JP2018133514A - 超電導コイルおよび超電導コイルの製造方法 - Google Patents

超電導コイルおよび超電導コイルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】超電導コイル4への通電電流値を小さくすること無く、超電導コイルとボビンの摩擦発熱やコイル成形に用いる樹脂のクラックといった機械的擾乱が発生してもクエンチに至らない超電導コイルを提供する。
【解決手段】本発明の超電導コイルは、超電導線30と、超電導線を保持するボビン11と、超電導線を固定する樹脂40と、コイル状に巻線された超電導線の少なくとも一部において隣り合う超電導線を接続する導電部材34と、を備えるようにした。
【選択図】 図2B

Description

本発明は、超電導磁石装置の超電導コイルに関する。
超電導磁石装置には、通電中の超電導コイルの一部が常電導転移してジュール熱が発生し、これを起点に急激にコイルの超電導状態が破れるクエンチと呼ばれる現象がある。
一度クエンチが発生すると、冷却のために充填されていた液体ヘリウムが気化して装置外に放出されるため、再充填に必要な冷媒費用負担が生じることや、病院等の設備でクエンチした場合には再充填し再励磁するまでの間、装置が使用不可となるといった問題が発生する。
このクエンチに至る常電導転移の発生原因には、超電導コイルの通流電流が臨界電流に到達することや、電磁力によって超電導コイルが変位した際にボビンとの間で発生する摩擦発熱や、コイル成形に用いる樹脂の破壊による樹脂割れ(クラック)に代表される機械的擾乱による発熱がある。
クエンチの発生を抑止するために、例えば、特許文献1には、ソレノイド状に密巻した円形断面の超電導線間の間隙に、該超電導線半径Rの0.155R以下の半径をもつ円形断面のワイヤを巻き込んだ後に、同間隙に含浸材を含浸した構成の超電導コイルとし、含浸材の体積当たりの表面積を大きくして、凝固収縮や外部応力による含浸材の微細な割れを防止することが記載されている。
特開平9−148124号公報
上記の先行技術によれば、クラックやボイド等の機械的擾乱よる発熱が抑止されるとともに、超電導コイルの密巻状態を維持できるのでコイル変位が抑止され、クエンチの発生を抑止することができる。
しかし、高度な巻線技術や含浸材の浸透技術が必要となる問題がある。
本発明の目的は、超電導コイルへの通電電流値を小さくすること無く、超電導コイルとボビンの摩擦発熱やクラックといった機械的擾乱が発生してもクエンチに至らない超電導コイルを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の超電導コイルは、超電導線と、前記超電導線を保持するボビンと、前記超電導線を固定する樹脂と、コイル状に巻線された前記超電導線の少なくとも一部において隣り合う超電導線を接続する導電部材と、を備えるようにした。
本発明によれば、クエンチの発生を抑止する超電導コイルを備えることで、超電導磁石装置の信頼性を向上することができる。
実施形態の超電導磁石装置の垂直断面図である。 第1実施形態の超電導コイルの断面図である。 第1実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。 第1実施形態の超電導コイルのボビン組立工程のフローチャートである。 第1実施形態の超電導コイルの最内層の周方向の展開図である。 第2実施形態の超電導コイルの断面図である。 第2実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。 第2実施形態の超電導コイルのボビン組立工程のフローチャートである。 第2実施形態の超電導コイルの最内層の周方向展開図である。 第3実施形態の超電導コイルの断面図である。 第3実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。 第3実施形態の超電導コイルのボビン組立工程のフローチャートである。 第4実施形態の超電導コイルの断面図である。 第4実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。 第4実施形態の超電導コイルのボビン組立工程のフローチャートである。 第5実施形態の超電導コイルの断面図である。 第5実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。 第6実施形態の超電導コイルの断面図である。 第6実施形態の超電導コイルの詳細断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1により、実施形態の超電導コイルを適用した超電導磁石装置の構成を説明する。
図1は、オープン型MRIの超電導磁石装置1の垂直断面図である。
超電導磁石装置1は、被検体を撮像する空間である開口部24を挟んで第1の超電導コイル(4a、4b)と第2の超電導コイル(4c、4d)が配置され、中心軸21に沿って磁場が形成される。なお、以下の説明では、第1の超電導コイル(4a、4b)と第2の超電導コイル(4c、4d)を総称して超電導コイル4と記す。
