本実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態においては、診療装置の1つの例示的形態として、歯科診療に用いることが可能な診療装置について説明する。なお、本実施の形態に係る診療装置は、歯科に限らず、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、および獣医科など、あらゆる医科の診療にも適用することが可能である。また、診療には、診断および治療が含まれる。
[診療システムの構成]
図1は、診療システム1000を示す概略図である。図2は、診療システム1000の内部構成を概略的に示すブロック図である。図1および図2に示すように、診療システム1000は、診療装置10と、外部装置200と、表示装置6と、表示制御基板100とを備える。診療装置10、外部装置200、および表示装置6は、それぞれ表示制御基板100と接続されている。
具体的には、表示制御基板100の表示制御部115は、表示装置6のタッチパネル610およびディスプレイ615のそれぞれと通信可能に接続されている。表示制御部115は、図示しない基板上に実装されたCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などによって構成される。
ディスプレイ615は、表示制御部115から画像信号を受信する。画像信号には、画像データが含まれている。ディスプレイ615は、その画像データに基づき様々な画像を表示する。
たとえば、ディスプレイ615は、外部装置200によって管理および処理される画像に対応する画像を表示する。言い換えると、ディスプレイ615は、外部装置200の外部ディスプレイ208に表示された画像に対応する画像(以下、外部画像ともいう)を表示する。外部画像とは、外部ディスプレイ208に表示された画像と同じ画像、あるいは外部ディスプレイ208に表示された画像に関連する画像(たとえば、外部ディスプレイ208に表示された画像よりも詳細な画像、外部ディスプレイ208に表示された画像と似たような画像など)である。
また、ディスプレイ615は、診療装置10によって管理および処理される画像に対応する画像を表示する。言い換えると、ディスプレイ615は、診療装置10の操作ディスプレイ80に表示された画像に対応する画像(以下、診療画像ともいう)を表示する。診療画像とは、操作ディスプレイ80に表示された画像と同じ画像、あるいは操作ディスプレイ80に表示された画像に関連する画像(たとえば、操作ディスプレイ80に表示された画像よりも詳細な画像、操作ディスプレイ80に表示された画像と似たような画像など)である。
タッチパネル610は、ディスプレイ615の上面に貼り付けられており、ディスプレイ615に表示された画像に対するユーザの押圧操作を受け付ける。タッチパネル610は、「受付部」の一実施形態に対応する。タッチパネル610は、ユーザの押圧操作を受け付けると、当該押圧操作に対応する操作信号を表示制御部115に送信する。具体的には、タッチパネル610は、診療画像に対するユーザの押圧操作を受け付けると、操作信号1を表示制御部115に送信する。タッチパネル610は、外部画像に対するユーザの押圧操作を受け付けると、操作信号2を表示制御部115に送信する。
なお、タッチパネル610は、指またはペンなどによって押圧されたときに生じる電圧変化を測定することで押圧位置を検出する公知の抵抗膜方式を採用したものであってよい。また、タッチパネル610は、指などによって押圧されたときに生じる静電容量の変化を測定することで押圧位置を検出する公知の静電容量方式を採用したものであってもよい。タッチパネル610は、その他、公知の方式で押圧位置を検出するものであってもよい。さらに、ディスプレイ615は、タッチパネル610の機能を内蔵したタッチパネル内蔵型(所謂、インセル型)のディスプレイであってもよい。
また、タッチパネル610は、指またはペンなどによって押圧する物に限らず、光センサなどによって、タッチパネル610に近づけられた手を検知する非接触方式を採用したものであってもよい。このような非接触方式のタッチパネル610を採用すれば、タッチパネル610およびディスプレイ615にユーザが直接触れることがないため、衛生的である。
表示制御部115は、診療装置10の診療制御部15と通信可能に接続されている。表示制御部115は、表示装置6から操作信号1を受信すると、当該操作信号1に基づく指令信号1を診療制御部15に送信する。つまり、表示装置6に表示された診療画像がユーザによって押圧操作されることにより、外部装置200を介することなく表示装置6から診療装置10の診療制御部15に信号(操作信号1,指令信号1)が送信される。
表示制御部115は、診療制御部15から画像生成信号1を受信する。画像生成信号1には、診療装置10に関する情報が含まれる。たとえば、画像生成信号1には、診療装置10によって管理および処理される画像に関する情報、および診療装置10の状態(駆動状態、設定状態など)の情報が含まれる。但し、画像生成信号1には、データ通信量が大きい画像データそのものは含まれず、診療画像を生成するために必要な情報のみが含まれる。
表示制御部115は、診療制御部15から受信した画像生成信号1に基づき、診療画像を生成する。表示制御部115は、生成した診療画像のデータを含んだ画像信号を表示装置6に送信する。表示装置6は、表示制御部115から受信した画像信号に含まれる診療画像のデータに基づき、診療画像をディスプレイ615に表示する。
