JP2018132223A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所謂スプリットサイクルを有する冷凍装置を、従来よりも高い蒸発温度範囲で機能させる。【解決手段】圧縮手段(11)と、ガスクーラ(28)と、主絞り手段(39)と、蒸発器(41)とから冷媒回路が構成され、高圧側が超臨界圧力となり、所謂スプリットサイクルを有する冷凍装置(R)において、前記圧縮手段(11)を冷媒を低圧から中間圧に圧縮する低段側回転圧縮要素(14)と、冷媒を中間圧から高圧に圧縮する高段側回転圧縮要素(16)とを有しているもので構成し、前記高段側回転圧縮要素(16)の排除容積を前記低段側回転圧縮要素(14)の排除容積の85%以上とする。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮手段と、ガスクーラと、主絞り手段と、蒸発器とから冷媒回路が構成される冷凍装置に関する。
従来よりこの種冷凍装置は、圧縮手段、ガスクーラ、絞り手段等から冷凍サイクルが構成され、圧縮手段で圧縮された冷媒がガスクーラにて放熱し、絞り手段にて減圧された後、蒸発器にて冷媒を蒸発させて、このときの冷媒の蒸発により周囲の空気を冷却するものとされていた。近年、この種冷凍装置では、地球温暖化防止のため従来のフロン系冷媒から、より地球温暖化係数の小さい冷媒への転換が求められている。このため、フロン系冷媒の代替品として自然冷媒である二酸化炭素を使用するものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、例えばショーケース等に設置された蒸発器において吸熱作用を利用し、庫内を冷却する冷凍装置では、外気温度(ガスクーラ側の熱源温度)が高い等の原因により、ガスクーラ出口の冷媒温度が高くなる条件下においては、蒸発器入口の比エンタルピが大きくなるため、冷凍能力が著しく低下する問題がある。そのようなときに、冷凍能力を確保するため、圧縮手段の吐出圧力(高圧側圧力)を上昇させると、圧縮動力が増大して成績係数が低下してしまう。
そこで、ガスクーラで冷却された二酸化炭素冷媒を第1及び第2の二つの冷媒流に分流し、第1の冷媒流を補助絞り手段で減圧膨張(温度低下)させた後、スプリット熱交換器の一方の通路に流し、低圧段圧縮要素及び高圧段圧縮要素を有する二段圧縮機の中間圧部分に戻す一方、第2の冷媒流をスプリット熱交換器の他方の流路に流して第1の冷媒流と熱交換させた後、主絞り手段を介して蒸発器に流入させる所謂スプリットサイクルの冷凍装置が提案されている。係る冷凍装置によれば、第1の冷媒流により第2の冷媒流を冷却でき、蒸発器入口の比エンタルピを小さくすることで、冷凍能力を改善することができるものであった(例えば、特許文献2参照)。
特公平7−18602号公報 特開2011−133207号公報
従来、このようなスプリットサイクルの冷凍装置は、蒸発温度が−45℃〜−5℃程度となる用途で使用されている。蒸発温度の上限が−5℃程度とされている理由は次のとおりである。
高圧段圧縮要素が吸入する冷媒の質量流量は、低圧段圧縮要素が吐出する冷媒の質量流量とスプリットサイクルの第1の冷媒流の質量流量の和と等しくなければならない。中間圧力は、低圧段圧縮要素の排除容積に対する高圧段圧縮要素の排除容積の比(排除容積比率)や、スプリットサイクルを流通する第1の冷媒流と第2の冷媒流の質量流量の比率や、蒸発圧力等によって決定される。例えば、排除容積比率が小さいほど、スプリットサイクルを流通する第1の冷媒流の質量流量の比率が大きいほど、あるいは、蒸発圧力が高いほど、中間圧力は高くなる。
また、スプリットサイクルを成立させるためには、ガスクーラの下流側であってスプリット熱交換器の上流側に配置されているタンクから、補助絞り手段において飽和状態で5℃程度温度が低下するように減圧膨張させた後に、圧縮機の中間圧部分に冷媒を流す必要がある。つまり、タンク内と圧縮機の中間圧部分との間にはある程度の差圧が必要である。
しかしながら、タンクやその下流側の機器及びそれらを接続する配管等の設計圧力を低くしたいというコスト上の理由と、そもそもタンク内圧が二酸化炭素の臨界点の7.4MPa以上になると冷媒を気液分離できなくなるという技術的な理由から、タンクの内圧は、通常、6.0MPa程度とされている。
すなわち、蒸発温度(蒸発圧)の上昇に伴って中間圧が高くなると、6.0MPa程度とされているタンク内圧と中間圧との間に、スプリットサイクルを成立させるために必要な差圧が確保できなくなる恐れがある。よって、蒸発温度の上限は−5℃程度とされていた。
一方で、例えば冷気温度がやや高いショーケースや食品加工場の作業室の空調に利用する場合等、スプリットサイクルの冷凍装置における蒸発温度を0℃以上にしたいという需要がある。
このような状況下、本発明は、スプリットサイクルの冷凍装置を、蒸発温度が0℃以上の条件で使用できるようにすることを課題としている。
