JP2018127417A - フェブキソスタット含有口腔内崩壊錠 - Google Patents

フェブキソスタット含有口腔内崩壊錠 Download PDF

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和幸 中尾
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Abstract

【課題】フェブキソスタットを含有する口腔内崩壊錠、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物からなる部分とが混在している口腔内崩壊錠。この錠剤は、例えば、フェブキソスタットを含む医薬組成物を造粒する工程と、得られた造粒物と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との混合物を打錠する工程とを含む方法により製造できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、フェブキソスタットを含有し、口腔内崩壊性に優れる口腔内崩壊錠に関する。
高尿酸血症治療剤であるフェブキソスタットを含有する医薬製剤としては、フェブリク錠(帝人ファーマ株式会社)が知られている。フェブリク錠は、フェブキソスタット、乳糖、部分アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴールを含む錠剤である(非特許文献1)。
近年、嚥下困難な患者や高齢者が増えていることから、口腔内で速やかに崩壊し、実質的に水なしでも服用できる口腔内崩壊錠に対する需要が高まっているが、フェブリク錠は、口腔内崩壊錠でないため、フェブキソスタットを含有する口腔内崩壊錠が求められている。
フェブリク錠 医薬品インタビューフォーム
本発明は、フェブキソスタットを含有する口腔内崩壊錠、及びその効率的な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ね、フェブキソスタットは撥水性が高いこと、そのために、フェブキソスタットを含む口腔内崩壊錠は、口腔内で唾液に触れても崩壊し難く、崩壊が遅延するという問題があることを見出した。さらに、フェブキソスタットを含む顆粒と、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との混合物を打錠することにより口腔内崩壊錠を製造する方法において、添加物組成物として、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含むものを用いることにより、崩壊性に優れる錠剤が得られることを見出した。
また、フェブキソスタットを含む錠剤は打錠時にスティッキングなどの打錠障害を起こし易いが、フェブキソスタットを含む顆粒と、フェブキソスタットを含まない添加物組成物とを打錠する方法において、添加物組成物として、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含むものを用いることにより、打錠障害が発生し難いことを見出した。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、下記のフェブキソスタット含有口腔内崩壊錠、及びその製造方法を提供する。
項1. フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物からなる部分とが混在している口腔内崩壊錠。
項2. 添加物組成物中の糖アルコールが、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、及びラクチトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である項1に記載の口腔内崩壊錠。
項3. フェブキソスタットを含む医薬組成物が、フェブキソスタット、糖及び糖アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の賦形剤、崩壊剤、並びに結合剤を含む項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
項4. フェブキソスタットを含む医薬組成物を造粒する工程と、得られた造粒物と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との混合物を打錠する工程とを含む口腔内崩壊錠の製造方法。
項5. 添加物組成物中の糖アルコールが、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、及びラクチトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である項4に記載の製造方法。
項6. フェブキソスタットを含む医薬組成物が、フェブキソスタット、糖及び糖アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の賦形剤、崩壊剤、並びに結合剤を含む項4又は5に記載の製造方法。
項7. フェブキソスタットを含む医薬組成物の使用量が、フェブキソスタットを含む医薬組成物とフェブキソスタットを含まない添加物組成物の合計量に対して、15〜50重量%である項4〜6の何れかに記載の製造方法。
フェブキソスタットを含む錠剤は、フェブキソスタットの撥水性のために口腔内での崩壊が遅い。従って、フェブキソスタットを含む口腔内崩壊錠の設計は困難である。この点、本発明のフェブキソスタット含有口腔内崩壊錠は、フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、フェブキソスタットを含まない特定の添加物組成物からなる部分とが混在していることにより、口腔内で速やかに崩壊する。口腔内崩壊錠の設計が難しいフェブキソスタットを含む口腔内崩壊錠を簡単な処方で実現できる点で、本発明の意義は大きい。
また、フェブキソスタットを含む組成物を打錠すると、一般に、スティッキングなどの打錠障害を起こし易いが、本発明の錠剤は、製造時に打錠障害が発生し難く、製造の歩留まりが良い。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)製造方法
