するために備えられる。抽出管(180,280)は、図11において、抽出管自体を閉止可能な第1抽出管バルブV18が設けられた第1抽出管180と、抽出管自体を閉止可能な第2抽出管バルブV28が設けられた第2抽出管280の2本で構成されている。抽出管(180,280)の一端は、図11において、多重化された配管(110,210)のそれぞれの出口側(被処理水の流れの下流側)に接続しているが、配管の入口と出口との間の任意の位置に接続してよい。一方、抽出管(180,280)の他端は、液体検出器Dに繋げられる。
液体検出器Dは、液体のpHや電気伝導率等の性状を検出可能な検出器により構成される。液体検出器Dは、pHや電気伝導率等を計測し、液体の組成から薬洗水等を検出することが可能であれば、水素電極、ガラス電極、半導体センサ等を備える各種のpH計、交流式、電磁誘導式等の各種の電気伝導率計等、適宜の機器を用いることができる。
変形例に係る逆浸透処理装置1Aを使用して行う逆浸透処理方法においては、多重化された配管(110,210)のうち、一部の配管を使用して被処理水を逆浸透処理し、被処理水を逆浸透処理する間に、残部の配管に薬洗水を通流させて管内を洗浄する。そして、洗浄した配管の管内の液体を液体検出器に抽出し、管内の液体が被処理水に置換されたことを検出してから、配管に被処理水を注入する。そして、配管に被処理水を注入して、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替える。
逆浸透処理装置1Aのバルブの切り替え操作は、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えるとき行う。逆浸透処理を中断することなく、逆浸透膜の一次側に連通する多重化された配管(110,210)を洗浄するためには、第1配管110側のバルブと第2配管210側のバルブとを、同期的に切り替えることが好ましい。しかし、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを同時期に入れ替えると、管内に通水した薬洗水が膜ユニット100に流入してしまうため、切替を準備する工程を設けることが好ましい。
次の表1は、第1配管110を洗浄する工程(1)から、第1配管110の切替を準備する工程(2)を経て、第2配管210を洗浄する工程(3)に移行し、第2配管210の切替を準備する工程(4)を再び経ながら、逆浸透処理を続けるときの配管とバルブの状態を例示している。
Figure 2018140376
表1に示すように、第1配管110を洗浄する工程(1)では、第1配管110の第1入口バルブV11と第1出口バルブV12が閉じられ、第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)が開かれることにより、循環路を通じて管内に薬洗水が通水される。一方、第2配管210の第2入口バルブV21と第2出口バルブV22は開かれ、第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)が閉じられることにより、被処理水が膜ユニット100に向けて供給されて逆浸透処理が行われる。注入管(160,260)及び抽出管(180,280)は、いずれも閉じた状態である。
第1配管110の切替を準備する工程(2)では、第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)が閉じられて、第1配管110に対する薬洗水の通水が停止される。また、第1注入管バルブV16が開かれて、第1配管110に被処理水が注入され、管内の液体が被処理水に置換される。併せて、第1抽出管バルブV18が開かれて、第1配管110の管内の液体を液体検出器Dに抽出し、管内の液体が被処理水に置換されているか否かが検出される。
第2配管210を洗浄する工程(3)では、注入管(160,260)及び抽出管(180,280)は、いずれも閉じた状態に戻される。そして、第2配管210の第2入口バルブV21と第2出口バルブV22が閉じられ、第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)が開かれることにより、循環路を通じて管内に薬洗水が通水される。一方、第1配管110の第1入口バルブV11と第1出口バルブV12は開かれ、第1薬洗用配管バルブ(V13,V14)が閉じられることにより、被処理水が膜ユニット100に向けて供給されて逆浸透処理が行われる。
第2配管210の切替を準備する工程(4)では、第2薬洗用配管バルブ(V23,V24)が閉じられて、第2配管210に対する薬洗水の通水が停止される。また、第2注入管バルブV26が開かれて、第2配管210に被処理水が注入され、管内の液体が被処理水に置換される。また、第2抽出管バルブV28が開かれて、第2配管210の管内の液体を液体検出器Dに抽出し、管内の液体が被処理水に置換されているか否かが検出される。
以上の変形例に係る逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法によると、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えるとき、洗浄した配管の内部の液体が被処理水で確実に置換されるため、管内に薬洗水が残留した状態の配管が被処理水の供給に使用されるのが防止される。よって、配管の洗浄に用いる薬剤によって逆浸透膜が劣化するのを避けることができる。また、逆浸透処理に使用する配管と洗浄する配管とを入れ替えるとき、配管の内部には、注入管を通じて被処理水が注入されるため、多重化された配管に向けた被処理水の供給を中断する必要が無い。そのため、高い稼働率を維持して、管内の液体を置換し、逆浸透膜の劣化を防止することができる。
