JP2018136580A - カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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哲夫 上杉
俊輔 浦谷
Shunsuke Uratani
俊輔 浦谷
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Toru Oguma
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隆人 上野
誠 林田
Makoto Hayashida
誠 林田
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Fumito Nonaka
文人 野中
将大 末次
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恭行 江上
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剛史 尾崎
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広幸 宗次
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太刀夫 河井
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Abstract

【課題】画像形成装置本体内で感光体ドラムの重力方向上側が露出する構成のカートリッジを複数一体的に引き出す構成において、カートリッジの着脱時にユーザが感光体ドラムに触れて損傷させる恐れがなく、かつ小型化を実現した電子写真画像形成装置を提供する。【解決手段】軸受部材はドラムシャッタの開閉動作をガイドするガイド溝を有し、ドラムシャッタは、ガイド溝にガイドされる被ガイド突起を有し、ガイド溝の閉方向における先端にガイド溝と連なり、被ガイド突起をガイド溝より重力方向上側に規制する溝形状であるストッパと、被ガイド突起をストッパに向かう方向に付勢する付勢手段を有する。【選択図】図12

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジ等に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置において、画像形成に関わる回転体としての感光体ドラムや現像ローラなど要素をカートリッジとして一体化し、画像形成装置本体(以下、装置本体)へ着脱可能とした構成が知られている。このような構成では、カートリッジ内の感光体ドラムを回転させるために装置本体から駆動力を受ける構成が多くの装置で採用されている。
例えば、特許文献1には、カップリング部材が、駆動力を受ける駆動力受け部を、移動可能に支持する支持部を有し、その外周面に凹部を備える駆動軸を備える画像形成装置本体に駆動受け部が係合することで駆動力を伝える構成が知られている(特許文献1参照)。
また、略水平方向に並んで複数のカートリッジを着脱可能にした電子写真画像形成装置においては、カートリッジの着脱を容易にするため、複数のカートリッジを一体的に引き出す構成が提案されている(特許文献2参照)。
また、画像形成装置本体内において、カートリッジの感光体ドラムが重力方向上側に中間転写ベルトと当接可能となるための露出部を有する構成も知られている(特許文献1参照)。
特開2017―142473号公報 特開平5−173375号公報
本発明の目的は、上述の従来技術を発展させることである。
すなわち、画像形成装置本体内で感光体ドラムの重力方向上側が露出する構成のカートリッジを複数一体的に引き出す構成における課題を解決しようとするものである。具体的には、カートリッジの着脱時にユーザが感光体ドラムに触れて損傷させる恐れがなく、かつ小型化を実現した電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムを回転可能に保持する軸受部材と、
前記感光体ドラムの露出部を覆うドラムシャッタと、
前記ドラムシャッタに取付けられ、その回動動作で前記ドラムシャッタを開閉するドラムシャッタと、
前記ドラムシャッタを閉方向に付勢するドラムシャッタバネと、を有するプロセスカートリッジにおいて、
前記軸受部材は、前記ドラムシャッタの開閉動作をガイドするガイド溝を有し、
前記ドラムシャッタは、ガイド溝にガイドされる被ガイド突起を有し、
前記ガイド溝の閉方向における先端にガイド溝と連なり、前記被ガイド突起をガイド溝より重力方向上側に規制する溝形状であるストッパと、
前記被ガイド突起を前記ストッパに向かう方向に付勢する付勢手段と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置本体内で感光体ドラムの重力方向上側が露出する構成のカートリッジを複数一体的に引き出す構成において、着脱時にユーザが感光体ドラムに触れて損傷させる恐れがなく、かつ小型化を実現することができる。
実施例1に係る電子写真画像形成装置の全体構成図 実施例1に係るプロセスカートリッジの画像形成装置内における斜視図 実施例1に係るプロセスカートリッジの断面図 実施例1に係るプロセスカートリッジの画像形成装置内における斜視図 実施例1に係るプロセスカートリッジの断面図 実施例1に係るプロセスカートリッジをZ1方向より見た図 実施例1に係る感光体ドラムユニットをZ1方向より見た図と断面図 実施例1に係る画像形成装置本体の本体駆動軸の説明図 実施例1に係る現像ユニット4の断面図 実施例1に係る画像形成装置本体の現像側本体駆動軸の説明図 実施例1に係る画像形成装置本体へのプロセスカートリッジの装着を説明する斜視図 実施例1に係る画像形成装置本体へのカートリッジの装着動作の説明断面図 実施例1に係るドラムシャッタユニットの装着動作の説明断面図 実施例1に係る本体駆動軸101へのカップリング部材28の装着動作の説明断面図 実施例1に係る本体駆動軸101へのカップリング部材28の装着動作の説明断面図 実施例1に係るドラムシャッタユニット50の斜視図 実施例1に係るシャッタアーム53の斜視図 実施例1に係るドラムユニット軸受部材39LをZ1方向より見た図 実施例1に係る現像ユニット4の別の形態を示す断面図 実施例1に係る画像形成装置本体100の別の形態を示す全体構成図 実施例2に係る画像形成装置の全体構成図 実施例2に係るカートリッジBを着脱するために開閉扉13を開いた装置本体Aの斜視図 実施例2に係るカートリッジBを着脱するために開閉扉13を開きトレイ18を引き出した状態の装置本体AとカートリッジBの斜視図 実施例2に係る開閉扉13を開きトレイ18を引き出した状態で、カートリッジBを着脱している際の装置本体A及びカートリッジBの斜視図 実施例2に係るカートリッジBを装置本体Aに装着動作の説明断面図 実施例3に係る電子写真画像形成装置の断面説明図 実施例3に係るプロセスカートリッジの断面説明図 実施例3に係るプロセスカートリッジの斜視説明図 実施例3に係るプロセスカートリッジの組み立て方法を示した斜視説明図 実施例3に係る駆動伝達部の斜視説明図 実施例3に係る駆動伝達部の動作を示した説明図 実施例3に係る駆動伝達部の斜視説明図 実施例4に係る電子写真画像形成装置の概略断面図 実施例4に係るプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図 実施例4に係る画像形成装置内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図 実施例4に係るプロセスカートリッジの全体像を示す分解斜視図 実施例4に係る現像剤補給カートリッジの構成を示す概略斜視図 実施例5に係る画像形成装置の側面断面図 実施例5に係る画像形成装置の斜視図 実施例5に係るプロセスカートリッジの断面図 実施例5に係るプロセスカートリッジの分解斜視図 実施例5に係るプロセスカートリッジの分解斜視図 実施例5に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例5に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例5に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例5に係る感光体ドラムの斜視図 実施例5に係る本体側駆動伝達部材の断面図 実施例5に係る駆動側フランジの断面図 実施例6に係る画像形成装置の概略断面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの概略断面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例6に係る感光体ドラムの斜視図 実施例6に係る本体側駆動伝達部材の断面図 実施例6に係る駆動側フランジの断面図 実施例6に係る画像形成装置の斜視図 実施例6に係るプロセスカートリッジの画像形成装置本体への装着過程を示す断面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例6に係るプロセスカートリッジの側面図 実施例7に係る電子写真画像形成装置の概略断面図 実施例7に係るプロセスカートリッジの概略断面図 実施例7に係るプロセスカートリッジの分解斜視図 プロセスカートリッジの装着過程を示す概略断面図 実施例7に係る駆動側フランジ、および、本体側駆動伝達部材を示す概略斜視図 実施例7に係る駆動側フランジ、および、本体側駆動伝達部材の係合過程を示す概略断面図 実施例7に係る駆動側フランジ、および、本体側駆動伝達部材の係合状態を示す概略断面図 実施例7に係る現像ユニットと感光体ドラムの当接離間状態を示す概略図 実施例8に係る電子写真画像形成装置の概略断面図 実施例8に係るプロセスカートリッジの概略断面図 実施例8に係るプロセスカートリッジの分解斜視図及び概略断面図 実施例8に係る駆動伝達部の姿勢を示す概略側面図 実施例8に係る電子写真画像形成装置の概略斜視図及び概略断面図 実施例8に係るプロセスカートリッジの装着過程を示す概略断面図及び概略側面図 実施例8に係る電子写真画像形成装置の概略断面図 実施例8に係るプロセスカートリッジの単色印字モードからフルカラー印字モードへ状態変化の過程を示す概略側面図 実施例9における画像形成装置の側断面図 図77の画像形成装置のプロセスカートリッジ部分の拡大断面図 画像形成装置本体及びプロセスカートリッジの斜視図 プロセスカートリッジの構成を説明する分解斜視図 プロセスカートリッジを構成するクリーニングユニットの構成を説明する分解斜視図 プロセスカートリッジを構成するク現像ユニットの構成を説明する分解斜視図 実施例9におけるプロセスカートリッジの斜視図 実施例9におけるトナーカートリッジに関する説明図 実施例9におけるトナーカートリッジの挿入開始時を示す説明図 実施例9におけるトナーカートリッジの挿入完了時を示す側面図 実施例9におけるトナーカートリッジの挿入完了時を示す側面図 実施例9におけるトナーカートリッジの装着回転途中を示す説明図 実施例9におけるトナーカートリッジの装着回転完了時を示す説明図 実施例9におけるプロセスカートリッジの装着完了時を示す斜視図 実施例9におけるトナーカートリッジの装着過程を示す斜視図 実施例10における画像形成装置の側断面図 実施例11における画像形成装置の側断面図 実施例12における画像形成装置の側断面図 実施例13における画像形成装置の側断面図 実施例14における画像形成装置の側断面図 実施例15における画像形成装置本体の側断面図 実施例15における画像形成装置本体の側断面図 実施例16における画像形成装置本体の側断面図 実施例17に係る、画像形成装置の側断面図 実施例17に係る、プロセスカートリッジ、トナーカートリッジの側断面図 実施例17に係る、現像ユニットの駆動側分解斜視図 実施例17に係る、現像ユニットの非駆動側分解斜視図 実施例17に係る、ドラムユニットの斜視図 実施例17に係る、プロセスカートリッジの分解斜視図 実施例17に係る、プロセスカートリッジの斜視図 実施例17に係る、トナーカートリッジに関する説明図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの挿入開始時を示す説明図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの挿入途中時を示す側面図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの挿入完了時を示す側面図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの挿入完了時を示す説明図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの装着回転途中を示す説明図 実施例17に係る、プロセスカートリッジに対するトナーカートリッジの装着回転完了時を示す説明図 実施例17に係る、画像形成装置本体に対するプロセスカートリッジの取出しを示す斜視図 実施例17に係る、画像形成装置本体に対するプロセスカートリッジの装着を示す斜視図 実施例18に係る、画像形成装置の側断面図 実施例18に係る、ドラムユニット、現像カートリッジの側断面図 実施例18に係る、現像カートリッジの駆動側分解斜視図 実施例18に係る、現像カートリッジの非駆動側分解斜視図 実施例18に係る、ドラムユニットの分解斜視図 実施例18に係る、画像形成装置本体に対する現像カートリッジの装着を示す斜視図 実施例18に係る、画像形成装置本体に対する現像カートリッジの装着する過程を示す駆動側側面図 実施例18に係る、駆動側スイングガイドの斜視図 実施例19に係る、画像形成装置の側断面図 実施例19に係る、ドラムカートリッジの分解斜視図 実施例19に係る、ドラムカートリッジに対する現像カートリッジの装着を示す斜視図 実施例19に係る、ドラムカートリッジに対する現像カートリッジの装着過程を示す駆動側側面図 実施例19に係る、駆動側ドラム軸受の斜視図 実施例19に係る、ドラムカートリッジに対する現像カートリッジの取り出しを示す斜視図 実施例19に係る、画像形成装置本体に対するドラムカートリッジの装着を示す斜視図 実施例19に係る、画像形成装置本体に対するドラムカートリッジの装着を示す駆動側側面図 実施例19に係る、画像形成装置本体に対するドラムカートリッジの取り出しを示す斜視図 実施例20に係る画像形成装置全体の模式的断面図 実施例20に係る画像形成装置における引き出しユニットを引き出した状態を示す模式的断面図 実施例20に係るプロセスカートリッジ及びトナー収容ユニットの模式断面図 実施例20に係るプロセスカートリッジにトナー収納ユニットを組付ける際の模式断面図 実施例20に係る画像形成装置の装置本体の引き出し部材の装着部にプロセスカートリッジ及びトナー収容ユニットを装着するときの様子を示す模式断面図 実施例20に係る現像カートリッジを示す斜視図 実施例20に係るプロセスカートリッジを示す斜視図 実施例20に係るプロセスカートリッジ及びトナー収容カートリッジを引き出しユニット(引き出し部材)に装着する様子を示す斜視図 実施例20に係るプロセスカートリッジを引き出しユニット(引き出し部材)に装着する様子を示す斜視図 実施例20に係る画像形成装置の装置本体における引き出し部材の装着部を示す斜視図 実施例20に係る画像形成装置における引き出しユニットの斜視図 実施例20に係る画像形成装置における引き出しユニットの斜視図 実施例20に係る画像形成装置における引き出し部材に装着されたプロセスカートリッジにトナー収容ユニットを組付ける時の様子を示す模式断面図 実施例20に係る画像形成装置の装置本体における引き出し部材にプロセスカーリッジが装着された状態でトナー収容ユニットを装着する様子を示す斜視図 実施例21に係る画像形成装置全体の模式断面図 実施例21に係る画像形成装置の装置全体における引き出し部材のカートリッジ装着部を示す斜視図 実施例21に係る引き出し部材に装着可能なトナー収容カートリッジを示す斜視図 実施例22に係る画像形成装置の模式断面図 実施例22に係る画像形成装置における引き出し部材にプロセスカートリッジと現像カートリッジを装着する様子を示す模式断面図 実施例22に係る感光体カートリッジを示す斜視図 実施例22に係る現像カートリッジを示す斜視図 実施例22に係る画像形成装置における引き出しユニットの斜視図 実施例22に係る画像形成装置における引き出しユニットの斜視図 実施例23に係る感光体カートリッジを示す斜視図 実施例23に係る現像カートリッジを示す斜視図 実施例23に係る感光体カートリッジに現像カートリッジを装着するときを示す模式断面図 実施例24に係るブラック色を収容するカートリッジが他の色のカートリッジ装着部に入っている状態における画像形成装置全体の模式断面図 実施例24に関わる中間転写ベルトを使用する画像形成装置全体の模式断面図 実施例24に関わる中間転写ベルトを使用する画像形成装置において、トナー収容ユニットを装着する際の画像形成装置の模式断面図 実施例24に関わる中間転写ベルトを使用する画像形成装置において、引き出し部際に装着されている感光体ユニットに現像ユニットを装着する状態を示す画像形成装置の模式断面図 実施例24に関わる中間転写ベルトを使用する画像形成装置において、ブラック色の収容量が大きいサイズの現像ユニットを示す画像形成装置の模式断面図 実施例25に係る画像形成装置全体の模式的断面図 実施例25に係る画像形成装置全体の前トビラを開けて引き出し部材を引いた時の模式断面図 実施例25に係るプロセスカートリッジの模式断面図 実施例25に係る画像形成装置の装置本体の引き出し部材の装着部を示す斜視図 実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材の斜視図 実施例25に係る画像形成装置における図5とは別方向から見たときの引き出し部材の斜視図 実施例25に係るプロセスカートリッジを示す斜視図 実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材にプロセスカートリッジを装着する時の斜視図 実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材にプロセスカートリッジを装着する時の図248とは別方向から見たときの斜視図 実施例25に係るプロセスカートリッジの感光体カートリッジを示す斜視図 実施例25に係るプロセスカートリッジの現像カートリッジを示す斜視図 実施例25に係る感光体カートリッジに現像カートリッジを装着する様子を示す模式断面図 実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材に感光体カートリッジと現像カートリッジを別々に装着する様子を示す斜視図 実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材に先の感光体カートリッジが装着されている状態において現像カートリッジを装着する時の様子を示す斜視図 実施例25に関わる中間転写ベルトを使用する画像形成装置において、引き出し部際に装着されている感光体ユニットに現像ユニットを装着する状態を示す画像形成装置の模式断面図 実施例26に係るプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの断面図 実施例26に係る電子写真画像形成装置の画像形成装置本体及びプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの断面図 実施例26に係るプロセスカートリッジのクリーニング容器内部の断面図 実施例26に係る電子写真画像形成装置の開閉扉を開いた状態の画像形成装置本体の斜視図 実施例26に係る電子写真画像形成装置の開閉扉を開き、トレイを引き出した状態のプロセスカートリッジにトナーカートリッジを装着する際の斜視図 実施例26に係る電子写真画像形成装置の開閉扉を開き、トレイを引き出した状態で、トレイにプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジを着脱する際の画像形成装置本体及びプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの斜視図 実施例26に係る電子写真画像形成装置本体にプロセスカートリッジが装着された状態の、プロセスカートリッジ及び画像形成装置本体の駆動側位置決め部の斜視図 実施例26に係る電子写真画像形成装置本体にプロセスカートリッジが装着された状態の、プロセスカートリッジ及び画像形成装置本体の非駆動側位置決め部の斜視図 実施例26に係るプロセスカートリッジの分解図 実施例26に係るプロセスカートリッジの分解図 実施例26に係るプロセスカートリッジの分解図 実施例26に係るプロセスカートリッジの分解図 実施例27に係るプロセスカートリッジにトナーカートリッジを装着した際のプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの断面図 実施例28に関わる電子写真画像形成装置の概略断面図 実施例28に係るプロセスカートリッジの断面図 実施例28に係る関わる電子写真画像形成装置の開閉扉を開いた状態の画像形成装置本体の斜視図 実施例28に係る電子写真画像形成装置にトナーかトリッジを装着する際の斜視図 実施例28に係るカートリッジ及びトナーカートリッジの外観斜視図 実施例28に係るカートリッジ及びトナーカートリッジに設けられた係合部材の概略断面図 実施例28に係るトナーカートリッジを、カートリッジに装着させる過程における概略断面図 実施例29に係る現像装置の端部構成を説明する分解斜視図 実施例29に係る現像装置の模式的断面図 実施例29の変形例に係る現像装置の模式的断面図(端面図) 実施例30に係る現像装置の端部構成を説明する分解斜視図 実施例31に係る画像形成装置の全体を示す外観図 実施例31に係る画像形成装置の全体的な断面を示す概略断面図 実施例31に係るプロセスカートリッジの着脱動作を示す概略断面図 実施例31に係るプロセスカートリッジの着脱動作を示す概略断面図 実施例31に係るプロセスカートリッジの概略断面図 実施例31に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例31におけるカートリッジトレイの挿入過程を示す概略断面図 実施例31の変形例1に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例31の変形例2に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例31の変形例3に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例31の変形例4に係るプロセスカートリッジの斜視図 実施例32に係るプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの模式的断面図 実施例33に係るトナーカートリッジの模式的断面図 実施例34、変形例1、2に係るトナーカートリッジの模式的断面図 実施例35に係る現像ユニットの説明図 実施例34、実施例36に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例34に係るクリーニングユニットの模式的断面図 実施例37に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例37に係る現像ユニットの模式的斜視図 実施例37に係る現像ユニットの模式的斜視図 実施例38に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例38の比較例における現像剤収容室の構成を示す模式的断面図 実施例38における現像剤収容室の構成を示す模式的断面図 実施例38における現像剤収容室の構成を示す模式的断面図 実施例39に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例39に係る現像ユニットの模式的断面図 実施例39に係る現像ユニットの模式的断面図 実施例39に係る現像ユニットの模式的断面図 実施例40に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例40に係るクリーニングユニットの模式的断面図 実施例40に係るクリーニングユニットの模式的断面図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の機能、寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下、本実施例の画像形成装置、及びプロセスカートリッジについて図面を用いて説明する。なお、画像形成装置とは、例えば電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像を形成するものである。例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザビームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置等が含まれる。また、プロセスカートリッジとは、像担持体としての感光体、感光体上に形成された潜像を現像する現像手段等を有し、画像形成装置本体に着脱可能であるものを指す。また、プロセスカートリッジに用いられる感光体ドラムとカップリング部材等を一体化したものをドラムユニットと呼ぶ場合がある。
なお、以下の実施例には、4個のプロセスカートリッジが着脱可能なフルカラー画像形成装置を例示した実施例が含まれている。しかし、画像形成装置に装着するプロセスカートリッジの個数はこれに限定されるものではない。また同様に、実施例において開示する各構成について、特に限定的な記載をしない限り、材質、配置、寸法、その他の数値等を限定するものではない。また、特に明記しない限り上方とは画像形成装置を設置した際の重力方向上方を指すものとする。
<実施例1>
[電子写真画像形成装置の概略]
先ず、本発明の実施例1に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)の全体構成について、図1を用いて説明する。
なお、実施例1に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例1の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。
図1に示すように、画像形成装置100は複数の画像形成部としてそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1から第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、水平方向に一列に並んで配置されている。
本実施例に係る画像形成装置100は、画像形成部SY、SM、SC、SKを構成する構成部材がプロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7Kとしてそれぞれ一体化されており、装置本体100Aに対して着脱可能に構成されている。画像形成装置100の構成のうちプロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7Kを除いた構成部分を「装置本体100A」とする。各色用のプロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7K内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが収容されている。なお、本実施例では、各プロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7Kの構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、各プロセスカートリッジ及びその各構成部材の符号に付加すべきY、M、C、Kの添え字は省略して、総括的に説明する。
本実施例では、画像形成装置100は、複数の像担持体として、鉛直方向に対して少し傾斜した方向に並設された4個の感光層を有するシリンダ(以下、感光体ドラム)1を有する。プロセスカートリッジ7の重力方向下方にスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。また、感光体ドラム1の周囲にはその感光層上へと作用するプロセス手段としての帯電ローラ2等が配置されている。
帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット(露光装置)3は、画像情報に基づきレーザを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。感光体ドラム1の周囲には、現像装置(以下、現像ユニット)4及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード6が配置されている。
更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材(シート(紙)、記録媒体)12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
本実施例の現像ユニット4は、現像剤として非磁性一成分現像剤(以下、トナー)を用い、現像剤担持体としての現像ローラ17を感光体ドラム1に対して接触させた接触現像方式を採用している。
上述の構成において、感光体ドラム1上に形成されたトナー像(現像剤像)を記録材12上へ転写し、記録材12上に転写されたトナー像を定着する。また、感光体ドラム1に作用するプロセス手段として、プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1を帯電する帯電ローラ2と、感光体ドラム1上に転写されずに残留したトナーを清掃するクリーニングブレード6と、を備える。シート上に転写されずに感光体ドラム1上に残留した転写残トナーは、クリーニングブレード6によって回収される。クリーニングブレード6は、クリーニング枠体14に取り付けられている。クリーニングブレード6によって回収された転写残トナーは、クリーニング枠体14において開口14bより除去現像剤収容部(以下廃トナー収容部と称す)14aに収容される(図3参照)。クリーニングブレード6は、感光体ドラム1、クリーニング枠体14等と一体化されクリーニングユニット13を構成し
ている。
プロセスカートリッジ7は、現像ユニット4とクリーニングユニット13を一体としてユニット化(カートリッジ化)された構成となっている。画像形成装置100は、装置本体Aの枠体に装着ガイド、位置決め部材(不図示)などのガイド(位置決め手段)を備える。プロセスカートリッジ7は、前述のガイドによってガイドされ、画像形成装置100の装置本体100Aに対して着脱可能に構成されている。
中間転写ベルト5は、各プロセスカートリッジ7が備える感光体ドラム1に当接して、図1中の矢印B方向に向かって回転(移動)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材(駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53)に掛け渡されている。中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8が並設されている。また、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。
画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザ光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光される。これにより、感光体ドラム1上に画像情報に対応した静電潜像が形成される。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像ユニット4によってトナー像として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、4個のプロセスカートリッジ7(7Y,7M,7C,7K)において順次に行われる。そして、各プロセスカートリッジ7の感光体ドラム1上に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト5上に重ね合わさるように順次に一次転写される。その後、中間転写ベルト5の移動と同期して記録材12が二次転写部へと搬送される。そして、中間転写ベルト5と二次転写ローラ9によって形成された二次転写部へ搬送された記録材12上に中間転写ベルト5上の4色トナー像が一括して転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。また、一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニングブレード6によって除去され、廃トナーとして回収される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって除去される。
なお、画像形成装置100は、所望の単独またはいくつか(全てではない)の画像形成部を用いて、単色またはマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
[プロセスカートリッジの概略]
次に、本実施例の画像形成装置本体100Aに装着されるプロセスカートリッジ7(カートリッジ7)の概略について図2、図3、図4を用いて説明する。
図2、図4は、プロセスカートリッジ7の画像形成装置本体に装着時の外観斜視図である。ここで、図2、図4に示すように、感光体ドラム1の回転軸方向をZ方向(矢印Z1、矢印Z2)、図1における水平方向をX方向(矢印X1、矢印X2)、図1における鉛直方向をY方向(矢印Y1、矢印Y2)とする。
図3は、画像形成装置100に装着され、感光体ドラム1と現像ローラ17が当接した状態(姿勢)におけるプロセスカートリッジ7をZ方向から見た概略断面図である。
プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1、帯電ローラ2、クリーニングブレード6をユニット化したクリーニングユニット13と、現像ローラ17などの現像部材を有する現像ユニット4との2つのユニットより構成される。
現像ユニット4は、現像ユニット4内の各種要素を支持する現像枠体18を有する。現像ユニット4には、感光体ドラム1と接触して図示矢印D方向(反時計方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ17が設けられている。現像ローラ17は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部において、現像軸受19(19R、19L)を介して、回転可能に現像枠体18に支持されている(図4)。ここで、現像軸受19(19R、19L)は、現像枠体18の両側部にそれぞれ取り付けられている。
現像枠体18は、現像剤収納室(以下、トナー収納室)18aと、現像ローラ17が配設された現像室18bと、を有する(図3)。
現像室18bには、現像ローラ17に接触して矢印E方向に回転する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ20と現像ローラ17のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード21が配置されている。現像ブレード21は、固定部材22に対し溶接等より固定、一体化されている。固定部材22が現像枠体18に固定されることで、現像ブレード21も現像枠体18に固定される。本実施例において、固定部材22の現像枠体18への固定方法は固定部材22のZ方向両端をビスにより固定する方法とした(不図示)。
トナー収納室18aには、収容されたトナーを撹拌するとともにトナー供給ローラ20へトナーを搬送するための撹拌部材23が設けられている。
現像ユニット4は、軸受部材19R、19Lに設けられた、穴19Ra及び19Laに嵌合する嵌合軸24(24R、24L)を中心にしてクリーニングユニット13に回動自在に結合されている。また、現像ユニット4は、加圧バネ25(25R、25L)により、現像ローラ17が、感光体ドラム1に当接する方向に付勢されている。そのため、プロセスカートリッジ7の画像形成時においては、現像ユニット4は軸24を中心に矢印F方向に回動(回転)し、感光体ドラム1と現像ローラ17は当接する。
[クリーニングユニット13の構成]
クリーニングユニット13は、クリーニングユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。
図5は、プロセスカートリッジ7の感光体ドラム1の回転中心を含む仮想面での断面図である。なお、画像形成装置本体100Aからカップリング部材28が駆動力を受ける側(Z1方向)を駆動側(奥側)、反対側(Z2方向)を非駆動側(手前側)と呼ぶ。感光体ドラム1の一端には、カップリング部材28が設けられている。感光体ドラム1のカップリング部材28が設けられた端部(一端)とは反対側の端部(他端)には、感光体ドラム1の内面と接触する電極(電極部)があり、この電極は画像形成装置本体100Aと接触することでアースの役割を果たしている。
感光体ドラム1の一端にカップリング部材28を他端に非駆動側フランジ部材29を取り付け、感光体ドラムユニット30を形成する。感光体ドラムユニット30は、カップリング部材28を介し、画像形成装置本体100Aに設けられた本体駆動軸101(図8参照)より駆動力を得る。
感光体ドラム1へのカップリング部材28の固定方法として、感光体ドラム1のカップリング部材28が設けられる側の端部の一部を、カシメを行うことで塑性変形させる方法が挙げられる。具体的には、感光体ドラム1の一部を、カップリング部材28のカシメ溝72eの内部に入り込ませることで、感光体ドラム1とカップリング部材28を強固に固
定する方法である。なお、カシメとは複数の部品の一部を塑性加工して接合する接合処理を指す。カシメを行う箇所の数としては、特許文献1においては、図7(a)に示すように、2か所で行っているが、図7(b)に示す様に、後述する支持部74の個数に合わせて3か所でも良い。このようにすることで、支持部74の径方向外側に均等にカシメ溝72eを配置することが出来る。また3か所より多くてもよい。この場合、感光体ドラム1の駆動時に各カシメにかかる力を分散できるので、塑性変形量を小さくできるので、感光体ドラム1の印字領域への影響を低減できる。
図5に示すように、カップリング部材28は、フランジ部材70と調芯部材33を備える。Z方向において、フランジ部材70は、感光体ドラム1より突出した円筒部71の被支持部としての外周面71aをドラムユニット軸受部材39Rに回転可能に支持される。同様に、非駆動側フランジ部材29は、感光体ドラム1より突出した円筒部の外周面29aをドラムユニット軸受部材39Lに回転可能に支持される。
なお、本実施例では、カップリング部材28、本体駆動軸101は、特許文献1の実施例14と同様の構成を用いる。すなわち、図5、図6に示すように、カップリング部材28は、フランジ部材70と調芯部材33を有し、フランジ部材70は、図6に示すように、駆動受け部である係合部73と、それを移動可能に支持する支持部74とを有する。また、図8に示すように、本体駆動軸101は、係合部73に対応する、溝形状の本体駆動伝達溝101a(凹部、駆動渡し部)部を有する。本体駆動軸101は、ギア部101e、軸部101f、ラフガイド部101gと被軸受け部101dを有する。画像形成装置本体100Aには駆動源としてのモータ(不図示)が設けられている。このモータからギア部101eが回転駆動を得て本体駆動軸101は回転する。また、本体駆動軸101はその回転軸線101hに沿ってギア部101eよりもカートリッジ側に向けて突出する回転可能な突起形状の軸部101fを備える。そして、モータから受けた回転駆動力は軸部101fに設けられた駆動伝達溝101aを介してカートリッジ7側へと伝達される。また、軸部101fは、その先端に半球形状101cを有する。半球形状101cの中心は、本体駆動軸101の回転軸線101hと一致する。本体駆動伝達溝101aは、係合部73の一部が進入可能な形状となっている。具体的には、カップリング部材28の駆動力受け面(駆動力受け部)73aと接触して駆動力を伝達する面としての本体駆動伝達面101bを備える。図8に示すように、本体駆動伝達面101bは本体駆動軸101の回転軸線101hに平行な面ではなく、本体駆動軸101の回転軸線101hを中心に捻じったように延びる面になっている。その捻り方向は、本体駆動軸101のZ1方向側がZ2方向側に対して、本体駆動軸101の回転方向上流側に配される方向である。
しかしながら、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体100より着脱可能とする構成で、感光体ドラム1に駆動を伝達できる構成であれば、カップリング部材28および、本体駆動軸101の構成は、この限りではない。
Z方向において、ドラムユニット軸受部材39Rがカップリング部材28を支持する箇所は、ドラムユニット軸受部材39Rが奥側カートリッジ位置決め部108に位置決めされる箇所に近い位置に配置されている。駆動側と同様に、Z方向において、ドラムユニット軸受39Lが、非駆動側フランジ部材29を回転可能に支持する個所は、ドラムフランジユニット軸受39Lが手前側カートリッジ位置決め部110に位置決めされる個所に近い位置に配置した。
ドラムユニット軸受部材39R、39Lが、クリーニング枠体14の両側にそれぞれ取り付けられることにより、感光体ドラムユニット30はクリーニング枠体14に回転可能に支持される。
クリーニング枠体14には、感光体ドラム1の周上に、前述した通り、帯電ローラ2及び、クリーニングブレード6が配置される。また、クリーニング枠体14には、帯電ロー
ラ軸受15(15R,15L)が取り付けられている(図3図示)。
ここで、帯電ローラ軸受15(15R,15L)は、図3に示す矢印C方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ2の回転軸2aは、帯電ローラ軸受15(15R,15L)に回転可能に取り付けられている。そして、帯電ローラ軸受15は、付勢手段としての加圧バネ16により感光体ドラム1に向かって付勢され、帯電ローラ2は、感光体ドラム1に対し当接し、矢印A方向に回転駆動される感光体ドラム1に従動回転する。
クリーニング枠体14には、感光体ドラム1の表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレード6が設けられる。クリーニングブレード6は、感光体ドラム1と当接して感光体ドラム1上のトナーを取り除くブレード状ゴム(弾性部材)6aと、それを支持する支持板金6bが一体化されたものである。本実施例においては、支持板金6bはクリーニング枠体14にビスで固定され取り付けられている。
前述の通り、クリーニング枠体14は、クリーニングブレード6によって回収された転写残トナーを、回収するための開口14bを有する。開口14bには、感光体ドラム1と当接し、感光体ドラム1と開口14bとの間をシールする吹き出し防止シート26が設けられており、開口14bの上部方向のトナー漏えいを防止する。
[現像ユニット4の構成]
図9は、現像ユニット4をトナー供給ローラ20と現像ローラ17の軸線に沿って切断した断面図である。
本実施例においては、現像ユニット4は、クリーニングユニット13のカップリング部材28とは異なる駆動入力部材として、現像側カップリング部材4028を有する。その構成は、特許文献1の実施例25と同様の構成を用いる。すなわち、図9(b)に示すように、現像側カップリング部材4028は、シリンダ部材4070と、調芯部材4033よりなり、シリンダ部材4070は、係合部4073と、それを支持する弾性変形可能な支持部4074とを有する(図6図示)構成とした。しかしながら、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体100より着脱可能とする構成で、現像ユニット4に駆動を伝達できる構成であれば、現像側カップリング部材4028の構成は、この限りではない。また、図10に示すように、現像側本体駆動軸4101は、オルダム継手の機構を有する、ギア部材4101e・中間体4101p・出力部材4101q、および、現像ユニット4に駆動を伝達する駆動伝達部材4101rよりなる。そして、駆動伝達部材4101rは、係合部4073に対応する溝形状の駆動伝達溝4101a(凹部、駆動渡し部)を軸部4101fに有する。
軸部4101fは、その先端に円錐形状4101cを有する。現像側本体駆動軸4101は、モータから受けた回転駆動力を、軸部4101fに設けられた溝形状の駆動伝達溝4101aを介して現像ユニット4側へ伝達する。本体駆動伝達溝4101aは、係合部4073の一部が進入可能な形状となっている。具体的には、カップリング部材4028の駆動力受け面(駆動力受け部)4073aと接触して駆動力を伝達する面としての本体駆動伝達面4101bを備える。
カップリング部材4028において、係合部4073は、基部4074の先端に設けられ、駆動力受け面4073aを有する。駆動力受け面4073aとは駆動伝達溝4101aと接触することで本体駆動軸4101から駆動力を受ける駆動力受け部である。また、係合部4073はカップリング部材4028の周方向に均等な間隔で3カ所配置(120°間隔、略等間隔)されている。同様に、基部4074も円筒部4071の周方向に均等な間隔で3カ所配置されている。基部4074は固定端を円筒部4071に有し、固定端を起点に弾性変形可能な形状である。つまり基部4074は、少なくともカップリング部材4028の周方向に延びる延在部(延長部、延伸部)である。また、係合部4073は、基部4073の先端に設けられた突起部である。基部4074と係合部4073は、駆動力受け面4073aを支持するための支持部である。
さらに、図9(b)に示すように、係合部4073はZ方向において現像ユニット4の
外側(Z1方向側)に、装着時力受け部としての挿入テーパ面4073dを有する。また、係合部4073はZ方向において現像ユニット4の内側(Z2方向側)に、取り外し時力受け部としての抜去テーパ面4073eを有する。これにより、カップリング部材4028の本体駆動軸4101への装着性、脱着性を向上させることができる。
装着時に、挿入テーパ面4073dと円錐形状4101cが当接して、係合部4073が駆動軸の径方向外側に向かって移動される。また、抜き出し時に、抜去テーパ面4073eと本体側抜去テーパ4101iが当接して、係合部4073が本体駆動軸4101の径方向外側に向かって移動される。
本実施例では、図9(a)に示すように、カップリング部材4028は、調芯部材4033の取り付け部4033dがトナー供給ローラ20のシャフトの端部に嵌合することで、トナー供給ローラ4020の端部に同軸状に固定されている。モータから受けた回転駆動力が、現像側本体駆動軸4101からカップリング部材4028に伝達され、調芯部材4033からトナー供給ローラ20の軸に伝達されることで、トナー供給ローラ20は回転可能となる。調芯部材4033からトナー供給ローラ20に伝達される駆動力は、トナー供給ローラ20の軸のZ2側端に設けられたトナー供給ローラギア98に伝達される。最後に、トナー供給ローラギア98から現像ローラ17の軸のZ2側端に設けられた現像ローラギア99に駆動を伝達されることで現像ローラ20は回転可能となる。
[カートリッジの画像形成装置本体への装着]
図11に示すように、画像形成装置本体100Aにはカートリッジドア104が開閉可能に設けられている。画像形成装置本体100Aは、複数のプロセスカートリッジ(7Y,7M,7C,7K)を一体的に引き出すための引き出し部材(トレイ)111を有する。カートリッジドア104を開いた後、引き出し部材(トレイ)111は、略Z2(画像形成装置本体100Aにプロセスカートリッジ7を装着したときの感光体ドラムユニット30の軸線方向)方向に、画像形成装置本体100Aに対して引き出し可能となる。引き出し部材(トレイ)111を引き出した後に、引き出し部材(トレイ)111に設けられたガイドレール(105、106)に、各プロセスカートリッジ7に対応する部分を装着することで、プロセスカートリッジ7の引き出し部材(トレイ)111への装着が完了する。このとき後述する構成により、ユーザは、ドラムシャッタ51に設けられた把持部515を把持しながらプロセスカートリッジ7を引き出し部材(トレイ)111に装着することができる。その後、引き出し部材(トレイ)111を略Z1方向に画像形成装置本体100Aにおける所定の挿入完了位置まで押し込み、カートリッジドア104を閉めることで、プロセスカートリッジ7は画像形成装置本体100Aに装着完了となる。
以下に、図12、図13用いて画像形成装置本体100Aへのカートリッジの着脱動作について説明する。
図12(a)に示すように、引き出し部材(トレイ)111の引き出し方向は、画像形成装置本体100Aにプロセスカートリッジ7が装着された状態(図12(e)図示)における感光体ドラムユニット30の軸線方向に対して、0.5°〜3°程度傾いた方向である。この方向に引き出し部材111を画像形成装置本体100AのZ1側に押し込む。このとき図13(a)に示すように、プロセスカートリッジ7には、感光体ドラム1における中間転写ベルト5との当接部を外部に露出する開位置と外部に対して覆う閉位置とに移動可能なドラムシャッタ51が設けられている。ドラムシャッタ51には被ガイド突起513、514が設けられている。被ガイド突起513は、ドラムシャッタ51における感光体ドラム1の軸線方向の一方の端部(Z1方向の下流側)に設けられ、被ガイド突起514は、ドラムシャッタ51における感光体ドラム1の軸線方向の他方の端部(Z2方向の下流側)に設けられている。プロセスカートリッジ7が画像形成装置本体100Aに挿入される前(挿入動作に入る前)の状態において、被ガイド突起513は、付勢手段395によりY1方向に付勢され、かつストッパ393に突き当たり、被ガイド突起514
も、付勢手段396によりY1方向に付勢され、かつストッパ394に突き当たっている。これにより、ドラムシャッタ51のプロセスカートリッジ7の枠体(クリーニング枠体14、現像枠体18)に対する移動が規制され、感光体ドラム1における中間転写ベルト5との当接部がドラムシャッタ51により覆われた状態が維持されている。詳細は後述する。
図12(b)、図13(b)に示すように、プロセスカートリッジ7のドラムシャッタ51の挿入方向先端側(Z1側)にテーパ511が設けられている。プロセスカートリッジ7の挿入動作が開始されると、画像形成装置本体100Aの手前側カートリッジ位置決め部110に設けられたテーパ1101にテーパ511が当接する。そして、プロセスカートリッジ7の更なる押し込みによって、テーパ511がテーパ1101に押されることで、ドラムシャッタ51の被ガイド突起513、514が、付勢手段393、394をG方向に押し下げ始める。
図12(c)に示すように、ドラムシャッタ51が中間転写ベルト5に当接する前に、ドラムシャッタ51は開かれる。ドラムシャッタ51の開く動作において、図13(b)で示すように、被ガイド突起513、514が付勢手段393、394を押し下げることで、被ガイド突起513、514は、ストッパ393、394より下側に移動する。これにより、被ガイド突起513、514は、ストッパ393、394と付勢手段393、394による規制状態から解放され、ガイド溝391、392にそれぞれガイドされて移動可能となる。
この状態のとき、ドラムシャッタ51を支持するシャッタアーム52、53が回動中心521、531を中心にH方向に回動することで、図13(c)に示すように、ドラムシャッタ51を開くことが出来る。シャッタアーム52、53を回動させる手段としては、例えば、シャッタアーム52、53に設けられた突起523、533を、引き出し部材111に設けられたスライド機構1111が開く方向に押す等の構成を設けることで良い(図11図示)。
ドラムシャッタ51は、シャッタアーム52、53の取付け部522、532が取付け穴516、517に挿通されることで、シャッタアーム52、53と連結されている。したがって、シャッタアーム52、53の上記回動により、ドラムシャッタ51はH方向に移動する。同時に、被ガイド突起513、514は、ガイド溝391、392にガイドされ、I方向に移動する。また付勢手段395、396は、被ガイド突起513、514がI方向に移動し、押し下げる力が働かなくなると、図13(a)の位置に戻る。
以上の動作により、ドラムシャッタ51が開き、感光体ドラム1の中間転写ベルト5と当接する露出部が露出する。その後ドラムシャッタ51は開いた状態を維持する。
図12(d)に示すように、プロセスカートリッジ7の挿入方向先頭側のドラムユニット軸受部材39Rが、奥側カートリッジ下ガイド107に乗り上げ、奥側カートリッジ位置決め部108に突き当たる状態になるまで、引き出し部材111は、画像形成装置本体100Aの装着スペース奥側まで押し込まれる。
図12(e)に示すように、カートリッジドア104が閉じられると、プロセスカートリッジ7の挿入方向後端側である手前側カートリッジ下ガイド109が上昇する。そして、ドラムユニット軸受部材39Lと画像形成装置本体100Aの手前側カートリッジ位置決め部110が当接し、プロセスカートリッジ7が画像形成装置本体100Aに対して位置決めされる。
以上の動作により、プロセスカートリッジ7は画像形成装置本体100Aへの装着が完了する。
また、プロセスカートリッジ7の画像形成装置本体100Aからの抜去は、上述の挿入動作と逆順となる。
[カップリング部材の本体駆動軸への係合過程]
特許文献1と同様に、図14(a)に示すように、カップリング部材28は、プロセスカートリッジ7が画像形成装置本体100Aに対して位置決めされた状態のとき(図14(e)図示)に対し、約0.5°〜3°程度傾いた状態で本体駆動軸101に対し挿入される。すなわち、図14(e)に示す位置決め状態の断面において感光体ドラム1の回転軸線が水平方向に平行に延びているとした場合、図14(a)に示す状態の断面において感光体ドラム1の回転軸線は水平方向に延びる線に対して約0.5°〜3°程度の角度で交わる。
図14(b)に示すように、先ずフランジ部材70の円筒部71の内周面71bの先端が、本体駆動軸101のラフガイド部101gに当接する。本体駆動軸101は軸受け部101dを片持ち支持される構成である。本体駆動軸101のラフガイド部101gが、カップリング部材70の内周面71bに沿うような状態で、カップリング部材28が本体駆動軸101に挿入される。
図14(b)に示す状態から更にカップリング部材28が本体駆動軸101の奥側に向かって挿入されると、係合部73の挿入テーパ面73dと本体駆動軸101の先端の半球形状101cが当接する(図14(c)図示)。挿入テーパ面73dの斜面と半球形状101cの球形状により、本体駆動軸101は、その軸線が3つの係合部73からそれぞれ等距離に位置するように(該軸線に垂直な断面において該軸線が3つの係合部73の略中央に位置するように)ガイドされる。
更にカップリング部材28が、本体駆動軸101に挿入されると、係合部73が半球形状101cに沿って移動するように、すなわち、片持ち梁状の支持部74の自由端側である係合部73を支持する側が径方向外側に変位するように、支持部74が弾性変形する。その結果、図15(a)に示すように、係合部73は、支持部74の弾性変形(たわみ変形)により、本体駆動軸101の軸線に垂直な断面において、その最内径が本体駆動軸101の軸部101fの外径と略一致する位置まで移動(退避)する。この移動により、図14(d)に示すように、係合部73の抜去テーパ面73eが、本体駆動軸101の本体側抜去テーパ101iよりZ1方向奥側に来るまで、カップリング部材28が、本体駆動軸101に装着される。
その後、図12(e)に示すように、プロセスカートリッジ7のドラムユニット軸受部材39Lが手前側カートリッジ位置決め部110に突き当たるように、プロセスカートリッジ7の挿入方向後端側が持ち上げられる。プロセスカートリッジ7が持ち上げられることで、プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体100Aに対し位置決めされた状態となる。このプロセスカートリッジ7の装着動作により、図14(e)に示すように、カップリング部材28の傾きが解消される。
そして、本体駆動軸101が回転すると、本体駆動伝達溝101aと、係合部73が、本体駆動軸101の回転軸を中心とする回転方向において同位相となる。これにより支持部74の弾性変形が少なくとも一部解消され、係合部73の先端側の一部が、本体駆動伝達溝101aに入り込む。これによって、カップリング部材28と本体駆動軸101が係合する(図15(b)図示)。なお、本体駆動伝達溝101aと係合部73の位相が合っている場合は、図14(d)の段階で支持部74の弾性変形が解除され、図15(b)の
状態となる。
なお、現像側カップリング部材4028(図9図示)の現像側本体駆動軸4101(図10図示)への係合も同様に構成されている。
[ドラムシャッタユニットの構成]
プロセスカートリッジ7は、前述のとおり、画像形成装置本体100Aの装着前には感光体ドラム1の露出部を覆い、装着完了時点で感光体ドラム1を露出させ、中間転写ベルト5と当接可能とする、ドラムシャッタ51を有する。
図16に示すように、ドラムシャッタユニット50は、感光体ドラム1の露出部を覆うドラムシャッタ51と、リンク機構としてドラムシャッタ51の開閉を行うドラムシャッタアーム52、53と、ドラムシャッタ51を閉じる方向に付勢するドラムシャッタバネ54、55を有する。
ドラムシャッタ51は、その回動方向の開方向における先端側部分の長手方向における両端に、ドラムシャッタアーム52、53を取り付ける取付け穴516、517を有する。また、ドラムシャッタ51は、その回動方向の開方向における後端側部分の長手方向における両端に、被ガイド突起513、514を有する。また、ドラムシャッタ51は、ユーザがプロセスカートリッジ7を画像形成装置本体100Aに着脱するときに把持する把持部515を有する。また、ドラムシャッタ51は、プロセスカートリッジ7の挿入方向先端側(Z1側)にテーパ511を有する。
ドラムシャッタアーム52、53は、図16に示すように、ドラムシャッタ51のZ方向の両端にそれぞれ配置される。シャッタアーム53の斜視図を図17に示すが、シャッタアーム52は、シャッタアーム53の形状に対し、Z方向において略左右対称の形状であり、その図示は省略する。シャッタアーム53(52)は、クリーニング枠体14に回動可能に取り付けられる回動中心531(521)を一端に有し、ドラムシャッタ51を取り付ける取付け部532(522)を他端に有する。回動中心531(521)と取付け部532(522)は、それぞれ抜け止め形状を有している。また、引き出し部材111の引き出し、挿入動作に連動して、画像形成装置本体100Aがドラムシャッタ51の開閉を制御する突起533(523)を有する。
ドラムシャッタバネ55(54)は、図17に示すようにシャッタアーム53(52)の回転中心531(521)に組み付けられる。シャッタアーム53(52)及びドラムシャッタ51がクリーニング枠体14に組み付けられると、ドラムシャッタバネ55(54)は、ドラムシャッタ51を閉方向に付勢するようにそれぞれドラムシャッタアーム53(52)とクリーニング枠体14との間に取り付けられる。本実施例では、ドラムシャッタバネ55(54)として、ねじりコイルばねを用いることとした。ただし、閉方向に付勢できれば、引張バネでも圧縮バネでも良い。
図18を用いて、ドラムユニット軸受39L、39Rのドラムシャッタユニット50に係る部分の構成を説明する。なお、図18にはドラムユニット軸受39Lを図示しているが、ドラムユニット軸受39Rは、Z方向において略左右対称の形状であり、その図示は省略する。
図18に示すように、ドラムユニット軸受39L(39R)は、ドラムシャッタ51の開閉動作時の被ガイド突起514(513)をガイドするガイド溝392(391)を有する。また、ガイド溝392(391)に対して、ドラムシャッタ51の閉動作時に被ガイド突起514(513)が移動する方向の下流側に連なり、ガイド溝392(391)の開閉動作方向と異なる方向(Y1方向)に延びる溝形状であるストッパ394(393
)を有する。また、ドラムシャッタ51が閉状態において、被ガイド突起514(513)をストッパ394(393)側に付勢する付勢手段396(395)を有する。このストッパ394(393)と付勢手段396(395)による被ガイド突起514(513)の規制構成により、被ガイド突起514(513)が付勢手段396(395)の付勢力に抗してY2方向に下がらない限り、ドラムシャッタ51の開動作を開始できない。また、付勢手段396(395)の付勢力は、ドラムシャッタ51がその自重に反してストッパ394(395)に付勢される程度の力で良い。なぜなら、ドラムシャッタ51の把持部515をユーザが把持したとき、プロセスカートリッジ7の自重により、被ガイド突起514(513)はストッパ394(395)の方向に押し付けられるからである。また、付勢手段396(395)は、ドラムシャッタ51の閉動作時にガイド溝392(391)を移動してきた被ガイド突起514(513)と接触し、かつ被ガイド突起514(513)から付勢手段396(395)を押し下げる力を受けることができるように構成されたテーパ398(397)を有する。
以上により、引き出し部材111に対するプロセスカートリッジ7の着脱時に、中間転写ベルト5と当接可能となるための感光体ドラム1の露出部をユーザが触る懸念の少ないプロセスカートリッジ7を提供できる。
また、本実施例では、図9(a)に示したように、装置本体100Aから現像ユニット4への駆動力伝達構成として、現像側カップリング部材4028をトナー供給ローラ20の軸に連結する構成を説明した。すなわち、回転駆動力が、装置本体100Aのモータ等の駆動源(不図示)から現像側カップリング部材4028を介してトナー供給ローラ20へ直接的に伝達されるとともに、現像ローラ17へはトナー供給ローラ20を介して間接的に伝達される構成とした。しかし、現像側カップリング部材4028は、図19(a)に示すように、現像ローラ17の軸に連結され、回転駆動力が、装置本体100Aのモータ等の駆動源(不図示)から現像側カップリング部材4028を介して現像ローラ17に直接的に伝達される構成でもよい。また、図19(b)に示すように、トナー供給ローラ20や現像ローラ17とは異なる他のギアに現像側カップリング部材4028を連結し、装置本体100Aからの駆動力が他のギアを介して間接的にトナー供給ローラ20や現像ローラ17へ伝達される構成でも良い。
また、本実施例では、図1に示したように、画像形成装置100の構成を、中間転写ベルト5がプロセスカートリッジ7の上側に配置される構成を用いたが、これに限定されない。例えば、図20に示すような、中間転写ベルト5がプロセスカートリッジ7の下側に配置される構成でもよい。また、中間転写方式に限定されず、搬送ベルトを用いて各画像ステーションに順次搬送される記録材に、直接各色のトナー像を重畳転写する構成の画像形成装置でもよい。
<実施例2>
以下、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。本実施例においては、電子写真感光体ドラムの回転軸線方向を長手方向とする。また、長手方向において、画像形成装置本体から電子写真感光ドラムが駆動力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
なお、実施例2に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例2の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
図21を用いて画像形成装置の全体構成と画像形成プロセスについて説明する。図21は、本発明の実施例2である電子写真画像形成装置の画像形成装置本体(以下、装置本体Aと記載する)及びプロセスカートリッジ(以下、カートリッジBと記載する)の断面図
