以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態が以下説明する実施形態に限定されるわけではない。
[遊技用システムS]
図1に示される遊技用システムSは、遊技機であるパチンコ遊技機1と一対一に対応して設けられ、受け付けた記録媒体(例えば、ビジターカードや会員カード)に記録されている所有価値(例えば、プリペイド残額、持玉数、貯玉数)を使用して、使用した価値に応じた数の遊技媒体を対応するパチンコ遊技機1での遊技に使用可能とするための処理を実行するカードユニット1000と、遊技機であるパチンコ遊技機1と一対一に対応して設けられ、対応するパチンコ遊技機1での遊技に関連した遊技情報(例えば、大当り回数等)を表示可能なデータ表示装置2000と、遊技場に設置された各パチンコ遊技機1の遊技情報を集計可能であると共に、各パチンコ遊技機1に対応して設けられたカードユニット1000及びデータ表示装置2000と通信可能な管理装置500と、を含む。各パチンコ遊技機1、並びに、これに対応して設けられたカードユニット1000及びデータ表示装置2000は、HUB等の中継装置及び通信ケーブルを介して管理装置500と接続されている。
(パチンコ遊技機1)
図2は、パチンコ遊技機1、及び、そのパチンコ遊技機1に対応して設けられるカードユニット1000及びデータ表示装置2000の正面図である。パチンコ遊技機1では、遊技球が遊技領域2に発射されることにより遊技が行われ、遊技領域に設けられた入賞領域(第1始動入賞口6A、第2始動入賞口6B、大入賞口、一般入賞口50A〜50D)に遊技球が入賞すると、その入賞領域に応じた数の賞球が払い出される。
遊技球が第1始動入賞口6Aに入賞すると、第1特別図柄表示装置7Aによる第1特別図柄の可変表示が実行され、表示結果が停止表示される。また、遊技球が普通可変入賞球装置20内に形成されている第2始動入賞口6Bに入賞すると、第2特別図柄表示装置7Bによる第2特別図柄の可変表示が実行され、表示結果が停止表示される。第1特別図柄の可変表示の表示結果が予め定められた大当り図柄となったとき、第2特別図柄の可変表示の表示結果が予め定められた大当り図柄となったときには、大当りが発生して、特別可変入賞球装置10が開放制御されて大入賞口に遊技球が入賞可能となる遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。
特別可変入賞球装置10が開放制御されることを「ラウンド」が実行されるとも称し、大当り遊技状態における「ラウンド」の実行回数(「ラウンド数」とも称する)は、発生した大当りの種別(即ち、停止表示された大当り図柄)に応じて異なる。
ゲート11A、ゲート11Bを遊技球が通過すると、普通図柄表示装置12による普通図柄の可変表示が実行され、表示結果が停止表示される。普通図柄の可変表示の表示結果が予め定められた当り図柄となったときには、普図当りが発生して、普通可変入賞球装置20が開放制御される。普通可変入賞球装置20が開放制御されると、第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞可能となるか、あるいは、普通可変入賞球装置20が閉鎖されている状態よりも第2始動入賞口6Bに遊技球が入賞し易くなる。
前述した大当り遊技状態の終了後には、高確率状態に制御される場合がある。高確率状態とは、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄の総称)の可変表示の表示結果が大当り図柄となる確率が低確率状態よりも高められた状態である。一旦、高確率状態に制御されると、次の大当り遊技状態に制御されるまで(次回の大当りが発生するまで)高確率状態が継続するものとする。大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されるか否かは、発生した大当りの種別(停止表示された大当り図柄)に応じて異なる。
また、前述した大当り遊技状態の終了後には、高ベース状態に制御される。高ベース状態とは、普通図柄の可変表示の表示結果が当り図柄となる確率が低ベース状態よりも高められた第1の状態であると共に、普通図柄の可変表示期間が低ベース状態よりも短縮された第2の状態であり、且つ、普通図柄の可変表示の表示結果が当り図柄となった場合の普通可変入賞球装置20の開放期間が低ベース状態よりも長くなった第3の状態である。さらに、特別図柄の可変表示期間が低ベース状態よりも短縮された第4の状態でもある。なお、高ベース状態は、第1の状態〜第4の状態の全ての状態を伴う必要は無く、1以上の状態を伴っていれば良い。例えば、高ベース状態は、第1の状態及び第2の状態のみを伴うものであっても良い。
大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御された場合には、次の大当り遊技状態に制御されるまで(次回の大当りが発生するまで)高確率状態と共に高ベース状態が継続するものとする。大当り遊技状態終了後に低確率状態に制御された場合には、次の大当りが発生することなく予め定められた一定回数(例えば50回)の特別図柄の可変表示が実行されたときに高ベース状態から低ベース状態に移行する。
即ち、上記の例では、大当り遊技状態の終了後に、大当り種別に応じて、高確率高ベース状態に制御されるか、又は、低確率高ベース状態に制御される。このような形態に限らず、大当り遊技状態の終了後には必ず高確率高ベース状態に制御され、次の大当りが発生することなく予め定められた一定回数(例えば80回)の特別図柄の可変表示が実行されたときに、高確率高ベース状態から低確率低ベース状態に移行する構成(所謂スペシャルタイム機(ST機))であっても良い。また、大当り遊技状態の終了後に、大当り種別によっては、高確率低ベース状態に移行することがある構成であっても良い。
一般入賞口50A〜50Dは、第1始動入賞口6A及び第2始動入賞口6B、並びに、ゲート11A及び11Bとは異なり、遊技球が入賞(通過)することによっては、識別情報の可変表示は実行されず、予め定められた数の賞球が払い出される入賞領域である。
(カードユニット1000)
カードユニット1000は、記録媒体としての会員カードやビジターカードを受け付けて、記録媒体の識別情報に関連付けられたプリペイド残額、持玉数、及び貯玉数(会員カードのみ)を使用して、パチンコ遊技機1で使用するための遊技媒体を貸与するものである。プリペイド残額に関しては、カードユニット1000に紙幣が挿入されることにより、挿入された紙幣に応じた金額が現在のプリペイド残額に加算されることで更新される。また、カードユニット1000には、遊技媒体計数装置1500が接続されており、遊技者はパチンコ遊技機1の下皿を開放することによって、遊技の結果として獲得した遊技媒体を遊技媒体計数装置1500に流下させて計数させることができる。持玉数に関しては、遊技媒体計数装置1500により獲得した遊技媒体数が計数されると、計数値が現在の持玉数に加算されることで更新される。また、貯玉数に関しては、営業終了時刻が経過すると、その時点での持玉数が貯玉数に加算されることで更新される。
(データ表示装置2000)
データ表示装置2000は、図2に示されるように、遊技島におけるパチンコ遊技機1の上方に、パチンコ遊技機1と1対1に対応して設置されている。図3は、図2のデータ表示装置2000を示し、図3(a)はデータ表示装置2000の正面図、図3(b)は図3(a)の平面図、図3(c)は図3(a)の右側面図である。図2、図3に示すように、データ表示装置2000は、所定の遊技データを表示するデータ表示部2011と、このデータ表示部2011を収納する箱状の筐体2012と、内部に設置された演出用LED2015a、2015aの発光による所定の状態の報知又は演出が行われる発光部2015、2015を有している。
データ表示装置2000は、筐体2012の中央にデータ表示部2011を備え、筐体2012の左側面部及び右側面部には、透光性を有する部材で成形された発光部2015、2015を備えている。左右の発光部2015、2015は、その内部に固定された演出用LED2015a、2015aが発光しているときに、その光を発光部2015、2015から外部に放射させる。
筐体2012の遊技者側の前面には、データ表示部2011の下部に、遊技場の店員を呼び出す際に押し下げられる呼出ボタン2013と、データ表示部2011に表示されるデータの内容や種類を切り換える際に押し下げられる表示切換ボタン2014が取り付けられている。図3に示されている状態は、筐体2012の台座2002に演出用可動体2005Aが取り付けられており、台座2002が後退位置(上下運動が可能な範囲の最下位)にあるため、演出用可動体2005Aが筐体2012の内部に収容されている。また、筐体2012の前面には外装部材2006Aが装着された状態にある。
図4は、データ表示装置2000の機能構成を示すブロック図である。主制御部2100は、RAM2101、CPU2102、ROM2103、及び計時手段としてのRTC(リアルタイムクロック)2104等を備え、データ表示装置2000の各部の制御を実行するものである。RAM2101には、対応するパチンコ遊技機1の遊技データが記憶されている。遊技データとして、例えば、当日における大当り遊技状態の発生回数である大当り回数、前回大当り遊技状態が終了してから実行された特別図柄の変動表示回数(所謂スタート回数)、及び、当日の最多連荘回数(「大当りが発生してから大当り遊技状態終了後に低ベース状態に転落することなく次の大当りが発生する連荘」が連続した回数)等が、複数営業日分(例えば3日分)記憶されている。RAM2101に記憶されている遊技データは、液晶表示器2011aに表示可能となっている。
呼出ボタン2013は、呼出ボタン2013が押し下げられた状態となったこと(即ち操作が行われたこと)を検知するボタンセンサ2013a、及び、呼出ボタン2013の操作が検知されたときに発光することにより呼出ボタン2013が有効に操作されたことを報知する呼出ボタン用LED2013bと共に、基板2132に実装されている。ボタンセンサ2013aから、呼出ボタン2013が操作されたことに基づく検知信号が主制御部2100に入力されると、主制御部2100は、呼出ボタンLED2013bを一定時間発光させると共に、後述する演出用LED2015a、2015aを、呼出ボタン2013が操作されたことに応じた所定の発光態様で発光させることにより、遊技者による呼び出しを店員に報知する。
表示切替ボタン2014は、表示切替ボタン2014が押し下げられた状態となったこと(即ち操作が行われたこと)を検知するボタンセンサ2014aと共に、基板2141に実装されている。ボタンセンサ2014aから、表示切替ボタン2014が操作されたことに基づく検知信号が主制御部2100に入力されると、主制御部2100は、液晶表示器2011aに表示されている遊技データを切り換える。例えば、当日の遊技データが表示されている状態で、表示切替ボタン2014が操作されると、表示されるデータが当日の遊技データから前日の遊技データに切り替わる。
