JP2018125129A - 固体電解質及びその製造方法、全固体二次電池及びその製造方法 - Google Patents

固体電解質及びその製造方法、全固体二次電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安全性を向上させ、例えば約500℃以下の低温で作製でき、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現し、全固体二次電池の製造を容易にする。【解決手段】固体電解質3を、Li3B1−4/3xSixO3(0≦x≦0.75)、Li3B1−4/3xGexO3(0≦x≦0.75)、又は、Li3−xB1−4/3xPxO3(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有するものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解質及びその製造方法、全固体二次電池及びその製造方法に関する。
太陽光、振動、人や動物の体温などの微小なエネルギーから発電した電気を蓄え、センサーや無線発信電力に利用する環境発電技術には、あらゆる地球環境下において安全で信頼性の高い二次電池が必要である。
現在広く利用されている液系二次電池は、サイクルを重ねると正極活物質が劣化して電池容量が低下したり、デンドライトの形成による電池短絡によって電池内の有機電解液に引火したりすることが懸念される。
このため、例えば10年以上の利用が考えられている環境発電デバイスに用いるには、液系電解質の二次電池では信頼性・安全性に乏しい。
そこで、構成材料をすべて固体にした全固体二次電池(例えば全固体リチウム二次電池)が注目されている。特に、全固体リチウム二次電池は、液漏れや発火などの恐れがなく、サイクル特性も優れている。
例えば、全固体リチウム二次電池に用いられる固体電解質、即ち、リチウムイオン導電体としては、LiS−B系(LiBS)、LiS−P系(Li11、LiPS、Liなど)、(Li4−XGe1−X)系などの硫化物を基本とした硫化物固体電解質がある。
また、例えば、LLTO(ペロブスカイト)、LAGP(NASICON)、LLZ(ガーネット)、LiPO−LiSiO(LISICON)などの酸化物を基本とした酸化物固体電解質もある。
特開2015−176854号公報 特開2013−37992号公報
N. Kamaya, K. Homma, et al., (2011), "A lithium superionic conductor", Nat Mater, 10(9), 682-686 K. Homma, T. Yamamoto, et al., (2013), "Enlarged Lithium-Ion Migration Pathway by Substitution of B3+ for P5+ in Li3PS4", ECS Transactions, 50(26), 307-314 M. Tatsumisago, R. Takano, et al. (2014), "Preparation of Li3BO3-Li2SO4 glass-ceramic electrolytes for all-oxide lithium batteries", Journal of Power Sources, 270(0), 603-607
ところで、上述の硫化物固体電解質は、液体電解質を凌駕するイオン導電性を示し、室温下で圧粉成型のみで電池を作製することが可能である。
しかしながら、硫化物固体電解質は、大気中に暴露された場合、空気中の水分と直ちに反応し、毒性の高い硫化水素(HS)が発生することから、これを用いた電池は安全性に問題がある。
また、上述の酸化物固体電解質は、大気中で加水分解することなく安定で、大気中に暴露された場合に硫化水素が発生するようなこともないため、これを用いた電池は安全性に問題はないが、電池作製工程において、粒界接続のために、負極/固体電解質/正極のそれぞれの粉体材料を積層して、例えば1000℃程度の高温で焼成し、焼結(一体焼結)させることが必要となる。
しかしながら、このような高温で焼成し、焼結させると、電極と固体電解質の界面(例えばLiCoOとLAGPの界面)で熱拡散が起こり、電極が作用しなくなる問題がある。
そこで、熱拡散を抑制するために、固体電解質に、例えばLiBO−LiSO等の酸化物−硫酸化物化合物を用い、例えば約500℃以下の低温で作製できるようにすることが考えられる。
しかしながら、この固体電解質に用いられているLiSOは、吸湿性が高く、大気中においては加水によってLiSO・HO水和物になってしまい、固体電解質として機能しなくなる問題がある。
本発明は、安全性を向上させ、例えば約500℃以下の低温で作製でき、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現し、全固体二次電池の製造を容易にすることを目的とする。