である。ここで、装置本体Aとは、電子写真画像形成装置の構成のうちカートリッジBを除いた部分である。
[電子写真画像形成装置全体構成]
図21に示す電子写真画像形成装置は、カートリッジBを装置本体Aに着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。なお、一般的にプロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、これに作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、を一体的にカートリッジ化して、電子写真画像形成装置の本体に対して着脱可能としたものである。カートリッジBが装置本体Aに装着されることで、装置本体Aに設けられた露光装置3(レーザスキャナユニット)により、カートリッジBの電子写真感光体ドラム62に潜像を形成することが可能な配置が形成される。また、カートリッジBの下側には、画像形成対象となる記録媒体P(以下、シート材Pと記載する)を収納したシートトレイ4が配置されている。
更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。なお、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
[画像形成プロセス]
プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、ドラム62と記載する)は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。バイアス電圧が印加された帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する。露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力しドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、トナー室29内のトナーTは、撹拌部材43の回転によって撹拌、搬送され、トナー供給室28に送り出される。トナーTは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。トナーTは、現像ブレード42によって、摩擦帯電されつつ現像ローラ32周面上での層厚が規制される。そのトナーTは、静電潜像に応じてドラム62の静電潜像へ現像され、トナー像として可視像化される。
また、レーザ光Lの出力タイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5cによって、装置本体Aの下部に収納されたシート材Pがシートトレイ4から送り出される。そして、そのシート材Pが転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置(転写ニップ部)へ搬送される。この転写位置において、トナー像はドラム62からシート材Pに転写される。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
転写後のドラム62は、クリーニングブレード77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたトナーは廃トナー室71bに貯蔵される。
上記において、帯電ローラ66、現像ローラ32、転写ローラ7、クリーニングブレード77がドラム62に作用するプロセス手段である。
[カートリッジ着脱]
装置本体Aに対するカートリッジBの着脱について、図22〜図24を用いて説明する。
図22は、カートリッジBを着脱するために開閉扉13を開いた装置本体Aの斜視図である。図23は、カートリッジBを着脱するために開閉扉13を開きトレイ18を引き出した状態の装置本体AとカートリッジBの斜視図である。図24は、開閉扉13を開きトレイ18を引き出した状態で、カートリッジBを着脱している際の装置本体A及びカートリッジBの斜視図である。
装置本体Aには開閉扉13が回動可能に取り付けられており、この開閉扉13を開くとカートリッジ挿入口17が外部に露出する(図22)。そして、カートリッジ挿入口17を介して、カートリッジBを装置本体A内部に対し出し入れするためのトレイ18が備えられている。トレイ18を装置本体A内部から所定の位置まで引き出すと、トレイ18に対してカートリッジBを着脱方向Eに沿って着脱可能となる(図24)。カートリッジBは、トレイ18に載せられた状態で図中矢印C方向にガイドレール(不図示)に沿って装置本体A内に挿入され装置本体Aに装着される(図23)。
また、カートリッジBには第1カップリング70および第2カップリング21が設けられている。第1カップリング70は、ドラム62の駆動側の端部に取り付けられるフランジ部材から構成される。第2カップリング21は、不図示のギアを介して現像ローラ32に駆動連結している。これら第1カップリング70、第2カップリング21は、後述する第1駆動軸および第2駆動軸と係合することで駆動を伝達され、それぞれドラム62および現像ローラ32を駆動する。
[装置本体からカートリッジへの駆動伝達構成]
次に、装置本体AからカートリッジBへ駆動を入力する構成について図25を用いて説明する。図25(a)はカートリッジBを装置本体Aに装着する途中の状態を示す図であり、図25(b)はカートリッジBが装置本体Aに装着された状態を示す図である。
図25に示すように、カートリッジBの側面には装置本体Aから駆動力を受けるための第1カップリング70と第2カップリング21が設けられている。本実施例の構成では、第1カップリング70は、装置本体Aから伝達される駆動力をドラム62に伝達し、第2カップリング21は、装置本体Aから伝達される駆動力をカートリッジB内のギア列を介して現像ローラ32に駆動を伝達する。第1カップリング70は、ドラム62の端部に設けられており、フランジ部材70a、係合部70b、調芯部材70cを有する。また、第2カップリング21は、フランジ部材21a、係合部21b、調芯部材21cを有する。
一方、装置本体Aには、第1カップリング70および第2カップリング21に駆動を伝達するための第1駆動軸14および第2駆動軸19が設けられている。第1駆動軸14および第2駆動軸19は、装置本体Aの動力源としてのモータ(不図示)により駆動される。また、第1駆動軸14および第2駆動軸19は、それぞれ駆動伝達溝14a、19aが設けられている。本実施例の第1駆動軸14および第2駆動軸19は、不図示のリンク機構によって開閉扉13の開閉と連動して回転軸線方向(矢印F方向)に移動するように構成される。
カートリッジBを装置本体Aに装着する際は、開閉扉13を開くことで、第1駆動軸14および第2駆動軸19は、図25(a)に示す、カートリッジBの装着経路から退避した位置(装着途中のカートリッジBと干渉しない位置)に移動する。この状態でトレイ18を矢印C方向に押し込むことで、カートリッジBは、図25(b)に示す装着位置(挿
入完了位置)まで挿入される。そして、開閉扉13を閉じると、第1駆動軸14および第2駆動軸19はカートリッジBに向けて突出するように移動する。これにより、第1駆動軸14が第1カップリング70の調芯部材70cに当接するとともに、係合部70bと駆動伝達溝14aが係合して、第1駆動軸14から第1カップリング70に駆動を伝達可能な状態となる。同様に、第2駆動軸19が第2カップリング21の調芯部材21cに当接するとともに、係合部21bと駆動伝達溝19aが係合して、第2駆動軸19から第2カップリング21に駆動を伝達可能な状態となる。
また、カートリッジBを装置本体Aから取り外す際は、開閉扉13を開くことで第1駆動軸14が第1カップリング70から退避し、かつ、第2駆動軸19が第2カップリング21から退避するので、トレイ18を引き出すことができる。
なお、本実施例ではカートリッジBをトレイ18に載せて装置本体Aに対して着脱する構成としたが、トレイ18を設けずに直接カートリッジBを装置本体に挿入、および、取り外す構成としてもよい。
<実施例3>
本発明の実施例3におけるカートリッジ及び電子写真画像形成装置を、図面に則して説明する。
なお、実施例3に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例3の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
以下、本実施例に係る電子写真画像形成装置として、レーザビームプリンタ本体と、レーザビームプリンタ本体に着脱可能なプロセスカートリッジと、を備えた電子写真画像形成装置を例に挙げて説明する。尚、以下の説明において、プロセスカートリッジの長手方向とは、像担持体としての感光ドラム62の回転軸線L0や現像剤担持体としての現像ローラ32の回転軸線L1と略平行な方向と定義する。また、プロセスカートリッジの長手方向は、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱する方向と実質的に直交する方向であり、記録媒体Pの搬送方向と交差する方向である。また、プロセスカートリッジの長手方向において、電子写真画像形成装置本体から感光ドラム62が回転力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。また、プロセスカートリッジの短手方向とは、感光ドラム62の回転軸線L0や現像ローラ32の回転軸線L5と略直交する方向と定義する。尚、説明文中の符号は、図面を参照するためのものであって、構成を限定するものではない。
(1)電子写真画像形成装置の全体説明
図26を用いて、本発明の実施例3に係る電子写真画像形成装置の全体構成について説明する。図26は、本発明の実施例3に係る電子写真画像形成装置の断面説明図である。
図26に示す電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いたモノクロレーザプリンタであり、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、記録媒体Pに現像剤による画像を形成するものである。記録媒体Pの一例として、記録紙、ラベル紙、OHPシート、布等が挙げられる。また、電子写真画像形成装置は、使用者によってプロセスカートリッジが電子写真画像形成本体に、取り付け、及び、取り外しが可能に設けられている。ここで、以下説明において、プロセスカートリッジを「カートリッジB」と称し、電子写真画像形成本体を「装置本体A」と称する。尚、装置本体Aは、電子写真画像形成装置の構成のうちカートリッジBを除いた部分である。
プリントスタート信号に基づいて、回転体である感光ドラム62は、矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。感光ドラム62は、表面が装置
本体Aからの電圧印加により帯電ローラ66で一様に帯電される。そして、光学手段3から、画像情報に応じたレーザ光Lが、帯電した感光ドラム62に照射され、画像情報に応じた静電潜像が感光ドラム62に形成される。この静電潜像は、後述の現像手段によって現像剤tで現像され、感光ドラム62表面に現像剤像が形成される。
装置本体Aには、記録媒体Pの搬送方向Dに沿って、給紙ローラ5a、搬送ローラ対5c、転写前ガイド6、装置本体Aの転写手段としての転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11が順次配置されている。また、定着装置9は、ヒータ9cを内蔵した加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとを備えている。
一方、給紙トレイ4に収容された記録媒体Pは、前記現像剤像の形成と同期して、給紙ローラ5aとこれに圧接する分離パット5eによって、一枚ずつ分離給送される。そして、記録媒体Pは、搬送ローラ対5cで給送され、転写前ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置へ供給される。転写ローラ7は、感光ドラム62表面に接触するように付勢されている。次いで、記録媒体Pは、感光ドラム62と転写ローラ7とで形成される転写ニップ部7aを通る。このとき、転写ローラ7に現像剤像と逆極性の電圧を印加することで、感光ドラム62表面上に形成された現像剤像が、記録媒体Pに転写される。
現像剤像が転写された記録媒体Pは、感光ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そして、記録媒体Pは、加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部9dを通過する際に、熱及び圧力を印加され、記録媒体Pに転写された現像剤像が記録媒体Pに定着される。これによって、記録媒体Pに画像が形成される。その後、記録媒体Pは、排出ローラ対10まで搬送されて、排出トレイ11に排出される。
(2)カートリッジBの全体説明
次に、図27及び図28を用いて、本発明の一実施例を適用したカートリッジBについて説明する。図27はカートリッジBの断面説明図である。図28はカートリッジBの斜視説明図であり、図28(a)はカートリッジBを現像ユニット20とクリーニングユニット60に分解した状態であり、図28(b)は現像ユニット20とクリーニングユニット60を結合した状態である。
図27に示すように、カートリッジBは、現像ユニット20とクリーニングユニット60から成る。現像ユニット20は、現像手段としての現像ローラ32や現像ブレード42、現像剤収納容器21と蓋22でできた現像容器24、マグネットローラ34、現像剤搬送部材43、現像剤t等を備えている。また、クリーニングユニット60は、クリーニング枠体71に、感光ドラム62やクリーニングブレード77、帯電ローラ66等を備えている。
現像容器24の現像剤収納部24bに収納された現像剤tは、現像容器24に回転可能に支持された現像剤搬送部材43によって、現像容器24の開口部24aから現像容器24の現像室24c内へ送り出される。現像室24cには、マグネットローラ34を内蔵した現像ローラ(現像スリーブ)32が設けられている。現像ローラ32は、マグネットローラ34の磁力によって、現像室24cの現像剤tを現像ローラ32の表面に引き寄せる。また、現像ブレード42は、板金からなる支持部材42aとウレタンゴム等の弾性体からなる弾性部材42bから構成され、弾性部材42bが現像ローラ32に対して一定の接触圧をもって弾性的に接触するように設けられている。そして、現像ローラ32が回転方向X5に回転することで、現像ローラ32の表面に付着する現像剤tの量を規定し、現像剤tに摩擦帯電電荷を付与する。これにより、現像ローラ32表面に現像剤層が形成される。そして、装置本体Aから電圧が印加された現像ローラ32を回転方向Qに回転させる
ことにより、感光ドラム62の現像領域へ現像剤tを供給する。
感光ドラム62の外周面には、帯電ローラ66が接触している。帯電ローラ66は、回転可能、かつその外周面が感光ドラム62の外周面に押し付けられるように付勢された状態で、クリーニング枠体71に設けられている。帯電ローラ66は、装置本体Aからの電圧印加によって、感光ドラム62の表面を一様に帯電する。そして、光学手段3のレーザ光Lにより、感光ドラム62の表面に静電潜像が形成される。そして、現像領域において、感光ドラム62の静電潜像に応じて現像剤tを転移させて静電潜像を可視像化し、感光ドラム62に現像剤像を形成する。
クリーニングブレード77は、感光ドラム62の外周面に、弾性的に接触して設けられ、前記現像剤像を記録媒体Pに転写した後に、感光ドラム62に残留する現像剤tを掻き落とす。この掻き落とされた現像剤tは、クリーニングブレード77が固定されたクリーニング枠体71の除去現像剤収容部71aに収納される。
図28(a)に示すように、カートリッジBは、クリーニングユニット60と現像ユニット20を合体して構成される。クリーニングユニット60と現像ユニット20は、結合部材75a、結合部材75bによって互いに回動可能に結合されている。具体的には、現像容器24の長手方向(現像ローラ32の回転軸線L5方向)両端に、アーム部24aL、アーム部24aRが形成されている。そして、アーム部24aL、アーム部24aRの先端に、それぞれ現像ローラ32の回転軸線L5と平行な回動孔24bL、回動孔24bRが設けられている。また、クリーニング枠体71の長手方向両端部には、それぞれ結合部材75a、75bを嵌入するための嵌入孔71bL、嵌合孔71bRが形成されている。そして、回動孔24bL、回動孔24bRが嵌入孔71bL、嵌合孔71bRと一致するように、現像ユニット20をクリーニング枠体71の所定の位置に合わせ、結合部材75a、結合部材75bを回動孔24bL、回動孔24bRと嵌入孔71bL、嵌合孔71bRに挿入する。これにより、クリーニングユニット60と現像ユニット20が結合部材75a、結合部材75bを中心に回動可能に結合される(図28(b))。
このとき、アーム部24aL、アーム部24aRの根元に取り付けられた付勢部材46L、付勢部材46Rがクリーニング枠体71に当たり、結合部材75を回動中心として現像ユニット20をクリーニングユニット60へ付勢している。これにより、現像ローラ32はドラム62の方向へ確実に押し付けられる。そして、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材17L、間隔保持部材17Rによって、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって位置する。これにより、画像形成時、現像ローラ32は感光ドラム62に対して確実に付勢された状態で、現像ローラ32は感光ドラム62から所定の間隔が保持される。
尚、前述では、間隔保持部材17L、間隔保持部材17Rを感光ドラム62の外周面に当接させて、現像ローラ32と感光ドラム62とが所定の間隔で保持される構成を説明したが、その限りではない。例えば、現像ローラ32の外周面を感光ドラム62の外周面に直接当接させて押圧する構成でもよい。
また、前述では、アーム部24aL、アーム部24aRは現像容器24に設けているが、その限りではない。例えば、現像容器24の長手両端にカバー部材を取り付けて、カバー部材にアーム部を設ける構成でもよい。
(3)感光ドラムユニットU1の構成説明
次に、図29及び図30を用いて、本発明の一実施例を適用した感光ドラムユニットU1について説明する。図29は、感光ドラムユニットU1の構成を示した斜視説明図である。図29(a)は、感光ドラムユニットU1を駆動側から見た斜視図であり、図29(
b)は、感光ドラムユニットU1非駆動側から見た斜視図であり、図29(c)は、感光ドラムユニットU1を分解した斜視図である。図30は、クリーニングユニット60の構成を示した斜視説明図であり、図30(a)は感光ドラムユニットU1をクリーニングユニット60に組み込む様子を示しており、図30(b)は感光ドラムユニットU1をクリーニングユニット60に組み込んだ状態である。
図29に示すように、感光ドラムユニットU1は、感光ドラム62、感光ドラム用駆動伝達装置としての駆動側ギアユニットU2、及び、非駆動側フランジ64、アース板65で構成されている。
感光ドラム62は、表面に感光層を被覆したアルミ等の導電性の部材である。なお、感光ドラム62は、内部が中空であっても、或いは、内部が中実でも構わない。
非駆動側フランジ64は、感光ドラム62と実質的に同軸で、感光ドラム62の非駆動側の端部に配置されている。非駆動側フランジ64は、樹脂製で、図29(c)に示すように、感光ドラム62の長手端部の開口部62a2に、接着やカシメ等で感光ドラム62に固定される。また、非駆動側フランジ64には、導電性(主に金属)のアース板65が配置されている。アース板65は、感光ドラム62の内周面に接し、電気接点(不図示)を更に介して感光ドラム62と装置本体Aと電気的に接続している。
駆動側ギアユニットU2は、感光ドラム62の駆動側の端部に配置されている。具体的には、駆動側ギアユニットU2は、図29(c)に示すように、回転力被伝達部材であるカップリング部材87の被固定部87eが感光ドラム62の駆動側端部の開口部62a1に嵌合し、接着やカシメ等で感光ドラム62に固定される。そして、カップリング部材87が回転すると、感光ドラム62がカップリング部材87と一体的に回転する。ここで、カップリング部材87の回転軸線L1は、感光ドラム62の回転軸線L0と実質的に同軸(同一直線上)になるように、カップリング部材87は感光ドラム62に固定される。
尚、カップリング部材87の構成については、実施例1で説明したカップリング部材28の構成と同様であるため、説明を省略する。
また、カップリング部材87には、はす歯ギア又は平歯ギアで形成されたギア部87dが設けられている。ギア部87dは、カップリング部材87の回転軸線L1と実質的に同軸(同一直線上)になるように配置されており、現像ローラ32の端部に設けられた現像ローラギア33に回転力を伝達する部分である(図28(a)参照)。
尚、本実施例では、カップリング部材87にギア部87dを設けた構成としたが、カップリング部材87にギア部87dを設けない構成でもよい。
図30(a)に示すように、感光ドラムユニットU1はクリーニングユニット60に支持される。具体的には、感光ドラムユニットU1の非駆動側において、非駆動側フランジ64の軸受部64a(図29(b)参照)がドラム軸78によって回転可能に支持される。尚、ドラム軸78はクリーニング枠体71の非駆動側に設けられた支持部71bに圧入固定されている。一方、感光ドラムユニットU1の駆動側において、カップリング部材87の被支持部87fが支持部材76の支持部76aによって回転可能に支持される。また、支持部材76は、位置決め部76bがクリーニング枠体71の支持部71cに挿入され、支持部材76の壁面76hがクリーニング枠体71に固定されることで、クリーニング枠体71に固定される。これにより、感光ドラムユニットU1はクリーニング枠体71に回転可能に支持される(図30(b))。
尚、本実施例では、クリーニング枠体71に支持部材76を固定する手段としては、ビスや接着によって固定する構成や、溶融した樹脂により接合する構成でもよい。また、ク
リーニング枠体71と支持部材76とを一体化した構成でもよい。
(4)本体側係合部とカップリング部材の係合と離脱動作の説明
次に、図31及び図32を用いて、カップリング部材87と本体側係合部101の係合・離脱過程について説明する。図31は、装置本体Aに対してカートリッジBを装着する状態を示した説明図であり、図31(a)は装置本体Aを駆動側から見た斜視図であり、図31(b)は、装置本体Aを非駆動側から見た斜視図である。図32は、カップリング部材87に対する本体側係合部101の動作を示した説明図である。尚、便宜上、感光ドラムユニットU1本体側係合部101だけを図示して説明する。とドラム図32(a)は本体側係合部101がカップリング部材87から退避した状態であり、図32(b)は本体側係合部101とカップリング部材87とが係合した状態である。
使用者は、図31(a)に示すように、装置本体Aの本体カバー13を開放方向X3へ回動させ、装置本体A内部を露出させる。そして、カートリッジBの把持部Tを把持して、カートリッジBを装着方向X1に移動させて、装置本体Aに装着する。尚、前述したが、装着方向X1は、カートリッジBの長手方向と実質的に直交する方向である。この装着過程に際し、支持部材76の被ガイド部76e(図31(b))が駆動側ガイド部材102の第1ガイド部102aに支持され、クリーニング枠体71の回転止め部71fが駆動側ガイド部材102の第2ガイド部102bに支持される。また、図31(b)に示すように、クリーニング枠体71の被ガイド部71eが非駆動側ガイド部材125の第1ガイド部125aに支持され、クリーニング枠体71の回転止め部71dが第2ガイド部125bに支持される。そして、カートリッジBが装置本体Aに位置決めされることで、カートリッジBの装置本体Aに対する装着操作が完了する。
次に、本体側係合部101とカップリング部材87の係合と離脱の動作について説明する。
カートリッジBが装置本体Aに装着されて、本体カバー13が装置本体A内部を開放した状態では、図32(a)に示すように、本体側係合部101がカップリング部材87から退避した状態になっている。また、カップリング部材87の回転軸線L1と本体側係合部101の回転軸線L10とが実質的に同軸(同一直線上)に位置するように、カップリング部材87と本体側係合部101が配置される。次に、使用者によって本体カバー13を開放方向X3と反対の方向に回動させる動作に連動して、本体側係合部101が回転軸線L10に沿って、カップリング部材87に近づく方向に移動する。そして、本体カバー13が装置本体A内部を閉鎖した状態になると、図32(b)に示すように、本体側係合部101の所定位置までの移動が完了する。このとき、回転方向において本体側係合部101とカップリング部材87の各々の位相に関係なく、本体側係合部101が所定位置まで移動できる。詳細は、実施例1のカップリング部材28の係合過程と同様であるため説明を省略するが、本体側係合部101は回転軸線L10に沿って移動可能となる。
以上の動作により、カップリング部材87と本体側係合部101が係合し、装置本体AからカートリッジBに回転力が伝達可能な状態となる。そして、本体側係合部101のギア部101aに装置本体Aの駆動モータ(不図示)の回転力が伝達されることで、本体側係合部101からカップリング部材87に回転力が伝達され、カップリング部材87は所定の速度で回転する。
尚、「実質的に同軸(同一直線上)」とは、完全に一致した同軸(同一直線上)の場合に加え、部品寸法のばらつき等によって同軸(同一直線上)から多少ずれている場合も含む。「実質的に直交」についても、同様である。
一方、使用者によって本体カバー13を開放方向X3に回動させる動作に連動して、本
体側係合部101が回転軸線L10に沿って、カップリング部材87から離れる方向に移動することで、本体側係合部101がカップリング部材87から離脱する。そして、カートリッジBの装置本体Aからの取り外しは、使用者が、カートリッジBの把持部Tを把持して、カートリッジBの装着過程と逆の過程をたどって行われる。
<実施例4>
以下、本発明の実施例4におけるプロセスカートリッジ、及び現像剤補給カートリッジを用いるカラー画像形成装置について、図面に則して説明する。
なお、実施例4に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例4の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
[画像形成装置の全体構成]
最初に、画像形成装置の全体構成について、図33、図34を参照して説明する。図33は、実施例4におけるカラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である。図34は、実施例4におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。
図33に示す画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーレーザプリンタであり、記録媒体Sにカラー画像形成を行う。画像形成装置100は、プロセスカートリッジ方式である。この方式は、プロセスカートリッジP、及び、現像剤補給カートリッジTを画像形成装置本体100に取り外し可能に装着して、記録媒体Sにカラー画像を形成するものである。
以下の説明において、画像形成装置本体(以下、「装置本体」という)とは、装置本体の構成からプロセスカートリッジP、及び、現像剤補給カートリッジTを除いた装置構成部分のことである。
装置本体100には、第1〜第4のプロセスカートリッジP(PY、PM、PC、PK)、及び、現像剤補給カートリッジT(TY、TM、TC、TK)を水平方向に並べて配設している。各プロセスカートリッジP、及び、現像剤補給カートリッジTは、互いに同様の電子写真プロセス機構を有しており、現像剤の色や、現像剤の充填量が各々異なるものである。プロセスカートリッジP、及び、現像剤補給カートリッジTには、それぞれ装置本体100から回転駆動力が伝達される。また、プロセスカートリッジPには、装置本体100からバイアス(帯電バイアス、現像バイアス等)が供給される。プロセスカートリッジP、及び、現像剤補給カートリッジTは、それぞれ独立に画像形成装置本体100に着脱可能である。
本実施例における各プロセスカートリッジPは、図34に示すようにクリーニングユニット1と現像ユニット10から形成される。クリーニングユニット1は、感光体ドラム2と、この感光体ドラム2に作用する帯電ローラ3、及び、クリーニング部材6を備える。現像ユニット10は、感光体ドラム2上の静電潜像を現像するための現像手段を有する。クリーニングユニット1と、現像ユニット10とは、互いに揺動可能に結合されている。
第1のプロセスカートリッジPYは、現像剤収容部15内にイエロー(Y)の現像剤を収容しており、感光体ドラム2にY色の現像剤像を形成する。同様に、第2のプロセスカートリッジPMは、マゼンタ(M)、第3のプロセスカートリッジPCは、シアン(C)、第4のプロセスカートリッジPKは、ブラック(K)の現像剤を収容している。
一方、第1の現像剤補給カートリッジTYは、補給枠体40内にイエロー(Y)の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジPYにY色の現像剤を
補給する。同様に、第2の現像剤補給カートリッジTMは、マゼンタ(M)の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジPMにM色の現像剤を補給する。同様に、第3の現像剤補給カートリッジTCは、シアン(C)の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジPCにC色の現像剤を補給する。同様に、第4の現像剤補給カートリッジTKは、ブラック(K)の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジPKにK色の現像剤を補給する。
図34に示すように、現像剤補給カートリッジTの補給枠体40には、プロセスカートリッジPに現像剤を補給するための現像剤補給開口43が設けられている。プロセスカートリッジPの現像剤収容部15には、現像剤補給開口43に対応した現像剤受入口23が設けられている。装置本体100にプロセスカートリッジPと、現像剤補給カートリッジTが装着されると、現像剤補給開口43と現像剤受入口33は、連通し、現像剤補給カートリッジTからプロセスカートリッジPへ現像剤が補給される。
なお、プロセスカートリッジPと現像剤補給カートリッジTの詳細は、後述する。
プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の上方には、図33に示すように、露光手段としてのレーザスキャナユニットLBが配設されている。レーザスキャナユニットLBは、画像情報に対応してレーザ光Lを出力する。レーザ光Lは、感光体ドラム2の表面を走査露光する。
プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の下方には、一次転写部材としての中間転写ベルトユニット110が配設されている。中間転写ベルトユニット110は、可撓性を有する無端の転写ベルト111と、転写ベルト111を張設して回動させる駆動ローラ112、従動ローラ113、二次転写対向ローラ114を有する。各プロセスカートリッジPの感光体ドラム2は、転写ベルト111に接している。感光体ドラム2と転写ベルト111の接触部N1が一次転写部である。転写ベルト111の内側には、感光体ドラム2に対向させて一次転写ローラ115を配設している。二次転写対向ローラ114に対向する位置には二次転写手段としての二次転写ローラ117が配置されている。転写ベルト111と二次転写ローラ117の接触部(ニップ部)N2が二次転写部である。
中間転写ベルトユニット110の下方には、給送ユニット120が配設されている。給送ユニット120は、記録媒体Sを収容した給送トレイ121、給出ローラ122を有する。
装置本体100内の上方には、定着ユニット130が配設されている。装置本体100の上面は、排出トレイ100aとなっている。
[画像形成動作]
次に、フルカラー画像の形成動作について、図33を参照して説明する。図33は、カラー電子写真画像形成装置の概略断面図である。
フルカラー画像の形成動作は、以下の通りである。
第1〜第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)の感光体ドラム2が図34の矢印A方向に所定の速度で回転駆動される。転写ベルト111は、矢印Bの方向(感光体ドラム回転に順方向)に回転駆動される。このとき、転写ベルト111の速度は、感光体ドラム2の速度に対応している。同時にレーザスキャナユニットLBが駆動される。
レーザスキャナユニットLBの駆動に同期して、各カートリッジPの帯電ローラ3が所定の極性・電位で感光体ドラム2の表面を一様に帯電する。レーザスキャナユニットLBは、各色の画像信号に応じたレーザ光Lで各感光体ドラム2の表面を走査露光する。これにより、各感光体ドラム2の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像ローラ11により現像される。
上記の画像形成動作により、第1のカートリッジPYの感光体ドラム1には、Y色の現像剤像が形成される。そして、Y色の現像剤像が転写ベルト111上に一次転写される。同様に第2のカートリッジPM、第3のカートリッジPC、第4のカートリッジPKの現像剤像が転写ベルト111上に重畳され、4色フルカラーの未定着の現像剤像が形成される。各プロセスカートリッジPにおいて、一次転写後に感光体ドラム2の表面に残留した現像剤は、クリーニング部材6によって除去される。
一方、トレイ121に収容されている記録媒体Sが所定の制御タイミングで給送される。二次転写ニップ部N2に導入された記録媒体Sの表面に転写ベルト111上の4色重畳の現像剤像が一括転写される。
記録媒体Sは、転写ベルト111の表面から分離されて定着ユニット130へ導入される。そして、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像が記録媒体Sに定着される。その後、定着済みの記録媒体Sが排出トレイ100aに搬送されることでフルカラー画像の形成動作が完了する。なお、記録媒体Sに転写されずに転写ベルト111上に残留したトナー等は、クリーニング装置116により転写ベルト111から除去される。
[プロセスカートリッジの全体的な構成]
次に、プロセスカートリッジPの全体構成について、図34、図35、図36を用いて説明する。図34は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図35は、画像形成装置内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図である。図36は、プロセスカートリッジの全体像を示す斜視図である。
図34に示すように、カートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、クリーニングユニット1と現像ユニット10から形成されている。
最初に、クリーニングユニット1について説明する。クリーニングユニット1は、クリーニング枠体7に、感光体ドラム2と、帯電ローラ3と、クリーニング部材6を有している。
感光体ドラム2は、クリーニング枠体7によって回転自在に支持されている。感光体ドラム2の一端には、図36に示すように、ドラム駆動カップリング2aが設けられている。感光体ドラム2とドラム駆動カップリング2aは、一体的に形成されている。ドラム駆動カップリング2aは、装置本体100のカップリング(不図示)と係合する。ドラム駆動カップリング2aに装置本体の駆動モータ(不図示)の駆動力の伝達されることで、感光体ドラム2が図34の矢印A方向に所定の速度で回転駆動される。
帯電ローラ3は、感光体ドラム2に接触しながら従動回転する。帯電ローラ3は、図34に示すように、帯電ローラ軸受4を介して、クリーニング枠体7に取り付けられる。帯電ローラ3は、帯電ローラ3の回転中心と感光体ドラム2の回転中心を結ぶ線に沿って、図34の矢印E方向に移動可能に取り付けられる。帯電ローラ3の回転軸3aは、帯電ローラ軸受4に回転可能に支持されている。帯電ローラ軸受4は、帯電ローラ加圧部材5によって感光体ドラム2に向かって付勢される。
クリーニング部材6は、先端の弾性ゴムブレード6aと支持板金6bから構成されている。弾性ゴムブレード6aの先端は、感光体ドラム2の回転方向(図34の矢印A方向)に対してカウンター方向に当接させている。クリーニング部材6は、感光体ドラム2に残
留した現像剤を除去する。クリーニング部材6によって感光体ドラム2の周面から除去された現像剤は、クリーニング枠体7の除去現像剤収容部7aに収容される。
次に、現像ユニット10について説明する。現像ユニット10は、図34に示すように、現像ユニット10内の各種要素を支持する現像枠体14を有する。現像枠体14は、現像部16と現像剤収容部15とに分けられる。
現像部16には、現像ローラ11、現像剤供給ローラ(以下、「供給ローラ」と称す)12、現像ブレード13が設けられている。現像ローラ11は、感光体ドラム2と接触して矢印D方向に回転する。供給ローラ12は、現像ローラ11と接触しながら、矢印F方向に回転する。供給12ローラには、二つの役割がある。一つは、現像ローラ11上に現像剤を供給することである。もう一つは、現像に供されずに現像ローラ11上に残留した現像剤を剥ぎ取ることである。現像ブレード13は、現像ローラ11の周面上に接触することで、現像ローラ11上の現像剤の層厚を規制する。
一方、現像剤収容部15は、現像剤補給カートリッジTから補給される現像剤が収納されている。現像剤収容部15は、図34に示すように、仕切り部29によって第一収容部15aと第二収容部15bに分けられる。第一収容部15aと第二収容部15bは、長手方向の両端に設けられた第一開口(不図示)と第二開口(不図示)によって接続している。
第一収容部15aには、現像剤受入開口23が設けられている。現像剤受入開口23は、現像剤補給カートリッジTの現像剤補給開口43と接続する。現像剤補給開口43と現像剤受入開口23が接続することで、現像剤補給カートリッジTからプロセスカートリッジPへ現像剤が補給される。現像剤受入開口23の上部には、現像剤受入シャッタ26が配置されている。通常、現像剤受入シャッタ26は閉じているが、画像形成装置100にプロセスカートリッジPと現像剤補給カートリッジTが装着された状態において、開く構成になっている。
第二収容部15bは、現像開口28を介して現像部16と接続している。プロセスカートリッジPの未使用時において、現像開口28は、封止部材80で封止されている。封止部材80は、プロセスカートリッジPの物流時に現像剤収容部15から現像剤が漏れるのを防止している。封止部材80は、現像開口28面に溶着等で接着される。プロセスカートリッジPを使用する際、封止部材80は巻き取られることによって除去される。
第一収容部15aには、現像剤攪拌部材24が設けられている。現像剤攪拌部材24の役割は、二つある。一つは、現像剤収容部15内の現像剤と現像剤補給カートリッジTから補給された現像剤を混ぜることである。もう一つは、混ぜた現像剤を搬送することである。現像剤攪拌部材24は、現像攪拌軸24aの周囲に設けられた現像支持軸24bに攪拌バネ(不図示)を取り付けた構成になっている。第二収容部15bには、現像剤搬送部材25が設けられている。現像剤搬送部材25は、現像剤を搬送するスクリュー部材である。このとき、現像剤攪拌部材24による現像剤搬送速度は、現像剤搬送部材25による現像剤搬送速度よりも遅い設定となっている。
現像ユニット10内の現像剤の搬送について説明する。現像剤補給カートリッジTから補給された現像剤は、第一収容部15a内で、現像剤攪拌部材24によって現像剤収容部15内の現像剤と混ぜられる。混ぜられた現像剤は、第一開口(不図示)を介して第二収容部15bへ送られる。第二収容部15bにおいて、現像剤は、現像剤搬送部材25によって、現像開口28から現像部16へ搬送される。現像部16に搬送された現像剤は、供給ローラ12を介して現像ローラ11に送られ、現像される。現像に供されなかった現像
剤は、再び現像部16から第二収容部15bに戻る。その後、現像剤搬送部材25によって、第二開口(不図示)から第一収容部15aに搬送される。現像剤はこの状態を繰り返すことで循環される。
次に、クリーニングユニット1と現像ユニット10の結合について説明する。図36に示すように、クリーニング枠体7は、クリーニング結合穴8(8R、8L)を有する。現像枠体14には、図35、図36に示すように、長手方向両端に現像側板19(19R、19L)が設けられている。現像側板19(19R、19L)は、現像結合穴20(20R、20L)を有する。クリーニング結合穴8(8R、8L)と現像結合穴20(20R、20L)は、図35、図36に示すように、結合軸21(21R、21L)と嵌合することにより揺動可能に結合される。これにより、クリーニングユニット1と現像ユニット10が結合する。
クリーニングユニット1と現像ユニット4の間には、図36に示すように、加圧バネ22が両端に配置される。加圧バネ22の付勢力によって、現像ユニット10は、現像結合穴20を中心に矢印G方向の回転モーメントを得る。これにより、現像ローラ11が感光体ドラム2に当接する。
本実施例において、現像ローラ11は、感光体ドラム2に接触して配置されているが、所定間隔を設けて配置される構成であってもよい。
[現像剤補給カートリッジの全体的な構成]
次に、現像剤補給カートリッジTの構成について、図34、図37を参照して説明する。図34は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図37は、現像剤補給カートリッジTの構成を示す斜視図である。
現像剤補給カートリッジTは、図34に示すように、現像剤を収容するための補給枠体40を有している。補給枠体40には、プロセスカートリッジPに現像剤を補給するための現像剤補給開口43を有する。現像剤補給開口43の下部には、現像剤補給シャッタ44が設けられている。通常、現像剤補給シャッタ44は閉じているが、画像形成装置100にプロセスカートリッジPと現像剤補給カートリッジTが装着された状態において、開く構成になっている。
補給枠体40内には、補給搬送部材41と補給攪拌部材42が設けられている。補給搬送部材41と補給攪拌部材42は、補給枠体40によって回転可能に支持されている。補給搬送部材41は、補給枠体40内の現像剤を現像剤補給開口43に向けて搬送する。補給搬送部材41は、図37に示すように、表面にらせん状のフィン41aと戻しフィン41bが形成されたスクリュー部材である。フィン41aは、矢印Q方向に現像剤を搬送する。戻しフィン41bは、フィン41aと逆方向に現像剤を搬送する。補給攪拌部材42の役割は、二つある。一つは、補給枠体40内の現像剤を攪拌することである。もう一つは、攪拌した現像剤を補給搬送部材41に送ることである。補給攪拌部材42は、補給攪拌棒42aと補給攪拌シート42bから形成されている。補給搬送部材41の上部には、カバー部材47が設けられている。カバー部材47は、現像剤補給開口43と補給搬送部材41の長手方向の一部を覆っている。カバー部材47には、戻し穴47aが設けられている。
補給搬送部材41と補給攪拌部材42の長手方向の一端には、それぞれ補給搬送カップリング45と補給攪拌カップリング46が設けられている。補給搬送カップリング45と補給攪拌カップリング46は、各々、装置本体100に設けられた搬送駆動軸145、撹拌駆動軸146と係合する。
現像剤補給カートリッジTを装置本体100に対して装着方向Rに装着する際、搬送駆動軸145、撹拌駆動軸146と、補給搬送カップリング45と補給攪拌カップリング46の位相に関係なく、画像形成装置100の所定の挿入完了位置(装着完了位置)まで挿入することができる。これは、補給搬送カップリング45の係合部45a、45b、45cと補給攪拌カップリング46の係合部46a、46b、46cが、実施例1の係合部73と同様に、径方向に退避可能に構成され、搬送駆動軸145、撹拌駆動軸146の補給搬送カップリング45、補給攪拌カップリング46との連結部が、実施例1の本体駆動軸101と同様に構成されているためである。
補給搬送カップリング45と補給攪拌カップリング46に装置本体の駆動モータ(不図示)の駆動力の伝達されることで、補給搬送部材41と補給攪拌部材42が所定の速度で回転駆動される。
現像剤補給カートリッジT内の現像剤の搬送について説明する。補給枠体40内の現像剤は、補給攪拌部材42によって攪拌され、補給搬送部材41へ送られる。補給搬送部材41に送られた現像剤は、カバー部材47まで搬送されるとカバー部材47によって一部が規制される。これにより、現像剤補給開口43から排出される現像剤の量が一定となる。カバー部材47内に搬送された現像剤は、現像剤補給開口43からプロセスカートリッジPへ排出される。現像剤補給開口43から落下しなかった現像剤は、戻しフィン41bによって、戻し穴47aから補給攪拌部材42へ送られ、再び撹拌される。
<実施例5>
[電子写真画像形成装置の一般的な説明]
以下、本発明の実施例5について図を用いて説明する。実施例5では、画像形成装置として、4個のプロセスカートリッジが着脱可能なフルカラー画像形成装置を例示している。なお、画像形成装置に装着するプロセスカートリッジの個数はこれに限定されるものではない。必要に応じて適宜設定されるものである。例えば、モノクロの画像を形成する画像形成装置の場合には、画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジの個数は1個である。また、以下説明する実施例5では、画像形成装置の一例としてプリンタを例示している。
なお、実施例5に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例5の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
[画像形成装置の概略構成]
図38は、本発明の実施例5の画像形成装置1の断面概略図である。また、図39は、実施例5の画像形成装置1の斜視図である。図40は、実施例5のプロセスカートリッジPの断面図である。図41は、実施例5のプロセスカートリッジPを駆動側からみた斜視図である。図42は、実施例5のプロセスカートリッジPを非駆動側からみた斜視図である。
図38に示すように、この画像形成装置1は、電子写真画像形成プロセスを用いた4色フルカラーレーザプリンタであり、記録媒体Sにカラー画像形成を行う。画像形成装置1はプロセスカートリッジ方式であり、プロセスカートリッジP(PY,PM,PC,PK)を装置本体2に取り外し可能に装着して、記録媒体Sにカラー画像を形成するものである。
ここで、画像形成装置1に関して、前ドア3を設けた側を正面(前面)、正面と反対側の面を背面(後面)とする。また、画像形成装置1を正面から見て右側を駆動側、左側を
非駆動側と称す。図38は画像形成装置1を非駆動側から見た断面図であり、紙面手前が画像形成装置1の非駆動側、紙面右側が画像形成装置1の正面、紙面奥側が画像形成装置1の駆動側となる。
装置本体2には、第1のプロセスカートリッジPY(イエロー)、第2のプロセスカートリッジPM(マゼンタ)、第3のプロセスカートリッジPC(シアン)、第4のプロセスカートリッジPK(ブラック)の4つのプロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)が水平方向に並ぶように配置されている。
第1〜第4の各プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、それぞれ同様の電子写真画像形成プロセス機構を有しており、現像剤の色が各々異なる。第1〜第4のプロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)には装置本体2の駆動出力部から回転駆動力が伝達される。詳細は後述する。
また、第1〜第4の各プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)には装置本体2からバイアス電圧(帯電バイアス、現像バイアス等)が供給される(不図示)。
図40に示すように、本実施例の第1〜第4の各プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、ドラム4と、このドラム4に作用するプロセス手段としての帯電手段と、を備えた感光体ドラムユニット8を有する。
また、第1〜第4の各プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、ドラム4上の静電潜像を現像する現像手段を備えた現像ユニット9を有する。
第1のプロセスカートリッジPYは、現像枠体29内にイエロー(Y)の現像剤を収容しており、ドラム4の表面にイエロー色の現像剤像を形成する。
第2のプロセスカートリッジPMは、現像枠体29内にマゼンタ(M)の現像剤を収容してあり、ドラム4の表面にマゼンタ色の現像剤像を形成する。
第3のプロセスカートリッジPCは、現像枠体29内にシアン(C)の現像剤を収容してあり、ドラム4の表面にシアン色の現像剤像を形成する。
第4のプロセスカートリッジPKは、現像枠体29内にブラック(K)の現像剤を収容しており、ドラム4の表面にブラック色の現像剤像を形成する。
第1〜第4のプロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の上方には、露光手段としてのレーザスキャナユニットLBが設けられている。このレーザスキャナユニットLBは、画像情報に対応してレーザ光Zを出力する。そして、レーザ光Zは、カートリッジPの露光窓部10を通過してドラム4の表面を走査露光する。
図38に示すように、第1〜第4のカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の下方には、転写部材としての中間転写ベルトユニット11を設けている。この中間転写ベルトユニット13は、駆動ローラ6・テンションローラ14、15を有し、可撓性を有する転写ベルト12を掛け渡している。
第1〜第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)のドラム4は、その下面が転写ベルト12の上面に接している。その接触部が一次転写部である。転写ベルト12の内側には、ドラム4に対向させて1次転写ローラ16を設けている。
また、2次転写ローラ17が、転写ベルト12を挟んでテンションローラ14と対向する位置に配置されている。転写ベルト12と2次転写ローラ17の接触部が2次転写部である。
中間転写ベルトユニット11の下方には、給送ユニット18を設けている。この給送ユニット18は、記録媒体Sを積載して収容した給紙トレイ19、給紙ローラ20を有する。
図38における装置本体2内の左上方には、定着ユニット21と、排出ユニット22を
設けている。装置本体2の上面は排出トレイ23としている。
現像剤像を転写された記録媒体Sは、定着ユニット21に設けられた定着手段により定着された後に、排出トレイ23へ排出される。
図39(a)に示すように、各カートリッジPは、引き出し可能なカートリッジトレイ60を介して、装置本体2に対して着脱可能な構成となっている。図39(a)は、装置本体2からカートリッジトレイ60およびカートリッジPを引き出した状態を示している。
[画像形成動作]
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。第1〜第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)のドラム4が所定の速度で回転駆動される(図40矢印D方向、図38において反時計回り)。転写ベルト12もドラム4の回転に順方向(図38矢印C方向)にドラム4の速度に対応した速度で回転駆動される。
レーザスキャナユニットLBも駆動される。スキャナユニットLBの駆動に同期して、帯電ローラ5によってドラム4の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。レーザスキャナユニットLBは、各ドラム4の表面を各色の画像信号に応じてレーザ光Zで走査露光する。これにより、各ドラム4の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、所定の速度で回転駆動(図40矢印E方向、図38において時計回り)される現像ローラ6により現像される。
このような電子写真画像形成プロセスにより、第1のカートリッジPYのドラム4にはフルカラー画像のイエロー成分に対応するイエロー色の現像剤像が形成される。そして、その現像剤像が転写ベルト12上に一次転写される。
同様に第2のカートリッジPMのドラム4にはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するマゼンタ色現像剤像が形成される。そして、その現像剤像が、転写ベルト12上にすでに転写されているイエロー色の現像剤像に重畳されて一次転写される。
同様に第3のカートリッジPCのドラム4にはフルカラー画像のシアン成分に対応するシアン色現像剤像が形成される。そして、その現像剤像が、転写ベルト12上にすでに転写されているイエロー色、マゼンタ色の現像剤像に重畳されて一次転写される。
同様に第4のカートリッジPKのドラム4にはフルカラー画像のブラック成分に対応するブラック色現像剤像が形成される。そして、その現像剤像が、転写ベルト12上にすでに転写されているイエロー色、マゼンタ色、シアン色の現像剤像に重畳されて1次転写される。
このようにして、転写ベルト12上にイエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色の4色フルカラーの未定着現像剤像が形成される。
一方、所定の制御タイミングで記録媒体Sが1枚ずつ分離されて給送される。その記録媒体Sは、所定の制御タイミングで2次転写ローラ17と転写ベルト12との接触部である2次転写部に導入される。
これにより、記録媒体Sが前記2次転写部へ搬送されていく過程で、転写ベルト12上の4色重畳の現像剤像が記録媒体Sの面に順次に一括転写される。
[プロセスカートリッジの全体構成]
実施例5において、第1から第4のカートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、同様の電子写真画像形成プロセス機構を有し、収容されている現像剤の色や現像剤の充填量を各々設定可能である。
カートリッジPは、感光体としてのドラム4と、ドラム4に作用するプロセス手段と、を備えている。ここで、プロセス手段は、ドラム4を帯電させる帯電手段としての帯電ロ
ーラ5、ドラム4に形成された潜像を現像する現像手段としての現像ローラ6、等がある。そして、カートリッジPは、ドラムユニット8と現像ユニット9とに分かれている。
ここで、実施例においては、ドラムユニット8と現像ユニット9を一体化したプロセスカートリッジPの形態を例示している。しかし、ドラム4を有したドラムカートリッジ、現像手段を有した現像カートリッジを分離し、それぞれを別体としたカートリッジ構成でも良い。
また、ドラムユニット8と現像ユニット9を一体化したプロセスカートリッジ構成で、さらに現像ユニット9にトナーを追加補給できるように、現像ユニット9にトナーカートリッジを接続できる構成でも良い。
[ドラムユニットの構成]
図40、図41、図42に示すように、ドラムユニット8は、感光体としてのドラム4、帯電ローラ5、感光体枠体としてのクリーニング容器26、カートリッジカバー部材(図41、図42における駆動側カートリッジカバー部材24と非駆動側カートリッジカバー部材25)で構成される。尚、広義の感光体枠体には、狭義の感光体枠体であるクリーニング容器26の他、駆動側カートリッジカバー部材24、非駆動側カートリッジカバー部材25も含まれる(他の実施例においても同様である)。なお、カートリッジPが装置本体2に装着された際には、感光体枠体は装置本体2に固定される。
ドラム4は、カートリッジPの長手両端に設けられたカートリッジカバー部材24、25により回転自在に支持されている。ここで、ドラム4の軸線方向を長手方向と定義する。カートリッジカバー部材24、25は、クリーニング容器26の長手方向の両端側で、クリーニング容器26に固定されている。
また、図41に示すように、ドラム4の長手方向の一端側には、ドラム4に駆動力を伝達するためのカップリング部材624が設けられている。図39(b)は、装置本体2の斜視図であり、カートリッジトレイ60、および、カートリッジPを不図示としている。カートリッジP(PY・PM・PC・PK)のそれぞれのカップリング部材624は、図39(b)に示す装置本体2の本体側駆動伝達部材としてのドラム駆動出力部材61(61Y・61M・61C・61K)と係合し、装置本体の駆動モータ(不図示)の駆動力がドラム4に伝達される。
帯電ローラ5は、ドラム4に対し接触して従動回転できるように、クリーニング容器26に支持されている。また、駆動側カートリッジカバー部材24、非駆動側カートリッジカバー部材25には、現像ユニット9を回動可能に支持するための支持部24a、支持部25aが設けられている(図41、図42参照)。
[現像ユニットの構成]
図40、図41に示すように、現像ユニット9は、現像ローラ6、現像ブレード31、現像枠体29、軸受部材36、現像カバー部材32などで構成されている。現像枠体29は、現像ローラ6に供給する現像剤を収納する現像剤収納部49、及び、現像ローラ6周面の現像剤の層厚を規制する現像ブレード31を有する。
また、図42に示すように、非駆動側軸受46は、現像枠体29の長手方向他端側に固定されている。この非駆動側軸受46は、現像ローラ6を回転可能に支持している。また、図41に示すように、駆動側軸受36は、現像枠体29の長手方向一端側に固定されている。この駆動側軸受36は、現像ローラ6を回転可能に支持している。そして、長手方向において、現像ローラ6の駆動側端部には、現像ローラ6に回転駆動力を伝達する為の現像ローラギア69が駆動伝達可能に設けられている。さらに、駆動側軸受36の長手方向における外側には、現像ローラギア69に回転駆動力を伝達する現像入力ギア68が設
けられている。そして、現像カバー部材32が、現像ローラギア69、現像入力ギア68を覆うように、駆動側軸受36の長手方向における外側に固定されている。
さらに、図41に示すように、長手方向Fにおける駆動側の現像カバー部材32には円筒部32bが設けられている。そして、円筒部32bの内側の開口32cからは、現像入力ギア68の駆動伝達部68aが露出する。ここで、現像入力ギア68の駆動伝達部68aは、プロセスカートリッジAが画像形成装置Bに装着された際に、不図示の本体駆動伝達部材と係合し、画像形成装置Bに設けられた駆動モータ(不図示)からの矢印Oの方向の回転駆動力が伝達される構成となっている。画像形成装置Bから現像入力ギア68へ入力された回転駆動力は、現像ローラギア69を介して現像ローラ6へ伝達される構成となっている。その結果、図40に示すように、現像ローラ6は矢印E方向に回転する。
駆動側軸受36には、第1可動部材99が設けられている。第1可動部材99は、第1本体部としての駆動側当接離間レバー70と、第1弾性部としての駆動側現像加圧バネ71と、で構成されている。さらに、非駆動側軸受46には、第2可動部材98が設けられている。第2可動部材98は、第2本体部としての非駆動側当接離間レバー72と、第2弾性部としての非駆動側現像加圧バネ73(図43参照)と、で構成されている。詳細は追って説明する。
[当接離間レバーについて]
図43(a)を用いて、駆動側可動部材としての駆動側当接離間レバー70について説明する。図43(a)は、駆動側当接離間レバー70、及び、周辺形状の説明図であり、現像ユニット9を駆動側からみた断面図である。図43(a)に示すように、駆動側当接離間レバー70は、第一当接面70a、第二当接面70b、第三当接面70c、被支持部70d、駆動側規制当接部70e、第一突出部70fを有している。そして、駆動側軸受36に対して、駆動側軸受36の支持部36cに駆動側当接離間レバー70の被支持部70dが回転可能に支持されている。具体的には、駆動側当接離間レバー70の被支持部70dの穴と駆動側軸受36の支持部36cのボスとが嵌合することで、駆動側当接離間レバー70は、支持部36cのボスを中心に回転可能(矢印N9方向、矢印N10方向)に支持されている。また、実施例5においては、駆動側軸受36の支持部36cは、現像ローラ6の回転軸L0と平行である。即ち、駆動側現像当接離間レバー70は、現像ローラ6の回転軸L0と直交する平面上で回動可能である。
さらに、駆動側当接離間レバー70は、第三当接面70cにおいて圧縮バネである第一弾性部としての駆動側現像加圧バネ71の一端71dと当接している。駆動側現像加圧バネ71の他端71eは、駆動側軸受36の当接面36dと当接している。その結果、駆動側当接離間レバー70は、第三当接面70cにおいて駆動側現像加圧バネ71から矢印N16方向に力F10を受けていている。そして、駆動側現像加圧バネ71は、駆動側当接離間レバー70の第一当接面70aが現像ローラ6から離れる方向(N16)に、駆動側当接離間レバー70を付勢している。現像ユニット9単体の状態、すなわち、現像ユニット9が装置本体2に装着される前の状態では、駆動側規制当接部70eが駆動側軸受36に設けられた規制部36bに当接している。
図43(b)を用いて、非駆動側可動部材としての非駆動側当接離間レバー72について説明する。なお、非駆動側は駆動側と類似構成である。図43(b)、は現像ユニット9を非駆動側から見た側面図である。但し、非駆動側当接離間レバー72の構成説明の為に、一部部品を非表示にしている。図43s(b)に示すように、非駆動側当接離間レバー72は、非駆動側第一当接面72a、非駆動側第二当接面72b、非駆動側第三当接面72c、被支持部72d、非駆動側規制当接部72e、非駆動側第一突出部72fを有している。そして、非駆動側現像軸受46の支持部46fによって、非駆動側当接離間レバ
ー72の被支持部72dが支持されている。具体的には、非駆動側当接離間レバー72の被支持部72dの穴と非駆動側現像軸受46の支持部46fのボスとが嵌合することで、非駆動側当接離間レバー72は、支持部46fのボスを中心に回転可能(矢印NH9方向、矢印NH10方向)に支持されている。また、実施例5においては、非駆動側現像軸受46の支持部46fは、現像ローラ6の回転軸L0と平行である。即ち、非駆動側現像当接離間レバー72は、現像ローラ6の回転軸L0と直交する平面上で回動可能である。
さらに、非駆動側当接離間レバー72は、非駆動側第三当接面72cにおいて圧縮バネである第二弾性部としての非駆動側現像加圧バネ73の一端73eと当接している。非駆動側現像加圧バネ73の他端73dは、非駆動側現像軸受46の当接面46gと当接している。その結果、非駆動側当接離間レバー72は、非駆動側第三当接面72cにおいて非駆動側現像加圧バネ73から矢印NH16方向に力FH10を受けている。そして、非駆動側現像加圧バネ73は、非駆動側当接離間レバー72の第一当接面72aが現像ローラ6から離れる方向(矢印NH16)に、非駆動側当接離間レバー72を付勢している。現像ユニット9単体の状態、すなわち、現像ユニット9が装置本体2に装着される前の状態では、非駆動側規制当接部72eが非駆動側現像軸受46に設けられた規制部46eに当接している。
また、図43(a)に示すように、第一突出部70fは、駆動側当接離間レバー70の被支持部70dから見て現像ローラ6の逆側に第一当接面70aを有している。詳細は後述するが、感光ドラム4に対して現像ローラ6を加圧する際に、駆動側装置押圧部材66の第二当接面66bと駆動側当接離間レバー70の第一当接面70aとが当接する構成となっている。
さらに、第一突出部70fの先端には、第一突出部70fの突出方向(矢印M2方向)と交差し、現像ローラ6側に突出する被離間部70gが設けられている。被離間部70gは、第二当接面70bを有している。詳細は後述するが、感光ドラム4に対して現像ローラ6を離間する際には、駆動側装置押圧部材66の第一当接面66aと駆動側当接離間レバー70の第二当接面70bとが当接する構成となっている。
