JP2018128122A - 接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 - Google Patents
接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018128122A JP2018128122A JP2017023157A JP2017023157A JP2018128122A JP 2018128122 A JP2018128122 A JP 2018128122A JP 2017023157 A JP2017023157 A JP 2017023157A JP 2017023157 A JP2017023157 A JP 2017023157A JP 2018128122 A JP2018128122 A JP 2018128122A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- washer
- tooth
- plate joint
- plate
- bolt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Connection Of Plates (AREA)
- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
Abstract
【課題】複数部材の相互連結に利用される位置調整金具について、調整位置の確実な保持と、位置調整作業の円滑化の要求を併せて満たせるようにすることを課題としている。
【解決手段】長孔3と噛み合い用の歯溝4を有する板継手2と、この板継手を相手連結部材21に固定するボルト・ナット5a、5bと、座金6を具備し、前記座金6は、本体部7と、左右の耳部8と、噛み合い用の歯9を具備し、前記左右の耳部8は、本体部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が突出部7bの突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、前記ボルト・ナット5a,5bによる締付けで耳部8が変形して突出部7bが長孔3に入り込んで接続位置の調整箇所において歯9が歯溝4と噛み合うようにした。
【選択図】図1
【解決手段】長孔3と噛み合い用の歯溝4を有する板継手2と、この板継手を相手連結部材21に固定するボルト・ナット5a、5bと、座金6を具備し、前記座金6は、本体部7と、左右の耳部8と、噛み合い用の歯9を具備し、前記左右の耳部8は、本体部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が突出部7bの突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、前記ボルト・ナット5a,5bによる締付けで耳部8が変形して突出部7bが長孔3に入り込んで接続位置の調整箇所において歯9が歯溝4と噛み合うようにした。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数の部材を互に連結するときに用いる金具、詳しくは、接続位置の調整と調整した位置の安定保持の要求に応えた金具(この発明ではこれを接続位置調整金具と言う)と、それを用いた架台取付金具に関する。
太陽電池モジュールの設置装置として、ベース金具に対する架台の取付け位置を高さ方向に調整することができ、さらに、調整した位置の安定保持もできるものが下記特許文献1によって提案されている。
また、取付け位置の調整が可能で調整した位置の保持も確実になされる支持金具が下記特許文献2などに記載されている。
特許文献1の太陽電池モジュール用の設置装置は、取付金具を、各々が縦長のガイド孔を有する一対の配向配置の起立板部を備えた端面視U字状のベース金具と、架台を挟持する支持孔付きのジョイント金具と、前記ガイド孔と支持孔に通す締結ボルトと、その締結ボルトに遊嵌して前記ベース金具の起立板部の外面に係合させる高さ調整板とで構成している。
前記起立板部の外面には横溝を設けて構成される凹凸が高さ方向に定ピッチで設けられており、前記高さ調整板は、前記凹凸に対応させた凹凸を有している。
その高さ調整板の高さを調整し、その後に締結ボルトを締め付けると、高さ調整板が前記起立板部の外面に押し当てられ、高さ調整板の凹凸と起立板部の外面の凹凸が互いに噛み合って高さ調整板の滑りが防止され、安定した位置保持がなされる。
