JP2018128755A - 文章表示装置、文章表示方法、及びプログラム - Google Patents

文章表示装置、文章表示方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 読み効率を向上させることが可能な文章表示装置、文章表示方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】 文章表示装置1は、読者の視線の移動を計測し、これに基づいて読みづらさを評価し、読みづらいと判定された場合に表示形態を適切なものに変更する。読みづらさは、視線の移動方向から計数される読み戻し回数に基づき判定される。また、読みづらさは、読み戻しにおける移動距離が短い場合の回数に基づき判定されるものとしてもよい。改行に伴う読み戻しと読みづらさに起因する読み戻しとを区別することにより、正確に読みづらさを判定できる。【選択図】図3

Description

本発明は、文章表示装置、文章表示方法、及びプログラムに係り、詳細には、電子書籍等の文章を表示する技術に関する。
近年、電子書籍等、電子化された文章データをパーソナルコンピュータや携帯型の情報端末等の表示画面に表示させる電子リーダ(文章表示装置)の普及が進んでいる。そして文章を読む効率を高めるために、文章データの表示方法の改良がなされている。例えば、特許文献1には、文章を効率的に読むことができるように、所定の文字数を最大とする単位で改行を行い、各行の文字列を階段状に配置して表示する文章表示装置が開示されている。
特開2014−142905号公報
しかしながら、読みづらさの感じ方は個人差があるため、上述の文字列の配置の仕方が全ての読者にとっていつも読みやすいと感じる表示の仕方とは限らない。電子リーダでは、各読者にとって読みやすいと感じる適切な表示形態で文章を表示させることが望ましい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、読み効率を向上させることが可能な文章表示装置、文章表示方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、文章を表示する表示部と、表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するデータ取得部と、前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更する表示変換部と、を備えることを特徴とする文章表示装置である。
第1の発明によれば、表示中の文章を読者が閲覧している間に計測される視線移動データに基づき、判定部が文章の読みづらさを判定し、判定結果に基づき文章の表示形態を変更する。したがって、読者が表示形態の変更の操作を行わなくても、読みやすい適切な表示形態で文章が表示されることとなり、読み効率を向上させることが可能となる。
第1の発明において、前記読みづらさは、文章の進行方向とは異なる方向への視線移動である読み戻しの回数に基づき判定されることが望ましい。或いは、前記読みづらさは、読み戻しのうち視線移動距離が短いものの回数に基づき判定されることとしてもよい。これにより、読書中に見られる眼球運動を、視線の移動方向や視線の移動距離から評価可能となり、読みづらさとして判定可能となる。
第1の発明において、前記判定部は、改行に伴う視線移動と読みづらさに起因する視線移動とを区別して前記読みづらさを判定することが望ましい。また判定部は、短い文章及びページ送り時の視線移動は除外して前記読みづらさを判定することが望ましい。これにより、読みづらさを正確に判定できる。
前記視線移動データは、眼球の動きを検出する眼電位センサにより計測されることが望ましい。これにより視線の移動を簡単に計測でき、読みづらさを評価可能となる。
表示形態の変更は、文を意味的まとまりに基づいて分割したセグメントのレイアウト変更または前記セグメント単位での周期的な変化を含むものとすることが望ましい。または文字と背景とのコントラストの変更としてもよい。または、フォントサイズの変更としてもよい。
前記データ取得部による視線移動データの取得及び前記判定部による読みづらさの判定は、前記文章の表示中に繰り返し行われることが望ましい。これにより、読者が文章を閲覧中に計測される視線移動データに基づき、読みやすい表示形態にリアルタイムに変更することが可能となる。
前記判定部は、読みづらさを判定するための指標値を算出し、前記表示変換部は、前記指標値に応じて複数の表示モードの中から適切な表示モードを選択し、切り替えることが望ましい。これにより、読みづらさの度合いに応じて適切な表示形態に変更できる。
第2の発明は、コンピュータの制御部が、文章を表示するステップと、表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するステップと、前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定するステップと、判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更するステップと、を含むことを特徴とする文章表示方法である。
