JP2018133861A - モータ駆動装置 - Google Patents

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直井 雅明
Masaaki Naoi
雅明 直井
木山 耕太
Kota Kiyama
耕太 木山
徹 宮澤
Toru Miyazawa
徹 宮澤
修平 浜田
Shuhei Hamada
修平 浜田
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Abstract

【課題】軸方向の振動対策がされていないクローポール型2相ステッピングモータの構造を複雑化することなく、軸方向の振動を防止する。【解決手段】2つの相を用いてPWM信号で駆動する両相駆動モードと片相だけを用いてPWM信号で駆動を行う片相駆動モードを切り替えて駆動を行う。起動時や高精度に回転したいときに使用する両相駆動モードでは、PWMのOFF期間がコイルの両端が閉回路になるようなPWM信号を用いて駆動する。軸方向の振動を低減したい時に使用する片相駆動モードでは、PWMのOFF期間がコイルの両端が開放になるようなPWM信号で一方の相の駆動を停止または弱める。【選択図】図1

Description

回転軸方向にコイルが並んだ2相モータをHブリッジスイッチング回路で駆動するモータ駆動装置に関する。
2相ステッピングモータの中で2つのコイルが軸方向に並んだクローポール型2相ステッピングモータが有る。クローポール型2相ステッピングモータはA相コイルとB相コイルが回転軸方向に並んでいるのが特徴である。ステッピングモータの基本的な駆動方法である1相励磁では、ステップ毎に“A相をN極”、“B相をN極”、“A相をS極”、“B相をS極”というような励磁を繰り返して、永久磁石を備えるロータを回転駆動させている。
A相をN極に励磁する時は永久磁石のS極がA相コイルに引き寄せられて回転力が発生するが、A相コイルとB相コイルが回転軸方向に並んでいるため回転方向以外にA相コイル側への軸方向の力も働く。
次のB相をN極に励磁するステップでは永久磁石のS極がB相コイルに引き寄せる時に、同様に回転方向以外にB相コイル側への力が働く。このようにステップ毎に軸方向の力の向きが反転するため、回転中に軸方向の振動が発生し、回転軸に結合されたメカ機構を振動させていた。
特許文献1のクローポール型2相ステッピングモータは永久磁石をA相用永久磁石とB相用永久磁石というように軸方向に分割することにより、軸方向の振動を防止している。
特開平9-233802号公報
特許文献1のように永久磁石を軸方向に分割して軸方向の振動対策をしたモータを用いれば軸方向の振動を防止できる。しかし、軸方向の振動対策をしたモータは構造が複雑になるため高価であり、装置のコストアップは避けられない。
本発明はモータの構造を複雑化することなく、軸方向の振動を低減することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明のモータ駆動装置は、速度指令信号から駆動電圧指令信号を生成する駆動電圧指令生成手段と、駆動電圧指令信号からPWM信号に変換するためのスイッチング信号を生成するスイッチング信号生成手段と、スイッチング信号からモータを駆動するPWM信号を生成するHブリッジ回路と、コイルが回転軸方向に並んだ2相ステッピングモータとで構成されるモータ駆動装置において、前記スイッチング信号生成手段は両相駆動モードと片相駆動モードを有し、前記両相駆動モードで生成されるスイッチング信号は、2つの相共にHブリッジの直列に接続された2つのスイッチング素子の素子遅延による同時ONを防止するデッドタイム期間を除くPWM信号のOFF期間がコイルの両端を短絡するPWM信号であり、片相駆動モードで生成されるスイッチング信号は、一方の相はPWM信号のOFF期間がコイルの両端を開放とするPWM信号で、かつON期間がもう一方の相のON期間より短い時間であることを特徴とする。
このようにコイルが軸方向に並んでいるクローポール型2相ステッピングモータは軸方向の振動が生じる。このモータを2つの相を用いてPWM信号で駆動する両相駆動モードと片相だけを用いてPWM信号で駆動を行う片相駆動モードを切り替えて駆動を行う。起動時や高精度に回転したいときに使用する両相駆動モードでは、PWMのOFF期間がコイルの両端が閉回路になるようなPWM信号を用いて駆動する。軸方向の振動を低減したい時に使用する片相駆動モードでは、PWMのOFF期間がコイルの両端が開放になるようなPWM信号で一方の相の駆動を停止または弱めることが特徴である。
本発明によれば、モータの構造を複雑化することなく、軸方向の振動を低減でき、モータ駆動装置の低振動化・静音化が可能となる。
動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。 実施例1のモータ駆動装置の機能ブロック図である 実施例1のコントローラ出力信号のタイミングチャートを示した図である。 駆動電圧信号を示した図である。 実施例1のPWM波形と駆動波形を示す図である。 デッドタイムを説明する図である。 片相駆動モード時のB相コイルのスイッチ制御信号を示した図である。 Hブリッジのスイッチングを説明する回路図である。 実施例2のモータ駆動装置の機能ブロック図である 実施例2のコントローラ出力信号のタイミングチャートを示した図である。 実施例2の片相駆動モード用PWM信号の波形を示した図である。 実施例2の他の方法によるモータ駆動装置の機能ブロック図である 実施例2の他の方法によるコントローラ出力信号のタイミングチャートを示した図である。 クローポール型2相ステッピングモータの斜視図である。 クローポール型2相ステッピングモータの断面図である。 クローポール型2相ステッピングモータの電流波形である。 クローポール型2相ステッピングモータの軸方向の力を示す図である。 画像形成装置の構成概要図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の実施例では、本発明のモータ駆動装置を、画像形成装置の排紙ローラを駆動するモータに適用した場合について例示する。尚、本発明のモータ駆動装置の適用先、および説明で用いる部材、数値、材料等は、理解を助ける目的の例示に過ぎず、本発明を限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
