JP2018129957A - モータ制御装置及び空気調和装置 - Google Patents

モータ制御装置及び空気調和装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの回転速度を安定させることができるモータ制御装置及び空気調和装置を提供する。【解決手段】モータ制御部12は、モータの目標回転速度に応じて目標d軸電流及び目標q軸電流を決定し、d軸電流Id及びq軸電流Iqが目標d軸電流及び目標q軸電流に一致するようにインバータを介してモータに交流電流を供給する。モータ制御部12は、モータの回転速度変動を抑制するトルク補正電流Iq*’を演算し、トルク補正電流Iq*’を目標q軸電流に加算するトルク制御部13を備える。トルク制御部13は、モータ電流に基づきモータの出力トルクTaを演算するモータ出力トルク演算部13bと、モータの回転速度ω’に基づきモータの負荷トルクTbを演算するモータ負荷トルク演算部13cと、出力トルクTaと負荷トルクTbとの差分値である差分トルクTcに基づきトルク補正電流Iq*’を演算する補正トルク電流演算部13fと、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、モータ制御装置及び空気調和装置に関する。
従来からモータをベクトル制御することでコンプレッサを駆動するモータ制御装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されるモータ制御装置は、コンプレッサを1回転させることで決まったパターンで変動する負荷トルクに合わせて駆動トルクを調整するトルク制御を行っている。このトルク制御においては、予め想定される負荷トルクの変動パターンに合わせてコンプレッサの各回転位置に関連づけられた補正値が予めテーブルとして記憶される。そして、モータ制御装置は、コンプレッサの回転位置に応じて補正値をこのテーブルから読み出し、この補正値により駆動トルクを調整する。この構成によれば、実際の負荷トルクの変動パターンが予め想定される負荷トルクの変動パターンと一致した場合には、トルク制御によりモータの回転速度を安定させることができる。
特開2004−260886号公報
しかしながら、実際には負荷トルクの変動パターンは負荷の状態(コンプレッサの吐出圧および吸入圧の状態)により変化するものであり、予めそれらを予測して補正値を設定することは困難である。従って、上記特許文献1に記載の構成では、予め記憶される補正値が実際の負荷トルクの変動パターンに合わなくなり、結果的にモータの回転速度の安定化を図れないおそれがある。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、モータの回転速度を安定させることができるモータ制御装置及び空気調和装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るモータ制御装置は、モータの目標回転速度に応じて目標モータ電流を決定し、前記モータの現在のモータ電流が前記目標モータ電流に一致するようにインバータを介して前記モータの各相に交流電流を供給することで前記モータとともにコンプレッサを駆動するモータ制御装置であって、前記モータの回転速度変動を抑制するトルク補正電流を演算し、当該トルク補正電流を前記目標モータ電流に加算するトルク制御部を備え、前記トルク制御部は、前記モータ電流に基づき前記モータの出力トルクを演算するモータ出力トルク演算部と、前記モータの回転速度を表す回転速度情報に基づき前記モータの負荷トルクを演算するモータ負荷トルク演算部と、前記モータ出力トルク演算部により演算される前記出力トルクと前記モータ負荷トルク演算部により演算される前記負荷トルクとの差分値に基づき前記トルク補正電流を演算する補正トルク電流演算部と、を備える。
また、上記モータ制御装置において、前記モータの回転速度変動成分のうち前記コンプレッサの回転に伴う負荷変動による回転速度変動成分を前記回転速度情報として抽出する抽出部を備え、前記モータ負荷トルク演算部は、前記抽出部を経た前記回転速度情報に基づき前記モータの前記負荷トルクを演算する、ようにしてもよい。
また、上記モータ制御装置において、前記抽出部を経た前記回転速度情報の位相遅れ及び振幅の減少を戻すように、予め設定された位相補正値だけ前記回転速度情報の位相を進め、かつ、予め設定された振幅補正値だけ前記回転速度情報の振幅を増加させる波形補正部を備える、ようにしてもよい。
また、上記モータ制御装置において、複数の周期の前記回転速度情報を取得し、当該取得した前記複数の周期の間で前記回転速度情報の平均化を図る平均処理部を備える、ようにしてもよい。
また、上記モータ制御装置において、前記差分値に重畳するノイズを除去するノイズ除去部を備える、ようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る空気調和装置は、上記モータ制御装置と、前記インバータと、前記モータと、スライドベーン型の前記コンプレッサと、前記コンプレッサにより圧縮された冷媒を利用して室温を調整する空調部と、を備える。