サーボモータ2004は、演出用可動体が取り付けられる台座2002を上下運動させるための動力源である。また、台座用LED2025は、台座2002に形成された上下方向の貫通孔内に固定されており、台座2002に取り付けられた演出用可動体を下方から照射する光源である。モータ制御基板2010は、主制御部2100から出力されたモータ制御信号に応じて、サーボモータ2004を駆動させるための電流をサーボモータ2004に供給する。また、主制御部2100から出力された発光制御信号に応じて、台座用LED2025を発光させるための電流を台座用LED2025に供給する。
主制御部2100から出力されるモータ制御信号に基づいてサーボモータ2004が駆動されることにより、サーボモータ2004の回転角度が制御され、これに伴い、台座2002の位置(即ち上下方向の移動)も制御される。主制御部2100では、予めサーボモータ2004の回転角度と台座2002の位置との関係を記憶しており、設定に応じて目標とする台座2002の位置に応じたモータ制御信号を出力するようにしている。
また、主制御部2100は、ランプドライバ基板2111に対してLEDを駆動する信号を出力する。ランプドライバ基板2111において、LEDを駆動する信号に基づいて図示しないLEDドライバが、演出用LED2015aの発光体に電流を供給する。演出用LED2015aは、発光色の異なる複数の発光体を備えており、発光させる発光体の組み合わせによって発光色を変化させる。演出用LED2015aは、筐体2012の左右の発光部2015、2015のそれぞれに対応して設けられている。
また、主制御部2100に接続された表示制御基板2112は、データ表示部2011を成す液晶表示器2011aや、透明のタッチパネル2011bが接続されている。後述する図18に示すように、遊技者や遊技場の店員が透明のタッチパネル2011bを操作することによって、データ表示装置2000で実行可能な動作演出の実行の有無、実行条件、及び実行態様等を設定可能となっている。
主制御部2100には、遊技機信号入力部2113を介して、対応するパチンコ遊技機1から出力される、大当り1信号、大当り2信号、図柄確定信号、セーフ信号、及びアウト信号等が入力される。大当り1信号は、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているときに出力される信号である。また、大当り2信号は、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているとき及び高ベース状態に制御されているときに出力される信号である。
主制御部2100は、大当り1信号が入力されているときには、液晶表示器2011aに「大当り中」と表示する演出を行うと共に、演出用LED2015a、2015aを、大当りの発生に応じた発光色及び発光パターンで発光させる。また、大当り1信号が入力されておらず大当り2信号が入力されているときには、液晶表示器2011aに「高ベース中」と表示する演出を行うと共に、演出用LED2015a、2015aを、高ベース状態に応じた発光色及び発光パターンで発光させる。また、大当り2信号が入力されている期間内に大当り1信号が入力された回数に基づいて連荘数を集計して液晶表示器2011aに表示させることが可能である。
図柄確定信号は、パチンコ遊技機1において、特別図柄の変動表示が実行されて表示結果が導出表示されたときに出力される信号である。主制御部2100は、図柄確定信号の入力に基づいて特別図柄の変動表示の実行回数を集計する。
セーフ信号は、パチンコ遊技機1において入賞領域への遊技球の入賞に応じて10個の賞球が払い出される毎に出力される信号である。主制御部2100は、セーフ信号に基づいて対応するパチンコ遊技機1におけるセーフ数(セーフ信号の入力回数×10)を集計可能である。アウト信号は、パチンコ遊技機1において遊技領域2に発射されたが何れの入賞領域にも入賞せずにアウト口に導かれた遊技媒体(アウト球)がアウト球検出スイッチにより検出されたことに基づいて出力される信号であり、10個のアウト球が検出される毎に出力される信号である。主制御部2100は、アウト信号に基づいて対応するパチンコ遊技機1におけるアウト数(アウト信号の入力回数×10)を集計可能である。そして、集計したセーフ数−アウト数に基づいて差玉数を集計可能である。なお、遊技開始から(例えば、遊技者によるデータ表示装置2000での集計開始操作が行われてから)の差玉数を集計して、その差玉数を持玉数としてデータ表示部2011に表示しても良い。
このようにして集計された各項目の遊技データは、何れもデータ表示部2011に表示可能となっている。また、主制御部2100には、装置信号入出力部2114、2115が接続されている。装置信号入出力部2114には、隣接する左側のデータ表示装置2000の装置信号入出力部2115が接続されており、装置信号入出力部2115には、隣接する右側のデータ表示装置2000の装置信号入出力部2114が接続されており、遊技島の一面に設置されている全データ表示装置2000が接続されている。
これら装置信号入出力部2114、2115からは、大当りの発生時(対応する遊技機から大当り1信号が入力されたとき)において、互いに接続されている遊技島の一面のデータ表示装置2000が連携して順次ランニング演出(例えば、後述する演出用可動体の動作及び台座用LED2025の発光、液晶表示器2011aの画像表示、並びに演出用LED2015a、2015aの発光等)が実施されるように、ランニング信号が、装置信号入出力部2114、2115の双方(つまり左右両方)から出力されるとともに、隣接するデータ表示装置2000からランニング信号の入力があったときには、ランニング演出を実行した後に、ランニング信号の入力側と反対側の装置信号入出力部(装置信号入出力部2114からランニング信号が入力された場合には装置信号入出力部2115、装置信号入出力部2115からランニング信号が入力された場合には装置信号入出力部2114)にランニング信号が出力される。
また、主制御部2100は、通信部2116及び通信ケーブルを介して、後述する管理装置500と通信可能に接続されている。前述したように、データ表示装置2000は、当該データ表示装置2000の画面において、タッチパネル2011bを用いた操作によって設定された内容に基づいて各種の動作演出を実行可能となっている。また、データ表示装置2000は、管理装置500から、後述する図20及び図21に示される各種の動作演出用の設定用データを受信すると、受信した設定用データを記憶すると共に、当該記憶した設定用データに基づいて各種の動作演出を実行可能となっている。
データ表示装置2000で受け付けた操作に応じた設定を、管理装置500から受信した設定用データより優先しても良く、これとは逆に、管理装置500から受信した設定用データを、データ表示装置2000で受け付けた操作に応じた設定より優先しても良い。いずれの設定を優先するのか(いずれの設定に基づいて動作演出を実行させるか)を、予めデータ表示装置2000側で選択可能としても良く、管理装置500側で決定しておき、各データ表示装置2000に指示するようにしても良い。
また、主制御部2100は、通信部2116を介して対応するカードユニット1000と通信可能に接続されている。カードユニット1000からは、持玉数を取得することが可能であるため、持玉数に応じて動作演出を実行するか否かや、動作演出の実行態様を異ならせることが可能である。
なお、主制御部2100は、図示しない音声制御基板を介してスピーカから音声を出力させることが可能となっている。この音声制御基板は音声出力制御用の制御基板であり、主制御部2100からの指令や制御データなどに基づき、スピーカから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。
図5は、図3のデータ表示装置2000の内部構造を示し、図5(a)は図5(b)のA−A断面図、図5(b)は図5(a)のB−B断面図、図5(c)は図5(a)のC−C断面図である。図5に示すように、データ表示装置2000の筐体2012は有底で中空の箱状で、筐体2012の上部には矩形の開口部2121が形成されている。筐体2012の前後方向(図5(b)の上下方向)の内側面2122、2122には、矩形断面の案内突起2123、2123が上下方向(図5(a)の上下方向)に形成されている。
矩形板状の台座2002が案内突起2123、2123に案内されて、図5(a)の上下方向に移動可能である。円筒カム2003、サーボモータ2004等で構成される駆動装置が、台座2002を案内突起2123、2123に沿って、図5(a)の上下方向に移動する。円筒カム2003の外周に形成されたカム溝2031に台座2002の左側面に形成された円柱状の突起(従節)2021が係合している。
円筒カム2003は図5(a)の上下方向に立設され、筐体2012の底板2016と上板2017に回転可能に軸支されている。筐体2012の中間板2171にサーボモータ2004が取り付けられ、サーボモータ2004の出力軸に取り付けられた歯車2041が円筒カム2003に取り付けられた歯車2032に噛み合って、サーボモータ2004の回転を円筒カム2003に伝達し、カム溝2031に係合する突起2021を介して、台座2002を図5(a)の上下方向に移動する。
台座2002の上面2022には、演出用可動体を台座2002に着脱可能に取り付けるための一対の係合突起2023、2023が形成されている。本例では演出用可動体として演出用可動体A(2005A)が取り付けられた状態にある。係合突起2023、2023には、各々係合溝2024、2024が形成されている。係合溝2024、2024は、図5(b)で見て同心の円弧状に形成され、図5(c)、図7(b)で見て右下がりの傾斜面に形成されている。演出用可動体A(2005A)の下端に形成された一対の係合突起2051、2051が係合溝2024、2024に係合している。
図7(b)に示すように、演出用可動体A(2005A)の係合突起2051、2051は、その上面が傾斜面となっており、台座2002側の係合溝2024、2024の下面は、係合突起2051、2051が係合したときに、係合突起2051、2051上面の傾斜面が面接触する形状の傾斜面となっている。演出用可動体A(2005A)は、台座2002の上面2022上で、図5(b)で見て、二点鎖線で示された位置から時計方向に手で約30度程度回転すると、演出用可動体の下端の一対の係合突起2051、2051が係合溝2024、2024の傾斜面に食い込んで固定される。演出用可動体A(2005A)を台座2002から取り外す場合は、反時計方向に手で約30度程度演出用可動体を回転すると、演出用可動体A(2005A)の下端の一対の係合突起2051、2051が係合溝2024、2024の傾斜面から離れる。
なお、演出用可動体B(2006B)に関しても、その下端に、演出用可動体A(2005A)と同様の一対の係合突起2051、2051を有しているため、演出用可動体A(2005A)と同様の方法で、台座2002への取り付け、及び、台座2002からの取り外しが可能となっている。