図43(b)を用いて、非駆動側当接離間レバー72の形状について詳細に説明する。第一突出部72fの突出方向(矢印MH2方向)は、非駆動側当接離間レバー72の可動方向(矢印NH9、NH10方向)、及び現像ユニット9の可動方向である矢印M1方向に対して交差する方向に突出している。また、第一突出部72fは、非駆動側当接離間レバー72の被支持部72dから見て現像ローラ6の逆側に第一当接面72aを有している。感光ドラム4に対して現像ローラ6を加圧する構成は、駆動側と同様の構成である。つまり、非駆動側装置押圧部材(不図示)の第二当接面(不図示)と非駆動側当接離間レバー72の第一当接面72aとが当接する構成となっている。
さらに、第一突出部72fの先端には、第一突出部72fの現像容器16からの突出方向(矢印MH2方向)と交差し、現像ローラ6側に突出する被離間部72gが設けられている。被離間部72gは、第二当接面72bを有している。感光ドラム4に対して現像ローラ6を離間する構成は、駆動側と同様の構成である。つまり、非駆動側装置押圧部材(不図示の第一当接面(不図示)と非駆動側当接離間レバー72の第二当接面72bとが当接する構成となっている。
[ドラムユニットと現像ユニットの組立]
図41、図42に、現像ユニット9とドラムユニット8とを分解した状態を示す。ここで、カートリッジPの長手一端側では、駆動側カートリッジカバー部材24の支持部24aに、現像カバー部材32の円筒部32bの外径部32aを回動可能に嵌合させている。また、カートリッジPの長手他端側では、非駆動側カートリッジカバー部材25の支持穴部25aに、非駆動側軸受24から突出して設けられた突出部46bを回動可能に嵌合さ
せている。これにより、現像ユニット9は、ドラムユニット8に対して回動可能に支持される。ここで、現像ユニット9のドラムユニット8に対する回動中心(回動軸線)を、回動中心(回動軸線)Xと称す。この回動中心Xは、支持穴部24aの中心と支持穴部25aの中心とを結んだ軸線である。
[現像ローラとドラムの接触]
図44に示すように、装置本体2には、感光ドラム4の表面と現像ローラ6とを接触させる、及び、前記両者を離間させるための駆動側装置押圧部材66が設けられている。駆動側装置押圧部材66は、矢印N7方向、及び、矢印N8方向に移動可能な状態で底板(不図示)に支持される。
図44は、現像ローラ6が、感光ドラム4に当接した状態を示した側面図である。また、図44(b)は、図44(a)の駆動側当接離間レバー70周辺の詳細図であり、駆動側カートリッジカバー24と現像サイドカバー34の一部を非表示にしている。
実施例5では、表面に現像剤tを担持した現像ローラ6を感光ドラム4に直接接触させることで感光ドラム4上の静電潜像を現像する、いわゆる接触現像方式を用いる。
図41、図42に示すように、前述した通り現像ユニット9は、回動中心Xを中心にして回動可能に支持されており、現像ローラ6がドラム4に接離できるように構成されている。その状態において、図44(a)、図44(b)に示すように、駆動側装置押圧部材66の第二当接面66bと駆動側当接離間レバー70の第一当接面70aが当接している。それにより駆動側当接離間レバー70が駆動側現像加圧バネ71の付勢力に抗して図44(b)の矢印N9方向に回転した状態となる。そして、駆動側当接離間レバー70の第三当接面70cは、駆動側現像加圧バネ71を圧縮し、駆動側現像加圧バネ71から付勢力F10aを受ける。その結果、駆動側当接離間レバー70には矢印N10方向のモーメントM10が作用する。このとき、駆動側装置押圧部材66の第二当接面66bと駆動側当接離間レバー70の第一当接面70aが当接しているため、モーメントM10と釣り合うモーメントが駆動側当接離間レバー70に作用するように、駆動側当接離間レバー70の第一当接面70aは、駆動側装置押圧部材66の第二当接面66bから力F11を受ける。従って、現像ユニット9には力F11の外力が作用していることになる。
すなわち、現像ユニット9は、駆動側現像加圧バネ71による力F11と駆動側付勢手段(不図示)による力とによって、現像ローラ6と感光ドラム4が近づく方向(矢印N6方向)のモーメントM6を受け、現像ローラ6の弾性層13dを感光ドラム4に所定の圧で圧接可能である。
非駆動側も駆動側と同様の構成であり、現像ローラ6を感光ドラム4に所定の圧で圧接可能でとなる。
また、駆動側当接離間レバー70と非駆動側当接離間レバー72の回動動作は、互いに独立して回動可能である。
[離間機構]
図45は、現像ローラ6と感光ドラム4とが離間した現像ユニット9の離間状態を説明する説明図である。また、図45(d)は、図45(b)の駆動側当接離間レバー70周辺の詳細図であり、説明のために駆動側カートリッジカバー24、現像サイドカバー34を非表示にしている。
ここで、本実施例のような接触現像方式の場合、常に図44(a)に示すような現像ローラ6が感光ドラム4に接触したままの状態が維持されると、現像ローラ6の弾性層が変形する恐れがある。このため、非現像時には、現像ローラ6を感光ドラム4から離間させておくことが好ましい。つまり、図44(a)に示すように、感光ドラム4に対して現像
ローラ6が接触した状態と、図45(a)に示すように、感光ドラム4から現像ローラ6が離間した状態とを取り得るように構成することが好ましい。
駆動側当接離間レバー70には、現像ローラ6方向に突出した被離間部70gが設けられている。被離間部70gは、装置本体2に設けられた駆動側装置押圧部材66に設けられた第一当接面66aに係合可能な構成となっている。さらに、駆動側装置押圧部材66は、不図示のモータからの駆動力を受け、矢印N7、矢印N8方向に移動可能な構成となっている。
図45(b)は、駆動側装置押圧部材66が矢印N8方向へ距離δ7だけ移動した状態を示している。駆動側装置押圧部材66がに矢印N8方向へ移動したことにより、駆動側当接離間レバー70の被離間部70gと駆動側装置押圧部材66の第一当接面66aとが当接する。このとき、駆動側当接離間レバー70の規制当接部70eと駆動側軸受部材36の規制部36bとが当接しているので、現像ユニット9を矢印N8方向へ移動させる。ここで、現像ユニット9は、前述の通り、回転中心軸Xを中心に回転可能に支持されている。そのため、駆動側装置押圧部材66が矢印N8方向へ移動することによって、現像ユニット9は矢印N5方向へ揺動する。このとき、現像ローラ6と感光ドラム4とは互いに距離δ8だけ隙間をもって離間した状態となる。
非駆動側も駆動側と同様の構成であり、非駆動側装置押圧部材(不図示)が移動することによって、現像ユニット9が回転中心Xを中心に矢印N5方向に回動し、現像ローラ6と感光ドラム4が互いに距離δ8だけ離間する構成である。
このように、装置本体2に設けられた駆動側装置押圧部材66と非駆動側装置押圧部材67の位置により、感光ドラム4と現像ローラ6との当接状態、或いは離間状態を必要に応じて選択される。
[クリーナレスシステムについて]
次に、以下に、本例でのクリーナレスシステムについて説明する。実施例5では、転写されずに感光ドラム4上に残留した転写残現像剤t2を感光ドラム4の表面から除去するクリーニング部材を設けない、いわゆるクリーナレスシステムの例を示している。
感光体ドラム4は、図40に示すように、矢印D方向に回転駆動されている。転写工程後に感光ドラム4の表面に残った転写残現像剤t2は、帯電ニップ部5aの上流側の上流空隙部5bにおける放電によって感光ドラムと同様に負極性に帯電される。上流空隙部5bは、感光体ドラム4の回転方向Dにおいて、帯電ローラ5と感光ドラム4との当接部である帯電ニップ部5aの上流側の空隙部である。このとき、感光ドラム4表面は、−700Vに帯電される。負極性に帯電した転写残現像剤t2は、帯電ニップ部5aにおいて、電位差の関係(感光ドラム4表面電位=−700V、帯電ローラ5電位=−1300V)で帯電ローラ5には付着せず帯電ニップ部5aを通過することになる。
帯電ニップ部5aを通過した転写残現像剤t2は、レーザ照射位置dに到達する。転写残現像剤t2は、光学手段のレーザ光Zを遮蔽するほど多くないため、感光ドラム4上の静電潜像を作像する工程に影響しない。レーザ照射位置dを通過した転写残現像剤t2であって、且つ、非露光部(レーザ照射を受けていない感光ドラム4の表面)に残っている転写残現像剤t2は、現像ローラ6と感光ドラム4の当接部である現像ニップ部6kにおいて、静電力によって現像ローラ6に回収される。一方、露光部(レーザ照射を受けた感光ドラム4の表面)に残っている転写残現像剤t2は、静電力的には回収されずにそのまま感光ドラム4上に存在し続ける。しかし、一部の転写残現像剤t2は、現像ローラ6と感光ドラム4の周速差による物理的な力で回収されることもある。
このように紙に転写されずに感光体ドラム4上に残った転写残現像剤t2は、概ね現像容器29に回収される。現像容器29に回収された転写残現像剤t2は、現像容器29内に残っている現像剤tと混合され使用される。
[感光体ドラム4の駆動側フランジ624の詳細形状]
次に、感光体ドラム4の駆動側端部に設けられた駆動伝達部材としての駆動側フランジ624の形状、及び、装置本体2側から回転力が伝達される構成について、詳細を説明する。
図46は、感光体ドラム4と駆動側フランジ624、および、装置本体2に設けられた本体側駆動力伝達部材61の斜視図である。駆動側フランジ624の長手外側には、装置本体2に設けられた本体側駆動力伝達部材61と係合することで、装置本体2から直接、駆動力を受ける形状としての複数の斜面が設けられている。具体的には、長手内側から外側方向に向けて、順に、第1傾斜面624b、第2傾斜面624cが設けられている(図47、図48参照)。図46においては、第1傾斜面624bと第2傾斜面624cはそれぞれ18個ずつ設けられ、歯数が9個の傘歯ギアに類似した形状となっている。なお、実施例5においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第1傾斜面624bと第2傾斜面624cとでできる9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。
また、駆動側フランジ624の中心には、穴624dが設けられている。この穴624dも、また同様に、回転軸線L1と同軸に設けられている。
ここで、駆動側フランジ624は、本体側駆動力伝達部材61から回転軸線L1周りに、順回転XL1方向の回転駆動力を受け、前述の画像形成プロセスを達成するものとする。また、順方向XL1方向とは逆向きを、逆回転XL2方向と称す。
駆動側フランジ624の第1傾斜面624bと第2傾斜面624cとの境界に形成される境界部としての稜線624rのうち、順回転XL1方向に対向した9個の稜線624p(n)、すなわち、624p(1)〜624p(9)は、本体側駆動力伝達部材61と当接した際に、本体側駆動力伝達部材61に対して相対的に順回転XL1方向の力を受けることができる。なお、稜線624rのうち、逆回転XL2方向に対向した9個の稜線を稜線624q(n)、すなわち、624q(1)〜624q(9)とする。
図47は、駆動側フランジ624、感光体ドラム4、及び、本体側駆動力伝達部材61を、回転軸線L1を含む平面で切断した断面図である。図47に示すように、駆動側フランジ624の第1傾斜面624bと第2傾斜面624cは、回転軸線L1に対して、それぞれ異なった角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第1傾斜面624bの角度θ1は、「0°<角度θ1」であり、また、回転軸線L1に対する第2傾斜面624cの角度θ2は、「角度θ1<角度θ2」の関係となっている。
次に、本体側駆動力伝達部材61の詳細形状について、図46、図47を用いて説明する。図46に示すように、本体側駆動力伝達部材61には、複数の第3傾斜面61bで形成された凹形状が設けられている。
図46に示すように、本体側駆動力伝達部材61には18個の第3傾斜面61bが設けられ、合計歯数が9個の内歯傘歯ギアに類似した形状を形成している。なお、実施例5においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第3傾斜面61bによって形成される9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。これらの配置は、前述の駆動側フランジ624に設けられた第1傾斜面624bと第2傾斜面624cとで形成された9個の傘歯ギアに対応している。
また、本体側駆動力伝達部材61の中心には、凸軸61dが設けられている。この凸軸
61dも、回転軸線L1と同軸に設けられている。この凸軸61dは、本体側駆動力伝達部材61と駆動側フランジ624とが係合する際に、駆動側フランジ624の穴624dにガイドされる構成となっている。係合についての動作の詳細は後述する。
本体側駆動力伝達部材61の第3傾斜面61bのうち、順回転XL1方向に対向した9個の面61p(n)、すなわち、面61p(1)〜面61p(9)は、駆動側フランジ624と当接した際に、駆動側フランジ624から逆回転XL2方向の力を受ける。これは、本体側駆動力伝達部材61で駆動側フランジ624を順回転XL1方向に回転させるために、本体側駆動力伝達部材61から駆動側フランジ624に駆動力を伝える際の反力である。なお、第3傾斜面61bのうち、逆回転XL2方向に対向した9個の面を面61q(n)、すなわち、面61q(1)〜面61q(9)とする。
次に、駆動側フランジ624と本体側駆動力伝達部材61との係合について詳細に説明する。
図47に示すように、本体側駆動力伝達部材61の第3傾斜面61bは、回転軸線L1に対して角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第3傾斜面61bの角度θ3は、「角度θ1<角度θ3<角度θ2」の関係となっている。
図47(a)は、駆動側フランジ624と本体側駆動力伝達部材61とが係合する前の状態を示している。図47(b)は、図45(a)に示す状態から、両者が回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。駆動側フランジ624の穴624dと本体側駆動力伝達部材61の凸軸61dとが係合し始めた状態である。凸軸61dが穴624dにガイドされる構成となっている。また、図47(b)は、図47(a)の状態から、さらに駆動側フランジ624と本体側駆動伝達部材61が近接した状態を示している。このとき、駆動側フランジ624の第1傾斜面624bや第2傾斜面624cは、本体側駆動力伝達部材61の第3傾斜面61bとは接触していない。
図47(c)は、図47(b)に示す状態から、両者がさらに回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。ここで、本体側駆動力伝達部材61は、本体側駆動力伝達部材61よりも回転軸線L1方向外側(長手方向外側(図の左側))に設けられた付勢部材(不図示)により、図中矢印F方向に付勢力を受けている。これにより、駆動側フランジ624と本体側駆動力伝達部材61は、互いに回転軸線L1方向、すなわち、長手方向で突き当たる構成となっている。具体的には、駆動側フランジ624の稜線624rと本体側駆動力伝達部材61の第3傾斜面61bとが接触することで、両者が長手方向で突き当たる構成となっている。また、駆動側フランジ624の穴624dと本体側駆動力伝達部材61の凸軸61dとは互いにガタを有して嵌合する寸法関係になっている。また、穴624dと凸軸61dとは回転軸線L1方向に対して突き当たる構成ではない。
図48は、図47(c)において、駆動側フランジ624の稜線624rを通る平面A3で切断したときの断面図である。この断面に、本体側駆動力伝達部材61の第3傾斜面61p(n)の法線61n(図46参照)を表したのが矢印61k(n)であり、第3傾斜面61q(n)の法線61m(図46参照)を表したのが矢印61s(n)であり、共に回転軸線L1を通らない構成となっている。図48においては、駆動側フランジ624の9個のギア歯面と本体側駆動力伝達部材61の9個のギア歯面とが接触した状態を示している。より具体的に説明すると、駆動側フランジ624の稜線624p(n)と本体側駆動力伝達部材61の面61p(n)とが接触し、また、駆動側フランジ624の稜線624q(n)と本体側駆動力伝達部材61の面61q(n)とが接触した状態で両者の位置決め完了される構成となっている。
以上の構成により、駆動側フランジ624と本体側駆動力伝達部材61とは、回転軸線
L1周りにおいて、両者が正逆の両方向に当接して、ガタ詰めされた状態で相対位置決めされる構成となっている。
<実施例6>
以下に、図面および実施例を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状、その相対配置などは、特定の記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての機能、材質、形状などは、特に改めて記載しない限りは初めの説明と同様のものである。
なお、実施例6に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例6の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
[電子写真画像形成装置]
図49を参照して、本発明の実施例6に係る電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう)の全体構成について説明する。図49は、本発明の実施例6の画像形成装置200の概略断面図である。ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録材(記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、複写機、プリンタ(レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及び、これらの複合機(マルチファンクションプリンタ)等が含まれる。記録材としては、例えば、記録用紙、プラスチックシート等が挙げられる。
画像形成装置200は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なる点を除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略し、総括的に説明する。即ち、本実施例では、画像形成装置200は、4個の像担持体としての感光体ドラム101(101Y、101M、101C、101K)を有する。感光体ドラム101は、図示矢印XL1方向に回転し、その周囲には帯電ローラ102及びスキャナユニット(露光装置)103が配置されている。
ここで、帯電ローラ102は、感光体ドラム101の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット103は、画像情報に基づきレーザを照射して感光体ドラム101上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。感光体ドラム101の周囲には、現像装置(以下、現像ユニット)104(104Y、104M、104C、104K)が配置されている。更に、4個の感光体ドラム101に対向して、感光体ドラム101上のトナー像を記録材112に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト105が配置されている。また、現像ユニット104は、現像剤として非磁性一成分現像剤、即ち、トナーT(TY、TM、TC、TK)を用いる。本実施例では、現像ユニット104は、現像剤担持体としての現像ローラ117を感光体ドラム101に対して接触させて接触現像を行うものである。ドラムユニット113は、感光体ドラム101と、帯電ローラ102を有する。
プロセスカートリッジ107は、現像ユニット104(現像カートリッジ)およびドラムユニット113を、一体的にカートリッジ化して構成となっている。本実施例に係る画像形成装置200は、現像ユニット104とドラムユニット113とからなるプロセスカートリッジ107が複数着脱可能に構成されたものである。プロセスカートリッジ107は、画像形成装置200に設けられた不図示のカートリッジトレイ、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置200に着脱可能となっている。すなわち、本実施例で
は、画像形成装置200を構成する各要素のうちプロセスカートリッジ107を構成する要素を除いたものが、装置本体となる。各色用のプロセスカートリッジ107は、全て互いに同一形状を有している。各色用のプロセスカートリッジ107内には、それぞれイエロー(TY)、マゼンタ(TM)、シアン(TC)、ブラック(TK)の各色のトナーT(TY、TM、TC、TK)が収容されている。
中間転写ベルト105は、全ての感光体ドラム101に当接し、図示矢印B方向に回転する。中間転写ベルト105は、複数の支持部材(駆動ローラ161、二次転写対向ローラ162、従動ローラ163)に掛け渡されている。中間転写ベルト105の内周面側には、各感光体ドラム101に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ108(108Y、108M、108C、108K)が並設されている。中間転写ベルト105の外周面側において二次転写対向ローラ162に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ109が配置されている。
[画像プロセス]
画像形成時には、先ず、感光体ドラム101の表面が帯電ローラ102によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット103から発された画像情報に応じたレーザ光によって、帯電した感光体ドラム101の表面が走査露光され、感光体ドラム101上に画像情報に従った静電潜像が形成される。次いで、感光体ドラム101上に形成された静電潜像は、現像ユニット104によってトナー像として現像される。感光体ドラム101上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ108の作用によって中間転写ベルト105上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト105上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト105の移動と同期して記録材112が二次転写部へと搬送される。そして、記録材112を介して中間転写ベルト105に当接している二次転写ローラ109の作用によって、中間転写ベルト105上の4色トナー像は、一括して記録材112上に二次転写される。トナー像が転写された記録材112は、定着手段としての定着装置110に搬送される。定着装置110において記録材112に熱及び圧力を加えられることで、記録材112にトナー像が定着される。二次転写工程後に中間転写ベルト105上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置111によって除去される。
[プロセスカートリッジ]
図50、図51を参照して、実施例6に係る画像形成装置200に装着されるプロセスカートリッジ107の全体構成について説明する。図50は、プロセスカートリッジ107の概略断面図である。また図51はプロセスカートリッジ107の斜視図である。
図50に示すように、現像ユニット104は、現像ユニット104内の各種要素を支持する現像枠体118を有する。現像ユニット104には、トナーTを担持し、感光体ドラム101と接触して図示矢印100D方向(反時計方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ117が設けられている。現像ローラ117は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部にて、軸受(不図示)を介して回転可能に現像枠体118に支持される。また、現像枠体118(現像剤収容部)は、現像剤収納室(以下、トナー収納室)118a(収容室)と、現像ローラ117が配設された現像室118bと、を有する。現像室118bには、現像ローラ117に接触して矢印100E方向に回転する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ127と現像ローラ117のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード121が配置されている。また、現像枠体118のトナー収納室118aには、収容されたトナーTを撹拌するとともにトナー供給ローラ127へトナ
ーを搬送するための撹拌部材123が設けられている。
図50に示すように、現像ユニット104は、感光体ドラム枠体114に固定支持された軸124を中心にして、ドラムユニット113に対して回動自在に結合されている。また、現像ユニット104は、加圧バネ(引張りバネ)125により付勢されている。これにより、プロセスカートリッジ107単体では、現像ユニット104は軸124を中心に回転し、感光体ドラム101と現像ローラ117が当接する状態になっている。
本実施例では現像ユニット104とドラムユニット113を一体化してプロセスカートリッジ107としているが、現像ユニット104とドラムユニット113をそれぞれプロセスカートリッジ化し、別々に画像形成装置本体200へ装着する構成であってもよい。
[ドラムユニット]
ドラムユニット113は、ドラムユニット113内の各種要素を支持する枠体としてのドラム枠体114を有する。ドラム枠体114には、軸受部材を介して感光体ドラム101が、矢印XL1方向に回転可能に取り付けられ(支持され)ている。また、ドラム枠体114には、帯電ローラ軸受115が、帯電ローラ102(帯電部材)の回転中心と感光体ドラム101の回転中心とを通る線に沿って、取り付けられている。ここで、帯電ローラ軸受115は、図50に示す矢印C方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ102は、帯電ローラ軸受115に回転可能に取り付けられている。そして、帯電ローラ軸受115は、付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ116により感光体ドラム101に向かって付勢される。
また、図51(a)に示すように、感光体ドラム101の駆動側端部101aには駆動側フランジ126が一体的に固定されている。
[感光体ドラム駆動側フランジの詳細説明]
次に、感光体ドラム101の駆動側端部101aに設けられた駆動伝達部材としての駆動側フランジ126の形状、及び、画像形成装置200側から回転力が伝達される構成について、詳細を説明する。
図52は、感光体ドラム101と駆動側フランジ126、および、画像形成装置200に設けられた本体側駆動力伝達部材122の斜視図である。駆動側フランジ126の長手外側には、画像形成装置200に設けられた本体側駆動力伝達部材122と係合することで、画像形成装置200から直接、駆動力を受ける形状としての複数の斜面が設けられている。具体的には、長手内側から外側方向に向けて、順に、第1傾斜面126b、第2傾斜面126cが設けられている。図52においては、第1傾斜面126bと第2傾斜面126cはそれぞれ18個ずつ設けられ、歯数が9個の傘歯ギアに類似した形状となっている。なお、実施例6においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第1傾斜面126bと第2傾斜面126cとでできる9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。言い換えると、9個のギア歯面は、回転軸線L1と同軸に配置されている。
また、駆動側フランジ126中心には、穴126dが設けられている。この穴126dも、また同様に、回転軸線L1と同軸に設けられている。
ここで、駆動側フランジ126、本体側駆動力伝達部材122から回転軸線L1周りに、順回転XL1方向の回転駆動力を受け、前述の画像形成プロセスを達成するものとする。また、順方向XL1方向とは逆向きを、逆回転XL2方向と称す。
駆動側フランジ126第1傾斜面126bと第2傾斜面126cとの境界に形成される境界部としての稜線126rのうち、順回転XL1方向に対向した9個の稜線126p(
n)、すなわち、126p(1)〜126p(9)は、本体側駆動伝達部材122と当接した際に、本体側駆動伝達部材122に対して相対的に順回転XL1方向の力を受けることができる。なお、稜線126rのうち、逆回転XL2方向に対向した9個の稜線を稜線126q(n)、すなわち、126q(1)〜126q(9)とする。
図53は、駆動側フランジ126、感光体ドラム101、及び、本体側駆動伝達部材122を、回転軸線L1を含む平面で切断した断面図である。図に示すように、駆動側フランジ126の第1傾斜面126bと第2傾斜面126cは、回転軸線L1に対して、それぞれ異なった角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第1傾斜面126bの角度θ1は、「0°<角度θ1」であり、また、回転軸線L1に対する第2傾斜面126cの角度θ2は、「角度θ1<角度θ2」の関係となっている。
次に、本体側駆動伝達部材122の詳細形状について、図52、図53を用いて説明する。図52に示すように、本体側駆動力伝達部材122には、複数の第3傾斜面122bで形成された凹形状が設けられている。
図52に示すように、本体側駆動力伝達部材122には18個の第3傾斜面122bが設けられ、合計歯数が9個の内歯傘歯ギアに類似した形状となっている。なお、実施例6においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第3傾斜面122bによって形成される9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。これらの配置は、前述の駆動側フランジ126に設けられた第1傾斜面126bと第2傾斜面126cとで形成された9個の傘歯ギアに対応している。
また、本体側駆動伝達部材122の中心には、凸軸122dが設けられている。この凸軸122dも、回転軸線L1と同軸に設けられている。この凸軸122dは、本体側駆動伝達部材122と駆動側フランジ126とが係合する際に、駆動側フランジ126の穴126dにガイドされる構成となっている。係合についての動作の詳細は後述する。
本体側駆動伝達部材122の第3傾斜面122bのうち、順回転XL1方向に対向した9個の面122p(n)、すなわち、面122p(1)〜面122p(9)は、駆動側フランジ126と当接した際に、駆動側フランジ126から逆回転XL2方向の力を受ける。これは、駆動側伝達部材122で駆動側フランジ126を順回転XL1方向に回転させるために、本体側駆動伝達部材122から駆動側フランジ126に駆動力を伝える際の反力である。なお、第3傾斜面122bのうち、逆回転XL2方向に対向した9個の面を面122q(n)、すなわち、面122q(1)〜面122q(9)とする。
次に、駆動側フランジ126と本体側駆動伝達部材122との係合について詳細に説明する。
図53に示すように、本体側駆動伝達部材122の第3傾斜面122bは、回転軸線L1に対して角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第3傾斜面122bの角度θ3は、「角度θ1<角度θ3<角度θ2」の関係となっている。
図53(a)は、駆動側フランジ126と本体側駆動力伝達部材122とが係合する前の状態を示している。図53(b)は、図53(a)に示す状態から、両者が回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。駆動側フランジ126の穴126dと本体側駆動伝達部材122の凸軸122dとが係合し始めた状態である。凸軸122dが穴126dにガイドされる構成となっている。なお、図53(b)に示す状態では、駆動側フランジ126の第1傾斜面126bや第2傾斜面126cは、本体側駆動力伝達部材122の第3傾斜面122bとは接触していない。
図53(c)は、図53(b)に示す状態から、両者がさらに回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。ここで、本体側駆動伝達部材122は、本体側駆動伝達部材122よりも回転軸線L1方向外側(長手方向外側(図の左側))に設けられた付勢部材(不図示)により、図中矢印F方向に付勢力を受けている。これにより、駆動側フランジ126と本体側駆動力伝達部材122は、互いに回転軸線L1方向、すなわち、長手方向で突き当たる構成となっている。具体的には、駆動側フランジ126の稜線126rと本体側駆動伝達部材122の第3傾斜面122bとが接触することで、両者が長手方向で突き当たる構成となっている。また、駆動側フランジ126の穴126dと本体側駆動力伝達部材122の凸軸122dとは互いにガタを有して嵌合する寸法関係になっている。また、穴126dと凸軸122dとは回転軸線L1方向に対して突き当たる構成ではない。
図54は、図53(c)において、駆動側フランジ126の稜線126rを通る平面A103で切断したときの断面図である。この断面に、本体側駆動力伝達部材122の第3傾斜面122q(n)の法線122m(図52参照)を表したのが矢印122s(n)であり、第3傾斜面122p(n)の法線122n(図52参照)を表したのが矢印122k(n)であり、共に回転軸線L1を通らない構成となっている。図54においては、駆動側フランジ126の9個のギア歯面と本体側駆動力伝達部材122の9個のギア歯面とが接触した状態を示している。より具体的に説明すると、駆動側フランジ126の稜線126p(n)と本体側駆動力伝達部材122の面122p(n)とが接触し、また、駆動側フランジ126の稜線126q(n)と本体側駆動力伝達部材122の面122q(n)とが接触した状態で両者の位置決め完了される構成となっている。
以上の構成により、駆動側フランジ126と本体側駆動力伝達部材122とは、回転軸線L1周りにおいて、両者が正逆の両方向に当接して、ガタ詰めされた状態で相対位置決めされる構成となっている。
[プロセスカートリッジの着脱動作]
図55、図56を参照して、画像形成装置本体200に対するプロセスカートリッジ107(107Y,107M,107C,107K)の着脱構成について説明する。
図55は、プロセスカートリッジ107、及び画像形成装置本体200を示す斜視図である。また、図56は、プロセスカートリッジ107の画像形成装置本体200への装着過程を示す感光体ドラム101回転軸L1方向の断面図である。なお、図56では説明のためにカートリッジトレイ150は不図示としている。
図55に示すように、画像形成装置本体200には、カートリッジドア155が矢印J101方向に開閉可能に設けられている。そして、プロセスカートリッジ107は、矢印K101方向に引き出し可能なカートリッジトレイ150を介して、画像形成装置本体200に対して着脱可能な構成となっている。なお、カートリッジトレイ150を画像形成装置本体200内へ挿入する際は、カートリッジトレイ150を矢印K102方向へ押し込めば良い。
図56(a)に示すように、プロセスカートリッジ107は、挿入開始時にドラムユニット軸受部材139R及び感光体ドラム101が中間転写ベルト105に接触しない。言い換えると、プロセスカートリッジ107がカートリッジトレイ150(図56には不図示)に支持された状態で、感光体ドラム101と中間転写ベルト105が接触しないような寸法関係になっている。
次に図56(b)示すように、画像形成装置本体200は、挿入方向(矢印K102方向)奥側に奥側カートリッジ下ガイド152を備える。この奥側カートリッジ下ガイド1
52は、プロセスカートリッジ107の挿入方向(矢印K102方向)手前側にテーパ面152aを備える。挿入に伴い、プロセスカートリッジ107は、テーパ面152aに乗り上がり装着位置へとガイドされる。
その後、図56(c)に示すように、プロセスカートリッジ107は、奥側カートリッジ下ガイド152に乗り上げた状態から更に画像形成装置本体200のK102方向奥側に挿入される。そして、ドラムユニット軸受部材139Rが、画像形成装置本体200に設けられた奥側カートリッジ位置決め部153に突き当たる。このとき、プロセスカートリッジ107の装着方向(矢印K102方向)手前側は、画像形成装置本体200に装着完了の状態(図56(d))より重力方向(矢印G100方向)に傾いた状態となる。
図56(d)は、カートリッジドア155が閉じた状態の画像形成装置本体200とプロセスカートリッジ107の状態を示す図である。画像形成装置200は、挿入方向手前側に手前側カートリッジ下ガイド154を有する。この手前側カートリッジ下ガイド154は、カートリッジドア155の開閉に連動して上下するように構成されている。
ユーザによりカートリッジドア155が閉じられると、手前側カートリッジ下ガイド154が矢印G101方向へ上昇する。そして、ドラムユニット軸受部材139Lと画像形成装置本体200の手前側カートリッジ位置決め部156が当接し、プロセスカートリッジ107が画像形成装置本体200に対して位置決めされる。
以上の動作により、プロセスカートリッジ107は画像形成装置本体200への装着が完了する。
また、プロセスカートリッジ107の画像形成装置本体200からの抜去は、上述の挿入動作と逆順となる。
実施例6ではカートリッジトレイ150を介して画像形成装置本体200にプロセスカートリッジ107を装着する構成をとっているが、カートリッジトレイ150を使用しない構成であってもよい。
[可動部材としての当接離間レバー]
図51に示すように、駆動側当接離間レバー130は、現像ユニット104の駆動側端部104aに設けられた駆動側現像軸受131に設けられている。また、非駆動側離間レバー170は、現像ユニット104の非駆動側端部104bに設けられた非駆動側現像軸受171に設けられている。
なお、非駆動側当接離間レバー170の構成は、駆動側当接離間レバー130と同構成(現像ユニット104の長手方向において略左右対称)であるため、説明は省略する。
図57を用いて、駆動側可動部材としての駆動側当接離間レバー130について説明する。図57は、駆動側当接離間レバー130、及び、その周辺形状の説明図であり、現像ユニット104を駆動側からみた断面図である。
図57に示すように、駆動側当接離間レバー130は、第一当接面130a、第二当接面130b、第三当接面130c、被支持部130d、駆動側規制当接部130e、第一突出部130fを有している。そして、駆動側現像軸受131の被支持部130dが、駆動側現像軸受131の支持部131cに回転可能に支持されている。具体的には、駆動側当接離間レバー130の被支持部130dの穴と、駆動側現像軸受131の支持部131cのボスと、が嵌合することで、駆動側当接離間レバー130は、支持部131cのボスを中心に回転可能(矢印N101方向、矢印N102方向)に支持されている。
さらに、駆動側当接離間レバー130は、第三当接面130cにおいて、圧縮バネであ
る第一弾性部としての駆動側現像加圧バネ132の一端132aと当接している。駆動側現像加圧バネ132の他端132bは、駆動側現像軸受131の当接面131dと当接している。その結果、駆動側当接離間レバー130は、第三当接面130cにおいて駆動側現像加圧バネ132から矢印N103方向に力を受けていている。そして、駆動側現像加圧バネ132は、駆動側当接離間レバー130の第一当接面130aが現像ローラ117から離れる方向(N103)に、駆動側当接離間レバー130を付勢している。プロセスカートリッジ107が画像形成装置本体200に装着される前の状態では、駆動側規制当接部130eが駆動側現像軸受131に設けられた規制部131bに当接している。
[当接離間構成の説明]
(装置本体の現像加圧、及び、現像離間構成)
図58に示すように、画像形成装置本体200には、感光体ドラム101の表面と現像ローラ117とを接触させる、及び、前記両者を離間させるための駆動側装置押圧部材160が設けられている。駆動側装置押圧部材160は、矢印N104方向、及び、矢印N105方向に移動可能な状態で支持されている(不図示)。なお、非駆動側当接離間レバーの構成は、駆動側当接離間レバー130と同構成(現像ユニット104の長手方向において略左右対称)であるため、説明は省略する。
[感光ドラム対する現像加圧及び現像離間]
(加圧機構)
図58(a)は、現像ユニット104に備えられた現像ローラ117が、感光ドラム101に当接した状態を示した側面図である。また、図58(b)は、図58(a)の駆動側当接離間レバー130周辺の詳細図である。なお、説明のため、現像ユニット104と感光体ドラム101、駆動側装置押圧部材160以外は不図示としている。
本実施例では、表面にトナーTを担持した現像ローラ117を感光ドラム101に直接接触させることで感光ドラム101上の静電潜像を現像する、いわゆる接触現像方式を用いる。
次に現像ローラ117と感光ドラム101を所定の接触圧で圧接させる機構について説明する。前述した通り、現像ユニット104は、ドラム枠体114(図50等)に固定支持された軸124を中心にして、感光体ドラムユニット113(図50等)に対して回動自在に結合されている。従って、現像ユニット104は、画像形成装置本体200内で矢印N106、及び、矢印N107方向に揺動可能な状態にある。
その状態において、図58(a)、及び図58(b)に示すように駆動側装置押圧部材160の第二当接面160bと駆動側当接離間レバー130の第一当接面130aが当接している。それにより、駆動側当接離間レバー130が、駆動側現像加圧バネ132の付勢力に抗して、図58(b)の矢印N102方向に回転した状態となる。そして、駆動側当接離間レバー130の第三当接面130cは、駆動側現像加圧バネ132を圧縮し、駆動側現像加圧バネ132から付勢力F110aを受ける。その結果、駆動側当接離間レバー130には矢印N101方向のモーメントM10が作用する。このとき、駆動側装置押圧部材160の第二当接面160bと駆動側当接離間レバー130の第一当接面130aが当接しているため、モーメントM10と釣り合うモーメントが駆動側当接離間レバー130に作用するように、駆動側当接離間レバー130の第一当接面130aは駆動側装置押圧部材160の第二当接面160bから力F111を受ける。従って、現像ユニット104には力F111の外力が作用していることになる。
また、前述の通り現像ユニット104は、加圧バネ(引張りバネ)125により付勢されており、矢印N112方向に付勢される(図50参照)。従って、現像ユニット104には矢印N112方向に力F112の外力が作用していることになる。これにより、プロ
セスカートリッジ107単体では、現像ユニット4は軸124を中心に回転し、感光体ドラム101と現像ローラ117が当接する状態になっている。
すなわち、図58(a)に示すように、現像ユニット104は、駆動側現像加圧バネ132による力F111と、加圧バネ125による力F112(図50参照)と、によって、現像ローラ117と感光体ドラム101が近づく方向(矢印N107方向)のモーメントM106を受け、現像ローラ117を感光体ドラム101に所定の圧で圧接可能である。
ここで、前述したとおり、現像ユニット104とドラムユニット113を別ユニットとした構成を選択した場合には、加圧バネ125が備えられていない。従って、現像ユニット104は、駆動側加圧バネ132による力F111によって現像ローラ117を感光ドラム101に所定の圧で圧接する。
なお、感光体ドラム101と現像ローラ117とが接触して感光体ドラム101上の静電潜像を現像できる状態における、現像ユニット104の位置を当接位置と称す。一方、感光体ドラム101と現像ローラ117とが離間した状態における、現像ユニット104の位置を離間位置と称す。現像ユニット104は、後述する機構により、上記の当接位置と離間位置とを選択することができる構成となっている。
(離間機構)
図59、図60を用いて、現像ローラ117と感光ドラム101とが当接状態から離間状態に遷移する際の動作について説明する。図59(a)は、当接状態から離間状態に遷移する際の現像ユニット104状態を説明する側面図である。また、図59(b)は、図59(a)の駆動側当接離間レバー130周辺の詳細図である。図60(a)は、現像ローラ117と感光ドラム101とが離間した現像ユニット104の離間状態を説明する側面図である。また、図60(b)は、図60(a)の駆動側当接離間レバー130周辺の詳細図である。なお、説明のため、現像ユニット104と感光体ドラム101、駆動側装置押圧部材160以外は不図示としている。
ここで、実施例6のような接触現像方式の場合、常に図58に示すような現像ローラ117が感光ドラム101に接触したままの状態が維持されると、ゴムで出来ている現像ローラ117が変形する恐れがある。このため、非現像時には、現像ローラ117を感光体ドラム101から離間しておくことが好ましい。つまり、図58に示すように、感光体ドラム101に対して現像ローラ117が接触した状態と、図60に示すように、感光ドラム101から現像ローラ117が離間した状態とをとることが好ましい。
駆動側当接離間レバー130には、現像ローラ117が感光ドラム101と当接する際に移動する方向とは逆方向に突出した被離間部130gが設けられている。被離間部130gは、画像形成装置本体200に設けられた駆動側装置押圧部材160に設けられた第一当接面160aに係合可能な構成となっている。さらに、駆動側装置押圧部材160は、不図示のモータからの駆動力を受け、矢印N104、矢印N105方向に移動可能な構成となっている。
次に、現像ローラ117と感光ドラム101が離間した状態へ移行する動作について説明する。図58に示した現像ローラ117と感光ドラム101の当接状態では、被離間部130gの第二当接面130bと被離間面160aは、距離δ101の隙間を有した状態で離間している。
一方、図59(b)は、駆動側装置押圧部材160が矢印N105方向へ距離δ102
だけ移動した状態を示しており、駆動側当接離間レバー130の第一当接面130aと駆動側装置押圧部材160の第二当接面160bとが離間した状態である。このとき、駆動側当接離間レバー130は、駆動側現像加圧バネ132の付勢力F110aを受け、被支持部130dを中心に矢印N101方向に回転し、駆動側当接離間レバー130の規制当接部130eと駆動側軸受部材131の規制部131bとが当接する。これにより、駆動側当接離間レバー130は姿勢が一意に決まる。
図60(b)は、駆動側装置押圧部材160が矢印N105方向へ距離δ103だけ移動した状態を示している。駆動側装置押圧部材160が矢印N105方向へ移動したことにより、駆動側当接離間レバー130の被離間面130gと駆動側装置押圧部材160の第一当接面160aとが当接する。このとき、図60(b)に示すように、駆動側当接離間レバー130の規制当接部130eと駆動側軸受部材131の規制部131bとが当接しているので、現像ユニット104を矢印N106方向へ移動させる。ここで、現像ユニット104は、矢印N106、及び、矢印N107方向に揺動可能にドラムユニット113(不図示)に支持されている。そのため、駆動側装置押圧部材160が矢印N105方向へ移動することによって、現像ユニット104は矢印N106方向へ揺動する。このとき、現像ローラ107と感光ドラム101とは互いに距離δ104だけ隙間をもって離間した状態となる。
<実施例7>
本発明の実施例7に係るカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関して、図面を用いて説明する。以下、電子写真画像形成装置として、レーザビームプリンタを例に挙げ、カートリッジとして、レーザビームプリンタに用いられるプロセスカートリッジを例に挙げて説明する。
なお、以下の説明において、プロセスカートリッジの長手方向とは、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱する方向と実質的に直交する方向であり、電子写真感光体ドラムの回転軸線と平行であり、且つ、記録媒体の搬送方向と交差する方向である。長手方向において、画像形成装置本体から電子写真感光ドラムが回転力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
また、説明文中の符号は、図面を参照するためのものであって、構成を限定するものではない。
なお、実施例7に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例6の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
(1) 電子写真画像形成装置構成と画像形成プロセスの説明
図61は、実施例7に係る電子写真画像形成装置の画像形成装置本体A(以下、装置本体Aと記載する)及びプロセスカートリッジ(以下、カートリッジBと記載する)の断面図である。
図62は、カートリッジBの断面図である。
ここで、装置本体Aとは、電子写真画像形成装置の構成のうちカートリッジBを除いた部分である。
図61を用いて電子写真画像形成装置構成について説明する。
図61に示す電子写真画像形成装置は、カートリッジBを装置本体Aに着脱可能とした、電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。装置本体Aに装着されたカートリッジBは、露光装置211(レーザスキャナユニット)の下側に位置する。
また、カートリッジBの下側には、画像形成対象となる記録媒体(以下、シート材Pと記載する)を収容したシートトレイ201が配置されている。
更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ202
a、給送ローラ対202b、搬送ローラ対202c、転写ガイド203、転写ローラ204、搬送ガイド205、定着装置206、排出ローラ対207、排出トレイ208等が順次配置されている。なお、定着装置206は、加熱ローラ206a及び加圧ローラ206bにより構成されている。
次に、図61、図62を用いて画像形成プロセスの概略を説明する。
プリントスタート信号に基づいて、回転体である電子写真感光体ドラム209(以下、ドラム209と記載する)は、矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
バイアス電圧が印加された帯電ローラ210は、ドラム209の外周面に接触し、ドラム209の外周面を一様均一に帯電する。
露光装置211は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。そのレーザ光Lは、カートリッジBの上面の露光窓部212を通り、ドラム209の外周面を走査露光する。
これにより、ドラム209の外周面には、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図62に示すように、現像装置としての現像ユニット213において、トナー室214内の現像剤(以下、「トナーT」と称す)は、搬送部材215の回転によって撹拌、搬送され、トナー供給室216に送り出される。
トナーTは、マグネットローラ217(固定磁石)の磁力により、現像ローラ218の表面に担持される。
矢印R2方向に回転する現像ローラ218の周面に担持されたトナーTは、現像ブレード219によって、摩擦帯電されつつ層厚が規制される。
そのトナーTは、静電潜像に応じてドラム209へ転移され、トナー像として可視像化される。すなわち、ドラムはトナー(トナー像)を担持して、矢印R1方向に回転する。
また、図61に示すように、レーザ光Lの出力タイミングとあわせて、ピックアップローラ202a、給送ローラ対202b、搬送ローラ対202cによって、装置本体Aの下部に収納されたシート材Pがシートトレイ201から給送される。
そして、そのシート材Pが転写ガイド203を経由して、ドラム209と転写ローラ204との間の転写位置へ供給される。この転写位置において、トナー像はドラム209からシート材Pに転写されていく。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム209から分離されて搬送ガイド205に沿って定着装置206に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置206を構成する加熱ローラ206aと加圧ローラ206bとのニップ部を通過する。
このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われることで、トナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対207まで搬送され、排出トレイ208に排出される。
一方、本実施例では、転写されずドラム209に残留した転写残現像剤T2(不図示)をドラム209の表面から除去するクリーニング部材を設けない、いわゆるクリーナレスシステムの例を示している。詳細は後述する。
(2) カートリッジBの構成説明
次にカートリッジBの全体構成について図62、図63を用いて説明する。
図63は、カートリッジBを分解した斜視図である。
カートリッジBは、ドラムユニット220と現像ユニット213を合体して構成される。
ドラムユニット220は、クリーニング枠体223、ドラム209、帯電ローラ210
等からなる。
ここで、ドラム209の駆動側端部には、駆動側フランジ234が設けられている。そして、駆動側フランジ234は、軸受部材228を介して、クリーニング枠体223に支持されており、ドラム209は、ドラム軸線としての回転軸線L1(以下軸線L1と記載する)を中心に回転可能である。
一方、現像ユニット213は、トナー収納容器222、蓋224、第1サイド部材225L、第2サイド部材225R、現像ブレード219、現像ローラ218、マグネットローラ217、搬送部材215、トナーT、付勢部材226、等からなる。
これらドラムユニット220と現像ユニット213を、結合部材227によって互いに回動可能に結合することによって、カートリッジBが構成される。
具体的には、現像ユニット213の長手方向(現像ローラ218の軸線方向)両端のトナー収納容器222に形成したアーム部222aL、222aRの先端に、現像ローラ218と平行な回動孔222bL、222bRが設けられている。
また、クリーニング枠体223の長手両端部のそれぞれには、結合部材227を嵌入するための嵌入孔223aが形成されている。
そして、アーム部222aL、222aRをクリーニング枠体223の所定の位置に合わせて、結合部材227を回動孔222bL、222bRと嵌入孔223aに挿入することで、ドラムユニット220と現像ユニット213が、結合部材227を中心に回動可能に結合される。
このとき、アーム部222aL、222aRの根元に取り付けられた付勢部材226がクリーニング枠体223に当たり、結合部材227を回動中心として現像ユニット213がドラムユニット220へ付勢されている。
本実施例では、表面にトナーTを担持した現像ローラ218をドラム209に直接接触させることで、ドラム209上の静電潜像を現像する、いわゆる接触現像方式を用いる。
ドラム209と現像ローラ218とが接触してドラム209上の静電潜像を現像できる状態のときのカートリッジBの位置を、当接位置と称す。一方、ドラム209と現像ローラ218とが離間した状態のときのカートリッジBの位置を、離間位置と称す。カートリッジBは、後述する機構により、当接位置と離間位置とを選択することができる構成となっている。
(3)クリーナレスシステムの構成説明
次に、以下に、本例でのクリーナレスシステムについて説明する。
ドラム209は、図62に示すように、矢印R1方向に回転駆動されている。ドラム209の回転方向R1から見て、帯電ローラ210とドラム209との当接部である帯電ニップ部210aの上流側には、空隙部(上流空隙部210b)がある。転写工程後にドラム209の表面に残った転写残現像剤T2(不図示)は、この上流空隙部210bにおける放電によってドラム209と同様に負極性に帯電される。このとき、ドラム209表面は、−700Vに帯電される。負極性に帯電した転写残現像剤T2は、帯電ニップ部210aにおいて電位差の関係(ドラム209表面電位=−700V、帯電ローラ11電位=−1300V)により帯電ローラ11には付着せず通過することになる。
帯電ニップ部210aを通過した転写残現像剤T2は、レーザ照射位置Cに到達する。転写残現像剤T2は、露光装置211のレーザ光Lを遮蔽するほど多くないため、ドラム209上に静電潜像を作像する工程に影響しない。レーザ照射位置Cを通過し、且つ、非露光部(レーザ照射を受けていないドラム209の表面)にある転写残現像剤T2は、現像ローラ218とドラム209の当接部である現像ニップ部218kにおいて、静電力に
よって現像ローラ218に回収される。一方、露光部(レーザ照射を受けたドラム209の表面)の転写残現像剤T2は、静電力的には回収されずにそのままドラム209上に存在し続ける。しかし一部の転写残現像剤T2は、現像ローラ218とドラム209の周速差による物理的な力で回収されることもある。
このように紙に転写されずに感光体ドラム209上に残った転写残現像剤T2は、概ねトナー室214に回収される。トナー室214に回収された転写残現像剤T2は、トナー室214内に残っているトナーTと混合され使用される。
(4)カートリッジBの着脱の説明
次に、装置本体Aに対するカートリッジBの着脱について、図64を用いて説明する。
図64(a)は、装置本体Aに対してカートリッジBを着脱する様子を説明する斜視図であり、開閉扉230が開かれ、カートリッジトレイ231が装置本体Aから引き出された状態を示している。装置本体Aには開閉扉230とカートリッジトレイ231が設けられている。開閉扉230は、装置本体Aに対して回動可能に取り付けられ、カートリッジトレイ231は装置本体Aに対して引き出し可能に取り付けられる。カートリッジBは、カートリッジトレイ231を介して、装置本体Aに対して着脱可能な構成となっている。
また図64(b)は、装置本体Aの斜視図であり、開閉扉230、カートリッジトレイ231およびカートリッジBを不図示にしている。装置本体Aの内部には本体側駆動伝達部材233が備えてあり、回転可能に装置本体Aに支持されている。詳細は後述するが、本体側駆動伝達部材233は、駆動側フランジ234と係合して、駆動側フランジ234に回転力を伝達する。
ここで、カートリッジBの着脱方法を、引出可能なカートリッジトレイ231を介する構成で説明したがその限りではない。例えば、カートリッジトレイ231を設けず、装置本体Aの内部に着脱経路(不図示)を設け、カートリッジBを装置本体Aに直接装着できる構成でもよい。
さらにカートリッジBについて、ドラムユニット220と現像ユニット213が合体された構成について説明したが、その限りではない。例えば、ドラムユニット220と現像ユニット213が別々に装置本体Aに着脱できる構成でも良い。またカートリッジBにトナーTを補給するために、カートリッジBに対して、トナーTを内部に含むトナーユニット(不図示)が接続できる構成でも良い。
(5)カートリッジBと本体側駆動伝達部材233との係合について
次に、ドラム209の駆動側端部に設けられた駆動伝達部材としての駆動側フランジ234の形状、及び、装置本体A側から回転力が伝達される構成について、詳細を説明する。
図65は、ドラム209と駆動側フランジ234、および、装置本体Aに設けられた本体側駆動伝達部材233の斜視図である。駆動側フランジ234の長手外側には、装置本体Aに設けられた本体側駆動伝達部材233と係合することで、装置本体Aから直接、駆動力を受ける形状としての複数の斜面が設けられている。具体的には、長手内側から外側方向に向けて、順に、第1傾斜面234b、第2傾斜面234cが設けられている(図66、図67参照)。図65に示すように、第1傾斜面234bと第2傾斜面234cは、それぞれ18個ずつ設けられ、歯数が9個の傘歯ギアに類似した形状となっている。なお、本実施例においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第1傾斜面234bと第2傾斜面234cとでできる9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。
また、駆動側フランジ234の中心には、穴234dが設けられている。この穴234dも、また同様に、回転軸線L1と同軸に設けられている。
ここで、駆動側フランジ234は、本体側駆動伝達部材233から回転軸線L1周りに、順回転XL1方向の回転駆動力を受け、前述の画像形成プロセスを達成するものとする。また、順方向XL1方向とは逆向きを、逆回転XL2方向と称す。
駆動側フランジ234の第1傾斜面234bと第2傾斜面234cとの境界に形成される境界部としての稜線234rのうち、順回転XL1方向に対向した9個の稜線234p(n)、すなわち、234p(1)〜234p(9)は、本体側駆動伝達部材233と当接した際に、本体側駆動伝達部材233に対して相対的に順回転XL1方向の力を受けることができる。
図66は、駆動側フランジ234、ドラム209、及び、本体側駆動伝達部材233を、回転軸線L1を含む平面で切断した断面図である。図66に示すように、駆動側フランジ234の第1傾斜面234bと第2傾斜面234cは、回転軸線L1に対して、それぞれ異なった角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第1傾斜面234bの角度θ1は、「0°<角度θ1」であり、また、回転軸線L1に対する第2傾斜面234cの角度θ2は、「角度θ1<角度θ2」の関係となっている。
次に、本体側駆動伝達部材233の詳細形状について、図65、図66を用いて説明する。図65に示すように、本体側駆動伝達部材233には、複数の第3傾斜面233bで形成された凹形状が設けられている。
図65においては、18個の第3傾斜面233bが設けられ、合計歯数が9個の内歯傘歯ギアに類似した形状となっている。なお、本実施例においては、合計歯数が9個ではあるが、個数はこれに限定するものではない。これら第3傾斜面233bによって形成される9個のギア歯面は、回転軸線L1を中心として、同一半径位置に配置されている。これらの配置は、前述の駆動側フランジ234に設けられた第1傾斜面234bと第2傾斜面234cとで形成された9個の傘歯ギアに対応している。
また、本体側駆動伝達部材233の中心には、凸軸233dが設けられている。この凸軸233dも、回転軸線L1と同軸に設けられている。この凸軸233dは、本体側駆動伝達部材233と駆動側フランジ234とが係合する際に、駆動側フランジ234の穴234dにガイドされる構成となっている。係合についての動作の詳細は後述する。
本体側駆動伝達部材233の第3傾斜面233bのうち、順回転XL1方向に面した9個の面233p(n)、すなわち、面233p(1)〜面233p(9)は、駆動側フランジ234と当接した際に、駆動側フランジ234に対して相対的に逆回転XL2方向の力を受ける。これは、本体側駆動伝達部材233で駆動側フランジ234を順回転XL1方向に回転させるために、本体側駆動伝達部材233から駆動側フランジ234に駆動力を伝える際の反力である。なお、第3傾斜面233bのうち、逆回転XL2方向に面した9個の面を面233q(n)、すなわち、面233q(1)〜面233q(9)とする。
次に、駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233との係合について詳細に説明する。
図66に示すように、本体側駆動伝達部材233の第3傾斜面233bは、回転軸線L1に対して角度を有している。具体的には、回転軸線L1に対する第3傾斜面233bの角度θ3は、「角度θ1<角度θ3<角度θ2」の関係となっている。