特許文献2の支持金具は、根太の受け金具の高さ調整を行うものであって、特許文献1が採用しているものに類似した高さ調整機構を有している。
この特許文献2の支持金具は、根太を支える受け金具と一体の垂直配置の取付板と、ボルトで締付けて取付板に固定する座金とからなる。
前記取付板にはボルトを通す縦向きの長孔が設けられ、さらに、この取付板の外面と座金の一面には、横溝を設けて作り出される凹凸歯が高さ方向に定ピッチで設けられている。
前記座金は、その座金の孔に通したボルトによって定位置に保持され、その座金の凹凸歯に対して前記取付板の凹凸歯の噛み合い位置を変化させることで取付板の高さ位置、即ち、受け金具による根太の受け支え位置が調整される。
近年、電力自由化に伴い、大規模太陽光発電設備が建設されるケースが増えている。その大規模太陽光発電設備は、広い設置スペースを必要とする。ところが、立地条件の要求を満たす場所はさほど多くない。
そこで、農地や宅地として利用できない斜面の空き地、高低差の変動が激しい空き地、或いは、溜池の水面上などを設置場所として選定することが検討され、そのような場所に太陽電池モジュールを設置することが既に行われ出している。
その斜面の空き地や高低差の変動が激しい地面などに設置する太陽電池モジュール用の架台は特に、その架台を支持する支柱などの支持部材の高さのばらつきが大きくなることが避けられないため、支持部材に対する高さ調整が容易にできることが要求される。
また、そのような場所では傾斜配置される架台の傾斜角が屋根上に据え付ける架台の傾斜角よりも大きくなることが考えられ、そのため、調整した位置の保持が確実になされることも要求される。
この容易な位置調整と調整した位置の確実な保持は、起立配置又は直傾斜配置される2つの部材を相対的な滑りが起こらないように連結するための板継手などに対しても求められる機能である。
上記2つの要求のうち、調整した位置の確実な位置保持については、前記特許文献1、2の金具で要求を満たすことができる。
しかしながら、特許文献1、2などに記載された従来の取付金具などは、架台の取付け位置の調整や2部材の連結位置の調整については、容易とは言い難い面がある。
特許文献1の取付金具は、ベース金具の起立板部に対して高さ調整板が係合していない状態でその高さ調整板の高さ調整を行うが、係合用の凹凸を係合解除位置に保持する機能が無いため、起立板部との係合を解いておくべき高さ調整板の凹凸が起立板部の凹凸に引っかかる事態が生じて高さ調整の作業に支障を来たす事態が起こる。
また、このとき、高さ調整板の姿勢を一定に保つために高さ調整板を締結ボルトに対して非円形嵌合させて相対回転を阻止し、なおかつ、締結ボルトの頭部とワッシャに高さ調整板を吊下げているため、高さ調整板の形状が複雑になってその高さ調整板の製造コストが高くなる。
これに加え、ベース金具とそのベース金具の高さ調整板に設けた凹凸は押出し成形によらざるを得ないと考えられ、そのためにベース金具の製造コストが高まり、金具を安価に提供することも難しくなる。
特許文献2の支持金具も、座金を取付板との係合が解かれた位置に確実に保持する機能がなく、座金と取付板の凹凸歯が係合を解いておくべきときに互いに噛み合う事態が生じて高さ調整の作業に支障を来たす事態が起こり得る。
また、この特許文献2の支持金具は、切削加工が必要な横溝を設けて作り出す凹凸歯を座金と取付板の端面の全域に設けているので、その凹凸歯の加工時間が長くなり、生産性の向上が図り難い。
この発明は、上記の従来技術に鑑みてなされたものであって、複数部材の相互連結に利用される位置調整金具について、調整位置の確実な保持と、位置調整作業の円滑化の要求を併せて満たせるようにすることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、部材相互の連結に用いる接続位置調整金具を、
長孔を有する板継手と、その板継手の前記長孔と相手連結部材に設けられたボルト孔とに通されて前記板継手を前記相手連結部材に固定する締結用のボルト及びナットと、前記ボルトの頭部と前記板継手の一側面との間に介在する前記長孔の長手方向に固定位置を変更可能な座金とで構成した。
長孔を有する板継手と、その板継手の前記長孔と相手連結部材に設けられたボルト孔とに通されて前記板継手を前記相手連結部材に固定する締結用のボルト及びナットと、前記ボルトの頭部と前記板継手の一側面との間に介在する前記長孔の長手方向に固定位置を変更可能な座金とで構成した。
