JP2018138394A - 車両に用いられる表示装置、車両に用いられる表示制御装置、及び車両に用いられる表示制御方法 - Google Patents

車両に用いられる表示装置、車両に用いられる表示制御装置、及び車両に用いられる表示制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の車両用表示装置は、第2の光センサで昼夜判定を行い、夜間の場合に木戸が低くなるように、第1の光センサの検出信号に応じて表示画像の調光制御していた。そのため、車内と車外の明るさのバランスを考慮した調光制御が行えず、画像の視認性が低下するという課題があった。【解決手段】 虚像を表示する車両に用いられる表示装置は、前記虚像の背景となる車外の明るさと車内の明るさとの両方の明るさを用いて、前記虚像の明るさを算出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、表示制御装置に関する。特に、本発明は、画像表示光に基づく画像を虚像としてユーザに提示することに利用される車両用の表示制御装置及び車両用表示制御方法に関する。
ここで示す車両用表示装置は、例えば、ヘッドアップディスプレイと呼ばれる。車両用表示装置は、車内に配置された表示手段から投射された画像を光学素子に投影する。表示手段は、例えば、表示デバイスで構成された光学ユニットなどである。表示デバイスは、例えば、液晶パネルなどである。光学素子は、例えば、投射された画像を反射するコンバイナである。または、光学素子は、例えば、投射された画像を反射するフロントガラスである。ここで、フロントガラスは、コンバイナと同様な光学素子機能を持っている。光学素子に投影された画像は、車外の風景に重ねられて視認される。ヘッドアップディスプレイによって、運転手は運転時に視線を移動することなく、車の外の状況を視認しながら別の情報を確認することができる。
ヘッドアップディスプレイは、車外の風景に画像を重畳する際に、車外の明るさに対応して画像の明るさを制御する機能を備えている。これによって、車外の明るさと重畳する画像の明るさのバランスがとれて、ユーザの視認性の低下は抑制される。また、画像の視認性の低下を抑制するために、車外の明るさ以外の情報を用いて、画像の明るさを制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1は、昼夜を判断して、表示装置の輝度の調整方法を変更するものである。表示装置は、第2の光センサの検出信号により昼夜の判定を行う。そして、表示装置は、第1のセンサの検出信号に応じて調光制御を行う。その際、昼間の場合に比べて夜間の場合の輝度が低くなるように、調光制御は行われる。
特開2004−314860号公報(第5頁、10行〜44行、図4)
しかしながら、最終的に1つのセンサの結果に基づいた従来の調光制御では、車外の明るさと車内の明るさのバランスを考慮した画像表示光の明るさ調整が行えない。そのため、画像の視認性が低下する場合があるという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、車外の明るさ及び車内の明るさの変化による画像の視認性の低下を抑制することを目的とする。
この発明に係る車両に用いられる表示装置は、虚像を表示する車両に用いられる表示装置であって、前記虚像の背景となる車外の明るさと車内の明るさとの両方の明るさを用いて、前記虚像の明るさを算出することを特徴とするものである。
本発明は、車外の明るさと車内との明るさの差異による画像の視認性の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置を車両に設置した構成図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の表示制御部の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の計算部の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置の制御部の構成図である。 本発明の実施の形態1の変形例1に係る車両用表示装置の制御部の構成図である。 本発明の実施の形態1の変形例1に係る車両用表示装置の信号処理例を示した説明図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の表示制御部の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る車両用表示装置の信号処理例を示した説明図である。 本発明の実施の形態3に係る車両用表示装置の表示制御部の構成図である。 本発明の実施の形態3に係る車両用表示装置の信号処理例を示した説明図である。 本発明の実施の形態3に係る車両用表示装置の別の信号処理例を示した説明図である。 本発明の実施の形態4に係る車両用表示装置の表示制御部の構成図である。 本発明の実施の形態4に係る車両用表示装置の車両用表示装置の制御部の構成図である。
実施の形態1.
<車両用表示装置1の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る車両用表示装置1を車両に設置した場合の一例を示す構成図である。図2は、車両用表示装置1の表示制御部9の構成図である。車両用表示装置1は、例えば、車両用のヘッドアップディスプレイである。車両用表示装置1は、例えば、車両の運転台41に搭載される。運転台41は、例えば、ダッシュボードなどである。ただし、車両用表示装置1は、ヘッドアップディスプレイに限るものではなく、設置場所も車両の運転台41に限るものではない。
車両用表示装置1は、実施の形態1では、例えば、表示デバイス10、光源11、反射部材4、及び表示制御部9を備えている。また、車両用表示装置1は、凹面ミラー5を備えることができる。車両用表示装置1は、車両に用いられる表示装置である。