超電導コイル4は、液体ヘリウム等の冷媒6により冷却され、冷媒容器(5a、5b)に内包される。
冷媒容器(5a、5b)には、後述する永久電流スイッチ9も内包され、この永久電流スイッチ9も冷媒6により冷却されている。
冷媒容器(5a、5b)は、輻射シールド(3a、3b)により内包され、輻射シールド(3a、3b)は、真空容器(2a、2b)により内包されている。
冷凍機12は、真空容器2aおよび輻射シールド3aを貫いて設置され、冷媒6の冷却を行う。また、冷凍機12の第1ステージ12aで、輻射シールド3aを冷却する。
ここで、超電導コイル4の励磁手順を説明する。
まず、超電導磁石装置1に励磁電源を接続し、超電導コイル4に並列に設置され閉回路を形成する永久電流スイッチ9を開(Off)にした状態で、励磁電源から超電導コイル4に所定の増加率で設定電流値まで電流供給する。
そして、設定電流値になると、永久電流スイッチ9を閉(On)にして、励磁電源からの電流供給を徐々に少なくする。励磁電源からの電流供給がゼロに下がると、励磁電源を超電導磁石装置1から切り離す。
励磁電源から供給された電流は、超電導コイル4と永久電流スイッチ9との閉回路の中で電流がほとんど減衰すること無く流れ続ける永久電流運転となる。これにより超電導磁石装置1は、長期に渡って磁場を保持することが可能となる。
しかし、クエンチの原因となる常電導転移が超電導コイル4の一部で発生すると、超電導コイル4への通電電流によるジュール熱が発生し、これによる温度上昇のために常電導転移が加速し、クエンチに至る。
実施形態の超電導磁石装置1では、以後詳細に説明するが、超電導コイル4の超電導線間を短絡する導電部材を設けて、常電導転移した超電導線の永久電流を導電部材により他の超電導線に分岐する。これにより、常電導転移した部分でのジュール熱の発生を低減して、温度上昇を抑制し、常電導転移領域の拡大を抑制する。
また、導電部材は、発生したジュール熱の熱伝導部材としても作用するので、常電導転移した部分の冷却が促進される。
この際、この導電部材は、超電導状態を維持する温度と電流と磁界強度の条件である超電導臨界条件に対する裕度の小さい場所または超電導コイル4の樹脂の応力が大きい等の機械的擾乱の発生が予測される場所に設ける。
以下、実施形態の超電導コイル4の構成を詳細に説明する。
以下の説明では、図1の超電導コイル(4a、4b)の詳細について説明するが、超電導コイル(4a、4b)のコイルに限定されない。
≪第1実施形態≫
図2A、図2Bにより、超電導線の最内層の巻き始めと巻き終わりに導電部材34を設けた超電導コイル4について説明する。
図2Aに断面構造を示す本実施形態の超電導コイル4は、ボビン11に円形断面の超電導線30を内周側から俵積み状に多層ソレノイド巻きされ、ボビン11に保持される構造をもつ。
ボビン11と多層ソレノイド巻きした超電導線30の間には、電気絶縁のための絶縁板32が設置されている。
多層ソレノイド巻きした超電導線30は、エポキシを代表とする樹脂40を注入して固定され、コイル形成される。
図2Aに断面構造を示す本実施形態の超電導コイル4では、超電導コイル4のコイル巻線内部に生じる磁束密度は最内層で強くなる。その中でも最内層の巻始めと巻終わりにあたる角部には磁束が集中しやすくなる。このため、他の部位と比較して角部は臨界温度が低くなって超電導臨界条件に対する裕度が小さくなり、常電導転移しやすい場所となっている。
このように、超電導コイル4の最内層の角部では、クエンチが発生する可能性が高くなる。
超電導コイル4への通電電流を小さくすることで最内層の磁束密度を小さくすることができるが、超電導コイル4が発生する磁場強度が低下してしまう。磁場強度を補うため超電導コイル4のターン数を増加すると、超電導線30の使用量の増加や、超電導コイル4の大型化の問題が生じる。
本実施形態の超電導コイル4では、図2Bに示すように、超電導コイル4の最内層の角部に導電部材34を設ける構造として、クエンチの発生を抑止する。
図2Bは、図2Aの破線領域の拡大図となっている。
図2Bに示すように、ボビン11の角部では、導電部材34が絶縁板32と超電導線30(30b)との間に設けられている。
導電部材34の上に超電導線30を巻線する。これにより、超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)が導電部材34に接触し、導電部材34を介して隣り合う超電導線30と電気的に接続される。符号33aは、超電導線30の絶縁被膜33のある部分を指している。
導電部材34は、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
樹脂40は、エポキシ等の樹脂であり、巻線した超電導線30に含浸処理して超電導線30を固定している。
ボビン11のもう一方の角部でも同様に、導電部材34を設ける。
図3は、ボビン11に超電導線30を複数層のソレノイド巻きして図2A、図2Bの超電導コイル4を形成するボビン組立工程の一例を示すフローチャートである。