上記課題を解決すべく、本発明者らが試行錯誤した結果、二段圧縮機を構成する2つの回転圧縮要素の排除容積の比(排除容積比率)を所定の範囲とすれば、スプリットサイクルの冷凍装置を、より高い蒸発温度で使用できるという知見を得ることができた。
すなわち、本発明に係る冷凍装置は、圧縮手段と、ガスクーラと、主絞り手段と、蒸発器とから冷媒回路が構成され、高圧側が超臨界圧力となり、前記ガスクーラの下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に接続された圧力調整用絞り手段と、該圧力調整用絞り手段の下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に接続されたタンクと、該タンクの下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に設けられたスプリット熱交換器と、前記タンク内の冷媒を、補助絞り手段を介して前記スプリット熱交換器の第1の流路に流した後、前記圧縮手段の中間圧部に吸い込ませる補助回路と、前記タンク下部から冷媒を流出させ、前記スプリット熱交換器の第2の流路に流し、前記第1の流路を流れる冷媒と熱交換させた後、前記主絞り手段に流入させる主回路と、前記圧力調整用絞り手段により、当該圧力調整用絞り手段より上流側の前記冷媒回路の高圧側圧力を調整する制御手段とを備え、前記圧縮手段は、冷媒を低圧から中間圧に圧縮する低段側回転圧縮要素と、冷媒を中間圧から高圧に圧縮する高段側回転圧縮要素とを有しており、前記高段側回転圧縮要素の排除容積が前記低段側回転圧縮要素の排除容積の85%以上とされている。
本発明によれば、冷媒が二酸化炭素であるスプリットサイクルを用いた冷凍装置を、蒸発温度が0℃以上の条件で使用することができる。
本発明を適用した一実施例の冷凍装置の冷凍回路図である。 図1に示される冷凍装置が機能する排除容積比率の範囲を示す図である。 図1に示される冷凍装置が蒸発温度0℃で運転するときのp−h線図である。
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)冷凍装置Rの構成
図1は、本発明を適用する一実施例にかかる冷凍装置Rの冷媒回路図である。この冷媒装置Rは、後に詳しく説明するとおり、スプリット熱交換器29を備える所謂スプリットサイクルの冷凍装置である。冷凍装置Rは、スーパーマーケット等の店舗の機械室等に設置された冷凍機ユニット3と、店舗の売り場内に設置された一台若しくは複数台(図面では一台のみ示す)のショーケース4とを備え、これら冷凍機ユニット3とショーケース4とが、ユニット出口6とユニット入口7を介して、冷媒配管(液管)8および冷媒配管9により連結されて所定の冷媒回路1を構成している。
冷媒回路1は、高圧側の冷媒圧力がその臨界圧力以上(超臨界)となり得る二酸化炭素(R744)を冷媒として用いる。この二酸化炭素冷媒は、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)が小さく、不燃性で毒性の無い自然冷媒である。また、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、PAG(ポリアルキルグリコール)等、既存のオイルが使用される。図1に示す各矢印は、二酸化炭素冷媒の流れを示している。
冷凍機ユニット3は、圧縮機11(圧縮手段の一例)を備える。圧縮機11は、例えば、内部中間圧型2段圧縮式ロータリコンプレッサである。この圧縮機11は、密閉容器12と、回転圧縮機構部とを備えている。回転圧縮機構部は、密閉容器12の内部空間の上部に収納された駆動要素としての電動要素13、この電動要素13の下側に配置された、第1の(低段側)回転圧縮要素(第1の圧縮要素)14、および、第2の(高段側)回転圧縮要素(第2の圧縮要素)16から成る。圧縮機11は、同一の回転軸(電動要素13の回転軸)により駆動される第1の回転圧縮要素14および第2の回転圧縮要素16を有する二段圧縮機である。このような二段圧縮機では、低段側と高段側の排除容積比率が決まっており、その排除容積比率に応じて中間圧(MP)が決定される。
圧縮機11の第1の回転圧縮要素14は、冷媒配管9を介して冷媒回路1の低圧側から圧縮機11に吸い込まれる低圧冷媒を圧縮し、中間圧まで昇圧して吐出する。第2の回転圧縮要素16は、第1の回転圧縮要素14により吐出された中間圧の冷媒を吸い込み、圧縮して高圧まで昇圧し、冷媒回路1の高圧側に吐出する。圧縮機11は、周波数可変型の圧縮機である。後述する制御装置57は、電動要素13の運転周波数を変更することで、第1の回転圧縮要素14、および、第2の回転圧縮要素16の回転数を制御する。
