JP2018135085A - 空気吹出装置 - Google Patents

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赳之 大槻
Takeyuki OTSUKI
赳之 大槻
本村 博久
Hirohisa Motomura
本村  博久
康彦 新美
Yasuhiko Niimi
康彦 新美
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Abstract

【課題】従来に比べて利便性に優れた空気吹出装置を提供する。
【解決手段】空気吹出装置10は、空気を車室内へ導く吹出ダクト20と、吹出ダクト20を流れる空気を車室内における乗員側に向かって吹き出す複数の乗員側吹出部31〜36と、を備える。空気吹出装置10は、各乗員側吹出部31〜36からの吹出空気の風量を調整する風量調整部、各乗員側吹出部31〜36からの吹出空気の風向を調整する風向調整部と、風量調整部および風向調整部を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、スポット吹出の実施条件が成立した際に、吹出空気の風向が乗員に集中するように風向調整部を制御すると共に、吹出空気の風量が複数の乗員側吹出部31〜36の一部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。
【選択図】図13

Description

本発明は、温度調整ユニットで温度調整された空気を車室内へ吹き出す空気吹出装置に関する。
従来、複数の吹出口からの風量割合を自動で調整することで、乗員の好みに応じた気流を提供する車両用空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、乗員の身体に向けて空調風を吹き出す通常の吹出口、および車室内に空調風を拡散させて吹き出す拡散吹出口から吹き出す風量を調整することで、乗員の好みに応じた気流感を提供する車両用空調装置が開示されている。
特開2004−322846号公報
本発明者らは、特許文献1に開示された従来の車両用空調装置を鋭意検討したところ、以下の課題が生ずることを見出した。すなわち、従来の車両用空調装置は、複数の吹出口からの風量調整によって乗員に提供する気流感を制御することが可能であるが、例えば、吹出口からの空調風を身体の一部に集中させたい場合、空調風の風向を手動で微調整する必要がある。このことは、車両用空調装置の利便性を阻害する要因となることから好ましくない。
本発明は上記点に鑑みて、従来に比べて利便性に優れた空気吹出装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、車両(1)に搭載された温度調整ユニット(90)で温度調整された空気を車室内へ吹き出す空気吹出装置を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
温度調整ユニットで温度調整された空気を車室内へ導く吹出ダクト(20)と、
車室内における前席座席(80、82)よりも前方に配置されたインストルメントパネル(70)の表面に設けられ、吹出ダクトを流れる空気を車室内における乗員側に向かって吹き出す複数の乗員側吹出部(31〜36)と、
吹出ダクトに設けられて複数の乗員側吹出部からの吹出空気の風量を調整する風量調整部(40)と、
吹出ダクトに設けられて吹出空気の風向を調整する風向調整部(50)と、
風量調整部および風向調整部を制御する制御装置(100)と、を備える。
制御装置は、乗員に対して吹出空気を集中させるスポット吹出の実施条件が成立した際に、吹出空気の風向が乗員に集中するように風向調整部を制御すると共に、吹出空気の風量が複数の乗員側吹出部の一部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。
これによると、スポット吹出の実施条件が成立した際には、吹出空気の風向が乗員に集中するように風向調整部が制御されるので、乗員が風向の微調整を行うことなく、乗員に対して空調感を付与することができる。この際、吹出空気の風量が複数の乗員側吹出部の一部に偏るように風量調整部が制御されるので、吹出空気が乗員に到達し易くなり、乗員に対してスポット的な気流感を付与することができる。
このように、本開示の空気吹出装置は、スポット吹出の実施条件が成立した際に、吹出空気が乗員に集中するように風向および風量の双方が自動的に制御されるので、空調の利便性の向上を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の空気吹出装置が搭載された車両の車室内の一部を示す模式的な上面図である。 第1実施形態の空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態の空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な上面図である。 第1実施形態の空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な側面図である。 第1実施形態の吹出ダクトの内部構造の一部を示す模式的な断面図である。模式的な断面図である。 図5のVI−VI断面図である。 スポット吹出の実施条件が不成立となる際に吹出ダクトを流れる空気の流れの一例を示す模式図である。 スポット吹出の実施条件が成立した際に吹出ダクトを流れる空気の流れの一例を示す模式図である。 第1実施形態の空気吹出装置の制御装置を示すブロック図である。 第1実施形態の空気吹出装置の制御装置が実行する吹出制御処理の流れを示すフローチャートである。 定常吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第1実施形態の空気吹出装置の制御装置が実行する前席吹出モード時の制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1前席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第2前席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第1実施形態の空気吹出装置の制御装置が実行する後席吹出モード時の制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第2後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第2後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の他の例を示す模式図である。 第3後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第4後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第4後席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の他の例を示す模式図である。 第1実施形態の第1変形例となる空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態の第2変形例となる空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態の第3変形例となる空気吹出装置が搭載された車両の車室内の前方部分を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態の第4変形例となる吹出ダクトの内部構造の一部を示す模式的な断面図である。 第1実施形態の第5変形例となる吹出ダクトの内部構造の一部を示す模式的な断面図である。 図26に示す吹出ダクトから正面吹出ダクト部を取り外した状態を示す模式的な断面図である。 第1実施形態の第6変形例となる吹出ダクトの内部構造の一部を示す模式的な断面図である。 第2実施形態の空気吹出装置の制御装置が実行する前席吹出モード時の制御処理の流れを示すフローチャートである。 第3前席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第4前席吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第3実施形態の空気吹出装置の制御装置が実行する吹出制御処理の流れを示すフローチャートである。 覚醒吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第4実施形態の空気吹出装置における第1前席吹出モード時の吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第4実施形態の変形例となる空気吹出装置における第1前席吹出モード時の吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 第5実施形態の空気吹出装置における第5前席吹出モード時の吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 各正面吹出部が前部座席から離れている場合の前部吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。 吹出空気を顔に向けない吹出モード時における吹出空気の風向および風量の一例を示す模式図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図21を参照して説明する。図1に示す矢印DRxは、車両の前後方向を示している。また、図1に示す矢印DRyは、車両1の左右方向(すなわち、車両の幅方向)を示している。さらに、図2に示す矢印DRzは、車両1の上下方向を示している。このことは、図1および図2以外の図面おいても同様である。
空気吹出装置10は、車両1に搭載された温度調整ユニット90で温度調整された空気を車室内へ吹き出す装置である。温度調整ユニット90は、車室内へ向けて吹き出す空気を温度調整する周知の装置である。温度調整ユニット90は、例えば、特開2004−322846号公報に記載の空調ユニットと同様の装置で構成される。
図1に示すように、空気吹出装置10は、車室内における前方側に配置されたインストルメントパネル70の表面および内側に設けられている。車室内におけるインストルメントパネル70の後方には、運転手が着座する運転席80、運転席80の左側に位置する助手席82、運転席80の後方に位置する第1後部座席84、助手席82の後方に位置する第2後部座席86が設置されている。各座席80〜86は、乗員の下半身を支持するシートクッション部80a〜86a、乗員の上半身を支持するシートバック部80b〜86b、乗員の頭部を支持するヘッドレスト80c〜86cを含んで構成されている。なお、本実施形態では、運転席80および助手席82が前部座席を構成している。
図1および図2に示すように、インストルメントパネル70には、車両速度を含む車両情報を表示するメータパネル72、メータパネル72の上方側を覆うメータフード74が設けられている。メータパネル72には、車両速度を表示するスピードメータ、エンジンの回転数を表示するタコメータ等が設けられている。メータフード74は、メータパネル72の上方側において、車両1の左右方向DRyに拡がるように設けられている。
本実施形態の車両1は、メータパネル72およびメータフード74が、運転席80の前方に設けられている。具体的には、メータパネル72およびメータフード74は、インストルメントパネル70におけるステアリングホイール76に対向する部位に設けられている。本実施形態では、運転席80の中心位置、メータパネル72の中心位置、メータフード74の中心位置が、ステアリングホイール76の中心位置CLsに一致している。
図2に示すように、インストルメントパネル70には、乗員が操作する操作パネル78が設けられている。操作パネル78には、乗員の操作によって車室内への吹出空気の吹出モードを設定する空調操作部782が設けられている。
さらに、インストルメントパネル70には、温度調整ユニット90で温度調整された空気を車室内におけるフロントガラス92の内側に向けて吹き出すデフロスタ吹出部30が設けられている。デフロスタ吹出部30は、インストルメントパネル70におけるフロントガラス92に近接する部位に、左右方向DRyに拡がるように開口している。
図1に戻り、空気吹出装置10は、温度調整ユニット90で温度調整された空気を車室内へ導く吹出ダクト20と、吹出ダクト20を流れる空気を車室内の乗員側に向かって吹き出す複数の乗員側吹出部31〜36を含んで構成されている。
吹出ダクト20は、温度調整ユニット90で温度調整された空気を複数の乗員側吹出部31〜36へ分配するものである。吹出ダクト20は、インストルメントパネル70の内側に配置されている。吹出ダクト20は、車室内における運転席80側に空気を導く運転席側吹出ダクト22、および車室内における助手席82側に空気を導く助手席側吹出ダクト24を含んで構成されている。吹出ダクト20の内部構造については後述する。
本実施形態の乗員側吹出部は、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36を含んで構成されている。本実施形態では、説明の便宜上、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36をまとめて乗員側吹出部と呼ぶことがある。