以上、本発明について説明したが、本発明は、前記の実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、本発明は、必ずしも前記の実施形態や変形例が備える全ての構成を備えるものに限定されない。実施形態や変形例の構成の一部を他の構成に置き換えたり、実施形態や変形例の構成の一部を他の形態に追加したり、実施形態や変形例の構成の一部を省略したりすることができる。
例えば、前記の変形例に係る逆浸透処理装置1Aは、図6に示す逆浸透処理装置2、図7に示す逆浸透処理装置3、及び、図8に示す逆浸透処理装置4のうちいずれに適用してもよい。また、図11においては、多重化された配管(110,210)を被処理水の供給路に配置した例を示しているが、濃縮水の排出路に配置してもよい。
また、前記の変形例に係る逆浸透処理装置1Aは、注入管(160,260)と、抽出管(180,280)と、液体検出器Dと、を備えているが、注入管(160,260)のみを備えてもよいし、抽出管(180,280)と、液体検出器Dとのみを備えてもよい。注入管(160,260)のみを備える場合、管内の液体を適宜の方法で検出してもよいし、検出しなくてもよい。また、抽出管(180,280)と、液体検出器Dとのみを備える場合、管内の液体を適宜の方法で被処理水に置換してもよいし、管内の液体を清水等で置換してもよい。
また、多重化された配管(110,210)は、被処理水の供給路や濃縮水の排出路のうち、全部の区間、或るいは、更に部分的な任意の区間に配置されてもよい。また、多重化された配管(110,210)は、被処理水が分流可能な分岐(図9A参照)や、合流可能な分岐(図9B参照)を、複数有していてもよいし、両方を有していてもよい。また、多重化された配管(110,210)は、3本以上に多重化されてもよい。また、多重化された配管(110,210)を、複数の区間や、更に部分的な任意の区間に組み合わせて適用する場合には、薬洗装置Uを各配管につき、それぞれ有してもよいし、共通化してバルブ切替により使い分けることで効率化することも出来る。
1,2,3,4 逆浸透処理装置
5 圧力容器
5a 導入ポート
5b 導出ポート
6 逆浸透膜エレメント
6a 膜積層体
7 逆浸透膜
8 集水配管
8a 透孔
9 スペーサ
10 第1バンク
11 供給ポンプ(第1ポンプ)
12 前処理装置
13 高圧ポンプ(第2ポンプ)
15 還元剤タンク
16 薬注ポンプ
20 第2バンク
100 膜ユニット
101 第1バンク
102 第2バンク
103 第3バンク
104 第4バンク
110 第1配管
120 第1配管用の第1薬洗用配管
140 第1配管用の第2薬洗用配管
210 第2配管
220 第2配管用の第1薬洗用配管
240 第2配管用の第2薬洗用配管
310 薬洗水タンク
320 薬洗用ポンプ
330 フィルタ
D 液体検出器
U 薬洗装置
V11 第1入口バルブ
V12 第1出口バルブ
V13 第1薬洗用配管バルブ
V14 第2薬洗用配管バルブ
V16 第1注入管バルブ
V18 第1抽出管バルブ
V21 第2入口バルブ
V22 第2出口バルブ
V23 第1薬洗用配管バルブ
V24 第2薬洗用配管バルブ
V26 第2注入管バルブ
V28 第2抽出管バルブ

Claims (8)

  1. 被処理水を逆浸透処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる膜ユニットを備え、
    前記被処理水を前記逆浸透膜モジュールに供給するための供給路、及び、逆浸透処理によって分離された濃縮水を前記逆浸透膜モジュールから排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管によって構成され、
    前記配管のそれぞれは、前記配管の入口を閉止可能な入口バルブと、前記配管の出口を閉止可能な出口バルブと、を有すると共に、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管を洗浄する薬洗水を供給可能な薬洗用配管が接続している逆浸透処理装置。
  2. 請求項1に記載の逆浸透処理装置であって、
    被処理水を供給する第1ポンプと、
    前記第1ポンプの下流に配置され、前記被処理水中の濁質を排除する前処理装置と、
    前記前処理装置の下流に配置され、前記被処理水を昇圧して逆浸透膜に逆浸透させる第2ポンプと、を更に備え、
    前記配管は、前記第1ポンプよりも上流の区間、前記第1ポンプと前記前処理装置との間の区間、前記前処理装置と前記第2ポンプとの間の区間、及び、前記第2ポンプと前記膜ユニットとの間の区間のうち、1以上の区間で流路の系列を成している逆浸透処理装置。
  3. 請求項2に記載の逆浸透処理装置であって、
    前記膜ユニットが、
    被処理水を一次処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数並列に配置されてなる第1バンクと、
    前記第1バンクによって分離された第1濃縮水を二次処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数並列に配置されてなる第2バンクと、を有し、
    前記逆浸透処理装置は、