1つの態様では、固体電解質は、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有する。
1つの態様では、全固体二次電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に備えられ、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有する固体電解質とを備える。
1つの態様では、固体電解質の製造方法は、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含む。
1つの態様では、全固体二次電池の製造方法は、固体電解質材料を、正極材料と負極材料との間に挟んで圧粉成型して、全固体二次電池を製造する全固体二次電池の製造方法であって、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含む。
1つの側面として、安全性を向上させ、例えば約500℃以下の低温で作製でき、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現し、全固体二次電池の製造を容易にすることができるという効果を有する。
本実施形態にかかる全固体二次電池の構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる固体電解質の組成を説明するための図である。 (A)〜(D)は、実施例及び比較例の固体電解質の粉末X線回折測定によって得られた回折図形を示す図である。 (A)、(B)は、実施例の固体電解質の粉末X線回折測定によって得られた回折図形から解析した結晶構造を示す図であって、(A)はb軸方向から見た図であり、(B)はc軸方向から見た図である。 実施例及び比較例の固体電解質のDTAの測定結果(DTA曲線)を示す図である。 実施例及び比較例の固体電解質のインピーダンスの測定結果及びイオン導電率の算出について説明するための図である。 実施例の全固体リチウム二次電池の充放電カーブを示す図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる固体電解質及びその製造方法、全固体二次電池及びその製造方法について、図1〜図7を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる全固体二次電池は、例えば全固体リチウム二次電池であって、この全固体リチウム二次電池は、図1に示すように、正極1と、負極2と、正極1と負極2との間に備えられた固体電解質3と、これらを挟んで設けられた正極集電体4及び負極集電体5とを備える。このような全固体リチウム二次電池は、例えば環境発電装置に搭載されるのが好ましい。
ここで、正極1は、正極活物質を含む。ここでは、正極1は、正極活物質として例えばLiCoOを含む。具体的には、正極1は、LiCoOと固体電解質材料を6:4の割合で混ぜ合わせた材料(合材)に、例えば導電助剤としてカーボンナノチューブ6を加えて構成される。
負極2は、負極活物質を含む。ここでは、負極2は、負極活物質として例えばLiTi12を含む。具体的には、負極2は、LiTi12(LTO)と固体電解質材料を6:4の割合で混ぜ合わせた材料(合材)に、例えば導電助剤としてカーボンナノチューブ7を加えて構成される。
固体電解質3は、リチウムイオン導電体であり、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有する。
ここで、図2は、LiBOをベースとしてLiSiO、LiGeO、LiPOとの組成比率を示すタイラインである。そして、上述の組成を有する固体電解質3は、図2中、丸印と丸印との間の組成を有することになる。
なお、図2では、比較例として、LiBOをベースとしてLiSOとの組成比率を示すタイラインも示しており、図2中、丸印と丸印との間の組成を有するものは、Li3−2x1−4/3xSO(0≦x≦0.75)で表される組成を有することになるが、上述の組成を有する本実施形態の固体電解質3はこれとは異なる。
特に、Li1−4/3xSi(0.05≦x≦0.15)、Li1−4/3xGe(0.05≦x≦0.15)、又は、Li3−x1−4/3x(0.05≦x≦0.15)で表される組成を有することが好ましい。これにより、単一の結晶相が得られ、イオン導電性を向上させることができる。この中でも、x=0.1付近(図2中、星印参照)で特に高いイオン導電性を示す固体電解質が得られる。ここで、x=0.1付近とするには、例えば、LiBO−LiSiO、LiBO−LiGeO、LiBO−LiPOを9:1の割合で混合すれば良い。
