JP2018136150A - 二次電池の内部短絡模擬試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現することができる二次電池の内部短絡模擬試験方法を提供する。【解決手段】二次電池の内部短絡模擬試験方法は、セパレータを間に挟んで正極と負極とが交互に積層されたコアと、コアが収納可能なケースと、コアが収納されたケースに充填された電解液と、を備える二次電池の内部短絡模擬試験方法であって、内部短絡の原因となる物質が溶解可能な絶縁物質で包まれた異物を正極と負極との間に挟んで内部短絡模擬試験用の二次電池を製造する試験用電池製造工程と、試験用電池製造工程にて製造された内部短絡模擬試験用の二次電池を充電する試験用電池充電工程と、試験用電池充電工程にて充電された内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることで内部短絡の原因となる物質によって正極と負極とを内部短絡させる内部短絡試験工程と、を含む。【選択図】 図1
Description
本開示は、二次電池の内部短絡模擬試験方法に関する。
特許文献1には、電池の内部短絡時の安全性を評価する電池の内部短絡評価方法が開示されている。かかる電池の内部短絡評価方法では、電池の電極群内部の正極と負極が対向する箇所に臨界温度抵抗体を異物として混入させ、臨界温度抵抗体の抵抗変化温度以上の環境温度において短絡を発生させる。臨界温度抵抗体は、特定の温度で抵抗が急変する臨界温度係数を有するものであり、酸化バナジウム系材料が代表的である。
特許文献1が開示する電池の内部短絡評価方法では、正極と負極が対向する箇所に臨界温度抵抗体を異物として混入させるが、電池の原材料でない臨界温度抵抗体が電池の製造工程において異物として混入することがない。したがって、臨界温度抵抗体が電池の内部短絡を発生させても、正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現するものとはならない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現することができる二次電池の内部短絡模擬試験方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る二次電池の内部短絡模擬試験方法は、セパレータを間に挟んで正極と負極とが交互に積層されたコアと、前記コアが収納可能なケースと、前記コアが収納された前記ケースに充填された電解液と、を備える二次電池の内部短絡模擬試験方法であって、内部短絡の原因となる物質が溶解可能な絶縁物質で包まれた異物を前記正極と前記負極との間に挟んで内部短絡模擬試験用の二次電池を製造する試験用電池製造工程と、前記試験用電池製造工程にて製造された前記内部短絡模擬試験用の二次電池を充電する試験用電池充電工程と、前記試験用電池充電工程にて充電された前記内部短絡模擬試験用の二次電池の前記絶縁物質を溶解させることで前記内部短絡の原因となる物質によって前記正極と前記負極とを内部短絡させる内部短絡試験工程と、を含む。
上記(1)の方法によれば、試験用電池充電工程にて充電された内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることで内部短絡の原因となる物質によって正極と負極とを内部短絡させる。これにより、正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の方法において、前記絶縁物質は、加熱によって溶解する樹脂材料である。
上記(2)の方法によれば、絶縁物質は、加熱によって溶解する樹脂材料であるので、試験用電池充電工程にて充電された内部短絡模擬試験用の二次電池を加熱することによって内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。
上記(2)の方法によれば、絶縁物質は、加熱によって溶解する樹脂材料であるので、試験用電池充電工程にて充電された内部短絡模擬試験用の二次電池を加熱することによって内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の方法において、前記絶縁物質は、環境温度以上であって前記セパレータの溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料である。
上記(3)の方法によれば、絶縁物質は、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料であるので、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。
上記(3)の方法によれば、絶縁物質は、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料であるので、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)の何れか一つの方法において、前記絶縁物質は、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベース共重合ポリアミドの少なくとも一つを含む。
上記(4)の方法によれば、絶縁物質は、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベースのポリアミドであるので、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。尚、低結晶性のポリエチレン及び低結晶性のポリプロピレンは融点が100°C以下であり、ナイロンベースの共重合ポリアミドは融点が85°C程度であることが知られている。