まずステップS31で、ボビン11の角部に導電部材34を設置し、以下のように、一ターンずつ絶縁被膜33の除去の対象か判定を行い超電導線30の巻線を行う。
ステップS32で、このターンが超電導線30と導電部材34とを接触させるための絶縁被膜除去の対象か判定し、除去対象でなければ(S32のNo)、ステップS34に進む。
除去対象であれば(S32のYes)、超電導線30の絶縁被膜33を除去する(S33)。絶縁被膜33の除去は、ステップS31で設置した導電部材34と接触するように、超電導線30の一ターン長の中の少なくとも一部について行う。
そして、ステップS34に進む。
ステップS34では、超電導線30の一ターン分の巻線を行う。
上記のように、絶縁被膜33の除去の要否を判定してから巻線を行うことにより、図2Bに示した超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)と絶縁被膜33のある部分(30a)を連続して巻線できる。
ステップS35で、巻線終了ターンであるか否かを判定し、巻き終わりのターンでなければ(S35のNo)、ステップS32に戻り巻線処理を続ける。巻き終わりのターンであれば(S35のYes)、ステップS36に進む。
ステップS36では、樹脂40を巻線した超電導線30に含浸して超電導線30を固定し、超電導コイル4を成形する。
以上により、ボビン組立工程を終了する。
図3のボビン組立工程では、全長に亘って絶縁被膜33が形成された超電導線30を用いて、巻線中に、導電部材34と接触する部分の絶縁被膜33を除去する工程を説明したが、絶縁被膜33が形成されていない超電導線30を用いて、巻線中に、導電部材34と接触しない部分に絶縁被膜33を形成するようにしてもよい。
図4は、図2Bに対応する超電導コイル4の最内層の周方向の展開図である。
図4は、絶縁被膜33を2ターン分除去して、超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)を導電部材34に接触させている。超電導線30の絶縁被膜33がある部分(30a)には、導電部材34を設けない。
ところで、超電導コイル4の励磁等の通電電流が変化している間では、超電導コイル4の自己誘導のために励磁電流が妨害され、導電部材34により短絡されている部分を励磁電流が通流する。つまり、超電導線30のターン間をまたいで通流するためにターン数が減ったことと等価となり、超電導コイル4の発生する磁場強度が小さくなる。
電流の変化が無くなれば導電部材34による短絡の影響は無くなるが、所定の磁場を得るまでの励磁時間が長くなる。このため、導電部材34を設ける領域は少ない方が望ましく、常電導転移の発生状況に応じて導電部材34を設ける領域を調整する。
超電導コイル4の励磁等の通電電流が変化している間は、超電導コイル4の磁場変化により導電部材34に誘導電流が生じて、ジュール熱が生じる。
そこで、図4の本実施形態の超電導コイル4では、導電部材34の周方向に、少なくとも一つの狭幅部を設けるか、または、1周に渡って連続しないようにスリット35を設けている。
スリット35を端部を残すように導電部材34に設けることにより、ボビン11への設置を容易に行うことができる。
上記のとおり、本実施形態の超電導コイル4は、最内層の巻き始めと巻き終わりで、隣り合う複数本の超電導線30が導電部材34により熱的あるいは電気的に接続されるようにしている。
例えば、Nb−Ti(ニオブチタン)系の超電導線30は、超電導材のNb−Ti合金と安定化材の無酸素銅を複合して延伸加工している。超電導材のNb−Ti合金は、安定化材を通じて冷却されるが、複数の超電導線30が導電部材34により熱的に接続していることで超電導線30が1本のみ場合と比較して熱容量が増加し、かつ、表面積が増えて、超電導材のNb−Ti合金の冷却が促進される。
これにより機械的擾乱による温度上昇が低減され常電導転移の発生を抑制することが可能になる。
また、上記の機械的擾乱による常電導転移が発生した場合でも、導電部材34により常電導転移した超電導線30の通流電流がバイパスされて、常電導転移した部分でのジュール熱が低減する。このジュール熱は導電部材34を介して接続する超電導線30に熱電導して冷却されるので、常電導転移が拡大すること無く、超電導状態に復帰しやすくなる。
本実施形態の超電導磁石装置1では、超電導線30を多層ソレノイド巻きした超電導コイル4の最内周の角部で、導電部材34により、隣り合う超電導線30を接続するようにした。超電導コイル4の最内周の角部は、磁束密度が高く臨界温度裕度が小さい場所であり、機械的擾乱による常電導転移が発生しやすいので、導電部材34の設置による常電導転移の発生を抑制や常電導転移の解消の効果を奏しやすくなる。
本実施形態の超電導磁石装置1は、オープン型MRIに限らず、トンネル型MRIの超電導磁石装置にも適用できる。
この場合には、超電導磁石装置1の磁場方向を示す中心軸21が水平方向を向き、開口部24が、中心軸21方向に真空容器2および輻射シールド3を貫くように構成する。