また、固体電解質3は、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造を有することが好ましい。つまり、この固体電化室3は、構成元素として、リチウム(Li)、ホウ素(B)及び酸素(O)と、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)及びリン(P)のいずれかを含み、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造を有することが好ましい。
このような単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造を有する固体電解質(リチウムイオン導電体)3は、後述の実施例(図3参照)において説明するように、単位格子の各軸の長さa、b、cがa≠b≠cの関係を満たし、かつ、各稜間の角度α、β、γがα、γ=90°、β≠90°の関係を満たす結晶格子を含む結晶構造を有する。これは、斜方晶系の結晶格子を含む結晶構造を有する固体電解質、即ち、単位格子の各軸の長さa、b、cがa≠b≠cの関係を満たし、かつ、各稜間の角度α、β、γがα、β、γ=90°の関係を満たす結晶格子を含む結晶構造を有する固体電解質とは異なる。
また、固体電解質3は、後述の実施例(図3参照)において説明するように、空間群P21/c(14)の結晶構造を有することが好ましい。
また、固体電解質3は、後述の実施例(図3参照)において説明するように、結晶構造を構成する骨格構造が、BO、MO(M=Si,Ge,P)酸素酸塩を含むことが好ましい。
また、固体電解質3は、後述の実施例(図3参照)において説明するように、X線回折(CuKα1:λ=1.5405Å)において、2θ=21.08±0.5deg、23.04±0.5deg、29.56±0.5deg、32.50±0.5deg、35.74±0.5deg、39.32±0.5degに回折ピークを有することが好ましい。
そして、このような固体電解質3は、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合し、ガラス転移点に対応する温度(約300℃以下の温度)で粒界を融着させるための第1の熱処理を行ない、結晶化温度(約500℃以下の第1結晶化ピークを超える温度)で結晶化させるための第2の熱処理を行なうことによって製造することができる。
つまり、固体電解質3の製造方法は、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含む。
このように、第1の熱処理によって、約300℃以下の低い温度でガラス質特有のガラス転移点を利用して粒界の融着を行なって、粒界接続を行なった後、第2の熱処理によって、約500℃以下の低い温度で結晶化することで、高いイオン導電性を示す結晶を析出させると同時に、電極/固体電解質界面における元素拡散(熱拡散)を抑制している。
つまり、本実施形態の固体電解質3では、ガラス材料特有の軟化現象を利用して粒子同士を接合させ、イオンの導電経路である粒界を接続し、さらに、結晶化することで、結晶構造内のイオンの導電経路を規則正しく配列させて、高いイオン導電性が得られるようにしている。
このため、本実施形態の固体電解質3によって、安全性を向上させ、例えば約500℃以下の低温で作製でき、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現することができる。
つまり、本実施形態の固体電解質3は、酸化物固体電解質であるため、大気中で加水分解することなく安定で、万が一電池が大気中に暴露された際の安全性を向上させることができる。
つまり、上述の従来技術の欄で挙げた硫化物固体電解質では、大気中に暴露された場合に硫化水素が発生することから、これを用いた電池には安全性に問題があったのに対し、本実施形態の固体電解質3では、例えば、落下や圧潰等によって電池の被覆体が破壊され、電池構成材料が大気に開放された際に、発火や硫化水素が発生することがないため、安全な電池を実現することができる。
また、本実施形態の固体電解質3は、電極/固体電解質界面において分解、固溶、拡散が起こらない例えば約500℃以下の低温で作製できるため、熱拡散を抑制することができ、電極が作用しなくなるのを防止することができる。
つまり、本実施形態の固体電解質3は、ガラス転移点を利用して粒界接続を行なうため、例えば約500℃以下の低温で成型可能で、上述の従来技術の欄で挙げた酸化物固体電解質のように、電池作製工程において例えば1000℃程度の高温で焼成し、焼結させることが必要でないため、電極/固体電解質間の熱拡散を抑制することができ、電極が作用しなくなるのを防止することができる。
また、本実施形態の固体電解質3は、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質である。
つまり、上述の課題の欄で挙げた、例えばLiBO−LiSO等の酸化物−硫酸化物化合物を用いた固体電解質では、吸湿性が高いLiSOを用いるため、大気中において固体電解質として機能しなくなるのに対し、本実施形態の固体電解質3は、SOを含まないため、吸湿性が低く、安定であるため、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現することができる。