画像形成装置の説明
まず、画像形成装置について説明する。図18は画像形成装置の構成概要図である。画像形成動作について説明する。画像形成動作が開始されると、画像形成装置101は、中間転写ベルト駆動ローラ102を回転駆動して中間転写ベルト105を回転させる。同時に各色に対応した感光体ドラム106も回転させる。
尚、yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックを示す。また、感光体ドラムは、yに対応した感光体ドラム106y、mに対応した感光体ドラム106m、cに対応した感光体ドラム106c、kに対応した感光体ドラム106kで構成されるが感光体ドラム106として説明する。帯電ローラ107、現像ユニット109、現像ローラ110、1次転写ローラ111、ドラムクリーナ112も同様である。
不図示のパソコン等からの画像情報に基づき露光ユニット108は感光体ドラム106の表面に向けてレーザー光を照射する。このとき、各感光体ドラム106の表面は、帯電ローラ107によって所定の極性・電位に一様に帯電されており、レーザー光を照射すると、レーザー光が照射された部位の電荷が減衰することによって感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。
この後、静電潜像を現像ユニット109で摩擦帯電等で帯電されたトナーが現像ローラ110により感光体ドラム106に運ばれて、静電潜像をトナー像として現像が行われる。そして、この各色トナー像を1次転写ローラ111にそれぞれ印加した1次転写バイアスにより、順次中間転写ベルト105に転写することにより、中間転写ベルト105上にフルカラートナー画像が形成される。
一方で、このトナー画像形成動作に並行して、給紙ユニット115の記録紙116は、給紙ローラ117によって搬送ローラ118まで運ばれる。分離ローラ119により、1枚の記録紙116のみを分離給送する。この後、通紙ガイド122と123の間を通って停止している1対のレジストレーションローラ120に当接することにより記録紙116の傾きと先端の位置が調整される。
次に、2次転写内ローラ104と2次転写外ローラ113が対向している2次転写部において、中間転写ベルト上のフルカラートナー像と記録紙116の位置とを一致させるタイミングでレジストレーションローラ120が駆動される。これにより、記録紙116は通紙ガイド124と125の間を通って2次転写部まで搬送され、2次転写外ローラ113に印加した2次転写バイアスにより、フルカラートナー像が記録紙116上に一括して転写される。
フルカラートナー像が転写された記録紙116は、通紙ガイド126を通って定着ローラ114まで搬送される。1対の定着ローラ114にて加圧および熱を受けて各色のトナーが溶融混色し、記録紙116にフルカラーの画像として定着される。この後、通紙ガイド127と128の間を通り、排紙ローラ121によって画像形成装置の外部の設けた排紙部130に排出される。通紙ガイド128には排紙センサー129が備えられ、記録紙116が通過したことを検知する。この排紙センサー129は、記録紙116が正しく排紙されたことを検知するために設けられている。レジストレーションローラ120から送られた記録紙116が所定の時間の範囲内に排紙センサー129で検知できなかった時はジャムと判断し、ジャムエラー処理が行われる。以上のようにして画像形成が行われる。
図18の画像形成性装置の中で斜線で示すローラと感光体ドラムはギアやクラッチを介してモータにより駆動されている。その中で中間転写ベルト駆動ローラ102、感光体ドラム106、現像ローラ110、2次転写外ローラ113、定着ローラ114は画像形成を行うためモータの速度変動が画像のムラとして現れてしまう。よって使用するモータは回転精度の高いDCブラシレスモータを用いている。
給紙ローラ117、搬送ローラ118、分離ローラ119、レジストレーションローラ120、排紙ローラ121は記録紙116の搬送に用いるため、画像形成を行うモータのような回転精度は必要ない。よって、安価なクローポール型2相ステッピングモータで駆動を行っている。しかし、このクローポール型2相ステッピングモータは軸方向の振動が大きいという特徴がある。
本発明はこのクローポール型2相ステッピングモータの軸方向の振動を防止することである。クローポール型2相ステッピングモータが軸方向に振動する理由を説明する。
クローポール型2相ステッピングモータの軸方向振動の説明
図14にクローポール型2相ステッピングモータの斜視図を示す。尚、一部をカットしてその内部を示している。図14の各符号を説明する。41はA相コイルである。42はB相コイルである。43は外周面の回転方向に永久磁石のN極とS極が並んだロータである。44と45はお互いの極歯片同士が回転方向に互いに噛み合うように並んだA相コイル用クローポールである。46と47はお互いの極歯片同士が回転方向に互いに噛み合うように並んだB相コイル用クローポールである。48はロータ43に取り付けられた回転軸である。49は回転軸48をロータ43の両端で支持する1対の支持部材。50はモータケースである。