このように、表示制御部115は、診療装置10の診療制御部15から診療画像のデータそのものを受け取るのではなく、診療装置10によって管理および処理される画像に関する情報を含んだ画像生成信号1に基づいて診療画像を生成する。このため、診療制御部15と表示制御部115との間の通信速度の低下が抑えられる。
表示制御部115は、外部装置200の外部制御部215と通信可能に接続されている。表示制御部115は、表示装置6から操作信号2を受信すると、当該操作信号2に基づく指令信号2を外部制御部215に送信する。つまり、表示装置6に表示された外部画像がユーザによって押圧操作されることにより、診療装置10を介することなく表示装置6から外部装置200の外部制御部215に信号(たとえば、操作信号2,指令信号2)が送信される。
表示制御部115は、外部制御部215から画像生成信号2を受信する。画像生成信号2には、外部装置200に関する情報が含まれる。たとえば、画像生成信号2には、外部装置200によって管理および処理される画像に関する情報が含まれる。但し、画像生成信号2には、データ通信量が大きい画像データそのものは含まれず、外部画像を生成するために必要な情報のみが含まれる。
表示制御部115は、外部制御部215から受信した画像生成信号2に基づき、外部画像を生成する。表示制御部115は、生成した外部画像のデータを含んだ画像信号を表示装置6に送信する。表示装置6は、表示制御部115から受信した画像信号に含まれる外部画像のデータに基づき、外部画像をディスプレイ615に表示する。
このように、表示制御部115は、外部装置200の外部制御部215から外部画像のデータそのものを受け取るのではなく、外部装置200によって管理および処理される画像に関する情報を含んだ画像生成信号2に基づいて外部画像を生成する。このため、外部制御部215と表示制御部115との間の通信速度の低下が抑えられる。
このように、診療装置10と外部装置200との間には表示制御基板100が位置しており、診療装置10と外部装置200との間で直接的に信号の送受信が行われることはない。これにより、外部装置200に異常が発生した場合でも、診療装置10に直接的には影響がなく、診療装置10の安全性を確保することができる。たとえば、外部装置200において漏電が生じたり、サージ電流が生じたりした場合であっても、診療装置10の各機能には影響がない。また、ディスプレイ615においては、診療画像を異常なく表示し続けることができる。
[診療装置の構成]
図3は、診療装置10の内部構成を概略的に示すブロック図である。図1および図3に示すように、診療装置10は、診療椅子1と、フートコントローラ5と、トレーテーブル3と、診療制御部15と、操作パネル8と、ベースンユニット2と、照明装置7と、インスツルメントホルダ30とを備える。
診療椅子1は、患者の頭を支えるヘッドレスト1aと、患者の背中を支える背もたれ1bと、患者の尾尻を支える座面シート1cと、患者の足を支える足置き台1dとを備える。ヘッドレスト1a、背もたれ1b、座面シート1c、および足置き台1dのそれぞれは、シート駆動部11の制御に基づき駆動する。
たとえば、座面シート1cは、シート駆動部11の制御に基づき上昇または下降する。ヘッドレスト1a、背もたれ1b、および足置き台1dのそれぞれは、シート駆動部11の制御に基づき座面シート1cに対して垂直方向または水平方向に移動する。ヘッドレスト1a、背もたれ1b、および足置き台1dが座面シート1cに対して垂直方向に移動すると、診療椅子1に座った患者が座位姿勢になる。ヘッドレスト1a、背もたれ1b、および足置き台1dが座面シート1cに対して水平方向に移動すると、診療椅子1に座った患者が仰向け姿勢になる。
フートコントローラ5は、診療椅子1を駆動させるための操作を受け付ける。また、フートコントローラ5は、診療器具4を駆動させるための操作を受け付ける。ユーザは、フートコントローラ5を足踏操作することができる。
フートコントローラ5は、診療椅子1を駆動させるための操作を受け付けると、シート駆動部11に制御信号を出力する。シート駆動部11は、制御信号に基づき診療椅子1を駆動する。フートコントローラ5は、診療器具4を駆動させるための操作を受け付けると、診療制御部15に制御信号を出力する。診療制御部15は、制御信号に基づき診療器具4を駆動する。
トレーテーブル3は、診療時の物置台として用いられる。トレーテーブル3は、診療椅子1または床から延びるアーム(図示は省略する)に接続されている。このため、ユーザは、トレーテーブル3を診療椅子1に対して手動で回動、水平移動、および垂直移動させることが可能である。
診療制御部15は、トレーテーブル3の底面に設けられている。診療制御部15は、複数の診療器具4、インスツルメントホルダ30、操作パネル8、およびベースンユニット2のそれぞれと接続されている。
診療器具4は、たとえば、エアータ−ビンハンドピース(ハイスピードハンドピース)、マイクロモータハンドピース(ロースピードハンドピース)、スケーラ、スリーウェイシリンジ、およびバキュームシリンジなどの歯科診療用のインスツルメントである。なお、診療器具4は、これらに限らず、口腔内カメラ、光重合用照射器、根管長測定器、および根管拡大器などであってもよいし、鏡や注射器など、駆動しない器具であってもよい。
