JP2018140353A - ガラス部材分離方法及びガラス部材分離システム - Google Patents

ガラス部材分離方法及びガラス部材分離システム Download PDF

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満 寒河江
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裕一 大友
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誠 芋生
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広弥 小野
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Abstract

【課題】比較的簡易、低コストで、より確実に、太陽電池モジュールからガラス部材を分離する手段の提供。
【解決手段】受光面側にガラス板B2が接着形成された太陽電池モジュールBからガラス部材を分離するシステムであって、ガラス板B2を割破砕するガラス破砕部1と、太陽電池モジュールBの受光面側にガラス粒G’’を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離部2と、を含むガラス部材分離システム、及びその方法。割破砕処理後、ガラス粒を研磨材として使用し、太陽電池モジュールの受光面側を研磨処理することにより、残存したガラス部材をほぼ完全に剥離させることができ、これにより、ガラス部材と有用金属を有効に再資源化できる太陽電池モジュールBの再資源化方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールからガラス部材を分離するガラス部材分離方法及びガラス部材分離システムなどに関する。より詳細には、ガラス板を割破砕する工程・構成と太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる工程・構成とを含むガラス部材分離方法及びガラス部材分離システムなどに関する。
太陽光発電は、太陽電池を用いて太陽光を電力に変換する発電方式である。例えば、住宅用・公共用・産業用などの太陽光発電システムでは、通常、構成単位である太陽電池モジュールを複数枚並べて接続し、発電量を確保する。
太陽電池モジュールは、必要な電流・電圧が得られるように複数枚の太陽電池素子を配列・接続し、パッケージ化したものである。ここで、太陽電池素子は、例えば、現在多く使われているものの場合、10cm×10cm程度の薄い板状の形態であり、pn接合されたシリコン結晶で形成されている。太陽電池素子の表面側及び裏面側にはそれぞれ電極が取り付けられ(n側電極及びp側電極)、n側電極と次の太陽電池素子のp側電極とを順に接続していくことで、全体が直列に接続されている。そして、太陽電池モジュールでは、それらの太陽電池素子及びその周辺構成を強度化・保護するための構造として、受光面側に板状の強化ガラスが張られ、周囲にはアルミニウムなどの枠体が取り付けられている。太陽電池素子やその周辺構成と強化ガラスとは、熱可塑性樹脂などの封止材によって接着されている。
即ち、太陽電池モジュールは、枠体を除けば、主に、太陽電池素子及びその周辺構成、封止材、強化ガラスの順で積層された構造を有する。そして、枠体にはアルミニウムなどが使用され、太陽電池素子の周辺構成には、電極などとして、銅・銀・アルミニウムなどの有用金属が、含まれている。
近年、安全なエネルギーの供給源として、太陽光発電に対する社会的要請が高まるとともに、その普及が急速に進んでいる。それに伴い、廃棄される太陽電池モジュールの、近い将来における急激な増加が強く懸念され、その対策が求められている。
現状、廃棄される太陽電池モジュールの多くは、物理的に破砕した後、最終処分場に送られている。一方、太陽電池モジュールには、ガラス部材や有用金属など、再利用可能な資材が含まれていることから、それらをリサイクルする仕組みの構築が検討されている。
上記のように、太陽電池モジュールは、太陽電池素子やその周辺構成と強化ガラスとが封止材で接着されている。そのため、太陽電池モジュール中のガラス部材を再利用しようとする場合、封止材からガラス部材を剥離してガラス部材のみを効率よく回収することが難しく、また、封止材からガラス部材を剥離することで、モジュール中に存在する他の部材片や剥離処理時に使用又は発生する物質などが混入しやすいという問題がある。一方、太陽電池モジュール中の有用金属を再利用する場合、ガラス部材を除去すれば、比較的簡易に再利用に供することができるが、ガラス部材を充分に除去することが難しいという問題がある。
これらの問題を解決するための方策として、例えば、特許文献1には、300〜400℃でEVA分解ガスを放出し、EVA封止材を除去する太陽電池素子構成材料の回収方法が、特許文献2には、剥離剤を使用する太陽電池モジュールのリサイクル方法が、ガラス板の厚みを測定し、その情報に基づいて破砕手段の可動範囲を調製する太陽電池モジュールリサイクル方法が、それぞれ提案されている。
