JP2018126699A - 晶析方法及び晶析装置 - Google Patents

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勝子 楠本
Katsuko Kusumoto
勝子 楠本
島村 和彰
Kazuaki Shimamura
和彰 島村
昌次郎 渡邊
Shojiro Watanabe
昌次郎 渡邊
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Abstract

【課題】反応槽内の液の混合状態を良好にでき、微細な結晶粒子の装置外部への流出を抑制することが可能なリンの除去方法及びリンの除去装置を提供する。【解決手段】被処理水を上向流で通水し、反応槽1、2内で流動する粒子と接触させることにより、被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させる晶析方法であって、反応槽の下部に旋回流を発生させるように、被処理水及び反応槽1、2の処理水の一部を循環水として反応槽1、2の下部から供給する晶析方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、晶析方法及び晶析装置に関し、例えば、被処理水中に含まれるリン酸イオン、カルシウムイオン、フッ素イオン、炭酸イオン、硫酸イオン等の被除去イオンを難溶性の結晶として析出させて回収することが可能な晶析方法及び晶析装置に関する。
被処理水中から特定のイオンを回収する方法の一つとして晶析法が用いられている。特開2016−175083号公報には、反応塔の内部に筒状の反応筒体を設けた二重筒構造を備え、上向流流れとなっている内筒部へ被処理水を投入し、反応筒体上部から注入されるマグネシウム塩及びアルカリ剤とともに被処理水を循環させることにより、反応筒内でリン酸マグネシウムアンモニウム結晶を造粒することが記載されている。
特許第4101506号公報には、流動層式晶析反応槽の下部から被処理水、被除去イオンと反応するイオン(ここではマグネシウムイオン)を含む液及び処理水の一部の循環水を供給し、被処理水中の被除去イオンを除去する構造が記載されている。
特開2016−175083号公報 特許第4101506号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置は、被処理水とマグネシウム塩及びアルカリ剤の適正な混合が難しく、混合状態を良好にするために上向流流速を上げると、未反応の被処理水が外部へ流出する場合がある。
特許文献2に記載された発明は、被処理水とマグネシウムイオンを含む液がともに反応槽下部から流入され、結晶粒子を流動させながら結晶粒子表面でリン酸マグネシウムアンモニウムを結晶化させるため、被処理水とマグネシウムイオンを含む液が混合されやすく、被処理水が未反応のまま流出するというリスクを低減できる。
しかしながら、特許文献2に記載されるような反応槽を用いた場合、被処理水と被除去イオンと反応するイオンを含む液とが、反応槽内に供給された直後に混合されるため、混合状態によっては、反応槽に充填された結晶粒子で結晶化する前に結晶化が起こってしまうことがある。その場合、結晶が回収に適した大きさまで成長できずに、微細な粒子のまま装置外部へ流出するおそれがある。
上記課題を鑑み、本発明は、反応槽内の液の混合状態を良好にでき、微細な結晶粒子の装置外部への流出を抑制することが可能なリンの除去方法及びリンの除去装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討した結果、反応槽内に供給する液を反応槽の下部から供給して反応槽下部に旋回流を生じさせることが有効であるとの知見を得た。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、被処理水を上向流で通水し、反応槽内で流動する粒子と接触させることにより、被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させる晶析方法であって、反応槽の下部に旋回流を発生させるように、被処理水及び反応槽の処理水の一部を循環水として反応槽の下部から供給する晶析方法が提供される。
本発明に係る晶析方法は一実施態様において、被処理水及び循環水を、反応槽の側面の接線方向からそれぞれ導入することにより、旋回流を発生させることを含む。
本発明に係る晶析方法は別の一実施態様において、循環水に被除去イオンを添加することを含む。
本発明に係る晶析方法は更に別の一実施態様において、反応槽の下部から気体を供給し、反応槽の下部に沈降した難溶性塩の結晶からなる粒子を流動させることを更に含む。
本発明に係る晶析方法は更に別の一実施態様において、反応槽を2層以上備え、第1の反応槽で得られた難溶性塩の結晶からなる粒子を第2の反応槽以降の反応槽へ導入し、第2の反応槽以降の反応槽で得られる難溶性塩の結晶からなる粒子を第1の反応槽へ返送することを含む。