演出用可動体A(2005A)及び演出用可動体B(2005B)を含む演出用可動体は、光を透過及び拡散させる材料(シリコーン樹脂等)によって中空に形成されている。台座2002には、上下方向の貫通孔が形成されており、その貫通孔には、光源としての台座用LED2025が取り付けられ、台座用LED2025の上方に演出用可動体が取り付けられている。台座用LED2025から発せられた光は、台座用LED2025の上方に位置する演出用可動体の内部に進入し、演出用可動体の外部に放光される。
図5に示すように、動作演出の実行条件(例えば、大当り1信号の入力等)が成立していない状態では、台座2002に取り付けられた演出用可動体(本例では演出用可動体A(2005A))は筐体2012の内部に収納されていて、その全体が遊技者から見えない位置にある。この状態における台座2002の位置を、後退位置、あるいは0%の移動位置とも称する。また、このときの円筒カム2003の回転方向の角度を0度とする。台座2002が後退位置にあるときには、台座用LED2025は消灯状態にある。
動作演出の実行条件(例えば、大当り1信号の入力等)が成立すると、図6に示すように、サーボモータ2004が作動し、歯車2041、歯車2032を介して、円筒カム2003が360度回転し、カム溝2031に係合する突起2021を介して、台座2002が上端まで移動する。すると、演出用可動体(本例では演出用可動体A(2005A))のほぼ全体が筐体2012の開口部2121から突出し、遊技者から見える位置に移動する。この状態における台座2002の位置を、100%の移動位置と称する。また、このときの円筒カム2003の回転方向の角度は360度となっている。台座2002が100%の移動位置に達すると、台座用LED2025が点灯状態となる。
ここで、台座用LED2025に駆動電流を供給する信号線は、台座2002の移動に伴い、その移動方向(上下方向)に伸縮する。図5のように、台座2002が0%の移動位置(後退位置)のときには、信号線が弛んだ状態となっており、図8のように、台座2002が100%の移動位置にあるときは、信号線が張った状態となっている。また、開口部2121の右側部分で、演出用可動体の突出を妨げない領域は、蓋部材2018で遮蔽され、筐体2012内部への塵埃の侵入を防止している。
このように、主制御部2100は、動作演出の実行条件(例えば、大当り1信号の入力等)が成立したときに、台座2002を、サーボモータ2004、歯車2041、歯車2032、及び円筒カム2003の駆動機構により駆動させることで、台座2002に取り付けられた演出用可動体を動作させて、データ表示装置2000の上方に出現させることが可能となる。このような動作演出により、演出効果を向上させることができる。
台座2002に取り付けられる演出用可動体は、例えば、対応する遊技機と関連性を有するものであると良い。具体的には、対応する遊技機の機種に関連した情報を遊技者に想起させるものであっても良い。対応する遊技機の機種名が「A」である場合や、対応する遊技機の演出において用いられるキャラクタの名前が「A」である場合等は、上述したように、Aの形状を模した演出用可動体A(2005A)を台座2002に取り付ける。そして、対応する遊技機の機種名が「B」である場合や、対応する遊技機の演出において用いられるキャラクタの名前が「B」である場合等には、図8に示すように、Bの形状を模した演出用可動体B(2005B)を台座2002に取り付けると良い。なお、本例のように文字を模した形状の演出用可動体に限らず、例えば、対応する遊技機のモチーフとなっているキャラクタや、対応する遊技機で実行される演出に出現するキャラクタを模した形状の演出用可動体を台座2002に取り付けるようにしても良い。
このように、台座2002には、演出用可動体A(2005A)及び演出用可動体B(2005B)を含む複数種別の演出用可動体を選択的に取り付けることが可能となっている。これによれば、複数種別の演出用可動体から選択した任意の演出用可動体を動作させることが可能となるため、演出効果を一層向上させることができる。
そして、対応する遊技機に関連した演出用可動体を台座2002に取り付けておくことで、動作演出の実行条件(例えば、対応するパチンコ遊技機1からの大当り1信号の入力等)が成立したときに、その遊技機と関連性を有する演出用可動体(例えば、機種名が「A」である場合には演出用可動体A(2005A)であり、機種名が「B」である場合には演出用可動体B(2005B))が、データ表示装置2000の上方側に出現することになる。これにより、パチンコ遊技機1と演出用可動体との統一性が生じることで、演出効果を一層高めることが可能となっている。
また、演出用可動体の全体が筐体2012内部に収容された後退位置(0%の移動位置)から、演出用可動体の全体を遊技者が確認可能な位置(100%の移動位置)まで移動させることができる。そのため、遊技者にとっては、動作演出の実行条件が成立していないときには視認できなかった演出用可動体が、動作演出の実行条件の成立に伴い視認可能となるため、動作演出の実行条件が成立したときの演出効果を一層向上させることができる。即ち、筐体2012の内部(開口部2121より下方の空間)に、演出用可動体全体を収容可能な空間を形成しておくことにより、動作演出の効果を一層高められる。
また、前述したように、演出用可動体は、光を透過及び拡散させる材料(シリコーン樹脂等)によって中空に形成されているため、下方の光源である台座用LED2025から放たれた光は、演出用可動体の内部に侵入して、演出用可動体内部から外部に向けて光が透過する。これにより、遊技者は演出用可動体が発光しているように認識するため、動作演出の演出効果を一層高めることができる。
(動作演出の実行条件に関して)
台座2002を後退位置(0%)から動作させる動作演出の実行条件は、例えば、前述したように、(1)対応するパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されたこと、即ち、大当り1信号が遊技機信号入力部に入力されたこと、という条件でも良い。これによれば、対応する遊技機が大当り遊技状態に制御されたときの演出効果を向上させることができる。
また、動作演出の実行条件は、(2)遊技者の持玉数が、予め定められた所定数(例えば10000発)に達したこと、という条件であっても良い。主制御部2100は、遊技者の持玉数を、同じパチンコ遊技機1に対応して設けられたカードユニット1000から取得することが可能である。また、主制御部2100は、遊技開始から(例えば、遊技者によるデータ表示装置2000での集計開始操作が行われてから)の差玉数を集計して、その差玉数を持玉数と推定しても良い。これによれば、遊技者に付与された遊技価値に応じて演出効果を向上させることができる。
このように、(1)及び(2)のいずれの条件に応じて動作演出を実行するのかを、個々のデータ表示装置2000において設定可能である。遊技者または遊技場の店員は、表示切替ボタン2014を操作することにより、図18に示す動作設定画面を液晶表示器2011aに表示させる。この画面においてタッチパネル2011bを操作することで、「2.動作条件(複数選択可)」として、「大当り」が発生したときに動作演出を実行するか否かを設定可能であり、「持玉数」が、予め定められた所定数に達したときに動作演出を実行するか否かを設定可能となっている。
図18の例では、タッチパネルの操作によって「大当り」のアイコンが選択されており、「持玉数」のアイコンは選択されていない。そのため、対応するパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることに伴い大当り1信号が主制御部2100に入力されたときには、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から100%の移動位置に移動するが、持玉数が所定数に達したことによっては、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から移動しない。このように、自らのデータ表示装置2000において動作演出が実行されるための条件を設定可能である。「大当り」及び「持玉数」の複数のアイコンを選択することも可能であり、この場合には、大当り1信号が主制御部2100に入力されたとき、及び、持玉数が所定数に達したときの、いずれの場合にも、動作演出が実行される。
ここで、「大当り」が選択されている場合、対応するパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間内(大当り1信号が主制御部2100に入力されている期間内)は、台座2002が100%の移動位置にあり、大当り遊技状態が終了すると(大当り1信号の入力が終了すると)、台座2002は0%の移動位置(後退位置)に戻り、演出用可動体の全体が筐体2012の内部に収容される。
また、「持玉数」が選択されている場合、持玉数が予め定められた所定数に達したときに、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から100%の移動位置に移動し、持玉数が所定数を超えている状態では、台座2002が100%の移動位置にあり、持玉数がその後所定数を下回ると、台座2002は0%の移動位置(後退位置)に戻り、演出用可動体の全体が筐体2012の内部に収容される。
なお、図18の例では、(1)対応する遊技機で大当りが発生したこと、及び(2)持玉数が所定数に達したこと、を動作演出の実行条件として例示しているが、これらに限らず、例えば、後述する図20に示すように、連荘数が所定数に達したこと、計時時刻がカウントダウン開始時刻となったこと、ランニング信号を受信したこと、及び、計時時刻が一斉動作演出開始時刻となったこと等を、動作演出の実行条件として選択可能にしても良い。さらに、後述する図21に示すように、各種別の動作演出の実行態様をデータ表示装置2000において詳細に設定可能としても良い。
また、動作演出を実行させるか否かに関しても、図18に示す動作設定画面で設定可能となっている。この画面においてタッチパネル2011bを操作することで、「1.可動体の動作」として、「動作させる」を選択したときには、前述した動作演出の実行条件が成立したことに応じて、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から100%の移動位置に移動する。一方、「動作させない」を選択したときには、前述した動作演出の実行条件の成立如何によらず、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から移動しない。