第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、および第1サイド吹出部33は、主に運転席80に着座した乗員に対して温度調整ユニット90で温度調整された空気を吹き出す吹出部である。第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、および第1サイド吹出部33は、車両1の左右方向の中心位置CLよりも運転席80側に設けられている。
第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、および第1サイド吹出部33は、車両1の左右方向DRyの中心位置CLから運転席80側の第1サイドガラス94側に向かって、第1センタ吹出部32、第1正面吹出部31、第1サイド吹出部33の順に並んでいる。
第1正面吹出部31は、運転席80に着座した乗員に対して正面から空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の第1正面吹出部31は、車両1の左右方向DRyに延びる矩形状の開口部で構成されている。
図3に示すように、第1正面吹出部31は、インストルメントパネル70のうち、車両の前後方向DRxにおいて運転席80のヘッドレスト80cと対向する対向領域70aに設けられている。なお、第1正面吹出部31は、その一部が対向領域70a以外の非対向領域70b、70cにはみ出すように設けられていてもよい。
また、第1正面吹出部31は、インストルメントパネル70のうち、メータフード74の下方に位置する部位に設けられている。具体的には、第1正面吹出部31は、メータフード74で覆われるように、メータフード74の直下に設けられている。
これによると、第1正面吹出部31がメータフード74によって覆われ易くなることで、インストルメントパネル70において第1正面吹出部31が目立たなくなる。このため、インストルメントパネル70の意匠性の向上を図ることができる。
第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33は、運転席80に着座した乗員に対して側方から空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33は、矩形状の開口部で構成されている。
第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33は、インストルメントパネル70のうち、車両の前後方向DRxにおいて運転席80のヘッドレスト80cと対向する対向領域70a以外の非対向領域70b、70cに設けられている。本実施形態では、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33が、対向領域70a以外の非対向領域70b、70cに設けられた側面吹出部を構成している。
第1サイド吹出部33は、車両1の左右方向DRyの端部側に設けられている。具体的には、第1サイド吹出部33は、車両1の左右方向DRyにおける第1サイドガラス94に近接する位置に設けられている。
第1センタ吹出部32は、第1正面吹出部31および第1サイド吹出部33よりも車両1の左右方向DRyの中央側に設けられている。具体的には、第1センタ吹出部32は、車両1の左右方向DRyの中心位置CLに近接する位置に設けられている。
ここで、運転席80における左右方向DRyの中心位置を基準位置RP1としたとする。この際、第1正面吹出部31と基準位置RP1との距離Lf1は、第1センタ吹出部32と基準位置RP1との距離Lc1および第1サイド吹出部33と基準位置RP1との距離Ls1よりも短くなっている。
本実施形態では、第1正面吹出部31が運転席80の基準位置RP1に対して最も距離が近い近距離吹出部を構成している。また、本実施形態では、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33が第1正面吹出部31よりも運転席80の基準位置RP1からの距離が離れた遠距離吹出部を構成している。
本実施形態の第1正面吹出部31は、インストルメントパネル70のうち、車両1の上下方向DRzにおいて、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33よりも上方に位置する部位に設けられている。具体的には、図4に示すように、第1正面吹出部31は、車両1の床部88からの高さH1が、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33の車両1の床部88からの高さH2よりも大きくなっている。
これによると、第1正面吹出部31が運転席80に着座した乗員の顔付近に近付くので、第1正面吹出部31から運転席80に着座した乗員の顔付近に向けて吹き出すことで、乗員の顔付近に向けて吹出空気を到達させ易くなる。この結果、乗員に対してスポット的な気流感を充分に付与することができる。
続いて、図1〜図3に示す第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、および第2サイド吹出部36は、主に助手席82に着座した乗員に対して温度調整ユニット90で温度調整された空気を吹き出す吹出部である。第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、および第2サイド吹出部36は、車両1の左右方向DRyの中心位置CLよりも助手席82側に設けられている。
第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、および第2サイド吹出部36は、車両1の左右方向DRyの中心位置CLから助手席82側の第2サイドガラス96側に向かって、第2センタ吹出部35、第2正面吹出部34、第2サイド吹出部36の順に並んでいる。
第2正面吹出部34は、助手席82に着座した乗員に対して正面から空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の第2正面吹出部34は、第1正面吹出部31と同様に、車両1の左右方向DRyに延びる矩形状の開口部で構成されている。
図3に示すように、第2正面吹出部34は、インストルメントパネル70のうち、車両の前後方向DRxにおいて助手席82のヘッドレスト82cと対向する対向領域70dに設けられている。なお、第2正面吹出部34は、その一部が対向領域70d以外の非対向領域70e、70fにはみ出すように設けられていてもよい。
第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36は、助手席82に着座した乗員に対して側方から空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36は、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33と同様に、矩形状の開口部で構成されている。
第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36は、インストルメントパネル70のうち、車両の前後方向DRxにおいて助手席82のヘッドレスト82cと対向する対向領域70d以外の非対向領域70e、70fに設けられている。本実施形態では、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36が、対向領域70d以外の非対向領域70e、70fに設けられた側面吹出部を構成している。
第2サイド吹出部36は、車両1の左右方向DRyの端部側に設けられている。具体的には、第2サイド吹出部36は、車両1の左右方向DRyにおける第2サイドガラス96に近接する位置に設けられている。
第2センタ吹出部35は、第2正面吹出部34および第2サイド吹出部36よりも車両1の左右方向DRyの中央側に設けられている。具体的には、第2センタ吹出部35は、車両1の左右方向DRyの中心位置CLに近接する位置に設けられている。
ここで、助手席82における左右方向DRyの中心位置を基準位置RP2としたとする。この際、第2正面吹出部34と基準位置RP2との距離Lf2は、第2センタ吹出部35と基準位置RP2との距離Lc2および第2サイド吹出部36と基準位置RP2との距離Ls2よりも短くなっている。
本実施形態では、第2正面吹出部34が助手席82の基準位置RP2に対して最も距離が近い近距離吹出部を構成している。また、本実施形態では、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36が第2正面吹出部34よりも助手席82の基準位置RP2からの距離が離れた遠距離吹出部を構成している。
本実施形態の第2正面吹出部34は、第1正面吹出部31と同様に、インストルメントパネル70のうち、車両1の上下方向DRzにおいて、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36よりも上方に位置する部位に設けられている。
続いて、吹出ダクト20の内部構造について、図5および図6を参照して説明する。図5および図6では、運転席側吹出ダクト22の内部構造を図示し、助手席側吹出ダクト24の内部構造についての図示を省略している。なお、本実施形態の助手席側吹出ダクト24の内部構造は、運転席側吹出ダクト22と同様に構成されている。このため、本実施形態では、運転席側吹出ダクト22の内部構造について説明し、助手席側吹出ダクト24の内部構造に関する説明を省略する。
図1に示すように、吹出ダクト20は、空気流れ下流側において、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36に対応して分岐している。具体的には、図5に示すように、運転席側吹出ダクト22は、温度調整ユニット90で温度調整された空気が流れる上流側ダクト部220、上流側ダクト部220の空気流れ下流側において分岐した第1〜第3下流側ダクト部221〜223を含んで構成されている。運転席側吹出ダクト22は、上流側ダクト部220、および第1〜第3下流側ダクト部221〜223が脱着できないように一体に構成されている。
上流側ダクト部220は、車両1の左右方向DRyに延びている。上流側ダクト部220は、空気流れ下流側に位置する第1〜第3下流側ダクト部221〜223に温度調整ユニット90で温度調整された空気を分配するダクトである。
上流側ダクト部220には、車両1の中央側から右側に向かって、第2下流側ダクト部222、第1下流側ダクト部221、第3下流側ダクト部223の順に接続されている。
第1下流側ダクト部221は、温度調整ユニット90で温度調整された空気を第1正面吹出部31に導く正面吹出ダクト部である。第2下流側ダクト部222は、温度調整ユニット90で温度調整された空気を第1センタ吹出部32に導く側面吹出ダクト部である。また、第3下流側ダクト部223は、温度調整ユニット90で温度調整された空気を第1サイド吹出部33に導く側面吹出ダクト部である。
第1〜第3下流側ダクト部221〜223それぞれの内部には、車室内へ吹き出す吹出空気の風量を調整する風量調整部40、および車室内へ吹き出す吹出空気の風向を調整する風向調整部50が設けられている。
風量調整部40は、図5に示すように、複数の風量調整ドア41を含んで構成されている。風量調整部40を構成する複数の風量調整ドア41は、各下流側ダクト部221〜223の内部における風向調整部50の空気流れ上流側に配置されている。複数の風量調整ドア41は、各下流側ダクト部221〜223の内部における空気が流通可能な面積を調整可能に構成されている。
具体的には、複数の風量調整ドア41それぞれは、回転軸411、回転軸411を中心に回転可能に支持された板状部材412で構成されている。複数の風量調整ドア41は、互いに連動して変位するように、連結板413によって互いに連結されている。
本実施形態の風量調整部40は、風量調整ドア41を所定の位置に設定することで、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33から吹き出す吹出空気の風量を調整可能となっている。
例えば、風量調整部40は、図7に示す位置に風量調整ドア41を設定すると、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33から吹き出す吹出空気の風量が同等となるように調整することができる。
また、風量調整部40は、図8に示す位置に風量調整ドア41を設定すると、吹出空気の風量が第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33よりも第1正面吹出部31に偏って大きくなるように調整することができる。
続いて、風向調整部50は、図5および図6に示すように、複数の左右風向フラップ51および複数の上下風向フラップ52を含んで構成されている。風向調整部50を構成する複数の左右風向フラップ51および複数の上下風向フラップ52は、各下流側ダクト部221〜223の内部における風量調整部40の空気流れ下流側に配置されている。
複数の左右風向フラップ51は、車両1の左右方向DRyにおける吹出空気の風向を調整可能に構成されている。具体的には、複数の左右風向フラップ51それぞれは、回転軸511、回転軸511を中心に回転可能に支持された板状部材512で構成されている。複数の左右風向フラップ51は、互いに連動して変位するように、連結板513によって互いに連結されている。
