JP2018131752A - 地下空洞の充填状況確認装置および充填状況確認方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[i]親機は、各子機の各センサーでの検知結果を、電話回線又はインターネット回線からクラウドサーバーに送信するように構成されている。充填状況確認装置のユーザー等は、充填状況確認装置を設置すると共に、WEB端末からクラウドサーバーにアクセスして前記検知結果が該WEB端末に表示されるようにしてから、地下空洞に充填材を充填し、充填状況を該WEB端末で確認する。WEB端末は、パソコンであってもよいし、携帯電話であってもよいし、その他の装置であってもよい。
[ii]充填状況確認装置のユーザー等は、充填状況確認装置を設置すると共に、親機に表示装置を接続して該表示装置に前記検知結果が表示されるようにしてから、地下空洞に充填材を充填し、充填状況を該表示装置で確認する。表示装置は、パソコンであってもよいし、携帯電話であってもよいし、その他の装置であってもよい。
地面の下方に存在する地下空洞には、様々なものがあり本発明は特に制限されずに適用できるが、炭坑、亜炭坑、珪砂等の地下資源採掘跡の地下空洞や、老朽化し不要となった地下埋設管やトンネル等の人工建造物の空洞や、地盤沈下後の建物と地盤の空洞や、その他路面下の空洞等を例示できる。
流動性の充填材としては、特に限定されないが、土、砂又はその混合物と固化剤と水とをベースにした土系充填材、モルタルペーストをベースにしたモルタル系充填材等を例示できる。上述した大規模な地下空洞については、コストの点で土系充填材が好ましく、特に、注入してから流動して広面積に行き渡る点で流動化処理土が好ましい。
上記地下空洞の内法底面積に応じて、計測孔の配置と数を決めることができる。計測孔の相互間隔は、特に限定されないが、小さすぎるとコストが増大し、大きすぎると未充填箇所を見落とすおそれがあるため、2〜20mが好ましく、4〜15mがより好ましい。計測孔の形成方向である前記縦方向は、原則として垂直方向であるが、道路事情等によっては、傾斜した縦方向であってもよい。
[4−1]ワイヤーハーネス
ワイヤーハーネスには、保管時や運搬時に曲げられるように可撓性のものが用いられ、特に、巻回可能な可撓性を有するものが好ましい。ワイヤーハーネスの構造は、特に限定されず、複数本の電線を束ねたもののみならず、例えばリボン状に結合したものも含むものとする。ワイヤーハーネスの複数のセンサーを配置していない部分は、計測孔を通すときに損傷しにくいように保護チューブで被覆されていることが好ましい。
ワイヤーハーネスの下端から地下空洞の内法高さ以上に相当する長さまでの間の少なくとも上半部に複数のセンサーを配置するのは、地下空洞の内法高さ全体に充填材が充填されたことを確認するためである。ワイヤーハーネスの同長さを超えたところまで、さらにセンサーを配置してもよい。充填状況を最初から最後まで知ることができる点で、同間の全域に複数のセンサーの配置することが好ましいが、充填状況の前半を知らなくても後半さえ知れば内法高さ全体に充填材が充填されたことを確認ができることから、下半部についてはセンサーの配置を省くことができる。
コントローラはセンサーハーネスの上端部に分離可能に接続されていてもよいし、分離不能に接続されていてもよいが、分離可能に接続されていることが好ましい。センサーハーネスを再使用しない場合にも、コントローラを再使用することができるからである。
(i)コントローラは、コンデンサーと電圧計とを備え、まず、コンデンサーと一のセンサーとに直列で電圧を印加してから電圧計でコンデンサーの充電電圧を検知し、次に、前記一のセンサーを他の各センサーに順次代えて同様の操作を繰り返すように構成されている。前記充電電圧は、センサーの両極間の電気伝導度が大きくなるほど大きくなり、小さくなるほど小さくなるので、該充電電圧から電気伝導度を確認できる。
(ii)コントローラは、電流計を備え、まず、一のセンサーの両極間に電圧を印加しながら電流計でその時に流れる電流を検知し、次に、前記一のセンサーを他の各センサーに順次代えて同様の操作を繰り返すように構成されている。前記電流は、センサーの両極間の電気伝導度に比例するため、該電流から電気伝導度を確認できる。
センサーハーネスの設置方法は、特に限定されないが、次の態様を例示する。
(i)充填状況確認装置は、各センサーハーネスの下端部におもりを備えている。センサーハーネスを設置する際には、該センサーハーネスを計測孔から地下空洞に垂らす。
(ii)充填状況確認装置は、各センサーハーネスに結束される棒材を備えている。センサーハーネスを設置する際には、センサーハーネスに棒材を結束させてから、該センサーハーネス及び棒材を計測孔から地下空洞に挿入する。
[A]地下空洞sにセンサーハーネス10を垂らしたままの状態で、前記充電電圧を継続して計測することで、充填材fの充填状況をリアルタイムで確認することができる。そのため、施工状況を管理でき、充填の信頼性及び品質が向上する。
[B]複数の子機9A〜9Iにより、水平方向等に離間した複数箇所の充填状況を一気に検知できるので、施工性がよい。また、1台の親機30に複数台の子機9A〜9Iを接続できるので、経済性及び省スペースに優れている。