図15は図14の断面図である。図14と同一の部材については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。C1はA相コイル41の軸方向の磁気的中心位置。C2はB相コイルの磁気的中心位置。Mは永久磁石の磁気的中心位置を示す。このモータのA相コイル41とB相コイル42に正または負の電位を順次切り替えて印加することによりロータ48が回転する。矢印AからDはロータ43に働く力の方向を示す。
図16は1相励磁駆動のときのA相コイル41とB相コイル42に流れる電流波形の例である。本図ではA相コイル41の電流に対してB相コイル42の電流は制御位相角90度遅らせて駆動を行った例である。ここで制御位相角とは、駆動制御の1周期、つまり矩形波の1周期を360度としたときの角度である。本図ではA相に正の電流を流し始める時を0度としている。
制御位相角が0度〜90度のときはA相コイル41のみに+1(A)の電流が流れ、B相コイル42には電流が流れない。A相コイル41に正の電流が流れるためA相の極歯片44と45はそれぞれロータ43のN極とS極を引き寄せる。A相コイル41しか磁力が発生しないため図15のコイル側の磁気的中心位置はC1となり、ロータ43の磁気的中心位置Mとずれた位置関係になる。ロータ43の手前が左方向に回転する場合、図15のロータ43は回転方向である左方向の力により1ステップだけ回転する。1ステップはロータ43の磁極ピッチの1/2である。このとき磁気的中心がずれているため図15の矢印Aに示すような軸方向の力が働いている。ロータ43は1対の支持部材49、50により軸方向の移動が規制されているため1ステップ回転後も矢印Aに示す軸方向の力が働いている。このようにコイルの力は回転方向だけでなく矢印Aに示すような軸方向の力も働く。
図16の制御位相角が90度〜180度のときはB相コイル42のみに+1(A)の電流が流れ、A相コイル41には電流が流れない。B相コイル42に正の電流が流れるためB相の極歯片46と47がそれぞれロータ43のN極とS極を引き寄せる。B相コイル42しか磁力が発生しないため図15のコイル側の磁気的中心位置はC2となり、ロータ43の磁気的中心位置Mとは逆方向にずれた位置関係になる。よって図15のロータ43は回転方向である左方向の力により1ステップだけ回転する。このとき、磁気的中心がずれているため矢印Bに示すような軸方向の力も働いている。ロータ43は1対の支持部材49、50により軸方向の移動が規制されているため1ステップ回転後も矢印Bに示す軸方向の力が働いている。
図16の制御位相角が180度〜270度のときはA相コイル41のみに-1(A)の電流が流れ、B相コイル42には電流が流れない。A相コイル41に負の電流が流れるためA相の極歯片44と45がそれぞれロータ43のS極とN極を引き寄せる。よって制御位相角0度〜90度と同じくロータ43は左方向に1ステップだけ回転する。この時、図15の矢印Aに示すような軸方向の力が働く。
図16の制御位相角が270度〜360度のときはB相コイル42のみに-1(A)の電流が流れ、A相コイル41には電流が流れない。B相コイル42に負の電流が流れるためB相の極歯片46と47がそれぞれロータ43のS極とN極を引き寄せる。よって制御位相角180度〜270度と同じくロータ43は左方向に1ステップだけ回転する。この時図15の矢印Bに示すような軸方向の力が働く。
図17はロータに働く軸方向の力を図15の矢印Aを正、矢印Bを負とし、力の絶対値の最大を1として示した図である。このように駆動波形の1/2の周期で軸方向の力の反転が繰り返される。回転軸48はギアを介して排紙ローラ121に結合しているため、この周期的な軸方向の力によってギアおよび排紙ローラ121を振動させる。このように、クローポール型2相ステッピングモータを駆動すると軸方向に振動する。
本発明では、例えばB相の駆動を止めてA相の駆動だけで回転を行う。これを片相駆動と呼ぶ。片相駆動にすると図17のB相側のマイナスの力がゼロになり、A相側のプラスの力だけになるため軸方向の力の向きは変わらない。このようにして軸方向の振動を無くすことが本発明の特徴である。
但し、片相駆動では軸方向の振動の防止以外に以下の特徴がある。
1、起動時の回転方向が確定できない。
2、速度変動が大きい
3、トルクが小さい
そこで、2つの相を用いて駆動する両相駆動モードと片相だけで駆動する片相駆動モードの2つ駆動モードを状況に応じて適宜に切り替えを行う必要がある。この切り替えの例として、図18の画像形成装置の中でクローポール型2相ステッピングモータで駆動を行っている排紙ローラ121に本発明を適用した例でモータ駆動装置の詳細を説明する。
モータ駆動装置の説明
図2は画像形成装置の中で、モータ駆動装置に係わる部分の機能を示した機能ブロック図である。
主な符号を説明する。1は本モータ駆動装置を含めて画像形成装置の制御を行っているコントローラである。2は本発明のモータ駆動制御装置である。4はコントローラ1からの回転速度指令信号に従ってモータを駆動するための駆動電圧信号を生成するモータ駆動電圧信号生成部である。5はモータ駆動電圧信号生成部で生成した駆動電圧信号に基づきHブリッジ回路を用いてPWM信号のモータ駆動信号を生成するインバータ部である。
動作の詳細を説明する。コントローラ1は、回転速度指令信号S、駆動電圧振幅信号Vamp、A相駆動イネーブル信号EnbA、B相駆動イネーブル信号EnbBを用いて両相駆動モードと軸方向の振動を防止する片相駆動モードを切り替えて制御を行う。
排紙ローラでは、起動時は逆転を防止するため両相駆動モードで起動する。起動途中からは、軸方向の振動による騒音防止のため画像形成が終わるまで片相駆動モードに切り替えて駆動を行う。画像形成が終わり、排紙ローラにより記録紙の排紙を行うときはトルクが必要なため両相駆動モードに切り替えて排紙を行う。排紙ローラでの排紙が終わったら軸方向の振動による騒音防止するため次の記録紙の排紙を行うまで片相駆動モードに切り替えて駆動を行う。最後の記録紙の排紙が終わったら両相駆動モードのまま停止を行う。