複数の上下風向フラップ52は、車両1の上下方向DRzにおける吹出空気の風向を調整可能に構成されている。具体的には、複数の上下風向フラップ52それぞれは、回転軸521、回転軸521を中心に回転可能に支持された板状部材522で構成されている。複数の上下風向フラップ52は、互いに連動して変位するように、連結板523によって互いに連結されている。
本実施形態の風向調整部50は、左右風向フラップ51および上下風向フラップ52を所定の位置に設定することで、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33から吹き出す吹出空気の風向を調整可能となっている。
例えば、風向調整部50は、図7に示す位置に左右風向フラップ51を設定すると、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33から吹き出す吹出空気の風向が前後方向DRxに沿った向きとなるように調整することができる。
また、風向調整部50は、図8に示す位置に左右風向フラップ51を設定すると、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33から吹き出す吹出空気の風向が、運転席80が占める領域に集中する向きとなるように調整することができる。
ここで、風量調整部40および風向調整部50は、図6に示すように、同じ吹出部に設けられた複数の風量調整ドア41および複数の左右風向フラップ51が、所定の動力伝達機構54を介して、単一のアクチュエータ53で駆動される構成となっている。換言すれば、同じ吹出部に設けられた複数の風量調整ドア41および複数の左右風向フラップ51は、単一のアクチュエータ53で駆動可能なように、所定の動力伝達機構54を介して連結されている。
また、本実施形態の風向調整部50は、図5に示すように、同じ吹出部に設けられた複数の上下風向フラップ52が、単一のアクチュエータ55で駆動される構成となっている。換言すれば、同じ吹出部に設けられた複数の上下風向フラップ52は、単一のアクチュエータ55で駆動可能なように、連結板523を介して互いに連結されている。
次に、空気吹出装置10の電子制御部である制御装置100について、図9を参照して説明する。制御装置100は、プロセッサ、メモリ等の記憶部を有する周知のマイクロコンピュータ、およびその周辺回路を含んで構成されている。なお、制御装置100の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
図9に示すように、制御装置100は、その入力側に内気温度を検出する内気温度センサ101、外気温度を検出する外気温度センサ102、日射光による放射強度である日射量を検出する日射センサ103等が接続されている。
また、制御装置100の入力側には、車両1に搭乗した乗員を検知する搭乗者検知装置110が接続されている。搭乗者検知装置110は、車室内に設置されたカメラ等によって、運転席80、助手席82、第1後部座席84、第2後部座席86に乗員が着座しているか否かを検出する装置である。本実施形態の搭乗者検知装置110は、乗員の着座状態だけでなく、顔認識処理によって、運転席80、助手席82、第1後部座席84、第2後部座席86に着座した人物を特定可能に構成されている。
また、制御装置100の入力側には、運転席80に着座した運転手の状態を監視するDSM(Driver Status Monitorの略)120が接続されている。DSM120は、赤外線LEDおよびカメラによって運転手の顔付近を撮像し、撮像した画像を解析して運転手の状態を検出可能に構成されている。本実施形態のDSM120は、運転手の眠気等を検知可能に構成されている。
さらに、制御装置100の入力側には、操作パネル78が接続されている。操作パネル78には、温度調整ユニット90を作動させる空調作動スイッチ780、車室内の設定温度を設定する温度設定部781、車室内への吹出空気の吹出モードを設定する空調操作部782等が設けられている。制御装置100は、乗員の操作によって吹出空気の吹出モードを設定する空調操作部782の操作信号を取得可能に構成されている。
空調操作部782には、吹出モードを選択する選択スイッチとして複数の設定部が設けられている。なお、空調操作部782は、スイッチ式の選択部ではなく、例えば、ダイヤル式の設定部によって吹出モードの選択可能に構成されていてもよい。
本実施形態の空調操作部782には、スポット設定部783、拡散設定部784、後席設定部785、およびオート設定部786が設けられている。スポット設定部783は、乗員に対して集中して吹出空気を吹き出すモードを設定するスイッチである。拡散設定部784は、車室内に吹出空気を拡散させるモードを設定するスイッチである。後席設定部785は、車室内の後方側にも吹出空気を吹き出すモードを設定するスイッチである。オート設定部786は、吹出モードを自動で設定するスイッチである。
このように、本実施形態の空気吹出装置10は、空調操作部782に吹出モードを設定するための複数の設定部783〜786が設けられている。これによると、乗員が自らの意思で吹出モードを選択することができるので、乗員の好みに応じた空調状態を実現することができる。
一方、制御装置100の出力側には、制御対象機器として、複数の風量調整ドア41および複数の左右風向フラップ51を駆動するアクチュエータ53、複数の上下風向フラップ52を駆動するアクチュエータ55等が接続されている。
制御装置100は、入力側から入力された各種信号を、予め記憶部に記憶されたプログラムに従って演算処理し、演算処理の結果等に基づいて、出力側に接続された各種制御対象機器を制御する。なお、制御装置100は、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御するハードウェアおよびソフトフェアで構成される複数の制御部が集約されている。
次に、上述の如く構成される空気吹出装置10の作動について説明する。空気吹出装置10では、空調作動スイッチ780がオンされると、空調操作部782で選択された所定の吹出モードで作動する。この際、空調操作部782でオート設定部786が選択されている場合、制御装置100が吹出モードを自動的に切り替える吹出制御処理を実行する。
本実施形態では、夏期等のように車室内の冷房が必要となる際に、制御装置100が実行する吹出制御処理の概要について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10に示す吹出制御処理の各制御ステップは、制御装置100が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
図10に示すように、制御装置100は、ステップS10で、入力側に接続された内気温度センサ101、外気温度センサ102、日射センサ103、搭乗者検知装置110、DSM120等から各種信号を読み込む。
続いて、制御装置100は、ステップS20で、乗員に対して吹出空気を集中させるスポット吹出の実施条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、スポット吹出の実施条件として、内気温度、外気温度、日射量、設定温度から算出された目標吹出温度TAOが内気温度に比べて所定値以上大きくなっている場合に成立する条件が採用されている。
ここで、目標吹出温度TAOは、例えば、以下の数式F1によって算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×As+C…(F1)
但し、Tsetは温度設定部781で設定された設定温度、Trは内気温度センサ101で検出された検出信号、Tamは外気温度センサ102で検出された検出信号、Asは日射センサ103で検出された検出信号を示している。なお、Kset、Kr、Kam、およびKsは、制御ゲインであり、Cは、補正用の定数である。
制御装置100は、スポット吹出の実施条件が不成立となると、ステップS30に進み、吹出モードを定常吹出モードに設定する。
<定常吹出モード>
定常吹出モードは、車室内に吹出空気を拡散させる吹出モードである。制御装置100は、定常吹出モード時に、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36からの吹出空気の風量が、同等となるように風量調整部40を制御する。換言すれば、制御装置100は、定常吹出モード時に、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36からの吹出空気の風量が、後述するスポット吹出の実施条件が成立した場合に比べて均一化されるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、定常吹出モード時に、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36のうち、一部の吹出部からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部50を制御する。具体的には、制御装置100は、定常吹出モード時に、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部50を制御する。制御装置100は、定常吹出モード時に、例えば、図7に示す位置に風量調整ドア41および左右風向フラップ51を制御する。
定常吹出モード時には、制御装置100による風量調整部40および風向調整部50の制御によって、図11に示すように、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36から吹出空気が、車室内に拡散するように吹き出される。これによると、スポット的な空調の継続に伴う乗員の身体の局所部位の冷やし過ぎや、気流の集中に伴う煩わしさを避けることができる。
図10に戻り、制御装置100は、スポット吹出の実施条件が成立すると、ステップS40に進む。制御装置100は、ステップS40で、車室内における乗員の着座状態を検知する。具体的には、制御装置100は、搭乗者検知装置110からの取得した情報に基づいて車室内における乗員の着座状態を検知する。
続いて、制御装置100は、ステップS50で、第1後部座席84および第2後部座席86のいずれかに乗員が着座しているか否かを判定する。この結果、第1後部座席84および第2後部座席86のいずれかに乗員が着座していない場合、制御装置100は、ステップS60で、吹出モードを前席吹出モードに設定し、前席吹出モード時の制御処理を実行する。逆に、第1後部座席84および第2後部座席86のいずれかに乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS70で、吹出モードを後席吹出モードに設定し、後席吹出モード時の制御処理を実行する。
本実施形態では、前席吹出モード時の制御処理の具体的な内容について図12に示すフローチャートを参照して説明し、後席吹出モード時の制御処理の具体的な内容について図15に示すフローチャートを参照して説明する。
<前席吹出モード>
図12に示すように、前席吹出モード時には、制御装置100が、ステップS600で助手席82に乗員が着座しているか否かを判定する。この結果、助手席82に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS610に進み、吹出モードを第1前席吹出モードに設定する。
(第1前席吹出モード)
第1前席吹出モードは、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36からの吹出空気を運転手および助手席82の乗員に対して集中させる吹出モードである。制御装置100は、第1前席吹出モード時に、吹出空気の風量が、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、左右方向DRyおよび上下方向DRzにおいて運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。制御装置100は、第1前席吹出モード時に、例えば、図8に示す位置に風量調整ドア41および左右風向フラップ51を制御する。
また、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、左右方向DRyおよび上下方向DRzにおいて助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
第1前席吹出モード時には、制御装置100による風量調整部40および風向調整部50の制御によって、図13に示すように、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36からの吹出空気が運転手および助手席82の乗員に集中するように吹き出される。
この際、各正面吹出部31、34からの吹出空気が主流となり、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気が副流となるが、主流を挟むように副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第1前席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手および助手席82の乗員に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