表示デバイス10は、画像を表示する。表示デバイス10は、例えば、液晶パネルなどである。表示デバイス10は、外部から入力された表示画像信号(図示せず)を画像として表示する。光源11は、光を出射する。光源11は、例えば、LED(Light Emitting Diode)などである。表示デバイス10に表示された画像は、光源11から出射された光によって、画像表示光74として出射される。「画像表示光」とは、画像情報を有する光のことである。
凹面ミラー5は、反射面を備える。凹面ミラー5の反射面は、凹面形状である。凹面ミラー5は、表示デバイス10から出射された画像表示光74を反射する。凹面ミラー5で反射された画像表示光74は、画像表示光73となる。
反射部材4は、例えば、ウインドシールド又はコンバイナなどである。反射部材4は、半透明で光を反射する。反射部材4は、画像表示光73を反射する。画像表示光73は、反射部材4で反射される。反射部材4で反射された画像表示光73は、画像表示光72となる。
ユーザ3の目がアイボックス2に位置している場合には、ユーザ3は反射部材4で反射された画像表示光72を虚像として視認できる。画像表示光72の虚像12は、ユーザ3のアイボックス2から距離L1だけ離れた位置に形成される。ユーザ3は、反射部材4によって投影された画像を虚像12として視認する。
車両用表示装置1のユーザ3は、主幹制御器42を操作して、車両を運転する。主幹制御器42は、例えば、鉄道車両用のマスコン(Master controller)である。ユーザ3は、車両を運転しながら、虚像12を見ることができる。なお、車両が自動車などの場合には、主幹制御器42はハンドルとなる。
表示制御部9は、光源11の明るさを制御する。表示制御部9の構成に関しては後述する。表示制御部9が光源11の明るさを制御することで、虚像12の明るさが調整される。
光源11から出射された光がアイボックス2に到達するまでの間の装置構成は、図1に示す構成に限らない。車両用表示装置1は、凹面ミラー5を使用しない構成でもよい。また、車両用表示装置1は、凹面ミラー5以外の反射面を使用してもよい。表示デバイス11は、プロジェクタなどで画像を投影された透過型スクリーンなどで代用してもよい。車両用表示装置1は、ユーザ3が視認可能な虚像12に対して、その明るさを調整するための表示制御部9を備えていればどのような構成でもよい。
<表示制御部9の構成>
表示制御部9は、センサ6,7、及び信号処理モジュール8を備える。信号処理モジュール8は、計算部13及び制御部14を備える。信号制御モジュール8は、光源駆動回路15を備えることができる。
表示制御部9は、反射部材4に投影される画像の明るさを調整する。つまり、表示制御部9は、車両用表示装置1によって表示される虚像の明るさを調整する。
センサ6,7は、明るさ情報を検出するセンサである。「明るさ情報」とは、照度に相当する明るさの尺度を示す値である。明るさ情報の大きさは、例えば、ルクス[lx]で表わされる。
センサ6は、ユーザ3から見て虚像12が表示される方向の明るさ情報を検出する。センサ6は、ユーザ3が虚像12と認識する画像の背景の明るさ情報を取得する。センサ6は、車外の明るさ情報を取得する。検知範囲81は、センサ6が明るさ情報を取得する範囲である。センサ6は、取得した明るさ情報S1を信号処理モジュール8に出力する。センサ6を第1のセンサとする。
センサ7は、センサ6と異なる方向の明るさ情報を検出する。センサ7は、車内明るさ情報を取得する。検知範囲91は、センサ7が明るさ情報を取得する範囲の一例である。検知範囲91と検知範囲81とが重ならないように、センサ7は設置される。センサ7は、取得した明るさ情報S2を信号処理モジュール8に出力する。センサ7を第2のセンサとする。
信号処理モジュール8は、光源11から出射される光の輝度を制御する。信号処理モジュール8は、センサ6からの明るさ情報S1とセンサ7からの明るさ情報S2とを用いて、光源11から出射される光の輝度を計算する。信号処理モジュール8で行う計算の方法については後述する。信号処理モジュール8は、計算結果に基づき、光源11への輝度に関する制御情報S5を出力する。光源11は、信号処理モジュール8からの制御情報S5に基づき出射光の輝度を変更する。
<信号処理モジュール8の構成>
虚像12が重畳される背景の明るさ情報を車外の明るさ情報S1とする。車外の明るさ情報S1を第1領域の明るさ情報とする。第1領域の明るさ情報S1は、センサ6によって取得される。車内の明るさ情報S2を第2領域の明るさ情報とする。第2領域の明るさ情報S2は、センサ7よって取得される。センサ6から計算部13へ第1領域の明るさ情報S1が入力される。センサ7から計算部13へ第2領域の明るさ情報S2が入力される。
計算部13は、複数の領域の明るさ情報S1,S2を用いて全体の明るさ情報S3を算出する。実施の形態1では、計算部13は、第1領域の明るさ情報S1と第2領域の明るさ情報S2とから、全体の明るさ情報S3を算出する。計算部13は、全体の明るさ情報S3を制御部14に出力する。
制御部14は、全体の明るさ情報S3を、光源駆動回路15が扱える信号S4に変換する。制御部14は、全体の明るさ情報S3を、光源駆動回路15を制御する制御信号S4に変換して出力する。制御部14から出力される制御信号S4は、例えば、光源11の発光輝度を制御するための電流制御用信号、又はPWM(Pulse Width Modulation)制御用信号である。PWM制御用信号は、パルス幅のディティー比を変化させた制御信号である。制御部14から出力される制御信号S4は、光源駆動回路15に入力される。
光源駆動回路15は、光源11の発光輝度を制御する。光源駆動回路15は、制御部14からの制御信号S4に対応して、光源11の投射光の輝度を調整するための制御信号S5を出力する。
