JP2018130924A - 印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラム - Google Patents

印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラム Download PDF

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智章 中島
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智章 中島
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Kaitaku Ozawa
開拓 小澤
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Mao Hosono
真央 細野
俊和 川口
Toshikazu Kawaguchi
俊和 川口
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健一 高橋
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Abstract

【課題】自走可能な画像形成装置の印刷効率を向上することのできる印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラムを提供する。【解決手段】MFP100は、自走可能なMFP100が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置である。MFP100は、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、MFP100が複数の印刷ジョブを実行する順序であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置にMFP100が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する順序決定部109を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラムに関する。より特定的には、本発明は、自走可能な画像形成装置が実行する複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラムに関する。
電子写真式の画像形成装置には、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンターなどがある。
画像形成装置は、通常、オフィス内に設置されており、ネットワークを介して接続された多数のPC(Personal Computer)で共用されている。このような環境では、ユーザーは、自分のPCを通じて画像形成装置で印刷を行った場合に、画像形成装置の設置場所へ移動して、画像形成装置から出力された印刷物を取りに行く。言い換えれば、ユーザーは、印刷物を取りに行くために、業務を一時中断して自分の席を離れる必要がある。
ユーザーが印刷物を取りに行くことによる業務効率の低下を改善し得る技術として、自走機能を有する画像形成装置により、印刷を実行したユーザーに画像形成装置が印刷物を届ける技術が提案されている。自走機能を有する画像形成装置に関連する技術は、たとえば下記特許文献1に開示されている。
下記特許文献1に開示された移動型プリンターは、送受信装置によって印刷データおよび配達先識別情報をコンピューターから受信し、地図情報を参照することによって配達先位置情報を取得する。そして移動型プリンターは、複数の配達先を効率的に巡回できる移動経路を計画し、その計画に基づいて車輪を駆動するモーターおよびステアリングの制御を行って移動する。また移動型プリンターは、障害物センサーによって検知した障害物を回避するための制御手段を有する。また移動型プリンターは、受信した印刷データを用いてプリンター装置によって印刷出力を行う。
なお、自走機能を有する画像形成装置に関連する技術は、たとえば下記特許文献2〜6などにも開示されている。
特開2001−125646号公報 特開2015−083514号公報 特開2016−158234号公報 特開2014−200915号公報 特開2016−028851号公報 特開2016−147475号公報
従来の画像形成装置は、印刷ジョブを受け付けた順に処理を行うFIFO(First In, First Out)方式で、印刷物の処理を行っている。しかし、印刷を実行したユーザーに印刷物を配達する自走可能な画像形成装置に対してFIFO方式を適用した場合、全体のジョブ完了時間が遅くなる場合が発生し、印刷効率が低下していた。
一例として、画像形成装置の近傍に存在するユーザーの印刷ジョブと、それより前に投入された、画像形成装置の遠方に存在するユーザーの印刷ジョブとを画像形成装置が有している場合には、画像形成装置は、遠方に存在するユーザーの元へ印刷物を配達した後で近傍に存在するユーザーに印刷物を届ける。このため、印刷効率が悪かった。
また、少量の印刷を行う印刷ジョブと、それより前に投入された、大量に印刷を行う印刷ジョブとを画像形成装置が有している場合には、画像形成装置は、大量に印刷を行う印刷ジョブを行ったユーザーの元へ到着し、その後多量に印刷を行う印刷ジョブが完了した後で、少量の印刷を行う印刷ジョブを行ったユーザーに印刷物を届ける。このため、印刷効率が悪かった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、自走可能な画像形成装置の印刷効率を向上することのできる印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラムを提供することである。
本発明の一の局面に従う印刷処理装置は、自走可能な画像形成装置が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、画像形成装置が複数の印刷ジョブを実行する順序であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に画像形成装置が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する決定手段を備える。
上記印刷処理装置において好ましくは、処理順序の候補である複数の候補順序の各々について、全体処理時間を算出する全体処理時間算出手段をさらに備え、全体処理時間とは、画像形成装置が複数の印刷ジョブの全てを完了し、かつ画像形成装置が複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの所要時間であり、決定手段は、全体処理時間が最短となる候補順序を処理順序として決定する。
上記印刷処理装置において好ましくは、複数の候補順序の各々で複数の印刷ジョブを実行する場合の、複数の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する印刷時間算出手段と、複数の候補順序の各々で複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に画像形成装置が自走して印刷物を配達する場合の、画像形成装置が複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの移動所要時間の合計値を算出する移動時間算出手段とをさらに備え、移動時間算出手段は、複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間に基づいて移動所要時間の合計値を算出し、全体処理時間算出手段は、印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、全体処理時間を算出する。
上記印刷処理装置において好ましくは、印刷ジョブの実行指示を受け付ける受付手段をさらに備え、決定手段は、完了していない他の印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブの実行指示を受付手段にて受け付けた場合に、処理順序を決定する。
上記印刷処理装置において好ましくは、受付手段にて受け付けた新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置が画像形成装置の近傍であるか否かを判別する位置判別手段と、新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回るか否かを判別する時間判別手段とをさらに備え、新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置が画像形成装置の近傍であると位置判別手段にて判別し、かつ新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回ると時間判別手段にて判別した場合に、決定手段は、実行中である他の印刷ジョブよりも新たな印刷ジョブを優先的して処理順序を決定する。