ここで、上記の説明においては、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から100%の移動位置に移動する例を示した。100%の移動位置とは、演出用可動体のほぼ全体が筐体2012の開口部2121から突出した位置である。このときの円筒カム2003の回転方向の角度は360度となっている。そして、前述したように、主制御部2100は、予めサーボモータ2004の回転角度と台座2002の位置との関係を記憶しており、設定に応じて、目標とする台座2002の位置に応じたモータ制御信号を出力することが可能となっている。
これにより、例えば、演出用可動体の約半分(50%)のみが筐体2012の開口部2121から突出した状態で停止させることも可能である。このときの円筒カム2003の回転方向の角度は約180度となっており、この状態における台座2002の位置を、50%の移動位置と称する。また、演出用可動体の約3/4(75%)のみが筐体2012の開口部2121から突出した状態で停止させることも可能である。このときの円筒カム2003の回転方向の角度は約270度となっており、この状態における台座2002の位置を、75%の移動位置と称する。
動作演出の実行の際に、演出用可動体をどの程度出現させるか、即ち、筐体2012の開口部2121から突出させる割合も、図18の動作設定画面で設定可能となっている。この画面においてタッチパネル2011bを操作することで、「3.動作範囲」として、「100%」を選択したときには、前述した動作演出の実行条件が成立したことに応じて、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から100%の移動位置に移動する。また、「75%」を選択したときには、前述した動作演出の実行条件が成立したことに応じて、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から75%の移動位置に移動し、このとき演出用可動体の上から約3/4が突出しており、遊技者に視認可能となっている。また、「50%」を選択したときには、前述した動作演出の実行条件が成立したことに応じて、台座2002が0%の移動位置(後退位置)から50%の移動位置に移動し、このとき演出用可動体の上から約1/2が突出しており、遊技者に視認可能となっている。
なお、成立した実行条件に応じて、台座2002の動作範囲(即ち、演出用可動体を開口部2121から突出させる量)を異ならせるようにしても良い。例えば、主制御部2100に大当り1信号が入力された場合には、台座2002を100%の移動位置まで移動させるが、持玉数が所定数に達したときには、台座2002を50%の移動位置までしか移動させないようにしても良い。また、動作演出の実行条件毎に、台座2002の動作範囲を個別に設定可能としても良い。
(演出用可動体の変形例)
前述した演出用可動体A(2005A)及び演出用可動体B(2005B)は、何れもそれ自身が駆動機構を備えるものでは無く、自身が固定された台座2002の上下移動に伴って単に上下に移動するものであった。これに対して、台座2002に取り付け可能な演出用可動体自体にもモータ等の動力源を設けて、その動力源によって演出用可動体の一部又は全部が動作する構成としても良い。
このような構成とした場合には、演出用可動体のモータからの配線に接続された一方のコネクタ(例えば雄型)を、台座2002に設けられた他方のコネクタ(例えば雄型に対応する形状の雌型)に接続することにより、当該演出用可動体のモータを駆動するための駆動信号が台座2002側から演出用可動体に供給されるようにすると良い。ここで、他方のコネクタは、演出用可動体のモータを制御するためのモータ制御基板に接続されている。このモータ制御基板は、台座2002に固定されるようにしても良く、台座2002の下方(筐体2012の底)に設置されるようにしても良い。前者の場合には、主制御部2100からモータ制御基板までの信号線に関して、後者の場合には、モータ制御基板から他方のコネクタまでの信号線に関して、台座2002が0%の移動位置(後退位置)のときには、信号線が弛んだ状態となっており、台座2002が100%の移動位置にあるときは、信号線が張った状態となっている。このような構成により、演出用可動体が自ら有する動力源に電力を供給することが可能となる。
前述した演出用可動体A(2005A)及び演出用可動体B(2005B)は、何れもそれ自身が光源を備えるものでは無く、台座2002に固定された光源である台座用LED2025からの光が内部に照射されることにより発光するものであった。これに対して、演出用可動体自体にもLED等の光源を設けて、その光源によって演出用可動体の一部又は全部が発光する構成としても良い。
このような構成とした場合には、演出用可動体が有するLEDからの配線に接続された一方のコネクタ(例えば雄型)を、台座2002に設けられた他方のコネクタ(例えば雄型に対応する形状の雌型)に接続することにより、当該演出用可動体のLEDを発光させるための駆動信号が台座2002側から演出用可動体に供給されるようにすると良い。ここで、他方のコネクタは、演出用可動体のLEDを制御するためのランプドライバ基板に接続されている。このランプドライバ基板は、台座2002に固定されるようにしても良く、台座2002の下方(筐体2012の底)に設置されるようにしても良い。前者の場合には、主制御部2100からランプドライバ基板までの信号線に関して、後者の場合には、ランプドライバ基板から他方のコネクタまでの信号線に関して、台座2002が0%の移動位置(後退位置)のときには、信号線が弛んだ状態となっており、台座2002が100%の移動位置にあるときは、信号線が張った状態となっている。このような構成により、演出用可動体が自ら有する光源に電力を供給することが可能となる。
なお、台座2002に同時に取り付けが可能な演出用可動体の数は、1に限らず複数であっても良い。また、演出用可動体を上下運動させるような形態に限らず、回転運動や前後運動をさせるようにしても良い。また、演出用可動体を動作させるための動力源は、モータに限らず、ソレノイド等の他の動力源であっても良い。
(外装パネル)
前述した図3に示す例では、筐体2012の前面には外装パネルA(2006A)が装着されている。本例では、外装パネルA(2006A)は、右下にアルファベットのAを模した絵文字が表示されており、左上にはキャラクタAが表示されている。キャラクタAは、対応する遊技機Aで実行される演出に出現するキャラクタであるものとする。図3及び図10に示すように、外装パネルA(2006A)は、口の字状の薄板であり、正面図で見て略長方形の板の中心部にデータ表示部2011に対応した大きさの長方形の貫通穴が形成された形状を有している。
外装パネルA(2006A)は、データ表示装置2000の筐体2012の遊技者側の前面で、左右の発光部2015、2015の下方にビス2019、2019で締め付けられて固定されている。ビス2019、2019は、筐体2012の反遊技者側(後面側)から筐体2012のフランジ2124、2124に締め付けられて外装パネルA(2006A)を固定している。従って、外装パネルA(2006A)は、遊技者が簡単には取り外せないように筐体2012に固定されている。
外装パネルA(2006A)には、表示切換ボタン2014を遊技者側に突出させるための矩形の貫通穴2061(図10を参照)が形成されている。貫通穴2061の幅及び高さは、表示切換ボタン2014の幅及び高さよりもわずかに大きい。また、外装パネルA(2006A)には、呼出ボタン2013を遊技者側に突出させるための円形の貫通穴2062(図10を参照)が形成されている。従って、外装パネルA(2006A)が筐体2012に装着された状態であっても、貫通穴2061からは表示切替ボタン2014が前方遊技者側に突出し、貫通穴2062からは呼出ボタン2013が前方遊技者側に突出するため、これらのボタンを問題なく操作可能となる。
ここで、筐体2012側の呼出ボタン2013の外周には透明部材で成形された環状のリング2131が形成されている。環状のリング2131の内部には、前述した発光素子である呼出ボタン用LED2013bが取り付けられ、呼出ボタン2013が押し下げられると呼出ボタン用LED2013bが発光して、透光性を有する環状のリング2131から外部に向けて光が透過する。これにより、遊技者は、呼出ボタン2013の操作が有効となったことを把握可能である。
外装パネルA(2006A)における円形の貫通穴2062の直径は、環状のリング2131の外径寸法とほぼ同一寸法に形成されている。そのため、外装パネルA(2006A)が筐体2012に装着された状態であっても、遊技者が環状のリング2131(呼出ボタン用LED2013b)の発光を視認できるようになっている。
なお、円形の貫通穴2062の直径がリング2131の外径寸法とほぼ同一寸法に形成されている例を示したが、円形の貫通穴2062の直径は、リング2131の外径寸法よりも小さく、呼出ボタン2013の外径寸法とほぼ同一であるか僅かに大きく形成されていても良い(即ち、少なくとも呼出ボタン2013が通過可能な直径であれば良い)。このような構成とした場合には、外装パネルA(2006A)を筐体2012に装着した状態で、外装パネルA(2006A)における貫通穴2062の周囲であって、装着状態においてリング2131に対応する部分を、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)やアクリル樹脂(PMMA)等の透明部材によって形成するようにしても良い。これによれば、外装パネルA(2006A)が筐体2012に装着された状態であっても、貫通穴2062の周囲をリング2131からの光が透過して、リング2131が発光しているか否かを確認することができる。
さらに、外装パネルA(2006A)には、前面の右下部に、貼付領域2064が形成されている(図10を参照)。この貼付領域2064には、台番号シール2063が貼り付けられる。台番号シール2063には、遊技場内の遊技機を個々に識別可能な遊技機識別情報としての台番号が表示されている。外装パネルA(2006A)を筐体2012に装着する際には、対応する遊技機の台番号が記された台番号シール2063を貼付領域2064に張り付けて、外装パネルA(2006A)を筐体2012に装着する。このようにして、データ表示装置2000には、対応する遊技機を識別可能な台番号を表示させることができる。
なお、貼付領域2064には、台番号シール2063に限らず、対応する遊技機に使用される遊技媒体の貸与単価に応じた情報(例えば、1円や4円等)が表示されたシールを貼り付けるようにしても良い。また、対応する遊技機がイベント対象の台であるか否かや、対応する遊技機が新規に導入された台(所謂新台)であるか否か等を把握可能な情報が表示されたシールを貼り付けるようにしても良い。また、このように、対応する遊技機に関連した情報を表示させるための表示部材を、樹脂や金属等によって形成し、その表示部材を貼付領域に接着剤等によって貼り付けるようにしても良い。また、その表示部材と筐体2012とを係合によって固定させても良く、その表示部材と筐体2012とをねじによって固定するようにしても良い。