以上のように、信号処理モジュール8は、第1領域の明るさ情報S1と第2領域の明るさ情報S2とから、光源11の輝度を制御する制御信号S5を生成する。信号処理モジュール8内の制御部14または光源駆動回路15は、光源11内に備えることもできる。
<計算部13に行ける信号処理>
図3は、信号処理モジュール8内の計算部13の構成図である。
センサ6が取得した第1領域の明るさ情報S1、及びセンサ7が取得した第2領域の明るさ情報S2は、計算部13に入力される。計算部13は、例えば、以下のように計算を行う。計算部13は、第1領域の明るさ情報S1をa倍して、信号S10とする。計算部13は、第2領域の明るさ情報S2をb倍して、信号S20とする。計算部13は、信号S10と信号S20とを加算して、信号S30とする。計算部13は、信号S30を(a+b)で割り、全体の明るさ情報S3とする。このとき、a,bは正数で、a>bとなるように値を決めておく。計算部13は、算出した全体の明るさ情報S3を出力する。
図3の例では、第1領域の明るさ情報S1に重みづけをして、第2領域の明るさ情報S2との加算平均を全体の明るさ情報S3とした。しかし、この限りではない。全体の明るさ情報S3を算出するにあたり、第1領域の明るさ情報S1が第2領域の明るさ情報S2よりも重みづけがされていればどのような算出方法でもよい。
例えば、第2領域の明るさ情報S2と第1領域の明るさ情報S1との差分を用いて、第1領域の明るさ情報S1を補正したものを全体の明るさ情報S3としてもよい。その際に、差分を非線形な変換を行った値で補正してもよい。一例を以下に示す。時刻t1における第1領域の明るさ情報S1をS1(t1)、第2領域の明るさ情報S2をS2(t1)、全体の明るさ情報S3をS3(t1)とする。S3(t1)は、S1(t1)、及びS1(t1)とS2(t1)の差分によって求めることができる。S3(t1)=S1(t1)+ m×(S2(t1)−S1(t1))。このときmは、0<m<0.5とする。
全体の明るさ情報S3は、第1領域の明るさ情報S1と第2領域の明るさ情報S2との平均値よりも第1領域の明るさ情報S1に近い値であればよい。つまり、時刻t1におけるS3(t1)は以下の条件を満たす。S1(t1)>S2(t1)であれば、(S1(t1)+S2(t1))÷2 < S3(t1) < S1(t1)。S1(t1)<S2(t1)であれば、S1(t1)< S3(t1) < (S1(t1)+S2(t1))÷2。
<制御部14の構成>
図4は、信号処理モジュール8内の制御部14の構成図である。制御部14は、データ変換部17、及び波形生成部18を備える。データ変換部17は、光源11の特性に対応した制御を行うデータS3の変換を行う。計算部13から出力された全体の明るさ情報S3は、制御部14内のデータ変換部17に入力される。データ変換部17は、全体の明るさ情報S3を、光源11の輝度特性に対応した制御信号S31に変換する。光源11の輝度が全体の明るさ情報S3に比例するように、S3の値を補正した制御信号S31が生成される。データ変換部17は、制御信号S31を波形生成部18に送る。
波形生成部18は、入力データS31から制御波形を生成する。波形生成部18は、データ変換部17からの制御信号S31をもとに、光源駆動回路15に対応した制御信号S4を生成する。制御信号S4は、輝度を制御するための信号である。制御信号S4の波形は、例えば、電流制御用の信号又はPWM制御用の信号である。
波形生成部18は、出力輝度に応じた輝度を制御するための信号波形を出力することで、光源駆動回路15を制御する。そして、光源駆動回路15は、光源11の輝度を調整する。光源11の輝度を調整することで、虚像12の明るさが調整される。
以上のように、車両用表示装置1は、車外の明るさ情報S1と車内の明るさ情報S2とを用いて、虚像12の明るさを調整する。全体の明るさ情報S3は虚像12の明るさに相当する。車外の明るさ情報S1は、虚像12に重畳される風景の明るさ情報である。そのため、車外の明るさを表す輝度が高くなった時には、車外の明るさに対応して、車両用表示装置1は、虚像12を明るくする。
また、車外が明るくなると、相対的に虚像12の輝度が低下する。つまり、虚像12のコントラストが低下する。そのため、虚像12を明るくすることで、虚像12のコントラスト低下を抑制し、視認性の低下を抑制できる。
また、車内の明るさを表す輝度が高くなった時には、車内の明るさに対応して、虚像12を明るくする。車内が明るくなると、ヘッドアップディスプレイの反射部材4に光が反射する。そして、表示デバイス10に光が当たって画像のコントラストが低下する。そして、虚像12のコントラストが低下する。表示デバイス10は、虚像12の基となる実像を形成している表示手段である。そのため、虚像12を明るくすることで、虚像12のコントラスト低下を抑制し、視認性の低下を抑制できる。
車両用表示装置1は、車外の明るさ情報S1と車内の明るさ情報S2とを同じタイミングで取得する。そして、車外の明るさ情報S1と車内の明るさ情報S2とをリアルタイムに処理する。そのため、走行中の車外明るさ又は車内の明るさが大きく変化した場合でも、車両用表示装置1は、リアルタイムに明るさ情報S3を得ることができる。車両用表示装置1は、複数の明るさ情報S1,S2をリアルタイムに処理する。そして、車両用表示装置1は、画像表示光の輝度を調整する。そのため、車外の明るさおよび車内の明るさ変化に対する虚像12の明るさの追従性が良い。また、車両用表示装置1は、センサの情報を切り替えるのではなく、両方の情報を同時に使用している。このため、複数の明るさ情報S1,S2の相関性が低くても、虚像12の明るさは離散的に変化しない。