そしてさらに、前記板継手は、前記長孔の直線の孔縁部に噛み合い用の歯溝を定ピッチで備え、前記座金は、耳部連設部とその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部とを有する本体部と、前記板継手の側面に当接させる左右の耳部と、前記突出部の左右の縁に形成される噛み合い用の歯を具備し、
前記左右の耳部は、各々が前記座金の耳部連設部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト・ナットによる締付けで前記座金の耳部が変形して前記突出部が板継手の前記長孔に入り込み、接続位置の調整箇所において前記歯が前記歯溝と噛み合うものにした。
前記左右の耳部は、各々が前記座金の耳部連設部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト・ナットによる締付けで前記座金の耳部が変形して前記突出部が板継手の前記長孔に入り込み、接続位置の調整箇所において前記歯が前記歯溝と噛み合うものにした。
この接続位置調整金具は、前記歯溝を、2つの三角形の溝面が相反する向きに傾いて交わり、なおかつ、その2つの溝面の交点である溝底が前記板継手の座金が当接する側面から離れるにつれて溝深さが浅くなる方向に傾いた溝にし、さらに、前記歯をその歯溝に対応させた形状にすると好ましい。
また、座金に設ける前記歯を前記歯溝の設置ピッチと同一ピッチで複数設けて歯と歯溝の噛み合いが複数個所でなされるようにしておくのも好ましい。
この発明は、この接続位置調整金具の構造を応用した架台取付金具も併せて提供する。
その架台取付金具は、各々が縦長の長孔を有する対向一対の板継手とその対の板継手の上端に連なる天板とで構成される門型の高さ調整金具と、前記対の板継手にそれぞれ形成された前記長孔及び高さ調整金具の固定相手の支柱に設けられたボルト孔に通されて前記高さ調整金具を前記支柱に固定するボルト及びナットと、前記ボルトの頭部と前記高さ調整金具の片方の板継手との間、及び、前記ナットと前記高さ調整金具の他方の板継手との間にそれぞれ介在する座金を具備し、
前記対の板継手は、前記長孔の板継手外面側の直線の孔縁部に噛み合い用の歯溝を定ピッチで備え、前記座金は、耳部連設部とその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部とを有する本体部と、各々を前記板継手の側面に当接させる左右の耳部と、前記突出部の左右の縁に形成される噛み合い用の歯を具備し、
前記左右の耳部は、前記座金の左右の耳部連設部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト・ナットによる締付けで座金の前記耳部が変形して前記突出部が前記板継手の前記長孔に入り込み、支柱に対する高さ調整金具の高さ調整箇所において前記歯が前記歯溝と噛み合うものになっている。
その架台取付金具は、各々が縦長の長孔を有する対向一対の板継手とその対の板継手の上端に連なる天板とで構成される門型の高さ調整金具と、前記対の板継手にそれぞれ形成された前記長孔及び高さ調整金具の固定相手の支柱に設けられたボルト孔に通されて前記高さ調整金具を前記支柱に固定するボルト及びナットと、前記ボルトの頭部と前記高さ調整金具の片方の板継手との間、及び、前記ナットと前記高さ調整金具の他方の板継手との間にそれぞれ介在する座金を具備し、
前記対の板継手は、前記長孔の板継手外面側の直線の孔縁部に噛み合い用の歯溝を定ピッチで備え、前記座金は、耳部連設部とその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部とを有する本体部と、各々を前記板継手の側面に当接させる左右の耳部と、前記突出部の左右の縁に形成される噛み合い用の歯を具備し、
前記左右の耳部は、前記座金の左右の耳部連設部に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト・ナットによる締付けで座金の前記耳部が変形して前記突出部が前記板継手の前記長孔に入り込み、支柱に対する高さ調整金具の高さ調整箇所において前記歯が前記歯溝と噛み合うものになっている。
この発明の接続位置調整金具は、ボルト・ナットを締付けて前記座金の耳部を変形させるまでは、前記耳部によって座金の突出部が前記長孔に入り込むことが防止される。
このため、相手連結部材に対する板継手の接続位置の調整を支障なく円滑に行え、作業性と作業効率が向上する。
また、ボルト・ナットを締付けると、前記座金の耳部が伸直する方向に変形して座金の突出部が板継手の長孔に入り込み、座金に設けられた歯が板継手の長孔の直線の孔縁部に形成された歯溝に押し込まれて歯と歯溝が噛み合い、これにより、相手連結部材と板継手の位置ずれが防止され、調整された接続位置の保持が安定してなされる。