本発明によれば、モータの回転速度を安定させることができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る(a)〜(d)はモータの各角度におけるコンプレッサの断面図である。 本発明の一実施形態に係るモータの角度に対する負荷トルクの変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るモータ制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るトルク制御部及び回転速度フィルタ処理部の構成を示すブロック図である。 トルク制御を実施しない比較例に係る(a)はモータの角度に対する負荷トルクの変動を示すグラフであり、(b)はモータの角度に対する出力トルクの変動を示すグラフであり、(c)はモータの角度に対する回転速度の変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る(a)はモータの角度に対する負荷トルクの変動を示すグラフであり、(b)はモータの角度に対する出力トルクの変動を示すグラフであり、(c)はモータの角度に対する回転速度の変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るトルク脈動による回転速度変動成分を抽出する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る(a)は平均化処理前のモータの角度に対する回転速度の変動を示すグラフであり、(b)は平均化処理後のモータの角度に対する回転速度の変動を示すグラフであり、(c)は波形補正部による補正前後におけるモータの角度に対する回転速度の変動を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る(a)〜(e)は回転速度信号を表すグラフである。 比較例に係る(a),(b)は位相進み補償を行った場合の回転速度信号を示すグラフである。
本発明に係るモータ制御装置及び空気調和装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、空気調和装置1は、制御部10と、インバータ20と、モータ30と、コンプレッサ40と、電源50と、シャント抵抗19と、2つの電流センサ35v,35wと、空調部60と、を備える。
電源50は、図示しない商用電源から直流電圧を生成し、生成された直流電圧をインバータ20に印加する。
シャント抵抗19は、過電流検出のために、電源50とインバータ20との間の接続線に介挿されている。シャント抵抗19は、この接続線に流れる電流を検出する電流検出信号Sp1をインバータ20に出力する。
インバータ20は、制御部10からのPWM信号Su,Sv,Swに基づき、電源50から供給された直流電流を、3相、すなわちU相、V相、W相の交流電流Iu,Iv,Iwに変換し、その変換した交流電流Iu,Iv,Iwをモータ30に供給する。インバータ20は、例えば、IPM(Intelligent Power Module:高機能パワーモジュール)である。インバータ20は、シャント抵抗19からの電流検出信号Sp1を受けて過電流の有無を表す過電流検知信号Sp2を制御部10に出力する。
モータ30は、3相ブラシレスモータである。モータ30は、インバータ20からのU相、V相、W相の交流電流Iu,Iv,Iwを受けることで回転し、これによりコンプレッサ40を駆動する。
電流センサ35v、35wは、それぞれモータ30に流れるV相、W相の電流Iv,Iwの値を検出し、その電流Iv,Iwの値を制御部10に出力する。電流センサ35v、35wは、例えば、CT(変流器)センサ又はホール素子である。
コンプレッサ40は、モータ30により駆動されることで、吸入した冷媒を圧縮し、その圧縮した冷媒を排出する。コンプレッサ40の具体的構成については後述する。
空調部60は、コンプレッサ40により圧縮された冷媒を利用して室内温度を調整する。詳しくは、空調部60は、室内空気と熱交換する室内用熱交換器63と、室外空気と熱交換する室外用熱交換器64と、冷媒の減圧を行う膨張弁65と、コンプレッサ40により圧縮された冷媒の流路を室外用熱交換器64及び室内用熱交換器63の何れかに切り替える四方弁66と、を備える。
冷房運転時について説明すると、四方弁66は、コンプレッサ40により圧縮された冷媒を室外用熱交換器64に送り込む。室外用熱交換器64は、冷房運転時には冷媒を冷却するガスクーラとして機能し、室外空気と冷媒との間で熱交換させることで冷媒の熱を室外に排出する。その後、この冷媒は、膨張弁65で減圧膨張されたうえで室内用熱交換器63に送られる。室内用熱交換器63は、冷房運転時には蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させることで室内空気と冷媒との間で熱交換させることで室内空気の温度を低下させる。これにより、室内温度の調整を図る。そして、室内用熱交換器63を経た冷媒は、四方弁66を介してコンプレッサ40に戻る。