以上のように、車外の明るさに対して、車内の明るさの相関性が低い場合でも、虚像12の明るさの制御を行うことができる。車外が明るく車内も明るい場合(第1の場合)には、画像表示光を非常に明るく調整する。車外が明るく車内が暗い場合(第2の場合)には、画像表示光をやや明るく調整する。車外が暗く車内が明るい場合(第3の場合)には、画像表示光をやや暗く調整する。車外が暗く車内も暗い場合(第4の場合)には、画像表示光を非常に暗く調整する。つまり、虚像12の明るさは、第1の場合が一番明るい。そして、虚像12の明るさは、第1の場合よりも第2の場合の方が暗い。そして、虚像12の明るさは、第2の場合よりも第3の場合の方が暗い。そして、虚像12の明るさは、第4の場合が一番暗い。つまり、車外の明るさの方が、車内の明るさよりも虚像の明るさを決めるための重み付けが大きく設定されている。このように調整することで、ユーザ3にとって視認性の良い虚像12を得ることができる。
また車外の明るさの変化のダイナミックレンジと比較して、車内の明るさの変化のダイナミックレンジは小さい。このことを考慮して、車外の明るさ情報S1に重み付けを大きくして、画像表示光の輝度を算出している。これによって、車内の明るさと車外の明るさとの変化による虚像12の視認性の低下を抑制することができる。
また、センサ7をユーザ3の顔を含む領域の明るさを取得するように設置してもよい。このようにすることで、センサ7は、ユーザ3が感じる明るさを検知することができる。センサ7は、ユーザ3の顔を含む領域の車内の明るさ情報S2を、計算部13に出力する。計算部13は、虚像12の背景の明るさ情報S1及びとユーザ3の感じる明るさ情報S2とから、全体の明るさ情報S3を算出する。これによって、ユーザ3の感じる明るさを考慮した虚像12の明るさの制御を行うことができる。
<変形例1>
次に信号処理モジュール8内の制御部14の信号処理の変形例を示す。
図5は、制御部14Aの構成図である。制御部14Aは、データ変換部17A、及び波形生成部18を備える。
データ変換部17Aは、外部の入力器(図示せず)から、制御信号S7を受け取る。制御信号S7は、遅延時間を調整するための信号を含んでいる。明るさ情報S3は、制御部14A内のデータ変換部17Aに入力される。明るさ情報S3は、計算部13から出力された全体の明るさを示している。
データ変換部17Aは、制御信号S7を用いて、明るさ情報S3の立ち上がりの波形及び立下りの波形の遅延時間を調整する。データ変換部17Aは、遅延時間が調整された明るさ情報S3を、制御信号S31に変換する。制御信号S31は、光源11の輝度特性に対応した制御信号である。
波形生成部18は、データ変換部17Aからの制御信号S31を受け取る。波形生成部18は、制御信号S31を基に、制御信号S4を生成する。制御信号S4は、光源駆動回路15に対応した制御信号である。
図6は、制御部14Aにおける遅延処理例を示す説明図である。実線は制御部14Aに入力される全体の明るさ情報S3である。点線は、全体の明るさ情報S3に対して遅延処理を行った信号S301である。図6において、縦軸は明るさ情報S3の信号値であり、横軸は時間t[msec]である。情報S3の信号値は、明るさを示す照度I[lx]に対応している。
例えば、計算部13から入力された全体の明るさ情報S3が、いったん明るくなった後、もとの明るさに戻るとする。図6では、明るさ情報S3は、値S3aから値S3bに変化している。その後、明るさ情報S3は、値S3bから値S3aに変化している。明るさ情報S3の信号波形は、矩形形状である。
データ変換部17Aは、制御信号S7を用いて、例えば、全体の明るさ情報S3の立ち上がり時間をt5だけ遅延させる。そして、データ変換部17Aは、制御信号S7を用いて、例えば、全体の明るさ情報S3の立下り時間をt6だけ遅延させる。制御信号S7は、時間t5,t6の決定に用いられるものである。
データ変換部17Aは、信号S301を制御信号S31に変換する。信号S301は、遅延時間の調整が行なわれた全体の明るさ情報である。信号S301を、光源11の特性に対応した信号である。
図6において、全体の明るさ情報S3が瞬時に明るくなった時には、信号S301は時間t5かけて明るくなる。全体の明るさ情報S3が瞬時に暗くなった時には、信号S301は時間t6かけて暗くなる。このとき、時間t6は時間t5よりも長い(t5<t6)。
このように信号S301を調整することで、全体の明るさ情報S3が瞬時に明るくなった時には、短時間で光源11を明るく発光させるように制御する。また、全体の明るさ情報S3が瞬時に暗くなった時には、光源11をゆっくり暗くするように制御をする。
通常、ユーザ3の目の瞳孔の収縮する速度は、拡張する速度よりも遅い。そのため、遅延時間を調整することによって、ユーザ3の目の瞳孔の収縮速度および拡張速度に合わせて、画像表示光の明るさが変化する速度を調整する。これによって、全体の明るさ情報S3が瞬時に暗くなった時に、ユーザ3の画像の視認性の低下を抑制することができる。
この遅延時間の調整機能は、データ変換部17A以外のブロックに備えられてもよい。例えば、波形生成部18、光源駆動回路15、又は計算部13は、この遅延時間の調整機能を備えてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1にフィルタを追加したものである。以下、実施の形態1の車両用表示装置1からの相違点について説明する。また、実施の形態1の車両用表示装置1と同一または対応する要素には同一の符号を付与して、その説明を省略する。
なお、実施の形態1と同じ構成要素の構成、機能又は動作等は、実施の形態2で説明を省いた場合でも、実施の形態1の記載を代用する。また、実施の形態2の中で説明した、実施の形態1に関する記載は、実施の形態1の説明として用いる。