図12に戻り、ステップS600の判定処理の結果、助手席82に乗員が着座していない場合、制御装置100は、ステップS620に進み、吹出モードを第2前席吹出モードに設定する。
(第2前席吹出モード)
第2前席吹出モードは、乗員側吹出部のうち、運転席80の近くに位置する吹出部31〜33、35からの吹出空気を運転手に対して集中させる吹出モードである。制御装置100は、第2前席吹出モード時に、吹出空気の風量が、各センタ吹出部32、35および第1サイド吹出部33よりも第1正面吹出部31に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。なお、制御装置100は、第2前席吹出モード時に、第2正面吹出部34および第2サイド吹出部36から空気が吹き出されないように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第2前席吹出モード時に、第1正面吹出部31、各センタ吹出部32、35、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、左右方向DRyおよび上下方向DRzにおいて運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
第2前席吹出モード時には、制御装置100による風量調整部40および風向調整部50の制御によって、図14に示すように、第1正面吹出部31、各センタ吹出部32、35、第1サイド吹出部33からの吹出空気が運転手に集中するように吹き出される。
この際、第1正面吹出部31からの吹出空気が主流となり、各センタ吹出部32、35および第1サイド吹出部33からの吹出空気が副流となるが、主流を挟むように副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第2前席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
<後席吹出モード>
続いて、後席吹出モード時の制御処理の具体的に内容について説明する。後席吹出モードは、前部座席に着座した乗員だけでなく、後部座席に着座した乗員に向けて吹出空気を提供する吹出モードである。
図15に示すように、後席吹出モード時には、制御装置100が、ステップS700で、助手席82に乗員が着座しているか否かを判定する。この結果、助手席82に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS710に進み、後部座席に乗員が二人着座しているか否かを判定する。すなわち、制御装置100は、ステップS710で、第1後部座席84および第2後部座席86の双方に乗員が着座しているか否かを判定する。
ステップS710の判定処理の結果、第1後部座席84および第2後部座席86の双方に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS720に進み、吹出モードを第1後席吹出モードに設定する。
(第1後席吹出モード)
運転席80と助手席82との間の空間は、運転席80と第1サイドガラス94との間の空間、および助手席82と第2サイドガラス96との間の空間よりも大きくなる。このため、吹出空気は、運転席80と助手席82との間の空間を介して流す方が、車室内の後方側に到達し易くなる。
このことを考慮し、本実施形態の制御装置100は、第1後席吹出モード時に、吹出空気の風量が、各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34および各センタ吹出部32、35に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1後席吹出モード時に、第1正面吹出部31からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1後席吹出モード時に、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第1後席吹出モード時に、第2正面吹出部34からの吹出空気の風向が助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1後席吹出モード時に、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、第2後部座席86に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第1後席吹出モード時には、図16に示すように、各正面吹出部31、34からの吹出空気が運転手および助手席82の乗員に集中するように吹き出される。この際、各正面吹出部31、34からの主流を挟むように、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第1後席吹出モード時では、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手および助手席82の乗員に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第1後席吹出モード時には、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気が、各後部座席84、86の乗員に向かって吹き出される。この際、各サイド吹出部33、36からの吹出空気の風量よりも各センタ吹出部32、35からの吹出空気の風量が大きいので、各後部座席84、86の乗員に対して吹出空気が到達し易くなる。すなわち、第1後席吹出モード時には、吹出空気を各後部座席84、86の乗員に対しても吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を各後部座席84、86の乗員にも提供することが可能となる。
図15に戻り、ステップS710の判定処理の結果、第1後部座席84および第2後部座席86の片方に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS730に進み、吹出モードを第2後席吹出モードに設定する。
(第2後席吹出モード)
第2後席吹出モードでは、第1後部座席84に乗員が着座している場合と、第2後部座席86に乗員が着座している場合とで制御装置100による風量調整部40および風向調整部50の制御態様が異なっている。このため、以下では、第1後部座席84に乗員が着座している場合と、第2後部座席86に乗員が着座している場合とを分けて説明する。
(第1後部座席に乗員が着座)
制御装置100は、第1センタ吹出部32、各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34および第2センタ吹出部35に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1正面吹出部31および第1センタ吹出部32からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第2正面吹出部34および第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第2センタ吹出部35からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第2後席吹出モード時に第1後部座席84に乗員が着座している場合は、図17に示すように、吹出空気が、運転手および助手席82の乗員に集中するように吹き出されると共に、第1後部座席84の乗員に向かって吹き出される。
この際、各正面吹出部31、34からの主流に隣接して、第1センタ吹出部32および第2サイド吹出部36からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第2後席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手および助手席82の乗員に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第2後席吹出モード時には、第1サイド吹出部33および第2センタ吹出部35からの吹出空気を第1後部座席84の乗員に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を第1後部座席84の乗員にも提供することが可能となる。
(第2後部座席に乗員が着座)
制御装置100は、第2センタ吹出部35、各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34および第1センタ吹出部32に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1正面吹出部31および第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1センタ吹出部32からの吹出空気の風向が、第2後部座席86に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第2正面吹出部34および第2センタ吹出部35からの吹出空気の風向が助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、第2後部座席86に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第2後席吹出モード時に第2後部座席86に乗員が着座している場合は、図18に示すように、吹出空気が、運転手および助手席82の乗員に集中するように吹き出されると共に、第2後部座席86の乗員に向かって吹き出される。
この際、各正面吹出部31、34からの主流に隣接して、第1サイド吹出部33および第2センタ吹出部35からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第2後席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手および助手席82の乗員に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第2後席吹出モード時には、第1センタ吹出部32および第2サイド吹出部36からの吹出空気を第2後部座席86の乗員に対しても吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を第2後部座席86の乗員にも提供することが可能となる。
図15に戻り、ステップS700の判定処理の結果、助手席82に乗員が着座していない場合、制御装置100は、ステップS740に進み、後部座席に乗員が二人着座しているか否かを判定する。すなわち、制御装置100は、ステップS740で、第1後部座席84および第2後部座席86の双方に乗員が着座しているか否かを判定する。
ステップS740の判定処理の結果、第1後部座席84および第2後部座席86の双方に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS750に進み、吹出モードを第3後席吹出モードに設定する。
(第3後席吹出モード)
制御装置100は、第3後席吹出モード時に、吹出空気の風量が、第1センタ吹出部32、各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34および第2センタ吹出部35に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第3後席吹出モード時に、第1正面吹出部31および第1センタ吹出部32からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第3後席吹出モード時に、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第3後席吹出モード時に、第2センタ吹出部35からの吹出空気の風向が第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第3後席吹出モード時に、第2正面吹出部34、第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、第2後部座席86に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第3後席吹出モード時には、図19に示すように、吹出空気が、運転手に集中するように吹き出されると共に、各後部座席84、86の乗員に向かって吹き出される。
この際、第1正面吹出部31からの主流を挟むように、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第3後席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第3後席吹出モード時には、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、各サイド吹出部33、36からの吹出空気を各後部座席84、86の乗員に対しても吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
図15に戻り、ステップS740の判定処理の結果、第1後部座席84および第2後部座席86の片方に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS760に進み、吹出モードを第4後席吹出モードに設定する。
(第4後席吹出モード)