また、本実施形態の固体電解質3によって、全固体二次電池の製造を容易にすることができる。
つまり、工場において全固体二次電池を作製するラインを構築する場合、なるべく簡素な製造設備であることが望ましい。この場合、固体電解質の吸湿性の問題を解決できれば、乾燥雰囲気を作り出すドライルームやグローブボックス等の設備が不要となり、製造ラインを簡素化することが可能となる。これにより、全固体二次電池の製造を容易にすることができ、安価に全固体二次電池を製造することが可能となる。また、例えば酸化物セラミックス焼結に必須であった約800℃〜約1000℃程度の焼成温度が、約500℃以下の低温になるため、製造に使用する電力やガスのエネルギー消費を抑えることができ、製造コストを低減することも可能である。
また、本実施形態の固体電解質3は、上述のように、結晶化することで、高いイオン導電率を有するものを実現することができる。このように、例えばLi1−3/4xSi、斜方晶系の結晶格子を含む結晶構造を有する固体電解質では得られなかった顕著な効果を奏する。
正極集電体4及び負極集電体5は、例えば金からなる金集電体である。
したがって、本実施形態にかかる固体電解質及びその製造方法、全固体二次電池及びその製造方法は、安全性を向上させ、例えば約500℃以下の低温で作製でき、大気中で取扱いが可能で安定な固体電解質を実現し、全固体二次電池の製造を容易にすることができるという効果を有する。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[固体電解質(リチウムイオン導電体)の合成方法]
まず、LiBO−LiSiO、又は、LiBO−LiGeO、又は、LiBO−LiPO、又は、LiBO−LiSO、又は、LiBO、LiSiO、Bを、グローブボックス内で秤量し、これを、外気を遮断可能なボールミルポットに封入し、約400rpm、約48時間の混合を行なった。
次に、ガラス転移点に対応する温度(約300℃以下の温度;実施例1〜3、比較例1では約296℃、比較例2では約273℃)で熱処理(第1の熱処理)を行なって、ガラス質特有のガラス転移点を利用して、得られた粉体の粒界の融着を行なった。
また、得られた粉体は非晶質であるため、結晶化温度(約500℃以下の第1結晶化ピークを超える温度)で熱処理(第2の熱処理)を行なって(各実施例及び各比較例では約340℃で約6時間焼成を行なって)、結晶化して、結晶性の固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。
[実施例1]
Li1−4/3xSi固溶系においてx=0.100とした場合の組成比に基づいて、9:1の割合になるようにLiBO−LiSiOを秤量、混合し、上述の方法で固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。この実施例1の固体電解質の組成は、Li1−4/3xSi(x=0.100)であって、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)に含まれる。
[実施例2]
Li3−x1−4/3x固溶系においてx=0.100とした場合の組成比に基づいて、9:1の割合になるようにLiBO−LiPOを秤量、混合し、上述の方法で固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。この実施例2の固体電解質の組成は、Li3−x1−4/3x(x=0.100)であって、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)に含まれる。
[実施例3]
Li1−4/3xGe固溶系においてx=0.100とした場合の組成比に基づいて、9:1の割合になるようにLiBO−LiGeOを秤量、混合し、上述の方法で固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。この実施例3の固体電解質の組成は、Li1−4/3xGe(x=0.100)であって、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)に含まれる。
[比較例1]
Li3−2x1−4/3x固溶系においてx=0.100とした場合の組成比に基づいて、9:1の割合になるようにLiBO−LiSOを秤量、混合し、上述の方法で固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。この比較例1の固体電解質の組成は、Li3−2x1−4/3x(x=0.100)である。
[比較例2]