図7は車両用表示装置1の表示制御部9Aの構成図である。表示制御部9Aは、センサ6,7、及び信号処理モジュール8Aを備える。信号処理モジュール8Aは、計算部13、制御部14、およびフィルタ19,20を備える。信号処理モジュール8Aは、光源駆動回路15を備えることができる。
フィルタ19,20は、信号処理を行う。フィルタ19,20は、例えば、フィルタ回路である。フィルタ19は、センサ6からの第1領域の明るさ情報S1に対して、フィルタリング処理を行う。フィルタ19は、信号S11を計算部13に出力する。フィルタ20は、センサ7からの第2領域の明るさ情報S2に対して、フィルタリング処理を行いう。フィルタ20は、信号S21を計算部13に出力する。
計算部13は、信号S11と信号S21とから、全体の明るさ情報S3を算出する。信号S11は、フィルタリングされた車外の明るさ情報である。信号S21と、フィルタリングされた車内の明るさ情報である。
フィルタ19,20は、例えば、時間変化に対してフィルタリングを行う。フィルタ19,20は、例えば、ローパスフィルタである。フィルタ19,20は、入力値の一時的な変動を出力値に反映させない。フィルタ19,20は、例えば、入力値が変化した状態が時間t0より長く継続した場合には、出力値を入力値と同じ値にする。一方、入力値が変化した状態が時間t0に満たない場合には、出力値は入力値に完全には追従しない。この場合、出力値は、入力値の変化より変動は小さくなる。
フィルタ19,20を、例えば、一般的なFIR(Finite Impulse Response)フィルタとする。フィルタ19,20のタップ数をMとする。フィルタ19,20は、M個の加算器、M個の乗算器およびM個の遅延器で構成される。入力Xは、加算器、乗算器および遅延器を通過して出力Yとなる。n番目のサンプリング時の出力値y[n]と入力値x[n]との関係は、以下のように表せる。
Figure 2018138394
このとき、M個の遅延器における遅延時間の合計値を時間t0とする。また、乗算器の係数hmの和を1とする。これによって、入力Xの値が時間t0以上一定の場合に、出力Yは入力Xと同じ値となる。
図8は、フィルタ19の処理例を示す説明図である。図8は、第1領域の明るさ情報S1と、信号S11とを示している。第1領域の明るさ情報S1は、フィルタ19への入力信号である。信号S11は、フィルタ19からの出力信号である。図8において、縦軸は明るさを示す照度I[lx]であり、横軸は時間t[msec]である。情報S1および信号S11の信号値は、明るさを示す照度I[lx]に対応している。つまり、縦軸は、情報S1および信号S11の信号値を示している。
入力信号S1に変化があると、出力信号S11は入力信号S1に少し遅れて追従する。入力信号S1が時間t0以上一定の値を維持すると、出力信号S11は入力信号S1と同じ値となる。そのため、入力信号S1が一時的に大きな値となった場合に、出力信号S11は入力信号S1と比べて小さな値をとる。フィルタ20は、フィルタ19と同様の動作を行う。
これによって、センサ6,7で検出された明るさ情報S1,S2が時間t0より短い変化の場合には、光源11の投射光強度の変化は、明るさ情報S1,S2の変化に対して小さくなる。そのため、瞬間的に日が射したときに、または一時的に影になったときに、明るさ情報S1,S2の変動は大きくなる。しかし、画像表示光の輝度は大きく変動しない。つまり、画像表示光の輝度の変動は、明るさ情報S1,S2の変動に比べて小さい。このように、ローパスフィルタリング処理をすることで、虚像12のチラつきを抑制することができる。
フィルタ19,20の特性を示す時間t0をそれぞれ異なる長さ(時間幅)としてもよい。時間t0を短くすることで、センサ6,7の検出した明るさに対して、画像表示光の輝度を速く追従させることができる。時間t0を長くすることで、センサ6,7の検出した明るさに対して、画像表示光の輝度を遅く追従させることができる。
この特性を用いて、車内の明るさの変化には、画像表示光の輝度に速く追従させる。一方で、車外の明るさの変化には、画像表示光の輝度に遅く追従させる。そして、画像表示光の輝度を変化させない。一般的に、車内の明るさの変化よりも車外の明るさの変化の方が頻繁に発生する。このため、このような設定にすることが望ましい。しかし、車外の明るさの変化に速く追従させ、車内の明るさの変化に遅く追従させることも可能である。このように、ユーザ3の視認性の低下を抑制するように、フィルタの設定を行うことができる。
フィルタ19,20は、例えば、光の強度変化に対してフィルタリングを行う。フィルタ19,20は、例えば、入力値の微小な変動を出力値に反映させない。フィルタ19,20は、入力値の変化が大きい場合には、出力値を入力値に追従させる。そのため、センサ6,7から入力される明るさ情報の変化量が小さい場合には、フィルタ19,20の出力を変化させない。センサ6,7から入力される明るさ情報の変化量が大きい場合には、フィルタ19,20の出力を入力値に対応して変化させる。このようなフィルタリング処理を、ここではノイズキャンセリング処理と呼ぶ。
例えば、木漏れ日などによる微小な明るさの変化が入力されている場合には、車両表示装置1は、画像表示光の輝度を入力値に追従させない。これによって、虚像12のちらつきを抑制することができる。
さらに、フィルタ19とフィルタ20とを異なる特性にしてもよい。一般的に、車外の明るさの変化は、車内の明るさの変化よりも大きい。そのため、車外の明るさの変化に対して、画像表示光の輝度の追従性を向上させる。一方、車内の明るさの変化に対して、画像表示光の輝度の追従性を低下させる。そして、画像表示光の輝度を一定に保つ。こうすることで、ユーザ3の視認性の低下を抑制することができる。