第2の発明によれば、表示中の文章を読者が閲覧している間に計測される視線移動データに基づき、コンピュータの制御部が文章の読みづらさを判定し、判定結果に基づき文章の表示形態を変更する。したがって、読者が表示形態の変更の操作を行わなくても、読みやすい適切な表示形態で文章が表示されることとなり、読み効率を向上させることが可能となる。
第3の発明は、コンピュータを、文章を表示する表示手段と、表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するデータ取得手段と、前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更する表示変換手段と、として機能させるためのプログラムである。
第3の発明によれば、コンピュータを第1の発明の文章表示装置として機能させることが可能となる。
本発明により、読み効率を向上させることが可能な文章表示装置、文章表示方法、及びプログラムを提供できる。
文章表示装置1の外観及び装置構成の例を示す図 文章表示装置1の内部構成を示すブロック図 文章表示装置1の機能構成を示すブロック図 本発明における文章表示の流れを示すシーケンス図 表示形態の切替えの一例を示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、文章表示装置1の外観及び装置構成の例を示す図であり、図2は、文章表示装置1の内部構成を示すブロック図である。なお、図1、図2に示す構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
図1に示すように、文章表示装置1は、文章データを表示するディスプレイ41を備えた端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型情報通信端末装置、スマートフォン、電子書籍リーダ等である。文章表示装置1は、EPUB(イーパブ)等の所定の形式にて記述された文章データをディスプレイ41に表示させるリーダ機能を有している。文章表示装置1は、文章データを閲覧中の読者の視線の移動を計測する測定器20と通信接続される。文章表示装置1と測定器20との通信接続は、有線、無線を問わない。
測定器20は、読者の視線の移動を計測するための装置であり、例えば眼電位センサが用いられる。眼電位センサは、眼球運動に伴う眼の周りの電位差(眼電位という)を計測する装置であり、視線の移動やまばたき等を計測できる。文章閲覧中に眼電位を計測することで視線の移動データを得ることができる。なお、図1に示す測定器20は、メガネのノーズパッド及びブリッジに眼電位センサを搭載した測定器20の例を表しているが、測定器20の形状はメガネ型のものに限定されず、眼電位センサの搭載部位も上述の部位に限定されない。また、測定器20は、読書中の読者の視線の移動を計測可能な装置であれば、どのようなものを利用してもよい。例えば、文章表示装置1に内蔵または外付けされるカメラ等を用いて瞳の動きを撮影し、撮影された画像データを解析することで視線移動データを計測することも可能である。測定器20は計測した視線移動データ(視線の移動方向及び移動距離)を文章表示装置1の制御部11に送信する。
文章表示装置1は、図2に示すように、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。測定器20は周辺機器I/F部17を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、文章表示装置1が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、ユーザが電子書籍(文書データ)を閲覧するためのリーダアプリケーション(以下、「リーダアプリ」という)や後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。また、記憶部12は、電子書籍の文章データを識別情報に対応づけて記憶する。また、記憶部12は、リーダアプリが使用する形態素解析用の辞書データや、表示形態の変更に必要なレイアウトの情報等を記憶する。
記憶部12に記憶される文章データは、通信制御部14によりネットワーク等を介してアクセス可能なサーバ装置(不図示)等からダウンロードしたものでもよいし、メディア入出力部13を介して記録媒体(USBメモリ、CD−ROM、DVD−ROM等)から読み出したものでもよいし、或いは入力部15から入力された文章のデータでもよい。