圧縮機11の密閉容器12の側面には、第1の回転圧縮要素14に連通する低段側吸込口17、密閉容器12内に連通する低段側吐出口18、第2の回転圧縮要素16に連通する高段側吸込口19、および、高段側吐出口21が形成されている。圧縮機11の低段側吸込口17には、冷媒導入配管22の一端が接続され、その他端はユニット入口7にて冷媒配管9に接続されている。
低段側吸込口17より第1の回転圧縮要素14の低圧部に吸い込まれた低圧の冷媒ガスは、当該第1の回転圧縮要素14により1段目の圧縮が行われて中間圧に昇圧され、密閉容器12内に吐出される。これにより、密閉容器12内は中間圧(MP)となる。
そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガスが吐出される圧縮機11の低段側吐出口18には、中間圧吐出配管23の一端が接続され、その他端はインタークーラ24の入口に接続されている。このインタークーラ24は、第1の回転圧縮要素14から吐出された中間圧の冷媒を空冷する。インタークーラ24の出口には、中間圧吸入配管26の一端が接続される。中間圧吸入配管26の他端は、圧縮機11の高段側吸込口19に接続される。
圧縮機11の高段側吸込口19から第2の回転圧縮要素16に吸い込まれた中間圧(MP)の冷媒ガスは、第2の回転圧縮要素16により2段目の圧縮が行われて、高温高圧の冷媒ガスとなる。
また、圧縮機11の第2の回転圧縮要素16の高圧室側に設けられた高段側吐出口21には、高圧吐出配管27の一端が接続され、その他端はガスクーラ(放熱器)28の入口に接続されている。なお、図示は省略するが、高圧吐出配管27の途中にはオイルセパレータが設けられてもよい。オイルセパレータにより冷媒から分離されたオイルは、圧縮機11の密閉容器12内に戻される。
ガスクーラ28は、圧縮機11から吐出された高圧の吐出冷媒を冷却する。ガスクーラ28の近傍には、当該ガスクーラ28を空冷するガスクーラ用送風機31が配設されている。本実施形態では、ガスクーラ28は、上述したインタークーラ24と並設されており、これらは同一の風路に配設されている。
そして、ガスクーラ28の出口にはガスクーラ出口配管32の一端が接続され、このガスクーラ出口配管32の他端は電動膨張弁33(圧力調整用絞り手段の一例)の入口に接続されている。この電動膨張弁33は、ガスクーラ28から出た冷媒を絞って膨張させるとともに、電動膨張弁33から上流側の冷媒回路1の高圧側圧力の調整を行うためのものである。電動膨張弁33の出口は、タンク入口配管34を介してタンク36の上部に接続されている。
タンク36は、その内部に所定容積の空間を有する容積体であり、その下部にはタンク出口配管37の一端が接続され、このタンク出口配管37の他端がユニット出口6にて冷媒配管8に接続されている。このタンク出口配管37の途中には、スプリット熱交換器29の第2の流路29Bが設けられる。このタンク出口配管37が、本実施形態における主回路38を構成する。
一方、店舗内に設置されるショーケース4は、冷媒配管8、9に接続される。ショーケース4には、電動膨張弁39(主絞り手段の一例)と蒸発器41とが設けられており、冷媒配管8と冷媒配管9との間に順次接続されている(電動膨張弁39が冷媒配管8側、蒸発器41が冷媒配管9側)。蒸発器41の隣には、当該蒸発器41に送風する冷気循環用送風機(図示略)が設けられている。そして、冷媒配管9は、上述したように冷媒導入配管22を介して圧縮機11の第1の回転圧縮要素14に連通する低段側吸込口17に接続されている。
他方、タンク36の上部にはガス配管42の一端が接続されており、このガス配管42の他端は電動膨張弁43(第1の補助回路用絞り手段の一例)の入口に接続されている。ガス配管42はタンク36上部からガス冷媒を流出させ、電動膨張弁43に流入させる。
この電動膨張弁43の出口には中間圧戻り配管44の一端が接続され、この中間圧戻り配管44の他端は、圧縮機11の中間圧部に繋がる中間圧吸入配管26の途中に連通されている。この中間圧戻り配管44の途中には、スプリット熱交換器29の第1の流路29Aが設けられている。
また、スプリット熱交換器29の第2の流路29Bの下流側において、液配管46の一端がタンク出口配管37に接続されている。液配管46の他端は、電動膨張弁43の下流側の中間圧戻り配管44に接続されている。液配管46の途中には、電動膨張弁47(第2の補助回路用絞り手段の一例)が設けられている。
上述した電動膨張弁43(第1の補助回路用絞り手段)と電動膨張弁47(第2の補助回路用絞り手段)が、本実施形態における補助絞り手段を構成する。また、中間圧戻り配管44と、電動膨張弁43と、電動膨張弁47と、ガス配管42と、液配管46とが、本実施形態における補助回路48を構成する。
このように、電動膨張弁33は、ガスクーラ28の下流側であって電動膨張弁39の上流側に位置する。また、タンク36は、電動膨張弁33の下流側であって電動膨張弁39の上流側に位置する。さらに、スプリット熱交換器29は、タンク36の下流側であって電動膨張弁39の上流側に位置する。これにより、本実施形態における冷凍装置Rの冷媒回路1が構成される。
