JP2018133209A - 集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】集電体の表面に活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成するときの集電体層の表面の削れが抑制された、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法を提供すること。【解決手段】集電体層13の表面に、被覆活物質粒子10をエアロゾルデポジション法によって噴射して活物質層14を形成することを含む、集電体層13及び活物質層14を備える積層体の製造方法であって、被覆活物質粒子10が、活物質粒子11の表面に固体電解質コート層12を有する粒子であり、被覆活物質粒子10のビッカース硬度HVAMと前記集電体層13のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である、前記方法。【選択図】図1
Description
本発明は、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法に関する。
集電体層上に活物質層を形成するために、エアロゾルデポジション法を用いる技術が知られている。例えば特許文献1には、集電体層上に、薄膜型の活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成する活物質層形成工程を有し、集電体層のビッカース硬度が活物質層のビッカース硬度よりも低く、且つ、40〜600の範囲内である、全固体二次電池用電極体の製造方法が記載されている。
一方で、電池のサイクル特性向上の目的で、活物質の表面に被覆部を形成する技術が知られている。例えば特許文献2には、正極活物質と、正極活物質の表面に形成された被覆部とを有し、この被覆部がリン酸トリメチル等のプリカーサを用いる原子層堆積法により形成された、被覆正極活物質が記載されている。
しかしながら、特許文献1の方法によると、集電体層上に活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成するときに集電体層の表面が削れてしまい、得られる電池内に短絡が発生する場合がある。この短絡には、表面の削れによって生じた集電体層の細片が関与しているものと考えられる。
特許文献2は、活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成することを想定していない。
本発明は、上記の事情のもとになされた。本発明の目的は、集電体の表面に活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成するときの集電体層の表面の削れが抑制された、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法を提供することである。
本発明は、以下の構成によって上記の目的を達成するものである。
集電体層の表面に、被覆活物質粒子をエアロゾルデポジション法によって噴射して活物質層を形成することを含む、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法であって、
前記被覆活物質粒子が、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、
被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと前記集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である、
前記方法。
前記被覆活物質粒子が、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、
被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと前記集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である、
前記方法。
本発明によると、集電体の表面に活物質層をエアロゾルデポジション法によって形成するときの集電体層の表面の削れが抑制された、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法が提供される。
本発明の方法によって製造された積層体は、例えば、リチウムイオン二次電池の構成要素として好適に使用することができる。
本発明の集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法は、
集電体層の表面に、被覆活物質粒子をエアロゾルデポジション法によって噴射して活物質層を形成することを含む、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法であって、
被覆活物質粒子が、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、
被覆活物質合子のビッカース硬度HVAMとし、集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である。
集電体層の表面に、被覆活物質粒子をエアロゾルデポジション法によって噴射して活物質層を形成することを含む、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法であって、
被覆活物質粒子が、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、
被覆活物質合子のビッカース硬度HVAMとし、集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である。