メディア入出力部13は、例えばUSBメモリ、CD、DVD等の記録媒体(メディア)とのインターフェースであり、記録媒体に記録されたデータを入出力(読出し/書込み)する。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータ(文章表示装置1)とネットワーク間の通信を媒介する通信インターフェースであり、ネットワークを介して他のコンピュータ等との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部15は、例えばタッチパネルディスプレイのように、表示部16と一体となっている入力装置、及び電源ボタンや表示切替ボタン等の操作ボタン等を含む。入力部15は、入力装置を介して入力されたデータや操作ボタンの押下信号を制御部11に送信する。
表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ41、ディスプレイ41と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等を備え、制御部11の指示に従って文章データ等の表示データをディスプレイ41に表示する。
周辺機器I/F(Interface)部17は、周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介して制御部11は、周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USB(Universal Serial Bus)等によって構成されている。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、図3を参照して本発明に係る文章表示装置1の機能構成について説明する。
図3に示すように、文章表示装置1は、表示部16、データ取得部31、読みづらさ判定部32、表示変換部33を備える。
表示部16は、文章データを表示する。文章の表示の仕方については後述するが、表示部16は、制御部11(表示変換部33)により指定された表示形態でディスプレイ41に文章データを表示する。
データ取得部31は、ディスプレイ41に表示されている文章を読む読者の視線の移動を計測したデータ(以下、視線移動の計測データを「視線移動データ」という)を測定器20から取得する。
読みづらさ判定部32は、データ取得部31により取得した視線移動データに基づきディスプレイ41に表示されている文章の読みづらさを判定する。人間の視野は、解像度の高い中心視野と、その周りの解像度の低い周辺視野とから構成されているが、文字の認識には高い解像度を必要とするため、中心視野を移動させながら文章を読み進めていく。中心視野にて文字を認識している注視状態を停留といい、次の停留点への移動に伴う眼球運動をサッカードという。文章を読んでいる人の眼球運動は、停留とサッカードの繰り返しである。読みづらさを感じている場合には、人は文字の並び方向(文章の進行方向)とは逆方向の細かな視線移動が増える。そこで、読みづらさ判定部32は、計測された視線移動データから、文章の進行方向とは異なる方向(例えば、逆方向)の視線移動の回数を読み戻し回数として数え、読み戻しの回数に基づいて読みづらさを判定する。
また読みづらさ判定部32は、読みづらさを、視線移動距離が短い読み戻しの回数に基づき判定するものとしてもよい。
読みづらさ判定部32は、改行に伴う視線移動と読みづらさに起因する視線移動(読み戻し)とを区別して読みづらさを判定する。また、読みづらさ判定部32は、読みづらさを判定する際、短い文章及びページ送り時の視線移動は判定対象から除外する。読みづらさの判定の詳細については後述する。
表示変換部33は、読みづらさ判定部32による判定結果に基づき、文章データの表示形態を変更または維持する。表示形態を変更は、例えば、文を意味的まとまりに基づいて分割したセグメントのレイアウト変更(文章の改行や改段や文字ベースラインの変更等)またはセグメント単位での周期的な変化(微振動や表示/非表示の切替え等)等とすることが望ましい。または、文字と背景とのコントラスト変更、フォントサイズの変更等としてもよい。表示形態の変更の具体例については後述する。
文章表示装置1の制御部11は、読者が文章を閲覧(読書)中、すなわち表示部16に文章が表示されている間、測定器20による視線移動データの計測、データ取得部31による計測データの取得、及び読みづらさ判定部32による読みづらさの判定を繰り返し行う。表示変換部33は、読みづらさの判定結果が通知される都度、判定結果に応じて文章データの表示形態を変更または維持する。これにより、読みづらさの判定結果がその都度フィードバックされ、適切な表示形態にリアルタイムに変更されることとなる。
次に、図4のシーケンス図を参照して、文章表示装置1が実行する文章表示処理の流れを説明する。
まず、制御部11(表示部16)は記憶部12から文章データを読み出し、ディスプレイ41に文章データを表示する(ステップS101)。測定器20は文章データを閲覧している読者の視線の動き(視線移動データ)を計測する(ステップS102)。視線移動データは、所定の時間刻みに計測された視線の移動方向、及び移動距離のデータである。測定器20により計測された視線移動データは、制御部11に順次送出される。