暖房運転時について説明すると、四方弁66は、コンプレッサ40により圧縮された冷媒を室内用熱交換器63に送り込む。室内用熱交換器63は冷媒を冷却するガスクーラとして機能し、室内空気と冷媒との間で熱交換させることで、室内空気の温度を上昇させる。これにより、室内温度の調整を図る。そして、膨張弁65は、室内用熱交換器63を経た冷媒を減圧膨張させたうえで室外用熱交換器64に送り込む。室外用熱交換器64は、蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させることで室外空気と冷媒との間で熱交換させる。その後、四方弁66は、熱交換された冷媒をコンプレッサ40に戻す。
コンプレッサ40は、本例では、シングルロータリー式で、スライドベーン型のコンプレッサである。詳しくは、図2(a)〜(d)に示すように、コンプレッサ40は、円筒状のシリンダ41と、モータ30によりシリンダ41内を偏心回転する円柱状の一つのロータ42と、ロータ42の偏心回転に伴いシリンダ41内を吸入室46a及び圧縮室46bに区切るベーン43と、を備える。
ベーン43はシリンダ41の周壁に貫通し、ベーン43の先端はシリンダ41内に位置する。ベーン43は、図示しないばね等の付勢部材により先端がロータ42の周面に圧接する。シリンダ41には、ベーン43を挟んで位置する排出口41o及び吸入口41iが形成される。吸入口41iは冷媒をシリンダ41内に吸入するための孔である。排出口41oは圧縮した冷媒をシリンダ41内から排出するための孔である。排出口41oには、排出口41oを開閉する排出弁47oが設けられている。吸入口41iには、吸入口41iを開閉する吸入弁47iが設けられている。ロータ42は、モータ30の回転に伴い、自転しつつ、シリンダ41の内周面に沿って公転する。
図2(a)に示すように、モータ30の角度θが0°にあるとき、ロータ42はベーン43の先端をシリンダ41の内周面に一致させる位置まで退避させる。このとき、シリンダ41内には吸入された冷媒が充填されている。
図2(b)に示すように、吸入弁47iが開いた状態で、かつ排出弁47oが閉じた状態で、モータ30の角度θが120°まで回転すると、ロータ42がシリンダ41の内周面に沿って図中の反時計回りに120°回転する。この際、吸入室46a内に吸入口41iを介して冷媒が吸入されるとともに、圧縮室46b内の冷媒は圧縮される。図2(c)に示すように、さらにモータ30の角度θが180°まで回転すると、圧縮室46b内の冷媒がさらに圧縮されることで冷媒の温度は上昇する。図2(d)に示すように、モータ30の角度θが240°程度まで回転すると、圧縮室46b内の圧力が高まることで排出弁47oが開く。これにより、圧縮された冷媒は排出される。
このように、モータ30が1回転する間に、コンプレッサ40は、吸入、圧縮及び排出を行う。このため、図3のグラフに示すように、モータ30の負荷トルクは、モータ30の1回転の間に大きく変動する。この負荷トルクの変動をトルク脈動とも呼ぶ。このトルク脈動は、各種コンプレッサのなかでもスライドベーン型のコンプレッサにおいて顕著に発生する。また、図3に例示するように、空気調和装置1における動作負荷等により、それぞれ異なる負荷トルクの変動パターンA1〜A3となる。この例では、変動パターンA1は、変動パターンA2,A3よりも動作負荷が大きく、変動パターンA2は、変動パターンA3よりも動作負荷が大きい。変動パターンA1〜A3は、それぞれ負荷トルクが最大となるピーク値が異なるとともに、ピーク値をとるモータ30の角度θであるピーク位置が異なる。トルク脈動による変動パターンは、この変動パターンA1〜A3に限らず、コンプレッサ40の吐出圧および吸入圧、コンプレッサ40の経年変化等の種々の要因により無数に存在する。
制御部10は、マイクロコンピュータにより構成される。図1に示すように、制御部10は、ユーザによる図示しないリモコンの操作に基づき空気調和装置1の運転を指令する運転指令部11と、モータ30を制御するモータ制御部12と、を備える。運転指令部11は、例えば、図示しないセンサにより取得される室内温度及び室外温度、ユーザにより設定される目標温度に基づきモータ30の目標回転速度Sω0を演算し、その演算した目標回転速度Sω0をモータ制御部12に出力する。
モータ制御部12は、ベクトル制御によりモータ30を制御する。詳しくは、モータ制御部12は、図4に示すように、機能ブロックとして、速度制御部12aと、d軸電流指令演算部12bと、電流制御部12cと、電圧変換部12dと、PWM信号生成部12eと、トルク制御部13と、角度・速度推定制御部12gと、電流変換部12h、3相電流演算部12iと、回転速度フィルタ処理部15と、を備える。