本発明は、集電体層の表面にエアロゾルデポジション法によって活物質層を形成するときに、噴射される被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと集電体層のビッカース硬度をHVECとの比HVAM/HVECを、所定の範囲に制御することにより、集電体層の表面の削れを抑制する技術に関する。
図1及び図2に、集電体層の表面にエアロゾルデポジション法によって活物質層を形成したときの、集電体層と活物質層との界面近傍の状態を模式的に示した。図1が本発明の方法によった場合であり、図2が従来技術の方法によった場合である。
従来技術の方法によるエアロゾルデポジション法を採用して集電体層13の表面に活物質層14を形成すると、図2に示したように、粒子15の噴射によって集電体層13の表面に削れdが発生し、活物質層14の形成領域における集電体層13の表面ラインAがラインBまで後退することがある。
これに対して、本発明の方法によると、図1に示したように、エアロゾルデポジション法によって集電体層13の表面に活物質層14を形成した領域における集電体層13の表面ラインの後退は抑制され、特に、このラインは、活物質層14を形成する前の位置Aに維持される。
この現象は、エアロゾルデポジション法で噴射する粒子として、活物質粒子11の表面に固体電解質コート層12を有する被覆活物質粒子10を用い、且つ、被覆活物質粒子10のビッカース硬度HVAMと集電体層13のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECを3.35以下に調整することにより、集電体層13の表面の削れが抑制された結果であると考えられる。
本発明の方法は、負極集電体層の表面に負極活物質層を形成する場合、及び正極集電体層の表面に正極活物質層を形成する場合の双方に適用することができる。
<被覆活物質粒子のビッカース硬度と集電体層のビッカース硬度との比>
本発明においては、集電体層の硬さに対する被覆活物質粒子の相対的な硬さを一定以下に設定することが好ましいことから、被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECは3.35以下に制御される。エアロゾルデポジション法を行う際の集電体層の表面の削れをできるだけ効果的に抑制するために、比HVAM/HVECは、例えば、3.30以下、3.20以下、3.10以下、又は3.00以下であってよい。
本発明においては、集電体層の硬さに対する被覆活物質粒子の相対的な硬さを一定以下に設定することが好ましいことから、被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECは3.35以下に制御される。エアロゾルデポジション法を行う際の集電体層の表面の削れをできるだけ効果的に抑制するために、比HVAM/HVECは、例えば、3.30以下、3.20以下、3.10以下、又は3.00以下であってよい。
一方で、エアロゾルデポジション法によって形成される活物質層の特性は、集電体層の硬さの影響を受ける。集電体層が過度に硬いと、その表面上に形成される活物質層中の活物質結晶が微細となり、その結果、活物質層中のLi+イオン伝導度が損なわれると考えられる。この観点から、比HVAM/HVECは、例えば、2.00以上、2.10以上、2.20以上、2.30以上、2.40以上、又は2.50以上であってよい。
<エアロゾルデポジション法>
図3に、本発明の方法において好適に用いられるエアロゾルデポジション法を説明するための模式図を示した。
図3に、本発明の方法において好適に用いられるエアロゾルデポジション法を説明するための模式図を示した。
図3に示した装置は、チャンバー21と、真空ポンプ24と、エアロゾル発生器27と、を有する。チャンバー21内には台座22が設置され、台座22には基板23が配置される。真空ポンプ24は、チャンバー21の内部を任意の減圧状態に制御することができる。エアロゾル発生器27の内部には原料粒子26が配置され、原料粒子26は、ガスボンベ25から供給される搬送ガスによってエアロゾル化される。エアロゾル化された原料粒子は、チャンバー21内に設置されたノズル28から基板23に向かって噴射され、基板23の表面上で破壊変形するとともに堆積が生じ、原料粒子からなる膜が成膜される。
本発明においては、基板23として集電体層を使用し、原料粒子26としては、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する被覆活物質粒子を使用することにより、集電体層の表面に活物質層を形成する。集電体層及び被覆活物質粒子の詳細については後述する。
エアロゾルデポジション法によって成膜を行う際のチャンバー内の圧力は、所望の膜密度及び膜の緻密性に応じて適宜に設定されてよい。例えば、成膜時の圧力が低いほど膜密度は大きくなる可能性があり、一方でこの圧力が過度に高いと膜の緻密性が損なわれる場合がある。これらの点を考慮すると、成膜を行う際のチャンバー内圧力は、例えば、100Pa以上、又は120Pa以上であってよく、例えば、400Pa以下、又は350Pa以下であってよい。
搬送ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性ガスであってよく、又はドライエアを使用してもよい。搬送ガスの流量は、例えば、3L/分以上、5L/分以上、8L/分以上、又は10L/分以上であってよく、例えば、30L/分以下、25L/分以下、20L/分以下、又は15L/分以下であってよい。搬送ガスの噴出圧力は、例えば、5kPa以上、10kPa以上、又は20kPa以上であってよく、例えば、100kPa以下、80kPa以下、又は60kPa以下であってよい。
エアロゾルデポジション法によって成膜を行う際に、所望の領域に均一な成膜を行うことを目的として、基板23とノズル28との位置関係を相対的に移動しながら行ってよい。このときの相対移動速度は任意である。例えば、10mm/分以上、20mm/分以上、30mm/分以上、又は40mm/分以上としてよく、例えば、120mm/分以下、100mm/分以下、90mm/分以下、又は80mm/分以下としてよい。