本発明のフェブキソスタット含有口腔内崩壊錠の製造方法は、フェブキソスタットを含む医薬組成物を造粒する工程と、得られた造粒物と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との混合物を打錠する工程とを含む方法である。
フェブキソスタット
フェブキソスタットは、化学名が、2−[3−シアノ−4−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチルチアゾール−5−カルボキシリックアシッドである化合物である。R体、S体の何れも使用できるが、通常は、ラセミ体を使用すればよい。また、水和物、半水和物、無水物などの何れも使用できる。
フェブキソスタットは、例えば、粉体のものを使用することができる。
フェブキソスタットは、例えば1錠中に約1〜100mg含まれるように使用すればよく、例えば、1錠中に10mg、20mg、又は40mg含まれるように使用すればよい。
フェブキソスタットを含む医薬組成物
フェブキソスタットを含む医薬組成物は、フェブキソスタットの他に、添加物として賦形剤を含んでいればよい。また、さらに、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、光沢化剤、着色剤、矯味剤、甘味剤、香料、防腐剤などの、錠剤に一般的に使用される任意の添加物を含むことができる。
添加物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
フェブキソスタットを含む医薬組成物は、特に、賦形剤の糖及び/又は糖アルコール、崩壊剤、並びに結合剤を含むことが好ましく、これにより口腔内崩壊性が一層向上する。
(賦形剤)
賦形剤としては、例えば、乳糖水和物、白糖、マルトース、果糖、ブドウ糖(デキストロース)、トレハロースのような糖類;マンニトール(特に、D−マンニトール)、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトールのような糖アルコール;デンプン、アルファ化デンプン、部分アルファ化デンプンのようなデンプン類;結晶セルロースのようなセルロース類;デキストリンなどが挙げられる。中でも、糖アルコール、糖類が好ましく、D−マンニトール、乳糖水和物がより好ましい。
(崩壊剤)
崩壊剤としては、例えば、クロスポビドン;カルボキシメチルセルロース(カルメロース)、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムのようなセルロース類;デンプン、アルファ化デンプン、部分アルファ化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム(デンプングリコール酸ナトリウム)のようなデンプン類;デキストリン;ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。中でも、セルロース類が好ましく、クロスカルメロースナトリウムがより好ましい。
(結合剤)
結合剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、クロスカルメロースナトリウムのようなセルロース類;ポビドン;デンプン;ゼラチン;トラガントゴム;ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中でも、セルロース類が好ましく、ヒプロメロースがより好ましい。
(滑沢剤)
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸塩(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛など)、ステアリン酸塩エステル(フマル酸ステアリルナトリウム、モノステアリン酸グリセリン、パルミトステアリン酸グリセリンなど)、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、酒石酸ナトリウムカリウムなどが挙げられる。
(流動化剤)
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
フェブキソスタットを含まない添加物組成物
フェブキソスタットを含まない添加物組成物は、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤と、糖アルコールと、結晶セルロースとを含む。
フェブキソスタットを含まないことは、不可避の量が混入している場合を包含する。
上記崩壊剤の中では、クロスポビドンが好ましい。
クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤は、フェブキソスタットを含む医薬組成物中にも含まれる場合があるが、何れの場合も、得られる錠剤の全量に対して、合計含有量が、約1〜20重量%が好ましく、約2〜10重量%がより好ましく、約3〜7重量%がさらにより好ましい。この範囲であれば、錠剤の崩壊遅延と製造時の打錠障害が十分に抑制されると共に、錠剤硬度が実用上十分になる。
糖アルコールとしては、マンニトール(特に、D−マンニトール)、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトールなどが挙げられる。中でも、マンニトール、マルチトール、キシリトールが好ましく、マンニトール(D−マンニトール)がより好ましい。D−マンニトールには、α型、β型、δ型の3種類の結晶形が知られているが、これらの中で最も安定なβ型が好ましい。
糖アルコールは、粉末状の物を使用してもよく、顆粒状のものを使用してもよい。また、他添加物との混合物からなる顆粒状のものを使用することもできる。特に、糖アルコールと、上記崩壊剤、及び/又は結晶セルロースとを含む混合顆粒が好ましく、糖アルコールと、上記崩壊剤、及び結晶セルロースとを含む混合顆粒がより好ましい。また、フェブキソスタットを含まない添加物組成物の全成分を含む顆粒とすることもできる。複数の添加物を含む顆粒を用いることにより、打錠に供する混合物に各成分が均一に含まれるようになるため、錠剤間の成分の偏りが少なくなる。