3相電流演算部12iは、電流センサ35v、35wを通じてV相、W相の電流Iv,Iwの値を取得する。そして、3相電流演算部12iは、その取得した電流Iv,Iwの値に基づき、3相の電流Iu,Iv,Iwの和がゼロとなることを利用してU相の電流Iuの値を演算する。この際、3相電流演算部12iは、例えば、複数回にわたって電流Iv,Iwの値を取得し、その平均値をとる。また、3相電流演算部12iは、例えば、インバータ20からの過電流検知信号Sp2に基づき過電流が発生しているときにはそのときの電流Iv,Iwの値を含めずに平均値をとる。
電流変換部12hは、3相電流演算部12iによって演算された3相の電流Iu,Iv,Iwを2相のq軸電流Iqとd軸電流Idに座標変換する。なお、q軸電流Iqはモータ30のトルク成分であり、d軸電流Idはモータ30の磁束成分である。
角度・速度推定制御部12gは、電流変換部12hにより変換されたq軸電流Iq及びd軸電流Idと、後述する電流制御部12cにより演算されるq軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値Vdとに基づき、モータ30の角度θ(回転位置)を推定する。また、角度・速度推定制御部12gは、推定されたモータ30の角度θを微分することで回転速度情報であるモータ30の回転速度ωを推定する。
速度制御部12aは、モータ30の回転速度ωを運転指令部11からの目標回転速度Sω0に一致させるべく目標q軸電流Iq*を演算するフィードバック制御を行う。例えば、速度制御部12aは、目標回転速度Sω0と回転速度ωとの偏差E(=Sω0−ω)を求める。そして、速度制御部12aは、偏差Eに基づくPI制御により、目標q軸電流Iq*の変化分ΔIq*=k1・E+k2∫Edtを求める。なお、k1は比例要素のフィードバックゲインであり、k2は積分要素のフィードバックゲインである。速度制御部12aは、従前の目標q軸電流Iq*に求めた変化分ΔIq*を加算して、新たな目標q軸電流Iq*(=Iq*+ΔIq*)を求める。フィードバック制御は、このPI制御に限らず、P(比例)のみ、I(積分)のみ、D(微分)のみ、PD、PIDの何れの制御であってもよい。
回転速度フィルタ処理部15は、角度・速度推定制御部12gにより推定されたモータ30の回転速度ωからトルク脈動による回転速度変動成分のみを抽出した回転速度ω’を生成し、トルク脈動以外の回転速度変動成分を除去する。回転速度フィルタ処理部15の具体的な構成及び処理内容については後述する。
トルク制御部13は、回転速度フィルタ処理部15を経た回転速度ω’と、電流変換部12hにより変換されたq軸電流Iq及びd軸電流Idとに基づき、トルク補正電流Iq*’を演算する。加算器14は、このトルク補正電流Iq*’と速度制御部12aによって演算された目標q軸電流Iq*とを加算する。これにより目標q軸電流Iq*’’が演算される。このトルク補正電流Iq*’は、トルク脈動による負荷変動に関わらずモータ30の回転速度ωを安定させる値に設定される。トルク制御部13の具体的な構成及び処理内容については後述する。
d軸電流指令演算部12bは、予め記憶されるテーブルに基づき目標q軸電流Iq*’’に対応する目標d軸電流Id*を演算する。目標q軸電流Iq*’’に対する目標d軸電流Id*の設定により、モータ30の出力トルクを最大とする最大トルク制御、モータ30の磁束を減少させることでモータ30の誘起電圧を抑えてモータ30の回転速度ωを上げる弱め磁束制御等の各種制御が可能となる。
電流制御部12cは、現在のq軸電流Iqを目標q軸電流Iq*’’に一致させるためのq軸電圧指令値Vqと、現在のd軸電流Idを目標d軸電流Id*に一致させるためのd軸電圧指令値Vdと、を演算する。この際、電流制御部12cは、上記速度制御部12aと同様の計算手法によりPI制御を行ってもよいし、その他PD、PID等のフィードバック制御を行ってもよい。なお、q軸電流Iq及びd軸電流Idはモータ電流に相当し、目標d軸電流Id*及び目標q軸電流Iq*’’は目標モータ電流に相当する。
電圧変換部12dは、電流制御部12cにより演算されたq軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値VdをU相、V相、W相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに座標変換する。
PWM信号生成部12eは、電圧変換部12dにより座標変換されたU相、V相、W相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに応じて直流電圧をパルス幅変調することでPWM信号Su,Sv,Swを生成する。PWM信号生成部12eは、このPWM信号Su,Sv,Swをインバータ20に出力する。以上がモータ制御部12の全体構成についての説明である。
次に、トルク制御部13及び回転速度フィルタ処理部15の具体的構成について説明する。まず、トルク制御部13について説明する。
図5に示すように、トルク制御部13は、トルク脈動推定部13aと、ノイズ除去部の一例である第3のローパスフィルタ13eと、補正トルク電流演算部13fと、を備える。