≪第2実施形態≫
図2Bでは、導電部材34をボビン11の角部に設置して、隣り合う超電導線30を熱的または電気的に接続する実施例を説明したが、テープ状の導電部材34を超電導線30に巻き付けてから、ボビン11に超電導線30を巻線してもよい。
図5Aは、本実施形態の超電導コイル4の断面構造を示す図である。
本実施形態の超電導コイル4は、ボビン11に円形断面の超電導線30を内周側から俵積み状に多層ソレノイド巻きしており、図2Aと同様の、断面構造をもつ。
図5Aの符号は、図2Aと同様であり、ここでは説明を省略する。
図5Bは、図5Aの破線領域の拡大図となっている。
図5Bに示すように、磁束密度が高く磁束が集中しやすいボビン11の角部では、超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)の周囲に導電部材34bを巻き付けて、超電導線30をボビン11に巻線する。これにより、ボビン11の角部では、導電部材34を介して、隣り合う超電導線30が電気的・熱的に接続する。
ボビン11の角部以外では、超電導線30の絶縁被膜33のある部分(30a)が巻線されている。
導電部材34bは、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
図5Bの他の符号も、図2Bと同様であり、ここでは説明を省略する。
図6は、ボビン11に超電導線30を多層ソレノイド巻きして図5A、図5Bの超電導コイル4を形成するボビン組立工程の一例を示すフローチャートである。
この際、超電導線30には、全長に亘って絶縁被膜33が塗布されているものとする。
ステップS61で、これから超電導線30をボビン11に巻きつけるターンが、超電導線30の絶縁被膜33の絶縁除去対象か否かを判定する。つまり、最内層の巻き始めまたは巻き終わりのターンであるか否かを判定する。
ターンが絶縁除去対象であれば(S61のYes)、ステップS62に進み、ターンが絶縁除去対象でなければ(S61のNo)、ステップS66に進む。
ステップS62では、ステップS65までの処理の繰り返しにより、一巻き長の超電導線30の中で、複数箇所に導電部材34の設置を行う。
詳しくは、ステップS63で、超電導線30の絶縁被膜33の一部を所定長さ除去し、この除去部分に導電部材34を巻きつけるように設置する(S64)。
そして、絶縁被膜33の除去と導電部材34の設置を、一ターン長の超電導線30の中で繰り返す(S65)。
ステップS66では、絶縁被膜33を除去して導電部材34を設けた一巻き分の超電導線30、または、一巻き分の絶縁被膜33を設けた超電導線30を、巻きつける。
ステップS67で、巻線終了ターンであるか否かを判定し、巻き終わりのターンでなければ(S67のNo)、ステップS61に戻り巻線処理を続ける。巻き終わりのターンであれば(S67のYes)、ステップS68に進む。
ステップS68では、樹脂40を巻線した超電導線30に含浸して超電導線30を固定し、超電導コイル4を成形する。
以上により、ボビン組立工程を終了する。
図7は、図5Bの超電導コイル4の最内層の周方向の展開図である。
図7は、巻き始めまたは巻き終わりの超電導線30の2ターン分について、超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)に導電部材34を巻きつけるように設けている。超電導線30の絶縁被膜33がある部分(30a)には、導電部材34を設けない。また、超電導線30の長さ方向に、複数の導電部材34を設置するようにした。
この際、導電部材34は、巻線したときに隣り合う超電導線30が接続するように配置する。
本実施形態の超電導磁石装置1では、超電導線30を多層ソレノイド巻きした超電導コイル4の最内周の角部で、超電導線30に巻き付けられたテープ状の導電部材34により、隣り合う超電導線30を接続するようにした。超電導コイル4の最内周の角部は、磁束密度が高く臨界温度裕度が小さい場所であり、機械的擾乱による常電導転移が発生しやすいので、導電部材34の設置による常電導転移の発生を抑制や常電導転移の解消の効果を奏しやすくなる。
また、導電部材34を超電導線30に巻き付けて設置するので、超電導コイル4の最内周の角部に限定されず、超電導コイル4の機械的擾乱による常電導転移が予測される場所に設置できる。具体的な構成を後述する。
≪第3実施形態≫
図2Bや図5Bの超電導コイル4では、巻線した超電導線30に樹脂40を含浸処理して超電導線30を固定しているが、超電導線30に自己融着樹脂に代表される成形部材36を被覆しておき、巻線終了後に熱硬化または加熱溶融といった熱処理することでコイル成形する超電導コイル4についてつぎに説明する。
図8Aは、本実施形態の超電導コイル4の熱処理前の断面構造を示す図である。
本実施形態の超電導コイル4は、ボビン11に円形断面の超電導線30を内周側から俵積み状に多層ソレノイド巻きしており、図2Aや図5Aと同様の、断面構造をもつ。
図8Aの符号は、図2Aや図5Aと同様であり、ここでは説明を省略する。
図8Bは、図8Aの破線領域の拡大図となっている。