図66(a)は、駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233とが係合する前の状態を示している。図66(b)は、図66(a)に示す状態から、両者が回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。駆動側フランジ234の穴234dと本体側駆動伝達部材233の凸軸233dとが係合し始めた状態である。凸軸233dが穴234dにガイドされる構成となっている。また、図66(b)は、図66(a)の状態から、さらに駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233が近接した状態を示している。このとき、駆動側フランジ234の第1傾斜面234bや第2傾斜面234cは、本体側駆動伝達部材233の第3傾斜面233bとは接触していない。
図66(c)は、図66(b)に示す状態から、両者がさらに回転軸線L1方向に近づいた状態を示している。ここで、本体側駆動伝達部材233は、本体側駆動伝達部材233よりも回転軸線L1方向外側(長手方向外側(図の左側))に設けられた付勢部材(不図示)により、図中矢印F方向に付勢力を受けている。これにより、駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233は、互いに回転軸線L1方向、すなわち、長手方向で突き当たる構成となっている。具体的には、駆動側フランジ234の稜線234rと本体側駆動伝達部材233の第3傾斜面233bとが接触することで、両者が長手方向で突き当たる構成となっている。また、駆動側フランジ234の穴234dと本体側駆動伝達部材233の凸軸233dとは互いにガタを有して嵌合する寸法関係になっている。また、穴234dと凸軸233dとは回転軸線L1方向に対して突き当たる構成ではない。
図67は、図66(c)において、駆動側フランジ234の稜線234rを通る平面A3で切断したときの断面図である。この断面に、本体側駆動伝達部材233の第3傾斜面233q(n)の法線233m(図65参照)を表したのが矢印233s(n)であり、第3傾斜面233p(n)の法線233n(図65参照)を表したのが矢印233k(n)であり、共に回転軸線L1を通らない構成となっている。図67は、駆動側フランジ234の9個のギア歯面と本体側駆動伝達部材233の9個のギア歯面とが接触した状態を示している。より具体的に説明すると、駆動側フランジ234の稜線234p(n)と本体側駆動伝達部材233の面233p(n)とが接触し、また、駆動側フランジ234の稜線234q(n)と本体側駆動伝達部材233の面233q(n)とが接触した状態となることで、駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233は、両者の位置決めが完了される構成となっている。
以上の構成により、駆動側フランジ234と本体側駆動伝達部材233とは、回転軸線L1周りにおいて、両者が正逆の両方向に当接して、ガタ詰めされた状態で相対位置決めされる構成となっている。
(6)当接離間構成の説明
図68(a)は、カートリッジBに備えられた現像ローラ218が、ドラム209に当接した状態を示した側面図である。また、図68(c)は、図68(a)の駆動側当接離間レバー235周辺の詳細図であり、説明のために第2サイド部材225Rを非表示にしている。
図68(b)は、現像ローラ218とドラム209とが離間したカートリッジBの離間状態を説明する説明図である。また、図68(d)は、図68(b)の駆動側当接離間レバー235周辺の詳細図であり、説明のために第2サイド部材225Rを非表示にしている。
なお以下説明においては、駆動側を例に説明しているが、非駆動側についても同様の構成となっている。
図68(c)に示すように、駆動側当接離間レバー235の被支持部235dの穴とトナー収納容器222の支持部222cのボスとの嵌合により、駆動側当接離間レバー23
5は、支持部222cのボスを中心に回転可能(矢印N1方向)にトナー収納容器222に支持されている。また、実施例7においては、トナー収納容器222の支持部222cは、現像ローラ218の回転軸L2(不図示)と平行である。即ち、駆動側当接離間レバー235は、現像ローラ218の回転軸L2と直交する平面上で回動可能である。
さらに、駆動側当接離間レバー235は、第三当接面235cにおいて圧縮バネである第一弾性部としての駆動側現像加圧バネ236の一端236dと当接している。駆動側現像加圧バネ236の他端236eは、駆動側現像軸受部材237の当接面237dと当接している。その結果、駆動側当接離間レバー235は、第三当接面235cにおいて駆動側現像加圧バネ236から矢印N2方向に力を受けている。そして、駆動側現像加圧バネ236は、駆動側当接離間レバー235の第一当接面235aを、現像ローラ218から離れる方向(N2)に付勢している。カートリッジB単体の状態では、図68(d)に示すように、駆動側規制当接部235eが現像軸受部材237に設けられた規制部237bに当接している。
また、装置本体Aには、駆動側装置押圧部材238が設けられている。駆動側装置押圧部材238は、矢印N3方向、及び、矢印N4方向に移動可能な状態で、装置本体Aに設けられた底板(不図示)に支持される。
≪加圧動作の説明≫
次に現像ローラ218とドラム209を所定の接触圧で圧接させる機構について説明する。
前述した通り、結合部材227を、回動孔222bLと嵌入孔(不図示)に、回動孔222bRと嵌入孔223aに、それぞれ挿入することで、ドラムユニット220と現像ユニット213が結合部材227を中心に回動可能に結合される。装置本体AにカートリッジBがセットされている状態においては、ドラムユニット220は、カートリッジトレイ231を介して、装置本体Aに位置決めされている。すなわち装置本体A内部では、現像ユニット213が結合部材227を中心に回動可能である。
その状態において、図68(a)、及び図68(c)に示すように、駆動側装置押圧部材238の第二当接面238bと駆動側当接離間レバー235の第一当接面235aが当接している。それにより駆動側当接離間レバー235が駆動側現像加圧バネ236の付勢力F2に抗して図68(c)の矢印N1方向に回転した状態となる。そして、駆動側当接離間レバー235の第三当接面235cは、駆動側現像加圧バネ236を圧縮し、駆動側現像加圧バネ236から付勢力F2を受ける。その結果、駆動側当接離間レバー235には矢印N5方向のモーメントM5が作用する。このとき、駆動側装置押圧部材238の第二当接面238bと駆動側当接離間レバー235の第一当接面235aが当接しているため、モーメントM5と釣り合うモーメントが駆動側当接離間レバー235に作用するように、駆動側当接離間レバー235の第一当接面235aは、駆動側装置押圧部材238の第二当接面238bから力F3を受ける。従って、カートリッジBには力F3の外力が作用していることになる。
また前述した通り、アーム部222aL、222aRの根元に取り付けられた付勢部材226がクリーニング枠体223に当たり、結合部材227を回動中心として現像ユニット213をドラムユニット220へ付勢しているため、カートリッジBには矢印N6の方向に力F6が作用していることになる。
すなわち、カートリッジBは、駆動側現像加圧バネ236による力F3と、付勢部材226による力F6と、によって、現像ローラ218とドラム209が近づく方向(矢印N7方向)のモーメントM7を受け、現像ローラ218をドラム209に所定の圧で圧接可能である。
≪離間動作の説明≫
次に図68(b)、図68(d)を用いて、現像ローラ218とドラム209を離間した状態へ移行する動作について説明する。
駆動側当接離間レバー235には、現像ローラ218方向に突出した被離間面235gが設けられている。被離間面235gは、装置本体Aに設けられた駆動側装置押圧部材238に設けられた第一当接面238aに係合可能な構成となっている。
図68(d)は駆動側装置押圧部材238が矢印N4方向へ距離δ2だけ移動した状態を示している。このとき、駆動側当接離間レバー235は、駆動側現像加圧バネ236の付勢力F2を受け、被支持部235dを中心に矢印N5方向に回転し、駆動側当接離間レバー235の規制当接部235eと現像軸受部材237の規制部237bとが当接する。駆動側装置押圧部材238が矢印N4方向へ移動したことにより、駆動側当接離間レバー235の被離間面235gと駆動側装置押圧部材238の第一当接面238aとが当接する。このとき、駆動側当接離間レバー235の規制当接部235eと現像軸受部材237の規制部237bとが当接しているので、カートリッジBを矢印N4方向へ移動させる。そのため、駆動側装置押圧部材238が矢印N4方向へ移動することによって、図68(b)に示すようにカートリッジBは矢印N8方向へ揺動する。このとき、現像ローラ218とドラム209とは互いに距離δ1だけ隙間をもって離間した状態となる。
このように、装置本体Aに設けられた駆動側装置押圧部材238と非駆動側装置押圧部材(不図示、駆動側装置押圧部材238と同様の構成)の位置により、ドラム209と現像ローラ218との当接状態と、離間状態とを、すなわち、カートリッジBの当接位置と、離間位置とを必要に応じて選択される。
<実施例8>
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
なお、実施例8に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例8の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
[電子写真画像形成装置]
図69を参照して、本発明の実施例8に係る電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」ともいう)の全体構成について説明する。図69は、本発明の実施例8の画像形成装置400の概略断面図である。ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録材(記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、複写機、プリンタ(レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及び、これらの複合機(マルチファンクションプリンタ)等が含まれる。記録材としては、例えば、記録用紙、プラスチックシート等が挙げられる。
画像形成装置400は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部S400Y、S400M、S400C、S400Kを有する。本実施例では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なる点を除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略し、総括的に説明する。即ち、本実施例では、画像形成装置400は、4個の像担持体
としての感光体ドラム401(401Y、401M、401C、401K)を有する。感光体ドラム401は、図示矢印A400方向に回転し、その周囲には帯電ローラ402(402Y、402M、402C、402K)及びスキャナユニット(露光装置)403が配置されている。
ここで、帯電ローラ402は、感光体ドラム401の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット403は、画像情報に基づきレーザ光403a(403aY、403aM、403aC、403aK)を照射して感光体ドラム401上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。感光体ドラム401の周囲には、現像装置(以下、現像ユニット)404(404Y、404M、404C、404K)及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード406(406Y、406M、406C、406K)が配置されている。更に、4個の感光体ドラム401に対向して、感光体ドラム401上のトナー像を記録材412に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト405が配置されている。また、現像ユニット404は、現像剤として非磁性一成分現像剤、即ち、トナーT400(T400Y、T400M、T400C、T400K)を用いる。本実施例では、現像ユニット404は、現像剤担持体としての現像ローラ417(417Y、417M、417C、417K)を感光体ドラム401に対して接触させて接触現像を行うものである。クリーニングユニット413(413Y、413M、413C、413K)は、感光体ドラム401と、帯電ローラ402、および、クリーニングブレード406とを有する。また、クリーニングユニット413は、感光体ドラム401上に残留している転写残トナー(除去トナー)を収容する除去現像剤収容部(以下除去トナー収容部と称す)414a(414aY、414aM、414aC、414aK)を有する。
プロセスカートリッジ407(407Y、407M、407C、407K)は、現像ユニット404(現像カートリッジ)およびクリーニングユニット413(クリーニング装置)を、一体的にカートリッジ化した構成となっている。本実施例に係る画像形成装置400は、現像ユニット404とクリーニングユニット413とからなるプロセスカートリッジ407が複数、装置本体422に対して着脱可能に構成されたものである。プロセスカートリッジ407は、カートリッジトレイ433などの装着手段を介して、画像形成装置400の装置本体422に着脱可能となっている(詳細は後述する)。ここで、本実施例では、画像形成装置400を構成する各要素のうちプロセスカートリッジ407を構成する要素を除いたものを、装置本体422と呼称する。各色用のプロセスカートリッジ407は、全て互いに同一形状を有している。各色用のプロセスカートリッジ407内には、それぞれイエロー(T400Y)、マゼンタ(T400M)、シアン(T400C)、ブラック(T400K)の各色のトナーT400が収容されている。
中間転写ベルト405は、全ての感光体ドラム401に当接し、図示矢印B400方向に回転する。中間転写ベルト405は、複数の支持部材(駆動ローラ461、二次転写対向ローラ462、従動ローラ463)に掛け渡されている。中間転写ベルト405の内周面側には、各感光体ドラム401に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ408(408Y、408M、408C、408K)が並設されている。中間転写ベルト405の外周面側において二次転写対向ローラ462に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ409が配置されている。
[画像形成プロセス]
画像形成時には、先ず、感光体ドラム401の表面が帯電ローラ402によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット403から発された画像情報に応じたレーザ光403aによって、帯電した感光体ドラム401の表面が走査露光され、感光体ドラム401上に画像情報に従った静電潜像が形成される。次いで、感光体ドラム401上に形成された静電潜像は、現像ユニット404によってトナー像として現像される。感光体ドラム
401上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ408の作用によって中間転写ベルト405上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部S400Y、S400M、S400C、S400Kにおいて順次に行われ、中間転写ベルト405上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト405の移動と同期して記録材412が二次転写部へと搬送される。そして、記録材412を介して中間転写ベルト405に当接している二次転写ローラ409の作用によって、中間転写ベルト405上の4色トナー像は、一括して記録材412上に二次転写される。トナー像が転写された記録材412は、定着手段としての定着装置410に搬送される。定着装置410において記録材412に熱及び圧力を加えられることで、記録材412にトナー像が定着される。
一次転写工程後に感光体ドラム401上に残留した一次転写残トナーは、クリーニングブレード406によって除去され、除去トナー収容部414aに収納される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト405上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置411によって除去される。除去された転写残トナー(除去トナー)は、画像形成装置400の除去トナーボックス486に排出される。
[プロセスカートリッジ]
図70を参照して、本実施例に係る画像形成装置400に装着されるプロセスカートリッジ407の全体構成について説明する。図70は、プロセスカートリッジ及び装置本体422の一部を示す概略断面図である。
図70に示すように、現像ユニット404は、現像ユニット404内の各種要素を支持する現像枠体418を有する。現像ユニット404には、トナー(現像剤)を担持し、感光体ドラム401と接触する現像剤担持体としての現像ローラ417が設けられている。また、現像枠体418(現像剤収容部)は、現像剤収納室(以下、トナー収納室)418a(収容室)と、現像ローラ417が配設された現像室418bと、を有する。現像室418bには、現像ローラ417に接触する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ420と現像ローラ417のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード421が配置されている。また、現像枠体418のトナー収納室418aには、収容されたトナーT400を撹拌するとともにトナー供給ローラ420へトナーを搬送するための撹拌部材423が設けられている。
図70に示すように、現像ユニット404は、クリーニング枠体414に固定支持された嵌合軸424を中心にして、クリーニングユニット413に対して回動自在に結合されている。また、現像ユニット404は、加圧バネ(引張りバネ)425により付勢されている。そのため、プロセスカートリッジ407の画像形成時においては、現像ユニット404が嵌合軸424を中心に矢印C400方向に回転し、感光体ドラム401と現像ローラ417とが当接する。また、現像ユニット404には被押圧部418eが設けられている。装置本体422には離間レバー452が設けられている。非画像形成時において、離間レバー452が被押圧部418eを押しながら矢印L400方向に移動することで、現像ユニット404が嵌合軸424を中心に矢印D400方向に回転し、感光体ドラム401と現像ローラ417とが離間される。本実施例においては、現像ユニット404をクリーニングユニット413に対して回転可能な構成としているが、この限りではなく、たとえば現像ユニット404がスライドする構成や、クリーニングユニット413が移動し現像ユニット404が移動しない構成でも本発明は適用可能である。
[クリーニングユニット]
引き続き図70を参照してクリーニングユニット413について説明する。クリーニングユニット413は、クリーニングユニット413内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体414を有する。クリーニング枠体414には、軸受部材を介して感光体ドラム401が回転可能に取り付けられ(支持され)ている。感光体ドラム401は、駆動伝達部を介して装置本体422から駆動力が伝達され、矢印A400方向に回転する。さらに、クリーニング枠体414には、帯電ローラ402が回転可能に取り付けられている。また、クリーニングブレード406は、一次転写後に感光体ドラム401の表面に残った転写残トナー(除去トナー)を除去するための弾性部材406aと、弾性部材を支持するための支持部材406bとが一体に形成されている。クリーニングブレード406によって感光体ドラム401の表面から除去された除去物としての除去トナーは、クリーニングブレード406とクリーニング枠体414により形成される空間を重力方向(鉛直方向)に落下し、除去トナー収容部414a内に収容される。
[駆動伝達部の構成]
次に、図71、図72を用いて駆動伝達部の構成について説明する。図71に示すように、感光体ドラム401の端部401aには、ドラムフランジ426が固定されている。ドラムフランジ426は、その外周部426eが、クリーニング枠体414に固定されたドラム軸受429の軸受部429aに回転可能に支持されている。ドラムフランジ426は、円筒状になっており、その内部側面(内周面)426bには一対の溝部426cが設けられている。一対の溝部426cは、内部側面426b上を感光体ドラム401の軸線方向と平行に延びている。一方、カップリング部材427は球部427aを有し、その表面には一対のボス427fが設けられている。球部427aは、ドラムフランジ426の内部側面426b、孔426aの縁部426d、およびフタ部材428の支持面428aにより摺動可能に支持されている。そのため、カップリング部材427は、ドラムフランジ426の内部に、球部427aを中心に揺動可能に保持されている。一方、ドラム軸受429にはボス429bが設けられている。ボス429bは、レバー430の孔部430aに挿通され、孔部430aを中心にレバー430を回動可能に支持している。図72(b)、図72(d)は、それぞれ図72(a)、図72(c)を図71(b)の線X400で切って矢印X401方向から見た断面図である。図72(a)、図72(b)に示すように、レバー430は、ドラム軸受429のボス429bに取り付けられたバネ431の当接部431aと座面430cで当接し、矢印E400方向に付勢されている。そして、レバー430のガイド部430bは、カップリング部材427の首部427bに当接し、カップリング部材427を付勢力F401で図示する矢印の方向に付勢している。同時に、バネ431のガイド部431bがカップリング部材427の首部427bに当接することにより、カップリング部材427を付勢力F402で図示する矢印の方向に付勢している。その結果、レバー430の付勢力F401とバネ431の付勢力F402の合力F403により、カップリング部材427は、外周部427dがドラム軸受429のリブ429c、およびリブ429dと接触した第一傾斜姿勢を取る。
ここで、レバー430を矢印G400方向に回動させると、図72(c)、図72(d)に示すように、レバー430のガイド部430bは、カップリング部材427の首部427bから離間する。そのため、カップリング部材427は、バネ431の付勢力F404で図示する矢印の方向の付勢により、外周部427dがドラム軸受429のリブ429dおよびリブ429eに当接した第二傾斜姿勢を取る。
[プロセスカートリッジの着脱]
次に、図73、図74を用いてプロセスカートリッジ407の着脱について説明する。図73(a)に示すように、装置本体422のドア451を開き、プロセスカートリッジ407をカートリッジトレイ433に収納する。カートリッジトレイ433は、装置本体422に対し矢印H400方向に移動することができる。このとき、図73(b)に示す
ように感光体ドラム401と中間転写ベルト405は当接しておらず、隙間K400を有している。図74は、プロセスカートリッジ407を装置本体422に挿入する過程を示している。図74(b)、図74(d)、図74(f)、図74(h)は、それぞれ図74(a)、図74(c)、図74(e)、図74(g)を矢印H401方向から見た側面図である。図74(a)、図74(b)に示すように、レバー430の被ガイド部430dが装置本体422に設けられたレバーガイド453に当接する前は、カップリング部材427は第一傾斜姿勢を取っている(図72(a)、図72(b)参照)。このとき、図74(b)に示すように、装置本体422に設けられた駆動軸434の中心と、カップリング部材427に設けられた円錐部427eの中心は、互いにずれた状態になっている。ここで、プロセスカートリッジが矢印H400方向に移動すると、図74(c)に示すように、レバー430の被ガイド部430dは、装置本体422に設けられたレバーガイド453に当接する。その結果、図74(d)に示すように、レバー430は矢印G400方向に回転する。これにより、カップリング部材427は、第一傾斜姿勢から第二傾斜姿勢に移行する(図72(c)、図72(d)参照)。このとき、駆動軸434の中心とカップリング部材427の円錐部427eの中心がほぼ一致するように、第二傾斜姿勢におけるカップリング部材427の姿勢を設定する。このままプロセスカートリッジ407を矢印H400方向に最終位置まで挿入すると、図74(e)、図74(f)に示すように、駆動軸434とカップリング部材427の円錐部427eが接触する。次に、装置本体422のドア451を閉じると、この動作に連動してカートリッジトレイ433、レバーガイド453とともにプロセスカートリッジ407は矢印M400方向に移動する。その結果、図74(g)、図74(h)に示すように、感光体ドラム401が装置本体422に設けられた駆動軸434と同軸になる位置まで移動し、感光体ドラム401は中間転写ベルト405に当接する。
[単色印字モード]
次に、図75、図76を用いて、単色印字モードでのプロセスカートリッジ407の姿勢、および単色印字モードからフルカラー印字モードへ移行する際のプロセスカートリッジ407の動きについて説明する。図75(a)はフルカラー印字モード、図75(b)は単色印字モードにおけるプロセスカートリッジ407の配置を示し、図76は単色印字モードからフルカラー印字モードに移行する過程を示している。単色印字モード時は、印字に使用しない色のプロセスカートリッジ407の消耗を押さえるため、これらに駆動力を伝達せず、かつ感光体ドラム401と中間転写ベルト405とを離間させることが望ましい。そのため、図75に示すように、4つのプロセスカートリッジ407のうちブラックカートリッジ407Kの感光体ドラム401Kの中心401bKを中心として、カートリッジトレイ433全体を矢印N400方向に回転させる構成が考えられる(図75(a)→図75(b))。この姿勢を取ることにより、ブラックカートリッジ407Kのみ中間転写ベルト405に当接させ、かつ装置本体422から駆動力を伝えることができる。このとき、図76(a)に示すように、イエローカートリッジ407Y、マゼンタカートリッジ407M、シアンカートリッジ407Cにおいて、レバー430の被ガイド部430dは、装置本体422に設けられたレバーガイド453から離間している。そして、レバー430は第一傾斜姿勢を取っている(図72(a)、図72(b)参照)。
単色印字モードからフルカラー印字モードに移行するためには、ブラックカートリッジ407Kの感光体ドラム407Kの中心401bKを中心としてカートリッジトレイ433全体を矢印P400方向に回転する(図75(b)→図75(a))。このとき、イエローカートリッジ407Y、マゼンタカートリッジ407M、シアンカートリッジ407Cにおいて、カップリング部材427の円錐部427eの中心が通る軌跡Q400が駆動軸434の略中心を通るよう、第一傾斜姿勢におけるカップリング部材427の姿勢を設定する。そのままプロセスカートリッジ407を矢印P400方向に回転すると、図76(b)に示すように、駆動軸434がカップリング部材427の円錐部427eに接触す
る。そして、最終的に図76(c)に示すように、感光体ドラム401が駆動軸434と同軸になる位置まで移動し、感光体ドラム401は中間転写ベルト405に当接する(図74(g)、図74(h)参照)。
本実施例においてはブラックカートリッジ407Kを中心に回転させたブラック単色モードについて説明したが、必ずしもその構成に限ったものではない。たとえば、イエローカートリッジ407Yを中心に回転させることによりイエロー単色モードとしてもよい。また、プロセスカートリッジ407の各色の並びを変更することにより、任意の単色モードを選択してもよい。
また、本実施例においてはカートリッジトレイ433を用いて4つのカートリッジを同時に装置本体422に装着したが、必ずしもその必要はない。たとえば、それぞれのプロセスカートリッジ407を独立に装置本体422に装着しても良い。
また、本実施例においてはプロセスカートリッジ407を中間転写ベルト405の下に配置したが、必ずしもそのような装置構成に本発明の適用を限定する必要はない。たとえば、プロセスカートリッジ407を中間転写ベルト405の上に配置する装置構成に本発明を適用することも可能である。
また、本実施例においてはカップリング部材への付勢力F401および付勢力F402を発生させるのにひとつのバネ431を用いたが、それぞれの付勢力を、異なる複数のバネを用いて発生させても良い。
<実施例9>
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図77は本発明の実施例9における画像形成装置1の縦断面模式図である。図78(a)は図77の画像形成装置1におけるプロセスカートリッジB部分の拡大図である。
なお、実施例9に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例9の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
この画像形成装置1は、プロセスカートリッジ(以下、カートリッジと記す)Bが画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)Aに取り外し可能に構成された、電子写真技術を利用したレーザビームプリンタ(電子写真画像形成装置)である。即ち、パソコン、イメージリーダ、ファクシミリなどの外部ホスト装置(不図示)から制御部(不図示)に入力する電気的画像情報に対応したトナー画像を、記録媒体Pに形成してプリントアウトすることができる。
記録媒体Pは、画像形成装置1によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。
ここで、以下の説明において、像担持体としての電子写真感光体ドラム(感光体ドラム:以下、ドラムと記す)62の回転軸線方向を長手方向とする。また、長手方向において、装置本体Aからドラム62が駆動力を受ける側(後述する図79(b)における駆動力受け部63a側)を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
また、装置本体Aに対してカートリッジBを出し入れする側(図77における開閉部材13側)を装置本体正面とし、その反対側を装置本体背面とする。また、設置状態での装置本体Aの上方(記録媒体積載面11側)を装置本体上部とし、その反対側を装置本体下部とする。
[画像形成装置全体の構成]
図77の画像形成装置1は、カートリッジBが装置本体Aの内部の正規位置(装着位置:装着完了位置)Xに装着されたとき、カートリッジBの上側に露光装置(レーザスキャ
ナユニット)3が配置される配置構成となっている。また、カートリッジBの下側に画像形成対象となる記録媒体(以下、シート材と記載する)Pを収容したシートトレイ4が配置されている。
更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5c、レジストローラ対5d、転写ガイド6、転写ローラ7が順次配置されている。更に続いて、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
[画像形成プロセス]
次に、画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、ドラム62は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。バイアス電圧が印加された帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する。露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。そのレーザ光LはカートリッジBの上面の露光窓部74を通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図78(a)に示すように、現像装置としての現像ユニット20において、トナー室29内のトナーtは、搬送部材43の回転によって撹拌、搬送され、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aを通してトナー供給室28に送り出される。トナーtは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。トナーtは、現像ブレード(現像剤規制部材)42によって、摩擦帯電されつつ現像ローラ32の周面上における層厚が規制される。そのトナーtは、静電潜像に応じてドラム62へ転移され、トナー像(現像剤像)として可視像化される。
また、図77に示すように、露光装置3におけるレーザ光Lの出力タイミングとあわせて、装置本体Aの下部のシートトレイ4に収容されているシート材Pがピックアップローラ5aと給送ローラ対5bによって一枚分離給送される。そして、そのシート材Pが、搬送ローラ対5c、レジストローラ対5d、転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置7aへ供給される。この転写位置7aにおいて、トナー像はドラム62からシート材Pに順次転写されていく。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの圧接部である定着ニップ部9cを通過する。この定着ニップ部9cで加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対10まで搬送され、装置本体Aの上方の記録媒体積載面である排出トレイ11に排出される。
一方、転写後のドラム62は、図78(a)に示すように、クリーニングブレード77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたトナーは感光体ユニット(以下、クリーニングユニットと記す)60の廃トナー室71bに貯蔵される。
本実施例のカートリッジBは、ドラム62と、ドラム62に作用するプロセス手段としての帯電ローラ66、現像ローラ32、クリーニングブレード77を一括して装置本体Aに対して取り外し可能に装着される一体型のプロセスカートリッジである。
カートリッジBは、軸部79aを中心に開閉可能なドラム保護部材79を有している。ドラム保護部材79は、カートリッジBが装置本体Aから取り外されているときには、図78(b)に示すように、ドラム62の外部露出面62aを隠蔽する閉鎖位置に位置している。そして、ドラム保護部材79は、図77、図78(a)に示すように、カートリッジBが装置本体Aの内部の正規の装着位置Xに装着された状態時においては、カートリッジBの装着方向下流側の開放位置に位置しており、ドラム62の外部露出面62aが露出している。
図78(b)は未使用の新品状態におけるカートリッジBの横断面図である。この状態時においては、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aがトナーシール部材45により閉鎖されていて、トナー室29とトナー供給室28とが仕切られている。これにより、トナー室29からトナー供給室28の移動が阻止されている。カートリッジBの使用に際してトナーシール部材45は開封除去される。
[プロセスカートリッジ全体の構成]
次に、カートリッジBの全体構成について図78、図80を用いて説明する。カートリッジBは、クリーニングユニット(感光体ユニット)60と現像ユニット20を合体して構成される。図80は、カートリッジBを構成しているクリーニングユニット60と現像ユニット20の分解斜視図である。
図78(b)に示すように、クリーニングユニット60は、クリーニング枠体71、ドラム62、帯電ローラ66およびクリーニングブレード77等から構成されている。一方、現像ユニット20は、底部材22、現像容器23、現像ブレード42、現像ローラ32、マグネットローラ34、搬送部材43、トナーt等を備える。さらに、図80に示すように、現像ユニット20は、第1サイド部材26L、第2サイド部材26R、付勢部材46等を備える。
これらクリーニングユニット60と現像ユニット20を、結合部材75によって互いに回動可能に結合することによって、カートリッジBを構成する。更に具体的には、現像ユニット20の長手方向(現像ローラ32の軸線方向)両端部には第1サイド部材26L及び第2サイド部材26Rが配設されている。この第1サイド部材26L及び第2サイド部材26Rにはそれぞれアーム部26aL、26aRが形成されている。そして、それらアーム部26aL、26aRの先端部には、現像ローラ32と平行な回動孔26bL、26bRが設けられている。
また、クリーニング枠体71の長手両端部には、結合部材75を嵌入するための嵌入孔71a(非駆動側不図示)が形成されている。そして、アーム部26aL、26aRをクリーニング枠体71の所定の位置に合わせて、結合部材75を回動孔26bL、26bRと嵌入孔71aに挿入する。これにより、クリーニングユニット60と現像ユニット20が、結合部材75を中心に回動可能に結合される。
このとき、アーム部26aL、26aRの根元に取り付けられた付勢部材46は、クリーニング枠体71に当たり、結合部材75を回動中心として現像ローラ32がドラム62に押し付けられる方向の相対回動力を発生させる付勢力を、クリーニング枠体71に付与している。これにより、現像ローラ32はドラム62の方向へ確実に押し付けられる。そして、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材38(図82で後述)によって、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって保持される。
[クリーニングユニットの構成]
次にクリーニングユニット60のより詳細な構成について図78、図81を用いて説明する。図81は、クリーニングユニット60の構成を説明する分解斜視図である。クリー
ニングブレード77は、板金からなる支持部材77aと、ウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材77bからなる。支持部材77aの両端をクリーニング枠体71に対してビス91で固定することで、クリーニングブレード77は、クリーニング枠体71に対して所定の位置に配置される。弾性部材77bがドラム62と当接し、ドラム62の外周面上から残留トナーを除去する。除去された残留トナーは、クリーニングユニット60の廃トナー室71b(図78)に貯蔵される。
図78に示す第1シール部材82、図81に示す第2シール部材83、第3シール部材84、及び第4シール部材85は、クリーニング枠体71の所定の位置に設けられている。図78に示すように、第1シール部材82は、長手方向に渡って設けられ、クリーニングブレード77の支持部材77aとクリーニング枠体71の間から、廃トナーが漏出するのを防ぐ。図81に示すように、第2シール部材83は、クリーニングブレード77の弾性部材77bの長手両端から廃トナーが漏出するのを防ぐ。
第3シール部材84は、クリーニングブレード77の弾性部材77bの長手両端からの廃トナーが漏出するのを防止しつつ、ドラム62上のトナー等の付着物を拭き取る。第4シール部材85は、長手方向に渡ってドラム62に接して設けられ、クリーニングブレード77に対してドラム62の回転方向上流側から廃トナーが漏出するのを防ぐ。
電極部材81、付勢部材68、帯電ローラ軸受67L、67Rは、クリーニング枠体71に取り付けられる。帯電ローラ66の軸部66aは、帯電ローラ軸受67L、67Rにはめ込まれる。帯電ローラ66は、付勢部材68によってドラム62に対して付勢されるとともに、帯電ローラ軸受67L、67Rによって回転可能に支持される。そして、ドラム62の回転に伴って従動回転を行う。
電極部材81、付勢部材68、帯電ローラ軸受67L、軸部66aは、導電性を有する。電極部材81は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態において、装置本体Aの給電部(不図示)に接触している。これらを給電経路として、帯電ローラ66に給電する。
ドラム62は、非駆動側フランジ64、駆動側フランジ63と一体的に結合され、電子写真感光体ドラムユニット(以下、ドラムユニット61と記載する)となる。この結合方法には、カシメ、接着、溶着等を用いる。非駆動側フランジ64には、アース接点等(不図示)が結合されている。また、駆動側フランジ63には、装置本体Aから駆動力を受ける駆動力受け部63aと、現像ローラ32に駆動を伝えるフランジギア部63bを有している。
軸受部材76がビス90によりクリーニング枠体71の駆動側に一体的に固定され、ドラム軸78がクリーニング枠体71の非駆動側に圧入固定される。そして、軸受部材76は、駆動側フランジ63と嵌合し、ドラム軸78は、非駆動側フランジ64の穴64aと嵌合する。これにより、ドラムユニット61はクリーニング枠体71に回転可能に支持される。
ドラム保護部材79は、ドラム62の保護(遮光)及び露出が可能となるように、クリーニング枠体71に回動可能に支持される。付勢部材80は、ドラム保護部材79の駆動側の軸部79aRに取り付けられ、ドラム保護部材79を、ドラム62を保護する向きに付勢する。ドラム保護部材79の非駆動側の軸部79aLと駆動側の軸部79aRは、クリーニング枠体71の軸受部71cL、71cRに嵌合される。
[現像ユニットの構成]
次に現像ユニット20のより詳細な構成について、図78、図82を用いて説明する。
図82は現像ユニット20の構成を説明する分解斜視図である。図82に示すように、現像容器23と底部材22からなる現像枠体16(図82)は、トナーtを収納するトナー室29やトナー供給室28を形成する。底部材22および現像容器23は、溶着等の手段により、一体に結合されている。
図78に示すように、搬送部材43は、非駆動側を現像容器23に支持され、図82に示すように、駆動側を現像容器23に取り付けられた搬送ギア50によって支持される。これにより図78に示すように、搬送部材43はトナー室29内で搬送ギア50に従い回転を行う。
図82に示すように、トナーシール部材45は、現像容器23に熱溶着されており、未使用新品状態のカートリッジBにおいては、図78(b)に示すように、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aを封止して仕切っている。これにより、カートリッジBの輸送中にトナー室29からトナーtが漏出するのを防止する。新品のカートリッジBの使用に際して、ユーザが、トナーシール部材45をカートリッジ外に引き抜いて開封することによって、トナー室29のトナーtがトナー供給室28へ供給される。
図82に示すように、第1シール部材55、第2シール部材56、および第3シール部材57は、現像容器23の所定の位置に設けられている。第4シール部材58は、現像容器23と底部材22が結合された後に、底部材22の所定の位置に設けられている。更に、第5シール部材59は、現像容器23に配置されている。
第1シール部材55は、現像ブレード42の弾性部材42bの長手両端からトナーtが漏出するのを防ぐ。第2シール部材56は、現像ローラ32の長手両端からトナーtが漏出するのを防ぐ。第3シール部材57は、長手方向に渡って設けられ、現像ブレード42の支持部材42aと現像容器23の間からトナーtが漏出するのを防ぐ。第4シール部材58は、長手方向に渡って現像ローラ32に接して設けられ、現像ローラ32下側からトナーtが漏出するのを防ぐ。
第5シール部材59は、トナーシール部材45が開封され現像ユニット20の外に取り出し開口(不図示)から取り出される際に、トナーシール部材45の表面に付着したトナーtを拭き取る。これと同時に、取り出し開口と密着してトナーtが漏出するのを防ぐ。
現像ブレード42は、板金からなる支持部材42aとウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材42bで構成され、清掃部材47と共に支持部材42aの両端をビス93で現像容器23に対して所定の位置に固定される。弾性部材42bは現像ローラ32と当接し、現像ローラ32の周面のトナー量を規定すると共に、摩擦帯電電荷を付与する。清掃部材47は、現像ローラ32の端部表面と当接して、トナー等の付着物を清掃する。
現像ローラユニット31は、現像ローラ32、マグネットローラ34、フランジ35、間隔保持部材38、軸受部材37および現像ローラギア39等によって構成される。現像ローラ32の非駆動側端部からマグネットローラ34が挿入され、端部にはフランジ35が圧入固定されている。フランジ35には導電性の電極部材(不図示)が組み込まれており、電極部材は現像ローラ32および電極部材27に当接している。導電性の電極部材27は、第1サイド部材26Lに固定される。
電極部材27は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態において、装置本体Aの給電部(不図示)に接触しており、電極部材27、導電性の電極部材(不図示)を給電経路として現像ローラ32に給電する。間隔保持部材38は、現像ローラ32の両端部に取り付けられる。その長手方向外側に軸受部材37が配置され、駆動側においては、その外側に現像ローラギア39が組み込まれる。両端に配置された軸受部材37によって、現
像ローラ32は回転可能に支持される。駆動伝達部材である第1ギア48と第2ギア49は、現像枠体16(図82)に回転可能に取り付けられている。これにより、装置本体Aから受けた駆動力は、フランジギア部63b(図81)、現像ローラギア39、第1ギア48、第2ギア49および、搬送ギア50が順次噛み合い、回転することにより、現像ローラ32、搬送部材43へ伝達される。
第1サイド部材26L、第2サイド部材26Rは、長手方向の両端にビス92を用いて現像枠体16(図82)に固定される。その際、現像ローラユニット31の軸受部材37は、第1サイド部材26L、第2サイド部材26Rによって保持される。
[現像ユニットのトナーカートリッジ収納部の構成]
図83を用いて、本実施例に係るカートリッジBのトナーカートリッジTの受け入れ部近辺の詳細構成について説明する。図83は、トナーカートリッジT収納部近辺のカートリッジBの斜視図であり、図83(a)は現像シャッタ601が閉塞された状態、図83(b)は開放された状態を表している。現像ユニット20にはトナーカートリッジ収納部B1aが設けられている。トナーカートリッジ収納部B1a近辺には、現像シャッタ601を有し、受入開口部16dを現像枠体16の長手方向中央部に設けている。受入開口部16dは、図83(a)に示すように、トナーカートリッジTの外周面に沿った曲率を有した形状の現像シャッタ601により封止している。
現像シャッタ601は、後述するトナーカートリッジTに設けられた凸部40bと係合する孔部601aが受入開口部16dの封止範囲外側に設けている。この現像シャッタ601は、受入開口部16dの長手方向両端部に設けられた現像シャッタガイド部16eと係合している。現像シャッタ601は、受入開口部16dを閉塞する状態(図83(a))と受入開口部16dを開放する状態(図83(b))との間を現像シャッタガイド部16eに沿ってスライド自在に構成されている。そして、現像シャッタ601と受入開口部16dとの間を封止する受入開口シール603が現像開口部16dの周りを囲むように現像枠体16側に取り付けられている。
現像ユニット20の第2サイド部材26RにはトナーカートリッジTの挿入軌跡をガイドする挿入ガイド36gと、後述するトナーカートリッジTの挿入時にトナーカートリッジTの突き当て部507aと突き当たる被突き当て部36hを有する。同様に、現像ユニット20の第1サイド部材26LにはトナーカートリッジTの挿入軌跡をガイドする挿入ガイド46gと、後述するトナーカートリッジTの挿入時にトナーカートリッジTの突き当て部508aと突き当たる被突き当て部46hを有する。また、現像シャッタ601と後述するトナーシャッタ501を開閉する際に、トナーカートリッジTをガイドする開閉ガイド部36k,開閉ガイド部46kを有する。ここで、挿入ガイド36g、挿入ガイド46gは、トナーカートリッジTの挿入方向f(図83(a))に沿って直線かつ互いに平行に形成している。そして、被突き当て部36h、開閉ガイド部36kは挿入ガイド36gの挿入方向F下流側に、被突き当て部46h、開閉ガイド部46kは挿入ガイド46gの挿入方向f下流側に設けている。
さらに、カートリッジBは、後述のトナーカートリッジTのトナー搬送手段506に駆動を伝えるための第一駆動伝達部638をカートリッジBの長手方向の一端部に設けている。第一駆動伝達部638は、カートリッジBの内部で画像形成装置本体Aの駆動機構とギアによって連結されている(不図示)。また、カートリッジBの受入開口部16dの長手方向の両端外側に孔部16fを設けている。これは、後述するトナーカートリッジTのトナーシャッタ501に設けたスナップフィット部501aの爪部501bと係合し、トナーシャッタ501を閉塞する際に、トナーシャッタ501が後述するトナー枠体40に連れ回ることを防止する。
[トナーカートリッジの構成]
図84を用いて、本実施例に係るトナーカートリッジTの詳細構成について説明する。図84(a)は、トナーカートリッジTを駆動側からみた斜視図であり、図84(b)は、トナーカートリッジTを駆動側の逆側からみた斜視図である。図84(c)は、トナーカートリッジTを駆動側の逆側からみた断面図であり、図84(d)はトナーカートリッジTのトナーシャッタ501が開放した状態の斜視図である。トナーカートリッジTは、トナー枠体40、供給開口部500、トナーシャッタ501を有する。さらに、トナーシャッタ501には、トナーシャッタ501が供給開口500を閉塞する閉塞位置に位置するときにトナー枠体40とトナーシャッタ501の間を封止するトナー排出口シール503が、供給開口部500を覆うように取り付けている。
トナー枠体40は、中空の略円筒形状であり、外周には現像シャッタ601の孔部601a(図83(a))と係合する凸部40bを設けている。トナー枠体40の内部には、トナーを搬送するため、シート部材506aと軸部材506bで構成されたトナー搬送部材506が設けられている。トナー搬送部材506の一端部には、トナー搬送部材506を駆動させるトナー搬送駆動伝達部材510、カートリッジBの第一駆動伝達部638(図83)の駆動をトナー搬送駆動伝達部材510へ伝える第二駆動伝達部材511が設けられている。
図84に示すように、供給開口部500は、トナー枠体40の円周上でトナーカートリッジTの長手方向中央に設けている。ここで、トナーカートリッジTの長手方向とは、トナー搬送部材506の回転軸線方向と平行な方向である。供給開口部500の位置は、受入開口部16dと対向する位置に設けられていればこの限りではない。さらに、トナーシャッタ501は、トナーカートリッジTの外周面に沿った曲率を有した形状であり、長手両端部に、爪部501bを備えるスナップフィット部501aを有する。このトナーシャッタ501は、供給開口部500の長手方向の両端に設けられたトナーシャッタガイド部40c1,40c2と係合している。そして、トナーシャッタ501は、トナーカートリッジTの外周面に沿って供給開口部500を開放する状態(図84(d))となる位置と、供給開口部500を閉塞する状態(図84(b))となる位置との間を移動できるように、トナー枠体40の周方向にスライド自在に構成されている。
さらに、トナーカートリッジTは、現像ユニット20の挿入ガイド36g、挿入ガイド46gにガイドされる被挿入ガイド部としての位置決めボス507,被挿入ガイド部508を長手方向両端部に設けている。位置決めボス507は、トナーカートリッジTの挿入時に現像ユニット20の被突き当て部36hと突き当たる突き当て部507aを有している。また、被挿入ガイド部508は、トナーカートリッジTの挿入時に現像ユニット20の被突き当て部46hと突き当たる突き当て部508aを有している。さらに、被挿入ガイド部508は、現像シャッタ601とトナーシャッタ501を開閉する際にトナーカートリッジTをガイドする被開閉ガイド部508bを有している。加えて、被挿入ガイド部508には、挿入時にトナーカートリッジTの挿入姿勢を規制するための規制部508c1、規制部508c2を設けている。
また、トナー枠体40には、ユーザがトナーカートリッジTの装着操作時につかむための第二把手520が設けられている。第二把手520は、一端部520a1、他端部520a2、基体部520a3からなる略コの字形状で形成されている。一端部520a1および他端部520a2は、トナー枠体40のそれぞれ長手方向一端部および他端部から長手方向とは交差する方向に突出して設けられている。また、基体部520a3は、一端部520a1の先端部520a1aと他端部520a2の先端部520a2aとを繋ぐように、トナー枠体40の長手方向に沿って設けられている。図84(a)に示すように、ト
ナー枠体40は、長手方向の駆動側の端部において、トナー搬送部材506(図84(c)参照)に回転力を伝達するための、トナー搬送駆動伝達部材510を回転可能に支持している。トナー枠体40内部において、トナー搬送駆動伝達部材510とトナー搬送部材506(図84(c)参照)は、一体的に回転できるよう連結されている。図84(a)に示すように、トナー枠体40は、第二駆動伝達部材511を回転可能に支持し、第二駆動伝達部材511のギア部は、トナー搬送駆動伝達部材510のギア部に噛み合っている。画像形成装置本体Aから受けた駆動力が、第二駆動伝達部材511を介して、トナー搬送駆動伝達部材510に伝達されることで、トナー搬送部材506は回転する。トナー搬送駆動伝達部材510は、駆動伝達部であるギア部と、トナー搬送駆動伝達部材510の回転軸と同軸上に長手方向外側に延出した円筒状の位置決めボス507を有している。
[トナーカートリッジのプロセスカートリッジへの装着]
まず、トナーカートリッジTのカートリッジBへの挿入から、トナーカートリッジTとカートリッジBの係合、そして、現像開口部16d、供給開口部500の開放までの動作を説明する。
(トナーカートリッジのプロセスカートリッジへの挿入動作)
図85、図86を用いて、トナーカートリッジTのカートリッジBへの挿入動作について説明する。図85(a)は、トナーカートリッジTのカートリッジBへの挿入時を示した斜視説明図、図85(b)は、トナーカートリッジTの挿入時を示した側面図である。図86(a)は、装着方向に対する第二把手520、突き当て部508aの位置関係を示したトナーカートリッジTの側面図、図86(b)は、装着方向に対する第二把手520、突き当て部507aの位置関係を示したトナーカートリッジTの側面図である。
図85に示すように、トナーカートリッジTをカートリッジBのトナーカートリッジ収納部B1aに装着する際において、現像ユニット20の受入開口部16dとトナーカートリッジTの供給開口部500は、それぞれ閉塞状態となっている。すなわち、現像シャッタ601とトナーシャッタ501は、それぞれ受入開口部16dと供給開口部500を閉塞する位置に位置している。また、トナーカートリッジTのカートリッジBへの挿入方向は、トナーカートリッジTを長手方向に見た側面において、規制部508c1、508c2に沿った方向、かつ突き当て部508aが被挿入ガイド部508の下流側に位置する方向(図85(b)f方向)である。
図85(a)に示すように、ユーザは第二把手520を把持し、挿入方向fにトナーカートリッジTをカートリッジBに対して移動させる。このとき、ユーザは、トナーカートリッジTの被挿入ガイド部508と現像ユニット20の挿入ガイド46g、被挿入ガイド部としての位置決めボス507と挿入ガイド36gが、それぞれ係合するようにトナーカートリッジTを移動させる。このとき、トナーカートリッジTは、被挿入ガイド部508の規制部508c1と挿入ガイド46gのガイド面46g1、規制部508c2とガイド面46g2、がそれぞれ挿入方向f(図85(b))にガイドされて挿入される。同様に、図85(a)に示すように、被挿入ガイド部としての位置決めボス507も、ガイド面36g1、36g2に挿入方向fにガイドされて挿入される。
そして、ユーザはその姿勢のままさらにトナーカートリッジTを挿入ガイド部46g,挿入ガイド部36gに沿って挿入方向fで下方向に移動させることで、トナーカートリッジTは現像ユニット20に挿入される。そして、トナーカートリッジTを挿入ガイド46g、挿入ガイド36gに沿って矢印f方向に移動させていくと、突き当て部508aが被突き当て部46hに、突き当て部507aが被突き当て部36hに突き当たる。これによりトナーカートリッジTのカートリッジBのトナーカートリッジ収納部B1aへの挿入が完了する(図86(a)、図86(b)の状態)。
(トナーカートリッジのプロセスカートリッジへの位置決め)
図87、図88を用いて、トナーカートリッジTのカートリッジBへの位置決めについて説明する。図87(a)は、突き当て部508aと被突き当て部46hが突き当たった状態のトナーカートリッジTを示す側面図である。図87(b)は、突き当て部508aと被突き当て部46hが突き当たった状態のトナーカートリッジTを示す断面図である。図88(a)は、トナーカートリッジTがカートリッジBに位置決めされた状態を示す側面図である。図88(b)は、位置決めされたトナーカートリッジTとカートリッジBの係合関係を示す断面図である。図88(c)は、位置決めされたトナーカートリッジTとカートリッジBの他の係合状態を示す断面図である。
現像ユニット20へ挿入されたトナーカートリッジTは、第二把手520によって、図87(a)、図87(b)からみて反時計回り(図中矢印e方向)にトナー枠体40を回動させる。すると、トナーカートリッジTは、図88(a)に示すように被開閉ガイド部508bが開閉ガイド部46kと係合する。
(シャッタの開放動作)
図86(a)、図88、図89を用いて、現像ユニット20の現像シャッタ601とトナーカートリッジTのトナーシャッタ501の開放動作について説明する。図89(b)は受入開口部16d、供給開口部500が開放された状態を示す断面図、図89(a)は側面図である。
図88(a)に示すようにトナーカートリッジTがカートリッジBに位置決めされ、さらに第二把手520によって、トナーカートリッジTを矢印e方向に回動を進める。そうすると、図88(b)に示すように、トナーシャッタ501の先端面501c(図84(b)参照)と現像ユニット20の衝突面39(図83(b)参照)が突き当たる。これにより、トナーシャッタ501の回動が規制される。また、トナー枠体40の凸部40bと現像シャッタ601の孔部601aが係合する。この状態でさらに回動が進められると、トナーシャッタ501は回動が規制されているため、トナー枠体40は供給開口部500が開放される方向へトナーシャッタ501に対し相対移動する。このとき、凸部40bの面40b1と、孔部601aの面601a1が接触し、現像シャッタ601は、トナー枠体40の凸部40bに押される。その結果、トナー枠体40のトナーシャッタ501に対する相対移動(供給開口部500が開放される移動)と連動してシャッタ601は回動し、受入開口部16dが開放される。
さらに、図86(a)、図88(c)に示すように、トナー枠体40の外周面においてトナーシャッタ501のスナップフィット部501aと対向している面40dの点Qが、スナップフィット部501aの面501dに沿って移動し面501eと当接する。このとき、面501eが点Qから矢印n方向の力を受けて矢印n方向に変位するように、スナップフィット部501aが変形する。そして、回動に伴って爪部501bが現像ユニット20の孔部16fに係合する。
その後、図89(b)に示すように供給開口部500と受入開口部16dが連通した状態で受入開口部16d、供給開口部500の開放が完了する。このとき、図89(a)に示すように、規制部508c1、508c2が、被規制部46n、46mに当接し、トナーカートリッジTはカートリッジBに対して、挿入方向に加えて回転方向においても位置が決まる。
さらに、このとき、第二駆動伝達部材511は、カートリッジBの第一駆動伝達部638と連結され、カートリッジBからトナー搬送部材506への駆動伝達が可能となる。
以上より、現像ユニット20の現像剤収容部16aに装着されたトナーカートリッジTのトナー枠体40におけるトナー収容部から現像ユニット20のトナー室29へのトナーtの供給が可能となる(図78参照)。
[トナーカートリッジのプロセスカートリッジからの取り出し]
図87、図88(b)、図88(c)を参照して、現像ユニット20の現像シャッタ601とトナーカートリッジTのトナーシャッタ501の閉塞動作について説明する。
まず、図88(b)の状態において、ユーザは第二把手520を把持しトナー枠体40を閉塞方向(矢印h方向)へ回動させる。すると、図88(b)に示すように、トナー枠体40の凸部40bの面40b2が、現像シャッタ601の孔部601aの面601a2に突き当たる。そうすると、現像シャッタ601は、面601a2から力を受けてトナー枠体40の回動と連動して回動し、受入開口部16dを閉塞する。さらにこのとき、図88(c)に示すように、トナーシャッタ501は、爪部501bと現像ユニット20の孔部16fが係合している。そのため、爪部501bの面501fが孔部16fの面16f1に突き当り、トナーシャッタ501は、回動するトナー枠体40に連れ回らない。よって、トナー枠体40はトナーシャッタ501に対し相対的に移動し、供給開口部500も閉塞される。
そして、閉塞方向(矢印h方向)へさらに回動させると、図87(a)、図87(b)に示すように、トナーカートリッジTは、カートリッジBへの位置決めが解除され、図87(b)矢印k方向への取り出しが可能となる。
[プロセスカートリッジの画像形成装置への装着と位置決め]
次に、装置本体Aに対するカートリッジBの着脱と位置決めについて、図77、図79、図90を用いて説明する。図77は、開閉部材13が閉じた状態の装置本体Aの断面詳細を示している。図79は、カートリッジBを着脱するために開閉部材13を開いた装置本体A、およびカートリッジBの斜視図である。図79(a)は、装置本体Aを非駆動側上方から見た斜視図、図79(b)は、装置本体Aを駆動側上方から見た斜視図である。図90は、カートリッジBが装置本体Aに装着、位置決めされ、開閉部材13が開いた状態の斜視図である。
装置本体Aは、カートリッジBが出し入れされる開口部Uを有する。また、装置本体Aは、開口部Uを閉じる閉鎖位置Vと、開放する開放位置Wと、の間を移動可能な、開閉部材13を有する。より具体的には、図79に示すように、装置本体Aには、開閉部材13が、回動軸13aを回動中心として、開閉回動可能に取り付けられている。
図77は、装置本体Aに対して開閉部材13が閉鎖位置Vに位置していて、装置本体Aの開口部Uが閉じられている状態時を示している。この閉鎖位置Vにある開閉部材13は、回動軸13aを中心に矢印J方向に回動することで、図79に示すように、装置本体Aの手前側に倒されるように回動して開放位置Wに移動することができる。この開閉部材13の開きにより装置本体Aの開口部Uが大きく開放され、装置本体Aの内部へのアクセスが可能となる。
装置本体Aの内部の駆動側の側面と非駆動側の側面には、それぞれ、からカートリッジBを装置本体Aに出し入れガイドするためのガイドとしての駆動側ガイドレール12aR、非駆動側ガイドレール12aLが配設されている(図79)。
このガイドレール12aL、12aRは、装置本体Aに対するカートリッジBの装着方向を規制する。即ち、ガイドレール12aR、12aLは、開口部Uから装置本体Aに挿入したカートリッジBを、装置本体Aの内部の画像形成の為の図77の正規位置X(装着位置:装着完了位置)の状態に導く。逆に、その正規位置Xから装置本体外への取り出し方向に導く。装置本体Aに対するカートリッジBの出し入れは、開閉部材13を開いて開
口部Uを開放することでなされる。
図79に示すように、カートリッジBは、クリーニング枠体71の長手両側面に、駆動側ボス71dR、71eR、非駆動側ボス71dL、71eLを有している。駆動側ボス71dR、71eRを駆動側ガイドレール12aRに沿わせて、また、非駆動側ボス71dL、71eLを非駆動側ガイドレール12aLに沿わせて、装置本体Aの内部にカートリッジBを矢印S1(図79)の方向へ挿入していく。