特開2014-108375号公報 特開2014-104406号公報 特開2015-192942号公報
太陽電池モジュールのリサイクルの仕組みを構築するためには、太陽電池モジュール中のガラス部材、有用金属などを再資源化することが必要である。そのためには、廃棄される太陽電池モジュールからガラス部材を確実に分離し、ガラス部材の残存を極力排除する必要がある。しかし、太陽電池モジュールからガラス部材を充分に分離することは難しく、若しくはガラス部材を充分に分離しようとすると処理設備又は処理コストが過大となるという課題がある。
そこで、本発明では、比較的簡易、低コストで、より確実に、太陽電池モジュールからガラス部材を分離する手段を提供することなどを目的とする。
本発明では、受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールから該ガラス部材を分離する方法であって、前記ガラス板を割破砕するガラス破砕工程と、前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離工程と、を含むガラス部材分離方法などを提供する。
廃棄する太陽電池モジュールから枠体などを取り外した後、まず、太陽電池モジュールの受光面側に接着形成されたガラス板を割破砕する。これにより、ガラス板が割れ、多くのガラス部材が太陽電池モジュールから離脱するが、同時に、ガラス破砕処理後の太陽電池モジュールには、多くのガラス部材が残存する。
次に、ガラス破砕処理後の太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させる。ガラス粒を研磨材として使用し、例えば、圧縮空気でガラス粒を投射させることで太陽電池モジュールの受光面側を研磨処理することにより、残存したガラス部材をほぼ完全に剥離させることができる。即ち、第一工程であるガラス破砕処理と、第二工程である残存ガラス部材剥離処理(研磨処理)とを連続して行うことにより、ガラス部材をほとんど残存させることなく、太陽電池モジュールからガラス部材を確実に分離することができる。
また、本発明では、熱処理用又は乾燥用の熱源などの設備、排水処理設備などを必要とせず、化学処理用の薬剤なども使用しないため、処理設備又は処理コストが過大にならず、比較的簡易かつ低コストで太陽電池モジュールからガラス部材を確実に分離することができる。
そして、太陽電池モジュールからガラス部材とそれ以外の部分とを低コストで効率的に分離することができるため、ガラス部材、有用金属などを有効に再資源化することが可能となり、コスト面でも有効な太陽電池モジュールのリサイクルの仕組みを構築することが可能となる。
本発明では、前記ガラス破砕工程で割破砕した際に前記太陽電池モジュールから離脱したガラス部材、及び/又は、前記残存ガラス部材剥離工程で前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させた際に剥離したガラス部材を、前記残存ガラス部材剥離工程において前記太陽電池モジュールの受光面側に衝突させるガラス粒として再利用する構成にしてもよい。
これにより、残存ガラス部材剥離処理後、太陽電池モジュールから離脱したガラス部材と研磨材とを分離する必要がなくなるため、より効率的にガラス部材を回収でき、ガラス部材の再資源化を簡易化できる。また、剥離処理時に使用又は発生する物質などの混入やガラス部材の回収ロスを低く抑えることができる。
本発明により、比較的簡易、低コストで、より確実に、太陽電池モジュールからガラス部材を分離することが可能になる。これにより、太陽電池モジュール中のガラス部材、有用金属などの有効な再資源化が可能になる。
<本発明に係るガラス部材分離システムについて>
本発明は、受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールから該ガラス部材を分離するガラス部材分離システムであって、前記ガラス板を割破砕するガラス破砕部と、前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離部と、を備えたガラス部材分離システムをすべて包含する。
以下、図1を用いて本発明の実施形態の例を説明する。なお、本発明は、以下に例示した実施形態のみに狭く限定されない。
図1は本発明に係るガラス部材分離システムの構成例を示す模式図である。
