JP2018136001A - 弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、弁体の振動を抑制することが可能であるとともに、弁体をよりスムーズに組み付けることが可能な弁装置を得る。【解決手段】弁装置は、例えば、第一方向に向かうにつれて内径が広がる回転面状に構成された弁座を有したシート部材と、弁座への着座により流体の流れを遮断するとともに着座位置からの移動により流体の流れを許容する球状の弁体と、弁体を弁座に着座させる付勢力を生じる付勢部材と、弁体と付勢部材との間に設けられ、着座位置から移動する弁体を第一方向に対して傾いた第二方向に案内する傾斜部と、弁座に着座した弁体から第二方向に離間しシート部材に向けて突出する突起部と、を有した、ガイド部材と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、弁装置に関する。
従来、コイルスプリングが、球状の弁体を、傾斜面が設けられた部材を介して閉弁方向に付勢する弁装置が、知られている。この弁装置では、弁体が傾斜面によってケースの側壁面に押し付けられることにより、弁体の振動が抑制される(例えば、特許文献1)。
上記従来の弁装置では、弁体が組み付けられる際、例えば、コイルスプリングの自由長が長い場合などにあっては、弁体が傾斜面を転がって脱落するなど、組付作業をスムーズに行い難くなる場合があった。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、弁体の振動を抑制することが可能であるとともに、弁体をよりスムーズに組み付けることが可能な弁装置を得ることである。
本発明の弁装置は、例えば、第一方向に向かうにつれて内径が広がる回転面状に構成された弁座を有したシート部材と、上記弁座への着座により流体の流れを遮断するとともに着座位置からの移動により流体の流れを許容する球状の弁体と、上記弁体を上記弁座に着座させる付勢力を生じる付勢部材と、上記弁体と上記付勢部材との間に設けられ、上記着座位置から移動する上記弁体を上記第一方向に対して傾いた第二方向に案内する傾斜部と、上記弁座に着座した上記弁体から上記第二方向に離間し上記シート部材に向けて突出する突起部と、を有した、ガイド部材と、を備える。
このような構成によれば、着座位置から離れた弁体が、傾斜部によって第二方向に案内されることにより、弁座に偏って接触した状態で開弁するため、弁体の振動が抑制される。他方、弁体の組付時にあっては、突起部によって弁体のガイド部材からの脱落を抑制できる。したがって、弁体の振動を抑制することが可能であるとともに、弁体をよりスムーズに組み付けることが可能な弁装置を、得ることができる。
上記弁装置は、例えば、上記弁体の使用状態における上記着座位置からの移動量が最大の状態で、上記弁体と上記突起部とが離間するよう構成される。仮に、着座位置から移動した弁体とガイド部材とが相対移動できない状態になると、弁体とガイド部材とが一体的に振動してしまう虞がある。その点、上記弁装置では、弁体の使用状態における着座位置からの移動量が最大の状態にあっても弁体と突起部とが離間するよう構成されることにより、使用状態においては着座位置から移動した弁体とガイド部材とが相対移動可能な状態が確保されるため、弁体とガイド部とが一体化され一体的に振動するのが、抑制される。
上記弁装置では、例えば、上記ガイド部材は、上記第一方向および上記第二方向と直交する第三方向への上記弁体の移動を制限する障壁部を有する。このような構成によれば、例えば、弁体の組付時において、弁体の第三方向への脱落を抑制できる。したがって、弁体をより一層スムーズに組み付けることが可能な弁装置を、得ることができる。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、当該構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
なお、本明細書において、序数は、方向を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。また、図は全て模式的かつ例示的なものである。
図1に例示されるように、弁装置1は、ハウジング7に設けられた収容孔7a内に収容されている。収容孔7aは、軸Axを中心とする円筒孔である。弁装置1は、一例として、加締部7bによってハウジング7に加締め固定されることにより、収容孔7a内の所定位置に配置されている。なお、弁装置1のハウジング7への固定方式は加締め固定には限定されず、弁装置1は、例えば、収容孔7a内に圧入されたり、ハウジング7にねじやブラケット等によって機械的に固定されたりしてもよい。また、収容孔7aは、本実施形態では、弁装置1の作動流体の通路としても機能しているが、これには限定されない。また、ハウジング7は、例えば、アルミニウム合金や、鉄系材料等の金属材料である。