制御部11は、測定器20から計測データ(視線移動データ)を取得する(ステップS103)。制御部11は、取得した視線移動データに基づいて読みづらさを判定する(ステップS104)。
ステップS104において、制御部11は、取得した視線移動データから読み戻しの回数を計数する。具体的には、制御部11は、所定時間T内に取得した各視線移動データ(d1、d2、…dn)から「読み戻し」に相当する視線移動方向を示すデータの出現回数を数える。読み戻しは、例えば、横書きの文章であれば左への視線の移動回数を読み戻し回数として数える。また、縦書きの文章であれば上方向への視線移動回数を読み戻し回数として数える。制御部11は、数えた読み戻し回数に基づき、以下の式(1)に基づいて、読みづらさの指標値P1を算出する。
Figure 2018128755
式(1)において、文章改行数は、所定時間T内に読み進んだ文章に含まれる行数である。所定時間Tの開示時刻における視線位置と終了時刻における視線位置とから、所定時間T内に読み進んだ文章が把握できる。
または、取得した視線移動データから読み戻しの回数を計数する際、表示部16(ディスプレイ41)に表示されている文章全てを読み終えるまでの読み戻しを数えるものとし、式(1)における文章改行数を表示部16(ディスプレイ41)に表示されている行数としてもよい。この場合、制御部11は、表示中の文章データの文章改行数を予め認識可能である。
式(1)に示す指標値P1では、読み戻しの回数全体から、改行数を減算しているため、改行に伴う読み戻しと読みづらさに起因する読み戻しとを区別して読みづらさの判定を行うことができる。そのため、視線の移動方向という簡単に計測可能なデータから正確に読みづらさを判定できる。上述の式(1)により算出された指標値P1が事前に定めた閾値を超えた場合、制御部11は「読みづらい」と判定する。
ステップS104において、制御部11は、視線移動方向に基づく式(1)とは別に、視線移動距離に着目して読みづらさを判定してもよい。すなわち、制御部11は以下の式(2)に基づいて、読みづらさの指標値P2を算出する。
Figure 2018128755
なお、指標値P2の算出にあたっては、視線移動距離を、大(長い)、中、小(短い)に分ける閾値を予め設定しておくものとする。
式(2)では、全ての読み戻しのうち視線移動距離が短いものは、改行による読み戻しではなく読みづらさに起因したものとみなしている。これにより、読みづらさに起因する読み戻しと改行による読み戻しとを区別して読みづらさの判定を行うことができる。そのため、視線の移動方向及び移動距離という簡単に計測可能なデータから正確に読みづらさを判定できる。また、式(2)を用いる場合は、式(1)を用いる場合と比較して、改行数を把握しておく必要がないため様々な表示形態の文章に適用できる。
上述の式(2)により算出された指標値P2が事前に定めた閾値を超えた場合に、制御部11は「読みづらい」と判定する。
なお、制御部11は、短い文章については上述の式(1)、式(2)による読みづらさの判定を行わないものとする。また、ページ送りの際の視線移動は判定には用いないものとする。これは、短い文章やページ送りの際は、文章の読みづらさとは関係なく、視線移動方向が文章の進行方向と逆方向に進んだり、視線移動距離が短くなったりするからである。このように、読みづらさ判定に用いないデータを定めておくことにより、より正確に読みづらさを判定可能となる。
制御部11は、ステップS104において「読みづらい」と判定された場合に、文章データの表示形態を変更する(ステップS105)。判定は、指標値P1、P2のいずれか一方を用いて行ってもよいし、両方の結果を用いてもよい。ステップS104において「読みづらい」と判定されない場合は、表示中の表示形態を維持する。
ステップS105における表示形態の変更において、制御部11は、例えば、文章データの文字列を、読者の視野角内に収まる程度の長さを単位として文字列(「セグメント」とも呼ぶ)に分割し、セグメントごとの視点移動を促すことが可能となるように、文章データを表示させる。これにより読者は、意味的なまとまりであるセグメントごとに中心視野の停留位置を移動させやすくなり、読み効率を向上できる。
文章の表示形態の態様の具体例については、例えば、特開2016−081107号公報、特開2016−173803号公報、特開2016−197141号公報等に記載されている。特開2016−081107号公報には、同一セグメント内の文字が同一行になるように改行を設定するとともに、同一行の各セグメントの表示位置(文字ベースライン)を、行末にかけて段階的に下げて表示したり、1行が1セグメントとなる位置で改行し、行頭が傾斜を持つように各行のインデント量を増やしていき、次の段落の最初の分節で画面左端に戻す、階段状レイアウトの表示形態について記載されている。また、特開2016−173803号公報には、各セグメントの表示を、所定の変化パターンにより周期的に変化(強調表示、微振動表示、文字サイズ、背景色若しくは文字の色、下線の付与等)させる表示形態について記載されている。また特開2016−081107号公報には、同一セグメント内の文字が同一行になるように改行し、隣り合うセグメントを異なるグループとし、グループごとに奥行きが異なる表示レイヤを設定して3次元ディスプレイに表示させる表示形態について記載されている。