この冷媒回路1の各所には種々のセンサが取り付けられている。
例えば、高圧吐出配管27には、高圧センサ49が取り付けられる。高圧センサ49は、冷媒回路1の高圧側圧力HP(圧縮機11の高段側吐出口21と電動膨張弁33の入口の間の圧力)を検出する。
また、例えば、冷媒導入配管22には、低圧センサ51が取り付けられる。低圧センサ51は、冷媒回路1の低圧側圧力LP(電動膨張弁39の出口と低段側吸込口17の間の圧力)を検出する。
また、例えば、中間圧戻り配管44には、中間圧センサ52が取り付けられる。中間圧センサ52は、冷媒回路1の中間圧領域の圧力である中間圧MP(電動膨張弁43、47の出口より下流の中間圧戻り配管44内の圧力であって、圧縮機11の低段側吐出口18と高段側吸込口19との間の圧力に等しい圧力)を検出する。
また、例えば、スプリット熱交換器29の下流側のタンク出口配管37には、ユニット出口センサ53が取り付けられている。このユニット出口センサ53は、タンク36内の圧力OPを検出する。このタンク36内の圧力は、冷凍機ユニット3から出て冷媒配管8から電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力となる。
上述した各センサは、マイクロコンピュータから構成された冷凍機ユニット3の制御装置57(制御手段の一例)の入力に接続される。一方、制御装置57の出力には、圧縮機11の電動要素13、ガスクーラ用送風機31、電動膨張弁33、電動膨張弁43、電動膨張弁47、電動膨張弁39が接続される。制御装置57は、各センサからの検出結果と設定データ等に基づいて、出力側の各構成要素を制御する。
なお、以下では、ショーケース4側の電動膨張弁39や上述した冷気循環用送風機も制御装置57が制御するものとして説明するが、これらは店舗の主制御装置(図示略)を介し、制御装置57と連携して動作するショーケース4側の制御装置(図示略)により制御されることとしてもよい。したがって、本実施形態における制御手段は、制御装置57やショーケース4側の制御装置、上述した主制御装置等を含めた概念としてもよい。
(2)冷凍装置Rの動作
次に、冷凍装置Rの動作を説明する。制御装置57により圧縮機11の電動要素13が駆動されると、第1の回転圧縮要素14および第2の回転圧縮要素16が回転し、低段側吸込口17より第1の回転圧縮要素14の低圧部に低圧の冷媒ガス(二酸化炭素)が吸い込まれる。そして、第1の回転圧縮要素14により中間圧に昇圧されて密閉容器12内に吐出される。これにより、密閉容器12内は中間圧(MP)となる。
そして、密閉容器12内の中間圧のガス冷媒は、低段側吐出口18から中間圧吐出配管23を経てインタークーラ24に入り、インタークーラ24において空冷される。
空冷されたガス冷媒は、インタークーラ24から中間圧吸入配管26へ流出し、その中間圧吸入配管26において、中間圧戻り配管44から中間圧吸入配管26へ流入するガス冷媒(詳細は後述)と混合する。混合したガス冷媒は、圧縮機11の高段側吸込口19(中間圧部)に流入する。
高段側吸込口19へ流入した中間圧のガス冷媒は、第2の回転圧縮要素16に吸い込まれ、この第2の回転圧縮要素16により2段目の圧縮が行われて高温高圧のガス冷媒となる。このガス冷媒は、高段側吐出口21から高圧吐出配管27に吐出される。
(2−1)電動膨張弁33の制御
高圧吐出配管27からガスクーラ28へ流入したガス冷媒は、ガスクーラ28にて空冷された後、ガスクーラ出口配管32を経て電動膨張弁33に至る。この電動膨張弁33は、電動膨張弁33より上流側の冷媒回路1の高圧側圧力HPを所定の目標値THPに制御するために設けられており、高圧センサ49の出力に基づき、制御装置57によりその弁開度が制御される。
(2−1−1)電動膨張弁33の運転始動時の開度の設定
運転始動時には先ず、制御装置57は外気温度に基づいて冷凍装置Rの始動時における電動膨張弁33の開度(始動時の弁開度)を設定する。具体的には、本実施形態では、制御装置57は、始動時における外気温度と電動膨張弁33の始動時の弁開度との関係を示すデータテーブルを予め記憶しており、始動時における外気温度から、上記データテーブルを参照して、電動膨張弁33の始動時の弁開度を設定する。
なお、外気温度は、例えば、外気温度センサ(図示略)により検出される。外気温度センサは、インタークーラ24、ガスクーラ28、ガスクーラ用送風機31などが格納される室外機の内部、または、その近傍などに配置される。これに限らず、高圧センサ49が検出する高圧側圧力HPから制御装置57が外気温度を検出するようにしてもよい(以下、同じ)。高圧センサ49が検出する高圧側圧力HPと外気温度との間には相関関係があるため、制御装置57は高圧側圧力HPから外気温度を判断することができる。具体的には、制御装置57は、始動時における高圧側圧力HP(外気温度)と電動膨張弁33の始動時の弁開度との関係を示すデータテーブルを予め記憶しており、始動時における外気温度を推定し、上記データテーブルを参照して、電動膨張弁33の始動時の弁開度を設定する。