弁装置1は、シート部材2、バルブハウジング3、弁体4、ガイド部材5、およびコイルスプリング6を、有している。弁装置1のハウジング7への装着状態において、シート部材2、バルブハウジング3、弁体4、およびガイド部材5の長手方向の中心軸は、軸Axと略一致している。また、コイルスプリング6は、螺旋状であり、弁装置1のハウジング7への装着状態において、コイルスプリング6の螺旋の中心軸は、軸Axと略一致している。なお、コイルスプリング6の螺旋の中心軸は、軸Axと略平行であればよく、軸Axとは完全に一致していなくてもよい。
シート部材2は、円盤状のベース部21と、ベース部21から軸Axの軸方向の一方(D1方向)に突出した円柱状の突出部22とを有している。ベース部21の外端面21aおよび突出部22の内端面22aは、軸Axと直交する方向に沿って平面状に広がっており、例えば、互いに平行である。
シート部材2には、軸Axに沿って延びる通路23が設けられている。通路23は、ベース部21および突出部22を貫通し、外端面21aと内端面22aとに開口した貫通孔である。
通路23の内端面22a側の端部には、バルブハウジング3の筒内に臨む円錐内面状の弁座24が設けられている。弁座24の内径は、軸Axの軸方向の一方(D1方向)に向かうにつれて徐々に広がっている。通路23は、弁座24の底部に開口している。D1方向は第一方向の一例である。なお、弁座24は、完全な円錐内面状である必要はなく、円錐内面以外の回転面状であってもよい。
突出部22の外周面には、円環状の溝22bが設けられている。本実施形態では、この溝22bが、バルブハウジング3の固定に利用されている。すなわち、バルブハウジング3の加締部34cが溝22b内に凹むように軸Axの径方向内方に加締められることにより、バルブハウジング3がシート部材2に固定されている。ただし、バルブハウジング3のシート部材2への固定方式は加締め固定には限定されず、バルブハウジング3は、例えば、突出部22の外周に圧入されたり、突出部22にねじやブラケット等によって機械的に固定されたりしてもよい。また、別の例としては、シート部材2に設けられた凹部にバルブハウジング3が挿入され、圧入や加締め等によって固定されてもよい。すなわち、シート部材2は、突出部22を有さなくてもよい。なお、シート部材2とバルブハウジング3とは別の部材である必要はなく、一体に形成されてもよい。また、バルブハウジング3とハウジング7とは別の部材である必要はなく、一体に形成されてもよい。
バルブハウジング3とシート部材2の突出部22との間に形成される空間(収容室)内には、弁体4、ガイド部材5、およびコイルスプリング6が収容されている。バルブハウジング3の形状は、段付きの有底円筒状である。バルブハウジング3は、円板状の底壁31(端壁)と円筒状の周壁32(側壁)とを有している。周壁32は、小径部33と大径部34とを有している。大径部34の内周面34aは、ガイド部材5の外周面51bを軸Axの軸方向(D1方向)に案内する案内面(摺動面)としても機能している。また、底壁31に設けられた開口部31aおよび大径部34に設けられた開口部34bは、作動流体の通路として機能する。バルブハウジング3は、例えば、アルミニウム合金や、鉄系材料等の金属材料である。バルブハウジング3は、例えば、プレス成形によって構成されるが、これには限定されない。
弁体4は、球体である。弁体4は、例えば鋼球であるが、これには限定されず、合成樹脂製のボール等であってもよい。弁体4の弁座24への着座状態、言い換えると、弁体4が図1,2に示される着座位置Pcに位置された状態では、弁体4の外面4aと弁座24との間に円環状の接触領域(着座領域、シール領域)が構成される。これにより、弁体4と弁座24との間で作動流体の流れが遮断された状態、すなわち閉弁状態が、得られる。なお、開弁状態については後述する。
ガイド部材5は、弁体4に対してシート部材2の反対側に位置され、弁体4とコイルスプリング6との間に挟まれている。
図1〜3に例示されるように、ガイド部材5は、ベース部51と、突起部52と、リテーナ部53と、を有している。ベース部51は、軸Axを中心とする円盤状に構成されている。ベース部51のシート部材2側の端面51aは、軸Axと直交する方向に沿って広がっている。