ここで、本実施の形態では、上述した外装パネルA(2006A)をデータ表示装置2000から取り外して、他の種別の外装パネルに交換することが可能である。ここでは、他の種別の外装パネルとして、図11に示す外装パネルB(2006B)を例示する。
図11に示す外装パネルB(2006B)は、右下にアルファベットのBを模した絵文字が表示されており、左上にはキャラクタBが表示されている点を除いて、外装パネルA(2006A)と同様であり、外装パネルA(2006A)と同じ形状を有している。ここで、キャラクタBは、対応する遊技機Bで実行される演出に出現するキャラクタであるものとする。
図9及び後述する図13(b)に示すように、ビス2019、2019を緩めて外装パネルA(2006A)をデータ表示装置2000から取り外すと、筐体2012の外装パネル取付部の内部構造が露出し、表示切換ボタン2014の基板2141や呼出ボタン2013の基板2132等が露出する。また、基板2141や基板2132に接続された図示しない配線も露出する。
次に、後述する図14に示すように、演出用可動体B(2005B)用の外装パネルB(2006B)を筐体2012の遊技者側の前面に手で持ち込む。そして、筐体2012の左右の発光部2015、2015の下方にビス2019、2019で外装パネルB(2006B)を締め付けて固定すれば、外装パネルB(2006B)への交換が完了する。
このように、データ表示装置2000は、意匠が異なる外装パネルA(2006A)及び外装パネルB(2006B)を含む複数種類の外装パネルを有しており、これら複数種類の外装パネルを選択的に筐体2012の前面に装着可能となっているため、データ表示装置2000の外観を設置環境、例えば、対応するパチンコ遊技機1の機種に適したものとすることができる。
また、図9及び後述する図13(b)に示されるように、外装パネルが装着されていない状態では、呼出ボタン2013の基板2132や、表示切換ボタン2014の基板2141、あるいは配線等の、本来保護すべき部品が露出している。これに対して、図3等に示されるように、外装パネルを筐体2012の前面に装着している状態では、筐体内部の部品の露出を防止することができる(即ち、通常使用される状態、使用に耐えうる状態、使用可能な状態となる)。このように、意匠部材としての外装パネルを筐体2012に装着することで、データ表示装置2000に意匠(キャラクタや絵文字)を付加することが可能であると共に、筐体2012の内部の露出を防止する構成とすることができる。
次に、図12〜図14を用いて、遊技機の機種変更に伴うデータ表示装置2000の外観変更に関して説明する。
図12(a)に示す状態では、遊技島に設置されている遊技機の機種が「A」であり、これに対応するデータ表示装置2000には演出用可動体A(2005A)が取り付けられており且つ外装パネルA(2006A)が装着されている状態にある。即ち、演出用可動体A(2005A)は、対応する遊技機の機種名を模した形状であり、外装パネルA(2006A)には、対応する遊技機の機種名を模した絵文字及び対応する遊技機において実行される演出に出現するキャラクタが表示されていることにより、遊技島内で遊技機とデータ表示装置2000との外観上及び観念上の統一性を生じさせて、遊技者の遊技意欲を高める構成となっている。
ここで、データ表示装置2000に対応する遊技機が、台の入れ替えに伴い機種「A」から機種「B」に変更されたものとする。この際、台座2002に演出用可動体A(2005A)が取り付けられた状態のままでは、遊技機の機種「B」と関連しない演出用可動体A(2005A)が、動作演出の実行条件が成立したときに出現してしまうことになり、適切に演出効果を高めることができない。また、筐体2012に外装パネルA(2006A)が取り付けられた状態のままでは、遊技機の機種「B」と関連しない意匠(機種名「A」の絵文字及びキャラクタAの表示)が遊技者に提示されることになり、遊技島内で遊技機とデータ表示装置2000との統一感が損なわれてしまう。従って、データ表示装置2000に対しては、以下に示す措置をとる。
まず、演出用可動体A(2005A)を台座2002から取り外して、新たに取り付けられた演出用可動体B(2005B)に交換する。すなわち、図5、図12(b)に示すように、演出用可動体A(2005A)を反時計方向に手で約30度程度回転すると、演出用可動体A(2005A)の下端の一対の係合突起2051、2051が係合溝2024、2024の傾斜面から離れるため、演出用可動体A(2005A)を手で持ち上げて台座2002から取り外す。
そして、図12(c)に示すように、演出用可動体B(2005B)を手で持ち、台座2002の上部に搬入する。図8、図13(a)に示すように、演出用可動体B(2005B)を時計方向に手で約30度程度回転すると、演出用可動体B(2005B)の下端の一対の係合突起2051、2051が係合溝2024、2024の傾斜面に食い込んで固定される。
次に、外装パネルA(2006A)を呼出ランプ装置2000から取り外し、外装パネルB(2006B)に交換する。図13(b)に示すように、ビス2019、2019を緩めて外装パネルA(2006A)を呼出ランプ装置2000から取り外す。このとき、筐体2012の外装パネル取付部の内部構造が露出し、表示切り換えボタン2014の基盤2141や呼出しボタン2013の基盤2132等が露出する。
次に、図14(a)に示すように、外装パネルB(2006B)を筐体2012の遊技者側の前面に手で持ち込む。最後に、図14(b)に示すように、筐体2012の左右の発光部2015、2015の下方にビス2019、2019で外装パネルB(2006B)を締め付けて固定すれば、外装パネルB(2006B)への交換が完了する。
以上の操作により、図14(b)に示す状態では、遊技島に設置されている遊技機の機種が「B」であり、これに対応するデータ表示装置2000には演出用可動体B(2005B)が取り付けられており且つ外装パネルB(2006B)が装着されている状態にある。即ち、演出用可動体B(2005B)は、対応する遊技機の機種名を模した形状であり、動作演出の実行条件が成立したときに遊技機の機種「B」と関連した演出用可動体B(2005B)が出現することにより、適切に演出効果を高めることができる。
また、外装パネルB(2006B)には、対応する遊技機の機種名を模した絵文字及び対応する遊技機において実行される演出に出現するキャラクタが表示されていることにより、遊技島内で遊技機とデータ表示装置2000との外観上及び観念上の統一性を生じさせて、遊技者の遊技意欲を高める構成となっている。
(他の形態のデータ表示装置)
前述したデータ表示装置2000の例では、図9、並びに、図13(b)及び図14(a)に示したように、外装パネルを装着していない状態では、データ表示部2011周囲の内部構造が露出し、表示切り換えボタン2014の基盤2141や呼出しボタン2013の基盤2132、不図示の配線等が露出する例を示した。このような構成とは異なり、図15に示すように、外装パネルを装着していない状態であっても、データ表示部2011周囲の内部構造が露出せず、表示切り換えボタン2014の基盤2141や呼出しボタン2013の基盤2132、不図示の配線等が保護される構成としても良い。
図15は、そのような構成を有するデータ表示装置2000’の一例であり、図15(a)は筐体に蓋部材が一体的に取り付けられた基本仕様のデータ表示装置の正面図、図15(b)は図15(a)の平面図、図15(c)は図15(a)の右側面図である。図15では、上記した本発明の実施の形態のデータ表示装置2000と同一部品には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
図15に示すように、データ表示装置2000’において、筐体2012の前面は、外装パネルが装着されていない状態であっても、前述した外装パネルA(2006A)や外装パネルB(2006B)と正面視でほぼ同じ形状の蓋部材2200で覆われている。その結果、外装パネルを装着していない状態であっても、データ表示部2011周囲の内部構造が露出せず、表示切り換えボタン2014の基盤2141や呼出しボタン2013の基盤2132、不図示の配線等が露出せずに蓋部材2200によって保護されている状態にある。
但し、蓋部材2200は、前述した外装パネルA(2006A)や外装パネルB(2006B)とは異なり、筐体2012のフランジ2124、2124と固定させるためにビス2019、2019を通過させる部分(長方形の右辺から右に突出した部分、及び、長方形の左辺から左に突出した部分)を有しない(図15を参照)。例えば、蓋部材2200は、接着剤によって筐体2012(データ表示装置2011の周囲)の前面と固定されており、容易に取り外しができないようになっている。即ち、蓋部材2200は筐体2012の遊技者側の前面に一体的に形成されている。なお、筐体2012に形成された係合溝に、蓋部材2200が有する係合突起を係合させることにより、蓋部材2200を筐体2012の前面に固定するようにしても良い。外装パネルが取り付けられていない図15に示すデータ表示装置2000’の状態を、基本仕様の状態とも称する。
次に、台座2002に演出用可動体が取り付けられておらず且つ基本仕様の状態のデータ表示装置2000’が有り、これに対応する遊技機として機種Aの遊技機が設置されたときの外観の変更操作について、図16を用いて説明する。
このとき、図16(a)及び(b)に示すように、前述した方法によって、演出用可動体A(2005A)を台座2002に取り付けると共に、外装パネルA(2060A)を筐体2012の遊技者側の前面に手で持ち込み、筐体2012の発光部2015、2015の下方に形成されたフランジ2124、2124に、ビス2019、2019で外装パネルA(2060A)を締め付けて、蓋部材2200の上から固定する。
次に、データ表示装置2000’が図16(b)の状態となっているときに、対応する遊技機の機種が、機種変更に伴い「A」から「B」に変更されたものとする。このとき、データ表示装置2000’から演出用可動体A(2005A)を取り外すと共に、ビス2019、2019を緩めて外装パネルA(2060A)をデータ表示装置2000’から取り外し、基本仕様の状態に戻す。
そして、図17(a)及び(b)に示すように、前述した方法によって、演出用可動体B(2005B)を台座2002に取り付けると共に、外装パネルB(2060B)を筐体2012の遊技者側の前面に手で持ち込み、筐体2012の発光部2015、2015の下方に形成されたフランジ2124、2124に、ビス2019、2019で外装パネルB(2060B)を締め付けて、蓋部材2200の上から固定する。
上述した基本仕様の状態のデータ表示装置2000’は、データ表示部2011の周囲に配置されている部品が露出しないことから、外装パネルを装着させずにそのまま使用することも可能である。遊技場によっては、頻繁な台移動や機種変更毎に外装パネルを交換することが煩雑であるとして、外装パネルの交換を要しない運用を望む場合もある。データ表示装置2000’を基本仕様の状態のまま使用することで、このようなケースに適切に対応することができる。