(2−1−2)運転中における電動膨張弁33の開度の設定
運転中、制御装置57は、外気温度を示す指標である高圧センサ49の検出圧力(高圧側圧力HP)に基づいて、電動膨張弁33の開度を設定する。この場合、制御装置57は、高圧側圧力HP(外気温度)が低い場合に大きくなるよう電動膨張弁33の開度を設定する。これにより、電動膨張弁33における圧力低下を最小限に抑えることができ、圧縮機11に入る中間圧吸入配管26の中間圧(MP)との圧力差を確保して、冷凍運転および冷蔵運転を効率的に行うことができる。
ここで、制御装置57は、高圧側圧力HP(外気温度)と電動膨張弁33の開度との関係を示すデータテーブルを予め記憶しておき、それを参照することにより電動膨張弁33の開度を設定してもよいし、当該開度を計算式から算出してもよい。
(2−1−3)高圧側圧力HPの上限値MHPでの制御
なお、上述のように制御を行っているときに、設置環境や負荷の影響で電動膨張弁33より上流側の高圧側圧力HPが所定の上限値MHPに上昇してしまった場合、制御装置57は電動膨張弁33の弁開度をさらに増大させる。この弁開度の増大により、高圧側圧力HPは低下する方向に向かうので、高圧側圧力HPを常に上限値MHP以下に維持することができるようになる。これにより、電動膨張弁33より上流側の高圧側圧力HPの異常上昇を的確に抑制して圧縮機11の保護を確実に行うことが可能となり、異常な高圧による圧縮機11の強制停止(保護動作)を未然に回避することが可能となる。
ここで、ガスクーラ28から超臨界状態の冷媒ガスが流出した場合、電動膨張弁33で絞られて気液二相の混合状態となり、タンク入口配管34を経てタンク36の上部からタンク36内に流入する。タンク36は、電動膨張弁33を出た液/ガスの冷媒を一旦貯留し、気液分離する役割と、冷凍装置Rの高圧側圧力(この場合は、タンク36からタンク36より上流側の圧縮機11の高圧吐出配管27までの領域)の圧力変化や冷媒循環量の変動を吸収する役割を果たす。
このタンク36内の下部に溜まった液冷媒は、タンク36からタンク出口配管37(主回路38)へ流出する。以下、主回路38における冷媒の流れについて説明する。
タンク36から流出した液冷媒は、スプリット熱交換器29の第2の流路29Bへ流入し、第2の流路29Bにおいて第1の流路29Aを流れる冷媒により冷却(過冷却)される。
その後、液冷媒は、第2の流路29Bの出口において、分流する。分流した冷媒のうち、一方は、冷凍機ユニット3から出て冷媒配管8から電動膨張弁39に流入し、もう一方は、液配管46に流入する。液配管46に流入した液冷媒は、電動膨張弁47により絞られた後、中間圧戻り配管44に流入し、電動膨張弁43を経たガス冷媒と合流し、第1の流路29Aに流入する。この第1の流路29Aにおいて、液冷媒は蒸発する。このときの吸熱作用により、第2の流路29Bを流れる液冷媒の過冷却度を増大させる。
このように、スプリット熱交換器29では、タンク36から流出した液冷媒と、電動膨張弁47で絞られた液冷媒と電動膨張弁43で絞られたガス冷媒とが混合した冷媒との熱交換が行われる。
電動膨張弁39に流入した冷媒は、電動膨張弁39で絞られて膨張することでさらに圧力が低下し、蒸発器41に流入して蒸発する。これによる吸熱作用により冷却効果が発揮される。制御装置57は、蒸発器41の入口側と出口側の温度を検出する温度センサ(図示略)の出力に基づき、電動膨張弁39の弁開度を制御して蒸発器41における冷媒の過熱度を適正値に調整する。
蒸発器41から出た低温のガス冷媒は、冷媒配管9から冷凍機ユニット3に戻り、冷媒導入配管22を経て、圧縮機11の第1の回転圧縮要素14に連通する低段側吸込口17に吸い込まれる。以上が主回路38における冷媒の流れである。
(2−2)電動膨張弁43の制御
補助回路48における冷媒の流れを説明する。タンク36内の上部に溜まったガス冷媒の温度は、ほぼ、タンク36内の冷媒圧力での飽和温度となっている。このガス冷媒は、タンク36からガス配管42へ流出する。上述したようにガス配管42には電動膨張弁43が接続されている。ガス冷媒は、電動膨張弁43で絞られた後、電動膨張弁47を経た液冷媒と合流し、スプリット熱交換器29の第1の流路29Aに流入する。そして、ガス冷媒は、第1の流路29Aにおいて第2の流路29Bを流れる冷媒を冷却した後、中間圧戻り配管44を経て中間圧吸入配管26に流入する。そして、中間圧戻り配管44から中間圧吸入配管26へ流入したガス冷媒は、上述したとおり、インタークーラ24から出た冷媒と混合し、圧縮機11の高段側吸込口19に吸い込まれる。