そうすると、カートリッジBの非駆動側の円筒部71f(図79(a))が、非駆動側の下ガイド12bL(図79(b))に沿って入っていく。円筒部71fが、位置決め部12cLに突き当たると、カートリッジBが装置本体Aに装着完了となり、画像形成可能な正規位置X(図77)に装着することができる。
図79(a)に示すように、装置本体Aには、ドラム62を転写ローラ7に対向させて、当接させるため、カートリッジBを引き込む、引き込みバネ19(図79(b))が設けられている。引き込みバネ19は、回動軸19cに回動可能に支持されており、係止部19dで位置が固定されている。ユーザがカートリッジBを矢印S1方向に挿入すると、引き込みバネ19は、カートリッジBの円筒部71fと引き込みバネ19の作用部が当たり、カートリッジBを矢印S1側に引き込む(図90の状態)。
これにより、カートリッジBの円筒部71fは付勢力を受け、装置本体位置決め部12cLに突き当たり正規位置Xに位置決めされる。ここで言う、装置本体A内でのカートリッジBの画像形成可能な正規位置Xとは、ドラム62が転写ローラ7と対向した位置である。
そして、開閉部材13を閉鎖位置Vになるように閉じ、装置本体Aのモータ(不図示)により駆動されることにより、駆動入力軸14(図79(a))が、カートリッジBに設けられた駆動力受け部63a(図80(b))と係合する。これにより、駆動力受け部63aと結合しているドラム62が装置本体Aから駆動力を受けて回転する。
さらに、図81に示す電極部材81が、装置本体Aの給電部(不図示)に接触し、上述のクリーニングユニット60の構成説明において述べた、給電経路を介して帯電ローラ66に給電する。また、図82に示す電極部材27が、装置本体Aの給電部(不図示)に接触し、上述の現像ユニット20の構成説明において述べた、給電経路を介して現像ローラ32に給電する。
以上で画像形成可能な状態となる。
[プロセスカートリッジの画像形成装置本体からの取り出し]
次に、カートリッジBの装置本体Aからの取出しについて、図77、図90を用いて説明する。
図77に示すように、画像形成装置本体Aの上部に配置され装置本体Aの内部を開閉可能な開閉部材13を、開放位置に向けて矢印J方向へ回動させる。これにより、図90に示すように、トナーカートリッジTが装着されたカートリッジBが露出する。
ユーザはカートリッジBの現像把手21aを把持し、円筒部71fの引き込みバネ19(図79(b))から受ける付勢力に抗して矢印S1と逆方向にカートリッジBを引っ張る。これにより、カートリッジBは、駆動側ガイドレール12aR、および、非駆動側ガイドレール12aLにより形成された着脱経路に沿って位置決め位置から離脱する。ユーザがさらにカートリッジBを画像形成装置本体A外まで引き出すと、トナーカートリッジTが装着された状態のカートリッジBが取り出される。
[トナーカートリッジのみの画像形成装置本体への装着]
図91を用いて、画像形成装置本体Aに対するトナーカートリッジTのみの着脱方法に
ついて説明する。図91は、トナーカートリッジTが装着されていないカートリッジBが、画像形成装置本体Aに装着された状態であり、開閉部材13が解放位置Wにある状態を、非駆動側から見た斜視説明図である。
図91に示すように、トナーカートリッジTの第二把手520を把持することにより、カートリッジBを装置本体Aに残したまま、トナーカートリッジTだけを交換することも可能である。その手順は、開閉部材13を開放位置Wにすることにより、装着部B1aが露出するため、前述した「トナーカートリッジのプロセスカートリッジへの装着方法」と同じ手順である。つまり、トナーカートリッジTを、装置本体Aに装着されたカートリッジBに対して装着、取り外しできる。
よってカートリッジBの寿命が到達しておらず、まだ十分使用できる状態にある場合、トナーカートリッジTのみの交換を行うことができる。
<実施例10>
続いて実施例10に関して説明する。図92は、本発明の実施例10における画像形成装置1の縦断面模式図である。
実施例10に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例10の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例10において実施例9と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例10においてここで説明しない事項は、実施例9と同様である。
実施例10において実施例9と異なる点として、図92に示すように、前述したクリーニングユニット60をクリーニングカートリッジCとし、現像ユニット20を現像カートリッジGとして、それぞれ単独の構成とし、トナーカートリッジTを含めた3つのカートリッジを画像形成装置Aに対して各々別々に着脱交換可能に構成している。
図92中の点線を略境界として、クリーニングカートリッジCと現像カートリッジGを分割して交換することができる。クリーニングカートリッジCにはクリーニング把手60aを、現像カートリッジGには現像把手21aを具備しており、各々のカートリッジを画像形成装置Aに着脱する際に使用する。
これにより、実施例9と同様にクリーニングカートリッジCと現像カートリッジGの寿命が到達しておらず、まだ十分使用できる状態にある場合、トナーカートリッジTのみの交換を行うことができる。
<実施例11>
続いて実施例11に関して説明する。図93は、本発明の施例11における画像形成装置1の縦断面模式図である。
実施例11に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例11の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例11において実施例9、10と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例11においてここで説明しない事項は、実施例9、10と同様である。
前述の実施例9においては、図84(c)に示すように、トナーカートリッジTのトナー枠体40は、樹脂で成形されたトナー容器40yと底板40sをフランジ41で溶着して構成されている。よって、トナー枠体40は、剛性のある容器で構成されている。
実施例11においては、図93に示すよう、トナーカートリッジT1は、実施例9で使用した底板40sの代わりに、可撓性容器40fで構成されている。トナー容器40yと可撓性容器40fはフランジ41にて溶着されて結合されている。
これにより、可撓性容器40fは、形状をある程度任意に変形させることが可能であり、開閉部材13の内側のスペースに倣って配置することができるため、本体内部の空きスペースをトナー容量確保のためのスペースとして有効に使用することができる。またユーザのプリント使用によりトナーを消費した場合においては、可撓性容器40f部分が収縮可能であるため、トナーカートリッジT1交換時には使用済みのトナーカートリッジT1をコンパクトにして廃棄することが可能となる。
よって、トナーカートリッジT1に関して、使用前はトナー容量を確保しつつ、使用後はユーザにとって廃棄し易い構成を採り得ることが可能である。
<実施例12>
続いて実施例12に関して説明する。図94は、本発明の実施例12における画像形成装置1の縦断面模式図である。
実施例12に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例12の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例12において実施例9〜11と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例12においてここで説明しない事項は、実施例9〜11と同様である。
実施例12において実施例11と異なる点として、図94に示すように、前述したクリーニングユニット60をクリーニングカートリッジCとし、現像ユニット20を現像カートリッジG1として、それぞれ単独の構成とし、トナーカートリッジTを含めた3つのカートリッジを画像形成装置Aに対して各々別々に着脱交換可能に構成している。
図94中の点線を略境界として、クリーニングカートリッジCと現像カートリッジGを分割して交換することができる。クリーニングカートリッジCにはクリーニング把手60aを、現像カートリッジG1には現像把手21aを具備しており、各々のカートリッジを画像形成装置Aに着脱する際に使用する。
これにより、クリーニングカートリッジCと現像カートリッジG1の寿命が到達しておらず、まだ十分使用できる状態にある場合、トナーカートリッジTのみの交換を行うことができる。
また実施例11と同様に、トナーカートリッジT1に関して、使用前はトナー容量を確保しつつ、使用後はユーザにとって廃棄し易い構成を採り得ることが可能である。
<実施例13>
続いて実施例13に関して説明する。図95は、本発明の実施例13における画像形成装置1の縦断面模式図である。
実施例13に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例13の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例13において実施例9〜12と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例13においてここで説明しない事項は、実施例9〜12と同様である。
図95に示すように、実施例13の特徴は、前述したクリーニングユニット60と現像ユニット20で構成された一体型のカートリッジB1である。現像ユニット20には現像把手21aを具備しており、カートリッジB1を画像形成装置Aに着脱する際に使用する。
また、可撓性容器40を現像枠体16に対して、フランジ41で溶着し結合している。
これにより、可撓性容器40fは、開閉部材13の内側のスペースに倣って配置するこ
とができるため、本体内部の空きスペースをトナー容量確保のためのスペースとして有効に使用することができる。またユーザのプリント使用によりトナーを消費した場合においては、可撓性容器40f部分が収縮可能であるため、カートリッジB1交換時には使用済みのカートリッジB1をコンパクトにして廃棄することが可能となる。
よって、カートリッジB1に関して、使用前はトナー容量を確保しつつ、使用後はユーザにとって廃棄し易い構成を採り得ることが可能である。
<実施例14>
続いて実施例14に関して説明する。図96は、本発明の実施例14における画像形成装置1の縦断面模式図である。
実施例14に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例14の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例14において実施例9〜13と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例14においてここで説明しない事項は、実施例9〜13と同様である。
実施例14において実施例13と異なる点として、図96に示すように、前述したクリーニングユニット60をクリーニングカートリッジCとし、現像ユニット20を現像カートリッジG2として、それぞれ単独の構成とし、2つのカートリッジを画像形成装置Aに対して各々別々に着脱交換可能に構成している。
図96中の点線を略境界として、クリーニングカートリッジCと現像カートリッジG2を分割して交換することができる。クリーニングカートリッジCにはクリーニング把手60aを、現像カートリッジG2には現像把手21aを具備しており、各々のカートリッジを画像形成装置Aに着脱する際に使用する。
また、可撓性容器40fを現像枠体16に対して、フランジ41で溶着し結合している。
これにより、可撓性容器40fは、開閉部材13の内側のスペースに倣って配置することができるため、本体内部の空きスペースをトナー容量確保のためのスペースとして有効に使用することができる。またユーザのプリント使用によりトナーを消費した場合においては、可撓性容器40f部分が収縮可能であるため、現像カートリッジG2交換時には使用済みの現像カートリッジG2をコンパクトにして廃棄することが可能となる。
よって、現像カートリッジG2に関して、使用前はトナー容量を確保しつつ、使用後はユーザにとって廃棄し易い構成を採り得ることが可能である。
<実施例15>
本発明の実施例15に係るカートリッジ、及び、画像形成装置本体を、図面に則して説明する。なお、実施例15では、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを例に挙げて説明する。
なお、実施例15に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例15の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
プロセスカートリッジは、像担持体(以下、感光体ドラムと称す)を有し、感光体ドラム上の転写残トナーを回収するクリーニングユニットと、感光体ドラム上の静電潜像を可視化する現像剤を担持する現像ローラを有する現像ユニットとに大別され、各ユニットが一体的にカートリッジ化されている。
また、クリーニングユニットをクリーニングカートリッジとし、現像ユニットを現像カートリッジとして、それぞれ互いに分離可能にし、各ユニットをそれぞれ個別に画像形成
装置本体に着脱可能なカートリッジとしても良い。
以下の説明において、クリーニングユニット(クリーニングカートリッジ)、および、現像ユニット(現像カートリッジ)の長手方向とは、感光体ドラムの回転軸線L1、及び、現像ローラの回転軸線L2と略平行な方向である。また、感光体ドラムの回転軸線L1、及び、現像ローラの回転軸線L2は、記録媒体の搬送方向と交差する方向である。また、クリーニングユニット(クリーニングカートリッジ)、および、現像ユニット(現像カートリッジ)の短手方向とは、感光体ドラムの回転軸線L1、及び、現像ローラの回転軸線L9と略直交する方向である。
本実施例では、プロセスカートリッジを画像形成装置本体へ着脱する方向は、プロセスカートリッジの短手方向である。
また、説明文中の符号は、図面を参照するためのものであって、構成を限定するものではない。
[画像形成装置本体の全体説明]
図97を用いて、本発明を適用した画像形成装置本体の全体構成について説明する。図97は、本発明の実施例15における画像形成装置本体の側断面図である。
図97に示す画像形成装置本体A1は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、電子写真画像形成プロセスによって、記録媒体Pにトナーt1による画像を形成するものである。記録媒体Pの一例として、記録紙、ラベル紙、OHPシート、布等が挙げられる。
画像形成装置本体A1には、現像ユニット900dとクリーニングユニット900cとが一体となったプロセスカートリッジ900Pが、ユーザによって取り付け、及び、取り外し可能に設けられている。
また、現像ユニット900dにトナーt1を供給するためのトナー容器900Tと、クリーニングユニット900cで回収された廃トナーt2を収容するための廃トナー容器900Hが、トナーカートリッジ(兼廃トナーボックス)900Qとして一体的に構成されている。
プロセスカートリッジ900Pには、トナーカートリッジ900Qが、ユーザによって取り付け、及び、取り外し可能に設けられている。図97は、トナーカートリッジ900Qが、プロセスカートリッジ900Pに取り付けられた状態を示している。
また、現像ユニット900dは現像ローラ913等を有し、クリーニングユニット900cは感光体ドラム910、帯電ローラ911等を有する。
感光体ドラム910の表面は、帯電ローラ911に対する画像形成装置本体A1からの電圧印加によって、一様に帯電される。そして、画像情報に応じたレーザ光Lが、光学手段901から、帯電した感光体ドラム910に照射され、感光体ドラム910に画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段によってトナーt1で現像され、感光体ドラム910表面に現像剤像が形成される。
一方、給紙トレイ904に収容された記録媒体Pは、前記現像剤像の形成と同期して、給紙ローラ903aとこれに圧接する分離パット903bに規制され、一枚ずつ分離給送される。そして、記録媒体Pは、搬送ガイド903dにより、転写手段としての転写ローラ906と感光体ドラム910とが圧接して形成される転写ニップ部906aへと搬送される。転写ローラ906は、感光体ドラム910表面に接触するように付勢されている。
記録媒体Pが、転写ニップ部906aを通る際に、転写ローラ906に現像剤像と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム910表面上に形成された現像剤像が、記録媒体Pに転写される。
現像剤像が転写された記録媒体Pは、搬送ガイド903fに規制され定着手段905へ搬送される。定着手段905は、駆動ローラ905aと、ヒータ905bを内蔵した定着ローラ905cと、を備えている。そして、記録媒体Pは、駆動ローラ905aと定着ローラ905cとで形成されるニップ部905dを通過する際に、熱、及び、圧力を印加され、記録媒体Pに転写された現像剤像が記録媒体Pに定着される。これによって、記録媒体Pに画像が形成される。
その後、記録媒体Pは、排出ローラ対903gによって搬送されて、排出部903hへ排出される。
[トナーカートリッジ(兼廃トナーボックス)の構成]
図98を用いて、本発明を適用したトナーカートリッジ(兼廃トナーボックス)の構成について説明する。図98は、本発明の実施例15における画像形成装置本体の側断面説明図である。
トナーカートリッジ900Qは、トナー容器900Tと廃トナー容器900Hを、いくつかの枠体部品を結合させて構成している(不図示)。その結合部には、トナーt1や廃トナーt2が漏れないよう不図示のシール部材等が配置されている。
トナー容器900Tは、現像ユニット900dにトナーt1を供給するためのトナー供給開口900T1を有している。トナー容器900Tには、トナー供給開口900T1を開状態もしくは閉状態とするためのトナー供給開口シャッタ900T2がスライド可能に配置されている。
一方、現像ユニット900dは、前述したトナー供給開口900T1からのトナーt1を受け入れるためのトナー受け入れ開口900D1を、長手方向において、レーザL(図97)と干渉しない位置に有している。図98に示すように、現像ユニット900dには、トナー受け入れ開口900D1を開状態もしくは閉状態とするためのトナー受け入れ開口シャッタ900D2がスライド可能に配置されている。
また、廃トナー容器900Hは、クリーニングユニット900cで回収された廃トナーt2を受け入れるための廃トナー受け入れ開口900H1を有している。廃トナー容器900Hには、廃トナー受け入れ開口900H1を開状態もしくは閉状態とするための廃トナー受け入れ開口シャッタ900H2がスライド可能に配置されている。
一方、クリーニングユニット900cは、前述した廃トナー受け入れ開口900H1へ廃トナーt2を排出するための廃トナー排出開口900C1を有している。クリーニングユニット900cには、廃トナー排出開口900C1を開状態もしくは閉状態とするための廃トナー排出開口シャッタ900C2がスライド可能に配置されている。
図98は、トナー供給開口900T1、廃トナー受け入れ開口900H1、トナー受け入れ開口900D1、廃トナー排出開口900C1のそれぞれが、トナー供給開口シャッタ900T2、廃トナー受け入れ開口シャッタ900H2、トナー受け入れ開口シャッタ900D2、廃トナー排出開口シャッタ900C2により、閉状態となった状態を示している。
各シャッタ(900T2、900H2、900D2、900C2)は、それぞれが対応する開口(900T1、900H1、900D1、900C1)が閉状態になるような位置に、不図示の付勢部材により付勢されている。
図97は、各シャッタ(900T2、900H2、900D2、900C2)が不図示の当接部に当接しスライドすることにより、それぞれが対応する開口(900T1、90
0H1、900D1、900C1)が開状態となった状態を示している。そして、プロセスカートリッジ900Pに、トナーカートリッジ900Qが位置決め、固定された状態である。
本状態において、トナー供給開口900T1とトナー受け入れ開口900D1は連通し、トナー容器900Tから現像ユニット900dにトナーt1を供給することができる。また、廃トナー受け入れ開口900H1と廃トナー排出開口900C1は連通し、廃トナーt2をクリーニングユニット900cから廃トナー容器900Hに排出することができる。
また、トナーカートリッジ900Qは、ユーザがトナーカートリッジ900Qをプロセスカートリッジ900Pに対して、取り付け、及び、取り外し易いよう把手900Q1を具備している。
[トナーカートリッジ(兼廃トナーボックス)のプロセスカートリッジからの取り外し]
図97と図98を用いて、トナーカートリッジ900Qのプロセスカートリッジ900Pからの取り外しについて説明する。
図97の状態で、ユーザがプリントを行うことにより、現像ユニット900d内のトナーt1を消費する。また、クリーニングユニット900c内の廃トナーt2も回収、蓄積される。
現像ユニット900d内のトナーt1が消費された際には、連通されたトナー供給開口900T1とトナー受け入れ開口900D1を通じて、トナー容器900Tより現像ユニット900d内にトナーt1が供給される。
また、クリーニングユニット900c内に廃トナーt2が回収、蓄積されると、連通されたトナー受け入れ開口900H1と廃トナー排出開口900C1は通じて、900c内の廃トナーt2は廃トナー容器900Hに収容される。
図98に示すように、現像ユニット900d内のトナーt1の量が少なくなると、(不図示の)残量検知手段が動作して、ユーザにトナーカートリッジ900Qの交換のタイミングを通知する。同時に、廃トナー容器900Hには、クリーニングユニット900cで回収、蓄積された廃トナーt2を受け入れて、収容された状態にある。
ユーザは、トナーカートリッジ900Qの交換を行うため、本体A1の(不図示の)本体カバーを開き、把手900Q1を把持し、図98に示す矢印F1方向にトナーカートリッジ900Qを引き出す。
そのとき、各シャッタ(900T2、900H2、900D2、900C2)はそれぞれの開口(900T1、900H1、900D1、900C1)が閉状態になるよう、不図示の付勢部材により付勢力を受けスライドする。そして、それぞれの開口(900T1、900H1、900D1、900C1)が閉状態になる。これにより、各開口(900T1、900H1、900D1、900C1)からのトナーt1、廃トナーt2の飛散を防止することができる。
さらに、矢印F2方向にトナーカートリッジ900Qを引き出すことにより、プロセスカートリッジ900Pより、トナーカートリッジ900Qを取り外すことができる。
またさらに、矢印F3方向にトナーカートリッジ900Qを引き出すことにより、本体A1の外部へと、トナーカートリッジ900Qを取り出すことができる。
また、廃トナー容器900Hには、廃トナーt2が収容されており、収容された廃トナーt2をトナーカートリッジ900Qと一緒に、機外へ取り出すことができる。
[トナーカートリッジ(兼廃トナーボックス)のプロセスカートリッジへの取り付け]
前述のトナーカートリッジ900Qの取り外しの手順と逆の手順を実施することにより
、新たに新品のトナーカートリッジ900Qを本体A1に装着することも可能である。
トナーカートリッジ900Qの交換を行うことで、トナーt1を補給することができる。同時に、トナーt1の補給に応じて発生する廃トナーt2を回収することができる。
本構成を用いれば、プロセスカートリッジ900P(各構成部材の消耗度合)がまだ寿命が到達しておらず、まだ十分使用できる状態にある場合、トナーカートリッジ900Qを交換してトナーt1の補充を行うことで、継続してプリントを行うことができる。
また、トナーt1と廃トナーt2を収容する容積を、プロセスカートリッジ900Pの寿命の長さに応じた大きさに確保しようとすると、本体A1が非常に大きくなるが、本構成を用いれば、本体A1を小さく設定することができ、装置の小型化、省スペース化を図ることができる。
<実施例16>
続いて実施例16に関して、図99を用いて説明する。図99は、実施例16における画像形成装置本体の側断面図である。
実施例16に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例16の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。なお、実施例16において実施例15と共通する構成については、同じ符号を付し、再度の説明を省略する。実施例16においてここで説明しない事項は、実施例15と同様である。
実施例16において実施例15と異なる点として、図99に示すように、前述したクリーニングユニット900cをクリーニングカートリッジ900Cとし、現像ユニット900dを現像カートリッジ900Dとして、それぞれ単独の構成とし、2つのカートリッジを画像形成装置本体A1に対して各々別々に着脱交換可能に構成している。
図99中の点線を略境界として、クリーニングカートリッジ900Cと現像カートリッジ900Dを分離して交換することができる。
本構成を用いれば、クリーニングカートリッジ900Cや現像カートリッジ900D(各構成部材の消耗度合)がまだ寿命に到達しておらず、まだ十分使用できる状態にある場合、トナーカートリッジ900Qを交換してトナーt1の補充を行うことで、継続してプリントを行うことができる。
また、トナーt1と廃トナーt2を収容する容積を、クリーニングカートリッジ900Cと現像カートリッジ900Dの寿命の長さに応じた大きさに確保しようとすると、本体A1が非常に大きくなるが、本構成を用いれば、本体A1を小さく設定することができ、装置の小型化、省スペース化を図ることができる。
<実施例17>
本発明の実施例17に係るカートリッジ、及び、画像形成装置を、図面に則して説明する。
なお、実施例17に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例17の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
実施例17では、画像形成装置本体に着脱可能なトナーカートリッジを例に挙げて説明する。トナーカートリッジは、ドラムユニットに設けられた像担持体である感光体ドラムの静電潜像を可視化する現像剤を担持する現像ローラを有する現像ユニットに着脱可能に構成されている。以下の説明において、ドラムユニット、および、現像ユニットの長手方向とは、感光体ドラムの回転軸線121、及び、現像ローラの回転軸線122と略平行な方向である。また、感光体ドラムの回転軸線121(図104)、及び、現像ローラの回
転軸線122(図102)は、記録媒体の搬送方向と直交する方向である。また、プロセスユニット、ドラムユニット、及び、現像ユニットの短手方向とは、感光体ドラムの回転軸線121、及び、現像ローラの回転軸線122と略直交する方向である。実施例17では、トナーカートリッジを画像形成装置本体へ着脱する方向は、プロセスユニット、ドラムユニット、及び、現像ユニットの短手方向である。また、説明文中の符号は、図面を参照するためのものであって、構成を限定するものではない。
(1)画像形成装置の全体説明
まず、図100を用いて、本発明の実施例17にかかる画像形成装置の全体構成について説明する。図100は、画像形成装置の側断面説明図である。図100に示す画像形成装置本体100は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体101にトナーによる画像を形成するものである。画像形成装置本体100には、現像ユニット102とドラムユニット103からなるプロセスユニット120が設けられている。また、トナーカートリッジ104が、現像ユニット103に、使用者による取り付け・取り外しが可能に設けられている。
トナーカートリッジ104には、現像ユニット102に供給するための現像剤(以下、トナー105と称す)が収納されている。記録媒体101の一例として、記録紙、ラベル紙、OHPシート、布等が挙げられる。また、現像ユニット102は、現像枠体123に、現像手段としての現像ローラ124や現像ブレード125等を備え、ドラムユニット103は、感光体ドラム107、帯電ローラ108等を備えている。
感光体ドラム107の表面は、画像形成装置本体100の電源ユニット(不図示)から帯電ローラ108への電圧印加によって、一様に帯電される。そして、光学手段109から画像情報に応じたレーザ光110が、帯電した感光体ドラム107に照射され、感光体ドラム107に画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は、後述の現像手段によってトナー105で現像され、感光体ドラム107表面に現像剤像が形成される。
一方、給紙トレイ111に収容された記録媒体101は、前記現像剤像の形成と同期して、給紙ローラ112とこれに圧接する分離パッド113に規制され、一枚ずつ分離給送される。そして、記録媒体101は搬送ガイド114により、転写手段としての転写ローラ115と感光体ドラム107とが圧接して形成される転写ニップ部115aへと搬送される。転写ローラ115は、感光体ドラム107表面に接触するように付勢されている。
記録媒体101が、転写ニップ部115aを通る際に、転写ローラ115に現像剤像と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム107表面上に形成された現像剤像が、記録媒体101に転写される。
現像剤像が転写された記録媒体101は、搬送ガイド116に規制され定着手段117へ搬送される。定着手段117は、駆動ローラ117aと、ヒータ117bを内蔵した定着ローラ117cと、を備えている。そして記録媒体101は、駆動ローラ117aと定着ローラ117cとで形成される定着ニップ117dを通過する際に、熱、及び圧力を印加され、記録媒体101に転写された現像剤像が記録媒体101に定着される。これによって、記録媒体101に画像が形成される。
その後、記録媒体101は、排出ローラ対118によって搬送されて、排出部119へ排出ざれる。
(2)電子写真画像形成プロセスの説明
次に、図101を用いて、実施例17における電子写真画像形成プロセスについて説明する。図101は、プロセスユニット120のドラムユニット103と現像ユニット102、トナーカートリッジ104の断面説明図である。なお、実施例17において、プロセ
スユニット120の長手方向とは、ドラムユニット103の感光体ドラム107の回転軸121(図104)の軸線方向のことを示す。
図101に示すように、現像ユニット102は、現像枠体123に、現像手段としての現像ローラ124や現像ブレード125等を備えている。また、ドラムユニット103は、ドラム支持枠体130に、感光体ドラム107や帯電ローラ108等を備えている。
現像枠体123の現像剤収納部123aに収納されたトナー105は、現像枠体123に回転可能に支持された現像剤搬送部材126が矢印127方向に回転することによって、現像枠体123の現像枠体開口部123bから現像室123c内へ送り出される。
現像枠体123には、マグネットローラ128を内蔵した現像ローラ124が設けられている。具体的には、現像ローラ124は、軸部124eとゴム部124dから構成される。軸部124eは、アルミ等の導電性の細長い円筒状であり、その長手方向で中央部はゴム部124dで覆われている。ここで、ゴム部124dは、外径形状が軸部124eと同軸上になるように軸部124eに被覆されている。現像ローラ124は、マグネットローラ128の磁力によって、現像室123cのトナー105を現像ローラ124の表面に引き付ける。また、現像ブレード125は、板金からなる支持部125aとウレタンゴムやSUS板等からなる弾性部材125bから構成され、弾性部材125bが現像ローラ124に対して一定の接触圧を持って弾性的に接触するように設けられている。そして、弾性部材125bが現像ローラ124に接触した状態で現像ローラ124が回転方向129に回転することで、現像ローラ124の表面に付着するトナー105の量が規定され、トナー105に摩擦帯電電荷が付与される。これにより、現像ローラ124表面にトナー層が形成される。そして、画像形成装置本体から電圧が印加された現像ローラ124を感光体ドラム107と接触させた状態で、回転方向129に回転させることにより、感光体ドラム107の現像領域へトナー105を供給する。
感光体ドラム107の外周面には、ドラム支持枠体130に回転可能に支持され感光体ドラム107方向に付勢された帯電ローラ108が接触して設けられている。帯電ローラ108は、画像形成装置本体の電源ユニット(不図示)からの電圧印加によって、感光体ドラム107の表面を一様に帯電する。帯電ローラ108に印加する電圧は、感光体ドラム107の表面と帯電ローラ108との電位差が放電開始電圧以上となるような値に設定されており、具体的には帯電バイアスとして−1300Vの直流電圧を印加している。このとき、感光体ドラム107の表面を帯電電位(暗部電位)−700Vに一様に接触帯電させている。そして、レーザ光110により、感光体ドラム107の表面に静電潜像が形成される。
その後、感光体ドラム107の静電潜像に応じてトナー105が感光体ドラム107の表面に転移することで静電潜像が可視像化され、感光体ドラム107に現像剤像が形成される。
(3)現像ユニットの構成説明
次に、図102,図103を用いて、実施例17における現像ユニット102の構成について説明する。なお、以下の説明において、現像ユニット102の長手方向とは、現像ユニット102の現像ローラ124の回転軸122の軸線方向のこと指す。また、長手方向に関して画像形成装置本体100から現像ユニット102に回転力が伝達される側を「駆動側」と称する。また、長手方向におけるその反対側を「非駆動側」と称す。図102は、現像ユニット102の駆動側を分解して、駆動側からみた斜視説明図(a)と非駆動側からみた斜視説明図(b)であり、図103は、現像ユニット102の非駆動側を分解して、非駆動側からみた斜視説明図(a)と駆動側からみた斜視説明図(b)ある。
図102、図103に示すように、現像ユニット102は、現像ローラ124や現像ブ
レード125等を備えている。現像ブレード125は、支持部材125aの長手方向の駆動側端部125a1、非駆動側端部125a2が現像枠体123に対してビス131、ビス132で固定されている。現像枠体123の長手両端には、駆動側現像軸受133と非駆動側現像軸受134とがそれぞれ配置されている。現像ローラ124は、駆動側端部124aが駆動側現像軸受133の穴133aと嵌合し、また、非駆動側端部124cが非駆動側軸受134の支持部134fと嵌合することで、回転可能に支持されている。
また、現像ローラ124の駆動側端部124aで、駆動側現像軸受133よりも長手方向外側には、現像ローラギア135が現像ローラ124と同軸に配置され、現像ローラ124と現像ローラギア135とが一体的に回転できるように係合している。
駆動側現像軸受133は、その長手外側で駆動入力ギア136を回転可能に支持している。駆動入力ギア136は現像ローラギア135と噛み合っている。
また、駆動入力ギア136と同軸にカップリング部材137が設けられている。
現像ユニット102の駆動側最端部には、駆動入力ギア136等を長手外側から覆うように現像サイドカバー138が設けられている。現像サイドカバー138の孔138aを通して、カップリング部材137が長手外側に突出している。カップリング部材137は、画像形成装置本体100に設けられた本体側駆動部材(不図示)と係合し、回転力が伝達される構成となっている。また、その回転力は、カップリング部材137の回転力伝達部137c1、回転力伝達部137c2を介して、駆動入力ギア136の回転力被伝達部(不図示)に伝わる構成となっている。結果として、カップリング部材137に入力された回転力は、駆動入力ギア136、現像ローラギア135を介して、回転部材としての現像ローラ124へ伝達される構成となっている。
また、駆動側現像軸受133には、駆動側当接離間レバー139が備えられている。さらに、非駆動側現像軸受134には、非駆動側当接離間レバー140が備えられている。
(4)ドラムユニットの構成説明
次に、図104を用いて、ドラムユニット103の構成について説明する。図104(a)は、ドラムユニット103の非駆動側から見た斜視説明図である。図104(b)では、感光体ドラム107、帯電ローラ108周辺部の説明のために、ドラム支持枠体130や駆動側ドラム軸受141や非駆動側ドラム軸受148、ドラム軸142等を不図示とした斜視説明図である。図104に示すように、ドラムユニット103は、感光体ドラム107や帯電ローラ108等を備えている。帯電ローラ108は、帯電ローラ軸受143によって回転可能に支持され、帯電ローラ付勢部材144によって感光体ドラム107に対して付勢される。
感光体ドラム107の駆動側端部107aには、駆動側フランジ145が一体的に固定され、感光体ドラム107の非駆動側端部107bには、非駆動側フランジ146が一体的に固定されている。駆動側フランジ145や非駆動側フランジ146は、カシメや接着等の手段で感光体ドラム107と同軸に固定されている。ドラム支持枠体130の長手両端部には、駆動側端部に駆動側ドラム軸受141が、非駆動側端部に非駆動側ドラム軸受148が、ビスや接着、圧入等の手段で固定されている。さらに、非駆動側ドラム軸受148には、ドラム軸142が接着や圧入等の手段で固定されている。感光体ドラム107と一体的に固定された駆動側フランジ145は、駆動側ドラム軸受141によって回転可能に支持され、また、非駆動側フランジ146は、ドラム軸142によって回転可能に支持される。
また、帯電ローラ108の長手一端には帯電ローラギア147が設けられており、帯電ローラギア147は、駆動側フランジ145のギア部145gと噛み合っている。ドラム
フランジ145の駆動側端部145aは、画像形成装置本体の駆動ユニット(不図示)から回転力が伝達される構成となっている。
結果として、感光体ドラム107が回転駆動するのに伴って、帯電ローラ108も回転駆動する。また、帯電ローラ108の表面の周速は、感光体ドラム107表面の周速に対して105〜120%程度になるように設定されている。
<現像ユニットとドラムユニットとの合体>
次に、現像ユニット102とドラムユニット103とを合体し、プロセスユニット120とする構成について説明する。図105(a)は、感光体ドラム107側から見たプロセスユニット120の斜視説明図である。図105(b)は、感光体ドラム107の反対側から見たプロセスユニット120の斜視説明図である。
図105に示すように、ドラム支持枠体130の長手両端部には、駆動側端部に駆動側ドラム軸受141が、非駆動側端部に非駆動側ドラム軸受148が設けられ、ビスや接着、圧入等の手段で固定されている。さらに、非駆動側ドラム軸受148にはドラム軸142が接着や、圧入等の手段で固定されている。また、感光ドラム107と一体的に固定された駆動側フランジ145の被支持部145fが、駆動側ドラム軸受141の穴部141aに回転可能に支持され、非駆動側フランジ146の被支持部(不図示)が、ドラム軸142によって非駆動側ドラム軸受148の穴部148aと同軸に回転可能に支持されている。
さらに、現像ユニット102は、駆動側現像軸受133に設けられた吊りボス133rが、駆動側ドラム軸受141に設けられた吊り穴141rに回転可能に支持される。また、非駆動側現像軸受134に設けられた吊りボス134rが、非駆動側ドラム軸受148に設けられた吊り穴148rに回転可能に支持される。上記構成により、現像ユニット102は、ドラムユニット103に対し、駆動側現像軸受133の吊りボス133rと非駆動側現像軸受134の吊りボス134rを軸149として揺動可能な構成にしている(図105)。また、このとき、現像ユニット102は、単品状態(自然状態)においてドラムユニット103に対し、現像付勢部材(例えば、ねじりコイルバネ)によって、現像ローラ124と感光ドラム107が当接するように常に付勢されている(不図示)。
現像ユニット102の付勢方法としては、ドラムユニット103と現像ユニット102との間にバネを設ける方法や、または、現像ユニット102の自重を利用する方法など考えられるが手法については問わない。
また、現像ユニット102とドラムユニット103とを合体したのち、ドラムユニット103の駆動側ドラム軸受141(図105(a))が、画像形成装置本体100の筐体を構成する駆動側側板180(図115(a)参照)の位置決め部(不図示)にビスや接着、圧入等の手段で結合される。同様にドラムユニット103の非駆動側ドラム軸受148(図105(a))が、画像形成装置本体100の筐体を構成する非駆動側側板181(図115(b))の位置決め部(不図示)にビスや接着、圧入等の手段で結合されることで、プロセスユニット120が画像形成装置本体100に固定される。
(5)現像ユニットのトナーカートリッジ収納部の詳細説明
実施例17に係る現像ユニット102のトナーカートリッジ104の受け入れ部近辺の詳細構成について図106(a)、図106(b)を用いて説明する。図106は、トナーカートリッジ収納部102a近辺のプロセスユニット120の斜視図であり、図106(a)は現像シャッタ150が閉塞された状態、図106(b)は現像シャッタ150が開放された状態を表している。
なお、本実施例における各図は模式図であり、各図に図示された構成の一部を他の図においては図示を省略している場合がある。例えば、図106〜図113では、図102、
103、105に図示した構成の一部(吊りボス133r、134rや穴133a、レバー139、140など)の図示を省略している。一方で、図102、103、105においても、図106〜図113に図示した構成の一部(挿入ガイド部133g、134gなど)の図示を省略している。
現像ユニット102にはトナーカートリッジ収納部102aが設けられている。トナーカートリッジ収納部102aは、現像枠体123外側の領域であり、現像枠体123外壁において受入開口部123d、現像シャッタ150が設けられた部分と対向する領域に設けられている。受入開口部123dは、現像枠体123の長手方向中央部に設けている。なお、受入開口部123dの位置は、後述する供給開口部151と対向する位置に設けられていれば、この限りではない。受入開口部123dは、図106(a)に示すように、後述するトナーカートリッジ104の外周面に沿った曲率を有した形状の現像シャッタ150により封止している。
現像シャッタ150は、後述するトナーカートリッジ104に設けられた凸部160bと係合する穴部150aが、受入開口部123dの封止範囲外側に設けている。この現像シャッタ150は、受入開口部123dの長手方向両端部に設けられた現像シャッタガイド部123eと係合しており、受入開口部123dを閉塞する状態(図106(a))と受入開口部123dを開放する状態(図106(b))との間を現像シャッタガイド部123eに沿ってスライド自在に構成している。
そして、現像シャッタ150と受入開口部123dとの間を封止する受入開口シール153が、現像開口部123dの周りを囲むように現像枠体123に取り付けられている。
さらには、現像ユニット102の駆動側現像軸受133は、トナーカートリッジ104の挿入軌跡をガイドする挿入ガイド部(駆)133gと、後述するトナーカートリッジ104の挿入時にトナーカートリッジ104の突き当て部(駆)165aと突き当たる被突き当て部(駆)133hと、を有する。
同様に、現像ユニット102の非駆動側現像軸受134は、トナーカートリッジ104の挿入軌跡をガイドする挿入ガイド部(非)134gと、後述するトナーカートリッジ104の挿入時にトナーカートリッジ104の突き当て部(非)166aと突き当たる被突き当て部(非)134hを有する。
また、駆動側現像軸受133、非駆動側現像軸受134は、現像シャッタ150及び後述するトナーシャッタ156を開閉する際に、トナーカートリッジ104をガイドする開閉ガイド部(駆)133k,開閉ガイド部(非)134kを有する。ここで、挿入ガイド部(駆)133g、挿入ガイド部(非)134gは、トナーカートリッジ104の着脱経路177(図106(a))に沿って直線かつ互いに平行に形成されている。そして、被突き当て部(駆)133h、および、開閉ガイド部(駆)133kが、挿入ガイド部(駆)133gによって形成された着脱経路177の挿入方向157の下流側に設けられている。同様に、被突き当て部(非)134h、および、開閉ガイド部(非)134kが、挿入ガイド部(非)134gによって形成された着脱経路177の挿入方向157の下流側に設けられている。
さらに、現像ユニット102は、後述のトナーカートリッジ104のトナー搬送手段162に駆動を伝えるための第一駆動伝達部159を、現像ユニット102の長手方向の一端部に設けている。第一駆動伝達部159は、現像ユニット102の内部で画像形成装置本体100の駆動機構とギアによって連結されている(不図示)。
また、現像ユニット102の受入開口部123dの長手方向の両端外側に穴部123fを設けている。穴部123fが後述するトナーカートリッジ104のトナーシャッタ15
6に設けたスナップフィット部156aの爪部156bと係合することで、トナーシャッタ156を閉塞する際に、トナーシャッタ156が後述するトナー枠体160に連れ回ることが防止される。
(6)トナーカートリッジの構成説明
次に、実施例17に係るトナーカートリッジ104の詳細構成について図107(a)、図107(b)、図107(c)、図107(d)を用いて説明する。図107(a)は、トナーカートリッジ104を駆動側からみた斜視図であり、図107(b)は、トナーカートリッジ102を駆動側の逆側からみた斜視図、図107(c)は、トナーカートリッジ102を駆動側の逆側からみた断面図、図107(d)は、トナーカートリッジ104のトナーシャッタ156が開放した状態の斜視図である。
トナーカートリッジ104は、トナー枠体160、供給開口部151、トナーシャッタ156を有する。さらに、トナー枠体160には、トナーシャッタ156が供給開口151を閉塞する閉塞位置に位置するときにトナー枠体160とトナーシャッタ156の間を封止するトナー排出口シール161が、供給開口部151を覆うように取り付けられている。
トナー枠体160は、中空の略円筒形状であり、外周には現像シャッタ150の穴部150aと係合する凸部160bを設けている。トナー枠体160の内部には、トナーを搬送するためのシート部材162aと、軸部材162bと、で構成されたトナー搬送部材162が設けられている。トナー搬送部材162の長手方向一端部には、トナー搬送部材162を駆動させるためのトナー搬送駆動伝達部163と、プロセスユニット120の第一駆動伝達部159(図106)の駆動をトナー搬送駆動部163へ伝えるための第二駆動伝達部164と、が設けられている。
ここで、トナーカートリッジ104の長手方向とは、トナー搬送部材162の回転軸線方向(長手方向)を指す。
供給開口部151は、トナー枠体160の円周上でトナーカートリッジ104の長手方向中央に設けている。ここで、供給開口部151の位置は、受入開口部123d(図106)と対向する位置に設けられていればこの限りではない。さらに、トナーシャッタ156は、トナーカートリッジ104の外周面に沿った曲率を有した形状であり、長手両端部に、爪部156bを備えるスナップフィット部156aを有する。このトナーシャッタ156は、供給開口部151の長手方向の両端に設けられたトナーシャッタガイド部160c1,160c2と係合している。そして、トナーカートリッジ104の外周面に沿って供給開口部151を開放する状態(図107(d))となる位置と、供給開口部151を閉塞する状態(図107(b))となる位置との間を移動できるように、トナー枠体160の周方向にスライド自在に構成されている。
さらに、トナーカートリッジ104は、現像ユニット102の挿入ガイド部(駆)133g、挿入ガイド部(非)134gにガイドされる被挿入ガイド部(駆)165,被挿入ガイド部(非)166を、長手方向両端部に設けている。被挿入ガイド部(駆)165は、トナーカートリッジ104の挿入時に現像ユニット102の被突き当て部(駆)133hと突き当たる突き当て部(駆)165aを有している。
また、被挿入ガイド部(非)166は、トナーカートリッジ104の挿入時に現像ユニット102の被突き当て部(非)134hと突き当たる突き当て部(非)166aと、現像シャッタ150とトナーシャッタ156を開閉する際にトナーカートリッジ104をガイドする被開閉ガイド部(非)166bと、を有している。加えて、被挿入ガイド部(非)166には、挿入時にトナーカートリッジ104の挿入姿勢を規制するための規制部166c1、規制部166c2を設けている。
なお、実施例では、突き当て部(駆)165aは、被挿入ガイド部(駆)165と一体のものとして構成しているが、各機能を満たす構成であれば、それぞれ別部材として設けてもよい。
さらには、本実施例では、被挿入ガイド部(駆)165は、トナー搬送部材162の長手方向でトナー搬送駆動部163の端部に設けているが、トナー枠体160に設けてもよい。
また、実施例では、突き当て部(非)166a、被開閉ガイド部(非)166b,規制部166c1、規制部166c2は、被挿入ガイド部(非)166と一体のものとして構成しているが、各機能を満たす構成であれば、それぞれ別部材として設けてもよい。
また、図107に示すように、トナー枠体160には、ユーザがトナーカートリッジ104の装着操作時につかむための把手167が設けられている。把手167は、一端部167a1、他端部167a2、基体部167a3からなる略コの字形状で形成されている。一端部167a1および他端部167a2は、トナー枠体160のそれぞれ長手方向一端部および他端部から長手方向とは交差する方向に突出して設けられている。また、基体部167a3は、一端部167a1の先端部167a1aと他端部167a2の先端部167a2aとを繋ぐように、トナー枠体160の長手方向に沿って設けられている。
(7)トナーカートリッジのプロセスユニットへの装着動作
まず、実施例17における、トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への挿入から、トナーカートリッジ104とプロセスユニット120の係合、そして、現像開口部123d、供給開口部151の開放までの動作を説明する。
<トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への挿入動作>
まず、トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への挿入動作について図108(a)、図108(b)、図109、図110(a)、図110(b)を用いて説明する。
図108(a)は、トナーカートリッジ104の挿入時を示した斜視説明図であり、図108(b)は、トナーカートリッジ104の挿入時を示した側面図、図109は、トナーカートリッジ104の挿入途中の状態示した側面図である。図110(a)は、装着方向に対する把手167、突き当て部(非)166aの位置関係を示したトナーカートリッジ104の側面図であり、図110(b)は、装着方向に対する把手167、突き当て部(駆)165aの位置関係を示したトナーカートリッジ104の側面図である。
トナーカートリッジ104を現像ユニット102のトナーカートリッジ収納部102aに装着する際において、現像シャッタ150とトナーシャッタ156は、現像ユニット102の受入開口部123dとトナーカートリッジ104の供給開口部151をそれぞれ閉塞状態にする位置に位置している。
また、トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への挿入方向は、トナーカートリッジ104の長手方向側面から見て、規制部166c1、規制部166c2に沿って突き当て部(非)166aが被挿入ガイド部(非)166の下流側になる方向(図108(b)矢印168方向)である。
図108(a)に示すように、ユーザは把手167を把持し、矢印168方向にトナーカートリッジ104をプロセスユニット120に対して移動させる。このとき、ユーザは、トナーカートリッジ104の被挿入ガイド部(非)166と現像ユニット102の挿入ガイド部(非)134g、被挿入ガイド部(駆)165と挿入ガイド部(駆)133gが係合するようにトナーカートリッジ104を移動させる。このとき、図108に示すように、被挿入ガイド(非)166の規制部166c1と挿入ガイド部(非)134gのガイ
ド面134g1が対向する。同様に、被挿入ガイド(非)166の規制部166c2と挿入ガイド部(非)134gのガイド面134g2が対向する。したがって、トナーカートリッジ104は、被挿入ガイド部(非)166の規制部166c1が挿入ガイド部(非)134gのガイド面134g1にガイドされながら挿入される。同様に、規制部166c2が挿入ガイド部(非)134gのガイド面134g2にガイドされて挿入される。その結果、矢印168とは直交する方向に規制部166c1と挿入ガイド部(非)134gのガイド面134g1が当接することによって、図109に示すように、トナーカートリッジ104は、現像ユニット102への装着姿勢が定まる。そして、ユーザは、その姿勢のままさらにトナーカートリッジ104を挿入ガイド部(非)134g,挿入ガイド部(駆)133gに沿って矢印168方向で下方向に移動させることで、トナーカートリッジ104は、現像ユニット102に挿入される。
そして、ユーザがトナーカートリッジ104を挿入ガイド部(非)134g、挿入ガイド部(駆)133gに沿って矢印168方向に移動させていくと、突き当て部(非)166aが被突き当て部(非)134hに、突き当て部(駆)165aが被突き当て部(駆)133hに突き当たり、トナーカートリッジ104の挿入が完了する(図110(a)、図110(b)の状態)。
<トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への位置決め>
次に、トナーカートリッジ104のプロセスユニット120への位置決めについて、図111(a)、図111(b)、図112(a)、図112(b)、図112(c)を用いて説明する。
図111(a)は、突き当て部(非)166aと被突き当て部(非)134hが突き当たった状態のトナーカートリッジ104を示す側面図であり、図111(b)は、突き当て部(非)166aと被突き当て部(非)134hが突き当たった状態のトナーカートリッジ104を示す断面図である。図112(a)は、トナーカートリッジ104がプロセスユニット120に位置決めされた状態を示す側面図、図112(b)は、位置決めされたトナーカートリッジ104とプロセスユニット120の係合関係を示す断面図、図112(c)は、位置決めされたトナーカートリッジ104とプロセスユニット120の他の係合状態を示す断面図である。
現像ユニット102へ挿入されたトナーカートリッジ104は、把手167によって、図111(a)、図111(b)からみて反時計回り(図中矢印170方向)のトナーカートリッジ位置決め回転方向にトナー枠体160を回動させる。すると、トナーカートリッジ104は、図112(a)に示すように,被開閉ガイド部166bが開閉ガイド部134kと係合する。
<シャッタの開放動作>
次に、現像ユニット102の現像シャッタ150とトナーカートリッジ104のトナーシャッタ156の開放動作について、図110(a)、図112(a)、図112(b)、図112(c)、図113(a)、図113(b)を用いて説明する。
図113(a)は、受入開口部123d、供給開口部151が開放された状態を示す側面図、図113(b)は断面図である。
図112(a)に示すように、トナーカートリッジ104が現像ユニット102に位置決めされ、さらに把手167によって、トナーカートリッジ104を矢印170方向に回動を進めると、図112(b)に示すように、トナーシャッタ156の先端面156cと現像ユニット102の衝突面171が突き当たる。それによって、トナーシャッタ156の回動が規制される。また、トナー枠体160の凸部160bと現像シャッタ150の穴部150aが係合する。この状態でさらに回動が進められると、トナーシャッタ156は
回動が規制されているため、トナー枠体160は供給開口部151が開放される方向へトナーシャッタ156に対し相対移動する。このとき、凸部160bの面160b1と、穴部150aの面150a1が接触し、現像シャッタ150は、トナー枠体160の凸部160bに押される。その結果、現像シャッタ150がトナー枠体160と連動して回動し、受入開口部123dが開放される。さらに、図110(a)、図112(c)に示すように、トナーシャッタ156のスナップフィット部156aは、トナー枠体160の外周面でスナップフィット部156aと対向している面160dの点172が、スナップフィット部156aの面156dに沿って面156eと当接する。このとき、面156eが点172から矢印173方向の力を受けることで、スナップフィット部156aは、面156eが矢印173方向に移動するように変形する。そして、回動に伴って爪部156bが現像ユニット102の穴部123fに係合する。
その後、図113(b)に示すように、供給開口部151と受入開口部123dが連通した状態で受入開口部123d、供給開口部151の開放動作が完了する。このとき、図113(a)に示すように、規制部166c1、規制部166c2が、それぞれ被規制部134m、被規制部134nに当接し、トナーカートリッジ104は現像ユニット102に対して、挿入方向に加えて回転方向においても位置が決まる。
さらに、このとき、第二駆動伝達部164(図107(a))は、現像ユニット102の第一駆動伝達部159(図106(a))と連結され、現像ユニット102からトナー搬送部材162への駆動伝達が可能となる。
以上より、トナーカートリッジ104のトナー枠体160から現像ユニット102の現像剤収容部123aへトナー105の供給が可能となる(図101参照)。
<シャッタの閉塞動作>
次に、現像ユニット102の現像シャッタ150とトナーカートリッジ104のトナーシャッタ156の閉塞動作について図111(a)、図111(b)、図1112(b)、図112(c)、図113(b)を用いて説明する。
まず、図113(b)の状態において、ユーザは把手167を把持しトナー枠体160をトナーカートリッジ104の位置決め回転方向とは逆方向の閉塞方向(矢印176方向)へ回動させる。すると、図112(b)に示すように、トナー枠体160の凸部160bの面160b2が、現像シャッタ150の穴部150aの面150a2に突き当たる。そうすると、現像シャッタ150は、面150a2から力を受けてトナー枠体160と連動して回動し、受入開口部123dを閉塞する。さらにこのとき、図112(c)に示すように、トナーシャッタ156は、爪部156bと現像ユニット102の穴部123fが係合している。そのため、爪部156bの面156fが穴部123fの面123f1に突き当り、トナーシャッタ156は、トナー枠体160に連れ回らない。よって、トナー枠体160はトナーシャッタ156に対し相対的に移動し、供給開口部151も閉塞される。
そして、閉塞方向(矢印176方向)へさらに回動させると、図111(a)、図111(b)に示すように、トナーカートリッジ104はプロセスユニット120への位置決めが解除され、図111(b)矢印175方向への取り出しが可能となる。
(8)画像形成装置A1に対するトナーカートリッジTの着脱構成
次に図111(a)、図112(a)、図113(b)、図114、図115(a)、図115(b)を用いて、画像形成装置本体100に対するトナーカートリッジ104の着脱方法について説明する。
図114は、本体カバー178を開放した状態の画像形成装置本体100の斜視説明図
であり、図115(a)は、プロセスユニット120が固定された画像形成装置本体100を非駆動側から見た斜視説明図であり、図115(b)は、駆動側から見た斜視説明図である。
図115(a)に示すように、トナーカートリッジ104の非駆動側に被挿入ガイド部(非)166が設けられている。前述したように、この被挿入ガイド部(非)166は、規制部166c1および規制部166c2を有する。また、図115(b)に示すように、トナーカートリッジ104の駆動側側に被挿入ガイド部(駆)165が設けられている。前述したように、この被挿入ガイド部(駆)165は、突き当て部(駆)165aを有する。
一方、図115(a)に示すように、プロセスユニット120の駆動側には、駆動側現像軸受133が設けられている。この駆動側現像軸受133は、挿入ガイド部(駆)133gが設けられている。また、図115(b)に示すように、プロセスユニット120の非駆動側には、非駆動側現像軸受134が設けられている。前述したように、この非駆動側現像軸受134は、挿入ガイド部(非)134gが設けられている。そして、駆動側現像軸受133の挿入ガイド部(駆)133gと、非駆動側現像軸受134の挿入ガイド部(非)134gには、トナーカートリッジ104の着脱経路177に沿った溝形状が形成されている。
<画像形成装置本体100へのトナーカートリッジ104の装着>
画像形成装置本体100へのトナーカートリッジ104の装着方法について説明する。図115(a)、図115(b)に示すように、画像形成装置本体100の上部に配置され開閉可能な本体カバー178を開放する矢印179方向へ回動させる。これにより、画像形成装置本体100内のトナーカートリッジ装着部102aが露出する。
その後、ユーザは、トナーカートリッジ104の把手167の第一把持部167bを保持した状態で、トナーカートリッジ104の被挿入ガイド部(非)166を、プロセスユニット120の非駆動側現像軸受134の挿入ガイド部(非)134gと係合させる。また、トナーカートリッジ104の被挿入ガイド部(駆)165を、プロセスユニット120の駆動側現像軸受133の挿入ガイド部(駆)133gと係合させる。これにより、トナーカートリッジ104は、非駆動側現像軸受134の挿入ガイド部(非)134g、および、駆動側現像軸受133の挿入ガイド部36gにより形成された装着経路177に沿って、画像形成装置本体100内のプロセスユニット120のトナーカートリッジ収納部102aに挿入される。
トナーカートリッジ104の突き当て部(非)166aと非駆動側現像軸受134の被突き当て部(非)134hが突き当たるまでトナーカートリッジ104を挿入すると、画像形成装置本体100内のプロセスユニット120のトナーカートリッジ収納部102aへのトナーカートリッジ104の挿入が完了する(図111(a))。
画像形成装置本体100内のプロセスユニット120へ挿入されたトナーカートリッジ104を、図112(a)に示す反時計回り(図中矢印170方向)にトナー枠体160を回動させる。すると、トナーカートリッジ104は、前述したように、被開閉ガイド部(非)166bが開閉ガイド部(非)134kと係合し、トナーカートリッジ104は画像形成装置本体100内の現像ユニット102に対して相対位置が決まる(図112(a)参照)。
画像形成装置本体100内の現像ユニット102へ位置決めされたトナーカートリッジ104を、さらに矢印170方向に回動を進める。図113(b)に示すように、トナー
カートリッジ104の供給開口部151と現像ユニット102の受入開口部123dの開放が完了し、トナーカートリッジ104の装着が完了する。
<画像形成装置本体100からのトナーカートリッジ104の取出し>
画像形成装置本体100からのトナーカートリッジ104の取出し方法について説明する。図114に示すように、画像形成装置本体100の上部に配置され開閉可能な本体カバー178を開放する矢印179方向へ回動させる。これにより、プロセスユニット120とトナーカートリッジ104が露出する。