診療装置10においては、診療器具4a〜4eの5種類が用いられる。たとえば、診療器具4aおよび診療器具4bは、エアータ−ビンハンドピースである。診療器具4cおよび診療器具4dは、ロースピードハンドピースである。診療器具4eは、スケーラである。各診療器具4は、インスツルメントホルダ30によって保持される。診療器具4がインスツルメントホルダ30から取り出されると、インスツルメントホルダ30による保持が解除され、診療器具4が選択された状態になる。
診療制御部15は、フートコントローラ5に対するユーザの足踏操作に基づき各診療器具4を駆動する。たとえば、ユーザが、フートコントローラ5におけるエアータ−ビンハンドピースを駆動するためのスイッチを足踏操作すると、診療器具駆動部14は、エアータ−ビンハンドピースのヘッド部に保持される切削工具を回転させる。
インスツルメントホルダ30は、各診療器具4を保持する保持部材である。診療制御部15は、診療器具4に対するインスツルメントホルダ30による保持が解除されたことを特定可能である。
操作パネル8は、各種の機能を設定するための後述する複数のアイコン8a〜8j(図6参照)を点灯させる。ユーザは、操作パネル8において点灯しているアイコンを押圧操作することにより、押圧操作したアイコンに対応する機能を診療装置10に発揮させることができる。
操作パネル8は、操作ディスプレイ80を備える。操作ディスプレイ80は、診療制御部15の制御に基づき様々な画像を表示する。たとえば、操作ディスプレイ80は、診療椅子1、各診療器具4、ベースンユニット2、および照明装置7などの診療機器を操作するための画像、あるいはこれら診療機器を設定するための画像などを表示する。これらの画像の中には、ユーザによって押圧操作が可能な画像も含まれる。
操作ディスプレイ80の上面には公知のタッチパネル(図示は省略する)が貼り付けられている。ユーザは、操作ディスプレイ80に表示された画像をタッチパネル越しに押圧操作することで、診療機器の駆動および設定が可能である。
診療制御部15は、表示制御基板100からの操作信号1に基づき、操作ディスプレイ80に画像を表示したり、予め表示された画像を更新したりする。診療制御部15は、図示しない基板上に実装されたCPU、ROM、およびRAMなどによって構成される。
ベースンユニット2は、図1に示すように、診療椅子1の側部に備え付けられている。ベースンユニット2は、排水口が形成された鉢2aと、コップが載置されるコップ台2bと、コップに給水するための給水栓2cとを備える。患者は、給水栓2cによってコップに給水された水を用いてうがいをすることができる。図3に示すように、ベースンユニット2は、ベースン制御部16を備える。ベースン制御部16は、診療装置10で用いられる水の流れを制御する。さらに、ベースンユニット2は、照明制御部17を備える。照明制御部17は、照明装置7の照明および消灯を制御する。
[外部装置の構成]
図4は、外部装置200の内部構成を概略的に示すブロック図である。図4に示すように、外部装置200は、外部制御部215と、操作部205と、外部ディスプレイ208と、記憶部207とを備える。操作部205、外部ディスプレイ208、および記憶部207は、それぞれ外部制御部215と接続されている。
外部ディスプレイ208は、外部制御部215の制御に基づき様々な画像を表示する。たとえば、外部ディスプレイ208は、患者のカルテを示す画像、歯の形状を示す画像、歯の断面を示す画像、根管内での切削工具の先端の位置を示す画像、口腔内カメラによって撮影された口腔内を示す画像など、診療に必要な画像を表示する。
操作部205は、公知のマウスあるいはキーボードであり、ユーザの操作を受け付ける。記憶部207は、外部ディスプレイ208に画像を表示する際に用いられる画像データ、および画像を表示するためのプログラムを含む各種のプログラムなどを記憶する。
外部制御部215は、操作部205からの信号に基づき、外部ディスプレイ208に画像を表示したり、その他の処理を実行したりする。外部制御部215は、図示しない基板上に実装されたCPUなどによって構成される。記憶部207は、図示しない基板上に実装されたROMおよびRAMなどによって構成される。
[表示制御基板の構成]
図5は、表示制御基板100の内部構成を概略的に示すブロック図である。図5に示すように、表示制御基板100が備える表示制御部115は、診療装置10、外部装置200、および表示装置6のそれぞれと接続されている。
ここで、診療装置10は、ユーザである術者が患者を治療するときに必須である。このため、表示制御基板100あるいは外部装置200において漏電が生じたり、サージ電流が生じたりした場合、診療装置10がその異常に影響を受けてしまい、術者による治療が滞ってしまう。そこで、診療システム1000においては、表示制御部115と診療装置10との間の信号経路に絶縁部101が設けられ、さらに、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路に絶縁部102が設けられている。
絶縁部101および絶縁部102は、公知の絶縁回路で実現することができる。たとえば、絶縁部101および絶縁部102は、電気信号を光信号に変換してデータ通信することで電気的に絶縁するものであってもよい。また、絶縁部101および絶縁部102は、電流の変化によって生じるコイルの相互誘導を利用してデータ通信することで電気的に絶縁するものであってもよい。