図3は3枚印字を行った時を例に、コントロータ1が制御する各信号を示したタイミングチャートである。図3のタイミングチャートの各時刻の説明をする。時刻ts1はモータの起動を開始する時刻である。起動時は逆回転を防止するため両相駆動モードで起動を行う。時刻ts2は正しい方向に起動したので軸方向の振動による騒音防止のために片相駆動モードに切り替える時刻である。この図では500(rps)になったら切り替えを行う例である。
時刻ts3は1枚目の記録紙への画像形成が終わり、排紙を開始する時刻である。排紙時はトルクが必要なため両相駆動モードに切り替えて駆動を行う。時刻ts4は1枚目の排紙が終わった時刻である。2枚目の画像形成を行っている間は軸方向の振動による騒音防止のため片相駆動モードに切り替えて駆動を行う。時刻ts5は2枚目の記録紙への画像形成が終わり、排紙を開始する時刻である。排紙時はトルクが必要なため両相駆動モードに切り替えて駆動を行う。時刻ts6は2枚目の排紙が終わった時刻である。3枚目の画像形成を行っている間は軸方向の振動による騒音防止のため片相駆動モードに切り替えて駆動を行う。
時刻ts7は3枚目の記録紙への画像形成が終わり、排紙を開始する時刻である。排紙時はトルクが必要なため両相駆動モードに切り替えて駆動を行う。時刻ts8は3枚目の記録紙の排紙が終わり、モータの停止を開始する時刻である。本図では両相駆動モードのまま停止を行う。時刻ts9はモータが停止して全ての印字制御が終了した時刻である。このようにして両相駆動モードと片相駆動モードの切り替えを行っている。
図2のモータ駆動装置のブロック図に戻り、両相駆動モードと片相駆動モードそれぞれの動作を説明する。まず、起動時やトルクが必要な両相駆動モードの動作を説明する。
≪両相駆動モード時の動作説明≫
コントローラ1は駆動電圧振幅信号Vampをあらかじめ決められた電圧振幅値に設定する。そして両相を駆動するためA相駆動イネーブル信号EnbAとB相駆動イネーブル信号EnbBを共にOFF(Low)からON(High)にして励磁状態にしてから回転速度指令信号Sを出力する。
制御位相角生成部6は回転速度指令信号Sに従って制御位相角θを進める。生成される制御位相角θは回転速度指令信号Sが0の時、つまり停止時は進まず、回転速度指令信号Sに比例して制御位相角θの進みかたが速くなる。A相駆動信号生成部7では制御位相角θに相当するA相駆動電圧信号VAを生成し、B相駆動信号生成部8では制御位相角θに相当するB相駆動電圧信号VBを生成する。
図4は駆動電圧振幅信号Vampが18(V)のときに生成されるA相駆動電圧信号VAとB相駆動電圧信号VBを示した図である。A相駆動電圧VAは実線で示すように制御位相角θが0度のときに18(V)から始まる正弦波を生成し、B相駆動電圧VBは点線で示すようにA相駆動電圧VAに対して90度位相が遅れた正弦波を生成する。
図2のブロック図に戻り、詳細説明を続ける。A相駆動電圧VAはインバータ部5のA相第1PWM信号生成用スイッチング信号生成部9にてPWM信号に変換し、B相駆動電圧VBはB相第1PWM信号生成用スイッチング信号生成部10にてPWM信号に変換する。A相駆動イネーブル信号EnbAは“ON(High)”であるため、A相ブリッジ回路11のスイッチングが行われてA相コイル41の駆動が行われる。
同様にB相駆動イネーブル信号EnbBも“ON(High)”であるため、B相ブリッジ回路12のスイッチングが行われてB相コイル42の駆動が行われる。このようにしてA相とB相の両相を用いて駆動が行われる。
・第1のPWM信号(両相駆動モード用)の生成方法の説明
ここでA相を例に、A相駆動電圧信号VAからA相を駆動するPWM信号の生成方法を図5を用いて説明する。
本発明は、片相駆動モードで使用するPWM信号を両相駆動モードで使用するPWM信号とは異なるPWM波形にすることが特徴である。よって、両相駆動モードで生成するPWM信号を第1のPWM信号と呼び、片相駆動モードで生成するPWM信号を第2のPWM信号と呼んで区別する。
尚、本回路ではモータの駆動電圧を24(V)とし、最大振幅が±24(V)の駆動電圧信号から24(V)のPWM信号を生成する例で説明する。また、PWM信号とは信号名ではなく、モータ駆動信号VAp、VAn、VBp、VBnの信号波形のことである。
図5は駆動電圧振幅信号Vamp=18(V)で生成されたA相駆動電圧信号VAとそれから生成される各PWM信号生成用スイッチング信号と駆動信号であるコイルの両端の第1のPWM信号を示したタイミングチャートとである。
A相コイル41の端子51の第1のPWM信号VApの生成方法を図5(a)を用いて説明する。A相コイル端子51をスイッチングするA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAphとVAplは、A相駆動電圧信号VAと基準電圧Prefとを比較して生成する。この基準電圧Prefは、TP時間を1周期とし、-24(V)から+24(V)にリニアに増加するノコギリ波である。VDDに接続されたスイッチング素子21をスイッチングするA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAphは、PWM周期開始からA相駆動電圧信号VAが基準電圧Prefと一致するまでONとなる信号を生成する。
GNDに接続されたスイッチング素子22をスイッチングするA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAplは、OFFから始まり、A相駆動電圧信号VAが基準電圧Prefと一致したらONとなる信号を生成する。つまり、A相駆動電圧信号VAが基準電圧Prefと一致するまではVAphがON、一致したらVAplがONとなる。