文章のレイアウトとしては、図5(a)に示すような一般的な日本語組版の文章レイアウトである「固定長改行レイアウト」や、図5(b)に示すような「単文節行+階段インデント」等がある。固定長改行レイアウトは、文節等のセグメント等は考慮せず、1行あたり所定の文字数毎に改行し、句読点と括弧等を対象とした禁則処理を行うレイアウトである。
図5(b)の「単文節行+階段インデント」は、1行を1文節で構成し、階段状のインデントによって配置させたレイアウトである。例えば、1行が1文節となる位置で改行するとともに、行頭が傾斜を持つように各行のインデント量を増やしていき、次の段落の最初の分節で画面左端に戻す。
また、別のレイアウトとしては、「文節間改行レイアウト」がある。「文節間改行レイアウト」は、文章を構成する文節(セグメント)を改行で分断しないように調整したレイアウトである。1文節の長さが1行の基準文字数を超えていた場合は当該文節を分断することなく、そのまま1行として採用する。
また、別のレイアウトとしては、「文節間改行+微振動表記」がある。「文節間改行+微振動表記」は、隣り合う文節を異なるタイミングで微振動させる。振動によって発生する文節間の疎密が動的な境界情報を形成し、文節単位の視点移動を促す効果が期待できる。
また、別のレイアウトとしては、「文節間改行+階段状ベースラインレイアウト」がある。「文節間改行+階段状ベースラインレイアウト」は、隣り合う文節の文字ベースラインを上下にずらすことで視覚的な境界情報を付与するレイアウトである。文節単位の視認性を高める効果が期待できる。既存のレイアウトでは一直線である文字ベースラインを、本レイアウトでは文節単位で段階的に下げながら描画する。なお、下げ幅は、読みづらさの判定結果に応じて徐々に変更していくようにしてもよい。
また、表示形態を変更する際、同一箇所にて文章を一文ずつ、または一文節ずつ表示・非表示にするといった動的な変化を加えてもよい。
また、図5(b)に示す階段インデントの場合、各行の下げ幅を読みづらさの判定結果を学習しながら、徐々に大きくまたは小さくなるよう変更してもよい。読みづらさ判定の結果、読みづらいと判定された場合には、下げ幅が大きく、または小さくなるよう変更する。また、読みづらさが解消されたと判定した場合は、その下げ幅を保持する。
このように、表示形態を変更する際は、文章の意味的まとまりであるセグメントを所定のレイアウトで表示したり、各セグメントの表示状態を周期的に変化させることが望ましい。
また、文字と背景とのコントラストを変更してもよい。読みづらいと判定された場合、制御部11は、文字と背景のコントラストがより目立つように、文字色及び背景色のいずれか一方または両方を変更する。
また、フォントサイズを変更してもよい。読みづらいと判定された場合、制御部11は、フォントサイズを徐々に大きくするように変更する。
なお、文字と背景とのコントラスト変更や、フォントサイズ変更は、それぞれ単独で行ってもよいし、組み合わせて行ってもよい。更に、上述したようなセグメントを考慮したレイアウトの変更と組み合わせることで、更に読みやすい表示形態を実現できる。
上述の各表示形態は例であり、本発明の表示形態の変更はこれらに限定されるものではなく、どのような表示形態としてもよい。
なお、これらの各表示形態を「読書アシストモード」の各表示モードとして登録しておき、読みづらいと判定した場合にどの表示形態に切替えるかを、ユーザが予め設定できるようにしてもよい。
また、ステップS102で算出した指標値P1またはP2の大きさに応じて適切な表示モード(表示形態)を、制御部11が複数の表示モード(表示形態)の中から選択するようにしてもよい。この場合、予め指標値P1、P2の大きさと表示モードとを対応づけたテーブルを設定しておき、制御部11は、このテーブルを参照して、指標値P1またはP2の大きさに応じて適切な表示モード(表示形態)に切り替える。
読者が文章を閲覧している間、ステップS101〜ステップS106の動作が繰り返し行われる。すなわち、測定器20による視線移動データの計測、計測データの取得、読みづらさの判定が繰り返し行われ(ステップS101〜ステップS104)、制御部11は、読みづらさの判定結果が通知される都度、判定結果に応じて文章データの表示形態を変更する(ステップS105〜ステップS106)。これにより、読みづらさの判定結果がその都度フィードバックされ、適切な表示形態となるようにリアルタイムに文章の表示形態が変更されることとなる。また、読みづらさが解消されると、そのときの表示状態が維持される。