Li1−3/4xSi固溶系においてx=0.100とした場合の組成比に基づいて、LiBO、LiSiO、Bを秤量、混合し、上述の方法で固体電解質(リチウムイオン導電体)を得た。この比較例2の固体電解質の組成は、Li1−3/4xSi(x=0.100)である。
[固体電解質(リチウムイオン導電体)の評価]
まず、粉末X線回折測定を行なって、上述のようにして得られた各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質(リチウムイオン導電体)の結晶構造を評価した。
ここでは、粉末X線回折測定として、各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質について実験室X線回折測定を行なった。
この実験室X線回折測定では、装置としてRigaku社のMini−flex[出力電圧(管電圧)40kv、出力電流(管電流)30mA)]を用い、CuKα(CuKα1:λ=1.5405Å)で、測定範囲を10°≦2θ≦60°とし、測定温度を27℃(室温)とし、走査速度10°/minで連続測定を行なって、図3(A)〜図3(D)に示すような回折図形(データ)を得た。
ここでは、各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質の材料である粉体について不活性雰囲気下で実験室X線回折測定を行なって、大気暴露前の各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質の回折図形を得た。また、各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質の材料である粉体について約25℃、相対湿度約55%(RH約55%)の雰囲気下に5時間静置した後、実験室X線回折測定を行なって、大気暴露後の各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質の回折図形を得た。
ここで、図3(A)は、比較例1の固体電解質の実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示しており、図3(B)は、実施例1の固体電解質の実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示しており、図3(C)は、実施例2の固体電解質の実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示しており、図3(D)は、実施例3の固体電解質の実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示している。
また、図3(A)〜図3(D)中、符号Xは、大気暴露前の各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質のそれぞれの実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示している。また、図3(A)〜図3(D)中、符号Yは、大気暴露後(ここでは大気暴露5時間後)の各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質のそれぞれの実験室X線回折測定によって得られた回折図形を示している。
まず、図3(B)〜図3(D)に示すように、実施例1〜3の固体電解質の回折図形は、2θ=21.08±0.5deg、23.04±0.5deg、29.56±0.5deg、32.50±0.5deg、35.74±0.5deg、39.32±0.5degに回折ピークを有するものであった。
また、実施例1の固体電解質の粉末X線回折測定によって得られた回折図形から解析したところ、図4(A)、図4(B)に示すような結晶構造が得られた。
ここで、図4(A)、図4(B)中、符号8で示す三角体はBOユニットを示しており、符号9で示す四面体はSiOユニットを示しており、符号10はBを示しており、符号11はOを示しており、符号12はSiを示している。なお、Liは図示していない。
図4(A)に示すように、b軸方向から見た結晶構造では、BOユニットとSiOユニットが点共有してb軸方向に連なっている。Liは層状の隙間に位置し、ab平面に並行に二次元的に移動するものと考えられる。
図4(B)に示すように、c軸方向から見た結晶構造では、Liが入り込めるような隙間は見つからないため、c軸方向にはLiの移動経路はないと考えられる。
このように、実施例1の固体電解質は、結晶構造を構成する骨格構造が、BO、MO(M=Si,Ge,P)酸素酸塩を含むものとなっていた。
また、図4(A)、図4(B)中、結晶格子を四角形の線で示しており、X線回折図形から計算したところ、実施例1の固体電解質は、単位格子の各軸の長さa、b、cが、それぞれ、8.46043Å、4.94384Å、12.66930Åであり、各稜間の角度α、β、γが、それぞれ、90°、102.8960°、90°であった。