本発明は別の一側面において、被処理水を上向流で通水し、内部で流動する粒子と接触させることにより、被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させる反応槽と、反応槽の下部に接続され、反応槽の下部に旋回流を発生させるように、被処理水及び反応槽の処理水の一部の循環水を反応槽の下部から供給する供給管とを備える晶析装置が提供される。
本発明に係る晶析装置は一実施態様において、被処理水及び循環水を供給するための供給管が、反応槽の側面の接線方向に沿ってそれぞれ配置されている。
本発明に係る晶析装置は別の一実施態様において、反応槽を2槽以上備え、第1の反応槽で得られた難溶性塩の結晶を第2の反応槽以降の反応槽へ導入し、第2の反応槽以降の反応槽で得られる難溶性塩の結晶を第1の反応槽へ返送することを含む。
本発明に係る晶析装置は更に別の一実施態様において、反応槽を2層以上備え、第1の反応槽で得られる粒子を反応槽の外部又は他の反応槽内へ供給可能なエアリフト管を備える。
本発明によれば、反応槽内の液の混合状態を良好にでき、微細な結晶粒子の装置外部への流出を抑制することが可能なリンの除去方法及びリンの除去装置が提供できる。
本発明の実施の形態に係る晶析装置の一例を示す概略図である。 被処理水及び循環水を供給する供給管の接続位置を説明する図1のII-IIに沿った断面概略図である。 従来の供給管の接続位置を説明する断面概略図である。 本発明の実施の形態の第1の変形例に係る晶析装置の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の第2の変形例に係る晶析装置の一例を示す概略図である。 実施例における旋回流の発生状況の評価方法を説明する概略図であり、図6(a)は反応槽の側面から見た概略図、図6(b)は図6のVI−VI方向に沿った断面概略図である。 旋回距離と循環水の供給線速度との関係を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の図面の記載においては、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお、以下に示す実施の形態はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る晶析装置は、第1の反応槽1と、第2の反応槽2と、固液分離手段3と、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の下部に旋回流を発生させるように、被処理水及び処理水の一部を循環水の一部として第1の反応槽1及び第2の反応槽2の下部から供給する供給管(被処理水供給管11、21、循環水供給管12、22)を備える。
以下の説明では、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の2つの反応槽を用いて被処理水を処理する例を説明するが、反応槽の個数は特に制限されない。即ち、単一の反応槽を用いて被処理水を処理することもできるし、2つ以上の反応槽を用いてもよい。
第1の反応槽1及び第2の反応槽2は、被処理水を上向流で通水し、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の内部で流動する粒子と接触させることにより、被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させるための反応槽である。
第1の反応槽1及び第2の反応槽2には、流動層方式の晶析反応槽が用いられる。第1の反応槽1及び第2の反応槽2における晶析反応によって、被処理水中に含まれる所望のイオン、例えば、リン酸イオン、カルシウムイオン、フッ素イオン、炭酸イオン、硫酸イオン等が除去される。第1の反応槽1及び第2の反応槽2内には被除去イオンをその表面で結晶化させるための粒子(種晶)及び薬剤が装入され、図示しないpH計などにより、槽内が晶析反応に好適な条件に維持されている。
第1の反応槽1の上部には、処理水流出管13が接続されている。第2の反応槽1の上部には処理水流出管23が接続されている。第1の反応槽1及び第2の反応槽2で処理された処理水は、処理水流出管13及び処理水流出管23を介して固液分離手段3へ供給される。
固液分離手段3は、第1の反応槽1及び第2の反応槽2で得られた処理水中に含まれる難溶性塩の結晶からなる微細な粒子を例えば沈降分離などにより固液分離することが可能な手段である。図1では、固液分離手段3として、第1の反応槽1及び第2の反応槽よりもタンク径を大きくして液上昇流速を小さくするようにした沈殿槽を用いた例を示すが、この構成には限定されない。固液分離手段3は省略することも可能である。
固液分離手段3で得られた上澄み液は、固液分離手段3の処理水として固液分離手段3の上部から処理水流出管33を介して外部へ排出される。固液分離手段3の底部に沈積した難溶性塩の結晶からなる粒子は、固液分離手段3の底部に接続された抜取管34を介して、連続的或いは間欠的に第1の反応槽1または第2の反応槽2に供給することが可能である。処理水流出管33を介して外部へ排出される処理水の一部は、循環水として循環水返送管35を介して循環水供給管12、22から第1の反応槽1及び第2の反応槽2内へそれぞれ供給される。