第4後席吹出モードでは、第1後部座席84に乗員が着座している場合と、第2後部座席86に乗員が着座している場合とで制御装置100による風量調整部40および風向調整部50の制御態様が異なっている。このため、以下では、第1後部座席84に乗員が着座している場合と、第2後部座席86に乗員が着座している場合とを分けて説明する。
(第1後部座席に乗員が着座)
制御装置100は、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33よりも各正面吹出部31、34および第2センタ吹出部35に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。なお、制御装置100は、第4後席吹出モード時に、第2サイド吹出部36から空気が吹き出されないように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1正面吹出部31および第1センタ吹出部32からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第2正面吹出部34および第2センタ吹出部35からの吹出空気の風向が、第1後部座席84に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第4後席吹出モード時に第1後部座席84に乗員が着座している場合は、図20に示すように、吹出空気が、運転手に集中するように吹き出されると共に、第1後部座席84の乗員に向かって吹き出される。
この際、第1正面吹出部31からの主流を挟むように、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第4後席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第4後席吹出モード時には、第1サイド吹出部33、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35からの吹出空気を第1後部座席84の乗員に対しても吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
(第2後部座席に乗員が着座)
制御装置100は、第1センタ吹出部32、各サイド吹出部33、36よりも各正面吹出部31、34および第2センタ吹出部35に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、および第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、および第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、第2後部座席86に着座した乗員に向かうように風向調整部50を制御する。
これにより、第4後席吹出モード時に第2後部座席86に乗員が着座している場合は、図21に示すように、吹出空気が、運転手に集中するように吹き出されると共に、第2後部座席86の乗員に向かって吹き出される。
この際、第1正面吹出部31からの主流を挟むように、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。このため、第4後席吹出モード時には、主流となる吹出空気の拡散が抑えられ、吹出空気を運転手に対して吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
加えて、第4後席吹出モード時には、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36からの吹出空気を第2後部座席86の乗員に対しても吹き付けることができるので、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。
以上説明した本実施形態の空気吹出装置10は、スポット吹出の実施条件が成立した際には、吹出空気の風向が乗員に集中するように風向調整部50が制御されるので、乗員が風向の微調整を行うことなく、乗員に対して空調感を付与することができる。この際、吹出空気の風量が、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36の一部に偏るように風量調整部40が制御されるので、吹出空気が乗員に到達し易くなり、乗員に対してスポット的な気流感を付与することができる。
このように、本実施形態の空気吹出装置10は、スポット吹出の実施条件が成立した際に、吹出空気が乗員に集中するように風向および風量の双方が自動的に制御されるので、空調の利便性の向上を図ることができる。
特に、本実施形態の空気吹出装置10は、スポット吹出の実施条件が成立すると、運転席80および助手席82の正面に位置する各正面吹出部31、34に風量が偏るように、乗員に向けて吹出空気が吹き出される。換言すれば、本実施形態の空気吹出装置10は、スポット吹出の実施条件が成立すると、運転席80および助手席82に最も距離が近い各正面吹出部31、34に風量が偏るように、乗員に向けて吹出空気が吹き出される。このため、運転席80および助手席82に着座した乗員に対してスポット的な気流感を充分に付与することができる。
一方、本実施形態の空気吹出装置10は、スポット吹出の実施条件が不成立となる場合に、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36からの吹出空気の風量が均一化されると共に、少なくとも一部の吹出部の吹出空気の風向が乗員に向かなくなる。これによると、スポット的な空調の継続に伴う乗員の身体の局所部位の冷やし過ぎや、気流の集中に伴う煩わしさを避けることができる。
また、本実施形態の空気吹出装置10の風量調整部40および風向調整部50は、同じ吹出部に設けられた複数の風量調整ドア41および複数の左右風向フラップ51が、所定の動力伝達機構54を介して、単一のアクチュエータ53で駆動される構成となっている。さらに、本実施形態の風向調整部50は、同じ吹出部に設けられた複数の上下風向フラップ52が、単一のアクチュエータ55で駆動される構成となっている。
これによると、吹出空気の風量および風向の制御に必要となるアクチュエータを減らすことができるので、空気吹出装置10を簡素な構成で実現することができる。
(第1実施形態の第1変形例)
上述の第1実施形態では、メータパネル72およびメータフード74が、インストルメントパネル70におけるステアリングホイール76に対向する部位に設けられた構成を例示したが、これに限定されない。
メータパネル72およびメータフード74は、例えば、図22に示すように、インストルメントパネル70におけるデフロスタ吹出部30に近接する車両1の左右方向DRyの中央部付近に設けられた構成となっていてもよい。これによると、メータフード74によって、デフロスタ吹出部30が目立たなくなるので、インストルメントパネル70の意匠性の向上を図ることができる。
また、メータパネル72およびメータフード74が車両1の左右方向DRyの中央部付近に設けられた構成では、第1正面吹出部31の設計自由度が確保することができるといった利点もある。
(第1実施形態の第2変形例)
上述の第1実施形態では、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36が車両1の左右方向DRyにおいて離れた位置に設けられた配置構成を例示したが、これに限定されない。各吹出部31〜36は、例えば、図23に示すように、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33が互いに隣接し、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36が互いに隣接する配置構成となっていてもよい。
(第1実施形態の第3変形例)
上述の第1実施形態では、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36のうち、運転席80側の吹出部31〜33と助手席82側の吹出部34〜36とが同様の形状となっている構成を例示したが、これに限定されない。乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36は、例えば、図24に示すように、運転席80側の吹出部31〜33と助手席82側の吹出部34〜36とが異なる形状となっていてもよい。
(第1実施形態の第4変形例)
上述の第1実施形態では、空気流れ下流側で乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36に対応して分岐した吹出ダクト20を例示したが、これに限定されない。吹出ダクト20は、例えば、図25に示すように、空気流れ上流側で乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36に対応して分岐した構造となっていてもよい。すなわち、吹出ダクト20は、上流側ダクト部220が、互いに隔壁部220dで隔てられた第1上流側ダクト部220a、第2上流側ダクト部220b、第3上流側ダクト部220cで構成されていてもよい。
(第1実施形態の第5変形例)
上述の第1実施形態では、運転席側吹出ダクト22は、上流側ダクト部220、および第1〜第3下流側ダクト部221〜223が簡単に脱着できないように一体に構成されている。
これに対して、運転席側吹出ダクト22は、図26に示すように、上流側ダクト部220から第1下流側ダクト部221が脱着可能なように、ボルト等の締結部材224で締結されていてもよい。
上流側ダクト部220から第1下流側ダクト部221を取り外した場合、上流側ダクト部220には、第1下流側ダクト部221との接続部に開口部225が生じてしまう。この場合、開口部225からの空気漏れを防止するため、図27に示すように、蓋部材226で開口部225を閉鎖することが望ましい。これらのことは、助手席側吹出ダクト24についても同様である。
(第1実施形態の第6変形例)
上述の第1実施形態では、風量調整部40および風向調整部50における同じ吹出部に設けられた複数の風量調整ドア41および複数の左右風向フラップ51が、単一のアクチュエータ53で駆動される構成を例示したが、これに限定されない。また、上述の第1実施形態では、風向調整部50における同じ吹出部に設けられた複数の上下風向フラップ52が、単一のアクチュエータ55で駆動される構成を例示したが、これに限定されない。
風量調整部40および風向調整部50は、例えば、図28に示すように、異なる吹出部に設けられた風量調整ドア41および左右風向フラップ51が、単一のアクチュエータ53で駆動可能なように、ワイヤ等の連結部材56で連結された構成となっていてもよい。
さらに、風向調整部50は、異なる吹出部に設けられた上下風向フラップ52が、単一のアクチュエータ55で駆動可能なように、ワイヤ等の連結部材57で連結された構成となっていてもよい。これによると、空気吹出装置10の更なる簡素化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図29〜図31を参照して説明する。本実施形態では、制御装置100が、各サイドガラス94、96から差し込む日射光による影響を考慮して吹出モードを設定する点が第1実施形態と相違している。その他の構成については、基本的に第1実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態の制御装置100は、前席吹出モード時に、図12で示した処理に代えて、図29に示す処理を実行する。なお、図29に示す各ステップのうち、図12で示したステップと同じ符号が付されたステップは、特に言及しない限り、同じ処理内容となっている。
図29に示すように、ステップS600の判定処理の結果、助手席82に乗員が着座している場合、制御装置100は、ステップS630で、各サイドガラス94、96の一方からの日射光の影響が大きくなる高日射条件が成立したか否かを判定する。換言すれば、制御装置100は、ステップS630で、各サイドガラス94、96の一方から差し込む日射光によって乗員の身体の一部位が他の部位よりも温度が高くなる高日射条件が成立したか否かを判定する。
ここで、高日射条件としては、各サイドガラス94、96に近接して設けられた日射センサ103で検出された日射量が所定値を超えた際に成立する条件が採用される。なお、高日射条件としては、例えば、搭乗者検知装置110で乗員の身体の温度が把握可能な場合、搭乗者検知装置110で把握された乗員の身体の温度が、各サイドガラス94、96側の温度が最も高温となる際に成立する条件が採用されていてもよい。
ステップS630の判定処理の結果、日射光の影響が小さい場合、制御装置100は、ステップS610に進み、吹出モードを第1前席吹出モードに設定する。逆に、日射光の影響が大きい場合、制御装置100は、ステップS640に進み、吹出モードを第3前席吹出モードに設定する。
(第3前席吹出モード)
制御装置100は、第3前席吹出モード時に、吹出空気の風量が、各センタ吹出部32、35よりも各正面吹出部31、34および各サイド吹出部33、36に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第3前席吹出モード時に、各正面吹出部31、各センタ吹出部32、35、および各サイド吹出部33、36からの吹出空気の風向が、運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。特に、制御装置100は、各サイド吹出部33、36からの吹出空気が、乗員の身体における各サイドガラス94、96側の部位に集中するように風向調整部50を制御する。