図8Bに示すように、磁束密度が高く磁束が集中しやすいボビン11の角部では、超電導線30の絶縁被膜33の無い部分(30b)の周囲に導電部材34bを巻き付けて、導電部材34bを介して、隣り合う超電導線30が電気的・熱的に接続する。そして、導電部材34bにより接続される超電導線30の外周に成型部材(36a、36b)を配置している。
ボビン11の角部以外では、外周に成形部材36が被覆された超電導線30の絶縁被膜33のある部分(30c)が巻線されている。
導電部材34は、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
図8Bの他の符号は、図2Bや図5Bと同様であり、ここでは説明を省略する。
図9は、ボビン11に超電導線30を多層ソレノイド巻きして図8A、図8Bの超電導コイル4を形成するボビン組立工程の一例を示すフローチャートである。
この際、超電導線30には、全長に亘って絶縁被膜33が塗布され、さらにその外周にて成形部材36が被覆されているものとする。
ステップS901で、これから超電導線30をボビン11に巻きつけるターンが、超電導線30の絶縁被膜33の絶縁除去対象か否かを判定する。つまり、最内層の巻き始めまたは巻き終わりのターンであるか否かを判定する。
ターンが絶縁除去対象であれば(S901のYes)、ステップS902に進み、ターンが絶縁除去対象でなければ(S901のNo)、ステップS909に進む。
ステップS902では、導電部材34bを設置開始するターンであるか否かを判定し、導電部材34bを設置開始するターンであれば(S902のYes)、ステップS903に進み、導電部材34bを設置開始するターンでなければ(S902のNo)、ステップS904に進む。
ステップS903では、導電部材34bにより接続される複数の超電導線30の内周側が被覆されるように成形部材36aを設置する。そして、ステップS904に進む。
ステップS904では、超電導線30に予め被覆されている絶縁被膜33と成形部材36を除去する。そして、ステップS905で、超電導線30の絶縁被膜33と成形部材36の除去部分に、導電部材34bを巻き付けるように設置する。つぎに、導電部材34bを設置した超電導線30を、ステップS903で設置した成形部材36aの上に巻線する(S906)。
つぎに、導電部材34bを設置終了するターンであったか否かを判定する(S907)。導電部材34bを設置終了するターンであれば(S907のYes)、ステップS908に進み、導電部材34bを設置終了するターンでなければ(S907のNo)、ステップS910に進む。
ステップS908では、導電部材34bにより接続される複数の超電導線30の外周側が被覆されるように成形部材36bを設置する。そして、ステップS910に進む。
ステップS909では、絶縁被膜33と成形部材36とが被覆された超電導線30を、一巻き分巻きつける。
ステップS910では、巻線終了ターンであるか否かを判定し、巻き終わりのターンでなければ(S910のNo)、ステップS901に戻り、巻線処理を続ける。巻き終わりのターンであれば(S910のYes)、ステップS911に進む。
ステップS911では、成形部材(36、36a、36b)を熱処理して超電導線30を固定し、超電導コイル4を成形する。
以上により、ボビン組立工程を終了する。
本実施形態の超電導磁石装置1では、超電導線30をソレノイド巻きした超電導コイル4の最内周の角部で、超電導線30に巻き付けられたテープ状の導電部材34bにより、隣り合う超電導線30を接続するようにした。超電導コイル4の最内周の角部は、磁束密度が高く臨界温度裕度が小さい場所であり、コイル変位やクラックといった機械的擾乱による常電導転移が発生しやすい。実施形態の導電部材34の設置により、常電導転移発生の抑制や常電導転移の解消を行うことができる。
また、自己融着樹脂やプリプレグといった成形部材36を熱処理してコイル成形するので、樹脂40の含侵が不要となり、コイル形成が容易になる。
この際、導電部材34を設置した後に、接続する隣り合う超電導線30の周囲に成形部材36を再配置するので、接続を妨げることなく固定することができる。
さらに、コイル巻線内部に生じた空隙50に液体ヘリウム等の冷媒が浸透することで、より効率的に超電導線を冷却することが可能となる。これにより、常電導転移の発生を抑制し、かつ、常電導転移が発生しても再冷却して超電導状態に復帰しやすくすることが可能となる。
≪第4実施形態≫
上記の実施形態では、円形断面の超電導線30について説明したが、断面形状が矩形の超電導線31についても同様に、超電導コイル4の常電導転移しやすい部分の隣り合う超電導線31を導電部材34で接続することができる。
図10Aは、本実施形態の超電導コイル4の成形部材36の熱処理前の断面構造を示す図である。
本実施形態の超電導コイル4は、ボビン11に矩形断面の超電導線31を内周側から多層ソレノイド巻きしている。
図10Aの符号は、図2Aや図5Aと図8Aと同様であり、ここでは説明を省略する。
図10Bは、図10Aの破線領域の拡大図となっている。