この発明の架台取付金具も、上記接続位置調整金具と同じ構造の調整機構を備えているので、支柱に対する架台の取付け高さの調整を支障なく円滑に行え、高さ調整の作業性と作業効率が向上し、調整した高さ位置の保持安定性も確保される。
なお、前記歯溝は、深さの一定したV字状の溝であってもよいが、先に好ましいとした溝は、鍛造プレス機などで簡単に付与することができ、プレス金型の歯溝成形部の強度確保も容易である。
以下、添付図面の図1〜図9に基づいて、この発明の接続位置調整金具と架台取付金具の実施の形態を説明する。
図1に示すように、例示の接続位置調整金具1は、連結部材20にボルト止めするなどして固定する板継手2と、この板継手2を相手連結部材21に接続位置の調整を行って固定する締結具5と、座金6とからなる。締結具5は、ボルト5aとナット5bを組み合わせたものが用いられている。
板継手2(図2、図3を同時参照)は、連結対象の部材(図のそれは、連結部材20と相手連結部材21)の接続位置を調整可能となす長孔3を有する。その長孔3は、直線の孔縁部3aの長さが想定される接続位置の調整長さよりも長い。
その長孔3の左右の直線の孔縁部3aには、噛み合い用の歯溝4が孔の長手方向に定ピッチでその直線部の全域に設けられている。
前記歯溝4は、深さの一定したV字状の溝であってもよいが、それよりは、図示の溝が好ましい。
図示の歯溝4は、図4の拡大図から判るように、2つの三角形の溝面4aが交わってできる溝であって、溝底(2つの溝面の交点)4bが板継手2の座金が当接する側の側面から離れるにつれて溝深さが浅くなる方向に傾いている。
試作した接続位置調整金具1は、板継手2の板厚が6mmである。これに対し、歯溝4の板厚方向寸法はほぼ3mmであり、このため、歯溝の溝底4bの終端は、長孔3の孔面の板厚方向途中にある。なお、溝底4bは板継手2の他面側に到達していても構わない。
このような形状の歯溝4は、鍛造プレス機などで簡単に効率良く付与することができ、プレス金型の歯溝成形部の強度も、脆弱な部分ができなくて確保し易い。
前記ボルト5aは、板継手2の長孔3と相手連結部材21に設けられたボルト孔21aとに通されて先端にナット5bがねじ合わされる。
座金6は、ボルト5aの頭部と板継手2の一側面との間に介在される。図5、図6に詳細を示したこの座金6は、耳部連設部7aとその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部7bとを有する本体部7と、板継手2の側面に当接させる左右の耳部8と、突出部7bの左右の縁に形成される噛み合い用の歯9と、ボルトを通す孔10を備えている。
例示の座金6は冷間鍛造によって製造されたものであって、その冷間鍛造時に素材の両側の圧縮度合いを大きくし、これによって本体部7よりも厚みの薄い耳部8を本体部7の左右に作り出している。
前記歯9は、歯溝4の設置ピッチと同一ピッチで複数設けられており、突出部7bの左右の縁に形成された歯9の全てが歯溝4に噛み合わされる。
前記左右の耳部8は、各々が座金6の耳部連設部7aに連なって相反する向きに張り出している。また、自身の基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部7bの突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にある。
そのため、耳部8を板継手2の一側面に圧力を加えずに接触させたときには、前記突出部7bの前記長孔3に対する入り込みが耳部8によって阻止され、歯9と歯溝4の噛み合いが防止される。
これにより、座金6を長孔3の長手方向にスライドさせて板継手2に対する座金6の固定位置を自由に支障なく変化させることができる。
なお、この位置調整は、座金6を首部に嵌めたボルト5aを長孔3とボルト孔に通し、次いで、そのボルト5aの先端にナット5bを螺合させ、そのナット5bを軽く締付けて座金6を板継手2にスライドが許容される状態に接触させ、この状況下で行うと作業がし易い。
次に、連結部材20と相手連結部材21の接続位置が定まったら、ボルト5a又はナット5bを最後まで締付ける。これにより、座金6の耳部8が伸直するように変形して突出部7bが長孔3に入り込み、歯9の歯溝4に対する噛み合いが起こる。
その噛み合いによる係留作用によって座金6のスライドが阻止され、その座金6に対して長孔3の固定された相手連結部材21と連結部材20の接続位置が安定して固定される。