これにより、第3前席吹出モード時には、図30に示すように、吹出空気が、運転手および助手席82に着座した乗員に集中するように吹き出される。この際、各サイド吹出部33、36からの主流が、乗員の身体における各サイドガラス94、96側の部位に集中するので、日射光による熱的な不快感を抑えることができる。
図29に戻り、ステップS600の判定処理の結果、助手席82に乗員が着座していない場合、制御装置100は、ステップS650で、各サイドガラス94、96の一方からの日射光の影響が大きくなる高日射条件が成立したか否かを判定する。換言すれば、制御装置100は、ステップS650で、各サイドガラス94、96の一方から差し込む日射光によって乗員の身体の一部位が他の部位よりも温度が高くなる高日射条件が成立したか否かを判定する。
ステップS650の判定処理の結果、日射光の影響が小さい場合、制御装置100は、ステップS620に進み、吹出モードを第2前席吹出モードに設定する。逆に、日射光の影響が大きい場合、制御装置100は、ステップS660に進み、吹出モードを第4前席吹出モードに設定する。
(第4前席吹出モード)
制御装置100は、第4前席吹出モード時に、吹出空気の風量が、各センタ吹出部32、35よりも第1正面吹出部31および第1サイド吹出部33に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。なお、制御装置100は、第4前席吹出モード時に、第2正面吹出部34および第2サイド吹出部36から空気が吹き出されないように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第4前席吹出モード時に、第1正面吹出部31、各センタ吹出部32、35、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。特に、制御装置100は、第1サイド吹出部33からの吹出空気が、運転手の身体における第1サイドガラス94側の部位に集中するように風向調整部50を制御する。
これにより、第4前席吹出モード時には、図31に示すように、吹出空気が、運転手に集中するように吹き出される。この際、第1サイド吹出部33からの主流が、運転手の身体における第1サイドガラス94側の部位に集中するので、日射光による熱的な不快感を抑えることができる。
以上説明した本実施形態の空気吹出装置10は、前部座席に乗員が着座し、且つ、各サイドガラス94、96からの日射光の影響が大きい場合、乗員における各サイドガラス94、96側の一部位に各サイド吹出部33、36からの吹出空気が集中する。このため、本実施形態の空気吹出装置10は、日射光による熱的な不快感を抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図32、図33を参照して説明する。本実施形態では、制御装置100が、DSM120で検知された運転手の状態を考慮して吹出モードを設定する点が第1実施形態と相違している。その他の構成については、基本的に第1実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態の制御装置100は、図10で示した処理に代えて、図32に示す処理を実行する。なお、図32に示す各ステップのうち、図10で示したステップと同じ符号が付されたステップは、特に言及しない限り、同じ処理内容となっている。
図32に示すように、ステップS20の判定処理の結果、スポット吹出の実施条件が不成立となると、ステップS80に進み、運転手の眠気を検知したか否かを判定する。具体的には、制御装置100は、ステップS80で、DSM120で検知された運転手の状態に基づいて、運転手の眠気を検知したか否かを判定する。
ステップS80の判定処理の結果、運転手の眠気を検知していない場合、制御装置100は、ステップS30で、吹出モードを定常吹出モードに設定する。逆に、ステップS80の判定処理の結果、運転手の眠気を検知している場合、制御装置100は、ステップS90で、吹出モードを覚醒吹出モードに設定する。
<覚醒吹出モード>
覚醒吹出モードは、運転手の眠気を覚ますために、スポット吹出の実施条件が不成立となる場合でも、運転手に対して吹出空気を集中して吹き出す吹出モードである。制御装置100は、覚醒吹出モード時に、運転席80側に吹き出す吹出空気の風量が、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33よりも第1正面吹出部31に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。なお、制御装置100は、覚醒吹出モード時に、助手席82側に吹き出す吹出空気の風量が、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、および第2サイド吹出部36で均等化されるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、覚醒吹出モード時に、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が、運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、覚醒吹出モード時に、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第2サイド吹出部36のうち、一部の吹出部からの吹出空気の風向が、乗員に向かないように風向調整部50を制御する。具体的には、制御装置100は、定常吹出モード時と同様に、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部50を制御する。
これにより、覚醒吹出モード時には、図33に示すように、運転席80側への吹出空気が運転手に集中するように吹き出されると共に、助手席82側への吹出空気が車室内へ拡散するように吹き出される。このように、運転手に対して吹出空気を集中して吹き出すことで、運転手の眠気を覚ますことが可能となる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図34を参照して説明する。本実施形態では、前席吹出モード時にスポット空調の実施条件が成立した際の風向調整部50の制御態様が第1実施形態と相違している。その他の構成および作動については、基本的に第1実施形態と同様である。このため、本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の制御装置100は、前席吹出モード時にスポット吹出の実施条件が成立すると、吹出空気の風量が各正面吹出部31、34に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。これと同時に、制御装置100は、乗員側吹出部を構成する各吹出部31〜36のうち、一部の吹出部からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部50を制御する。
例えば、制御装置100は、図34に示すように、第1前席吹出モード時に、第1正面吹出部31からの吹出空気の風向が、左右方向DRyおよび上下方向DRzにおいて運転席80の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第1センタ吹出部32からの吹出空気が運転席80と助手席82との間を介して第1後部座席84側に流れるように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第1サイド吹出部33からの吹出空気が運転席80と第1サイドガラス94との間を介して第1後部座席84側に流れるように風向調整部50を制御する。例えば、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33からの吹出空気が前後方向DRxに沿った向きとなるように風向調整部50を制御する。
同様に、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第2正面吹出部34からの吹出空気の風向が、左右方向DRyおよび上下方向DRzにおいて助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。
また、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第2センタ吹出部35からの吹出空気が運転席80と助手席82との間を介して第2後部座席86側に流れるように風向調整部50を制御する。さらに、制御装置100は、第2サイド吹出部36からの吹出空気が助手席82と第2サイドガラス96との間を介して第2後部座席86側に流れるように風向調整部50を制御する。例えば、制御装置100は、第1前席吹出モード時に、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36からの吹出空気が前後方向DRxに沿った向きとなるように風向調整部50を制御する。
これによると、第1前席吹出モード時には、乗員側吹出部を構成する各正面吹出部31、34からの吹出空気が運転手および助手席82の乗員に集中する。また、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気が運転手および助手席82の乗員の周囲に流れる。
この際、各正面吹出部31、34からの吹出空気が主流となり、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気が副流となるが、主流を挟むように副流が流れることで、主流の拡散が抑制される。さらに、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの吹出空気が副流として乗員の周囲に流れることで、車室内のうち運転席80および助手席82が占める領域に対して当該領域の周囲の空気が流入し難くなる。例えば、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの冷風が副流として乗員の周囲に吹き出される場合、車室内のうち運転席80および助手席82が占める領域に対して当該領域の周囲の熱気が流入し難くなる。これにより、即効性の高い空調感を乗員に提供することが可能となる。なお、このような効果は、第1前席吹出モード時に限らず、第2前席吹出モード時等にも同様に得ることができる。
また、本実施形態の空気吹出装置10では、各正面吹出部31、34からの吹出空気が主に空調性能を発揮することになる。このため、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36を小型化しても従来と同等の空調性能を確保することが可能になる。すなわち、本実施形態の空気吹出装置10によれば、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36を小型化してインストルメントパネル70の意匠性の向上を図ったとしても、従来と同等の空調性能を確保することができる。
(第4実施形態の変形例)
上述の第4実施形態では、前席吹出モード時に、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部34、36からの吹出空気が前後方向DRxに沿った向きとなるように風向調整部50を制御する例について説明したが、これに限定されない。
空気吹出装置10は、例えば、図35に示すように、前席吹出モード時に、各センタ吹出部32、35からの吹出空気と各サイド吹出部34、36からの吹出空気とが徐々に離れる向きとなるように風向調整部50が制御される構成になっていてもよい。
本変形例の構成によっても、各正面吹出部31、34からの主流を挟むように、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36からの副流が流れることで、主流の拡散が抑制されるので、第4実施形態と同様の効果を得ることが可能になる。
ここで、空気吹出装置10は、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部34、36からの吹出空気の風向が、目標吹出温度TAO等に応じて段階的に切り替わる構成になっていてもよい。例えば、空気吹出装置10は、目標吹出温度TAOと内気温度との温度差が小さくなるに伴って、各センタ吹出部32、35からの吹出空気と各サイド吹出部34、36からの吹出空気とが徐々に離れるように風向調整部50が制御される構成になっていてもよい。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図36を参照して説明する。本実施形態では、前席吹出モードとなっている際に乗員の数が変化した場合の風量調整部40および風向調整部50の制御態様について説明する。
本実施形態の制御装置100は、所定の吹出モードとなっている際に搭乗者検知装置110によって乗員の数が変化したことを検知すると、その変化に応じて風量調整部40および風向調整部50の制御を変更する。
例えば、運転席80側だけを空調する吹出モードにおいて、運転手以外の乗員が車両1に搭乗し、その乗員が助手席82に着座する場合、助手席82側の空間が空調されるように、風量調整部40および風向調整部50を制御する。