糖アルコールは、フェブキソスタットを含む医薬組成物中にも含まれる場合があるが、何れの場合も、得られる錠剤の全量に対して、合計含有量が、約10〜95重量%となるように使用すればよい。この範囲であれば、錠剤の崩壊遅延と製造時の打錠障害が十分に抑制されると共に、適度な強度を有し、口中での甘味感も良好となる。
結晶セルロースは、フェブキソスタットを含む医薬組成物中にも含まれる場合があるが、何れの場合も、得られる錠剤の全量に対して、合計含有量が、約3〜20重量%となるように使用すればよい。この範囲であれば、錠剤の崩壊遅延と製造時の打錠障害が十分に抑制されると共に、口内での服用感が良好となる。
(その他の添加物)
フェブキソスタットを含まない添加物組成物は、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、及び結晶セルロース以外にも任意の添加物を含むことができる。このような添加物としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、光沢化剤、着色剤、矯味剤、甘味剤、香料、防腐剤などが挙げられる。これらの添加物は、例えば、上記例示したものを使用できる。
任意の添加物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
製造工程
フェブキソスタットを含む医薬組成物の造粒方法は限定されない。造粒法としては、流動層造粒法、撹拌造粒法、転動造粒法、押出造粒法、破砕造粒法、練合造粒法のような湿式造粒;圧片造粒法、ブリケット造粒法、溶融造粒法のような乾式造粒などが挙げられる。中でも、フェブキソスタットの結晶転移を抑制する上では、乾式造粒法が好ましく、圧片造粒法がより好ましい。
フェブキソスタットを含む医薬組成物と、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との使用比率について言えば、フェブキソスタットを含む医薬組成物の使用量は、打錠に供する組成物の全量に対して、約15〜50重量%が好ましく、約20〜40重量%がより好ましく、約25〜35重量%がさらにより好ましい。
圧縮圧は、300kgf以上、500kgf以上、又は800kgf以上とすることができ、また、1200kgf以下、1000kgf以下、又は700kgf以下とすることができる。この範囲であれば、実用上十分な成形性、錠剤強度が得られると共に、良好な崩壊性が得られる。
(2)口腔内崩壊錠
本発明のフェブキソスタット含有口腔内崩壊錠は、フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物からなる部分とが混在している錠剤である。
本発明の口腔内崩壊錠において、フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、フェブキソスタットを含まない添加物組成物からなる部分とは、均一に混在したものとすることができる。例えば、フェブキソスタットを含む医薬組成物の含有量がフェブキソスタットを含まない添加物組成物の含有量より少ない場合は、錠剤中に、フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる粒状の部分が均一に存在したものとすることができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、例えば、上記説明した本発明の製造方法により製造することができる。
本発明において、口腔内崩壊錠は、口腔内崩壊試験器(富山産業株式会社、ODT−101)を用いて測定した崩壊時間が30秒以内の錠剤をいう。具体的には、測定装置の試料台に、15g/φ20mmの荷重治具(錘)で錠剤を固定して、試験液である37℃の精製水を錠剤に供給しながら、40rpmで荷重治具を回転させ、錠剤が崩壊するまでの時間を測定する。この崩壊時間は、好ましくは25秒以内であり、より好ましくは20秒以内である。
また、口腔内崩壊錠は、ヒトの口腔内での崩壊時間が概ね30秒以内である。
口腔内崩壊錠は、崩壊し易い分、硬度が低くなり、製造、流通、保存、使用時に、破損し易い。口腔内崩壊錠の錠剤強度は、硬度(N)/錠剤断面積(mm)で求められ、望ましくは、1以上、1.5以上、2以上、又は2.5以上とすることができ、また、4.5以下、4以下、又は3.5以下とすることができる。この範囲であれば、実用上十分な成形性を有し、製造・流通・使用に適した錠剤が得られると共に、良好な崩壊性が得られる。
本発明において、錠剤の硬度は、錠剤硬度計(富山産業社製、TH−303MP)で測定した値である。
本発明の口腔内崩壊錠は、市販のフェブキソスタットと同様に、高尿酸血症治療剤として使用できる。その用量・用法も、市販品と同様にすることができ、例えば、成人であれば、1日当たりのフェブキソスタット投与量が40mgとなるように1日1回経口投与することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(1)口腔内崩壊錠の製造
実施例1(湿式造粒法(流動層造粒法))
フェブキソスタット60.00g、乳糖水和物67.50g、及びクロスカルメロースナトリウム15.00gを流動層造粒機(FLO−LABO フロイント工業社製)に投入し、吸気温度70℃、吸気風量0.2m/分の条件下で10分間余熱・混合し、予め精製水90.00mLにヒドロキシプロピルセルロース4.50gを溶解した液を噴霧し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、吸気温度70℃、吸気風量0.3m/分の条件下で排気温度が40℃になるまで乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒147.00g、D−マンニトール100.50g、結晶セルロース45.00g、クロスポビドン4.50g、及びグランフィラーD211(五徳薬品株式会社)150.00gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム3.00gを加えて混合して混合粉体を得た。
グランフィラーD211は、D−マンニトール、カルメロース、クロスポビドン、及び結晶セルロースを含む顆粒である。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
実施例2(湿式造粒法(撹拌造粒法))