なお、耳部8は、ボルト・ナットによる締付け終点で若干弾性復元力を残すものにすると、座金6がスプリングワッシャの役割も果たしてボルト・ナットの緩み止めもなされる。
図7〜図9は、この発明の架台取付金具の一例を示している。この架台取付金具30は、傾斜して設置される架台41を高さ調整を行って支柱42に固定するための金具であって、各々が縦長の長孔3を有する対向一対の板継手32,32と、その対の板継手の上端に連なる架台支持用の天板33とで構成される門型の高さ調整金具31を有している。
また、高さ調整金具31を支柱42に固定する締結具5(ボルト5aとナット5b)と、前記対の板継手32,32に設けられた長孔3,3及びボルト5aの頭部と高さ調整金具31の片方の板継手32との間、及び、ナット5bと高さ調整金具31の他方の板継手32との間にそれぞれ介在する座金6を備えている。
前記対の板継手32,32は、長孔3の板継手外面側の直線の孔縁部3aに、既述の接続位置調整金具の板継手2の歯溝4と同様に構成された噛み合い用の歯溝4を定ピッチで備えている。
座金6は、既述の接続位置調整金具の座金と同一構造であるので、座金6の詳細説明は省く。
この架台取付金具30による架台41の高さ調整は、支柱42の上部に高さ調整金具31を跨がせて仮嵌めし、座金6を首部に嵌めたボルト5aを板継手32,32に設けられた長孔3と支柱42に設けられたボルト孔42aに通す。そして、そのボルト5aの板継手32を突き抜けた先端側にもう1つの座金6を嵌めてナット5bを螺合させる。
その後、ナット5bを軽く締付け、2個の座金6を板継手32、32にスライドが許容される状態に接触させる。その後、この状態で高さ調整金具31を架台41の適正支持がなされる位置まで上下にスライドさせ、ボルト・ナット5a、5bを締付けてその高さ調整金具31を高さ調整がなされた位置で支柱42に固定する。
この架台取付金具30によれば、高さ調整金具31の高さを調整するときには、歯溝4に対する歯9の噛み合いが確実に回避される。そのために、支柱42に対する架台41の取付け高さの調整を支障なく円滑に行うことができる。
また、ボルト・ナット5a、5bの締付け後は、板継手32に設けられた歯溝4に座金6の歯9が噛み合い、その噛み合いが、支柱42を跨いだ2箇所でなされるため、高さ調整位置の保持が強力になされ、ずり落ちによる調整位置の変動が確実に防止される。
図1の接続位置調整金具1について、調整位置の保持効果に関する性能評価を行った。
その評価試験は、下記の仕様の板継手と座金を試作し、その試作品をボルト孔を有するプレートにボルト・ナットで連結し、板継手と前記プレートに引張り力を加えて連結部に滑りが生じたときの荷重を調べる方法で行った。
その評価試験は、下記の仕様の板継手と座金を試作し、その試作品をボルト孔を有するプレートにボルト・ナットで連結し、板継手と前記プレートに引張り力を加えて連結部に滑りが生じたときの荷重を調べる方法で行った。
寸法諸元
・板継手・・板厚6mmの鋼板
・長孔・・・幅18mm、長さ:68.91mm
・歯溝・・・歯面の板継手側面での長さ:2mm、板厚方向設置領域長さ:3mm、深さ:1.415mm、長孔長手方向設置ピッチ:2.83mm
・座金・・・鋼材製、高さ:22.63mm、左右の耳部の外端間の幅:35mm、本体部の突出部の幅:17.4mm、本体部厚み:3mm、本体部中心のボルト孔の直径:12.5mm、耳部厚み:1mm、本体部の突出部に設けた歯の数:片側で8個、左右合計16個
・板継手・・板厚6mmの鋼板
・長孔・・・幅18mm、長さ:68.91mm
・歯溝・・・歯面の板継手側面での長さ:2mm、板厚方向設置領域長さ:3mm、深さ:1.415mm、長孔長手方向設置ピッチ:2.83mm
・座金・・・鋼材製、高さ:22.63mm、左右の耳部の外端間の幅:35mm、本体部の突出部の幅:17.4mm、本体部厚み:3mm、本体部中心のボルト孔の直径:12.5mm、耳部厚み:1mm、本体部の突出部に設けた歯の数:片側で8個、左右合計16個
上記の試験の結果、歯と歯溝の無い比較品での引張り荷重の平均値(比較品は個について試験を実施)は5.23kNであったのに対し、発明品の引張り荷重の平均値(4個について試験を実施)は、約20kNであった。
このように、鍛造に適した形状の歯と歯溝であっても、調整位置の保持を強力に行うことができる。
1 接続位置調整金具
2 板継手
3 長孔
3a 直線の孔縁部
4 歯溝
4a 溝面
4b 溝底
5 締結具
5a ボルト
5b ナット