ユーザはトナーカートリッジ104の第二把持部167c1、または、第二把持部167c2を把持し、図113(b)に示す矢印176方向に回動させる。すると、図113(b)に示す、トナーカートリッジ104の供給開口部151とプロセスユニット120の受入開口部123dが閉塞されていく。トナーカートリッジ104をプロセスユニット120への挿入完了状態(図111(a)参照)まで回動すると、トナーカートリッジ104の供給開口部151とプロセスユニット120の受入開口部123dは完全に閉塞する。さらに、図111に示す矢印175方向にトナーカートリッジ104を引っ張る。これにより、トナーカートリッジ104は、駆動側現像軸受133の挿入ガイド部(駆)133g(133g1,133g2)、および、非駆動側現像軸受134の挿入ガイド部(非)134g(134g1,134g2)により形成された着脱経路177(図115参照)に沿って現像ユニット102のトナーカートリッジ収納部102aから離脱する(図109参照)。ユーザがトナーカートリッジ104を画像形成装置本体100外まで引き出すと取出し完了である。
<実施例18>
実施例17では像担持体を有するドラムユニットと現像ローラを有する現像ユニットを合体し、画像形成装置本体に一体的に固定したプロセスユニットに着脱可能なトナーカートリッジの構成について説明をおこなった。
実施例18では、画像形成装置本体に着脱可能な現像カートリッジを例に挙げて説明する。現像カートリッジは、ドラムユニットに設けられた像担持体である感光体ドラムの静電潜像を可視化する現像ローラや現像ブレード等が一体的にカートリッジ化している

実施例18に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例18の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例18の構成のうち実施例17と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
(1)画像形成装置の全体説明
まず、図116を用いて、本発明の実施例18に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図116は、画像形成装置の側断面説明図である。
図116に示す画像形成装置本体700は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体101にトナーによる画像を形成するものである。画像形成装置本体700には、ドラムユニット703が設けられている。また、画像形成装置本体700には、現像カートリッジ702が、使用者によって画像形成装置本体700に対して取り付け・取り外し可能に設けられている。
現像カートリッジ702は、現像枠体723に現像手段としての現像ローラ124や現像ブレード125等を備えている。また、ドラムユニット703は、ドラムユニット支持体730に、感光体ドラム107、帯電ローラ108等を備えている。
(2)現像カートリッジの構成説明
次に図117、図118、図119を用いて、本発明の実施例18にかかる現像カートリッジ702の構成について説明する。なお、以下の説明において、現像カートリッジ702の長手方向とは、現像カートリッジ702の現像ローラ124の回転軸122(図118参照)の軸線方向のことを指す。また、長手方向に関して画像形成装置本体700から現像カートリッジ702に回転力が伝達される側を「駆動側」と称する。また、長手方向におけるその反対側を「非駆動側」と称す。図117は、ドラムユニット703および現像カートリッジ702の側断面説明図である。図118は、現像カートリッジ702の駆動側を分解して、駆動側から見た斜視説明図(a)と非駆動側から見た斜視説明図(b)である。図119は、現像カートリッジ702の非駆動側を分解して、非駆動側から見た斜視説明図(a)と駆動側から見た斜視説明図(b)ある。
図117に示すように、現像カートリッジ702は、現像枠体723に、現像手段としての現像ローラ124や現像ブレード125等を備えている。
現像枠体723の現像剤収納部723aに収納されたトナー105は、現像枠体723に回転可能に支持された現像剤搬送部材726が矢印727方向に回転することによって、現像枠体723の現像枠体開口部723bから現像室723c内へ送り出される。
現像枠体723には、マグネットローラ128を内蔵した現像ローラ124が設けられている。具体的には、現像ローラ124は、軸部124eとゴム部124dから構成される。軸部124eは、アルミ等からなる導電性の細長い円筒状部材であり、その長手方向で中央部はゴム部124dで覆われている。ここで、ゴム部124dは、外径形状が軸部124eと同軸上になるように、軸部124eの外周面に被覆されている。現像ローラ124は、マグネットローラ128の磁力によって、現像室723cのトナー105を現像ローラ124の表面に引き付ける。また、現像ブレード125は、板金からなる支持部125aと、ウレタンゴムやSUS板等からなる弾性部材125bと、から構成され、弾性部材125bが現像ローラ124に対して一定の接触圧を持って弾性的に接触するように設けられている。そして、現像ローラ124が回転方向729に回転することで、現像ローラ124の表面に付着するトナー105の量を規定し、トナー105に摩擦帯電電荷を付与する。これにより、現像ローラ124表面にトナー層が形成される。そして、画像形成装置本体から電圧が印加された現像ローラ124を、感光体ドラム107と接触させた状態で、回転方向729に回転させることにより、感光体ドラム107の現像領域へトナー105を供給する。
図118、図119に示すように、現像ブレード125は、支持部材125aの長手方向の駆動側端部125a1、非駆動側端部125a2が現像枠体723に対してビス131、ビス132で固定されている。現像枠体723の長手両端には、駆動側現像軸受733と非駆動側現像軸受734とがそれぞれ配置されている。現像ローラ124は、駆動側端部124aが駆動側現像軸受733の孔733aと嵌合し、また、非駆動側端部124cが非駆動側軸受734の支持部734fと嵌合することで、回転可能に支持されている。
また、現像ローラ124の駆動側端部124aは、孔733aを介して駆動側現像軸受733よりも長手方向外側まで延びており、駆動側現像軸受733の長手方向外側に現像ローラ124と同軸に配置された現像ローラギア135と係合している。これにより、現像ローラ124と現像ローラギア135とが一体的に回転することができる。
駆動側現像軸受733は、その長手方向外側に駆動入力ギア136を回転可能に支持している。駆動入力ギア136は、現像ローラギア135と噛み合っている。
また、駆動入力ギア136と同軸にカップリング部材137が設けられている。
現像カートリッジ702の駆動側最端部には、駆動入力ギア136等を長手外側から覆うように現像サイドカバー738が設けられている。現像サイドカバー738の孔738aを通して、カップリング部材137が長手外側に突出している。
カップリング部材137は、画像形成装置本体に設けられた本体側駆動部材(不図示)と係合し、回転力が伝達される構成となっている。また、その回転力は、カップリング部材137の回転力伝達部137c1、回転力伝達部137c2を介して駆動入力ギア136の回転力被伝達部(不図示)に伝わる構成となっている。結果として、カップリング部材137に入力された回転力は、駆動入力ギア136、現像ローラギア135を介して、回転部材としての現像ローラ124へ伝達される構成となっている。
また、駆動側現像軸受733には、駆動側当接離間レバー139が備えられている。さらに、非駆動側現像軸受734には、非駆動側当接離間レバー140が備えられている。
また、現像枠体723には、ユーザが現像カートリッジ702の装着操作時につかむための把手723gが設けられている。把手723gは、現像ローラ124の回転軸線122の方向の中央部であって、現像枠体723から突出するように設けられている。
(3)ドラムユニットの構成説明
次に、図117、図120を用いて、ドラムユニット703の構成について説明する。なお、以下の説明において、ドラムユニット703の長手方向とは、ドラムユニット703の感光体ドラム107の回転軸線121(図120参照)の方向のことを示す。また、長手方向に関して画像形成装置本体700からドラムユニット703に回転力が伝達される側を「駆動側」と称する。また、長手方向におけるその反対側を「非駆動側」と称す。図120(a)は、ドラムユニット703の非駆動側から見た斜視説明図である。図120(b)では、感光体ドラム107、帯電ローラ108周辺部の説明のために、ドラム支持枠体730や駆動側ドラム軸受741や非駆動側ドラム軸受748、ドラム軸142等を不図示とした斜視説明図である。図117に示すように、ドラムユニット703は、ドラム支持枠体730に、感光体ドラム107や帯電ローラ108等を備えている。
ドラム支持枠体730には、ドラム支持枠体730に回転可能に支持され、かつ感光体ドラム107の外周面に接触するように付勢された帯電ローラ108が設けられている。
帯電ローラ108は、画像形成装置本体の電源ユニット(不図示)からの電圧印加によって、感光体ドラム107の表面を一様に帯電する。帯電ローラ108に印加する電圧は、感光体ドラム107の表面と帯電ローラ108との電位差が放電開始電圧以上となるような値に設定されており、具体的には帯電バイアスとして−1300Vの直流電圧を印加している。この帯電バイアスの印加により、感光体ドラム107の表面は、帯電電位(暗部電位)−700Vに一様に接触帯電される。そして、レーザ光110により、感光体ドラム107の表面に静電潜像が形成される。
その後、感光体ドラム107の静電潜像に応じて、トナー105が現像ローラ124から感光体ドラム107へ転移することで、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム107の表面に現像剤像が形成される。
図120(b)に示すように、帯電ローラ108は、帯電ローラ軸受143によって回転可能に支持され、帯電ローラ付勢部材144によって感光体ドラム107に対して付勢される。
感光体ドラム107の駆動側端部107aには、駆動側フランジ145が一体的に固定され、感光体ドラム107の非駆動側端部107bには、非駆動側フランジ146が一体的に固定されている。駆動側フランジ145や非駆動側フランジ146は、カシメや接着等の手段で感光体ドラム107と同軸に固定されている。ドラム支持枠体730の長手両端部には、駆動側端部に駆動側ドラム軸受741が、非駆動側端部に非駆動側ドラム軸受748が、ビスや接着、圧入等の手段で固定されている。さらに、非駆動側ドラム軸受7
48にはドラム軸142が接着や圧入等の手段で固定されている。感光体ドラム107と一体的に固定された駆動側フランジ145は、駆動側ドラム軸受741によって回転可能に支持され、また、非駆動側フランジ146は、ドラム軸142によって回転可能に支持される。
また、帯電ローラ108の長手一端には帯電ローラギア147が設けられており、帯電ローラギア147は、駆動側フランジ145のギア部145gと噛み合っている。ドラムフランジ145の駆動側端部145aは、画像形成装置本体の駆動ユニット(不図示)から回転力が伝達される構成となっている。
かかる構成により、感光体ドラム107が回転駆動するのに伴って、帯電ローラ108も回転駆動する。また、帯電ローラ108の表面の周速は、感光体ドラム107表面の周速に対して105〜120%程度になるように設定されている。
また、ドラムユニット703の駆動側ドラム軸受741は、画像形成装置本体700の筐体を構成する駆動側側板780(図121(a)参照)の位置決め部(不図示)にビスや接着、圧入等の手段で結合される。同様にドラムユニット703の非駆動側ドラム軸受748は、画像形成装置本体の筐体を構成する非駆動側側板781(図121b))の位置決め部(不図示)にビスや接着、圧入等の手段で結合されることで、ドラムユニット703が画像形成装置本体700に固定される。
(4)装置本体に対する現像カートリッジの着脱構成の説明
次に図121を用いて、装置本体700に対する現像カートリッジ702の装着方法について説明する。図121(a)は、ドラムユニット703が固定された画像形成装置本体700を非駆動側から見た斜視図であり、図121(b)は、駆動側から見た斜視図である。現像カートリッジ702は、図121(a)に示すように、非駆動側現像軸受734に、位置決め部734bと回転止め部734cを有する被ガイド部734dが設けられている。また、図121(b)に示すように、現像サイドカバー738には、位置決め部738bと回転止め部738cを有する被ガイド部738dが設けられている。
一方、画像形成装置本体700の駆動側において、図121(a)に示すように、装置本体700の筐体を構成する駆動側側板780に、駆動側ガイド部材782、さらには装置本体700内で現像カートリッジと一体となって移動する駆動側スイングガイド783が設けられている。また、駆動側ガイド部材782には、ガイド部782aが設けられている。ガイド部782aには、現像カートリッジ702の着脱経路777a1に沿った溝形状が形成されている。また、駆動側スイングガイド783には、ガイド部783aが設けられている。ガイド部783aは、駆動側ガイド部材782のガイド部782aの延長線上で、現像カートリッジ702の着脱経路777a2に沿った溝形状が形成されている。
同様に、装置本体700の非駆動側において、図121(b)に示すように、装置本体700の筐体を構成する非駆動側側板781に、非駆動側ガイド部材784、さらには装置本体700内で現像カートリッジと一体となって移動する非駆動側スイングガイド785が設けられている。非駆動側ガイド部材784には、ガイド部784aが設けられている。ガイド部784aには、現像カートリッジ702の着脱経路777b1に沿った溝形状が形成されている。また、非駆動側スイングガイド785には、ガイド部785aが設けられている。ガイド部785aは、非駆動側ガイド部材784のガイド部784aの延長線上で、現像カートリッジ702の着脱経路777b2に沿った溝形状が形成されている。
駆動側スイングガイド783、および、非駆動側スイングガイド785の詳細な構成については追って説明する。
<画像形成装置本体700への現像カートリッジ702の装着>
以降、画像形成装置本体700への現像カートリッジ702の装着方法について説明する。図121に示すように、画像形成装置本体700の上部に配置され開閉可能な本体カバー778を開放方向779へ回動させることで、画像形成装置本体700内を露出させる。
その後、現像カートリッジ702の非駆動側軸受734の被ガイド部734d(図121(a))と画像形成装置本体700の非駆動側ガイド部材784のガイド部784a(図121(b))とを係合させる。且つ、現像カートリッジ702の現像サイドカバー738の被ガイド部738d(図121(b))と画像形成装置本体700の駆動側ガイド部材782のガイド部782a(図121(a))とを係合させる。
これにより、現像カートリッジ702は、駆動側ガイド部材782のガイド部782a、および、非駆動側ガイド部材784のガイド部784aにより形成された着脱経路777a1、着脱経路777b1に沿って、画像形成装置本体700内に挿入されることになる。
着脱経路777a1、着脱経路777b1に沿って画像形成装置本体700内に挿入された現像カートリッジ702は、次に、駆動側スイングガイド783のガイド部783a、および、非駆動側スイングガイド785のガイド部785aにより形成された着脱経路777a2、着脱経路777b2に沿って、画像形成装置本体700内に挿入されることになる。より詳細に説明すると、画像形成装置本体700の駆動側ガイド部材782のガイド部782aでガイドされていた現像サイドカバー738に設けられた被ガイド部738dは、装着過程に伴って、画像形成装置本体700の駆動側スイングガイド783の第一ガイド部783aに受け渡される構成となっている。同様に、非駆動側では、画像形成装置本体700の非駆動側ガイド部材784の第一ガイド部784aでガイドされていた非駆動側現像軸受734に設けられた被ガイド部734dは、装着過程に伴って、画像形成装置本体700の非駆動側スイングガイド785のガイド部785aに受け渡される構成となっている。
<画像形成装置本体700への現像カートリッジ702の位置決め>
現像カートリッジ702を、画像形成装置本体700の駆動側スイングガイド783、および、非駆動側スイングガイド785に装着することで、画像形成装置本体700に対して位置決めする構成を説明する。なお、現像カートリッジ702の駆動側と非駆動側は、基本的な構成において長手方向に左右対称で同様の構成であるため、以下、現像カートリッジ702の駆動側を例に説明し、非駆動側についての説明は省略する。
図122は、現像カートリッジ702が画像形成装置本体700に装着される過程における現像カートリッジ702と駆動側スイングガイド783の状態を示している。図122(a)は、現像カートリッジ702の現像サイドカバー738に設けられた被ガイド部738dが、駆動側スイングガイド783のガイド部783aにガイドされ、現像カートリッジ702が着脱経路777a2上にある状態を示している。図122(b)は、図122(a)の状態から更に現像カートリッジ702の装着を進めた状態であり、現像サイドカバー738の被ガイド部738dの位置決め部738bが駆動側スイングガイド783に設けられた駆動側押圧部材786の位置決め部786aと点787で当接する。
ここで、図123に示すように、駆動側押圧部材786は、位置決め部786aの他に穴部786b、座面786c、さらに規制部786dを有している。穴部786bは、駆動側スイングガイド783のボス部783cと係合し、駆動側押圧部材786は、駆動側スイングガイド783に対してボス部783cを中心に回転可能に支持されている。さらに、座面786cには圧縮バネである駆動側押圧バネ788の一端部788cが当接して
いる。また、駆動側押圧バネ788の他端部は、駆動側スイングガイド783の座面783dと当接している。
駆動側押圧バネ788の付勢力796(図123(e))により、駆動側押圧部材786は、駆動側スイングガイド783のボス部783cを中心に矢印789方向(図122(a))に回転する方向の付勢力を受けている構成となっている。なお、駆動側押圧部材786は、その規制部786dが駆動側スイングガイド783に設けられた回転規制部783eに突き当たることで矢印789方向への回転が規制され位置が決まっている。
図122(c)は、図122(b)の状態から更に現像カートリッジ702の装着を進めた状態であり、現像サイドカバー738の位置決め部738bと回転止め部738cとが一体となった被ガイド部738dが駆動側押圧部材786を押し下げている状態を示している。詳細に説明すると、現像サイドカバー738の被ガイド部738dが駆動側押圧部材786を押圧することで、駆動側押圧部材786は駆動側押圧バネ788の付勢力に抗して駆動側スイングガイド783のボス部783cを中心に反時計周り(矢印790方向)に回動することになる。図122(c)は、駆動側サイドカバー738の位置決め部738bと駆動側押圧部材786の上端部786eとが当接した状態である。
図122(d)は、図122(c)の状態から更に現像カートリッジ702の装着を進めた状態であり、駆動側サイドカバー738の位置決め部738bと駆動側押圧部材786の押圧面786fとが当接した状態である。駆動側サイドカバー738の位置決め部738bには、駆動側押圧部材786の付勢力791が作用し、位置決め部738bは駆動側スイングガイド783の位置決め部783fと点792で当接する。これにより、現像カートリッジ702の駆動側が駆動側スイングガイド783へ位置決め固定され装着完了である。
<画像形成装置本体700からの現像カートリッジ702の取出し>
画像形成装置本体700からの現像カートリッジ702の取出し方法について説明する。
図121に示すように、画像形成装置本体700の上部に配置され開閉可能な本体カバー778を開放方向779へ回動させることで、画像形成装置本体700内を露出させる。
ユーザは現像カートリッジ702の把手723gを把持し、矢印793方向に現像カートリッジ702を引っ張る。これにより、現像カートリッジ702は、駆動側スイングガイド783のガイド部783aにより形成された着脱経路777a2、および、駆動側ガイド部材782のガイド部782aにより形成された着脱経路777a1に沿って、現像サイドカバー738の被ガイド部738dが画像形成装置700の位置決め位置から離脱する。同様に、現像カートリッジ702は、非駆動側スイングガイド785のガイド部785aにより形成された着脱経路777b2、および、非駆動側ガイド部材784のガイド部784aにより形成された着脱経路777b1に沿って、非駆動側現像軸受734の被ガイド部734dが画像形成装置700の位置決め位置から離脱する。
ユーザが現像カートリッジ702を画像形成装置本体700外まで引き出すと取出し完了である。
<実施例19>
実施例18では像担持体を有するドラムユニットを一体的に固定した画像形成装置に着脱可能な現像カートリッジの構成について説明をおこなった。
実施例19では、実施例18で説明した現像カートリッジを画像形成装置本体外でドラムカートリッジと結合した後、画像形成装置本体に着脱可能とした構成を例に挙げて説明する。ドラムカートリッジは、像担持体である感光体ドラム、帯電ローラ等を一体的にカートリッジ化している。
実施例19に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例19の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例19の構成のうち実施例17および実施例18と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
(1)画像形成装置の全体説明
まず、図124を用いて、本発明の実施例19に係る画像形成装置の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、ドラムカートリッジ803の長手方向とは、ドラムカートリッジ803の感光体ドラム107の回転軸線121(図125(a)参照)の方向のことを示す。また、長手方向に関して画像形成装置本体800からドラムカートリッジ803に回転力が伝達される側を「駆動側」と称する。また、長手方向におけるその反対側を「非駆動側」と称す。図124は、画像形成装置の側断面説明図である。
図124に示す画像形成装置本体800は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から通信された画像情報に応じて、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体101にトナーによる画像を形成するものである。ドラムカートリッジ803には、現像カートリッジ802が、使用者によってドラムカートリッジ803に対して取り付け・取り外し可能に設けられている。また、画像形成装置本体800には、現像カートリッジ802を一体化して取り付けられたドラムカートリッジ803が、使用者によって画像形成装置本体800に対して取り付け・取り外し可能に設けられている。
ドラムカートリッジ803は、ドラムユニット支持体830に、感光体ドラム107、帯電ローラ108等を備えている。
(2)ドラムカートリッジの構成説明
次に、図125を用いて、ドラムカートリッジ803の構成について説明する。図125(a)は、ドラムカートリッジ803の非駆動側から見た斜視説明図である。図125(b)では、感光体ドラム107、帯電ローラ108周辺部の説明のために、ドラム支持枠体830や駆動側ドラム軸受841や非駆動側ドラム軸受848、ドラム軸142等を不図示とした斜視説明図である。図125に示すように、ドラムユニット803は、感光体ドラム107や帯電ローラ108等を備えている。帯電ローラ108は、帯電ローラ軸受143によって回転可能に支持され、帯電ローラ付勢部材144によって感光体ドラム107に対して付勢される。
感光体ドラム107の駆動側端部107aには、駆動側フランジ145が一体的に固定され、感光体ドラム107の非駆動側端部107bには、非駆動側フランジ146が一体的に固定されている。駆動側フランジ145や非駆動側フランジ146は、カシメや接着等の手段で感光体ドラム107と同軸に固定されている。ドラム支持枠体830の長手両端部には、駆動側端部に駆動側ドラム軸受841が、非駆動側端部に非駆動側ドラム軸受848が、ビスや接着、圧入等の手段で固定されている。さらに、非駆動側ドラム軸受848にはドラム軸142が接着や圧入等の手段で固定されている。感光体ドラム107と一体的に固定された駆動側フランジ145は、駆動側ドラム軸受841によって回転可能に支持され、また、非駆動側フランジ146は、ドラム軸142によって回転可能に支持される。
また、帯電ローラ108の長手一端には帯電ローラギア147が設けられており、帯電ローラギア147は、駆動側フランジ145のギア部145gと噛み合っている。ドラムフランジ145の駆動側端部145aは、画像形成装置本体の駆動ユニット(不図示)から回転力が伝達される構成となっている。
かかる構成により、感光体ドラム107が回転駆動するのに伴って、帯電ローラ108
も回転駆動する。また、帯電ローラ108の表面の周速は、感光体ドラム107表面の周速に対して105〜120%程度になるように設定されている。
また、ドラム支持枠体830には、ユーザがドラムカートリッジ803の装着操作時につかむための把手830gが設けられている。把手830gは感光体ドラム107の回転軸121の軸線方向の中央部であって、ドラム支持枠体830から突出するように設けられている。
<現像カートリッジ802とドラムカートリッジ803との合体>
次に図126を用いて、ドラムカートリッジ803に対する現像カートリッジ802の装着方法について説明する。図126(a)は、ドラムカートリッジ803を非駆動側から見た斜視図であり、図126(b)は駆動側から見た斜視図である。ドラムカートリッジ803の駆動側ドラム軸受841には、ガイド部841bが設けられており、ガイド部841bには、現像カートリッジ802の着脱経路877aに沿った溝形状が形成されている。同様に、ドラムカートリッジ803の非駆動側ドラム軸受848には、ガイド部848bが設けられており、ガイド部848bには、現像カートリッジ802の着脱経路877bに沿った溝形状が形成されている。
現像カートリッジ802の非駆動側軸受834の被ガイド部834d(図126(a))と、ドラムカートリッジ803の非駆動側ドラム軸受848のガイド部848b(図126(b))と、を係合させ、且つ、現像カートリッジ802の現像サイドカバー838の被ガイド部838d(図126(b))とドラムカートリッジ803の駆動側ドラム軸受841のガイド部841b(図126(a))とを係合させる。
これにより、現像カートリッジ802は、駆動側ドラム軸受841のガイド部841b、および、非駆動側ドラム軸受848のガイド部848bにより形成された着脱経路877a、着脱経路877bに沿って、ドラムカートリッジ803内に挿入されることになる。なお、図126(a)に示す位置決め部834bと回転止め部834cは、後述する位置決め部838bと回転止め部838cと同様の構成であり、説明を割愛する。
次に、現像カートリッジ802を、ドラムカートリッジ803の駆動側ドラム軸受841、および、非駆動側ドラム軸受848に装着することで、ドラムカートリッジ803に対して位置決めする構成を説明する。なお、現像カートリッジ802の駆動側と非駆動側は、基本的な構成において長手方向に左右対称で同様の構成であるため、以下、現像カートリッジ802の駆動側を例に説明し、非駆動側についての説明は省略する。
図127は、現像カートリッジ802がドラムカートリッジ803に装着される過程における現像カートリッジ802と駆動側ドラム軸受の状態を示している。図127(a)は、現像カートリッジ802の現像サイドカバー838に設けられた被ガイド部838dが、駆動側ドラム軸受841のガイド部841bにガイドされ、現像カートリッジ802が着脱経路877a上にある状態を示している。図127(b)は、図127(a)の状態からさらに現像カートリッジ802の装着を進めた状態であり、現像サイドカバー838の被ガイド部838dの位置決め部838bが、駆動側ドラム軸受841に設けられた駆動側押圧部材886の位置決め部886aと点887で当接する。
ここで、図128に示すように、駆動側押圧部材886は、押圧部886aの他に穴部886b、座面886c、さらに規制部886dを有している。穴部886aは、駆動側ドラム軸受841のボス部841cと係合し、駆動側押圧部材886は、駆動側ドラム軸受841に対してボス部841cを中心に回転可能に支持されている。さらに、座面886cには圧縮バネである駆動側押圧バネ888の一端部が当接している。また、駆動側押圧バネ888の他端部は、駆動側ドラム軸受841の座面841dと当接している。
駆動側押圧バネ888の付勢力897(図127(d))により、駆動側押圧部材886は、駆動側ドラム軸受841のボス部841cを中心に矢印889方向に回転する方向の付勢力を受けている構成となっている。なお、駆動側押圧部材886は、その規制部886dが駆動側ドラム軸受841に設けられた回転規制部841eに突き当たることで矢印889方向への回転が規制され位置が決まっている。
図127(c)は、図127(b)の状態から更に現像カートリッジ802の装着を進めた状態であり、現像サイドカバー838の位置決め部838bと回転止め部838cとが一体となった被ガイド部838dが、駆動側押圧部材886を押し下げている状態を示している。詳細に説明すると、現像サイドカバー838の被ガイド部838dが、駆動側押圧部材886を押圧することで、駆動側押圧部材886は、駆動側押圧バネ888の付勢力に抗して駆動側ドラム軸受841のボス部841cを中心に反時計周り(矢印890方向)に回動することになる。図127(c)は、駆動側サイドカバー838の位置決め部838bと、駆動側押圧部材886の上端部886eと、が当接した状態である。
図127(d)は、図127(c)の状態から更に現像カートリッジ802の装着を進めた状態であり、駆動側サイドカバー838の位置決め部838bと、駆動側押圧部材886の押圧面886fと、が当接した状態である。駆動側サイドカバー838の位置決め部838bには、駆動側押圧部材886の付勢力891が作用し、位置決め部838bは、駆動側ドラム軸受841の位置決め部841fと点892で当接する。これにより、現像カートリッジ802の駆動側が駆動側ドラム軸受841へ位置決め固定され装着完了である。現像カートリッジ802をドラムカートリッジ803に装着することが完了すると、現像ローラ124と感光体ドラム107が対向し現像可能な状態となる(図124参照)。
<ドラムカートリッジ803からの現像カートリッジ802の取出し>
次に、ドラムカートリッジ803からの現像カートリッジ802の取出し方法について説明する。
図129に示すように、ユーザは現像カートリッジ802の把手823gを把持し、矢印893方向に現像カートリッジ802を引っ張る。これにより、現像カートリッジ802は、駆動側ドラム軸受841のガイド部841bにより形成された着脱経路877aに沿って、現像サイドカバー838の被ガイド部838dがドラムカートリッジ803の位置決め位置から離脱する。同様に、現像カートリッジ802は、非駆動側ドラム軸受848のガイド部848bにより形成された着脱経路877bに沿って、非駆動側現像軸受834(図126参照)の被ガイド部834d(図126参照)がドラムカートリッジ803の位置決め位置から離脱する。
ユーザが現像カートリッジ802をドラムカートリッジ803外まで引き出すと取出し完了である。
(3)画像形成装置本体800に対するドラムカートリッジ803の着脱構成の説明
次に図130を用いて、画像形成装置本体800へのドラムカートリッジ803の着脱方法について説明する。図130(a)は、画像形成装置本体800を非駆動側から見た斜視説明図であり、図130(b)は駆動側から見た斜視説明図である。
ドラムカートリッジ803には、図130(a)に示すように、非駆動側ドラム軸受848に位置決め部848gと回転止め部848hを有する被ガイド部848iが設けられている。また、図130(b)に示すように、駆動側ドラム軸受841には、位置決め部841gと回転止め部841hを有する被ガイド部841iが設けられている。
一方、画像形成装置本体800の駆動側には、図130(a)に示すように、画像形成
装置本体800の筐体を構成する駆動側側板880に、駆動側ガイド部材882が設けられている。また、駆動側ガイド部材882には、ガイド部882aが設けられている。ガイド部882aには、ドラムカートリッジ803の着脱経路894aに沿った溝形状が形成されている。
同様に、画像形成装置本体800の非駆動側には、図130(b)に示すように、画像形成装置本体800の筐体を構成する非駆動側側板881に、非駆動側ガイド部材884が設けられている。また、非駆動側ガイド部材884には、ガイド部884aが設けられている。ガイド部884aには、ドラムカートリッジ803の着脱経路894bに沿った溝形状が形成されている。
<画像形成装置本体800へのドラムカートリッジ803の装着>
画像形成装置本体800へのドラムカートリッジ803の装着方法について説明する。図130に示すように、画像形成装置本体800の上部に配置され開閉可能な本体カバー878を開放する矢印879方向へ回動させことで、画像形成装置本体800内を露出させる。
その後、ドラムカートリッジ803の非駆動側ドラム軸受848の被ガイド部848i(図130(a))と、画像形成装置本体800の非駆動側ガイド部材884のガイド部884a(図130(b))とを係合させる。且つ、ドラムカートリッジ803の駆動側ドラム軸受841の被ガイド部841i(図130(b))と画像形成装置本体800の駆動側ガイド部材882のガイド部882a(図130(a))とを係合させる。
これにより、ドラムカートリッジ803は、駆動側ガイド部材882のガイド部882a、および、非駆動側ガイド部材884のガイド部884aにより形成された着脱経路894a、着脱経路894bに沿って、画像形成装置本体800内に挿入される。
ドラムカートリッジ803が装着完了位置まで挿入されると、駆動側ドラム軸受841の位置決め部841gが駆動側押圧部材895から付勢力を受け、位置決め部841gが駆動側ガイド部材882に設けられた位置決め部882bと当接する(図131参照)。非駆動側ガイド部材884についても、駆動側と同様の構成で、ドラムカートリッジ803の非駆動側ドラム軸受848(図130(a))が非駆動側ガイド部材884(図130(b))の位置決め部884bと当接する。これらにより、ドラムカートリッジ803は、駆動側ドラム軸受841が駆動側ガイド部材882へ位置決め固定され、非駆動側ドラム軸受884が非駆動側ガイド部材884へ位置決め固定される(図130参照)。
<画像形成装置本体800からのドラムカートリッジ803の取出し>
画像形成装置本体800からのドラムカートリッジ803の取出し方法ついて説明する。図132に示すように、画像形成装置本体800の上部に配置され開閉可能な本体カバー878を開放する矢印879方向へ回動させる。これにより、ドラムカートリッジ803が露出する。
ユーザはドラムカートリッジ803の把手830gを把持し、駆動側ドラム軸受841の位置決め部841gが駆動側押圧部材895(図130)から受ける付勢力に抗して矢印896方向にドラムカートリッジ803を引っ張る。これにより、ドラムカートリッジ803は、駆動側ガイド部材882のガイド部882aにより形成された着脱経路894aに沿って位置決め位置から離脱する。非駆動側も同様に、ドラムカートリッジ803は、非駆動側ガイド部材884(図130参照)により形成された着脱経路894b(図130参照)に沿って位置決め位置から離脱する。ユーザがさらにドラムカートリッジ803を画像形成装置本体800外まで引き出すと、ドラムカートリッジ803の取出し完了である。
<実施例20>
図133〜図137を参照して、本発明の実施例20に係る電子写真画像形成装置(以
下、画像形成装置と称する)について説明する。
実施例20に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例20の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
<画像形成装置の全体構成>
本発明の実施例20に係る画像形成装置の全体構成について、図133及び図134を参照して説明する。図133は、本発明の実施例20に係る画像形成装置全体の模式的断面図である。図134は、本発明の実施例20に係る画像形成装置における引き出しユニットを引き出した状態を示す模式的断面図である。
本実施例に係る画像形成装置299は、水平方向に並べて設けられた4個の電子写真感光体ドラム201(以下「感光体ドラム201」と称す)を備えている。これらの感光体ドラム201は、不図示の駆動手段によって、図133中、時計回りに回転するように構成されている。
また、画像形成装置299には、電子写真画像形成プロセス手段として、感光体ドラム201の他にも、帯電手段202,スキャナユニット203,現像ユニット204y,204m,204c,204k、及び転写ベルト211などが設けられている。なお、「現像ユニット204y,204m,204c,204k(yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤を収容することを意味している)」については、以下、適宜、色別を示す添え字を省略して、「現像ユニット204」と称する。
ここで、帯電手段202は、感光体ドラム201の表面を均一に帯電する機能を備えている。スキャナユニット203は、画像情報に基づいてレーザビームを感光体ドラム201に照射して、感光体ドラム201の表面に静電潜像を形成する機能を備えている。現像ユニット204は、感光体ドラム201の表面に形成された静電潜像を、現像剤であるトナーを用いて現像する機能を備えている。静電転写手段としての転写ベルト211は、記録媒体としてのシート材Sを搬送し、かつ該シート材Sに対して感光体ドラム201上のトナー画像を転写する機能を備えている。なお、シート材Sの具体例としては、紙,OHPシート及び布を挙げることができる。
また、画像形成装置299には、転写後の感光体ドラム201表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段206が設けられている。更に、画像形成装置299には、転写ベルト211の下側に、転写ベルト211上に付着した残留トナーを清掃するクリーニング手段207も設けられている。
感光体ドラム201は、例えばアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)が塗布されたものである。感光体ドラム201は、その両端部が不図示の支持部材によって回転自在に支持されている。そして、一方の端部に、駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けるため不図示のドラムカップリングが配置される。これにより、感光体ドラム201は、駆動モータの駆動力がドラムカップリングを介して伝達され、図133中時計回りに回転する。
本実施例に係る帯電手段202は、接触帯電方式のものを採用している。より具体的には、帯電手段202は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを感光体ドラム201の表面に当接させている。そして、このローラに帯電バイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム201の表面を一様に帯電させる。
スキャナユニット203は、感光体ドラム201の上側に配置されている。このスキャナユニット203は、画像信号に対応する画像光(レーザビーム)を、不図示のレーザダイオードから照射して、帯電済みの感光体ドラム201の表面を露光する。これにより、
画像信号に応じた静電潜像が、感光体ドラム201の表面に形成される。
各現像ユニット204は、イエロー,マゼンタ,シアン及びブラック色のトナーをそれぞれ収納したトナー容器241y,241m,241c,241kを有している。なお、これらのトナー容器241y,241m,241c,241kは、現像ローラ240に供給するための現像剤(トナー)を収納する現像剤収納部である。
ここで図135に示す通りブラック色の現像ユニット204kに関しては、トナー容器241kに対して着脱可能なトナー収納ユニット231kがトナー容器241k上に設けられている。トナー収納ユニット231kには、トナー容器241kに供給するためのブラック色のトナーが収容されている。
これらのトナー容器241y,241m,241c,241k内のトナーは、トナー供給ローラ243の回転によって現像ローラ240に向かうように流動する。そして、このトナー供給ローラ243と、現像ローラ240の外周に圧接された現像ブレード244によって、現像ローラ240の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。
そして、現像ローラ240に現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム201に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。なお、現像ローラ240は、感光体ドラム201に対向し、かつ接触するように配置されている。ここで現像ユニット204と感光体ユニット208とは、プロセスカートリッジP(Py,Pm,Pc,Pk)として一体化されている。プロセスカートリッジPは、ユーザの使用によりトナーが消費され寿命となった際には、プロセスカートリッジPごと交換することができるようになっている(いわゆるカートリッジ方式)。
図133に示すように、画像形成装置299には、感光体ドラム201に接する転写ベルト211が設けられている。そして、この転写ベルト211によって、シート材Sは転写位置まで搬送され、感光体ドラム201の表面に形成されたトナー画像が転写される。
転写ベルト211の内側には、各感光体ドラム201に対向する位置に、それぞれ転写ローラ212が設けられている。これらの転写ローラ212から正極性の電荷が転写ベルト211を介してシート材Sに印加される。これによりシート材Sに感光体ドラム201上のトナー画像が転写される。
画像形成プロセスについて簡単にまとめると次の通りである。画像形成動作が開始されると、感光体ドラム201は回転する。そして、帯電手段202が、感光体ドラム201の表面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット203は、画像信号に応じて、感光体ドラム201の表面に露光を行い、感光体ドラム201の表面上に静電潜像を形成する。そして、現像ローラ240によって、この静電潜像を現像する(トナーを付着させる)。
一方、カセット217に積載されたシート材Sは、ピックアップローラ218により1枚ずつカセット217から送り出される。そして、シート材Sは、給送部216により給送され、レジストローラ219により搬送タイミングを調整されて転写ベルト211によって搬送される状態となる。転写ベルト211によって搬送されるシート材Sには、各感光体ドラム201と転写ローラ212との間に形成される電界によって、各感光体ドラム201の表面に形成されたトナー画像が順次転写される。4色のトナー画像が転写されたシート材Sは定着部220に送られる。定着部220は、加圧ローラ221a及び加熱ローラ221bにより構成されている。そして、定着部220によってカラー画像が定着されたシート材Sは、排出ローラ対223によって、排出部224から装置の外部に排出される。
<引き出し部材(支持部材)の概要>
図134に示すように、プロセスカートリッジPを取り外し可能に支持して、装置本体の内側に位置する内側位置と、装置本体の外側に位置する外側位置との間を移動可能に構成された支持部材としての引き出し部材213について説明する。
ここで、本実施例において、「装置本体」とは、画像形成装置299を構成する各種部材(部品)のうち、少なくとも引き出し部材213及びこの引き出し部材213に固定または着脱自在に構成された部材(部品)を除くものを意味する。
図134に示すように、引き出し部材213は、装置本体に対して実質的に水平方向(矢印D1,D2方向)に直線的に移動(押し込み/引き出し)可能に設けられている。そして、引き出し部材213は、装置本体の内部に収納された位置(図133に示す位置)、または装置本体の外部に引き出された位置(図134に示す位置)に移動させることができる。
そして、引き出し部材213が引き出し位置にある状態で、プロセスカートリッジP(Py,Pm,Pc,Pk)は、実質的に重力方向(図134中矢印C方向)に、引き出し部材213に対して、ユーザによって装着される。このように装着されたプロセスカートリッジPは、その長手方向(現像ローラ240の軸線方向)が引き出し部材213の移動方向に直交する方向となるよう配置される。なお、4個のプロセスカートリッジPy,Pm,Pc,Pkは、引き出し部材213に対して引き出し部材213の移動方向に並べて配置される。
これらのプロセスカートリッジPは、引き出し部材213に装着された状態で、引き出し部材213と共に装置本体内に移動する。そして、引き出し部材213を装置本体の内部に移動させた状態で、ドア210が閉じられると、全てのプロセスカートリッジPが装置本体内の所定の位置に装着される。
このように、本実施例に係る画像形成装置299によれば、4個のプロセスカートリッジPをまとめて装置本体内に装着させることができ、かつ4個のプロセスカートリッジPをまとめて装置本体の外部に引き出すことができる。従って、プロセスカートリッジを個別に装置本体内に装着する構成を採用したものに比べて、プロセスカートリッジPの交換時の作業性に優れている。
<引き出し部材(支持部材)の装着部>
引き出し部材213を略水平に移動させるための本体フレーム内壁に設けられたガイド部214R,214L(図142に記載)の上方には、プロセスカートリッジPを所定の位置に押圧して位置決めするための押圧部材265が設けられている(押圧部材はプロセスカートリッジPの長手方向反対側にも押圧部材265と同様のものが設けられている。不図示)。これらの押圧部材265は、装置本体側からの駆動力によって下方に移動することで、プロセスカートリッジPを押圧するように構成されており、プロセスカートリッジPを装置本体内の所定の位置に位置決めするために設けられている。
更に、図143、図144に示すように引き出し部材213には、後述するプロセスカートリッジPを装着するための装着部213fが一列に設けられている。各装着部213fの間には、仕切り板213gが設けられており、プロセスカートリッジPを装着する際の目安になっている。各装着部213fの下部には、それぞれ開口部213eが設けられている。これらの開口部213eを通して、プロセスカートリッジPに設けられた感光体ドラム201は、転写ベルト211に対して接触することができる。
各装着部213fの一端側と他端側には、それぞれプロセスカートリッジPを引き出し部材213内に装着するためのガイド部213h,213p,213j,213kが設けられている。そして、ガイド部213h,213jの下方には、プロセスカートリッジPを引き出し部材213に対して位置決めするための位置決め部213h1,213j1が設けられている。
<プロセスカートリッジ>
次に、引き出し部材213に装着されるプロセスカートリッジPについて、図135〜図140を参照して説明する。図135は、本発明の実施例20に係るプロセスカートリッジPのうちブラック色用のプロセスカートリッジPkの模式的断面図である。図136は、本発明の実施例20に係るプロセスカートリッジにトナー収納ユニット231kを取り付けるときの模式的断面図である。図137は、本発明の実施例20に係るプロセスカートリッジP及びトナー収納ユニット231kを一体で引き出し部材213に装着する様子を示す模式的断面図である。
プロセスカートリッジPkは、感光体ユニット208kと現像ユニット204kとから構成されている。そして、感光体ユニット208kは、感光体ドラム201と、帯電手段202と、クリーニング手段206と、クリーニング手段206により除去されたトナーを収容する廃トナー容器230とから構成されている。また、現像ユニット204kは、現像ローラ240と、トナー供給ローラ243と、現像ブレード244と、画像形成に使用されるトナーを収容するトナー容器241kとから構成されている。
また、トナー収納ユニット231kは、トナーを収容するトナー収納容器232kとトナー撹拌手段233kから構成されている。
そして、トナー容器241k内のトナーは、トナー供給ローラ243の回転によって現像ローラ240に向かうように流動する。
また、トナー収納容器232kから補充されるトナーも、トナー容器241kを介してトナー供給ローラ243の回転によって現像ローラ240に向かうように流動する。
そして、このトナー供給ローラ243と、現像ローラ240の外周に圧接された現像ブレード244によって、現像ローラ240の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。そして、現像ローラ240に装置本体から現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム201に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。感光体ドラム201上に現像されたトナー画像がシート材Sに転写された後、感光体ドラム201表面に残ったトナーは、クリーニング手段206によって除去され、廃トナー容器230内に収容される。
ここで、トナー容器241内のトナーが消費された場合には、ユーザはプロセスカートリッジPを交換することによって再度印刷を行うことができる。
そして、ブラック色に関してはトナー容器241k及びトナー収納容器232k内のトナーが消費された場合にトナー収納ユニット231kもしくはプロセスカートリッジPkを交換することで再度印刷を行うことができる。
次に図139〜141に示すように、プロセスカートリッジPの係合部271aは、トナー容器241の外側に固定されるサイドカバー271に設けられている。プロセスカートリッジPの長手方向反対側にも係合部270a(図140)が設けられている。この係合部270aも同様に、サイドカバーに設けられている。
また、廃トナー容器230には、前記係合部271a,270aを支持する穴部230a,230bが設けられている。廃トナー容器230に設けられた穴部230a,230
bが、現像ユニット204に設けられた係合部271a,270aに係合することで、感光体ユニット208と現像ユニット204が結合するように構成されている。
ここで、各係合部271a,270aは、各穴部230a,230bに対して移動可能(回転可能)な構成となっているため、現像ユニット204は、感光体ユニット208に対して移動することができる。つまり、現像ローラ240は、感光体ドラム201に対して移動可能な構成となっている。
感光体ユニット208と現像ユニット204の間には、図135に示すように、付勢部材としてのバネ209が設けられている。このバネ209によって、現像ローラ240を感光体ドラム201に対して所定の圧力で押圧している。現像ユニット204が、感光体ユニット208に対して、現像ローラ240が感光体ドラム201から離れるように移動する際には、このバネ209の付勢力に抗して移動することとなる。
更に、感光体ユニット208が、その側面側の上部において画像形成装置本体の押圧部材265から力を受けることで、プロセスカートリッジPは、引き出し部材213内において位置決めされる。
また、図138に示すように、トナー容器241kには現像ローラ240の軸線と垂直方向に穴部246a、246b、246cが設けられている。そして、図136に示すように、トナー収納ユニット231kのトナー容器232kには係合部235kが設けてある。この穴部246a、246b、246cと係合部235kを係合することにより、現像ユニット204kとトナー収納ユニット231kが結合するように構成されている。
そして、トナー供給開口245k(234k)を介してトナー収納容器232k内のトナーがトナー容器241k内に供給される。
<引き出し部材へのプロセスカートリッジの装着>
引き出し部材213へのプロセスカートリッジP(Py,Pm,Pc,Pk)の装着について、図136、図140、図141、図145を参照して説明する。
図140及び図141は、本発明の実施例20に係るプロセスカートリッジPとトナー収納ユニット231kを一体で引き出し部材213に装着する様子を示す斜視図である。なお、図140及び図141は、いずれもプロセスカートリッジPとトナー収納ユニット231kの装着過程の様子を示しており、それぞれ異なる方向から見た図を示している。
各プロセスカートリッジPy,Pm,Pc,Pkは、引き出し部材213にそれぞれ装着される。ユーザは、実質的に重力方向である矢印C方向(図140参照)へプロセスカートリッジPをトナー収納ユニット231kに対して装着する。
プロセスカートリッジPの装着を行う場合、ユーザは、まず、プロセスカートリッジPの両端部に設けられた被ガイド部230c,230dを、引き出し部材213のガイド部213h,213jに沿うように装着する。次に、ユーザは、被ガイド部230e,230fを、ガイド213p,213kに沿うように装着する。これにより、プロセスカートリッジPは、各ガイド部213h,213p,213j,213kにガイドされて引き出し部材213内に装着される。
ここで、図136及び図145に示すように、引き出し部材213へプロセスカートリッジPを装着する前に、プロセスカートリッジPが画像形成装置の装置本体の外にある状態で、トナー収納ユニット231kをプロセスカートリッジPに装着することができる。
そしてプロセスカートリッジP、トナー収納ユニット231kを一体で引き出し部材213に装着することもできる。
また、図145に示すように、プロセスカートリッジPを先に引き出し部材213に装着し、後からトナー収容ユニット231kをプロセスカートリッジPに装着することもで
きる。
このように、トナー収容ユニット231kを取り付ける方法を複数提供する事で、ユーザビリティに優れるカートリッジになる。
そしてトナーが無くなり、トナー収容ユニット231kを交換するときは前述した装着工程の逆をたどる工程を行う。その際、プロセスカートリッジPも交換する必要があれば分離せずにトナー収納ユニット231kと一体で引き出し部材213から外すこともできる。
<引き出しユニットの装置本体内への装着>
引き出し部材213の装置本体内への装着動作に関し、図133、図134、図137、図139、図142、図143を参照して説明する。
図143に示すように、引き出しユニットU1は、引き出し部材213における被ガイド部213a,213b,213c,213dが、図142に示す装置本体側のガイド部214R,214Lに沿うように、矢印D2方向に装着される。
また、引き出しユニットU1の装着動作中は、感光体ドラム201と現像ローラ240の表面も、お互い離隔した状態を維持している。つまり両者の間には隙間が形成されている。従って、プロセスカートリッジPを装着した引き出し部材213を装置本体内に装着する際に、装着時の衝撃等で、感光体ドラム201の表面と、現像ローラ240の表面とが当接し、傷が付くことを抑制できる。
そして図133、図134に示すように、装置本体側に設けられた押圧部材265が不図示の駆動源により駆動され、矢印H方向に移動し押圧部材265が、プロセスカートリッジPに当接し、力を付与する。これにより、プロセスカートリッジPの被ガイド部230c(図139参照)が、引き出し部材213に設けられた位置決め部213h1(図144参照)に当接する。また、被ガイド部230d(図140参照)が、位置決め部213j1(図143参照)に当接する。更に、被ガイド部230e,230f(図139、図140参照)が、ガイド部213p,213k(図140、図141)に嵌まり、プロセスカートリッジPは引き出し部材213内で位置決めされる。
以上のように、押圧部材265の作用により、プロセスカートリッジPは装置本体内で位置決めされる。
<実施例21>
実施例21に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例21の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例21の構成のうち実施例20と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図147及び図148には、本発明の実施例21が示されている。実施例20では、トナー収納ユニットが現像ユニット(プロセスカートリッジ)に着脱可能な場合の例を示した。本実施例21では、トナー収納ユニットが引き出し部材213に装着される方式を採用した場合について説明する。
図147は、引き出し部材213へのトナー収納ユニット271kを装着したときの模式断面図である。
図148は、実施例21における引き出し部材213について説明する斜視図である。
ユーザは、実質的に重力方向である矢印C方向(図147参照)へトナー収納ユニット271kを引き出し部材213に対して装着する。
ここで、図149に示すように、トナー収納ユニット271kの底部には穴部272k1が設けられている。そして引き出し部材213にガイド部213mが備えている。ユーザがプロセスカートリッジPを引き出し部材213に装着した後で、穴部272k1がガイド部213mと篏合するようにトナー収納ユニット271kを装着する。これにより、トナー収納ユニット271kは、ガイド部213mにガイドされて引き出し部材213内に装着される。トナー収納ユニット271kが引き出し部材213内に装着されると、穴部272K2とトナー容器241kが連通する。
また、トナー容器241kとトナー収納ユニット271kの間のトナー供給経路(272k2)の周囲はトナーが漏れないような構成になっている。例えば、トナー収納容器272kあるいはトナー容器241kに弾性部材を設けて、この弾性部材を押しつぶすことにより、トナー収容容器272kからトナー容器241kにトナーを送るトナー供給経路の周囲が封止される(272k2)。
このとき、トナー収容ユニット271kは、弾性部材の弾性力により浮かないように、装置本体により引き出し部材213(矢印C)方向に押圧される。
<実施例22>
次に図150〜図153を用いて、本発明の実施例22について説明を行う。
実施例22に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例22の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例22の構成のうち実施例20と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
上記実施例20は、感光体ドラム201を含む感光体ユニット208と、現像ローラ240を含む現像ユニット204と、が一体化されたプロセスカートリッジPが、引き出し部材213に装着される方式を採用した場合の例を説明した。実施例22では、感光体ドラム201を含む感光体ユニット250kと、現像ローラ240を含む現像カートリッジ260kとが、各々別々に引き出し部材263に装着される方式を採用した場合の例について説明する。実施例22におけるその他の構成および作用については実施例12と同一なので、その説明は適宜省略する。
<現像カートリッジ>
本発明の実施例22に係る現像カートリッジについて、図153を参照して説明する。図153は、本発明の実施例22に係る現像カートリッジの斜視図である。
実施例22に係る現像カートリッジ260は、現像ローラ240と、トナー供給ローラ(不図示)と、現像ブレード(不図示)と、画像形成に使用される現像剤であるトナーを収容するトナー容器241とから構成される。なお、実施例22に係る画像形成装置においては、それぞれ収容するトナーの色が異なる4個の現像カートリッジ260が備えられる。
そこで、明細書の説明に用いる符号、及び図中に付した符号については、適宜、単に「260」とする場合と、それぞれ区別するために「260y,260m,260c,260k」とする場合に分けている。後者の場合において、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤(トナー)を収容することを意味している。
また図150に示すように、ブラック色のトナーを収容する現像カートリッジ260kのトナー容器241kは、他の色を収容する現像カートリッジ(260y、260m、260c)のトナー容器(241y、241m、241c)よりも収納体積が大きくなっている。これは使用頻度の高いブラック色の現像カートリッジの交換頻度を少しでも減らし
てユーザ負担を減らすことをねらっている。
<感光体カートリッジ>
本発明の実施例22に係る感光体ユニットである感光体カートリッジ250について、図152を参照して説明する。図152は、本発明の実施例22に係る感光体カートリッジ250の斜視図である。
本実施例に係る感光体カートリッジ250は、感光体ドラム201と、帯電手段202と、クリーニング手段(不図示)と、クリーニング手段により除去されたトナーを収容する廃トナー容器231とから構成される。なお、本実施例に係る画像形成装置においては、それぞれ感光体ドラム201上に現像されるトナーの色が異なるように配置された4個の感光体カートリッジ250が備えられる。そこで、明細書の説明に用いる符号、及び図中に付した符号については、適宜、単に「250」とする場合と、それぞれ区別するために「250y,250m,250c,250k」とする場合に分けている。後者の場合において、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤(トナー)が現像されることを意味している。
ここで感光体カートリッジ250の側面には被ガイド部231aが設けられている。そして、この被ガイド部231aの長手方向反対側にも、円筒状の突起が突出するように構成された被ガイド部231bが設けられている。また、感光体カートリッジ250の側面(一方の側面)における被ガイド部231aの上方には被ガイド部231cが設けられており、感光体カートリッジ250の側面(他方の側面)における被ガイド部231bの上方にも被ガイド部231dが設けられている。これらの被ガイド部231a,231b,231c,231dは、感光体カートリッジ250を、引き出し部材263内に装着し、引き出し部材263内に位置決めするための機能を有している。
感光体カートリッジ250の一方の側面側には、力受け部231eが設けられ、感光体カートリッジ250の他方の側面側には、力受け部231fが設けられている。これらの力受け部231e,231fは、いずれも装置本体側に設けられた押圧部材により押圧され、感光体カートリッジ250を引き出し部材263に対して位置決めする機能を有する。
<引き出し部材(支持部材)の詳細>
本発明の実施例22に係る引き出し部材263について、図154及び図155を参照して説明する。図154及び図155は、本発明の実施例22に係る画像形成装置における引き出しユニットU2の斜視図である。なお、図154と図155は、引き出しユニットU2をそれぞれ異なる方向から見た斜視図を示している。
実施例22に係る引き出しユニットU2が、上記実施例20と異なる点は、現像カートリッジ260を引き出し部材263内で位置決めするために、引き出し部材263に、位置決め部263a,263bを設けた点である。
現像カートリッジ260は、その被位置決め部261b,262b(図153参照)が、引き出し部材263に設けられた位置決め部263a,263bに嵌まることで、引き出し部材263内で位置決めされる。
<引き出し部材への感光体カートリッジ及び現像カートリッジの装着>
引き出し部材263への現像カートリッジ260k及び感光体カートリッジ250kの装着について、図150、図151、図152、図153を参照して説明する。
実施例22においては、感光体カートリッジ250k及び現像カートリッジ260kは、引き出し部材263に各々別々に装着される。両者を引き出し部材263に装着する場合、感光体カートリッジ250kを装着した後に、現像カートリッジ260kを装着する