トルク脈動推定部13aは、電流変換部12hにより変換されたq軸電流Iq及びd軸電流Idと、回転速度フィルタ処理部15を経た回転速度ω’とに基づきトルク脈動による回転速度変動を抑制するために不足しているトルクを推定する。
詳しくは、トルク脈動推定部13aは、モータ出力トルク演算部13bと、モータ負荷トルク演算部13cと、減算器13dと、を備える。モータ出力トルク演算部13bは、電流変換部12hにより変換されたq軸電流Iq及びd軸電流Idから推定されるモータ電流Iaとモータ30のトルク係数Kとの積によりモータ30の出力トルクTa(=K・Ia)を演算する。出力トルクTaはモータ30が実際に出力するトルクである。モータ電流Iaは、例えばq軸電流Iq及びd軸電流Idの合成電流である。なお、本実施形態では、モータ電流Iaをq軸電流Iq及びd軸電流Idから推定するものとしたが、制御を簡素化するためにq軸電流Iqのみからモータ電流Iaを推定するものとしてもよい。
モータ負荷トルク演算部13cは、モータ30の回転速度ω’の微分値dω’/dtすなわち角加速度αとモータ30の出力軸の慣性モーメントJとの積によりモータ30の負荷トルクTb(=J・α)を演算する。負荷トルクTbは、モータ30の出力軸の回転を妨げるトルクであって、一般的には、遠心力、コリオリ力等のモータ30の出力軸が受ける内部干渉力による負荷と、上述したトルク脈動等の外力による負荷と、摩擦による負荷との総和により求められる。本例では、回転速度ω’にはトルク脈動以外の回転速度変動成分が含まれていないため、負荷トルクTbにおいてはトルク脈動による負荷が支配的である。
減算器13dは、出力トルクTaから負荷トルクTbを差し引くことで差分トルクTc(=Ta−Tb)を演算する。この差分トルクTcは、回転速度ωを安定させるために不足しているトルクである。
第3のローパスフィルタ13eは、差分トルクTcに重畳する高周波数のノイズを除去する。第3のローパスフィルタ13eは、例えば1次遅れフィルタである。第3のローパスフィルタ13eの遮断周波数は、例えば実験等に基づき、トルク脈動による回転速度変動成分の周波数よりも高く、かつトルク脈動以外の回転速度変動成分の周波数よりも低く設定する。
補正トルク電流演算部13fは、第3のローパスフィルタ13eを経た差分トルクTcに基づき、差分トルクTcに応じた値のq軸電流値としてトルク補正電流Iq*’を演算する。詳しくは、トルク補正電流Iq*’は、差分トルクTcをトルク係数Kで除すること、すなわち、Iq*’=Tc/Kにより求められる。このトルク補正電流Iq*’は、上述したように、目標q軸電流Iq*に加算される。
トルク制御部13は、出力トルクTaと負荷トルクTbとを常時監視しつつ、出力トルクTaと負荷トルクTbとが釣り合うようにトルク補正電流Iq*’を調整する。この結果、出力トルクTaと負荷トルクTbが等しくなることでモータ30の回転速度ωが安定する。
トルク制御部13による補正が行われない比較例においては、図6(a)に模式的に示すように、上述したトルク脈動により負荷トルクTbが変動するが、図6(b)に模式的に示すように、出力トルクTaは一定となる。このため、図6(c)に模式的に示すように、トルク脈動によりモータ30の回転速度ωは変動して安定しない。一方、本実施形態のように、トルク制御部13による補正が行われる場合、図7(a),(b)に模式的に示すように、出力トルクTaは、上述したトルク脈動により負荷トルクTbが変動するのに合わせて変動する。このため、図7(c)に模式的に示すように、トルク脈動に関わらず、モータ30の回転速度ωが安定する。
次に、回転速度フィルタ処理部15について説明する。
図4に示す回転速度フィルタ処理部15は、角度・速度推定制御部12gにより推定されたモータ30の回転速度ωからトルク脈動による回転速度変動成分のみを含む回転速度ω’を抽出し、回転速度ωからトルク脈動以外の要因による回転速度変動を除去する。このトルク脈動以外の要因は、例えば、(a)コギングトルクに代表されるモータ30の構造による回転速度変動、(b)モータ制御部12を構成するマイクロコンピュータの演算誤差を含む各制御(電流制御、速度制御)によるバラツキ、(c)電流センサ35v、35w等による測定誤差によるバラツキ、(d)外的要因による突発的なノイズ、が挙げられる。
図5に示すように、回転速度フィルタ処理部15は、機能ブロックとして、抽出部の一例である第1のローパスフィルタ15aと、平均処理部の一例である第2のローパスフィルタ15bと、波形補正部15cと、を備える。
次に、図8のフローチャート、図9(a)〜(c)及び図10(a)〜(e)に沿って、回転速度フィルタ処理部15の各機能ブロックの処理内容と併せて、回転速度ωからトルク脈動による回転速度変動成分のみを含む回転速度ω’を抽出するための処理手順について説明する。
まず、角度・速度推定制御部12gは、データサンプリング周期毎に、q軸電流Iq及びd軸電流Idに基づき公知の数学モデルを利用して回転速度ωを推定し、回転速度ωの時間的変化を表す回転速度信号Sω1を推定する(ステップS101)。回転速度信号Sω1は、図10(a)に模式的に示すように略正弦波をなす。