このように、実施例1の固体電解質は、単位格子の各軸の長さa、b、cがa≠b≠cの関係を満たし、かつ、各稜間の角度α、β、γがα、γ=90°、β≠90°の関係を満たす結晶格子を含む結晶構造になっていた。つまり、実施例1の固体電解質は、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造になっていた。
また、実施例1の固体電解質は、空間群P21/c(14)の結晶構造を有するものとなっていた。
同様に、実施例2、3の固体電解質も、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造になっており、空間群P21/c(14)の結晶構造を有するものとなっていた。
次に、各実施例1〜3の固体電解質と比較例1の固体電解質の大気安定性について比較した。
各実施例1〜3の固体電解質と比較例1の固体電解質について、大気暴露前と大気暴露後の回折図形の変化を調べたところ、図3(A)〜図3(D)中、符号Yで示すように、各実施例1〜3の固体電解質と比較して、比較例1の固体電解質は著しく回折図形が変化し(図3(A)中、矢印で示す個所参照)、加水分解していることが判明した。このことから、比較例1の固体電解質、即ち、SOを含む固体電解質は、大気中では不安定であるのに対し、各実施例1〜3の固体電解質は、大気中で安定であることがわかった。
次に、各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質、即ち、LiBO−LiSiO、LiBO−LiGeO、LiBO−LiPO、LiBO−LiSOをそれぞれ9:1の割合で混合した粉体の固体電解質材料に対し、DTA(differential thermal analysis)測定を行なったところ、図5に示すような結果(DTA曲線)が得られた。
ここでは、DTA測定には、装置名Rigaku TG8120を用い、昇温・下降速度を10℃/minとし、雰囲気を乾燥Ar100%露点(−40℃以下)とし、試料量13.39mgとし、サンプルPANをPtとした。
図5に示すように、各実施例1〜3及び比較例1の固体電解質では、ガラス転移点、第1結晶化ピーク、第2結晶化ピークが見られた。
ここで、実施例1の固体電解質(Li1−4/3xSi(x=0.100))では、ガラス転移点に対応する温度は約260℃〜約317℃であり、第1結晶化ピークよりも高い結晶化温度は約311℃〜約450℃であった。
このため、実施例1の固体電解質(Li1−4/3xSi(x=0.100))では、約260℃〜約317℃の範囲の温度で、粒界を融着させるための第1の熱処理を行ない、約311℃〜約450℃の範囲の温度で、結晶化させるための第2の熱処理を行なえば良いことになる。そこで、実施例1では、第1の熱処理として、約296℃での熱処理を行ない、第2の熱処理として、約340℃で約6時間焼成を行なった。
また、実施例2の固体電解質(Li3−x1−4/3x(x=0.100))では、ガラス転移点に対応する温度は約260℃〜約317℃であり、第1結晶化ピークよりも高い結晶化温度は約295℃〜約395℃であった。
このため、実施例2の固体電解質(Li3−x1−4/3x(x=0.100))では、約260℃〜約317℃の範囲の温度で、粒界を融着させるための第1の熱処理を行ない、約295℃〜約395℃の範囲の温度で、結晶化させるための第2の熱処理を行なえば良いことになる。そこで、実施例2では、第1の熱処理として、約296℃での熱処理を行ない、第2の熱処理として、約340℃で約6時間焼成を行なった。
また、実施例3の固体電解質(Li1−4/3xGe(x=0.100))では、ガラス転移点に対応する温度は約260℃〜約317℃であり、第1結晶化ピークよりも高い結晶化温度は約310℃〜約435℃であった。
このため、実施例3の固体電解質(Li1−4/3xGe(x=0.100))では、約260℃〜約317℃の範囲の温度で、粒界を融着させるための第1の熱処理を行ない、約310℃〜約435℃の範囲の温度で、結晶化させるための第2の熱処理を行なえば良いことになる。そこで、実施例3では、第1の熱処理として、約296℃での熱処理を行ない、第2の熱処理として、約340℃で約6時間焼成を行なった。
次に、イオン導電率測定を行なって、上述のようにして得られた実施例1及び比較例2の固体電解質のイオン導電率を評価した。
イオン導電率の評価は、交流インピーダンス法を用いて行なった。
具体的には、上述の実施例1及び比較例2の固体電解質を、材料としてSKD11を用いた10mmφの治具を持つ電気化学セルに取り付けて、評価装置としてMetrohm Autolab社のAUTOLAB FRA(周波数応答解析装置)を用い、印加電圧を0.1Vとし、周波数応答領域を1MHz〜1Hzとし、測定温度を27℃(室温)として、インピーダンスを測定した。