この第1のPWM信号は、常にVDDまたはGNDのいずれかに接続することが特徴である。このPWM信号により、A相コイル41の端子51のPWM信号はVApのようになる。
次にA相コイル41のもう一方の端子52のPWM信号VAnの生成方法を図5(b)を用いて説明する。A相コイル端子52をスイッチングするA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAnhとVAnlは、点線で示すようにA相駆動電圧信号VAの符号を反転した−VAと基準電圧Prefとを比較する。一致するまではVAnhがON、一致したらVAnlがONとなるスイッチング信号を生成する。このようにして生成したスイッチング信号により、A相コイル41の端子52のPWM信号はVAnのようになる。この2つのPWM信号VApとVAnがA相コイル41の駆動信号である。
この時のA相コイル41の電圧(VAp−VAn)を示したのが図5(c)である。VApとVAnが同電位の時はコイルの電圧(VAp−VAn)は0(V)となる。これがPWMのOFF期間である。VApが24(V)でVAnが0(V)の時、A相コイル41の電圧(VAp−VAn)は+24(V)となる。
同様にVApが0(V)でVAnが24(V)の時、A相コイル41の電圧(VAp−VAn)は−24(V)となる。A相コイル41の電圧(VAp−VAn)が+24(V)または−24(V)の期間がPWMのON期間である。このようなPWM信号で駆動を行うと、コイルのインダクタンス特性等により点線で示すような平均化された駆動電圧になる。尚、本図では説明しやすいようにPWM周期を荒くしたため、階段状になっているが、実際にはもっと細かくなるようにPWM周期TPを設定する。
以上のようにして両相駆動モードのA相コイル41のPWM信号VAp、VAnを生成して駆動を行う。B相コイル42もA相コイルと同じようにしてB相駆動電圧信号VBからPWM信号VBpとVBnを生成して駆動を行う。生成方法はA相と同じであるため説明は省略する。
・PWM信号のデッドタイムについて
図5(a)の説明では、同じA相コイル41の端子51をスイッチングするスイッチング信号VAphとVAplは同時に変化するように説明したが、実際には図6に示すようにtd時間ずらしてからONを行う。これはスイッチング素子の過渡特性により実際にOFFになるまでの遅延により、共にONになる時間が生じてVDDからGNDに貫通するように過剰な貫通電流が流れ、スイッチング素子が破壊してしまうためである。
これを防止するため、OFFしてからもう一方をONにするまでデッドタイムと呼ばれる時間tdだけ遅らせている。このデッドタイムtdは、PWM周期TPが10μsec以上であるのに対し、100nsecというように小さいため図5では表現できず、同時に変化するものとして説明した。実際には他のPWM信号、VAnhとVAnl、VBphとVBpl、VBnhとVBnlも同様にデッドタイムを設けている。
以上に説明したように両相駆動モードで使用する第1のPWM信号の特徴は、PWMのOFF期間をコイルの両端をVDDやGNDのいずれにも接続しない開放状態にするのではなく、VDDまたはGNDの同電位にすることである。
次に、片相駆動モードの動作を説明する。
≪片相駆動モード時の動作説明≫
本実施例ではA相コイル41を両相駆動モードと同じ第1のPWM信号にて駆動し、B相コイル42を第2のPWM信号で停止する例を説明する。A相コイル41の駆動は両相駆動モードと同じ第1のPWM信号を使用するため説明は省略する。片相駆動モードではB相コイルを停止するため、B相駆動電圧信号VBをゼロにして第1のPWM信号で駆動を停止すのではなく、B相駆動イネーブル信号EnbBをOFFにしてB相コイル42の両端の端子53と54を共に開放状態にして駆動を停止する。
B相駆動イネーブル信号EnbBをOFFにすると、図2の4つの2入力ANDゲート59〜62により4つのスイッチング信号SBph、SBpl、SBnh、SBnlが図7に示すようにOFFになる。よってB相コイル42の端子53の電位VBpと端子54の電位VBnは共にVDDにもGNDにも接続されない開放状態になるため電位は不定である。図7の斜線は不定を示す。B相コイル42の両端が開放状態であるためB相コイル42両端の電位(VBp−VBn)は0(V)となる。
このようにコイルの両端を開放状態にしてB相コイルの駆動を停止する。これはPWMのOFF期間をコイルの両端を開放状態にするPWM信号を用いて駆動を停止するのと同じである。このPWM信号を第2のPWM信号と呼ぶ。尚、本実施例では駆動の停止のみであるため、図7の第2のPWMは信号波形は駆動停止しか説明していない。停止以外の時の信号波形は、駆動を弱める実施例2の中で説明する。
駆動を停止する方法として、第1のPWM信号の電圧振幅をゼロにする方法を用いるのではなく、第2のPWM信号で駆動を停止する方法を用た理由をB相のスイッチング部を簡素化した図8を用いて説明する。
図8はB相のスイッチング素子25〜28をスイッチで表した回路図である。図8(a)は第1のPWM信号のOFF期間において2つの駆動信号VApとVAnが共に+24(V)の時のスイッチの状態を示した図である。VDDに接続されたスイッチ25とスイッチ27がON、GNDに接続されたスイッチ26とスイッチ28がOFFとなる。よって、B相コイル端子53〜スイッチング素子25〜VDD〜スイッチング素子27〜B相コイル端子54〜B相コイル42という閉回路63ができる。
図8(b)は第1のPWM信号のOFF期間において2つの駆動信号VApとVAnが共に0(V)の時のスイッチの状態を示した図である。VDDに接続されたスイッチ25とスイッチ27がOFF、GNDに接続されたスイッチ26とスイッチ28がONである。よって、B相コイル端子53〜スイッチング素子26〜GND〜スイッチング素子28〜B相コイル端子54〜B相コイル42という閉回路64ができる。