また、フィルタ19,20は、時間変化および光の強度変化の両方に対してフィルタリングを行っても良い。こうすることで、明るさの一時的な変動と、明るさの小さな変動とに対して、画像表示光の輝度を一定に保つことができる。これによって、虚像12の輝度のちらつきが抑えられる。そして、ユーザ3の視認性の低下を抑制することができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1及び実施の形態2に撮影機能を追加したものである。以下、実施の形態1及び実施の形態2の車両用表示装置1からの相違点について説明する。また、実施の形態1及び実施の形態2の車両用表示装置1と同一または対応する要素には同一の符号を付与して、その説明を省略する。
図9は車両用表示装置1の表示制御部9Bの構成図である。表示制御部9Bは、センサ6,7、信号処理モジュール8B、画像撮影部24を備える。信号処理モジュール8Bは、計算部13、制御部14A、および画像解析部25を備える。信号処理モジュール8Bは、光源駆動回路15を備えることができる。
画像撮影部24は、例えば、撮影機器である。画像撮影部24は、例えばカメラなどである。画像撮像部24は、ユーザ3の顔を含む画像を撮影する。画像撮影部24は、撮影した画像を、画像情報S6として出力する。画像情報S6は、画像解析部25に入力される。画僧撮影部24は、第3のセンサである。
画像解析部25は、画像の解析処理を行う。画像解析部25は、画像情報S6の解析を行う。画像解析部25は、ユーザ3の瞳孔の大きさを検出する。画像解析部25は、制御信号S7を、制御部14Aに出力する。制御信号S7は、画像解析部25が検出した瞳孔の大きさ情報を含んでいる。
制御部14Aは、制御信号S7を用いて、全体の明るさ情報S3を補正する。制御部14Aは、補正された全体の明るさ情報S3を制御信号S4に変換する。制御信号S4は、光源駆動回路15を制御するための信号である。制御部14Aは、制御信号S4を光源駆動回路15に出力する。
制御部14Aの構成は、実施の形態1の変形例1で示した図5の構成と同じである。データ変換部17Aは、制御信号S7に含まれる瞳孔の大きさ情報を用いて、全体の明るさ情報S3を補正する。そして、データ変換部17Aは、補正された全体の明るさ情報S3を制御信号S31に変換する。制御信号S31は、光源11の輝度特性に対応した信号である。
例えば、瞳孔の大きさが収縮した状態の場合には、データ変換部17は、光源11の輝度を明るくするように補正する。瞳孔の大きさが拡張した状態の場合には、データ変換部17Aは、光源11の輝度を抑制するように補正する。
図10は、制御部14Aにおける補正処理の一例を示す説明図である。実線は、制御部14Aに入力される全体の明るさ情報S3である。点線は、全体の明るさ情報S3に対して補正処理を行った信号S301である。図10において、縦軸は明るさを示す照度I[lx]であり、横軸は時間t[msec]である。情報S3および信号S301の信号値は、明るさを示す照度I[lx]に対応している。つまり、縦軸は情報S3および信号S301の信号値を示している。
例えば、制御部14Aに入力される全体の明るさ情報S3が、一旦明るくなった後に、もとの明るさに戻るとする。図10では、明るさ情報S3は、値S3aから値S3bに変化している。その後、明るさ情報S3は、値S3bから値S3aに変化している。明るさ情報S3の信号波形は、矩形形状である。
データ変換部17Aは、瞳孔の大きさ情報を用いて、入力された全体の明るさ情報S3の明るさレベルを補正する。例えば、周囲が瞬時に明るくなった場合には、瞳孔は時間をかけて収縮する。そのため、データ変換部17Aは、瞳孔の収縮の割合に応じて、全体の明るさ情報S3を補正する。
図10では、明るさ情報S3が値S3aから値S3bに変化した後に、データ変換部17Aは瞳孔の大きさに基づいて、信号S301を値g5に補正している。同様に、全体の明るさ情報S3が値S3bから値S3aへ瞬時に暗くなった後に、データ変換部17Aは、瞳孔の大きさに基づいて、信号S301を値g6に補正している。通常、瞳孔の収縮する速度は、瞳孔の拡張する速度よりも速い。
このように、車両用表示装置1は、ユーザ3の目の瞳孔の収縮及び瞳孔の拡張に合わせて、虚像12の輝度を調整する。つまり、車両用表示装置1は、ユーザ3の目の瞳孔の状態に合わせて、虚像12の輝度を調整する。または、車両用表示装置1は、瞳孔の収縮の速度および拡張の速度に合わせて、虚像12の輝度を調整する。このため、異なるユーザ3の場合でも、ユーザ3に適した輝度の虚像12を表示することができる。これによって、ユーザ3の視認性の低下を抑制することができる。
また、画像撮影部24は、撮影時に明るさを検出することも可能である。そのため、画像撮影部24にセンサ7の役割を持たせてもよい。つまり、センサ7の代わりに画像撮影部24は、第2領域の明るさ情報S2を出力してもよい。このように、画像撮影部24は、第2領域の明るさ情報S2と画像情報S6とを出力する。つまり、画像撮影部24を用いることによって、センサ7を使用しない構成も可能である。
画像解析部25を備えた信号処理モジュール8Bは、信号処理モジュール8Aのフィルタ19,20を備えていても良い。これによって、実施の形態2の効果も得ることができる。
さらに、画像解析部25は、入力された画像情報S6を解析する。そして、画像解析部25は、ユーザ3の年齢を推定する。画像解析部25で推定された年齢の情報は、瞳孔の大きさ情報とともに、制御信号S7に含められる。瞳孔の大きさ情報と年齢の情報とを含んだ制御信号S7は、制御部14Aに出力される。
制御部14Aは、ユーザ3の瞳孔の大きさ情報及び年齢の情報に基づいて、全体の明るさ情報S3を補正する。制御部14Aは、補正された全体の明るさ情報S3を、制御信号S4に変換する。そして、制御部14Aは、制御信号S4を光源駆動回路15に出力する。制御信号S4は、光源駆動回路15を制御する信号である。