次に、角度・速度推定制御部12gは、モータ30の角度θを推定し、この推定されたモータ30の角度θを回転速度信号Sω1の時間軸に関連付けて回転速度信号Sω2を生成する。これにより、図10(b)に示すように、1周期分の回転速度信号Sω2には0°〜360°の角度θが設定される。図9(a)に示すように、回転速度信号Sω2は、トルク脈動による回転速度変動成分と、上述したトルク脈動以外の要因による回転速度変動と含む。トルク脈動による回転速度変動成分は0°〜360°で一周期をなし、トルク脈動以外の要因による回転速度変動は、トルク脈動による回転速度変動成分より高い周波数を有する。
第2のローパスフィルタ15bは、回転速度信号Sω2の突発性のランダムノイズを除去する平均化処理を行うことで回転速度信号Sω3を生成する(ステップS103)。詳しくは、図10(c)に示すように、第2のローパスフィルタ15bは、回転速度信号Sω2における直近の複数周期T1〜Tn(nは自然数)分の信号を保持し、各周期T1〜Tnの同一位置P1〜Pnを平均化する、いわゆる単純移動平均を行う。この単純移動平均は、0°〜360°の範囲で、例えば1°間隔で行われる。これにより、図9(b)に示すように、回転速度信号Sω3は平均化及び平滑化される。この回転速度信号Sω3には、依然としてコギングトルクの回転速度変動成分が含まれている。
次に、第1のローパスフィルタ15aは、コギングトルクの回転速度変動成分を除去し、トルク脈動による回転速度変動成分のみを抽出した回転速度信号Sω4を生成する(ステップS104)。これにより、図9(c)に示すように、回転速度信号Sω4には、トルク脈動以外の回転速度変動成分が含まれない。しかし、図10(d)に示すように、第1のローパスフィルタ15aの性質上、回転速度信号Sω4は、回転速度信号Sω3よりも位相が遅れるとともに振幅が減少する。第1のローパスフィルタ15aの遮断周波数は、例えば実験等に基づき、トルク脈動による回転速度変動成分の周波数よりも高く、かつコギングトルクの回転速度変動成分の周波数よりも低く設定する。
最後に、波形補正部15cは、予め設定される位相補正値B1に応じて回転速度信号Sω4の位相を進める。これと同時に、波形補正部15cは、予め設定される振幅補正値B2に応じて回転速度信号Sω4の振幅を増幅させる。これにより、トルク脈動による回転速度変動成分のみを含む回転速度ω’が生成される(ステップS105)。また、回転速度信号Sω4の振幅Aが振幅補正値B2だけ増幅される場合、回転速度信号Sω4の各信号強度値は一定の倍率D(=(A+B2)/A)で増幅される。図10(e)に示す回転速度ω’は、位相及び振幅について図10(a)に示す回転速度ω(回転速度信号Sω1)と同一となる。また、図9(c)に示すように、回転速度ω’にはトルク脈動以外の回転速度変動成分が含まれていない。この回転速度ω’がトルク制御部13において負荷トルクTb、ひいてはトルク補正電流Iq*’の演算に利用されるため、トルク脈動以外の回転速度変動成分がトルク補正電流Iq*’に影響が及ぶことが抑制される。これにより回転速度ωを安定させることができる。
第1のローパスフィルタ15aの設定に基づき位相遅れ量とゲインに応じて決まる信号強度の減衰量とを予め求める。位相補正値B1及び振幅補正値B2は、この位相遅れ量と信号強度の減衰量に基づき設定される。位相補正値B1及び振幅補正値B2は、実験等により最適な値に設定される。このように、予め記憶される位相補正値B1及び振幅補正値B2に基づき波形補正を行うことで、後述する一般的な位相進み補償を行った場合に比べて、回転速度ω’における位相と振幅をトルク脈動による負荷の変動パターンA4に近づけることができる。なお、図9(c)の例では、最適例として、回転速度ω’がトルク脈動による負荷の変動パターンA4に完全に一致している。
これにて当該フローチャートが終了となる。当該フローチャートはモータ30の駆動中において繰り返し実行される。以上が回転速度ω’を抽出するための処理手順の説明である。
次に、上記ステップS105の波形補正に代えて位相進み補償のみを行った場合について説明する。本例では、位相進み補償として、振幅を合わせた位相進み補償と、位相を合わせた位相進み補償と、を行った。
まず、振幅を合わせた位相進み補償について説明する。
例えば、図11(a)に示すように、回転速度信号Sω4の振幅がトルク脈動による負荷の変動パターンA4と同一となるように位相進み補償を行った場合には、位相補償後の回転速度信号Sω5の振幅は変動パターンA4の振幅に近くなる。しかし、位相進み補償の場合、振幅を合わせるべく、まず先にゲインが決定されるため、その決定されたゲインに応じた位相進み角となってしまう。このため、位相進み補償では位相と振幅の調整の両立が困難であり、位相進み補償後の回転速度信号Sω5には位相遅れが位相遅れ量C1だけ残る。