感光体カートリッジ250kの装着を行う場合、ユーザは、まず、感光体カートリッジ250kの両端部に設けられた被ガイド部231a,231bを、引き出し部材263のガイド部263c,263dに沿うように装着する。次に、ユーザは、被ガイド部231c,231dを、ガイド部263e,263fに沿うように装着する。これにより、感光体カートリッジ250kは、引き出し部材263内に装着される。
そして、現像カートリッジ260kの装着を行う場合、ユーザは、現像カートリッジ260kの被位置決め部261b,262bが、引き出し部材263に設けられた位置決め部263a,263bの位置に一致するように、現像カートリッジ260kを装着する。
現像カートリッジ260kのトナー容量は、他の色の現像カートリッジ(260y、260m、260C)よりも増やしても良い。これにより、使用頻度の高いブラック色の交換頻度を少しでも減らしてユーザ負担を減らすことにつなげることができる。
<実施例23>
次に図156〜図158を用いて本発明の実施例23について説明する。実施例23は、感光体カートリッジに現像カートリッジが着脱自在な構成についての説明である。
<感光体カートリッジ>
本発明の実施例23に係る感光体ユニットである感光体カートリッジ280について、図156を参照して説明する。図156は、本発明の実施例23に係る感光体カートリッジ280kの斜視図である。
実施例23に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例23の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例23の構成のうち実施例22と重複する構成に関しては、説明を省略する。
実施例23に係る感光体カートリッジ280kは、感光体ドラム201と、帯電手段202と、クリーニング手段(不図示)と、クリーニング手段により除去されたトナーを収容する廃トナー容器231とから構成される。なお、実施例23に係る画像形成装置においては、それぞれ感光体ドラム201上に現像されるトナーの色が異なるように配置された4個の感光体カートリッジ280が備えられる。そこで、明細書の説明に用いる符号、及び図中に付した符号については、適宜、単に「280」とする場合と、それぞれ区別するために「280y,280m,280c,280k」とする場合に分けている。後者の場合において、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤(トナー)が現像されることを意味している。
ここで感光体カートリッジ280の一方の側面には被ガイド部281aが設けられている。そして、感光体カートリッジ280の他方の側面にも、この被ガイド部281aの長手方向反対側において、円筒状の突起が突出するように構成された被ガイド部(不図示)が設けられている。これらの被ガイド部は、感光体カートリッジ280を、引き出し部材263内に装着し、引き出し部材263内に位置決めするための機能を有している。
また、感光体カートリッジ280の一方の内側側面にはガイド部283aが設けられている。そして、感光体カートリッジ280の他方の側面にも、このガイド部283aの長手方向反対側において、凹形状になっているガイド部283bが設けられている。
<引き出し部材(支持部材)の詳細>
本発明の実施例23に係る引き出し部材263について、図154及び図155に示す構成となっている。すなわち、実施例23に係る引き出し部材263は、実施例22に係る引き出し部材262と同様の構成である。
<感光体カートリッジへの現像カートリッジの装着>
感光体カートリッジ280kへの現像カートリッジ290kの装着について、図1542〜図158を参照して説明する。
実施例23においては、現像カートリッジ290kは、感光体カートリッジ280kに装着される。
現像カートリッジ290kの装着を行う場合、ユーザはまず、感光体カートリッジ280kに設けられた被ガイド部283a,283bに現像カートリッジ290の被位置決め部291a,291bが沿うように装着する。
次に、ユーザは、現像カートリッジ290kの被位置決め部291a,291bが、感光体カートリッジ280kに設けられた位置決め部282a,282bの位置に一致するように、現像カートリッジ290押し込み装着する。
ここで現像カートリッジ260のトナー容量を他の色(Y、M、C)のトナー容量よりも増やしても良い。これにより、使用頻度の高いブラック色の交換頻度を少しでも減らしてユーザ負担を減らすことにつなげることができる。
<実施例24>
(他色stのプロセスカートリッジ装着部にブラック色のプロセスカートリッジの装着を許容する)
次に図159を用いて本発明の実施例24について説明する。
実施例24に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例24の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例24の構成のうち実施例20と重複する構成に関しては、説明を省略する。
今まで説明してきた実施例における各現像ユニットのトナー容器は、イエロー,マゼンタ,シアン及びブラック色のトナーをそれぞれ収納している。
それに対し実施例24は、図159に示す通り、ブラック色のトナーを収納したプロセスカートリッジPを他の色(Y、M、C)のプロセスカートリッジの装着部(図ではCの装着部)に装着した時の様子を示した図である。
このような構成にすることで、(例えば)ブラック色のトナーが消費され寿命になった際にはすぐに新品CRGに交換する必要性が減少する。すなわちCのプロセスカートリッジ装着部に装着されたBkのプロセスカートリッジが使用できるからである。
これは使用頻度の高いブラック色のプロセスカートリッジの交換頻度を少しでも減らすことでユーザの交換負担を減らすことができる。
ここで、これまでの実施例は、静電搬送ベルトを使用した画像形成装置に対して本発明を適用した場合について、説明を行ったが、図160〜図163に記載したような中間転写ベルト291を使用した画像形成装置に対しても、本発明は適用可能である。すなわち、中間転写ベルト291上に重畳して1次転写されたトナー像が、二次転写部材222により記録材に2次転写される構成の画像形成装置である。
図160〜図163に示す実施例24の変形例に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段
の説明がない限り、実施例24の変形例の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、図160〜図163に示す実施例24の変形例の構成のうち実施例20と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図160は、中間転写ベルト291を使用した画像形成装置内においてブラック色の現像ユニットにトナー収納ユニットが装着されている様子を示したものである。
図161は、中間転写ベルト291を使用した画像形成装置の本体前トビラを開けて引き出し部材を移動させた状態において、引き出し部材にプロセスカートリッジを装着し、後からトナー収納ユニットを装着する際の図である。
図162は、図161のときと同様に、中間転写ベルト291を使用した画像形成装置の本体前トビラを開けて引き出し部材を移動させた状態において、感光体カートリッジを引き出し部材に装着した後で、現像カートリッジを装着する際の図である。
図163は、中間転写ベルト291を使用した画像形成装置内においてブラック色の現像カートリッジのトナー容器が他色のトナー容器よりもサイズが大きい構成を示す図である。
このように、中間転写ベルト291を使用した画像形成装置においても、静電搬送ベルトを使用した画像形成装置と同様、本発明を適用した構成を採用することができる。
<実施例25>
図164〜図167を参照して、本発明の実施例25に係る電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と称する)について説明する。
実施例25に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例25の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例25の構成のうち実施例20と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
<画像形成装置の全体構成>
本発明の実施例25に係る画像形成装置の全体構成について、図164及び図165を参照して説明する。図164は、本発明の実施例25に係る画像形成装置全体の模式的断面図である。図165は、本発明の実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材213を引き出した状態を示す模式的断面図である。図166は、本発明の実施例25に係るプロセスカートリッジPの模式的断面図である。
本実施例に係る画像形成装置299は、水平方向に並べて設けられた4個の電子写真感光体ドラム201(以下「感光体ドラム201」と称す)を備えている。これらの感光体ドラム201は、不図示の駆動手段によって、図164中、時計回りに回転するように構成されている。
また、画像形成装置299には、電子写真画像形成プロセス手段として、感光体ドラム201の他にも、帯電手段202,スキャナユニット203,現像ユニット290y,290m,290c,290k、及び転写ベルト211などが設けられている。なお、「現像ユニット290y,290m,290c,290k(yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤を収容することを意味している)」については、以下、適宜、色別を示す添え字を省略して、「現像ユニット290」と称する。
ここで、帯電手段202は、感光体ドラム201の表面を均一に帯電する機能を備えている。スキャナユニット203は、画像情報に基づいてレーザビームを感光体ドラム20
1に照射して、感光体ドラム201の表面に静電潜像を形成する機能を備えている。現像ユニット204は、感光体ドラム201の表面に形成された静電潜像を、現像剤であるトナーを用いて現像する機能を備えている。静電転写手段としての転写ベルト211は、記録媒体としてのシート材Sを搬送し、かつ該シート材Sに対して感光体ドラム201上のトナー画像を転写する機能を備えている。なお、シート材Sの具体例としては、紙,OHPシート及び布を挙げることができる。
また、図166に示すように、画像形成装置299には、転写後の感光体ドラム201表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段206が設けられている。更に、画像形成装置299には、転写ベルト211上に付着した残留トナーを清掃するクリーニング手段207も設けられている。
感光体ドラム201は、例えばアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)が塗布されたものである。感光体ドラム201は、その両端部が不図示の支持部材によって回転自在に支持されている。そして、一方の端部に、駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けるため不図示のドラムカップリングが配置される。これにより、感光体ドラム201は、駆動モータの駆動力がドラムカップリングを介して伝達され、図164中時計回りに回転する。
本実施例に係る帯電手段202は、接触帯電方式のものを採用している。より具体的には、帯電手段202は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを感光体ドラム201の表面に当接させている。そして、このローラに帯電バイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム201の表面を一様に帯電させる。
スキャナユニット203は、感光体ドラム201の上側に配置されている。このスキャナユニット203は、画像信号に対応する画像光(レーザビーム)を、不図示のレーザダイオードから照射して、帯電済みの感光体ドラム201の表面を露光する。これにより、画像信号に応じた静電潜像が、感光体ドラム201の表面に形成される。
各現像ユニット290は、イエロー,マゼンタ,シアン及びブラック色のトナーをそれぞれ収納したトナー容器241y,241m,241c,241kを有している。なお、これらのトナー容器241y,241m,241c,241kは、現像ローラ240に供給するための現像剤(トナー)を収納する現像剤収納部である。
これらのトナー容器241y,241m,241c,241k内のトナーは、トナー供給ローラ243の回転によって現像ローラ240に向かうように流動する。そして、このトナー供給ローラ243と、現像ローラ240の外周に圧接された現像ブレード244によって、現像ローラ240の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。
そして、現像ローラ240に現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム201に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。なお、現像ローラ240は、感光体ドラム201に対向し、かつ接触するように配置されている。ここで現像ユニット290と感光体ユニット280とは、プロセスカートリッジP(Py,Pm,Pc,Pk)として一体化されている。プロセスカートリッジPは、ユーザの使用によりトナーが消費され寿命となった際には、プロセスカートリッジPごと交換することができるようになっている(いわゆるカートリッジ方式)。
図164に示すように、画像形成装置299には、感光体ドラム201に接する転写ベルト211が設けられている。そして、この転写ベルト211によって、シート材Sは転写位置まで搬送され、感光体ドラム201の表面に形成されたトナー画像が転写される。
転写ベルト211の内側には、各感光体ドラム201に対向する位置に、それぞれ転写ローラ212が設けられている。これらの転写ローラ212から正極性の電荷が転写ベルト211を介してシート材Sに印加される。これによりシート材Sに感光体ドラム201上のトナー画像が転写される。
画像形成プロセスについて簡単にまとめると次の通りである。画像形成動作が開始されると、感光体ドラム201は回転する。そして、帯電手段202が、感光体ドラム201の表面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット203は、画像信号に応じて、感光体ドラム201の表面に露光を行い、感光体ドラム201の表面上に静電潜像を形成する。そして、現像ローラ240によって、この静電潜像を現像する(トナーを付着させる)。
一方、カセット217に積載されたシート材Sは、ピックアップローラ218により1枚ずつカセット217から送り出される。そして、シート材Sは、給送部216により給送され、レジストローラ219により搬送タイミングを調整されて転写ベルト211によって搬送される状態となる。転写ベルト211によって搬送されるシート材Sには、各感光体ドラム201と転写ローラ212との間に形成される電界によって、各感光体ドラム201の表面に形成されたトナー画像が順次転写される。4色のトナー画像が転写されたシート材Sは定着部220に送られる。そして、定着部220によってカラー画像が定着されたシート材Sは、排出ローラ対223によって、排出部224から装置の外部に排出される。
<引き出し部材(支持部材)の概要>
プロセスカートリッジPを取り外し可能に支持して、装置本体の内側に位置する内側位置と、装置本体の外側に位置する外側位置との間を移動可能に構成された支持部材としての引き出し部材213について説明する。
ここで、本実施例において、「装置本体」とは、画像形成装置299を構成する各種部材(部品)のうち、少なくとも引き出し部材213及びこの引き出し部材213に固定または着脱自在に構成された部材(部品)を除くものを意味する。
図165に示すように、引き出し部材213は、装置本体に対して実質的に水平方向(矢印D1,D2方向)に直線的に移動(押し込み/引き出し)可能に設けられている。そして、引き出し部材213は、装置本体の内部に収納された位置(図164に示す位置)、または装置本体の外部に引き出された位置(図165に示す位置)に移動させることができる。
そして、引き出し部材213が引き出し位置にある状態で、プロセスカートリッジP(Py,Pm,Pc,Pk)は、実質的に重力方向(図165中矢印C方向)に、引き出し部材213に対して、ユーザによって装着される。このように装着されたプロセスカートリッジPは、その長手方向(現像ローラ240の軸線方向)が引き出し部材213の移動方向に直交する方向となるよう配置される。なお、4個のプロセスカートリッジPy,Pm,Pc,Pkは、引き出し部材213に対して引き出し部材213の移動方向に並べて配置される。
これらのプロセスカートリッジPは、引き出し部材213に装着された状態で、引き出し部材213と共に装置本体内に移動する。そして、引き出し部材213を装置本体の内部に移動させた状態で、ドア210が閉じられると、全てのプロセスカートリッジPが装置本体内の所定の位置に装着される。
このように、本実施例に係る画像形成装置299によれば、4個のプロセスカートリッ
ジPをまとめて装置本体内に装着させることができ、かつ4個のプロセスカートリッジPをまとめて装置本体の外部に引き出すことができる。従って、プロセスカートリッジを個別に装置本体内に装着する構成を採用したものに比べて、プロセスカートリッジPの交換時の作業性に優れている。
<プロセスカートリッジ>
次に、引き出し部材213に装着されるプロセスカートリッジPについて、図166、図173、図174を参照して説明する。図173は、本発明の実施例25に係るプロセスカートリッジの感光体カートリッジ280を示す斜視図である。図174は、本発明の実施例25に係るプロセスカートリッジPの現像カートリッジを示す斜視図である。
プロセスカートリッジPは、感光体カートリッジ280と現像カートリッジ290とから構成されている。そして、感光体カートリッジ280は、感光体ドラム201と、帯電手段202と、クリーニング手段206と、クリーニング手段206により除去されたトナーを収容する廃トナー容器230と、現像カートリッジ290を位置決めする支持部230e、230kと、から構成されている。また、現像カートリッジ290は、現像ローラ240と、トナー供給ローラ243と、現像ブレード244と、画像形成に使用されるトナーを収容するトナー容器241と、から構成されている。
トナー容器241内のトナーは、トナー供給ローラ243の回転によって現像ローラ240に向かうように流動する。
そして、このトナー供給ローラ243と、現像ローラ240の外周に圧接された現像ブレード244によって、現像ローラ240の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。そして、現像ローラ240に装置本体から現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム201に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。感光体ドラム201上に現像されたトナー画像がシート材Sに転写された後、感光体ドラム201表面に残ったトナーは、クリーニング手段206によって除去され、廃トナー容器230内に収容される。
ここで、トナー容器241内のトナーが消費された場合には、ユーザはプロセスカートリッジPもしくは現像カートリッジ290を交換することによって再度印刷を行うことができる。
<引き出し部材の装置本体内への装着>
引き出し部材213の装置本体内への装着動作に関し、図164、図168〜図171を参照して説明する。
図168に示すように、引き出し部材213は被ガイド部213a,213b,213c,213dが、装置本体側のガイド部214R,214Lに沿うように、矢印D2方向に装着される。
また、引き出しユニットU1の装着動作中は、感光体ドラム201と現像ローラ240の表面も、お互い離隔した状態を維持している。つまり両者の間には隙間が形成されている。従って、プロセスカートリッジPを装着した引き出し部材213を装置本体内に装着する際に、装着時の衝撃等で、感光体ドラム201の表面と、現像ローラ240の表面とが当接し、傷が付くことを抑制できる。
図165に示すように、装置本体側に設けられた押圧部材265が不図示の駆動源により駆動され、矢印C方向に移動する。そして、これら押圧部材265が、プロセスカートリッジPに当接し、力を付与する。これにより、プロセスカートリッジPの被ガイド部230d(図170参照)が、引き出し部材213に設けられた位置決め部213h1(図
169参照)に当接する。また、被ガイド部230a(図171参照)が、位置決め部213j1(図168参照)に当接する。更に、被ガイド部230e,230b(図170参照)が、ガイド部213L,213k(図171参照)に嵌まり、プロセスカートリッジPは引き出し部材213内で位置決めされる。
以上のように、押圧部材265の作用により、プロセスカートリッジPは装置本体内で位置決めされる。
<感光体カートリッジ>
本発明の実施例25に係る感光体カートリッジ280について、図170、図173を参照して説明する。図173は、本発明の実施例25に係る感光体カートリッジ280の斜視図である。
本実施例に係る感光体カートリッジ280は、感光体ドラム201と、帯電手段202と、クリーニング手段(不図示)と、クリーニング手段により除去されたトナーを収容する廃トナー容器230とから構成される。なお、本実施例に係る画像形成装置においては、それぞれ感光体ドラム201上に現像されるトナーの色が異なるように配置された4個の感光体カートリッジ280が備えられる。そこで、明細書の説明に用いる符号、及び図中に付した符号については、適宜、単に「280」とする場合と、それぞれ区別するために「280y,280m,280c,280k」とする場合に分けている。後者の場合において、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤(トナー)が現像されることを意味している。
ここで感光体カートリッジ280の一方の側面には被ガイド部230bが設けられている。そして、感光体カートリッジ280の一方の側面における被ガイド部230bの下方には被ガイド部230aが設けられている。また、感光体カートリッジ280の他方の側面における被ガイド部230bの長手方向反対側にも、円筒状の突起が突出するように構成された被ガイド部230e(図172)が設けられている。また、感光体カートリッジ280の他方の側面における被ガイド部230eの下方にも被ガイド部230dが設けられている。これらの被ガイド部230a、230b、230d、230eは、感光体カートリッジ280を、引き出し部材213内に装着し、引き出し部材213内に位置決めするための機能を有している。
また、感光体カートリッジ280の廃トナー容器230の一方の側面にはガイド部230cが設けられている。そして、廃トナー容器230の他方の側面における、このガイド部230cの長手方向反対側にもガイド部230fが設けられている。
<現像カートリッジ>
本発明の実施例25に係る現像ユニットである現像カートリッジについて、図174を参照して説明する。図174は、本発明の実施例25に係る現像カートリッジの斜視図である。
実施例25に係る現像カートリッジ290は、現像ローラ240と、トナー供給ローラ(不図示)と、現像ブレード(不図示)と、画像形成に使用される現像剤であるトナーを収容するトナー容器241とから構成される。なお、実施例25に係る画像形成装置においては、それぞれ収容するトナーの色が異なる4個の現像カートリッジ290が備えられる。
そこで、明細書の説明に用いる符号、及び図中に付した符号については、適宜、単に「290」とする場合と、それぞれ区別するために「290y,290m,290c,290k」とする場合に分けている。後者の場合において、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックの各現像剤(トナー)を収容することを意味している。
ここで現像カートリッジ290の一方の側面には被位置決め部291aが設けられている。そして、現像カートリッジ290の他方の側面における、この被位置決め部291aの長手方向反対側にも、円筒状の突起が突出するように構成された被位置決め部291bが設けられている。また、被位置決め部291aの上方には付勢部材209が備えられており、被位置決め部291bの上方にも押圧部材209が備えられている。
<感光体カートリッジへの現像カートリッジの装着>
感光体カートリッジ280(280y、280m、280c、280k)への現像カートリッジ290(290y、290m、290c、290k)の装着について、図165、図173〜図175を参照して説明する。
実施例25においては、現像カートリッジ290は、感光体カートリッジ280に装着される。
現像カートリッジ290の装着を行う場合、ユーザはまず、感光体カートリッジ280に設けられた被ガイド部230c,230fに現像カートリッジ290の被位置決め部291a,291bが沿うように装着する。
次にユーザは、現像カートリッジ290の被位置決め部291a,291bが、感光体カートリッジ280に設けられた位置決め部230e,230kの位置に一致するように、現像カートリッジ290押し込み装着する。
ここで、被位置決め部291a,291bは、位置決め部230e,230kに対して移動可能(回転可能)な構成となっているため、現像ユニット290は感光体ユニット280に対して移動することができる。つまり、現像ローラ240は、感光体ドラム201に対して位置決め部230e,230kを中心に揺動可能な構成となっている。
感光体ユニット280と現像ユニット290の間には、図166に示すように、付勢部材としてのバネ209が設けられている。このバネ209は、現像ローラ240を感光体ドラム201に対して所定の圧力で押圧している。現像ユニット290が感光体ユニット280に対して、現像ローラ240が感光体ドラム201から離れるように移動する際には、このバネ209の付勢力に抗して移動することとなる。
更に、感光体カートリッジ280は、感光体ユニット208の側面側の上部において画像形成装置本体の押圧部材265より力を受けることで、引き出し部材213内において位置決めされるように構成されている。
このように、感光体カートリッジ280は、現像カートリッジ290の位置決めと揺動中心を有している。
<引き出し部材(支持部材)の詳細>
本発明の実施例25に係る引き出し部材213について、図170及び図171を参照して説明する。図170及び図171は、本発明の実施例25に係る画像形成装置における引き出し部材の斜視図である。なお、図170と図171はそれぞれ異なる方向から見た斜視図を示している。
ここで、図168に示すように、引き出し部材213には、後述する感光体カートリッジ280を装着するための装着部213fが一列に設けられている。各装着部213fの間には、仕切り板213gが設けられており、感光体カートリッジ280を装着する際の目安になっている。各装着部213fの下部には、それぞれ開口部213eが設けられている。これらの開口部213eを通して、感光体カートリッジ280に設けられた感光体ドラム201は、転写ベルト211に対して接触することができる。
各装着部213fの一端側と他端側には、それぞれ感光体カートリッジ280を引き出し部材213内に装着するためのガイド部213h,213p,213j,213kが設けられている。そして、ガイド部213h,213jの下方には、感光体カートリッジ280を引き出し部材213に対して位置決めするための位置決め部213h1,213j1が設けられている。
<引き出し部材へのプロセスカートリッジの装着>
引き出し部材213に対する、現像カートリッジ290(290y、290m、290c、290k)及び感光体カートリッジ280(280y、280m、280c、280k)を一体にしたプロセスカートリッジPの装着について、図168、図169、図171、図172を参照して説明する。
プロセスカートリッジPの装着を行う場合、ユーザは、まず、感光体カートリッジ280の両端部に設けられた被ガイド部230a,230dを引き出し部材213のガイド部213h,213jに沿うように装着する。次に、ユーザは、被ガイド部230b,231eを、ガイド部213p,213kに沿うように装着する。これにより、プロセスカートリッジPは、引き出し部材213内に装着される。
<引き出し部材に感光体カートリッジを装着し、感光体カートリッジに現像カートリッジを装着>
実施例25のプロセスカートリッジPは、感光体カートリッジ280、現像カートリッジ290に分離できる。そのため、感光体カートリッジ280を引き出し部材213に装着した状態で、現像カートリッジ290を感光体カートリッジ280に対して脱着可能である。手順としては、<引き出し部材へのプロセスカートリッジの装着>項に記載したのと同様の方法で感光体カートリッジ280のみを引き出し部材213に装着する(図176)。その後、<感光体カートリッジへの現像カートリッジの装着>項に記載したのと同様の方法で感光体カートリッジ280に現像カートリッジ290を装着(図177)する。
このように分離して取り付けることで、感光体カートリッジとプロセスカートリッジを一体で持つ必要が無くなり操作性が向上する。
ここで、これまでの実施例は、静電搬送ベルトを使用する画像形成装置に対して本発明を適用した場合について、説明を行ったが、図178に示したような中間転写ベルト291を使用した画像形成装置に対しても、本発明は適用可能である。
図178は、中間転写ベルトを使用した画像形成装置の本体前トビラを開けて引き出し部材を移動させた状態において、引き出し部材に感光体カートリッジを装着し、その後で現像カートリッジを装着する際の図である。図178に示す画像形成装置は、中間転写ベルト291上に重畳して1次転写されたトナー像が、二次転写部材222により記録材に2次転写される構成である。
このように、中間転写ベルトを使用した画像形成装置においても、静電搬送ベルトを使用する画像形成装置と同様、本発明を適用した構成を採用することができる。
<実施例26>
図179〜図190を参照して、本発明の実施例26に係る電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と称する)について説明する。
実施例26に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例26の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、以下の説明においては、電子写真感光体ドラムの回転軸線方向を長手方向とする。また、長手方向において、画像形成装置本体から電子写真感光ドラムが駆動力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
図179および図180を用いて、実施例26に係る画像形成装置の全体構成および画像形成プロセスについて説明する。
図180は、実施例26に係る画像形成装置の画像形成装置本体(以下、装置本体Aと記載する)及びプロセスカートリッジ(以下、カートリッジBと記載する)及びトナーカートリッジFの断面図である。
図179は、カートリッジBとトナーカートリッジFの断面図である。
ここで、装置本体Aとは、画像形成装置の構成のうちカートリッジBとトナーカートリッジFを除いた部分である。
<電子写真画像形成装置全体構成>
図180に示す画像形成装置は、カートリッジB及びトナーカートリッジFを装置本体Aに着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。カートリッジBが装置本体Aに装着されることで、装置本体Aに設けられた露光装置3(レーザスキャナユニット)により、カートリッジBの電子写真感光体ドラム62に潜像を形成することが可能な配置が形成される。また、カートリッジBの下側には、画像形成対象となる記録媒体P(以下、シート材Pと記載する)を収納したシートトレイ4が配置されている。
更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。なお、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
<画像形成プロセス>
プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、ドラム62と記載する)は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。バイアス電圧が印加された帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する。露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。そのレーザ光LはカートリッジBのクリーニング枠体71に設けられたレーザ開口71hを通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図179に示すように、現像装置としての現像ユニット20において、トナー室29内のトナーTは、第1搬送部材43、第2搬送部材44、第3搬送部材50の回転によって撹拌、搬送され、トナー供給室28に送り出される。トナーTは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。トナーTは、現像ブレード42によって、摩擦帯電されつつ現像ローラ32周面上での層厚が規制される。そのトナーTは、静電潜像に応じてドラム62へ現像され、トナー像として可視像化される。
また、図180に示すように、レーザ光Lの出力タイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5cによって、装置本体Aの下部に収納されたシート材Pがシートトレイ4から送り出される。そして、そのシート材Pが転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置(転写ニップ部)へ搬送される。この転写位置において、トナー像はドラム62からシート材Pに転写される。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って
定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
一方、図179に示すように、転写後のドラム62は、クリーニングブレード77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたトナーはクリーニングユニット60の廃トナー室71bに貯蔵される。
上記において、帯電ローラ66、現像ローラ32、転写ローラ7、クリーニングブレード77がドラム62に作用するプロセス手段である。
<カートリッジ着脱>
装置本体Aに対するカートリッジB及びトナーカートリッジFの着脱について、図182、図183、図184を用いて説明する。
図182は、カートリッジB及びトナーカートリッジFを着脱するために開閉扉13を開いた装置本体Aの斜視図である。図183は、装置本体Aの開閉扉13を開き、トレイ18を引き出した状態のカートリッジBにトナーカートリッジFを装着する際の斜視図である。図184は、開閉扉13を開きトレイ18を引き出した状態で、カートリッジB及びトナーカートリッジFを着脱している際の斜視図である。
装置本体Aには開閉扉13が回動可能に取り付けられており、この開閉扉13を開くとカートリッジ挿入口17が外部に露出する(図182)。そして、カートリッジ挿入口17を介して、カートリッジB及びトナーカートリッジFを装置本体A内部に対し出し入れするためのトレイ18が備えられている。トレイ18は、装置本体A内部から所定の位置まで引き出すと、カートリッジB及びトナーカートリッジFの着脱が可能である(図183、図184)。カートリッジB及びトナーカートリッジFはトレイ18に載せられた状態で図中矢印C方向にガイドレール(不図示)に沿って装置本体A内に装着される。
カートリッジB及びトナーカートリッジFは、トレイ18に対して、着脱方向Eに沿って着脱可能である。
図184では、カートリッジBにトナーカートリッジFを結合した状態で着脱を説明しているが、図183に示すように、カートリッジBのみをトレイ18に装着し、その状態で、トナーカートリッジFをカートリッジBに装着することも可能である。また、トレイ18に装着されたカートリッジB及びトナーカートリッジFにおいて、トナーカートリッジFのみカートリッジBから取り外すことも可能である。
また、装置本体Aには、カートリッジBに設けられた第1カップリング70および第2カップリング21(図185)に駆動を伝達するための第1駆動軸14および第2駆動軸19が設けられている。第1駆動軸14および第2駆動軸19は、装置本体Aのモータ(不図示)により駆動される。これにより、第1カップリング70と連結しているドラム62が、装置本体Aから駆動力を受けて回転する。また、第2カップリング21から駆動を伝達されて現像ローラ32が回転する。さらに、帯電ローラ66、現像ローラ32は、装置本体Aの給電部(不図示)より給電される。
<カートリッジ支持>
ここでは、トナーカートリッジFはカートリッジBに位置決めされているため、カートリッジBの装置本体Aに対する支持のみの説明をする。
図183に示すように、装置本体Aには、カートリッジBを支持するための駆動側板15と非駆動側板16が設けられている。図185、図186に示すように、駆動側板15には、駆動側第1支持部15a、駆動側第2支持部15b及びカートリッジBの回転支持
部15cが設けられ、非駆動側板16には、非駆動側第1支持部16a、非駆動側第2支持部16b及び回転支持部16cが設けられている。
一方、カートリッジBの被支持部として、ドラム軸受73の被支持部73b、被支持部73d、クリーニング枠体71の駆動側ボス71a、非駆動側突部71fと非駆動側ボス71gがそれぞれ設けられている。そして、被支持部73bが駆動側第1支持部15a、被支持部73dが駆動側第2支持部15bにより支持され、駆動側ボス71aが回転支持部15cにより支持される。また、非駆動側突部71fが非駆動側第1支持部16aと非駆動側第2支持部16bにより支持され、非駆動側ボス71gが回転支持部16cにより支持されることで、カートリッジBは装置本体A内で位置決めされる。
<カートリッジ全体の構成>
次にカートリッジBの全体構成について図179、図181、図187、図188、図189、図190を用いて説明する。図179はカートリッジB及びトナーカートリッジFの断面図、図187、図188、図189、図190は、カートリッジBの構成を説明する斜視図である。図188及び図190は、図187及び図189の点線部内の箇所を、視線の角度を変えて拡大した部分拡大図である。なお実施例26においては、各部品を結合する際のビスに関しては省略して説明する。
カートリッジBは、クリーニングユニット60と、現像ユニット20を有する。なお、一般には、プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、これに作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、を一体的にカートリッジ化して、画像形成装置の本体に対して着脱可能としたものである。
図179に示すように、クリーニングユニット60は、ドラム62と、帯電ローラ66と、クリーニング部材77と、これらを支持するクリーニング枠体71と、クリーニング枠体71に溶着等で固定された蓋部材72を有する。クリーニングユニット60において、帯電ローラ66、クリーニング部材77は、それぞれドラム62の外周面に接触して配置される。
クリーニング部材77は、弾性材料としてのゴムで形成されたブレード状の弾性部材であるゴムブレード77aと、ゴムブレードを支持する支持部材77bと、を有する。ゴムブレード77aは、ドラム62の回転方向に対してカウンター方向にドラム62に当接している。即ち、ゴムブレード77aは、その先端部がドラム62の回転方向Rの上流側を向くようにドラム62に当接している。
図181は、カートリッジBの構成を説明する模式図であり、(b)がカートリッジBの側面図、(a)は(b)のXX断面図である。図179、図181に示すように、クリーニング部材77によってドラム62の表面から除去された廃トナーは、廃トナー搬送部材としての第1スクリュー86、第2スクリュー87、第3スクリュー88によって搬送され、クリーニング枠体71と蓋部材72によって形成された廃トナー室71bに溜められる。また、第1スクリュー86は(不図示の)ギアによって、図185中に示すカップリング21から駆動を伝達されて回転する。そして、第2スクリュー87は第1スクリュー86から、第3スクリュー88は第2スクリュー87からそれぞれ駆動力を受けて回転する。第1スクリュー86はドラム62の近傍に、第2スクリュー87はクリーニング枠体71の長手方向端部に、第3スクリュー88は廃トナー室71bに、それぞれ配置されている。ここで、第1スクリュー86、第3スクリュー88の回転軸線はドラム62の回転軸線と平行であり第2スクリュー87の回転軸線はドラム62の回転軸線と直交している。
また、図179に示すように、クリーニング枠体71から廃トナーが漏れることを防止するためのスクイシート65が、ドラム62に当接するようにクリーニング枠体71の縁部に設けられている。
ドラム62は、駆動源である本体駆動モータ(不図示)から駆動力を受けることにより、画像形成動作に応じて、図中矢印R方向に回転駆動される。
帯電ローラ66は、クリーニング枠体71の長手方向(ドラム62の回転軸線方向と略平行)の両端部において、帯電ローラ軸受67を介し、クリーニングユニット60に回転可能に取り付けられている。帯電ローラ66は、帯電ローラ軸受67が付勢部材68によりドラム62に向けて加圧されることでドラム62に圧接されている。帯電ローラ66は、ドラム62の回転に従動回転する。
図179に示すように、現像ユニット20は、現像ローラ32と、現像ローラ32を支持する現像容器23と、現像ブレード42等を有する。現像ローラ32内にはマグネットローラ34が設けられている。また現像ユニット20には、現像ローラ32上のトナー層を規制するための現像ブレード42が配置されている。図188、図190に示すように、現像ローラ32には間隔保持部材38が現像ローラ32の両端部に取り付けられており、間隔保持部材38とドラム62が当接することで、現像ローラ32はドラム62と微少隙間をもって保持される。また、図179に示すように、現像ユニット20からトナーが漏れることを防止するための吹き出し防止シート33が、現像ローラ32に当接するように底部材22の縁部に設けられている。更に、現像容器23と底部材22によって形成されたトナー室29には、第1搬送部材43、第2搬送部材44、第3搬送部材50が設けられている。第1搬送部材43、第2搬送部材44、第3搬送部材50は、トナー室29に収容されたトナーを撹拌すると共に、トナー供給室28へトナーを搬送する。
図187、図189に示すように、カートリッジBはクリーニングユニット60と現像ユニット20を合体して構成される。クリーニングユニット60には、クリーニング枠体71、蓋部材72、ドラム62、ドラム62を回転支持するためのドラム軸受73及びドラム軸78が設けられている。図190に示すように、駆動側においては、ドラム62は、駆動側に設けられた駆動側ドラムフランジ63がドラム軸受73の穴部73aにより回転可能に支持される。一方、図188に示すように、非駆動側は、クリーニング枠体71に設けられた孔部71cに圧入されたドラム軸78が、非駆動側ドラムフランジ64の穴部(不図示)を回転可能に支持する構成となっている。
図179、図187、図189に示すように、現像ユニット20は、底部材22、現像容器23、駆動側現像サイド部材26、現像ブレード42、現像ローラ32等からなる。また現像ローラ32は、両端に設けられた軸受部材27、37により回転可能に現像容器23に取り付けられている。
そして、図188、図190に示すように、クリーニングユニット60と現像ユニット20を結合ピン69で互いに回動可能に結合することによってカートリッジBを構成する。
具体的には、現像ユニット20の長手方向両端部には、現像容器23に現像第1支持孔23a、現像第2支持孔23bが設けられている。また、クリーニングユニット60の長手方向両端部には、クリーニング枠体71に第1吊り孔71i、第2吊り孔71jが設けられている。第1吊り孔71i、第2吊り孔71jに圧入固定された結合ピン69と現像第1支持孔23a、現像第2支持孔23bが嵌合することにより、クリーニングユニット60と現像ユニット20は互いに回動可能に連結される。
また、駆動側付勢部材46Rは、第1孔部46Raがドラム軸受73のボス73cに掛けられ、第2孔部46Rbが駆動側現像サイド部材26のボス26aに掛けられている。
また非駆動側付勢部材46Fは、第1穴部46Faがクリーニング枠体71のボス71kに掛けられ、第2穴部46Fbが軸受部材37のボス37aに掛けられている。
本実施例においては駆動側付勢部材46R、非駆動側付勢部材46Fは引っ張りバネで形成されており、このバネの付勢力により現像ユニット20をクリーニングユニット60に押し付けるように付勢することで現像ローラ32をドラム62の方向へ確実に押し付けるよう構成されている。そして、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材38によって、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって保持される。
<補給構成>
図179、図183を用いて、トナーカートリッジFからカートリッジBへのトナー補給の詳細を説明する。図179に示すように、トナーカートリッジFは、主に、トナー収容容器91と、トナー排出口90と、トナー搬送部材92とで構成され、トナー収容容器91内にトナーTが収容されている。
図183に示すように、カートリッジBにはトナーカートリッジ支持部(駆動側)23c、トナーカートリッジ支持部(非駆動側)23d、トナーカートリッジ回転止め部(駆動側)23e、トナーカートリッジ回転止め部(非駆動側)23fが設けられている。また、トナー補給口シャッタ31が現像容器23に対して回転可能(図179の矢印方向)に支持されている。
トナーカートリッジFの位置決めボス(駆動側)91aと位置決めボス(非駆動側)(不図示)は、各々、トナーカートリッジ支持部(駆動側)23c、トナーカートリッジ支持部(非駆動側)23dと係合する。また、回転止めボス(駆動側)91c、回転止めボス(非駆動側)(不図示)は、各々、トナーカートリッジ回転止め部(駆動側)23e、トナーカートリッジ回転止め部(非駆動側)23fに接することで、カートリッジBに対して、トナーカートリッジFの位置が決まる。
図179に示すように、トナー排出口90は、トナー補給口30に挿入されており、トナー補給口シャッタ31を開いた状態で、保持される。トナーTは、トナー搬送部材92によって、トナー排出口90の方へ移動される。トナー搬送部材92は、本体搬送部材駆動部(不図示)とトナーカートリッジFの搬送部材駆動部(不図示)が係合することで回転可能となる。すなわち、トナー搬送部材92は、装置本体Aから回転駆動力を受けて回転する。トナー排出口90は、あらかじめトナーシール(不図示)にて封止されていて、ユーザが使用する際に引いてもよいし、トナー搬送部材92の回転によって自動引きされてもよい。
実施例26に記載されている構成部品の機能、材質、形状その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例27>
図191を参照して、本発明の実施例19の形態について説明する。
実施例27に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例27の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例27の構成のうち実施例26と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。すなわち、ここでは実施例27において、前述した実施例26と異なる部分について詳細に説明する。特に改めて記載しない限りは、実施例27における材質、形状などは前述の実施例26と同様である。そのような部分については、
実施例26と同一の番号を付与し、詳細な説明は省略する。
図191を用いて実施例27のクリーナレスシステムについて説明する。
実施例27では、転写されずに感光ドラム62上に残留した残留トナーを感光ドラム62の表面から除去するクリーニング部材を設けない、いわゆるクリーナレスシステムの例を示している。
感光体ドラム62は、図191に示すように、矢印R方向に回転駆動されている。転写工程後に感光ドラム62の表面に残った残留トナーは、感光体ドラム62の回転方向Rから見て、帯電ローラ66と感光ドラム62との当接部である帯電ニップ部の上流側の空隙部である上流空隙部における放電によって感光ドラム62と同様に負極性に帯電される。負極性に帯電した残留トナーは、帯電ニップ部において電位差の関係で帯電ローラ66には付着せず通過することになる。
帯電ニップ部を通過した残留トナーは、レーザ照射位置に到達する。残留トナーは光学手段のレーザ光Lを遮蔽するほど多くないため、感光ドラム62上の静電潜像を作像する工程に影響しない。レーザ照射位置を通過した残留トナーで、且つ、非露光部(レーザ照射を受けていない感光ドラム62の表面)の残留トナーは、現像ローラ32と感光ドラム62の当接部である現像ニップ部において、静電力によって現像ローラ32に回収される。一方、露光部(レーザ照射を受けた感光ドラム62の表面)の残留トナーは、静電力的には回収されずにそのまま感光ドラム62上に存在し続ける。しかし一部の残留トナーは、現像ローラ32と感光ドラム62の周速差による物理的な力で回収されることもある。
このようにシート材Pに転写されずに感光体ドラム62上に残った残留トナーは、概ね現像容器23に回収される。現像容器23に回収された残留トナーは、現像容器23内に残っているトナーTと混合され使用される。この場合、図191に示すように、トナーカートリッジFの容量を大きくすることが可能となる(残留トナーをためる廃トナー室71bが不要となるため、トナーカートリッジFの容量を、図191において左方向に大きくすることができる)。
<実施例28>
[電子写真画像形成装置]
図192〜図198を参照して、本発明の実施例28に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)について説明する。
実施例28に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例28の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
図192を用いて、本発明の実施例28に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図192は、実施例28の画像形成装置100の概略断面図である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。
本実施例では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
実施例28に係る画像形成装置100は、4個の像担持体としての電子写真感光体(以下、感光体ドラム)1(1Y、1M、1C、1K)を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向に回転する。感光体ドラム1の周囲には帯電ローラ2(図193参照)及びスキ
ャナユニット(露光装置)3が配置されている。
ここで、帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット3は、画像情報に基づきレーザを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。また、感光体ドラム1の周囲には、現像装置(以下、現像ユニット)4(4Y、4M、4C、4K)及びクリーニング手段としてのクリーニングブレード6(6Y、6M、6C、6K)(図193参照)が配置されている。
更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
また、実施例28では、現像ユニット4は、現像剤として非磁性一成分現像剤、即ち、トナーT(TY、TM、TC、TK)を用いる。実施例28では、現像ユニット4は、現像剤担持体としての現像ローラ17(図193参照)を感光体ドラム1に対して接触させて接触現像を行うものである。
実施例28では、感光体ドラム1と、帯電ローラ2と、クリーニングブレード6と、感光体ドラム1上に残留している転写残トナー(廃トナー)を収容する除去現像剤収容部(以下廃トナー収容部と称す)14a(14aY、14aM、14aC、14aK)を有するクリーニング枠体14(14Y、14M、14C、14K)(図193参照)と、により感光体ユニット13が形成されている。
図193は、図192に記載のプロセスカートリッジ7において、ユニット間の連結構成を説明するための概略断面図である。実施例28では、、感光体ユニット13に対し、揺動可能に連結された現像ユニット4を有するカートリッジ80に対し、トナーカートリッジ70が連結される事で、プロセスカートリッジ7を形成している。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置100に設けられた不図示の装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100に着脱可能となっている。
図192に示すように、実施例28では、各色用のプロセスカートリッジ7は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(TY)、マゼンタ(TM)、シアン(TC)、ブラック(TK)の各色のトナーT(TY、TM、TC、TK)が収納されている。
中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向に回転する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材(駆動ローラ26、二次転写対向ローラ27、従動ローラ28)に掛け渡されている。
中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8(8Y、8M、8C、8K)が並設されている。また、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ27に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。
[画像形成プロセス]
画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザ光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電潜像が形成される。次いで、感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像ユニット4によってトナー像として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部S
Y、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト5の移動と同期して記録材12が二次転写部へと搬送される。そして、記録材12を介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、中間転写ベルト5上の4色トナー像は、一括して記録材12上に二次転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。
一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニングブレード6によって除去される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって除去される。除去された転写残トナー(廃トナー)は、画像形成装置100の廃トナーボックス(不図示)に排出される。
画像形成装置100は、所望の単独又はいくつか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
[プロセスカートリッジ]
実施例28の画像形成装置100に装着されるプロセスカートリッジ7の全体構成について、図193を用いて説明する。
現像ユニット4は、現像ユニット4内の各種要素を支持する現像容器18を有する。現像ユニット4には、感光体ドラム1と接触して図193に示す矢印D方向(反時計方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ17が設けられている。現像ローラ17は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部において、軸受を介して回転可能に現像容器18に支持されている。
また、現像ユニット4は、現像ローラ17が配設された現像室18aと、トナーカートリッジ70と連通する開口19を有する。実施例28では、現像室18aはトナーカートリッジ70の上方に位置する。現像室18aには、現像ローラ17に接触して矢印E方向に回転する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ20と、現像ローラ17のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード21と、が配置されている。また、現像ユニット4には、トナーカートリッジ70が連結されるまで、開口19を封止するためのシャッタ30が配設されている。
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、軸受部材(不図示)を介して感光体ドラム1が図193に示す矢印A方向に回転可能に取り付けられている。また、クリーニング枠体14には、帯電ローラ軸受(不図示)が、帯電ローラ2の回転中心と感光体ドラム1の回転中心とを通る線に沿って、取り付けられている。ここで、帯電ローラ軸受は、図193に示す矢印C方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ2は、帯電ローラ軸受に回転可能に取り付けられている。そして、帯電ローラ軸受は、付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ16により感光体ドラム1に向かって付勢される。
また、クリーニングブレード6は、一次転写後に感光体ドラム1の表面に残った転写残トナー(廃トナー)を除去するための弾性部材6aと、弾性部材を支持するための支持部材6bとが一体に形成されている。クリーニングブレード6によって感光体ドラム1の表面から除去された廃トナーは、クリーニングブレード6とクリーニング枠体14により形成される空間を重力方向に落下し、廃トナー収容部14a内に収容される。
現像ユニット4と感光体ユニット13は、結合ピン69で互いに回動可能に結合されることによってカートリッジ80を構成する。これにより、感光体ユニット13と現像ユニット4は互いに回動可能に連結される。
トナーカートリッジ70は、トナーTを収納するトナー収納室40と、トナーTをカートリッジ80に供給するための開口41と、が形成されている。また、トナーカートリッジ70には、カートリッジ80と連結されるまで開口41を封止するためのシャッタ43が配設されている。
トナー収納室40には、トナーTを撹拌するとともに、開口41を介して、カートリッジ80の現像室18aへトナーを搬送するための現像剤搬送手段42(以下、トナー搬送手段42)が設けられている。トナー搬送手段42は、現像ローラ17の回転軸方向に平行な回転軸42aと、一端が回転軸42aに取り付けられ、トナーを撹拌搬送する現像剤搬送シート部材42b(以下、撹拌シート42b)と、を有する。
[トナーカートリッジ70の連結]
カートリッジ80とトナーカートリッジ70の連結方法について、図194〜図196を用いて説明する。図194は、カートリッジ80及びトナーカートリッジ70を着脱するために開閉扉90を開いた画像形成装置100の斜視図である。図195は、カートリッジ80が画像形成装置100に装着された後、トナーカートリッジ70を画像形成装置100に挿入する際の斜視図である。図196は、カートリッジ80及びトナーカートリッジ70の外観斜視図である。
カートリッジ80を画像形成装置100に装着する手順として、まず、図194に示す軸受部材38に形成された凸部38aを、画像形成装置100に設けられた上ガイド部91bに合わせ、クリーニング枠体14の下面14dを画像形成装置100に設けられた下ガイド部92に合わせる。その後、カートリッジ80を矢印F方向に押し込む。画像形成装置100に設けられた下ガイド部92は、扉90が閉められる動作と連動し、矢印G方向に上昇する。クリーニング枠体14が下ガイド92によって、矢印G方向に押圧されると、軸受部材39が画像形成装置の上ガイドに形成されたV字溝91aに突き当たる。同時に、カートリッジ挿入方向Fの下流側において、軸受部材38が上ガイドに形成されたV字溝(不図示)に突き当たる。これにより、カートリッジ80は画像形成装置に位置決めされる。
トナーカートリッジ70を画像形成装置100に装着させるには、図195に示すトナーカートリッジ70の下面40aを、画像形成装置100に設けられたトナーカートリッジ下ガイド部93に合わせる。その後、トナーカートリッジ70を矢印F方向に押し込む。画像形成装置100に設けられたトナーカートリッジ下ガイド部93は、扉90が閉められる動作と連動し、矢印G方向に上昇した後、矢印H方向に下降する。
図196に示すように、トナーカートリッジ70の長手方向両端部には、ラッチ機構が設けられた係合部材44(44L、44R(不図示))が取り付けられている。また、カートリッジ80には、トナーカートリッジ70に設けられたラッチ機構と係合するための係合部材31(31L、31R(不図示))が取り付けられている。
ここで、ラッチ機構について図197を用いて説明する。図197は、トナーカートリッジ70に設けられた係合部材44と、カートリッジ80に設けられた係合部材31の概略断面図である。
係合部材44には、略W型の溝が形成されている。当該溝は、長手方向(紙面垂直方向)に凹んだ溝形状であり、可動部材32の先端32aは長手方向に凸形状となっている。
係合部材31には、先端が係合部材44の溝に嵌る可動部材32が配設されている。
トナーカートリッジ70が矢印G方向に上昇することにより、係合部材44が矢印G方向に上昇していくと、可動部材32の先端32aは、略W型の溝44a部を通る。その後、トナーカートリッジ70が矢印H方向の下降することにより、係合部材44が矢印H方向に下降すると、可動部材32の先端32aは、略W型の溝44bを通り、溝44cで保持される。ここでの係合部材44の矢印G及びHの動きは、前述した扉90を閉めた際、それと連動して動く下ガイド部93の動きによるトナーカートリッジ70のカートリッジ80に対する相対移動により生じる動きである。つまり、トナーカートリッジ70は、カートリッジ80に設けられた可動部32の先端32aが、トナーカートリッジの係合部材44内に形成された略W型の溝内で保持されることで連結される。扉90が完全に閉められ、下ガイド部材93が完全に下降すると、下ガイド部93はトナーカートリッジ70の下面40aとは接触しない。これにより、トナーカートリッジ70はカートリッジ80の現像ユニット4に吊り下げられた状態で固定される。