上記印刷処理装置において好ましくは、画像形成装置の近傍とは、画像形成装置の位置から新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの画像形成装置の移動所要時間が、画像形成装置の位置から実行中である他の印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの画像形成装置の移動所要時間よりも短い位置である。
上記印刷処理装置において好ましくは、基準値とは、画像形成装置の位置から新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの画像形成装置の移動所要時間である。
上記印刷処理装置において好ましくは、処理順序で複数の印刷ジョブを実行する印刷手段と、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの元へ、処理順序に従って自走して印刷物を配達する自走手段とを備える。
本発明の他の局面に従う印刷処理装置の制御プログラムは、自走可能な画像形成装置が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置の制御プログラムであって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、画像形成装置が複数の印刷ジョブを実行する順序であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に画像形成装置が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する決定ステップをコンピューターに実行させる。
本発明によれば、自走可能な画像形成装置の印刷効率を向上することのできる印刷処理装置および印刷処理装置の制御プログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態において、MFP100が記憶装置104に記憶しているマップMPを模式的に示す図である。 本発明の第1〜第3の実施の形態におけるユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCの各々の間の移動所要時間を示す図である。 本発明の第1の実施の形態において、MFP100がユーザーBの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第1の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。 本発明の第1の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるMFP100の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態において、MFP100がユーザーBの2つ目の印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第2の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。 本発明の第2の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第3の実施の形態において、MFP100がユーザーCの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第3の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。 本発明の第3の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第4の実施の形態におけるMFP100と、ユーザーBおよびユーザーDの各々との間の移動所要時間を示す図である。 本発明の第4の実施の形態において、MFP100がユーザーDの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第4の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。 本発明の第4の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。 本発明の第4の実施の形態におけるMFP100の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
以下の実施の形態では、印刷処理装置および画像形成装置がMFPである場合について説明する。画像形成装置は、MFPである場合の他、プリンター、複写機、またはファクシミリなどのMFP以外の画像形成装置であってもよい。印刷処理装置は、画像形成装置と一体であってもよいし、別体であってもよい。
[第1の実施の形態]
始めに、本実施の形態における画像形成システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成システムの構成を示すブロック図である。
図1を参照して、本実施の形態における画像形成システムは、MFP100(画像形成装置の一例)と、複数のPC(Personal Computer)300などを備えている。MFP100と、複数のPC300の各々とは、ネットワーク401を通じて相互に接続されており、相互に通信を行う。典型的には、MFP100は、ネットワーク401に接続されたアクセスポイント(図示無し)との間で無線通信を行うことにより、ネットワーク401上の他の機器との間で相互に無線通信を行う。
ネットワーク401は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。ネットワーク401は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク401に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。
MFP100は、充電可能なバッテリーを搭載しており、このバッテリーの電力により自走する。MFP100は、スキャンジョブ、ファクシミリ送受信ジョブ、コピージョブ、データ送受信ジョブなどのジョブを実行する。
MFP100は、自走可能であり、自機が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する。MFP100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、記憶装置104と、無線通信部105と、操作パネル106と、画像処理部107と、位置情報取得部108と、順序決定部109(決定手段の一例)と、全体処理時間算出部110(全体処理時間算出手段の一例)と、印刷時間算出部111(印刷時間算出手段の一例)と、移動時間算出部112(移動時間算出手段の一例)と、自走部113(自走手段の一例)と、プリントエンジン部114(印刷手段の一例)などを含んでいる。CPU101には、ROM102、RAM103、記憶装置104、無線通信部105、操作パネル106、画像処理部107、位置情報取得部108、順序決定部109と、全体処理時間算出部110、印刷時間算出部111、移動時間算出部112、自走部113、およびプリントエンジン部114の各々が接続されている。
CPU101は、スキャンジョブ、コピージョブ、メール送信ジョブ、およびプリントジョブなどの各種ジョブについて、MFP100全体の制御を行う。またCPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムを実行する。
ROM102は、たとえばフラッシュROMである。ROM102には、CPU101が実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM102は、書換え不可能なものであってもよい。
RAM103は、CPU101のメインメモリである。RAM103は、CPU101が各種プログラムを実行するときに必要なデータや画像データを一時的に記憶するためなどに用いられる。
記憶装置104は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)よりなっており、ジョブテーブルなどの各種情報を記憶している。
無線通信部105は、CPU101からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって、ネットワーク401に接続された他の機器との通信を行う。
操作パネル106は、タッチパネルディスプレイなどからなる表示部と、ハードウェアキーおよびタッチパネルディスプレイに表示されたソフトウェアキーなどからなる入力部とを含んでいる。操作パネル106は、各種入力をユーザーから受け付け、各種設定項目やメッセージなどをユーザーに対して表示する。
画像処理部107は、印刷ジョブの対象となる画像や、スキャナー(図示無し)で読み取った画像などに対して必要な処理を行う。
位置情報取得部108は、GPS(Global Positioning System)機能や、自走部113の移動履歴などを利用して、MFP100の位置の情報を取得する。また位置情報取得部108は、印刷ジョブの実行指示を行ったユーザー(MFP100のユーザー)の位置の情報を取得する。MFP100は、ユーザーのID(Identification)と、そのユーザーが所持するPC300の位置とを関連付けた情報を記憶装置104に記憶しており、印刷ジョブに含まれるユーザーのIDに基づいてユーザーの位置(印刷ジョブの実行指示を行ったPC300の位置)の情報を取得する。この場合、位置情報取得部108が管理する情報は、画像形成システムの管理者などによって入力される。