そして、図6に示すように、測定されたインピーダンスのデータに、一つの円弧を外挿し、Z軸との右端の交点を粒界抵抗として、イオン導電率を算出した。なお、図6中、符号Xで示す部分が実施例1のデータであり、それ以外の部分が比較例1のデータである。
ここでは、固体電解質の厚さをt(cm)とし、測定に用いた治具の面積(電極面積)をS(cm)とし、粒界抵抗の抵抗値をR(Ω)として、次式によって、イオン導電率σ(S/cm)を算出した。ここでは、t=0.05cm、S=0.785cmとした。
t(cm)/R(Ω)/S(cm)=σ(1/Ω・cm)=σ(S/cm)
この結果、実施例1の固体電解質は、比較例2の固体電解質と比較して、約20倍良好なイオン導電性を示した。
このように、実施例1の固体電解質は、比較例2の固体電解質と比較すると、イオン導電率が高くなり、イオン導電性が向上することがわかった。
[全固体リチウム二次電池の作製方法]
ここでは、LiCoOと、上述のようにして合成された固体電解質材料(ここでは実施例1)を重量比6:4の割合で混ぜ合わせ、さらに、カーボンナノチューブ6を約5wt%加えて、正極1の材料とした。
また、LiTi12と、上述のようにして合成された固体電解質材料(ここでは実施例1)を重量比6:4の割合で混ぜ合わせ、カーボンナノチューブ7を約5wt%加えて、負極2の材料とした。
そして、電気化学セルに備えられる10mmφの治具の間に、負極2の材料、上述のようにして合成された固体電解質3の材料(ここでは実施例1)、正極1の材料を順番に積層させ、さらに、正極集電体4及び負極集電体5の材料である金粉体を正極1及び負極2の表面に分散させ、加圧しながら、約296℃で加熱(第1の熱処理)した後、約340℃で約6時間加熱(第2の熱処理)して(即ち、ホットプレスによって圧粉成型して)、全固体リチウム二次電池を作製した。
[全固体リチウム二次電池の評価]
上述のようにして作製した全固体リチウム二次電池の充放電評価を行なった。
ここでは、上述のようにして作製した全固体リチウム二次電池をSKDで挟み込み、約100℃に加熱して充放電測定を行なった。また、充放電の条件としては、充電条件を、約12.7μA/cm定電流充電−3.1V定電圧充電モード、10時間で充電を終了とし、放電条件を、約12.7μA/cm定電流放電モード、0.5Vに達したら放電終了とした。
上述のようにして作製した全固体リチウム二次電池、即ち、上述のようにして得られた固体電解質(ここでは実施例1)3を備える全固体リチウム二次電池では、約100℃下で電池動作を確認することができ、図7に示すような充放電曲線(充放電カーブ)が得られ、良好な負荷特性(出力特性)が得られた。ここでは、電池の全容量に対して約7.7%の放電容量が得られた。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有することを特徴とする固体電解質。
(付記2)
前記結晶構造を構成する骨格構造が、BO、MO(M=Si,Ge,P)酸素酸塩を含むことを特徴とする、付記1に記載の固体電解質。
(付記3)
前記結晶構造が、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造であることを特徴とする、付記1又は2に記載の固体電解質。
(付記4)
前記結晶構造が、空間群P21/c(14)の結晶構造であることを特徴とする、付記3に記載の固体電解質。
(付記5)
X線回折(CuKα1:λ=1.5405Å)において、2θ=21.08±0.5deg、23.04±0.5deg、29.56±0.5deg、32.50±0.5deg、35.74±0.5deg、39.32±0.5degに回折ピークを有することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の固体電解質。
(付記6)
Li1−4/3xSi(0.05≦x≦0.15)、Li1−4/3xGe(0.05≦x≦0.15)、又は、Li3−x1−4/3x(0.05≦x≦0.15)で表される組成を有することを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の固体電解質。
(付記7)
正極と、
負極と、
前記正極と前記負極との間に備えられ、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有する固体電解質とを備えることを特徴とする全固体二次電池。
(付記8)
前記固体電解質の前記結晶構造を構成する骨格構造が、BO、MO(M=Si,Ge,P)酸素酸塩を含むことを特徴とする、付記7に記載の全固体二次電池。
(付記9)
前記固体電解質の前記結晶構造が、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造であることを特徴とする、付記7又は8に記載の全固体二次電池。
(付記10)
前記固体電解質の前記結晶構造が、空間群P21/c(14)の結晶構造であることを特徴とする、付記9に記載の全固体二次電池。
(付記11)