図1に例示されたガラス部材分離システムAは、太陽電池素子などを含む本体部B1と該本体部B1の受光面側に接着形成されたガラス部材Gからなるガラス板B2とを備えた太陽電池モジュールBを処理するためのシステムとして構築されており、太陽電池モジュールB中のガラス板B2を割破砕するガラス破砕部1と、ガラス破砕処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'を回収するガラス部材回収部11と、その回収したガラス部材G'を細粒化する細粒化部12と、ガラス破砕処理後の太陽電池モジュールB''にガラス粒G""を衝突させ、残存したガラス部材Gを剥離させる残存ガラス部材剥離部2と、残存ガラス部材剥離処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'''を回収するガラス部材回収部21と、その回収したガラス部材G'''を細粒化する細粒化部22と、を備える。
本システムAでは、太陽電池モジュールBをガラス破砕部1に投入し(符号I参照)、ガラス破砕部1で太陽電池モジュールB'のガラス破砕処理を行い、さらに、ガラス破砕処理後の太陽電池モジュールB''を残存ガラス部材剥離部2で処理することで(符号II参照)、原則的にガラス部材Gの残存しない太陽電池モジュールB"""を得る(符号III参照)。
本発明によって処理される太陽電池モジュールBは、本体部B1とガラス板B2とを備える。本体部B1は、ガラス板B2以外の部位であり、太陽電池素子及び電極と、封止材を含む。一般的には、太陽電池素子は、pn接合されたシリコン結晶で、電極は、銅・銀・アルミニウムなどの有用金属で、封止材は、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)などの熱可塑性樹脂で、それぞれ形成されている。なお、太陽電池モジュールBは、枠体、端子ボックスなどを取り外した後のパネル状のものであれば、原則的に本発明に広く適用可能である。
ガラス破砕部1は、太陽電池モジュールBの受光面側に接着形成されたガラス板B2を割破砕する部位である。ガラス板B2を割破砕する手段については、公知の方法を広く採用でき、狭く限定されない。例えば、公知の二軸ローラーを用いて、両ローラーを回転させながら両ローラー間に太陽電池モジュールBを挟み込んで、ガラス板B2を割破砕してもよい。
残存ガラス部材剥離部2は、太陽電池モジュールBの受光面側にガラス粒G""を衝突させる(符号X1参照)ことにより、ガラス破砕処理後にも太陽電池モジュールBに残存しているガラス部材Gを剥離させる部位である。ガラス粒G""を研磨材として使用し、太陽電池モジュールBの受光面側を研磨処理することにより、ガラス部材Gをほぼ完全に太陽電池モジュールBから分離させ、原則的に本体部B1のみが残るようにする。
太陽電池モジュールB''の受光面側にガラス粒G""を衝突させる手段については、公知の方法を広く採用でき、狭く限定されない。例えば、公知のエアブラスト装置などのように、圧縮空気を利用してガラス粒G''を投射させることにより、太陽電池モジュールB""の受光面側にガラス粒G""を衝突させるようにしてもよい。
研磨材として使用するガラス粒G''の粒形・粒径は、例えば、採用するエアブラスト装置に装填可能であればよく、特に限定されない。例えば、粒径7.5mm以下(例えば、0.1〜7.5mm)に調整したガラス粒G''を前記太陽電池モジュールB''の受光面側に衝突させる構成にすることにより、太陽電池モジュールB''に残存したガラス部材Gを有効かつ確実に剥離させることができる。粒径の調整には、例えば、後述する公知の細粒化手段を用いてもよい。
太陽電池モジュールB''の受光面側にガラス粒G""を衝突させる角度は、特に限定されないが、太陽電池モジュールB''の受光面側に対して斜めの角度、例えば、15〜75度でガラス粒G""を衝突させると、太陽電池モジュールB''に残存したガラス部材Gを有効に剥離させることができる。
太陽電池モジュールB''の受光面側にガラス粒G""を衝突させる強度は、ガラス部材Gが有効に剥離する強度に適宜調整すればよく、特に限定されない。例えば、エアブラスト装置の噴射孔の孔径及び空気圧縮の度合を調整することにより、太陽電池モジュールB''の受光面側にガラス粒G""を衝突させる強度を調整できる。例えば、エアブラスト装置の噴射孔の孔径を考慮しつつ、エアブラスト装置の内部圧力が0.1〜20MPaになるように空気を圧縮し、1〜100kg/分でガラス粒を投射できるように調整してもよい。太陽電池モジュールB''の受光面中の限定された部分にまず集中的にガラス粒G''を投射するとともに、その投射部位を順に移動させていくことにより、太陽電池モジュールB''に残存したガラス部材Gを確実に剥離させることができる。
ガラス部材回収部11、21は、それぞれ、ガラス破砕処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'、又は、残存ガラス部材剥離処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'''を回収する部位である(符号X2、X4参照)。