なお、位置情報取得部108が行うユーザーの位置の情報の取得方法は任意である。位置情報取得部108は、ユーザーが身につけている端末が有するGPS機能を利用して、ユーザーの位置を特定してもよいし、MFP100が設置された室内に設けられたカメラで撮影した画像から、印刷ジョブを行ったユーザーの顔を抽出し(ユーザーの顔の情報は、ユーザーIDに関連付けられて記憶装置104などに予め登録されているものとする)、抽出結果に基づいてユーザーの位置を特定してもよい。
順序決定部109は、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、MFP100が複数の印刷ジョブを実行する順序であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置にMFP100が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する。
以降、MFP100が複数の印刷ジョブを実行する順序であって、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置にMFP100が自走して印刷物を配達する順序を「処理順序」と記し、この「処理順序」の候補を「候補順序」と記すことがある。
全体処理時間算出部110は、設定された印刷ジョブの候補順序について、MFP100が複数の印刷ジョブの全てを完了し、かつMFP100が複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの所要時間である全体処理時間を算出する。
印刷時間算出部111は、設定された印刷ジョブの候補順序で複数の印刷ジョブを実行する場合の、複数の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。
移動時間算出部112は、設定された印刷ジョブの候補順序で複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置にMFP100が自走して印刷物を配達する場合の、MFP100が複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの移動所要時間の合計値を算出する。
自走部113は、CPU101の制御の下、複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの元へ、順序決定部109が決定した処理順序に従って自走して印刷物を配達する。
プリントエンジン部114は、画像データに基づいて用紙などへ画像を形成するプリントジョブを行う。プリントエンジン部114は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。プリントエンジン部114は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、トナー像を現像する現像装置と、トナー像が形成される感光体と、感光体から用紙に画像を転写する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、MFP100の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙をMFP100の筐体から排紙トレイなどに排出する。プリントエンジン部114は、順序決定部109が決定した順序で複数の印刷ジョブを実行する。
複数のPC300の各々は、ここでは図示しないが、CPU、ROM、RAM、操作表示部、および無線通信部などによって構成されている。複数のPC300の各々は、MFP100を使用可能なユーザーによって所持されている。
図2は、本発明の第1の実施の形態において、MFP100が記憶装置104に記憶しているマップMPを模式的に示す図である。なお、説明の便宜のため、図2のマップMPでは、障害物は、机の形状が特定可能であるように図示されているが、実際のマップMPは、少なくとも障害物の位置を示すものであればよい。
図2を参照して、このマップMPは、MFP100が設置された室内IRにおける障害物の位置を示すものであり、障害物として、机DK1、DK2、DK3、およびDK4を含んでいる。机DK1、DK2、DK3、およびDK4の各々は、PC300を配置するためのものであり、それぞれ室内IRの中央部の左上、右上、左下、および右下に配置されている。
マップMPは、MFP100の管理者などによって入力される。MFP100は、室内IRにおいて自走部113で自走しながら、近接センサー(図示無し)を用いて障害物との距離を計測することにより、マップMPを自機で作成してもよい。
続いて、本実施の形態における画像形成システムの動作について説明する。
図3は、本発明の第1〜第3の実施の形態におけるユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCの各々の間の移動所要時間を示す図である。なお図3では、ユーザーA、ユーザーB、ユーザーC、およびユーザーDの各々の位置を、それぞれ「A」、「B」、「C」、および「D」という記号で示している。
図3を参照して、ユーザーAは机DK1に座席を有しており、机DK1付近に存在している。ユーザーBは机DK2に座席を有しており、机DK2付近に存在している。ユーザーCは机DK3に座席を有しており、机DK3付近に存在している。ユーザーDは机DK4に座席を有しており、机DK4付近に存在している。
本実施の形態における画像形成システムの前提の状態として、MFP100は、室内IRにおける左上隅に位置している。MFP100は、ユーザーAが実行指示を行った印刷ジョブ(以降、ユーザーが実行指示を行った印刷ジョブをそのユーザーの印刷ジョブと記すことがある)と、ユーザーCの印刷ジョブとを既に受信している。MFP100は、ユーザーAの印刷ジョブを実行しならユーザーAの元へ自走にて移動しており、ユーザーCの印刷ジョブは待機中である。
画像形成システムが上記の状態である場合に、MFP100は、机DK2上に配置されたPC300(ユーザーBが所持するPC300)を通じて、無線通信部105からユーザーBの印刷ジョブを新たに受信する。
図4は、本発明の第1の実施の形態において、MFP100がユーザーBの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。
図3および図4を参照して、ジョブテーブルとは、MFP100が受信した未完了の印刷ジョブの内容と処理順序とを記録した表である。このジョブテーブルには、ジョブ状態と、要求ユーザーと、印刷枚数と、印刷所要時間と、完了枚数と、処理順序とが記載されている。ジョブ状態とは、印刷ジョブの状態である。要求ユーザーとは、印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーである。印刷枚数とは、印刷ジョブで印刷する用紙の総数である。印刷所要時間とは、印刷ジョブを開始してから終了するまでの予測される所要時間である。完了枚数とは、既に印刷が完了した用紙の枚数である。
このジョブテーブルでは、ユーザーAの印刷ジョブは、実行中であり、印刷枚数が5枚であり、印刷所要時間が5秒であり、完了枚数が2枚であり、処理順序が0番であることが分かる。ユーザーCの印刷ジョブは、待機中(未実行)であり、印刷枚数が3枚であり、印刷所用時間が3秒であり、完了枚数が0枚であり、処理順序が1番であることが分かる。ユーザーBの印刷ジョブは、印刷枚数が3枚であり、完了枚数が0枚であることが分かる。
MFP100は、完了していない他の印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、印刷ジョブの処理順序を決定する。本実施の形態では、MFP100は、待機中である(未完了の)ユーザーCの印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブであるユーザーBの印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、実行中である(未完了の)ユーザーAの印刷ジョブの処理順序は変更せずに、待機中であるユーザーCの印刷ジョブと新たなユーザーBの印刷ジョブとの処理順序を決定する。
MFP100は、ユーザーBの印刷ジョブを受信すると、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーBの印刷ジョブの内容に基づいて、ユーザーBの印刷ジョブの印刷所要時間を算出する。ここでは、ユーザーBの印刷ジョブの印刷所要時間は3秒と算出される。
なお、MFP100は、ユーザーCの印刷ジョブを受信した際に、ユーザーCの印刷ジョブの印刷所要時間を既に算出している。ここでは、ユーザーCの印刷ジョブの印刷所要時間は3秒と算出されている。