具体的には、本実施形態の制御装置100は、運転席80側だけを空調する吹出モード時に助手席82側に乗員を検知すると、吹出モードを第5前席吹出モードに設定する。制御装置100は、第5前席吹出モード時に、例えば、図36に示すように、助手席82側に吹き出す吹出空気の風量が、運転席80側に吹き出す吹出空気の風量よりも大きくなるように風量調整部40を制御する。この際、制御装置100は、助手席82側に吹き出す吹出空気の風量が、第2センタ吹出部35および第2サイド吹出部36よりも第2正面吹出部34に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する。なお、制御装置100は、第5前席吹出モード時に、運転席80側に吹き出す吹出空気の風量が、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、および第2サイド吹出部33で均等化されるように風量調整部40を制御する。
同時に、制御装置100は、第5前席吹出モード時に、第2正面吹出部34、第2センタ吹出部35、第1サイド吹出部36からの吹出空気の風向が、助手席82の領域に集中するように風向調整部50を制御する。なお、制御装置100は、第5前席吹出モード時に、第1正面吹出部31、第1センタ吹出部32、第3サイド吹出部33のうち、一部の吹出部からの吹出空気の風向が、乗員に向かないように風向調整部50を制御する。具体的には、制御装置100は、定常吹出モード時と同様に、第1センタ吹出部32および第1サイド吹出部33からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部50を制御する。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。本実施形態の空気吹出装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の空気吹出装置10は、搭乗者検知装置110によって乗員の数が変化したことを検知すると、その変化に応じて風量調整部40および風向調整部50の制御を変更する構成になっている。これによれば、新たに搭乗した乗員に対して即効性の高い空調感を提供することができる。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、各正面吹出部31、34と所定の基準位置との距離が、各センタ吹出部32、35と所定の基準位置との距離および各サイド吹出部33、36と所定の基準位置との距離よりも短くなっている例について説明したが、これに限定されない。
例えば、各正面吹出部31、34と所定の基準位置との距離が、各センタ吹出部32、35と所定の基準位置との距離および各サイド吹出部33、36と所定の基準位置との距離よりも長くなっていてもよい。すなわち、空気吹出装置10は、各正面吹出部31、34が遠距離吹出部となり、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36が近距離吹出部となっていてもよい。
この場合、制御装置100は、スポット空調の実施条件が成立した際に、例えば、図37に示すように、吹出空気の風量が、各正面吹出部31、34に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する構成となっていてもよい。
逆に、制御装置100は、スポット空調の実施条件が成立した際に、吹出空気の風量が、各正面吹出部31、34ではなく、各センタ吹出部32、35および各サイド吹出部33、36に偏って大きくなるように風量調整部40を制御する構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、スポット吹出の実施条件として、目標吹出温度TAOが内気温度に比べて所定値以上大きくなっている場合に成立する条件を例示したが、これに限定されない。スポット吹出の実施条件としては、例えば、内気温度が外気温度よりも所定値以上大きくなっている場合に成立する条件が採用されていてもよい。また、スポット吹出の実施条件としては、温度調整ユニット90の起動時から所定時間が経過するまでの起動初期に成立する条件が採用されていてもよい。
上述の各実施形態では、搭乗者検知装置110やDSM120が搭載された車両1に空気吹出装置10を適用する例について説明したが、これに限定されない。空気吹出装置10は、少なくとも搭乗者の人数を検知可能な機能を有する機器が搭載された車両1に対して適用可能である。
上述の各実施形態の如く、吹出モードとして後席吹出モードが設けられていることが望ましいが、これに限定されない。例えば、車両1に対して後席専用の空調装置が搭載されている場合、後席吹出モードが省略されていてもよい。
上述の各実施形態の如く、風量調整部40および風向調整部50の一部が、共通のアクチュエータ53、55で駆動される構成となっていることが望ましいが、これに限定されない。風量調整部40および風向調整部50は、共通しないアクチュエータ53、55で駆動される構成となっていてもよい。
また、上述の各実施形態では、風量調整部40が複数の風量調整ドア41で構成される例について説明したが、これに限定されない。風量調整部40は、単一の風量調整ドア41で構成されていてもよい。
また、上述の各実施形態では、風向調整部50が複数の左右風向フラップ51および複数の上下風向フラップ52で構成される例について説明したが、これに限定されない。風向調整部50は、単一の左右風向フラップ51および単一の上下風向フラップ52で構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、空調操作部782に対してスポット設定部783、拡散設定部784、後席設定部785、およびオート設定部786が設けられた例について説明したが、これに限定されない。
乗員の中には、吹出空気を顔に向けて集中させる吹出状態を好む方や、吹出空気を顔に向けたくない吹出状態を好む方がいる。このため、空調操作部782には、吹出空気を顔に向けて集中させる吹出モード、吹出空気を顔に向けない吹出モードを選択するための設定部が設けられていることが望ましい。
この場合、例えば、後部座席に乗員が着座している際に、吹出空気を顔に向けない吹出モードが選択された場合、制御装置100が、図38に示すように、乗員の顔を避けるように、風向調整部50を制御する。
また、空調操作部782には、搭乗者検知装置110にて特定された人物の情報に基づいて、その人物に好みに合った吹出モードを自動的に選択する自動認識用の設定部が設けられていることが望ましい。なお、自動認識用の設定部は、DSMによって特定された運転手の情報に基づいて、その運転手に好みに合った吹出モードを自動的に選択する設定部となっていてもよい。
また、運転手は、睡眠不足等によって体調が優れないことを把握していることがある。このため、空調操作部782には、吹出モードとして覚醒モードを選択する選択部が設けられていることが望ましい。
上述の各実施形態では、スポット吹出の実施条件が成立した際に、風量調整部40および風向調整部50を同時に制御する例について説明したが、これに限定されない。空気吹出装置10は、例えば、スポット吹出の実施条件が成立した際に、風量調整部40を制御するタイミングと風向調整部50を制御するタイミングがずれていてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、空気吹出装置は、風量調整部および風向調整部を制御する制御装置を備える。制御装置は、乗員に対して吹出空気を集中させるスポット吹出の実施条件が成立した際に、吹出空気の風向が乗員に集中するように風向調整部を制御すると共に、吹出空気の風量が複数の乗員側吹出部の一部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。
第2の観点によれば、複数の乗員側吹出部には、インストルメントパネルのうち、車両の前後方向において前部座席の少なくともヘッドレストと対向する対向領域に設けられた正面吹出部、対向領域以外の非対向領域に設けられた側面吹出部が含まれている。そして、制御装置は、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、吹出空気の風量が側面吹出部よりも正面吹出部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。
これによると、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、前部座席の正面に位置する正面吹出部に風量が偏るように、乗員に向けて吹出空気が吹き出されるので、乗員に対してスポット的な気流感を付与することができる。
第3の観点によれば、複数の乗員側吹出部には、前部座席に設定された所定の基準位置に対して最も距離が近い近距離吹出部、近距離吹出部よりも基準位置からの距離が離れた遠距離吹出部が含まれている。そして、制御装置は、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、吹出空気の風量が遠距離吹出部よりも近距離吹出部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。
これによると、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、前部座席の最も近い近距離吹出部に風量が偏るように、乗員に向けて吹出空気が吹き出されるので、乗員に対してスポット的な気流感を付与することができる。
第4の観点によれば、空気吹出装置の制御装置は、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、複数の乗員側吹出部それぞれの吹出空気の風向が、車両の幅方向において前部座席が占める領域に集中するように風向調整部を制御する。
これによると、前部座席に乗員が着座している場合にスポット吹出の実施条件が成立すると、複数の乗員側吹出部から風量の異なる吹出空気が、乗員がいない空間への拡散が抑えられるので、乗員への吹出空気の到達性を向上させることができる。この結果、乗員に対してスポット的な気流感を充分に付与することができる。
第5の観点によれば、空気吹出装置は、複数の乗員側吹出部が、インストルメントパネルのうち、車両の幅方向の端部側に設けられたサイド吹出部、サイド吹出部よりも車両の幅方向の中央側に設けられたセンタ吹出部を含んで構成されている。
そして、制御装置は、前部座席に乗員が着座し、且つ、サイドガラスから差し込む日射光による影響が高くなる高日射条件が成立した際に、吹出空気の風量がセンタ吹出部よりもサイド吹出部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。同時に、制御装置は、少なくともサイド吹出部における吹出空気の風向が前部座席に着座した乗員におけるサイドガラス側の部位に集中するように風向調整部を制御する。
これによると、前部座席に乗員が着座し、且つ、サイドガラスからの日射光の影響が大きい場合、乗員におけるサイドガラス側の一部位に対して、サイド吹出部から大風量の吹出空気が集中して吹き出されるので、日射光による熱的な不快感を抑えることができる。
第6の観点によれば、空気吹出装置は、複数の乗員側吹出部は、インストルメントパネルのうち、車両の幅方向の端部側に設けられたサイド吹出部、サイド吹出部よりも車両の幅方向の中央側に設けられたセンタ吹出部を含んで構成されている。そして、制御装置は、後部座席に乗員が着座している場合に、吹出空気の風量がサイド吹出部よりもセンタ吹出部に偏って大きくなるように風量調整部を制御する。同時に、制御装置は、少なくともセンタ吹出部における吹出空気の風向が後部座席に着座した乗員に向かうように風向調整部を制御する。
これによると、後部座席に着座した乗員に対して、センタ吹出部から大風量の吹出空気が集中して吹き出されるので、乗員が風向の微調整を行うことなく、後部座席に着座した乗員にも空調感を付与することができる。
第7の観点によれば、空気吹出装置の制御装置は、スポット吹出の実施条件が不成立となる場合に、複数の乗員側吹出部における吹出空気の風量が、スポット吹出の実施条件が成立した場合に比べて均一化されるように風量調整部を制御する。同時に、制御装置は、複数の乗員側吹出部における少なくとも一部からの吹出空気の風向が乗員に向かないように風向調整部を制御する。
これによると、スポット吹出の実施条件が不成立となる場合には、複数の乗員側吹出部からの吹出空気の風量が均一化されると共に、少なくとも一部の吹出部の吹出空気の風向が乗員に向かなくなる。このため、スポット的な空調の継続に伴う乗員の身体の局所部位の冷やし過ぎや、気流の集中に伴う煩わしさを避けることができる。
第8の観点によれば、空気吹出装置は、風量調整部が、複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の風量調整ドアを含んで構成されている。また、風向調整部は、複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の左右風向フラップを含んで構成されている。そして、風量調整部および風向調整部は、少なくとも同じ乗員側吹出部に設けられた風量調整ドアおよび左右風向フラップが、単一のアクチュエータによって連動して駆動可能なように構成されている。
これによれば、複数の乗員側吹出部からの吹出空気の風量および風向を同時に制御するために必要となるアクチュエータを減らすことができるので、空気吹出装置の簡素化を図ることができる。