制御部14Aは、加齢による涙の分泌量低下、またはピント調節性能の低下などを考慮した制御をすることができる。制御部14Aは、画像表示光の輝度をゆっくり変化させることで、ユーザ3の感じるまぶしさ又はかすみを抑制することができる。
まず、車両用表示装置1は、瞳孔の大きさ情報を用いて、全体の明るさ情報S3の明るさレベルを補正する。そして、車両用表示装置1は、年齢情報を用いて、補正された明るさ情報S3の明るさの変化する速度を制限する。
また、加齢による視認性低下を考慮して、車両用表示装置1は画像表示光の輝度を高くしてもよい。まず、例えば、車両用表示装置1は、瞳孔の大きさに基づいて、全体の明るさ情報S3の明るさの補正値を算出する。そして、車両用表示装置1は、年齢の情報に基づいて、明るさ情報S3の補正値の変化する速度に制限をかける。そして、車両用表示装置1は、明るさ情報S3の変化時間を修正する。
つまり、ユーザ3が高年齢であるほど、画像表示光の輝度の変化時間が長くなるように、制御部14Aは、補正値を修正する。また、年齢の情報によって、制御部14Aは、明るさを補正してもよい。つまり、高年齢であるほど、明るさが明るくなるように、制御部14Aは、補正値を修正する。
図11は、制御部14Aにおける補正処理の一例を示す説明図である。図11は、瞳孔の大きさによって補正を行った図10と同じである。図11を用いて、瞳孔の大きさ情報に加えて年齢情報を使用した場合の明るさ情報S3の補正を示す。
例えば、変化時間t5、t6は長くする。その際、明るさの値g5は低く、明るさの値g6は高くなるように修正される。また、明るさの値g7を値S3bよりも高くする。こうすることで、全体の明るさ情報S3をゆっくりと変化させて、最終的な明るさの値を高くする。
これによって、ユーザ3が高齢者である場合に、虚像12の視認性を高めることができる。年齢による補正方法は、この方法に限らない。
このように制御することで、ユーザ3の目の瞳孔の収縮速度および瞳孔の拡張速度に合わせて画像表示光の輝度を調整できる。また、ユーザ3の年齢に応じて画像表示光の輝度を調整することができる。これによって、ユーザ3は視認性の良い虚像12を得ることができる。また、ユーザ3の瞳孔の状態及び年齢によって画像表示光の輝度を調整するため、異なるユーザ3の場合でも、ユーザ3に適した視認性の良い画像を得ることができる。
この画像解析部25を備えた信号処理モジュール8Bは、信号処理モジュール8Aのフィルタ19,20を備えても良い。これによって、実施の形態2の効果も得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態3の撮影機能で虚像の明るさを制御するものである。以下、実施の形態1から3の車両用表示装置1からの相違点について説明する。また、実施の形態1及び実施の形態2の車両用表示装置1と同一または対応する要素には同一の符号を付与して、その説明を省略する。
図12は車両用表示装置1の表示制御部9Cの構成図である。表示制御部9Cは、信号処理モジュール8C、画像撮影部24を備える。信号処理モジュール8Cは、制御部14C、および画像解析部25を備える。信号処理モジュール8Cは、光源駆動回路15を備えることができる。
画像撮像部24は、撮影した画像を、画像情報S6として出力する。画像解析部25は、画像情報S6からユーザ3の瞳孔の大きさを検出する。画像解析部25は、制御信号S7を、制御部14Cに出力する。制御信号S7は、画像解析部25が検出した瞳孔の大きさ情報を含んでいる。
図13は、制御部14Cの構成図である。制御部14Cは、データ変換部17C、及び波形生成部18を備える。
データ変換部17Cは、画像解析部25から、制御信号S7を受け取る。制御信号S7は、ユーザ3の瞳孔の大きさを含む信号を含んでいる。
ユーザ3の瞳孔の大きさは、車外の明るさと車内の明るさによって決定する。さらに、ユーザ3の視線の先が車外である場合、瞳孔の大きさは車内の明るさよりも車外の明るさの影響を受ける。そのため、ユーザ3の瞳孔の大きさは、全体の明るさ情報S3と関連がある。ユーザ3の瞳孔が大きい場合、全体の明るさ情報S3は暗い。ユーザ3の瞳孔が小さい場合、全体の明るさ情報S3は明るい。
データ変換部17Cは、制御信号S7を用いて、全体の明るさ情報S3に準ずる値を生成する。データ変換部17Cは、全体の明るさ情報S3に準ずる値を、制御信号S31に変換する。制御信号S31は、光源11の輝度特性に対応した制御信号である。
波形生成部18は、制御信号S31を基に、制御信号S4を生成する。制御信号S4は、光源駆動回路15に対応した制御信号である。制御部14Cは、制御信号S4を光源駆動回路15に出力する。
つまり、車両用表示装置1は、ユーザ3の目の瞳孔の大きさに対応して、虚像12の輝度を調整する。このため、異なるユーザ3の場合でも、ユーザ3に適した輝度の虚像12を表示することができる。これによって、ユーザ3の視認性の低下を抑制することができる。
さらに、実施の形態3のように、画像解析部25で年齢を推定してもよい。画像解析部25で推定された年齢を用いて、虚像12の輝度を補正することも可能である。
また、以上のように本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限るものではない。
1 車両用表示装置、 2 アイボックス、 3 ユーザ、 4 反射部材、 5 凹面ミラー、 6 7 センサ、 8 8A 8B 信号処理モジュール、 9 9A 9B 9C 表示制御部、 10 表示デバイス、 11 光源、 12 虚像、 13 計算部、 14 14A 14C 制御部、 15 光源駆動回路、 17 17A 17C データ変換部、 18 波形生成部、 19 20 フィルタ、 24 画像撮影部、 25 画像解析部、 41 運転台、 42 主幹制御器、 71 72 73 74 画像表示光、 81 91 方向、 S1 S2 S3 明るさ情報、 S4 S5 制御信号、 S6 画像情報、 S7 制御情報 S10 S11 S20 S21 S30 信号、 S31 制御信号、 S301 信号。