このように、絶縁部101によって表示制御部115と診療装置10との間が電気的に絶縁されるため、両者間において電気的安全性が確保される。したがって、診療装置10は、表示制御基板100および外部装置200における異常に影響されることがない。また、絶縁部102によって表示制御部115と外部装置200との間が電気的に絶縁されるため、両者間において電気的安全性が確保される。したがって、診療装置10および表示制御基板100は、外部装置200における異常に影響されることがない。
[表示の一例]
図6は、表示装置6のディスプレイ615における表示の一例を説明するための図である。
図6に示すように、診療装置10の操作パネル8には、複数のアイコン8a〜8jが設けられている。これらのアイコン8a〜8jは、それぞれ診療装置10が有する各種機能に対応している。たとえば、アイコン8a〜8dは、診療椅子1を1回の押圧操作で所定位置に移動するチェアオート機能に対応している。アイコン8e〜8hは、診療椅子1の位置および姿勢の少なくともいずれかを連続的に変更するチェアマニュアル機能に対応している。アイコン8iは、診療椅子1の移動速度を設定する機能に対応している。アイコン8jは、照明装置7による照明と消灯とを切り替える機能に対応している。なお、操作パネル8には、これら以外の機能に対応するアイコンが設けられていてもよい。
診療装置10の操作ディスプレイ80は、各種の診療機器を操作するための画像、あるいは各種の診療機器の設定を行うための画像などを表示する。たとえば、図6に示すように、操作ディスプレイ80は、診療器具4a〜4eのそれぞれを選択および設定するための操作画像80a〜80eを表示する。操作画像80aは、診療器具4a(エアータ−ビンハンドピース)を選択するための画像である。操作画像80bは、診療器具4b(エアータ−ビンハンドピース)を選択するための画像である。操作画像80cは、診療器具4c(マイクロモータハンドピース)を選択するための画像である。操作画像80dは、診療器具4d(スケーラ)を選択するための画像である。操作画像80eは、診療器具4e(スリーウェイシリンジ)を選択するための画像である。
ユーザは、各操作画像80a〜80eを押圧操作することで、所望の診療器具の駆動および設定が可能である。なお、ユーザは、各診療器具4a〜4eをインスツルメントホルダ30から取り出すことによっても、操作画像80a〜80eを押圧操作した場合と同じように所望の診療器具の駆動および設定が可能である。
外部装置200の外部ディスプレイ208は、診療に必要な画像を表示する。たとえば、図6に示すように、外部ディスプレイ208は、歯の形状を示す画像を表示する。さらに、外部ディスプレイ208は、操作部205によって選択可能な選択画像208aを表示する。図6に示す例では、ユーザは、操作部205によって選択画像208aを選択することで次のページに画面を切り替えることができる。
表示装置6のディスプレイ615は、診療装置10の操作ディスプレイ80に表示された画像に対応する診療画像601と、外部装置200の外部ディスプレイ208に表示された画像に対応する外部画像602とを合成した画像を表示する。
たとえば、図6に示すように、ディスプレイ615は、診療画像601として、診療器具4a〜4eのそれぞれを選択および設定するための操作画像601a〜601eを表示する。操作画像601aは、操作画像80aと同じ画像であり、診療器具4a(エアータ−ビンハンドピース)を選択するための画像である。操作画像601bは、操作画像80bと同じ画像であり、診療器具4b(エアータ−ビンハンドピース)を選択するための画像である。操作画像601cは、操作画像80cと同じ画像であり、診療器具4c(マイクロモータハンドピース)を選択するための画像である。操作画像601dは、操作画像80dと同じ画像であり、診療器具4d(スケーラ)を選択するための画像である。操作画像601eは、操作画像80eと同じ画像であり、診療器具4e(スリーウェイシリンジ)を選択するための画像である。ユーザは、各操作画像601a〜601eをタッチパネル610越しに押圧操作することで、所望の診療機器の駆動および設定が可能である。
また、ディスプレイ615は、診療画像601として、緊急時に診療装置10の駆動を停止するための緊急停止画像601sを表示する。緊急停止画像601sは、ディスプレイ615に常に表示されている。ユーザは、緊急停止画像601sをタッチパネル610越しに押圧操作することで、診療装置10の駆動を強制的に停止させることができる。なお、診療装置10の操作ディスプレイ80においても、緊急停止画像601sのような、緊急時に診療装置10の駆動を停止するための画像が表示されてもよい。
また、ディスプレイ615は、外部画像602として、歯の形状を示す画像を表示する。さらに、ディスプレイ615は、外部画像602として、ユーザによって押圧操作が可能な選択画像602aを表示する。図6に示す例では、ユーザは、選択画像602aを押圧操作することで次のページに画面を切り替えることができる。
[診療画像の更新の一例]
図7は、診療画像が更新された場合の表示装置6のディスプレイ615における表示の一例を説明するための図である。
ユーザが、操作ディスプレイ80に表示された画像を押圧操作したり、あるいは診療器具4をインスツルメントホルダ30から取り出したりすると、操作ディスプレイ80に表示された画像が更新されるとともに、ディスプレイ615に表示された診療画像601も更新される。