第9の観点によれば、空気吹出装置の風量調整部および風向調整部は、異なる乗員側吹出部に設けられた風量調整ドアおよび左右風向フラップの一部が、単一のアクチュエータによって連動して駆動可能なように構成されている。これによれば、空気吹出装置の更なる簡素化を図ることができる。
第10の観点によれば、空気吹出装置の風向調整部は、複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた複数の上下風向フラップを含んで構成されている。そして、複数の上下風向フラップのうち、少なくとも同じ乗員側吹出部に設けられた上下風向フラップは、単一のアクチュエータによって連動して駆動可能なように構成されている。
このように、同じ乗員側吹出部に設けられた上下風向フラップを単一のアクチュエータで駆動可能な構成とすれば、吹出空気の風向の制御に必要となるアクチュエータを減らすことができるので、空気吹出装置を簡素な構成で実現することができる。
第11の観点によれば、空気吹出装置の風向調整部は、複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の上下風向フラップを含んで構成されている。そして、上下風向フラップは、異なる乗員側吹出部に設けられた上下風向フラップの一部が、単一のアクチュエータによって連動して駆動可能なように構成されている。これによれば、空気吹出装置の更なる簡素化を図ることができる。
第12の観点によれば、空気吹出装置の制御装置は、乗員の操作によって吹出空気の吹出モードを設定する空調操作部の操作信号を取得可能に構成されている。空調操作部には、乗員に対して吹出空気を集中させるモードを設定するスポット設定部、車室内に吹出空気を拡散させるモードを設定する拡散設定部が含まれている。また、空調操作部には、車室内の後方側にも吹出空気を吹き出すモードを設定する後席設定部、吹出モードを自動で設定するオート設定部が含まれている。これによると、乗員が自らの意思で吹出モードを選択することができるので、乗員の好みに応じた空調状態を実現することができる。
第13の観点によれば、空気吹出装置は、正面吹出部が、インストルメントパネルのうち、車両の上下方向において側面吹出部よりも上方に位置する部位に設けられている。これによると、正面吹出部が前部座席に着座した乗員の顔付近に近付くので、正面吹出部から前部座席に着座した乗員の顔付近に向けて吹き出すことで、乗員の顔付近に向けて吹出空気を到達させ易くなる。この結果、乗員に対してスポット的な気流感を充分に付与することができる。
第14の観点によれば、インストルメントパネルには、前部座席を構成する運転席に対向する部位に、車両速度を含む車両情報を表示するメータパネルの上方側を覆うメータフードが設けられている。そして、空気吹出装置は、運転席に対向する正面吹出部が、インストルメントパネルのうち、車両の上下方向においてメータフードの下方に位置する部位に設けられている。
これによると、運転席側の正面吹出部がメータフードによって覆われ易くなることで、インストルメントパネルにおいて正面吹出部が目立たなくなる。このため、インストルメントパネルの意匠性の向上を図ることができる。
第15の観点によれば、空気吹出装置の吹出ダクトには、温度調整ユニットで温度調整された空気が流入する上流側ダクト部が含まれている。また、吹出ダクトには、上流側ダクト部を流れる空気を正面吹出部に導く正面吹出ダクト部、上流側ダクト部を流れる空気を側面吹出部に導く側面吹出ダクト部が含まれている。そして、少なくとも正面吹出ダクト部は、上流側ダクト部に対して脱着可能に構成されている。このように、少なくとも正面吹出ダクト部が側面吹出ダクト部に対して脱着可能な構成では、乗員の正面から空気を吹き出す機能を後付け可能なオプションとすることができる。
1 車両
31〜33 第1正面吹出部、第1センタ吹出部、第1サイド吹出部(乗員側吹出部)
34〜36 第2正面吹出部、第2センタ吹出部、第2サイド吹出部(乗員側吹出部)
40 風量調整部
50 風向調整部
70 インストルメントパネル
80 運転席(前部座席)
82 助手席(前部座席)
90 温度調整ユニット
100 制御装置

Claims (15)

  1. 車両(1)に搭載された温度調整ユニット(90)で温度調整された空気を車室内へ吹き出す空気吹出装置であって、
    前記温度調整ユニットで温度調整された空気を前記車室内へ導く吹出ダクト(20)と、
    前記車室内における前部座席(80、82)よりも前方に配置されたインストルメントパネル(70)の表面に設けられ、前記吹出ダクトを流れる空気を前記車室内における乗員側に向かって吹き出す複数の乗員側吹出部(31〜36)と、
    前記吹出ダクトに設けられて前記複数の乗員側吹出部からの吹出空気の風量を調整する風量調整部(40)と、
    前記吹出ダクトに設けられて前記吹出空気の風向を調整する風向調整部(50)と、
    前記風量調整部および前記風向調整部を制御する制御装置(100)と、を備え、
    前記制御装置は、乗員に対して前記吹出空気を集中させるスポット吹出の実施条件が成立した際に、前記吹出空気の風向が乗員に集中するように前記風向調整部を制御すると共に、前記吹出空気の風量が前記複数の乗員側吹出部の一部に偏って大きくなるように前記風量調整部を制御する空気吹出装置。
  2. 前記複数の乗員側吹出部は、前記インストルメントパネルのうち、前記車両の前後方向において前記前部座席の少なくともヘッドレスト(80c、82c)と対向する対向領域(70a)に設けられた正面吹出部(31、34)、前記対向領域以外の非対向領域(70b、70c)に設けられた側面吹出部(32、33、35、36)を含んで構成されており、
    前記制御装置は、前記前部座席に乗員が着座している場合に前記スポット吹出の実施条件が成立すると、前記吹出空気の風量が前記側面吹出部よりも前記正面吹出部に偏って大きくなるように前記風量調整部を制御する請求項1に記載の空気吹出装置。
  3. 前記複数の乗員側吹出部は、前記前部座席に設定された所定の基準位置(RP1、RP2)に対して最も距離が近い近距離吹出部(31、34)、前記近距離吹出部よりも前記基準位置からの距離が離れた遠距離吹出部(32、33、35、36)を含んで構成されており、
    前記制御装置は、前記前部座席に乗員が着座している場合に前記スポット吹出の実施条件が成立すると、前記吹出空気の風量が前記遠距離吹出部よりも前記近距離吹出部に偏って大きくなるように前記風量調整部を制御する請求項1に記載の空気吹出装置。
  4. 前記制御装置は、前記前部座席に乗員が着座している場合に前記スポット吹出の実施条件が成立すると、前記複数の乗員側吹出部それぞれの前記吹出空気の風向が、前記車両の幅方向において前記前部座席が占める領域に集中するように前記風向調整部を制御する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  5. 前記複数の乗員側吹出部は、前記インストルメントパネルのうち、前記車両の幅方向の端部側に設けられたサイド吹出部(33、36)、前記サイド吹出部よりも前記車両の幅方向の中央側に設けられたセンタ吹出部(32、35)を含んで構成されており、
    前記制御装置は、前記前部座席に乗員が着座し、且つ、前記車両の幅方向の端部のサイドガラス(94、96)から差し込む日射光の影響が高くなる高日射条件が成立した際に、前記吹出空気の風量が前記センタ吹出部よりも前記サイド吹出部に偏って大きくなるように前記風量調整部を制御すると共に、少なくとも前記サイド吹出部における前記吹出空気の風向が前記前部座席に着座した乗員における前記サイドガラス側の部位に集中するように前記風向調整部を制御する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  6. 前記複数の乗員側吹出部は、前記インストルメントパネルのうち、前記車両の幅方向の端部側に設けられたサイド吹出部(33、36)、前記サイド吹出部よりも前記車両の幅方向の中央側に設けられたセンタ吹出部(32、35)を含んで構成されており、
    前記制御装置は、後部座席に乗員が着座している場合に、前記吹出空気の風量が前記サイド吹出部よりも前記センタ吹出部に偏って大きくなるように前記風量調整部を制御すると共に、少なくとも前記センタ吹出部における前記吹出空気の風向が前記後部座席に着座した乗員に向かうように前記風向調整部を制御する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  7. 前記制御装置は、前記スポット吹出の実施条件が不成立となる場合に、前記複数の乗員側吹出部における前記吹出空気の風量が、前記スポット吹出の実施条件が成立した場合に比べて均一化されるように前記風量調整部を制御すると共に、前記複数の乗員側吹出部における少なくとも一部からの前記吹出空気の風向が乗員に向かないように前記風向調整部を制御する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  8. 前記風量調整部は、前記複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の風量調整ドア(41)を含んで構成されており、
    前記風向調整部は、前記複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の左右風向フラップ(51)を含んで構成されており、
    前記風量調整部および前記風向調整部は、少なくとも同じ前記乗員側吹出部に設けられた前記風量調整ドアおよび前記左右風向フラップが、単一のアクチュエータ(53)によって連動して駆動可能なように構成されている請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  9. 前記風量調整部および前記風向調整部は、異なる前記乗員側吹出部に設けられた前記風量調整ドアおよび前記左右風向フラップの一部が、単一の前記アクチュエータによって連動して駆動可能なように構成されている請求項8に記載の空気吹出装置。
  10. 前記風向調整部は、前記複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた複数の上下風向フラップ(52)を含んで構成されており、
    少なくとも同じ前記乗員側吹出部に設けられた前記上下風向フラップは、単一のアクチュエータ(55)によって連動して駆動可能なように構成されている請求項1ないし9のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  11. 前記風向調整部は、前記複数の乗員側吹出部それぞれに設けられた1つ以上の上下風向フラップ(52)を含んで構成されており、
    前記上下風向フラップは、異なる前記乗員側吹出部に設けられた前記上下風向フラップの一部が、単一の前記アクチュエータ(55)によって連動して駆動可能なように構成されている請求項1ないし9のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  12. 前記制御装置は、乗員の操作によって前記吹出空気の吹出モードを設定する空調操作部(782)の操作信号を取得可能に構成されており、
    前記空調操作部は、乗員に対して前記吹出空気を集中させるモードに設定するスポット設定部(783)、前記車室内に前記吹出空気を拡散させるモードに設定する拡散設定部(784)、前記車室内の後方側にも前記吹出空気を吹き出すモードに設定する後席設定部(785)、前記吹出モードを自動で設定するオート設定部(786)を含んで構成されている請求項1ないし11のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
  13. 前記正面吹出部は、前記インストルメントパネルのうち、前記車両の上下方向において前記側面吹出部よりも上方に位置する部位に設けられている請求項2に記載の空気吹出装置。
  14. 前記インストルメントパネルには、前記前部座席を構成する運転席(80)に対向する部位に、車両速度を含む車両情報を表示するメータパネル(72)の上方側を覆うメータフード(74)が設けられており、
    前記運転席に対向する前記正面吹出部は、前記インストルメントパネルのうち、前記車両の上下方向において前記メータフードの下方に位置する部位に設けられている請求項2または13に記載の空気吹出装置。
  15. 前記吹出ダクトは、前記温度調整ユニットで温度調整された空気が流入する上流側ダクト部(220)、前記上流側ダクト部を流れる空気を前記正面吹出部に導く正面吹出ダクト部(221)、前記上流側ダクト部を流れる空気を前記側面吹出部に導く側面吹出ダクト部(222、223)を含んで構成されており、
    少なくとも前記正面吹出ダクト部は、前記上流側ダクト部に対して脱着可能に構成されている請求項2、13、14のいずれか1つに記載の空気吹出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023232329A1 (de) * 2022-05-30 2023-12-07 Mercedes-Benz Group AG Verfahren zum betreiben einer belüftungseinrichtung zum belüften eines innenraums eines kraftfahrzeugs

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