例えば、ガラス破砕処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'、及び/又は、残存ガラス部材剥離処理の際に太陽電池モジュールB'から離脱したガラス部材G'''を回収して、それをエアブラスト装置に装填し、残存ガラス部材剥離処理の際に、太陽電池モジュールB''の受光面側に衝突させるガラス粒G''として再利用してもよい。これにより、残存ガラス部材剥離処理後、太陽電池モジュールB''から離脱したガラス部材G'''と研磨材(符号G'')とを分離する必要がなくなるため、より効率的にガラス部材Gを回収でき、ガラス部材Gの再資源化を簡易化できる。また、剥離処理時に使用又は発生する物質などの混入やガラス部材の回収ロスを低く抑えることができる。
ガラス部材G'及び/又はG'''を回収した際、それらを細粒化部12、22に投入し(符号X3、X5参照)、その回収したガラス部材G'及び/又はG'''を適宜細粒化してもよい。これにより、研磨材として使用するガラス粒G''の粒形・粒径を調整できるため、残存ガラス部材剥離処理の際、例えば、この調製したガラス粒G''をエアブラスト装置に装填することにより(符号X6参照)、太陽電池モジュールB''に残存したガラス部材Gをより有効かつ確実に剥離させることができる。なお、本発明は、ガラス部材G'、G'''をそれぞれ別個に細粒化する場合のみに狭く限定されず、両方を同時に細粒化する場合も、本発明に広く包含される。細粒化部12、22には、公知の細粒化手段、例えば、目的の粒形・粒径に調整可能な公知の破砕機などを適宜採用することができる。
<本発明に係るガラス部材分離方法について>
本発明は、受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールから該ガラス部材を分離する方法であって、前記ガラス板を割破砕するガラス破砕工程と、前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離工程と、を含むガラス部材分離方法をすべて包含する。
以下、図2を用いて本発明の実施形態の例を説明する。なお、本発明は、以下に例示した実施形態のみに狭く限定されない。
図2は本発明に係るガラス部材分離方法の工程の例を示すフロー図である。
取り外し工程S0は、本発明の前処理として、太陽電池モジュールから枠体、端子ボックスなどを取り外す工程である。本発明では、原則的に、枠体、端子ボックスなどを取り外した後のパネル状のものを以下の工程で処理する。なお、例えば、枠体がアルミニウムなどの有用金属でできている場合は、これらも資源として再活用できる。
次に、ガラス破砕工程S1は、太陽電池モジュールの受光面側に接着されたガラス板を割破砕処理する工程である。ガラス板を割破砕する手段などについては、上記と同様である。この工程S1では、ガラス板が割れ、多くのガラス部材が太陽電池モジュールから離脱するが、同時に、ガラス破砕処理後の太陽電池モジュールには、多くのガラス部材が残存する。
次に、残存ガラス部材剥離工程S2は、太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、ガラス破砕処理後にも太陽電池モジュールに残存しているガラス部材を剥離させる工程である。ガラス粒を研磨材として使用し、太陽電池モジュールの受光面側を研磨処理することにより、ガラス部材をほぼ完全に太陽電池モジュールから分離させる。太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させる手段などについては、上記と同様である。
前記残存ガラス部材剥離工程S2において、例えば、公知のエアブラスト装置などのように、圧縮空気で前記ガラス粒を投射させることにより、前記太陽電池モジュールの受光面側に該ガラス粒を衝突させる構成にしてもよい。
また、前記残存ガラス部材剥離工程S2において、粒径7.5mm以下(例えば、0.1〜7.5mm)に調整したガラス粒を前記太陽電池モジュールの受光面側に衝突させるようにしてもよい。
その他、例えば、前記ガラス破砕工程S1で割破砕した際に前記太陽電池モジュールから離脱したガラス部材、及び/又は、前記残存ガラス部材剥離工程S2で前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させた際に剥離したガラス部材を、前記残存ガラス部材剥離工程において前記太陽電池モジュールの受光面側に衝突させるガラス粒として再利用する構成にしてもよい。
その場合、例えば、ガラス破砕工程S1で割破砕した際に前記太陽電池モジュールから離脱したガラス部材を回収し(符号S11参照)、必要に応じて適宜、細粒化した後(符号S12参照)、そのガラス粒を、残存ガラス部材剥離工程S2における研磨材として使用する。若しくは、例えば、残存ガラス部材剥離工程S2で太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させた際に剥離したガラス部材を回収し(符号S21参照)、必要に応じて適宜、細粒化した後(符号S22参照)、そのガラス粒を、残存ガラス部材剥離工程S2における研磨材として使用する。なお、ガラス部材の回収(符号S11、S21)及び細粒化(符号S12、S22)は、個別に行ってもよく、両方を合わせて行ってもよい。