第1の反応槽1及び第2の反応槽2は、反応槽の底部に、反応槽の底部へ向けてその断面積が次第に小さくなる錐体状の粒子沈殿部1a、2aを備えている。粒子沈殿部1a、2aには、第1の反応槽1及び第2の反応槽2内を流れる上向流に逆らって、重力により沈降した比較的粒径の大きな難溶性塩の結晶からなる粒子が堆積している。
第1の反応槽1の粒子沈殿部1aに堆積した粒子は、例えば、粒子沈殿部1aの底部に接続された抜取管14を介して回収することができる。第2の反応槽2の粒子沈殿部2aに堆積した粒子は、粒子沈殿部2aの底部に接続された抜取管24を介して第1の反応槽1へ供給することができる。
第2の反応槽2の粒子沈殿部2aに堆積した粒子を第1の反応槽1内へ供給することで、第1の反応槽1で晶析する難溶性塩の粒子サイズを大きくすることができる。なお、図1では、第1の反応槽1の底部から粒子を回収する例を示しているが、反対の構成、即ち、第1の反応槽1の底部に沈殿した粒子を第2の反応槽2へ供給し、第2の反応槽2内において粒子を粗大化させ、粗大化した粒子を第2の反応槽2の底部から抜き出すような構成を採用しても構わない。
粒子沈殿部1a、2aには、それぞれ被処理水供給管11、21及び循環水供給管12、22が接続されている。被処理水供給管11、21及び循環水供給管12、22を介して、被処理水及び循環水がそれぞれ供給されることにより、粒子沈殿部1a、2a内に旋回流を生じさせることができるように構成されている。
第1の反応槽1及び第2の反応槽2で進行する晶析反応によって生成された結晶の粒子径が大きくなりすぎると、偏流が起こり、被処理水と循環水と粒子の接触効率が低下することがあることが分かった。そこで、本実施形態では、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の下部に旋回流を発生させるように構成することで、第1の反応槽1及び第2の反応槽2内の混合状態が良好になるため、各反応槽の下部において、被処理水中の被除去イオンと、この被除去イオンと反応する粒子を含む液体とが直接接触することにより発生し得る微細な結晶粒子の生成を抑制することができる。
粒子沈殿部1a、2aに旋回流を生じさせる態様としては、以下に制限されるものではないが、例えば、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の下部から供給される被処理水及び循環水を、第1の反応槽1及び第2の反応槽2の側面の接線方向からそれぞれ導入することが好ましい。
具体的には、例えば図2に示すように、被処理水供給管11及び循環水供給管12が、粒子沈殿部1aの側面の接線方向に接続されており、被処理水及び循環水を、第1の反応槽1の側面の接線方向からそれぞれ導入することで、第1の反応槽1の下部、即ち、粒子沈殿部1aに旋回流を発生させることが好ましい。
被処理水供給管11及び循環水供給管12を利用して旋回流を発生させることにより、旋回流を発生させるための特別な装置を組み入れる場合に比べて、経済的で装置サイズを小さくすることができ、簡易な構成で槽内を安定した流動状態に維持できる。図示を省略しているが、第2の反応槽2も同様に、被処理水供給管21及び循環水供給管22が、粒子沈殿部2aの側面の接線方向に接続されていることが好ましい。
なお、図2の例では、被処理水供給管11及び循環水供給管12の延在方向が互いに平行となるように粒子沈殿部1aに接続される例を示しているが、図2に示す配置関係には限定されないことは勿論である。即ち、被処理水供給管11及び循環水供給管12は、必要に応じて設置箇所を変更したり、供給管の設置個数を変更したりすることもできることは勿論である。
被処理水供給管11、21及び循環水供給管12、22が粒子沈殿部1a、2aに接続される高さ方向の位置は、少なくとも、粒子沈殿部1a、2aに沈殿した粒子を流動させることが可能な位置であれば特に制限されない。
被処理水と循環水の供給線速度を上げるほど、液の旋回距離が長くなり、第1及び第2の反応槽1、2の下部の混合状態が良好になる。そのため、循環水の第1及び第2の反応槽1、2への流入量を増加させて循環水の供給線速度を高めることにより、より効果的に旋回流を生じさせることができる。
以下に限定されるものではないが、例えば、被処理水の供給線速度を0.1〜2.0m/sとした場合に、循環水の供給線速度を0.5m/s以上、より典型的には1.0m/s以上、更に典型的には1.0〜5.0m/sとすることで、適正な旋回流を発生させることができる。旋回流の発生装置を第1の反応槽1及び第2の反応槽2に配置しても構わない。