突起部52は、ベース部51の軸Axから離れた側端部(図1では左方の端部)から、シート部材2に近付く方向、すなわちD1方向の反対方向に、突出している。突起部52の高さ、すなわち端面51aからの突出長さは、弁体4の弁座24への着座状態、すなわち閉弁状態において、ガイド部材5がシート部材2の端面51aに最も近付いた位置で、端面51aと接触しない高さに設定される。言い換えると、突起部52は、使用状態において端面51aとの間に隙間が設けられるように、設定される。なお、突起部52は、ベース部51の外周面51bに沿った円弧状の壁部として構成されているが、これには限定されない。
リテーナ部53は、ベース部51から、シート部材2から遠ざかる方向、すなわちD1方向に、突出している。リテーナ部53の形状は、先端部にテーパ部を有した円柱状である。リテーナ部53は、螺旋状のコイルスプリング6の螺旋内に挿入され、コイルスプリング6のリテーナ(ガイド)として機能している。
図1に示されるように、コイルスプリング6は、ガイド部材5のベース部51に対し、弁体4およびシート部材2とは反対側に隣接して、位置されている。すなわち、ガイド部材5のベース部51は、コイルスプリング6と弁体4との間に挟まれている。弁装置1は、組立状態でコイルスプリング6が弾性的に圧縮された状態、すなわち、予圧縮された状態となるよう、構成されている。コイルスプリング6は、ガイド部材5を介して、弁体4を、D1方向の反対方向に弾性的に押圧する。すなわち、コイルスプリング6は、弁体4を弁座24に着座させる付勢力を生じている。言い換えると、コイルスプリング6は、シート部材2を介して弁体4を閉弁方向に付勢している。コイルスプリング6は、付勢部材の一例である。
ここで、本実施形態では、図1〜3に示されるように、ガイド部材5のベース部51および突起部52には、弁体4を、D1方向に対して傾いたD2方向に案内する傾斜部54が設けられている。D2方向は、D1方向とD1方向の直交方向(図1における左方)との間の方向であって、例えば、図1に示されるD1方向とD2方向との間の角度αが鋭角になる方向、例えば45°よりも大きく90°よりも小さくなる方向である。
傾斜部54は、図3に示されるように、ベース部51の端面51aから突起部52に渡って凹み、球状の弁体4が収容される凹部として構成されている。傾斜部54は、D2方向に沿って延びる谷部54aと、谷部54aの両側で谷部54aから端面51aに向けて上る傾斜側面54bと、を有している。
傾斜部54は、弁体4が谷部54aに沿ってD2方向に移動することができるように構成されている。本実施形態では、図2,3から明らかとなるように、傾斜部54のD2方向と交差する断面形状は、V字状またはU字状である。図2に示されるように弁体4が傾斜部54の凹部内に収容された状態では、傾斜側面54bは、弁体4が、谷部54aの幅方向、すなわちD1方向およびD2方向と直交するD3方向に移動するのを抑制している。言い換えると、ガイド部材5には、傾斜側面54bを表面として弁体4がD3方向に移動するのを抑制する障壁部55が設けられている。このような構成から、傾斜部54を構成する傾斜側面54bおよび障壁部55は、弁体4をD2方向に沿って案内する案内部とも称されうる。D3方向は、第三方向の一例である。
図4には、弁体4が着座位置Pc(図1,2)から移動した開弁状態が示されている。開弁状態においては、弁体4と弁座24との間の作動流体の流れが許容される。通路23側の作動流体の圧力が上昇し、当該弁体4に作用する圧力による力のD1方向における分力が、コイルスプリング6によるD1方向の反対方向への付勢力(セット荷重)よりも大きくなると、弁体4は着座位置Pcから移動し、弁装置1は、閉弁状態から開弁状態になる。この際、上述したように、ガイド部材5には、D2方向に沿って延びた傾斜部54が設けられているため、弁体4は、図4に示されるように、弁体4の一部(図4の左方の部分)が弁座24に接触し他部(図4の右方の部分)が弁座24から離れる姿勢で、着座位置Pcから移動する。すなわち、弁体4は、弁座24からは完全には離れない状態で、着座位置Pcから移動することになる。このような構成によれば、弁体4は、弁座24から完全に離座する構成に比べて、動き難くなる。したがって、本実施形態によれば、弁体4の振動や、共振、チャタリング等が抑制されやすく、ひいては、作動流体の圧力変動(脈動)や、騒音が生じ難い。