エアロゾルデポジション法による成膜は、成膜領域を1度だけスキャンするワンウェイの形式で行ってもよいし、必要な膜厚を得るために複数回スキャンしてもよい。スキャン回数は任意である。
<集電体層>
本発明の方法を、負極集電体層の表面に負極活物質層を形成することに適用する場合に使用される負極集電体層としては、例えば、ステンレス(SUS)、Cu、Ni、Fe、Ti、Co、Zn等から成る箔を使用することができる。
本発明の方法を、負極集電体層の表面に負極活物質層を形成することに適用する場合に使用される負極集電体層としては、例えば、ステンレス(SUS)、Cu、Ni、Fe、Ti、Co、Zn等から成る箔を使用することができる。
本発明の方法を、正極集電体層の表面に正極活物質層を形成することに適用する場合に使用される正極集電体層としては、例えば、SUS、Ni、Cr、Au、Pt、Al、Fe、Ti、Zn等から成る箔を使用することができる。
集電体層のビッカース硬度HVECは、例えば、JIS B 7735に準拠して実測してもよいし、学術文献、カタログ等に記載された文献値を採用してもよい。例えば、集電体層としてSUS304製の箔を使用する場合のHVECとして、カタログ値である2GPaを採用してよい。
<被覆活物質粒子>
本発明の方法で使用される被覆活物質粒子は、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、そのビッカース硬度HVAMが集電体層のビッカース硬度HVECと所定の関係を有する粒子である。
本発明の方法で使用される被覆活物質粒子は、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、そのビッカース硬度HVAMが集電体層のビッカース硬度HVECと所定の関係を有する粒子である。
被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMは、実測してもよいし、活物質粒子及び固体電解質それぞれのビッカース硬度及び体積比から複合則によって算出してもよい。
被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMを実測する場合、被覆活物質粒子を緻密な板状に成形したうえ、JIS B 7735に準拠して測定してよい。
被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMを複合側によって算出する場合、以下の数式を用いてよい。
HVAM=(HVAP×VFAP)+(HVSE×VFSE)
(上記数式中、
HVAPは、活物質粒子のビッカース硬度であり、
VFAPは、被覆活物質粒子における活物質粒子の体積分率であり、
HVSEは、固体電解質のビッカース硬度であり、
VFSEは、被覆活物質粒子における固体電解質の体積分率である。)
HVAM=(HVAP×VFAP)+(HVSE×VFSE)
(上記数式中、
HVAPは、活物質粒子のビッカース硬度であり、
VFAPは、被覆活物質粒子における活物質粒子の体積分率であり、
HVSEは、固体電解質のビッカース硬度であり、
VFSEは、被覆活物質粒子における固体電解質の体積分率である。)
上記数式中のHVAP及びHVSEは、それぞれ、上記の方法によって実測してもよいし、参照可能であれば学術文献、カタログ等に記載された文献値を採用してもよい。
本発明の方法を、負極集電体層の表面への負極活物質層の形成に適用する場合、使用される負極活物質粒子としては、例えば、Si、Sn、Li、Li4Ti5O12等から選択される1種以上から構成される粒子であってよい。これらの粒子のビッカース硬度HVAPとしては、例えば、Siについての文献値として11GPa、Liについての文献値として1GPa、Snについての文献値として2GPaの値を例示することができる。
本発明の方法を、正極集電体層の表面への正極活物質層の形成に適用する場合、使用される正極活物質粒子としては、例えば、LiCoO2、LiMn2O4、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiNi0.5Mn1.5O4等から選択される1種以上から構成される粒子であってよい。これらの粒子のビッカース硬度HVAPとしては、例えば、LiCoO2についての文献値として7GPa、及びLiMn2O4についての文献値として7GPa、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2についての文献値として4GPaの値を例示することができる。
活物質粒子の粒径は、これらの粒子の表面に固体電解質コート層を形成した状態で、エアロゾルデポジション法を適切に実施できる大きさとすることが好ましい。この観点から、活物質粒子の粒径は、例えば、0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、3μm以上、又は5μm以上であってよく、例えば、100μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であってよい。
被覆活物質粒子において活物質粒子の表面をコートする固体電解質としては、負極活物質粒子及び正極活物質粒子の双方に同じ種類の固体電解質を使用してよく、又はこれらに互いに異なる種類の固体電解質を使用してよい。固体電解質として、具体的には、例えば、Li3PO4、Li1.5Al0.5Ti1.5(PO4)3、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3、Li7La3Zr2O12等から選択される1種以上であってよい。これらの粒子のビッカース硬度HVSEとしては、例えば、Li3PO4についての実測値として4GPa、Li1.5Al0.5Ti1.5(PO4)3についての実測値として4GPa、及びLi1.5Al0.5Ge1.5(PO4)3についての実測値として4GPaの値を例示することができる。