このように第1のPWM信号の電圧振幅をゼロにしてB相の駆動を停止すると、常に閉回路63または64によりB相コイル42の両端は短絡した状態になる。片相駆動モード時はA相の駆動により回転しているため、B相コイルには逆起電圧が誘起される。この時、B相コイル42の2つの端子53と54が閉回路63または64で短絡されているため逆起電流が流れる。この逆起電流は駆動電流の向きとは逆方向に流れるためショートブレーキと呼ばれるブレーキ現象が発生し回転を停止してしまう。
しかし、本発明では第2のPWM信号で駆動を停止するのでB相コイル42の2つの端子53と54は図8(c )のように開放状態となり閉回路ができない。よってショートブレーキが働かないためA相コイルにより回転が可能となる。
以上、説明したように片相駆動モードでは両相駆動モードで用いる第1のPWM信号とは異なる第2のPWM信号でB相の駆動を停止する。この片相駆動モードによりB相コイル側への力が無くなり、A相コイル側への力のみになるため、軸方向の振動を防止する。
尚、本実施例では4つのスイッチング素子25〜28をすべてOFFにした例で説明したが、いずれか3つのスイッチング素子をOFFにし、1つだけONにしてもよい。また、B相コイルを停止する例で説明したが、A相コイルを停止しても良い。また、片相駆動モード中に停止する相を切り替えても良い。
画像形成装置の動作シーケンスの説明
次に、本発明のモータ駆動装置を画像形成装置の排紙ローラに適用した時の両相駆動モードと片相駆動モードの切り替えシーケンス例を図1のシーケンス図を用いて説明する。
<S1>
ここではモータ起動時の逆転を防止するため必ず両相駆動モードで起動を行う。
<S2>
ここでは加速している速度が、片相駆動モードに切り替える速度Vch以上になっているかを判断する。S1で正しい方向に起動した後は片相駆動モードに切り替えても良い。このシーケンスでは速度Vchで切り替えを行う例である。切り替え速度Vch未満の時はS1の両相駆動モードに、切り替え速度Vch以上の時は片相駆動モードに切り替えるため次のS3に移る。
<S3>
ここではまだ排紙が行われないため軸方向の振動による騒音を防止するため片相駆動モードで駆動を行う。
<S4>
ここでは排紙センサ129が記録紙116を検知したかを判断する。記録紙を検知するまではS3に戻り片相駆動モードを続ける。記録紙を検知したらトルクが必要なため両相駆動モードのS5に移動して両相駆動モードに切り替える。
<S5>
ここではトルクが必要なため両相駆動モードで記録紙の排紙を行う。
<S6>
ここでは排紙センサ129が記録紙116を検知しなくなったことを判断する。記録紙を検知している間はS5に戻り、両相駆動モードで排紙を行う。排紙センサを記録紙が通過し、記録紙を検知しなくなったら次のS7に移る。
<S7>
記録紙を検知しなくなってからtc時間経過したかどうかを判断する。記録紙が排紙センサを通過し終わった直後はまだ後段の排紙ローラの通過が終わっていないため、記録紙が排紙ローラを通過し終わるまでの時間であるtc時間以上経過するまではS5に戻り両相駆動モードで排紙を行う。tc時間経過したら記録紙は既に排紙ローラを通過し終わり排紙が完了しているため次のS8に移る。
<S8>
ここでは印字が終了したかを判断する。次の記録紙の印刷が行われる時はS3に戻って次の記録紙が排紙センサーで検知するまで片相駆動モードを行う。印刷が終了した時は排紙ローラを停止するため次のS9に移る。
<S9>
ここでは両相駆動モードで減速して停止する。
以上のように1枚目の画像形成を行っている間や紙間など、記録紙の排紙が行われていない時は常に片相駆動モードで駆動を行って軸方向の振動による騒音防止が行われる。
尚、本シーケンスでは停止時は両相駆動モードで停止しているが、片相駆動モードで停止しても良い。また、本シーケンスでは、加速中に片相駆動モードに切り替えているが、加速が終わってからに片相駆動モードに切り替えても良い。
以上が、本発明のモータ駆動内を画像形成装置の排紙ローラに適用した例である。画像形成装置において他の適用例としては、搬送ローラ118でも同様に記録紙を搬送していない時に片相駆動モードが適用できる。また、図18には記載していないが両面印刷のため、排紙ローラ121で搬送方向を反転した記録紙をレジストレーションローラ120に搬送するための搬送路に設けた両面搬送ローラにおいて、記録紙を搬送しない時に片相駆動モードが適用できる。
[実施例2]
実施例1ではB相の駆動を停止して軸方向の振動を防止する例を説明したが、本実施例ではB相の駆動を弱めて軸方向の振動を低減する例を説明する。実施例1では軸方向の振動低減効果は一番大きいが速度変動も一番大きくなるのに対し、本実施例では中間的な効果を得たい時に有効である。
実施例1では片相駆動モードで使用する第2のPWM信号の駆動停止時しか説明しなかった。本実施例では駆動停止以外での第2のPWM信号の生成方法について説明する。
片相駆動モード時のA相はB相と同じ第2のPWM信号に切り替えて駆動する方法と両相駆動モードの第1のPWM信号のままで駆動する2つの方法がある。まず、A相も第2のPWM信号に切り替えて駆動する方法から説明する。片相駆動モード時のA相を第2のPWM信号で駆動する時のモータ駆動装置の説明
図9はA相もB相と同じ第2のPWM信号に切り替えて駆動する時のモータ駆動装置の機能ブロック図である。
実施例1で説明した図2と異なる符号を説明する。65〜68は両相駆動用スイッチング信号から片相駆動モード用スイッチング信号を生成する2入力ANDゲートである。69と70はセレクト信号Sが“Low”の時はA0〜A3入力をX0〜X3に出力し、セレクト信号Sが“High”の時はB0〜B3入力をX0〜X3出力に出力するセレクタである。VampAはA相用駆動電圧振幅信号である。VampBはB相用駆動電圧振幅信号である。EnbはA相とB相共通の駆動イネーブル信号である。Dmodeは両相駆動時は“Low”、片相駆動モード時は“High”となる駆動モード信号である。