図1に示すように、循環水返送管35には、イオン供給手段4が接続されている。イオン供給手段4は、循環水に対し、被処理水中に含まれる被除去イオンを補充する手段である。例えば、被処理水中に含まれる被除去イオンとして、マグネシウムイオンを除去したい場合には、イオン供給手段4から循環水返送管35を流れる循環水に対してマグネシウムイオンを添加することにより、第1及び第2の反応槽1、2内にマグネシウムイオンがより拡散されやすくなるため、各反応槽1、2内に十分な量のマグネシウムイオンを流動させることができ、各反応槽1、2内におけるリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)粒子の生成反応をより効率的に進めることができる。
更には、第1及び第2の反応槽1、2の下部から気体を供給し、第1及び第2の反応槽1、2の下部に沈降した難溶性塩の結晶からなる粒子を流動させることが好ましい。粒径の大きな粒子は、沈降しやすく流動しにくいため、被処理水及び循環水を第1及び第2の反応槽1、2の下部へ供給するだけでは、旋回流が適切に発生しない場合がある。第1及び第2の反応槽1、2の下部から例えば圧縮空気などの気体を供給することで、第1及び第2の反応槽1、2内に適切な流動状態を作り出すことが容易になる。
図1の例では、反応槽撹拌のための気体の供給位置が、被処理水及び循環水が供給される位置よりも高い位置から供給される例を示しているが、第1及び第2の反応槽1、2の下部、具体的には粒子沈殿部1a、2aに沈降する粒子を流動させることができる態様であれば、その具体的設置位置は図1に示す例に限定されないことは勿論である。
従来の晶析反応槽においては、被処理水供給管111及び循環水供給管112の接続位置が、反応槽の高さ方向に垂直な断面に沿った円形状の反応槽断面の接線方向に対して垂直になるように接続されていた(図3参照)。そのため、被処理水及び循環水が、反応槽内部に供給された直後に混合され、微細な粒子が生成され、この微細な粒子が槽内部の上向流に乗って反応槽外部へ排出される場合があった。
本発明の実施の形態によれば、第1及び第2の反応槽1、2の側面の接線方向、第1及び第2の反応槽1、2の高さ方向に垂直な断面に沿った円形状の反応槽断面の接線方向に沿って被処理水供給管11、21及び循環水供給管12、22が接続されている。そのため、被処理水供給管11、21及び循環水供給管12、22から被処理水及び循環水を供給することによって、第1及び第2の反応槽1、2の下部に旋回流を発生させることができる。これにより、第1及び第2の反応槽1、2内の液の混合状態を良好にすることができ、微細な粒子の装置外部への排出を抑制することができる。
(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態及び運用技術が明らかとなろう。
図1に示す晶析装置では、第2の反応槽2の底部に沈殿する粒子を、粒子沈殿部2aの底部に接続された抜取管24を介して第1の反応槽1へ供給する例を説明したが、図4に示すように、第1の反応槽1と第2の反応槽2との間に、エアリフト管5を使用することも可能である。
エアリフト管5は、第1の反応槽1の装置上部に収容された内筒10内と第2の反応槽2の下部との間に接続されている。これにより、エアリフト管5は、第1の反応槽1の内筒10内で生成された難溶性塩の結晶からなる微細な粒子を、第2の反応槽2内へ送ることが可能である。また、エアリフト管5は、第2の反応槽2内において成長して粒径が大きくなった粗大な粒子を第1の反応槽1へ送り込むこともできる。図4に示す晶析装置によれば、微細な結晶粒子の装置外部への流出を更に抑制して難溶性塩の結晶からなる粒子の回収効率を向上させることが更に可能となる。
図5に示すように、第1及び第2の反応槽1、2にそれぞれ、第1及び第2の反応槽1、2で得られる粒子を第1及び第2の反応槽1、2の外部へ排出可能なエアリフト管5a、5bをそれぞれ配置してもよい。エアリフト管5a、5bは、エアリフト管を洗浄するための洗浄水を受け入れる洗浄水受入部52a、52bと、洗浄水受入部52a、52bよりも下部に設けられたバルブ51a、51bと、洗浄水受入部よりも上部に設けられた気泡分離部53a、53bと、気泡分離部53a、53bに接続され、気泡分離部53a、53bにおいて気泡が分離された粒子を含む液体を反応槽の外部へ排出するスラリー排出部54a、54bとを備える。洗浄水受入部52a、52bには循環水返送管35が接続され、これにより第1及び第2の処理水の一部の循環水を洗浄水として利用することが可能である。或いは、洗浄水受入部52a、52bから清水を供給し、この清水を洗浄水として供給するようにしてもよい。図5の例では、エアリフト管5bは、第2の反応槽2で得られる粒子を第1の反応槽1内へ供給することができる。エアリフト管5aは、第1の反応槽1で得られる粒子を第1の反応槽1の外部へ排出することができる。図5に示す晶析装置によれば、微細な結晶粒子の装置外部への流出を更に抑制することが更に可能となり、装置の洗浄及びメンテナンス作業も容易になる。