フェブキソスタット80.00g、D−マンニトール100.00g、クロスカルメロースナトリウム10.00g、及びヒドロキシプロピルセルロース6.00gを高速撹拌造粒機(ハイスピードミキサーLFS2 アーステクニカ社製)に投入し、アジテーター200rpm、チョッパー400rpmで10分間混合した。次いで、アジテーター400rpm、チョッパー1200rpmに設定し、精製水80mLを滴下しながら5分間造粒し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、吸気温度70℃、吸気風量0.3m/分の条件下で排気温度が40℃になるまで乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒196.00g、D−マンニトール134.00g、結晶セルロース60.00g、クロスポビドン6.00g、及びグランフィラーD211 200.00gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム4.00gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
実施例3(乾式造粒法)
フェブキソスタット100.00g、D−マンニトール112.50g、クロスカルメロースナトリウム21.25g、ヒドロキシプロピルセルロース11.25g、軽質無水ケイ酸2.50g、及びステアリン酸マグネシウム2.50gをポリエチレン袋に秤取して混合して粉末混合粉体を得た。次いで、得られた粉末混合物を乾式造粒機(TF−LABO フロイント工業社製)に投入し、ローラー圧5.0MPa、ローラー回転数3.0rpm、スクリュ回転数8.0rpmの条件下で圧縮しフレークを得た。
次いで、得られたフレークを篩にかけ整粒を行い、造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒250.00g、結晶セルロース72.50g、クロスポビドン14.50g、及びグランフィラーD211 383.00gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム5.00gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量290.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例1(湿式造粒法(撹拌造粒法))
フェブキソスタット4.00g、D−マンニトール18.71g、及びデキストリン0.30gをステンレス容器に投入し、ポリエチレン製撹拌棒で5分間混合した。次いで、精製水4mLを滴下しながらポリエチレン製撹拌棒で5分間造粒し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、60℃に設定した棚式乾燥機(DKN811 ヤマト科学社製)に入れ、16時間乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒23.01g、結晶セルロース6.00g、及びクロスカルメロースナトリウム0.75gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム0.24gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例2(湿式造粒法(撹拌造粒法))
フェブキソスタット4.00g、D−マンニトール19.44g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース4.00g、及びデキストリン0.32gをステンレス容器に投入し、ポリエチレン製撹拌棒で5分間混合した。次いで、精製水7mLを滴下しながらポリエチレン製撹拌棒で5分間造粒し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、60℃に設定した棚式乾燥機(DKN811 ヤマト科学社製)に入れ、16時間乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒27.76g、及び結晶セルロース2.00gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム2.40gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例3(湿式造粒法(撹拌造粒法))
フェブキソスタット4.00g、D−マンニトール16.83g、結晶セルロース7.63g、及びヒドロキシプロピルセルロース0.30gをステンレス容器に投入し、ポリエチレン製撹拌棒で5分間混合した。次いで、精製水4mLを滴下しながらポリエチレン製撹拌棒で5分間造粒し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、60℃に設定した棚式乾燥機(DKN811 ヤマト科学社製)に入れ、16時間乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒28.76g、及びクロスカルメロースナトリウム1.00gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム0.24gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例4(直接打錠法)
フェブキソスタット4.00g、D−マンニトール22.01g、結晶セルロース3.00g、及びクロスカルメロースナトリウム0.75gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム0.24gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量300.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例5(湿式造粒法(撹拌造粒法))