以上の工程により、太陽電池モジュールからガラス部材を分離できる。分離されたガラス部材は、ガラス回収工程S11、S21によって回収され、残存ガラス部材剥離工程S2において前太陽電池モジュールの受光面側に衝突させるガラス粒として再利用するほか、モジュール中に存在する他の部材片や剥離処理時に使用又は発生する物質などの混入もないため、純度の高いガラス資材として再活用することができる。
また、太陽電池モジュールからガラス部材を分離した残りの部分がシート状の構造物として残るが、その中には、電極などとして使用された銅・銀・アルミニウムなどの有用金属が含まれている。そして、この構造物からはガラス部材が充分に除去されているため、これらの有用金属も、資源として再活用することができる。
実施例1では、太陽電池モジュールからガラス部材を分離することを試みた。
まず、枠体、端子ボックスなどを取り外した太陽電池モジュール(1600mm×800mm)を、二軸ローラーに投入してローラー間に挟み込み、太陽電池モジュールの受光面側に接着形成されたガラス板を割破砕した。その結果、重量で約半分のガラス部材が太陽電池モジュールから離脱した。
割破砕処理により太陽電池モジュールから離脱したガラス片を回収し、破砕機で粒径4.0mm以下に調整し、そのガラス粒を研磨材として、エアブラスト装置(噴射孔の孔径7mm)に装填し、内部圧力が約0.5MPaになるように空気を圧縮した。
そして、割破砕処理後にも受光面側にガラス部材が残存した太陽電池モジュールの特定の部位(約10cm×10cmの範囲)に、エアブラスト装置を用いて、研磨材を、10kg/分で、約45度の角度から集中的に投射し、投射した部位でガラス部材がほぼ完全に離脱したら投射部位をその部位のすぐ横の部分に移して同様に研磨材を集中的に投射し、それを繰り返して太陽電池モジュールの受光面側の全面をエアブラスト処理した。その結果、約4分で、1枚の太陽電池モジュールの受光面側のガラス部材をほぼ完全に離脱させ、太陽電池モジュールからガラス部材を分離することに成功した。なお、対照として、第一工程の割破砕処理を行わずに直接同様のエアブラスト処理を行った場合は、同じ大きさの1枚の太陽電池モジュールの受光面側のガラス部材をほぼ完全に離脱させるのに約8分かかった。
続いて、エアブラスト処理により太陽電池モジュールから離脱したガラス片を、投射された研磨材と混合された状態で回収し、破砕機で粒径4.0mm以下に調整し、そのガラス粒を研磨材として、再度、エアブラスト装置に装填した。
そして、割破砕処理を行った別の太陽電池モジュールの受光面側に、同様のエアブラスト処理を行った。その結果、割破砕処理で得たガラス粒を研磨材に用いた場合と同様、太陽電池モジュールの受光面側のガラス部材をほぼ完全に離脱させることができた。
本発明に係るガラス部材分離システムの構成例を示す模式図。 本発明に係るガラス部材分離方法の工程の例を示すフロー図。
1 ガラス破砕部
11、21 ガラス回収部
12、22 細粒化部
2 残存ガラス部材剥離部
A ガラス部材分離システム
B 太陽電池モジュール
B1 本体部
B2 ガラス板
G ガラス部材

Claims (5)

  1. 受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールから該ガラス部材を分離する方法であって、
    前記ガラス板を割破砕するガラス破砕工程と、
    前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離工程と、
    を含むガラス部材分離方法。
  2. 前記ガラス破砕工程で割破砕した際に前記太陽電池モジュールから離脱したガラス部材、及び/又は、前記残存ガラス部材剥離工程で前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させた際に剥離したガラス部材を、
    前記残存ガラス部材剥離工程において前記太陽電池モジュールの受光面側に衝突させるガラス粒として再利用する請求項1記載のガラス部材分離方法。
  3. 前記残存ガラス部材剥離工程において、
    圧縮空気で前記ガラス粒を投射させることにより、前記太陽電池モジュールの受光面側に該ガラス粒を衝突させる請求項1又は請求項2記載のガラス部材分離方法。
  4. 前記残存ガラス部材剥離工程において、粒径7.5mm以下に調整したガラス粒を前記太陽電池モジュールの受光面側に衝突させる請求項1〜3のいずれか一項記載のガラス部材分離方法。
  5. 受光面側にガラス板が接着形成された太陽電池モジュールから該ガラス部材を分離するガラス部材分離システムであって、
    前記ガラス板を割破砕するガラス破砕部と、
    前記太陽電池モジュールの受光面側にガラス粒を衝突させることにより、残存したガラス部材を剥離させる残存ガラス部材剥離部と、
    を備えたガラス部材分離システム。
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