またMFP100は、ユーザーBの印刷ジョブを受信すると、位置情報取得部108を用いて、MFP100の位置情報と、ユーザーBの位置情報とを取得する。そしてMFP100は、ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間と、ユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間とを算出する。ここでは、図3に示すように、ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間は5秒と算出され、ユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間は15秒と算出される。
なお、MFP100は、ユーザーCの印刷ジョブを受信した際に、位置情報取得部108を用いてユーザーCの位置情報を既に取得し、移動時間算出部112を用いてユーザーAの位置からユーザーCの位置まで移動所要時間を既に算出している。ここでは、図3に示すように、ユーザーAの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間は10秒と算出されている。
図5は、本発明の第1の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。図6は、本発明の第1の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。
図5および図6を参照して、次にMFP100は、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序と、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序とを設定する。そしてMFP100は、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。
MFP100は、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。ここでは、6秒(=3秒+3秒)という合計値が算出される。
MFP100は、移動時間算出部112を用いて、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で各ユーザーの位置に自走して印刷物を配達する場合の移動所要時間の合計値を算出する。ここでは、25秒(=10秒+15秒)という合計値が算出される。
なお、MFP100は、移動所要時間の合計値を、ユーザーBおよびユーザーCの各々の印刷ジョブの印刷所要時間に基づいて算出する。すなわち、印刷ジョブの印刷量が多い場合などには、印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの元へ到着してもそのユーザーの印刷ジョブが完了せず、ユーザーの元で印刷完了まで静止する時間(以降、印刷待ち時間と記すことがある)が発生する場合がある。このような場合には、MFP100は、ユーザー同士の間を移動する実質的な移動所要時間に、発生する印刷待ち時間を加算する。本実施の形態では、ユーザーBの印刷ジョブおよびユーザーCの印刷ジョブの印刷量が少なく、MFP100がユーザーの元へ到着する前にそのユーザーの印刷ジョブが完了するため、印刷待ち時間は発生しない。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、全体処理時間算出部110を用いて、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(6秒)よりも移動所要時間の合計値(25秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい25秒とされる。
同様に、MFP100は、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。
MFP100は、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。ここでは、6秒(=3秒+3秒)という合計値が算出される。
MFP100は、移動時間算出部112を用いて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で各ユーザーの位置に自走して印刷物を配達する場合の移動所要時間の合計値を算出する。ここでは、20秒(=5秒+15秒)という合計値が算出される。
なお、移動時間算出部112は、ユーザーが印刷物を受け取る時間を確保する目的でMFP100が配達先となるユーザーの位置で所定時間静止するものとして、移動所要時間の合計値を算出してもよい。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、全体処理時間算出部110を用いて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。本実施の形態では、印刷所要時間の合計値(6秒)よりも移動所要時間の合計値(20秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい20秒とされる。
次にMFP100は、順序決定部109を用いて、算出した2つの全体処理時間を比較し、全体処理時間が最短となる印刷ジョブの候補順序であるユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序を印刷ジョブの処理順序として決定する。
図7は、本発明の第1の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。
図7を参照して、次にMFP100は、決定した印刷ジョブの処理順序となるように、ジョブテーブルを更新する。具体的には、MFP100は、ユーザーBの印刷ジョブの処理順序を1番に設定し、ユーザーCの印刷ジョブの処理順序を2番に変更する。
その後MFP100は、更新後のジョブテーブルに従って印刷ジョブを実行する。具体的には、MFP100は、プリントエンジン部114を用いて、ユーザーAの残りの印刷ジョブを実行した後、ユーザーBの印刷ジョブを実行し、ユーザーCの印刷ジョブを実行する。またMFP100は、自走部113を用いて、ユーザーAの元へユーザーAの印刷ジョブの印刷物を配達した後、ユーザーBの元へユーザーBの印刷ジョブの印刷物を配達し、ユーザーCの元へユーザーCの印刷ジョブの印刷物を配達する。
図8は、本発明の第1の実施の形態におけるMFP100の動作を示すフローチャートである。
図8を参照して、CPU101は、印刷ジョブを実行していない状態で印刷ジョブを受け付けると(S101)、その印刷ジョブを実行する(S103)。続いてCPU101は、印刷ジョブの実行中に新たな印刷ジョブを受け付けたか否かを判別する(S105)。
ステップS105において、新たな印刷ジョブを受け付けないと判別した場合(S105でNO)、CPU101は処理を終了する。
ステップS105において、新たな印刷ジョブを受け付けたと判別した場合(S105でYES)、CPU101は、新たな印刷ジョブの内容と、その印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置情報とを取得し(S107)、新たな印刷ジョブに関する移動所要時間(新たな印刷ジョブのユーザーと他の印刷ジョブのユーザーとの間の移動所要時間)および印刷所要時間を算出する(S109)。次にCPU101は、候補順序を設定し、設定した候補順序ごとの全体処理時間を算出する(S111)。次にCPU101は、現在の印刷ジョブの処理順序の全体処理時間よりも、他の候補順序の全体処理時間のうち最短の全体処理時間の方が短いか否かを判別する(S113)。
ステップS113において、現在の印刷ジョブの処理順序の全体処理時間よりも、他の候補順序の全体処理時間のうち最短の全体処理時間の方が短いと判別した場合(S113でYES)、CPU101は、印刷ジョブの処理順序を、最短の全体処理時間となる候補順序に変更し(S115)、処理を終了する。
ステップS113において、現在の印刷ジョブの処理順序の全体処理時間よりも、他の候補順序の全体処理時間のうち最短の全体処理時間の方が長いと判別した場合(S113でNO)、CPU101は、現在の印刷ジョブの処理順序を維持し(S117)、処理を終了する。
本実施の形態によれば、印刷ジョブの移動所要時間および印刷所要時間に基づいて、最適な移動経路(配達ルート)および最適な印刷ジョブを実行する順序を決定することができるので、自走可能な画像形成装置の印刷効率を向上することができる。特に本実施の形態によれば、各ユーザーの印刷ジョブの印刷量が少ない場合に、移動所要時間の合計値が最小(移動経路が最短)とるような処理順序で印刷ジョブが実行されるので、画像形成装置の印刷効率を向上することができる。
[第2の実施の形態]
図3を参照して、本実施の形態では、画像形成システムの前提の状態として、MFP100は、室内IRにおける左上隅に位置している。MFP100は、ユーザーAの印刷ジョブと、ユーザーCの印刷ジョブと、ユーザーBの印刷ジョブとを既に受信している。MFP100は、ユーザーAの印刷ジョブを実行しながらユーザーAの元へ自走にて移動しており、ユーザーCの印刷ジョブおよびユーザーBの印刷ジョブは待機中である。ユーザーBの印刷ジョブの処理順序はユーザーCの印刷ジョブの処理順序よりも前である。