なお、上記の例では、筐体部と外装パネル(2006A,2006B,2060A,2060B)とをビスを締め付けることにより固定し、ビスを緩めることにより筐体部から外装パネル取り外す構成としているが、係合部によって筐体と外装パネルとを固定させ、また、筐体部から外装パネルを取り外すことが可能な構成としても良い。例えば、筐体部には係合溝を形成し、外装パネルには係合突起を形成しておき、外装パネルの係合突起を筐体部の係合溝に係合させることによって、筐体部に外装パネルを装着させ(両者を固定し)、係合溝から係合突起を離脱させることにより、筐体部から外装パネルを取り外すことが可能な構成としても良い。また、ビスによる固定及び取り外しと、係合による固定及び取り外しの両方の方式を併せて適用するようにしても良い。
また、上記の例では、装着状態にある外装パネルが筐体前面側におけるデータ表示部2011の周囲全体を形成している(正面視で略長方形の板状部材の中心にデータ表示部2011とほぼ同形状及びほぼ同サイズの貫通穴が形成されている)例を示したが、このような形態に限らず、外装パネルが筐体前面側におけるデータ表示装置2011の周囲の一部のみを形成しているようにしてもよい。また、筐体に同時に装着可能な外装部材の数は1つに限らず、複数であっても良い。
(管理装置500による動作演出の設定)
図18に示したように、データ表示装置2000では、当該装置において受け付けた設定操作に基づいて、動作演出の実行の有無及び実行条件、並びに実行態様等を設定可能となっている。これに対して、管理装置500から各データ表示装置2000に対して、動作演出の実行の有無及び実行条件、並びに実行態様等を指示して、各データ表示装置2000の主制御部2100では、管理装置500からの指示内容(後述する図20及び図21に示す動作演出設定用データ)を記憶して、記憶した指示内容(動作演出用の制御用データ)に基づいて動作演出を制御するようにしても良い。
図19は、管理装置500の構成を示すブロック図である。本実施の形態に用いた管理装置500は、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス501に、該管理装置500が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)502、ワークメモリ等として使用されるRAM503、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)504、ハードディスク等からなる記憶装置505、キーボードやマウス等の入力装置506、各種の画面を表示出力する表示装置507、各種情報をプリント出力するプリンタ508、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続された各パチンコ遊技機1から出力された信号が入力されると共に、各データ表示装置2000と通信可能に接続された通信部509が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置505には、管理装置500において実施される各種の集計処理を行うための処理内容が記述された集計プログラムに加えて、各パチンコ遊技機1の遊技データが記憶されており、後述する動作演出設定用データも記憶されている。
CPU502は、前述したデータ表示装置2000と同様に、各信号(大当り1信号、大当り2信号、図柄確定信号、セーフ信号、及びアウト信号等)の入力状況に基づいて、各パチンコ遊技機1の遊技データを集計する。
図20は、動作演出設定用データのデータ構成の一例を示す図である。記憶装置505には、動作演出設定用データとして、パチンコ遊技機1のIDである遊技機ID(台番号)及びその機種名毎に、その遊技機IDに対応して設けられるデータ表示装置2000で実行させる動作演出の種別及び各種動作演出の実行態様を定めた演出制御用のデータが記憶されている。各動作演出設定用データには、遊技機ID及び機種名と紐づけて、演出種別設定用データが記憶される。
演出種別設定用データは、当該遊技機ID(台番号)及び当該機種名のパチンコ遊技機1に対応して設けられるデータ表示装置2000に実行させる動作演出の種別の設定用データであり、演出種別の番号である演出種別Noと、複数の種別の動作演出について設定された実行条件が同時に成立し、実行対象とする動作演出が競合した場合に、いずれの動作演出を優先的に実行するかの指標値である優先度と、対応する演出種別の内容である演出種別内容と、対応する演出種別を実行する条件である実行条件と、が対応付けて記憶される。図20の一番上の動作演出設定用データでは、演出種別Noとして「0」〜「5」の番号が記憶されている。
具体的に説明する。
演出種別No「0」には、優先度として「−(なし)」が、演出種別内容として「−(なし)」が、実行条件として「−(なし)」がそれぞれ定められている。これは、データ表示装置2000に動作演出を実行させない設定であることを意味する。優先度として「−(なし)」を、演出種別内容として「−(なし)」を、実行条件として「−(なし)」を定めた演出種別Noのみによって構成された演出種別設定用データをデータ表示装置2000に送信すると、そのデータ表示装置2000では、演出種別及び実行条件如何によらず動作演出自体を実行しない。
演出種別No「1」には、優先度として「5」が、演出種別内容として「持玉数動作演出」が、実行条件として「対応する遊技機が高ベース状態に制御されたこと」がそれぞれ定められている。持玉数動作演出は、対応するパチンコ遊技機1で遊技する遊技者が所有する持玉数に基づき実行される動作演出であり、対応するパチンコ遊技機1が高ベース状態に制御されたことを契機として、データ表示装置2000が持玉数動作演出を実行することを意味する。
演出種別No「2」には、優先度として「4」が、演出種別内容として「大当り動作演出」が、実行条件として「対応する遊技機が大当り遊技状態に制御されたこと」がそれぞれ定められている。大当り動作演出は、対応するパチンコ遊技機1における大当りの発生に基づき実行される動作演出であり、対応するパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されたことを契機として、データ表示装置2000が大当り動作演出を実行することを意味する。
演出種別No「3」には、優先度として「3」が、演出種別内容として「カウントダウン動作演出」が、実行条件として「計時時刻がカウントダウン開始時刻となったこと」がそれぞれ定められている。カウントダウン動作演出は、特定事象が発生するまでの時間をカウントダウンによって遊技者に報知する動作演出である。
ここで、カウントダウン動作演出の対象とする特定事象としては、例えば、一斉動作演出の開始や店舗の閉店といった事象として定めておくことができる。具体的には、次に一斉動作演出が開始されるまでの時間や店舗の閉店時刻までの残り時間をカウントダウンによって遊技者に報知するようにすることができる。
また、店舗によっては、いわゆる定量制を適用して遊技を行わせる店舗が存在する。定量制とは、遊技者が遊技機で遊技を行うことで獲得した遊技価値(パチンコ遊技機では獲得玉数、スロットマシンでは獲得メダル数)が定量上限値に達した場合に、継続した遊技を制限する運用のことを意味する。また、この場合における遊技を制限する運用とは、遊技機の遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態であってもそれらの状態をリセットし、打ち止めとする運用のことを意味する。なお、遊技機の遊技状態が有利状態であるときに遊技価値が定量上限値に達した場合には、その有利状態の終了をもって遊技を終了させる運用をしても良い。そこで、本実施形態の遊技機1での遊技に定量制を適用することとし、打ち止めの発生を特定事象として、対応する遊技機1での遊技において打ち止めとなるまでの残り玉数(打ち止めまでに遊技者が獲得可能な玉数)をカウントダウン動作演出によって遊技者に報知するようにしてもよい。
また、上記の定量制を適用する店舗においては、定量制の運用方法として、定量制を開放する時間帯を設定して遊技者に遊技を行わせる運用を適用することが考えられる。そこで、定量制の開放や定量制の解除を特定事象とし、定量制が開放されるまでの残り時間や定量制が解除されるまでの残り時間をカウントダウン動作演出によって遊技者に報知するようにしてもよい。
演出種別No「4」には、優先度として「2」が、演出種別内容として「ランニング動作演出」が、実行条件として「ランニング信号を受信したこと」がそれぞれ定められている。ランニング動作演出は、同じ遊技島の同じ一面に設置されているパチンコ遊技機1のいずれかのパチンコ遊技機1において大当りが発生したことに基づき実行される動作演出であり、隣接して設置された(隣の台に対応した)データ表示装置2000からランニング信号が入力されたことを契機として、データ表示装置2000がランニング動作演出を実行することを意味する。
演出種別No「5」には、優先度として「1」が、演出種別内容として「一斉動作演出」が、実行条件として「計時時刻が一斉動作演出開始時刻となったこと」がそれぞれ定められている。一斉動作演出は、同じ機種名のパチンコ遊技機1に対応するデータ表示装置2000において一斉に実行される動作演出であり、RTC2104から出力される計時情報に基づく計時時刻が一斉動作演出開始時刻となったことを契機として、データ表示装置2000が一斉動作演出を実行することを意味する。
例えば、図20の演出種別設定用データに、「カウントダウン動作演出」及び「一斉動作演出」を含める一方、「大当り動作演出」を含めないようにすることで、当該動作演出設定用データを受信した(管理装置2000から指示を受けた)データ表示装置2000では、計時時刻に基づいた演出は実行されて、大当り1信号の入力に基づく演出は実行されないことになる。また、演出種別設定用データに、「カウントダウン動作演出」及び「一斉動作演出」を含める一方、「持玉数動作演出」を含めないようにすることで、当該動作演出設定用データを受信した(管理装置2000から指示を受けた)データ表示装置2000では、計時時刻に基づいた演出は実行されて、持玉数に応じた演出は実行されないことになる。
また、例えば、「一方の動作演出の優先度が他方の動作演出の優先度より高い」場合には、一方の動作演出の実行条件と他方の動作演出の実行条件とが同時に成立した場合に、「優先度の高い一方の動作演出は実行するが、優先度の低い他方の動作演出は実行しない」ものとする。また、「優先度の高い一方の動作演出が実行されている途中で優先度の低い他方の動作演出の実行条件が成立した場合」には、他方の動作演出を実行することなく一方の動作演出を継続して実行する」ものとする。なお、「優先度の低い他方の動作演出が実行されている途中で優先度の高い一方の動作演出の実行条件が成立した場合」には、「他方の動作演出を継続して実行させ、一方の動作演出を実行しない」(即ち、優先度が低い動作演出であっても先に実行条件が成立した場合にはそのまま継続して実行させる)ようにして良く、「他方の動作演出を継続させることなく中止して、一方の動作演出を実行する」(優先度が低い動作演出に替えて優先度の高い動作演出を実行する)ようにしても良い。