このように、本発明の実施の形態に係る晶析装置及び晶析方法は種々の変形を加えることが可能であり、本発明は上記の開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によって表されるものである。そのため、実施段階においては、その要旨を逸脱しない範囲において変形し具体化し得るものである。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
流動層方式の模擬晶析反応槽を用いて、模擬晶析反応槽内部の旋回流の発生状況を観察した。模擬晶析反応槽においては、図6(a)に示すように、反応槽1の下部に形成された錐体状部分をなす粒子沈殿部1aの側面に、被処理水供給管11及び循環水供給管12を、反応槽1の高さ方向に対して略垂直になるように接続するとともに、図6(b)に示すように、被処理水供給管11及び循環水供給管12の延在方向(長さ方向)が、粒子沈殿部1aの内側面に対する接線方向と同じになるように模擬晶析反応槽に接続した。このような模擬晶析反応槽に対し、被処理水を供給量8.3L/min、供給線速度0.5m/sの一定速度で供給し、循環水供給管12(No.1〜No.3の位置)から供給する循環水の供給線速度を0.5〜5.0m/sの間で変化させて、模擬晶析反応槽内に沈積するMAP粒子の流動状況を評価した。試験条件を表1に示す。
評価方法は以下に準じて行った。図6(b)の断面において粒子が旋回した距離を旋回距離Lとし、図6(a)のVI−VI断面を基準点として反応槽1の高さ方向に流動していない粒子が存在する最も高い高さを不動高さHとした。供給線速度と旋回距離との関係を図7に示す。
本実施例によれば、被処理水供給管11及び循環水供給管12の延在方向が粒子沈殿部1aの内側面に対する接線方向と同じになるように模擬晶析反応槽に接続することで、反応槽1内に旋回流を発生させることができた。更に、本実施例によれば、供給線速度を早くするほど旋回距離Lが長くなり、不動高さHが低くなり、MAP粒子の流動状態が良好になることが分かった。
1…第1の反応槽
2…第2の反応槽
1a、2a…粒子沈殿部
3…固液分離手段
4…イオン供給手段
5、5a、5b…エアリフト管
10…内筒
11、21…被処理水供給管
12、22…循環水供給管
13…処理水流出管
14…抜取管
23…処理水流出管
24…抜取管
33…処理水流出管
34…抜取管
35…循環水返送管
51a、51b…バルブ
52a、52b…洗浄水受入口
53a、53b…気泡分離部
54a、54b…スラリー排出部
111…被処理水供給管
112…循環水供給管

Claims (9)

  1. 被処理水を上向流で通水し、反応槽内で流動する粒子と接触させることにより、前記被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させる晶析方法であって、
    前記反応槽の下部に旋回流を発生させるように、前記被処理水及び前記反応槽の処理水の一部を循環水として前記反応槽の下部から供給することを特徴とする晶析方法。
  2. 前記被処理水及び前記循環水を、前記反応槽の側面の接線方向からそれぞれ導入することにより、前記旋回流を発生させることを含む請求項1に記載の晶析方法。
  3. 前記循環水に被除去イオンを添加することを含む請求項1又は2に記載の晶析方法。
  4. 前記反応槽の下部から気体を供給し、前記反応槽の下部に沈降した前記難溶性塩の結晶からなる粒子を流動させることを更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の晶析方法。
  5. 前記反応槽を2層以上備え、第1の反応槽で得られた難溶性塩の結晶からなる粒子を第2の反応槽以降の反応槽へ導入し、前記第2の反応槽以降の反応槽で得られる難溶性塩の結晶からなる粒子を前記第1の反応槽へ返送することを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の晶析方法。
  6. 被処理水を上向流で通水し、内部で流動する粒子と接触させることにより、前記被処理水中の被除去イオンを難溶性塩の結晶として析出させる反応槽を備える晶析装置であって、
    前記反応槽の下部に接続され、前記反応槽の下部に旋回流を発生させるように、前記被処理水及び前記反応槽の処理水の一部を循環水として前記反応槽の下部から供給する供給管を備えることを特徴とする晶析装置。
  7. 前記被処理水及び前記循環水を供給するための前記供給管が、前記反応槽の側面の接線方向に沿ってそれぞれ配置されていることを含む請求項6に記載の晶析装置。
  8. 前記反応槽を2槽以上備え、第1の反応槽で得られた難溶性塩の結晶を第2の反応槽以降の反応槽へ導入し、前記第2の反応槽以降の反応槽で得られる難溶性塩の結晶を前記第1の反応槽へ返送することを含む請求項6又は7に記載の晶析装置。
  9. 前記反応槽を2層以上備え、第1の反応槽で得られる粒子を前記反応槽の外部又は他の反応槽内へ供給可能なエアリフト管を備えることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の晶析装置。
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