画像形成システムが上記の状態である場合に、MFP100は、机DK2上に配置されたPC300(ユーザーBが所持するPC300)を通じて、無線通信部105からユーザーBの印刷ジョブを新たに受信する。
本実施の形態では、MFP100が既に受信しているユーザーBの印刷ジョブをユーザーBの1つ目の印刷ジョブと記し、ユーザーBの新たな印刷ジョブをユーザーBの2つ目の印刷ジョブと記すことがある。
図9は、本発明の第2の実施の形態において、MFP100がユーザーBの2つ目の印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。
図3および図9を参照して、このジョブテーブルでは、ユーザーAの印刷ジョブは、実行中であり、印刷枚数が5枚であり、印刷所要時間が5秒であり、完了枚数が3枚であり、処理順序が0番であることが分かる。ユーザーCの印刷ジョブは、待機中であり、印刷枚数が3枚であり、印刷所用時間が3秒であり、完了枚数が0枚であり、処理順序が2番であることが分かる。ユーザーBの1つ目の印刷ジョブは、待機中であり、印刷枚数が3枚であり、印刷所用時間が3秒であり、完了枚数が0枚であり、処理順序が1番であることが分かる。ユーザーBの2つ目の印刷ジョブは、印刷枚数が2枚であり、完了枚数が0枚であることが分かる。
本実施の形態では、MFP100は、待機中である(未完了の)印刷ジョブであるユーザーCの印刷ジョブおよびユーザーBの1つ目の印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブであるユーザーBの2つ目の印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、実行中である(未完了の)ユーザーAの印刷ジョブの処理順序は変更せずに、待機中であるユーザーCの印刷ジョブおよびユーザーBの1つ目の印刷ジョブと、新たな印刷ジョブであるユーザーBの2つ目の印刷ジョブとの処理順序を決定する。
MFP100は、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブを受信すると、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブの内容に基づいて、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブの印刷所要時間を算出する。ここでは、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブの印刷所要時間は2秒と算出される。
なお、ユーザーCの印刷ジョブの印刷所要時間は、MFP100がユーザーCの印刷ジョブを受信した際に既に3秒と算出されており、ユーザーBの1つ目の印刷ジョブの印刷所要時間は、MFP100がユーザーBの1つ目の印刷ジョブを受信した際に既に3秒と算出されている。
またMFP100は、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブを受信すると、位置情報取得部108を用いて、MFP100の位置情報と、ユーザーBの位置情報とを取得する。そしてMFP100は、ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間と、ユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間とを算出する。ここでは、図3に示すように、ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間は5秒と算出され、ユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間は15秒と算出される。
なお、ユーザーAの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間は、MFP100がユーザーCの印刷ジョブを受信した際に既に10秒と算出されている。ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間、およびユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間としては、ユーザーBの1つ目の印刷ジョブを受信した際に算出した値が用いられてもよい。
図10は、本発明の第2の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。図11は、本発明の第2の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。
図10および図11を参照して、次にMFP100は、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーC、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序と、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーB(2つ目)、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序と、ユーザーA、ユーザーC、ユーザーB(1つ目)、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序とを設定する。そしてMFP100は、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーC、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。
MFP100は、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーC、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。ここでは、8秒(=3秒+3秒+2秒)という合計値が算出される。
MFP100は、移動時間算出部112を用いて、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーC、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序で各ユーザーの位置に自走して印刷物を配達する場合の移動所要時間の合計値を算出する。ここでは、35秒(=5秒+15秒+15秒)という合計値が算出される。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーC、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(8秒)よりも移動所要時間の合計値(35秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい35秒とされる。
同様に、MFP100は、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーB(2つ目)、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序の場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値と、移動所要時間の合計値とを算出する。ここでは、印刷ジョブの印刷所要時間の合計値として8秒(=3秒+2秒+3秒)という合計値が算出され、移動所要時間の合計値として21秒(=5秒+1秒+15秒)という合計値が算出される。なお、この印刷ジョブの候補順序では、ユーザーBの元へ到着してもユーザーBの2つ目の印刷ジョブが完了せず、ユーザーの元で印刷完了まで1秒間静止する必要があるため、1秒の印刷待ち時間が発生する。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーB(2つ目)、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(8秒)よりも移動所要時間の合計値(21秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい21秒とされる。
同様に、MFP100は、ユーザーA、ユーザーC、ユーザーB(1つ目)、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序の場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値と、移動所要時間の合計値とを算出する。ここでは、印刷ジョブの印刷所要時間の合計値として8秒(=3秒+3秒+2秒)という合計値が算出され、移動所要時間の合計値として25秒(=10秒+15秒+0秒)という合計値が算出される。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーA、ユーザーC、ユーザーB(1つ目)、およびユーザーB(2つ目)という印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(8秒)よりも移動所要時間の合計値(25秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい25秒とされる。