また、動作演出設定用データには、上記の演出種別設定用データに定められた各演出種別の動作演出に関する具体的な実行態様を定めたデータが含まれる。図20の一番上の動作演出設定用データでは、演出種別設定用データの演出種別No「1」〜「5」の演出種別の動作演出それぞれに対応するデータとして、持玉数動作演出設定用データと、大当り動作演出設定用データと、カウンダウン動作演出設定用データと、ランニング動作演出設定用データと、一斉動作演出設定用データとが記憶される。
図21は、上記の各動作演出設定用データの一例を示す図である。
図21(1)は、持玉数動作演出設定用データの一例を示す図であり、台座2002の移動位置を示す「動作範囲」と、集計されている連荘数を示す「連荘数」と、演出用LED2015aの発光色を示す「演出用LED」と、台座用LED2025の消灯/点灯を示す「台座用LED」と、液晶表示器2011aに表示させる情報を示す「液晶表示器」とが対応付けて定められている。
図21(1)の例では、連荘数が2となったことを契機として、台座2002が0%の移動位置から50%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約半分がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青となり、液晶表示器2011aには「上昇開始」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、連荘数が5から6に増えたことを契機として、台座2002が50%の移動位置から75%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約3/4がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青から赤に変化し、液晶表示器2011aには「上昇中」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、連荘数が10から11に増えたことを契機として、台座2002が75%の移動位置から100%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体のほぼ全体がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は赤から白に変化し、液晶表示器2011aには「上昇度最大」という文字が表示され、台座用LED2025が点灯する。
そして、連荘の終了に伴い(例えば大当り2信号が入力されなくなったことに伴い)、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体が筐体2012内に収容される。なお、本例では、集計されている連荘数に応じて動作範囲が変化する構成としているが、集計されている実際の持玉数に応じて動作範囲が変化するようにしても良く、例えば、持玉数が5000に達すると、台座が0%の移動位置から50%の移動位置まで動き、その後に持玉数が7500に達すると、台座が50%の移動位置から75%の移動位置まで動き、その後に持玉数が10000に達すると、台座が75%の移動位置から100%の移動位置まで動くようにしても良い。
図21(2)は、大当り動作演出設定用データの一例を示す図であり、台座2002の移動位置を示す「動作範囲」と、大当り遊技状態においてカウントされているラウンド数を示す「ラウンド数」と、演出用LED2015aの発光色を示す「演出用LED」と、台座用LED2025の消灯/点灯を示す「台座用LED」と、液晶表示器2011aに表示させる情報を示す「液晶表示器」とが対応付けて定められている。なお、本例では、パチンコ遊技機1からラウンド数を特定可能とする信号(例えば、特別可変入賞球装置10が開放されている期間出力される信号)が出力され、対応するデータ表示装置2000に入力されているものとする。
図21(2)の例では、ラウンド数が1となったことを契機として、台座2002が0%の移動位置から50%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約半分がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青となり、液晶表示器2011aには「上昇開始」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、ラウンド数が5から6に増えたことを契機として、台座2002が50%の移動位置から75%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約3/4がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青から赤に変化し、液晶表示器2011aには「上昇中」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、ラウンド数が10から11に増えたことを契機として、台座2002が75%の移動位置から100%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体のほぼ全体がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は赤から白に変化し、液晶表示器2011aには「上昇度最大」という文字が表示され、台座用LED2025が点灯する。
そして、大当り遊技状態の終了に伴い(例えば大当り1信号が入力されなくなったことに伴い)、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体が筐体2012内に収容される。なお、本例では、カウントされているラウンド数に応じて動作範囲が変化する構成としているが、大当り1信号の入力期間内のセーフ数(即ち大当り遊技状態1回の出玉)に応じて動作範囲が変化するようにしても良い。
図21(3)は、カウントダウン演出設定用データの一例を示す図であり、台座2002の移動位置を示す「動作範囲」と、特定事象が発生するまでの残り時間(例えば秒)である「残りカウント数」と、演出用LED2015aの発光色を示す「演出用LED」と、台座用LED2025の消灯/点灯を示す「台座用LED」と、液晶表示器2011aに表示させる情報を示す「液晶表示器」とが対応付けて定められている。
図21(3)の例では、残りカウント数が99となったことを契機として、台座2002が0%の移動位置から50%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約半分がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青となり、液晶表示器2011aには「上昇開始」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、残りカウント数が51から50になったことを契機として、台座2002が50%の移動位置から75%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約3/4がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青から赤に変化し、液晶表示器2011aには「上昇中」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、残りカウント数が11から10になったことを契機として、台座2002が75%の移動位置から100%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体のほぼ全体がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は赤から白に変化し、液晶表示器2011aには「上昇度最大」という文字が表示され、台座用LED2025が点灯する。
そして、残りカウント数が0となってから所定期間(例えば5秒)経過したことに伴い、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体が筐体2012内に収容される。
図21(4)は、ランニング動作演出設定用データの一例を示す図であり、台座2002の移動位置を示す「動作範囲」と、演出用LED2015aの発光色を示す「演出用LED」と、台座用LED2025の消灯/点灯を示す「台座用LED」と、液晶表示器2011aに表示させる情報を示す「液晶表示器」とが対応付けて定められている。
図21(4)の例では、隣接するデータ表示装置2000からランニング信号の入力があったことを契機として、台座2002が0%の移動位置から100%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体のほぼ全体がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は白に変化し、台座用LED2025が点灯する。他の種別の動作演出とは異なり、台座2002が50%の移動位置で停止する態様は無く、また、台座2002が75%の移動位置で停止する態様も無い。また、他の種別の動作演出とは異なり、液晶表示器2011aには「上昇度最大」等の演出用可動体の動作に伴う文字は表示されない。
そして、台座2002が100%の移動位置に達してから所定期間(例えば5秒)経過したことに伴い、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体が筐体2012内に収容される。
図21(5)は、一斉動作演出設定用データの一例を示す図であり、台座2002の移動位置を示す「動作範囲」と、RTC2104から出力される計時情報に基づく計時時刻が一斉動作演出開始時刻となってからの経過時間(例えば秒)である「経過時間」と、演出用LED2015aの発光色を示す「演出用LED」と、台座用LED2025の消灯/点灯を示す「台座用LED」と、液晶表示器2011aに表示させる情報を示す「液晶表示器」とが対応付けて定められている。
図21(5)の例では、一斉動作演出開始時刻(経過時間が0)となったことを契機として、台座2002が0%の移動位置から50%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約半分がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青となり、液晶表示器2011aには「上昇開始」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、経過時間が10秒に達したことを契機として、台座2002が50%の移動位置から75%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体の約3/4がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は青から赤に変化し、液晶表示器2011aには「上昇中」という文字が表示されるが、台座用LED2025は消灯したままの状態となっている。