上記(4)の方法によれば、絶縁物質は、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベースのポリアミドであるので、環境温度以上であってセパレータの溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用の二次電池の絶縁物質を溶解させることができる。尚、低結晶性のポリエチレン及び低結晶性のポリプロピレンは融点が100°C以下であり、ナイロンベースの共重合ポリアミドは融点が85°C程度であることが知られている。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)の何れか一つの方法において、前記試験用電池製造工程では、前記異物を前記正極又は前記負極の少なくとも一方の縁に設置する。
上記(5)の方法によれば、試験用電池製造工程では、異物を正極又は負極の少なくとも一方の縁に設置する。内部短絡は正極の縁又は負極の縁で生じ易いことが知られている。これにより、異物を正極又は負極の少なくとも一方の縁に設置すれば、異物が混入することに起因する内部短絡を再現するものにできる。
上記(5)の方法によれば、試験用電池製造工程では、異物を正極又は負極の少なくとも一方の縁に設置する。内部短絡は正極の縁又は負極の縁で生じ易いことが知られている。これにより、異物を正極又は負極の少なくとも一方の縁に設置すれば、異物が混入することに起因する内部短絡を再現するものにできる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れか一つの方法において、前記内部短絡の原因となる物質は、前記正極、前記負極又は前記ケースの何れかを構成する金属である。
上記(6)の方法によれば、内部短絡の原因となる物質は、正極、負極又はケースの何れかを構成する金属である。このようにすれば、二次電池の製造工程にて正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現することができる。
上記(6)の方法によれば、内部短絡の原因となる物質は、正極、負極又はケースの何れかを構成する金属である。このようにすれば、二次電池の製造工程にて正極と負極が対向する箇所に異物が混入することに起因する内部短絡を再現することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)の何れか一つの方法において、前記内部短絡の原因となる物質は、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つである。
上記(7)の方法によれば、内部短絡の原因となる物質は、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つである。このようにすれば、二次電池の製造工程において混入する可能性がある、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つによる内部短絡を再現することができる。
上記(7)の方法によれば、内部短絡の原因となる物質は、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つである。このようにすれば、二次電池の製造工程において混入する可能性がある、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つによる内部短絡を再現することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、正極と負極が対向することに起因する内部短絡を再現することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
ここでは、二次電池の例としてリチウムイオン二次電池を例に説明するが、本発明は、リチウムイオン二次電池に限られるものではない。
ここでは、二次電池の例としてリチウムイオン二次電池を例に説明するが、本発明は、リチウムイオン二次電池に限られるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示したコア10の構成を概略的に示す斜視図であり、図3は、図2に示したコア10の構成を概略的に示す断面図である。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の内部短絡模擬試験方法は、リチウムイオン二次電池1の内部短絡を模擬するものである。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の内部短絡模擬試験方法は、リチウムイオン二次電池1の内部短絡を模擬するものである。
図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、ケース2と、ケース2に収納可能なコア10と、コア10が収納されたケース2に充填された電解液(図示せず)と、を備える。
ケース2は、角型の容器であって、上面に設けられた開口部21に蓋3が取り付けられている。ケース2は、図1に示すような角型の容器である以外に、円筒型であってもよいし、ラミネートフィルムで形成された袋状のものであってもよい。正極端子101及び負極端子102は、それぞれ蓋3を貫通して取り付けられている。