前記固体電解質は、X線回折(CuKα1:λ=1.5405Å)において、2θ=21.08±0.5deg、23.04±0.5deg、29.56±0.5deg、32.50±0.5deg、35.74±0.5deg、39.32±0.5degに回折ピークを有することを特徴とする、付記7〜10のいずれか1項に記載の全固体二次電池。
(付記12)
前記固体電解質は、Li1−4/3xSi(0.05≦x≦0.15)、Li1−4/3xGe(0.05≦x≦0.15)、又は、Li3−x1−4/3x(0.05≦x≦0.15)で表される組成を有することを特徴とする、付記7〜11のいずれか1項に記載の全固体二次電池。
(付記13)
Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、
ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、
結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
(付記14)
固体電解質材料を、正極材料と負極材料との間に挟んで圧粉成型して、全固体二次電池を製造する全固体二次電池の製造方法であって、
Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、
ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、
結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含むことを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
1 正極
2 負極
3 固体電解質(リチウムイオン導電体)
4 正極集電体
5 負極集電体
6、7 カーボンナノチューブ
8 BOユニット
9 SiOユニット
10 B(ボロン)
11 O(酸素)
12 Si(シリコン)

Claims (9)

  1. Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有することを特徴とする固体電解質。
  2. 前記結晶構造を構成する骨格構造が、BO、MO(M=Si,Ge,P)酸素酸塩を含むことを特徴とする、請求項1に記載の固体電解質。
  3. 前記結晶構造が、単斜晶系の結晶格子を含む結晶構造であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の固体電解質。
  4. 前記結晶構造が、空間群P21/c(14)の結晶構造であることを特徴とする、請求項3に記載の固体電解質。
  5. X線回折(CuKα1:λ=1.5405Å)において、2θ=21.08±0.5deg、23.04±0.5deg、29.56±0.5deg、32.50±0.5deg、35.74±0.5deg、39.32±0.5degに回折ピークを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体電解質。
  6. Li1−4/3xSi(0.05≦x≦0.15)、Li1−4/3xGe(0.05≦x≦0.15)、又は、Li3−x1−4/3x(0.05≦x≦0.15)で表される組成を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体電解質。
  7. 正極と、
    負極と、
    前記正極と前記負極との間に備えられ、Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)で表される組成を有し、結晶構造を有する固体電解質とを備えることを特徴とする全固体二次電池。
  8. Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、
    ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、
    結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
  9. 固体電解質材料を、正極材料と負極材料との間に挟んで圧粉成型して、全固体二次電池を製造する全固体二次電池の製造方法であって、
    Li1−4/3xSi(0≦x≦0.75)、Li1−4/3xGe(0≦x≦0.75)、又は、Li3−x1−4/3x(0≦x≦0.75)となるように原材料を混合する工程と、
    ガラス転移点に対応する温度で粒界を融着させるための第1の熱処理を行なう工程と、
    結晶化温度で結晶化させるための第2の熱処理を行なう工程とを含むことを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
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