フェブキソスタット40.00g、D−マンニトール182.40g、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース35.00gを高速撹拌造粒機(ハイスピードミキサーLFS2 アーステクニカ社製)に投入し、5分間混合した。次いで、次いで、予め精製水70.00mLにヒドロキシプロピルセルロース2.80gを溶解した液を添加し、5分間造粒し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、60℃に設定した棚式乾燥機(DKN811 ヤマト科学社製)に入れ、16時間乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒260.20g、及び結晶セルロース17.50gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム2.30gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径9.0mm、厚さ4.0mm、1錠あたりの重量280.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
比較例1〜5では、打錠時にスティッキングが発生し、特に比較例4では、スティッキングが頻発した。これに対して、実施例1〜3では打錠障害は発生しなかった。
(2)物性の評価
実施例1〜3、比較例1〜5で得た錠剤の硬度を、錠剤破壊強度測定器TH-303MP(富山産業製)を用いて測定し、錠剤強度(錠剤硬度(N)÷(錠径(mm)×錠剤厚み(mm)))を算出した。また、口腔内での崩壊時間を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2018127417
フェブキソスタットを含む顆粒と混合する添加物組成物として、クロスポビドン、D−マンニトール、及び結晶セルロースを含むものを用いた実施例1〜3で得た錠剤は、崩壊時間が何れも30秒以下で口腔内崩壊錠として実用できるものであった。また、打錠障害は発生しなかった。
これに対して、フェブキソスタットを含む顆粒と混合する添加物組成物として、D−マンニトールを含まないものを用いた比較例1で得た錠剤は、崩壊時間が60秒以上であり、口腔内崩壊錠として使用できないものであった。また、スティッキングが発生した。
また、フェブキソスタットを含む顆粒と混合する添加物組成物として、D−マンニトールも、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムから選ばれる崩壊剤も含まないものを用いた比較例2、比較例5で得た錠剤は、崩壊時間が60秒以上であり、口腔内崩壊錠として使用できないものであった。また、スティッキングが発生した。
また、フェブキソスタットを含む顆粒と混合する添加物組成物として、D−マンニトールも結晶セルロースも含まないものを用いた比較例3で得た錠剤は、崩壊時間が60秒以上であり、口腔内崩壊錠として使用できないものであった。また、スティッキングが発生した。
また、フェブキソスタットを含む顆粒を用いて直接打錠法により錠剤を製造した比較例4で得た錠剤は、崩壊時間が46秒であり、口腔内崩壊錠として使用できないものであった。また、スティッキングが頻繁に発生した。
錠剤強度は、実施例1〜3、比較例1〜5の何れの錠剤も実用に耐えるものであったが、実施例1〜3の錠剤の方が比較例1〜5の錠剤より概ね高かった。
以上より、フェブキソスタットを均一に含む錠剤ではなく、フェブキソスタットを含む部分と、その他の部分とが混在している錠剤であって、かつフェブキソスタットを含まない部分が、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれるスーパー崩壊剤、糖アルコール、及び結晶セルロースを含む錠剤は、口腔内崩壊錠として実用できることが分かる。また、この錠剤は、打錠障害を起こさず、製造歩留まりが良いことが分かる。
本発明のフェブキソスタット含有口腔内崩壊錠は、崩壊性に優れ、また、製造の歩留まりが良い。従って、非常に有用なものである。

Claims (7)

  1. フェブキソスタットを含む医薬組成物からなる部分と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物からなる部分とが混在している口腔内崩壊錠。
  2. 添加物組成物中の糖アルコールが、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、及びラクチトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. フェブキソスタットを含む医薬組成物が、フェブキソスタット、糖及び糖アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の賦形剤、崩壊剤、並びに結合剤を含む請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. フェブキソスタットを含む医薬組成物を造粒する工程と、得られた造粒物と、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の崩壊剤、糖アルコール、並びに結晶セルロースを含み、フェブキソスタットを含まない添加物組成物との混合物を打錠する工程とを含む口腔内崩壊錠の製造方法。
  5. 添加物組成物中の糖アルコールが、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、及びラクチトールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の製造方法。
  6. フェブキソスタットを含む医薬組成物が、フェブキソスタット、糖及び糖アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の賦形剤、崩壊剤、並びに結合剤を含む請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. フェブキソスタットを含む医薬組成物の使用量が、フェブキソスタットを含む医薬組成物とフェブキソスタットを含まない添加物組成物の合計量に対して、15〜50重量%である請求項4〜6の何れかに記載の製造方法。

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