ケース2は、角型の容器であって、上面に設けられた開口部21に蓋3が取り付けられている。ケース2は、図1に示すような角型の容器である以外に、円筒型であってもよいし、ラミネートフィルムで形成された袋状のものであってもよい。正極端子101及び負極端子102は、それぞれ蓋3を貫通して取り付けられている。
図2に示すように、コア10は、セパレータ13を間に挟んで正極11および負極12が交互に積層配置されている。本実施形態では、コア10は、図2に示すように、帯状に長いセパレータ13を間に挟んで、同じくそれぞれ帯状に長い正極11と負極12とを巻いた捲回型のコア10である。
セパレータ13は、図2に示すように帯状の長手方向に、第1の辺131とこの対辺に位置する第2の辺132とを有する。セパレータ13は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系微多孔膜で作られており、その空孔中に電解液を流動させるとともに保持する。
正極11は、図3に示すように正極集電体111と正極活物質112と絶縁部14とを有する。正極集電体111は、セパレータ13の有する第1の辺131から延出する正極リード113を具備している。この実施形態において正極集電体111は、アルミニウム箔である。正極活物質112は、セパレータ13の外周縁13Aよりも内側の範囲の正極集電体111の両面を覆うように形成される。正極活物質112は、電極材料の粉末を溶媒で溶いてスラリーにし、正極集電体111の両側の面に均質に塗工され、乾燥されることによって、形成される。正極活物質112の一例としてマンガン酸リチウムが採用される。
絶縁部14は、図3に示すように、正極活物質112の縁112Aから離れた位置の正極リード113の両面に形成される。本実施形態では、絶縁部14は、図2に示すように、正極活物質112の縁112Aに平行に形成される。絶縁部14は、正極活物質112と同様に、スラリーにして塗工される。絶縁部14は、正極活物質112から離れて形成されるので、正極活物質112と同時に塗工されてもよいし、正極活物質112の前にまたは後に塗工されてもよい。
負極12は、負極集電体121と負極活物質122とを有する。負極集電体121は、セパレータ13の有する第2の辺132から延出する負極リード123を具備している。この実施形態において負極集電体121は、銅箔である。負極活物質122は、セパレータ13の外周縁13Aよりも内側の範囲で、かつ、正極活物質112が形成された範囲よりも広い範囲の負極集電体121の両面を覆うように形成される。負極活物質122は、正極活物質112と同様に、スラリーにして塗工される。負極活物質122の一例として黒鉛が採用される。
さらに本実施形態の場合、絶縁部14は、図3に示すように、第1の絶縁層141と第2の絶縁層142を含む二層構造を有している。第1の絶縁層141は、電解液を透過させない中実な部材であり、正極リード113を覆う。第1の絶縁層141は、電解液と反応しない合成樹脂製の材料、例えばポリオレフィンやアラミド、カルボキシメチルセルロース(CMC)など、好ましくはセパレータ13と同じ素材やセパレータよりも耐熱性の高い素材で形成される。この第1の絶縁層141の厚みT41は、正極活物質112の厚みT1よりも薄い。
第2の絶縁層142は、電解液が透過する空隙を有した部材であり、第1の絶縁層141を覆って形成される。第2の絶縁層142の材料として塗膜を形成するものであれば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系の有機材料や、セラミック系の無機材料を採用することができる。
セラミック系の無機材料の一例をあげると、正極11の正極集電体111の材料であるアルミ箔との化学反応が起こらないイオン化傾向の大きな金属の酸化物で、かつ電解液との化学反応も起こらない素材、具体的には、アルミナや、シリカなどであることが好ましい。第2の絶縁層142としてセラミック系の無機材料を採用することによって、リチウムイオン二次電池1が熱暴走して正極集電体に密着された第1の絶縁層141として採用したポリオレフィンの樹脂材料が融解した場合でも、第2の絶縁層142が正極11と負極12との間の絶縁機能を維持することができる。
また、絶縁部14は、負極活物質122が形成された範囲の内側から少なくとも負極活物質122の縁122Aを越える位置までの範囲に形成される。本実施形態では、図3に示すように、負極活物質122が形成された範囲の内側から少なくともセパレータ13の外周縁13Aを越える位置までの範囲に、絶縁部14が形成されている。つまり、コア10の内部に面した絶縁部14の端部14Aは、負極活物質122が形成された範囲の内側に位置しており、コア10の外部に面した絶縁部14の端部14Bは、セパレータ13の外周縁13Aよりも外側に位置する。正極11と負極12の積層方向に絶縁部14の厚みT4は、内側の端部14Aから外側の端部14Bまで均一であり、正極活物質112の厚みT1と同じである。そして、第1の絶縁層141の厚みT41は、第2の絶縁層142の厚みT42よりも薄い。
このように絶縁部14を形成することによって、セパレータ13の外周縁13Aは、絶縁部14と負極12の端部12Aの間に保持される。特に、セパレータ13の外周縁13Aを越える位置まで絶縁部14が形成される本実施形態のリチウムイオン二次電池1の場合、積層方向に対して正極集電体111に沿う方向へ十分な長さを有しているので、第2の絶縁層142の空隙にデンドライトが成長しても、デンドライトが絶縁部14を越えて正極活物質112に到達することはない。
図4は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の内部短絡模擬試験方法を説明するためのフローチャートである。図5は、図4に示した内部短絡試験工程を説明するための説明図である。