6 座金
7 本体部
7a 耳部連設部
7b 突出部
8 耳部
9 歯
10 孔
20 連結部材
21 相手連結部材
21a ボルト孔
30 架台取付金具
31 高さ調整金具
32 板継手
33 天板
41 架台
42 支柱
42a ボルト孔
2 板継手
3 長孔
3a 直線の孔縁部
4 歯溝
4a 溝面
4b 溝底
5 締結具
5a ボルト
5b ナット
6 座金
7 本体部
7a 耳部連設部
7b 突出部
8 耳部
9 歯
10 孔
20 連結部材
21 相手連結部材
21a ボルト孔
30 架台取付金具
31 高さ調整金具
32 板継手
33 天板
41 架台
42 支柱
42a ボルト孔
Claims (4)
- 部材相互の連結に用いる接続位置調整金具であって、長孔(3)を有する板継手(2)と、その板継手の前記長孔(3)と相手連結部材(21)に設けられたボルト孔(21a)とに通されて前記板継手(2)を前記相手連結部材(21)に固定するボルト(5a)及びナット(5b)と、前記ボルト(5a)の頭部と前記板継手(2)の一側面との間に介在する前記長孔(3)の長手方向に固定位置を変更可能な座金(6)を具備し、
前記板継手(2)は、前記長孔(3)の直線の孔縁部(3a)に噛み合い用の歯溝(4)を定ピッチで備え、
前記座金(6)は、耳部連設部(7a)とその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部(7b)とを有する本体部(7)と、前記板継手(2)の側面に当接させる左右の耳部(8)と、前記突出部(7b)の左右の縁に形成される噛み合い用の歯(9)を具備し、
前記左右の耳部(8)は、各々が前記座金の耳部連設部(7a)に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部(7b)の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト(5a)及びナット(5b)による締付けで前記座金(6)の耳部(8)が変形して前記突出部(7b)が前記長孔(3)に入り込み、接続位置の調整箇所において前記歯(9)が前記歯溝(4)と噛み合うように構成された接続位置調整金具。 - 前記歯溝(4)が、2つの三角形の溝面(4a,4a)が相反する向きに傾いて交わり、なおかつ、その2つの溝面の交点である溝底(4b)が前記板継手(2)の座金当接側の側面から離れるにつれて溝深さが浅くなる方向に傾いた溝となっており、前記歯(9)は前記歯溝(4)に対応した形状を有する請求項1に記載の接続位置調整金具。
- 前記座金(6)に設ける歯(9)が、前記突出部(7b)の左右の縁に前記歯溝(4)の設置ピッチと同一ピッチで複数存在する請求項1又は2に記載の接続位置調整金具。
- 架台(41)を支柱(42)の上部に高さ調整可能に取り付ける架台取付金具であって、各々が縦長の長孔(3)を有する対向一対の板継手(32,32)とその対の板継手の上端に連なる天板(33)とで構成される門型の高さ調整金具(31)と、前記長孔(3)及び前記支柱に設けられたボルト孔(42a)に通されて前記高さ調整金具(31)を前記支柱(42)に固定するボルト(5a)及びナット(5b)と、前記ボルト(5a)の頭部と前記高さ調整金具の片方の板継手(32)との間、及び、前記ナット(5b)と前記高さ調整金具の他方の板継手(32)との間にそれぞれ介在する座金(6)を具備し、
前記対の板継手(32,32)は、噛み合い用の歯溝(4)を前記長孔(3)の板継手外面側の直線の孔縁部(3a)に定ピッチで備え、
前記座金(6)は、耳部連設部(7a)とその耳部連設部から当該座金の厚み方向に飛び出した突出部(7b)とを有する本体部(7)と、各々を前記板継手(32)の側面に当接させる左右の耳部(8)と、前記突出部(7b)の左右の縁に形成される噛み合い用の歯(9)を具備し、
前記左右の耳部(8)は、前記座金の左右の耳部連設部(7a)に連なって相反する向きに張り出し、なおかつ、基端近くが屈曲して張り出し側の端部が、前記突出部(7b)の突出側の端面と面が揃う位置又はその近傍にあり、
前記ボルト(5a)及びナット(5b)による締付けで前記座金(6)の前記耳部(8)が変形して前記突出部(7b)が前記長孔(3)に入り込み、前記支柱(42)に対する高さ調整金具(31)の高さ調整箇所において前記歯(9)が前記歯溝(4)と噛み合うように構成された架台取付金具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017023157A JP2018128122A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017023157A JP2018128122A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018128122A true JP2018128122A (ja) | 2018-08-16 |