たとえば、ユーザが、図6に示す状態から、操作ディスプレイ80に表示された画像を押圧操作したり、あるいは診療器具4をインスツルメントホルダ30から取り出したりした場合、操作ディスプレイ80は、図7に示す状態へと、画像を更新する。
具体的には、図7に示すように、操作ディスプレイ80は、操作画像80f〜80hを表示する。操作画像80fは、エアータ−ビンハンドピースの先端部に設けられたハンドピース注水部を設定するための画像である。操作画像80gは、エアータ−ビンハンドピースの先端部に設けられたHPライトを設定するための画像である。操作画像80hは、エアータ−ビンハンドピースの回転速度のモードを切り替えるための画像である。
操作ディスプレイ80に表示された画像が更新されると、診療制御部15から画像生成信号1が表示制御部115に送信される。表示制御部115は、受信した画像生成信号1に基づき更新後の診療画像601を生成し、生成した診療画像601のデータを含んだ画像信号を表示装置6に送信する。表示装置6は、表示制御部115から受信した画像信号に基づき、更新後の診療画像601をディスプレイ615に表示する。このようにして、操作ディスプレイ80に表示された画像が更新されると、ディスプレイ615に表示された診療画像601が更新される。
具体的には、図7に示すように、ディスプレイ615は、更新後の診療画像601として、画像601f〜601hを表示する。
画像601fは、操作画像80fに関連する画像であり、エアータ−ビンハンドピースの先端部に設けられたハンドピース注水部を設定するための画像である。画像601fには、操作ディスプレイ80では表示しきれなかった情報として、HP注水部がON状態である旨およびエアータ−ビンハンドピースの回転中に水が出る旨の情報が含まれる。
操作画像601gは、操作画像80gに関連する画像であり、エアータ−ビンハンドピースの先端部に設けられたHPライトを設定するための画像である。操作画像601gには、操作ディスプレイ80では表示しきれなかった情報として、HPライトがON状態である旨およびエアータ−ビンハンドピースの回転中にHPライトが点灯する旨の情報が含まれる。
操作画像601hは、操作画像80hに関連する画像であり、エアータ−ビンハンドピースの回転速度のモードを切り替えるための画像である。操作画像601hには、操作ディスプレイ80では表示しきれなかった情報として、エアータ−ビンハンドピースの回転速度が一定速モードである旨およびペダルを踏むと先端の切削工具がエアータ−ビンハンドピースの性能に応じた最高速で回転する旨の情報が含まれる。
このように、ユーザは、操作ディスプレイ80に表示された画像を押圧操作したり、あるいは診療器具4をインスツルメントホルダ30から取り出したりすることで、操作ディスプレイ80に表示された画像を更新するとともに、ディスプレイ615に表示された診療画像601も更新することができる。
また、ユーザが、ディスプレイ615に表示された診療画像601を押圧操作すると、ディスプレイ615に表示された診療画像601が更新されるとともに、操作ディスプレイ80に表示された画像も更新される。
たとえば、ユーザが、図6に示す状態から、ディスプレイ615に表示された診療画像601のうちの操作画像601aを押圧操作した場合、ディスプレイ615は、図7に示す状態へと、診療画像601を更新する。
ディスプレイ615に表示された操作画像601aが押圧操作されて診療画像601が更新されると、表示装置6から操作信号1が表示制御部115に送信される。表示制御部115は、受信した操作信号1に基づき画像を更新するための指令信号1を診療装置10の診療制御部15に送信する。診療制御部15は、表示制御部115から受信した指令信号1に基づき、更新後の画像を操作ディスプレイ80に表示する。このようにして、ディスプレイ615に表示された診療画像601が更新されると、操作ディスプレイ80に表示された画像が更新される。
このように、ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601に含まれる画像を押圧操作することで、ディスプレイ615に表示された診療画像601を更新するとともに、操作ディスプレイ80に表示された画像も更新することができる。
[外部画像の更新の一例]
図8は、外部画像が更新された場合の表示装置6のディスプレイ615における表示の一例を説明するための図である。
ユーザが、外部ディスプレイ208に表示された選択画像208aを操作部205によって選択すると、外部ディスプレイ208に表示された画像が更新されるとともに、ディスプレイ615に表示された外部画像602も更新される。
たとえば、ユーザが、図6に示す状態から、外部ディスプレイ208に表示された選択画像208aを操作部205によって選択した場合、外部ディスプレイ208は、図8に示す状態へと、画像を更新する。
具体的には、図8に示すように、外部ディスプレイ208は、歯の断面を示す画像を表示する。さらに、外部ディスプレイ208は、操作部205によって選択可能な選択画像208bを表示する。図8に示す例では、選択画像208bは、前のページに画面を切り替えるための画像である。