    前記第2バンクによって分離された第2濃縮水の残圧を利用して前記第1バンクに供給される前記被処理水を昇圧する動力回収装置と、
    前記動力回収装置によって昇圧された前記被処理水を加圧する第3ポンプと、を更に備え、
    前記供給路は、前記第2ポンプを経て前記逆浸透膜モジュールに至る流路と、前記第2ポンプよりも上流の分流点で分流して前記動力回収装置に至り、前記動力回収装置から前記第3ポンプを経た後、前記第2ポンプよりも下流の合流点で合流して前記逆浸透膜モジュールに至る流路と、を含み、
    前記排出路は、前記逆浸透膜モジュールから前記動力回収装置に至る流路を含み、
    前記配管は、前記分流点よりも上流の区間、前記分流点と前記第2ポンプとの間の区間、前記第2ポンプと前記合流点との間の区間、前記合流点と前記逆浸透膜モジュールとの間の区間、前記分流点と前記動力回収装置との間の区間、前記動力回収装置と前記第3ポンプとの間の区間、及び、前記第3ポンプと前記合流点との間の区間のうち、1以上の区間で流路の系列を成している逆浸透処理装置。
  4. 請求項3に記載の逆浸透処理装置であって、
    前記配管は、前記第1ポンプよりも上流の区間、前記第1ポンプと前記前処理装置との間の区間、前記前処理装置と前記第2ポンプとの間の区間、前記第2ポンプと前記逆浸透膜モジュールとの間の区間、前記分流点よりも上流の区間、前記分流点と前記第2ポンプとの間の区間、前記第2ポンプと前記合流点との間の区間、前記合流点と前記逆浸透膜モジュールとの間の区間、前記分流点と前記動力回収装置との間の区間、前記動力回収装置と前記第3ポンプとの間の区間、及び、前記第3ポンプと前記合流点との間の区間のうち、2以上の区間で流路の系列を成しており、
    前記流路の前記系列が、前記系列毎に複数備えられた設備機器に個々に接続されている逆浸透処理装置。
  5. 第1被処理水を逆浸透処理するバンクが1個又は複数配置されてなる第1膜ユニットと、
    第2被処理水を前記第1膜ユニットによって分離された濃縮水と混合する混合部と、
    前記濃縮水と混合された前記第2被処理水を逆浸透処理するバンクが1個又は複数配置されてなる第2膜ユニットと、を備え、
    前記バンクは、被処理水を逆浸透処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなり、
    前記第1膜ユニットによって分離された前記濃縮水を前記混合部に移送するための移送路、及び、前記濃縮水と混合された前記第2被処理水を前記逆浸透膜モジュールに供給するための供給路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管によって構成され、
    前記配管のそれぞれは、前記配管の入口を閉止可能な入口バルブと、前記配管の出口を閉止可能な出口バルブと、を有すると共に、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管を洗浄する薬洗水を供給可能な薬洗用配管が接続している逆浸透処理装置。
  6. 被処理水を逆浸透処理する逆浸透膜モジュールが1個又は複数配置されてなる膜ユニットを備え、
    前記被処理水を前記逆浸透膜モジュールに供給するための供給路、及び、逆浸透処理によって分離された濃縮水を前記逆浸透膜モジュールから排出するための排出路のうち、少なくとも一方の一部は、複数並列に配置された配管によって構成され、
    前記配管のそれぞれは、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管を洗浄する薬洗水を供給可能な薬洗用配管が接続している逆浸透処理装置において、
    前記配管のうち、一部の前記配管を使用して前記被処理水を逆浸透処理し、
    前記被処理水を逆浸透処理する間に、残部の前記配管に前記薬洗水を通流させて管内を洗浄し、
    逆浸透処理に使用する前記配管と洗浄する前記配管とを入れ替えながら逆浸透処理を続ける逆浸透処理方法。
  7. 前記配管のそれぞれは、前記入口と前記出口との間の中間部に、前記配管に前記被処理水を注入可能な注入管が更に接続しており、
    前記配管の管内を洗浄した後、前記配管に前記被処理水を注入してから、逆浸透処理に使用する前記配管と洗浄する前記配管とを入れ替える請求項6に記載の逆浸透処理方法。
  8. 前記配管のそれぞれは、前記入口と前記出口との間の中間部に、管内の液体を液体検出器に抽出するための抽出管が更に接続しており、
    前記配管の管内を洗浄した後、管内の液体を液体検出器に抽出し、
    管内の液体が被処理水に置換されたことを検出して、前記配管に前記被処理水を注入する請求項7に記載の逆浸透処理方法。
JP2017037663A 2017-02-28 2017-02-28 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法 Pending JP2018140376A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017037663A JP2018140376A (ja) 2017-02-28 2017-02-28 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法