電動膨張弁43は、タンク36の上部から流出する冷媒を絞る機能の他に、タンク36内の圧力(電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力)を所定の目標値SPに調整する役割を果たす。そして、制御装置57は、ユニット出口センサ53の出力に基づき、電動膨張弁43の弁開度を制御する。電動膨張弁43の弁開度が増大すれば、タンク36内からのガス冷媒の流出量が増大し、タンク36内の圧力は低下するからである。
本実施形態では、目標値SPは高圧側圧力HPよりも低く、中間圧MPよりも高い値に設定されている。そして、制御装置57は、ユニット出口センサ53が検出するタンク36内の圧力OP(電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力)と目標値SPの差から電動膨張弁39の弁開度の調整値(ステップ数)を算出し、後述する始動時の弁開度に加算してタンク36内の圧力OPを目標値SPに制御する。すなわち、タンク36内の圧力OPが目標値SPより上昇した場合には、電動膨張弁43の弁開度を増大させてタンク36内からガス冷媒をガス配管42に流出させ、逆に目標値SPより降下した場合には、弁開度を縮小させて閉じる方向に制御する。
(2−2−1)電動膨張弁43の運転始動時の開度の設定
制御装置57は、外気温度、または、外気温度を示す指標である高圧センサ49の検出圧力(高圧側圧力HP)に基づいて、冷凍装置Rの始動時における電動膨張弁43の弁開度(始動時の弁開度)を設定する。本実施形態の場合、制御装置57は始動時における外気温度、または、高圧側圧力HP(外気温度)と電動膨張弁43の始動時の弁開度との関係を示すデータテーブルを予め記憶している。
そして、制御装置57は、始動時における外気温度、または、検出圧力(高圧側圧力HP)から、上記データテーブルに基づいて高圧側圧力HP(外気温度)が高い程増大し、逆に高圧側圧力HPが低い程減少するよう電動膨張弁43の始動時の弁開度を設定する。これにより、外気温度が高い環境での始動時におけるタンク36内圧力の上昇を抑制し、電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力上昇を防止することが可能となる。
なお、本実施形態では、タンク36内の圧力OPの目標値SPを固定して制御するが、電動膨張弁33の場合と同様に、外気温度、または、外気温度を示す指標である高圧センサ49の検出圧力(高圧側圧力HP)に基づいて目標値SPを設定するようにしてもよい。この場合には、制御装置57は、外気温度、または、高圧側圧力HPが高いほど目標値SPを高く設定する。そのため、外気温度が高い環境では電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力の運転中における目標値SPが高くなる。
すなわち、高い外気温度の影響で高圧側圧力HPが高くなる場合には、タンク36内の圧力OPの目標値SPが高く設定されることで中間圧MPが高くできるので、電動膨張弁43の弁開度が大きくなっても補助回路48に冷媒が流れにくくなる不都合を防止することができるようになる。逆に、低い外気温度の影響で高圧側圧力HPが低くなる場合には、電動膨張弁43の弁開度を小さくすることで、補助回路48に流入する冷媒量を減少させ、ユニット出口6における冷媒の圧力が低下する不都合を防止することができるようになる。これらにより、季節の移り変わりに伴う外気温度の変化に関わらず、電動膨張弁43の弁開度を適切に制御して、ユニット出口6における冷媒の圧力の変化を抑えることができ、冷媒量を的確に調整することができる。
(2−2−2)タンク内圧力OPの規定値MOPでの制御
なお、上述のように制御を行っているときに、設置環境や負荷の影響でタンク36内圧力OP(電動膨張弁39に流入する冷媒の圧力)が所定の規定値MOPに上昇してしまった場合、制御装置57は、電動膨張弁43の弁開度を所定ステップ増大させる。この弁開度の増大により、タンク36内圧力OPは低下する方向に向かうので、圧力OPを常に規定値MOP以下に維持することができるようになり、高圧側圧力変動の影響抑制と、電動膨張弁39に搬送される冷媒の圧力の抑制効果を確実に達成することが可能となる。
(2−3)電動膨張弁47の制御
補助回路48における冷媒の流れを説明する。タンク36内の下部に溜まる液冷媒は、タンク36からタンク出口配管37へ流入し、第2の流路29Bを通過後、分流する。分流した液冷媒の一方は、液配管46へ流入し、電動膨張弁47で絞られる。その後、液冷媒は、中間圧戻り配管44に流入し、電動膨張弁43からのガス冷媒と合流し、スプリット熱交換器29の第1の流路29Aに流入し、そこで蒸発する。このときの吸熱作用により、第2の流路29Bを流れる液冷媒の過冷却を増大させる。
その後、第1の流路29Aから出たガス冷媒は、中間圧吸入配管26に流入し、インタークーラ24から出た冷媒と混合し、圧縮機11の高段側吸込口19に吸い込まれる。