また、図4には、使用状態において弁体4の着座位置Pc(図1)からの移動量が最大の状態、すなわち、弁体4が使用状態において着座位置Pcから最も離れたフルリフト位置Plにある状態が示されている。図4からわかるように、弁装置1は、フルリフト位置Plに位置された状態で、弁体4とガイド部材5の突起部52(の端面52a)との間には、隙間glができるよう、すなわち、弁体4が突起部52からD2方向に離間するよう、構成されている。このような構成により、弁体4が着座位置Pcから移動した状態にあっては、使用状態における移動量が0より大きく最大値よりも小さい範囲において、弁体4がガイド部材5と一体化されるのが抑制される。言い換えると、本実施形態の弁装置1は、開弁状態においては、少なくとも、弁体4とガイド部材5とのD2方向およびその反対方向における相対移動が許容されるように構成されている。したがって、本実施形態によれば、一体化された弁体4およびガイド部材5の振動や、共振、チャタリング等が生じ、ひいては作動流体の圧力変動や騒音が生じるのが、抑制される。そして、同様の理由から、図1に示されるように、弁体4が弁座24に着座した状態、すなわち、弁体4が着座位置Pcにある状態においても、弁体4と突起部52との間には、隙間gcが設定され、弁体4と突起部52とはD2方向に離間している。
図5は、弁体4と弁座24との隙間を流れる作動流体の流量特性と、コイルスプリング6の特性とを示すグラフである。図5に示されるような二つの特性の関係から、フルリフト位置Plにある弁体4と突起部52との隙間gl(図4)を決定することができる。流量特性は、種々の流量における、弁体4のD1方向へのリフト量と、当該リフト量に対応した弁体4と弁座24との間の隙間における当該流量の流れよって生じる当該隙間の差圧(前後差圧)と、の関係が示されている。図4に示されるように、弁体4の一部は弁座24に接触したまま着座位置Pcから移動するため、弁体4のD1方向へのリフト量に対応した弁体4と弁座24との隙間gfの大きさや形状は、弁座24の円錐の傾斜角度や大きさ、弁体4の大きさ等によって、幾何学的に求まる。図5における流量特性のグラフは、流量毎の複数の曲線を含んでおり、各流量におけるリフト量と環状隙間の差圧との関係を示している。他方、コイルスプリング6の特性は、環状隙間の差圧によって弁体4に作用する力のD1方向への分力がコイルスプリング6に作用した場合の、当該差圧と、コイルスプリング6のD1方向への弾性圧縮量すなわち弁体4のD1方向へのリフト量と、の関係を示す直線である。したがって、流量がF1の場合の弁体4のD1方向へのリフト量は、流量F1の曲線とコイルスプリング6の特性Sの直線との交点の横軸座標、すなわちy1となり、流量がF2の場合の弁体4のD1方向へのリフト量は、流量F2の曲線とコイルスプリング6の特性Sの直線との交点の横軸座標、すなわちy2となる。したがって、使用時の最大流量となる流量特性の曲線とコイルスプリング6の特性との交点から、弁体4のD1方向における最大リフト量が定まる。そして、その場合の弁体4の位置が、弁座24の円錐の傾斜角度や大きさ、弁体4の大きさ等によって、幾何学的に定まり、当該弁体4の位置に対応した突起部52との隙間glを所要の正の値に設定することで、突起部52のスペック(形状や位置)を定めることができる。
また、隙間glの設定に際しては、ガイド部材5の偏りを考慮することができる。図4に示されるように、開弁状態にある弁体4は、偏った方向(図4の左方)に力を受けるため、ガイド部材5も偏った方向(図4の左方)に力を受け、ベース部51の突起部52側の外周面51bが、バルブハウジング3の内周面34aと接触することがある。よって、このように偏った状態において、隙間glを所要の正の値に設定することにより、突起部52のスペック(形状や位置)を定めてもよい。
図6には、シート部材2とバルブハウジング3とがアッセンブリされる途中の工程が示されている。上述したように、バルブハウジング3は、有底の円筒状、すなわちカップ状に構成されている。よって、図6に示されるように、バルブハウジング3の底壁31が下方(D1方向)に位置し、開口端3aが上方に位置する姿勢とすることにより、バルブハウジング3内に、コイルスプリング6、ガイド部材5、および弁体4を下方からこの順に積み重ねて収容することができる。そして、バルブハウジング3内に、コイルスプリング6、ガイド部材5、および弁体4が収容されたサブアセンブリに、シート部材2を上方から被せて加締め固定することにより、比較的容易に弁装置1を組み立てることが可能となる。この場合において、図6に示されるように、本実施形態では、ガイド部材5の突起部52が、球状の弁体4が傾斜部54に沿ってD2方向に転がるのを止めている。このような構成によれば、弁体4がガイド部材5から脱落するのを突起部52が抑制するため、突起部52が無い場合に比べて、弁装置1をよりスムーズに組み立てることができる。また、傾斜部54における傾斜側面54bおよび障壁部55も、弁体4のガイド部材5からの脱落抑制に寄与している。
このような観点から、突起部52は、図2に示されるように、ガイド部材5のベース部51の端面51aから、当該端面51aの法線方向、すなわち完成品におけるシート部材2に近付く方向(D1方向の反対方向)に、突出しているのが望ましい。また、この観点から、突起部52は、図6に示されるように、球状の弁体4の中心Cを通りD2方向と平行な線Lよりも谷部54aから離れる方向、すなわち完成品におけるシート部材2に近付く方向(D1方向の反対方向)に、突出しているのが望ましい。