PCT/JP2018/007048 WO2018159561A1 (ja) 2017-02-28 2018-02-26 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017037663A JP2018140376A (ja) 2017-02-28 2017-02-28 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018140376A true JP2018140376A (ja) 2018-09-13

Family

ID=63370769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017037663A Pending JP2018140376A (ja) 2017-02-28 2017-02-28 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2018140376A (ja)
WO (1) WO2018159561A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020054862A1 (ja) * 2018-09-14 2020-03-19 株式会社 東芝 水処理装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111346513B (zh) * 2018-12-20 2022-04-12 国家能源投资集团有限责任公司 含盐水的反渗透处理方法和反渗透系统

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007175179A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Watari System Mechanic:Kk 新生児入浴装置及び該装置を備えた新生児浴槽ユニット
US10245556B2 (en) * 2012-04-15 2019-04-02 Ben Gurion University Of The Negev Research And Development Authority Method and apparatus for effecting high recovery desalination with pressure driven membranes
JP6049498B2 (ja) * 2013-02-25 2016-12-21 三菱重工業株式会社 逆浸透膜装置及びその運転方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020054862A1 (ja) * 2018-09-14 2020-03-19 株式会社 東芝 水処理装置
JP2020044457A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 株式会社東芝 水処理装置
JP7366527B2 (ja) 2018-09-14 2023-10-23 株式会社東芝 水処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018159561A1 (ja) 2018-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6762258B2 (ja) 逆浸透処理システム及び逆浸透処理方法
US8795527B2 (en) Filtration system
JP6020168B2 (ja) 膜ろ過方法および膜ろ過装置
JP5691522B2 (ja) 造水システムおよびその運転方法
US20140360937A1 (en) Reverse osmosis treatment device and method for cleaning reverse osmosis treatment device
JP2000079390A (ja) 浄水製造方法
WO2012086479A1 (ja) 逆浸透処理装置
KR20080012888A (ko) 생성물의 막 여과 방법
WO2018159561A1 (ja) 逆浸透処理装置及び逆浸透処理方法
JP6183213B2 (ja) 造水方法および造水装置
JP2016087516A (ja) 逆浸透処理装置
TW200404601A (en) Operating method of separation membrane module and separation membrane apparatus
JP2009273973A (ja) 膜処理による海水淡水化システム
JP2019126767A (ja) 樹脂成分を含む汚染水用のろ過処理装置並びにその運転方法
JP6344114B2 (ja) 水処理装置及び水処理設備の洗浄方法
WO2016181942A1 (ja) 車載型造水装置
WO2012138900A1 (en) Use of rhamnolipids in the water treatment industry
JP6398132B2 (ja) 水処理装置、及びその運転方法
JP6428017B2 (ja) 水処理装置及び水処理設備の洗浄方法
JP6530931B2 (ja) 脱塩方法、脱塩装置の洗浄方法及び脱塩装置
CN210885551U (zh) 一种电极箔的废液回收装置
CN210796018U (zh) 电极箔含磷清洗废水处理系统
JP7034697B2 (ja) ろ過処理装置とその運転方法
EP2218494B1 (en) Method and device for the purification of an aqueous fluid
CN110862168A (zh) 电极箔含磷清洗废水处理系统及其处理工艺