次にMFP100は、順序決定部109を用いて、算出した3つの全体処理時間を比較し、全体処理時間が最短となる印刷ジョブの候補順序であるユーザーA、ユーザーB(1つ目)、ユーザーB(2つ目)、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序を印刷ジョブの処理順序として決定する。
図12は、本発明の第2の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。
図12を参照して、次にMFP100は、決定した印刷ジョブの処理順序となるように、ジョブテーブルを更新する。具体的には、MFP100は、ユーザーBの2つ目の印刷ジョブの処理順序を2番に設定し、ユーザーCの印刷ジョブの処理順序を3番に変更する。
その後MFP100は、更新後のジョブテーブルに従って印刷ジョブを実行する。具体的には、MFP100は、プリントエンジン部114を用いて、ユーザーAの残りの印刷ジョブを実行した後、ユーザーBの2つの印刷ジョブを実行し、ユーザーCの印刷ジョブを実行する。またMFP100は、自走部113を用いて、ユーザーAの元へユーザーAの印刷ジョブの印刷物を配達した後、ユーザーBの元へユーザーBの印刷ジョブの2つの印刷物を配達し、ユーザーCの元へユーザーCの印刷ジョブの印刷物を配達する。
なお、本実施の形態における画像形成システムの構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態における画像形成システムの構成および動作と同様であるので、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。特に本実施の形態によれば、画像形成装置は、ジョブスケジュールに記載されているユーザーと同一のユーザーの新たな印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、印刷物の配達に影響を与える印刷量でなければ、前もって受け付けていた印刷ジョブと同一のタイミングで新たな印刷ジョブを行うようにジョブスケジュールが更新されるので、画像形成装置の印刷効率を向上することができる。
[第3の実施の形態]
図3を参照して、本実施の形態における画像形成システムの前提の状態として、MFP100は、室内IRにおける左上隅に位置している。MFP100は、ユーザーAの印刷ジョブと、ユーザーBの印刷ジョブとを既に受信している。MFP100は、ユーザーAの印刷ジョブを実行しながらユーザーAの元へ自走にて移動しており、ユーザーBの印刷ジョブは待機中である。ユーザーBの印刷ジョブの印刷量は大量である。
画像形成システムが上記の状態である場合に、MFP100は、机DK3上に配置されたPC300(ユーザーCが所持するPC300)を通じて、無線通信部105からユーザーCの印刷ジョブを新たに受信する。
図13は、本発明の第3の実施の形態において、MFP100がユーザーCの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。
図3および図13を参照して、このジョブテーブルでは、ユーザーAの印刷ジョブは、実行中であり、印刷枚数が5枚であり、印刷所要時間が5秒であり、完了枚数が2枚であり、処理順序が0番であることが分かる。ユーザーBの印刷ジョブは、待機中であり、印刷枚数が30枚であり、印刷所用時間が30秒であり、完了枚数が0枚であり、処理順序が1番であることが分かる。ユーザーCの印刷ジョブは、印刷枚数が5枚であり、完了枚数が0枚であることが分かる。
本実施の形態では、MFP100は、待機中である(未完了の)ユーザーBの印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブであるユーザーCの印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、実行中である(未完了の)ユーザーAの印刷ジョブの処理順序は変更せずに、待機中であるユーザーBの印刷ジョブと新たなユーザーCの印刷ジョブとの処理順序を決定する。
MFP100は、ユーザーCの印刷ジョブを受信すると、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーCの印刷ジョブの内容に基づいて、ユーザーCの印刷ジョブの印刷所要時間を算出する。ここでは、ユーザーCの印刷ジョブの印刷所要時間は5秒と算出される。
なお、ユーザーBの印刷ジョブの印刷所要時間は、MFP100がユーザーBの印刷ジョブを受信した際に既に30秒と算出されている。
またMFP100は、ユーザーCの印刷ジョブを受信すると、位置情報取得部108を用いて、MFP100の位置情報と、ユーザーCの位置情報とを取得する。そしてMFP100は、ユーザーAの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間と、ユーザーBの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間とを算出する。ここでは、図3に示すように、ユーザーAの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間は10秒と算出され、ユーザーBの位置からユーザーCの位置までの移動所要時間は15秒と算出される。
なお、ユーザーAの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間は、MFP100がユーザーBの印刷ジョブを受信した際に既に5秒と算出されている。
図14は、本発明の第3の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。図15は、本発明の第3の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。
図14および図15を参照して、次にMFP100は、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序と、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序とを設定する。そしてMFP100は、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。
MFP100は、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。ここでは、35秒(=30秒+5秒)という合計値が算出される。
MFP100は、移動時間算出部112を用いて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で各ユーザーの位置に自走して印刷物を配達する場合の移動所要時間の合計値を算出する。ここでは、45秒(=5秒+25秒+15秒)という合計値が算出される。なお、この印刷ジョブの候補順序では、ユーザーBの元へ到着してもユーザーBの印刷ジョブが完了せず、ユーザーBの元で印刷完了まで25秒間静止する必要があるため、25秒の印刷待ち時間が発生する。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーA、ユーザーB、およびユーザーCという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(35秒)よりも移動所要時間の合計値(45秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい45秒とされる。
同様に、MFP100は、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序の場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値と、移動所要時間の合計値とを算出する。ここでは、印刷ジョブの印刷所要時間の合計値として35秒(=5秒+30秒)という合計値が算出され、移動所要時間の合計値として25秒(=10秒+15秒)という合計値が算出される。なお、この印刷ジョブの候補順序では、ユーザーBの元へ到着してもユーザーBの2つ目の印刷ジョブが完了せず、ユーザーBの元で印刷完了まで10秒間静止する必要があるため、10秒の印刷待ち時間が発生する。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(35秒)よりも移動所要時間の合計値(25秒)の方が短いため、全体処理時間は印刷所要時間の合計値に等しい35秒とされる。
次にMFP100は、順序決定部109を用いて、算出した2つの全体処理時間を比較し、全体処理時間が最短となる印刷ジョブの候補順序であるユーザーA、ユーザーC、およびユーザーBという印刷ジョブの候補順序を印刷ジョブの処理順序として決定する。
図16は、本発明の第3の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。