次に動作の説明を行う。コントローラ1は、回転速度指令信号S、A相用駆動電圧振幅信号VampA、B相用駆動電圧振幅信号VampB、駆動イネーブル信号Enb、駆動モード信号Dmodeを用いて両相駆動モードと片相駆動モードを適宜に切り替えて制御を行う
図10は実施例1の図3と同じく3枚印字した時の排紙ローラを制御する各制御信号のタイミングチャートである。片相駆動モード時のB相用駆動電圧振幅信号VampBはA相用駆動電圧振幅信号VampAの18(V)の1/3の6(V)とする。図10のタイミングチャートの各時刻は図3と同じであるため説明は省略する。
図9の機能ブロック図に戻り、両相駆動モードと片相駆動モードの動作の詳細を説明する。
≪ 両相駆動モード時の動作説明 ≫
両相駆動モード時は、図10に示すように両相駆動モード時の駆動モード信号Dmodeは“Low”である。よって図9のセレクタ69はA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAph、VApl、VAnh、VAnlを選択し、セレクタ70はB相第1PWM信号生成用スイッチング信号VBph、VBpl、VBnh、VBnlを選択する。その結果、両相駆動モード時は実施例1の図5に示す第1のPWM信号VAp、VAnで駆動が行われる。以降のPWM信号生成方法は実施例1の両相駆動モードと同じであるため、説明は省略する。
≪ 片相駆動モード時の動作説明 ≫
片相駆動モード時は、図10に示すように片相駆動モード時の駆動モード信号Dmodeは“High”である。そしてB相の駆動を弱めるため、B相用駆動電圧振幅信号VampBを18(V)から6(V)にする。実施例1の両相駆動モードで説明した方法でA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAph、VApl、VAnh、VAnlとB相第1PWM信号生成用スイッチング信号VBph、VBpl、VBnh、VBnlを生成する。
本実施例では、両相駆動のスイッチング信号から第2のPWM信号を生成する例を説明する。
・第2のPWM信号(片相駆動モード用)の生成方法の説明
まず、A相の第2のPWM信号を生成する方法を説明する。図9の2入力ANDゲート65を用いてA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAphとVAnlをANDしたA相第2PWM信号生成用スイッチング信号EA1を生成する。2入力ANDゲート66を用いてA相第1PWM信号生成用スイッチング信号VAplとVAnhをANDしたA相第2PWM信号生成用スイッチング信号EA2を生成する。
片相駆動モード時は図10に示すように片相駆動モード時の駆動モード信号Dmodeが“High”であるため図8のセレクタ69は出力MAphにEA1、MAplにEA2、MAnhにEA2、MAnlにEA1を出力する。図10に示すように駆動イネーブル信号Enbが“High”であるため、図9のセレクタ69の出力MAph、MApl、MAnh、MAnlはそれぞれA相スイッチング信号SAph、SApl、SAnh、SAnlに出力され、Hブリッジ回路11,12にてスイッチングが行われる。
図11は、このようにして生成された第2のPWM信号VAp、VAnのタイミングチャートである。斜線部は不定を示す。図11のタイミングチャートに示すようにA相コイル41の端子51のスイッチングを行うA相スイッチング信号SAph、SAplは、PWMのOFF期間においては共にOFFの開放状態であるため、端子51の電位は不定となる。A相スイッチング信号SAphが“ON”の時は+24V、SAplが“ON”の時は0(V)になる。よってPWM信号VApは図11のVApのような波形になる。
A相コイル41の端子52も同様にA相スイッチング信号SAnh、SAnlでスイッチングを行い、生成されたPWM信号VAnは図11のVAnのような波形になる。このように第2のPWM信号VApとVAnは共にPWMがOFF期間は不定となるPWM信号である。よって、A相コイル41両端の電圧(VAp−VAn)は、PWMがOFF期間はVApとVAnが共に不定であるため0(V)となるため、図11の(VAp−VAn)に示すような駆動電圧波形で駆動が行われる。B相もA相と生成方法が同じであるため詳細説明は省略するが同様に生成する。
この駆動電圧波形(VAp−VAn)は図5の両相駆動モードで用いる第1のPWMと同じ駆動電圧波形である。しかしPWMがOFF期間の0(V)ではA相コイル41の両端が短絡により0(V)になるのではなく、開放状態により0(V)になる違いがある。コイルの両端が開放状態であるため図8(c )のように閉回路ができない。よって、第2のPWM信号でB相駆動電圧信号VBを小さくしてB相の駆動を弱めてもショートブレーキが働かないため、B相の駆動を弱めることができる。B相駆動が弱くすることによってB相の軸方向の力が弱くなり軸方向の振動が低減できる。
片相駆動モード時のA相を第1のPWM信号で駆動する時のモータ駆動装置の説明
次に片相駆動モード時の駆動を弱めるB相の駆動は第2のPWM信号を用いるのは同じで、駆動するA相は実施例1と同じく第1のPWM信号のままで駆動する方法の機能ブロック図を説明をする。第1のPWM信号と第2のPWM信号の生成方法や効果は同じであるため機能ブロックの説明だけ行う。
図12は片相駆動モード時のA相を両相駆動モードと同じ第1のPWM信号のまま駆動する時の機能ブロック図である。図9の機能ブロック図と異なるのは次の2つである。1つ目は、駆動モード信号がA相用駆動モード信号DmodeAとB相用駆動モード信号DmodeBに分けたことである。2つ目はA相用のせれクタ69のセレクト信号はA相用駆動モード信号DmodeA信号、B相用セレクタ70のセレクト信号はB相用駆動モード信号DmodeBに分けたことである。