外部ディスプレイ208に表示された画像が更新されると、外部制御部215から画像生成信号2が表示制御部115に送信される。表示制御部115は、受信した画像生成信号2に基づき更新後の外部画像602を生成し、生成した外部画像602のデータを含んだ画像信号を表示装置6に送信する。表示装置6は、表示制御部115から受信した画像信号に基づき、更新後の外部画像602をディスプレイ615に表示する。このようにして、外部ディスプレイ208に表示された画像が更新されると、ディスプレイ615に表示された外部画像602が更新される。
具体的には、図8に示すように、ディスプレイ615は、更新後の外部画像602として、歯の断面を示す画像を表示する。さらに、ディスプレイ615は、選択画像602bを表示する。図8に示す例では、選択画像602bは、前のページに画面を切り替えるための画像である。
このように、ユーザは、外部ディスプレイ208に表示された画像を操作部205によって選択することで、外部ディスプレイ208に表示された画像を更新するとともに、ディスプレイ615に表示された外部画像602も更新することができる。
また、ユーザが、ディスプレイ615に表示された外部画像602を押圧操作すると、ディスプレイ615に表示された外部画像602が更新されるとともに、外部ディスプレイ208に表示された画像も更新される。
たとえば、ユーザが、図6に示す状態から、ディスプレイ615に表示された外部画像602のうちの選択画像602aを押圧操作した場合、ディスプレイ615は、図8に示す状態へと、外部画像602を更新する。
ディスプレイ615に表示された外部画像602が更新されると、表示装置6から操作信号2が表示制御部115に送信される。表示制御部115は、受信した操作信号2に基づき画像を更新するための指令信号2を外部装置200の外部制御部215に送信する。外部制御部215は、表示制御部115から受信した指令信号2に基づき、更新後の画像を外部ディスプレイ208に表示する。このようにして、ディスプレイ615に表示された外部画像602が更新されると、外部ディスプレイ208に表示された画像が更新される。
このように、ユーザは、ディスプレイ615に表示された外部画像602を押圧操作することで、ディスプレイ615に表示された外部画像602を更新するとともに、外部ディスプレイ208に表示された画像も更新することができる。
[診療画像と外部画像とにおける表示の優先度]
ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601および外部画像602を押圧しながら移動させる所謂ドラッグ操作をすることで、診療画像601および外部画像602を移動させることができる。ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601および外部画像602を2本の指で広げる所謂ピンチアウト操作をすることで、診療画像601および外部画像602を拡大することができる。ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601および外部画像602を2本の指でつまむように動かす所謂ピンチイン操作をすることで、診療画像601および外部画像602を縮小することができる。ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601および外部画像602を指で2回叩く所謂ダブルタップ操作をすることで、診療画像601および外部画像602をディスプレイ615の全面に表示することができる。なお、ユーザは、その他の動作によって診療画像601および外部画像602の表示態様を変更してもよい。
図9は、診療画像601と外部画像602とにおける表示の優先度を説明するための図である。上述したように、ユーザは、ディスプレイ615に表示された診療画像601および外部画像602を、移動、拡大、縮小、および全面表示などすることができるが、このような表示態様の変更において、診療画像601は、外部画像602よりも優先的に前面側に表示される。
たとえば、図9(A)に示す例では、表示装置6のディスプレイ615が、診療画像601と、外部画像602とを合成した画像を表示している。図9(B)に示すように、ユーザがダブルタップ操作をすると、外部画像602がディスプレイ615の全面に表示される。この場合において、診療画像601は、全面表示された外部画像602の前面側で外部画像602に重なって表示される。また、図9(C)に示すように、ユーザが診療画像601をドラッグ操作しながら外部画像602に重なる位置まで移動させた場合、診療画像601は、外部画像602の前面側で外部画像602に重なって表示される。
このように、診療画像601と外部画像602とが重なってディスプレイ615に表示される場合、診療画像601は、外部画像602よりも前面側に表示される。これにより、ユーザは、外部画像602よりも優先的に診療画像601を視認可能であるため、ユーザの利便性が向上する。
また、診療画像601が外部画像602よりも前面側に表示されるため、緊急停止画像601sが常に前面側に位置する。このため、ユーザは、緊急時において、迅速に診療装置10の駆動を停止することができる。