Family
ID=63172388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017023157A Pending JP2018128122A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | 接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018128122A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112228702A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-01-15 | 浙江优力仕机电科技股份有限公司 | 电机的安装结构 |
JP7421403B2 (ja) | 2020-04-09 | 2024-01-24 | 東光東芝メーターシステムズ株式会社 | 端子装置及び電力量計 |
-
2017
- 2017-02-10 JP JP2017023157A patent/JP2018128122A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7421403B2 (ja) | 2020-04-09 | 2024-01-24 | 東光東芝メーターシステムズ株式会社 | 端子装置及び電力量計 |
CN112228702A (zh) * | 2020-09-29 | 2021-01-15 | 浙江优力仕机电科技股份有限公司 | 电机的安装结构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5647666B2 (ja) | 太陽電池モジュール取付構造 | |
KR101231150B1 (ko) | 태양광 모듈 고정용 클램프 | |
AU2015336012A1 (en) | Clamps for securing solar energy panels | |
KR102054871B1 (ko) | 경사 지붕 거치형 태양광 패널의 거치대 모듈 | |
JP2011032646A (ja) | 太陽電池パネル取付装置及び取付方法、並びに取付金具 | |
JP2018128122A (ja) | 接続位置調整金具とそれを用いた架台取付金具 | |
JP2014047570A (ja) | ソーラーパネル用固定具 | |
JP6181472B2 (ja) | 太陽電池モジュールの連結部材及び連結構造 | |
JP2017078309A (ja) | ハゼ掴み金具 | |
JP5313408B1 (ja) | 太陽電池モジュールの取付装置 | |
KR101156747B1 (ko) | 태양전지모듈 고정 클램프 | |
CN215978139U (zh) | 一种光伏组件支座及光伏屋面 | |
JP6146857B2 (ja) | 太陽電池パネル設置架台 | |
JP2014098275A (ja) | 屋根上搭載機器の取付け金具 | |
JP5130407B1 (ja) | 屋根上搭載機器の取付け金具 | |
JP6050022B2 (ja) | 建築用取付具 | |
US20090226247A1 (en) | Nut retainer cage | |
JP2016037790A (ja) | 太陽電池パネル用固定具 | |
JP7384557B2 (ja) | 太陽光発電パネル用架台、太陽光発電装置、及び太陽光発電装置の設置方法 | |
JP2018186440A (ja) | アンテナ設置用の支持金具 | |
JP2016171643A (ja) | 太陽電池モジュールの接続用部材及び太陽電池システム | |
CN212928983U (zh) | 用于支吊架连接的连接套 | |
KR102634167B1 (ko) | 태양광모듈 고정장치 | |
JP2017025574A (ja) | 太陽光発電装置の固定部材および太陽光発電装置 | |
CN212928982U (zh) | 用于支吊架连接的连接片 |