図13はコントローラ1が図10と同じシーケンスで駆動制御する時のタイミングチャートである。図10と異なるのは片相駆動モードでは、A相用駆動モード信号DmodeAが両相駆動モードを示す”Low”のままであることである。よって、片相駆動モードでも図12のセレクタ69は両相駆動モードで使用する第1のPWM信号の生成に使用するスイッチング信号VAph、VApl、VAnh、VAnlを選択するため、第1のPWMが生成される。このようにして片相駆動モードでは駆動を行うA相は第1のPWM信号、駆動を弱めるB相は第2のPWM信号で駆動が行われる。詳細動作や効果は同じであるため説明は省略する。
このように、片相駆動モード時は駆動を弱めるB相を第2のPWM信号で駆動すれば、駆動を行うA相は第1のPWM信号でも第2のPWM信号のどちらを用いても軸方向の振動は低減できる。
1 コントローラ
2 モータ駆動装置
3 2相ステッピングモータ
4 モータ駆動電圧信号生成部
5 インバータ部
6 制御位相角生成部
7 A相駆動信号生成部
8 B相駆動信号生成部
9 A相第1PWM信号生成用スイッチング信号生成部
10 B相第1PWM信号生成用スイッチング信号生成部
11 A相用ブリッジ回路
12 B相用ブリッジ回路
21〜28 スイッチング素子
31〜38 還流ダイオード
41 A相コイル
42 B相コイル
51、52 A相コイルの両端の接続端子
53、54 B相コイルの両端の接続端子
55〜62 2入力ANDゲート
65〜68 2入力ANDゲート。
69、70 セレクタ。
101 画像形成装置
102 中間転写ベルト駆動ローラ
103 中間転写ベルト従動ローラ
104 2次転写内ローラ
105 中間転写ベルト
106 感光体ドラム
107 帯電ローラ
108 露光ユニット
109 現像ユニット
110 現像ローラ
111 1次転写ローラ
112 ドラムクリーナ
113 2次転写外ローラ
114 定着ローラ
115 給紙ユニット
116 記録紙
117 給紙ローラ
118 搬送ローラ
119 分離ローラ
120 レジストレーションローラ
121 排紙ローラ
123〜128 通紙ガイド
129 排紙センサー
130 排紙部

S 回転速度指令を多値のデジタル値で表した回転速度指令信号
Vamp 駆動電圧振幅信号。
EnbA A相駆動イネーブル信号
EnbB B相駆動イネーブル信号
θ 制御位相角信号
VA A相駆動電圧信号
VB B相駆動電圧信号
VAph、VApl、VAnh、VAnl A相第1PWM信号生成用スイッチング信号。
SAph、SApl、SAnh、SAnl A相スイッチング信号
VDD 直流電圧
VAp、VAn A相モータ駆動信号
VBph、VBpl、VBnh、VBnl B相第1PWM信号生成用スイッチング信号
SBph、SBpl、SBnh、SBnl B相スイッチング信号
VBp、VBn B相モータ駆動信号
VampA A相用駆動電圧振幅信号
VampB B相用駆動電圧振幅信号
Enb 駆動イネーブル信号
Dmode 駆動モード信号
DmodeA A相用駆動モード信号
DmodeB B相用駆動モード信号
EA1、EA2 A相第2PWM信号生成用スイッチング信号
EB1、EB2 B相第2PWM信号生成用スイッチング信号

Claims (5)

  1. 速度指令信号から駆動電圧指令信号を生成する駆動電圧指令生成手段と、
    駆動電圧指令信号からPWM信号に変換するためのスイッチング信号を生成するスイッチング信号生成手段と、
    スイッチング信号からモータを駆動するPWM信号を生成するHブリッジ回路と、
    コイルが回転軸方向に並んだ2相ステッピングモータとで構成されるモータ駆動装置において、
    前記スイッチング信号生成手段は両相駆動モードと片相駆動モードを有し、
    前記両相駆動モードで生成されるスイッチング信号は、2つの相共にHブリッジの直列に接続された2つのスイッチング素子の素子遅延による同時ONを防止するデッドタイム期間を除くPWM信号のOFF期間がコイルの両端を短絡するPWM信号であり、
    片相駆動モードで生成されるスイッチング信号は、一方の相はPWM信号のOFF期間がコイルの両端を開放とするPWM信号で、かつON期間がもう一方の相のON期間より短い時間であることが特徴のモータ駆動装置。
  2. 前記片相駆動モードにおいて、PWM信号のON期間が長い相のPWM信号はPWM信号のOFF期間がコイルの両端を短絡するPWM信号であることが特徴の請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記片相駆動モードにおいて、PWM信号のON期間が長い相のPWM信号はPWM信号のOFF期間がコイルの両端を開放とするPWM信号であることが特徴の請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記モータ駆動信号生成部は、両相駆動モードでモータを始動した後、任意に第1のモータ駆動モードと第2のモータ駆動モードを切り替えることが特徴の請求項1乃至3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  5. 記録紙を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録紙に画像を形成する画像形成手段とを有し、前記搬送手段と前記画像形成手段とに含まれるモータの少なくとも一部を請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置で構成したことが特徴の画像形成装置。
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