図16を参照して、次にMFP100は、決定した印刷ジョブの処理順序となるように、ジョブテーブルを更新する。具体的には、MFP100は、ユーザーCの印刷ジョブの処理順序を1番に設定し、ユーザーBの印刷ジョブの処理順序を2番に変更する。
その後MFP100は、更新後のジョブテーブルに従って印刷ジョブを実行する。具体的には、MFP100は、プリントエンジン部114を用いて、ユーザーAの残りの印刷ジョブを実行した後、ユーザーCの印刷ジョブを実行し、ユーザーBの印刷ジョブを実行する。またMFP100は、自走部113を用いて、ユーザーAの元へユーザーAの印刷ジョブの印刷物を配達した後、ユーザーCの元へユーザーCの印刷ジョブの印刷物を配達し、ユーザーBの元へユーザーBの印刷ジョブの印刷物を配達する。
なお、本実施の形態における画像形成システムの構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態における画像形成システムの構成および動作と同様であるので、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。特に本実施の形態によれば、印刷量が多く時間を要する印刷ジョブがジョブスケジュール内に存在している状態で、画像形成装置が新たな印刷ジョブを受信した場合に、新たな印刷ジョブが先に実行されてから時間を要する既存の印刷ジョブが実行される。これにより、画像形成装置の移動時間を効率よく印刷に使用することができる。
[第4の実施の形態]
図17は、本発明の第4の実施の形態におけるMFP100と、ユーザーBおよびユーザーDの各々との間の移動所要時間を示す図である。なお図17では、ユーザーA、ユーザーB、ユーザーC、およびユーザーDの各々の位置を、それぞれ「A」、「B」、「C」、および「D」という記号で示している。図17では、ユーザーA、ユーザーB、ユーザーC、およびユーザーDの各々は、図3の場合と同じ位置に座席を有している。
図17を参照して、本実施の形態における画像形成システムの前提の状態として、MFP100は、ユーザーCの位置からユーザーBの位置へ移動中であり、室内IRの略中央部に位置している。MFP100は、ユーザーBの印刷ジョブを既に受信している。MFP100は、ユーザーBの印刷ジョブを実行しながらユーザーBの元へ自走にて移動している。ユーザーBの印刷ジョブの印刷量は大量である。
画像形成システムが上記の状態である場合に、MFP100は、机DK4上に配置されたPC300(ユーザーDが所持するPC300)を通じて、無線通信部105からユーザーDの印刷ジョブを新たに受信する。
図18は、本発明の第4の実施の形態において、MFP100がユーザーDの印刷ジョブを新たに受信した直後のジョブテーブルを示す図である。
図17および図18を参照して、このジョブテーブルでは、ユーザーBの印刷ジョブは、実行中であり、印刷枚数が30枚であり、印刷所要時間が30秒(残り23枚分の印刷所用時間は23秒)であり、完了枚数が7枚であり、処理順序が0番であることが分かる。ユーザーDの印刷ジョブは、印刷枚数が3枚であり、完了枚数が0枚であることが分かる。
本実施の形態では、MFP100は、実行中である(未完了の)ユーザーBの印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブであるユーザーDの印刷ジョブの実行指示を受け付けた場合に、実行中であるユーザーBの印刷ジョブとユーザーDの印刷ジョブとの処理順序を決定する。
MFP100は、ユーザーDの印刷ジョブを受信すると、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーDの印刷ジョブの内容に基づいて、ユーザーDの印刷ジョブの印刷所要時間を算出する。ここでは、ユーザーDの印刷ジョブの印刷所要時間は3秒と算出される。
なお、ユーザーBの印刷ジョブの残りの印刷所要時間は、ユーザーBの印刷ジョブを受信した際に既に算出された30秒という印刷所要時間に基づいて、23秒と算出されている。
またMFP100は、ユーザーDの印刷ジョブを受信すると、位置情報取得部108を用いて、MFP100の位置情報と、ユーザーDの位置情報とを取得する。そしてMFP100は、MFP100の現在の位置からユーザーDの位置までの移動所要時間と、ユーザーBの位置からユーザーDの位置までの移動所要時間とを算出する。ここでは、図17に示すように、MFP100の現在の位置からユーザーDの位置までの移動所要時間は4秒と算出され、ユーザーBの位置からユーザーDの位置までの移動所要時間は6秒と算出される。
なお、MFP100の現在の位置からユーザーBの位置までの残りの距離の移動所要時間は、ユーザーBの印刷ジョブを受信した際に既に算出されたユーザーCの位置からユーザーBの位置までの移動所要時間に基づいて、8秒と算出されている。
図19は、本発明の第4の実施の形態において各候補順序で印刷ジョブを実行する場合のMFP100の動作の時間経過を示す図である。図20は、本発明の第4の実施の形態において、各候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷待ち時間、移動所要時間、および全体処理時間を示す図である。
図19および図20を参照して、次にMFP100は、ユーザーBおよびユーザーDという印刷ジョブの候補順序と、ユーザーDおよびユーザーBという印刷ジョブの候補順序とを設定する。そしてMFP100は、ユーザーBおよびユーザーDという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。
MFP100は、印刷時間算出部111を用いて、ユーザーBおよびユーザーDという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する。ここでは、26秒(=23秒+3秒)という合計値が算出される。
MFP100は、移動時間算出部112を用いて、ユーザーBおよびユーザーDという印刷ジョブの候補順序で各ユーザーの位置に自走して印刷物を配達する場合の移動所要時間の合計値を算出する。ここでは、29秒(=8秒+15秒+6秒)という合計値が算出される。なお、この印刷ジョブの候補順序では、ユーザーBの元へ到着してもユーザーBの印刷ジョブが完了せず、ユーザーBの元で印刷完了まで15秒間静止する必要があるため、15秒の印刷待ち時間が発生する。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーBおよびユーザーDという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(26秒)よりも移動所要時間の合計値(29秒)の方が長いため、全体処理時間は移動所要時間の合計値に等しい29秒とされる。
同様に、MFP100は、ユーザーDおよびユーザーBという印刷ジョブの候補順序の場合の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値と、移動所要時間の合計値とを算出する。ここでは、印刷ジョブの印刷所要時間の合計値として26秒(=3秒+23秒)という合計値が算出され、移動所要時間の合計値として10秒(=4秒+6秒)という合計値が算出される。
続いて、MFP100は、算出した印刷所要時間の合計値と移動所要時間の合計値とに基づいて、ユーザーDおよびユーザーBという印刷ジョブの候補順序で印刷ジョブを実行する場合の全体処理時間を算出する。ここでは、印刷所要時間の合計値(26秒)よりも移動所要時間の合計値(10秒)の方が短いため、全体処理時間は印刷所要時間の合計値に等しい26秒とされる。
次にMFP100は、順序決定部109を用いて、算出した2つの全体処理時間を比較し、全体処理時間が最短となる印刷ジョブの候補順序であるユーザーDおよびユーザーBという印刷ジョブの候補順序を印刷ジョブの処理順序として決定する。
図21は、本発明の第4の実施の形態における更新後のジョブテーブルを示す図である。
図21を参照して、次にMFP100は、決定した印刷ジョブの処理順序となるように、ジョブテーブルを更新する。具体的には、MFP100は、ユーザーBの印刷ジョブの処理順序を0番に変更し、ユーザーDの印刷ジョブの処理順序を0番に変更する。
その後MFP100は、更新後のジョブテーブルに従って印刷ジョブを実行する。具体的には、MFP100は、プリントエンジン部114を用いて、ユーザーBの残りの印刷ジョブの実行を中断し、ユーザーDの印刷ジョブを実行し、その後ユーザーBの残りの印刷ジョブを実行する。またMFP100は、自走部113を用いて、移動先をユーザーDの元へ変更し、ユーザーDの元へユーザーDの印刷ジョブの印刷物を配達した後、ユーザーBの元へユーザーBの印刷ジョブの印刷物を配達する。
図22は、本発明の第4の実施の形態におけるMFP100の動作を示すフローチャートである。
図22を参照して、CPU101は、始めに図8のステップS101〜S109と同一の処理を行う。続いてCPU101は、新たな印刷ジョブのユーザーの位置がMFP100の近傍であるか否かを判別する(S211)。ステップS211の判別処理では、たとえばMFP100の位置から新たな印刷ジョブのユーザーの位置までの移動所要時間が、MFP100の位置から実行中である他の印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までのMFP100の移動所要時間よりも短い位置である場合に、新たな印刷ジョブのユーザーの位置がMFP100の近傍であると判別される。