図10Bに示すように、磁束密度が高く磁束が集中しやすいボビン11の角部では、隣り合う超電導線31の絶縁被膜33の無い部分(31b)を接触させるとともに、導電部材34により電気的・熱的に接続した。そして、隣り合う超電導線31を接続する導電部材34の外側に成形部材36aを配置した。
ボビン11の角部以外では、外周に成形部材36が被覆され、超電導線31の絶縁被膜33のある部分(31a)が巻線されている。
導電部材34は、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
図10Bの他の符号は、図2Bや図5Bや図8Bと同様であり、ここでは説明を省略する。
図11は、ボビン11に超電導線31を多層ソレノイド巻きして図10A、図10Bの超電導コイル4を形成するボビン組立工程の一例を示すフローチャートである。
この際、超電導線31には、全長に亘って絶縁被膜33が塗布され、さらにその外周に成形部材36が被覆されているものとする。
まずステップS111で、ボビン11の角部の内周部に、導電部材34により接続する超電導線30のターン分(巻き数分)の成形部材36aを設置する。
つぎに、上記の成形部材36aに重ねて導電部材34を設置する(S112)。
ステップS113で、これから超電導線31をボビン11に巻きつけるターンが、超電導線31と導電部材34とを接触させるための絶縁被膜除去の対象か判定し、除去対象でなければ(S113のNo)、ステップS115に進む。
除去対象であれば(S113のYes)、超電導線31の成形部材36と絶縁被膜33を除去する(S114)。この際、成形部材36と絶縁被膜33の除去は、ステップS112で設置した導電部材34と接触する面と、隣り合う超電導線31との接続面について、超電導線31の一ターン長の中の少なくとも一部について行う。
そして、ステップS115に進む。
ステップS115では、超電導線31の一ターン分の巻線を行う。
上記のように、絶縁被膜33の除去の要否を判定してから巻線を行うことにより、図10Bに示した超電導線31の成形部材36と絶縁被膜33の無い部分(31b)と成形部材36と絶縁被膜33のある部分(31a)を連続して巻線できる。
ステップS116で、巻線終了ターンであるか否かを判定し、巻き終わりのターンでなければ(S116のNo)、ステップS113に戻り、巻線処理を続ける。巻き終わりのターンであれば(S116のYes)、ステップS117に進む。
ステップS117では、成形部材(36、36a)を熱硬化または加熱溶融といった熱処理を行って超電導線31を固定し、超電導コイル4を成形する。
以上により、ボビン組立工程を終了する。
上記により、断面形状が矩形の超電導線31についても、超電導コイル4の常電導転移しやすい部分の隣り合う超電導線31を導電部材34で接続することができる。
さらに、導電部材34で接続した超電導線31の外周に成形部材36を設置するようにしたので、導電部材34で接続した超電導線31の固定を容易に行うことができる。
≪第5実施形態≫
上記の実施形態では、超電導線30をソレノイド巻きした超電導コイル4について説明したが、テープ形状の超電導線材を同心円状(渦巻き状)に巻線していくパンケーキコイル巻きの超電導コイル4の実施形態を図12Aと図12Bにより説明する。
図12Aは、本実施形態の超電導コイル4の断面構造を示す図である。
超電導コイル4は、テープ形状の超電導線37をボビン11にパンケーキコイル巻きしてパンケーキコイルを形成し、このパンケーキコイルを積層して作成する。この際、パンケーキコイルの内周と外周とで、交互にパンケーキコイル間を接続して形成する。
絶縁板32は、ボビン11とパンケーキコイル巻きした超電導線37の間を電気絶縁している。
図12Bは、図12Aの破線領域の拡大図となっている。
図12Bに示すように、磁束密度が高く磁束が集中しやすいボビン11の角部では、超電導線37の絶縁被膜33の無い部分(37b)の周囲に導電部材34を巻き付けて、超電導線37をボビン11にパンケーキコイル巻きする。これにより、ボビン11の角部では、導電部材34を介して、パンケーキコイルの隣り合う巻きの超電導線37が電気的・熱的に接続する。
ボビン11の角部以外では、超電導線37の絶縁被膜33のある部分(37a)がパンケーキコイル巻きされている。
図12Bでは、導電部材34を超電導線37に巻く構成を示しているが、導電部材34を超電導線37に積層する構成でもよい。
導電部材34は、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
樹脂40は、エポキシ等の樹脂であり、パンケーキコイル巻きした超電導線37に含浸処理して超電導線37を固定している。
図12Bに示したパンケーキコイル巻きした超電導コイル4は、図6により説明したボビン組立工程のフローチャートと同様にして形成することができる。
パンケーキコイル巻きのターン毎に、超電導線37の絶縁被膜33の絶縁除去対象か否かを判定する。つまり、ターン毎に、パンケーキコイル巻きの隣り合う超電導線37を導電部材34により接続するか否かを判定する。