以上説明したように、本発明の文章表示装置によれば、読者の視線の移動を計測し、これに基づいて読みづらさを評価し、表示形態を適切なものに変更することが可能となる。読者各々の読みづらさを的確に把握し、読みやすい表示状態に切り替えることで、読み効率を向上させることが可能となる。
以上、添付図面を参照して、本発明に係る文章表示装置、文章表示方法、及びプログラムの好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1……………………文章表示装置
11…………………制御部
12…………………記憶部
13…………………メディア入出力部
14…………………通信制御部
15…………………入力部
16…………………表示部
17…………………周辺機器I/F部
18…………………バス
20…………………測定器
31…………………データ取得部
32…………………読みづらさ判定部
33…………………表示変換部
41…………………ディスプレイ

Claims (13)

  1. 文章を表示する表示部と、
    表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するデータ取得部と、
    前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更する表示変換部と、
    を備えることを特徴とする文章表示装置。
  2. 前記読みづらさは、文章の進行方向とは異なる方向への視線移動である読み戻しの回数に基づき判定されることを特徴とする請求項1に記載の文章表示装置。
  3. 前記読みづらさは、文章の進行方向とは異なる方向への視線移動である読み戻しのうち視線移動距離が短いものの回数に基づき判定されることを特徴とする請求項1に記載の文章表示装置。
  4. 前記判定部は、改行に伴う視線移動と読みづらさに起因する視線移動とを区別して前記読みづらさを判定することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の文章表示装置。
  5. 前記判定部は、短い文章及びページ送り時の視線移動は除外して前記読みづらさを判定することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の文章表示装置。
  6. 前記視線移動データは、眼球の動きを検出する眼電位センサにより計測されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の文章表示装置。
  7. 前記表示形態の変更は、文を意味的まとまりに基づいて分割したセグメントのレイアウト変更または前記セグメント単位での周期的な変化であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の文章表示装置。
  8. 前記表示形態の変更は、文字と背景とのコントラストの変更であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の文章表示装置。
  9. 前記表示形態の変更は、フォントサイズの変更であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の文章表示装置。
  10. 前記データ取得部による視線移動データの取得及び前記判定部による読みづらさの判定は、前記文章の表示中に繰り返し行われることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の文章表示装置。
  11. 前記判定部は、読みづらさを判定するための指標値を算出し、
    前記表示変換部は、前記指標値に応じて複数の表示モードの中から適切な表示モードを選択し、切り替えることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の文章表示装置。
  12. コンピュータの制御部が、
    文章を表示するステップと、
    表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するステップと、
    前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定するステップと、
    判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更するステップと、
    を含むことを特徴とする文章表示方法。
  13. コンピュータを、
    文章を表示する表示手段と、
    表示されている前記文章を読む読者の視線の移動の計測データである視線移動データを取得するデータ取得手段と、
    前記視線移動データに基づき前記文章の読みづらさを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づき前記文章の表示形態を変更する表示変換手段と、
    として機能させるためのプログラム。
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