また、例えば、図11(b)に示すように、回転速度信号Sω4の位相がトルク脈動による負荷の変動パターンA4と同一となるように位相進み補償を行った場合には、位相補償後の回転速度信号Sω6の位相は変動パターンA4の位相と略同一となる。しかし、位相進み補償の場合、位相を合わせるべく、まず先に位相進み角が決定されるため、その決定した位相進み角に応じたゲインとなってしまう。このため、位相進み補償では位相と振幅の調整の両立が困難であり、位相進み補償後の回転速度信号Sω6の振幅は変動パターンA4の振幅よりも振幅ずれ量C2だけ大きくなる。また、この回転速度信号Sω6には、第1のローパスフィルタ15a及び第2のローパスフィルタ15bにおいて除去されたノイズが復活する。
以上のように、上記ステップS105の波形補正により得られた回転速度ω’は上記各位相進み補償により得られた回転速度信号Sω5,Sω6に比べてトルク脈動による負荷の変動パターンA4に近くなる。従って、トルク脈動による回転速度変動成分のみを含む回転速度ω’を抽出するためには、波形補正が位相進み補償よりも好ましい。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)モータ制御部12は、モータ30の目標回転速度Sω0に応じて目標d軸電流Id*及び目標q軸電流Iq*(目標モータ電流)を決定し、モータ30の現在のd軸電流Id及びq軸電流Iq(現在のモータ電流)がそれぞれ目標d軸電流Id*及び目標q軸電流Iq*,Iq*’’(目標モータ電流)に一致するようにインバータ20を介してモータ30のU相、V相、W相に交流電流Iu,Iv,Iwを供給することでモータ30とともにコンプレッサ40を駆動させる。モータ制御部12は、モータ30の回転速度変動を抑制するトルク補正電流Iq*’を演算し、当該トルク補正電流Iq*’を目標q軸電流Iq*に加算した目標q軸電流Iq*’’(目標モータ電流)を演算するトルク制御部13を備える。トルク制御部13は、d軸電流Id及びq軸電流Iq(モータ電流Ia)に基づきモータ30の出力トルクTaを演算するモータ出力トルク演算部13bと、モータ30の回転速度ω’に基づきモータ30の負荷トルクTbを演算するモータ負荷トルク演算部13cと、モータ出力トルク演算部13bにより演算される出力トルクTaとモータ負荷トルク演算部13cにより演算される負荷トルクTbとの差分値(差分トルクTc)に基づきトルク補正電流Iq*’を演算する補正トルク電流演算部13fと、を備える。
この構成によれば、上述したように、コンプレッサ回転時の負荷の変動パターンが変化した場合であっても、それに合わせてリアルタイムで異なる値にトルク補正電流Iq*’が設定される。このため、モータ30の回転速度ωを安定させることができる。また、これによりコンプレッサ40の振動、騒音等も低減させることができる。
また、上記構成では、無数に存在する負荷の変動パターンに応じてトルク補正電流Iq*’を予め記憶させる必要がないため、トルク制御部13の設計も容易であり、トルク補正電流Iq*’を記憶させるメモリの負担も小さい。
(2)モータ制御部12は、回転速度ωを構成する複数の回転速度変動成分のうちコンプレッサ40の回転に伴う負荷変動により生じる回転速度変動成分のみを抽出した回転速度ω’を生成する第1のローパスフィルタ15aを備え、モータ負荷トルク演算部13cは、第1のローパスフィルタ15aを経た回転速度ω’に基づきモータ30の負荷トルクTbを演算する。
この構成によれば、トルク脈動により生じる回転速度変動成分以外の回転速度変動成分が補正トルク電流演算部13fにおけるトルク補正電流Iq*’の演算に影響が及ぶことが抑制される。よって、モータ30の回転速度ωをより安定させることができる。
(3)モータ制御部12は、第1のローパスフィルタ15aにより生じた回転速度信号Sω4の位相遅れ及び振幅の減少を戻すように、予め設定された位相補正値B1だけ回転速度信号Sω4の位相を進め、かつ、予め設定された振幅補正値B2だけ回転速度信号Sω4の振幅を増加させることで回転速度ω’を生成する波形補正部15cを備える。
この構成によれば、第1のローパスフィルタ15aにより生じた位相遅れ及び振幅の減少がもとに戻される。よって、差分がとられる出力トルクTaと負荷トルクTbの間にずれが生じることが抑制され、モータ30の回転速度ωをより安定させることができる。
(4)モータ制御部12は、複数の周期T1〜Tnの回転速度信号Sω2を取得し、当該取得した複数の周期T1〜Tnの間で回転速度の平均化を図る第2のローパスフィルタ15bを備える。
この構成によれば、第2のローパスフィルタ15bにより突発性のランダムノイズが除去される。これにより、モータ30の回転速度ωをより安定させることができる。
(5)モータ制御部12は、差分トルクTcに重畳するノイズを除去する第3のローパスフィルタ13eを備える。この構成によれば、差分トルクTcに重畳するノイズが除去されるため、モータ30の回転速度ωをより安定させることができる。
(6)空気調和装置1は、モータ制御部12と、インバータ20と、モータ30と、スライドベーン型のコンプレッサ40と、コンプレッサ40により圧縮された冷媒を利用して室温を調整する空調部60と、を備える。