ターンが絶縁除去対象であれば、超電導線37の絶縁被膜33を所定長に亘って除去し、絶縁被膜33の除去部分に導電部材34を巻きつけるように設置するか、または、絶縁被膜33の除去部分にテープ状の導電部材34を貼付する。そして、パンケーキ状に一ターン分巻き付ける。
ターンが絶縁除去対象でなければ、そのまま、パンケーキ状に一ターン分巻き付ける。
上記を、全ターン分繰り返して一つのパンケーキコイルを形成する。
そして、上記の処理を超電導コイル4を構成するパンケーキコイルの個数分繰り返して複数のパンケーキコイルを形成し、これらを積層して超電導コイル4を形成する。
上記の形成方法は、超電導線37には、全長に亘って絶縁被膜33が塗布されているものを前提としているが、超電導線37に絶縁被膜33を塗布せずに、導電部材34により接続するターンと判定した時に、導電部材34を設置し、そうでない時に、絶縁被膜33を設置するようにしてもよい。
ところで、図12Bでは、複数のパンケーキコイルのうち、一つのパンケーキコイルの内側ターンに導電部材34を設置する例を示しているが、これに限定されない。
隣り合う2つのパンケーキコイルの同じターンに導電部材34を設置してもよい。ただし、この場合には、超電導コイル4の励磁等の通電電流が変化している間は、2つのパンケーキコイルが異なる誘導電位となるため、2つのパンケーキコイルに設けた導電部材34は絶縁することが望ましい。
上記のように、パンケーキコイル巻きした超電導コイル4においても、磁束密度が高く臨界温度裕度が小さい超電導コイル4の角部の超電導線37を導電部材34により短絡できるので、常電導転移の発生を抑制することができ、また、常電導転移を解消することができる。
≪第6実施形態≫
つぎに、超電導コイル4の角部と異なる場所に導電部材34を配置する例を図13Aと図13Bにより説明する。
本実施形態は、超電導コイル4の自己磁場によるコイル変形により生じる樹脂のクラックといった機械的擾乱に伴う常電導転移の影響を低減するものである。超電導コイル4の自己磁場によるコイル変形に伴う樹脂の内部応力分布は計算により求めることができる。樹脂の内部応力が所定値以上となる部位を、機械的擾乱が生じる可能性のある発生予測点として、電気的に隣接する超電導コイル4の超電導線を短絡する導電部材を配置する。
図13Aは、本実施形態の超電導線30をボビン11にソレノイド巻きして樹脂40を含侵した超電導コイル4の断面構造を示す図である。
超電導コイル4の断面中央部(破線領域)が、機械的擾乱の発生が高い発生予測点とする。
絶縁板32は、ボビン11と超電導線30の間を電気絶縁している。
図13Bは、図13Aの破線領域の拡大図となっている。
図の中央は、樹脂40のクラックやボイド等の機械的擾乱の発生が高い発生予測点であり、この発生予測点に対応する超電導線30では、絶縁被膜33の無い部分(30b)の周囲に導電部材34bを巻き付けて、超電導線30をボビン11に巻線する。これにより、導電部材34を介して、隣り合う超電導線30が電気的・熱的に接続する。これ以外では、超電導線30の絶縁被膜33のある部分(30a)が巻線されている。
この時、ソレノイド巻きされる同層の隣り合う超電導線30が導電部材34により接続される。つまり、電気的に隣り合う超電導線30を導電部材34により短絡する。
導電部材34は、インジウム、金等の延性をもち、低電気接触抵抗の軟質金属である。
本実施例の超電導コイル4は、図6により説明したボビン組立工程のフローチャートと同様にして形成することができる。
詳しくは、ステップS61において、これから巻き付けするターンが、発生予測点に対応する巻線のターンか否かを判定して、絶縁被膜33の除去と導電部材34bの設置を行う。
上記の実施形態によれば、コイル巻線の内部で隣り合う複数本の超電導線が熱的並びに電気的に結合される。運転時の超電導線材は、主としてその一部を構成する金属部材(安定化材)を通じて冷却されるが、複数の超電導線が熱的に結合していることで超電導線が1本のみ場合と比較して熱容量が増加し、かつ、表面積が増えて冷却が促進される。これにより機械的擾乱による温度上昇が低減され常電導転移の発生を抑制することが可能なる。また、機械的擾乱による発熱量が大きく常電導転移が発生した場合でも、超電導線同士が電気的に結合していることで電気抵抗が小さい超電導状態の超電導線に常電導転移した超電導線から電流が流れこみ、ジュール発熱が低減される。そして、表面積が増えたことによる冷却促進にて超電導線材は再冷却されて超電導状態に復帰しやすくなる。
本発明は上記した実施例に限定されるものでは無く、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明で分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものでは無い。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
4 超電導コイル
11 ボビン