Claims (23)

  1. 虚像を表示する車両に用いられる表示装置において、
    前記虚像の背景となる車外の明るさと車内の明るさとの両方の明るさを用いて、前記虚像の明るさを算出することを特徴とする車両に用いられる表示装置。
  2. 前記車外の明るさを前記車内の明るさのよりも重み付けを大きくすることを特徴とする請求項1記載の車両に用いられる表示装置。
  3. 前記車外の明るさと前記車内の明るさとの加算平均を用いて、前記虚像の明るさを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両に用いられる表示装置。
  4. 算出された前記虚像の明るさに基づき、前記虚像を投射する画像表示光の光強度を調整することを特徴する請求項1から3のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  5. 前記車外の明るさを検出する第1のセンサと、
    前記車内の明るさを検出する第2のセンサとを
    備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  6. 前記虚像の明るさを算出する計算部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  7. 前記画像表示光の光強度を調整する制御部を
    備えることを特徴とする請求項4に記載の車両に用いられる表示装置。
  8. 前記第1のセンサが明るさを検知する範囲と、前記第2のセンサが明るさを検知する範囲とが重ならないことを特徴とする請求項5に記載の車両に用いられる表示装置。
  9. 前記第2のセンサは、前記車両の運転者の顔の明るさを検出することを特徴とする請求項5に記載の車両に用いられる表示装置。
  10. 前記計算部は、前記車外の明るさの時間的変化と前記車内の明るさの時間的変化とに対して、ローパスフィルタリング処理をして、前記虚像の明るさを算出することを特徴とする請求項6に記載の車両に用いられる表示装置。
  11. 前記計算部は、前記車外の明るさと前記車内の明るさとに対して、ノイズキャンセリング処理をして、前記虚像の明るさを算出することを特徴とする請求項6又は10に記載の車両に用いられる表示装置。
  12. 前記車両の運転者の顔を撮影する第3のセンサと、
    前記顔の画像からを瞳孔の大きさを検出する画像解析部とを備え、
    前記瞳孔の大きさに応じて前記虚像の明るさを補正することを特徴とする請求項5、8、9のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  13. 前記第2のセンサは前記車両の運転者の顔を撮影し、
    前記顔の画像からを瞳孔の大きさを検出する画像解析部とをさらに備え、
    前記瞳孔の大きさに応じて前記虚像の明るさを補正することを特徴とする請求項5、8、9のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  14. 車両運転者の瞳孔の大きさから前記車外の明るさと前記車内の明るさとの両方の明るさを推定することを特徴とする請求項1に記載の車両に用いられる表示装置。
  15. 前記瞳孔の大きさに基づき、前記虚像を投射する画像表示光の光強度を調整することを特徴する請求項14に記載の車両に用いられる表示装置。
  16. 前記車両の運転者の顔を撮影する第3のセンサを
    備えることを特徴とする請求項14又は15に記載の車両に用いられる表示装置。
  17. 前記顔の画像からを瞳孔の大きさを検出する画像解析部を
    備えることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  18. 前記画像表示光の光強度を調整する制御部を備えることを特徴とする請求項15に記載の車両に用いられる表示装置。
  19. 前記画像解析部は前記車両運転者の画像から年齢を推定し、
    前記年齢に応じて前記画像表示光の光強度を補正することを特徴とする請求項12、13、17のいずれか1項に記載の車両に用いられる表示装置。
  20. 前記制御部は、前記画像表示光の光強度に対して、時間変化量を制限する補正を行うことを特徴とする請求項7又は18に記載の車両に用いられる表示装置。
  21. 前記制御部は、前記画像表示光の光強度の時間変化量を制限する場合に、前記画像表示光が明るくなる場合に比べて暗くなる場合の方が時間変化量を小さくするように制限することを特徴とする請求項20記載の車両に用いられる表示装置。
  22. 虚像が表示される車外の明るさを検出する第1のセンサと、
    車内の明るさを検出する第2のセンサと、
    前記車外の明るさと前記車内の明るさとから虚像の明るさを算出する計算部と、
    算出された前記虚像の明るさに基づき、前記虚像を投射する画像表示光の光強度を調整する制御部とを備え、
    前記車外の明るさを前記車内の明るさよりも重み付けを大きくすることを特徴とする車両に用いられる表示制御装置。
  23. 虚像を表示する車両に用いる表示装置において、
    前記虚像の背景となる車外の明るさを検出する工程と、
    車内の明るさを検出する工程と、
    前記車外の明るさと前記車内の明るさとから前記虚像の明るさを算出する工程と、
    算出された前記虚像の明るさに基づき、前記虚像を投射する画像表示光の光強度を調整する工程とを備え、
    前記車外の明るさを前記車内の明るさより重み付けを大きくすることを特徴とする車両に用いられる表示制御方法。
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