以上、説明したように、本実施形態では、着座位置Pcから離れた弁体4が、傾斜部54によってD2方向(第二方向)に案内されることにより、弁座24に偏って接触した状態で開弁するため、弁体4の振動が抑制される。他方、弁体4の組付時にあっては、突起部52によって弁体4のガイド部材5からの脱落を抑制できる。したがって、本実施形態によれば、弁体4の振動を抑制することが可能であるとともに、弁体4をよりスムーズに組み付けることが可能な弁装置1を、得ることができる。
また、本実施形態では、弁装置1は、例えば、弁体4の使用状態における着座位置Pcからの移動量が最大の状態(フルリフト位置Pl)で、弁体4と突起部52とが離間するよう構成される。仮に、着座位置Pcから移動した弁体4とガイド部材5とが相対移動できない状態になると、弁体4とガイド部材5とが一体的に振動してしまう虞がある。その点、本実施形態の弁装置1では、弁体4の使用状態における着座位置Pcからの移動量が最大の状態にあっても弁体4と突起部52とが離間するよう構成されることにより、使用状態においては着座位置Pcから移動した弁体4とガイド部材5とが相対移動可能な状態が確保されるため、弁体4とガイド部材5とが一体化され一体的に振動するのが、抑制される。
また、本実施形態では、ガイド部材5は、例えば、D1方向(第一方向)およびD2方向(第二方向)と直交するD3方向(第三方向)への弁体4の移動を制限する障壁部55(傾斜側面54b)を有する。このような構成によれば、例えば、弁体4の組付時において、弁体4のD3方向への脱落を抑制できる。したがって、弁体4をより一層スムーズに組み付けることが可能な弁装置1を、得ることができる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
本発明の弁装置は、逆止弁や、リリーフ弁、レギュレータ等の種々の弁として用いることが可能であるし、ブレーキ装置や、その他の油庄機器、空気圧機器等、種々の流体機器に適用することができる。
1…弁装置、2…シート部材、4…弁体、5…ガイド部材、6…コイルスプリング(付勢部材)、24…弁座、52…突起部、54…傾斜部、55…障壁部、D1…方向(第一方向)、D2…方向(第二方向)、D3…方向(第三方向)、Pc…着座位置。
Claims (3)
- 第一方向に向かうにつれて内径が広がる回転面状に構成された弁座を有したシート部材と、
前記弁座への着座により流体の流れを遮断するとともに着座位置からの移動により流体の流れを許容する球状の弁体と、
前記弁体を前記弁座に着座させる付勢力を生じる付勢部材と、
前記弁体と前記付勢部材との間に設けられ、前記着座位置から移動する前記弁体を前記第一方向に対して傾いた第二方向に案内する傾斜部と、前記弁座に着座した前記弁体から前記第二方向に離間し前記シート部材に向けて突出する突起部と、を有した、ガイド部材と、
を備えた、弁装置。 - 前記弁体の使用状態における前記着座位置からの移動量が最大の状態で、前記弁体と前記突起部とが離間するよう構成された、請求項1に記載の弁装置。
- 前記ガイド部材は、前記第一方向および前記第二方向と直交する第三方向への前記弁体の移動を制限する障壁部を有した、請求項1または2に記載の弁装置。
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Cited By (1)
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WO2019225738A1 (ja) * | 2018-05-25 | 2019-11-28 | 株式会社アドヴィックス | バルブ |
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- 2017-02-23 JP JP2017032563A patent/JP2018136001A/ja active Pending
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WO2019225738A1 (ja) * | 2018-05-25 | 2019-11-28 | 株式会社アドヴィックス | バルブ |
JP7077779B2 (ja) | 2018-05-25 | 2022-05-31 | 株式会社アドヴィックス | バルブ |
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