以上のように、診療システム1000によれば、表示装置6のディスプレイ615は、診療装置10の操作ディスプレイ80に表示された画像に対応する診療画像と、外部装置200の外部ディスプレイ208に表示された画像に対応する外部画像とを合成した画像を表示する。操作ディスプレイ80に表示された画像が更新されると、それに伴い、ディスプレイ615に表示された診療画像も更新される。一方、ディスプレイ615に表示された診療画像が更新されると、それに伴い、操作ディスプレイ80に表示された画像も更新される。また、外部ディスプレイ208に表示された画像が更新されると、それに伴い、ディスプレイ615に表示された外部画像も更新される。一方、ディスプレイ615に表示された外部画像が更新されると、それに伴い、外部ディスプレイ208に表示された画像も更新される。このように、ユーザは、1つのディスプレイ615を見るだけで、診療装置10および外部装置200といった2つの装置に対応する画像を確認でき、さらに押圧操作などすることで、表示態様を適宜更新することができる。これにより、ユーザの利便性が向上する。
また、上述のように構成するにあたって、診療装置10と外部装置200とが直接的に接続されるのではなく、表示制御基板100が、診療装置10と外部装置200との間に設けられている。つまり、診療装置10と外部装置200との間には表示制御基板100が位置しており、診療装置10と外部装置200との間で直接的に信号の送受信が行われない。これにより、外部装置200に異常が発生した場合でも、診療装置10に直接的には影響がなく、診療装置10の安全性を確保することができる。このように、診療システム1000は、診療装置10の安全性を確保しながらユーザの利便性を向上させることができる。
[変形例]
本発明は、上記の実施例に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
[診療ユニットについて]
本実施の形態においては、診療装置10と表示装置6とが別個であったが、診療装置10と表示装置6とが同じユニットに含まれていてもよい。具体的には、診療システム1000は、診療装置10および表示装置6を備える診療ユニットを備えるものであってもよい。そして、診療システム1000がこのような診療ユニットを備える場合であっても、診療装置10と外部装置200との間には表示制御部115が位置するように構成されていればよい。
上記のような診療ユニットによれば、表示装置6に表示された診療画像601がユーザによって押圧操作されることにより、外部装置200を介することなく表示装置6から診療装置10の診療制御部15に信号(たとえば、操作信号1,指令信号1)が送信される。また、表示装置6に表示された外部画像602がユーザによって押圧操作されることにより、表示装置6から外部装置200の外部制御部215に信号(たとえば、操作信号2,指令信号2)が送信される。このように、ユーザは、表示装置6に表示された診療画像601および外部画像602のうち、所望の画像を選択的に押圧操作することで、所望の信号を表示装置6から診療装置10または外部装置200に送信することができるため、ユーザの利便性が向上する。
さらに、診療装置10と外部装置200との間には表示ユニットが備える表示制御基板100が位置しており、診療装置10と外部装置200との間で直接的に信号の送受信が行われない。これにより、外部装置200に異常が発生した場合でも、診療装置10に直接的には影響がなく、診療装置10の安全性を確保することができる。このように、診療システム1000は、診療装置10の安全性を確保しながらユーザの利便性を向上させることができる。
[表示ユニットについて]
本実施の形態においては、表示制御基板100と表示装置6とが別個であったが、表示制御基板100と表示装置6とが同じユニットに含まれていてもよい。具体的には、診療システム1000は、表示制御基板100および表示装置6を備える表示ユニットを備えるものであってもよい。そして、診療システム1000がこのような表示ユニットを備える場合であっても、診療装置10と外部装置200との間には表示制御部115が位置するように構成されていればよい。
上記のような表示ユニットによれば、表示装置6に表示された診療画像601がユーザによって押圧操作されることにより、外部装置200を介することなく表示装置6から診療装置10の診療制御部15に信号(たとえば、操作信号1,指令信号1)が送信される。また、表示装置6に表示された外部画像602がユーザによって押圧操作されることにより、表示装置6から外部装置200の外部制御部215に信号(たとえば、操作信号2,指令信号2)が送信される。このように、ユーザは、表示装置6に表示された診療画像601および外部画像602のうち、所望の画像を選択的に押圧操作することで、所望の信号を表示装置6から診療装置10または外部装置200に送信することができるため、ユーザの利便性が向上する。
さらに、診療装置10と外部装置200との間には表示ユニットが備える表示制御基板100が位置しており、診療装置10と外部装置200との間で直接的に信号の送受信が行われない。これにより、外部装置200に異常が発生した場合でも、診療装置10に直接的には影響がなく、診療装置10の安全性を確保することができる。このように、診療システム1000は、診療装置10の安全性を確保しながらユーザの利便性を向上させることができる。
また、上述したような表示ユニットは、備え付けの表示モニタに限らず、持ち運び可能な携帯型の表示端末であってもよい。
[診療システムについて]
本実施の形態に係る診療システム1000は、図2に示すように、表示制御部115から外部装置200に対して指令信号2が送信されるように構成されていたが、診療システムは、図10に示すように構成されていてもよい。図10は、変形例に係る診療システム2000の内部構成を概略的に示すブロック図である。