図4に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の内部短絡模擬試験方法は、試験用電池製造工程(ステップS1)、試験用電池充電工程(ステップS2)及び内部短絡試験工程(ステップS3)を含む。
図4に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の内部短絡模擬試験方法は、試験用電池製造工程(ステップS1)、試験用電池充電工程(ステップS2)及び内部短絡試験工程(ステップS3)を含む。
試験用電池製造工程(ステップS1)は、内部短絡の原因となる物質FC(以下「短絡物質FC」という)が溶解可能な絶縁物質FPで包まれた異物F(図5(a)参照)を正極11と負極12との間に挟んで内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1を製造する工程である。
短絡物質FCは、例えば、正極11、負極12又はケース2の何れかを構成する金属であり、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つである。
絶縁物質FPは、例えば、加熱によって溶解する樹脂材料であり、例えば、環境温度以上であってセパレータ13の溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料である。環境温度は、例えば、35°Cであり、セパレータ13の溶解温度(融点)は、例えば、130°である。したがって、絶縁物質FPは、例えば、35°C以上130°C未満で溶解する樹脂材料である。
樹脂材料は、環境温度及びセパレータ13の溶解温度に対して適度な余裕を有することが好ましく、例えば、50°C以上110°C未満で溶解するものが好ましい。
樹脂材料は、例えば、低結晶性のポリエチレン(PE)、低結晶性のポリプロピレン(PP)又はナイロンベースの共重合ポリアミドの少なくとも一つを含むことが好ましい。
尚、低結晶性のポリエチレン及び低結晶性のポリプロピレンは融点が100°C以下であり、ナイロンベースの共重合ポリアミドは融点が85°C程度であることが知られている。
樹脂材料は、環境温度及びセパレータ13の溶解温度に対して適度な余裕を有することが好ましく、例えば、50°C以上110°C未満で溶解するものが好ましい。
樹脂材料は、例えば、低結晶性のポリエチレン(PE)、低結晶性のポリプロピレン(PP)又はナイロンベースの共重合ポリアミドの少なくとも一つを含むことが好ましい。
尚、低結晶性のポリエチレン及び低結晶性のポリプロピレンは融点が100°C以下であり、ナイロンベースの共重合ポリアミドは融点が85°C程度であることが知られている。
また、試験用電池製造工程(ステップS1)では、例えば、異物Fを正極11又は負極12の少なくとも一方の縁に設置する。
試験用電池充電工程(ステップS2)は、試験用電池製造工程(ステップS1)にて製造された内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1を充電する工程である。
図5に示すように、内部短絡試験工程(ステップS3)は、試験用電池充電工程(ステップS2)にて充電された内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1の絶縁物質FPを溶解させることで短絡物質FCによって正極11と負極12とを内部短絡させる工程である。
内部短絡試験工程(ステップS3)では、例えば、短絡物質FCが溶解可能な絶縁物質FPで包まれた異物F(図5(a)参照)を絶縁物質FPが熔解する温度(絶縁物質FPの融点以上の温度であってセパレータ13の融点未満の温度)まで加熱する。絶縁物質FPが溶解する温度まで加熱すると、絶縁物質FPが溶解する(図5(b)参照)。これにより、短絡物質FCが露出し、正極11と負極12とがリチウムイオン二次電池1の内部で短絡する(内部短絡)(図5(c)参照)。
内部短絡試験工程(ステップS3)では、例えば、短絡物質FCが溶解可能な絶縁物質FPで包まれた異物F(図5(a)参照)を絶縁物質FPが熔解する温度(絶縁物質FPの融点以上の温度であってセパレータ13の融点未満の温度)まで加熱する。絶縁物質FPが溶解する温度まで加熱すると、絶縁物質FPが溶解する(図5(b)参照)。これにより、短絡物質FCが露出し、正極11と負極12とがリチウムイオン二次電池1の内部で短絡する(内部短絡)(図5(c)参照)。
上述した実施形態によれば、試験用電池充電工程(ステップS2)にて充電された内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1の絶縁物質FPを溶解させることで短絡物質FCによって正極11と負極12とを内部短絡させる。これにより、正極11と負極12が対向する箇所に異物Fが混入することに起因する内部短絡を再現することができる。
また、短絡物質FCは、例えば、正極11、負極12又はケース2の何れかを構成する金属であり、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つであるので、リチウムイオン二次電池1の製造工程において混入する可能性がある、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つによる内部短絡を再現することができる。
また、内部短絡は正極11の縁又は負極12の縁で生じ易いことが知られていので、試験用電池製造工程(ステップS1)では、異物Fを正極11又は負極12の少なくとも一方の縁に設置すれば、異物Fが混入することに起因する内部短絡を再現するものにできる。