固体電解質コート層の厚さは、得られる被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMが所望の値となるように、適宜に設定されてよい。固体電解質コート層の厚さとして、具体的には例えば、0nmを超え、2,000nm以下の範囲を例示することができる。固体電解質コート層の厚さは、例えば、10nm以上、20nm以上、30nm以上、50nm以上、又は100nm以上であってよく、例えば、1,500nm以下、1,200nm以下、1,000nm以下、800nm以下、又は500nm以下であってよい。
活物質粒子の表面を固体電解質コート層によりコートして被覆活物質粒子を調製する方法としては、湿式又は乾式の適宜の方法を採用してよい。緻密且つ均一な固体電解質コート層を形成するためには、例えば、公知のバレルスパッタ法等によってよい。
被覆活物質粒子の粒径は、エアロゾルデポジション法を適切に実施すべき観点から、例えば、0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、3μm以上、又は5μm以上であってよく、例えば、100μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であってよい。
<実施例1>
[被覆活物質粒子の調製]
活物質粒子としてLiCoO2粒子(粒径10μm、ビッカース硬度7GPa)を用い、この活物質粒子の表面に、固体電解質としてのLi3PO4(ビッカース硬度4GPa)をバレルスパッタ法によりコートして、被覆活物質粒子を調製した。このとき、スパッタ時間を変更することにより、コート厚が異なる8種類の被覆活物質粒子を得た。
[被覆活物質粒子の調製]
活物質粒子としてLiCoO2粒子(粒径10μm、ビッカース硬度7GPa)を用い、この活物質粒子の表面に、固体電解質としてのLi3PO4(ビッカース硬度4GPa)をバレルスパッタ法によりコートして、被覆活物質粒子を調製した。このとき、スパッタ時間を変更することにより、コート厚が異なる8種類の被覆活物質粒子を得た。
上記で得られた各被覆活物質粒子のビッカース硬度を、この被覆活物質粒子に含まれる活物質粒子及び固体電解質それぞれのビッカース硬度及び体積比から複合則によって算出した結果を表1及び図4に示した。
[活物質層の形成]
上記で得られた各被覆活物質粒子を用い、集電体層としてSUS304製の基板(ビッカース硬度2GPa)を用い、エアロゾルデポジション法によって上記集電体層上に活物質層を形成した。エアロゾルデポジション法の条件は以下のとおりとした。
温度:室温
チャンバー内圧力:0.1kPa
ガス種:アルゴン
ガス流量:13L/分
ガス噴射圧力:40kPa
基板移動速度:60mm/分
スキャン回数:15回
上記で得られた各被覆活物質粒子を用い、集電体層としてSUS304製の基板(ビッカース硬度2GPa)を用い、エアロゾルデポジション法によって上記集電体層上に活物質層を形成した。エアロゾルデポジション法の条件は以下のとおりとした。
温度:室温
チャンバー内圧力:0.1kPa
ガス種:アルゴン
ガス流量:13L/分
ガス噴射圧力:40kPa
基板移動速度:60mm/分
スキャン回数:15回
評価は次のようにして行った。
先ず、形成された活物質層のコート厚を測定し、得られた値及び活物質層の密度から、形成された活物質層の質量を算出した。次に、活物質層形成後の集電体層と活物質層との合計質量を測定し、得られた値から、形成された活物質層の質量と活物質層形成前の集電体層の質量との合計量を減じることにより、活物質層の形成によって削れた集電体層の量を算出した。
上記で得られた活物質層の質量及び基板の削れ量を、それぞれ集電体層0.5cm2当たりの値として、表1及び図5に示した。
表1並びに図4及び図5には、被覆活物質粒子の代わりに固体電解質をコートしてない活物質粒子としてのLiCoO2粒子を用いた場合の結果も、合わせて示した。
<実施例2>
活物質粒子としてSi粒子(粒径10μm、ビッカース硬度11GPa)を用いた他は、実施例1と同様にしてコート厚が異なる13種類の被覆活物質粒子を得て、これらを用いて活物質層の形成を行い、評価した。
活物質粒子としてSi粒子(粒径10μm、ビッカース硬度11GPa)を用いた他は、実施例1と同様にしてコート厚が異なる13種類の被覆活物質粒子を得て、これらを用いて活物質層の形成を行い、評価した。
果を表2に示した。表2には、被覆活物質粒子の代わりに固体電解質をコートしてない活物質粒子としてのSi粒子を用いた場合の結果も合わせて示した。更に図6及び図7に、活物質層コート厚が500nm以上の場合についての結果を示した。
10 被覆活物質粒子
12 固体電解質コート層
13 集電体層
14 活物質層
15 粒子
A 活物質層形成前の集電体層の表面ライン
B 活物質層形成後の集電体層の表面ライン
d 削れ
21 チャンバー
22 台座
23 基板
24 真空ポンプ
25 ガスボンベ
26 原料粒子
27 エアロゾル発生器
28 ノズル
12 固体電解質コート層
13 集電体層
14 活物質層
15 粒子
A 活物質層形成前の集電体層の表面ライン
B 活物質層形成後の集電体層の表面ライン
d 削れ
21 チャンバー
22 台座
23 基板
24 真空ポンプ
25 ガスボンベ
26 原料粒子
27 エアロゾル発生器
28 ノズル
Claims (1)
- 集電体層の表面に、被覆活物質粒子をエアロゾルデポジション法によって噴射して活物質層を形成することを含む、集電体層及び活物質層を備える積層体の製造方法であって、
前記被覆活物質粒子が、活物質粒子の表面に固体電解質コート層を有する粒子であり、
前記被覆活物質粒子のビッカース硬度HVAMと前記集電体層のビッカース硬度HVECとの比HVAM/HVECが3.35以下である、
前記方法。
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