[D]充填状況確認装置1の設置後は、WEB端末50により、どこからでも充填確認ができるため、充填作業と充填確認作業が交錯しない。よって、施工性の向上と安全性の向上、工程短縮に効果がある。また、現場事務所等の現場から離れた場所でも容易に充填確認ができるため、現場担当者だけでは無く、現場代理人や監理技術者等の現場責任者、又は本支店の現場関係者、発注者が同時に確認することも可能である。よって施工精度の向上、品質向上に効果がある。
[F]センサー13に小型のくし型電極を採用しているので、ワイヤーハーネス12にセンサー13を容易に設置できる。また、くし型電極は感度が良いため、低い基準電圧(3.3V)でも充分に電気伝導度を検知する(前記充電電圧を得る)ことができる。そのため、安全性及び経済性が高い。
[G]センサーハーネス10は、計測孔hから挿入するため、施工性に優れている。また、設置に時間がかからないので工程短縮に繋がる。また、特殊な工具不要で、簡単に設置できる。そのため、経済性に優れている。また、鉛を使用していないので、周辺環境への影響が小さい。
9 子機
10 センサーハーネス
11 おもり
12 ワイヤーハーネス
13 センサー
13a センサーの一方の電極
13b センサーの他方の電極
18 棒材
20 コントローラ
25 コンデンサー
27 電圧計
30 親機
40 クラウドサーバー
50 WEB端末
g 地面
s 地下空洞
h 計測孔
f 充填材
Pz センサーの相互上下間隔
Claims (11)
- 地面(g)の下方に存在する地下空洞(s)に流動性の充填材(f)を注入して充填する際に、地下空洞(s)の充填状況を確認する装置であって、
地面(g)の複数箇所から地下空洞(s)まで縦方向に形成された複数の計測孔(h)を通して、地面(g)から地下空洞(s)に挿入する複数のセンサーハーネス(10)を含み、
各センサーハーネス(10)は、地面(g)から地下空洞(s)の底面まで到達する可撓性のワイヤーハーネス(12)と、ワイヤーハーネス(12)の下端から地下空洞(s)の内法高さ以上に相当する長さまでの間(12a)の少なくとも上半部に、10〜50cmの範囲から選ばれる相互上下間隔(Pz)をおいて配置されてワイヤーハーネス(12)に結線された、充填材(f)の存在を検知するための複数のセンサー(13)とを含むことを特徴とする地下空洞の充填状況確認装置。 - 1本のセンサーハーネス(10)と、その上端部に接続された、該センサーハーネス(10)を制御すると共に各センサー(13)での検知結果を無線で外部に送信するコントローラ(20)とを含み構成された子機(9)を複数備えると共に、
該送信を受信することで、各子機(9)の各センサー(13)での検知結果を収集する親機(30)を備えた請求項1記載の地下空洞の充填状況確認装置。 - 親機(30)は、各子機(9)の各センサー(13)での検知結果を、電話回線又はインターネット回線からクラウドサーバー(40)に送信するように構成された請求項2記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- コントローラ(20)はセンサーハーネス(10)の上端部に分離可能に接続された請求項2又は3記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- 各センサー(13)は、互いに噛み合うように対峙するくし形の両極(13a,13b)を備えたくし型電極からなる、該両極(13a,13b)間の電気伝導度を計測するための電気伝導度センサーである請求項2〜4のいずれか一項に記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- コントローラ(20)は、コンデンサー(25)と電圧計(27)とを備え、まず、コンデンサー(25)と一のセンサー(13)とに直列で電圧を印加してから電圧計(27)でコンデンサー(25)の充電電圧を検知し、次に、前記一のセンサー(13)を他の各センサー(13)に順次代えて同様の操作を繰り返すように構成された請求項5記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- 各センサーハーネス(10)の下端部におもり(11)を備えた請求項1〜6のいずれか一項に記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- 各センサーハーネス(10)に結束される棒材(18)を備えた請求項1〜6のいずれか一項に記載の地下空洞の充填状況確認装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の地下空洞の充填状況確認装置(1)を設置してから、地下空洞(s)に充填材(f)を充填し、充填状況を該充填状況確認装置(1)で確認する地下空洞の充填状況確認方法。
- 請求項3記載の地下空洞の充填状況確認装置(1)を設置すると共に、WEB端末(50)からクラウドサーバー(40)にアクセスして前記検知結果が該WEB端末(50)に表示されるようにしてから、地下空洞(s)に充填材(f)を充填し、充填状況を該WEB端末(50)で確認する地下空洞の充填状況確認方法。
- 請求項2〜6のいずれか一項に記載の地下空洞の充填状況確認装置(1)を設置すると共に、親機(30)に表示装置を接続して該表示装置に前記検知結果が表示されるようにしてから、地下空洞(s)に充填材(f)を充填し、充填状況を該表示装置で確認する地下空洞の充填状況確認方法。
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