制御装置57は、電動膨張弁47の弁開度を制御することにより、スプリット熱交換器29の第1の流路29Aに流す液冷媒の量を調整する。例えば、制御装置57は、吐出温度センサ50が検出する圧縮機11からガスクーラ28に吐出される冷媒の温度(吐出温度)に基づいて、電動膨張弁47の弁開度を制御する。これにより、スプリット熱交換器29の第1の流路29Aに流れる液冷媒の量が調整され、圧縮機11からガスクーラ28に吐出される冷媒の吐出温度が所定の目標値TDTに制御される。すなわち、実際の吐出温度が目標値TDTより高い場合には、電動膨張弁47の弁開度を増大させ、低い場合には減少させる。これにより、圧縮機11の冷媒の吐出温度を目標値TDTに維持し、圧縮機11の保護を図る。
(3)排除容積比率の算出
従来、上記冷凍装置Rは、蒸発器41における冷媒温度が−5℃以下となる条件で使用されていた。このような冷凍装置Rを、−5℃よりも高い蒸発温度で使用することができないかシミュレーションして検討した。すなわち、蒸発器41における冷媒蒸発温度を−10℃、−5℃、0℃、5℃及び10℃とした場合に、上記冷凍装置Rが冷凍装置として機能するための条件を、排除容積比率(第1の回転圧縮要素14の排除容積に対する第2の回転圧縮要素16の排除容積の比)を変化パラメータとしてシミュレーションして求めた。
(3−1)前提条件
シミュレーションを行う際の前提条件は次のとおりである。
(3−1−1)各回転圧縮要素14、16の差圧の下限値
回転圧縮要素は、その構造上、吸い込み圧と吐出圧との間にある程度の差圧がないと、回転圧縮要素として有効に機能することができない。例えば、ロータリー圧縮機の場合は、スライディングベーンをピストンに押しつけるために差圧を利用しており、スクロール圧縮機の場合は、固定スクロールに揺動スクロールを押しつけるために差圧を利用している。回転圧縮要素の差圧の下限値は一般的に0.5MPaである。よって、各回転圧縮要素14、16の差圧の下限値を0.5MPaとした。なお、中間圧は第1の回転圧縮要素14の吐出圧であるから、第1の回転圧縮要素14の差圧の下限値が0.5MPaということは、蒸発圧力に0.5MPaを加えた値が中間圧の下限値になるということを意味している。例えば、蒸発温度が0℃の場合、二酸化炭素の蒸発圧力は3.49MPaであるので、中間圧の下限値は3.99MPaとなる。
(3−1−2)タンク36の内圧の設定値
スプリットサイクルの冷凍装置においては、タンクやその下流側の機器及びそれらを接続する配管等の設計圧力を低くしたいというコスト上の理由と、そもそもタンク内圧が二酸化炭素の臨界点の7.4MPa以上になると冷媒を気液分離できなくなるという技術的な理由から、タンクの内圧は、通常、6.0MPa程度とされている。よって、タンク36の内圧の設定値を6.0MPaとした。
(3−1−3)電動膨張弁43における冷媒温度低下量
スプリット熱交換器29において、第2の流路29Bを流れる冷媒を第1の流路29Aを流れる冷媒で過冷却するためには、各流路を流れる冷媒の温度差が5℃以上必要である。よって、電動膨張弁43によるガス冷媒の温度低下量を5℃以上とした。なお、タンク36の内圧の設定値は6.0MPaであるから、電動膨張弁43出口圧力は5.3MPa以下になる。補助回路48をガス冷媒が流れるためには、中間圧が電動膨張弁43出口圧力よりも低くなければならないので、電動膨張弁43出口圧力が5.3MPa以下であれば、中間圧は5.3MPa未満とする必要がある。
(3−1−4)補助回路48の流量比率
スプリットサイクルの冷凍装置において、補助回路を流れる冷媒の流量比率は、一般的に35%程度である。よって、補助回路48を流れる冷媒の流量比率は35%とした。
(3−1−5)各回転圧縮要素14、16の体積効率及び圧縮効率
圧縮機11を構成する第1の回転圧縮要素14及び第2の回転圧縮要素16それぞれの体積効率及び圧縮効率は、各値として一般的な、95%及び70%とした。
(3−2)算出結果
シミュレーションの結果を表1及びこれをグラフにした図2に示す。表1及び図2に示されるように、排除容積比率を84.6%以上135.7%以下とすれば、蒸発温度を、従来の使用範囲よりも高い0℃とした場合であっても、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることが可能であることが判明した。シミュレーションで得られた、蒸発温度0℃、排除容積比率84.6%の場合のp−h線図を図3(a)に、蒸発温度0℃、排除容積比率135.7%の場合のp−h線図を図3(b)に示す。
また、蒸発温度を、より高い5℃とした場合は、排除容積比率を101.8%以上134.2%以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることが可能であることが判明した。また、蒸発温度を、更に高い10℃とした場合は、排除容積比率を121.7%以上132.1%以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることが可能であることが判明した。