同じく図197を用いて、トナーカートリッジ70の着脱について説明する。前述した一連の動作とは逆の流れで、扉90を開ける動作の中で、下ガイド部93は矢印G方向に上昇する。下ガイド部93が上昇し、トナーカートリッジ70の下面40aが支えられると、係合部材44も矢印G方向に上昇する。係合部材44が上昇すると、可動部材32の先端32aは、図197に示す略W型の溝44dを通る。その後、下ガイド部材93と連動し、係合部材44が下降すると、可動部材32の先端32aは、略W型の溝44eを通り、可動部材32は係合部材44から離れる。これにより、扉90を開ききると、トナーカートリッジ70を引き出すことが可能になる。
[補給構成]
図198を用いて、トナーカートリッジ70からカートリッジ80へのトナー補給について述べる。図198は、トナーカートリッジ70がカートリッジ80に対し、上昇して行く過程で、連結される前の状態を示した斜視図である。
トナーカートリッジ70の外観面のうち開口41が形成された面40bには、開口41を囲むようにして弾性部材で形成されたシール部材45が取り付けられている。図198に示すように、シール部材45は、カートリッジ80の開口部19が形成された面18cに押圧される。その後、トナーカートリッジ70に設けられたシャッタ43、及びカートリッジ80に設けられたシャッタ30は、画像形成装置100の扉90の開閉と連動する様に設けられた回転部材(不図示)によって、図193に示す位置に回動する。これにより、トナーカートリッジ70の開口41とカートリッジ80の開口19が連通する。
<実施例29>
図199〜図201を参照して、本発明の実施例29に係る現像装置について説明する。
実施例29に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例29の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、ここで説明しない、実施例29に係る現像装置の基本的な装置構成、当該現像装置が用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該現像装置の動作等については、他の実施例と同様である。
図199、図200に、実施例29の現像装置の構成を示す。
図199には実施例29による現像装置の構成を図示する。図199(a)は、供給ローラ220長手方向一端側の分解斜視図である。図199(b)は、供給ローラ220長手方向他端側の分解斜視図である。実施例29の現像装置によれば、現像容器200には、現像剤担持体である現像ローラ210及びこの現像ローラ210にトナーを供給する現像
剤供給部材である供給ローラ220が回転可能に設けられている。図199に示すように、現像ローラ210の回転軸は、一端側211aが、現像容器200の一端側の側壁201の外側に配置された軸受部材230の軸受孔231に嵌合され、他端側211bが、現像容器200他端側の側壁203の外側に配置された軸受部材270の軸受穴272に嵌合されることによって、現像容器200に回転自在に担持される。
つづいて、供給ローラ220について説明する。供給ローラ220は、その回転軸の一端側221aが、現像容器200の側壁201に形成された切欠部202に適合されたブッシュ240の中心孔241を貫通して外方へと延在し、軸受部材230に設けられた軸受孔232に嵌合する。また、実施例29によれば、側壁切欠部202には、ブッシュ240の他に、このブッシュ240と並置して、ブッシュシール部材250が配置される。供給ローラ220の回転軸の他端側221bは、一端側とは異なり、現像容器200の他端側の側壁203に設けられた中心孔204を貫通して外方へと延在し、軸受部材270に設けられた軸受孔271に嵌合することで、現像容器200に回転自在に担持される。また、側壁203の外側には、ブッシュシール部材260が配置される。ブッシュシール部材250、260は、材質が熱可塑性エラストマ樹脂であり、プロセスカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形される。
図200を用いてトナー封止について説明する。図200は、供給ローラ220の軸中心を通る供給ローラ220の軸方向に平行な断面である。実施例29の一端側に設けられたブッシュシール部材250は、供給ローラ220長手方向でブッシュ240および側壁201と密着して、ブッシュ240と側壁201の切欠部202との隙間245を塞ぐことにより、そこからのトナー206の漏れを防止することができる。また、供給ローラ220の回転軸の一端側221aが貫通するブッシュシール部材250の孔251の径は、回転軸の一端側221aの径よりも小さく、トナー206をシールするように構成される。これにより、回転軸の一端側221aとブッシュ240との隙間244からのトナーの漏れを防止している。
供給ローラ220の回転軸の他端側221bについては、ブッシュシール部材260が、供給ローラ220の長手方向で側壁203と密着し、供給ローラ220の回転軸の他端側221bが貫通するブッシュシール部材260の孔261の径が、回転軸の他端側221bの径よりも小さく、トナー206をシールするように構成されている。これにより、回転軸の他端側221bと側壁203との隙間205からのトナー206の漏れを防止している。
尚、ブッシュシール部材の外形を一端側ではDカット形状、他端側では円形状としているがその限りではない。一端、他端側ともにDカット形状、または、円形状でもよい。
尚、実施例29では、供給ローラ220の回転軸221と、トナーシール部であるところのブッシュシール部材250、260の孔251、261とは、長手方向に対して、一定の距離252、262を有して接触する構成となっている。しかし、ブッシュシール部材を成形で製造することを活かし、図201に示すような構成としてもよい。すなわち、ブッシュシール部材は、成形製造時において図示の形状に類似した形状を有しており、回転軸221への圧入による変形によって最終的に図示の形状となるように構成されている。つまり、図201に示すように、ブッシュシール部材280、290の孔281、291を、回転軸221に対して角282、292で当接させ、接触面積を小さくし、摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、トルクを低減することができるので、省エネルギーを実現できる。
<実施例30>
実施例30に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例30の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、実施例30の構成のうち実施例29と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図202は、本発明の実施例30に係る現像装置の構成を示す。この実施例30では、先の実施例29にて配置されたブッシュシール部材250が廃止され、側壁切欠部202に設けられたブッシュ242が、このブッシュシール部材250の機能をもなすように構成される。ブッシュ242は、材質が熱可塑性エラストマ樹脂であり、プロセスカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成型される。
つまり、この実施例30においては、供給ローラ220の回転軸221(一端側221a)が貫通するブッシュ242の孔243の径が回転軸221(一端側221a)の径よりも小さく、トナー206をシールするように構成され、側壁切欠部202とブッシュ242が密着するように構成されることで、トナー漏れを防止する。尚、孔243の形状は先に説明したブッシュシール部材280の孔281のような形状としてもよい。
先の二つの実施例29、30における、ブッシュ242、ブッシュシール部材250、260、280および290は、材質が熱可塑性エラストマ樹脂であり、プロセスカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成型されるが、ライン外で製造され部品として組み付けられてもよく、その場合は、材質は熱硬化性エラストマとしてもよい。また、材質として現像容器200と同系の材質からなり弾性を有するスチレン系エラストマ樹脂が、プロセスカートリッジのリサイクル時の分解作業性に優れていて好ましい。同材質部品であれば部品同士の分解を行わなくて済むためである。また、先の二つの実施例29、30において使用されるエラストマの硬度はJIS K 6253 タイプAにおいて20〜60が適当である。
<実施例31>
図203〜図213を参照して、本発明の実施例31に係る画像形成装置について説明する。なお、この実施例31に記載されている構成部品の機能、材質、形状、その相対配置などは、特定の記載がない限りは、本発明の範囲はそれらのみに限定する趣旨のものではない。
実施例31に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例31の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
なお、ここで説明しない、実施例31に係る画像形成装置の基本的な装置構成、画像形成動作等については、他の実施例と同様である。
[電子写真画像形成装置]
先ず、実施例31に係る電子写真画像形成装置(画像形成装置)の全体構成について説明する。
なお、実施例31に関する以下の説明においては、電子写真感光体ドラムの回転軸線方向を長手方向とする。長手方向において、画像形成装置本体から電子写真感光ドラムが駆動力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。また、長手方向に直交する任意横断面を短手断面とする。
図203は、実施例31に係る画像形成装置の全体を示す外観図である。
図204は、実施例31に係る画像形成装置の全体的な断面を示す概略断面図である。
実施例31の画像形成装置600は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカ
ラーレーザビームプリンタである。画像形成装置600は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。画像情報は、画像形成装置本体に接続された画像読み取り装置、或いは画像形成装置本体に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置本体に入力される。
画像形成装置600は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部を有する。実施例31では、第1〜第4の画像形成部は、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。
尚、実施例31では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
実施例31では、画像形成装置600は、複数の像担持体として、鉛直方向と交差する方向に並設された4個のドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム401を有する。感光体ドラム401は、図示矢印R方向(反時計方向)に図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム401の周囲には帯電ローラ402及びスキャナユニット(露光装置)620が配置されている。ここで、帯電ローラ402は、感光体ドラム401の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット(露光装置)620は、画像情報に基づきレーザ光(LY,LM,LC,LK)を照射して感光体ドラム401上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段である。また、感光体ドラム401の周囲には、現像ユニット(現像装置)500及びクリーニング部材403が配置されている(図207参照)。ここで、現像ユニット500は、静電像をトナー像として現像する現像手段である。また、クリーニング部材403は、転写後の感光体ドラム401の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段である。更に、4個の感光体ドラム401に対向して、感光体ドラム401上のトナー像を記録材に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト660が配置されている。感光体ドラム401の回転方向(図示矢印R方向)において、帯電ローラ402による帯電位置、スキャナユニット620による露光位置、現像ユニット500による現像位置、中間転写ベルト660へのトナー像の転写位置、クリーニング部材403によるクリーニング位置は、この順番で設けられている。
ここで実施例31では、現像ユニット500は、現像剤として非磁性一成分現像剤を用いる。また実施例31では、現像ユニット500は、現像剤担持体としての現像ローラ501を感光体ドラム401に対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、実施例31では、現像ユニット500は、感光体ドラム401の帯電極性と同極性(実施例31では負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム401上で露光されることにより電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させる。これにより、感光体ドラム401上の静電像が現像される。
さらに、実施例31では、感光体ドラム401と、感光体ドラム401に作用するプロセス手段としての帯電ローラ402、現像装置500及びクリーニング部材403は、一体的にカートリッジ化されて、プロセスカートリッジ300を形成している。プロセスカートリッジ300は、画像形成装置本体に設けられたカートリッジトレイ640、ガイドレール650、図示しない装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置600に着脱可能となっている。実施例31では、各色用のプロセスカートリッジ300は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ300内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが収
容されている。
ここで図205を用いて、実施例31における画像形成装置600について詳細に説明する。筺体601は、前述の画像形成に必要な機能を有する一切の部品が収められた箱であり、画像形成装置600の外形を形成するものである。さらに筺体601は、プロセスカートリッジ300を画像形成装置600に装着する際に、カートリッジトレイ640の挿抜方向D1(D2)に対向する(挿抜方向D1(D2)方向と直交する方向に延びる)筺体壁部610が設けられている。また画像形成装置600は、プロセスカートリッジ300が画像形成装置600に装着された際に、プロセスカートリッジ300におけるカートリッジトレイ640の挿抜方向D1(D2)と略垂直方向上方に設置され、かつ、同じく挿抜方向D1(D2)と略平行に延びた規制部620aが設けられている。実施例31では、規制部620aはスキャナユニット620に設けられている(スキャナユニット620が規制部620aとしても機能する)が、筺体601の一部として筺体壁部610から連続するように規制部620aを形成してもよい(筺体601の一部が規制部620aとしても機能する)。
筺体壁部610および規制部620aは、プロセスカートリッジ300を画像形成装置600に挿入する動作時に、画像形成装置600に適合しないプロセスカートリッジ300が画像形成装置内に装着されることを防止する機能を有している。またカートリッジトレイ640に対してプロセスカートリッジ300が不完全に保持された状態のまま画像形成装置内に装着されることを抑制する機能を有していても良い。
さらに筺体壁部610および規制部620aは、プロセスカートリッジ300に対して、挿抜方向D1(D2)に対して垂直な方向に接近していることが望ましい。これにより、画像形成装置の筺体の高さを抑え、装置全体の小型化を可能にすることができる。
[プロセスカートリッジの着脱構成]
次に、プロセスカートリッジ300(300Y・300M・300C・300K)の画像形成装置600への着脱動作について詳細に説明する。
図206はプロセスカートリッジ300のカートリッジトレイ640への着脱動作を示した概略断面図である。
画像形成装置600内にはプロセスカートリッジ300を装着可能に構成されるカートリッジトレイ640が設けられている。カートリッジトレイ640は画像形成装置600に対して略水平方向であるD1、D2方向にガイドレール650により直線移動(挿入/抜出)可能に構成されている。そして、カートリッジトレイ640は、画像形成装置600内の挿入位置と、挿入位置から抜き出した抜出位置とをとりうる。
まず、プロセスカートリッジ300(PY・PM・PC・PK)を画像形成装置600へ挿入する動作について説明する。
画像形成装置ドア630を開け、カートリッジトレイ640を矢印D2方向に移動させることで、カートリッジトレイ640は抜き出し位置に移動する。この状態において、プロセスカートリッジ300は矢印H1方向にカートリッジトレイ640に装着され、図示しない保持機構により保持される。さらに、プロセスカートリッジ300を保持したカートリッジトレイ640を矢印D1方向に移動させることで、カートリッジトレイ640は画像形成装置600内の挿入位置に移動する。そして、画像形成装置ドア630を閉めることでプロセスカートリッジ300の画像形成装置600への挿入動作が完了する。
次に、プロセスカートリッジ300を画像形成装置600から取り出す動作について説明する。
前述したプロセスカートリッジ300を画像形成装置600へ装着する動作と同様にし
て、カートリッジトレイ640を抜き出し位置に移動させる。この状態において、プロセスカートリッジ300が矢印H2方向に取り出されることで、プロセスカートリッジ300を画像形成装置600から取り出す動作が完了する。
以上の動作により、プロセスカートリッジ300は画像形成装置600に着脱可能となっている。
[プロセスカートリッジ]
次に、実施例31の画像形成装置600に装着されるプロセスカートリッジ300の構成について説明する。図207は、感光体ドラム401の長手方向(回転軸線方向)に沿って見た実施例31のプロセスカートリッジ300の概略断面図である。また、図208は、プロセスカートリッジ300を抜出方向D2先端側斜め前方より見た斜視図である。
尚、実施例31では、収容している現像剤の種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ300の構成及び動作は実質的に同一である。
実施例31においてプロセスカートリッジ300は、感光体ドラム401等を備えた感光体ユニット400と、現像ローラ501等を備えた現像ユニット(現像装置)500と、を有する。以降、各ユニットについて説明をする。
[感光体ユニット]
感光体ユニット400は、感光体ドラム401、帯電ローラ402、クリーニング部材403等の各種要素を支持する枠体としての感光体枠体410を有する。感光体枠体410には、図示しない軸受を介して感光体ドラム401が回転可能に取り付けられている。感光体ドラム401は、図示しない駆動手段(駆動源)としての駆動モータの駆動力を受けることによって、画像形成動作に応じて図示矢印R方向(反時計方向)に回転駆動される。
感光体枠体410は、挿抜方向D1(D2)に対して略鉛直方向上方の壁部を形成する感光体枠体上壁410aと、抜出方向D2の下流側に位置する感光体枠体下流壁410bと、さらに抜出方向D2の上流側に位置する感光体枠体上流壁410cと、を有する。また感光体枠体410は、感光体ドラム401の長手方向(回転軸線方向)に渡って形成され、クリーニング部材403によって感光体ドラム401表面から掻き取られた廃トナーを収容する廃トナー空間を形成している。
なお、感光体枠体下流壁410bと感光体枠体上流壁410cはそれぞれ、プロセスカートリッジ300を画像形成装置600に装着する際に、ユーザから見た手前側の面と奥側の面とに相当し、平行に設置されていなくても良い。さらに感光体枠体上流壁410cは配置されなくてもよく、この場合には、クリーニング部材403等の一部が感光体枠体上流壁410cに代わって感光体枠体410の一部をなすことで、上記廃トナー空間を形成しても良い。
[現像ユニット]
現像ユニット500は、現像ユニット500内に配置される現像ローラ501、規制部材502等を支持し、また図示しないトナーを収容する枠体としての現像枠体510を有する。現像枠体510は、挿抜方向D1(D2)に対して略鉛直方向上方の壁部を形成する現像枠体上壁510aと、挿入方向D1の下流側に位置する現像枠体下流壁510bと、同様の上流側に位置する現像枠体上流壁510cと、を有する。さらに現像枠体510は、現像ローラ501の長手方向(回転軸線方向)に渡って形成されている。
なお、現像枠体下流壁510bと現像枠体上流壁510cはそれぞれ、プロセスカートリッジを画像形成装置に装着する際に、ユーザから見た奥側の面と手前側の面とに相当し、平行に設置されていなくても良い。
[把手構成]
実施例31における、前述のプロセスカートリッジ300の着脱動作時にユーザが把持部として利用可能な把手520について詳細に説明する。
実施例31では、プロセスカートリッジ300の着脱動作時にユーザが利用可能な取っ手として、現像枠体上壁510aに把手520が設置されている。把手520は、現像枠体上壁510aと接続する接続部521を有し、カートリッジトレイ640の挿抜方向D1(D2)と略直交する方向に延設され現像枠体510と強固に接続されている(図207参照)。また把手520は、カートリッジトレイ640の挿入方向D1の下流に配置される挿入面522と、挿入面522とは反対側に配置される引出面523、さらに挿入面522および引出面523に連続し、把持時に滑落を抑制するよう挿入面522および引出面523に対して挿抜方向D1(D2)に突出した形状部を有する突出部524を有している。
ここで実施例31における把手520は、弾性を有するエラストマ樹脂から成り、現像枠体510に対して射出成型されるものである。エラストマ樹脂としては、現像枠体510と同系の材質からなり弾性を有するスチレン系エラストマ樹脂が、プロセスカートリッジのリサイクル時の分解作業性に優れていて好ましい。同材質部品であれば部品同士の分解を行わなくて済むためである。しかし、上記材質の他のエラストマ樹脂でも同様の機械的特性を持つものであれば良く、また、シリコン系ゴムや軟質ゴムなどを用いても良い。さらにエラストマ樹脂は、JIS K6253 タイプAに規定される硬度30〜60が好適である。ただし硬度はこれに限るものでは無く、後述するプロセスカートリッジ300の挿抜時に把手520が変形し易いよう、硬度が低いものは把手520の厚みを厚くし、硬度の高いものは厚みを薄くする等の形状を工夫することで、同様の機能を発現することができる。
また、把手520は現像枠体510に対して射出成型されるとしたが、現像枠体510の成型と同時に一体的に成型しても良い。これらの場合には、把手520と現像枠体510との接続を強固にするために、現像枠体510の内側もしくは外側に図示しないアンカー形状を有することが望ましく、エラストマ樹脂は熱可塑性エラストマが好適である。一方で把手520は単体として成型され、現像枠体に接着もしくは溶着、その他固定方法によって接続するとしても良い。この場合には把手520は、熱硬化性エラストマ(シリコンゴム、軟質ゴム等)でもよい。
次にカートリッジトレイ640およびプロセスカートリッジ300の挿抜と把手520との関係について説明する。
図209は、実施例31におけるプロセスカートリッジ300およびカートリッジトレイ640を画像形成装置600へ挿入する際の過程を示した概略断面図である。具体的には、図209において、把手520Yは筺体壁部610を超えて規制部620aと接触した状態を、把手520Mは筺体壁部610と接触した状態を、把手520C、520Kは画像形成装置600への挿入前の状態をそれぞれ示している。なお、図205では上記のようにプロセスカートリッジ300が挿入されるに伴って把手520の変形が大きくなることを示しているが、各色の把手520(520Y、520M、520C、520K)構成は全て同一である。
カートリッジトレイ640に保持されたプロセスカートリッジ300は、図205に示す状態から前述のカートリッジトレイ640のD1方向への挿入動作によって、画像形成装置の筺体壁部610に向かって移動する。さらに挿入動作が進むと、プロセスカートリッジ300Y(イエロー)の把手520Yは、筺体壁部610と接触し、把手520Yが挿入方向D1の上流側へ倒れるよう弾性変形する(簡略化のため図209に示す把手52
0Mと同様の変形状態となる)。さらに挿入動作が進んだ状態が図209に示す把手520Yであり、プロセスカートリッジ300Y(イエロー)の把手520Yは、規制部620aと接触かつ摺擦し、変形状態が維持される。一方でその隣のプロセスカートリッジ300M(マゼンタ)の把手520Mは、筺体壁部610と接触し変形を始める(図209)。以上の動作がカートリッジトレイ640の挿入完了まで繰り返され、最終的には、図204に示す完全挿入状態となり、すべての把手520が変形を維持した状態で、各色のプロセスカートリッジ300(300Y、300M、300C、300K)が画像形成装置600内に装着される。ただし、図204に示す挿入位置において、スキャナユニット620から感光体ドラム401に向けて照射されるレーザ光(LY,LM,LC,LK)は、変形状態のすべての把手520(520Y、520M、520C、520K)によって遮られないよう構成されている。
一方、抜出動作は前述の挿入動作の反対過程を辿るものであり、変形状態にある把手520は抜出動作によりプロセスカートリッジ300Kから順番に筺体壁部610を抜けて、起き上がった状態へ復元する。抜出位置まで引き出された状態において、すべての把手520は起き上がった、つまり挿入前の弾性変形していない状態へと復元する(図205参照)。
なお、プロセスカートリッジ300に対して把手の接続部を設ける箇所は、図208に示す把手520の位置に限定されない。すなわち、図208に示す把手520は、現像枠体上壁510aとしたが、変形例1として、図210に示すように、把手530の接続部531を設ける箇所を、感光体枠体上壁410aとしても良い。
把手530は、感光体枠体上壁410aと接続する接続部531の他に、把手520と同様、カートリッジトレイ640の挿入方向D1の下流に配置される挿入面532と、挿入面532とは反対側に配置される引出面533、さらに挿入面532および引出面533に連続し、把持時に滑落を抑制するよう挿入面532および引出面533に対して挿抜方向D1(D2)に突出した形状部を有する突出部534を有している。
さらに、接続部531を設ける箇所として、現像枠体下流壁510bもしくは感光体枠体下流壁410bとしても良い。ただし、どの場合においても、レーザ光(LY,LM,LC,LK)が、変形状態におけるすべての把手520(520Y、520M、520C、520K)によって遮られないよう構成される。
また、実施例31では、把手520はプロセスカートリッジ300の感光体ドラム回転軸線方向の中央付近に配置したが、変形例2として、同方向におけるプロセスカートリッジ300の両端部にそれぞれ把手を配置しても良い(図211参照)。また図211は、把手540Aおよび把手540Bを、現像枠体上流壁510cの感光体ドラム回転軸線方向両端部にそれぞれ配置した変形例2を示している。
すなわち、把手540A、540Bは、現像枠体上流壁510cと接続する接続部541A、541Bと、接続部541A、541Bの面とは反対側のカートリッジトレイ640の挿入方向D1の上流に配置される引出面543A、543Bと、接続部541A、541Bの面および引出面543A、543Bに連続し、把持時に滑落を抑制するよう接続部541A、541Bの面および引出面543A、543Bに対して挿抜方向D1(D2)に突出した形状部を有する突出部544A、544Bと、を有している。
ただし、把手540A、540Bの現像枠体510への配置位置は、現像枠体上流壁510cに限るものでは無い。さらに、同様の要領で把手540Aおよび把手540Bを感光体枠体410へ配置しても良い。さらに、把手を設ける箇所も2箇所に限られず、3箇所以上でもよく、また、それぞれの箇所がプロセスカートリッジ300において互いに異なる面でもよい。ただし、どの場合においても、前述のようにレーザ光(LY,LM,LC,LK)が、変形状態におけるすべての把手540A,Bによって遮られないよう構成される。
さらに、図208に示す把手520では、挿入面522、引出面523、突出部524からなる構成により、ユーザが把手を把持した際に滑落を抑制する形状を実現したが、図212に示す変形例3の把手550では、突出部を設けずに挿入面552、引出面553を貫通する孔部554を配置することで、滑落抑制形状を実現しても良い。把手550は、接続部551により現像枠体上流壁510cに接続される。
また、図213に示す変形例4の把手560のように、画像形成装置600への装着動作に伴い、把手560が挿入方向D1の上流側へ容易に変形できるよう、切欠き部565を設けて薄肉部566を形成していても良い。
把手560は、現像枠体上壁510aと接続する接続部561と、カートリッジトレイ640の挿入方向D1の下流に配置される挿入面562と、挿入面562とは反対側に配置される引出面563、さらに挿入面562および引出面563に連続し、把持時に滑落を抑制するよう挿入面562および引出面563に対して挿抜方向D1(D2)に突出した形状部を有する突出部564を有している。切欠き部565は、引出面563に形成されている。切欠き部565の形状や配置、設ける数などは、図213に図示の構成に限定されるものではない。
把手の形状はこれらの変形例に留まらないが、画像形成装置600へ装着する前の無変形状態において、ユーザが把持しやすいようプロセスカートリッジ300の操作方向上方に突出するよう構成されることが望ましい。
このように、プロセスカートリッジの把手を弾性変形可能なエラストマ樹脂で構成することによって、画像形成装置に挿入する前にはプロセスカートリッジから突出(起き上がった状態)しているため視認性が良く、ユーザが意図しない箇所を把持する可能性を低減することができる。一方で、突出した把手をプロセスカートリッジと同一材質で構成した場合には、画像形成装置に挿入する際の筺体との干渉を避けるために、画像形成装置を大きくするか、プロセスカートリッジを小さくする必要がある。しかし弾性変形可能なエラストマ樹脂で把手を構成することで、従来把手に必要だったスペースを変形により省スペース化できるため、画像形成装置の小型化およびプロセスカートリッジの大容量化を実現することができる。
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。実施例31では、画像形成装置を、インライン方式、中間転写方式、カートリッジトレイによる一括引き出し方式を採用したフルカラーレーザビームプリンタであるとしたが、画像形成装置の筺体上部を開閉し直接カートリッジをユーザが着脱する方式のレーザビームプリンタでもよい。斯かる画像形成装置ではカートリッジの挿抜動作に付随する把手の変形ではなく、画像形成装置の一部を開閉する動作に付随して把手が変形する構成となる。また、感光体ドラム回転軸線方向にプロセスカートリッジを挿抜する方式のレーザビームプリンタでもよい。さらに、現像枠体と感光体枠体とを一体としたプロセスカートリッジではなく、現像カートリッジ、感光体カートリッジのように個々のカートリッジとして構成する画像形成装置でもよい。斯かる画像形成装置では、個々のカートリッジに把手がそれぞれ配置されていてもよく、またどちらか一方のみでもよい。すなわち、現像カートリッジと感光体カートリッジとを一体にした状態で画像形成装置本体に着脱する場合には、現像カートリッジと感光体カートリッジのいずれか一方に把手が設けられていれば事足りる。
いずれの構成においても、ユーザ操作時には把手の視認性が良く、また従来必要だった把手のスペースを有効活用できるため、本発明は有効に作用する。
<実施例32>
図214を参照して、本発明の実施例32に係るプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジについて説明する。
なお、実施例32に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例32の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例32に係るプロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの基本的な構成、当該プロセスカートリッジ及びトナーカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該プロセスカートリッジ及びトナーカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
図214(a)は、実施例32に係るプロセスカートリッジPとトナーカートリッジTの概略断面図である。図214(b)は、実施例32に係るプロセスカートリッジPとトナーカートリッジTが電子写真画像形成装置(画像形成装置)に装着された状態(画像形成装置側の構成は不図示)を表す概略断面図である。
図214(a)に示すように、実施例32において画像形成装置に装着されるカートリッジは、プロセスカートリッジPとトナーカートリッジTから構成されている。プロセスカートリッジPとトナーカートリッジTとを画像形成装置本体に装着した状態においては、図214(b)に示すように、トナーカートリッジTのトナー排出口401とプロセスカートリッジPのトナー受入口402とが連通することでトナー補給口403が形成される。トナー補給口403の周辺には、トナー補給口封止部材404が設けられている。トナー補給口封止部材404の材質は、熱可塑性エラストマ樹脂であり、トナーカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形される。トナー補給封止部材404は、トナーカートリッジTの枠体表面におけるトナー排出口401の周辺と当接することにより、トナー補給口403のからのトナー漏れを防止する。
<実施例33>
図215を参照して、本発明の実施例33に係るトナーカートリッジについて説明する。
なお、実施例33に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例33の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例33に係るトナーカートリッジの基本的な構成、当該トナーカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該トナーカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
なお、実施例33の構成のうち実施例32と重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図215(a)は、実施例33に係るトナーカートリッジTの画像形成動作前における概略断面図である。図215(b)は、実施例33に係るトナーカートリッジTの画像形成動作開始時における概略断面図である。図215(a)及び図215(b)では、トナーカートリッジTが、図214(b)に示したようにプロセスカートリッジPと合体した状態を示しているが、プロセスカートリッジPの表示を省略している。
トナーカートリッジTのトナー収容枠体405内に、トナーを撹拌するトナー撹拌部材406が設けられている。
・トナー撹拌部材406は、トナー収容枠体405内に回転可能に支持されたトナー撹拌棒406aと、トナー撹拌棒406aに溶着されたトナー撹拌シート406bと、から構成されている。
・トナー撹拌シート406bは、トナー撹拌棒406aに溶着された側とは反対側が、ト
ナー排出口401の縁部に設けられた補給口内側シール部407に接着されている。
・補給口内側シール部407の材質は、熱可塑性エラストマ樹脂であり、トナーカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形または塗布される。
・補給口内側シール部407は、トナーカートリッジTが画像形成装置に装着される前においては、トナー撹拌シート406bが接着されている。
・トナーカートリッジTが画像形成装置に装着された状態で画像形成動作を開始すると、トナー撹拌部材406が回転駆動することによって、トナー撹拌シート406bが補給口内側シール部407から剥離する。
・トナー撹拌シート406bが補給口内側シール部407から剥離することにより、トナー排出口401が解放された状態となるため、トナーカートリッジTのトナー排出口401とプロセスカートリッジPのトナー受入口402とが連通することによって、トナー補給口403が形成される。
<実施例34>
図216(a)、図216(b)、図216(c)、図218、及び図219を用いて、本発明の実施例34に係るトナーカートリッジ及びプロセスカートリッジについて説明する。
なお、実施例34に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例34の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例34に係るトナーカートリッジ及びプロセスカートリッジの基本的な構成、当該トナーカートリッジ及びプロセスカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該トナーカートリッジ及びプロセスカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
なお、実施例34のトナーカートリッジの構成のうち実施例33のトナーカートリッジと重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
また、実施例34のプロセスカートリッジの構成のうち後述する実施例36のプロセスカートリッジと重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図216(a)は、実施例34に係るトナーカートリッジTにおけるトナー撹拌部材406の回転軸中心に沿った断面を示す模式的断面である。図216(a)に示すように、トナーカートリッジTのトナー収容枠体405には、トナー撹拌部材406を回転駆動するトナー撹拌駆動部材408が設けられている。トナー撹拌駆動部材408は、トナー収容部405a内に向かって伸びるトナー撹拌駆動部材円筒(又は円柱)部(回転軸部)408aと、トナー収容枠体405と係合するトナー収容枠体係合部408bと、画像形成装置本体の駆動源から回転駆動力を受ける駆動力受け部408cとを備える。トナー撹拌駆動部材円筒部408aは、トナー撹拌棒406aと係合するトナー撹拌棒係合部408dと、トナー撹拌シール部材409が形成されるトナー撹拌シール部材形成部408eと、を備える。トナー撹拌駆動部材408は、トナー収容枠体405に設けられたトナー撹拌駆動部材係合部405bに対してトナー収容枠体係合部408b周りに回転可能に軸支されており、駆動力受け部408cが画像形成装置本体の駆動源から回転駆動力を受けることで回転する。
また、トナーカートリッジTには、トナー収容部405aのトナーを封止するトナー撹拌シール部材409が設けられている。トナー撹拌シール部材409の材質は、熱可塑性エラストマ樹脂であり、トナーカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形または塗布される。トナー撹拌シール部材409は、トナー撹拌駆動部材円筒部408aの外周面であるトナー撹拌シール部材形成部408eに設けられる。トナー撹拌駆動部材408は、トナー撹拌シール部材409が設けられた状態でトナー収容枠体405に組
み付けられる。トナー撹拌駆動部材408をトナー収容枠体405に組み付けることにより、トナー撹拌棒係合部408dがトナー撹拌棒406aと係合しつつ、トナー撹拌シール部材409がトナー撹拌駆動部材係合部405bをラジアル方向に付勢する。トナー撹拌シール部材409がトナー撹拌駆動部材係合部405bを付勢することにより、トナー収容部405a内のトナーを封止する。
実施例34では、図216(a)に示すように、トナー撹拌シール部材409をトナー撹拌駆動部材円筒部408aの外周面に設けたが、図216(b)に示す変形例1のように、トナー撹拌シール部材409を、駆動力受け部408cの長手端面408fに設け、トナー収容枠体405の長手端面405cに長手方向に当接するよう配置し、トナー撹拌シール部材409がトナー収容枠体405をスラスト方向、すなわち長手方向に付勢する構成にしても良い。また、図216(c)に示す変形例2のように、トナー撹拌シール部材409をトナー収容枠体405に設けられたシール形成面405d上に形成し、トナー撹拌シール部材409がトナー収容枠体係合部408bをラジアル方向に付勢する構成にしても良い。
図218、図219を参照して、実施例34に係るプロセスカートリッジP及びクリーニングユニットCについて説明する。図219に示すクリーニングユニットCは、図216に示すトナーカートリッジTと同様の構成が適用されたものとなっている。図218は、実施例34に係るプロセスカートリッジPの概略断面図である。図219は、実施例34に係るクリーニングユニットCの概略断面図である。実施例34のプロセスカートリッジPは、現像ユニットDとクリーニングユニットCとから構成されている。クリーニングユニットCには、感光体ドラム上に残ったトナーを回収するクリーニングブレード518と、回収したトナーを画像形成装置内にある回収トナー貯蔵タンク(不図示)へ搬送する搬送部材706が設けられている。実施例34では、搬送部材706はスクリュー形状を有している。図219に示すように、クリーニングユニットCのトナー収容枠体705内には、搬送部材706を回転駆動する駆動部材708が設けられている。駆動部材708は、トナー収容部705a内に向かって伸びる駆動部材円筒(又は円柱)部(回転軸部)708aと、トナー収容枠体705と係合するトナー収容枠体係合部708bと、画像形成装置本体の駆動源から回転駆動力を受ける駆動力受け部708cとを備える。駆動部材円筒部708aは、搬送部材706と係合する攪拌部材係合部708dと、シール部材709が形成されるシール部材形成部708eと、を備える。駆動部材708は、トナー収容枠体705に対してトナー収容枠体係合部708b周りに回転可能に軸支されており、駆動力受け部708cが画像形成装置本体の駆動源から回転駆動力を受けることで回転する。
また、クリーニングユニットCには、トナー収容部705aのトナーを封止するシール部材709が設けられている。シール部材709の材質は、熱可塑性エラストマ樹脂であり、トナーカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形または塗布される。
<実施例35>
図217を参照して、本発明の実施例35に係る現像ユニット(現像装置)について説明する。
なお、実施例35に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例35の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例35に係る現像ユニットの基本的な構成、当該現像ユニットが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該現像ユニットの動作等については、他の実施例と同様である。
図217(a)、図217(b)、及び図217(c)は、本発明の実施例35に係る現像ユニットの構成を説明する図である。図217(a)は、現像ユニットDの正面図である。図217(b)は、図217(a)における、現像ローラスクレープ部605a上のA−A断面図である。また、図217(c)は、図217(a)における、コロスクレープ部605b上のB−B断面図である。
図217(a)に示すように、実施例35の現像ユニットDには、現像枠体601と、現像ローラ602と、現像剤規制部材603と、相対位置保持部材(以下、コロと称す)604と、スクレープ部材605とが設けられている。コロ604は、現像ローラ602と同軸上かつ現像ローラ602の長手方向両端に配置され、感光体ドラム(不図示)と当接することによって、感光体ドラムと現像ローラ602との相対位置を規制する。スクレープ部材605は、現像ローラ602の外周面における長手方向両端部に当接してラジアル荷重を付与する現像ローラスクレープ部605aと、コロ604に当接してラジアル荷重を付与するコロスクレープ部605bとを有する。また、スクレープ部材605は、現像剤規制部材603の長手方向両端にそれぞれ設けられる。
図217(b)に示すように、現像ローラスクレープ部605aは、現像ローラ602の外周面と当接することで所定のラジアル荷重をかける。このラジアル荷重により、現像ローラスクレープ部605aは、現像ローラ602の長手方向両端部に蓄積したトナーを掻き取る。
図217(c)に示すように、コロスクレープ部605bは、コロ604の外周面と当接することで所定のラジアル荷重をかける。このラジアル荷重により、コロスクレープ部605bは、コロ604に蓄積したトナーを掻き取る。スクレープ部材605の材質は熱可塑性エラストマ樹脂であり、プロセスカートリッジ製造ライン内でカートリッジ枠体上に射出成形される。
<実施例36>
次に、図218を用いて、本発明の実施例36に係るプロセスカートリッジについて説明する。実施例36のプロセスカートリッジPは、図218に示す実施例34のプロセスカートリッジPと同様の構成となっている。実施例36のプロセスカートリッジPは、現像ユニットDとクリーニングユニットCとから構成されている。現像ユニットDには、吹き出し防止シート502と、トナー撹拌シート503と、飛散防止シート504とが設けられている。クリーニングユニットCには、スクイシート501と帯電ローラクリーナシート505とが設けられている。
スクイシート501は、クリーニング枠体506のスクイシート固定座面506aに対してスクイシート固定部材507を介して固定され、クリーニング枠体506内の転写残トナーを封止する。
吹き出し防止シート502は、現像枠体508の吹き出し防止シート固定座面508aに対して吹き出し防止シート固定部材509を介して固定され、現像枠体508内のトナーを封止する。
トナー撹拌シート503は、トナー収容枠体510内に回転可能に支持されたトナー撹拌棒511に対してトナー撹拌シート固定部材512を介して固定されており、トナー撹拌棒511の回転に伴ってトナー収容室510a内のトナーを撹拌する。
飛散防止シート504は、現像剤規制部材513に飛散防止シート固定部材514を介して固定されつつ、先端が感光体ドラム515と当接しており、現像ユニットから飛散したトナーがレーザ光路Lに零れ落ちることを防止する。
帯電ローラクリーナシート505は、クリーニング枠体506に帯電ローラクリーナシ
ート固定部材516を介して固定されつつ、先端が帯電ローラ517に当接しており、帯電ローラ517に付着した現像剤や紙粉をクリーニングする。
スクイシート固定部材507、吹き出し防止シート固定部材509、トナー撹拌シート固定部材512、飛散防止シート固定部材514、及び帯電ローラクリーナシート固定部材516は、材質が熱可塑性エラストマ樹脂であり、プロセスカートリッジ製造ライン内で各枠体上にそれぞれ射出成形される。また、スクイシート501、吹き出し防止シート502、トナー撹拌シート503、飛散防止シート504、及び帯電ローラクリーナシート505は、その材質を熱可塑性エラストマ樹脂とし、プロセスカートリッジ製造ライン内で各枠体に対して射出成形しても良い。
<実施例37>
図220に本発明の実施例37のプロセスカートリッジの断面図を示す。また図221は、現像ユニット25の構成を説明する斜視図であり、図222は、図221に示す現像ユニット25において現像ローラ13を除いた状態の構成を説明する斜視図である。
なお、実施例37に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例37の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例37に係るプロセスートリッジの基本的な構成、当該プロセスカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該プロセスカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
現像ローラ13と現像容器17との間、現像ブレード15と現像容器17との間で現像剤が漏れないようにするための封止部材について説明する。実施例37では、図220及び図222で示すように、現像ローラ13の軸線方向両端部と現像容器17との間の2か所は、それぞれ端部シール部材53で封止している。現像ローラ13表面と現像容器17との間は、現像ローラ13の軸線方向に渡って両者に当接する吹き出し防止シート13bによってを封止している。また、現像ブレード15と現像容器17との間は、ブレード下部シール52によって封止している。なお、吹き出し防止シート13bは、PET材質の50μm程度の薄いフィルムを使用しており、現像容器17との接合には接合部材51が使用されている。
これらの封止部材は、一般的に、予め成形されたものを現像容器17にそれぞれ貼り付ける工程が必要となるが、実施例37では、現像容器17上に直接成形する方法、具体的には、所定の金型を現像容器17に当てた後、エラストマ樹脂の射出成形によって現像容器17に一体成形する方法で製造する。各封止部材は、それぞれ単独で(別個独立に)現像容器17に一体成形しても良いし、いくつかの封止部材を組み合わせて一体的に現像容器17に一体成形してもよい。それら組み合わせは適宜選択することができる。組み合わせの例を以下に挙げる。
例(1):2か所の端部シール部材53をエラストマ樹脂で現像容器17に一体成形する。この場合、吹き出し防止シート13bとブレード下部シール52は、別途貼り付けを行う。
例(2):2か所の端部シール部材53及びブレード下部シール52と吹き出し防止シート13bを接合する接合部材51の4部品をすべて同時に現像容器17と一体成形してもよい。
例(3):2か所の端部シール部材53及び吹き出し防止シート13bを接合する接合部材51の3部品同時成形でもよい。この場合、ブレード下部シール52は別途貼り付けを行う。
例(4):2か所の端部シール部材53及びブレード下部シール52の3つの部品の組
み合わせでもよい。この場合、吹き出し防止シート13bは別途貼り付けを行う。
例(5):吹き出し防止シート13b自体をエラストマ樹脂の射出成形で現像容器17と一体成形してもよい。この場合は、接合部材51が不要となる。他の部材との組み合わせとしては、吹き出し防止シート13bと、2か所の端部シール部材53及びブレード下部シール52とを一体的に成形してもよいし、吹き出し防止シート13bと、2か所の端部シール部材53の3つとを一体的に成形でもよい。組み合わせはこの限りではなく、適時選択することができる。
次に、上述した現像ユニット25における封止部材の形成手法を、クリーニングユニット24に適用した例を説明する。
図220に示すように、クリーニングユニット24においても、感光体ドラム11から回収した現像剤が外部に漏れないようにするための封止部材が必要である。そのため、感光体ドラム11の軸線方向両端部の2か所において、感光体ドラム11とクリーニング容器27とクリーニングブレード14とにそれぞれ当接してそれら三者の間の封止を行う封止部材56が設けられている。また、感光体ドラム11に対して軸線方向にわたって当接して感光体ドラム11とクリーニング容器27との間の封止を行うシート状封止部材14b、クリーニング容器27とクリーニングブレード14との間を封止するクリーニングブレード下部シール54、が設けられている。なお、シート状封止部材14bは、接合部材55によってクリーニング容器27に接合されている。
実施例37では、これらの封止部材や接合部材をクリーニング容器27にエラストマ樹脂の射出成型によって一体成形とする。それら封止部材や接合部材は、それぞれ単独で(別個独立に)クリーニング容器27に一体成形してもよいし、いくつかを組み合わせて一体的にクリーニング容器27に一体成形してもよい。それらの組み合わせは適宜選択することができる。
例(6):感光体ドラム11の両端部封止部材56をクリーニング容器27と一体成形する。他の部材は貼り付ける。
例(7):感光体ドラム11の両端部封止部材56、シート状封止部材14bの接合部材、クリーニングブレード下部シール54の4部品を一体成形してもよい。
例(8):感光体ドラム11の両端部封止部材56、シート状封止部材14bの接合部材55の3部品を一体成形してもよい。
例(9):感光体ドラム11の両端部封止部材56とクリーニングブレード下部シール54の3部品の組み合わせで一体成形としても良い。
また、シート状封止部材14b自体をエラストマ樹脂の射出成形によりクリーニング容器27と一体成形してもよい。その場合は、接合部材55が不要となる。他の部材との組み合わせとしては、感光体ドラム11の両端部の2か所の封止部材56と、クリーニングブレード下部シール54とをすべてエラストマ樹脂の射出成型によって一体成形とするなど、適宜選択すればよく、選択に関してはこの限りではない。
なお、図220に示すプロセスカートリッジにおいて、12は、帯電ローラ、18は、現像容器17と共に現像ユニット25の枠体を形成するフタ枠体、20は、現像容器17及びフタ枠体18からなる枠体の現像剤収容室26内をR方向に回転して現像剤収容室26内のトナーを攪拌し、該枠体において現像ローラ13が配置された現像室までトナーを搬送する攪拌ユニット、23は、攪拌ユニット20により搬送されたトナーを担持して現像ローラ13へ供給する供給ローラ、である。
<実施例38>
図223〜図226を参照して、本発明の実施例38に係るプロセスカートリッジにおける現像装置の構成について説明する。
なお、実施例38に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例38の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例38に係るプロセスカートリッジの基本的な構成、当該プロセスカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該プロセスカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
なお、実施例38のプロセスカートリッジの構成のうち実施例37のプロセスカートリッジと重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図223は、実施例38における現像剤収容室の構成を示す断面図である。図224〜図226は、図223で示す断面線D−Dで表される現像剤収容室の断面図である。現像剤収容室26に貯蔵された現像剤は、画像形成時に撹拌ユニット20の回転によって撹拌されながら現像室へ供給される。撹拌ユニット20は、撹拌軸部20bと、シート20aと、駆動ギア20cとで構成される。シート20aは薄板状の樹脂シート、例えば、本実施例では厚み100μmのポリエチレンテレフタレート製のシートを用いた。このシート20aを樹脂製の撹拌軸部20bに接着して撹拌ユニット20を構成している。
また、駆動ギア20cは、撹拌軸部20bの一方の端部に係合され、駆動ギア20cは収容室側壁に設けられた軸受部17g1によって支持されている。駆動ギア20cが回転駆動することによって、撹拌ユニット20が撹拌軸部20bの回転軸線を中心に回転し、現像剤収容室26内の現像剤が適宜撹拌、搬送される。なお、軸受部17g1と駆動ギア20cとの間には、リング状のスポンジシール17sが挿入され、軸受部17g1からの現像剤の漏れを防止している。
一方、撹拌ユニット20の駆動ギア係合部とは反対側の軸端部20eは、現像容器17に設けられた穴部17g2に軸支持されている。現像容器17は、樹脂の射出成型にて製作されるため、図225に示すような金型の抜き方向K、Lを考慮すると、穴部17g2を、貫通していていない、いわゆる袋穴に形成することは、アンダーカットとなるため困難である。よって通常の製作方法では、穴部17g2は、図224に示す比較例のような貫通穴となる。本穴部17g2には撹拌ユニット20の一方の端部の軸部20eが係合するものの、撹拌ユニット20が滑らかに回転可能するよう穴径より軸径が若干小さく作られており、この軸と穴の間には微小な隙間がある。よってこの微小な隙間からの現像剤漏れを封止する必要がある。そこで、本穴部17g2にビスをねじ込む、またはシールを張る、ボンド等で穴部を封止するなどでもよいが、実施例38では、図226に示すように熱可塑性のエラストマ樹脂30を穴部の端部に射出成型注入することで封止し、穴部17g2からのトナー漏れを防止する。望ましくは、現像容器17の射出成型の工程において、2色成形によって穴部17g2を塞く樹脂注入を行うのが生産性の面でより効率的である。
<実施例39>
図227〜図230を参照して、本発明の実施例39に係るプロセスカートリッジにおける現像装置の構成について説明する。
なお、実施例39に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例39の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例39に係るプロセスカートリッジの基本的な構成、当該プロセスカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該プロセスカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
なお、実施例39のプロセスカートリッジの構成のうち実施例37、38のプロセスカートリッジと重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図227は、実施例39に係るプロセスカートリッジ全体を示す断面図であり、現像ユニット500とドラムユニット400とで構成されている。図228、図229は、図227のE−E断面図を示している。図230は、現像容器17とフタ枠体18の結合状態を表す模式的断面図である。
図228において現像剤を収納する現像容器17には、現像剤をその内部に充てんするための開口17cが設けられている。開口17cは現像容器17の一面に設けられており、現像剤の充てん後、一般的に例えば、ポリプロピレン製のキャップで開口17cを塞ぐ。実施例39においては、本キャップ40をエラストマ樹脂の射出成型によって現像容器17に形成する。
また、塞ぐための部材としては、図229に示すように樹脂製のフタ41でもよく、この場合は、フタ41と現像容器17を接合する部材として、フタ41の周囲に(開口17cの開口縁に環状に)エラストマ樹脂42を一体成形し、現像容器17と接合する。
また、図230のようにフタ41が現像容器17と同程度の大きさを有するフタ枠体18で構成される場合も、フタ枠体18(41)と現像容器17との接合部にエラストマ樹脂42を一体成形し、現像容器17とフタ枠体18との接合を行ってもよいし、またエラストマ樹脂の一体成形に限らず、ホットメルトなどのボンド部材の塗布でもよい。
<実施例40>
図231〜図233を用いて、本発明の実施例40に係るプロセスカートリッジについて説明する。
なお、実施例40に関する以下の説明において用いられる符号には、他の実施例の説明に用いられる符号と同じ符号が含まれる場合があるが、特段の説明がない限り、実施例40の説明に用いられる符号は当該説明にのみ適用されるものとする。
また、ここで説明しない、実施例40に係るプロセスカートリッジの基本的な構成、当該プロセスカートリッジが用いられる画像形成装置の構成、画像形成動作における当該プロセスカートリッジの動作等については、他の実施例と同様である。
なお、実施例40のプロセスカートリッジの構成のうち実施例37、38、39のプロセスカートリッジと重複する構成に関しては、同一符号を用いるとともに詳細説明は省略する。
図231は、実施例40に係るプロセスカートリッジPの概略断面図である。図232、及び図233は、実施例40に係るクリーニングユニット24の断面図である。実施例40のプロセスカートリッジPは、現像ユニット25とクリーニングユニット24とから構成されている。クリーニングユニット24は、クリーニング容器27、感光体ドラム11、帯電ローラ12、感光体ドラム上の余剰トナーをクリーニングするクリーニングブレード14、トナーもれを防止するすくいシート14bから成る。また、クリーニングブレード14は、感光体ドラム11と当接するゴム製のブレード部14aと、ブレード部を支持する板金部14cと、で構成される(図232)。
クリーニングブレード14は、金属製のビス800によって、クリーニングブレード14の板金部14cが、クリーニング枠体27に設けられた取付け部27aに固定される。図232では取付け部27a付近におけるクリーニングユニット24の断面を表している。ここで実施例40においては、取付け部27aは、クリーニング枠体27の一部として、枠体27内部において内壁の一部が筒状に突出したような形状部27dである。筒状突出部27dは、枠体27外面において丸穴状の凹み27cを形成し、枠体27内部に突出したその先端には、凹み27cの底部において枠体27の内部と外部とを連通する貫通孔27bが設けられている。貫通孔27bの孔深さよりもビス800のネジ部の長さを長くすることで、貫通孔27bを通過したビス800の先端800aは凹み27c内に到達す
る構成となっている。そして、図233に示すように、凹み27cに導電樹脂900を注入成形し、凹み27c内を導電樹脂900で満たすと、導電樹脂900はビスの先端800aと接触して固化するため、導電樹脂900において枠体27外面に露出した露出部900aからビス800を介し、板金部14cへと導電経路が確保される。このような構成によって、例えば、画像形成装置本体からの電気接点が露出部900aに接することで、クリーニングブレード14に給電することが可能となる。
上記各実施例は、それぞれの構成を可能な限り互いに組み合わせることができる。
1…感光体ドラム、5…中間転写ベルト、7…プロセスカートリッジ、17…現像ローラ、20…トナー供給ローラ、28…カップリング部材、39R、39L…ドラムユニット軸受部材、50…ドラムシャッタユニット、51…ドラムシャッタ、52、53…ドラムシャッタム、54、55…ドラムシャッタバネ、4028…現像側カップリング部材、100…画像形成装置、100A…画像形成装置本体

Claims (1)

  1. 感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムを回転可能に保持する軸受部材と、
    前記感光体ドラムの露出部を覆うドラムシャッタと、
    前記ドラムシャッタに取付けられ、その回動動作で前記ドラムシャッタを開閉するドラムシャッタと、
    前記ドラムシャッタを閉方向に付勢するドラムシャッタバネと、を有するプロセスカートリッジにおいて、
    前記軸受部材は、前記ドラムシャッタの開閉動作をガイドするガイド溝を有し、
    前記ドラムシャッタは、ガイド溝にガイドされる被ガイド突起を有し、
    前記ガイド溝の閉方向における先端にガイド溝と連なり、前記被ガイド突起をガイド溝より重力方向上側に規制する溝形状であるストッパと、
    前記被ガイド突起を前記ストッパに向かう方向に付勢する付勢手段と、
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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