また、絶縁物質FPは、例えば、加熱によって溶解する樹脂材料であり、例えば、環境温度以上であってセパレータ13の溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料であるので、環境温度以上であってセパレータ13の溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1の絶縁物質FPを溶解させることができる。
また、絶縁物質FPは、例えば、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベースのポリアミドであるので、環境温度以上であってセパレータ13の溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1の絶縁物質FPを溶解させることができる。
また、絶縁物質FPは、例えば、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベースのポリアミドであるので、環境温度以上であってセパレータ13の溶解温度未満の温度で内部短絡模擬試験用のリチウムイオン二次電池1の絶縁物質FPを溶解させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、セパレータを挿んで正極と負極とが積層され、正極リードがセパレータの第1の辺から延出し、負極リードがセパレータの第2の辺から延出している積層型のコアを有するリチウムイオン二次電池に採用することもできる。このように、積層型のコアを有するリチウムイオン二次電池に採用した場合にも、捲回型のコアを有するリチウムイオン二次電池と同様の効果を得ることができる。
例えば、セパレータを挿んで正極と負極とが積層され、正極リードがセパレータの第1の辺から延出し、負極リードがセパレータの第2の辺から延出している積層型のコアを有するリチウムイオン二次電池に採用することもできる。このように、積層型のコアを有するリチウムイオン二次電池に採用した場合にも、捲回型のコアを有するリチウムイオン二次電池と同様の効果を得ることができる。
1 リチウムイオン二次電池
10 コア
101 正極端子
102 負極端子
11 正極
111 正極集電体
112 正極活物質
112A 縁
113 正極リード
12 負極
12A 端部
121 負極集電体
122 負極活物質
122A 縁
123 負極リード
13 セパレータ
13A 外周縁
131 第1の辺
132 第2の辺
14 絶縁部
14A,14B 端部
141 第1の絶縁層
142 第2の絶縁層
2 ケース
21 開口部
3 蓋
F 異物
FC 短絡物質
FP 絶縁物質
10 コア
101 正極端子
102 負極端子
11 正極
111 正極集電体
112 正極活物質
112A 縁
113 正極リード
12 負極
12A 端部
121 負極集電体
122 負極活物質
122A 縁
123 負極リード
13 セパレータ
13A 外周縁
131 第1の辺
132 第2の辺
14 絶縁部
14A,14B 端部
141 第1の絶縁層
142 第2の絶縁層
2 ケース
21 開口部
3 蓋
F 異物
FC 短絡物質
FP 絶縁物質
Claims (7)
- セパレータを間に挟んで正極と負極とが交互に積層されたコアと、前記コアが収納可能なケースと、前記コアが収納された前記ケースに充填された電解液と、を備える二次電池の内部短絡模擬試験方法であって、
内部短絡の原因となる物質が溶解可能な絶縁物質で包まれた異物を前記正極と前記負極との間に挟んで内部短絡模擬試験用の二次電池を製造する試験用電池製造工程と、
前記試験用電池製造工程にて製造された前記内部短絡模擬試験用の二次電池を充電する試験用電池充電工程と、
前記試験用電池充電工程にて充電された前記内部短絡模擬試験用の二次電池の前記絶縁物質を溶解させることで前記内部短絡の原因となる物質によって前記正極と前記負極とを内部短絡させる内部短絡試験工程と、
を含むことを特徴とする二次電池の内部短絡模擬試験方法。 - 前記絶縁物質は、加熱によって溶解する樹脂材料であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
- 前記絶縁物質は、環境温度以上であって前記セパレータの溶解温度未満の温度で溶解する樹脂材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
- 前記絶縁物質は、低結晶性のポリエチレン、低結晶性のポリプロピレン又はナイロンベース共重合ポリアミドの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
- 前記試験用電池製造工程では、前記異物を前記正極又は前記負極の少なくとも一方の縁に設置することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
- 前記内部短絡の原因となる物質は、前記正極、前記負極又は前記ケースの何れかを構成する金属であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
- 前記内部短絡の原因となる物質は、銅、アルミニウム、ニッケル又は鉄の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の二次電池の内部短絡模擬試験方法。
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