ステップS211において、新たな印刷ジョブのユーザーの位置がMFP100の近傍であると判別した場合(S211でYES)、CPU101は、新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回るか否かを判別する(S213)。ステップS213の判別処理では、たとえば新たな印刷ジョブの印刷所要時間がMFP100の現在位置から新たな印刷ジョブのユーザーの位置までの移動所要時間を下回る場合(言い換えれば、新たな印刷ジョブのユーザーの元にMFP100が到着した時に新たな印刷ジョブの印刷が完了済である場合)に、新たな印刷ジョブのユーザーの位置がMFP100の近傍であると判別される。
ステップS213において、新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回ると判別した場合(S213でYES)、CPU101は、実行中である他の印刷ジョブよりも新たな印刷ジョブを優先的して処理順序を決定する。CPU101は、実行中の印刷ジョブを中断して新たな印刷ジョブを実行し(S215)、処理を終了する。
ステップS211において、新たな印刷ジョブのユーザーの位置がMFP100の近傍でないと判別した場合(S211でNO)、またはステップS213において、新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回らないと判別した場合(S213でNO)、CPU101は、図8のステップS111以降の処理を行う。
なお、本実施の形態における画像形成システムの構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態における画像形成システムの構成および動作と同様であるので、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。特に本実施の形態によれば、実行中の印刷ジョブを含めて候補順序を設定し、それぞれの候補順序の全体処理時間を比較して処理順序を決定するため、実行中の印刷ジョブを中断して別の印刷ジョブを実行する割り込み処理が可能になる。その結果、全体処理時間が短縮され、動的に配達先を変更可能となり、効率的に印刷を行うことができる。
[その他]
印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置は、印刷を実行するMFP100自身ではなく、MFP100とは別の機器(たとえばPC、サーバー、携帯端末、またはスマートフォンなど)であってもよい。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 MFP(Multifunction Peripheral)(印刷処理装置および画像形成装置の一例)
101 CPU(Central Processing Unit)
102 ROM(Read Only Memory)
103 RAM(Random Access Memory)
104 記憶装置
105 無線通信部
106 操作パネル
107 画像処理部
108 位置情報取得部
109 順序決定部(決定手段の一例)
110 全体処理時間算出部(全体処理時間算出手段の一例)
111 印刷時間算出部(印刷時間算出手段の一例)
112 移動時間算出部(移動時間算出手段の一例)
113 自走部(自走手段の一例)
114 プリントエンジン部(印刷手段の一例)
300 PC(Personal Computer)
401 ネットワーク
DK1,DK2,DK3,DK4 机
IR 室内
MF マップ

Claims (9)

  1. 自走可能な画像形成装置が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置であって、
    前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、前記複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、前記画像形成装置が前記複数の印刷ジョブを実行する順序であって、前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に前記画像形成装置が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する決定手段を備えた、印刷処理装置。
  2. 前記処理順序の候補である複数の候補順序の各々について、全体処理時間を算出する全体処理時間算出手段をさらに備え、
    前記全体処理時間とは、前記画像形成装置が前記複数の印刷ジョブの全てを完了し、かつ前記画像形成装置が前記複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの所要時間であり、
    前記決定手段は、前記全体処理時間が最短となる候補順序を前記処理順序として決定する、請求項1に記載の印刷処理装置。
  3. 前記複数の候補順序の各々で前記複数の印刷ジョブを実行する場合の、前記複数の印刷ジョブの印刷所要時間の合計値を算出する印刷時間算出手段と、
    前記複数の候補順序の各々で前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に前記画像形成装置が自走して印刷物を配達する場合の、前記画像形成装置が前記複数の印刷ジョブの全てのユーザーへの印刷物の配達を完了するまでの移動所要時間の合計値を算出する移動時間算出手段とをさらに備え、
    前記移動時間算出手段は、前記複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間に基づいて前記移動所要時間の合計値を算出し、
    前記全体処理時間算出手段は、前記印刷所要時間の合計値と前記移動所要時間の合計値とに基づいて、前記全体処理時間を算出する、請求項2に記載の印刷処理装置。
  4. 印刷ジョブの実行指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
    前記決定手段は、完了していない他の印刷ジョブを有している状態で、新たな印刷ジョブの実行指示を前記受付手段にて受け付けた場合に、前記処理順序を決定する、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷処理装置。
  5. 前記受付手段にて受け付けた前記新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置が前記画像形成装置の近傍であるか否かを判別する位置判別手段と、
    前記新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回るか否かを判別する時間判別手段とをさらに備え、
    前記新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置が前記画像形成装置の近傍であると前記位置判別手段にて判別し、かつ前記新たな印刷ジョブの印刷所要時間が基準値を下回ると前記時間判別手段にて判別した場合に、前記決定手段は、実行中である前記他の印刷ジョブよりも前記新たな印刷ジョブを優先的して前記処理順序を決定する、請求項4に記載の印刷処理装置。
  6. 前記画像形成装置の近傍とは、前記画像形成装置の位置から前記新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの前記画像形成装置の移動所要時間が、前記画像形成装置の位置から実行中である前記他の印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの前記画像形成装置の移動所要時間よりも短い位置である、請求項5に記載の印刷処理装置。
  7. 前記基準値とは、前記画像形成装置の位置から前記新たな印刷ジョブの実行指示を行ったユーザーの位置までの前記画像形成装置の移動所要時間である、請求項5または6に記載の印刷処理装置。
  8. 前記処理順序で前記複数の印刷ジョブを実行する印刷手段と、
    前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの元へ、前記処理順序に従って自走して印刷物を配達する自走手段とを備えた、請求項1〜7のいずれかに記載の印刷処理装置。
  9. 自走可能な画像形成装置が実行する未完了の複数の印刷ジョブの処理順序を決定する印刷処理装置の制御プログラムであって、
    前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置と、前記複数の印刷ジョブの各々の印刷所要時間とに基づいて、前記画像形成装置が前記複数の印刷ジョブを実行する順序であって、前記複数の印刷ジョブの各々の実行指示を行ったユーザーの位置に前記画像形成装置が自走して印刷物を配達する順序である処理順序を決定する決定ステップをコンピューターに実行させる、印刷処理装置の制御プログラム。
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