図10に示すように、診療システム2000は、表示制御部115から外部装置200に対して指令信号2が送信されない代わりに、診療装置10から外部装置200に対して指令信号22が送信されるように構成されている。
具体的には、表示装置6は、診療画像がユーザによって押圧操作されると、操作信号1を表示制御部115に送信する。表示制御部115は、表示装置6から操作信号1を受信すると、当該操作信号1に基づく指令信号11を診療制御部15に送信する。診療制御部15は、指令信号11に基づき、操作ディスプレイ80に表示された画像を更新したり、各種の診療機器の駆動または設定を行ったりする。これにより、ユーザは、表示装置6に表示された診療画像を押圧操作することで、操作ディスプレイ80に表示された画像を更新したり、各種の診療機器の駆動または設定を行ったりすることができる。
一方、表示装置6は、外部画像がユーザによって押圧操作されると、操作信号2を表示制御部115に送信する。表示制御部115は、表示装置6から操作信号2を受信すると、当該操作信号2に基づく指令信号12を診療制御部15に送信する。診療制御部15は、指令信号12に基づき、外部制御部215に指令信号22を送信する。外部制御部215は、指令信号22に基づき、外部ディスプレイ208に表示された画像を更新するなどの各種の処理を実行する。これにより、ユーザは、表示装置6に表示された外部画像を押圧操作することで、外部ディスプレイ208に表示された画像の更新などを行うことができる。
さらに、診療制御部15は、操作ディスプレイ80に表示された画像がユーザによって押圧操作されたときにも、外部制御部215に指令信号22を送信する。外部制御部215は、指令信号22に基づき、外部ディスプレイ208に表示された画像を更新するなどの各種の処理を実行する。これにより、ユーザは、操作ディスプレイ80に表示された画像を押圧操作することで、外部ディスプレイ208に表示された画像の更新などを行うことができる。
[絶縁部について]
本実施の形態においては、図5に示すように、表示制御部115と診療装置10との間の信号経路に絶縁部101が設けられ、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路に絶縁部102が設けられていたが、少なくとも、診療装置10が外部装置200の異常に影響されないようにするものであれば、絶縁部101および絶縁部102のうちのいずれかを設けておけばよい。
絶縁部は、表示制御部115と診療装置10との間の信号経路において、1つに限らず複数設けられていてもよい。また、絶縁部は、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路において、1つに限らず複数設けられていてもよい。
さらに、上述したように、診療ユニットが診療装置10および表示装置6を備えるように構成した場合、診療ユニットと外部装置200との間の信号経路に絶縁部を少なくとも1つ設けておけばよい。このようにすれば、診療装置10と外部装置200との間が電気的に絶縁されるため、電気的安全性を確保することができ、診療装置10が外部装置200の異常に影響されることがない。
また、診療ユニットと外部装置200との間の信号経路に絶縁部を少なくとも1つ設ける場合、絶縁部101よりも絶縁部102を優先的に設けることが好ましい。このようにすれば、診療装置10のみならず、表示制御部115も、外部装置200における異常に影響されることがない。したがって、表示制御部115の制御によって、ディスプレイ615は、診療画像を異常なく表示し続けることができる。
また、図10に示すように、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路には、絶縁部が設けられなくてもよい。外部装置200から表示制御部115に送信される画像生成信号2は、画像データそのものが含まれないにしても、データ通信量が大きくなりがちである。また、画像生成信号2に画像データそのものが含まれる場合には、画像生成信号2におけるデータ通信量はなおさら大きくなる。このため、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路に絶縁部を設けようとした場合、高速かつ大容量の通信が可能な光ファイバ伝送路が採用されなければならない。しかしながら、光ファイバ伝送路は、費用が掛かりがちである。よって、費用面を考慮した場合には、表示制御部115と外部装置200との間の信号経路には絶縁部を設けなくてもよい。
また、図10に示す診療システム2000のように、診療装置10から外部装置200に対して指令信号22が送信されるように構成した場合、診療装置10と外部装置200との間の信号経路に絶縁部202を設ければよい。これにより、診療装置10が外部装置200の異常に影響されることがない。なお、診療装置10と表示制御部115との間の信号経路には、絶縁部201を設けておけばよい。
以上のように、診療装置10との間で送受信される信号に対して電気的に絶縁する絶縁部を設けておけば、診療装置10の電気的安全性を確保することができる。さらに、少なくとも、診療装置10と外部装置200とを電気的に絶縁していれば、診療装置10が外部装置200の異常に影響されることがない。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。