次いで、経過時間が20秒に達したことを契機として、台座2002が75%の移動位置から100%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体のほぼ全体がデータ表示装置2000から突出した状態となる。これに伴い、演出用LED2015aの発光色は赤から白に変化し、液晶表示器2011aには「上昇度最大」という文字が表示され、台座用LED2025が点灯する。
そして、経過時間が30秒に達したことに伴い、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置まで動き、取り付けられている演出用可動体が筐体2012内に収容される。
上記の各種の設定用データに定められた動作演出では、演出用可動体の動作に伴い、演出用LED2015aや台座用LED2025による発光演出を実行させ、また、液晶表示器2011aに演出情報を表示させることが可能となっている。これに加えて、スピーカから音声や効果音を音出力させるように設定することができる。例えば、持玉数動作演出や大当り動作演出では、連荘数や大当りラウンドが増加するほど、より大きな効果音を出力させるようにしたり、カウントダウン動作演出では、残りカウント数が少なくなるほど、特定事象の発生までの時間がより近づいていることを報知する音声を出力させるなどする設定を行うようにすればよい。
上記の動作演出に関する設定を、対応する遊技機の機種単位や遊技島単位で行うことで、同じ機種や同じ遊技島の遊技機に対応するデータ表示装置2000間で統一感・一体感のある動作演出を実現させることが可能となり、演出による盛り上げの効果を生じさせることができる。この効果は、特に上記のランニング動作演出や一斉動作演出において顕著となる。
また、動作演出の実行の有無を店舗側で設定可能とすることで、遊技機の機種や特性に応じた動作演出をデータ表示装置2000に実行させることができる。例えば、通常の確変機とST機とで、対応するデータ表示装置2000に実行させる動作演出の種別を異ならせたり、マックスタイプとミドルタイプと甘デジタイプの遊技機とで、対応するデータ表示装置2000に実行させる動作演出の種別を異ならせるなどの設定を行うことができる。また、一斉動作演出が実行される機種の遊技機に対応するデータ表示装置2000については、演出が競合することを防止するため、ランニング動作演出や一斉動作演出を実行しないようにするなどの設定を行うことができる。遊技機をスロットマシンとする場合も同様である。
なお、上記の各種の動作演出設定用データは、あくまでも動作演出に関する設定用データのいくつかの例に過ぎず、これらの動作演出設定用データの他にも、種々の動作演出設定用データを定めておくことが可能である。例えば、上記の他にも、大当りが発生した遊技機に対応するデータ表示装置2000の液晶表示器2011aに、大当りの発生を想起させるような演出情報(例えば、特別図柄の表示結果が大当り図柄となったことを想起させる「333」、「777」等の画像情報)を表示させると共に動作演出を実行させるための動作演出設定用データを定めておくなどしてもよい。
また、各種の動作演出の終了に伴い、台座2002が100%の移動位置から0%の移動位置(後退位置)に戻るときには、動作演出の終了に伴う何らかの演出を実行するようにしても良い。例えば、液晶表示器2011aに、「下降中」という文字を表示するようにしても良い。
[変形例]
最後に、上記の実施形態とは異なるデータ表示装置等の変形例に関して説明する。
データ表示装置に対応して設けられるパチンコ遊技機に関して、大当り遊技状態に制御されているときに開放される特別可変入賞球装置内に、遊技球が入賞することで高確率状態に制御されることが確定する特殊入賞領域が形成されている場合には、その特殊入賞領域に遊技球が入賞したことに応じてパチンコ遊技機から出力される信号がデータ表示装置に入力されたことに応じて動作演出が実行されるようにしても良い。
また、データ表示装置に対応して設けられるパチンコ遊技機の遊技領域に、遊技球が入賞することで大当り遊技状態に制御されることが確定する特別入賞領域が形成されている場合には、その特別入賞領域に遊技球が入賞したことに応じてパチンコ遊技機から出力される信号がデータ表示装置2000に入力されたことに応じて動作演出が実行されるようにしても良い。
上記の実施形態では、データ表示装置に対応して設けられる遊技機がパチンコ遊技機である例について説明したが、データ表示装置に対応して設けられる遊技機はスロットマシンであっても良い。スロットマシンは、例えば、複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の??数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば、複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えば、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。例えば、BB入賞したことに応じてスロットマシンから出力される信号がデータ表示装置に入力されたことに応じて動作演出が実行されるようにしても良い。
上記の実施形態では、台座2002が0%の移動位置から100%の移動位置に移動することに伴い、演出用可動体の全体が筐体2012に収容されて遊技者から視認できない状態から、演出用可動体のほぼ全体が筐体2012から突出して遊技者が視認できる状態となる例を示したが、このような形態に限らず、台座2002が0%の移動位置のときにも、演出用可動体の一部を遊技者が視認可能な構成であっても良く、台座2002が100%の移動位置のときにも、演出用可動体の全体までは遊技者が視認できないようにしても良い。
上記の実施形態では、対応する遊技機の機種変更に応じて演出用可動体や外装パネルを付け替える例を示したが、機種変更に限らず、例えば、対応する遊技機がパチンコ遊技機であるか又はスロットマシンであるかに応じて、データ表示装置に装着させる外装パネルの意匠を異ならせるようにしても良い。例えば、通常、スロットマシンは、パチンコ遊技機と比較して照明を暗くしたエリアに設置されているため、外装パネル全体を透明な材料により形成して光を透過させ易くし、遊技者が見易いようにしても良い。
また、対応する遊技機で使用される遊技媒体の貸出単価が4円であるか又は1円であるかに応じて、データ表示装置に装着させる外装パネルの意匠を異ならせるようにしても良い。例えば、対応する遊技機で使用される遊技媒体の貸出単価が4円であるとき(所謂4円パチンコの場合)には、「4円」と表示されたシールを貼り付けた外装パネルを装着させ、対応する遊技機で使用される遊技媒体の貸出単価が1円であるとき(所謂1円パチンコの場合)には、「1円」と表示されたシールを貼り付けた外装パネルを装着させるようにしても良い。
上記の実施形態では、外装パネルを装着した状態で呼出ボタン2013や表示切替ボタン2014を操作するための貫通穴2062、2061が外装パネルに形成されている例を示したが、このような貫通穴を有しない外装パネルを用いるようにしても良い。例えば、外装パネルを装着した状態において呼出ボタン2013や表示切替ボタン2014に対応する範囲を、弾力性のある薄い材料で形成したり、あるいはゴムにより構成しても良い。これにより、外装パネルの上から、呼出ボタン2013や表示切替ボタン2014に対応した当該範囲を押し込むことで、その奥の呼出ボタン2013や表示切替ボタン2014も共に押し込まれるような構成となる。
上記の実施形態では、対応する遊技機の台番号が表示された台番号シール2063(あるいは対応する遊技機で使用する遊技媒体の貸出単価が表示されたシール)等を外装パネルの貼付領域2064に貼り付ける構成としたが、このような形態に限らず、筐体の前面側に台番号シール等を貼り付けるための貼付領域を設けておき、その筐体に外装パネルを装着した状態で、当該貼付領域を遊技者から視認できるようにするための貫通穴を外装パネルに形成しておいても良い。
また、筐体の前面側に音声出力領域(スピーカーの出力領域)が形成されている場合には、その筐体に外装パネルを装着した状態で、その音声出力領域を外装パネルの面で塞がないように、外装パネルに貫通穴を形成しておくと良い。
上記の実施形態において、データ表示装置に装着させる外装パネルの種別を、タッチパネル2011b等を操作することにより、主制御部2100に記憶させるようにしても良い。これにより、液晶表示器2011a等によって、現在装着されている外装パネルの種別に応じた演出を実行することも可能となる。例えば、外装パネルA(2006A)を筐体2012に装着する際には、タッチパネル上において、装着する外装パネルが外装パネルA(2006A)である旨を選択する。当該選択操作に基づいて外装パネルA(2006A)が装着されていることを記憶している主制御部2011aは、キャラクタAを液晶表示器2011aに表示させる等の演出を実行することが可能となる。
また、主制御部2100は、集計されているセーフ数とアウト数との比率(例えば、通常状態(低ベース状態)におけるセーフ数とアウト数との比率であるB(ベース)や、高ベース状態におけるセーフ数とアウト数との比率であるBA等)に基づいて、その比率に応じた演出を演出用LED2015aや液晶表示器2011aで実行可能となっている。例えば、その比率に応じて、演出用LED2015aの発光色や液晶表示器2011aに表示するオブジェクトの色を異ならせるようにしても良い。
また、前述したように、データ表示装置は、対応して設けられるカードユニットと通信可能となっており、カードユニットから持玉数等の情報を取得することが可能となっている。従って、データ表示装置では、対応するカードユニットにビジターカードや会員カードといった記録媒体が挿入された場合に、カード挿入通知をカードユニットから受信して、カードの挿入を確認した旨を液晶表示器2011aに表示させたり、カード挿入時の効果音をスピーカから出力させることも可能となっている。同様に、対応するカードユニットから記録媒体が排出された場合に、カード排出通知をカードユニットから受信して、カードの排出を確認した旨を液晶表示器2011aに表示させたり、カード排出時の効果音(取り忘れの警告)をスピーカから出力させることも可能となっている。
このように、対応するカードユニットにおけるカード挿入時及びカード排出時の表示や効果音は、対応するカードユニットの種別(製造者(メーカー名)及び型式)によらず共通であるものとする。なお、データ表示装置は、カードユニットが接続されたときに、カードユニットとの通信によって、接続対象となったカードユニットの種別(製造者(メーカー名)及び型式)を取得することが可能な構成としても良い。