スライドベーン型のコンプレッサ40は、他種類のコンプレッサに比べても特に1回転中における負荷変動及び回転速度変動が大きい。この構成であっても、モータ制御部12によってリアルタイムでトルク補正電流Iq*’が更新されることによりモータ30の回転速度ωを安定させることができる。
(変形例)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態においては、モータ制御部12は、電流センサ35v、35wの検出結果に基づきモータ30を制御していたが、電流センサ35v、35wを省略してもよい。
この場合、モータ制御部12は、シャント抵抗19からの電流検出信号Sp1とPWMスイッチングパターンとに基づき3相の交流電流Iu,Iv,Iwを復元してもよい。
上記実施形態において回転速度フィルタ処理部15は第2のローパスフィルタ15bを省略してもよい。また、モータ制御部12は回転速度フィルタ処理部15を省略してもよい。さらに、第3のローパスフィルタ13eを省略してもよい。
上記実施形態においては、モータ30は回転角度センサレスであったが、回転角度センサが設けられていてもよい。
上記実施形態においては、コンプレッサ40はスライドベーン型のコンプレッサであったが、この種類以外のコンプレッサであってもよく、例えば、ツインロータリー式、レシプロ式、斜板式、ダイアフラム式、ツインスクリュー式、シングルスクリュー式、スクロール式、ロータリーピストン式等であってもよい。
1 空気調和装置
10 制御部
11 運転指令部
12 モータ制御部
12a 速度制御部
12b d軸電流指令演算部
12c 電流制御部
12d 電圧変換部
12e PWM信号生成部
12g 角度・速度推定制御部
12h 電流変換部
12i 3相電流演算部
13 トルク制御部
13a トルク脈動推定部
13b モータ出力トルク演算部
13c モータ負荷トルク演算部
13d 減算器
13e 第3のローパスフィルタ(ノイズ除去部)
13f 補正トルク電流演算部
15 回転速度フィルタ処理部
15a 第1のローパスフィルタ(抽出部)
15b 第2のローパスフィルタ(平均処理部)
15c 波形補正部
20 インバータ
30 モータ
40 コンプレッサ
50 電源
60 空調部

Claims (6)

  1. モータの目標回転速度に応じて目標モータ電流を決定し、前記モータの現在のモータ電流が前記目標モータ電流に一致するようにインバータを介して前記モータの各相に交流電流を供給することで前記モータとともにコンプレッサを駆動するモータ制御装置であって、
    前記モータの回転速度変動を抑制するトルク補正電流を演算し、当該トルク補正電流を前記目標モータ電流に加算するトルク制御部を備え、
    前記トルク制御部は、
    前記モータ電流に基づき前記モータの出力トルクを演算するモータ出力トルク演算部と、
    前記モータの回転速度を表す回転速度情報に基づき前記モータの負荷トルクを演算するモータ負荷トルク演算部と、
    前記モータ出力トルク演算部により演算される前記出力トルクと前記モータ負荷トルク演算部により演算される前記負荷トルクとの差分値に基づき前記トルク補正電流を演算する補正トルク電流演算部と、を備える、
    モータ制御装置。
  2. 前記モータの回転速度変動成分のうち前記コンプレッサの回転に伴う負荷変動による回転速度変動成分を前記回転速度情報として抽出する抽出部を備え、
    前記モータ負荷トルク演算部は、前記抽出部を経た前記回転速度情報に基づき前記モータの前記負荷トルクを演算する、
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記抽出部を経た前記回転速度情報の位相遅れ及び振幅の減少を戻すように、予め設定された位相補正値だけ前記回転速度情報の位相を進め、かつ、予め設定された振幅補正値だけ前記回転速度情報の振幅を増加させる波形補正部を備える、
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 複数の周期の前記回転速度情報を取得し、当該取得した前記複数の周期の間で前記回転速度情報の平均化を図る平均処理部を備える、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記差分値に重畳するノイズを除去するノイズ除去部を備える、
    請求項1から4の何れか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のモータ制御装置と、
    前記インバータと、
    前記モータと、
    スライドベーン型の前記コンプレッサと、
    前記コンプレッサにより圧縮された冷媒を利用して室温を調整する空調部と、
    を備える、
    空気調和装置。
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