Figure 2018132223
また、これらのシミュレーション結果から、蒸発温度が2.5℃の場合、排除容積比率を、0℃の場合と5℃の場合の中間値、すなわち、93%(=(84.6+101.8)/2)以上135%(=(135.7+134.2)/2)以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることが可能であると合理的に推測できる。同様に、蒸発温度が7.5℃の場合、排除容積比率を、5℃の場合と10℃の場合の中間値、すなわち、112%(=(101.8+121.7)/2)以上132%(=(134.2+132.1)/2)以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることが可能であると合理的に推測できる。
なお、従来の使用範囲である蒸発温度が−10℃の場合は、排除容積比率を59.5%以上131.8%以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることができることが判明した。また、蒸発温度が−5℃の場合は、排除容積比率を70.8%以上134.1%以下とすれば、冷凍装置Rを冷凍装置として機能させることができることが判明した。これらのシミュレーション結果は、従来、蒸発温度が−5℃以下となる条件で冷凍装置Rが使用されており、排除容積比率が70%程度に設定されているという事実とよく一致する。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、圧縮手段と、ガスクーラと、主絞り手段と、蒸発器とから冷媒回路が構成され、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置に用いるのに好適である。
R 冷凍装置
1 冷媒回路
3 冷凍機ユニット
4 ショーケース
6 ユニット出口
7 ユニット入口
8、9 冷媒配管
11 圧縮機
12 密閉容器
13 電動要素
14 第1の回転圧縮要素
16 第2の回転圧縮要素
17 低段側吸込口
18 低段側吐出口
19 高段側吸込口
21 高段側吐出口
22 冷媒導入配管
23 中間圧吐出配管
24 インタークーラ
26 中間圧吸入配管
27 高圧吐出配管
28 ガスクーラ
29 スプリット熱交換器
29A 第1の流路
29B 第2の流路
31 ガスクーラ用送風機
32 ガスクーラ出口配管
33 電動膨張弁(圧力調整用絞り手段)
34 タンク入口配管
36 タンク
37 タンク出口配管
38 主回路
39 電動膨張弁(主絞り手段)
41 蒸発器
42 ガス配管
43 電動膨張弁(第1の補助回路用絞り手段)
44 中間圧戻り配管
46 液配管
47 電動膨張弁(第2の補助回路用絞り手段)
48 補助回路
49 高圧センサ
50 吐出温度センサ
51 低圧センサ
52 中間圧センサ
53 ユニット出口センサ
57 制御装置(制御手段)

Claims (2)

  1. 圧縮手段と、ガスクーラと、主絞り手段と、蒸発器とから冷媒回路が構成され、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置において、
    前記ガスクーラの下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に接続された圧力調整用絞り手段と、
    該圧力調整用絞り手段の下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に接続されたタンクと、
    該タンクの下流側であって、前記主絞り手段の上流側の前記冷媒回路に設けられたスプリット熱交換器と、
    前記タンク内の冷媒を、補助絞り手段を介して前記スプリット熱交換器の第1の流路に流した後、前記圧縮手段の中間圧部に吸い込ませる補助回路と、
    前記タンク下部から冷媒を流出させ、前記スプリット熱交換器の第2の流路に流し、前記第1の流路を流れる冷媒と熱交換させた後、前記主絞り手段に流入させる主回路と、
    前記圧力調整用絞り手段により、当該圧力調整用絞り手段より上流側の前記冷媒回路の高圧側圧力を調整する制御手段とを備え、
    前記圧縮手段は、冷媒を低圧から中間圧に圧縮する低段側回転圧縮要素と、冷媒を中間圧から高圧に圧縮する高段側回転圧縮要素とを有しており、
    前記高段側回転圧縮要素の排除容積が前記低段側回転圧縮要素の排除容積の85%以上である冷凍装置。
  2. 前記高段側回転圧縮要素の排除容積が前記低段側回転圧縮要素の排除容積の85%以上136%以下である請求項1記載の冷凍装置。
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