30、30a、30b、30c、31、31a、31b、37、37a、37b 超電導線
32 絶縁板
33、33b 絶縁被膜
34、34b 導電部材
36、36a、36b 成形部材
40 樹脂

Claims (15)

  1. 超電導線と、
    前記超電導線を保持するボビンと、
    前記超電導線を固定する樹脂と、
    コイル状に巻線された前記超電導線の少なくとも一部において、隣り合う超電導線を接続する導電部材と、
    を備えたことを特徴とする超電導コイル。
  2. 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、当該超電導コイルの磁束密度が高い部分において、前記超電導線を接続する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  3. 請求項2に記載の超電導コイルにおいて、
    前記超電導線は、前記ボビンに多層ソレノイド巻きされ、
    前記導電部材は、コイル最内層に位置し前記ボビンの角部に対応する隣り合う超電導線を接続する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  4. 請求項3に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、前記超電導線の外周部に設けられている
    ことを特徴とする超電導コイル。
  5. 請求項4に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、前記超電導線の長さ方向に不連続に設けられている
    ことを特徴とする超電導コイル。
  6. 請求項2に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、前記ボビンの軸外周面に設けられ、
    前記超電導線は、前記導電部材との接続面に絶縁被膜が形成されていない
    ことを特徴とする超電導コイル。
  7. 請求項6に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、前記ボビンの軸外周面にスリットをもって設けられるか、または、前記ボビンの軸外周面に不連続に設けられる
    ことを特徴とする超電導コイル。
  8. 請求項2に記載の超電導コイルにおいて、
    前記超電導線は、多層ソレノイド巻きされ、
    前記導電部材は、ソレノイド巻きされた同じ層の少なくとも一部の隣り合う超電導線を接続する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  9. 請求項2に記載の超電導コイルにおいて、
    前記超電導線はテープ形状の超電導線であり、パンケーキコイル巻きされ、
    前記導電部材は、隣り合う複数の超電導線を接続する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  10. 請求項9に記載の超電導コイルにおいて、
    前記超電導線により多層パンケーキコイルが形成されている場合であって、
    それぞれのパンケーキコイルに設けられた前記電導部材は、パンケーキコイル間で絶縁されている
    ことを特徴とする超電導コイル。
  11. 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、
    前記樹脂は、超電導線の外周の成形部材を熱硬化または加熱溶融してコイル成形する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  12. 請求項11に記載の超電導コイルにおいて、
    前記成形部材は、前記導電部材により接続された隣り合う超電導線においては、前記導電部材と超電導線とを囲むように外周に設置される
    ことを特徴とする超電導コイル。
  13. 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、
    前記導電部材は、前記樹脂の内部応力が所定値以上の部分において、超電導線を接続する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  14. 請求項1に記載の超電導コイルにおいて、
    前記超電導線は、前記導電部材または隣り合う超電導線との電気的な接続面の除き、絶縁被膜を有する
    ことを特徴とする超電導コイル。
  15. 絶縁被膜をもつ超電導線をコイル状に複数ターン巻線した超電導コイルの製造方法であって、
    巻線する超電導線が隣り合う超電導線と接続するターンの場合に、絶縁被膜を所定長さ除去するステップと、
    超電導線間を電気的および熱的に接続する導電部材を設置するステップと、
    前記超電導線を一ターン分巻線するステップと、
    を含むことを特徴とする超電導コイルの製造方法。
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